ソイソース2012年10月25日号

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ホームステイを円滑に送るにはどうしたらいいのか。日本人留学生に体験を語っても らいました。ベテランホストファミリーへのインタビュー、エージェントからのアド 取材・文・写真:越宮照代、大橋司 バイスもご紹介。

日本びいきのホストマザー ホストを始めて今年で32年目になるマリー・ リスさんは、今は亡きご主人が大学で働いて いた時にホスト募集の広告を見つけたのが きっかけで、学生の受け入れを始めた。 「最初は夏休みに3週間だけの期間限定で したが、想像以上に素晴らしい外国の学生た ちと出会えて、幼なかった息子にも異文化に ついての教育ができました。主人が亡くなっ てからは部屋が余っていたし、息子を一人だ けにするよりは家に誰かいるほうが賑やかで

一緒に食べたり、時には恋愛の相談にも乗っ 楽しいと思って。それで長期の留学生受け入 てもらう。この間も日本にいる母と喧嘩をし れを決意しました」。これまでにいろいろな て、マリーにアドバイスをもらいました。本 国の学生を受け入れたが、なかでも、日本人は 当にアメリカのママって感じで、一緒にいて 丁寧で相手を気遣うところがとても気に入 楽しいです」 マリーさんは、過去に受け入れた学生の写 り、それ以降は基本的に日本人留学生を対象 にしたいと考えるようになった。現在までに 真を貼ったアルバムを見せてくれた。そこに 受け入れた学生の数は 25 人で、トラブルが起 は今までに滞在した学生とその家族からの感 謝の言葉が書かれている。思い出の詰まった こったことは一度もないそうだ。 「基本的には特に細かいルールはないし、自 アルバムを嬉しそうに見つめながら、今後も 由に過ごしてもらってます。私との関係をい ホストを続けていきたいと言う。 「私は学生やその家族の方たちと過ごすの うと、学生がホームシックになれ ば相談に乗るし、生活する上で何 が大好きです。夏休みになると、よく学生の かわからないことは教えてあげ 親が訪ねてくるんですが、彼らはアメリカに ます。学生にとって自分は日本 ついては知らないことばかりで、私の家に来 にいる親御さんの代わりでアメ て初めてその文化を知るんですね。私もまた リカの母親なんだと自分に言い 彼らから貰ったギフトや、日本での暮らし方 きかせて、アドバイスするように などを聞いてその文化を感じることができ る。そうやってお互いに学びあえるのはとて 心がけています」 現在、一緒に暮らしているのは も素晴らしい体験で、今では私の生活の一部 小野詩歩さん (20)。過去に 5 回の になっています」 学生を家族のように思い、日本を深く愛し ホームステイ経験を持つ小野さ ているマリーさん。こんなアメリカのお母さ んに、感想を聞いてみた。 「今までに経験したホームステ んがいたら、留学生活が何倍も有意義になる イの中では、一番だと思っていま のではないだろうか。 す。週末はホットケーキを焼いて (「みんなのホームステイ体験談」8 ページに続く)


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