水引細工の魅力 再発見!
日本を離れているからこそ大事にしたいお正月。年末年始を日 本風に過ごしてみませんか? シアトル周辺日本食店のおせ ち、年越しそば、着物着付け、創作帯、水引、書道教室、初詣 情報をご紹介します。
お年玉袋や結婚式などに用いられる祝儀袋 を華やかに飾る水引。祝儀袋だけでなく、赤、 金、銀など色とりどりの和紙で作られたひも を使って、鶴、花、竹、龍、伊勢エビなど、驚くほ ど多彩な水引アートが創り出されている。 水引の起源は飛鳥時代。遣隋使が随から帰 朝した際、天皇への献上品に赤と白のひも飾 りがついていたのが始まりといわれている。 以来宮廷では贈答品の箱に赤白のより糸が飾 られるようになり、平安時代には水引という 呼び方が定着した。現在、日本で生産される水 引の 70%は長野県の飯田市で作られている。 和紙、石灰、米糊を原料とし、輝きやしなり具合 が格段に優れているとして人気が高い。最近で はアクセサリーや洋風のモチーフなども作ら れ、新しい形で親しまれつつある。1998 年に 長野県で開催された冬期パラリンピックでは、 関係者に記念品として水引細工が贈られ、世界 にも水引が知られるきっかけになった。 シアトルに水引細工を広めたのは、工芸家 の清水春子さんだ。毎年恒例の桜祭りや秋祭 りで大作を展示しているのを目にした方も多 いだろう。高齢のため引退した清水さんの 後を継いで教えているのが、弟子のキャシー・ カーマイケルさん(写真はキャシーさん提供) 。 キャシーさんは、自身が日系三世ということも あって日本文化に興味を抱き、清水さんの講座 を受講して水引細工に魅せられるようになっ たそうだ。今秋から日系ホライゾンでワーク ショップを開いており、2014 年 3 月 8 日に開 催する初心者向け講座では、亀甲結びを用い たグリーティングカード用の飾りや鶴の作り 方 を 教 え る。 ワ ー ク ショップの詳細は日系 ホライゾンまで。 問合せ:☎ 206-726-6465 NHinfo@nikkeiconcerns. org www.nikkeiconcerns.org
取材・文:越宮照代、柏﨑まほ、宇梶咲、雨宮はるな 写真:越宮照代 (「シアトルで迎えるお正月の準備」10ページに続く)