国際結婚 言葉、文化、習慣の異なるアメリカ人と結婚した日本人 3 人に、それぞれの結婚生活 取材・文:岩本明子、越宮照代 についてインタビューしてみました。
ミレット由美子さん &
デービッドさん 誤解から始まった出会い
本紙に好評連載中の旅行エッセイ「夜空 に月があるかぎり」の筆者、ミレット由美子 さん(37)も国際結婚組。東京で出会った夫 のデービッドさん(46)とは結婚14年目を 迎え、6歳と11カ月の2人の息子とシアト ル近郊に暮らす。 大学生だった由美子さんが夫のデービッ ドさんと出会ったのは、東京の代々木公園 でのこと。アルティメット・フリスビーを趣 味とする友人に誘われて見に行ったとこ ろ、そこでプレイしていた仲間のひとりが デービッドさんだった。出会った当時、由美 子さんは英語があまり話せず、いろいろ誤 解があったという。 「フ リ ス ビ ー の 後 で み ん な で よ く 銭 湯 に行って、その後に食事に行っていたんで すけど、何かの拍子でIDを見せ合うことに なって……。彼の誕生日が私と同じで、彼の IDに小さな男の子の写真が貼ってあったん です。 『これ誰』って聞いたら、 『This is my
son』という答えが返ってきたので、 てっきり奥さんと子どものいる人な んだと思ったんです。実は、ジョーク だったそうなんですけどね」 。 デービッドさんに初めて自宅での 食事に招待された時は当然、ファミ リーディナーに呼ばれたつもりで出 掛けた由美子さん。待ち合わせた駅 前でデービッドさんは由美子さんを ひと目見て「You look beautiful」と 声をかけ、由美子さんは「アメリカ人 は噂には聞いていたけど、友達にま でそんなお世辞を言うんだ。すごい」 とびっくりしたという。結局、 「 彼の 自宅に行ったらどう見てもひとり暮 年間ヒッチハイクの旅を経 らしだし、よく話を聞くと独身だっ フランスのモネの家の前で。大学卒業後、2 験したデービッドさんは、「人生を楽しめる人」 たことがわかりました(笑)」。 事になかなか見切りのつけられなかった夫 のデービッドさんの背中を押すようにして 離婚の危機 由美子さんの長年の夢のひとつは、バッ 結婚4年後の1999年末、ギリシャの島で新 クパッカーをやることだった。日本での仕
(「国際結婚」10 ページに続く)