シンガポール・ホワイト/ブラックティップの調査
Singapore white Black Tip Research
シンガポール・ホワイトのブラックティップの特徴 ・ほかのプルメリアと比べてとてもブックティップになりやすい。
・いったんブラックティップになると復活が難しい。 ・回復してもリセットされてその枝は花芽が付きにくくなる。 ・春から初夏になりやすい。真夏でもなる。
今回はこのブラックティップになる原因や、なりにくくする方法について調べてみました。 本当は花を咲くところまで見届けてからの報告にしようと思っていましたが、この報告は 皆さんも早く知りたいと思うので、早めに今回レポートします。
ブラックティップはなるべく避けたいですが、原因についてはっきりした情報が無いです よね。海外のネットを調べてみました。
ブラックティップになるのは真菌が侵入して腐ってしまうことが原因で、雨が降ったあと になりやすく、雨が当たらない場所に置くことが望ましいと海外のサイトで出てきました。
日本でも一般的に広まっているのは夏も冬もなるべく暖かい場所に置き、急激に寒くなら ないようにする。冬場は水を少なめに与える。又は断水して葉を落とす。
それと越冬温度は 15 度以上でブラックティップになりそうになったら断水して、成長点が 乾いたら様子を見ながら少しずつ水を与え始める。これは 10 年以上前のマレカさんの情報 でした。
今回の実験方法ですが、先に実験結果を言うと、肥料を与えないことが予防となることでし た。2 年前に 10 鉢ほど買い込んで調べていました。花芽が付いたら売ってしまったので残 っているのは半分くらい。
最初の年はうまくいかず、去年の春から肥料を切って様子を見ていました。春から夏にかけ ては肥料が残っていたのもあって気を抜けませんでしたが夏からはかなり冷えても発症す るものはありませんでした。それは冬場の今でも続いています。
これはどういうことかと言うと、成長が早いと軟弱成長して細胞が弱くなることだと思い ます。いわゆる軟腐病に似ていて、ほかの植物の場合の原因は窒素過多であることが多いで す。害虫による食害や雨風が原因で細菌が侵入して発症します。シンガポール・ワイトは極 端になりやすいのだと思います。
なぜ必要以上に急成長するのかと想像すると、ひとつはもともと砂漠地帯のような肥料分 の少ない土地で育っていたのではないか。肥料が沢山与えられる想定が DNA に無いのかな と思います。そして復活が難しいのは、リスタートした時は特に成長が早くなりやすいので 尚さらなりやすくなってしまうのだと思います。春先になりやすいのもリスタート時の急 成長が原因と思われます。ただし順調にいって成長が遅くなったり止まったりすると細胞 が強くなるようです。
ブラックティップになってしまったときに断水するといいというのは、成長を止めて回復 が始まって、再び芽吹くときに一気に成長しないように止めておくという意味になります。 ちゃんと意味がありました。
かといって断水が長引くのも良くないので、干からびて枯れてしまう前に水を与えるとい う管理が必要ですね。内側から腐ってしまうばあいはこちらが点である場合があります。
気難しい品種ですが、素晴らしい花を咲かせる魅力的な品種でもあります。
どちらもこの品種の魅力だと思います。
以上、ブラックティップについての調査報告でした。
追記
育てている人に水やりにつてアンケートしました。
冬場の水やりはどのていど与えているかの質問に対して、土が乾いて少ししてから少しだ け与えるが圧倒的に多かったです。ほとんどの人が湿った状態が長引くことが良くないと いう認識です。土も根腐れしにくいような水はけのよい土にすると良いでしょう。少しだけ 水を与えることで急な成長も抑えられますよね。 会員番号 196 山口 2023/02/04