道路の作り替えが地方都市の再生にどのように寄与するのか、議論に使用した事例の写真。
その理由は、 プロジェクト以外での交流だった。龍谷大学
て日本の街づくりを考えるきっかけになりました。 自分の意見
の学生達は学習以外の時間にドルトムント工科大学の学生
をうまく伝えられないときはもどかしかったですが」 (大西さ
を誘って観光やカラオケ、居酒屋などでともに過ごした。言葉
ん)、 「 疑問に感じたことはすぐに質問する、主張はしっかり
がうまく伝わらなかった1週間、 まずは友人として関係を育ん
伝える。議論のあり方や視点の多様さを学んだことが、大き
でいたのだ。 「ドイツ訪問時にも同じように、 ドルトムント工科大
な経験になりました」 ( 藤野さん) と振り返る。
学の学生達が街を案内してくれて、後半のワークショップで
このプロジェクトは、2014年度後期から 「政策実践・探求
は、当たり前のように英語で議論が交わされていました。 プロ
演習B」 として正式な科目となる。今後はドルトムント工科大学
グラム終了後にはドルトムント工科大学の教授から 『うちの学
以外との協働学習も視野に入れ、 より実践的な学びの機会
生の英語力も上がりましたよ』 とも言われました。英語は都市
としていく予定だ。
計画という課題に取り組むために必要なツールでしたが、学 生達にはその習得プロセスでも多くの気づきがあったのでは ないでしょうか」 ( 村田教授) プロジェクトに参加した政策学部の大西妃歌さんと藤野 里咲さん(ともに参加当時3年生)は、 「ドイツ滞在はあらため Ryukoku Magazine 78 2014 September | 29