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3 / ∞ 05 03 04 02 06 01 05 03 TOKYO” 執筆過程色分解 背表紙の歌 朝 4年生カレンダー Ignorance 卒業制作 グラフィック 企画制作 写真集 グラフィック CGアニメーション その他 (建築作品・水彩画) 目次 21 31 43 59 63 73
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卒業設計「TOKYO”」

個人制作・卒業制作

日本の首都、東京の異質性・求心力には一目置くものがある。

現に我々は東京に対し期待し、失望し、欲望を抱き、夢に散ってきた。

様々な思惑や感情で現実の東京というまちのイメージはゆがめられている。

強い個性を持つ6 つの都市において、人々が東京に抱くイメージから言葉を抽出し、立体作品を生成。

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1-1 期待を背負った都市 日本の首都東京に対する一極集中の構図に対して 魅力的に感じながら、危惧も抱いていた。実際、 政治・観光・商業・住居の役割を一手に担っている。 が、私はさらに東京という街は私たちの過度な都 市イメージの期待を背負っているという役割があ ると考えている。東京への一極集中と、東京を舞 台にした作品の氾濫により、そこに住んでいる人 でない人も、東京に対してそれぞれの想像を膨ら ませている。

1-2 想像の世界が有する価値 そこで私が注目した点は、各個人の想像の世界が 持つ価値である。想像の世界においては真偽・正 誤のものさしが機能しない。なぜなら、想像上で は法律や倫理の範疇の及ばないところにあり、た だ一個人の趣向と抽象化された記憶の印象のみの 裁量の及ぶところだからだ。

2 想像の共有

私が表現者・還元者となり、“想像の共有”を図る。 これにより、思考のきっかけを生むことを目的と する。

5-1 目的

1-3 「都市のイメージ」

ケヴィン・リンチの「都市のイメージ」では「各 個人が描く心象はそれぞれ独自のものであり、そ の内容の一部はめったに、または絶対に、他人に 伝達されない」とある。

1-3でも述べた通り、我々が都市に対して抱く心象 はそれぞれ独自のものであり、その内容の一部は めったに、または絶対に、他人に伝達されない、 とある。この作品はイメージの共有の手助けをす る。情報に受け身である現代社会において、自身 の考えを発信することは稀である。誰しも抱く TOKYOに対するイメージTOKYO”に対し、見た人は 感想・意見を持つだろう。それを発信した時点で この作品を作った目的は達成される。

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avant3 集計結果

イメージとは常に変化し続けるものである。

都市構造自体がイメージを形成しているものもあれば、発信している文化やそこに根付く歴史がイメージを形成するものもある。

しかし、東京が特別たる所以は、東京というブランド価値が生み出す膨大な2次情報がイメージ形成の大半を担っているからである、と考えた。

情報媒体の報じる一部の東京の姿、東京を舞台とした作品の氾濫もイメージ形成に加担しているのではないかという仮説を立て、調査を行った。

左図は回答の多かった都市を+の大きさで 表したものと、回答の多い地区の地図の特 徴を抜粋したものである。

区名ではなく地区名の回答が目立ち、渋谷、 新宿、原宿、港区、丸の内、浅草の順で多 かった。

渋谷’ 新宿’ 原宿’ 港区’ 品川' お台場' 港区' 新宿' 代々木' 下北沢' 駒場' 皇居' 千代田区' 大手町' 神田' 秋葉原' 浅草' 上野' 台東区' 文京区' 池袋' 霞が関' 丸の内'日本橋' 東京駅' 銀座' 有楽町' 六本木' 原宿' 表参道' 渋谷' 品川' お台場' 新宿' 代々木' 下北沢' 駒場' 皇居' 千代田区' 大手町' 神田' 秋葉原' 浅草' 上野' 台東区' 文京区' 池袋' 霞が関' 丸の内'日本橋' 東京駅' 銀座' 有楽町' 六本木' 港区' 原宿' 表参道' 渋谷' 丸の内’ 浅草’ 3 集計結果

4-1 都市のイメージを形成するもの 都市に対するイメージを集める中で、 都市に よって、都市の形態自体にイメージを引っ張ら れる都市と、発信される文化や、舞台になった 作品に強く印象付けられる都市があることが判 明した。

実際に都市を訪れたり、住んだりして感じ、得た情報 で構成される印象の集合体。

(人が多い、地下鉄の乗り換えが難しい等)

4-2 二次情報のイメージグループ 一度、二次情報を媒介することで、情報は抽象 化される。抽象化された情報のイメージグルー プを組み合わせることで、都市イメージを構成 する試みである。

4-3 イメージの再構成 前提として、イメージは成長し、姿を変えてい く。

集めた抽象化されたイメージとその街が歩んで きた歴史をもとに都市を再構成する。

二次情報イメージグループ:

人から聞いた話やメディアを介して得た情報で構成さ れる印象の集合体。

(ニュースで桜前線がもうすぐと言っていた、漫画で 舞台になった駅は日本一の利用者を誇るらしい、映画 でそこのカフェを主人公が利用していた等)

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一次情報イメージグループ:
表現された作品の還元を鑑賞する人々
-都市イメージTOKYO"の生成過程-

4-2 TOKYO”の形成

TOKYO”は一つのイメージで構成されてはいない。 人々は、区名でTOKYO”を認知しているのではなく、 地区名でイメージを作り上げている。

多様な性格・顔をもった都市が集中するのがTOKYO であり、人々は自分の知りえるエリアのみで TOKYO”を構成している。

ゆえに特に回答の多い・関心の高い地区6つを取 り上げ、イメージとは常に変化し続けるものであ ること、都市ごとにイメージを構成する定義が異 なることを前提とし、TOKYO”のイメージを再構成 することを試みた。

4-3 形態決定手法 -抽象から具現へ-

都市ごとにそのイメージを構成する骨組みは異な る。集めた言葉から骨組みをそれぞれ抽出し、都 市ごとに肉付けを行い、イメージを作り上げる。

抽出された言葉は一度、その言葉が持つイメージ グループに属してから、再編される。この一連の 過程が現在起こっている情報社会の縮図であると もいえるだろう。

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5-2 展望 -還元のシステム化- ここでは形態化される手法を提示する。願わくば 鑑賞者からのフィードバックを得ることで、形態 が変わるシステムのサイクルが完成することだ。 作品が思考のきっかけとなり、イメージの集合体 に影響を与え、イメージの集合体が形態を変え、 変化し続けるTOKYO”をみた鑑賞者がまた思考をし、 発信するという塩梅である。

イメージグループから、“渋谷’”の根幹

を成すものは、

都市構造(交差点・低層のビル・雑多な 景観)、と発信される文化(東京随一の若

者の街・多方面における最先端の情報・ 人の多さ)であると定義した。

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渋谷が迎えた7つの転換点が層と して現れる。

・2027年中央棟・西棟開業予定Ⅱ

・スクランブルスクエア/ヒカリ

エ開業Ⅰ

・西武百貨店/パルコ開業

・若者文化の中心が新宿→渋谷

・東京大空襲を受ける

・交通結節点として発展する

・宿場町として栄える

“渋谷”から抽出した 一次・二次イメージグループ

新陳代謝の激しい“渋谷”である が、新しいものを作る際に古いも のを全て捨て去ることはしてこな かった。

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単なる道路の交わりが“渋谷’”を 形成するのではない。時代ごとに 新たな軸が発生し-それは最新の 流行だったり景気だったり開発計 画だったりする-層と交差しなが ら“渋谷’”は変化していく。

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“渋谷”イメージの成長 Ⅰ:宿場町として発展する。

Ⅱ:交通結節点として重要な 役割を担うようになり、多く の人の想像を受け止める土壌 (軸)が出来上がる。

Ⅲ/Ⅳ:転換点を迎え、層と 軸が付け足されていく。

Ⅴ:駅周辺の再開発計画が行 われながらも、少し前の“渋 谷’”のイメージは人々の中に 根付き続ける。

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Ⅰ Ⅲ Ⅱ Ⅳ Ⅴ

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イメージグループから、“新宿’”の根幹

を成すものは、都市構造(東西の対比構 造)、と発信される文化(東西の対比構造 /ビジネス街と歌舞伎町)であると定義し た。

線路で隔てられた東と西は、戦後復興で 全く異なる発展の仕方をした。高度経済 成長時に争う様に建てられた西側の景観 は近いうちに刷新を迎えるだろう。 その時にまたイメージの上書きがなされ るに違いない。

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1 西 東
“新宿”から抽出した一次・二次イメージグループ
“原宿”から抽出した一次・二次イメージグループ

イメージグループから、“港区’” の根幹を成すものは、 都市構造(複数の商業拠点・高層ビ ルのまちなみ)、と人を駆り立てる 動力源(高級感が存在することによ る見栄・憧れの集中)であると定義 した。

2 ひと・もの・かね・情報が高層ビ ルに集約されているのが“港 区’”である。動力源の、見栄・ 憧れが独り歩きし、巨大な磁力線 に似た求心性をはらむようにな る。

・虎ノ門ヒルズ ・六本木ヒルズ ・赤坂サカス ・汐留シオサイト ・東京ミッドタウン etc...

・虎ノ門ヒルズ

・六本木ヒルズ

・赤坂サカス

・汐留シオサイト

・東京ミッドタウン

高層ビルの出で立ちをした商業拠点 が均等に区内に配置されている点 が、“港区”一体の価値を高め、そ の効果がそのまま“港区’”イメー ジ形成へと繋がっている。

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“港区”から抽出した一次・二次イメージグループ

イメージグループから、“丸の内’”の根

幹を成すものは、 都市構造(オフィス街・皇居付近・東京 駅付近)であると定義した。

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“丸の内”から抽出した一次・二次イメージグループ

煉瓦基調の建物が一斉に計画され、一斉 に建て替えられた歴史を鑑み、“丸の内’” は、空を映すガラス張りの高層ビル街の 奥には煉瓦作りの かつての街並みが眠っている。 1

イメージグループから、“浅草’”の根幹 を成すものは、

都市構造(新陳代謝の遅いまちなみ・再 建が繰り返され守られてきた歴史的建造 物)、と発信される文化(観光客をターゲッ トにしたグルメ・浴衣レンタル・和の風情) であると定義した。

日本で最初の地下鉄が開通し、 演芸所・劇場が立ち並んできた “浅草’”のもつ価値は、テレビ の登場により、あっけなく崩れ 落ちた。

しかし、浅草が持つ魅力はそれ に留まらず、近年は国内外の観 光客の大半が目指すTOKYO”の 観光地となっている。

そのため、観光客が求めるもの を提供し続ける“浅草’”が必要 となり、“浅草’”は我々の想像 の中で、観光客をおびき寄せる 餌を付けるようになった。

TOKYO”有数の地に根ざした歴史 的文化色の強い都市である。日

本文化の根底を成していると 言っても過言ではなく、我々の 想像上でなら、言い切っても差 支えないだろう。

“浅草’”を構成するもう一つの 都市構造的要素にグリッド状の 街区がある。

大規模な都市開発の餌食になる ことなく、脈々と受け継いでき た歴史の息遣いを感じに観光客 をはじめとして我々を魅了し続 けるのであろう。

1 +
“浅草”から抽出した一次・二次イメージグループ

ARアニメーションへ変換

スケールレスの立体をARに変換し、スマートフォンで生成過程を観察できるものを作成。

※YouTubeに撮影した動画をあげています

※YouTubeに撮影した動画をあげています

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原宿 浅草

※YouTubeに撮影した動画をあげています 渋谷

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20 / ∞ 背表紙の歌

背表紙の歌 個人制作・企画

背表紙の文字が被らないようにという気遣いが産んだ不揃いな禁帯出シールが、綺麗な音楽に見え たことからスタートした九州大学中央図書館との利用者向け企画。

背表紙から楽譜を制作し、所定の場所で該当の背表紙を見つけるとスマートフォンでAR表示・音 源再生が可能という定着を考えた。

背表紙の歌 21 / ∞
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背表紙には沢山の情報がある。

自分がよく借りる種類の本、研究で使う資料、レポートで指定された課題本 以外にも図書館には沢山の本がある。

行ったことのない、覗いたことのない本棚にも足を運んでもらえるように、 図書館中から色んな背表紙を集めた。

禁帯出シールを音符に見立て楽曲を作曲する。

24 / ∞ 背表紙の歌
                                     3 Vivace   1 2                                    = 80 

ブラウザでARを起動するためのQRコードと、

AR楽譜・音源を表示するためのARマーカー(本棚の写真)を載せた

パネルを本棚に配置する。

AR楽譜を最初から表示するのではなく、

本棚の画像にかざすとAR表示され、音が流れる仕組みにした。

背表紙の歌 25 / ∞
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26 / ∞ 背表紙の歌
ポスター/ロゴ 3F入館ゲート
背表紙の歌 27 / ∞
3F掲示板

いかがでしょうか。

図書館の本棚の見え方が少しでも代わっていたら幸いです。

30 / ∞ 4年生カレンダー

4年生カレンダー 個人制作・プロダクト

研究室配属、院試、卒業論文、卒業設計と立て続けに大きなイベントがやってくる建築学科の4年生 のためのカレンダー。

365日を分解し8か月で再構成し、日にち感覚を視覚的に把握できるようグラフィックを考えた。

4年生カレンダー 31 / ∞
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再構成ルール

4月から新学期がスタートし、直ぐにゼミが始まり、次に院試に向けての勉強期間が始まり、1か月締め切りのない日々を過ごし た後立て続けに卒業論文、卒業設計がやって来る。あっという間に卒業だ。

32 / ∞ 4年生カレンダー

スケジュール、時間感覚を把握するために、一年365日であることは変わらないが、一年12か月、一か月30日である必要性は全くないので、 365日を分解し、下記8か月それぞれバラバラの日数で組み立てた。

4年生カレンダー 33 / ∞
34 / ∞ 4年生カレンダー SEMIARY SEMIDAY SEMIDAY SEMIDAY SEMIARY Aprinch March → → 1 2 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 1 2 3 4 5 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90
4年生カレンダー 35 / ∞
36 / ∞ 4年生カレンダー
4年生カレンダー 37 / ∞ RONBUNE RONBUNE
38 / ∞ 4年生カレンダー

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