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Education, Unlimited
京都世界遺産PBL 「醍醐寺×龍谷大学」 社会学部 コミュニティマネジメント学科
笠井 賢紀 講師
一緒に課題を探るところから
が担当する 「コミュニティマネジメント特論:世
世界遺産醍醐寺の境内を、 ワークシートと
笠井講師がこだわるのは、 まず現場を歩み、
界遺産と学ぶ課題発見・解決過程」。
カメラを持って歩くのは醍醐小学校の4年生
現場と語らい、課題を探るところから学生自
と大学生。 これは学生が実施した醍醐寺マッ
身がやっていく点。教員の専門分野など具体
プ作りのためのフィールドワークの様子。醍醐
的な切り口が用意されての授業が多い。 そん
寺の多様な魅力を子ども目線で再発見しても
ななか、社会調査が専門の笠井講師は「課
らい、出来上がったマップは、参拝者と醍醐
題発見解決の方法をジェネラルに教え、 それ
寺の僧侶達が対話するきっかけにしてほしい。 を実践してもらう」 というスタイルを貫く。醍醐 学生達が醍醐寺と一緒に課題を抽出し、そ
寺側の賛同も、 その点であった。
れに対する策を練ったアウトプットの一つだ。
「顔合わせしたときに、 どんな課題を提示し
京 都 世 界 遺 産 P B L( P r o j e c t B a s e d
たらいいですかと聞かれたのですが、 それは
Learning)科目とは、大学コンソーシアム京都
私達と醍醐寺さんで一緒に発見したいとお
が単位互換授業として設けているもので、六
伝えしました。 それならぜひやりましょうと言っ
つの世界遺産所有者と大学が組んで、2015
てくださって。本当はこんなことしてほしいとい
年度から提供されている。学生はこれを利用
うのがあると思うのですが、 そこを全部こらえ
することで、大学や学部、学科、学年の枠を
て、学生達が発想したものを受け入れてくだ
超え、世界遺産をフィールドに学ぶことができ
さいました。 いいパートナーに巡り会えたと感
る。 その授業リストに名を連ねるのは、社会学
謝しています」
部コミュニティマネジメント学科笠井賢紀講師 14
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