HANDWORK VOl.3 FALL/WINTER 2023

Fall/Winter

2023

Issue.3

Handwork シュタイナー手仕事教育協会

本 質 を 見 つ め る 、 シ ュ タ イ ナ ー の 手 仕 事

第一期手仕事教師養成講座受講生インタビュー特集 ～受講を終えて思うこと～ 藤間三賀枝 今の私たちの手仕事 〜 生活を豊かにするものとは

３

Table of

CONTENTS 01 ご挨拶 手仕事教育協会代表 藤間三賀枝

門野由香子

今の私たちの手仕事

〜

生活を豊かにするものとは

04 第一期手仕事教師養成講座 受講生インタビュー ・幼児コース 鈴木真琴さん／磯部奈穂美さん ・ファウンデーションコース 山田桐子さん／平井繭美さん

15 全国の教室一覧

16 第３期手仕事教師養成講座について

03

©️シュタイナー手仕事教育協会

TABLE OF CONTENTS

Issue. 3

Table of

CONTENTS 17 編集後記

03

©️シュタイナー手仕事教育協会

Issue. 3

第1期シュタイナー手仕事教師養成講座を終えて シュタイナー手仕事教育協会代表 門野由香子

大阪生まれ。シカゴにて人智学基礎講座、NYにて手仕事教員養成講座修了。 シカゴシュタイナー学校で親子クラス、幼稚園、手仕事教師として働く。 シカゴ郊外で、大人と子ども向けに手仕事教室開催。 親としてもアメリカのシュタイナー学校3校で、17年間、関わる。 シカゴ郊外在住。夫と他州で大学に通う子ども二人、猫一匹、犬一匹。

以前に創刊した２つの雑誌『HANDWORK』とは 異なり、この第3号はこれまでにない豊かさと深みを 持っていることに感慨深さを感じながら、この文章 を書いてます。今号は、多くの方々の想いに支えら れ、私たちの「手」を通じて紡がれた糸が多くの 人々を結びつけているかのように感じています。

卒業してから随分と時間が経ち、やっと2021年より 日本語でこのオンラインでの教師養成講座を始める 運びとなりました。日本で何の実績もない私の呼び かけに、ご自身の直感だけを信じて学んでくださっ た勇気ある１期生の皆さん。 この１期生の皆さんとの出会いもまた、必然であっ たと感じています。初めての大きな講座で、多くの 事がスムーズにいかず、皆さんにはたくさんのご迷 惑をおかけすることになったのですが、それでも皆 さんお一人お一人が、この手仕事教育の本質を深く 汲んでくださり、手を動かし、感じ、また洞察を深 められてくださいました。 今号には、そんな受講生さんの言葉が流星群のよ うに煌めいています。ぜひその言葉一つ一つを想像 をしながら、心のうちで温めながら読んでくだされ ば本当に嬉しく思います。

手仕事の教師になりたい、という思いからニューヨ ークの教師養成講座に飛び込んだ日から、随分と年 月が経ちましたが、その講座の面接で「いつか日本 の子どもたちにこの手仕事教育を届けたい」と拙い 英語で答えた瞬間を今でも鮮明に覚えています。 そこで、私は、必然ともいえる出会いで藤間三賀枝 さんと出会い、藤間さんはやはり必然の出会いで、 アメリカで手仕事を広めたドイツ人であるレナーテ ヒラーとの出会いを果たしていました。 お二人が基礎を成した教師養成講座で４年間を学べ た私は、いつか必ずこの手仕事を日本に届けなけれ ばと思いながら過ごしておりました。

最後になりましたが、多大な知識とご経験を惜しげ もなくシェアしてくださったとしくらえみさん、木 村賢司さん、クラヴェール浩子さん、三賀枝さん へ。そしていつも私を支えてくれた事務局の米田さ んへ心からの感謝を捧げたいと思います。

Handwork Education ©️シュタイナー手仕事教育協会

01

今の私たちの手仕事 〜 生活を豊かにするものとは

ドイツ、ヴィッテンおよびアメリカNY市郊外にてシュタイナー教育、 アントロポゾフィーを学ぶ。2002年よりRenate Hillerと共に、 Fiber Craft Studio (旧Sunbridge College - Craft Studio) を運営し、 手仕事の研究や講座などに力をそそぐ。 2022年よりシュタイナー手仕事教育協会講師、アドバイザー。 現在、レナーテ・ヒラーとの手仕事に関する共同研究をまとめた本を執筆中。 「糸がたり」の活動としての講座、当協会主催オンラインでの読書会、 「羊からショール講座」「糸からかたちづくる講座」も大好評中。

私は2022年の春から始まった手仕事教師養成講座 のなかで、素材に触れること、紡ぐこと、そして、も のと人との関係性についてなどをテーマに、手仕事の あり方を受講生の方々と見つめる時間をいただきまし た。

そのような現代的な生活であるからこそ、手仕事に 新たな光を照らす必要があると思うのです。今の私た ちに求められていることは、何なのでしょうか？ 素材が人の手を通して、変化し、ものへと作り上げ られていく工程、その中に広がる世界はたくさんのこ とを私たちに教えてくれるのです。一つ一つの工程の 中で映し出される様々なありよう〜色やかたち、質感 を感じ、それを生かしていくこと、そこには私たちの 魂の営みがあります。

素材と向き合い、手を動かし、そこから感じ考える ことを、まずは自らが行い深めていく。このような形 で手仕事と向き合うことは、自らの魂にあたたかい光 を灯すようなことなのです。そして、そうして灯され た光は、これから受講生さんたちが歩む道を自らで明 るく照らす力になるでしょう。

私たちは頭で知るのではなく、魂を働かせること で、深く「知る」という認識の領域に向かうのです。 実際に手仕事をおこなうことで、私たちの魂が実はそ れを求めているということに気づくこともあるかもし れません。

さて、皆さんは「手仕事」と聞くと何を思い浮かべ るでしょうか？多種多様な手の仕事があります。匠の 職人技から日常的に必要な家庭で行う仕事にいたるま で、扱う素材によって手の動きや道具のあり方もさま ざまです。

私は、繊維の素材を使う柔らかな手仕事を通して活 動をしています。自然界からいただく繊維、そして草 木の色、自然との結びつきの中で育まれる生きた感覚 を大切な学びとし、日常的に使うものや着るものを作 るということが活動の中心です。糸を紡ぎ、染め、編 むということを通して、人とものとの関係性というこ とに意識を向けます。

働くことの原点にあるこの手の仕事は、人間が地球 上の物質を素材として手にして、道具を使うという長 い歴史の中で築いてきた文化なのです。時を経て、現 代的な私たちの生活は、機械化からのものの量産、そ して、デジタル化、さらに今やAIへとテクノロジーが 進み、多くの場面で手仕事の必要性は少なくなり、か つては必然だった状況から多かれ少なかれ解放された と言っても良いかもしれません。ある意味、自由な時 間が与えられたようにも見えますが、それに伴って失 ってしまったこと、反対に不自由になっていることに 気づくこともあるのではないでしょうか。

©️シュタイナー手仕事教育協会

作るものは、何のためのものであり、どのように使わ れるのかということとじっくり向き合うなかで、それ にかかわる私たち人間とはどのような存在なのかとい うことの洞察を深めるということが原点にあります。 そして、それは共存している環境、私たちの周りにい る人々、社会とのつながり、すべての創造の作用をも たらす宇宙的な力とのつながりへと広がり探求するも のでもあると考えるのです。

02

私たちは頭で知るのではなく、魂を働かせることで、 深く「知る」という認識の領域に向かうのです。 実際に手仕事をおこなうことで、 私たちの魂が実はそれを求めているということに気づくこともあるかもしれません。

必然からではなく、このように自らの自由意志で行 う手仕事には、物をつくるという素晴らしい働きであ るとともに、テクノロジーの時代を生きる私たちの生 活の中で、物事といかに向き合うのかという力を育む 道でもあるのです。

糸を紡ぐ際に感じることがあります。螺旋の動きの 中で繊維が連なり長い一本の糸を生み出すこの「紡 ぐ」という行為は、ものがなりゆく姿の果てしない叡 智そのものだと。まるで小宇宙と大宇宙が共鳴してい るかのように開かれた世界がそこにある感覚なのでし ょう。

手の仕事 ―「手」という最も人間らしい性質を持 ち、自由へと未来へ向かう人間の象徴のような意志の 領域から紡ぎ出される仕事です。そして、いかに私た ちの愛に満ちた魂がそこに生きているのか 〜 手の 仕事のありようが生活そのものに染み渡っていくこと につながると感じています。

このはっとする瞬間は光だと思います。何かを認識す る瞬間なのです。 心を開いて、手を動かし、一つ一つの工程を大切に取 り組む手仕事は、このような瞬間を私たちに多くもた らしてくれます。どんな素材を使っても、また、ごく 小さなことでも、同じような作業を繰り返す中でも、 確実に出会うことのできる瞬間なのです。繰り返しの 作業の中で、私がそれと一体化する内なる自分と、そ れを眺める外なる自分がいる。そして、この繰り返し がもたらす動きのリズムは、単に自分だけではなく、 周りの人々、環境ともつながっているのです。その働 きのもと、素材がかたちを変え、ものへと作られてい くことは、大きな意味で創造の力に委ねるという姿で もあります。それが、生命をもたらすということでも あると思います。瞑想的であり、また芸術的な手仕事 のありかたになっていくのです。

教えるという機会をいただくなかで、私もこの学び を深めていることに気付かされます。私自身の魂をし っかりと働かせて、その時のテーマやそこにいる人々 との出会いをあたためていると、驚くような大きな力 をいただいていると感じるのです。 それは、それぞれの人の中にある光が私に呼応する からなのでしょう。この内なる光―強さが未来を作っ ていくのです。 出会いを心より深く感謝いたしております。

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03

〜自分と誰かを比べる事には、 全く意味がなかった〜 鈴木真琴さん シュタイナー手仕事教師養成講座 幼児コース修了、ファウンデーションコース受講中

鳥のうた主宰 〈小さな手と大人のための シュタイナー教育に基づく手仕事教室〉 神奈川県伊勢原市 大山丹沢・富士山を臨む、 田んぼに囲まれたお教室。 2024年春ごろ開講予定。

Q. 講座を受講する前のシュタイナー教育の印象に ついて教えてください。

自分が、星そのものなんだ。

子育て中にシュタイナー教育に出会い、 その芸術的な部分に魅了されました。 娘をシュタイナー教育の学校に入れることはでき

Q. どう変わったか？何が変わったか？ 講座で植物での染物や羊毛を使った手仕事を学 び、自然の美しさや素材の心地よさを感じ、自分 の手で物を作り出す喜びを体験しました。

ませんでしたが、自然を大切にする幼稚園に入園 させ、家でもシュタイナー教育の要素を取り入れ るよう努力しました。

手仕事と内面の感情が結びつく瞬間がエネルギー となり、生き生きと感じました。 この体験により、自己肯定感が高まり、日常の生 活や育児に活力を注げるようになり、自己成長の 安定した基盤が築かれたと感じています。 比較や競争の必要性が薄まり、自分を受け入れる ことができるようになりました。

シュタイナー教育関連の本を読んだり、シュタイ ナー幼稚園のお菓子を作ったりしました。 その時はなんだか、自分は良い育児をしていると 感じつつも、でもどこかこれでいいのだろうか と、不安や疑問を感じていました。

Q. 講座を受けて、シュタイナー教育への理解は どのようになりましたか？

Q. 今後、子ども達や子どもへ関わる大人達にとっ て、大切なことは何だと思いますか？

憧れていたシュタイナー教育の手仕事を学び、 その教育が子どもの心と成長を深く支えることを 理解しました。 手仕事では技術的なスキルよりも、子どもの内側 に働きかけることが重視されていることに気付き ました。 そのことを通じて、シュタイナー教育の真の意味 を理解し、大人になった時に「この世界で生きて いく」とても大きな支えになっていくと言う大事 な事を学びました。 それは自身の人生を見つめ直すきっかけとなりま した。

©️シュタイナー手仕事教育協会

幼児の講座を受けて、最初に学んだことは、私た ちは一人一人が星そのものであり、光を放つ存在 であることです。 彼らが自分自身を唯一無二の存在として認識でき るように導くことが大切だと教えられました。 その為には、大人の役割が非常に重要です。 私は一人でも多くの子どもたちがこの考えを抱き ながら成長し、輝くことを願っています。 シュタイナー教育の手仕事を通して、子どもたち を導いて行きたいと考えています。

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〜自ら育むことでこそ身につけられる、自由の手〜 磯部奈穂美さん シュタイナー手仕事教師養成講座 幼児コース修了、ファウンデーションコース修了

atelier tete tonttu 主宰 〈手てから始まるわたし育て ぬらし絵と手しごと芸術教室〉 茨城県つくば市 2024年春開講予定

未来をひらく手をともに育んで行きたい。 Q.受講を決めたきっかけを教えてください。 息子と一緒に成長し、自分自身を再発見したいという強い願望からでした。 手仕事を通じて感じたのは、手を動かすことで思考や感情が現実的な行動に変わり、深い学びが生まれることでし た。この奥行きある学びに、シュタイナー教育の深さと意味を実感しました。 Q.今後、どう在りたいと思いますか？ 私は、「本来のわたし」を感じられる場を創りたいと思っています。 「本来のわたし」は個性の光を放つ源であり、この光を妙なる未来へと繋ぐ手は、自己育成によってしか身につかな い自由の手であると気づきました。 一人ひとりの光が、それぞれに向かう先へと広がり、生きる道しるべへと成長して行きますように。 個により添いながら、未来をひらく手をともに育んで行きたいと思います。

©️シュタイナー手仕事教育協会

〜そのままの私でいいんだ〜

Accepting being true to myself この、シュタイナーの手仕事講座の中で 体験し学んだことで私は、 自分を「そのままの私でいいんだ」と 認めることができるようになりました。 由香子さんがおっしゃっていた、 「皆さんの後ろには沢山の子ども達がいます。 私は、その子どもたちのために伝えたい。」 という言葉。 この言葉を大切にしたいと思います。

心は常に動き、感動し、手からはその体験が、 かたちとなって現れてくる。 そこには、技術や上手い下手、というジャッジ は一切必要なく、 ひとつひとつが尊いものであるという 事実だけでした。

©️シュタイナー手仕事教育協会

06

Handwork Education ～手を動かすことで 見えてくることが、 たくさんありました〜

○たくさんたくさん手を動かしたこ の一年。手を動かすことを通じて、 個性や本質を発見し、皆さんの手仕 事の課題を見て、個々の尊さを感じ ました。 個性的にする事が個性ではなく、本 来そのように同じ物を作り上げても 皆違うのだということ。 それを受け入れ、本来の自分になる ことが大切です。表現の世界での み、それを見出せると思っていまし たが、手仕事、シュタイナー教育の 中にその本質を見つける事ができま した。 他人の光を見つける力を発展させた いという使命感が生まれ、私がこの 人生でやり遂げたいことと結びつい たのです。 その静けさに出会うとき、自分の魂 が震えるような感動を感じているの が事実です。

○「何者であるのか」「何者かになりたい」と見えない理想や何かをずっと目指し ていた私でしたが、被っていた殻が全部外れ「今ここ」の自分を丸ごと全部「それ で良い」と受け止め、認めて、愛せるようになりました。 ○手仕事を教えることの意義、私たちの手が、それだけで大いなる可能性を持って いること。古代の人たちが手を使い糸を紡いだり、物を生み出してきた、原点に立 ち返ること。そして私たちが宇宙とつながっていることを思い出すこと。本質の部 分に感動し、コロナ禍、AIが進んでいく現代で手仕事に救われる人もきっといるの だと感じます。

©️シュタイナー手仕事教育協会

07

Handwork Education ○あらゆる方向から繰り返し伝えてくださるシュタイ ナーの学びは1年を通してじんわりと染み込んでいっ たようです。この学びは私にとっては言葉で理解する よりも、心や体で感じるものとなっております。

○『自分の手で生み出すこと』は簡単なようで 簡単ではないということを学んだような気がし ます。真似てみるのはいくらだって出来るけ ど、そこに本質や真理が入るようになるには、 自分から探し求めようとする“意志”が必要なのだ と感じました。 ○自分の手で生み出したものに出会えた喜びが 私を支えてくれました。

～自分から探し求めよう とする“意志”が 必要だということ。 08 ©️シュタイナー手仕事教育協会

08

Q.手仕事教育がご自身にどんなことをもたらしました か？

「岩手教室」 花巻校、盛岡校 生徒募集中

便利に楽に生活することを基本にしてきました。 が、手仕事教育に出会って、額に汗して働くとい

小学生クラス、幼児親子クラス、

う人間として当然のことを思い出しました。草木

大人クラス開講中。

染め、紡ぎ、編み物など多くのプロジェクトに時 に冷や汗もかきながら取り組みました。 結果、

季節の巡り、岩手の伝統、英語教育を取

今の私は以前に比べて働き者です。直感が冴え、

り入れた手仕事教室。

未来へのビジョンが明確になりました。過去の失

古民家の花巻校では家庭的な雰囲気の

敗は経験として受け入れ、今の自分を支えていま

中、草木染め、料理、ホームステイな

す。

ど、生活を通してのレッスンが好評。 Q.今後、どう在りたいと思いますか？

今、成長している子供に伝えたい。 できるだけ多くの子どもたちに 知って欲しい。

自然と断絶された生活は、心身を弱くします。便 利さを享受しながらも、私たちは本来持っている 力を衰えさせない努力が必要です。アメリカから 伝わった手仕事教育には、今成長している子供に 伝えたいことが詰まっています。できるだけ多く の子どもたちに知って欲しい。その使命感のよう なものから、教室を開催しています。

山田桐子さん シュタイナー手仕事教師養成講座 幼児コース修了、ファウンデーションコース修了

©️シュタイナー手仕事教育協会

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～手仕事教育は 希望の光〜 Q.受講を決めたきっかけを教えてください。 12年間にわたりシュタイナー教育と手仕事に出会い、学 びを深めてきました。しかし学びを深めていく中で、 知識詰め込みに陥り、色んな人やものごとをジャッジし 続け、失敗を恐れ、自分を責める日々がありました。 一度は距離を置いたものの、今度は心にぽっかりと穴が 開いてしまいました。そんな時に、Instagramでこの講 座を見つけ、手仕事の作品とそこに綴られた言葉の数々 に魅了され、もう一度学び直そう、そう自分を奮い立た せて申込みました。

大人の私にでさえこれほどの変化があった手仕事教育が、 成長真っただ中の子どもたちには、どれほどの影響を与え ることでしょう。

Q. 実際に受講された感想を教えてください。

Q.今後、どう在りたいと思いますか？

この2年間は素敵な先生方、沢山の仲間との出会いがあ り、私にとって、かけがえのない日々でした。そして、 新たな自分との出会いもありました。手仕事を通じて学 びながら、過去や今の自分自身を受け入れられるように なり、手仕事だけでなく他のことにも視野が広がり、身 動きが取れるようになっていきました。 手仕事教育が 子供を育て教えるためだけではなく、大人自身にも自分 を育て直す自己教育であることを身をもって実感しまし た。

最初は子供に手仕事を教えるやり方を知りたかったので すが、今は子どもに多くのことを教えるよりも、 まずは大人としての自分がどうあるべきが、どう立つの か、そこを大切にしていきたいな、と思っています。 手仕事教育と出会い、私の世界はどんどん広がり続けて います。大人の私にでさえこれほどの変化があった手仕 事教育が、成長真っただ中の子どもたちにはどれほどの 影響を与えることでしょう。手仕事教育は希望の光なん だろうな、私はそう思います。

平井繭美さん シュタイナー手仕事教師養成講座 ファウンデーションコース修了

©️シュタイナー手仕事教育協会

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果てしない希望を、 常に問い続ける精神を、 子どもと接する本質を、 立ち止まらない勇気を、 そして自由であれということを。

Handwork Education

○この講座の中で、人はそれぞれ輝く星なんだということ、色 は動いているということなど、立ち返る言葉をたくさんいただ いたように思います。この星に生きている意味、私たちの周り

○ドイツからひろ子先生には果て しない希望を、みかえさんからは

自然に敬意をこめて、たくさん感情を揺らして生きていきたい

常に問いつづける精神、木村先生

なと思えました。

からはこどもと接していくことの 本質を学びました。

○頬を真っ赤に染め、きらきらしたまなざしで、ふわふわした

またとしくらえみ先生からは立ち

大いなるものそのものの姿の子どもたちの傍で私たちがどのよ

止まらない勇気を、

うな姿で在れば善いのか、どうふるまえば善いのかを学ばせて もらいました。

そして何より由香子さんからは （シュタイナーを通して）自由と

○今が既に最高のギフトであるということに気付け、 これもや らないといけない、あれも学ばないといけない、 そういう気持 ちがなくなりました。

©️シュタイナー手仕事教育協会

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いう一番大切なことを学びまし た。

こんなにも心を働かせ、なにか ひとつの物にとことん向き合っ て考えてそしてゼロから生み出 していったことは果たしてあっ ただろうか。 手を動かしてきたはずの人生だ ったけれど,それはきっと頭と手 だけだったんだ。 「頭」と「心」と「からだ」を 一緒に働かせて 「わたし（内側）」と「せかい （外側）」が一体となってなに かが生まれる、なにかを生み出 すこと。その感動を味わった1年 半でした。

なにかを生み出すこと。 その感動を味わった講座でした。 ○ぼんやりと不安に感じていた将来でしたが、私 には草木染めの毛糸と編み物がある、と思えば勇 気が出てきます。 ○これから先の未来は不確かな時代が待っている かもしれません。 けれどどんな時代、状況に遭遇したとしても自分 の中が自由で喜びに満ちていたらきっと乗り越え られると確信します。

©️シュタイナー手仕事教育協会

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～技術ではないもっと奥にある大切なこと ○手を動かすといっても、それは何か技術的 なものを習得する時間だけでは決してなかっ たこと。 編み物を人生で初めて、この講座の中で始め たわたしが そのことを人より劣っているとか、まだまだ 足りないだとか、そんな風に全く思っていな いことがそれを現しています。 私達がここで学んできたことは、単なる技術 ではなく もっと奥にある大切なことであったからで す。

©️シュタイナー手仕事教育協会

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～ことばではなく実の体感として味わってほしい、 そして、この学びを伝えたい。

○私の…というよりも、まわりのなにかと私の心や感覚、 手が影響しあって、共鳴し寄り合わさってできあがってい くようなもののように感じたりします。自己満足で終わら ないなにか…膨らんだような感覚をおぼえます。 自然とたたえたくなる。祝福したいような気持ちが湧いて くるのです。 ○これまで生きてきた年月分学んだことは色々あったので しょうけれど、それらを一からほぐすような時間とも思え ました。 ○新しい感覚や世界を味わい、考えをふかめたりひろげた り、時には改めたり、そんな思いや考えをもとにことばを 真剣に紡ぎだしたり、かたく結びかたまっていたしこりを 解いてほぐしてそのまま愛でたり結び直したりした時間で した。

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全国の 教室一覧

掲載内容 ・○地名 ・【教室名】 ・SNSアカウント ・連絡先

2023年11月現在

USA

○イリノイ・デスプレーンズ 【シュタイナー子ども手仕事芸術教室】 @handwork_education インスタグラムのDM

○岩手 【いわて手仕事と英語教室】 @iwate_teshigoto tokoyamada565@gmail.com

○石川金沢 【芸術サークル「かぜのうた」】 @kazenouta_bunko インスタグラムのDM

○会津若松 【空とひばり】 ＠soratohibari_aizu インスタグラムのDM ○茨城つくば 【atelier tete tonttu】 ＠tete_tonttu インスタグラムのDM

○岡山 【シュタイナーの手仕事と文庫ニディ∞ノディ】 @teshigoto_okayama teshigoto.okayama@gmail.com

○東京 【Yoko Izumi】 ＠yoko.artwork インスタグラムのDM ○岐阜 【多治見教室】 SNS準備中 suyasuyakonta5@yahoo.co.jp kontalove14@gmail.com ○大阪梅田 【___絲と光と】 @____itoto__hikari teshigoto@itotohikarito.com

○軽井沢 【「手仕事ひろば」いちえの糸・一会の糸】 @hitsujiguma753 インスタグラムのDM

○枚方・交野 【ヒカリノツバサ∞シュタイナー手仕事教室】 @hikarino__tsubasa hikarino.tsubasa@gmail.com

©️シュタイナー手仕事教育協会

○神奈川 【鳥のうた】 @tori.no_uta torinouta.room@gmail.com

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誰にでも、可能性があるを伝えたい。

2024年7月開講 第３期シュタイナー手仕事教師養成講座について

説明会へぜひお越しください。 紙面では、お伝えしきれない事を、 ぜひ見に、聞きに、 感じにいらしてください。 Handwork Education

現在、お申し込み受付中です。

詳細へ

©️シュタイナー手仕事教育協会

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編集後記

シュタイナー手仕事教師養成講座 幼児コース、ファウンデーションコース修了

今回、HANDWORKマガジンの編集に携わ らせていただく機会を与えていただきまし た。

手仕事という、目に見える物質的なものを 学んできた私達ですが、そこから受け取っ たものの多くは目には映らない背後に広が る広く深い真実でした。

第一期の受講生の方々に記事をお願いする 中、また、一期の方々のレポートを拝見さ せていただく中で、私自身も二度、三度と 講座を振り返る時間を持ちました。

確かな真実を私達は、由香子さんをはじめ とする講師の方々から受け取りました。そ れらは自分自身が生きていく指針となり、 また目の前にいる子ども達やその大人達へ とそれらを手渡していく自信となりまし た。 そして、この道を共にしてきた受講生のみ なさんとの繋がりこそが、これからの道を 共に歩んでいく大きな支えとなったので す。

講座を経てみなさんお一人お一人を通って 紡ぎ出された言葉の数々は、まるで光の粒 のようにキラキラと私の心の奥に降り積も っていくようでした。 おなじ課題に取り組んでいても、形となっ て出来上がってくるものはひとつとして同 じものがありませんでした。私達ひとりひ とりの手から生まれた物はひとつひとつが 違っていて、そのどれもが愛おしく尊いも のでありました。それはそのまま、私達自 身の存在や子ども達ひとりひとりを見つめ る眼差しとおなじであることに、講座を通 して気づかされていきました。

それらを再認識し立ち返る機会をいただい たとても貴重な時間であったこと、感謝の 想いでいっぱいです。 こんなにもシンプルでいて、どこまでも深 く考えられている手仕事教育に出会えた奇 跡、これからもその道を歩んでいける事が 私の喜びです。

おかやま教室 〈シュタイナーの手仕事と文庫 ニディ∞ノディ〉 ・週末クラス

幼児 小学生 ・平日クラス 大人 ・ワークショップ 随時 2024年1～3月 プレ教室（幼児／小学生） 4月～ 通年クラス開講 生徒募集中

©️シュタイナー手仕事教育協会

上田純子

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編集後記 事務局より：

編集責任・発行；

協会第1期から、事務局としてサポートを行って まいりました。 オンライン上でのやり取りが主だったため、 直接お会いしたことはありませんが、それでも 伝わってくる皆さまの強い意志と熱量を日々感 じ、私も頑張らねば！といつも勇気をいただい ておりました。

この度の第3号の発行は、第1期の卒業生である上田 純子さんと、事務局の米田さんのご協力により、企 画から編集に至るまで、共に進めることができまし た。 私の不在でも彼らは何度もミーティングを重ね、 第3号発行のために尽力をしてくれました。まずは、 お二人への心からの感謝を述べさせてください。 また、お忙しい中寄稿してくださった三賀枝さ ん、鈴木真琴さん、山田桐子さん、磯部奈穂美さ ん、平井繭美さんへも、この場をお借りして深く感 謝申し上げます。

第1期が終わりに近づくにつれ、皆さまが穏やか さと共に見せた力強さに心を打たれました。そ の時、この講座が皆さんにどのような影響を与 え、どのように成長へと導いているのかを、は っきりと実感することができました。 現在学ばれている２期の方々もそうなっていか れると思うと楽しみで仕方ありません。 今号は１期の上田純子さんと一緒に、私も制作 に携わらせて頂きました。 １期の皆さまの想いがたくさん詰まった第３号 となりました。 ぜひ皆さまに読んでいただけましたら幸いで す。

そして、何より第1期の受講生の皆様にも、言葉で は表せないほどの感謝を。皆様の心に深く響く言葉 と美しい作品の数々にいつも胸打たれてきました。 ここには書ききれなかった、皆様の言葉や思いに も、心からの感謝を述べさせてください。 100年続く「手仕事教育」の精神が、日本各地で芽生 え始めていることに、ほっとするような清々しさを 感じつつも、新しいスタート地点に立ち、手仕事教 育のさらなる普及という大きな使命を胸に、これか らも頑張っていきたいと思っております。 どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

米田祐子

©️シュタイナー手仕事教育協会

門野由香子

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説明会へお越しください。

2024年7月開講 第３期シュタイナー手仕事教師養成講座について

説明会へぜひお越しください。 紙面では、お伝えしきれない事を、 ぜひ見に、聞きに、 感じにいらしてください。 Handwork Education

現在、お申し込み受付中です。

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©️シュタイナー手仕事教育協会