ベルギー宣教通信第4号

Page 1

ベルギー宣教通信

~感謝のご報告…永住権が認められました!~

川上寧・真咲両宣教師のためにいつもお祈りくださ り、ありがとうございます。

このたび、いよいよ永住権を認めてもらうことが出 来ました。皆さまのお祈りに心から感謝申し上げます。

永住権申請の条件は、5 年間連続して滞在許可証、 もしくは労働許可証を保持していることがあげられま

す。2021 年夏に、長期滞在ビザが切れたために一度日 本に半年間帰らざるを得ず、この条件から外れてしま うのではないか、もう一度やり直しかと覚悟をしてお りましたが、半年間ならば猶予があるとのこと、また

所属する宣教団体 VIANOVA と寧の雇用契約は続い ていたことで申請資格を失わずに済みました。ちょう ど半年後にベルギーに戻り永住権の申請は可能かと尋 ねたところ、「次回のビザ更新後に可能」という返事が もらえ、ギリギリのところで守られたことに本当に神 様に感謝いたしました。

2022 年末、ビザ更新と同時に永住権の申請をしまし た。「返答は 5 ヶ月後です」と係りの方に言われた時は 「5 ヶ月も?!」とギョッとしましたが、ベルギーにおい てこれくらい待つのはもはや当たり前のことです。5 ヶ月間、祈りつつも気にしすぎないよう過ごしており ました。毎年ビザ更新時のたびに、今年はスムーズに 更新されるだろうかと胃をキリキリさせていますが、 5 ヶ月それに囚われている訳にはいきません。主の御 心だけがなるのだから、許可が下りても下りなくても それが最善なのだ、と腹をくくり委ねることを学び、

信仰を鍛えられる 5 ヶ月間でもありました。

そのような中で与えられた永住許可、受け取った時 にはこれまでの 5 年間の様々なことが思い出されて本 当に感慨無量となりました。

新しい居住者カードには、これまでは「期間限定居 住者(Sejour limité)」と記されていた部分が「EU 長 期居住者(Resident de longue durée-UE)」と記され るようになります。受け取った当日は二人ともこの変 更された記載を何度も見直して喜んでおりました。

居住者カード自体は定期的な更新が必要です。これ も通常最初は 5 年更新と聞いていたのが、いきなりの 10 年更新となりました。これにも驚きです。毎年翻弄 されていた更新手続きからも、まず 10 年間は解放さ れることとなります。

そして、何と言っても大きいのがカード裏面に記さ れている「travail ; illimité(労働;無制限)」の文言で す。これまで寧は VIANOVA に属する宣教師として以 外の働きが許可されていませんでしたが、今後は自由 労働が認められます。パウロのようにテントメーカー としてこの地で自ら生活の糧を得る仕事をしつつ、宣 教活動が出来るようになりました。

次回更新は 2033 年です

雇用契約を結ばず帯同家族として入国している真咲 の方は最初から自由労働が認められております。一足 早く清掃のパートタイム勤務を始めました。現在出席 しているインターナショナル教会の清掃です。週に 8 時間かけて 200 人は収容可能な礼拝堂をはじめ広い建 物の中を一通り掃除します。最初のうちは終わるとグ ッタリしておりましたが、最近では大分体力もついて きました。英語仏語ともに不十分な者にとって、親しい 関係がすでに出来ている場が最初の職場として与えら れたことを感謝いたしております。

寧はベルギーにある日系の人材派遣会社を通して、 日本人の方が経営するラーメン屋に就職が決まりまし た。飲食店勤務はおよそ 20 年ぶりです。まずはパート タイム勤務から始め、様子を見ながら勤務体制を整え ていくこととなりました。

Vol.4/2023
(次頁へ続く)

(前頁より) 仕事が与えられたことに感謝しつつ、二人とも今後 は労働と宣教活動の時間管理が大きな課題となりま す。生活スタイルも一変することとなりますが本来の 責務を見失うことなく与えられた働きを全うしてゆく

ことが出来ますよう、引き続きお祈りいただければ幸 いです。「主から太鼓判を押されましたね。」という言葉 に励まされ、かつ身の引き締まる思いでおります。新し い出発に希望をもって前進して参りたいと思います。

~拡がる祈りの輪に支えられ~

皆さまにお届けしているこの宣教通信は「川上寧・ 真咲両宣教師のためにいつもお祈りくださり、ありが とうございます。」という言葉から毎回始めています が、宣教師の歩みとは、日々祈りに支えられながら、 また自身も他者のために日々祈る者とされていく、そ のような歩みであると改めて思わされています。

昨年 3 月にベルギーに再び戻ることが許されてか ら、その思いは更に強められています。今回は、その 思いを強める源流となった祈り会の紹介と、その後、 祈りの輪がどのように拡がっているのかをお伝えし たいと思います。

私たち夫婦が所属するベル ギーの宣教団体

VIANOVA は、積極的に祈るために集まることを推奨 しており、定期的に地域毎の祈り会が開かれています が、VIANOVA 全体のための祈り会も毎週火曜日午前 8 時から、インターネットの ZOOM を用いて 1 時間 開催されています。レギュラーメンバーは VIANOVA のディレクター(代表)も含め現在 6 名ですが、誰でも 参加することができる会です。通常、宣教団体の会議 等はフランス語とオランダ語で進行しますが、この祈 り会の共通言語は英語で、一昨年の日本に帰国する前 から、寧もレギュラーメンバーの一人として参加して います。

日本に帰国してビザの再発行を待つ半年の間、道が 開けることを信じ、共に祈り続けてくれた仲間が与え られたのは、とても大きな支えでした。時には自分を 取り巻く状況に希望を見出せなくなったり、単純に祈 る気持ちになれなかったり、または、英語で祈るのが 負担に感じたりする時等もありましたが、この祈り会 に参加すると、不思議とその思いが変えられていくの を何度も体験しました。御言葉を共に分かち合い神に 感謝をささげ、お互いのため、さまざまな状況に置か

れている人々のため、そして神の国を祈り求める中 で、自分の思いだけに囚われていることから解放され ていきました。

自分たちのために、心を込めて祈ってくれる人たち がいるのを見て、聞いて、知ることができるのは、何 と幸いなことでしょうか。そして、誰かが真摯に自分 のために祈ってくれることを知る時、自分もまた他者 のために祈りたいという思いが与えられるのです。こ れこそが、神が招いてくださっている祈りの交わりで あると思います。目に見えない背後でも、多くの祈り がささげられていることに改めて感謝いたします。私 たちも置かれている状況に関わらず、絶えず他者のた めに祈る者でありたいと思います。

この祈りの大切さを改めて教えられてから、祈りの 輪が少しずつ拡げられているのを感じます。先の祈り 会に加えて、出席教会の家庭集会、日本の救いのため に祈るインドネシア宣教団体、英語で聖書を日本人女 性に教える会、アンテオケ宣教会と在欧日本人宣教会 等、これらの祈祷会にできるかぎり参加しています。 そして欧州教職者の祈祷会も今年から再開することが できました。他にも出席教会を含め、他者のために共 に祈るように招かれることが増えています。これらの 祈り会で祈る時、キリストを近くに感じます。それ は、主イエス・キリストがヨハネ 17 章で祈られたよ うに、まず私たちのために祈っていてくださり、

そして私たちがお互いのため に祈ることを求めていらっし ゃるからです。主よ、どうか私 たちがあなたの思いをもって、 日々お互いのため、他者のため に祈ることができるようにし てください。あなたの御名によ ってお願いいたします。 アーメン

祈り合う家族

現在礼拝に出席しているインターナショナル教会

「Vineyard Brussels」は 50 ヶ国以上の国籍の人々が 集っています。初めて顔を合わせる方とまず尋ね合う のは「あなたのお国はどちらですか?」となります。

200 人以上が集う教会であり、毎週のように新来会 者があります。だいぶ友人も増えてきましたが全員と 言葉を交わせている訳ではなく、お互いに毎週顔は見 るけれど話したことはない、という方も大勢います。

Vineyard Brussels は交わりを通した伝道を大切に しており、しばしば食事をしながらの活動を展開して おります。イギリス国教会で始められた、キリスト教の 基本を学ぶ「アルファ・コース」も度々開催しておりま す。3 ヵ月ほどのプログラムに寧も奉仕者として参加し ました。このアルファ・コースは毎回、まず共に食事を いただくことから始まります。さすがインターナショ ナル教会、大人数が集うこともあり各国のお料理名人 が揃っています。美味しいご馳走をいただきながらし ばらく歓談、初めての方もリラックスして過ごすこと が出来ます。食事の後に聖書やキリスト教についての ビデオを視聴し、その後感想などを分かち合います。こ のプログラムから教会につながる方も多く、また洗礼 者も起こされています。日本語のプログラムもあり、い ずれ日本人向けに開催したいと願っております。

この国において私たちが与えられている一つの特 色が「日本人」であることです。「日本食大好き」「一 度行ってみたい国です」「マンガ、アニメ面白いです ね!」日本に興味を持つ方、実際に行ったことがある、 住んだことがある方が本当に大勢います。

「日本に長く住んでいて日本語も流ちょうに話せる 友人がいる、教会にも来て欲しいがなかなか…」とい う話を一人の方から伺い、それならうちで日本食を食 べながら過ごしてみないか、とお誘いしてみました。 この誘いをきっかけに、毎月第一日曜日の礼拝後に我 が家で「Sunday Lunch」を開催することとなりまし た。すでにご自宅を開放して同じランチ会を開いてい る方がいらっしゃり、そのアイディアを共有させてい ただきました。マダム・ディルフィーヌのフレンチラ ンチとマサキのジャパニーズランチです。

果たしてどうなるか、恐る恐るの開催でしたが毎回 たくさんの方に申し込んでいただいております。拙い 家庭料理ではありますが喜んで召し上がってくださ るのもまた励みです。

このランチ会がまずは交わりの場として、続いて日 本に関心を持つ方々の伝道の場として用いられるこ とを祈り願います。ちょっと教会には行きにくいとい う方が、ここで主にある交わりに加わって行かれるこ とを祈りつつ、食事の支度に励んでおります。

今号は宣教通信の発行が大幅に遅れてしまいまし たことをお詫び申し上げます。あれこれと色々なこと に手を出していることのツケがここにきて一挙に回 ってきてしまいました。仕事を始めた今、本当にしっ かり時間や体調の管理をしなくてはならないと反省 いたしております。

また、前号の郵送させていただいた分のうち、数通の 宛名ラベルが途中ではがれてしまい日本から戻ってき てしまいました。こちらも不手際を深くお詫び申し上 げます。3 号がお手元にない方には再度お送りいたしま すので、こちらまでお知らせください。どうぞよろしく お願いいたします。

~多様な文化と交わり~
第 1 回は手巻き寿司 アルファ・コースの食事風景
~お詫び~

~会計報告~

※ユーロでおささげいただいた分は 2023 年 5 月 31 日現在のレートで日本円に換算さ せていただいております。(1 ユーロ=151.54 円) ※今期発生した事務・広報費は次期会計に計上いた します。ご了承ください。

~献金者一覧(50 音順・敬称略)~ 安藤廣之・里佳子/稲本多紀子/内田千鶴子/小川隆/黒井眞器/小泉健/小島節子/厚東伸佶/小長覚子/小林徹也/小山秀之/ 宍戸俊介/志磨恭子/島田治夫/武市松子・容子/谷岡博志/樽磨恵子/遠山公一/福原知宏/堀之内幾美子/堀田宣彌・佑子/ 堀内敬子/的場恵美子/宮原輝雄・由佳子/森田惠美子/柳瀬明子/四方さだ子

日本基督教団 大宮教会/三軒茶屋教会/塩尻アイオナ教会/滝野川教会/東大宮教会/ひばりが丘教会/物部教会/代々木 教会教会学校

※2023 年 1 月 1 日~5 月 31 日受領分を掲載しております。6 月 1 日以降については次号掲載いたします。

・English/French conversation for Japanese ladies の会に生徒が多く与えられますように。

・一人でも多くの方に出会い、また福音を届けることができますように。

「コーヒーを飲みながら聖書を読もう」の会の形をより良いものとしていけますように。

同名の YouTube 番組や毎月配布しているニュースレターが祝され用いられますように。

・ベルギー宣教への祈りの輪が拡がりますように。

・経済的な必要が満たされますように。(年間 40,000 ユーロ)

与えられた仕事に忠実に従事しつつ、宣教活動と両立させて行けますように。

・宣教師の健康が霊肉共に守られますように

~会報と領収書の発送についてのお願い~

皆さまのお支えに心より感謝申し上げます。

宣教報告、領収書等をご支援くださる皆さまの下へよりスムーズにお届けし、かつ経費を抑えるためになる べく E メールを活用させていただきたいと思っております。すでにこちらで E メールアドレスを存じ上げてい る方々をはじめ、より多くの方に E メールにてお送りさせていただきたく、ご了承のほどをよろしくお願いい たします。今後 E メール送付をご希望の場合、下記連絡先までアドレスをお知らせいただければ幸いです。 ご理解のほどを、どうぞよろしくお願いいたします。

Japanese Christ’s Disciples

川上寧 川上真咲 (Yasushi et Masaki Kawakami)

Rues des Pierres Rouge 22,1170 Watermael-Boitsfort BELGIQUE

E-mail : yasushi.kawakami@vianova.be(寧) masaki.kawakami@vianova.be(真咲)

ホームページ : https://japanesechristsdisciples.blogspot.com

Facebook ページ : https://www.facebook.com/japanesechristsdisciples

支援金振込先

ゆうちょ銀行 00210-0-110442(名義:川上 真咲/カワカミ マサキ)

2023 1.1~2023 5.31(単位:円) 収入 支出 献金 333,700 活動資金補助 279,562 その他収入 0 事務・広報費 54,138 その他支出 0 収入 計 333,700 支出 計 333,700
川上 寧・川上真咲 LINE 公式アカウント
~お祈りください~

Turn static files into dynamic content formats.

Create a flipbook
Issuu converts static files into: digital portfolios, online yearbooks, online catalogs, digital photo albums and more. Sign up and create your flipbook.