ローマ人
第1章
1イエス・キリストの僕、使徒として召され、神の福 音のために選ばれたパウロは、
2(これは、神が以前から預言者たちを通して聖書の 中で約束しておられたことです。)
3わたしたちの主である神の御子イエス・キリストに ついてです。彼は肉によればダビデの子孫として生 まれました。
4そして、聖なる御霊によれば、死人の中からの復活 によって、力をもって神の子であると宣言されまし た。
5私たちは、キリストによって恵みと使徒の務めとを 受け、御名のゆえに、あらゆる国の人々に信仰を従 わせました。
6あなたがたも、彼らの中にあって、イエス・キリス トに召された者たちです。
7ロマにいる、神に愛され、聖徒となるべく召され たすべての人々へ。私たちの父なる神と主イエス・キ リストから、恵みと平和があなた方にありますよう に。
8まず第一に、私はあなた方すべてのために、イエ ス・キリストを通して私の神に感謝します。あなた方 の信仰が全世界に語られているからです。
9なぜなら、私は、御子の福音を心に留めて、いつも あなたがたのことを祈りの中で絶えず思い起こして いるからです。
10どうか今、神の御心によって、私がようやくあな たがたのところに行くことができるよう、旅の成功 を祈っています。
11わたしはあなたがたに会いたいと切に願っていま す。それは、あなたがたに霊の賜物を少しでも与え、 あなたがたが強められるためです。
12それは、私とあなたがたとの互いの信仰によって、 私があなたがたと共に慰められるためです。
13兄弟たちよ。わたしは、あなたがたのところに行 こうと何度も決心したが、これまで許されなかった。 それは、ほかの異邦人の間で実を結ぶように、あな たがたの間でも実を結びたいと思ったからである。
14わたしは、ギリシア人にも未開人にも、賢い人に も愚かな人にも、借りがある。
15ですから、私は、ローマにいるあなたたちにも、 できる限り福音を宣べ伝えたいのです。
16私はキリストの福音を恥じません。それは、ユダ ヤ人をはじめギリシア人にも、信じるすべての人に とって救いを得させる神の力だからです。
17なぜなら、そこには神の義が、信仰から信仰へと 啓示されているからです。聖書に、「義人は信仰に よって生きる」と書いてあるとおりです。
18というのは、不義をもって真理を保とうとする 人々のあらゆる不敬虔と不義に対して、神の怒りが 天から啓示されているからです。
19なぜなら、神について知り得ることは、彼らに明 らかであり、神がそれを彼らに示されたからである。
20神の、目に見えない性質、すなわち、神の永遠の 力と神性とは、世界の創造以来このかた、被造物に よって知られ、明らかに認められるのです。ですか ら、彼らには弁解の余地はありません。
21それは、彼らが神を知っていながら、神としてあ がめず、感謝もせず、かえって空しい思いを抱き、 愚かな心が暗くなったからである。
22彼らは、自分は知者だと言いながら、愚か者とな り、
23そして、朽ちることのない神の栄光を、朽ちる人 間や鳥、四つ足の獣、這うものに似せた像に変えて しまったのです。
24それで神は、彼らを心の欲のままに汚れに引き渡 し、彼らが互いに自分の体を汚すようにされました。
25彼らは神の真理を偽りに変え、永遠に祝福される 創造主よりも被造物を崇拝し、それに仕えました。 アーメン。
26そのために神は彼らを卑しい情欲に引き渡されま した。彼らの女たちでさえ、自然の用を自然に反す るものに変えたからです。
27同じように、男たちも女との自然な交わりを捨て て、互いに情欲を燃やし、男同士でみだらなことを し、その誤りの当然の報いを身に受けたのです。
28彼らは神を自分の知識の中に留めておくことを好 まなかったので、神は彼らを不道徳な思いに引き渡 して、ふさわしくない行いをさせました。
29彼らは、あらゆる不義、不品行、悪事、貪欲、悪 意に満ち、ねたみ、殺意、争い、欺瞞、悪意に満ち、 陰口を言う者、
30陰口を言う者、神を憎む者、悪意を持つ者、高慢 な者、大言壮語する者、悪事を企てる者、親に従わ ない者、
31理解力のない者、契約を破る者、情け容赦のない 者、無慈悲な者。
32彼らは、このようなことをする者は死に値すると いう神の裁きを知りながら、同じことを行うばかり でなく、それを行う者たちを喜んでいるのです。
第2章
1それゆえ、人よ。あなたがだれでも人を裁くなら、 あなたは弁解の余地がありません。あなたが他人を 裁くことによって、あなた自身も罪に定められてい るからです。あなたが人を裁くとき、あなた自身も 同じことを行っているのです。
2しかし、私たちは、このようなことをする者に対し ては、神の裁きが真実であると確信しています。
3ああ、このようなことをする者を裁きながら、自分 も同じことをしているあなたは、神の裁きを免れる ことができると思っているのか。
4それとも、神の慈しみがあなたを悔い改めに導くこ とを知らないで、神の慈しみと寛容と忍耐の豊かさ を軽んじているのか。
ロマ人
5しかし、あなたは、自分の頑なさと悔い改めない心 のために、怒りの日と神の正しい裁きの啓示とに対 して、怒りを自分の中に蓄えているのです。
6神は各人にその行いに応じて報いてくださる。
7忍耐強く善行を続けることによって栄光と誉れと不 滅とを求める人々には、永遠の命が与えられます。
8しかし、争いを好み、真理に従わずに不義に従う者 には、憤りと憤りが臨む。
9ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、悪を行うすべて の人に、苦難と苦しみが臨むであろう。
10しかし、善を行うすべての人には、ユダヤ人をは じめギリシヤ人にも、栄光と誉れと平和が与えられ ます。
11神には人種の差別はないからです。
12律法なしに罪を犯した者は、律法なしに滅び、律 法にあって罪を犯した者は、律法によって裁かれま す。
13律法を聞く者が神の前に正しいのではなく、律法 を行う者が義とされるからです。
14というのは、律法を持たない異邦人が、生まれな がらにして律法に書かれていることを行うなら、律 法を持たない彼らは、自分自身にとって律法なので す。
15それは、律法の働きが彼らの心に書かれているこ とを示し、彼らの良心も証言し、その間に彼らの思 いは互いに非難し合ったり、弁解したりしていた。
16私の福音に従って、神がイエス・キリストによって 人々の秘密を裁かれる日に。
17見よ、あなたはユダヤ人と呼ばれ、律法に安住し、 神を誇りとしている。
18神は律法によって教えられて、神の御旨を知り、 また、よりすぐれたことを悟っておられる。
19そして、あなた自身が盲人の導き手、暗闇にいる 人々の光であると確信しています。
20愚かな者を指導し、幼子を教える者、律法の知識 と真理の形を持っている者。
21あなたは、ほかの人を教えながら、自分自身を教 えないのか。盗むなと説きながら、自分は盗むのか。
22姦淫するなと言いながら、あなたは姦淫するので すか。偶像を忌み嫌いながら、あなたは神聖を汚す のですか。
23あなたは律法を誇りとしながらも、律法を破って 神を辱めているのですか。
24聖書に書いてあるとおり、神の名はあなたがたの せいで異邦人の間でけがされているのです。
25なぜなら、もしあなたが律法を守るなら、割礼は 確かに益となるからです。しかし、もしあなたが律 法を破るなら、あなたの割礼は無割礼となります。
26ですから、もし無割礼の者が律法の義を守るなら、 その無割礼は割礼とみなされないでしょうか。
27また、生まれつきの無割礼でも、律法を全うする なら、文字と割礼とによって律法を犯しているあな たを、裁かないでしょうか。
28外面的なユダヤ人はユダヤ人ではなく、外面的な 肉における割礼もユダヤ人ではない。
29しかし、内面のユダヤ人こそユダヤ人であり、文 字によるのではなく、霊による心の割礼が割礼なの です。その人の称賛は人からではなく、神から来る のです。
第3章
1それでは、ユダヤ人に何の益があるだろうか。割礼 に何の益があるだろうか。
2あらゆる面で大いに助けられました。特に、神の御 言葉が彼らに託されていたからです。
3もしある人たちが信じなかったとしたら、どうなり ますか。彼らの不信仰が、神への信仰を無効にする のでしょうか。
4そんなことは絶対にあり得ません。神は真実で、人 は皆偽り者です。こう書いてあるとおりです。「そ うすれば、あなたは自分の言ったことが正しいとさ れ、裁かれるときには勝利を得ることができるでし ょう。」
5しかし、もし私たちの不義が神の義をほめたたえる なら、私たちは何と言ったらよいでしょうか。復讐 する神は不義なのでしょうか。(私は人間として言 います)
6そんなことは絶対にありません。そうしたら、神は どのように世界を裁くのでしょうか。
7もし神の真実が私の偽りによってさらに増し加わり、 神の栄光となったのなら、なぜ私は罪人として裁か れなければならないのでしょうか。
8むしろ、私たちは、中傷され、ある人たちが言って いると断言しているように、「善が来るように、悪 を行おう」などとは言わない。誰の罰が正しいのか。
9では、どうでしょう。私たちは彼らより優れている のでしょうか。いいえ、決してそうではありません。 私たちは、ユダヤ人もギリシア人も、ともに罪の下 にあることを、すでに証明したからです。
10聖書に書いてあるとおりです。「義人はいない、 ひとりもいない。」
11悟る者はなく、神を求める者はいない。
12彼らはみな道から迷い出て、共に無益な者となっ た。善を行う者は人もいない。
13彼らの喉は開いた墓であり、彼らは舌で欺きを行 い、彼らの唇の下にはまむしの毒がある。
14その口は呪いと苦々しさに満ちている。
15彼らの足は血を流すのに速い。
16彼らの道には破滅と悲惨がある。
17彼らは平和の道を知らなかった。
18彼らの目の前には神への畏れがない。
19さて、律法が何を言っているかは、律法の下にあ る人々に対して言っているのであり、それによって、 すべての口がふさがれ、全世界が神の前に罪を犯す 者となるのである、ということを私たちは知ってい ます。
20それゆえ、律法の行いによっては、だれ人とし て神の前に義と認められない。律法によって罪を知 るからである。
ロマ人
21しかし今や、律法によらない神の義は、律法と預 言者によって証明され、明らかにされています。
22神の義は、イエス・キリストを信じる信仰によるも ので、信じるすべての人々に対して与えられます。 そこには区別がありません。
23すべての人は罪を犯したため、神の栄光を受けら れなくなっています。
24あなたがたは、神の恵みにより、キリスト・イエス による贖いのゆえに、無償で義と認められたのです。
25神はキリストを立てて、その血に対する信仰によ って、罪の償いの供え物となさいました。それは、 神の寛容によって、過ぎ去った罪が赦され、神の義 が示されたためです。
26わたしは言います、それは、この時に神の義を明 らかにするためであり、神が正しく、イエスを信じ る者を義と認めてくださるためなのです。
27では、誇りはどこにありますか。それは排除され ます。どのような法則によるのですか。行いによる のですか。いいえ、信仰の法則によるのです。
28ですから、人は律法の行いによらず、信仰によっ て義とされる、と私たちは結論します。
29神はユダヤ人だけの神でしょうか。異邦人の神で もあるのではないでしょうか。そうです、異邦人の 神でもあるのです。
30実に、神は唯であって、割礼を受けた者を信仰 によって義と認め、また、無割礼の者も信仰によっ て義と認めるのです。
31それでは、私たちは信仰によって律法を無効にす るのでしょうか。決してそうではありません。むし ろ、私たちは律法を確立するのです。
第4章
1それでは、わたしたちの父祖アブラハムが肉に関し て見いだした事は何であったと言えるでしょうか。
2もしアブラハムが行いによって義とされたなら、彼 はそれを誇るべきである。しかし、神の御前ではそ うではない。
3聖書は何と言っているか。アブラハムは神を信じた。 そして、それが彼の義とみなされた。
4働く者には、その報酬は恵みとしてではなく、義務 としてみなされるのです。
5しかし、何の働きもしないで、不信心な者を義と認 めてくださる方を信じる者には、その信仰が義とみ なされるのです。
6ダビデもまた、行いによらずに神が義と認めてくだ さる人の幸いを述べている。
7こう言われました。「咎を赦され、罪をおおわれた 人たちは幸いである。」
8主が罪を負わせない人は幸いである。
9では、この祝福は割礼を受けた人だけに与えられる のでしょうか。それとも、無割礼の人にも与えられ るのでしょうか。私たちは、アブラハムには信仰が 義とみなされたと言っています。
10では、割礼を受けたときと、受けなかったときと では、どちらが正しいとみなされたのでしょうか。 割礼を受けたときではなく、受けなかったときです。
11そして、イエスは割礼のしるしを受けました。そ れは、割礼を受けていないのに持っていた信仰の義 の証印でした。それは、割礼を受けていない信者す べての父となり、彼らにも義が認められるためでし た。
12また、割礼の父は、単に割礼を受けた者だけでは なく、私たちの父アブラハムが、割礼を受けていな かったときから持っていた信仰の足跡をたどる者た ちにもおられます。
13なぜなら、アブラハムやその子孫に対して、世界 の相続者となるという約束は、律法を通してではな く、信仰の義を通して与えられたものだからです。
14なぜなら、もし律法に従う者たちが相続人である なら、信仰はむなしく、約束は無効になるからです。
15律法は怒りを生むからです。律法のないところに は違反もありません。
16ですから、それは信仰によるのです。それは恵み によるのです。こうして約束はすべての子孫に保証 され、律法に従う者だけでなく、私たちすべての者 の父であるアブラハムの信仰に従う者にも保証され るのです。
17(聖書に書いてあるとおり、わたしはあなたを多 くの国民の父とした)彼が信じた神、すなわち、死 者を生かし、存在しないものを存在するかのように 呼び出す神の御前で。
18彼は望みがないにもかかわらず、望みをもって信 じ、こうして、「あなたの子孫はこのようになる」 と言われたとおりに、多くの国民の父となることが できたのです。
19彼は信仰が弱くなかったので、百歳近くになって も自分の体が死んでいることも、サラの胎が死んで いることも考えなかった。
20彼は、神の約束を信じずに疑うことはなく、むし ろ信仰を強く持ち、神に栄光を帰しました。
21そして、約束したことは必ず果たすことができる と確信していたのです。
22そして、それゆえ、それは彼の義とみなされたの です。
23しかし、それが彼に与えられたものと書かれたの は、ただ彼のためだけではない。
24しかし、わたしたちも、わたしたちの主イエスを 死人の中からよみがえらせた方を信じるならば、そ の恵みは認められるのです。
25キリストは、わたしたちの罪のために引き渡され、 わたしたちを義とするためによみがえらせてくださ ったのです。
第5章
1ですから、私たちは信仰によって義と認められ、私 たちの主イエス・キリストによって神との平和を得て います。
ロマ人
2わたしたちもキリストによって信仰によってこの恵 みに入り、その恵みの中で立っているので、神の栄 光の望みをもって喜んでいるのです。
3そればかりでなく、私たちは患難をも誇りとします。
患難は忍耐を生み出すことを知っているからです。
4忍耐は経験であり、経験は希望である。
5希望は人を恥じ入らせません。なぜなら、神の愛は、 私たちに与えられた聖霊によって、私たちの心に注 がれているからです。
6私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた 時に、不信心な者たちのために死んでくださったの です。
7正しい人のために死ぬ人はほとんどいない。しかし、 善良な人のためになら、あえて死ぬ人もいるかもし れない。
8しかし、私たちがまだ罪人であったとき、キリスト が私たちのために死んでくださったことにより、神 は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられ ます。
9それなら、私たちは、今やキリストの血によって義 と認められたのですから、なおさら、キリストによ って怒りから救われるのです。
10もし私たちが敵であったとき、御子の死によって 神と和解させられたのであれば、和解させられた今 は、彼のいのちによって救われるのはなおさらです。
11そればかりでなく、わたしたちは、わたしたちの 主イエス・キリストによって、神を喜びとしているの です。わたしたちは、キリストによって、今や贖い を受けているのです。
12そういうわけで、ひとりの人によって罪が世に入 り、罪によって死が入り、こうして、すべての人が 罪を犯したので、死がすべての人に広がったのです。
13(律法が与えられる前にも罪は世にあった。しか し、律法がなければ罪は認められない。)
14しかし、死はアダムからモーセに至るまで、アダ ムの違反と同じように罪を犯さなかった者たちの上 にも支配した。アダムは、来るべき方の型である。
15しかし、罪過の罪ほどではないが、賜物もまた同 じである。ひとりの罪過によって多くの人が死んだ とすれば、なおさらのこと、神の恵みと、ひとりの 人イエス・キリストによる恵みの賜物とは、多くの人 に満ちあふれるのである。
16罪を犯した者によるのではなく、賜物によるので す。裁きは、ひとりの罪を有罪とするものでしたが、 賜物は、多くの罪を義と認めさせるものなのです。
17もし、ひとりの人の罪によって死がひとりによっ て支配するようになったなら、まして、恵みと義の 賜物を豊かに受けている人々は、ひとりのイエス・キ リストによって、いのちにあって支配するのです。
18それゆえ、ひとりの違反によってすべての人が罪 に定められ、またひとりの義によってすべての人が 義とされて、いのちを得るに至るのである。
19というのは、ひとりの人の不従順によって多くの 人が罪人とされたのと同じように、ひとりの従順に よって多くの人が義人とされるからです。
20律法が入り込んだのは、罪が増し加わるためでし た。しかし、罪が増し加わったところには、恵みも さらに豊かになりました。
21それは、罪が死に至って支配したのと同じように、 わたしたちの主イエス・キリストにより、恵みも義に よって永遠の命に至って支配するためです。
第6章
1それでは、何と言ったらよいでしょうか。恵みが増 し加わるために、私たちは罪の中にとどまるべきで しょうか。
2そんなことはあり得ません。罪に対して死んだ私た ちが、どうしてこれ以上その中に生きることができ ましょうか。
3あなたがたは知らないのですか。私たちのうち、イ エス・キリストにつくバプテスマを受けた者は皆、彼 の死につくバプテスマを受けたのではありませんか。
4ですから、私たちはバプテスマによってキリストと ともに葬られ、その死にあずかっているのです。そ れは、キリストが父の栄光によって死者の中からよ みがえらされたように、私たちも新しいいのちに生 きるためです。
5もし私たちがキリストの死に似たものに植え付けら れたなら、キリストの復活にも似たものにされるは ずです。
6私たちの古い人はキリストとともに十字架につけら れたことを知っています。それは、罪のからだが滅 ぼされ、今後は私たちが罪に仕えることがなくなる ためです。
7死んだ者は罪から解放されているからです。
8もし私たちがキリストとともに死んだのであれば、 キリストとともに生きることにもなると信じます。
9キリストは死人の中からよみがえられたので、もは や死ぬことはなく、死はもはやキリストを支配しな いことを、私たちは知っています。
10なぜなら、キリストが死んだのは、度罪に対し て死んだのであり、生きているのは、神に対して生 きているのである。
11同じように、あなたがたも、自分は罪に対しては 死んだ者であり、神に対しては、わたしたちの主イ エス・キリストによって生きている者だと認めなさい。
12ですから、罪があなたがたの死ぬべき体を支配し て、その欲望に従うことがないようにしなさい。
13また、あなたがたの肢体を不義の道具として罪に 引き渡さず、むしろ、死人の中から生き返った者と して、自分自身を神に引き渡し、また、あなたがた の肢体を義の道具として神に引き渡しなさい。
14罪はあなたがたを支配することはありません。あ なたがたは律法の下ではなく、恵みの下にあるから です。
15それではどうでしょうか。私たちは律法の下では なく、恵みの下にあるのに、罪を犯すことになるの でしょうか。決してそんなことはありません。
ロマ人
16あなたがたは知らないのか。あなたがたはだれの 奴隷となって服従するなら、あなたがたは、その服 従するその人の奴隷となるのである。罪に仕えて死 に至るか、それとも従順に従って義に至るか。
17しかし、あなたがたはかつては罪の奴隷であった が、伝えられた教えの型に心から従ったので、神に 感謝すべきである。
18こうして、あなたがたは罪から解放され、義の僕 となったのです。
19わたしは、あなたがたの肉の弱さのゆえに、人間 のやり方で話しているのです。あなたがたは、自分 の肢体を汚れと不法の奴隷として、不法に引き渡し たように、今は、自分の肢体を義の奴隷として、聖 潔に引き渡しなさい。
20あなたがたが罪の奴隷であった時には、義からは 自由であった。
21あなたがたは、今では恥じているそれらの事物に よって、当時どんな実を結んだのか。それらの事物 の終わりは死である。
22しかし、今は罪から解放されて神に仕える者とな り、聖潔に至る実を結び、その終わりは永遠の命と なるのです。
23罪から来る報酬は死です。しかし、神の下さる賜 物は、わたしたちの主イエス・キリストにある永遠の 命です。
第7章
1兄弟たちよ。あなたがたは知らないのか。わたしは 律法を知っている人々に話しているのだが、律法は 人が生きている間、その人を支配するのである。
2夫のある女は、夫が生きている間は、律法によって 夫に縛られています。しかし、夫が死んだら、彼女 は夫の律法から解放されます。
3ですから、もし彼女の夫が生きている間に他の男と 結婚していたら、彼女は姦婦と呼ばれます。しかし、 彼女の夫が死んでいたら、彼女はその律法から解放 されます。だから、たとえ他の男と結婚していたと しても、彼女は姦婦ではありません。
4そういうわけで、兄弟たちよ。あなたがたもキリス トの体によって律法に対しては死んだ者とされたの です。それは、あなたがたが別の人、すなわち死人 の中からよみがえった方と結婚し、神のために実を 結ぶようになるためです。
5私たちが肉にあったときには、律法による罪の欲動 が私たちの肢体の中で働いて、死にいたる実を結ば せていたのです。
6しかし、今や私たちは律法から解放され、律法によ って縛られていたものは死んでおり、文字の古さで はなく、霊の新しい状態に仕えるようになっている のです。
8しかし、罪は戒めを機会として、わたしのうちにあ らゆる欲望を働かせました。律法がなければ、罪は 死んでいたからです。
9わたしはかつては律法なしに生きていましたが、戒 めが来ると、罪が生き返り、わたしは死んでしまい ました。
10そして、命のために定められた戒めが、死のため に定められたものであることが分かりました。
11なぜなら、罪は戒めを機会として私を欺き、戒め によって私を殺したからです。
12それゆえ、律法は聖なるものであり、戒めも聖で あり、正しく、そして良いものである。
13それで、善がわたしに死をもたらしたのでしょう か。決してそうではありません。罪は罪として現れ、 善によってわたしのうちに死をもたらし、戒めによ って罪が極度の罪深さとなったのです。
14わたしたちは、律法が霊的なものであることを知 っている。しかし、わたしは肉の者であり、罪に売 り渡されている。
15わたしは自分のしていることを許さない。わたし は自分のしたいことをせず、憎むことをしている。
16ですから、もし私が望まないことをしているので あれば、私は律法が善であると認めていることにな ります。
17ですから、それを行っているのは、もはや私では なく、私の中に住む罪なのです。
18わたしは、わたしのうちに、すなわち、わたしの 肉のうちに、善が住んでいないことを知っています。 善を行おうとする意志はわたしにあるのですが、そ れをどのように行なうかが、わたしにはわからない からです。
19わたしは、自分のしたいと思う善を行わず、かえ って、自分のしたいと思う悪を行っている。
20もしわたしが自分の望まないことをしているなら、 それを行っているのはもはやわたしではなく、わた しのうちに住む罪です。
21そこで私は、善を行おうとすると、悪が私の中に 存在するという法則を見出すのです。
22わたしは内なる人としては神の律法を喜んでいま す。
23しかし、わたしの肢体の中には別の律法があり、 それがわたしの心の律法と戦い、わたしを肢体の中 にある罪の律法のとりこにしているのが分かります。
24ああ、私は何と惨めな人間なのでしょう。この死 の体から、だれが私を救い出すのでしょうか。
25私は、私たちの主イエス・キリストによって神に感 謝します。そういうわけで、私自身は、心では神の 律法に仕えていますが、肉では罪の律法に仕えてい るのです。
7それでは、何と言ったらよいでしょうか。律法は罪 なのでしょうか。決してそんなことはありません。 いいえ、私は律法によらなければ罪を知りませんで した。律法が「むさぼってはならない」と言わなけ れば、私は情欲を知らなかったでしょう。
ロマ人 第8章
1ですから、今は、キリスト・イエスにあって、肉に 従って歩まないで、御霊に従って歩んでいる人たち には、罪に定められることはありません。
2なぜなら、キリスト・イエスにある命の御霊の法則 が、罪と死の法則から私を解放したからです。
3律法は肉によって弱くなってなし得なかったのです が、神は、ご自分の御子を罪深い肉と同じような姿 で罪のために遣わし、肉において罪を罪として定め られました。
4それは、肉に従って歩むのではなく、御霊に従って 歩む私たちのうちに、律法の義が全うされるためで す。
5というのは、肉に従う者は肉のことを思い、御霊に 従う者は御霊のことを思うからです。
6肉の思いは死に至りますが、御霊の思いは、いのち と平安に至ります。
7肉の思いは神に敵対するものであり、神の律法に従 わず、また従うこともできないからです。
8ですから、肉に従う者は神を喜ばせることはできま せん。
9しかし、もし神の御霊があなたがたのうちに宿って いるなら、あなたがたは肉ではなく、御霊の中にい るのです。もしキリストの御霊を持たない人がいれ ば、その人はキリストのものではありません。
10もしキリストがあなたがたのうちにおられるなら、 からだは罪のゆえに死んでいますが、御霊は義のゆ えに命なのです。
11しかし、イエスを死者の中からよみがえらせた方 の霊があなたがたのうちに住んでいるなら、キリス トを死者の中からよみがえらせた方は、あなたがた のうちに住んでいるその霊によって、あなたがたの 死ぬべき体をも生かしてくださるでしょう。
12ですから、兄弟たちよ。わたしたちは、肉に従っ て生きるために肉に対して負債を負っているのでは ありません。
13もしあなたがたが肉に従って生きるなら、あなた がたは死にます。しかし、もし御霊によって体の行 いを殺すなら、あなたがたは生きるでしょう。
14神の御霊に導かれる者は皆、神の子なのです。
15あなたがたは、再び恐れを抱かせる奴隷の霊を受 けたのではなく、子たる身分を授ける霊を受けたの です。その霊によって、わたしたちは「アバ、父 よ」と呼ぶのです。
16御霊ご自身が、わたしたちの霊に、わたしたちが 神の子どもであることを証しして下さるのです。
17もし子どもなら、相続人でもあるのです。神の相 続人であり、キリストと共同の相続人です。わたし たちがキリストと苦難を共にしているのは、わたし たちが共に栄光をも受けるためです。
18今の時の苦しみは、将来わたしたちに現されよう としている栄光に比べれば、取るに足りないものだ と、わたしは思うのです。
19被造物は、神の子らの出現を切実に待ち望んでい るからである。
20なぜなら、被造物は虚無に服させられたが、それ は自分の意志によるのではなく、被造物を服従させ て希望を与えてくださった方の御心によるのである。
21なぜなら、被造物自身も滅びの束縛から解放され、 神の子たちの栄光ある自由に入るからです。
22わたしたちは、被造物全体が今に至るまで、共に うめき、共に産みの苦しみを続けていることを知っ ています。
23彼らだけではなく、御霊の初穂を持っている私た ち自身も、心の中でうめきながら、子としての身分 を与えられること、すなわち、体の贖いを待ち望ん でいます。
24私たちは希望によって救われている。しかし、見 える希望は希望ではない。人は見ているものを、な ぜなお望むのか。
25しかし、もしわたしたちが見ていないことを希望 するなら、わたしたちは忍耐してそれを待ちます。
26同じように、御霊もわたしたちの弱いところを助 けてくださいます。わたしたちは、どのように祈っ たらよいかわからないのですが、御霊自らが、言い 表せないうめきをもって、わたしたちのためにとり なしをしてくださいます。
27人の心を探り知る者は、御霊の思いが何であるか を知っています。御霊は、神の御旨に従って、聖徒 たちのために執り成しをなさるからです。
28神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って 召された人々のためには、万事が益となることを私 たちは知っています。
29神は、あらかじめ知っておられる人々を、御子の かたちに似たものにしようと、あらかじめ定めてお られた。それは、御子が多くの兄弟たちの中の長子 となられるためである。
30神は、あらかじめ定めた人々をさらに召し、召し た人々をさらに義とし、義と認めた人々にはさらに 栄光をお与えになったのです。
31それでは、これらの事について何と言ったらよい でしょうか。神が私たちの味方であるなら、だれが 私たちに敵対できるでしょうか。
32私たちすべてのために、ご自分の御子をさえ惜し まずに引き渡された方が、どうして、御子と緒に すべてのものをも私たちに賜わらないはずがあろう か。
33神に選ばれた者たちをだれが責めることができよ うか。義と認めるのは神である。
34だれが罪を定めるのか。それは、死んでくださっ たキリストであり、むしろ、よみがえられたキリス トであり、神の右に座しておられ、また、わたした ちのために執り成しをしてくださっているキリスト である。
35だれが、キリストの愛から私たちを引き離すので しょうか。患難でしょうか、苦しみでしょうか、迫 害でしょうか、飢えでしょうか、裸でしょうか、危 険でしょうか、剣でしょうか。
ロマ人
36聖書に書いてあるとおりです。「あなたのために、 私たちは日中殺され、ほふられる羊のようにみな されているのです。」
37いや、私たちは、私たちを愛してくださった方に よって、これらすべてのことにおいて勝利者以上な のです。
38わたしは確信している。死も、命も、天使も、支 配者も、権威も、今あるものも、後に来るものも、
39高さも、深さも、そのほかのどんな被造物も、私 たちの主キリスト・イエスにある神の愛から、私たち を引き離すことはできません。
第9章
1私はキリストにあって真実を語り、偽りを言いませ ん。私の良心も聖霊によって証ししています。
2わたしの心には大きな悲しみと絶え間ない悲しみが あります。
3わたしは、わたしの兄弟たち、肉による同胞のため には、自分自身がキリストから離れて呪われた者と なることを望むほどです。
4彼らはイスラエル人です。子としての身分と栄光と 契約と律法の授与と神への奉仕と約束は、彼らに属 しています。
5彼らの先祖たちは彼らであり、肉体に関して言えば、 キリストは彼らから来られました。キリストはすべ てのものの上におられ、永遠に祝福される神です。 アーメン。
6神の言葉が効力を失っているわけではありません。 イスラエルから出た者がみなイスラエル人というわ けではありません。
7また、彼らがアブラハムの子孫だからといって、皆 が子孫であるわけではない。むしろ、イサクによっ てあなたの子孫と呼ばれるであろう。
8つまり、肉の子らは神の子ではないが、約束の子ら は子孫とみなされるのです。
9これは約束の言葉です。「わたしはこの時に来ます。 そしてサラは男の子を産みます。」
10そればかりでなく、リベカも、わたしたちの父祖 イサクによって身ごもったのです。
11(子どもたちはまだ生まれておらず、善も悪も行 なっていません。それは、神の選びの計画が、行い ではなく、召す方によって成就するためです。)
12彼女にこう言われた。「兄は弟に仕えるであろ う。」
13聖書に書いてあるとおりです。「わたしはヤコブ を愛し、エサウを憎んだ。」
14それでは、何と言ったらよいでしょうか。神に不 正があるのでしょうか。決してそんなことはありま せん。
15神はモーセにこう言われました。「わたしは、わ たしがあわれもうと思う者をあわれみ、わたしがあ われもうと思う者を、あわれもう」。
16ですから、それは、望む者によるのではなく、走 る者によるのではなく、あわれみ深い神によるので す。
17聖書はファラオにこう言っています。「わたしが あなたを立てたのは、まさにこの目的のためである。 あなたによってわたしの力が示され、わたしの名が 全地に宣べ伝えられるためである。」
18それゆえ、神はあわれもうとする者をあわれみ、 また、あわれもうとする者をかたくなにするのであ る。
19すると、あなたはわたしに言うでしょう。「なぜ、 彼はなおも非難するのか。だれが彼の意志に逆らっ ただろうか。」
20いや、人よ、神に言い逆らうあなたは何者か。造 られたものが、それを造った者に向かって、「なぜ 私をこのように造ったのか」と言えるだろうか。
21陶器師は、同じ粘土から、一つの器を尊い器に、 他の一つの器を卑しい器に造る権威を持っていない だろうか。
22神は、その怒りを現し、その力を知らせようと望 んでおられたのに、滅びるべき怒りの器を、大いな る忍耐をもって耐え忍ばれたとしたら、
23そして、栄光のためにあらかじめ備えておられた あわれみの器に、その栄光の豊かさを知らせるため であった。
24神は、ユダヤ人の中からだけではなく、異邦人の 中からも、私たちを召されたのです。
25彼がオセアでも言っているように、わたしは、わ たしの民でなかった者をわたしの民と呼び、愛され なかった者を愛された者と呼ぶ。
26そして、彼らに「あなたたちはわたしの民ではな い」と言われたその場所で、彼らは「生ける神の子 ら」と呼ばれるようになるであろう。
27イザヤもまたイスラエルについて叫んでいる、 「イスラエルの子らの数は海の砂のようであっても、 残りの者は救われるであろう。
28主は、その仕事を成し遂げ、義をもってそれを短 くされるからである。主は、地上で短い期間でその 仕事を成し遂げられるからである。
29そして、イザヤが以前に言ったように、「万軍の 主が私たちに子孫を残してくださらなかったなら、 私たちはソドマのようになり、ゴモラのようになっ ていたでしょう。」
30それでは、何と言ったらよいでしょうか。義を追 い求めなかった異邦人が、信仰による義に達したの です。
31しかし、義の律法を追い求めていたイスラエルは、 義の律法に達しなかった。
32なぜでしょうか。それは、彼らが信仰によってで はなく、あたかも律法の行いによってそれを求めた からです。彼らはそのつまずきの石につまずいたの です。
33聖書に書いてあるとおりです。「見よ、わたしは シオンに、つまずきの石、妨げとなる岩を置く。こ れを信じる者はだれも失望しない。」
ロマ人
第10章
1兄弟たちよ、わたしの心の願い、またわたしがイス ラエルのために神に祈っていることは、彼らが救わ れることです。
2わたしは、彼らが神に対する熱心さを持っているこ とを証言しますが、それは知識によるものではあり ません。
3彼らは神の義を知らず、自分の義を立てようとして、 神の義に従わなかったのです。
4なぜなら、キリストは、信じるすべての人にとって 義とされるための律法の終わりだからです。
5モセは律法による義を次のように説明しています。 「律法を行う人は、それによって生きるのです。」
6しかし、信仰による義はこう言っています。「あな たは心の中で、『だれが天に上って行くだろうか』 と言ってはならない。すなわち、キリストを上から 降ろすのはだれか」。
7あるいは、だれが深みに下って行くのか。(すなわ ち、キリストを死人の中からよみがえらせるため に)
8しかし、それは何と言っているか。その言葉はあな たの近くにある、あなたの口にあり、あなたの心に ある。それは、わたしたちが宣べ伝えている信仰の 言葉である。
9あなたは、自分の口でイエスを主と告白し、自分の 心で神がイエスを死人の中から復活させて下さった と信じるなら、救われるのです。
10人は心に信じて義とされ、口で告白して救われる のです。
11聖書はこう言っています。「彼を信じる者はだれ も失望することはありません。」
12ユダヤ人とギリシャ人の間には区別がない。すべ ての者の上に同じ主がおり、主を呼び求めるすべて の者に対しては豊かに恵みを与えておられるからで ある。
13主の名を呼び求める者はだれでも救われるからで ある。
14信じたことのない方を、どうして呼び求めること ができようか。聞いたことのない方を、どうして信 じることができようか。宣べ伝える者がいなければ、 どうして聞くことができようか。
15また、遣わされなければ、どうして宣べ伝えるこ とができましょう。聖書にこう書いてあるとおりで す。「平和の福音を宣べ伝え、良いおとずれを携え て来る者の足は、なんと麗しいことか。」
16しかし、彼ら全員が福音に従ったわけではありま せん。イザヤはこう言っています。「主よ、だれが わたしたちの知らせを信じたでしょうか。」
17ですから、信仰は聞くことから始まり、聞くこと は神の言葉によるのです。
18しかし、わたしは言う、「彼らは聞いていないの か」。確かに、彼らの声は全地に響き渡り、彼らの 言葉は世界の果てにまで及んだ。
19しかし、わたしは言います。「イスラエルは知ら なかったのですか。まずモセは言います。『わた しは、民でない者たちによってあなたたちのねたみ を起こさせ、愚かな国民によってあなたたちの怒り を起こさせる。』
20しかしイザヤは大胆にこう言っています。「わた しを尋ねなかった者たちにわたしは見つかり、わた しを求めなかった者たちにわたしは現れた。」
21しかしイスラエルに対してはこう言われる。「わ たしは日中、不従順で反抗的な民に手を伸ばして きた。」
第11章
1そこで私は言います。神はその民を捨てられたので しょうか。決してそんなことはありません。私もイ スラエル人であり、アブラハムの子孫であり、ベニ ヤミン族の者です。
2神は、あらかじめ知っておられたご自分の民を捨て たりはなさいませんでした。聖書がエリヤについて 何と言っているか、知らないのですか。彼はイスラ エルに対して神にとりなしをしています。
3主よ、彼らはあなたの預言者たちを殺し、あなたの 祭壇を破壊しました。そして私はひとり残され、彼 らは私の命を狙っています。
4しかし神は彼に何と答えたか。「わたしはバアルの 像にひざまずかなかった七千人を自分のために残し ておいた。」
5それと同じように、今の時代にも、恵みの選びによ る残りの者がいるのです。
6もし恵みによるのであれば、それはもはや行いによ るものではありません。そうでなければ、恵みはも はや恵みではありません。しかし、もし行いによる のであれば、それはもはや恵みではありません。そ うでなければ、行いはもはや行いではありません。
7それでどうなったか。イスラエルは求めていたもの を得なかった。しかし選ばれた者たちはそれを得た。 そして残りの者たちは盲目になった。
8(聖書に書いてあるとおり、神は彼らに眠りの霊と、 見えない目と、聞こえない耳を与えた。)そして今 日に至っている。
9ダビデは言う、「彼らの食卓は、わなとなり、罠と なり、つまずきとなり、彼らへの報復となるであろ う。
10彼らの目は暗くなって見えなくなり、彼らはいつ も背をかがめている。
11そこで私は言います。彼らがつまずいたのは倒れ るためでしょうか。決してそんなことはありません。 むしろ彼らの倒れによって異邦人に救いがもたらさ れ、彼らにねたみを起こさせるのです。
12彼らの滅びが世の富となり、彼らの減少が異邦人 の富となるなら、彼らの満ち足りた富は、どれほど のことでしょう。
ロマ人
13わたしは異邦人の使徒であるので、異邦人である あなた方に語ります。わたしは自分の務めを重んじ ます。
14どうにかして、わたしの肉親である者たちを奮い 立たせ、彼らのうちの何人かを救うことができれば と思う。
15もし彼らの捨てられることが世の和解であるなら、 彼らの受け入れられることは、死者の中からの生で なくて何でしょう。
16初穂が聖なるものであれば、塊も聖なるものであ り、根が聖なるものであれば、枝も聖なるものであ るからです。
17そして、もし枝のいくつかが折られて、野生のオ リブの木であるあなたが、その中につがれ、オリ ーブの木の根と肥えたものとを共にしたなら、
18枝に対して誇ってはならない。もし誇るなら、あ なたは根を支えているのではなく、根があなたを支 えているのである。
19するとあなたは言うでしょう。「枝が折られたの は、私がつがれるためだった。」
20そうです。彼らは不信仰のゆえに断ち切られ、あ なたは信仰によって立っているのです。高ぶらない で、恐れなさい。
21神が天然の枝を惜しまなかったなら、あなたも惜 しまれないかもしれないと気をつけなさい。
22それゆえ、神の慈しみと厳しさとを見よ。倒れた 者たちには厳しさを、しかし、もしあなたが神の慈 しみにとどまるなら、あなたに対しては慈しみを。 さもなければ、あなたも断ち切られるであろう。
23彼らも、もし不信仰にとどまらなければ、つぎ合 わされるであろう。神は彼らを再びつぎ合わせる力 があるからである。
24もしあなたが、本来野生のオリーブの木から切り 取られ、本来の性質に反して良いオリーブの木に接 ぎ木されたのであれば、まして、これらの自然の枝 が、どんなにか自然に生えたオリブの木に接ぎ木 されないはずがありません。
25兄弟たちよ。わたしは、あなたがたがこの奥義を 知らないでいることを望みません。それは、あなた がたが自分の思い違いで賢者になることのないよう にするためです。異邦人のすべてが救われるまでは、 イスラエルの部の人々の盲目が続いているのです。
26こうして、イスラエルは皆救われる。聖書に書い てあるとおりである。「シオンから救い主が出て来 て、ヤコブから不信心を取り去るであろう。」
27これはわたしが彼らの罪を取り除くとき、彼らと 結ぶわたしの契約である。
28福音について言えば、彼らはあなたがたのゆえに 敵となっているが、選びについて言えば、父祖たち のゆえに愛されているのである。
29神の賜物と召命とは、悔い改めを必要としないか らです。
30あなたがたは、以前は神を信じなかったが、今は その不信仰によって憐れみを受けている。
31同じように、彼らも今は信じていませんが、それ は、あなたのあわれみによって、彼らもあわれみを 受けるためです。
32神はすべての人を不信仰の中に閉じ込めましたが、 それはすべての人をあわれむためでした。
33ああ、神の知恵と知識の富はなんと深いことか。 その裁きはなんと測り知れず、その道はなんと測り 知れないことか。
34だれが主の思いを知ったであろうか。だれが主の 相談相手であったであろうか。
35あるいは、だれがまず彼に与えたか。そして、そ の人にその報いが返されるであろうか。
36すべてのものは、神から発し、神によって成り、 神に帰する。神に永遠に栄光がありますように。ア ーメン。
第12章
1兄弟たちよ。そういうわけで、神のあわれみによっ て、私はあなた方に勧めます。あなた方のからだを、 神に受け入れられる、聖なる、生きた供え物として ささげなさい。これこそ、あなた方の理にかなった 礼拝です。
2この世と調子を合わせてはいけません。むしろ、心 を新たにして自分を変えなさい。そうすれば、何が 神のみこころであるか、何が良いことで、神に受け 入れられ、完全であるかをわきまえ知ることができ るようになります。
3私は、私に与えられた恵みによって、あなたがたの うちのひとりひとりに言います。思い上がらないよ うにし、むしろ、神が各人に分け与えてくださった 信仰の量りに応じて、慎み深く考えなさい。
4というのは、私たちは一つのからだに多くの肢体を 持っており、すべての肢体が同じ働きをしているわ けではないからです。
5このように、私たちは大勢いますが、キリストにあ ってつの体であり、各人は互いにその部分なので す。
6ですから、私たちは、与えられた恵みに従って、そ れぞれ異なった賜物を持っています。預言の賜物で あれば、信仰に応じて預言しましょう。
7奉仕する者は奉仕の務めを、教える者は教える務め を守りましょう。
8勧める者は勧めることに心を尽くし、施しをする者 は慎み深く、指導する者は熱心に、慈悲を施す者は 喜んで施しなさい。
9愛には偽りがあってはなりません。悪を憎み、善に 忠実でありなさい。
10兄弟愛をもって互いに情け合い、尊敬をもって互 いに人を優先し合いなさい。
11怠惰にならず、霊に燃え、主に仕えなさい。
12希望をもって喜び、苦難に耐え、絶えず祈り続け なさい。
13聖徒たちの必要に応じて施しをし、親切にもてな す。
ロマ人
14迫害する者を祝福しなさい。祝福しなさい、呪っ てはいけません。
15喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。
16互いに同じ思いを持ちなさい。高ぶったことを思 わず、身分の低い人たちにへりくだりなさい。自分 を賢い者だと思い込んではいけません。
17だれに対しても、悪に対して悪を返してはなりま せん。すべての人の目に正しいものを与えなさい。
18もしできるなら、あなたにできる範囲で、すべて の人と平和に暮らしなさい。
19愛する者たちよ。自分で復讐してはならない。む しろ、神の怒りに任せなさい。聖書にこう書いてあ る。「復讐はわたしのすること、わたしが報復す る」と主は言われる。
20それゆえ、あなたの敵が飢えているなら、食べさ せ、渇いているなら、飲ませよ。そうすれば、あな たは彼の頭に燃える炭火を積むことになるからであ る。
21悪に負けてはいけません。むしろ、善をもって悪 に勝ちなさい。
第13章
1すべての魂は上位の権威に従わなければなりません。 神以外の権威はなく、すべての権威は神によって定 められているからです。
2だから、権威に逆らう者は、神の定めに逆らう者で あり、逆らう者は自ら滅びを受けるのです。
3支配者たちは、善い行いに対してではなく、悪い行 いに対して恐怖を与える。それでは、あなたは権力 を恐れないのか。善い行いをしなさい。そうすれば、 その権威から称賛を受けるであろう。
4彼は、あなたにとって善を行う神の僕である。しか し、もしあなたが悪を行うなら、恐れなさい。彼は いたずらに剣を帯びているのではない。彼は神の僕 であり、悪を行う者に対して怒りをもって報復する 者だからである。
5ですから、あなたがたは怒りのためだけでなく、良 心のためにも従わなければなりません。
6そのために、あなたがたも貢を納めなさい。彼らは 神の奉仕者であり、まさにこのことに絶えず努めて いるからです。
7だから、すべての者に、その義務を果たせ。貢ぎ物 を与えるべき者に貢ぎ物を、慣習を与えるべき者に 慣習を、恐れるべき者に恐れを、名誉を与えるべき 者に名誉を与えなさい。
8だれに対しても、借りがあってはなりません。ただ、 互いに愛し合いなさい。互いに愛し合う人は、律法 を全うしているのです。
9姦淫するな、殺すな、盗むな、偽証するな、むさぼ るな、などの戒めは、ほかにどんな戒めがあっても、 このことわざの中に簡潔にまとめられている。すな わち、「隣人を自分と同じように愛しなさい。」
10愛は隣人に対して悪を行いません。それゆえ、愛 は律法を全うするのです。
11そして、時が来たことを知り、今こそ眠りから目 覚めるべき時である。わたしたちの救いは、わたし たちが信じた時よりも、今や近づいているからであ る。
12夜はすでに深まり、昼が近づいています。ですか ら、私たちは暗黒のわざを捨てて、光の武具を着け ましょう。
13私たちは、昼間のように、正直に歩もうではあり ませんか。暴動や泥酔、情事や淫行、争いやねたみ の中に歩むのではなく。
14しかし、主イエス・キリストを身にまといなさい。 肉の欲を満たすために、肉のために備えをしてはい けません。
第14章
1信仰の弱い人を受け入れなさい。しかし、疑わしい 論争には応じないでください。
2ある人は、すべてのものを食べてよいと信じている が、弱い人は野菜だけを食べる。
3食べる者は食べない者を軽蔑してはならない。食べ ない者も食べる者を裁いてはならない。神は彼を受 け入れて下さったのだから。
4他人の僕を裁くあなたは何者か。彼が立つのも倒れ るのも、その主人次第である。彼は必ず立ち上がる。 神は彼を立たせることができるからだ。
5ある日を他の日よりも重んじる人もいれば、どの日 も同じように重んじる人もいます。各人は自分の心 の中で十分に確信しているべきです。
6日を重んじる者は、主のためにそれを重んじている。 日を重んじない者は、主のためにそれを重んじてい ない。食べる者は、主のために食べ、神に感謝をさ さげる。食べない者は、主のために食べず、神に感 謝をささげる。
7わたしたちのうち、だれ人として自分のために生 きる者はなく、また、だれ人として自分のために 死ぬ者もありません。
8わたしたちが生きるにしても、主のために生きるの であり、死ぬにしても、主のために死ぬのである。 だから、生きるにしても、死ぬにしても、わたした ちは主のものなのである。
9キリストは、死んでいる者にも生きている者にも主 となるために、死んで、復活し、生き返られたので す。
10しかし、なぜあなたは自分の兄弟を裁くのですか。 また、なぜ自分の兄弟を軽んじるのですか。私たち はみな、キリストの裁きの座の前に立つことになる のです。
11聖書にこう書いてある。「主は言われる。わたし は生きている。すべてのひざはわたしの前にかがみ、 すべての舌は神をほめたたえる。」
12ですから、私たちはひとりひとり、神に対して自 分自身の申し開きをしなければならないのです。
ロマ人
13ですから、私たちは、もう互いに裁き合うことを やめましょう。むしろ、だれも兄弟の前につまずき や倒れる原因となることのないように、裁きなさい。
14私は、主イエスによって、何事もそれ自体では汚 れていないことを知っており、また確信しています。
しかし、何かを汚れたものとみなす人にとっては、 それは汚れたものなのです。
15しかし、もしあなたの食物のことであなたの兄弟 が悲しんでいるなら、あなたは慈善行為をしていな いことになります。あなたの食物によって彼を滅ぼ してはいけません。彼のためにもキリストは死んで くださったのです。
16ですから、あなたがたの善行が悪く言われないよ うにしなさい。
17神の国は、食べ物や飲み物ではなく、正義と平和 と聖霊による喜びです。
18これらのことを通してキリストに仕える人は、神 に受け入れられ、また人々からも認められるのです。
19ですから、私たちは、平和に役立つこと、互いの 徳を高めることを追い求めましょう。
20食物は神の御業を滅ぼしてはならない。すべての ものは清い。しかし、それを食べる者には罪がある。
21肉を食べず、ぶどう酒を飲まず、また兄弟をつま ずかせたり、怒らせたり、弱らせたりするようなこ とをしないのは良いことです。
22あなたは信仰を持っていますか。神の前にそれを 持ちなさい。自分が許している事で自分を罪に定め ない人は幸いです。
23疑う者は食べると罪に定められます。信仰から出 ないからです。信仰から出ないことはすべて罪だか らです。
第15章
1ですから、私たち強い者は、弱い者の弱さを担うべ きであり、自分の満足を求めてはいけません。
2わたしたちはみな、隣人を喜ばせ、その益を図って、 その徳を高めなさい。
3キリストもご自分を喜ばせようとはなさらなかった。
聖書に書いてあるとおりである。「あなたをそしる 者のそしりが、わたしに降りかかったのです。」
4昔に書かれたものはすべて、わたしたちの知識のた めに書かれたのです。それは、わたしたちが聖書の 忍耐と慰めによって希望を持つようになるためです。
5どうか、忍耐と慰めの神が、キリスト・イエスに倣 って、あなたがたが互いに同じ思いを持つようにし てくださいますように。
6それは、あなたがたが心をつにし、口をつにし て、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神をあ がめるためです。
7ですから、キリストが神の栄光のために私たちを受 け入れてくださったように、あなたがたも互いに受 け入れ合いなさい。
8さて、私は言います。イエス・キリストは、父祖た ちになされた約束を確証するために、神の真理のた めに割礼の奉仕者でした。
9それは、異邦人が神のあわれみのゆえに神をほめた たえるためである。聖書にこう書いてあるとおりで ある。「このため、わたしは異邦人の中であなたを 告白し、あなたの御名をほめ歌います。」
10また彼は言う、「異邦人よ、神の民とともに喜び なさい。」
11また、「すべての異邦人よ、主をほめたたえよ。 すべての民よ、主をほめたたえよ。」
12また、イザヤはこう言っています。「エッサイの 根が現れ、異邦人を治める者が現れ、異邦人は彼に 信頼を置くであろう。」
13どうか、希望の源である神が、あなたがたを信仰 によるあらゆる喜びと平和で満たし、聖霊の力によ って希望に満ちあふれさせてくださいますように。
14わたしの兄弟たちよ。あなたがたもまた善意に満 ち、あらゆる知識に満ち、互いに訓戒し合うことも できる者であることを、わたし自身も確信している。
15兄弟たちよ、私は、神から与えられた恵みによっ て、あなたがたのことを思い起こさせようと、ある 意味では、もっと大胆にあなたがたに手紙を書きま した。
16それは、私が異邦人に対してイエス・キリストの奉 仕者となり、神の福音を宣べ伝え、異邦人の供え物 が聖霊によって聖められて、受け入れられるように なるためである。
17ですから、私は、神に関することに関しては、イ エス・キリストを通して誇りを持つことができます。
18わたしは、キリストがわたしを通して、異邦人を 言葉と行いによって従順にするために成し遂げてく ださったこと以外のことは、つも語ろうとは思い ません。
19わたしは、神の霊の力によって、力あるしるしと 不思議とを行ない、エルサレムからイリュリコに至 るまで、キリストの福音を余すところなく宣べ伝え たのです。
20そうです、私は他人の土台の上に建てることにな らないように、キリストの名が呼ばれていないとこ ろで福音を宣べ伝えるよう努めてきました。
21しかし、こう書いてあるとおりです。「語られな かった者たちは見るであろう。聞いたことのない者 たちは悟るであろう。」
22そのために、わたしはあなたがたのところに行く のを大いに妨げられてきました。
23しかし、今はもうこの地方には居場所がなく、あ なたがたの所へ行きたいと長年強く願っていました。
24わたしがスペインへ旅する時はいつでも、あなた がたのところへ行きます。あなたがたと緒にいる ことでわたしが少しでも満たされれば、旅の途中で あなたがたに会えるし、あなたがたに導かれてそこ へ行けると信じています。
25しかし今、わたしは聖徒たちに仕えるためにエル サレムへ行きます。
ロマ人
26マケドニアとアカイアの人々は、エルサレムにい る貧しい聖徒たちのために、いくらかの寄付をする ことに賛成している。
27まことに、彼らはそれを喜んでおり、彼らはその 義務を負っている。異邦人が彼らの霊的なものにあ ずかっているのであれば、肉的なものでも彼らに仕 えるのが彼らの義務である。
28ですから、私がこのことを成し遂げ、この実を彼 らに封印したら、私はあなたのところを通ってスペ インに行きます。
29そして、わたしがあなたがたのところに行くとき、 わたしはキリストの福音の完全な祝福をもって行く であろうと確信しています。
30兄弟たちよ。主イエス・キリストのため、また聖霊 の愛のために、あなたがたにお願いします。わたし のために神に祈ることにより、わたしと共に努力し てください。
31それは、ユダヤにいる不信者たちからわたしが救 われ、エルサレムのためにわたしが行っている奉仕 が聖徒たちに受け入れられるためである。
32わたしは神の御心によって、喜びをもってあなた がたのところに行き、あなたがたとともに元気づけ られますように。
33平和の神があなた方一同と共にありますように。 アメン。
第16章
1わたしは、ケンクレアにある教会の奉仕者であるわ たしたちの姉妹、ペベをあなた方に推薦します。
2聖徒にふさわしく、主にあって彼女を迎え入れ、彼 女が必要とするどんなことでも助けてあげてくださ い。彼女は多くの人を助け、また私自身も助けてき ました。
3キリスト・イエスにあってわたしを助けているプリ スキラとアクラによろしく伝えてください。
4彼らはわたしのいのちのために自分の首をささげて くれました。わたしだけでなく、異邦人のすべての 教会も彼らに感謝しています。
5同様に、彼らの家にある教会によろしく伝えてくだ さい。私の愛するエパネトによろしく伝えてくださ い。彼はアカイアからキリストにささげられた初穂 です。
6私たちのために多くの労力を費やしてくださったマ リアによろしくお伝えください。
7私の同胞であり、私と緒に囚人であったアンドロ ニコとユニアによろしく伝えてください。彼らは使 徒たちの中でも名高い人たちで、私より前にキリス トにいた人たちです。
8主にあって私の愛するアンプリアスによろしく伝え てください。
9キリストにおいてわたしたちを助けて下さるウルバ ネと、わたしの愛するスタキスによろしくお伝えく ださい。
10キリストに認められたアペレスによろしく。アリ ストブロスの家の人々によろしく。
11私の親族ヘロディオンによろしく。主にあってナ ルキッソスの家族によろしく。
12主にあって労苦しているトリフェナとトリポサに よろしく。主にあって労苦に励んだ愛するペルシス によろしく。
13主に選ばれたルポスと彼の母とわたしによろしく 伝えてください。
14アシンクリト、フレゴン、ヘルマス、パトロバ、 ヘルメス、および彼らと一緒にいる兄弟たちによろ しく伝えてください。
15フィロロゴス、ユリア、ネレウスとその姉妹、オ リンパス、そして彼らと緒にいるすべての聖徒た ちによろしく伝えてください。
16聖なる口づけをもって互いに挨拶し合いなさい。 キリストの諸教会があなた方に挨拶を送ります。
17兄弟たちよ、私はあなた方に懇願します。あなた 方が学んだ教えに反して分裂や不和を引き起こす者 たちに注意し、彼らを避けなさい。
18なぜなら、そのような者たちは、わたしたちの主 イエス・キリストに仕えるのではなく、自分の腹に仕 え、良い言葉と美しい話で純朴な人々の心を欺くか らです。
19あなたがたの従順はすべての人に知れ渡っている。 だから、私はあなたがたのことを喜んでいる。しか し、私は、あなたがたが善には賢く、悪には素直で あってほしいと思う。
20平和の神は、すぐにサタンをあなたたちの足の下 で砕いてくださいます。私たちの主イエス・キリスト の恵みがあなたたちとともにありますように。ア メン。
21私の同労者であるテモテ、そして私の親族である ルキオ、ヤソン、ソシパテロが、あなた方によろし くと言っています。
22この手紙を書いた私テルティウスは、主にあって あなた方に挨拶を送ります。
23わたしの宿営地ガイオと全教会が、あなたがたに よろしくと言っています。町の侍従エラストと兄弟 クアルトもあなたがたによろしくと言っています。
24私たちの主イエス・キリストの恵みが、あなた方す べてと共にありますように。アメン。
25さて、わたしの福音とイエス・キリストの宣教とに 従って、また世の初めから隠されていた奥義の啓示 に従って、あなたがたを強める力のある方に、
26しかし、今や、永遠の神の命令により、預言者た ちの聖書によって明らかにされ、信仰の従順のため にすべての国民に知らされているのです。
27唯の知恵ある神に、イエス・キリストを通して永 遠に栄光がありますように。アーメン。(コリント からローマ人への手紙、ケンクレアの教会のしもべ フェベより送信)