東京ロジスティクスマーケットサマリー 2024年第2四半期

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日本リサーチ|

2024年8月

東京ロジスティクス マーケットサマリー

2024年第2四半期

需要は底堅いが、供給多く空室率は高止まり

需要と供給

第 2 四半期のネットアブゾープションは 641,000㎡ となった 。 E コマース企業 、 3PL 企業の需要拡大は継続しているが賃 料上昇によってテナントの動きは鈍く なっている 。 新築物件と比較して賃料が 割安な既存物件は空室消化が早く安定稼 働が続いている。

第 2 四半期の東京圏の新規供給は 6 棟 608,000㎡ となり 、 ストック ( 総賃貸可能 面積)は前期比3%、前年比11%増加した。

第 2 四半期の東京圏の空室率は 9.6% とな り 、 前期比 0 4 ポイントの低下 、 前年比 2.3 ポイントの上昇となった 。 東京ベイエ リアの空室率は8 2%と前期比0 7 ポイント 低下 、 内陸エリアは 10.2% と前期比 0.3 ポ イント低下となった。

賃料 月額坪当たり 前期比

※データ変更により2024年第1四半期の賃料を修正しました。

需給と空室率の推移

需給(千㎡)

0 2 4 6 8 10 12 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 (予)

需要 新規供給 供給予定 空室率

過年度については、需要、供給、空室率は年末時点の数値を参 照する。最新年については、需要、供給、空室率は今四半期末 時点の数値を参照する。

出所: JLL

賃料上昇続くが、上昇率は緩やかに

賃料

第1四半期末時点の東京圏の賃料は月額坪 当たり 4,638円となり、 前期比横ばい 、 前

年比 2 0 % の上昇となった 。 ベイエリアは 前期比 0.2% の上昇となり 、 内陸エリアも 前期比0 2%の上昇となった。

空室期間が長期化している物件や空室の 多いエリアでは 、 テナント誘致のために 募集賃料の低下やフリーレントの拡大が 見られる。

投資市場

投資利回りの低下と緩やかな賃料上昇を 反映し 、 東京圏の物流施設の価格 ( 専有単 価)は上昇傾向が続いている。

⾒通し

賃貸市場では大量供給とリーシング長期化 により空室率が高止まりしているが 、

2024 年後半は供給が減少し空室率低下が 予想される 。 新規供給物件は竣工後 1 年か ら2年程度で満床になると見込みまれる。

建築コストの高騰による賃料上昇圧力が続 いているが、 空室期間の長期化が続いてい る物件はオーナーが賃料を妥協する動きも 見られる。総じて新築物件の高い賃料設定 と既存物件の賃料上昇は続くが、賃料上昇 は緩やかになる見通し。

投資市場では国内外の投資家による投資需 要は非常に底堅く 、オフィスビルと比較す ると利回りは高く 、投資利回りは一層の低 下余地がある。

グローバルプロパティクロック

大阪、名古屋 福岡 東京

賃料上昇の 減速 賃料下落の 加速

賃料上昇の 加速 賃料下落の 減速

賃料指数

出所: JLL

出所

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