古代ローマの属州ブリタンニアの誕生は、それ以前の鉄器時代とは環境の激変で特徴づけられた。社会は多様なアイデンティティを持つ異種共同体から、 これらの諸集団をより大きな社会へ結束する新たなイデオロギーを基盤にし た、強力な包括的政治体制をもつ世界への転換をみる・・・カエサルの訪問 からフラティウス朝まで地域を支配した王たちは、この転換に不可欠な存在 であり、また様々な意味でローマ帝国文化を創生に関する同胞でもあった。初期のケルト-ブリトン民族のこの「天母」、つまりブリタンニアは、普 遍的「地母神」に他ならず、古代エジプト神話のイシス。