い つ も、こ こ に、ゆ り の こ と 。
ゆ り こ と
Vol.
4
2018 WINTER
〈特集〉ユリとともに
佐竹農園 佐竹 あずささん（高知県高岡郡）
L i l y’ s Seasons
ユリに想いをのせて
ユリは、一年を通して 日常はもちろん 人生の節目に彩りを添えてくれます。 幼い頃、いつも傍にユリがありました。 入学式や卒業式……。 人生の節目を彩ってきたお花にも 両親が育てたユリがありました。 これからもずっと私の傍にはユリがあります。 そして、私が大切に育てたユリは 友人の人生の節目も彩り 日常を豊かにしてくれます。 今日も品質管理と土づくりにこだわり 丹精込めて育てたユリは 手にした方々の日常に彩りを添えて 力強く咲いてくれます。
高知県高岡郡 佐竹あずさ（佐竹農園）
ユリとともに
佐竹 あずさ さん
︵佐竹農園 高知県高岡郡︶
佐竹農園は高知市から車で約１時間の中西部、 「 鰹の 町」として知られる中土佐町にあります。海から５分の 山間地区で40年近くユリを栽培しています。10月から 7月上旬までの10ヶ月間、13万本ほどオリエンタルユリ （半数がカサブランカ）を生産出荷しています。 先代の父親から受け継ぐ生産、出荷方法は、ユリが気持ち 良く育ち、手に取った方に長く楽しんでもらうための こだわりです。
ゆりかごの腕の中で 鎌を持つ父親の傍らで、採花したユリを受け取ります。一本ずつ丁寧に、 ゆりかごの腕の中に、赤ちゃんのように抱えられたユリは、併設の作業 小屋へ運ばれ、傷がつかないよう毛布が敷かれた作業台の上に置かれま す。昔から佐竹農園の変わ らぬ作業風景です。
カサブランカは他の品種より、長い栽培期間が必要です。ユリが気持ち 良く育つ整った圃場や土づくり、清潔な作業場の道具一つ一つまで気を 配る、父親の姿をいつも見ながら、ユリを手にする優しさを学んでいます。
ユリとともに
作業台の上に置かれたユリは、下葉の処理、選別、規格ごとに束にした後 スリーブに通して水に浸けます。4ヶ月かけて大切に育てたユリが、傷ま ないように注意しながら、丁寧に手早く作業を進めます。作業台に採花 したユリがなくなったら、次の収穫のためまた圃場に向かいます。８時間 程度しっかりと水揚げされたユリは、夕方から箱に詰め、予冷庫で保存 します。次の日午前中に全国の 市場に向けて出荷されます。
佐竹農 園 佐 竹 あ ず さ さ ん イ ン タ ビ ュー 動 画 ▶
わたしの街の たしの街の花屋さん 屋さん 普段使いから特別な日のギフトまで、 地元で愛される街の花屋さんは、生活に潤いと彩りを今日も届けています。 日本全国でお客様にどんなユリがどんな装いで届けられているか 覗いてみましょう。
埼玉県越谷市
フローリスト花絵
株竹 一希さん
クリスマスのパーティーなどに映えるアレンジ メントは、 クリスマスツリーをイメージしてサンゴ ミズキを立てます。 順番に開花する花をイメージ して、 オーナメント類を足元に入れながら、 長く楽し めるよう注意して花材を配ります。クリスマス カラーと円錐のフォルムは 冬のギフトに最適なアレンジ メントです。 オリエンタルユリ （スマトラ）動画▶
静岡県御殿場市
フローリストババ
馬場 博久さん
お正月アレンジメントは、ユリを使って豪華に しながら、お手頃な価格で提供できるよう工夫 します。また、配達にも耐えるメカニックは、 水 盤から立ち上がる竹とユリがスタイリッ シュに見えるようにしっか りと作ります。
オリエンタルユリ （カサブランカ）動画▶
s ’ er t n wi
季節のアレンジレシピ のアレンジレシピ
季節の行事や冠婚葬祭などのユリを使ったアレンジ・花束を How to make 動画でお伝えします。 フローリストが話す言葉や仕草などちょっとした工夫が使える レシピ動画からぜひご覧ください。 ホワイトクリスマスにぴったり
丸い花束には八重のユリ 白、緑、茶の色合いで作る、静かな冬の花束 は、重なる花ビラの陰影が、木々に積もる 雪のように、静かな奥行きを作ります。 黒田直人さん（株）くろだ生花店 （埼玉県越谷市） 動画▶
クリスマススワッグ
玄関にモミの香りとユリの花 ツリーの形に組んだサンゴミズキにモミ枝 を絡めれば、クリスマスツリー形のスワッグ が出来上がり。 馬場博久さんフローリストババ （静岡県御殿場市） 動画▶
シンプルに伸びやかに
お正月用の花束 黒竹に、寿松と苔梅を添えて粋に組み立て るお正月の花束は、凛とした縦のラインが 新年にふさわしい。 馬場博久さんフローリストババ （静岡県御殿場市） 動画▶
A
mbassadorS
ダッチリリーデイズ20 ーデイズ 18 オランダ研修旅行 2018年6月10日∼16日 「ダッチリリーデイズ2018オランダ研修旅行」 に、 全国から選ばれた生産者、市場、仲卸、生花店の14名が参加しました。 グローバルな視点で、ユリ育種から生産の取り組み、流通を担う市場、 仲卸の現状、生花店での流行の提案など視察しました。改めてユリの 魅力を再確認したリリーアンバサダーたちの今後の発信に期待です。
テ ス ト ハウ ス に て 育 種 の 方 向性について話を聞きました。
未 来 の ユ リ に つ い て 意 見 が 交わされました。
画像競りを見学しました。
リリーアンバサダー便り 2018 年 全 国から選ばれた45人のリリーアバサダーがFacebookを通じて ユリの魅力を発信しています。ユリの物 語をお楽しみに リリーアンバサダーFBページ▶ 生産者 リリー アンバサダー
土佐市花卉農業協同組合
岡
賢司さん
沖永良部島で球根生産される「日の本」を中心に、凛とし た立ち姿がきれいなテッポウユリの栽培に取り組む専門 農協です。 栽培の最終段階で花首を曲げた蕾が膨らむと、 立ち上がるユリの力強さを感じます。 岡
市場 リリー アンバサダー
賢司さんインタビュー 動 画 ▶
（株）世田谷花き
鈴田 正二郎さん
草花類の担当を経て、ユリの担当になって10数年。年間 を通じて全国の生産者を訪ね、ユリへの思いを自分の中 に吸収して持ち帰り、買参人に伝えます。新しい形の ユリが次々に発表され、楽しいユリの世界が広がり、 その可能性を楽しみにしています。 鈴 田 正二郎さん インタビュー 動 画 ▶
生花店 リリー アンバサダー
フローリストババ
馬場 博久さん
学生時代は農学科で花を学び、フローリストとして キャリアは30数年が過ぎました。目の前にある花を、 どう魅せるのか、シンプルに美しいかを絶えず考え ながら、贈り手と受け取る方に寄り添う、ひと手間の さじ加減をいつも心がけています。 馬 場 博久さんインタビュー 動 画 ▶
Lily Ambassador
Information 鈴田正二郎さんの ユリの魅力発信
『ユリの香りアンケート』
（株）世田谷花きのリリーアンバサダー鈴田 正 二 郎 さ ん は 、花 売 り 場 か ら 伝 え ら れ る ユリの魅力を生花店へ発信し続けています。 き っ か け は「 ユ リ の 香 り が 説 明 出 来 れ ば もっと、 ユリに興味を持ってもらえると思う」 という花屋さんからの声でした。 １年前より 生産者の協力のもと、 （株）世田谷花き、国立 研究開発法人農業・食品産業技術総合研究 機構野菜花き研究部門、クリザール・ジャ
『ユリの香りフェア』
パン（株）、リリープロモーション・ジャパン が共同で調査研究を行ってきました。そし て2018年7月6日小田急OXで『ユリの香り フェア』が行われ、10品種の香りを比べな がら、買い物のひと時を楽しむお客様に、 多くのユリをお買い求めいただきました。
『ユリの香りアンケート』から 『ユリの香りフェア』への 取り組み
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