10ホールズ・ハーモニカセッションブック

Page 13

特 ※  印=その分野のみの特殊性 ジャズ・セッションイベント

プロも入ってくるので、 アマチュア・セッションデーとなっていたりボーカル限定のセッションなどさまざまですが、 有料 が基本です。 もちろん服装は自由ですが、管のプレイヤー達のスーツの多さの為か正装が必要な印象を持たせま す。

サックスなど管楽器が多く、次に意外にもドラムです。 ピアノは1∼2人といったところ。ベースは当然ウッドで、1人 が出ずっぱりというのが普通。店側でベースを雇っている場合もあります。仕切り役や司会がいない店も多く、 シカ ゴブルースのセッションに比べると不親切な印象。 クールというスタイルを大事にするせいか、 アットホームなムード は無いのが普通です。

ジャズファンに加え、 プロのジャズマン、 クラッシックプレイヤー、 ブラスバンドOB、音楽講師等が入り交じっている 事もあり、譜面社会となりやすく、 いわゆるバンドマンには入りづらい分野なので、 さまざまな人々が出入りするとい う印象は、 あまり無いように思います。 ジャズ研等、大学のサークルからの常連も多いので、学閥色の強い店もあり ます。 ピアノはあっても、PA一式、全て無しという店が、少なくありません。 インストの場合は (管のように) 生音プレイとい うことになりがちなので、 アンプ類は持ち込むのが確実です。マイク一式揃っていても、 ボーカル用、 ピアノ用に使 われてしまうのが普通なのでハーピストは注意しましょう。 ほとんどが1人で参加しに来るセッションマンです。 というのもジャズではライブですらバンド (コンボ) という単位ではなく、 一過性の集団となるのが普通なので、常に1人で動くというのが一般的です。セッションに来る目的も、腕を磨く為 だけ、 というストイックな人が多く、 楽しみに来たという雰囲気でない人も少なくありません。

誰かのコピーという人がいても、 ほとんど判別は付きませんが、特にモノマネを好まない傾向が強いジャンルのよう に思います。選曲も、 その場で (本書のような) 曲集から適当にチョイスという人の方がほとんどで、 そこに個性など を出そうとしないのが普通です。アドリブ以外は、 何も重視しないというのが、 プレイ特色の1つのように思います。

譜面を渡してそれっきりというケースがほとんどで、会話は少ないと思っていた方がいいでしょう。特にジャズ・ブルー スのように※ソロ順も楽器によってほぼ決まっているような選曲の場合は、会話自体をタブーとしてしまいがちで、 いきなりのように、 始まってしまう事もあります。 (ただし、 ドラムはフルセット持ち込みも多いので、 セッティング待ちには注意しましょう。)

1セットが15∼20分と長丁場になりやすいので、1曲ごとに交代が普通です。選曲は、 ホスト側や店側から、 『スロ ーで、』 とか 『ボッサ、 サンバでもいいよ、』 などオーダーが入る事も多く、 シカゴブルースに比べ、 プレイヤー側の持ち ネタを重視するという傾向はありません。一方プレイヤーの方も曲よりアドリブを重視するので、 リズム等はオーダー に従う事が多いです。 フロントがカウントを出す事が基本ですが、 クラシックの人は (q=224) などメトロノーム目安で伝えてくる場合もあ ります。 (指音カウントではなく指揮で伝える場合もあります。) MCはボーカルぐらいなもので、無口に演出しないの が普通です。 ※ソロ順 (インスト) =管楽器全員分→コード楽器 (ギター・ピアノ) →ベース・ ドラムと音数が減っていく順。

11


Issuu converts static files into: digital portfolios, online yearbooks, online catalogs, digital photo albums and more. Sign up and create your flipbook.