Japanese - The Book of Joshua

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ジョシュア

第1章

1主のしもべモーセが死んだ後、主はモーセの従者ヌ ンの子ヨシュアに言われた、

2わたしのしもべモセは死んだ。それゆえ、今、あ なたとこのすべての民は立って、このヨルダン川を 渡り、わたしがイスラエルの人々に与える地へ行き なさい。

3あなたがたの足の裏が踏むすべての場所を、わたし はモーセに告げたとおり、あなたがたに与えたので ある。

4荒野とこのレバノンから大河ユフラテス川まで、 ヒッタイト人の全土から、日の入りの方向の大海ま でがあなたの領土となる。

5あなたの一生の間、あなたの前に立ちはだかること のできる者は人もいないであろう。わたしがモ セとともにいたように、わたしはあなたとともにい る。わたしはあなたを見捨てず、あなたを見捨てな い。

6強く、また勇気を持て。わたしが彼らの先祖に与え ると誓った土地を、あなたはこの民に相続地として 分け与えることになるのだ。

7ただ、あなたは強く、また大いに勇敢でありなさい。

わたしのしもべモーセがあなたに命じたすべての律 法を守り行いなさい。それを離れて右にも左にもそ れてはならない。そうすれば、あなたがどこへ行っ ても、繁栄することができるであろう。

8この律法の書をあなたの口から離さず、昼も夜もそ れを口ずさみ、そこに書かれていることをすべて守 り行わなければならない。そうすれば、あなたの道 は繁栄し、成功するであろう。

9わたしはあなたに命じたではないか。強く、雄々し くあれ。恐れてはならない、おののいてはならない。 あなたがどこへ行っても、あなたの神、主があなた と共におられるからだ。

10そこでヨシュアは民のつかさたちに命じて言った。

11陣営を巡り、民に命じて言いなさい。「食物の用 意をしなさい。三日のうちにこのヨルダン川を渡り、 あなたがたの神、主があなたがたに与えて占領させ ようとしておられる地を占領することになるからで ある。」

12ヨシュアはルベン族、ガド族、およびマナセ族の 半部族にこう言った。

13主のしもべモーセがあなたたちに命じた言葉を覚 えておきなさい。『あなたたちの神、主はあなたた ちに安息を与え、この地をあなたたちに与えられ た。』

14あなたがたの妻、子供、家畜は、ヨルダン川のこ ちら側でモーセがあなたがたに与えた土地に留まら なければならない。しかし、あなたがたの兄弟たち、 勇士たちはみな武装して彼らの前を通り、彼らを助 けなければならない。

15主があなたたちに与えたように、あなたたちの同 胞にも平安を与え、彼らもあなたたちの神、主が彼 らに与える地を所有するようになるまでは、あなた たちは主のしもべモーセがあなたたちに与えたヨル ダン川のこちら側、日の出る方の所有地に戻って、 それを楽しむことができる。

16彼らはヨシュアに答えて言った、「あなたが命じ られることは何でもいたします。また、あなたがわ たしたちを遣わす所にはどこへでも行きます」。

17私たちはすべてのことにおいてモーセに従いまし たように、あなたにも従います。ただ、あなたの神、 主がモセと共におられたように、あなたと共にお られますように。

18あなたの戒めに背き、あなたが命じるすべての言 葉に従わない者は、必ず死刑に処せられます。ただ、 強く、また勇気を持ってください。

第2章

1ヌンの子ヨシュアは、シッテムから二人の者を密か に偵察に遣わし、「エリコに行って、その地を探り なさい」と命じた。彼らは行って、ラハブという遊 女の家に入り、そこに宿った。

2そしてエリコの王に告げられた、「見よ、イスラエ ルの人々の一団がこの地を探るために今夜ここへや って来た。」

3エリコの王はラハブに人をつかわして言った、「あ なたの所に来て、あなたの家に入っている人々を連 れ出しなさい。彼らは国中を探るために来たので す」。

4そこで女は二人の男を連れて隠し、こう言った。 「人々が私のところに来ましたが、どこから来たの か分かりませんでした。

5門が閉まるころ、あたりが暗くなったので、その 人々は出て行った。その人々がどこへ行ったのか、 私には分からない。急いで彼らの後を追いなさい。 追いつくだろう。

6しかし彼女はそれを家の屋根に運び上げ、屋根の上 に整然と並べた亜麻の茎の中に隠していた。

7そしてその人々はヨルダン川の渡し場まで彼らの後 を追った。そして彼らを追いかけていた者たちは出 て行くとすぐに門を閉じた。

8彼らがまだ寝ないうちに、彼女は屋上に上って彼ら のところに来た。

9彼女はその人々に言った。「私は主がこの地をあな たたちに与えたこと、あなたたちの恐怖が私たちに 降りかかっていること、この地の住民が皆あなたた ちのせいで気絶していることを知っている。

10あなたたちがエジプトから出てきたとき、主があ なたたちのために紅海の水を干して下さったこと、 また、あなたたちがヨルダン川の向こう側にいたア モリ人の二人の王シホンとオグに対して行ったこと、 すなわち、あなたたちが彼らを完全に滅ぼしたこと を聞いているからです。

11これらのことを聞くと、わたしたちの心は溶けて しまい、あなたたちのせいで、もはやだれにも勇気

ジョシュア は残っていません。あなたたちの神、主は、上は天、 下は地の神であられるからです。

12それゆえ、今、私があなたたちに親切にしたよう に、あなたたちも私の父の家に親切にして、私に真 実の証を与えてくれると、主にかけて誓ってくださ い。

13そして、わたしの父、母、兄弟、姉妹、および彼 らに属すすべての者を生かし、わたしたちの命を死 から救い出して下さるよう、願うのです。

14すると、その男たちは彼女に答えた。「もしあな たがたがこのことを隠さなければ、私たちの命を差 し出しても構いません。主がこの土地を私たちに与 えてくださるなら、私たちはあなたに親切に、誠実 に接します。」

15そこで彼女は綱で彼らを窓からつり下ろした。彼 女の家は城壁の上にあり、彼女も城壁の上に住んで いたからである。

16彼女は彼らに言った。「追っ手に会わないように 山へ行き、追っ手が戻ってくるまで三日間そこに隠 れなさい。その後、出発してください。」

17するとその人々は彼女に言った。「私たちは、あ なたが私たちに誓わせたその誓いについては、責め られません。」

18見よ、私たちがその地に入るとき、あなたは私た ちをつり降ろした窓にこの赤い糸のひもを結びつけ なければならない。そしてあなたの父、あなたの母、 あなたの兄弟、およびあなたの父の家族全員をあな たの家に連れて来なければならない。

19そして、あなたの家の戸口から外に出る者は、そ の血の責任は彼の頭に課せられ、私たちは罪を免れ るであろう。また、家の中にあなたと共にいる者は、 もしその者に手が触れるならば、その血の責任は私 たちの頭に課せられるであろう。

20もしあなたがこのことを私たちの口から告げるな ら、私たちはあなたが私たちに誓わせた誓いから解 放されるでしょう。

21彼女は言った。「あなたのお言葉どおりにいたし ます。」そして彼らを送り出し、彼らは去った。そ して彼女は赤い紐を窓に結びつけた。

22彼らは出発して山に着き、追っ手が戻ってくるま で三日間そこに滞在した。追っ手は道中ずっと彼ら を捜したが、見つけることはできなかった。

23そこで二人は引き返して山を下り、向こう岸に渡 ってヌンの子ヨシュアのもとに行き、自分たちに起 こったすべてのことを彼に告げた。

24彼らはヨシュアに言った、「まことに主はこの地 すべてをわれわれの手に渡されました。この地の住 民は皆、われわれのゆえに気絶しています。」

第3章

1ヨシュアは朝早く起き、イスラエルのすべての人々 と共にシッテムを出立してヨルダンに行き、渡る前 にそこに宿営した。

2三日の後、役人たちは宿営地を巡回した。

3彼らは民に命じて言った、「あなたがたの神、主の 契約の箱と、それを担ぐレビ人の祭司たちを見たら、 その場所から立ち去って、そのあとを追って行きな さい。

4ただし、あなたたちとそれとの間には、約二千キュ ビトの距離を置く。そこに近づいてはならない。あ なたたちが通るべき道を知るためである。あなたた ちはこれまでこの道を通過したことがないからであ る。

5ヨシュアは民に言った。「身を清めなさい。明日、 主があなたたちの中で奇跡を行うであろう。」

6ヨシュアは祭司たちに言った。「契約の箱を担ぎ、 民の先頭に立って進みなさい。」そこで彼らは契約 の箱を担ぎ、民の先頭に立って進んだ。

7主はヨシュアに言われた、「今日からわたしはイス ラエルのすべての人々の前であなたを高く評価する。 わたしがモーセとともにいたように、わたしがあな たとともにいることを彼らに知らせるためである。

8あなたは契約の箱を担ぐ祭司たちに命じて言いなさ い、『あなたがたがヨルダン川の岸に着いたら、ヨ ルダン川の中に立ち止まらなければならない。

9ヨシュアはイスラエルの人々に言った。「ここに来 て、あなたがたの神、主の言葉を聞きなさい。」

10ヨシュアは言った。「これによって、生ける神が あなたがたのうちにおられ、神が必ずあなたがたの 前から、カナン人、ヘテ人、ヒビ人、ペリジ人、ギ ルガシ人、アモリ人、エブス人を追い払われること が、あなたがたは分かるであろう。

11見よ、全地の主の契約の箱はあなたたちの前に立 ってヨルダン川を渡る。

12それゆえ、今、イスラエルの部族の中から、各部 族からひとりずつ、十二人を選びなさい。

13全地の主なる主の箱をかつぐ祭司たちの足の裏が ヨルダン川の水に留まると、ヨルダン川の水は上か ら流れてくる水からせき止められ、その水は山のよ うに積もる。

14民がヨルダン川を渡るために天幕を出たとき、祭 司たちは契約の箱を民の先頭に立って担いだ。

15箱を担ぐ者たちがヨルダン川に着くと、箱を担ぐ 祭司たちの足は水辺に浸かっていた。(ヨルダン川 は収穫期になるといつも川の両岸からあふれ出るか らである。)

16上から流れ下る水は、アダムの町から遠く離れた 所、すなわちザレタンのそばで、山のように立ち上 り、平野の海、すなわち塩の海の方へ流れ下る水は 絶えてせき止められ、民はエリコのすぐそばまで渡 って行った。

17主の契約の箱を担ぐ祭司たちは、ヨルダン川の中 の乾いた地面の上に立ち、イスラエル人全員は乾い た地面を渡り、ついに民は皆ヨルダン川を渡りきっ た。

ジョシュア 第4章

1民が皆ヨルダン川を渡り終えたとき、主はヨシュア に言われた。

2民の中から十二人を選び、部族ごとに一人ずつ選び、

3彼らに命じて言いなさい。『ヨルダン川の中から、 祭司たちの足が踏みつけられた場所から、石十二個 を取って、それを携えて渡り、今夜あなたがたが宿 る場所に置きなさい。』

4そこでヨシュアはイスラエルの人々の中から、部族 ごとに一人ずつ、用意しておいた十二人の者を呼び 寄せた。

5ヨシュアは彼らに言った、「あなたがたの神、主の 箱の前に立ってヨルダン川の中を渡り、イスラエル の子らの部族の数に従って、おのおの石を肩に担い で登りなさい。

6これは、あなたがたのうちに、しるしとなるであろ う。それは、あなたがたの子供たちが後になって、 その父親に、「これらの石は、何を意味するのです か」と尋ねるときである。

7そのとき、あなたたちは彼らに答えなければならな い。『ヨルダン川の水は主の契約の箱の前でせき止 められた。箱がヨルダン川を渡ったとき、ヨルダン 川の水はせき止められた。これらの石はイスラエル の子らにとって永遠の記念となるであろう。』

8イスラエルの人々はヨシュアが命じたとおりにし、 主がヨシュアに言われたとおり、イスラエルの人々 の部族の数にしたがって、ヨルダン川の中から十二 の石を取り、それを彼らが宿る場所に携えて渡り、 そこに置いた。

9ヨシュアはヨルダン川の真ん中、契約の箱を担いだ 祭司たちが足を踏み入れた場所に十二の石を立てた。 それらは今日までそこに残っている。

10主がヨシュアに命じて民に告げさせたすべてのこ と、すなわちモーセがヨシュアに命じたすべてのこ とが終わるまで、箱を担ぐ祭司たちはヨルダン川の 中に立っていた。そして民は急いで渡り去った。

11こうして民が皆渡り終えたとき、主の箱と祭司た ちは民の見ている前で渡り終えた。

12ルベン族、ガド族、およびマナセ族の半部族は、 モセが彼らに言ったとおり、武装してイスラエル の子らに先立って渡った。

13戦いの準備をしたおよそ四万人が主の前に進み出 て、エリコの平野へ戦いに赴いた。

14その日、主はすべてのイスラエルの人々の目の前 でヨシュアを大いなる者とされた。彼らはヨシュア の生涯を通じて、モセを畏れたように彼を畏れた。

15主はヨシュアに言われた、

16証の箱を担ぐ祭司たちに、ヨルダン川から上るよ うに命じなさい。

17そこでヨシュアは祭司たちに命じて言った。「ヨ ルダン川から上って来なさい。」

18そして、主の契約の箱を担ぐ祭司たちがヨルダン 川の中から上がってきて、祭司たちの足の裏が乾い

た地に上がると、ヨルダン川の水はもとの場所に戻 り、以前のようにその岸を越えて流れて行った。

19民は第の月の十日にヨルダン川から上って来て、 エリコの東の境にあるギルガルに宿営した。

20ヨシュアはヨルダン川から運んできた十二の石を ギルガルに置いた。

21そして彼はイスラエルの人々に言った、「後日、 あなたがたの子供たちが父に『これらの石は、何を 意味するのですか』と尋ねるとき、

22そのとき、あなたたちは子供たちにこう告げ知ら せなければならない、『イスラエルはこのヨルダン 川を乾いた地を渡って渡った。

23あなたがたの神、主は、あなたがたが渡るまで、 ヨルダン川の水をあなたがたの前から乾かされた。 それは、あなたがたの神、主が紅海にされたことと 同じく、わたしたちが渡るまで、紅海をわたしたち の前から乾かされたからである。

24それは、地のすべての民が主の御手の力強さを知 るためであり、また、あなたがたの神、主をとこし えに畏れるためである。

第5章

1ヨルダン川の西側にいたアモリ人の王たちと、海沿 いにいたカナン人の王たちはすべて、主がイスラエ ル人の前からヨルダン川の水を干上がらせ、わたし たちが渡るまでそうされたと聞いて、イスラエル人 のゆえに、彼らの心は消え失せ、もはや元気がなか った。

2そのとき、主はヨシュアに言われた。「鋭い刃物を 作り、イスラエルの人々にもう度割礼を施しなさ い。」

3ヨシュアは鋭い刀を作り、包皮の丘でイスラエルの 子らに割礼を施した。

4ヨシュアが割礼を施した理由は次の通りである。エ ジプトから出てきたすべての民、すなわち男の戦士 たちは皆、エジプトから出てきた後、道中の荒野で 死んだ。

5さて、出てきた民は皆割礼を受けていた。しかし、 エジプトから出てきた途中の荒野で生まれた民は皆 割礼を受けていなかった。

6イスラエルの子らは四十年の間荒野を歩き、エジプ トから出てきた戦士たちは皆、主の声に聞き従わな かったために滅ぼされた。主は彼らに、主が彼らの 先祖に誓って、私たちに与えると言われた乳と蜜の 流れる地を、見せないと誓われたのである。

7ヨシュアは彼らに代わって立てた彼らの子供たちに 割礼を施した。彼らは割礼を受けていなかったから である。道中で彼らに割礼を受けさせていなかった からである。

8こうして、すべての民に割礼を施し終えると、彼ら は癒されるまで宿営内の自分の場所に留まった。

9主はヨシュアに言われた。「わたしは今日、エジプ トの侮辱をあなたから払いのけた。それゆえ、この 場所は今日までギルガルと呼ばれている。」

ジョシュア

10イスラエルの子らはギルガルに宿営し、その月の 十四日の夕方にエリコの平野で過越の祭りを行った。

11そして彼らは過越の翌日、その地の古い穀物、す なわち種を入れないパンと炒り穀物をその日のうち に食べた。

12彼らがその地の古い穀物を食べた翌日には、マナ は止んだ。イスラエルの人々はもはやマナを食べな かったが、その年はカナンの地の産物を食べた。

13ヨシュアがエリコの近くにいたとき、目を上げて 見ると、ひとりの人が抜き身の剣を手に持ち、彼に 向かって立っていた。ヨシュアはその人のところへ 行き、言った。「あなたはわれわれの味方ですか、 それとも敵の味方ですか。」

14彼は言った。「いいえ、私は主の軍勢の長として 今来たのです。」ヨシュアは地にひれ伏して拝み、 彼に言った。「わが主はしもべに何とおっしゃるの ですか。」

15主の軍勢の長はヨシュアに言った。「足からくつ を脱ぎなさい。あなたが立っている場所は聖なる場 所だからである。」ヨシュアはそのようにした。

第6章

1さて、エリコはイスラエルの人々のために厳重に閉 ざされ、出入りする者は人もいなかった。

2主はヨシュアに言われた、「見よ、わたしはエリコ とその王および勇士たちをあなたの手に渡す。

3あなたたち兵士は皆、町を巡り、町の周りを一周し なさい。六日間、このように行いなさい。

4七人の祭司は箱の前に七つの雄羊の角笛のラッパを 携えて進み、七日目に町を七回巡り、祭司たちはラ ッパを吹き鳴らすであろう。

5そして、人々が角笛を長く吹き鳴らし、ラッパの音 を聞くと、すべての民は大声で叫ぶであろう。する

と、町の城壁は崩れ落ち、民は皆、まっすぐに前に 登って行くであろう。

6ヌンの子ヨシュアは祭司たちを呼び寄せて彼らに言 った。「契約の箱をかきなさい。七人の祭司たちは 雄羊の角笛七つを主の箱の前に立たせなさい。」

7彼は民に言った、「進んで町を巡りなさい。武装し た者は主の箱の前を進ませなさい」。

8ヨシュアが民に告げると、七人の祭司たちは七つの 角笛を携え、主の前を進み、角笛を吹き鳴らした。

主の契約の箱は彼らの後を追った。

9そして、武装した者たちはラッパを吹き鳴らす祭司 たちの前を進み、後続の者たちは箱の後ろを進み、 祭司たちは進み出てラッパを吹き鳴らした。

10ヨシュアは民に命じて言った。「わたしが叫べと 命じる日までは、叫んではならない。大声で騒いで はならない。また口から言葉を発してはならない。 その時、叫ばなければならない。」

11こうして主の箱は町を周し、それから陣営に入 って宿営した。

12ヨシュアは朝早く起き、祭司たちは主の箱を担い だ。

13七人の祭司たちは、角笛七本を手に、主の箱の前 を進み、絶えず角笛を吹き鳴らした。武装した者た ちは彼らの前を進み、後続の者は主の箱の後を進み、 祭司たちは進み、角笛を吹き鳴らした。

14彼らは次の日、町を周して陣営に戻り、これを 六日間続けた。

15そして七日目に、彼らは夜明けごろ早く起きて、 同じように七回町を巡った。その日だけ彼らは七回 町を巡ったのである。

16七回目に祭司たちがラッパを吹いたとき、ヨシュ アは民に言った。「叫びなさい。主がこの町をあな たたちに与えられたのだ。」

17そして、その町とその中にいるすべてのものは、 主に呪われるであろう。ただし、遊女ラハブと、彼 女と共に家にいるすべての者は生き残るであろう。 彼女が、私たちが送った使者を隠したからである。

18あなたがたは、その呪われた物から決して身を遠 ざけてはならない。そうしないと、あなたがたはそ の呪われた物を取って、イスラエルの陣営を呪い、 これを悩ますことになるからである。

19ただし、銀、金、青銅、鉄の器はすべて主に聖別 されたものである。それらは主の宝物倉に入れられ るであろう。

20そこで祭司たちが角笛を吹くと、民は叫び声をあ げた。民が角笛の音を聞いて大声で叫ぶと、城壁は 崩れ落ちた。そこで民は皆、先頭に立って町に上っ て行き、町を攻め取った。

21そして彼らは町の中にいたすべてのものを、男も 女も、若い者も老人も、牛も羊もロバも、剣の刃で 完全に滅ぼした。

22しかしヨシュアは、その地方を偵察していた二人 の男にこう言っていた。「遊女の家に行き、彼女に 誓ったとおり、その女と彼女に属するすべてのもの を連れ出しなさい。」

23斥候の若者たちは入って行って、ラハブとその父、 母、兄弟たち、および彼女が所有するすべてのもの を連れ出し、また彼女の親族もすべて連れ出して、 イスラエルの陣営の外に残しておいた。

24彼らは町とその中にあったすべてのものを火で焼 き払った。ただし、銀、金、青銅、鉄の器物だけは 主の宮の宝物庫に納めた。

25ヨシュアは遊女ラハブとその父の家族、および彼 女が所有していたすべてのものを生かしておいた。 彼女は今日までイスラエルに住んでいる。ヨシュア がエリコを偵察するために遣わした使者たちをラハ ブが隠したからである。

26そのとき、ヨシュアは彼らに誓って言った。「エ リコの町を建てて立ち上がる人は、主の前に呪われ る。彼はその基礎を長子に据えさせ、その門を末子 に建てさせるであろう。」

27こうして主はヨシュアと共におられた。そして、 彼の名声は全土に響き渡った。

ジョシュア 第7章

1しかし、イスラエルの人々は、その呪われた物に関 して罪を犯した。ユダ族のゼラの子ザブディの子カ ルミの子であるアカンがその呪われた物を取って、 主の怒りがイスラエルの人々に向かって燃え上がっ た。

2ヨシュアはエリコから人々をベテルの東、ベテアベ ンの近くにあるアイに遣わし、彼らに言った。「上 って行って、その地を探りなさい。」そこで人々は 上って行ってアイを探った。

3彼らはヨシュアのもとに戻って言った、「民はみな 上って行かないでください。二、三千人ほどが上っ て行ってアイを撃ちましょう。民のすべてをそこで 苦労させないでください。人数は少ないからで す。」

4そこで民のうちおよそ三千人がそこに上って行った が、彼らはアイの人々の前で逃げた。

5アイの人々は彼らのうちおよそ三十六人を打ち、門 の前からシェバリムまで追いかけて下りる所で彼ら を打ち殺した。そのため民の心は溶けて水のように なった。

6ヨシュアは衣服を引き裂き、イスラエルの長老たち と共に夕暮まで主の箱の前で地にひれ伏し、頭に土 をかぶった。

7ヨシュアは言った。「ああ、主なる神よ、なぜこの 民をヨルダン川の向こうに導き入れ、アモリ人の手 に渡して滅ぼそうとするのですか。ああ、もっと楽 をして、ヨルダン川の向こう側に住んでいればよか ったのに。」

8主よ、イスラエルが敵の前で背を向けるとき、わた しは何と言おうか。

9カナン人とその地のすべての住民がそれを聞いて、 私たちを取り囲み、私たちの名を地から消し去るで あろう。あなたはあなたの大いなる名をどうするつ もりか。

10主はヨシュアに言われた、「立ちなさい。なぜこ のようにうつ伏せになっているのか。

11イスラエルは罪を犯し、わたしが彼らに命じた契 約を破った。彼らは呪われた物を取り、また盗み、 また偽って、それを自分たちの持ち物の中に入れた。

12それゆえ、イスラエルの子らは敵の前に立つこと ができず、敵の前で背を向けた。彼らは呪われてい たからである。あなたがたが、あなたがたのうちか ら呪われた者を滅ぼさない限り、わたしはもはやあ なたがたとともにいないであろう。

13立ち上がって、民を聖別し、言いなさい。「明日 のために、自らを聖別せよ。イスラエルの神、主は こう言われる。イスラエルよ、あなたのうちに呪わ れたものがある。あなたがたのうちからその呪われ たものを除き去るまでは、あなたは敵の前に立つこ とはできない。」

14それゆえ、朝にはあなたがたは部族ごとに導かれ なければならない。主が選ばれる部族はその氏族ご とに進み、主が選ばれる家族は家族ごとに進み、主

が選ばれる家族は男ずつ進んで行かなければならな い。

15そして、その呪われた物を持って捕らえられた者 は、彼とその持ち物すべてとが火で焼かれなければ ならない。彼が主との契約を破り、イスラエルの中 で愚かなことをしたからである。

16ヨシュアは朝早く起きて、イスラエルを部族ごと に導き、ユダの部族が選ばれた。

17彼はユダの氏族を導き、またザルヒ人の氏族も導 き、ザルヒ人の氏族を男人ずつ導き、ザブディが 導かれた。

18彼は家の者を一人ずつ連れて来たが、ユダ族のゼ ラの子ザブディの子カルミの子アカンが選ばれた。

19ヨシュアはアカンに言った。「子よ、イスラエル の神、主に栄光を帰し、主に告白しなさい。そして 今、あなたがしたことを私に告げなさい。それを私 に隠さないでください。」

20アカンはヨシュアに答えて言った、「確かに私は イスラエルの神、主に対して罪を犯しました。私は このようにしました。

21わたしは、その戦利品の中に、立派なバビロンの 衣服と、銀二百シェケルと、重さ五十シェケルの金 の塊とがあるのを見て、欲しくなり、それを奪った。 そして、見よ、それらはわたしの天幕の真ん中の土 の中に隠されており、銀はその下に隠されている。

22そこでヨシュアは使者を遣わし、彼らが天幕に駆 けつけると、それは天幕の中に隠されており、銀も その下に隠されていた。

23彼らはそれを天幕の中から取り出し、ヨシュアと イスラエルのすべての人々のところへ持って行き、 主の前に置いた。

24ヨシュアはイスラエルのすべての人々を率いて、 ゼラの子アカンとその銀、衣服、金の延べ棒、また その息子、娘、牛、ろば、羊、天幕など、彼が所有 するすべてのものを携えてアコルの谷へ行った。

25ヨシュアは言った。「なぜ私たちを悩ませるのか。 主は今日、あなたを悩ませるであろう。」イスラエ ルの人々は皆、ヨシュアを石で打ち殺し、石で打ち 殺した後、火で焼き払った。

26そして、彼らは彼の上に大きな石塚を築き上げま した。それは今日に至っています。それで主は激し い怒りをやめられました。それゆえ、その場所は今 日までアコルの谷と呼ばれています。

第8章

1主はヨシュアに言われた、「恐れてはならない、お ののいてはならない。戦う者を皆連れて、立ってア イに攻め上れ。見よ、わたしはアイの王とその民、 その町とその国をあなたの手に渡す。

2汝はエリコとその王にしたとおりにアイとその王に もしなければならない。ただしその戦利品と家畜は、 汝らの捕獲物として取り、その背後の町に伏兵を配 置せよ。

ジョシュア

3そこでヨシュアはすべての戦士たちを率いてアイに 攻め上がろうとした。ヨシュアは勇士三万人を選び 出し、夜のうちに彼らを進ませた。

4そこで彼は彼らに命じて言った、「見よ、あなたた ちは町に対して、町の後ろで待ち伏せしなければな らない。町からあまり遠く離れて行かず、備えをし ていなさい。

5そして私と私と共にいるすべての民は町に近づきま す。彼らが最初の時のように私たちに向かって出て きても、私たちは彼らの前から逃げます。

6彼らは我々を追って出て来て、我々が彼らを町から おびき出すまで、こう言うであろう。「彼らは最初 の時と同じように我々の前から逃げている。だから 我々も彼らの前から逃げよう。」

7そのとき、あなたたちは待ち伏せしていた場所から 立ち上がり、その町を占領しなければならない。あ なたたちの神、主がそれをあなたたちの手に引き渡 されるからである。

8あなたがたがその町を攻め取ったら、その町に火を 放たなければならない。主の命令に従って行わなけ ればならない。見よ、わたしはあなたがたに命じた のだ。

9そこでヨシュアは彼らを送り出した。彼らは待ち伏 せして、ベテルとアイの間、アイの西側で待機した。 しかしヨシュアはその夜、民の中に宿営した。

10ヨシュアは朝早く起きて民を数え、イスラエルの 長老たちと共に民の先頭に立ってアイへ上って行っ た。

11そして、すべての民、すなわち彼と共にいた戦士 たちは進軍して近づき、町の前に来てアイの北側に 陣取った。彼らとアイの間には谷があった。

12そして彼は約五千人の兵士を率いて、町の西側、 ベテルとアイの間に待ち伏せさせた。

13そして、町の北側にいる全軍と、町の西側に待ち 伏せしている兵士たちを配置した後、ヨシュアはそ の夜、谷の真ん中へ入って行った。

14アイの王はこれを見て、急いで朝早く起き、町の 人々は、王とその全民と共に、平野の定められた時 刻にイスラエルに向かって戦いに出陣した。しかし 王は、町の背後に待ち伏せしている者たちがいるこ とを知らなかった。

15ヨシュアとイスラエルの全軍は、彼らの前で敗走 したかのように振る舞い、荒野の道を通って逃げ去 った。

16アイにいたすべての民は彼らを追跡するために召 集され、ヨシュアを追跡して町から追い出された。

17アイにもベテルにも、イスラエルの後を追って出 なかった者は人もいなかった。彼らは町を開放し て、イスラエルの後を追った。

18主はヨシュアに言われた。「あなたの手に持って いる槍をアイの方に差し伸べなさい。わたしはそれ をあなたの手に渡す。」ヨシュアは手に持っていた 槍を町の方に差し伸べた。

19伏兵たちは急いでその場所から立ち上がり、彼が 手を伸ばすとすぐに逃げ出し、町の中に入り、それ を占領し、急いで町に火を放った。

20アイの人々が後ろを振り返ると、なんと、町の煙 が天に昇っていたので、彼らは逃げる術もなかった。 荒野に逃げた人々は、追っ手に向かって引き返した。

21ヨシュアと全イスラエルは、伏兵が町を占領し、 町の煙が立ち上っているのを見て、引き返し、アイ の人々を殺した。

22他の者は町から出て彼らに向かってきた。彼らは イスラエルの真ん中にいて、ある者はこちら側、あ る者はあちら側にいた。そして彼らを撃ち殺し、ひ とりも生き残る者も、逃げる者もいなかった。

23彼らはアイの王を生け捕りにして、ヨシュアのも とに連れて来た。

24こうしてイスラエルは、追ってきた荒野の野原で アイの住民をことごとく殺し終え、彼らがみな剣の 刃に倒れて絶え絶えになったとき、すべてのイスラ エル人はアイに戻って、剣の刃でそれを撃ち破った。

25こうして、その日倒れた者は、男も女も合わせて 万二千人、アイのすべての人々であった。

26ヨシュアはアイの住民をことごとく滅ぼしつくす まで、槍を伸ばした手を引っ込めなかった。

27ただし、主がヨシュアに命じられた言葉のとおり、 その町の家畜と戦利品はイスラエルが自分たちの捕 獲物とした。

28ヨシュアはアイを焼き払い、それを永遠に廃墟の 塚とした。それは今日まで続いている。

29そしてアイの王を夕暮れまで木に吊るした。そし て日が沈むとすぐに、ヨシュアは王の死体を木から 降ろし、町の門の入口に投げ捨て、その上に大きな 石塚を築くように命じた。それは今日まで残ってい る。

30ヨシュアはエバル山にイスラエルの神、主のため に祭壇を築いた。

31主のしもべモセがイスラエルの人々に命じたと おり、すなわち、モセの律法の書に書いてあると おり、石の祭壇を築き、その上に鉄を持ち上げては ならない。彼らはその上で主に全焼のいけにえをさ さげ、和解のいけにえをささげた。

32そして彼はそこにモーセの律法の写しを石の上に 書き記し、イスラエルの子らの前でそれを書き記し た。

33そしてイスラエルのすべて、すなわち彼らの長老、 役人、裁判官は、主の契約の箱をかつぐレビ人の祭 司たちの前に、箱のこちら側とあちら側に立ち、寄 留者も彼らの間で生まれた者も、その半分はゲリジ ム山に向かい、残りの半分はエバル山に向かい合っ た。これは主のしもべモーセが、イスラエルの人々 を祝福するようにと、以前に命じていたとおりであ った。

34そしてその後、彼は律法の書に書いてあるとおり に、律法のすべての言葉、祝福と呪いを読み上げた。

35モセが命じたすべてのことのうち、ヨシュアが イスラエルの全会衆、女、子供たち、および彼らの

ジョシュア 間に住む寄留者たちの前で読まなかったものは一言 もなかった。

第9章

1ヨルダン川のこちら側、山地、谷間、レバノンに面 した大海沿岸のすべての地に住むヘテ人、アモリ人、 カナン人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の王たちは、 このことを聞いた。

2彼らは集まって、ヨシュアおよびイスラエルと心を つにして戦った。

3ギベオンの住民はヨシュアがエリコとアイに対して 行ったことを聞いた。

4彼らはずる賢く働き、まるで大使のように振る舞い、 古い袋や、古くて破れて縛られた酒瓶をロバに背負 って出かけた。

5彼らは足に古い履物と皮袋を履き、古い衣服を着て いた。また彼らの食料のパンもすべて乾燥してカビ が生えていた。

6彼らはギルガルの陣営にいるヨシュアのもとに行き、 彼とイスラエルの人々に言った、「私たちは遠い国 から来ました。それで今、私たちと契約を結んでく ださい。」

7イスラエルの人々はヒビ人たちに言った、「もしか して、あなたがたはわれわれの中に住んでいるのか もしれない。どうしてわれわれはあなたがたと契約 を結ぶことができようか。

8彼らはヨシュアに言った、「私たちはあなたのしも べです」。ヨシュアは彼らに言った、「あなたたち はだれですか。どこから来たのですか」。

9彼らは言った、「あなたのしもべたちは、あなたの 神、主の御名のゆえに、はるか遠い国からまいりま した。私たちは、主の名声と、主がエジプトでなさ ったすべての事とを聞いております。

10また、ヨルダン川の向こう側にいたアモリ人の二 人の王、ヘシュボンの王シホン、およびアシュタロ テにいたバシャンの王オグに対して彼が行ったすべ てのこと。

11そこで、私たちの長老たちと国中の住民は皆、私 たちに言いました。「旅の食料を携えて彼らを迎え に行き、『私たちはあなたたちの奴隷です。それで 今、私たちと契約を結んでください』と言いなさ い。」

12このパンは、わたしたちがあなたがたの所へ出か ける日に、わたしたちの家から温かいままの食料と して持って来たものですが、今は乾いて、かび臭い のです。

13そして、私たちが満たしたこれらのぶどう酒の皮 袋は、新しいものであったのに、見よ、裂けてしま った。また、私たちのこれらの着物と靴は、非常に 長い旅のせいで古くなってしまいました。

14そこで人々は食物を取り、主の口から助言を求め なかった。

15ヨシュアは彼らと和平を結び、彼らを生かしてお く契約を結び、会衆の長たちも彼らに誓いを立てた。

16彼らと契約を結んで三日たって、彼らは彼らが隣 人であり、自分たちの中に住んでいるということを 聞いた。

17イスラエルの人々は旅立って、三日目にそれぞれ の町々に着いた。彼らの町々はギベオン、ケフィラ、 ベエロテ、キルヤテ・ヤリムであった。

18イスラエルの人々は、会衆の長たちがイスラエル の神、主にかけて彼らに誓いを立てていたので、彼 らを撃たなかった。会衆全体は長たちに対して不平 を言った。

19しかし、首長たちは皆、全会衆に言った。「我々 はイスラエルの神、主にかけて彼らに誓った。それ ゆえ、今は彼らに触れることはできない。」

20われわれは彼らにこのようにする。われわれが彼 らに立てた誓いのゆえに、怒りがわれわれに臨まな いように、彼らを生かしておこう。

21そこで首長たちは彼らに言った、「彼らを生かし ておこう。ただし首長たちが約束したとおり、全会 衆のために、たきぎを切り、水をくむ者とさせよ う」。

22ヨシュアは彼らを呼び寄せて言った、「あなたが たはわれわれのうちに住んでいるのに、『われわれ はあなたがたから遠く離れている』と言って、なぜ われわれを欺いたのか。

23それゆえ、今、あなたたちは呪われており、あな たたちのうちの人も、わたしの神の家のために木 を切り、水をくむ奴隷の身分から解放されることは ないであろう。

24彼らはヨシュアに答えて言った、「あなたの神、 主がそのしもべモセに、この地をことごとくあな たたちに与え、この地に住む者をあなたたちの前か ら滅ぼせと命じられたことが、あなたのしもべたち に確かに伝えられたので、私たちはあなたたちのた めに命を非常に恐れて、この事を行ったのです。

25それで今、私たちはあなたの手の中にあります。 あなたが私たちに対して行うことが、良くて正しい と思われることをしてください。

26そして彼は彼らに対してもそのようにし、彼らを イスラエルの人々の手から救い出したので、彼らは 殺されなかった。

27そしてヨシュアはその日、会衆のため、また主の 祭壇のために、主が選ぶ場所で彼らをたきぎを切り、 水をくむ者として働かせた。これは今日まで続いて いる。

第10章

1エルサレムの王アドニゼデクは、ヨシュアがアイを 取って、それを完全に滅ぼしたこと、エリコとその 王にしたのと同じように、アイとその王にもしたこ と、またギベオンの住民がイスラエルと和平を結び、 彼らの中にいることを聞いた。

2ギベオンは王家の町のつとして大きな町であり、 アイよりも大きく、そこに住む人々は皆勇敢であっ たので、彼らは非常に恐れた。

3そこでエルサレムの王アドニゼデクはヘブロンの王 ホハム、ヤルムテの王ピラム、ラキシュの王ヤフィ ア、エグロンの王デビルに使者を遣わしてこう言わ せた。

4私のところに上って来て、私を助けてください。私 たちはギベオンを撃ちます。ギベオンはヨシュアと イスラエルの人々と和平を結んだのです。

5そこでアモリ人の五人の王、エルサレムの王、ヘブ ロンの王、ヤルムテの王、ラキシュの王、エグロン の王は集まり、その全軍を率いて進軍し、ギベオン の前に陣取って、これに対して戦いを挑んだ。

6ギベオンの人々はギルガルの陣営にいるヨシュアに 人をやって言わせた。「あなたのしもべたちに対し て手を緩めないでください。すぐに私たちのところ に上って来て、私たちを救い、助けてください。山 地に住むアモリ人の王たちが皆、私たちに敵対して 集まっているのです。」

7そこでヨシュアは、すべての戦士とすべての勇士た ちを率いてギルガルから上って行った。

8主はヨシュアに言われた、「彼らを恐れてはならな い。わたしは彼らをあなたの手に引き渡したのだ。 彼らのうちのひとりもあなたの前に立ちはだかるこ とはできない。」

9そこでヨシュアは突然彼らのところにやって来て、 ギルガルから晩中上って行った。

10主はイスラエルの前で彼らを打ち破り、ギベオン で彼らを大いに打ち殺し、ベテホロンに上る道に沿 って彼らを追撃し、アゼカとマッケダまで彼らを撃 ち破った。

11彼らがイスラエルの前から逃げて、ベテホロンに 下っていたとき、主は天からアゼカに至るまで彼ら の上に大きな石を投げ降らせたので、彼らは死んだ。 イスラエルの子らが剣で殺した者よりも、雹で死ん だ者の方が多かった。

12主がアモリ人をイスラエルの人々の前から引き渡 した日に、ヨシュアは主に告げて、イスラエルの目 の前で言った、「太陽よ、ギベオンの上にとどまれ。 月よ、アヤロンの谷にとどまれ。」

13こうして、民が敵に復讐するまで、太陽は止まり、 月も留まった。これはヤシャルの書に記されている ではないか。こうして太陽は天の真ん中で止まり、 丸日の間、沈むのを急がなかった。

14その日よりも前にも後にも、主が人の声に耳を傾 けられた日はなかった。主がイスラエルのために戦 われたからである。

15ヨシュアはイスラエルの全軍を率いてギルガルの 陣営に帰還した。

16しかし、この五人の王たちは逃げて、マッケダの 洞窟に隠れました。

17ヨシュアは、五人の王がマッケダの洞窟に隠れて いるのが見つかったと告げられました。

18ヨシュアは言った。「洞穴の入り口に大きな石を 転がし、そのそばに石を守る人を配置しなさい。

19立ち止まらずに敵を追跡し、その最後尾を撃ち、 彼らをその町々に入らせてはならない。主が彼らを あなたの手に渡されたからである。

20ヨシュアとイスラエルの人々が、彼らを滅ぼしつ くすまで、非常に多くの殺戮を終えると、生き残っ た者たちは要塞のある町々に入った。

21こうして民は皆、平和のうちにマッケダのヨシュ アの陣営に帰還した。イスラエルの子らの誰に対し ても、口汚く罵るような者はいなかった。

22そこでヨシュアは言った。「洞窟の口を開けて、 あの五人の王たちを洞窟から連れ出しなさい。」

23彼らはそのとおりにして、エルサレムの王、ヘブ ロンの王、ヤルムトの王、ラキシュの王、エグロン の王の五人の王を洞窟から連れ出した。

24彼らがこれらの王たちをヨシュアのもとに連れ出 したとき、ヨシュアはイスラエルのすべての人々を 呼び寄せ、共にいた戦士たちの長たちに言った。 「近づいて、これらの王たちの首に足をかけなさ い。」彼らは近づいて、彼らの首に足をかけました。

25ヨシュアは彼らに言った。「恐れてはならない、 おののいてはならない、強く、また雄々しくあれ。 主はあなたがたが戦うすべての敵にこのようにされ るのだ。」

26その後、ヨシュアは彼らを撃って殺し、五本の木 に掛けた。彼らは夕方まで木に掛けられていた。

27そして日が沈むころ、ヨシュアは命じて、それら を木から切り落とし、それらが隠されていた洞窟に 投げ込み、洞窟の入り口に大きな石を置いたが、そ れは今日まで残っている。

28その日、ヨシュアはマッケダを占領し、剣の刃で それを打ち、その王と、そこにいたすべての人々を 滅ぼし、人も残さなかった。ヨシュアはエリコの 王に対して行ったのと同じことをマッケダの王に対 しても行った。

29ヨシュアはイスラエルの全軍を率いてマッケダか らリブナへ進み、リブナと戦った。

30主は、その町とその王をイスラエルの手に渡され た。イスラエルは剣の刃で、その町とその中のすべ ての者を撃ち、ひとりもその中に残さなかった。主 はエリコの王にしたのと同じことを、その町の王に もした。

31ヨシュアはイスラエルの全軍を率いてリブナから ラキシュへ進み、そこに向かって陣を敷き、これと 戦った。

32主はラキシュをイスラエルの手に渡されたので、 イスラエルは二日目にそれを攻め取り、剣の刃でラ キシュとそこにいたすべての人々を撃ち殺した。す べて彼がリブナに対して行ったのと同じである。

33そのとき、ゲゼルの王ホラムがラキシュを助けに 来たが、ヨシュアは彼とその民を人も残さなくな るまで打ち破った。

34ヨシュアはラキシュからエグロンへ進み、イスラ エルのすべてを率いてこれに陣取り、これと戦った。

35そして彼らはその日それを占領し、剣の刃でそれ を打ち、そこにいたすべての魂をその日完全に滅ぼ

ジョシュア した。これは彼がラキシュに対して行ったことと同 じである。

36ヨシュアはイスラエルのすべてを率いてエグロン からヘブロンに上って行き、それに対して戦った。

37彼らはそれを取り、剣の刃でそれを打ち、その王 と、そのすべての町々と、そこにいたすべての人々 を殺した。エグロンに対して行ったすべてのことと 同じように、彼は人も残さず、それを完全に滅ぼ し、そこにいたすべての人々を滅ぼした。

38ヨシュアはイスラエルの人々を率いてデビルに戻 り、それに対して戦った。

39そして彼は、その町とその王と、そのすべての町 を占領し、剣の刃で彼らを打ち、そこにいたすべて の人々を滅ぼし、ひとりも残さなかった。ヘブロン に対して行ったのと同じように、デビルとその王に 対しても行ったのと同じように、またリブナとその 王に対しても行ったのと同じように行った。

40こうしてヨシュアは、山地、ネゲブ、平地、泉の 全域とそのすべての王たちを撃ち、ひとりも残さず、 息のあるものはすべて滅ぼした。イスラエルの神、 主が命じられたとおりである。

41ヨシュアはカデシュ・バルネアからガザまで、また ゴシェンの地方全体をギベオンまで撃ち破った。

42ヨシュアはこれらの王たちとその領土を一度にす べて奪い取った。イスラエルの神、主がイスラエル のために戦われたからである。

43ヨシュアはイスラエルのすべての人々を率いてギ ルガルの陣営に帰還した。

第11章

1ハツォルの王ヤビンはこれらのことを聞くと、マド ンの王ヨバブ、シムロンの王、およびアクシャフの 王に使者を遣わして、

2また、山地の北、キネレトの南の平野、谷間、ドル の西の境にいた王たちには、

3また、東と西のカナン人、アモリ人、ヘテ人、ペリ ジ人、山地のエブス人、およびミツパの地のヘルモ ンの麓のヒビ人にも及んだ。

4そして彼らは、その全軍勢を率いて出発した。その 民の数は海辺の砂のように多く、馬や戦車も非常に 多かった。

5そして、これらの王たちは皆集まって、イスラエル と戦うためにメロムの水辺に陣取った。

6主はヨシュアに言われた、「彼らのために恐れるこ とはない。明日の今ごろ、わたしは彼らを皆殺しに してイスラエルの前に引き渡す。あなたは彼らの馬 を刺し、彼らの戦車を火で焼き払わなければならな い。」

7そこでヨシュアは、すべての戦士を率いて、メロム の水のほとりから突然彼らを迎え撃った。彼らは彼 らを襲った。

9ヨシュアは主が命じられたとおりに彼らに対して行 い、彼らの馬の角を切り、彼らの戦車を火で焼いた。

10そのとき、ヨシュアは引き返してハツォルを攻め 取り、その王を剣で打ち殺した。ハツォルはかつて これらすべての王国の首長であったからである。

11彼らはそこにいたすべての魂を剣の刃で打ち殺し、 完全に滅ぼした。息をする者は人も残らなかった。 そしてハツォルは火で焼かれた。

12ヨシュアは、主のしもべモーセが命じたとおり、 それらの王たちのすべての町々と、それらの王たち を攻め取り、剣の刃で彼らを打ち破り、完全に滅ぼ した。

13しかし、堅固に守られた町々については、イスラ エルはハツォルだけを焼き払ったが、それ以外は焼 き払わなかった。ハツォルだけはヨシュアが焼き払 ったのである。

14そして、イスラエルの人々は、これらの町のすべ ての略奪品と家畜を略奪し、すべてを剣の刃で打ち 殺して、息をする者も残さなかった。

15主がそのしもべモーセに命じられたとおりに、モ ーセはヨシュアに命じ、ヨシュアもそのとおりにし た。主がモーセに命じられたことは、一つも怠らな かった。

16こうしてヨシュアはその全地、すなわち山地、ネ ゲブの全地、ゴシェンの全地、谷、平地、イスラエ ルの山地とその谷を占領した。

17セイルに上るハラク山からヘルモン山のふもとの レバノンの谷にあるバアルガドに至るまで、彼は彼 らの王たちをことごとく捕らえ、彼らを撃ち殺した。

18ヨシュアはそれらのすべての王たちと長い間戦争 を続けた。

19ギベオンの住民ヒビ人以外には、イスラエルの 人々と和平を結んだ町は一つもなかった。他の町は すべて、彼らが戦いで攻め落とした。

20主は彼らの心をかたくなにし、イスラエルと戦わ せ、彼らを完全に滅ぼし、彼らに恵みを与えず、主 がモーセに命じられたとおりに彼らを滅ぼそうとさ れたのである。

21そのとき、ヨシュアは来て、アナキム人を山地か ら、ヘブロンから、デビルから、アナブから、ユダ のすべての山地から、またイスラエルのすべての山 地から断ち、彼らをその町々もろとも完全に滅ぼし た。

22アナキム人はイスラエルの子らの土地には残って おらず、ガザとガトとアシュドドにのみ残った。

23こうしてヨシュアは、主がモセに言われたとお りに、その地をことごとく占領し、イスラエルの部 族の区分に従って、それを嗣業として与えた。こう して、その地には戦争がなくなった。

8主は彼らをイスラエルの手に渡されたので、イスラ エルは彼らを撃ち、大シドン、ミスレフォトマイム、 東のミツパの谷まで追撃した。彼らは彼らを一人も 残さないまで撃ち殺した。

ジョシュア 第12章

1さて、イスラエルの人々が打ち破って、ヨルダン川 の向こう側、日の出る方のアルノン川からヘルモン 山まで、また東の低地全域に渡って領土を占領した 地の王たちは次のとおりである。

2アモリ人の王シホンはヘシュボンに住み、アルノン 川の岸辺のアロエルから川の中、ギレアデの半ばか らヤボク川までを治め、ヤボク川はアンモン人の国 境であった。

3東は平野からキネレトの海に至り、平野の海、すな わち東は塩の海に至り、ベテ・エシモテへの道に至り、 南はアシュドト・ピスガの下に至る。

4バシャンの王オグの領地、すなわちアシュタロテと エドレイに住んでいた巨人の残党、

5彼はヘルモン山、サルカ、バシャン全土、ゲシュル 人、マアカ人の境界に至る地域、およびヘシュボン の王シホンの境界であるギレアデの半分を支配した。

6主のしもべモセとイスラエルの人々はこれを撃ち、 主のしもべモーセはそれをルベン族、ガド族、およ びマナセの半部族に所有地として与えた。

7これらはヨシュアとイスラエルの子らがヨルダン川 のこちら側、西の方で、レバノンの谷のバアルガド からセイルに上るハラク山に至るまで撃ち破った地 の王たちである。ヨシュアはそこをイスラエルの各 部族に、その区分に従って所有地として与えた。

8山地、谷間、平野、泉、荒野、ネゲブスにおいて、 ヘテ人、アモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、 エブス人がいた。

9エリコの王ひとり。ベテルのそばにあるアイの王ひ とり。

10エルサレムの王ひとり、ヘブロンの王ひとり、

11ヤルムテの王ひとり、ラキシュの王ひとり、

12エグロンの王ひとり、ゲゼルの王ひとり、

13デビルの王ひとり、ゲデルの王ひとり、

14ホルマの王ひとり、アラドの王ひとり、

15リブナの王ひとり、アドラムの王ひとり、

16マッケダの王ひとり、ベテルの王ひとり、

17タプアハの王ひとり、ヘフェルの王ひとり、

18アフェクの王ひとり、ラシャロンの王ひとり、

19マドンの王ひとり、ハツォルの王ひとり、

20シムロンメロンの王ひとり、アクシャフの王ひと り、

21タナクの王ひとり、メギドの王ひとり、

22ケデシュの王ひとり、カルメルのヨクネアムの王 ひとり、

23ドルの地方のドルの王ひとり。ギルガルの諸国の 王ひとり。

24ティルツァの王ひとり、すべての王は三十人。

第13章

1ヨシュアは年老いて衰えていたが、主は彼に言われ た、「あなたは年老いて衰えているが、占領すべき 土地はまだたくさん残っている。

2これがまだ残っている土地である。ペリシテ人の領 土のすべてとゲシュルの全域、

3エジプトの東にあるシホルから、カナン人の領地と されるエクロンの北の境に至るまで、ペリシテ人の 五人の領主、すなわちガザ人、アシュド人、エシュ カロニ人、ギテ人、エクロン人、アビ人。

4南からはカナン人の全土、シドン人の隣のメアラか らアフェク、アモリ人の国境まで。

5ギブル人の地、およびレバノン全土、日の出る方、 ヘルモン山の麓のバアルガドからハマテの入り口ま で。

6レバノンからミスレフォトマイムまでの山地のすべ ての住民と、すべてのシドン人を、わたしはイスラ エル人の前から追い払う。ただわたしがあなたに命 じたように、それをくじでイスラエル人に相続地と して分け与えなさい。

7それゆえ、今、この地を九つの部族とマナセの半部 族に相続地として分けなさい。

8ルベン族とガド族は、ヨルダン川の東の方に、主の しもべモセが彼らに与えた相続地を彼らと共に受 けた。

9アルノン川の岸辺にあるアロエルと、川の中の町、 およびメデバの平野全体からディボンまで。

10ヘシュボンで治めていたアモリ人の王シホンのす べての町々から、アンモン人の境界まで。

11ギレアデ、ゲシュル人とマアカ人の境界、ヘルモ ン山地の全域、サルカまでのバシャン全域。

12バシャンのオグの王国のすべて、すなわちアシュ タロテとエドレイを治めていた巨人の残党。モーセ はこれらの者を撃って追い払った。

13しかし、イスラエルの人々はゲシュル人やマアカ 人を追い出さなかった。ゲシュル人とマアカ人は今 日までイスラエル人の間に住んでいます。

14ただレビ族には相続地を与えなかった。主が彼ら に言われたとおり、イスラエルの神、主の火による 供え物が彼らの相続地である。

15モセはルベン族の部族に、その家族に従って相 続地を与えた。

16彼らの領土は、アルノン川の岸にあるアロエルと、 川の真ん中にある町、およびメデバに沿った平野全 体であった。

17ヘシュボンとその平野にあるすべての町々、ディ ボン、バモトバアル、ベトバアルメオン、

18ヤハザ、ケデモテ、メファアテ、

19キルヤタイム、シブマ、谷の山地のザレテ・シャハ ル、

20ベトペオル、アシュドトピスガ、ベトエシモテ、

21また、ヘシュボンで統治していたアモリ人の王シ ホンの王国のすべて、モーセがミディアンの君主た ちと共に、その地方に住んでいたシホンの君主たち、 エビ、レケム、ツル、フル、レバと共に撃ち破った 低地の町々すべて。

22イスラエルの子らは、占い師ベオルの子バラムを も剣で殺した。

ジョシュア

23ルベン族の境界はヨルダン川とその境界であった。 これがルベン族の氏族ごとの相続地、すなわち、そ の町々と村々であった。

24モーセはガドの部族、すなわちガドの子孫に、そ の家族に従って相続地を与えた。

25彼らの境界はヤゼル、ギレアデのすべての町、お よびアンモン人の領土の半分からラバの前のアロエ ルまでであった。

26ヘシュボンからラマテ・ミツパ、ベトニムまで、マ ハナイムからデビルの境まで、

27谷にはベタラム、ベトニムラ、スコテ、ツァフォ ン、ヘシュボンの王シホンの王国の残り、ヨルダン 川とその国境、ヨルダン川の東の向こう側、キネレ テの海の端までが広がっていた。

28これがガドの子孫の氏族ごとの相続地、町々と 村々である。

29モーセはマナセの半部族に相続地を与えた。これ がマナセの子孫の半部族が、その家族ごとに所有し ていた地であった。

30その領土はマハナイムからバシャン全土、バシャ ンの王オグの王国全土、およびバシャンにあるヤイ ルのすべての町々、合わせて六十の町であった。

31バシャンのオグ王国の町々、ギレアデの半分、ア シュタロテ、エドレイは、マナセの子マキルの子孫、 すなわちマキルの子孫の半分に、その氏族ごとに属 していた。

32これらは、ヨルダン川の向こう側、エリコの東の ほうにあるモアブの平野で、モーセが相続地として 分け与えた地域である。

33しかし、レビ族にはモセは相続地を与えなかっ た。主が彼らに言われたとおり、イスラエルの神で ある主が彼らの相続地であった。

第14章

1これらはイスラエルの子孫がカナンの地で相続した 地域であり、祭司エレアザル、ヌンの子ヨシュア、 およびイスラエルの子孫の部族の父祖の長たちが、 彼らに相続地として分け与えたものである。

2主がモセを通して命じられたとおり、くじによっ て九つの部族と半部族に相続地が与えられた。

3モーセはヨルダン川の向こう側で二つの部族と半部 族に相続地を与えたが、レビ人には彼らの中に相続 地を与えなかった。

4ヨセフの子孫はマナセ族とエフライム族の二つの部 族であったので、彼らはレビ族に、居住するための 町々と、家畜や財産を置くための放牧地以外、その 土地の割り当てを与えなかった。

5主がモーセに命じられたとおりに、イスラエルの 人々は土地を分けた。

6そのとき、ユダの子らはギルガルにいるヨシュアの もとに来た。ケニジ人エフネの子カレブは彼に言っ た。「あなたは、主がカデシュ・バルネアで私とあな たについて神の人モーセに言われたことをご存じで す。

7主のしもべモーセがカデシュ・バルネアから私を遣 わして、その地を偵察させたとき、私は四十歳でし た。そして私は心に思い描いていたことをモセに 報告しました。

8それにもかかわらず、私と緒に上った私の兄弟た ちは民の心を弱らせました。しかし私は私の神、主 に全面的に従いました。

9そしてその日、モセは誓って言った。「あなたが 私の神、主に従い続けたので、あなたの足で踏んだ 地は、必ずあなたとあなたの子孫の永久の相続地と なる。」

10見よ、主は言われたとおり、イスラエルの子らが 荒野をさまよっていたとき、主がモセにこの言葉 を語ってからこの四十五年の間、わたしを生かして おられた。そして今、わたしは今日八十五歳である。

11わたしは今日もなお、モーセがわたしを遣わした 日と同じように力強くいる。そのときのわたしの力 と同じように、今もわたしの力は戦いに出るときも、 また戻ってくるときも強い。

12それゆえ、今、主がその日に言われたこの山を私 にください。あなたはその日、アナキム人がそこに いて、町々が大きくて堅固であったと聞いています。 もし主が私と共におられるなら、主が言われたよう に、私は彼らを追い払うことができるでしょう。

13ヨシュアは彼を祝福し、エフンネの子カレブにヘ ブロンを相続地として与えた。

14こうしてヘブロンは、ケニジ人エフネの子カレブ がイスラエルの神、主に完全に従ったために、今日 まで彼の相続地となっている。

15ヘブロンの以前の名はキルヤタルバであった。ア ルバはアナキム人の有力者であった。そして、その 地は戦争から解放された。

第15章

1これがユダの子孫の部族の氏族ごとのくじであった。 南はエドムの境界にまで及び、南のほうはツィン荒 野が南岸の最果てであった。

2彼らの南の境界は塩の海の岸から、南に面した入り 江までであった。

3そしてそれは南のマアレハクラビムに出て、ツィン に進み、南のカデシュバルネアに上って、ヘツロン に進み、アダルに上って、カルカに方位磁針を引い た。

4そこからアツモンに進んでエジプトの川に出て、そ の境の出口は海に至り、これがあなたの南の境とな る。

5東の境は塩の海で、ヨルダン川の端まで達していた。 北の境はヨルダン川の端の海の入り江から始まって いた。

6その境界線はベテホグラに上り、ベテラバの北を通 って、ルベンの子ボハンの石にまで達する。

7その境界線はアコルの谷からデビルに上り、北に進 んでギルガルに向かい、川の南側にあるアドゥミム

ジョシュア に上る道の前にあった。その境界線はエンシェメシ ュの水の方に進み、その出口はエンロゲルであった。

8そしてその境界線は、ヒンノムの子らの谷を通って エブス人の南側、エルサレムに至り、その境界線は、 ヒンノムの谷の西の前方にある山の頂に至り、その 山は北の方に巨人の谷の端に及んでいる。

9そしてその境界線は丘の頂からネフトアの水の源ま で引かれ、エフロン山地の町々に出て、バアラ、す なわちキルヤテ・ヤリムにまで引かれた。

10その境界線はバアラから西に回り、セイル山に至 り、北のケサロンであるヤリム山の脇を通り、ベテ・ シェメシュに下り、ティムナに至った。

11そしてその境界線はエクロンの北の方に進み、シ クロンに至り、バアラ山に沿って進み、ヤブネルに 出て、その境界線の端は海に至った。

12西の境界は大海とその沿岸にまで及び、これがユ ダ族の氏族ごとの周囲の境界である。

13ヨシュアは主が命じられたとおり、ユダの子らの うちからエフンネの子カレブに、アナクの父アルバ の町、すなわちヘブロンの町を与えた。

14カレブはアナクの三人の息子、シェシャイ、アヒ マン、およびアナクの子タルマイをそこから追い出 した。

15彼はそこからデビルの住民のもとへ上って行った。 デビルの以前の名はキルヤテ・セフェルであった。

16カレブは言った。「キルヤテ・セフェルを撃って、 それを奪い取る者には、わたしの娘アクサを妻とし て与えよう。」

17カレブの兄弟ケナズの子オテニエルがそれを取り、 カレブは娘アクサを妻として彼に与えた。

18彼女がカレブのところに来ると、カレブは彼女に、 彼女の父に畑を求めるようにすすめられた。彼女は ろばから降りたので、カレブは彼女に言った、「何 が欲しいのですか」。

第16章

1ヨセフの子孫のくじは、ヨルダン川のエリコから東 のエリコの水まで、またエリコからベテル山地に至 る荒野まで及んだ。

2ベテルからルズに出て、アルキの境界を通ってアタ ロテに至り、

3西の方に下ってヤフレティの岸、下ベテホロンの岸、 ゲゼルに至り、その出口は海に通じる。

4こうしてヨセフの子孫であるマナセとエフライムは 相続地を獲得した。

5エフライムの子孫の氏族ごとの境界は次のとおりで あった。東側では彼らの相続地の境界はアタロタダ ルから上ベテホロンに及び、

6そしてその境界線は海に向かって、北はミクメタに 至り、その境界線は東に回り込んでタアナテシロに 至り、その東を通ってヤノハに至った。

7そしてそれはヤノハからアタロテ、ナアラテに下り、 エリコに着いてヨルダン川に出た。

8その境界はタプアから西にカナ川に至り、その端は 海に至った。これがエフライムの子孫の部族の、そ の氏族ごとの相続地である。

9エフライムの子孫のそれぞれの町々は、マナセの子 孫の相続地の中にあり、すべての町々とそれに属す る村々であった。

10彼らはゲゼルに住んでいたカナン人を追い出さな かったが、カナン人は今日までエフライム人の間に 住み、貢物に仕えている。

第17章

1マナセの部族にもくじがあった。彼はヨセフの長子 であったからである。すなわち、ギレアデの父マナ セの長子マキルに与えられた。彼は戦士であったの で、ギレアデとバシャンを所有した。

2マナセの子孫の残りの者たちにも、その氏族ごとに、 すなわちアビエゼルの子孫、ヘレクの子孫、アスリ エルの子孫、シェケムの子孫、ヘフェルの子孫、シ ェミダの子孫に、くじが与えられた。これらはヨセ フの子マナセの男子の氏族によるものであった。

3しかし、ヘフェルの子、ギレアデの子、マキルの子、 マナセの子であるゼロフハドには息子がいなかった が、娘たちがいた。彼の娘たちの名はマフラ、ノア、 ホグラ、ミルカ、ティルツァである。

4彼らは祭司エレアザル、ヌンの子ヨシュア、および 首長たちの前に進み出て言った。「主はモーセに、 私たちにも兄弟たちと同じように相続地を与えるよ うに命じられました。それで主は、その命令に従っ て、彼らに父祖の兄弟たちと同じように相続地を与 えられました。」

5そして、ヨルダン川の向こう側にあるギレアデとバ シャンの地のそばの十の区画がマナセに与えられた。

6マナセの娘たちは、その息子たちの中に相続地を持 っていたからである。そして、マナセの残りの息子 たちはギレアデの地を所有した。

7マナセの境界はアシェルからシケムの前にあるミク メタまでであり、その境界は右手に進んでエンタプ アの住民に至った。

8さて、マナセはタプアハの地を所有していたが、マ ナセの境界にあるタプアハはエフライムの子孫に属 していた。

9そしてその海岸線は、川の南でカナ川に下り、これ らのエフライムの町々はマナセの町々の中にある。 マナセの海岸線も川の北側にあり、その出口は海に 面している。

10南はエフライムの領地、北はマナセの領地で、海 がその境界となっている。彼らは北ではアシェル、 東ではイッサカルで接していた。

11マナセはイッサカルとアシェルに、ベテシェアン とその村落、イブレアムとその村落、ドルとその村 落の住民、エンドルとその村落の住民、タアナクと その村落の住民、メギドとその村落の住民、合わせ て三つの地方を領有した。

ジョシュア

12しかし、マナセの子孫はそれらの町の住民を追い 出すことができず、カナン人はその地に住み続けた。

13しかし、イスラエルの人々が強くなると、彼らは カナン人に貢物を課したが、完全に追い払うことは しなかった。

14ヨセフの子孫はヨシュアに言った、「主がこれま でわたしを祝福してこられたように、わたしは大い なる民であるのに、なぜわたしにつのくじ、つ の相続地しか与えないのですか。

15ヨシュアは彼らに答えた。「もしあなたがたが大 いなる民であるならば、森林地帯に上って行き、ペ リジ人と巨人の地で、あなたがた自身のために木を 切り倒しなさい。エフライムの山地があなたがたに は狭すぎるならば。」

16ヨセフの子孫は言った。「あの山地は我々には十 分ではありません。ベテシャンとその村落に住むカ ナン人は皆、鉄の戦車を持っています。またイズレ エルの谷に住むカナン人もそうです。」

17ヨシュアはヨセフの家、すなわちエフライムとマ ナセに言った。「あなたたちは大いなる民であり、 大いなる力を持っている。あなたたちのくじはつ だけではない。

18しかし、その山はあなたのものとなる。それは森 だから、あなたはそれを切り倒さなければならない。 その端もあなたのものとなる。カナン人は鉄の戦車 を持ち、強いけれども、あなたは彼らを追い払わな ければならないからである。

第18章

1イスラエルの人々の全会衆はシロに集まり、そこに 会見の幕屋を築いた。こうして、その地は彼らの前 に平定された。

2イスラエルの子らの中には、まだ相続地を受け取っ ていない七つの部族が残っていた。

3ヨシュアはイスラエルの人々に言った。「あなたが たは、先祖の神、主があなたがたに与えられた地を 占領するために、いつまで怠けているのか。

4あなたたちの中から、部族ごとに三人ずつ分けなさ い。わたしは彼らをつかわす。彼らは立って、その 地を巡り、彼らの相続地に従ってそれを詳しく調べ、 わたしのところに帰って来るであろう。

5彼らはそれを七つの部分に分け、ユダは南の地域に 住み、ヨセフの家は北の地域に住むであろう。

6それゆえ、あなたたちはその土地を七つの部分に分 け、その記述をここに持って来なさい。私はここで、 私たちの神、主の前で、あなたたちのためにくじを 引きます。

7しかし、レビ人はあなたがたのうちに何の割り当て も受けない。主の祭司職は彼らの相続地だからであ る。ガド、ルベン、およびマナセの半部族は、ヨル ダン川の東の向こう側で、主のしもべモセから与 えられた相続地を受けた。

8そこでその人々は立ち上がって出発した。ヨシュア はその地を測りに行く者たちに命じて言った。「行

ってその地を巡り、それを測り、私のところに帰っ てきなさい。私はシロで主の前に、ここであなたた ちのためにくじを引きましょう。」

9そしてその人々は行ってその地を巡り、それを町ご とに七つの部分に分けて書物に記し、シロの軍勢に いるヨシュアのもとに帰ってきた。

10ヨシュアはシロで主の前に彼らのためにくじを引 き、そこでイスラエルの人々にその部隊に従って土 地を分け与えた。

11そしてベニヤミン族の部族のくじは、その氏族ご とに引かれ、そのくじの範囲はユダ族とヨセフ族の 間となった。

12北側の境界線はヨルダン川から始まり、北側では エリコの側まで上り、西の山地を抜けて上っていき、 その境界はベタヘブンの荒野に至っていた。

13そして、その境界線はそこからルズの方へ、ルズ の側、すなわちベテルの南に向かい、その境界線は 下ベテホロンの南側にある丘の近くのアタロタダル に下った。

14そして境界線はそこから引かれ、ベテホロンの南 にある丘から海の南の隅を巡り、その境界はユダの 子らの町キルヤテ・バアル、すなわちキルヤテ・エア リムにまで及んだ。これが西の地区であった。

15南の地方はキルヤテ・ヤリムの端から始まり、その 境界は西に伸びてネフトアの水の井戸に至った。

16その境界線は、ヒンノムの子らの谷の前にある山 の端に下り、北は巨人の谷にあり、ヒンノムの谷に 下り、南はエブシの側、エンロゲルに下り、

17そして北から引き寄せられてエンシェメシュに出 て、アドゥミムの坂道の向かいにあるゲリロテに向 かい、ルベンの子ボハンの石に下って行った。

18そしてアラバの向かいの北の方へ進んで、アラバ に下って行った。

19そしてその境界線は北のベテホグラの側に沿って 進み、その境界線の出口はヨルダン川の南端にある 塩の海の北の湾に至った。これが南の海岸であった。

20東側はヨルダン川がその境界であり、これがベニ ヤミン族の氏族ごとの相続地であり、その周囲の境 界であった。

21ベニヤミン族の氏族ごとの町々は、エリコ、ベト ホグラ、ケジズの谷であった。

22ベタラバ、ゼマライム、ベテル、

23アビム、パラ、オフラ、

24ケファルハアンモナイ、オフニ、ガバなど十二の 町々とそれに属する村々。

25ギベオン、ラマ、ベエロテ、

26ミツパ、ケフィラ、モザ、

27レケム、イルペエル、タララ、

28ゼラ、エレフ、エブシ(エルサレム)、ギブアテ、 キルヤテ。これら十四の町々とそれに属する村々。 これがベニヤミン族の氏族ごとの相続地である。

ジョシュア

第19章

1第二のくじはシメオンに当たり、シメオンの子孫の 部族がその氏族ごとに分けられた。彼らの相続地は ユダの子孫の相続地の中にあった。

2そして彼らはベエルシェバ、すなわちシェバとモラ ダを相続地として持ち、

3ハザルシュアル、バラ、アゼム、

4エルトラデ、ベトゥル、ホルマ、

5ツィクラグ、ベトマルカボテ、ハザルスサ、

6ベツレバオテ、シャルヘン、十三の町々とそれに属 する村々。

7アイン、レモン、エテル、アシャン、すなわち四つ の町々とそれに属する村々。

8これらの町々の周囲にあるすべての村々は、南のバ アラテ・ベエル、ラマテに至るまで、シメオン族の部 族が氏族ごとに受け継いだ土地である。

9ユダの子孫の相続地からは、シメオンの子孫の相続 地があった。ユダの子孫の相続地は彼らにとって多 すぎたからである。そのため、シメオンの子孫は、 彼らの相続地の中に、彼らの相続地を持っていた。

10第三のくじはゼブルンの子孫に氏族ごとに引かれ、 その相続地の境界はサリドまでであった。

11彼らの境界は海およびマララに向かい、ダバセテ に達し、ヨクネアムの前の川に達していた。

12サリドから東へ、日の出る方角へ向かい、キスロ テ・タボルの境まで行き、それからダベラテに出て、 ヤフィアに上って行った。

13そこから東に進んでギタヘフェル、イッタカジン に至り、レモンメトアルを経てネアに至る。

14その境界は北側でハンナトンに至り、その端はエ フタヘルの谷に至る。

15カッタテ、ナハラル、シムロン、イダラ、ベツレ ヘム。これら十二の町々とそれに属する村々。

16これがゼブルンの子孫の氏族ごとの相続地、すな わち町々とそれに属する村々である。

17第四のくじはイッサカルに当たり、イッサカルの 子孫がその氏族ごとに分けられた。

18その境界はイズレエル、ケシュロテ、シュネムに 及び、

19ハファライム、シオン、アナハラテ、

20ラビテ、キシオン、アベツ、

21レメテ、エンガニム、エンハッダ、ベトパゼツ。

22その境界はタボル、シャハジマ、ベテシェメシュ に達し、その境界の終わりはヨルダン川で、十六の 町とそれに属する村々であった。

23これがイッサカルの子孫の部族の、氏族ごとの相 続地、町々と村々である。

24第五のくじは、アシェル族の家族ごとに引かれま した。

25彼らの境界はヘルカテ、ハリ、ベテン、アクシャ フであり、

26アラムメレク、アマド、ミシャルを経て、西はカ ルメル、シホルリブナテに達する。

27そして日の出る方へ向きを変えてベトダゴンに至 り、ゼブルンに達し、ベテメクとネイエルの北側に あるイフタヘルの谷に達し、左手にはカブルに出て、

28ヘブロン、レホブ、ハモン、カナ、大いなるジド ンまで。

29それからその境界はラマに転じて堅固な町ティル スに至り、またその境界はホサに転じて、その端は 海に至り、その境界からアクジブに至る。

30ウンマ、アフェク、レホブなど二十二の町々とそ れに属する村々。

31これがアシェル族の氏族ごとの相続地、すなわち 町々とそれに属する村々である。

32第六のくじはナフタリの子孫に、すなわちナフタ リの子孫の氏族ごとに当たった。

33その境界はヘレフからアロン、ザアナニム、アダ ミ、ネケブ、ヤブネルを経てラクムに及び、その流 域はヨルダン川に及んだ。

34それからその境界は西に曲がってアズノト・タボル に至り、そこからフコックに出て、南側ではゼブル ンに達し、西側ではアシェルに達し、日の出る方の ヨルダン川沿いのユダに達する。

35防備の町々はジディム、ゼル、ハマト、ラッカト、 キネレテである。

36アダマ、ラマ、ハツォル、

37ケデシュ、エドレイ、エンハゾル、

38イロン、ミグダレル、ホレム、ベタナテ、ベテ・シ ェメシュなど、十九の町々とそれに属する村々。

39これがナフタリの子孫の部族の、氏族ごとの相続 地、町々と村々である。

40そして第七のくじは、ダン族の部族ごとに家族ご とに引かれました。

41彼らの相続地の境界はツォラ、エシュタオル、イ ルシェメシュであり、

42シャラビン、アヤロン、エトラ、

43エロン、ティムナタ、エクロン、

44エルテケ、ギベトン、バアラト、

45エフド、ベネベラク、ガトリモン、

46メハルコン、ラクコン、およびヤフォの前の境界。

47ダンの子孫の領土は彼らにとってあまりに狭かっ たので、ダンの子孫はレシェムと戦うために進軍し、 それを奪い、剣の刃でそれを打ち、それを占領して そこに住み、彼らの父祖ダンの名にちなんでレシェ ムをダンと名付けた。

48これがダン族の氏族ごとの相続地、すなわち町々 とそれに属する村々である。

49イスラエルの人々は、その領土を境界に従って相 続地として分割し終えると、彼らのうちのヌンの子 ヨシュアに相続地を与えた。

50彼らは主の言葉のとおり、彼が求めた町、エフラ イム山地のティムナテ・セラを彼に与えた。彼はその 町を建て直し、そこに住んだ。

51これらは祭司エレアザル、ヌンの子ヨシュア、お よびイスラエルの子らの部族の長たちが、シロで会 見の幕屋の入口で主の前にくじを引いて相続地とし

ジョシュア て分けたものである。こうして彼らは国土の分割を 終えた。

第20章

1主はまたヨシュアに言われた、

2イスラエルの人々に告げて言いなさい。わたしがモ ーセによってあなたたちに告げた避難の町々を、あ なたたちのために定めなさい。

3それは、知らず知らずのうちに人を殺した殺人者が そこに逃げるためである。そこは、血の復讐をする 者からの避難所となるであろう。

4そして、それらの町のつに逃げる者が、その町の 門の入口に立って、その町の長老たちの耳に自分の 訴えを告げるならば、彼らは彼を町に連れて行き、 彼に場所を与えて、彼が彼らの中に住むようにする であろう。

5復讐する者が彼を追いかけても、殺人者を彼の手に 引き渡さないであろう。それは彼が無意識のうちに 隣人を殺したのであり、以前から彼を憎んでいたわ けではないからである。

6彼は会衆の前に立って裁判を受けるまで、またその 時代の大祭司が死ぬまで、その町に住まなければな らない。その後、殺人者は帰ってきて、自分の町、 自分の家、逃げてきた町に帰って来なければならな い。

7そして彼らはナフタリ山地のガリラヤのケデシュ、 エフライム山地のシケム、およびユダ山地のヘブロ ンであるキルヤタルバを定めた。

8そして、ヨルダン川の向こう側、エリコの東の方で は、ルベン族の中から平野の荒野にあるベゼル、ガ ド族の中からギレアデのラモト、マナセ族の中から バシャンのゴランが割り当てられた。

9これらは、イスラエルのすべての子らと、彼らの間 に寄留する外国人のために定められた町であった。

それは、だれでも、不意に人を殺した者がそこに逃 げることができ、血の復讐者が会衆の前に立つまで、 その者の手によって死ぬことがないようにするため であった。

第21章

1そこで、レビ人の先祖の長たちは、祭司エレアザル と、ヌンの子ヨシュアと、イスラエルの子らの部族 の先祖の長たちのところに近寄った。

2彼らはカナンの地のシロで彼らに言った、「主はモ ーセを通して、私たちに住む町々と、家畜を飼う放 牧地を与えるように命じられました。

3イスラエルの人々は主の命令に従って、彼らの相続 地からこれらの町々とその放牧地をレビ人に与えた。

4そして、コハテ族の家族ごとにくじが引かれ、祭司 アロンの子孫であるレビ族は、くじによってユダ族、 シメオン族、ベニヤミン族の中から十三の町を得た。

5残りのコハテ族は、エフライムの部族、ダンの部族、 およびマナセの半部族の中から、くじによって十の 町を得た。

6ゲルションの子孫は、イッサカルの部族、アシェル の部族、ナフタリの部族、およびバシャンのマナセ の半部族の中から、くじによって十三の町を得た。

7メラリの子孫は、その氏族ごとに、ルベン族、ガド 族、ゼブルン族の中から十二の町を得た。

8イスラエルの人々は、主がモーセを通して命じたと おり、くじによってこれらの町々とその放牧地をレ ビ人に与えた。

9そして、ユダ族の部族とシメオン族の部族から、こ こに名が挙げられているこれらの町々が与えられた。

10これは、レビ族のコハテ人の氏族に属するアロン の子孫が得たものであった。彼らが最初のくじを引 いたからである。

11そして彼らは、アナクの父アルバの町、すなわち ユダの山地にあるヘブロンとその周囲の郊外を与え た。

12しかし、町の畑とその中の村々は、エフンネの子 カレブに所有地として与えられた。

13こうして彼らは祭司アロンの子孫に、殺人者の避 難地としてヘブロンとその放牧地を与えた。またリ ブナとその放牧地を与えた。

14ヤティルとその放牧地、エシュテモアとその放牧 地、

15ホロンとその放牧地、デビルとその放牧地、

16アインとその放牧地、ユッタとその放牧地、ベテ・ シェメシュとその放牧地。この二つの部族から九つ の町が与えられた。

17ベニヤミン族のうちからはギベオンとその放牧地、 ゲバとその放牧地、

18アナトテとその放牧地、アルモンとその放牧地、 合わせて四つの町。

19祭司アロンの子孫の町々は全部で十三あり、その 放牧地も含まれていた。

20そして、コハテ族の家族、すなわちコハテ族のう ちの残ったレビ人たちは、エフライム部族の中から くじによってその町々を得た。

21彼らはエフライム山地のシケムとその放牧地を殺 人者の避難地として与え、またゲゼルとその放牧地 を

22キブザイムとその放牧地、ベテホロンとその放牧 地、この四つの町。

23ダン部族からはエルテケとその放牧地、ギベトン とその放牧地、

24アヤロンとその放牧地、ガトリモンとその放牧地、 以上四つの町。

25マナセの半部族からは、タナクとその放牧地、ガ トリモンとその放牧地、この二つの町。

26残ったコハテの子孫の諸氏族のために、全部で十 の町とその放牧地があった。

27また、レビ族のゲルションの子孫には、マナセの 他の半部族のうちから、殺人者の避難都市としてバ

ジョシュア シャンのゴランとその放牧地、およびベシュテラと その放牧地の二つの町が与えられた。

28イッサカル族からはキションとその放牧地、ダバ レとその放牧地、

29ヤルムトとその放牧地、エンガニムとその放牧地、 以上四つの町。

30アシェル族からはミシャルとその放牧地、アブド ンとその放牧地、

31ヘルカテとその放牧地、レホブとその放牧地、こ の四つの町。

32ナフタリ族の中からは、殺人者の逃れの町として、 ガリラヤのケデシュとその放牧地、ハンモテドルと その放牧地、カルタンとその放牧地の三つの町を選 んだ。

33ゲルション族の氏族ごとの町々は全部で十三あり、 その放牧地も含まれていた。

34メラリの子孫の家族には、ゼブルン部族の残りの レビ人、ヨクネアムとその放牧地、カルタとその放 牧地、

35ディムナとその放牧地、ナハラルとその放牧地、 この四つの町。

36ルベン族からはベゼルとその放牧地、ヤハザとそ の放牧地、

37ケデモテとその放牧地、メファアテとその放牧地、 この四つの町。

38ガド族からは、ギレアデのラモテとその放牧地を 殺人者の避難地とし、マハナイムとその放牧地を、

39ヘシュボンとその放牧地、ヤゼルとその放牧地、 合わせて四つの町。

40こうして、レビ人の氏族の残りのメラリの子孫が 氏族ごとに割り当てた町は全部で十二であった。

41イスラエルの子らの所有地内にあるレビ人の町々 は全部で四十八あり、その放牧地も含まれていた。

42これらの町々はそれぞれその周囲に郊外都市を有 していた。これらの町々はすべてこのようなもので あった。

43主はイスラエルの先祖に与えると誓われた地をこ とごとく彼らに与えられた。彼らはそれを占領し、 そこに住んだ。

44主は先祖たちに誓われたとおり、彼らの周囲に平 安を与えられた。彼らのすべての敵のうち、一人も 彼らの前に立つ者はなく、主はすべての敵を彼らの 手に引き渡された。

45主がイスラエルの家に語られた良いことはつも 果たされず、すべて成就した。

第22章

1そこでヨシュアはルベン族、ガド族、マナセの半部 族を呼び寄せて、

2彼らに言った、「あなたがたは主のしもべモーセが あなたがたに命じたすべてのことを守り、わたしが あなたがたに命じたすべてのことにわたしの声に従 った。

3あなたがたは、今日に至るまで、長い間兄弟たちを 見捨てず、あなたがたの神、主の命令を守ってきた。 4今、主は約束されたとおり、あなたがたの同胞に安 息を与えられました。それゆえ、今、あなたがたは 帰って、主のしもべモーセがヨルダン川の向こう側 にあるあなたがたの所有地、すなわち天幕に戻りな さい。

5しかし、主のしもべモセがあなたたちに命じた戒 めと律法を、よく守って行いなさい。あなたたちの 神、主を愛し、そのすべての道に歩み、その戒めを 守り、主につき従い、心を尽くし、精神を尽くして 仕えなさい。

6ヨシュアは彼らを祝福して去らせた。彼らは自分た ちの天幕へ帰った。

7さて、モーセはマナセの部族の半分にバシャンの領 地を与えたが、残りの半分にはヨシュアにヨルダン 川の西側に住む兄弟たちの中の土地を与えた。ヨシ ュアは彼らを天幕に送り出すとき、彼らを祝福して 言った。

8そこで彼は彼らに言った、「多くの財宝と多くの家 畜、銀、金、青銅、鉄、また多くの衣服を携えて天 幕に帰りなさい。敵から奪った物は兄弟たちと分け 合いなさい。

9ルベン族、ガド族、およびマナセの半部族は、主が モセを通して告げられた言葉のとおり、イスラエ ルの子孫から離れて、カナンの地にあるシロから出 発し、彼らが所有していた領地、ギレアデの地へ向 かった。

10そして彼らがカナンの地にあるヨルダン川の境に 着いたとき、ルベンの子孫、ガドの子孫、およびマ ナセの半部族は、ヨルダン川のほとりに祭壇を築い た。それは見守るための大きな祭壇であった。

11イスラエルの人々はこう言うのを聞いた。「見よ、 ルベンの子孫、ガドの子孫、およびマナセの半部族 が、カナンの地の向かい、ヨルダン川の境内、イス ラエルの人々の通る道のところに祭壇を築いた。」

12イスラエルの人々はそれを聞くと、イスラエルの 人々の全会衆がシロに集まり、彼らと戦うために進 軍した。

13イスラエルの人々は、祭司エレアザルの子ピネハ スをギレアデの地にいるルベン族、ガド族、および マナセの半部族に遣わして、

14彼と共に十人の首長がいた。イスラエルのすべて の部族の中から、首長の家ごとに人ずつ首長がい た。彼らはイスラエルの部族の中で、それぞれ父祖 の家の長であった。

15彼らはルベン族、ガド族、マナセの半部族の所へ 行き、ギレアデの地で彼らに言った。

16主の全会衆はこう言う。「あなたがたはイスラエ ルの神に対して、なんの罪を犯したのか。きょう、 主に従うことをやめ、祭壇を築いて、きょう、主に そむいたのか。

17ペオルの罪は私たちにとってはあまりにも小さい ことでしょうか。主の会衆に疫病があったにもかか

ジョシュア わらず、私たちは今日までその罪から清められてい ません。

18しかし、あなたがたは、きょう、主に従うことを やめなければならないのか。あなたがたがきょう、 主に背いたのだから、明日は主がイスラエルの全会 衆に対して怒りを示されるであろう。

19しかし、もしあなたがたの所有地が汚れているな らば、主の幕屋が住まわれている主の所有地へ渡っ て行き、わたしたちの間で所有地を得なさい。ただ し、わたしたちの神、主の祭壇のほかに祭壇を築く ことで、主に逆らったり、わたしたちに逆らったり してはならない。

20ゼラの子アカンは、呪われた物に関して罪を犯し たではないか。そのため、怒りがイスラエルの全会 衆に下った。そして、その罪によって滅ぼされたの は、彼だけではなかった。

21そこでルベン族、ガド族、マナセの半部族はイス ラエルの千人隊の長たちに答えて言った。

22神々の神、神々の神、主は知っておられ、イスラ エルも知っておられる。もしそれが主に背くことで あっても、あるいは主にそむくことであっても、 (今日、私たちを救わないでください。)

23私たちが祭壇を築いたのは、主に従うことをやめ、 その上で全焼のいけにえや穀物のいけにえをささげ るため、あるいは和解のいけにえをささげるためで あるならば、主ご自身がそれを要求されますように。

24むしろ、わたしたちは、後日、あなたがたの子孫 がわたしたちの子孫に、『あなたがたは、イスラエ ルの神、主と、なんのかかわりがあるのですか』と 言うかもしれないと考えて、この事を恐れてそうし たのではないだろうか。

25主はヨルダン川を我々とあなたたちとの間に境界 とされた。ルベンの子孫、ガドの子孫よ。あなたた ちは主と何の関係もない。それゆえ、あなたたちの 子孫は我々の子孫に主を畏れることをやめさせるで あろう。

26そこで、私たちは言いました、「さあ、燔祭のた めでもなく、いけにえのためでもない祭壇を築こ う。」

27しかし、それは私たちとあなたたち、また私たち の後の世代との間の証拠となり、私たちが全焼のい けにえ、犠牲、和解のいけにえをささげて、主の前 に仕えるようになるためであり、後世になってあな たたちの子孫が私たちの子孫に、「あなたたちは主 に属していない」と言うことのないためです。

28それゆえ、私たちはこう言いました。後世の人々 が私たちや私たちの世代にそう言うとき、私たちは 再びこう言えるだろう。『私たちの先祖が造った主 の祭壇の型を見てください。それは燔祭や犠牲のた めではなく、私たちとあなた方との間の証拠なので す。』

30祭司ピネハスと、彼と共にいた会衆の長たち、お よびイスラエルの千人隊の長たちは、ルベン族、ガ ド族、およびマナセ族の語った言葉を聞いて喜んだ。

31祭司エレアザルの子ピネハスは、ルベン族、ガド 族、マナセ族に言った。「私たちは、今日、主が私 たちの中におられることを知りました。あなたたち は主に対してこのような罪を犯さなかったからです。 今、あなたたちはイスラエルの人々を主の手から救 い出しました。」

32祭司エレアザルの子ピネハスと首長たちは、ルベ ン族とガド族を離れてギレアデの地からカナンの地 へ戻り、イスラエルの人々のもとへ知らせを届けた。

33このことはイスラエルの人々に喜ばれ、イスラエ ルの人々は神に感謝し、ルベンとガドの子孫が住ん でいた地を滅ぼすために、戦いに臨むことを思いと どまった。

34ルベンの子孫とガドの子孫はその祭壇をエドと名 付けた。それは我々の間で、主が神であることの証 拠となるからである。

第23章

1主がイスラエルを周囲のすべての敵から守って平安 を与えてから長い年月が経ち、ヨシュアは年老いて 衰えていた。

2ヨシュアはイスラエルの全員、すなわち長老、かし ら、裁判官、つかさたちを呼び集めて言った、「わ たしは年老い、衰えています。

3あなたがたは、あなたがたの神、主があなたがたの ために、これらすべての国民に対して行われたすべ てのことを見た。あなたがたの神、主はあなたがた のために戦われた方である。

4見よ、わたしは、ヨルダンから西の大海に至るまで、 わたしが断ち切ったすべての国々と共に、残ってい るこれらの国々を、くじによってあなたがたの部族 の相続地として分け与えた。

5あなたがたの神、主は彼らをあなたがたの前から追 い払い、あなたがたの前から追い払われるであろう。 あなたがたの神、主があなたがたに約束されたとお り、あなたがたは彼らの地を所有するであろう。

6それゆえ、あなたたちは大いに勇気を出して、モー セの律法の書に書いてあることをすべて守り行い、 それから右にも左にもそれてはなりません。

7あなたがたのうちに残っているこれらの異邦人のと ころへ行ってはならない。彼らの神々の名を口にし たり、彼らによって誓わせたり、彼らに仕えたり、 彼らにひれ伏したりしてはならない。

8しかし、あなたがたは今日までしてきたように、あ なたがたの神、主に固く付き従いなさい。

29どうか、私たちが主に背き、きょう主に従うこと をやめて、私たちの神、主の幕屋の前にある祭壇の ほかに、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、あるい は犠牲のための祭壇を築くようなことがあってはな らない。

9主はあなたがたの前から大いなる国々や強い国々を 追い払われたが、あなたがたのうちには、今日まで、 あなたがたの前に立ちはだかることのできる者はひ とりもいない。

ジョシュア

10あなたがたのうちのひとりが、千人を追うであろ う。あなたがたの神、主が、あなたがたに約束され たとおり、あなたがたのために戦われるからである。

11それゆえ、あなたがたは、あなたがたの神、主を 愛することによく注意しなさい。

12もしあなたがたが、もし戻って、これらの国民の 残りの者、すなわちあなたがたの間に残っている者 たちに付き従い、彼らと結婚し、彼らと交わり、彼 らもあなたがたのところへ行くならば、

13あなたがたの神、主は、これらの国々の民を二度 とあなたがたの前から追い払うことはないというこ とを、よく知っておきなさい。彼らはあなたがたに とって、わな、罠、わなとなり、あなたがたのわき 腹には鞭、あなたがたの目にはとげとなり、ついに あなたがたは、あなたがたの神、主があなたがたに 与えられたこの良い地から滅び去るであろう。

14そして、見よ、わたしは今日、全地の人々の行く 道を行く。そしてあなたがたは心を尽くし、魂を尽 くして知っている。あなたがたの神、主があなたが たについて語られたすべての良いことは、つも欠 けたことはない。すべてあなたがたのところに実現 し、欠けたことはない。

15それゆえ、あなたの神、主が約束されたすべての 良い事があなたの上に臨んだように、主はすべての 災いをあなたの上に臨ませ、ついにはあなたの神、 主があなたに与えられたこの良い地からあなたを滅 ぼされるであろう。

16あなたがたが、あなたがたの神、主が命じられた 契約を破り、他の神々に行って仕え、それにひれ伏 すならば、主の怒りはあなたがたに向かって燃え上 がり、あなたがたは主があなたがたに与えられた良 い地から、すぐに滅びるであろう。

第24章

1ヨシュアはイスラエルのすべての部族をシケムに集 め、イスラエルの長老たち、かしらたち、裁判官た ち、つかさたちを呼び寄せ、彼らは神の前に立った。

2ヨシュアはすべての民に言った、「イスラエルの神、 主はこう仰せられる。『あなたがたの先祖、アブラ ハムの父テラとナホルの父は昔、洪水の向こう側に 住み、ほかの神々に仕えていた。

3そしてわたしは、あなたたちの父アブラハムを洪水 の向こう岸から連れ出し、彼をカナンの地中を案内 して、彼の子孫を増やし、イサクを与えた。

4わたしはイサクにヤコブとエサウを与え、エサウに はセイル山地を与えてそれを所有させた。しかしヤ コブとその子供たちはエジプトへ下って行った。

5わたしはモーセとアロンを遣わし、わたしが彼らの 間で行ったのと同じ災いをエジプトに下し、その後、 あなたたちを導き出した。

6そしてわたしはあなたがたの先祖をエジプトから導 き出し、あなたがたは海に着いたが、エジプト人は 戦車と騎兵をもってあなたがたの先祖を紅海まで追 った。

7彼らが主に叫んだとき、主はあなたがたとエジプト 人との間に暗闇を置き、海を彼らの上に流し込んで 彼らを覆われた。あなたがたはわたしがエジプトで 行ったことをその目で見た。そして、あなたがたは 長い間荒野に住んでいた。

8わたしは、あなたがたをヨルダン川の向こう側に住 んでいたアモリ人の地に導き入れた。彼らはあなた がたと戦った。わたしは彼らをあなたがたの手に渡 し、あなたがたにその地を占領させ、あなたがたの 前から彼らを滅ぼした。

9そこで、モアブの王ツィポルの子バラクは立ち上が り、イスラエルと戦い、人をやってベオルの子バラ ムを呼び寄せ、あなたたちを呪わせた。

10しかし、わたしはバラムに聞き従わなかったので、 彼はなおもあなたたちを祝福し、わたしは彼の手か らあなたたちを救い出したのです。

11そこであなたたちはヨルダン川を渡ってエリコに 着いたが、エリコの人々はあなたたちとアモリ人、 ペリジ人、カナン人、ヘテ人、ギルガシ人、ヒビ人、 エブス人と戦ったので、わたしは彼らをあなたたち の手に渡した。

12わたしはあなたの前にスズメバチを送り、アモリ 人の二人の王をあなたの前から追い払った。しかし それはあなたの剣や弓によるものではなかった。

13わたしは、あなたがたが労苦して得た地と、あな たがたが建てたことのない町々をあなたがたに与え た。あなたがたはそこに住み、あなたがたが植えた のではないぶどう畑やオリーブ畑の産物を食べてい る。

14それゆえ、今、主を畏れ、誠実と真実をもって主 に仕えなさい。また、先祖が洪水の向こう側やエジ プトで仕えた神々を捨て去り、主に仕えなさい。

15もしあなたがたが主に仕えることを悪いと思うな らば、あなたがたの仕える者を、今日選びなさい。 洪水の向こう側にいたあなたがたの先祖が仕えた 神々でもいいし、あなたがたの住んでいる地のアモ リ人の神々でもいい。しかし、わたしとわたしの家 は主に仕えます。

16すると民は答えて言った、「私たちが主を捨てて、 ほかの神々に仕えるなど、決して許されません。

17主は、わたしたちの神、わたしたちの先祖たちを エジプトの国、奴隷の家から導き出し、わたしたち の目の前であの大いなるしるしを行い、わたしたち が通ったすべての道、わたしたちが通ったすべての 民の中で、わたしたちを守ってくださったからです。

18主は、この地に住んでいたアモリ人を含むすべて の民を私たちの前から追い払われた。それゆえ、私 たちも主に仕える。主は私たちの神である。

19ヨシュアは民に言った。「あなたがたは主に仕え ることはできない。主は聖なる神であり、ねたむ神 であるからである。あなたがたのそむきの罪も、あ なたがたの咎も赦さないであろう。」

20もしあなたがたが主を捨てて、他の神々に仕える ならば、主はあなたがたに恵みを施した後で、振り

ジョシュア 返ってあなたがたに害を加え、あなたがたを滅ぼさ れるであろう。

21民はヨシュアに言った。「いいえ、私たちは主に 仕えます。」

22ヨシュアは民に言った。「あなたがたが主を選ん で仕えさせたことは、あなたがた自身にとっての証 人です。」彼らは答えた。「私たちは証人です。」

23それゆえ、今、あなたたちのうちにある異国の 神々を捨て去り、イスラエルの神、主に心を向けな さい、と彼は言った。

24民はヨシュアに言った。「私たちは私たちの神、 主に仕え、その御声に従います。」

25こうしてヨシュアはその日、民と契約を結び、シ ェケムで彼らに掟と規則を定めた。

26ヨシュアはこれらの言葉を神の律法の書に書き記 し、大きな石を取って、主の聖所のそばにある樫の 木の下にそれを立てた。

27ヨシュアはすべての民に言った。「見よ、この石 は我々への証人となる。これは主が我々に語られた すべての言葉を聞いたからである。それゆえ、この 石はあなたたちへの証人となり、あなたたちが神を 否定することがないようにする。」

28そこでヨシュアは民をそれぞれ自分の相続地へ去 らせた。

29これらの事の後、主のしもべであるヌンの子ヨシ ュアは百十歳で死んだ。

30彼らは彼を、エフライム山地のガアシュの丘の北 側にある彼の相続地の境界であるティムナテ・セラに 葬った。

31イスラエルはヨシュアの生涯の間中、またヨシュ アより長生きして、主がイスラエルのために行われ たすべての御業を知っていた長老たちの生涯の間中、 主に仕えた。

32イスラエルの子らがエジプトから携え上ったヨセ フの骨は、ヤコブが銀百枚でシケムの父ハモルの子 らから買ったシケムの区画の土地に葬られた。そ こはヨセフの子孫の相続地となった。

33アロンの子エレアザルは死に、その子ピネハスに 与えられたエフライム山地の丘に葬られた。

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