サクッと分かる経済学部2023

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経済学部 Ryukoku University 龍谷大学 経営学部 京都市伏見区深草塚本町67(深草キャンパス) Tel. 075 - 645 - 7895 Mail. webmaster@biz.ryukoku.ac.jp サクッと分かる経済学部
Faculty of Business Economics

1文字ちがいだし、勉強することも似てるのでは? 自分の夢をかなえるためには、どっちを選んだらいいの? そもそも、自分がどっちに興味があるのかわからない…

そんなみなさんのギモンに答えるため経済学部と経営学部の 代表的な4つの科目をご紹介します。きっと謎が解けるはず。

経済学はお金もうけのための学問ではありません。

みなさんが毎日生活していて感じる「どうして不景気になるの?」「自然と人間の経済活動は両立 可能なの?」「なぜ世界から貧困がなくならないの?」といった様々なギモンに、科学的にアプローチ して答えを導き、現実的な解決策を提案します。

経済学を学ぶことで、毎日のニュース、世界の出来事が身近に感じられ、今、自分が何をすべき なのかが見えてきます。

経済学の世界を、のぞいてみましょう。

大学の学部を選ぶとき よくあるギモンが 「経済学部」と「経営学部」のちがい。
経済学を一言でいえば
限られた資源を有効に活用して
より豊かな社会を目指す学問です。

「統計学」では、膨大なデータの整理整頓の方法を学びます。

みなさんはビッグデータという言葉を聞いたことがありますか。

ビッグデータとは、コンビニに来店するお客さんが買った商品のリストに日時や お客さんの年齢・性別等を合わせて記録した売上データのような、時々刻々と 記録される大量かつ多種類のデータをさします。

近年ビッグデータは、買い物客の行動の予測、医療サービスの改善、道路網の 整備等多方面で活用されています。もっとも、元々のデータにはただ文字や 数字が並んでいるだけなので、これを眺めても特に得るものはありません。 データを活用するには、ある基準で整理整頓し、分布を特徴づける情報を取り 出す必要があります。

みなさんは、データから表やグラフを作った、あるいは、平均値などを計算した 経験があるでしょう。これらはデータから情報を抜き出す方法の一例であり、 統計学はその方法に根拠を与える学問です。

KEIZAI GAKUBU
データを情報に変える〔統計学〕

経済学で命を救うことができます。

経済学といえば、金銭問題をイメージする人が多いでしょう。そのため、お金に まつわる話題以外は経済学とは関係ないと思うかもしれません。しかし、経済学は お金が絡む問題だけを扱うわけではありません。

たとえば、腎臓移植の問題を考えてみましょう。日本やアメリカなどでは、 長い年月を待たなければ移植を受けられない希望者が多く、大きな社会問題に なっています。臓器売買は禁止されているため、この問題はお金のやりとりに よって解決できません。そこで経済学者が、臓器売買に頼ることなく、移植の 数を劇的に増やす「腎移植マッチング」というしくみを考え出しました。この しくみは、アメリカのある地域で実施されて大きな成功をおさめた後、今、 急速に利用が増えています。

このように、経済学は人命を救うことにも貢献できる、とても柔軟で自由な 学問です。

社会のしくみをなおす・つくる
KEIZAI GAKUBU
〔マーケット・デザイン【ゲーム理論】〕

「労働経済学」を学んで、「働く」の未来を考えてみましょう。

多くの人々は、働いて得たお金で生活しています。働くことができなければ、 生活が成り立ちません。今の日本では、人手不足のため、条件にこだわらなければ 仕事を見つけやすくなっています。では、将来はどうでしょうか? 将来は、もっと簡単に働き先を見つけられるようになるかもしれません。

これから人口減少がすすむので、人手不足が深刻化します。そのため仕事を 求める人よりも求人が多くなって、仕事を見つけるのがより簡単になるという わけです。

しかし別の考えもあります。一つの説によると、将来、AI(人工知能)が多くの 人間の仕事を奪ってしまいます。人間ができる仕事が少なくなるので、多くの 人が失業をしてしまうことになります。

皆さんはどちらのシナリオが実現しやすいと感じたでしょうか。労働経済学を 学んで、「働く」の未来を考えてみましょう。

KEIZAI GAKUBU
「働く」の未来〔労働経済学〕

「開発経済学」を学ぶことで、途上国を取り巻く状況を知り、

世界の貧困や格差解消のために何が必要かを理解することができます。

世界には貧困にあえぎ、小学校すら卒業できない子供がたくさんいます。なぜ でしょうか?

私たちは「学校に行けないなら学校を作ればいい。そのための募金をしよう」

と考えがちです。皆さんも途上国に学校を建設するテレビ番組を見たことがあ るかもしれません。

でも、実際には、学校に行かない(もしくは卒業できない)理由は千差万別です。 学校に行くお金がない。学校が遠い。親の手伝いや、幼い兄弟の世話をしなく てはいけない。教育を受けてもよい就職先がない。親が教育の必要性を理解し ていない。病気がちで学校を休んでしまう…など、その理由によって目指すべ き解決方法は変わってきます。

「経済学」の考え方を使って、現実の社会を分析し、その背後にどのような問 題があるのかをしっかり把握することで、適切な政策を見つけることができる ようになります。

途上国のリアルを知り、問題解決の ための処方箋を考える〔開発経済学〕
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