TSUDOUvol.19

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T SU DOU

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VOL. 1 WINTER 2022-2023

オーガニックチョコレートの 美味しい季節は 冬 理由を知っていますか? みなさん、チョコレートはお好きですか?おやつとしてだけでなく、

チョコレートの基本製造工程に、作り手によって、独自の製法やこだ

美容や健康にも良いことで知られ楽しまれているチョコレート。ス

わりが加わることで、特徴や個性が生まれます。

ーパーやコンビニエンスストアでは中々手に入らない添加物不使

一般的には、 〔⑤混合〕から 〔⑦精錬(コンチング)〕の工程で「乳化剤」

用のチョコレートやオーガニックチョコレートも、 今では自然食品の

を入れますが、 その理由は、砂 糖・カカオマス・ココアバターなどの材

店や高級スーパーにも並ぶようになりました。

料を均 一に混ぜて分離しにくくするためです。これにより口溶けも

しかし、そんなチョコレートでも乳化剤を使っていないチョコレー

格段に上がります。 「乳化剤」 を入れるもう一 つの理由は、混ぜる作

トは、意外に少なく、価格も少し高めで、市販のチョコレートと違い

業に時間がかからず簡単になることです。 「乳化剤」は数種類あり化

秋冬の冬季限定のものが多いのはなぜなのでしょう。

学合成された成分もありますが、 チョコレートには大豆由来のレシチ

みなさんのお手元にあるチョコレートはどうですか?

ンが 多く使われています。 「乳化剤」 を入れない場合、急激な温度変

チョコレートの基本的な製造工程 ① 選別・除塵(クリーナー) カカオ豆を収穫、取り出した豆を乾燥させたものが原料。 原料の異物を取り除く。

化でチョコレートが分離してしまい食感がざらつき味に影響がでた り、表面が白くなってしまうブルーム現象も起こる恐れがあります。 「乳化剤」はチョコレートの結晶構造を安定した状態に保つのに必要 なものとして、チョコレートには欠かせないものとなっています。

② 焙煎(ロースター) 原料を焙煎しカカオ豆の香りを引き出す。※先に豆を砕いて焙煎する方法も

③ 風選(ウィノワー) カカオの外皮と胚芽を取り除く。ウィノワーと呼ばれる風を発生させる 装置の中で殻や胚芽を吹き上げ、カカオニブだけを下に集める。

④ 磨砕 細かくすりつぶしてペースト状(カカオマス)に。カカオマスから一定の 脂肪分(ココアバター) を 分離するとココアの塊ができ、 これを粉砕して粉状にするとココアパウダーになる。

⑤ 混合

その 一方で「乳化剤」 をカカオの香りを損ねる不純物と認識し、でき

カカオマス、ココアバター、砂糖、ミルクなどの原料を混ぜ合わせる。 ここで味が決まる。

うる限り本来のカカオを届けたいという考えで、乳化剤不使用のチョ

⑥ 微粒化 ロールにかけて微粒化し、なめらかにする。

⑦ 精錬(コン チング) コンチェという機械で練り上げる。この作業で独特な香りが生まれる。

⑧ 調温(テンパリング) チョコレートの温度を調整し、ココアバターを安定した結晶に。

コレートを製造するメーカーもあります。乳化剤不使用のチョコレー トは、時間をかけて丁寧に混ぜ合わせていくため、とても手間をか けて作られています。そして、 「乳化剤」 を使わないため、溶けやすく なってしまうということ。 こうした理由からチョコレートは冬季限定が 多く、本来の味を楽しめる美味しい季節は『冬』 というわけなのです。 「乳化剤」 を使わずにチョコレートを作るのは、 とても至難の業ですが、 ユニマルシェで取り扱いのチョコレートは、乳化剤不使用。手間と時 間をかけてココアバター とカカオマスをじっくり練 り上げることで実現した丹 念に作り上げたこだわりの

⑨ 成形、冷却、はく離、包装 型に流し込み、冷却して固め、型抜きして、包装する。

逸品ばかり。繊細な口溶け とカカオ本来 の濃 厚な風 味を味わうことができます。


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