UNHCRご遺産寄付のご案内
苦しみの終わらないこの世界で、 人々は手を差しのべあい、命をつないできました
これからはあなたのご意思が、命をつなぎ、希望を生みだします
(写真左から)第二次世界大戦、ボートピープル、ルワンダ大虐殺、ウクライナ危機
ユーエヌエイチシーアール Year1945 Year1978
提供朝日新聞社
Year1996 Year2022
© UNHCR/K.Gaugler
© UNHCR/R.Chalasani
© UNHCR/V.Muscella
モハメドさんは、アフガニスタンでタリバンによる政権の掌握の後、東部ジャララバードから妻と9人の子どもた
ちと首都カブールへ避難してきました。建設業の日雇いとして働くモハメドさん。冬など仕事がない時期には、
UNHCRの現金給付支援により食料や燃料、子どもたちの衣類などを買い、なんとか家族の命をつないできました。
2022年、世界で家を追われている人は1億人を突破し、こうしている今もモハメドさん一家のように、戦争や迫
害、自然災害等により家を追われた人々が増え続けています。難民や国内避難民の命を救うために、UNHCRは 今かつてないほどの重責を担い、世界約135か国で活動を続けています。
どうぞ、あなたの力を貸してください。世代を超えて続く難民保護と支援のために。
このかけがえのない命をつなぎ、子どもたちがその未来に、希望を抱いて生きていけるように。
あなたの生きた証が、必ず未来の世代のために役立ちます。
あなたの生きた証が、
© UNHCR/A.McConnell
© UNHCR/A.McConnell
日本の皆様、難民の人々そしてUNHCRの活動へご関心とご協力を誠にありがとうございます。
私はUNHCRに入って20年以上になりますが、多くの難民の姿が心に刻まれています。「家族を突然襲われ反撃してしまった。もう母国に帰れない」と 苦しむ、地元のリーダーだった男性。長年の避難の末に家へ帰り、「故郷で死ねる」と喜ぶ高齢の女性。一日一食という貧困の中でも、「お茶を飲んで いく?」と声をかけてくれる人々。理不尽な苦難を目の当たりにする一方、難民の強靭さと温かさに胸を打たれ、多くの事を教わってきました。「つらい
状況にある誰かを少しでも幸せにするサポートができるって素晴らしい」と、UNHCRで支援ができることを心から光栄に思います。
今私が活動するアフガニスタンで、UNHCRは30年以上支援しています。UNHCRのモットーは「現場主義」で「地域密着型」。常に難民の声を聴き、
寄り添うことを大切にしています。出張で1週間だけ滞在しても、人々の信頼は得られません。毎日そばで話を聞き、人々の苦しみに寄り添い続けるこ とで、大事な話も打ち明けてもらえるようになります。時間をかけ、一緒に問題に立ち向かう確かな信頼関係を培ってきました。
難民や国内避難民がいるのは過酷な場所が多く、私たちは時に難しい決断を迫られます。でもどんな時も、UNHCRに「できません」という答えはあり ません。時間がない中、正解か分からなくても勇気を持って決断しないと物事が動きません。「できない」ではなく「どうすればできるか」を考え、実行
するのがUNHCRの強みだと思います。
日本を離れて、日本の素晴らしさをつくづく感じます。日本に生まれたことで得られる幸せや機会を、難民の子どもたちにも届けたいと強く願います。
日本も世界の一員です。どうぞ、家を追われ苦しむ人々の未来のためにお力添えくださいますよう、心よりお願い申し上げます。
UNHCRアフガニスタン事務所副代表。1999年から現在までUNHCR ジュネーブ本部、イラン、シリア、スーダン、ケニア、ウガンダ事務所等 で勤務。UNHCR緊急支援ミッションとして東ティモール、カンボジア、
国連UNHCR協会・事務局長(2009 ~2011年)。2021年より現職。
どんな時も難民のそばにいて、支援を届けるのがUNHCR。 どうぞ、あなたの力をお貸しください。
© UNHCR/P.Kessler
【高嶋由美子・プロフィール】
ミャンマー、パキスタン、南スーダン、ウガンダ、ヨルダンに参加。また、
UNHCRは、国連難民高等弁務官事務所( The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees )の 略称で、1950年に設立された国連の難民支援機関です。 紛争や迫害により故郷を追われた難民・ 国内避難民を国際的に保護・支援し、難民問題の解決に対して働きかけています。スイス・ジュネー
ブに本部を置き、約19,000人の職員が世界約135か国で約9,470万人の支援に従事していま す。1954年と1981年の二度にわたり、ノーベル平和賞を受賞しました。
日本人初のUNHCRトップ 第8代 国連難民高等弁務官 緒方貞子さん
緒方貞子さんは、日本人で初めての国連難民高等弁務官として1991年から10年間の任期を務 めました。強力なリーダーシップのもと、緊急事態に対するUNHCRの即時に対応する体制を強化
し、各国政府の支持をとりつけ救援物資を輸送する大規模な空輸作戦を展開しました。これは UNHCR史上初めてのことでした。10年の任期を終えるその日、緒方さんはこう語りました。
「私はときどき、この10年間の最大の成功と最大の失敗は何ですかと聞かれます。難しい質問で
す。私の唯一の答えはこうです。それは、私の脳裏に刻み込まれた多くのイメージを思い出すこと
だと。楽しいことも、恐ろしいこともありました。難民が帰還し、手を叩いて喜ぶ姿。死んでいく子
どもたちの姿。そして、助けを求めて泣く年老いた女性の姿。
難民たちの顔は、私たちの失敗と成功を明確に映し出す鏡です。成功には勇気づけられました。そ
して、人々の苦しみに接するたびに沸き上がった怒りと悲しみが、いつでも、この仕事を続ける原 動力でした。」
2000年10月 UNHCRジュネーブ本部 最後のUNHCR執行委員会でのスピーチより引用
▲ルワンダ難民を訪問する緒方元高等弁務官(1995)
難民のいるところ、必ずUNHCRあり。
UNHCRは、難民を救う国連機関です。
UNHCRとは
©UNHCR/P.Moumtzis
難民とはどんな人? 約2,710万人
紛争に巻き込まれたり、宗教や人種、政治的意 見といった様々な理由で迫害を受けるなど、生 命の安全を脅かされ、他国に逃れなければなら なかった人々のことを「難民」といいます。
国内避難民とはどんな人? 約5,320万人
難民と同じ理由で家を追われたが、国境を越え ずに国内で避難している人々です。UNHCRは パートナー機関などと連携し、こうした人々の 保護にもあたっています。
世界中で活動するUNHCR
皆様のご支援に支えられ、UNHCRは約135か国で活動。
世界中の現場で、90人以上の日本人職員も尽力しています。
ミャンマー 入山由紀子 職員 南スーダン 小坂順一郎 職員 ヨルダン 赤阪陽子 職員 バングラデシュ 中柴 春乃 職員 ウクライナ 青山愛 職員 スロバキア 進藤ブラーテン美生 職員 モーリタニア 奥田暁仁 職員 アフガニスタン 宮内博史 職員 ©Kei Sato Dialogue for People 2022年8月現在 ©UNHCR
あなたのご支援を、確実に届けます
難民のためのどんな支援になるでしょうか?」
© UNHCR/A.Kassab 紛争や迫害等のため身一つで逃れてきた 人々を保護し、その命と安全、尊厳を守ります
栄養失調やマラリア、コレラなどから難民を守り、 予防接種やクリニックの設置などの医療支援を行います
井戸や浄水システムを設置するなど、 避難生活に不可欠なきれいな水を届けます
家を追われた人々の健康と安全、プライバシーを 守るためにテントなど避難場所を提供します
難民キャンプ等で学校を設置したり、教師の研修や 給与の支援、奨学金制度など就学支援になります
識字教室や職業訓練などを通じ、 難民が自立して生活ができるようサポートします ※皆様のご支援により出来ることの一例です
「私の遺産からの寄付は、
© UNHCR/P.Omagwa
© UNHCR/A.Shahzad
© UNHCR/A.Kwarte
© UNHCR/R.Arnold
© UNHCR/P.C.Gomes
シェルター 自立支援 保護 保健衛生 教育
水
緊急事態発 生! UNHCRは 直ちに援助を開始します
世界約135か国の難民支援の最前線で活動するUNHCRは、いかな る緊急事態にも迅速に対応できるよう、常に万全の備えをしています。
緊急事態が発生すると直ちに緊急対応チーム(ERT:Emergeny Response Team)が招集され、72時間以内に援助活動を開始します。
世界各地の備蓄倉庫に緊急用テントや毛布などを常時配備しており、緊 急時にはチャーター機で空輸し、迅速に現場へ届けます。こうした
UNHCRの緊急援助活動を力強く支えているのが、皆様からのご支援な のです。
UNHCRによる援助物資の提供(2021年)
空
:主な緊急対応/難民危機
:備蓄倉庫
路:1400トン 海 路:4700トン 陸 路:4400トン
テント:9万張 ソーラーランプ:130万個 防水シート:210万枚 毛布:490万枚 調理器具セット:98.7万セット バケツ:100万個 水くみ容器:36.3万個
就寝用マット:330万枚 蚊帳:140万張
出典:Global Report 2021 配布は2021年に起こった緊急事態と継続中の難民危機を含みます
UNHCRの「緊急対応チーム」とは?
中央アフリカ共和国とコンゴ民主共和国 との国境沿いで、同国から逃れてきた難 民に援助キットを配布
数週間にわたり占拠され激しい爆撃を 受けたウクライナ北東部スミで、毛布や 医薬品、食料などの物資を配布
2023年2月、トルコ・シリア大地震が発 生した当日、シリア・アレッポで被災した 家族の支援にあたる職員
緊急対応チーム(ERT)は、1991年、第8代国連難民高 等弁務官・緒方貞子さんにより創設されました。人道危機 に備え、緊急事態に必要な知識・経験を持つ職員を育成 して常に待機させ、UNHCRの既存の事務所だけでは対 応できない大規模な人道危機が起きた際に派遣します。 世界各地のUNHCR職員やパートナー団体等からの志 願・登録制で、緊急事態の発生72時間以内に出動します。
難民の命を守るために
© UNHCR/H.Maarouf
© UNHCR/G.Sanikidze © UNHCR
自らも難民の小学校教師、ハサニーさん
ハサニーさん(28歳)は、スーダン・ダルフールの激しい戦闘を逃れて、夫と息子と共にチャド
へ避難してきました。UNHCRが建設した難民キャンプの小学校で、教師として100人以上の児
童を担当しています。難民が増える中、資金不足は深刻で教室の数は足りず、しばしば屋外での
授業を強いられます。この日、朝7時半の時点で気温はすでに40度近くでした。UNHCRは、こ
のキャンプの2つの小学校を支援し、トイレ(24か所)や給水設備(2か所)の設置、教員39人の 養成。また、12歳から23歳までの若者を対象に速習・識字プログラムを提供し、学校に通った ことのない難民の少女108人、少年61人が現在参加しています。
困難な状況の中で努力を続け、大学で心理学を学んだハサニーさんは、現在父親と障がいを持 つ妹とも一緒に暮らし、生活を支えています。
「私の旅は、無差別に繰り返される暴力に晒されてきました。それは無知の結晶だと私は考えま す」と彼女は言います。「子どもたちが教育や知識を得ることが、ダルフールでの暴力の連鎖を 断ち切ることにつながると確信しています」。
UNHCRは、難民の子どもの教育に力を入れています。 学用品や制服の提供、学校の建設や修復など、継続的 な教育支援を目指しています。また大人向けの識字教 育や職業技能訓練も行っています。
平和のために教育が重要と信じ、UNHCRと共に難民の子どもたちに教育を届けているハサニー
さん。自らも勉強を続け、修士課程に進みたいという夢がありますが、高等教育以上を受けてい る難民はわずか3%です。UNHCRは奨学金制度 ※により、そうした若者をサポートしています。
UNHCRの教育支援は、難民の子どもの初等教育から高等教育・生涯教育を支え、難民の未来 につながるだけでなく、母国の再建と復興を担う人材を育てる重要な支援です。
※DAFI (難民が高等教育を受けるための奨学金プログラム)。1992年の設立以来、 50か国以上で18,500人以上が大学など高等教育機関で学んでいる
「難民」であり「教師」。母国の再建のために
「
© UNHCR/L.Carlisle
教育が、暴力の連鎖を断ち切ると信じています」。
祖父が残した多額の借財を抱えて独立して以来、母と二人三脚で波瀾万丈の起業家人生を送った父。 決め台詞は「一緒に金儲けして、貧しい人を助けてやろう!」でした。
事業を拡大し、スリランカ出張に同行した時にも、父が着いて最初にすることは両替した現地通貨 を、路上生活をする人たちに手渡すことでした。 最後の入院中の父とはもう言葉でのやりとりはできませんでしたが、姉と相談のうえ、父の意志と 信じて国連UNHCR協会にまとまった額の寄付をしました。父の生きた証を難民の方々の未来に 役立つ形で残したいという気持ちは同じでした。
病床の父に協会の職員の方が感謝状を読み上げてくれ、じっと耳を傾けているその表情を見たと き、父の志を継ぐ者としてひとつの義務を果たせた思いがしました。
父はその数週間後、安らかに旅立ちました。
戦争体験や高度経済成長の苦労を乗り越えてきた日本人だからこそ、いま世界でもっとも助けを 必要としている難民の人々に心を寄せることができると思います。大切な人の思いが未来ある難 民の家族に受け継がれていく。遺贈という寄付の形が、ここ日本でも大きく育っていくことを願っ ています。
(大阪府堺市 U様 2013年よりご支援、2017年ご逝去にあたりご寄付)
▲ 1964年、東京オリンピック 前年の日本 ご支援者の声
「事業を軌道に乗せてからも、 父は事業からの収益を 自分のものだと 思ったことはなかったようです」
遺産寄付についてのQ&A Q A Q A Q A Q A
遺産による寄付には、一般的にどんな方法がありますか?
大きく「遺贈による寄付」と「相続財産からの寄付」の2つの方法があります。
遺贈:遺言によってご自身の財産の一部またはすべてを、特定の個人や団体に譲渡することを言います。ご逝去後、遺言執行 者によって寄付が実行されます。国連UNHCR協会への遺贈には相続税はかかりません。
相続財産寄付:ご遺族が相続された財産から寄付する方法です。
金銭で相続されたご遺産から、相続税の申告期限内に現金で国連UNHCR協会にご寄付いただいた場合、その財産には相続 税がかかりません。さらに確定申告をされることで、所得税等の税控除も受けられます。
遺贈寄付を希望する場合、遺言は必ず書く必要がありますか?
はい、遺贈をお考えの方は遺言書を残していただく必要があります。大切なご意志を確実に実現できるよう、遺言書の書き方・ 手続きには、国連UNHCR協会より実例をもとにご案内いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。必要に応じて、弁護 士、司法書士、信託銀行などの専門家へのご相談をご案内することもあります。
遺贈寄付はいくらから受け付けていますか?
大きな金額を想像する方がいらっしゃいますが、金額はご自由にお選びいただけます。
不動産や有価証券など、現金以外の寄付はできますか?
不動産や有価証券などは、原則として遺言執行者に現金化していただき、税・諸費用を差し引いたうえでのご寄付をお願いし ております。ただし、遺言者様の大切なご意志に添えるよう、なるべく柔軟にご相談させていただきますので、お気軽にお問い
合せください。
Q&A
あなたのご支援でできること
※皆様のご支援によりできることの一例です
10万円
何も持たずに避難してき
た家族への援助物資キッ
ト:
100万円
300万円
500万円
ルワンダの中学/高校生
への奨学金:
約70世帯分
29人分(3年間)
1000万円
ウクライナで激しく破
壊された家屋の補修
支援: 約8軒分
7000万円
スーダンの難民キャン
アフガニスタン・カブールで、病気の母親に かわり現金給付を受け取りにきた少年
ルワンダの難民キャンプの中学校にて。
ルワンダで中学校の就学率は30%に満たない
ぜひ、遺贈ご相談窓口まで、お気軽にご相談ください
ゴシエン ナンミンニ
通話料無料 0120 - 540 - 73 2
または 03-4366-7373 [平日10時~19時]
UNHCRは 右の12のSDGs目標達成のために 力を入れています。
ウクライナの爆撃で家が全壊し、 UNHCRからシェルター支援を受けた家族
スーダン北ダルフールの小学校。 子どもたち約100名が学んでいる
下記の相談窓口で、ご相談を受け付けております。遺贈の担当者が個別にご相談をお受けします。 相談はすべて無料です。どうぞお気軽にお問い合わせください。
UNHCR 遺贈
https://www.japanforunhcr.org/
特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 〒107-0062 東京都港区南青山6-10-11 ウェスレーセンター3F
© UNHCR/L.Carlisle
© UNHCR/T.Aseh
© UNHCR/A.McConnell
© UNHCR/M.Ndubi
5世帯分
ロヒンギャ難民の一時滞 在センターで温かい料理 の提供:23人分(半年間)
支援:
アフガニスタンで貧困に 苦しむ家庭への現金給付
プの小学校での教室の 新設:約76室分
UNHCRは第二次世界大戦後、世界最大の難民援助機関として、世界中の難民の命を救ってきました。
支援対象者の数、約9,470万人。今かつてないほど、UNHCRの支援が必要とされています。 そして未来のいかなる人道危機にも対応しうる、万全の備えと体制が求められます。
未来の世代を守るために。あなたのご意思が、かけがえのない力になります。
自分の国だけの平和はありえない。世界はつながっているのだから。
第8代国連難民高等弁務官(1991~2000年)緒方貞子さん
文化、宗教、信念が異なろうと、大切なのは苦しむ人々の命を救うこと。
202303_MUR
© UNHCR/S.Mantoo