Polish Culinary Paths, ポーランド料理道

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肉 、魚 、乳 製 品

ハ ム

ラ ー ド

そ の 他 の つ ま み ( ポ ー ラ ン ド の タ パ ス )

· 肉愛好家はポーランドの肉屋やレストランで、ハムやソーセージなどの肉 加工食品を手に入れることができます。伝統的なソーセージは豚肉で作られ ています。細い、ドライソーセージのカバノス kabanos、酸味と辛味の強い燻 製キンジュク kindziuk、もも肉でできているリシェツカソーセージ kiełbasa lisiecka、ミシリフスカソーセージ kiełbasa myśliwska、スーハクラコフスカ sucha krakowska などは特によく知られています。ジュレック żurek(ライ 麦粉のサワードウで作られた酸っぱいスープ)は復活祭の朝食によく出され る料理の一つですが、それには豚肉と牛肉でできた白ソーセージがよく合い ます。 · 香辛料やニンニクの香りが豊かなピアシュチャニスカソーセージ kiełbasa piaszczańska については、次のような言い伝えがあります。カジミェシュ・ヴィ エルキ王 Kazimierz Wielki(1310–1370)の時のことですが、ピヤスキ・ヴィ エルキェ市の人々はクラクフでのソーセージの販売を許可されていませんでし た。彼らがそのことを王様に言うと、ソーセージと気付かれずに町の門を通り 抜けられれば許可すると、王様は言いました。 · この賢い人々は、厚みのある棒に穴を開け、そこにソーセージを隠し、門を 越えたのです。このお陰でクラクフの市民も美味しいソーセージを味わうこと ができるようになったのでした。 · ポーランドソーセージの美味しさはアメリカ人も知っています。シカゴで人 気のあるホットドッグの中には、ケシの実が付いたホットドッグ用のパンにグ リルされたポーランドのソーセージ、玉ねぎ、 マスタードが挟まれた Maxwell Street Polish というものがあります。これは、シカゴの料理文化に70 年以上 も存在しています。 · またファーストフードにおいては、昔ポーランドの首都であったクラクフで 最初のハンバーガーのようなものが作られていた事を忘れてはなりません。そ れはマチャンカ・クラコフスカ maczanka krakowska と言い、豚の肩肉を炒 めた後、香辛料と玉ねぎを加えて蒸し、それを切った丸パンに挟み最後に炒 めた時の肉汁をかけます。この料理が最初にいつ出され始めたかはっきりは していませんが、馬車を走らせていた御者や大学生のお気に入りであったこと には間違いないでしょう。 · ソーセージの他に興味深いのはベーコンです。ベーコンはザピエカンカ、 肉巻き、スクランブルエッグなど多くの料理に欠かせないものとなっています。 ベーコンでできたスクファルキはピズィー、ピエロギ、クルスキにかけられます。 他には、煮たベーコンに香辛料、塩、ニンニクを加えて冷やし、薄く切って出さ れたりもします。ベーコンは燻製、フライパンで炒める、オーブンで焼く等様々 な調理法で利用できる食材です。

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