Japanese - The Book of Exodus

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出エジプト

第1章

1さて、エジプトに来たイスラエルの子らの名前は次 のとおりである。彼らは皆、その家族とともにヤコ ブと共に来た。

2ルベン、シメオン、レビ、ユダ、

3イッサカル、ゼブルン、ベニヤミン、

4ダン、ナフタリ、ガド、アシェル。

5ヤコブの腰から出た魂は全部で七十人であった。ヨ セフはすでにエジプトにいたからである。

6そしてヨセフは死に、その兄弟たちも皆、その世代 の人々も皆死んだ。

7イスラエルの子らは子孫を生み、大いに増え、増え、 非常に強くなり、その地は彼らで満たされた。

8さて、エジプトに新しい王が起こったが、その王は ヨセフを知らなかった。

9彼はその民に言った。「見よ、イスラエルの子らの 民は我々よりも多く、また強い。

10さあ、彼らを賢く扱おう。そうしないと、彼らが 増えて、戦争が起こったとき、彼らも私たちの敵に 加わり、私たちと戦い、国から追い出されることに なるでしょう。

11そこで彼らは、重荷を負わせて彼らを苦しめるた めに、彼らの上に監督者を置いた。そして彼らはフ ァラオのために宝の町ピトムとラメセスを建てた。

12しかし、彼らが苦しめば苦しむほど、彼らはます ます増え、成長し、イスラエルの子らのことで悲し んだ。

13エジプト人はイスラエルの子らを厳しく仕えさせ た。

14彼らは、モルタルやレンガ作り、畑でのあらゆる 労働など、厳しい労働で彼らの生活を苦しめた。彼 らが彼らに課した労働はすべて、厳しいものであっ た。

15エジプトの王はヘブル人の助産婦たちに言った。 人の名はシフラ、他の人の名はプアといった。

16彼は言った、「あなたがたがヘブル人の女たちに 助産婦の務めをし、彼女たちが産みの苦しみを経験 するのを見たとき、もし男の子が生まれたなら、そ れを殺しなさい。しかし、女の子が生まれたなら、 生かしておきなさい。」

17しかし助産婦たちは神を畏れ、エジプト王の命令 に従わず、男の子を生かしておいた。

18そこでエジプトの王は助産婦たちを呼び寄せて言 った。「なぜこのようなことをして、男の子を生か しておいたのか。

19助産婦たちはファラオに言った、「ヘブルの女た ちはエジプトの女たちのようではありません。彼女 たちは元気で、助産婦が来る前に出産してしまうの です。」

20それゆえ、神は助産婦たちに恵みを与えられた。 そして民は増え、非常に強くなった。

21助産婦たちが神を畏れたので、神は彼らのために 家を造られた。

22そこでファラオはすべての民に命じて言った。 「男の子が生まれると、みな川に投げ込まれ、女の 子はみな生かしておかなければならない。」

第2章

1さて、レビの家の人が出て行って、レビの娘を妻に めとった。

2女はみごもって男の子を産んだ。その子が美しいの を見て、三か月間隠しておいた。

3そして、もはや彼を隠せなくなったので、彼女は彼 のために葦の箱を取り、それに泥と樹脂を塗り、そ の中に子供を入れ、川岸の敷石の間に置いた。

4彼の妹は、彼に何が起こるかを知るために、遠く離 れて立っていました。

5ファラオの娘は川で体を洗うために下って来た。彼 女の侍女たちは川辺を歩いていたが、彼女は藁の間 に箱があるのを見て、侍女を遣わしてそれを取りに 行かせた。

6彼女が目を開けて見ると、幼子は泣いていた。彼女 はその幼子を哀れに思い、「これはヘブル人の子の ひとりです」と言った。

7すると、その妹はファラオの娘に言った。「私が行 って、ヘブル人の女の中から乳母を呼んで、あなた の代わりにその子に乳を飲ませましょうか。」

8ファラオの娘は彼女に、「行きなさい」と言った。 そこで侍女は行って、その子の母親を呼び寄せた。

9ファラオの娘は彼女に言った。「この子を連れて行 き、私のために乳を飲ませてください。あなたに報 酬を差し上げましょう。」そこで女はその子を引き 取って乳を飲ませた。

10その子は成長し、彼女はそれをファラオの娘のと ころに連れて行き、その子を彼女の息子とした。彼 女はその子をモーセと名付けて言った、「私が彼を 水から引き上げたからだ。」

11そのころ、モーセは成長して、同胞のところへ出 かけて行って、彼らの荷を見ていたとき、あるエジ プト人が同胞のひとりであるヘブライ人を打ってい るのを見た。

12彼はあちこち見まわして、誰もいないのを見て、 そのエジプト人を殺し、砂の中に隠した。

13二日目に出て行くと、なんと二人のヘブル人が争 っていた。そこで彼は、不正を働いた者に言った、 「なぜ仲間を打ったのか。」

14モーセは言った。「だれがあなたをわれわれの君 主、裁判官にしたのか。エジプト人を殺したように、 わたしをも殺そうとするのか。」モーセは恐れて言 った。「このことは、よく知られている。」

15ファラオはこのことを聞くと、モセを殺そうと した。しかし、モーセはファラオの前から逃げ、ミ ディアンの地に住み、井戸のそばに座った。

16さて、ミディアンの祭司には七人の娘がいた。彼 女たちは来て水を汲み、水桶に水を満たして、父の 羊の群れに水を飲ませていた。

出エジプト

17羊飼いたちが来て彼らを追い払ったが、モーセは 立ち上がって彼らを助け、羊の群れに水を飲ませた。

18彼らが父レウエルのところに着くと、父は言った。

「どうして、きょうはこんなに早く来たのか。

19彼らは言った、「エジプト人が羊飼いの手から私 たちを救い出し、また私たちのために十分な水を汲 み、羊の群れに飲ませてくれました。」

20そこで彼は娘たちに言った。「あの人はどこにい るのか。なぜあの人を残していったのか。彼を呼び 寄せて、パンを食べさせなさい。」

21モーセはその人と共に住むことを喜んだ。そして 彼はその娘チッポラをモーセに与えた。

22彼女は彼に男の子を産んだ。彼はその子をゲルシ ョムと名付けた。彼は「わたしは異国の地で寄留者 であった」と言ったからである。

23時が経ち、エジプトの王は死んだ。イスラエルの 人々は奴隷の身分のゆえに嘆き、叫んだ。そして、 奴隷の身分のゆえに、彼らの叫びは神に届いた。

24神は彼らのうめきを聞かれ、アブラハム、イサク、 ヤコブとの契約を思い出した。

25神はイスラエルの子らを顧み、彼らに敬意を示さ れた。

第3章

1さて、モーセは、ミディアンの祭司であった義父エ テロの羊の群れを飼っていた。彼はその羊の群れを 荒野の奥地まで連れて行き、神の山ホレブに着いた。

2主の使いが柴の中から燃える炎の中に現れたので、 彼が見ると、柴は火で燃えていたが、柴は消えてい なかった。

3モーセは言った。「今、わたしは立ち寄って、この 大きな光景を見て、なぜ柴が焼けないのかを知ろ う。」

4主は彼が見ようと立ち寄ったのを見て、柴の中から 彼を呼んで言われた、「モーセよ、モーセよ」。彼 は答えた、「ここにおります」。

5彼は言った、「ここに近づいてはならない。足から くつを脱ぎなさい。あなたが立っている場所は聖な る地である。」

6また、神はこう言われました。「わたしはあなたの 父の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神 である。」モーセは神を見るのを恐れたので、顔を 隠した。

7主は言われた、「わたしはエジプトにいるわたしの 民の苦しみを確かに見、また、彼らを強制する者た ちのゆえに叫ぶ彼らの声を聞いた。わたしは彼らの 苦しみを知っている。

8わたしは彼らをエジプト人の手から救い出し、その 地から彼らを導き上って、広くて良い地、乳と蜜の 流れる地、カナン人、ヘテ人、アモリ人、ペリジ人、 ヒビ人、エブス人の住む所に導くために下って来た のである。

9それゆえ、今見よ、イスラエルの子らの叫びがわた しに届いた。またわたしはエジプト人が彼らを圧迫 している圧迫も見た。

10それゆえ、今、わたしはあなたをファラオのもと に遣わし、わたしの民イスラエルの子らをエジプト から導き出させよう。

11モセは神に言った。「わたしはいったい何者な のでしょう。ファラオのもとへ行って、イスラエル の子らをエジプトから導き出さなければならないの でしょうか。」

12そして彼は言った、「確かにわたしはあなたと共 にいる。わたしがあなたをつかわしたことのしるし はこれである。あなたが民をエジプトから導き出し た後、この山で神に仕えるであろう。」

13モーセは神に言った。「見よ、わたしがイスラエ ルの子らのところに行って、彼らに『あなたたちの 先祖の神がわたしをあなたたちのところにつかわさ れました』と言うとき、彼らがわたしに『その方の 名は何というのですか。』と尋ねるならば、わたし は何と答えたらよいでしょうか。

14神はモーセに言われた、「わたしはある者であ る」。そしてモーセは言った、「あなたはイスラエ ルの人々にこう言いなさい、『わたしはある』とい う方が、わたしをあなたたちのもとにつかわしたの です」。

15神はまたモーセに言われた、「イスラエルの子ら にこう言いなさい。『あなたがたの先祖の神、アブ ラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である主が、 わたしをあなたがたのもとにつかわされた。これは とこしえにわたしの名、これは代々わたしの記念で ある。』

16行って、イスラエルの長老たちを集めて彼らに言 いなさい。『あなたがたの先祖の神、アブラハム、 イサク、ヤコブの神、主がわたしに現れてこう言わ れました。『わたしは確かにあなたがたを訪れ、エ ジプトであなたがたになされたことを見た。

17そして、わたしは言った、「わたしはあなたたち をエジプトの苦しみから導き上って、カナン人、ヘ テ人、アモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の地、 乳と蜜の流れる地へ行かせる」。

18彼らはあなたの声に聞き従うでしょう。あなたと イスラエルの長老たちはエジプトの王のもとに行き、 こう言いなさい。『ヘブル人の神、主が私たちと会 われました。どうぞ、私たちに荒野へ三日の旅程を 進ませてください。私たちは私たちの神、主に犠牲 をささげます。』

19エジプトの王は、決してあなたたちを行かせよう とはしないだろう。決して、力強い手をもって行か せようとはしないだろう。

20わたしは手を伸ばして、わたしがエジプトの中で 行うすべての奇跡をもってエジプトを打つ。その後、 彼はあなたたちを去らせる。

21わたしはこの民にエジプト人の目に好意を与える。 あなたがたが行くとき、空手で行くことはないであ ろう。

出エジプト

22しかし、女は皆、隣人や自分の家に寄留している 女から、銀の飾り、金の飾り、衣服を借り、それを 自分の息子や娘に着せ、エジプト人から略奪しなけ ればならない。

第4章

1モーセは答えて言った、「しかし、彼らはわたしを 信じず、わたしの声に聞き従わない。彼らは『主は あなたに現れなかった』と言うであろう。

2主は彼に言われた、「あなたの手に持っているそれ は何か」。彼は言った、「杖です」。

3そこで彼は言った、「それを地に投げなさい」。彼 がそれを地に投げると、それは蛇になった。それで モーセはその前から逃げた。

4主はモーセに言われた、「手を伸べて、その尾をつ かみなさい」。モセは手を伸べてそれをつかむと、 それは彼の手の中で杖になった。

5それは、彼らの先祖の神、アブラハムの神、イサク の神、ヤコブの神である主があなたに現れたことを 彼らが信じるようになるためです。

6主はまた彼に言われた、「あなたの手を懐に入れな さい」。そこで彼は手を懐に入れたが、引き出すと、 その手は雪のようにらい病になっていた。

7彼は言った、「あなたの手を再び懐に入れてみなさ い。」そこで彼は手を再び懐に入れて、それを懐か ら引き抜くと、見よ、それはまた彼のもう一方の肉 のようになっていた。

8そして、たとえ彼らがあなたを信じず、最初のしる しの声に耳を傾けなかったとしても、後のしるしの 声は信じるようになるであろう。

9そして、もし彼らがこの二つのしるしを信じず、あ なたの声に聞き従わないならば、あなたは川の水を 取って、それを乾いた地に注ぎなさい。あなたが川 から取った水は、乾いた地の上で血となるであろう。

10モーセは主に言った。「主よ、私はこれまでも、 またあなたがしもべに語って下さってからにも、雄 弁ではありません。私は口が重く、舌が鈍いのです。

11主は彼に言われた、「だれが人の口を造ったのか。

だれが口のきけない者、耳の聞こえない者、見える 者、見えない者を造ったのか。主なるわたしではな いか。

12それゆえ、今、行きなさい。わたしはあなたの口 とともにいて、あなたの言うべきことを教えよう。

13彼は言った、「わが主よ、どうぞ、あなたがお遣 わしになる者の手によって、お遣わしください」。

14主はモーセに対して怒りを発して言われた、「レ ビ人アロンはあなたの兄弟ではないか。私は彼がよ く話すことを知っている。また、見よ、彼はあなた に会うために出て来る。彼はあなたを見て、心から 喜ぶであろう」。

15あなたは彼に語り、彼の口に言葉を授けなければ ならない。わたしはあなたの口と彼の口と共にいて、 あなたがたのなすべきことを教えるであろう。

16彼は民に対してあなたの代弁者となるであろう。 彼はあなたにとって口の代わりになり、あなたは彼 にとって神の代わりになるであろう。

17あなたはこの杖を手に取り、それをもってしるし を行なわなければならない。

18モーセは行って、しゅうとエテロのもとに帰って 言った。「どうか、わたしを行かせてください。エ ジプトにいるわたしの同胞のところへ帰って、彼ら がまだ生きているかどうか見させてください。」エ テロはモーセに言った。「安心して行きなさい。」

19主はミディアンでモーセに言われた。「エジプト へ帰って行きなさい。あなたの命を狙っていた者た ちは皆死んだ。」

20モセは妻と息子たちを連れてろばに乗せ、エジ プトの国に帰った。モーセは手に神の杖を取った。

21主はモーセに言われた、「あなたがエジプトに帰 るとき、わたしがあなたの手に授けたすべての不思 議なわざをファラオの前で行いなさい。しかし、わ たしは彼の心をかたくなにするので、彼は民を去ら せないであろう」。

22あなたはファラオにこう言いなさい。『主はこう 仰せられる。イスラエルはわたしの子、わたしの長 子である。

23わたしはあなたに言う、『わたしの息子を去らせ、 わたしに仕えさせなさい。もしあなたが彼を去らせ ることを拒むなら、見よ、わたしはあなたの息子、 あなたの長子を殺すであろう』。

24ところが、旅の途中、宿屋で主が彼に会い、彼を 殺そうとされた。

25すると、チッポラは鋭い石を取り、その子の包皮 を切り取り、それをその子の足元に投げつけて言っ た。「あなたは、わたしにとって、まことに血まみ れの夫です。」

26そこで彼は彼を去らせたが、彼女は言った、「あ なたは割礼のせいで血まみれの夫です」。

27主はアロンに言われた、「荒野へ行ってモセに 会いなさい」。アロンは行って神の山で彼に会い、 口づけした。

28モーセは、自分を遣わした主のすべての言葉と、 主が自分に命じたすべてのしるしをアロンに告げた。

29モーセとアロンは行って、イスラエルの子らの長 老たちを皆集めた。

30アロンは主がモセに語られたすべての言葉を語 り、民の目の前でしるしを行った。

31民は信じ、主がイスラエルの子らを訪れ、彼らの 苦難を顧みてくださったと聞いて、頭を垂れて礼拝 した。

第5章

1その後、モーセとアロンは入って行って、ファラオ に言った。「イスラエルの神、主はこう仰せられる。 『わたしの民を去らせ、荒野でわたしのために祭り を開かせなさい。』

出エジプト

2ファラオは言った。「主とは何者なのか。その声に 従ってイスラエルを去らせなければならないのか。 私は主を知らない。イスラエルを去らせない。」

3彼らは言った、「ヘブル人の神が我々と会見されま した。どうか、我々を荒野へ三日の道のり行かせて、 我々の神、主に犠牲をささげさせてください。そう しないと、主は疫病や剣をもって我々を襲われるで しょう。」

4エジプトの王は彼らに言った。「モーセとアロンよ、 なぜ民をその仕事から解放し、それぞれの荷を運び なさい。」

5ファラオは言った。「見よ、今やこの国の民は多い のに、あなたがたは彼らに重荷を負わせないで休ま せているのだ。」

6ファラオはその日、民の監督官たちと役人たちに命 じて言った。

7あなたがたは、これまでのように、煉瓦を作るため のわらを民に与えてはならない。彼らに自分でわら を集めさせなさい。

8彼らが今までに造ったれんがの量を、彼らに負わせ なければならない。その量を少しも減らしてはなら ない。彼らは怠け者だからである。それゆえ、彼ら は叫んで言う。「さあ、神に犠牲をささげに行こ う。」

9人々にもっと多くの仕事を課し、彼らがそれに励む ようにせよ。彼らはむなしい言葉を心に留めないよ うにせよ。

10そこで民の監督者たちと役人たちは出て行って、 民に言った、「ファラオはこう仰せられた。『わた しはあなたがたにわらを与えない。』

11あなたがたは行って、どこからでもわらを取って 来なさい。しかし、あなたがたの働きは少しも減ら されないであろう。

12そこで民はエジプト全土に散らされ、わらの代わ りに刈り株を集めた。

13監督者たちは彼らを急がせて言った。「わらがあ った時のように、あなたたちの仕事、日々の仕事を 成し遂げなさい。」

14ファラオの監督官たちがイスラエルの子らの上に 立てた役人たちは、打たれてこう問いただした。

「なぜ、昨日も今日も、今までどおり、れんが造り の仕事を終えなかったのか。

15そこでイスラエルの子らの役人たちはファラオの もとに来て叫んで言った、「なぜあなたは家来たち にこのようなことをなさるのですか。

16あなたのしもべたちにはわらが与えられず、彼ら は私たちに「れんがを作れ」と言います。しかし、 あなたのしもべたちは打たれています。しかし、罪 はあなたの民にあります。

17しかし彼は言った、「あなたがたは怠け者だ、怠 け者だ。それゆえ、主に犠牲をささげに行こうと言 うのだ」。

18それゆえ、今行って働きなさい。わらは与えられ ないが、れんがの塊は渡されるであろう。

19そして、イスラエルの子らの役人たちは、「あな たたちの日々の仕事のレンガを少しも減らしてはな らない」と言われた後、自分たちが困難な状況にあ ることに気づいた。

20彼らはファラオのもとから出てきたとき、道に立 ちはだかっていたモーセとアロンに出会った。

21彼らは言った、「主があなたたちを見て、裁いて ください。あなたたちは、ファラオとその家臣たち の目に我々の評判を落とし、我々を殺そうと彼らの 手に剣を持たせたのです。」

22モーセは主のもとに帰って言った、「主よ、なぜ あなたはこの民にこのようなひどい仕打ちをなさっ たのですか。なぜあなたは私を遣わされたのですか。

23私があなたの名によって語るためにファラオのも とへ行って以来、彼はこの民に悪を行なっており、 あなたもあなたの民を少しも救ってはおられません。

第6章

1主はモーセに言われた、「今、あなたはわたしがフ ァラオに何をするかを見るであろう。彼は強い手で 彼らを去らせ、また強い手で彼らを自分の国から追 い払うであろう。」

2神はモーセに言われた、「わたしは主である。

3わたしは、全能の神の名によって、アブラハム、イ サク、ヤコブに現れたが、わたしの名エホバは彼ら に知られていなかった。

4そしてわたしは彼らと契約を立て、彼らが旅して寄 留したカナンの地を彼らに与えた。

5わたしはまた、エジプト人が奴隷として捕らえてい るイスラエルの人々のうめき声を聞いた。そして、 わたしはわたしの契約を思い出した。

6それゆえ、イスラエルの人々に言いなさい。わたし は主である。わたしはあなたがたをエジプト人の重 荷の下から導き出し、その奴隷状態から解放し、伸 ばした腕と大いなる裁きをもってあなたがたを贖う。

7わたしはあなたたちをわたしの民とし、あなたたち の神となる。そしてあなたたちは、わたしがあなた たちをエジプト人の重荷の下から導き出すあなたた ちの神、主であることを知るようになる。

8わたしは、アブラハム、イサク、ヤコブに与えると 誓った地に、あなたたちを導き入れ、それをあなた たちに相続地として与える。わたしは主である。

9モーセはイスラエルの子らにこのように語ったが、 彼らは心の苦しみと残酷な奴隷状態のためにモーセ に聞き従わなかった。

10主はモーセに言われた、

11エジプトの王ファラオに行って、イスラエルの子 らをその国から去らせるように言いなさい。

12モーセは主の前に立って言った、「イスラエルの 人々はわたしに聞き従いませんでした。唇に割礼を 受けていないわたしに、どうしてファラオが聞き従 うことができましょうか。

出エジプト

13主はモーセとアロンに告げて、イスラエルの人々 をエジプトの国から導き出すように、イスラエルの 人々とエジプトの王パロに命じられた。

14これらは彼らの父祖の家の長である。イスラエル の長子ルベンの子らは、ハノク、パル、ヘツロン、 カルミであり、これらはルベンの氏族である。

15シメオンの子らは、エムエル、ヤミン、オハド、 ヤキン、ゾハル、およびカナン人の女の子シャウル である。これらはシメオンの族である。

16レビの子らの名は、その世代によれば、ゲルショ ン、コハテ、メラリである。レビの生涯は百三十七 年であった。

17ゲルションの子らは、その氏族によれば、リブニ とシミである。

18コハテの子らは、アムラム、イツハル、ヘブロン、 ウジエルであった。コハテの生涯は百三十三年であ った。

19メラリの子らはマハリとムシで、これらはレビの 氏族の系図である。

20アムラムは父の妹ヨケベドを妻に迎えた。彼女は アロンとモーセを産んだ。アムラムの生涯は百三十 七年であった。

21イツハルの子らはコラ、ネフェグ、ジクリである。

22ウジエルの子らはミシャエル、エルツァファン、 ジトリである。

23アロンはナアソンの妹アミナダブの娘エリシェバ を妻に迎えた。彼女は彼にナダブ、アビフ、エレア ザル、イタマルを産んだ。

24コラの子らは、アシル、エルカナ、アビアサフで、 これらはコラ人の氏族である。

25アロンの子エレアザルはプティエルの娘のひとり を妻にめとった。彼女はピネハスを産んだ。これら はレビ人の氏族ごとの父祖の長である。

26これらは、主が「イスラエルの人々を、その部隊 ごとにエジプトの地から導き出せ」と言われたアロ ンとモセである。

27これらは、イスラエルの子らをエジプトから連れ 出すようにエジプトの王パロに語った者たちである。

すなわち、モーセとアロンである。

28主がエジプトの地でモーセに言われたその日に、

29主はモーセに言われた、「わたしは主である。わ たしがあなたに言うことをすべてエジプトの王パロ に告げなさい。」

30モーセは主の前に言った。「わたしは唇に割礼を 受けていない者です。どうしてファラオがわたしの 言うことを聞き入れることができましょうか。」

第7章

1主はモーセに言われた、「見よ、わたしはあなたを ファラオの神とした。あなたの兄弟アロンはあなた の預言者となるであろう」。

3わたしはファラオの心をかたくなにし、エジプトの 地にわたしのしるしと不思議を増し加える。

4しかし、ファラオはあなたの言うことを聞き入れな いであろう。わたしはエジプトに手を下し、大いな る裁きによってわたしの軍隊とわたしの民イスラエ ルの子らをエジプトの地から連れ出すであろう。

5わたしがエジプトに手を伸ばし、イスラエルの子ら を彼らの中から連れ出すとき、エジプト人はわたし が主であることを知るであろう。

6モーセとアロンは主が命じられたとおりに行った。

7彼らがファラオに語ったとき、モセは八十歳、ア ロンは八十三歳であった。

8主はモーセとアロンに言われた、

9パロがあなたたちに、「奇跡を起こしなさい」と言 うとき、あなたはアロンに言いなさい。「あなたの 杖を取って、パロの前に投げなさい。すると、それ は蛇になります。」

10モセとアロンはファラオのもとに行き、主が命 じられたとおりにした。アロンはファラオとその家 来たちの前に杖を投げた。すると、杖は蛇になった。

11そこでファラオは賢者や魔術師たちも呼び寄せた。 エジプトの魔術師たちも同じように魔術を行った。

12彼らはそれぞれ自分の杖を投げると、それは蛇に なった。しかし、アロンの杖は彼らの杖をのみ込ん だ。

13そして彼はファラオの心をかたくなにし、主が言 われたとおり、ファラオは彼らの言うことを聞かな かった。

14主はモセに言われた、「ファラオの心はかたく なになり、民を去らせることを拒んでいる。」

15朝のうちにファラオのもとへ行きなさい。彼は水 辺に出て行く。彼が来るのを待って、あなたは川の 岸辺に立って、蛇に変わった杖を手に取りなさい。

16あなたは彼に言いなさい、『ヘブル人の神、主は わたしをあなたのところにつかわして、『わたしの 民を去らせ、荒野でわたしに仕えさせよ』と言われ ましたが、あなたは今まで聞き入れなかったのです。

17主はこう言われる、「これによってわたしが主で あることを知るであろう。見よ、わたしはわたしの 手にある杖で川の水を打つ。すると、川の水は血に 変わる。」

18川の魚は死に、川は悪臭を放ち、エジプト人は川 の水を飲むことを嫌うであろう。

19主はモーセに言われた、「アロンに言いなさい。 あなたの杖を取り、あなたの手をエジプトの水、そ の川、その川、その池、そのすべての池の上に差し 伸べて、それらを血にしなさい。エジプト全土に、 木の器にも、石の器にも、血が流れるであろう。」

20モーセとアロンは主が命じられたとおりにした。 主は杖を上げて、ファラオとその家来たちの目の前 で川の水を打った。すると川の水はみな血に変わっ た。

2あなたはわたしが命じるすべてのことを告げなけれ ばならない。あなたの兄弟アロンはパロに告げて、 イスラエルの人々をその国から追い出すようにしな さい。

出エジプト

21川の魚は死に、川は悪臭を放ち、エジプト人は川 の水を飲むことができず、エジプト全土に血が広が った。

22エジプトの魔術師たちは魔術を使ってそのように したが、ファラオの心はかたくなになり、主が言わ れたとおり、彼らに耳を傾けなかった。

23ファラオは身を翻して家に帰り、このことにも心 を留めなかった。

24エジプト人は皆、飲み水を得るために川の周囲を 掘った。川の水は飲めなかったからである。

25主が川を打ってから七日が経過した。

第8章

1主はモーセに言われた。「パロのもとに行って言い なさい。主はこう仰せられる。『わたしの民を去ら せ、わたしに仕えさせよ。』

2もしあなたが彼らを去らせることを拒むならば、見 よ、わたしはあなたの領土すべてをカエルで打つで あろう。

3川は蛙を大量に生み出し、あなたの家や寝室、寝床、 家来の家、民、かまど、こね鉢に上って来るであろ う。

4そして、カエルはあなたにも、あなたの民にも、あ なたの家来たち全員にも上って来るでしょう。

5主はモーセに言われた、「アロンに言いなさい。あ なたの杖を手にして、川や池や川の上に伸ばし、カ エルをエジプトの地に上らせなさい。」

6アロンはエジプトの水の上に手を差し伸べた。する と、カエルが上がってきて、エジプトの地を覆った。

7そして魔術師たちは魔法を使ってそのようにし、エ ジプトの地にカエルを出現させた。

8そこでファラオはモーセとアロンを呼び寄せて言っ た。「主に願って、私と私の民から蛙を取り去って もらいなさい。そうすれば私は民を解放して、主に 犠牲をささげさせよう。」

9モーセはファラオに言った。「わたしをほめてくだ さい。いつわたしはあなたとあなたの家来とあなた の民のために、カエルをあなたとあなたの家から絶 滅させて、川の中にだけとどめておくように頼めば よいでしょうか。」

10彼は言った、「明日です」。すると彼は言った、 「あなたの言葉どおりにしてください。そうすれば、 私たちの神、主に並ぶ者のないことをあなたは知る でしょう」。

11そして、蛙はあなたとあなたの家とあなたの家来 とあなたの民から離れ、ただ川の中にとどまるであ ろう。

12モーセとアロンはファラオのもとから出て行った。 モーセはファラオに対してカエルをもたらしたため に主に叫んだ。

13主はモセの言葉どおりになされたので、蛙は家 から、村から、野から死に絶えた。

14そして彼らはそれを山のように集めたので、その 地は悪臭を放った。

15しかし、ファラオは猶予があるのを見て、心をか たくなにし、主が言われたとおり、彼らに聞き従わ なかった。

16主はモーセに言われた。「アロンに言いなさい。 あなたの杖を差し伸べて、その地の塵を打ち、エジ プト全土にシラミを生じさせなさい。」

17彼らはそのとおりにした。アロンは杖を手に伸ば し、地の塵を打った。すると、人にも家畜にもシラ ミがわいた。エジプト全土の地の塵はことごとくシ ラミになった。

18魔術師たちは魔術を使ってシラミを出そうとした が、できなかった。それでシラミは人にも獣にもつ いた。

19そこで魔術師たちはファラオに言った、「これは 神の指です」。しかしファラオの心はかたくなにな り、主が言われたとおりに、魔術師たちに聞き従わ なかった。

20主はモーセに言われた、「朝早く起きて、ファラ オの前に立ちなさい。彼は水のところに出て来る。 彼に言いなさい、『主はこう仰せられる。わたしの 民を去らせ、わたしに仕えさせよ』」。

21もしあなたがわたしの民を去らせないならば、見 よ、わたしはあなたとあなたの家来とあなたの民と あなたの家々に蝿の大群を送る。エジプト人の家々 は蝿の大群でいっぱいになり、また彼らがいる地面 も蝿の大群でいっぱいになる。

22その日、わたしはわたしの民が住むゴシェンの地 を分かち、そこにははえの群れもいないようにする。 あなたはついに、わたしが地の真ん中で主であるこ とを知るようになる。

23わたしはわたしの民とあなたの民との間に隔たり を設ける。明日はこのしるしとなるであろう。

24主はそのようにされたので、ファラオの家とその 家臣たちの家、およびエジプト全土に、ひどい蝿の 大群が襲いかかり、国は蝿の大群のせいで荒廃した。

25そこでファラオはモセとアロンを呼び寄せて言 った。「行って、この地であなたがたの神に犠牲を ささげなさい。」

26モーセは言った、「それはよくありません。私た ちはエジプト人の忌まわしいものを私たちの神、主 に犠牲としてささげるのですから。見よ、私たちが エジプト人の忌まわしいものを彼らの目の前で犠牲 としてささげたら、彼らは私たちを石で打ち殺さな いでしょうか。」

27私たちは荒野に三日の道のりを行き、私たちの神、 主に主が命じられるとおりに犠牲をささげます。

28ファラオは言った。「わたしはあなたたちを去ら せ、荒野であなたたちの神、主に犠牲をささげさせ よう。ただし、あまり遠くに行ってはならない。わ たしのために願ってほしい。」

29モーセは言った。「見よ、わたしはあなたのとこ ろから出て行き、主に祈って、あすには、あぶの大 群がファラオとその家来とその民から離れるように しよう。しかし、ファラオは、民を主に犠牲をささ

出エジプト げるために行かせないようにして、これ以上欺きを 行わないでほしい。」

30モセはファラオのもとから出て、主に嘆願した。

31主はモーセの言葉どおりになさり、ファラオとそ の家臣とその民から、あぶの大群を取り除かれた。 一匹も残らなかった。

32この時もファラオは心をかたくなにし、民を去ら せようとしなかった。

第9章

1主はモセに言われた。「ファラオのところに行っ て言いなさい。『ヘブル人の神、主はこう仰せられ る。わたしの民を去らせ、わたしに仕えさせよ。』

2もしあなたが彼らを行かせようとせず、彼らを留め ておくならば、

3見よ、主の手が野にいるあなたの家畜、すなわち馬、 ろば、らくだ、牛、羊の上に臨み、非常にひどい疫 病が起こるであろう。

4主はイスラエルの家畜とエジプトの家畜とを分けら れる。イスラエルの子らに属するものはすべて死ぬ ことはない。

5主は時を定めて言われた、「明日、主はこの事をこ の地に行うであろう」。

6主は翌日、そのことを行われたので、エジプトの家 畜はみな死んだが、イスラエルの人々の家畜は頭 も死ななかった。

7ファラオは人をやって見ましたが、イスラエル人の 家畜は頭も死んでいませんでした。ファラオの心 はかたくなになり、民を去らせませんでした。

8主はモーセとアロンに言われた。「炉の灰を両手い っぱいに取り、モーセはそれをファラオの目の前で 天に向かって撒き散らしなさい。」

9そしてそれはエジプト全土で小さな塵となり、エジ プト全土の人や家畜に腫れ物となって現れるであろ う。

10彼らは炉の灰を取ってファラオの前に立った。モ ーセはそれを天に向かって振りかけた。すると、そ れは腫れ物となり、人や家畜に膿が出た。

11魔術師たちは、腫れ物のせいでモセの前に立つ ことができなかった。その腫れ物は魔術師たちとす べてのエジプト人の上にあったからである。

12主はファラオの心をかたくなにされたので、彼は 主がモーセに言われたとおりに、彼らの言うことを 聞かなかった。

13主はモセに言われた。「朝早く起きて、ファラ オの前に立ち、彼に言いなさい。『ヘブル人の神、 主はこう仰せられる。わたしの民を去らせ、わたし に仕えさせよ。』

14わたしは、この時にわたしのすべての災いをあな たの心と、あなたの家来と、あなたの民に送る。そ れは、この全地にわたしのような者はいないことを あなたが知るためである。

15今、わたしは手を伸ばして、あなたとあなたの民 を疫病で打つ。そして、あなたは地から断ち切られ る。

16まことに、わたしはあなたを立てた。それは、わ たしの力をあなたに示すためであり、またわたしの 名が全地に宣べ伝えられるためである。

17あなたはなおもわたしの民に対して自らを高め、 彼らを去らせようとしないのか。

18見よ、明日の今ごろ、わたしはエジプトに、その 建国以来、今に至るまで、かつてなかったような、 非常に激しい雹を降らせる。

19それゆえ、今すぐ人をやって、あなたの家畜や畑 にあるすべてのものを集めさせなさい。畑にいるす べての人や家畜が家に連れ帰られなければ、雹が降 って彼らは死ぬであろう。

20ファラオの家臣たちのうち主の言葉を恐れた者は、 家臣と家畜を家の中に逃げ込ませた。

21主の言葉を心に留めなかった者は、その家来たち と家畜を野に残しておいた。

22主はモセに言われた、「あなたの手を天に伸ば し、エジプト全土の人や獣、野のすべての草の上に 雹を降らせなさい。」

23モーセは杖を天に差し伸べた。すると主は雷と雹 を送られ、火は地に燃え移り、主はエジプトの地に 雹を降らせた。

24すると、雹が降り、火が雹と混じり合って非常に ひどいものとなり、エジプトが国家となって以来、 その全土でこのようなことはかつてなかったほどで あった。

25そして、雹はエジプト全土にわたって、野にいた すべてのもの、人も家畜もすべて打ち、また、雹は 野のすべての草を打ち、野のすべての木を折った。

26イスラエルの子らがいたゴシェンの地だけに、雹 は降らなかった。

27そこでファラオは人をやってモーセとアロンを呼 び寄せ、彼らに言った。「わたしは今回罪を犯しま した。主は正しく、わたしとわたしの民は邪悪で す。」

28主に祈って、激しい雷鳴と雹がもう降らないよう にしてください。そうすれば、わたしはあなたたち を去らせます。あなたたちはもう留まることはあり ません。

29モセは彼に言った、「わたしが町を出たら、主 に向かって両手を広げて祈ろう。すると、雷はやみ、 雹も降らなくなる。そうすれば、この地が主のもの であることが分かるだろう」。

30しかし、あなたとあなたの家来たちは、まだ主な る神を恐れないことを私は知っています。

31亜麻と大麦は打たれた。大麦は穂がついており、 亜麻は穂が出ていたからである。

32しかし、小麦とライ麦は、まだ成長していなかっ たので、打ち倒されなかった。

33モセはファラオのもとから町を出て、主に向か って両手を広げた。すると、雷鳴と雹は止み、雨は 地に降らなかった。

出エジプト

34ファラオは雨と雹と雷が止んだのを見て、さらに 罪を犯し、彼とその家臣たちは心を頑なにした。

35しかし、ファラオの心はかたくなになり、主がモ ーセを通して言われたとおり、イスラエルの子らを 去らせようとはしなかった。

第10章

1主はモーセに言われた、「パロのもとに行きなさい。 わたしはこれらのしるしを彼の前に示すために、彼 とその家来たちの心をかたくなにした。

2わたしがエジプトで行った事と、わたしが彼らの間 で行ったしるしとを、あなたの子と、あなたの孫の 耳に語り聞かせなさい。そうすれば、わたしが主で あることを、あなたがたは知るであろう。

3モーセとアロンはファラオのもとに行き、彼に言っ た。「ヘブル人の神、主はこう仰せられます。『あ なたはいつまでわたしの前にへりくだることを拒む のか。わたしの民を去らせ、わたしに仕えさせなさ い。』

4もしあなたがわたしの民を去らせることを拒むなら ば、見よ、わたしは明日、いなごをあなたの領地に 送り込むであろう。

5彼らは地の面を覆い、地を見ることができなくなり ます。彼らは雹を逃れてあなたがたに残ったものを 食べ、またあなたがたのために野に生えているすべ ての木を食べ尽くします。

6そして、それらはあなたの家、あなたのすべての家 臣の家、およびすべてのエジプト人の家を満たすで あろう。それは、あなたの先祖も、あなたの先祖の 先祖も、地上にいた日から今日まで見たことのない ものである。」そして彼は身を翻して、ファラオの もとから出て行った。

7ファラオの家臣たちは彼に言った、「この男はいつ まで我々のわなとなるのですか。あの人々を去らせ、 彼らの神、主に仕えさせなさい。エジプトが滅ぼさ れたのをまだ知らないのですか」。

8モーセとアロンは再びファラオのもとに呼び戻され た。ファラオは彼らに言った。「行って、あなたが たの神、主に仕えなさい。しかし、いったいだれが 行くのか。」

9モーセは言った。「私たちは幼い者も老人も、息子 も娘も、羊の群れも牛の群れも連れて行きます。私 たちは主のために祭りを催さなければならないから です。」

10彼は彼らに言った、「主があなたたちと共におら れるように、わたしはあなたたちとあなたの子供た ちを去らせます。気をつけなさい。あなたたちの前 に災いが迫っているからです。」

11そうではない。あなたがたは行って主に仕えなさ い。あなたがたはそれを望んだのである。そして彼 らはファラオの前から追い出された。

13モセはエジプトの地の上に杖を差し伸べた。す ると主はその日日中、晩中、その地に東風を吹 かせた。そして朝になると、東風はいなごを運んで きた。

14そして、いなごはエジプト全土に広がり、エジプ トの全域に留まりました。いなごは非常に恐ろしい ものでした。いなごの前にも、このようないなごは いなかったし、その後にも、このようないなごは現 れないでしょう。

15雹は全地の面を覆ったので、地は暗くなり、人々 は地のすべての草と、雹が残した木の実をすべて食 べた。エジプト全土で、木にも野の草にも、緑のも のはつも残らなかった。

16そこでファラオは急いでモーセとアロンを呼び寄 せて言った。「わたしはあなたの神、主に対しても、 あなたに対しても罪を犯しました。

17ですから、どうか今、私の罪をただ度だけ赦し てください。そして、あなたの神、主に、この死だ けを私から取り去っていただけるよう、祈ってくだ さい。

18彼はファラオのもとから出て行って、主に嘆願し た。

19主は西風を強く吹き変え、いなごを吹き飛ばして 紅海に投げ込んだので、エジプト全土に匹のいな ごも残らなかった。

20しかし主はファラオの心をかたくなにされたので、 彼はイスラエルの子らを去らせなかった。

21主はモセに言われた。「あなたの手を天に伸ば し、エジプトの地の上に暗黒を、触れられるほどの 暗黒をもたらせ。」

22モーセは手を天に伸ばした。するとエジプト全土 に三日間、濃い暗闇が広がった。

23彼らは三日間、互いに会うことも、自分の場所か ら立ち上がることもなかった。しかし、イスラエル の子らは皆、自分の住まいに明かりを持っていた。

24ファラオはモーセを呼んで言った。「あなたがた は行って主に仕えなさい。ただ、羊や牛の群れは残 しておき、子供たちも一緒に行かせなさい。」

25モーセは言った。「あなたはまた、わたしたちに 犠牲と全焼の供え物を与えてください。わたしたち が、わたしたちの神、主に犠牲をささげることがで きるように。」

26わたしたちの家畜も、わたしたちと共に行きます。 ひずめ一頭も残しません。わたしたちは、わたした ちの神、主に仕えるために、家畜を取って行かなけ ればなりません。わたしたちがそこに着くまでは、 何をもって主に仕えるべきか分かりません。

27しかし主はファラオの心をかたくなにされたので、 ファラオは彼らを去らせようとはしなかった。

28ファラオは彼に言った。「私から離れ、気をつけ て、二度と私の顔を見てはならない。私の顔を見た その日に、あなたは死ぬであろう。」

12主はモーセに言われた。「あなたの手をエジプト の地の上に伸ばして、いなごをエジプトの地に上ら せ、その地のあらゆる草、すなわち雹が残したもの をことごとく食べさせなさい。」

出エジプト

29モーセは言った。「あなたのおっしゃることは正 しい。わたしはもう二度とあなたの顔を見ることは ないでしょう。」

第11章

1主はモセに言われた、「わたしは、ファラオとエ ジプトにもうつの災いを下す。その後、彼はあな たたちをここから去らせるであろう。彼があなたた ちを去らせるとき、彼は必ずあなたたちをここから 追い出すであろう」。

2今、民の耳に告げて、男は皆、隣人から、女は皆、 銀の宝石、金の宝石を借りるようにしなさい。

3主は、この民にエジプト人の好意を与えた。また、 モーセという人はエジプトの国で、ファラオの家臣 たちの目からも、また民の目からも、非常に偉大な 者であった。

4モーセは言った、「主はこう仰せられる、『真夜中 ごろ、わたしはエジプトのなかへ出て行こう。

5エジプトの国のすべての初子は死ぬであろう。王座 に座するファラオの初子から、臼の後ろの女奴隷の 初子に至るまで。またすべての家畜の初子も死ぬで あろう。

6そしてエジプト全土に大いなる叫びが起る。かつて なかったほどの叫びであり、今後も起きないであろ う。

7しかし、イスラエルの子らのうちの誰に対しても、 また人に対しても、家畜に対しても、犬は舌を動か すことはない。主がエジプト人とイスラエル人の間 に区別を設けておられることを、あなたがたは知る であろう。

8あなたの家来たちは皆、わたしのところに下って来 て、わたしの前にひれ伏して言うでしょう。『あな たとあなたに従う民は皆出て行ってください。その 後でわたしも出て行きます。』そして彼は非常に怒 ってファラオのもとから出て行った。

9主はモーセに言われた、「ファラオはあなたに耳を 傾けないであろう。そうすれば、わたしの奇跡はエ ジプトの国で増し加えられるであろう」。

10モセとアロンは、これらすべての奇跡をファラ オの前で行った。しかし、主はファラオの心をかた くなにされたので、彼はイスラエルの子らを自分の 国から去らせなかった。

第12章

1主はエジプトの地でモーセとアロンに言われた。

2この月はあなたがたにとって月の初めとなり、あな たがたにとって年の最初の月となる。

3イスラエルの全会衆に告げて言いなさい、『この月 の十日に、彼らはそれぞれその父祖の家ごとに頭 の子羊を、家に頭ずつ取らなければならない。

5あなたがたの子羊は傷のない歳の雄でなければな らない。羊、または山羊の中から選ばなければなら ない。

6そして、あなたたちはその月の十四日までそれを保 管しなければならない。そして、イスラエルの会衆 の全会衆は夕方にそれを殺さなければならない。

7そして彼らはその血を取って、それを食べる家の二 つの側柱と上の柱に塗りつけなければならない。

8彼らはその夜、その肉を火で焼いて食べ、種を入れ ないパンと苦菜を添えて食べなければならない。

9それを生のまま、また水で煮て食べてはならない。 その頭も足も、その付属物もすべて火で焼いて食べ なければならない。

10それを朝まで残しておいてはならない。朝まで残 ったものは火で焼き捨てなければならない。

11あなたたちは腰に帯を締め、足には履物をはき、 手に杖を持ち、急いでそれを食べなければならない。 これは主の過越の祭りである。

12わたしは今夜エジプトの国を巡り、エジプトの国 にいる人から家畜まですべての初子を撃ち、エジプ トのすべての神々に裁きを下す。わたしは主である。

13そして、その血はあなたがたのいる家々のしるし となる。わたしはその血を見て、あなたがたを過ぎ 越すであろう。わたしがエジプトの国を打つとき、 あなたがたを滅ぼす災いはあなたがたに臨まないで あろう。

14この日はあなたたちにとって記念すべき日となり、 あなたたちは代々主の祭りとしてこれを守らなけれ ばならない。あなたたちはこれを永遠に定めの祭り として守らなければならない。

15あなたたちは七日間、種を入れないパンを食べな ければならない。最初の日には、家からパン種を取 り除かなければならない。最初の日から七日目まで、 種を入れたパンを食べる者は、イスラエルから断た れるからである。

16第の日には聖会が開かれ、第七の日にも聖会が 開かれる。それぞれの人が食べなければならないも の以外は、いかなる仕事もその日にはしてはならな い。

17あなたたちは種入れぬパンの祭りを守らなければ ならない。この日にわたしはあなたたちの軍隊をエ ジプトの地から導き出したからである。それゆえ、 あなたたちは代々この日を永遠の定めとして守らな ければならない。

18第一の月の十四日の夕方から、その月の二十一日 の夕方まで、種を入れないパンを食べなければなら ない。

19七日間、あなたの家の中にパン種があってはなり ません。パン種の入ったものを食べる者は、寄留者 であれ、この地に生まれた者であれ、イスラエルの 会衆から断ち切られるからです。

4もし、その家族が子羊を一匹食べるには少なすぎる 場合には、その人とその家の隣人が、人数に応じて 子羊を取りなさい。各人は、自分の食べる量に応じ て子羊を匹ずつ数えなさい。

出エジプト

20あなたがたは、種を入れたパンを何も食べてはな らない。あなたがたの住む所ではどこでも、種を入 れないパンを食べなければならない。

21そこでモーセはイスラエルの長老たちを皆呼び寄 せて言った。「家族ごとに子羊を取って、過越のい けにえを屠りなさい。」

22また、ヒソプの束を取って、鉢の中の血に浸し、 その鉢の中の血で鴨居と両側の柱を打たなければな らない。朝まで、だれも家の戸口から出てはならぬ。

23主はエジプト人を打つために通り過ぎられる。そ して、かもいと二つの側柱の血を見て、主は戸口を 過ぎ越し、滅ぼす者があなたたちの家に入って、あ なたたちを打つことを許さないであろう。

24あなたたちは、これをあなたとあなたの子孫に対 する定めとして永遠に守らなければならない。

25主が約束されたとおりにあなたがたに与える土地 にあなたがたが着いたとき、あなたがたはこの儀式 を守らなければならない。

26あなたがたの子供たちがあなたがたに、『この奉 仕は、いったい何のためなのですか』と言うとき、

27あなたがたはこう言いなさい。『これは主の過越 のいけにえである。主はエジプト人を打ち破ったと き、エジプトにいたイスラエルの子らの家を過ぎ越 し、わたしたちの家を救い出された。』そして民は 頭を下げて礼拝した。

28イスラエルの人々は出かけて行き、主がモーセと アロンに命じられたとおりに行った。

29真夜中になって、主はエジプトの国のすべての初 子を、王座に座するファラオの初子から、地下牢に いる捕虜の初子まで、また家畜の初子まで、すべて 打たれた。

30夜中にファラオとその家臣たち、およびエジプト 人全員が起きると、エジプト中に大いなる叫びが起 こった。死人の出ない家は一つもなかった。

31そして彼は夜、モーセとアロンを呼び寄せて言っ た。「あなたたちもイスラエルの人々も、立ってわ たしの民の中から出て行き、あなたたちが言ったと おり、行って主に仕えなさい。」

32また、あなたがたが言ったように、羊の群れや牛 の群れを連れて出て行き、わたしをも祝福してくだ さい。

33エジプト人は民を急いで国から追い出そうと迫っ た。彼らは「われわれはみな死人だ」と言ったから である。

34民は、まだ発酵していない粉を取り、こね鉢を衣 服に包んで肩に担いだ。

35イスラエルの人々はモーセの言葉どおりに行い、 エジプト人から銀の飾り物、金の飾り物、衣服など を借りた。

36主は、この民にエジプト人の好意を与えたので、 彼らはエジプト人の要求に応じて物を貸し与えた。 そして、彼らはエジプト人から物を奪った。

37イスラエルの人々はラメセスからスコテまで旅を した。男と子供を合わせておよそ六十万人が徒歩で あった。

38彼らと共に、混成の群衆も上って行った。羊の群 れ、牛の群れ、非常に多くの家畜も上って行った。

39彼らはエジプトから持ち出した練り粉で、種を入 れないパンを焼いた。それは種を入れていなかった からである。彼らはエジプトから追い出され、とど まることもできず、また自分たちのために食物を用 意していなかったからである。

40さて、エジプトに住んでいたイスラエルの人々の 滞在期間は四百三十年であった。

41そして四百三十年が経過したその同じ日に、主の すべての軍勢はエジプトの地から出た。

42それは、エジプトの地から彼らを導き出された主 のために、特に祝われるべき夜である。これは、イ スラエルの子孫すべてが代々祝われるべき主の夜で ある。

43主はモーセとアロンに言われた、「過越の祭りの 定めは次のとおりである。異邦人はこれを食べては ならない。

44しかし、金で買い取られた奴隷は、あなたが彼に 割礼を施しておけば、それを食べることができる。

45外国人と雇い人はそれを食べてはならない。

46それはつの家で食べられなければならない。そ の肉を家の外に持ち出してはならない。またその骨 を折ってはならない。

47イスラエルの全会衆はこれを守らなければならな い。

48異邦人があなたの所に寄留し、主のために過越の 祭りを行うときは、その男子は皆割礼を受けなけれ ばならない。そして、彼は近寄って過越の祭りを行 わなければならない。彼はその地に生まれた者のよ うになる。割礼を受けていない者は過越の祭りを食 べてはならない。

49家に生まれた者にも、あなたがたのうちに寄留し ている在留異国人にも、同じ律法が適用される。

50イスラエルの人々は皆このようにした。主がモー セとアロンに命じられたとおりに彼らは行った。

51そしてその同じ日に、主はイスラエルの子らをそ の軍隊によってエジプトの地から導き出された。

第13章

1主はモーセに言われた、

2イスラエルの子らのうち、胎を開くすべての初子、 人でも家畜でも、わたしのために聖別しなさい。そ れはわたしのものである。

3モセは民に言った。「あなたがたがエジプトの奴 隷の家から出てきたこの日を覚えておきなさい。主 が力強い御手をもって、あなたがたをこの場所から 導き出されたからである。パン種を入れたパンを食 べてはならない。」

4あなたがたはアビブの月にこの日を出た。

5主が、あなたの先祖たちに、乳と蜜の流れる地を与 えると誓われたカナン人、ヘテ人、アモリ人、ヒビ 人、エブス人の地にあなたを導き入れるとき、あな たはこの月にこの儀式を行わなければならない。

出エジプト

6七日間、種を入れないパンを食べなければならない。 七日目には主への祭りがなければならない。

7種を入れないパンを七日間食べなければならない。

あなたのところには種を入れたパンが見られてはな らない。またあなたの住む所のどこにも種が見られ てはならない。

8あなたはその日、あなたの子にこう告げなければな らない。『これは私がエジプトから出てきたとき、 主が私になさったことによるのです。』

9それはあなたの手の上のしるしとなり、あなたの目 の間の記念となり、主の律法があなたの口にあるこ とを示すものとなる。主は強い御手であなたをエジ プトから導き出されたからである。

10それゆえ、あなたは毎年、その定めの時にこの定 めを守らなければならない。

11主があなたとあなたの先祖に誓われたとおり、あ なたをカナン人の地に導き入れ、それをあなたに与 えるとき、

12あなたは、母獣の初子と、あなたが飼っている家 畜の初子とをすべて主にささげなければならない。 雄は主のものとなる。

13ろばの初子は、すべて小羊で買い戻さなければな らない。もし買い戻さないなら、その首を折らなけ ればならない。あなたの子供たちのうちの人の初子 は、すべて買い戻さなければならない。

14後になって、あなたの子があなたに、『これは何 ですか』と尋ねるときには、あなたは彼にこう言い なさい、『主は力強い御手によって、私たちをエジ プト、奴隷の家から導き出されたのです。

15ファラオがなかなか我々を去らせようとしなかっ たので、主はエジプトの国のすべての初子を、人の 初子も、家畜の初子も殺された。それゆえ、私は、 男の子で母胎を開く者すべてを主に犠牲としてささ げ、私の子供たちの初子はすべて贖う。

16それはあなたの手の上の印となり、あなたの目の 間の額飾りとなるであろう。主は力強い御手によっ て、私たちをエジプトから導き出されたからである。

17パロが民を去らせたとき、神は彼らをペリシテ人 の地の道に導かなかった。それは、民が戦争を見て 悔い改めてエジプトに帰る恐れがあるためである。

18しかし神は民を導き、紅海の荒野の道を通って行 かせた。そしてイスラエルの子らはエジプトの国か ら軍馬に乗って上って行った。

19モーセはヨセフの骨を携えて行った。彼はイスラ エルの子らに、「神は必ずあなたたちを顧みてくだ さる。あなたたちは私の骨をここから携えて上らな ければならない」と厳格に誓っていたからである。

20彼らはスコテから旅立って荒野の端にあるエタム に宿営した。

21主は昼は雲の柱をもって彼らの前に立って道を導 き、夜は火の柱をもって彼らを照らし、昼も夜も彼 らを進ませられた。

22昼は雲の柱を、夜は火の柱を、民の前から取り去 ることはなかった。

第14章

1主はモーセに言われた、

2イスラエルの人々に告げて、方向を変えて、ミグド ルと海の間にあるピハヒロテの前に、バアルツェフ ォンの向かい側に陣を敷きなさい。あなたたちはそ の前に海のそばに陣を敷かなければならない。

3ファラオはイスラエルの子らについて、「彼らは地 に閉じ込められ、荒野に閉じ込められている」と言 うであろう。

4わたしはパロの心をかたくなにし、彼が彼らの後を 追うようにする。そしてわたしはパロとその全軍勢 に誉れを与え、エジプト人にわたしが主であること を知るようにする。」そして彼らはそのようにした。

5民が逃げたことがエジプトの王に告げられ、ファラ オとその家臣たちの心は民に逆らって向きを変え、 彼らは言った、「なぜ我々はイスラエルを我々に仕 えさせないようなことをしたのか」。

6彼は戦車を整え、民を率いた。

7そして彼は、えり抜きの戦車六百台とエジプトのす べての戦車と、それぞれの戦車の指揮官たちを率い た。

8主はエジプトの王パロの心をかたくなにされたので、 彼はイスラエルの人々を追跡した。イスラエルの 人々は勇敢に出て行った。

9しかしエジプト人は、ファラオのすべての馬と戦車、 騎兵、軍隊を追撃し、バアルツェフォンの手前、ピ ハヒロテの近くの海辺に陣取っていた彼らに追いつ いた。

10ファラオが近づいたとき、イスラエルの人々は目 を上げて見ると、エジプト人が自分たちの後を追っ て進んで来るのが見えたので、彼らは非常に恐れた。 そこでイスラエルの人々は主に向かって叫んだ。

11彼らはモーセに言った、「エジプトに墓がないか らといって、あなたは私たちを連れ出して荒野で死 なせようとするのですか。なぜ私たちをエジプトか ら連れ出し、このようなことをするのですか」。

12これは、私たちがエジプトであなたに告げた言葉 ではありませんか。『私たちを放っておいて、エジ プト人に仕えさせてください。荒野で死ぬよりは、 エジプト人に仕えたほうがよかったのです。』

13モーセは民に言った。「恐れることはない。立ち 止まって、主がきょう、あなたたちに示される救い を見なさい。あなたたちがきょう見たエジプト人は、 もう永久に見ることはないであろう。」

14主があなたたちのために戦われるので、あなたた ちは静かにしていなければならない。

15主はモーセに言われた、「なぜわたしに叫ぶのか。 イスラエルの人々に告げて、進み出させなさい。

16しかし、あなたはあなたの杖を上げ、あなたの手 を海の上に差し伸べて、それを分けなさい。イスラ エルの子らは海の真ん中を乾いた地の上を進むであ ろう。

17見よ、わたしはエジプト人の心をかたくなにし、 彼らはそれに従うであろう。そしてわたしはファラ

出エジプト オとその全軍勢、その戦車と騎兵に対して栄誉を得 るであろう。

18わたしがファラオとその戦車と騎兵に対して名誉 を得るとき、エジプト人はわたしが主であることを 知るであろう。

19イスラエルの陣営に先立って進んでいた神の使い は移って彼らの後ろに行き、雲の柱は彼らの前から 移って彼らの後ろに立った。

20そして、それはエジプト人の陣営とイスラエル人 の陣営の間に入り、彼らには雲と暗闇であったが、 彼らには夜、光を与えたので、一晩中、一方が他方 に近づくことはなかった。

21モセは手を海の上に差し伸べた。すると主は夜 通し強い東風をもって海を引き戻し、海を陸地とな らせ、水は分かれた。

22イスラエルの人々は海の真ん中の乾いた地面の上 を進んだ。水は彼らの右と左に壁のようであった。

23エジプト人は追撃し、ファラオのすべての馬、戦 車、騎兵も海の真ん中まで彼らを追った。

24すると、主は朝の見張りのころ、火と雲の柱を通 してエジプトの軍勢を見つめ、エジプトの軍勢を悩 ませた。

25彼らは戦車の車輪を外して、重々しく走らせたの で、エジプト人は言った、「イスラエルの前から逃 げよう。主が彼らのためにエジプト人と戦っておら れるのだ」。

26主はモーセに言われた、「あなたの手を海の上に 差し伸べ、水をエジプト人の上に、その戦車と騎兵 の上に返らせなさい。」

27モセは手を海の上に差し伸べた。すると、夜が 明けると海は元の勢いを取り戻した。エジプト人は 海に向かって逃げたが、主はエジプト人を海の真ん 中で打ち倒された。

28そして水は戻って、戦車と騎兵と、彼らの後を追 って海に入ってきたファラオの全軍を覆い、一隻も 残らなかった。

29しかし、イスラエルの子らは海の真ん中の乾いた 地を歩き、水は彼らの右と左に壁となっていた。

30こうして主はその日、イスラエルをエジプト人の 手から救い出された。イスラエルはエジプト人が海 岸で死んでいるのを見た。

31イスラエルは主がエジプト人に対して行われた大 いなる御業を見た。そして民は主を畏れ、主とその しもべモーセを信じた。

第15章

1そこでモーセとイスラエルの人々は主にこの歌を歌 い、言った、「わたしは主にむかって歌おう。主は 栄光のうちに勝利を収められた。主は馬と乗り手を 海に投げ込まれた。」

2主はわたしの力、わたしの歌、わたしの救いとなら れた。主はわたしの神、わたしは主のために住まい を備えよう。主はわたしの父の神、わたしは主をあ がめよう。

3主は戦う人である。その名は主である。

4ファラオの戦車と軍勢は海に投げ込まれ、選ばれた 指揮官たちも紅海に沈められた。

5深淵は彼らを覆い、彼らは石のように底に沈んだ。

6主よ。あなたの右の手は力に輝き、主よ。あなたの 右の手は敵を打ち砕きました。

7あなたは、その偉大な力によって、あなたに立ち向 かう者たちを打ち倒し、怒りを発して彼らをわらの ように焼き尽くされました。

8あなたの鼻の息によって、水は集まり、洪水は山の ように立ち上り、深淵は海の真中で固まりました。

9敵は言った。「追いかけて、追いつき、分捕り物を 分けよう。わたしの欲望は彼らによって満たされよ う。わたしは剣を抜き、わたしの手で彼らを滅ぼそ う。」

10あなたが風を吹かれると、海は彼らを覆い、彼ら は鉛のように大水の中に沈みました。

11主よ、神々のうちに、だれがあなたに似た者があ るでしょうか。だれがあなたのように、聖なること に栄光をもち、賛美に畏敬の念を抱き、不思議なわ ざを行う者があるでしょうか。

12あなたが右の手を伸ばしたとき、地は彼らを飲み 込んだ。

13あなたは、あなたの慈しみによって、あなたが贖 った民を導き出し、あなたの力によって彼らをあな たの聖なる住まいに導かれました。

14人々は聞いて恐れ、悲しみがパレスチナの住民を 襲うであろう。

15そのとき、エドムの君たちは驚き、モアブの勇士 たちは震え上がり、カナンの住民は皆消えうせるで あろう。

16恐れと戦慄が彼らに臨み、あなたの腕の強さによ って彼らは石のように静まりかえるでしょう。主よ、 あなたの民が渡るまで、あなたが買い取られた民が 渡るまで。

17あなたは彼らを導き入れ、あなたの相続地の山に 植えつけてくださいます。主よ、それはあなたが住 まわれるために造られた場所、主よ、あなたの手に よって確立された聖所に。

18主は永遠に支配されるであろう。

19ファラオの馬は戦車や騎兵と共に海に入り、主は 海の水を彼らの上に返されたが、イスラエルの子ら は海の真ん中の乾いた地を進んだ。

20アロンの妹である女預言者ミリアムは手にタンバ リンを取り、女たちは皆タンバリンを鳴らし、踊り ながら彼女のあとについて出て行った。

21ミリアムは彼らに答えた。「主に歌いなさい。主 は栄光のうちに勝利を収められました。主は馬と乗 り手を海に投げ込まれたのです。」

22そこでモーセはイスラエルを紅海から導き出し、 シュルの荒野へ出かけた。彼らは荒野を三日間歩い たが、水は見つからなかった。

23彼らがマラに着いたとき、マラの水は苦くて飲む ことができなかった。それでその地の名はマラと呼 ばれた。

出エジプト

24民はモーセにつぶやいて言った、「わたしたちは 何を飲めばよいのか。」

25彼は主に叫んだ。主は彼に本の木を見せた。彼 がそれを水の中に投げ込むと、水は甘くなった。主 はその所で彼らのために掟と法を定め、その所で彼 らを試された。

26言った、「もしあなたが、あなたの神、主の声に よく聞き従い、主の目にかなうことを行い、主の戒 めに耳を傾け、主のすべての定めを守るならば、わ たしはエジプト人に下したこれらの病気をつもあ なたに下さないであろう。わたしはあなたを癒す主 だからである。

27彼らはエリムに着いた。そこには十二の井戸と七 十本のなつめやしの木があった。彼らはそこで水の ほとりに宿営した。

第16章

1彼らはエリムから旅立ち、イスラエルの人々の全会 衆はエジプトの地を出てから二か月目の十五日に、 エリムとシナイの間にあるシンの荒野に到着した。

2イスラエルの子らの全会衆は荒野でモーセとアロン に対して不平を言った。

3イスラエルの人々は彼らに言った。「エジプトの地 で、肉の鍋のそばに座り、パンを飽きるほど食べて いたとき、わたしたちが主の手にかかって死んでい ればよかったのに。あなたたちはわたしたちをこの 荒野に連れ出し、この全会衆を飢え死にさせようと しているのだ。」

4主はモーセに言われた、「見よ、わたしはあなたた ちのために天からパンを降らせる。民は出て行って、 毎日定の量を集めなければならない。それは、わ たしの律法に従って歩むかどうか、わたしが彼らを 試すためである。

5そして六日目には、彼らは持ち込んだものを用意し なければならない。それは毎日集めたものの二倍に なるであろう。

6モーセとアロンはイスラエルのすべての子らに言っ た。「夕方には、主があなたたちをエジプトの地か ら導き出されたことが分かるであろう。

7朝になると、あなたがたは主の栄光を見るであろう。 主はあなたがたが主に対してつぶやくのを聞かれる からである。あなたがたが私たちに対してつぶやく のは、私たちがいったい何者なのか。

8モーセは言った、「主が夕べにはあなたがたに肉を 与え、朝にはパンを与えて飽き足らせてくださる時 が来る。それは、あなたがたが主に対してつぶやく 不平を主が聞かれるからである。では、私たちは何 者なのだろうか。あなたがたの不平は私たちに対し てではなく、主に対してである。」

9モーセはアロンに言った。「イスラエルの人々の全 会衆に告げなさい。主の前に近づきなさい。主はあ なたがたのつぶやきを聞かれたからです。」

10アロンがイスラエルの子らの全会衆に語ったとき、 彼らは荒野の方を眺め、見よ、主の栄光が雲の中に 現れた。

11主はモーセに言われた、

12わたしはイスラエルの子らのつぶやきを聞いた。 彼らに告げて言いなさい。「夕べには肉を食べ、朝 にはパンで満腹する。そしてわたしがあなたがたの 神、主であることを知るようになる。」

13夕方になると、うずらが飛んできて陣営を覆い、 朝になると露が陣営の周囲に降りてきた。

14そして、その露が消え去ると、見よ、荒野の面に、 地面に降り積もった霜のように小さい丸いものが横 たわっていた。

15イスラエルの人々はそれを見て、互いに言った、 「それはマナだ」。彼らはそれが何であるか知らな かった。そこでモーセは彼らに言った、「これは主 があなたがたに食べさせてくださったパンです」。

16主が命じられたことはこれである。各人は自分の 食べる量に応じて、人当たりオメルずつ、すな わち、自分の天幕にいる者のために取りなさい。

17イスラエルの人々は、そのようにして、ある者は 多く集め、ある者は少なく集めた。

18そして、彼らがオメルでそれを量ると、多く集め た者も余ることはなく、少なく集めた者も不足する ことはなく、各自が自分の食べる分に応じて集めた。

19モーセは言った、「だれも朝までそれを残してお いてはならない。」

20しかし彼らはモーセに聞き従わず、ある者はそれ を朝まで残しておいたが、虫がわいて悪臭を放った ので、モセは彼らに対して怒った。

21彼らは朝ごとに、それぞれ自分の食べる分だけそ れを集めたが、太陽が熱くなると、それは溶けてし まった。

22そして六日目に、彼らは二倍のパン、すなわち一 人当たり二オメルのパンを集めた。会衆の指導者た ちは皆来て、モセに告げた。

23彼は彼らに言った、「主はこう仰せられた。『明 日は主の聖なる安息日である。あなたがたは、きょ う焼こうとするものを焼き、煮ようとするものを煮 なさい。残ったものは、朝まで取っておきなさ い。』

24彼らはモセの命じたとおり、それを朝まで保管 したが、臭くもなく、虫もつかなかった。

25モーセは言った。「それを今日食べなさい。今日 は主の安息日であるから、今日は畑でそれを見つけ ることはできないであろう。」

26六日間それを集めなければならない。しかし、七 日目は安息日であるから、そこには何もないであろ う。

27さて、民のうちのある者は七日目に集めるために 出て行ったが、何も見つけられなかった。

28主はモーセに言われた、「あなたがたはいつまで わたしの戒めと律法を守ることを拒むのか。

29見よ、主はあなたたちに安息日を与えた。それゆ え、六日目には二日分のパンをあなたたちに与える。

出エジプト 各人は自分の場所に留まり、七日目には自分の場所 から出てはならない。

30それで民は七日目に休んだ。

31イスラエルの家はそれをマナと名付けた。それは コリアンダーの種のような白いもので、その味は蜂 蜜で作ったウエハースのようであった。

32モセは言った。「主が命じられたことはこれで ある。『それをオメル満たして、あなたたちの子 孫のために蓄えなさい。それは、わたしがあなたた ちをエジプトの地から導き出したとき、荒野で食べ させたパンを、彼らが見るためである。

33モーセはアロンに言った。「壺を取り、そこにマ ナオメルを入れて、主の前に置き、代々保存しな さい。」

34主がモーセに命じられたとおり、アロンはそれを 証の箱の前に置き、保管した。

35イスラエルの子らは、人の住む地に着くまで四十 年間マナを食べ、カナンの地の境に着くまでマナを 食べ続けた。

36さて、オメルはエパの十分のである。

第17章

1イスラエルの人々の全会衆は、主の命令に従ってシ ンの荒野から旅立ち、旅を終えてレフィディムに宿 営したが、そこには民の飲む水がなかった。

2そこで民はモーセを叱責して言った、「わたしたち に飲ませる水を下さい」。するとモーセは彼らに言 った、「なぜわたしを叱責するのか。なぜ主を試み るのか。

3民はそこで水に渇き、モーセに不平を言って言った。 「あなたはなぜ、わたしたちをエジプトから導き上 って、わたしたちと子どもたち、家畜たちを渇きで 殺そうとするのか。」

4モセは主に叫んで言った。「この民をどうしたら よいでしょうか。彼らはわたしを石打ちにしようと しているのです。」

5主はモーセに言われた、「民の先頭に立って進み、 イスラエルの長老たちのうちのひとりを連れて行き、 またあなたが川を打った杖を手に取って進みなさ い」。

6見よ、わたしはホレブの岩の上であなたの前に立ち ます。あなたはその岩を打つでしょう。すると、そ こから水が出て、民が飲めるようになります。」モ ーセはイスラエルの長老たちの目の前でそのように しました。

7イスラエルの人々が主を責め、また「主はわれわれ のうちにおられるのか、おられないのか」と言って 主を試みたので、彼はその場所の名をマッサおよび メリバと名付けた。

8その後、アマレクが来て、レフィディムでイスラエ ルと戦った。

9モーセはヨシュアに言った。「わたしたちのために 人を選び、出かけてアマレクと戦いなさい。明日わ たしは神の杖を手に、丘の頂上に立つであろう。」

10ヨシュアはモーセが言ったとおりにしてアマレク と戦った。モセ、アロン、フルは丘の頂上に登っ た。

11モーセが手を上げたとき、イスラエルが勝ち、手 を降ろしたとき、アマレクが勝った。

12しかし、モーセの手は重かったので、彼らは石を 取って彼の下に置き、彼はその上に座った。アロン とフルは、ひとりはこっちの側、ひとりはあちらの 側で彼の手を支えた。そして、彼の手は日が沈むま でしっかりしていた。

13ヨシュアは剣の刃でアマレクとその民を打ち破っ た。

14主はモセに言われた、「これを書物に書きしる して記念とし、ヨシュアの耳に読み聞かせよ。わた しはアマレクの記憶を天の下から完全に消し去るか らである。」

15モーセは祭壇を築き、それをエホバ・ニシと名付け た。

16彼は言った、「主は代々アマレクと戦うと誓われ たからだ」。

第18章

1モーセのしゅうと、ミディアンの祭司エテロは、神 がモーセとその民イスラエルのためになされたすべ てのこと、また主がイスラエルをエジプトから導き 出されたことを聞いた。

2モーセの義父エテロは、モーセが帰らせた妻ツィポ ラを妻として迎え入れた。

3彼女には二人の息子がいた。人の名はゲルショム といった。彼は「わたしは異国の地で寄留者であっ た」と言ったからである。

4もう一人の名はエリエゼルといった。彼は言った。 「わたしの父の神はわたしを助け、ファラオの剣か らわたしを救い出してくださった。」

5モーセの義父エテロは、息子たちと妻を連れて荒野 の神の山に宿営していたモーセのもとに来た。

6彼はモーセに言った、「あなたの義父である私エテ ロが、あなたの妻と彼女の二人の息子を連れてあな たのところに来ました。

7モーセは義父を迎えに出て、敬礼して口づけし、互 いに安否を尋ね合った後、天幕に入った。

8モーセは義父に、主がイスラエルのためにファラオ とエジプト人になさったすべてのこと、道中で彼ら に臨んだすべての苦難、そして主が彼らを救い出さ れたことを語った。

9エテロは、主がエジプト人の手から救い出し、イス ラエルに対してなさったすべての恵みを喜んだ。

10エテロは言った。「主はあなたがたをエジプト人 の手から、またファラオの手から救い出し、民をエ ジプト人の手から救い出された。

11今、私は主がすべての神々よりも偉大であること を知った。彼らが高慢に行なったことにおいて、主 は彼らに勝っていたからである。

出エジプト

12モーセのしゅうとエテロは、全焼の供え物と犠牲 を神のために携えて行った。そしてアロンとイスラ エルの長老たちは皆来て、モセのしゅうとと共に 神の前で食事をした。

13翌日、モーセは民を裁くために座に着いた。民は 朝から夕方までモーセのそばに立っていた。

14モセのしゅうとは、彼が民に対して行ったすべ てのことを見て言った。「あなたが民に対して行っ ているこの事はいったい何事ですか。なぜ、あなた ひとりが座し、民はみな朝から晩まであなたのそば に立っているのですか。

15モーセは義父に言った。「民が神に尋ねるために 私のところに来るのです。

16彼らが何か問題を抱えると、わたしのところに来 る。わたしは互いの間を裁き、神の定めと律法を彼 らに知らせる。

17モーセのしゅうとは彼に言った、「あなたのして いることは良くありません。」

18あなたも、あなたと共にいるこの民も、必ず衰え てしまうであろう。この事はあなたにとって重すぎ るからである。あなた人ではそれを成し遂げるこ とができない。

19今、わたしの声に聞き従い、わたしはあなたに助 言を与える。神はあなたと共におられる。あなたは 神に向かって民を助け、神に訴えを提起しなさい。

20あなたは彼らに定めと律法を教え、彼らが歩むべ き道と、なすべき業とを彼らに示すであろう。

21また、あなたはすべての民の中から、有能な人々、 神を畏れ、誠実で、貪欲を憎む人々を選び出し、そ のような人々を彼らの上に任命して、千人隊長、百 人隊長、五十人隊長、十人隊長とさせなさい。

22彼らに常に民を裁かせなさい。彼らはすべての大 きな事件をあなたのところに持ち込み、すべての小 さな事件を裁くであろう。そうすれば、あなたは楽 になり、彼らはあなたと共に重荷を負うであろう。

23もしあなたがこのことを行い、神があなたにそう 命じるなら、あなたは耐えることができ、この民も 皆、平和のうちに自分たちの場所に帰るであろう。

24それでモーセは義父の言葉に従い、彼の言ったこ とをすべて実行した。

25モーセはイスラエル全体の中から有能な人々を選 び、彼らを民の長として、千人隊長、百人隊長、五 十人隊長、十人隊長とした。

26彼らは常に民を裁いた。難しい訴訟はモーセのも とに持ち込んだが、小さな事はすべて彼ら自身で裁 いた。

27モーセは義父を去らせ、自分の国へ帰って行った。

第19章

1イスラエルの子らがエジプトの地を出て三か月目に、 その日のうちにシナイの荒野に入った。

2彼らはレフィディムを出発してシナイの荒野に着き、 荒野に宿営した。イスラエルはそこで山の前に宿営 した。

3モーセは神のもとに登った。すると主は山から彼を 呼んで言われた、「あなたはヤコブの家にこう言い、 イスラエルの人々に告げなさい。

4あなたがたは、わたしがエジプト人にしたこと、ま た、わたしがあなたがたを鷲の翼に載せてわたしの もとに連れてきたことを見た。

5それゆえ、あなたがたが本当にわたしの声に従い、 わたしの契約を守るならば、あなたがたはすべての 民にまさってわたしの宝となる。全地はわたしのも のだからである。

6あなたがたはわたしにとって祭司の王国、聖なる国 民となるであろう。これらはあなたがイスラエルの 子らに語るべき言葉である。

7モセは来て、民の長老たちを呼び寄せ、主が命じ られたこれらの言葉をすべて彼らの前に示した。

8民は皆、声を合わせて答えて言った、「主が言われ たことは、みな行います」。モーセは民の言葉を主 に伝えた。

9主はモセに言われた、「見よ、わたしは厚い雲の うちにあなたのもとに来る。わたしがあなたと語る のを民が聞いて、いつまでもあなたを信じるように なるためである」。モーセは民の言葉を主に告げた。

10主はモーセに言われた、「民のところへ行き、今 日と明日、彼らを聖別し、衣服を洗わせなさい。

11三日目までに備えよ。三日目に主はすべての民の 目の前でシナイ山に降りて来られるからである。

12あなたは民のために周囲に境界を設けて言いなさ い。『あなたがたは気をつけて、山に登ったり、そ の境界に触れたりしてはならない。山に触れる者は 必ず殺されなければならない。

13だれもそれに触れてはならない。その者は必ず石 で打ち殺されるか、射殺される。獣であれ人であれ、 生き残ることはできない。ラッパが長く鳴ると、彼 らは山に登る。

14モーセは山から民のところへ下り、民を聖別した。 そして彼らは衣服を洗った。

15彼は民に言った、「三日目までに備えをしなさい。 妻を襲ってはならない。」

16三日目の朝になって、雷鳴と稲妻が起こり、山の 上に厚い雲が立ち込め、ラッパの音は非常に大きく 響いたので、宿営にいたすべての民は震え上がった。

17モセは神に会うために民を宿営から導き出し、 彼らは山の麓に立った。

18シナイ山は完全に煙の上にあった。主が火となっ てその上に降臨されたからである。その煙は炉の煙 のように立ち上り、山全体が激しく震えた。

19ラッパの音が長く鳴り響き、だんだんと高くなっ たので、モセは語り、神は声をもって彼に答えら れた。

20主はシナイ山の頂に降りて来られた。主はモーセ を山の頂に呼び寄せたので、モーセは登った。

21主はモーセに言われた。「下って行って民に命じ なさい。民が主を覗こうとして押し入って、多くの 者が死ぬことのないようにしなさい。」

出エジプト

22主に近づく祭司たちも、主が彼らに激怒されるこ とのないように、自らを聖別しなければならない。

23モセは主に言った、「民はシナイ山に登ること はできません。あなたは私たちに、『山の周囲に境 界を設け、それを聖別せよ』と命じられたからで す。」

24主は彼に言われた、「さあ、下りて行きなさい。 そしてあなたとアロンは緒に登って来なさい。し かし、祭司たちと民は押し入って主のもとに登って はならない。主が彼らに突撃されないためである」。

25そこでモーセは民のところへ下って行って、彼ら に語った。

第20章

1そして神はこれらのすべての言葉を語って言われた、

2わたしはあなたの神、主である。わたしはあなたを エジプトの国、奴隷の家から導き出した。

3あなたはわたしのほかに、何ものをも神としてはな らない。

4あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならな い。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地 の下の水の中にあるものの、どんな形のものも造っ てはならない。

5あなたは彼らにひれ伏してはならない。また彼らに 仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、 ねたむ神だからである。わたしを憎む者には、父の 咎を子孫に三代、四代までも報いるであろう。

6わたしを愛し、わたしの戒めを守る者には、千代に 渡って慈悲を施すであろう。

7あなたはあなたの神、主の名をみだりに唱えてはな らない。主はその名をみだりに唱える者を罰せずに はおかれないからである。

8安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。

9六日間働いて、あなたのすべての仕事をしなさい。

10しかし、第七日はあなたの神、主の安息日である。 あなたも、あなたの息子、娘、男奴隷、女奴隷、家 畜、またあなたの町内にいる寄留の他国人も、その 日にはいかなる仕事もしてはならない。

11主は六日のうちに天と地と海と、その中にあるす べてのものを造り、七日目に休まれた。それゆえ、 主は安息日を祝福して聖別された。

12あなたの父と母を敬いなさい。そうすれば、あな たの神、主があなたに与える土地で、あなたの命が 長く続くであろう。

13あなたは殺してはならない。

14姦淫してはならない。

15盗んではならない。

16あなたは隣人に対して偽証してはならない。

17あなたは隣人の家を欲しがってはならない。隣人 の妻、男奴隷、女奴隷、牛、ろば、また隣人の所有 するすべての物を欲しがってはならない。

18民は皆、雷鳴と、いなずまと、ラッパの音と、煙 る山とを見た。民はそれを見ると、立ち去って遠く に立った。

19彼らはモーセに言った。「あなたは私たちに語っ てください。私たちは聞きます。しかし、神が私た ちに語ってくださらないと、私たちは死んでしまい ます。」

20モーセは民に言った。「恐れることはない。神は あなたがたを試みるために来たのである。また、あ なたがたが罪を犯さないように、神の恐れをあなた がたの前に示すためである。」

21民は遠く離れて立っていたが、モーセは神のおら れる暗い所に近づいた。

22主はモーセに言われた、「あなたはイスラエルの 人々にこう言いなさい。『わたしが天からあなたた ちと語るのをあなたたちは見た。

23あなたたちはわたしと緒に銀の神々を造っては ならない。またあなたたちは金の神々を造ってはな らない。

24あなたはわたしのために土の祭壇を築き、その上 であなたの全焼のいけにえ、和解のいけにえ、羊、 牛をささげなければならない。わたしがわたしの名 を記したすべての場所で、わたしはあなたのもとに 来て、あなたを祝福する。

25また、もしあなたがわたしのために石の祭壇を造 ろうとするなら、切り石でそれを造ってはならない。 もしあなたがその上に道具を掲げるなら、あなたは それを汚すことになるからである。

26また、わたしの祭壇に階段で上ってはならない。 あなたの裸が祭壇の上で明らかにされないようにす るためである。

第21章

1さて、あなたが彼らの前に置くべき裁きは次のとお りである。

2あなたがヘブル人の奴隷を買うなら、彼は六年間仕 え、七年目には無償で自由の身となるであろう。

3もし彼がひとりで入ったなら、ひとりで出て行かな ければならない。もし彼が妻を妻としていたなら、 彼の妻も彼と共に出て行かなければならない。

4もし主人が彼に妻を与え、彼女が彼に息子または娘 を産んだならば、その妻とその子供たちは主人のも のとなり、彼は人で出て行かなければならない。

5もしその僕が、「わたしは主人と妻と子供たちを愛 しています。わたしは自由の身にはなりません」と はっきり言うならば、

6そのとき、主人は彼を裁判官のところに連れて行き、 また彼を戸口、または戸口の柱に連れて行き、主人 は棍棒で彼の耳を貫かなければならない。彼は永久 に主に仕えるであろう。

7また、人が自分の娘を女奴隷として売った場合、彼 女は男奴隷のように出て行ってはならない。

8もし彼女が、彼女を自分のものと婚約させた主人の 気に入らないなら、彼は彼女を買い戻さなければな らない。彼は彼女を欺いたのだから、彼女を異国の 地に売ることはできない。

出エジプト

9そしてもし彼が彼女を自分の息子と婚約させている ならば、彼は彼女を娘として扱わなければならない。

10もし彼が別の妻をめとる場合には、その者の食物、 衣服、結婚の義務を減らしてはならない。

11もし彼が彼女にこれら三つを与えなかったら、彼 女は金銭なしで自由に出て行くことができる。

12人を撃って死なせた者は必ず死刑に処せられなけ ればならない。

13人が待ち伏せせずに、神がその人をその人の手に 引き渡されるなら、わたしはその人の逃げる場所を あなたに与える。

14しかし、もし人が隣人に対して傲慢に近づき、悪 意をもってこれを殺そうとするならば、あなたは彼 をわたしの祭壇から取り除き、死なせなければなら ない。

15自分の父、または母を打つ者は必ず死刑に処せら れなければならない。

16人を盗んで売る者、あるいは人の手の中にいるの が見つかった者は、必ず死刑に処せられなければな らない。

17自分の父、あるいは母を呪う者は必ず死刑に処せ られなければならない。

18人々が互いに争って、石や拳で相手を撃っても、 相手が死なずに床についたままであれば、

19もし彼が再び立ち上がり、杖をついて歩き回るな ら、彼を打った者は赦されるであろう。ただ、彼は その失われた時間の代価を支払い、彼を完全に癒す であろう。

20人が自分の奴隷、またははしためを杖で打ち、そ の人の手によって死んだ場合は、必ず罰せられなけ ればならない。

21しかし、もし彼が日か二日留まるなら、彼は罰 せられない。彼は彼のお金だからである。

22男たちが争って、身重の女に害を加え、その子が 絶え、しかも何の害も伴わなかったなら、その男は 必ずその女の夫が課する罰を受け、裁判官の定める ところに従って賠償しなければならない。

23そして、もしも悪事が起こるならば、命には命を 与えなければならない。

24目には目、歯には歯、手には手、足には足、

25焼け跡に焼け跡、傷跡に傷跡、打撲傷に打撲傷。

26人がその奴隷、または、その女奴隷の目を撃って、 それが消えてしまった場合には、その目のために、 その人を解放しなければならない。

27もし彼がその男奴隷の歯、または女奴隷の歯を折 ったならば、その歯のために彼を解放しなければな らない。

28牛が男または女を突いて死なせた場合、その牛は 必ず石で打ち殺されなければならない。その肉は食 べてはならない。ただし、その牛の持ち主は罰せら れなければならない。

29しかし、もしその牛が以前から角で突き進んでい たことがあり、そのことがその所有者に告げられ、 その所有者がそれを阻止せず、男または女を殺した

ならば、その牛は石打ちにされ、その所有者も死刑 に処せられなければならない。

30もし彼に金銭が課せられたなら、彼は課せられた 金銭を自分の命の代価として支払わなければならな い。

31彼が息子を突いたとしても、あるいは娘を突いた としても、この裁きに従って彼に対して行われるで あろう。

32もし牛が男奴隷、または女奴隷を突き飛ばしたな らば、その主人に銀三十シェケルを与えなければな らない。また、その牛は石打ちにされなければなら ない。

33人が穴を開けたり、穴を掘ってそれを覆わなかっ たりして、牛やろばがそこに落ちた場合、

34穴の所有者はそれを償い、その所有者に金銭を与 えなければならない。死んだ獣は彼のものとなる。

35もし、ある人の牛が他人の牛を傷つけて、その牛 が死んだ場合には、生きている牛を売ってその金を 分けなければならない。また、死んだ牛も分けなけ ればならない。

36あるいは、その牛が昔から暴れ回っていたのに、 その持ち主がそれを引き留めていなかったことが知 られるならば、彼は必ず牛で牛を償わなければなら ない。そして死んだ牛は彼自身のものとなる。

第22章

1人が牛または羊を盗んで、それを殺したり、売った りする場合には、牛頭に対して牛五頭、羊頭に 対して羊四頭を償わなければならない。

2盗人が盗みを働いているのが見つかり、その盗人が 打たれて死んだとしても、その者のために血を流す ことはできない。

3もし太陽が彼の上に昇れば、彼のために血が流され るであろう。彼は十分な償いをしなければならない からである。もし彼に何もなければ、彼は盗んだ罪 で売られるであろう。

4もし盗んだものが確かに彼の手の中に生きたまま見 つかったなら、それが牛であろうと、ろばであろう と、羊であろうと、彼は二倍の金額を償わなければ ならない。

5人が畑やぶどう畑を食い荒らし、自分の家畜を飼っ て他人の畑を飼った場合、自分の畑の最も良いもの、 または自分のぶどう畑の最も良いものを償わなけれ ばならない。

6もし火が出て、いばらに燃え移り、穀物の山や、立 っている穀物や、畑がそれとともに焼けてしまった ら、その火をつけた者は必ず賠償しなければならな い。

7人が隣人に金銭または物品を預けておき、それがそ の人の家から盗まれた場合、その盗人が見つかった ときは、その二倍の金額を支払わなければならない。

8もし盗人が見つからない場合は、家の主人を裁判官 のところに連れて行き、隣人の財産に手を出したか どうか調べさせなければならない。

出エジプト

9牛、ろば、羊、衣服、あるいはどんな失われた物で あっても、他人が自分のものであると主張してその 罪を犯す場合には、双方の訴えが裁判官の前に持ち 出されなければならない。裁判官が有罪と宣告した 者は、隣人に二倍の代価を払わなければならない。

10人がろば、牛、羊、その他の家畜を隣人に預けて、 それが死んだり、傷ついたり、追い払われたりして も、だれも見ていないなら、

11そのとき、両者の間には、主の誓いが立てられ、 その者は隣人の財産に手を出さなかったとされる。

その財産の持ち主はそれを受け取り、それを償うこ とはできない。

12もしそれが盗まれた場合には、その持ち主に償い をしなければならない。

13もしそれが引き裂かれたならば、それを証拠とし て持って来なければならない。引き裂かれたものを 償うことはできない。

14人が隣人から何かを借りて、それが傷ついたり、 死んだりしたとき、その持ち主がそこにいなかった ならば、必ずそれを償わなければならない。

15しかし、もしその持ち主がそこにいるなら、彼は それを償うことはできない。もしそれが借り物であ れば、それは彼の報酬として来たのである。

16男が婚約していない女を誘惑して、これと寝た場 合には、必ず彼女を妻として与えなければならない。

17もし彼女の父が彼女を彼に与えることを断固とし て拒むならば、彼は処女の結納金に等しい金銭を支 払わなければならない。

18魔女を生かしておいてはならない。

19獣と寝る者は必ず死刑に処せられなければならな い。

20主以外の神に犠牲をささげる者は、ことごとく滅 ぼされるであろう。

21あなたは外国人を苦しめたり、虐げたりしてはな らない。あなたたちはエジプトの地では外国人であ ったからである。

22あなたたちは寡婦や孤児を苦しめてはならない。

23あなたが彼らを苦しめ、彼らがわたしに向かって 叫ぶなら、わたしは必ず彼らの叫びを聞く。

24わたしの怒りは燃え上がり、わたしは剣であなた たちを殺す。あなたたちの妻たちは寡婦となり、あ なたたちの子どもたちは孤児となる。

25あなたがわたしの民のうち、あなたが貧しい人に 金を貸すときは、その人に対して高利貸しとなって はならない。また、その人に利息を課してはならな い。

26もしあなたが隣人の衣服を質に取るならば、日の 入る時までにそれを彼に引き渡さなければならない。

27それは彼のただつの覆い、彼の皮膚を覆う着物 である。彼はどこで眠るのだろうか。彼がわたしに 向かって叫ぶとき、わたしは聞く。わたしは恵み深 いからである。

28あなたは神々をののしってはならない。またあな たの民の支配者を呪ってはならない。

29あなたは、あなたの熟した果物や酒の初物をささ げるのを遅らせてはならない。あなたの息子の初子 を私に与えなければならない。

30あなたの牛や羊についても同様にしなければなら ない。七日間はそれをその母牛と共に置き、八日目 にそれを私に与えなければならない。

31あなたがたはわたしに対して聖なる者とならなけ ればならない。野の獣の肉を食べてはならず、それ を犬に与えなければならない。

第23章

1あなたは偽りの証言をしてはならない。悪人と共に 手を携えて不正の証人となってはならない。

2あなたは悪を行うために大勢の人に従ってはならな い。また、裁判を曲げるために大勢の人に従って訴 訟を起こしてはならない。

3あなたはまた、貧しい人の訴えを認めてはならない。

4もし、あなたの敵の牛やろばが迷っているのに出会 ったら、必ずそれを彼のところへ連れ戻さなければ ならない。

5あなたを憎む者のろばが荷物の下に倒れているのを 見て、それを助けるのをためらうなら、あなたは必 ずそれを助けなければならない。

6あなたは、あなたの貧しい者の訴えを曲げてはなら ない。

7偽りの事から遠ざかり、罪のない正しい者を殺して はならない。わたしは悪人を正当化しないからだ。

8あなたは贈り物を受け取ってはならない。贈り物は 知恵ある者の目をくらませ、正しい者の言葉を曲げ るからである。

9また、あなたは外国人を虐げてはならない。あなた たちはエジプトの地で外国人であったので、外国人 の心を知っているからである。

10あなたは六年間、自分の土地に種を蒔き、その実 りを集めなければならない。

11しかし、七年目には、それを休ませ、休ませなけ ればならない。そうすれば、あなたの民の貧しい者 たちが食べ、彼らが残したものは野の獣が食べるこ とができる。あなたのぶどう畑とオリブ畑につい ても、同じようにしなければならない。

12あなたは六日間あなたの仕事をし、七日目には休 まなければならない。あなたの牛とろばは休み、あ なたのはしための子と寄留者も休むであろう。

13わたしがあなたたちに言ったすべてのことに注意 しなさい。ほかの神々の名を口にしたり、あなたの 口からそれを聞かせたりしてはならない。

14あなたは年に三度、わたしのために祭りを行わな ければならない。

15あなたは種入れぬパンの祭りを守らなければなら ない。わたしが命じたとおり、アビブの月の定めら れた時期に、種入れぬパンを七日間食べなければな らない。あなたはその月にエジプトから出てきたか らである。だれもわたしの前に空腹で現れることは できない。

出エジプト

16また、あなたが畑に蒔いたあなたの労働の初穂を 収穫する収穫祭、また、あなたが労働して畑から集 めた物を年の終わりに集める収穫祭もある。

17年に三度、あなたのすべての男子は主なる神の前 に現れなければならない。

18あなたはわたしの犠牲の血を、パン種を入れたパ ンとともにささげてはならない。またわたしの犠牲 の脂肪を朝まで残しておいてはならない。

19あなたの土地の初物の初物を、あなたの神、主の 家に携えて来なければならない。子やぎをその母の 乳で煮てはならない。

20見よ、わたしはあなたの前に天使を遣わし、あな たを道で守り、わたしが備えた場所にあなたを導く。

21彼を警戒し、その声に聞き従い、彼を怒らせては ならない。彼はあなたがたの罪を赦さないであろう。 わたしの名は彼の中にあるからである。

22しかし、もしあなたが本当に彼の声に聞き従い、 わたしが語ることをすべて行うならば、わたしはあ なたの敵に対しては敵となり、あなたの敵対者に対 しては敵対者となるであろう。

23わたしの使いがあなたの前に進み出て、あなたを アモリ人、ヘテ人、ペリジ人、カナン人、ヒビ人、 エブス人のところへ導き、わたしは彼らを滅ぼすで あろう。

24あなたは彼らの神々にひれ伏してはならない。ま た、それに仕えてはならない。また、彼らの行いに 従ってはならない。あなたは彼らを徹底的に打ち倒 し、彼らの偶像を完全に打ち砕かなければならない。

25あなたがたは、あなたがたの神、主に仕えなさい。 そうすれば、主はあなたがたのパンと水を祝福し、 わたしはあなたがたの中から病を除き去るであろう。

26あなたの国には、子を産む者も不妊の者もいない であろう。わたしはあなたの日数を満ち足らせるで あろう。

27わたしはわたしの恐怖をあなたの前に送り、あな たが行くすべての民を滅ぼし、あなたのすべての敵 をあなたに背を向けさせる。

28わたしはあなたの前にスズメバチを遣わし、ヒビ 人、カナン人、ヘテ人をあなたの前から追い払うで あろう。

29わたしは彼らを一年のうちにあなたの前から追い 払わない。そうしないと、この地は荒れ果て、野の 獣があなたに襲いかかるであろうから。

30わたしは彼らを少しずつあなたの前から追い払い、 ついにはあなたが増えて、その地を受け継ぐように なる。

31わたしはあなたの境界を紅海からペリシテ人の海 まで、また荒野から川まで定める。わたしはその地 の住民をあなたの手に渡すからである。あなたは彼 らをあなたの前から追い払わなければならない。

32あなたは彼らとも、また彼らの神々とも契約を結 んではならない。

33彼らはあなたの土地に住んではならない。そうし ないと、彼らはあなたにわたしに対して罪を犯させ

るからである。もしあなたが彼らの神々に仕えるな ら、それは必ずあなたにとってわなとなるであろう。

第24章

1彼はモセに言った、「あなたは、アロン、ナダブ、 アビフ、およびイスラエルの長老七十人と共に主の もとに上り、遠く離れて礼拝しなさい。

2モーセだけが主に近づくであろう。彼らは近づいて はならない。また民も彼と共に上ってはならない。

3モセは来て、主のすべての言葉と、すべての定め を民に告げた。民は皆声を合わせて答えて言った、 「主が言われたすべての言葉を、私たちは行いま す」。

4モーセは主の言葉をすべて書き記し、朝早く起きて、 イスラエルの十二部族に従って、丘の下に祭壇と十 二の柱を築いた。

5彼はイスラエルの子らの若者たちを遣わし、彼らに 全焼のいけにえをささげさせ、また和解のいけにえ として牛を主にささげさせた。

6モーセはその血の半分を取って鉢に入れ、その血の 半分を祭壇に振りかけた。

7彼は契約の書を取り、民に読み聞かせた。民は言っ た、「主が言われたことは、みなわれわれは行ない、 従います」。

8モーセはその血を取って民に振りかけ、こう言った。 「これは主がこれらのすべての言葉に関してあなた たちと結ばれた契約の血である。

9そこでモセ、アロン、ナダブ、アビフ、およびイ スラエルの長老七十人が上って行った。

10彼らはイスラエルの神を見た。その足元にはサフ ァイアの敷石のようであり、その澄んだ天体のよう であった。

11イスラエルの子らの貴族たちには、彼は手を出さ なかった。彼らも神を見て、食べたり飲んだりした。

12主はモーセに言われた、「山に登ってわたしのも とに行き、そこにいなさい。わたしはあなたに石の 板と、わたしが書き記した律法と戒めとを与えよう。 あなたはそれを教えることができるであろう」。

13そこでモセとその従者ヨシュアは立ち上がり、 神の山に登った。

14彼は長老たちに言った、「われわれがまたあなた がたの所に来るまで、ここにとどまっていなさい。 見よ、アロンとフルがあなたがたと一緒にいる。も しだれか、用事があるなら、彼らの所に来なさ い。」

15モーセは山に登った。すると雲が山を覆った。

16主の栄光はシナイ山の上にとどまり、雲は六日間 それを覆った。そして七日目に主は雲の中からモー セを呼び寄せた。

17主の栄光の光景は、イスラエルの人々の目には、 山の頂で燃える火のように見えた。

18モーセは雲の中に入って山に登り、四十日四十夜 山にいた。

出エジプト

第25章

1主はモーセに言われた、

2イスラエルの人々に告げて、わたしに供え物を携え て来させなさい。心から喜んでささげる者から、あ なたがたはわたしの供え物を受け取らなければなら ない。

3あなたがたが彼らから受け取るべき供え物はこれで ある。金、銀、青銅、

4青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸、やぎの毛糸、

5また赤く染めた雄羊の皮、だんごの皮、アカシヤ材、

6ともしびのための油、注ぎ油のための香料、香ばし い香のための香料、

7しまめのう、エポデと胸当てにはめる宝石。

8彼らにわたしのために聖所を造らせてください。わ たしは彼らの中に住むことができます。

9あなたがたは、わたしがあなたに示すすべてのこと、 すなわち幕屋の設計図と、そのすべての器具の設計 図に従って、それを造らなければならない。

10彼らはアカシヤ材の箱を造らなければならない。 その長さは二キュビト半、幅はキュビト半、高さ は一キュビト半とする。

11あなたはそれを純金で覆い、内側も外側も覆い、 その周囲に金の冠を造りなさい。

12また、そのために金の環を四つ鋳造し、それをそ の四隅につけなければならない。二つの環は方の 側に、二つの環は他の側にもつけなければならない。

13あなたはアカシヤ材の棒を作り、それを金で覆わ なければならない。

14あなたはその棒を箱の側面の環に通し、その棒に よって箱を運ぶようにしなさい。

15棒は箱の環に留めておき、箱から取り外さないよ うにしなければならない。

16あなたはわたしがあなたに与える証しを箱の中に 入れなければならない。

17あなたは純金の贖罪所を造らなければならない。 その長さは二キュビト半、幅はキュビト半とする。

18また、あなたは二つの金のケルビムを、打ち延ば した細工で造り、贖罪所の両端に置かなければなら ない。

19つのケルブを方の端に造り、他のつのケル ブを他の端に造りなさい。すなわち、贖罪所の両端 にケルビムを造りなさい。

20ケルビムは翼を高く伸ばし、その翼で贖罪所を覆 い、その顔は互いに向き合う。ケルビムの顔は贖罪 所に向けられる。

21あなたはまた、贖罪所を箱の上に置き、わたしが あなたに与える証しの札を箱の中に入れなければな らない。

22そこでわたしはあなたと会い、あかしの箱の上に ある二つのケルビムの間、贖罪所の上からあなたと 語り、わたしがイスラエルの子らに命じるすべての ことについて語るであろう。

23あなたはまたアカシヤ材の机を造らなければなら ない。その長さは二キュビト、幅はキュビト、高 さはキュビト半とする。

24それを純金で覆い、その周囲に金の冠を造りなさ い。

25あなたはその周囲に手幅の縁飾りを作り、その周 囲に金の冠を縁飾りとして造らなければならない。

26また、そのために金の環を四つ作り、その環をそ の四つの足の四隅に取り付けなければならない。

27縁の反対側には、テーブルを支える棒を置くため の環を設ける。

28あなたはアカシヤ材の棒を作り、それを金で覆い、 それによって机を運ぶようにしなければならない。

29また、その皿と、その匙と、その蓋と、それを覆 う鉢とを造りなさい。これらは純金で造りなさい。

30あなたは常に供えのパンをわたしの前に食卓に供 えなければならない。

31あなたは純金の燭台を造らなければならない。燭 台は打ち延べ細工で造らなければならない。その軸 も、その枝も、その鉢も、その節も、その花も、す べて同じものでなければならない。

32また、その側面から六つの枝が出ている。燭台の 三つの枝は、一方の側から、燭台の三つの枝は、他 の側から出ている。

33つの枝にはアモンドの形をした三つの鉢と、 節と花があり、他の枝にもアーモンドの形をした三 つの鉢と、節と花があり、燭台から出ている六つの 枝もすべてそのようであった。

34燭台には、アーモンドの形をした四つの鉢と、そ の節と花が付けられていなければならない。

35燭台から出ている六つの枝に従って、同じ枝の二 つの下に節がつ、同じ枝の二つの下に節がつ、 同じ枝の二つの下に節がつある。

36その節と枝は同じものでなければならない。すべ ては純金の打ち延べ細工でなければならない。

37あなたはそのために七つのともしび皿を作り、そ のともしび皿に火をともして、その皿に向かって光 を放たせなければならない。

38また、その火ばさみと、その嗅ぎタバコ皿は純金 でできている。

39彼は純金一タラントで、これらすべての器物とと もにそれを造らなければならない。

40あなたは、山で示された型に従って、それを造る ように注意しなさい。

第26章

1また、あなたは幕屋のために、撚糸、青糸、紫糸、 緋糸で織った幕十枚を造り、巧みな細工でケルビム を彫りつけなければならない。

2幕の長さは二十八キュビト、幕の幅は四キュビトと し、幕はそれぞれ同じ寸法とする。

3五枚の幕は互いに連結され、他の五枚の幕も互いに 連結される。

出エジプト

4あなたは、その一枚の幕のつなぎ目の端に青い糸の 輪を作り、また、他の枚の幕のつなぎ目の端にも 同じように輪を作りなさい。

5あなたはその枚の幕に輪五十個を作り、また他の 枚の幕のつなぎ目にある幕の端にも輪五十個を作 り、輪が互いに引っ掛かるようにしなければならな い。

6あなたは金の輪五十個を作り、その輪で幕をつなぎ 合わせなさい。それはつの幕屋となるであろう。

7あなたは幕屋を覆うために、やぎの毛で幕を作らな ければならない。幕は十一枚作らなければならない。

8幕の長さは三十キュビト、幕の幅は四キュビトとし、 十枚の幕はすべて同じ寸法とする。

9幕五枚をそれぞれつずつ重ね、幕六枚をそれぞれ つずつ重ね、六枚目の幕を幕屋の前方で重ね合わ せなさい。

10そして、つなぎ合わせた幕の端に輪五十個を作り、 他の幕のつなぎ合わせた幕の端にも輪五十個を作る。

11あなたは青銅の輪五十個を作り、その輪を輪に通 し、天幕をつにつなぎ合わせなさい。

12天幕の幕の残りの部分、すなわち残りの半分の幕 は幕屋の後ろ側に垂らす。

13天幕の幕の残りの部分の、一方の側に一キュビト、 他方の側に一キュビトを垂らして、幕屋の両側のこ ちら側とあちら側に垂らし、幕屋を覆う。

14あなたは天幕のために、赤く染めた雄羊の皮で覆 いを作り、その上に、じゅうたんの皮で覆いを作ら なければならない。

15あなたは幕屋のためにアカシヤ材で立て板を造ら なければならない。

16板の長さは十キュビト、板の幅はキュビト半と する。

17つの板に二つのほぞを設け、互いに向き合うよ うに並べなければならない。幕屋のすべての板につ いて、このようにしなければならない。

18あなたは幕屋のために板を造りなさい。南側に板 二十枚を造りなさい。

19また、その二十の板の下に銀の台座四十を造りな さい。すなわち、枚の板の下にその二つのほぞの ために二つの台座を造り、他の一枚の板の下にもそ の二つのほぞのために二つの台座を造りなさい。

20幕屋の第二の側面、すなわち北側には板が二十枚 ある。

21また、銀の台座が四十あり、つの板の下に二つ の台座、他の板の下に二つの台座があった。

22幕屋の西側の両側には板を六枚作らなければなら ない。

23幕屋の両側の隅のために板二枚を造らなければな らない。

24そして、それらは下で結合され、また、それらは その頭の上でつの環に結合される。それは両方と もそのようになる。それらは二つの隅となる。

25板は八枚、その銀の台座は十六個で、つの板の 下に二つの台座、他の板の下に二つの台座がある。

26あなたはアカシヤ材の横木を造らなければならな い。幕屋の方の側の板のために五本、

27幕屋の他側の板のために横木五本、また幕屋の側 面の板のために横木五本、すなわち西側の二つの側 に横木五本を設けた。

28そして、板の真ん中にある中央の横木は、端から 端まで届くようにする。

29あなたはその板を金で覆い、横木を通すための金 の環を作り、その横木も金で覆わなければならない。

30あなたは、山で示された様式に従って幕屋を建て なければならない。

31あなたはまた、青糸、紫糸、緋糸、撚糸で編んだ 亜麻布で垂幕を作り、ケルビムを彫りなさい。

32あなたはそれを、金で覆われたアカシヤ材の四つ の柱に掛けなければならない。柱の鉤は金で、四つ の台座は銀でできている。

33あなたは垂れ幕をその紐の下に掛け、その垂れ幕 の内側に証の箱を運び入れなければならない。垂れ 幕は、聖所と至聖所とを隔てるものとなる。

34あなたは、至聖所にある証しの箱の上に、贖罪所 を置かなければならない。

35あなたは垂幕の外に机を置き、燭台を幕屋の南側 の机に向かい合わせに置き、机を北側に置かなけれ ばならない。

36また、あなたは天幕の入口のために、青糸、紫糸、 緋糸、撚り糸で織った亜麻布で、刺繍をした垂れ幕 を作らなければならない。

37あなたは、その垂れ幕のためにアカシヤ材の柱五 本を作り、それを金で覆い、その鉤も金で造らなけ ればならない。また、その柱のために青銅の台座五 つを鋳造しなければならない。

第27章

1あなたはアカシヤ材で祭壇を造らなければならない。 長さ五キュビト、幅五キュビト。祭壇は四角形で、 高さは三キュビトとする。

2あなたはその四隅に角を造りなさい。その角も同じ ものでなければならない。そしてそれを青銅で覆わ なければならない。

3あなたはまた、彼のために、灰を入れる皿、シャベ ル、鉢、肉刺し、火皿を造らなければならない。こ れらの器はみな青銅で造らなければならない。

4あなたはそれに青銅の網細工の格子を作り、その網 の四隅に青銅の環を四つ作る。

5そして、それを祭壇の周囲の下に置き、網が祭壇の 真ん中に届くようにしなければならない。

6あなたは祭壇のためにアカシヤ材の棒を作り、それ を青銅で覆わなければならない。

7そして、その棒は環に通され、その棒は祭壇を支え るために祭壇の両側に付けられる。

8あなたはそれを板でくり抜いて造らなければならな い。山であなたに示されるとおりに、彼らはそれを 造るであろう。

出エジプト

9あなたは幕屋の庭を造らなければならない。南側に は、庭のための垂れ幕を、辺に百キュビトの亜麻 の撚糸で織ったものを用いなければならない。

10その二十本の柱とその二十個の台座は青銅で造ら れ、柱の鉤とその金具は銀で造られる。

11北側にも同様に、長さ百キュビトの垂れ幕、二十 本の柱とその二十個の台座は青銅製、柱の鉤とその 金具は銀製とする。

12庭の西側の幅には五十キュビトの垂幕を設け、柱 は十本、台座も十個とする。

13東側の庭の幅は五十キュビトとする。

14門の一方の側の垂幕は十五キュビトとし、柱は三 本、台座も三つとする。

15反対側には十五キュビトの垂れ幕を掛ける。柱は 三本、台座も三つ。

16庭の門には、長さ二十キュビトの垂幕を掛けなけ ればならない。その垂幕は青糸、紫糸、緋糸、撚り 糸で織った亜麻布で、刺繍で細工しなければならな い。その柱は四本、その台座も四つなければならな い。

17庭の周囲の柱はすべて銀の縁取りが施され、その 鉤は銀、その台座は青銅でなければならない。

18庭の長さは百キュビト、幅はどこも五十キュビト、 高さは五キュビトの撚り糸で織った亜麻布で作り、 その台座は青銅で作る。

19幕屋のすべての用具、幕屋のすべての釘、および 庭のすべての釘は青銅で造らなければならない。

20あなたはイスラエルの人々に命じて、ともしびが 常に燃えるように、ともしびのために砕いた純粋な オリブ油をあなたのところに持って来させなけれ ばならない。

21会見の幕屋の垂れ幕の外、すなわち証の箱の前に ある所で、アロンとその子らは夕から朝まで主の前 にこれを整頓しなければならない。これはイスラエ ルの子らのために代々守るべき永遠の掟となる。

第28章

1あなたは、イスラエルの人々の中から、あなたの兄 弟アロンとその息子たち、すなわちアロン、ナダブ、 アビフ、エレアザル、イタマルを連れて行き、祭司 としてわたしに仕えさせなさい。

2あなたは、あなたの兄弟アロンのために、栄光と美 しさのために聖なる衣服を作らなければならない。

3あなたは、わたしが知恵の霊を満たした、心の賢い 者たちすべてに告げて、アロンの衣服を作って彼を 聖別させ、祭司の職としてわたしに仕えさせなけれ ばならない。

4彼らが作らなければならない衣服は次のとおりであ る。胸当て、エポデ、長衣、刺繍の上着、帽子、帯。 彼らはあなたの兄弟アロンとその息子たちのために 聖なる衣服を作り、彼が祭司として私に仕えるよう にしなければならない。

5彼らは金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸を取るであ ろう。

6彼らは金糸、青糸、紫糸、緋糸、撚り糸で織った亜 麻布で、巧みな細工をもってエポデを作らなければ ならない。

7その二つの肩当ては、その両端で結合され、このよ うに結合される。

8エポデの帯も、エポデの作りと同じもので、金糸、 青糸、紫糸、緋糸、撚り糸で織った亜麻糸で作らな ければならない。

9あなたは縞めのう二つの石を取り、その上にイスラ エルの子らの名を刻みなさい。

10彼らの名前のうち六つは一つの石に刻まれ、残り の六つの名前は、生まれた順にもう一つの石に刻ま れた。

11あなたは、石に彫り物をする者の技量で、印章に 彫り物をするように、二つの石にイスラエルの子ら の名を刻み、それを金の枠にはめ込まなければなら ない。

12あなたはその二つの石をエポデの肩につけ、イス ラエルの子らの記念の石としなければならない。ア ロンは主の前にその二つの肩に彼らの名を負って記 念としなければならない。

13あなたは金の帯を造らなければならない。

14また、その両端に純金の鎖を二つ作り、それを編 み細工で作り、その編み鎖をその端に結び付けなさ い。

15あなたはまた、巧みな細工をもって、裁きの胸当 てを作らなければならない。それは、エポデの細工 に倣って、金糸、青糸、紫糸、緋糸、撚り糸で織っ た亜麻糸で作らなければならない。

16それは二重に四角形にされ、その長さは指当た り、その幅も指当たりとなる。

17あなたはそれに宝石をはめ込む。四列の宝石とす る。第列は赤めのサファイア、黄玉髄、カーバン クル石とする。これが第一列となる。

18第二列はエメラルド、サファイア、ダイヤモンド である。

19第三列は、瑪瑙、めのう、紫水晶。

20第四列は緑柱石、縞めのう、碧玉であり、これら は金の枠の中に埋め込まれる。

21その宝石にはイスラエルの子らの名が刻まれ、そ の名に従って十二個、印章の彫刻のように、十二部 族ごとにそれぞれその名が刻まれる。

22あなたは胸当ての端に純金の輪飾りの鎖を作らな ければならない。

23あなたは胸当てに二つの金の環を作り、その二つ の環を胸当ての両端につけなければならない。

24そして、その二本の金の輪を胸当ての端にある二 つの環に通さなければならない。

25そして、二つの輪の鎖の残りの二つの端を二つの 輪に結び、エポデの肩当ての前部に付ける。

26また、金の環二つを作り、それを胸当ての両端、 すなわちエポデの内側の縁に付けなさい。

27また、金の環を二つ作り、エポデの下部の両側、 エポデの前部の方、エポデのもうつのつなぎ目の 反対側、エポデの帯の上の部分に付けなさい。

出エジプト

28そして、胸当てを青いひもでエポデの環に結びつ け、それがエポデの帯の上になるようにし、胸当て がエポデから外れないようにする。

29アロンは聖所に入るとき、裁きの胸当てにあるイ スラエルの子らの名を胸につけ、主の前に常に記念 として置かなければならない。

30あなたはまた、ウリムとトンミムを裁きの胸当て の中に入れなければならない。アロンが主の前に出 るとき、それらは彼の胸の上にあるべきである。ア ロンは主の前に、イスラエルの子らの裁きを常にそ の胸に負うであろう。

31エポデの外套はすべて青色で作らなければならな い。

32その頂部、すなわちその中央に穴をあけ、その穴 の周囲に、まるで羽織り物の穴のように、織りの縁 飾りをつけて、それが裂けないようにする。

33また、その縁の下部に、青、紫、緋色のざくろを 縁の周囲に作り、その間に金の鈴を周囲につけなさ い。

34衣の縁の周囲に、金の鈴とざくろ、金の鈴とざく ろ。

35アロンは奉仕をしなければならない。彼が主の前 に聖所に入るとき、また出るときに、彼の声が聞か れなければならない。そうすれば、彼は死なないで あろう。

36あなたは純金の板を作り、その上に印章の彫刻の ように「主への聖なるもの」と刻みなさい。

37あなたはそれを青いひもにつけて、帽子の上に置 き、帽子の先端に付けなければならない。

38それはアロンの額にあるべきであり、イスラエル の子らがすべての聖なる供え物として聖別する聖な るものの罪は、アロンが負うべきものである。それ は常に彼の額にあるべきであり、それは主の前に受 け入れられるためである。

39あなたは亜麻布で上着に刺繍をし、亜麻布で帽子 を作り、また、刺繍の帯を作らなければならない。

40あなたはアロンの子らのために上着を作り、彼ら のために帯を作り、彼らのために栄誉と美しさのた めに帽子を作らなければならない。

41あなたはこれをあなたの兄弟アロンと彼と共にい る彼の子らに着せ、彼らに油を注ぎ、聖別し、聖別 して、祭司の職をもってわたしに仕えさせなければ ならない。

42あなたは彼らの裸を隠すために亜麻布のズボンを 作らなければならない。それは腰から腿まで届くも のでなければならない。

43これらは、アロンとその子らが会見の幕屋に入る とき、あるいは聖所で奉仕するために祭壇に近づく ときに、彼らが罪を負って死ぬことのないように守 らなければならない。これは彼とその後の子孫にと って永遠の定めとなる。

第29章

1あなたが彼らを聖別し、祭司としてわたしに仕える ために、あなたが彼らにしなければならないことは 次のとおりである。若い雄牛一頭と、傷のない雄羊 二頭を取り、

2また、種を入れないパンと、油で和えた種を入れな い菓子と、油を塗った種を入れないせんべいを、小 麦粉で作らなければならない。

3あなたはそれらを一つの籠に入れ、その籠に雄牛と 二頭の雄羊と一緒に入れて運びなさい。

4あなたはアロンとその子らを会見の幕屋の入口に連 れて行き、水で彼らを洗わなければならない。

5あなたは衣服を取り、アロンに上着とエポデの外套 とエポデと胸当てを着せ、エポデの帯を締めさせな さい。

6あなたは彼の頭に帽子をかぶらせ、その帽子の上に 聖なる冠をかぶらせなければならない。

7それから、注ぎ油を取って、彼の頭に注ぎ、彼に油 を注ぎなさい。

8あなたは彼の息子たちを連れて来て、彼らに上着を 着せなさい。

9あなたはアロンとその子らに帯を締めさせ、帽子を かぶらせなければならない。祭司の職は永久に彼ら のものとなる。あなたはアロンとその子らを聖別し なければならない。

10あなたは雄牛を会見の幕屋の前に連れて来させ、 アロンとその子らはその雄牛の頭に手を置かなけれ ばならない。

11あなたは会見の幕屋の入口で主の前で雄牛をほふ らなければならない。

12あなたは雄牛の血を取って、指で祭壇の角に塗り、 その血を全部祭壇の底のそばに注ぎなさい。

13あなたは内臓をおおう脂肪と、肝臓の上の小葉と、 二つの腎臓と、それらの上にある脂肪をすべて取っ て、祭壇の上で焼かなければならない。

14ただし、その雄牛の肉と皮と糞とは、宿営の外で 火で焼かなければならない。それは罪のための捧げ 物である。

15あなたはまた雄羊一頭を取り、アロンとその子ら はその雄羊の頭に手を置かなければならない。

16あなたはその雄羊をほふり、その血を取って祭壇 の周囲に振りかけなければならない。

17あなたはその雄羊を切り分け、その内臓と足を洗 い、それをその切り分けた部分と頭に付けなさい。

18あなたはその雄羊を全部祭壇の上で焼かなければ ならない。それは主への全焼の捧げ物である。それ は主への火による捧げ物であり、香ばしいかおりで ある。

19あなたはもう頭の雄羊を取り、アロンとその子 らはその雄羊の頭に手を置かなければならない。

20それから、あなたはその雄羊を殺し、その血を取 って、それをアロンの右の耳たぶと、その子らの右 の耳たぶと、彼らの右手の親指と、右足の親指につ け、その血を祭壇の周囲に振りかけなさい。

出エジプト

21あなたは祭壇の上の血と注ぎ油とを取って、アロ ンとその衣服、その子らと、彼と共にいるその子ら の衣服に振りかけなければならない。こうして、ア ロンとその衣服、その子らと、彼と共にいるその子 らの衣服は聖別される。

22また、その雄羊から脂肪と尻と、内臓をおおう脂 肪と、肝臓の上の小葉と、二つの腎臓と、その上の 脂肪と、右の肩とを取らなければならない。それは 聖別のための雄羊だからである。

23また、主の前にある種入れぬパンのかごから、パ ン一個、油を塗ったパン一個、薄焼きパン一個を取 り、

24あなたはこれをみなアロンとその子らの手に渡し、 それを主の前に揺り動かして揺り動かし、揺り動か して奉納物としなければならない。

25あなたはそれを彼らの手から受け取り、祭壇の上 で全焼の供え物として焼いて、主の前に香ばしいか おりとしなければならない。それは主への火による 供え物である。

26あなたはアロンの奉献の雄羊の胸を取り、それを 主の前に揺り動かして揺祭としなさい。それがあな たの分となる。

27あなたは奉献の雄羊のうち、揺り動かされ、また 持ち上げられる揺り動かしの捧げ物の胸と、アロン とその子らとのための捧げ物の肩を聖別しなければ ならない。

28それはイスラエルの人々から永久にアロンとその 子らのものと定められる。それは奉納物だからであ る。それはイスラエルの人々からの和解の供え物の 犠牲、すなわち主への奉納物となる。

29アロンの聖なる衣服は彼の後の子孫のものとなり、 彼らはそれを着て油を注がれ、聖別される。

30彼に代わって祭司となるその子は、会見の幕屋に 入って聖所で奉仕する時、七日間これを着けなけれ ばならない。

31あなたは奉献の雄羊を取り、その肉を聖所で煮な ければならない。

32アロンとその子らは会見の幕屋の入口で、雄羊の 肉と、籠の中のパンとを食べなければならない。

33彼らは、罪の償いに用いられた物を食べ、聖別し、 神聖化しなければならない。しかし、それらは聖な るものであるため、異邦人はそれを食べてはならな い。

34もし奉納の肉、あるいはパンが朝まで残っている ならば、その残りを火で焼かなければならない。そ れは聖なるものであるので、食べてはならない。

35あなたは、わたしがあなたに命じたすべてのこと を、アロンとその子らにこのように行わなければな らない。あなたは彼らを七日間聖別しなければなら ない。

36あなたは毎日、罪の償いのために雄牛を罪の供え 物としてささげなければならない。また、罪の償い をした後は、祭壇を清め、それに油を注いで聖別し なければならない。

37七日間、祭壇のために罪の償いをし、それを聖別 しなければならない。祭壇は、いと聖なるものとさ れ、祭壇に触れるものはすべて聖なるものとされる。

38あなたが祭壇の上にささげるべきものは、歳の 子羊二頭、毎日絶えずささげなければならない。

39一頭の子羊は朝にささげ、もう一頭の子羊は夕方 にささげなさい。

40また、その子羊頭には、小麦粉十分のエパと、 打ち油ヒンの四分のを混ぜたもの、また、ぶど う酒ヒンの四分のを注ぎの供え物として添えた。

41もう一頭の子羊は夕方にささげ、朝の穀物のささ げ物とそれに対する注ぎのささげ物と同じようにし て、主への火によるささげ物として香ばしいかおり としなければならない。

42これはあなたがたの代々、会見の幕屋の入口で主 の前に絶えずささげられる全焼のいけにえとなる。 わたしはそこであなたがたに会い、そこであなたに 語るであろう。

43そしてわたしはそこでイスラエルの子らと会う。 幕屋はわたしの栄光によって聖別される。

44わたしは会見の幕屋と祭壇を聖別する。また、ア ロンとその子らを聖別して、祭司の職としてわたし に仕えさせる。

45わたしはイスラエルの子らの間に住み、彼らの神 となるであろう。

46そして彼らは、わたしが彼らの神、主であること を知るであろう。わたしが彼らをエジプトの地から 導き出し、彼らの中に住むようにしたのである。わ たしは彼らの神、主である。

第30章

1あなたは香をたくための祭壇を造らなければならな い。それはアカシヤ材で造らなければならない。

2その長さはキュビト、その幅もキュビトで、四 角形とし、その高さは二キュビトとし、その角も同 じ形とする。

3あなたは、その頂部と周囲の側面と角を純金で覆い、 その周囲に金の冠を造らなければならない。

4また、その頂の下の二つの隅に二つの金の環を造り、 その両側にそれを造りなさい。それらは、それを支 える棒を通す場所となる。

5あなたはアカシヤ材の棒を作り、それを金で覆わな ければならない。

6あなたはそれを、あかしの箱のそばの垂れ幕の前、 あかしの箱の上にある贖罪所の前に置かなければな らない。わたしはその所であなたと会うであろう。

7アロンは毎朝その上で香ばしい香をたかなければな らない。また、ともしびを準備するときにも、その 上で香をたかなければならない。

8アロンは夕方にともしびをともすとき、その上で香 をたかなければならない。それは代々主の前に絶え ることのない香である。

出エジプト

9あなたたちはその上に異国の香、全焼のいけにえ、 穀物のささげ物をささげてはならない。またその上 に注ぎのささげ物を注いではならない。

10アロンは年に度、罪の償いの供え物の血をもっ て、その角の上で償いをしなければならない。彼は 代々、年に一度、その上で償いをしなければならな い。それは主にとって最も聖なるものである。

11主はモセに言われた、

12あなたがイスラエルの子らを数え、その数を数え たとき、彼らはおのおの自分の命の償いとして主に ささげなければならない。あなたが彼らを数えると き、彼らの間に災いが起こらないようにするためで ある。

13数えられた者のうち、通り過ぎる者は皆、聖所の シェケルに従って半シェケルずつこれをささげなけ ればならない。(シェケルは二十ゲラである。) 半シェケルは主への供え物となる。

14数えられた者のうち、通り過ぎる者のうち、二十 歳以上の者は皆、主に供え物をささげなければなら ない。

15あなたがたの魂の償いのために、主に供え物をさ さげるとき、富める者はそれより多く与えてはなら ない。また、貧しい者も半シェケルより少なく与え てはならない。

16あなたはイスラエルの子らの償いの金を取り、会 見の幕屋の奉仕のためにそれを定めなければならな い。それは主の前にイスラエルの子らのための記念 となり、あなたがたの魂のために償いをするもので ある。

17主はモセに言われた、

18また、洗うための洗盤と、洗うための台を青銅で 造り、それを会見の幕屋と祭壇の間に置き、その中 に水を入れなければならない。

19アロンとその子らはそこで手と足を洗わなければ ならない。

20彼らが会見の幕屋に入るとき、死なないように水 で身を清めなければならない。また、火による供え 物を主にささげるために祭壇に近づくときも、そう しなければならない。

21彼らは死なないように、手と足を洗わなければな らない。これは彼らにとって、また彼とその子孫に とって代々永遠の定めとなる。

22主はまたモセに言われた、

23また、主な香料として、純粋な没薬五百シェケル、 甘い肉桂はその半分の二百五十シェケル、菖蒲二百 五十シェケル、

24桂皮は聖所のシェケルに従って五百シェケル、オ リブ油はヒン。

25あなたはそれを聖なる香油とし、薬剤師の技術に 従って香油を調合しなさい。それは聖なる注ぎ油と なる。

26あなたは会見の幕屋と証の箱にこれをもって油を 注ぎ、

27机とそのすべての器、燭台とその器、香の祭壇、

28また、全焼のいけにえの祭壇とそのすべての器、 洗盤とその台。

29あなたはこれを聖別して、最も聖なるものとしな ければならない。これに触れるものはすべて聖なる ものとされなければならない。

30あなたはアロンとその子らに油を注いで聖別し、 祭司の職としてわたしに仕えさせなければならない。

31あなたはイスラエルの人々に告げて言いなさい。 『これはあなたがたの代々にわたってわたしの聖な る注ぎ油となるであろう。

32これを人の肉に注いではならない。また、これと 同じものを、これと同じ組成のものにしてはならな い。これは聖なるものであり、あなた方にとって聖 なるものである。

33これに似たものを調合する者、あるいはこれを他 国人に与える者は、その民の中から断ち切られるで あろう。

34主はモーセに言われた、「あなたは香料、スタク テ、オニキス、ガルバナムを取りなさい。これらの 香料と純粋の乳香を同じ重さずつ加えなさい。

35あなたはそれを調合して、薬剤師の技術にしたが って、純粋で聖なる香料、菓子としなさい。

36あなたはそれを細かく砕き、わたしがあなたと会 う会見の幕屋の中の証の箱の前に置かなければなら ない。それはあなたにとって最も聖なるものとなる であろう。

37あなたがたが作る香料は、その配合に従って自分 のために作ってはならない。それは主のために聖な る物となるであろう。

38これに似たものを作り、それを嗅ぐ者は、民の中 から断ち切られるであろう。

第31章

1主はモセに言われた、

2見よ、わたしはユダ族のフルの子ウリの子ベザレル を名指しで呼んだ。

3そして、わたしは彼に神の霊を満たし、知恵と悟り と知識とあらゆる技を与えた。

4巧みな技を考案し、金、銀、青銅で細工し、

5また、石を切り出してはめ込み、木を彫り、あらゆ る細工を施す。

6見よ、わたしは彼と共に、ダン族のアヒサマクの子 アホリアブを与え、すべて心の賢い者の心に知恵を 与えて、わたしがあなたに命じたすべてのことを彼 らに行わせる。

7会見の幕屋、証しの箱、その上にある贖罪所、幕屋 のすべての器物、

8また机とその用具、清浄な燭台とその用具すべて、 香の祭壇、

9また、全焼のいけにえの祭壇とそのすべての備品、 洗盤とその台、

10祭司アロンの奉仕用の衣服、聖なる衣服、祭司の 務めを果たすその子らの衣服、

出エジプト

11また聖所のための注ぎ油と香ばしい香とを、わた しが命じたとおりに行わなければならない。

12主はモセに言われた、

13あなたはまたイスラエルの人々に告げて言いなさ い。『あなたたちは必ずわたしの安息日を守らなけ ればならない。これはわたしとあなたたちとの間の、 代々にわたるしるしであり、わたしがあなたたちを 聖別する主であることを、あなたたちが知るためで ある。

14それゆえ、安息日はあなたがたにとって聖なる日 であるから、これを守らなければならない。これを 汚す者は、必ず死刑に処せられなければならない。

また、その日に仕事をする者は、民の中から断ち切 られなければならない。

15六日間は仕事をしてもよい。しかし、七日目は主 の聖なる休みの安息日である。安息日に仕事をする 者は、必ず死刑に処せられなければならない。

16それゆえ、イスラエルの子らは安息日を守り、 代々にわたって安息日を守り、永遠の契約としなけ ればならない。

17これはわたしとイスラエルの人々との間の永遠の しるしである。主は六日間で天と地を造り、七日目 に休んで元気を回復された。

18そして、シナイ山でモーセと語り終えたとき、神 はモセに、神の指で書かれた証の石の板二枚を与 えた。

第32章

1民はモーセが山から下りて来ないのを見て、アロン のもとに集まり、彼に言った。「立って、私たちの ために神々を造ってください。それは私たちの先頭 に立つものです。私たちをエジプトの国から導き上 ったあのモセという人がどうなったのか、私たち にはわかりません。」

2アロンは彼らに言った、「あなたがたの妻、息子、 娘たちの耳にある金の耳輪をはずして、わたしのと ころに持ってきなさい。

3そして民は皆、耳につけていた金の耳輪を外して、 アロンのもとに持ってきた。

4彼はそれを彼らの手から受け取り、それを彫刻刀で 形作り、鋳物の子牛を造りました。彼らは言いまし た、「イスラエルよ、これらはあなたをエジプトの 国から導き上ったあなたの神々です。」

5アロンはそれを見て、その前に祭壇を築き、布告し て言った、「明日は主の祭りである。」

6翌日、彼らは早く起きて、全焼のいけにえをささげ、 和解のいけにえを携えて来た。民は座って食べたり 飲んだりし、立ち上がって遊んだ。

7主はモーセに言われた、「行って下って行きなさい。 あなたがエジプトの地から導き出したあなたの民は 堕落したからである。

9主はモセに言われた、「わたしはこの民を見たが、 これはかたくなな民である。

10それゆえ、今、わたしを放っておいてくれ。わた しの怒りが彼らに向かって燃え上がり、わたしは彼 らを滅ぼし尽くす。そして、わたしはあなたを大い なる国民とする。

11モーセはその神、主に嘆願して言った、「主よ、 あなたが大いなる力と強い御手とをもってエジプト の国から導き出されたあなたの民に対して、なぜあ なたは怒りを燃やされるのですか。

12それゆえ、エジプト人は、「神は悪事のために彼 らを連れ出し、山々で彼らを殺し、地の面から彼ら を絶やそうとしたのか」と語って、なぜそう言わな ければならないのか。あなたの激しい怒りをやめ、 あなたの民に対するこの災いを悔い改めてください。

13あなたのしもべアブラハム、イサク、イスラエル を思い出してください。あなたはご自身をさして彼 らに誓い、こう言われました。「わたしはあなたが たの子孫を天の星のように増やす。わたしが約束し たこの地をことごとくあなたがたの子孫に与え、彼 らはそれを永遠に受け継ぐであろう。」

14主は、その民に下そうとしていた災いを悔い改め られた。

15そこでモーセは身をめぐらして山から下りた。そ の手には証の板二枚があった。その板の両面には文 字が書かれており、その表にも裏にも文字が書かれ ていた。

16その石板は神の御業であり、その文字は石板に刻 まれた神の文字であった。

17ヨシュアは民の叫び声を聞いて、モーセに言った。 「陣営の中に戦いの声がする。」

18彼は言った、「それは勝利を求めて叫ぶ者の声で はなく、敗北を嘆く者の声でもない。しかし、わた しが聞くのは歌う者の声だ。」

19モセが宿営に近づくと、子牛と踊りとを見たの で、モーセは怒りに燃え、手から石板を投げ捨て、 山の下でそれを打ち砕いた。

20そして彼は彼らが造った子牛を取って火で焼き、 それを粉々に砕き、水の上に撒いて、イスラエルの 人々に飲ませた。

21モセはアロンに言った。「この民はあなたに何 をしたので、あなたは彼らにこのような大きな罪を 負わせたのか。

22アロンは言った。「主君の怒りが激しくならない ようにしてください。民が悪事を企てていることは、 あなたはご存じです。」

23彼らはわたしに言った、「わたしたちに先立って 進む神々を造ってください。わたしたちをエジプト の国から導き上ったあのモーセという人がどうなっ たのか、わたしたちには分からないのです。」

24そこでわたしは彼らに言った、「だれでも金を持 っている者は、それを切り取って食べなさい」。彼

8彼らはわたしが命じた道からすぐにそれて、鋳物の 子牛を造り、それを拝み、それに犠牲をささげて言 った、「イスラエルよ、これらはあなたをエジプト の地から導き上ったあなたの神々である」。

出エジプト らはそれをわたしに渡したので、わたしはそれを火 の中に投げ込んだ。すると、この子牛が出てきた。

25モセは民が裸であるのを見た。アロンが彼らを 裸にして敵の前で恥をかかせたのである。

26モーセは宿営の門に立って言った、「主の側に立 つ者はだれか。その人をわたしのところに来させな さい。」すると、レビの子らは皆彼のもとに集まっ た。

27彼は彼らに言った、「イスラエルの神、主はこう 仰せられる。『おのおの腰に剣を帯び、陣営全体の 門から門へと出入りし、おのおのその兄弟、おのお のその仲間、おのおのその隣人を殺せ。

28レビの子孫はモセの言葉どおりに行なった。そ の日、民のうち約三千人が倒れた。

29モーセはこう言っていた。「あなたがたは、それ ぞれ自分の息子、兄弟にしたがって、きょう、主に 身をささげなさい。そうすれば、主はきょう、あな たがたに祝福を与えてくださるであろう。」

30翌日、モセは民に言った。「あなたがたは大き な罪を犯した。今、わたしは主のもとに上って行こ う。おそらくあなたがたの罪を償うことができるだ ろう。」

31モーセは主のもとに帰って言った、「ああ、この 民は大きな罪を犯し、金の神々を造りました。

32しかし今、あなたが彼らの罪を赦して下さるなら ば、また赦されないならば、どうか、あなたが書き 記されたあなたの書物から私を消し去ってください。

33主はモーセに言われた。「わたしに対して罪を犯 した者は、だれでもわたしの書から消し去ろう。」

34それゆえ、今、行って、わたしがあなたに告げた 場所に民を導きなさい。見よ、わたしの使いがあな たの前に進もうとする。しかし、わたしが訪れる日 に、わたしは彼らの罪を罰する。

35主は、民がアロンの造った子牛を造ったために、 彼らを罰された。

第33章

1主はモーセに言われた、「あなたと、あなたがエジ プトの地から導き上った民は、ここから立ち去って、 わたしがアブラハム、イサク、ヤコブに誓って、 『わたしはそれをあなたの子孫に与える』と言った 地へ上りなさい。

2わたしはあなたの前に御使いを遣わし、カナン人、 アモリ人、ヘテ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人を 追い払う。

3乳と蜜の流れる地へ。わたしはあなたの中にあって は上って行かない。あなたはかたくなな民だからで ある。わたしが途中であなたを滅ぼしてしまう恐れ があるからである。

4民衆はこの悪い知らせを聞いて悲しんだ。そしてだ れも彼に装飾品を着ける者はいなかった。

5主はモーセに言われた。「イスラエルの人々に言い なさい。あなたたちはかたくなな民である。わたし は、たちまちあなたたちの真ん中に上って来て、あ

なたたちを滅ぼす。それゆえ、今、あなたたちの飾 り物を脱ぎ捨てなさい。そうすれば、わたしはあな たたちに何をすべきかを知るであろう。」

6イスラエルの人々はホレブ山のそばで自分たちの装 飾品を脱ぎ捨てた。

7モーセは幕屋を取り、宿営の外、宿営から遠く離れ たところにそれを張り、それを会見の幕屋と名付け た。そして主を求める者は皆、宿営の外にある会見 の幕屋に出て行った。

8モーセが幕屋に出て行くと、民は皆立ち上がり、そ れぞれ自分の天幕の入口に立って、モーセが幕屋に 入るまで見守った。

9モセが幕屋に入ると、雲の柱が降りてきて幕屋の 入口に立った。そして主はモセと語られた。

10民は皆、幕屋の入口に雲の柱が立っているのを見 た。そして民は皆、自分の天幕の入口で立ち上がり、 礼拝した。

11主は、人がその友に語るように、顔と顔を合わせ てモセに語られた。モセは宿営に引き返したが、 彼のしもべであるヌンの子ヨシュアという若者は幕 屋から出なかった。

12モーセは主に言った。「あなたはわたしに、『こ の民を導き上れ』とおっしゃいますが、わたしと一 緒にだれを遣わすのかを、わたしに知らせてくださ っていません。しかしあなたは、『わたしはあなた の名を知っている。あなたはわたしの前に恵みを得 ている』とおっしゃいました。

13それで、今、私があなたの前に恵みを得ているな ら、どうか今、あなたの道を私に示してください。 そうすれば、私はあなたを知り、あなたの前に恵み を得ることができます。この国民があなたの民であ ることを心に留めてください。

14そして彼は言った、「わたしはあなたと共に行き、 あなたに安息を与えよう」。

15彼は言った、「もしあなたが私と一緒に行かれな いなら、私たちをここから連れ出さないでくださ い。」

16私とあなたの民があなたの前に恵みを得たことは、 ここでどのようにして知られるのでしょうか。それ は、あなたが私たちと一緒に行かれることではない でしょうか。私とあなたの民は、地の面にいるすべ ての民から区別されるのです。

17主はモセに言われた。「わたしはまた、あなた が言ったこの事を行う。あなたはわたしの前に恵み を得たからである。わたしはあなたの名を知ってい る。」

18彼は言った、「お願いです、あなたの栄光を見せ てください。」

19彼は言った、「わたしはわたしのすべての善をあ なたの前に通らせ、主の名をあなたの前に宣べ伝え よう。わたしは恵みを施したい者に恵みを施し、わ たしがあわれみをかけたい者にあわれみをかけよ う」。

出エジプト

20すると彼は言った、「あなたはわたしの顔を見る ことはできない。わたしを見て生きている人はいな いからである」。

21主は言われた、「見よ、わたしのかたわらにつ の場所がある。あなたは岩の上に立ちなさい。

22わたしの栄光が通り過ぎるとき、わたしはあなた を岩の裂け目に置き、わたしが通り過ぎるとき、わ たしの手であなたを覆うであろう。

23わたしは手をひきさげる。あなたはわたしの背を 見るであろう。しかしわたしの顔は見えないであろ う。

第34章

1主はモーセに言われた、「最初の石の板と同じよう な石の板二枚を切り出しなさい。わたしはあなたが 砕いた最初の石の板にあった言葉を、その石の板に 書き記そう。」

2朝のうちに準備を整えて、朝のうちにシナイ山に登 り、山の頂上でわたしの前に立ちなさい。

3あなたと共に登る者はだれもいないであろう。また、 山のどこにも人の姿が見られてはならない。羊や牛 をその山の前で飼ってはならない。

4そして彼は最初のものと同様の石の板二枚を切り出 した。そしてモーセは朝早く起きて、主が命じられ たとおりシナイ山に登り、その二枚の石の板を手に 取った。

5主は雲のうちに降って来て、彼とともにそこに立ち、 主の名を宣べ伝えた。

6主は彼の前を通り過ぎて、こう宣言された。「主、 主なる神、慈悲深く、恵み深く、忍耐強く、慈しみ と真実に満ちた者。

7慈悲を千代まで保ち、咎と背きと罪を赦す。しかし、 決して罪人を無罪にはしない。父の咎を子に、さら に孫に三代、四代まで報いる。

8モーセは急いで地に頭を下げて礼拝した。

9彼は言った、「主よ、もし私があなたの前に恵みを 得ましたら、どうか私の主よ、私たちの間に進んで 行ってください。私たちはかたくなな民ですから、 私たちの咎と罪を赦し、私たちをあなたの嗣業とし てください。」

10彼は言った、「見よ、わたしは契約を結ぶ。わた しはあなたのすべての民の前で、全地にも、またど の国民にも行われたことのないような不思議なわざ を行う。あなたのいるすべての民は主のわざを見る であろう。わたしがあなたに行うのは恐ろしいこと だからである。」

11わたしが、きょう、あなたに命じることを守りな さい。見よ、わたしは、アモリ人、カナン人、ヘテ 人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人をあなたの前から 追い払う。

12あなたは、あなたが行く地の住民と契約を結ばな いように注意しなさい。それは、あなたの中に罠と なるであろう。

13しかし、あなたたちは彼らの祭壇を破壊し、彼ら の偶像を打ち砕き、彼らのアシラ像を切り倒すであ ろう。

14あなたはほかの神を拝んではならない。主はねた む神である。その名は「ねたむ」である。

15あなたがその地の住民と契約を結び、彼らが自分 たちの神々を慕って淫行を行い、自分たちの神々に 犠牲をささげ、誰かがあなたを呼び、あなたがその 犠牲を食べることのないようにするためである。

16あなたは彼らの娘たちをあなたの息子たちにめと り、彼らの娘たちは彼らの神々を慕って淫行を行い、 またあなたの息子たちも彼らの神々を慕って淫行を 行う。

17あなたは鋳物の神々を造ってはならない。

18あなたは種入れぬパンの祭りを守らなければなら ない。わたしが命じたとおり、アビブの月に七日間、 種入れぬパンを食べなければならない。アビブの月 にあなたはエジプトから出てきたからである。

19巣穴を開けたものはすべて私のものである。また、 牛であれ羊であれ、あなたの家畜の初子のうち雄の ものはすべて私のものである。

20ただし、ろばの初子は小羊で買い戻さなければな らない。買い戻さないなら、その首を折らなければ ならない。あなたの息子の初子は皆買い戻さなけれ ばならない。ひとりも空手でわたしの前に出てはな らない。

21あなたは六日間働き、七日目には休まなければな らない。収穫の時も、収穫の時も、あなたは休まな ければならない。

22あなたは七週の祭り、小麦の収穫の初穂の祭り、 および年の終わりの収穫の祭りを守らなければなら ない。

23年に三度、あなたたちの男の子らは皆、イスラエ ルの神、主なる神の前に現れなければならない。

24わたしはあなたの前から諸国の民を追い払い、あ なたの領土を広げる。あなたが年に三度、あなたの 神、主の前に立つために上って行くとき、だれもあ なたの国を欲しがる者はないであろう。

25あなたはわたしの犠牲の血をパン種とともにささ げてはならない。また過越の祭りの犠牲を朝まで残 しておいてはならない。

26あなたの土地の初物の初物を、あなたの神、主の 家に携えて来なければならない。子やぎをその母の 乳で煮てはならない。

27主はモーセに言われた、「これらの言葉を書き記 せ。わたしはこれらの言葉の趣旨に従って、あなた とイスラエルとの間に契約を結んだのだ。」

28彼はそこで四十日四十夜主とともにいた。パンも 食べず、水も飲まなかった。そして契約の言葉、十 戒を石板に書き記した。

29モーセが二枚の証しの板を手に持ってシナイ山か ら下って来たとき、モーセは神と話している間、神 の顔の皮膚が光っていることに気づかなかった。

出エジプト

30アロンとイスラエルのすべての子らはモーセを見 ると、なんと彼の顔の皮膚が光を放っていたので、 彼に近づくことを恐れた。

31モーセは彼らを呼び寄せた。すると、アロンと会 衆の指導者たちは皆彼のもとに帰って来た。そこで モーセは彼らと話し合った。

32その後、イスラエルの子らは皆近寄ったので、彼 は主がシナイ山で彼に語られたことをことごとく彼 らに命じた。

33モーセは彼らと語り終えるまで、顔にベールをか ぶっていた。

34しかし、モーセが主の前に出て主と話すとき、彼 は外に出るまで覆いを脱いでいた。そして外に出て、 命じられたことをイスラエルの人々に語った。

35イスラエルの人々はモーセの顔を見ると、モーセ の顔の皮膚は光を放っていた。そこでモーセは、神 と話すために中に入るまで、再び顔に覆いをかぶっ ていた。

第35章

1モーセはイスラエル人の全会衆を集めて言った、 「これは主があなたがたに命じられた言葉である。

2六日間は仕事をしなさい。しかし、七日目はあなた たちにとって聖なる日、主の安息日である。その日 に仕事をする者はだれでも死刑に処せられる。

3安息日には、あなたがたの住まいのどこにも火をた くことは許されない。

4モセはイスラエル人の全会衆に言った、「これは 主が命じられたことである。

5あなたがたのうちから、主にささげる供え物を取り なさい。心から進んでささげる者は、金、銀、青銅、

6青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸、やぎの毛糸、

7赤く染めた雄羊の皮、だんごの皮、アカシヤ材、

8また、ともしびのための油、注ぎ油のための香料、 香ばしい香のための香料、

9また、縞めのう、エポデと胸当てにはめる宝石。

10あなたがたのうち、心の賢い者はみな来て、主が 命じられたことをすべて行わなければならない。

11幕屋、その天幕、その覆い、その枠、その板、そ の横木、その柱、その台座、

12箱とその棒、贖罪所、覆いの垂幕、

13机とその棒とそのすべての器と供えのパン、

14ともしびのための燭台と、その器具と、ともしび のための油と、

15香壇と、その棒と、注ぎ油と、香ばしい香と、幕 屋の入口の入口の垂れ幕と、

16燔祭の祭壇、その青銅の格子、その棒、そのすべ ての器、洗盤とその台、

17庭の垂れ幕、その柱とその台座、庭の入口の垂れ 幕、

18幕屋の釘、庭の釘、およびそのひも、

19聖所で奉仕するための奉仕用の衣服、すなわち、 祭司アロンの聖なる衣服と、祭司の職務を果たすた めのその子らの衣服。

20そしてイスラエルの子らの全会衆はモーセの前か ら立ち去った。

21すべて心に動かされた者、すべて霊に動かされた 者は、会見の幕屋の工事と、そのすべての奉仕と、 聖なる衣服のために、主への供え物を携えて来た。

22男も女も、心から進んで来る者は皆、腕輪、耳輪、 指輪、石板など、すべて金の飾り物を持って来た。 そして、献げ物をする者は皆、主に金の供え物を献 げた。

23青糸、紫糸、緋糸、亜麻布、やぎの毛糸、赤い雄 羊の皮、じゅうたんの皮を持っている者は皆、それ を持って来た。

24銀や青銅の供え物をささげた者は皆、主への供え 物を携えて来た。また、奉仕のあらゆる仕事のため にアカシヤ材を持っていた者も皆、それを携えて来 た。

25心の賢い女たちは皆、手で糸を紡ぎ、青糸、紫糸、 緋糸、亜麻糸を紡いだものを持って来た。

26そして、心に知恵を奮い立たせた女たちは皆、山 羊の毛を紡いだ。

27指導者たちは、エポデと胸当てにはめ込む縞めの うと宝石を持って来た。

28また、ともしびのための油、注ぎ油、香ばしい香 のための香料と油。

29イスラエルの人々は、主がモセの手を通して命 じられたすべての仕事のために、心から喜んでささ げる供え物を、男も女も皆、主に携えて来た。

30モーセはイスラエルの人々に言った。「見よ、主 はユダ族のフルの子ウリの子ベザレルを名指しで召 された。

31神は彼に神の霊を満たし、知恵と悟りと知識とあ らゆる技を与えた。

32また、金、銀、青銅で巧みな細工を考案し、

33また、石を切り出してはめ込み、木を彫って、あ らゆる巧みな仕事をする。

34彼は、ダン族のアヒサマクの子アホリアブと共に、 教えることを心に留めた。

35神は彼らに心の知恵を満たし、あらゆる仕事をさ せ、彫刻師、巧みな細工人、青糸、紫糸、緋糸、亜 麻布で刺繍をする者、機織りをする者、またあらゆ る仕事をする者、巧みな仕事を考案する者を造らせ た。

第36章

1そこで、ベザレエルとアホリアブおよびすべての心 の賢い人々は、主が彼らに知恵と理解力を授け、主 が命じられたすべてのことに従って、聖所の奉仕の ためのあらゆる仕事のやり方を悟らせた。

2モーセはベザレルとアホリアブ、および主が心に知 恵を授けられたすべての賢い人々、すなわち、心を 奮い立たせてその仕事に携わらせたすべての人々を 呼び寄せた。

3彼らは、イスラエルの子らが聖所の奉仕の務めのた めに携えて来た供え物すべてをモーセから受け取り、

出エジプト

それを用いて聖所を作った。また、彼らは朝ごとに、 自発的な供え物をモセのもとに携えて来た。

4そして、聖所のすべての工事をしていたすべての賢 者たちは、それぞれ自分の仕事を離れて立ち去った。

5彼らはモーセに言った、「民は主が命じられた工事 のために十分以上の物を持って来ています。

6モセは命令を出し、宿営中に布告させて言った、 「男も女も、聖所の供え物のために、これ以上働い てはならない」。こうして民は、ささげ物を携えて 来ることを禁じられた。

7彼らが持っていた材料は、それを作るのに必要なす べての作業に十分であり、多すぎた。

8幕屋の工事をする者のうち、心の賢い者は皆、撚り 糸で織った亜麻布、青糸、紫糸、緋糸で幕を十枚作 り、巧みな細工でケルビムを彫りつけた。

9幕の長さは二十八キュビト、幕の幅は四キュビトで、 幕はすべて同じ寸法であった。

10そして彼はその五つの幕を互いにつなぎ合わせ、 また他の五つの幕を互いにつなぎ合わせた。

11そして、枚の幕のつなぎ目の端に青い輪を作り、 他の幕のつなぎ目の端にも同じように作った。

12彼は枚の幕に輪五十個を作り、また、二枚目の 幕のつなぎ目の端にも輪五十個を作り、その輪で一 枚の幕を他の幕とつないだ。

13そして彼は金の輪五十個を作り、その輪で幕を互 いにつなぎ合わせた。こうしてつの幕屋となった。

14彼は幕屋の上の天幕のために、やぎの毛で幕を作 った。幕は十枚であった。

15幕の長さは三十キュビト、幕の幅は四キュビトで、 幕十枚は同じ大きさであった。

16そして、五枚の幕をそれぞれつずつつなぎ合わ せ、六枚の幕をそれぞれつずつつなぎ合わせた。

17そして、つなぎ合わせた幕の端に輪五十個を作り、 また、二番目の幕のつなぎ合わせた端にも輪五十個 を作った。

18そして彼は、天幕をつにまとめるために、青銅 の輪五十個を作った。

19彼はまた、赤く染めた雄羊の皮で天幕の覆いを作 り、その上にじゅうたんの皮で覆いを作った。

20彼は幕屋のためにアカシヤ材で立て板を造った。

21板の長さは十キュビト、板の幅は一キュビト半で あった。

22枚の板には二つのほぞがあり、その間隔は互い に等しかった。幕屋のすべての板はこのように造ら れた。

23彼は幕屋のために板を造った。すなわち南側のた めに板二十枚を造った。

24また、その二十の板の下に銀の台座四十を造り、 枚の板の下にその二つのほぞのために二つの台座 を造り、他の枚の板の下にその二つのほぞのため に二つの台座を造った。

25幕屋のもう一方の側、すなわち北の隅のために板 二十枚を造り、

26銀の台座四十個。つの板の下に二つの台座、他 の板の下に二つの台座。

27また幕屋の西側の両側に板六枚を造った。

28そして幕屋の両側の隅のために板二枚を造った。

29そして、それらは下で連結され、その先端でつ の環に連結された。彼はその両方を両方の隅でこの ようにした。

30板は八枚あり、その台座は銀の台座十六個で、板 ごとに台座が二つずつあった。

31彼はアカシヤ材の横木を作った。幕屋の方の側 の板のために五本、

32幕屋の他側の板のために横木五本、また幕屋の西 側の板のために横木五本を造った。

33そして、中央の横木を板の端から端まで貫通する ようにした。

34そして、その板を金で覆い、その金の環を横木を 通す場所とし、その横木を金で覆った。

35彼はまた青糸、紫糸、緋糸、撚糸で織った亜麻布 で垂幕を作り、巧みな細工でそれにケルビムを描い た。

36彼はそれにアカシヤ材の柱四本を造り、それを金 で覆った。その柱の鉤も金であった。また、柱のた めに銀の台座四つを鋳造した。

37彼はまた、青糸、紫糸、緋糸、撚り糸で織った亜 麻布で、幕屋の入口のために垂れ幕を作った。

38その柱五本とその鉤とは、その柱頭と柱脚を金で 覆ったが、その五つの台座は青銅であった。

第37章

1ベザレルはアカシヤ材で箱を造った。その長さは二 キュビト半、幅はキュビト半、高さもキュビト 半であった。

2そして、彼はそれを内側と外側に純金で覆い、その 周囲に金の冠を作った。

3彼はまた、その四隅に付ける金の環四つを鋳造した。 すなわち、その方の側に二つの環、他の方の側 に二つの環をつけた。

4彼はアカシヤ材の棒を作り、それを金で覆った。

5そして彼は、箱を運ぶために、その棒を箱の側面の 環に通した。

6そして彼は純金で贖罪所を造った。その長さは二キ ュビト半、幅はキュビト半であった。

7また、つの板から打ち出して二つの金のケルビム を造り、贖罪所の両端に置いた。

8一つのケルブをこの側の端に、もう一つのケルブを あちら側の端に造った。彼は贖罪所からその両端に ケルビムを造った。

9ケルビムは翼を高く広げ、その翼で贖罪所を覆い、 ケルビムの顔は互に顔を向けて贖罪所に向いていた。

10彼はアカシヤ材で机を造った。その長さは二キュ ビト、幅は一キュビト、高さは一キュビト半であっ た。

11そして、それを純金で覆い、その周囲に金の冠を 作った。

12また、その周囲に手幅の縁飾りを造り、その周囲 の縁飾りとして金の冠を造った。

出エジプト

13そして彼はそのために金の環を四つ鋳造し、その 環をその四つの脚の四隅に付けた。

14縁の向こう側には、テブルを支える棒を通すた めの環がありました。

15彼はアカシヤ材で棒を作り、それを金で覆って、 机を載せた。

16また彼は、机の上の器、すなわち、皿、スプン、 鉢、およびそれらを覆う蓋を純金で作った。

17彼はまた純金の燭台を造った。彼は打ち延べ棒で 燭台を造った。その軸も、その枝も、その鉢も、そ の節も、その花も、みな同じものであった。

18また、その側面から六つの枝が出ている。燭台の 三つの枝は、その方の側面から出ており、燭台の 三つの枝は、その他方の側面から出ている。

19つの枝にアーモンドの形をした三つの鉢、節と 花を造り、また別の枝にもアーモンドの形をした三 つの鉢、節と花を造り、燭台から出ている六つの枝 全体にそのように造ります。

20燭台には、アモンドの形をした四つの鉢と、そ の節と、その花とがあった。

21また、同じ枝の二つの枝の下にも節がつ、また 同じ枝の二つの枝の下にも節がつ、また同じ枝の 二つの枝の下にも節が一つ、六つの枝がそこから出 ている。

22その節と枝は同じもので、すべては純金の打ち延 べ細工であった。

23彼はまた、そのともしび皿七つと、その芯切りば さみと、その芯切り皿を純金で作った。

24彼は純金一タラントでそれと、それに伴うすべて の器物を造った。

25彼はまたアカシヤ材で香壇を造った。それは長さ キュビト、幅キュビトで四角形、高さ二キュビ トで、その角も同じものであった。

26そして、その頂部と周囲の側面と角を純金で覆い、 また周囲に金の冠を造った。

27そして、その冠の下、その両側の二つの隅に二つ の金の環を作り、それを支える棒を通す場所とした。

28彼はアカシヤ材の棒を作り、それを金で覆った。

29そして彼は薬剤師の技に従って、聖なる注ぎ油と 純粋な香料を作った。

第38章

1彼はまたアカシヤ材で全焼のいけにえの祭壇を造っ た。それは長さ五キュビト、幅五キュビトで四角形、 高さ三キュビトであった。

2彼はその四隅に角を造り、その角は同じものであっ た。そしてそれを青銅で覆った。

3彼は祭壇のすべての器物、すなわち、つぼ、シャベ ル、鉢、肉刺し、火皿を造った。そのすべての器物 は青銅で造った。

4そして彼は祭壇のために、その周囲から祭壇の中央 まで青銅の網の格子を造った。

5そして彼は、棒を差し込む場所となる青銅の格子の 四つの端に四つの環を鋳造した。

6彼はアカシヤ材の棒を作り、それを青銅で覆った。

7そして、祭壇を支えるために、その棒を祭壇の両側 の環に通し、板で祭壇をくりぬいた。

8彼はまた、会見の幕屋の入口に集まった女たちの鏡 として、青銅の洗盤とその台を青銅で作った。

9彼はまた庭を造った。庭の南側には、百キュビトの 撚り糸で織った亜麻布の垂れ幕があった。

10その柱は二十本、その青銅の台座も二十個あり、 柱の鉤と柱の金具は銀であった。

11北側の垂れ幕は長さ百キュビト、柱は二十本、そ の台座も二十個、柱の鉤と柱の金具は銀であった。

12西側には五十キュビトの垂れ幕があり、その柱は 十本、その台座も十個あり、柱の鉤とその金具も銀 であった。

13東側は東に向かって五十キュビト。

14門の方の側の垂幕は十五キュビトで、柱は三本、 台座も三つであった。

15庭の門の反対側には、こちら側とあちら側に、十 五キュビトの垂れ幕があり、柱は三本、台座も三つ あった。

16庭の周囲の垂れ幕はすべて、撚り糸で織った亜麻 布でできていた。

17柱の台座は青銅、柱の鉤と柱の角材は銀、柱頭の 覆いも銀であった。庭の柱はすべて銀の角材で覆わ れていた。

18庭の門の垂幕は青糸、紫糸、緋糸、撚り糸で織っ た亜麻布で縫い取られたもので、長さは二十キュビ ト、幅は高さ五キュビトで、庭の垂幕に致してい た。

19その柱は四本、その台座も四つ、その鉤は銀、そ の柱頭のおおいと、その角板も銀であった。

20幕屋とその周囲の庭の釘はすべて青銅であった。

21これは幕屋、すなわち証しの幕屋の総数であって、 モーセの命令に従って、祭司アロンの子イタマルの 手によって、レビ人の奉仕のために数えられたもの である。

22ユダ族のフルの子ウリの子ベザレルは、主がモ セに命じられたことをすべて行なった。

23彼とともにいたのは、ダン族のアヒサマクの子ア ホリアブで、彫刻師、巧みな細工人、また青糸、紫 糸、緋糸、亜麻糸で刺繍をする者であった。

24聖所のすべての工事のために要した金、すなわち 奉納物の金は、聖所のシェケルに従って、二十九タ ラント七百三十シェケルであった。

25会衆のうちから数えられた者の銀は、聖所のシェ ケルに従って百タラント、千七百七十五シェケルで あった。

26数えられるために出かけた二十歳以上の者、すな わち六十万三千五百五十人に対して、聖所のシェケ ルに基づいて、人当たりベカ、すなわち半シェ ケルが課せられた。

27聖所の台座と垂れ幕の台座は銀百タラントから鋳 造された。百タラントで百の台座、台座つにつき タラントであった。

出エジプト

28そして、千七百七十五シェケルで柱の鉤を作り、 柱頭を覆い、柱に切り込みを入れた。

29供え物の青銅は七十タラント二千四百シェケルで あった。

30また、彼はこれを用いて会見の幕屋の入口の台座 と、青銅の祭壇と、それに用いる青銅の格子、およ び祭壇のすべての器を造った。

31また周囲の庭の台座、庭の門の台座、幕屋のすべ ての釘、周囲の庭のすべての釘。

第39章

1彼らは青糸、紫糸、緋糸で聖所の奉仕のための服を 作り、また主がモーセに命じられたとおり、アロン の聖なる衣服を作った。

2そして彼は金糸、青糸、紫糸、緋糸、撚糸で織った 亜麻糸でエポデを作った。

3彼らは金を打ち延ばして薄い板にし、それを細工し て、青色、紫色、緋色、亜麻布に巧みな細工を施し た。

4彼らは、それを結合するために肩当てを作った。そ れは二つの端によって結合されていた。

5エポデの帯も、エポデの作りと同じもので、金糸、 青糸、紫糸、緋糸、撚り糸で織った亜麻糸でできて おり、主がモーセに命じられたとおりであった。

6彼らはまた、金の枠の中にしまわれた縞めのうを細 工し、印章を刻むようにして、イスラエルの子らの 名を刻んだ。

7そして彼はそれをエポデの肩に付け、イスラエルの 子らの記念の石とした。主がモーセに命じられたと おりであった。

8彼はまた、エポデの細工と同じように、金糸、青糸、 紫糸、緋糸、撚り糸で織った亜麻糸で、巧みな細工 を施して胸当てを作った。

9それは四角形で、胸当ては二重に作られ、長さも 指当たり、幅も指当たりで、二重になっていた。

10そして彼らはそれに四列の宝石をはめ込んだ。第 一列は赤めのメノウ、黄玉髄、カーバンクルであっ た。これが第一列であった。

11第二列は、エメラルド、サファイア、ダイヤモン ドです。

12第三列は、瑪瑙、めのう、紫水晶。

13第四列は緑柱石、縞めのう、碧玉であり、その枠 は金の枠の中に収められていた。

14その宝石はイスラエルの子らの名に従って十二個 あり、その名に従って、印章の刻印のように、十二 部族ごとにそれぞれその名が刻まれていた。

15彼らは胸当ての端に純金の輪飾りの鎖を作った。

16彼らは金の輪二つと金の輪二つを作り、その二つ の輪を胸当ての両端に付けた。

17そして、彼らは二本の金の輪を胸当ての端にある 二つの環に付けた。

18そして、その二つの輪の鎖の両端を二つの輪に結 び、それをエポデの肩当ての前の部分に付けた。

19彼らは金の環二つを作り、それを胸当ての両端、 すなわちエポデの内側の縁に付けた。

20また、彼らは他の二つの金の環を作り、それをエ ポデの下部の両側、エポデの前部の方、エポデのも うつのつなぎ目の反対側、エポデの帯の上方に付 けた。

21彼らは胸当てを青いひもでエポデの環に結びつけ、 それがエポデの帯の上になるようにした。また、胸 当てがエポデから外れないようにした。主がモーセ に命じられたとおりである。

22彼はエポデの外套を、すべて青色の織物で作った。

23その上着の真ん中には、上着の穴のような穴があ り、その穴の周囲には、裂けないように帯が巻かれ ていた。

24また、彼らはその上着のすそに青糸、紫糸、緋糸、 亜麻の撚糸で、ざくろを作った。

25彼らは純金の鈴を作り、その鈴を上着のすそ、ざ くろの間の周囲に付けた。

26奉仕のために着る服のすその周りに、鈴とざくろ、 鈴とざくろをつずつつけなさい。主がモセに命 じられたとおりである。

27彼らはアロンとその子らのために亜麻布で織った 上着を作った。

28また、亜麻布で作った帽子、亜麻布で作った立派 な帽子、撚り糸で織った亜麻布のズボン、

29また、撚り糸で織った亜麻布、青糸、紫糸、緋糸 で織った帯を作った。主がモーセに命じられたとお りである。

30彼らはまた、純金で聖なる冠の板を作り、その上 に、印章の彫刻のような文字、「主に聖なるもの」 と書いた。

31彼らはそれに青いひもを結び、それを帽子の高い ところに留めた。主がモーセに命じられたとおりで ある。

32こうして会見の天幕なる幕屋のすべての工事は完 了した。イスラエルの人々は主がモセに命じられ たとおりにすべて行った。

33彼らは幕屋と天幕、そのすべての用具、すなわち その枠、板、横木、柱、台座をモーセのもとに運び 入れた。

34また、赤く染めた雄羊の皮の覆い、じゅごんの皮 の覆い、覆いの垂れ幕、

35証しの箱とその棒と、贖罪所、

36食卓とそれに伴うすべての器、供えのパン、

37清浄な燭台と、そのともしび皿、そのともしび皿 のすべて、およびともしび皿の油、

38金の祭壇、注ぎ油、香ばしい香、幕屋の入口の垂 れ幕、

39青銅の祭壇と、その青銅の格子、その棒、そのす べての器、洗盤とその台、

40庭の垂幕、その柱と座、庭の門の垂幕、そのひも と釘、会見の天幕のための幕屋の奉仕に用いるすべ ての器、

出エジプト

41聖所で奉仕するための奉仕用の衣服、祭司アロン の聖なる衣服、および祭司の職務を果たすためのそ の子たちの衣服。

42イスラエルの人々は、すべて主がモーセに命じら れたとおりにその仕事をした。

43モーセはすべての工事を見渡したが、彼らは主が 命じられたとおりにそれを行っていた。そこでモ セは彼らを祝福した。

第40章

1主はモセに言われた、

2第の月の日に会見の天幕なる幕屋を建てなけれ ばならない。

3あなたはその中に証の箱を置き、その箱を垂れ幕で 覆わなければならない。

4あなたは机を運び入れ、その上に並べるべき物を整 えなければならない。また燭台を運び入れ、そのと もしびに火をともさなければならない。

5あなたは、証の箱の前に、香のための金の祭壇を置 き、幕屋の入口に垂れ幕をかけなければならない。

6あなたは会見の天幕である幕屋の入口の前に全焼の いけにえの祭壇を置かなければならない。

7あなたは会見の天幕と祭壇の間に洗盤を置き、そこ に水を入れなければならない。

8あなたは周囲に庭を設け、庭の門に垂れ幕をかけな ければならない。

9あなたは注ぎ油を取り、幕屋とその中にあるすべて のものに注ぎ、幕屋とそのすべての器を聖別しなけ ればならない。それは聖なるものとなる。

10あなたは全焼のいけにえの祭壇とそのすべての器 に油を注ぎ、祭壇を聖別しなければならない。それ はいと聖なる祭壇となるであろう。

11あなたは洗盤とその台に油を注いで、それを聖別 しなければならない。

12あなたはアロンとその子らを会見の幕屋の入口に 連れて行き、水で彼らを洗わなければならない。

13あなたはアロンに聖なる衣を着せ、彼に油を注い で彼を聖別し、彼が祭司の職をもってわたしに仕え るようにしなさい。

14あなたは彼の息子たちを連れて来て、彼らに着物 を着せなさい。

15あなたは彼らの父に油を注いだように、彼らにも 油を注いで、祭司の職に就いてわたしに仕えさせな ければならない。彼らの油注ぎは、代々永遠の祭司 職となるであろう。

16モーセはそのようにした。すなわち、主が彼に命 じられたことをすべてそのとおりに実行した。

17そして二年目の第の月、その月の日に幕屋が 建てられた。

18モーセは幕屋を建て、その台座を取り付け、板を 立て、横木を差し込み、柱を立てた。

19そして彼は幕屋の上に天幕を広げ、その上に天幕 の覆いをかけた。主がモーセに命じられたとおりで ある。

20彼は証書を取って箱に入れ、棒を箱の上に置き、 また贖罪所を箱の上に置いた。

21そして彼はその箱を幕屋に運び入れ、覆いの垂れ 幕を立て、あかしの箱を覆った。主がモーセに命じ られたとおりであった。

22彼は会見の天幕の中に、幕屋の北側、垂れ幕の外 側に机を置いた。

23そして彼は主の前にその上にパンを整えて置いた。 主がモーセに命じられたとおりであった。

24そして彼は会見の天幕の中に、幕屋の南側、机の 向かいに燭台を置いた。

25彼は主の前にともしびをともした。主がモーセに 命じられたとおりであった。

26彼は会見の天幕の中の垂れ幕の前に金の祭壇を置 いた。

27そして主がモーセに命じたとおり、その上に香ば しい香をたいた。

28そして幕屋の入口に垂れ幕を掛けた。

29彼は会見の天幕なる幕屋の入口に全焼のいけにえ の祭壇を置き、その上で全焼のいけにえと穀物のさ さげ物をささげた。主がモーセに命じられたとおり である。

30彼は会見の天幕と祭壇の間に洗盤を置き、そこに 水を入れて洗わせた。

31モセとアロンとその子らはそこで手と足を洗っ た。

32彼らは会見の天幕に入るとき、また祭壇に近づく とき、主がモーセに命じられたとおりに身を清めた。

33そして幕屋と祭壇の周囲に庭を築き、庭の門に垂 れ幕を掛けた。こうしてモセはその仕事を終えた。

34すると、雲が会見の天幕を覆い、主の栄光が幕屋 に満ちた。

35モーセは会見の天幕に入ることができなかった。 雲がその上にとどまり、主の栄光が幕屋に満ちてい たからである。

36雲が幕屋の上から取り去られると、イスラエルの 人々は旅を続けた。

37しかし、もし雲が取り去られなかったら、彼らは それが取り去られる日まで旅をしないであろう。

38主の雲は昼は幕屋の上にあり、夜は火がその上に あったのは、イスラエルの全家の目の前で、彼らが 旅をしている間中ずっとそうであった。

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