アカデミーキャンプ 2018 報告書

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アカデミーキャンプ 2018 「キミが決める!アカデミーキャンプ」 「オッケーグーグル、宿題やっといて!」 報告書 一般社団法人アカデミーキャンプ 2018 年


アカデミーキャンプ 2018「キミが決める!アカデミーキャンプ」「オッケーグーグル、宿題やっといて!」報告書

はじめに アカデミーキャンプ ( アカキャン ) は、2011 年の東日本大震災と東電福島第一原発事故をきっかけとして、福島のこどもたち のためのキャンプとしてスタートしました。今でもその基本的な心は変わっていません。ですが、最近では、私たちはこどもたち の「学び」そのものをめぐる状況にも危機感を募らせています。技術と社会の状況が大きく変化しつつあるからです。 「世の中の常識に従ったことで世界を変えた人はいまだかつていない (No one has ever changed the world by doing what the world has told them to do)」という言葉があります。当時 10 代の若き起業家の言葉です。今、さまざまな分野で、そうし た若者たちが続々と頭角を現しています。そして AI やロボットなどの新しい技術が社会にいよいよ組み込まれ、世の中の常識そ のものが、 新しく生まれ変わろうとしています。 「次世代」のはじまりです。今を生き、未来を担うこどもたちは、そうした「次世代」 の一部なのです。 今、私たちにできることは、 「次世代」が新たな悲劇を生まないように、そして、むしろ勢いを増していく変化を先導し、大きく 未来に羽ばたけるように、未知に向かって彼ら・彼女らが自ら前に進んでいくことを応援することではないでしょうか。そんな気 持ちで、私たちは「遊び」と「学び」が詰まったキャンプをつづけています。 【一般社団法人アカデミーキャンプ】 私たちは、大学教員・キャンプ指導者・こどもたちを支援する非営利法人メンバー等、そして活動を支える多くの学生や社会人 のボランティアの集まりで、2011 年の夏より、福島県を中心とするこどもたちを対象として「遊び」と「学び」の頂上体験を目 指したキャンプをつづけています。 https://academy-camp.org 【2018 年の活動】 2018 年は、 2 月と 8 月に合わせて 3 期のキャンプを開催しました。2 月のキャンプは「やりたいことは自分 ( たち ) で決める」 をテー マとした『キミが決める!アカデミーキャンプ 2018 冬』 、そして 8 月のキャンプは、現在の技術を使うことで人間の知的な営み がどこまで自動化できるのか、限界はどこなのかを、実験をしながら体感することをテーマとした『アカデミーキャンプ 2018 夏 「オッケーグーグル、宿題やっといて!」 』第 1 期・第 2 期で、いずれも開催地は神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパ スでした。この報告書はそれらのキャンプでの活動の内容をまとめたものです。 みなさまのご支援と、学生たちの若い力に支えられた、こどもたちが主役の素晴らしい日々の記録をどうぞお楽しみください。

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キミが決める!アカデミーキャンプ 2018 冬 「これは、まだ人間が自動車を運転していた頃の話だよ」 今のこどもたちが大人になったとき、そんな風に前置きをして、彼ら・彼女らのこどもたちに、自分がこどもだった時代の話を するのかもしれません。今まで培われてきた常識が大きく覆っていき、今は人間にしかできないと思われている知的な活動の多く の部分も、人工知能が担っていくことになるでしょう。そんな中、 「何をやりたいのか」ということだけは、やっぱり人間からしか 出てこないと考えられます。だからこそ、今のこどもたちには「決める」力と、大人の干渉を受けずにそれを使う体験が必要です。 そこで、このキャンプでは、参加するこどもたちのアイデアにもとづいてキャンプを構成しました。キャンプの中で何をやるかの 決定権は、できるだけ 30 歳以上は持たないようにしたのです。 何をやりたいかの希望は予め集めましたが、当日、最終的なプログラムが決まる 2 泊 3 日のスペシャルな体験。共通のお題は 「キミが大人になったときの未来社会あれこれ」 。未来の先取り体験の結果はいかに?

【アカデミーキャンプ 2018 冬 実施責任者

( 括弧内キャンプネーム )】

・斉藤 賢爾 ( サイケ ) - 一般社団法人アカデミーキャンプ 代表理事 - 慶應義塾大学 SFC 研究所 上席所員

・南 政樹 ( まぼさん ) - 一般社団法人アカデミーキャンプ 理事 - 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任助教

基本データ 開催日程 開催地 対象・参加人数 スタッフ 主催・共催

2018 年 2 月 10 日 ( 土 ) 〜 12 日 ( 月 ) 2 泊 3 日 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) ( 神奈川県藤沢市 ) 宿泊 : SFC 未来創造塾 滞在棟 1 対象 : 福島県を中心とする小学 4 年生〜中学・高校生 参加 : 17 名 ( 小 3 〜高 2) ボランティアスタッフ 11 名 ( 専門学校生・大学生・社会人 ) 実施責任者 2 名 ( 一般社団法人アカデミーキャンプ ) 一般社団法人アカデミーキャンプ 慶應義塾大学 SFC 研究所 パブリックテクノロジーデザインコンソーシアム

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決める!

初日 2/10

神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢 キャンパス (SFC) に、福島から 17 名のこど もたちが集まりました。その内 3 名は「サブ リーダー」としてキャンプの運営を助けてく れた高校生たちでした。 「30 歳以上の人の言うことを聞かない」と いう約束の下で ( そしてその約束自体も大人か ら言われたことなので守る必要はないのですが )、

キャンプはまず、自分たちでアイスブレイキ ングのための活動を即興でやってみる、とい うところから始まりました。そのために大学 の教室が用意されていたのですが、みんなは そこから飛び出して、大学のキャンパス一杯 を使って鬼ごっこやかくれんぼをして楽しみ ました。 滞在棟では、唯一の縛りである「キミが大 人になったときの未来社会あれこれ」の表現 に向かって、各班が知恵を絞り、一部では何 かの工作がスタートしました。

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決める!

2 日目 2/11

2 日目には、最寄りの駅前まで買い物に出か け、材料を集めると、お菓子の家 ( あるいは何 らかの未知の構造物 ^^;) を作りました。 そしてみんなが思い描く未来の姿を “sweded” ( 段ボールなどを使った手作りの小道 具・大道具やコスチュームを使って撮った映画の こと ) の要領で動画やライブパフォーマンスに

まとめました。 若い (20 代 ) のスタッフは、こどもたちか らの「夜のキャンパスを散歩したい」という 要望に応え、キャンパスのどこかに隠された、 スタッフの一人が描いた絵を探して選び出す という冒険のゲームのルールを即興で作って 実施しました。

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決める!

最終日 2/12

最終日には、このキャンプでみんなで作ったものを楽しみました。すなわち、お菓子の家を味わい、そして自分たちが出演し 編集した動画やパフォーマンスを鑑賞しました。 このキャンプがこどもたちにとって驚きの連続だったとしたら嬉しいです。彼ら・彼女ら自身が何をするかを決めたのですから、 自分たちで自分たちを驚かせたのです。指数関数的に変化する技術や社会の状況を生き抜くために、どうかこどもたちが全速 前進で未来に向かっていくことを祈っています。ヨーソロー!

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決める!

( 学生 ) スタッフ

※ アカキャンのこのオルタナティブ・ロゴ ( 右 ) は、 高校生サブリーダーが作ったモノクロのデザイン に対し、深層学習による AI が色を付けたものです。

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アカデミーキャンプ 2018「キミが決める!アカデミーキャンプ」「オッケーグーグル、宿題やっといて!」報告書

アカデミーキャンプ 2018 夏

「オッケーグーグル、宿題やっといて!」 一昨年辺りからじわじわと、スマートスピーカーが家庭に導入され、オフィスでは RPA (Robotic Process Automation) によ る省力化も始まり、 「( 音声による指示で ) 作業を自動的に片づける」ことが身近になってきました。今のこどもたちが大人になる 頃には、仕事の現場の風景も、がらりと変わっていることでしょう。 そこでこのキャンプでは、こどもたちにとって身近な「作業」である宿題の自動化に楽しく取り組むチャレンジを通して、これ からやってくるだろう「知的オートメーション」の世界を先んじて体験しました。

【アカデミーキャンプ 2018 夏 実施責任者

( 括弧内キャンプネーム )】

・斉藤 賢爾 ( サイケ ) - 一般社団法人アカデミーキャンプ 代表理事 - 慶應義塾大学 SFC 研究所 上席所員・環境情報学部 講師 ( 非常勤 )

・南 政樹 ( まぼさん ) - 一般社団法人アカデミーキャンプ 理事 - 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任助教

基本データ 開催日程 開催地 対象・参加人数 スタッフ 主催・共催 助成

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第 1 期 : 2018 年 8 月 4 日 ( 土 ) 〜 8 日 ( 水 ) 4 泊 5 日 第 2 期 : 2018 年 8 月 20 日 ( 月 ) 〜 24 日 ( 金 ) 4 泊 5 日 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (SFC) ( 神奈川県藤沢市 ) 宿泊 : SFC 未来創造塾 滞在棟 1 対象 : 福島県を中心とする小学 4 年生〜中学・高校生 第 1 期参加 : 25 名 ( 小 2 〜高 1) 第 2 期参加 : 24 名 ( 小 2 〜高 2) ボランティアスタッフのべ 32 名 ( 専門学校生・大学生・社会人 ) 実施責任者 2 名 ( 一般社団法人アカデミーキャンプ ) 一般社団法人アカデミーキャンプ 慶應義塾大学 SFC 研究所 パブリックテクノロジーデザインコンソーシアム 独立行政法人 国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金」


夏1

初日 8/4

SF 作家アーサー・C・クラークによる「クラー クの三法則」をご存知ですか?未来とテクノ ロジーを考える上で示唆に富むものです。 1. 高名だが年配の科学者が可能であると言った 場合、その主張はほぼ間違いない。また不可 能であると言った場合には、その主張はまず 間違っている。 2. 可能性の限界を測る唯一の方法は、不可能で あるとされることまでやってみることである。 3. 十分に発達した科学技術は、魔法と見分けが つかない。

宿題を自動化するなんて、こどもたちにとっ ては魔法のようなこと。でも仕組みが分から ない魔法じゃつまらない。初日は、 「マッチ箱 の脳」という本の内容を頼りに、簡単なニュー ラルネットワークをマッチ棒を使って作って みました。結果、全班が「キャンプに持って これるお菓子の総額は 500 円まで」 というルー ル ( 本当はそんなルールはありません ) をマッチ 棒に覚えてもらうことに成功しました! でもそれって、マッチ棒は本当に「学んで いる」のだろうか?もしぼくらの脳の仕組み も根本的なところでは同じだとしたら、ぼく らは本当に「学んでいる」のだろうか? そんな深淵な問いとともに、夏のキャンプ がスタートしました。

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2 日目 8/5

2 日目、オライリー・ジャパンさまのご厚 意により実現した、「フューチャー社会 : お台 場デジタルオリエンテーリング feat. Maker Faire Tokyo 2018」では、東京ビッグサイト で開催されていた Maker Faire Tokyo に出か けて、VR で音の出ている方向を当てるゲーム や、そのほか、いろんな手作りのテクノロジー で楽しみました。 電子工作で新しいモノづくりに挑戦してい る人たちとの交流を通して、楽しく学びの多 い体験ができたと思います。

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夏1

3・4 日目 8/6・7

3 日目、 「フューチャー算数」では数式を自 動的に解くアプリを使ったり、迷路パズルで ソフトウェアと戦ったり、計算ドリルの問題 を自動で生成して、それを自動で解いたりし ました。 「フューチャー国語」では、Google アシスタントのデモで人間そっくりに喋る人 工知能の様子を見たり、でもやっぱり ( 自分は どんな人かを問われるので ) 読書感想文の自動化

は難しいね、ということを学びました。 4 日目、「フューチャー理科」では、有名な "The illustrated guide to a Ph.D." を紹介す ることを通して、研究とは何かを考えました。 レクリエーションでは、じゃんけんで負ける ごとに「魔法の絨毯」の面積が 1/2 になって いく遊びで盛り上がりました。「フューチャー 熟議」では、本当はこれはオトナの責任だけ れども、自分たちが実際に生きながらえるこ とができる世界の作り方 (SDGs) をワールド カフェの形式でお喋りしました。夜のキャン パス探検もありました。

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最終日 8/8

最終日は、 2030 年 8 月 8 日 12:00 JST ( ←日本時間って入れておかないと米領サモア時間とか言い出す人がいますからね! ) を〆切とする「自分への宿題」を出題しました。そして、証人となる仲間たちからの署名をもらいました。 アカキャンでの体験が、未来に向けて一歩一歩を踏み出していくための糧になったとしたら幸いです。

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夏1

( 学生 ) スタッフ

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夏2

初日 8/20

開会式で今回のキャンプの名称、「オッケー グーグル、宿題やっといて!」をアナウンス した途端、設置されていた Google Home が 「宿題をやります」と宣言。モバイルプリンター から全問正解の計算ドリルが印刷されて出て きました。さて、どういうことでしょう。 この仕組みに迫るために、初日の「チェッ クイン」では iPad のアプリ「IFTTT ( イフト )」 を体験。iPad の Google アシスタントに面白 い返事をさせる大喜利を実施しました。 その後は、アンプラグド ( 電気を使わない ) 機械学習のデモンストレーションを、森川幸 人さん著の「マッチ箱の脳」に出てくる例題 を使ってみんなで体験しました。

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夏2

2・3 日目 8/21・22

2 日目、午前中は、迷路でリンゴを拾いなが ら得点を稼ぐパズルでソフトウェアと戦った 後、「計算ドリルの完全自動化」を達成しまし た。お昼ごはんのあとはスイカ割り大会。夏 休みの風景を満喫しました。そのあとはチー ムビルディングのリクリエーション、そして 人工知能は人間の言葉を理解できるのか、と いう問いを通して、読書感想文の自動化につ いて考えたり、デタラメな科学論文を自動で 生成して遊んだりしました。 3 日目は「デジタルオリエンテーリング」を 実施し、ソフトバンクさまのご厚意でお借り した iPad mini を携えて、見聞きしたものを ツイートしながら、横浜の街を散策しました。 今回は特に「シン・横浜駅 SF」と銘打って、 福島県出身の生物学研究者にして作家、柞刈 湯葉氏の作品「横浜駅 SF」をモチーフにした 冒険の旅という趣向です。「横浜駅 SF」は、 大正時代に作られて以来、一度も工事が止まっ たことのない横浜駅が遂に自己増殖を始め、 本州の 99% を横浜駅が占めるに至った未来を 描いた作品で、今回のキャンプのテーマであ る「自動化」とも深い繋がりがありました。

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夏2

4 日目 8/23

4 日目の午前は、「解らない・できない」こ とが、「解る・できる」ようになるために自分 で探求することが「研究」だと学び、みんな が考える未来について、シークレットゲスト とともに、しばらく一緒に話をしました。 午後は「即興芝居 × 即興コメディ」のロク デイムさんのワークショップで、瞬間瞬間を 一緒に笑いました。ひとり一言ずつだけ喋っ て物語を紡いでいく「ワンワード」などを通 して、台本がなく先が見えない未来に向かっ て、仲間を想い、信頼して、一緒に勇気をもっ て歩み出していくことを学んだと思います。 詰まったり上手くいかなくなったら、みんな で「もう一回!」と大声で笑い飛ばす経験も 積みました。これ、本当に大事ですよね。 夜はロクディムさんの即興ライブに一緒に 参加して楽しみました。今年も、みんなが書 いた台詞がコメディとして即興芝居と噛み合 う奇跡の連続でした。最後は全員が劇の一部 となって、アカキャンの「校歌」である「が んがん」を熱唱しました。

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夏2

最終日 8/24

キャンプの最後のプログラムとして実施されたのは「未来の自分への宿題」 。20 年後、2038 年を生きる自分に対して、そ れまでに達成すべきことを課しました。問題文・目標文の中には「数字を入れること」という約束ではじめると、最初は「中 学生のうちに 100 点を 2 回取る」 「( 小 4 が ) 9 年後に大学に入る」 「( 短大生が ) 2 年後に保育士になる」 「32 歳まで生きている」 など、なんだか当たり前な感じでしたが、そこでなんと、 「下書きができたら、大きい方がよい数は 10 倍、小さい方がよい数 は 10 分の 1 にする」というお題が出されました。すると、「中学生のうちに 100 点を 20 回取る」「( 小 4 が ) 10.8 ヶ月後に 大学に入る」「( 短大生が ) 2.4 ヶ月後に保育士になる」 「320 歳まで生きている」みたいに、 「うん、やっと目標っぽくなった ね」という感じになりました。 「そんなのムリだ」なんて諦めたら、そこで試合終了です。むしろ、制度面での壁にぶち当たって、 それをどう回避するか考えたり、今までのやり方ではできないのだから、どうやればできるんだろう、という方向に気持ちが 向いて、ようやくみんなの頭がフル回転をはじめました。 もしかしたら「そんな実現できもしない目標を掲げさせても、必ず失敗するんだから、こどもたちが可哀想だ」なんて風に、 一部の大人は思うかも知れません。Amazing. Every word of what you've just said... was wrong. 実現はできるでしょうし、 失敗が悪いことだなんて誰が決めたのでしょうか。そしてこどもたちはいつだって冴えてるんです! 宿題を清書して、みんなから証人としてキャンプネームでの署名をもらい合ったあと、トドメの質問は「一番最初に何をや る?」小さくはじめて、小さく失敗し ( 失敗したら「もう一回!」と笑い飛ばそう! )、最後には大きなことを実現しよう。

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夏2

( 学生 ) スタッフ

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おわりに アカデミーキャンプ 2018 を振り返って

一般社団法人アカデミーキャンプ 代表理事 斉藤 賢爾 みなさまからのたくさんのご支援と、いっしょにキャンプを創り上げて くれた大学生・専門学校生をはじめとするボランティアの仲間たちの尽力 によって、2018 年も好評のうちに 3 つのキャンプを実施できました。 私たちのキャンプの最初の年に小学生として参加したこどもたちの何人 かが、今年はボランティアとして帰ってきて、リーダーとして福島のこど もたちの面倒をみてくれました。こうしたことは、2011 年当時中学生だっ た参加者たちについては、すでに起きていたことですが、今年はより若い 世代の登場となりました。実は私たちは、以前から 2018 年の夏が来るの を待ち望んでいました。こんなことが起きるんじゃないかな、と思ってい たからです。私たちのひとつの夢が叶いました! 今度は、こどもたち自身が自分たちの夢を叶える番です。アカキャンは、 ( もちろん男女の区別もなく ) すべてのこどもたちをそのための土俵に上げ

ます。2018 夏第 1・2 期のキャンプの閉会式でみんなに話した、アカキャン版「クラークの三法則」を、ここで紹介しましょう。 1. オトナができると言ったことはできる。オトナができないと言ったこともできる。 2. キミたちは限界点を押し続ける。 3. キミたちは魔法のようなことを現実にする。 改めまして、2018 年もアカデミーキャンプのためにご支援をいただいたみなさま、ありがとうございました。ひきつづき、 福島のこどもたちとアカデミーキャンプをどうぞよろしくお願いいたします。

斉藤 賢爾 ( サイケ )

キャンプのあとは、保護者のみなさまからたくさんのメッセージを戴きます。2018 夏のキャンプもそうでしたが、その中のお一 人は、息子さんがキャンプから帰ってきたら、とても前向きになっていてびっくりしたそうです。私たちスタッフもそれを読んで とても嬉しく思いました。2018 年に開催した、これらのキャンプは、こどもたちと私たち両方にとって素敵な経験となりました。

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【ご寄付について】 アカデミーキャンプは、参加者やスタッフからの参加費、講師のみなさまからの貢献、助成金、 そしてみなさまからのご寄付によって成り立っています。 ご寄付の宛先 : 城南信用金庫 湘南台支店 ( 店番号 083) 普通 109187 一般社団法人アカデミーキャンプ または GlobalGiving( 米国・英国 ) - https://www.globalgiving.org/projects/academy-camp/

『アカデミーキャンプ 2018 「キミが決める!アカデミーキャンプ」 「オッケーグーグル、宿題やっといて!」報告書』 制作 : 一般社団法人アカデミーキャンプ https://academy-camp.org

© Academy Camp


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