Q2 2019 High-Yield and Bank Loan Outlook Report (Japan)

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2019年5月

ハイイールド債とバンクローンの見通し クレジットリスクとデフォルトランウェイの定量化 要旨 米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)がともにハト派に転じたことにより、中央 Investment Professionals

銀行が取り返しのつかない政策ミスを犯す方向に向かっているというリスク認識が後退し、これ

Scott Minerd

が支援材料となって、両地域の経済成長が年内に持ち直す可能性さえある。しかし、ユーロドル

Chairman of Investments and

先物市場はFRBが2020年3月までに金融緩和を行うとほぼ確実視して織り込んでおり、市場は

Global Chief Investment Officer

利上げ中止の効果を信じていない様子である。クレジット投資家は、年内および2020年に想定

Kevin H. Gundersen, CFA

し得るあらゆるシナリオ展開に備えなければならない。

Senior Managing Director,

統計資料によると、仮に景気後退が今すぐ始まったとしても、ハイイールド社債とバンクローンの

Portfolio Manager

発行体はデフォルトの大きな波が押し寄せるまでに少なくとも12か月間の猶予期間を持てる可

Thomas J. Hauser

能性がある。しかし、2018年第4四半期に経験したように、市場のバリュエーションとファンダメン

Senior Managing Director,

タルズにズレが生じるかもしれない。投資家はクレジットポートフォリオにおいて引き続き長期的

Portfolio Manager

な視点を持ち、景気サイクル後期のリスクを適宜管理すべきである。

Brian Smedley Senior Managing Director, Head of Macroeconomic and

本レポートのハイライト ▪

Investment Research Maria M. Giraldo, CFA

バンクローン・ミューチュアル・ファンドからの資金流出に加えて、起債が担保付債へとシフト したことにより、ローン市場における発行量が減少した。

レバレッジドクレジット市場は、新規供給不足が寄与する形で、第1四半期としては史上最

Managing Director,

高水準のパフォーマンスを記録した。2019年第1四半期には、ハイイールド社債は7.4%の

Investment Research

トータルリターンと5.7%の超過リターン、そしてバンクローンは3.8%のトータルリターンと 3.1%の超過リターンをそれぞれもたらした。 ▪

ハイイールド社債発行体のレバレッジ指標は2018年第4四半期に5四半期連続で低下し、 レバレッジレシオは2015年の水準に戻った。ローン発行体のファンダメンタルズは、レバレ ッジドレシオでみると、ハイイールド社債発行体より若干弱いが、インタレストカバレッジでみ ると、同じ程度であることが分かった。

仮に景気後退が今すぐ始まったとしても、インタレストカバレッジが4.3倍という健全な水準 であれば、両セクターともにデフォルト件数が大幅に増加するまでに少なくとも12か月間の 猶予期間を持てる可能性がある。

Guggenheim Investments

High-Yield and Bank Loan Outlook | Second Quarter 2019

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