「私の好きな元気の素」トップ3
1 同じ日本人でも仕事も趣味も十人十色。 英国に住む日本人と日本に所縁のある
合気道― 心身のバランスをとる
グラフィック・デザイナーとして、仕事に遊
気付いたのです。そして50 代初めに合気道と
びに超多忙を極めた30 代。昼夜逆転の生活を
出会いました。合気道とは、和合の精神を体
続け、43歳で心臓発作を起こしてしまいまし
現する武道。自分を正し、必要に応じて相手
た。生死をさまよい、1カ月半の入院を経て回
をも正す生き方であり、心と体を上手く使い、
人々に、さまざまなお題で
復。しかし退院後2年間は仕事に復帰する気
より良く生きる道なのです。それまで髪を金色
トップ3を選んでもらいました。
力がわかず、苦しみました。そんな時期を脱し
に染め図体の大きなクルマに乗っていた僕が、
たのは、早朝散歩で、自分も自然の一部だと
エコ・カーで朝6時半からの朝稽古に通うよう
思えるようになったのがきっかけ。自然との調
に。そして4 年。拡張型心筋症という病気と付
和同様、心身のバランスをとることが大切だと
き合いつつ、充実した毎日を送っています。
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橋― 空と水の間
橋が好きです。子供のころからそうでした。
た か は し
こ
う
じ
高橋 孝児さん 株式会社Idoqueido 代表取締役、 グラフィック・デザイナー 1957年12月28日生まれ、福岡県出身。83 年に広告プロダクション入社。グラフィック・ デザイナーとして働き始める。87年に高橋デ ザイン室を設立、92年に株式会社オクスデザ インに法人化。同社の代表取締役に就任する。 2012年、株式会社Idoqueido設立、代表取 締役となる。
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かさと喜びをもたらす力が、僕のものづくりの
きっかけは、名字の高「橋」だと思います。大
基準になっています。もう一つ忘れてはならな
地にいるのでもなく、空中に浮いているのでも
いのは、大勢の人の能力の結集で、一つのも
ない、歩いて渡るときのあの言いようのない
のができ上がっているということ。一人ひとり
idoqueido™ (イドケイド)
感じが好きです。橋は文字通り、社会の架け
の力は小さくても、何百何千の力が繋がり、と
大英博物館とのダブル・ネームの
橋となり、人やものの新しい流れを生み出しま
てつもなく大きなものが生み出されるという事
idoqueido ハンドメイド・ソープ。
す。同様に僕たちの仕事も、 デザインを通して、
実です。それに何より橋って美しい。たいてい
歴史の伝承者である大英博物館
企業と人、商品やサービスと人を繋ぐ架け橋
の橋には美しさを感じます。これらの要素が
の名を冠した初めてのアメニティ
のようなもの。橋が持つ、人々や世の中に豊
重なり合って、僕に元気をくれるのでしょう。
3
互いに深く調和し合い、相乗効果
人との出会い― ケミストリー
を生むという独自の考えに基づい
ものづくりで元気になれるのは、人との出
今に繋げるソープ、 「idoqueido TM」 。同緯度上
会いにより、想像もしなかったモノやコトが
にある都市の自然からの恵みを得て、それらの
生まれる瞬間です。あるとき、コスメ業界の
土地や人が織り成す歴史ロマンに想いを馳せ
トップ・マーケッターとアロマ系スキン・ケア
る ―このワクワク感を感じていただくべく力
の商品開発ディレクターに出会い、そこから
を出し切りました。ものづくりには、人々や社
ケミストリーが生まれました。大英博物館との
会を幸せにできるかと自問することが大切。そ
化
学
反
応
です。 「緯度―経度」を表すネーミ ングは、同じ緯度上にある植物は、
たもの。緯度30度、40度、50度 にフォーカスし、同緯度上にある 都市の歴史や文化、植物をブレン ドした 3種類のソープを大英博物 館にて販売中です。 http://idoqueido.com
ダブル・ネームでのアメニティづくりに発展し
の過程には困難が伴いますが、関係者の理解
*花びらなど様々な植物は、原材料を
たのです。古来より植物の力を生かしてきた人
と協力、チームの思い、そしてそれらを一つに
イメージしたものであり、パッケージ
類の叡智。大英博物館が保管するその叡智を
束ねたケミストリーのおかげで実現しました。
には含まれていません
www.news-digest.co.uk 9 August 2012 vol.1364
結
束
力