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2017.2.9 17:28
神戸の助産院、国内2例目の赤ちゃんポスト設置へ 神戸の助産院「命を守ることにためらってはいけ ない」 さまざまな理由で親が育てられない子供を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」の関西版設置を目指すNPO法人「こ うのとりのゆりかごin関西」(大阪府箕面市、理事長=人見滋樹・京都大名誉教授)は9日、大阪市内で理事会を開き、 マナ助産院(神戸市北区、永原郁子院長)での設置を目指すことを決めた。 実現すれば、平成19年に熊本市の慈恵病院が国内で初めて運用を開始して以来、2例目となる。ただ医師がいない同助 産院で、自ら分娩を手がけた乳児以外を扱う場合は医師法に抵触する恐れがあるため、神戸市などと相談し、嘱託医を 設ける方向で調整しており、早期設置を目指す。 同日の理事会後に記者会見した永原院長は「命を守ることにためらってはいけない。第一歩を踏み出したい」と意気 込みを語った。
国内2例目の赤ちゃんポスト設置が 計画されているマナ助産院=9日午 後、神戸市北区
慈恵病院では、平成27年度末までに計125人を受け入れているが、大半は熊本県外が占め、近畿からも計10人が預けられたという。海外からも確認 されており、医師である人見理事長らが、全国的な広がりの足がかりとして、関西での設置を模索していた。今後、大阪や京都などに拡大を図っていき たいという。 新たに設けるポストは慈恵病院を参考にし、保育器などの専用設備をスタッフルームのそばに整備。助産師が24時間体制で受け入れに備え、嘱託医か ら電話で指示を仰げるようにする。緊急措置が必要な場合は、嘱託医の判断を待たず病院に搬送する。特別養子縁組や里親捜しなども行う。 厚生労働省によると、ポストの開設自体に申請は必要ないが、建物の用途や構造に変更が生じる場合、医療法上、病院や助産所は自治体に変更届を提 出する必要がある。 慈恵病院でも受け入れ施設を作るため、熊本市から許可を受けていた。同助産院も同様の手順を踏む見通しで、「早期に届け出を出したい」(永原院 長)としている。 運用開始時期は未定だが9月から妊婦も含めた相談業務を開始するという。 赤ちゃんポストをめぐっては、「虐待を防ぐ」とする見方がある一方で、匿名の預け入れは「安易な捨て子を助長する」といった懸念も根強い。 永原院長は「出自よりも命を守ることが大事。ただ相談業務にも力を入れ、ポストを利用しないような工夫もしたい」と話している。 ◇ 赤ちゃんポストや里親、虐待といった子供たちを取り巻く環境についてのご意見や経験談を募集しています。メールアドレス iken@sankei.co.jp▽FAX06・6633・9740▽郵便〒556‒8661(住所不要)産経新聞社会部「子供問題」‒で、居住地や性別、年齢、連絡先なども明記 してお寄せください。 ©2017 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITAL All rights reserved.