New Asia No.7

7

Discovery Series

クメール源流紀行

2015.09

Discovery View

26 28

グラビア

Discovery series とことんアンコール 第18弾

クメール源流紀行 40 41 42 43

世界遺産：ワット・プー寺院遺跡鳥瞰図 陸路でゆく ラオス南部・見所マップ 国境越えにはコツ？がある パクセ近郊の見所、クラチェで一泊

Travel Triangle/定点観測

45 77 99 66 68 69 70 75 92 98 135

・プノンペン ・シェムリアップ ・シハヌークビル

寄稿：サマタ先生に聞いてみた！ 寄稿：Dr.シゲタの歯のはなし 寄稿：医療コラム 第７回 寄稿：カンボジアンナ 第４回 寄稿：遺跡と暮らす 第七便 寄稿：Fish Eye File 6 （最終回） 寄稿：遺跡を守る国際協力５（最終回） 寄稿：海便り 続・第７便

Garden of desire

カンボジア全図 17-18 アンコール遺跡群地図 21-22 プノンペン国立博物館案内図 23-24 41 陸路でゆく ラオス南部・見所マップ プノンペン市街図 55-61 シェムリアップ市街図 87-90 ポイペト/アランヤプラテート図 94 シハヌークビル地図 106-108 コーストライン地図 109-110 レアム国立公園 111 シハヌークビル市街図 112-113 114-116 沸騰・ロン島中心地図/ロン島全図 ロン島、ロン・サムレム島図 コ・コン州ラグーン地帯図 117 コ・コン市街図 カンポット市街図 118 ケップ地図 121 ＊プノンペン市場案内図（P64-65) ＊シェムリアップ市場案内図(P81) ＊プノンペン発・バス料金＆時刻表、サービス等(P126-127)

128-132

旅の基本情報 134 日本大使館・安全情報

読者の皆様へ

情報誌：D.A.C.が25号を迎えたのを機会に新たな年の衣替えと 2014年３月に「New Asia」を創刊しました。 カンボジアをベースとしながらも成長著しい沸騰アジアの熱 い息吹を伝えたいと新発行に漕ぎ着けました。自在な視点での びやかに、時に鋭く貪欲に沸騰アジアの魅力を伝えながら、新 興国のビジネスにも眼を凝らしていきたいと思っています。 「New Asia」では、D.A.C.でご好評を得た毎号の新たな地図の 追加、いずれも本邦初公開（日本語）という地図で、吹き出し 等で「お勧め情報」を記載しています。ぜひ、お役立て下さい。 なお、本誌「New Asia」と連携する旅行部門は、引き続いて D.A.C. travel、New Sai Travel が取り扱っております。 ＊旅に関するお問い合わせは、Tel:＋855(0)23 991 651 E-mail:dac_travel@online.com.kh ＊新たにWebサイト「New Asia」を立ち上げました。本誌も５号目を迎え、 Webの内容充実に努めています。 www.discovernewasia.com ー編集子ー 本書掲載内容(写真・地図・記載等）の無断転載・複製を禁じる This book may not be reproduced, in whole or in part, in any form, except by reviewers for the public press, without written permission from the publisher.

Phnom Penh National Museum

* 本図の解説、年表；「アンコールワットとクメール美術1000年展」「カンボジア国立博物館代表作品」の両カタログを参考としました。

WAT PHU

THAILAND

LAOS

CAMBODIA VIETNAM

世界遺産：ワットプー寺院遺跡 緑滴るワット・プー寺院遺跡 長い参道を登りつめると 思わず息を飲む本殿の美しさ 森に鎮まるその佇まい 鮮やかな紅一点が眼に沁みた ―ワット・プーへの旅：クメール源流紀行は次ページから―

Discovery Series とことんアンコール 第 18 弾 クメール源流紀行

緑滴るワット・プー本殿

カンプチアとクマエ こうぼう

インドシナ半島の歴史はクメール、ベトナム、ビルマ、タイ系の諸民族が時代を異にしながら北から南へ浸透した興亡史である。 なかでもクメール民族は最も早くメコン川水系の広大な平野部に進出した。現在、カンボジアの人々は国土を「カンプチア」とよび、 出自を「クマエ（英語 Khmer、クメール系カンボジア人＊）」と称する。クマエと称する時、それはカンボジアの国土を超えてタ ふ なん イ東北部、ラオス南部、ベトナム南部まで拡がるクメール民族を無意識に暗示しているのだろう。カンボジアの語源は扶南＊の りゅうよう 建国神話に見られる土着の首長（中国史料名：柳葉）と結婚したインドから渡来したバラモン僧カブジャ（KaundinyaⅠ、中国資料名： こんろん 崑崙）とその子孫を意味するチア（チャ）に由来する。また、５世紀頃にラオス南部に興り、7 世紀前半には扶南を圧迫・吸収 しんろう したクメール民族最初の王国：真臘（中国史料名。チェンラ王国）は、やがて 706 年に南の水真臘、北の陸真臘に分裂したが、 水真臘の王子：プシャカラクシャが陸真臘の王女と婚姻して即位し「カブジャの王」と名乗っている＊。国名と民族名が異なる ようらん のはこうした歴史に由来する。事実、チェンラ王朝に続くアンコール王朝は自らの出自に強くこだわり、チェンラ王朝揺籃の地 であるラオス南部・チャンパサック地方に壮大な寺院ワット・プーを造営し、アンコールからコーケーを経てワット・プーに至 ＊ る王道を敷いた。クメール源流紀行は、「水の文明・アンコール」 から始まった＜とことんアンコール＞シリーズが本号に到っ さかのぼ てその集大成を成すクメール文明の源流を遡る旅である。

＊クメール系カンボジア人：カンボジア国民の 90％弱を占める。 ふ なん

しんろう

＊扶南（2－6 世紀 クメール語プノン：山に由来する）及び真臘（6 世紀末―9 世紀初）については本誌掲載「国立博物館」の年表を参照。 ひ ぶん

＊「カブジャの王」：発見された最古碑文（611 年造、アンコールボレイ出土）より。 ＊「水の文明・アンコール」：D.A.C. 創刊号－本誌 New Asia の前身－に掲載 2006 年発行。

ロード•トゥー•ラオス、 ストゥーントレンまでの道路状況は非常によい

メコン川で投網をする漁師。 カンボジア有数の美しさを誇るクラチェの夕焼け

ストゥーントレンの名物、 幻の魚 “パーシー” のモニュメント

メコン、それは偉大かつ母なる河 プノンペンの魅力はメコンにある。訪れる者の多くが「首都でこれほどの大河に接する景観は稀である。」という。川沿いのカフェから眺めれば、 ゆうきゅう メコンは悠久の時を感じさせ、焦熱の地にあっても川面を渡る風が心地よい。メコンとは、クメール語で Tônlé Thum、つまり大いなる（偉大なる） 川の意味である。歴史は時間的である前に空間的なものであり。さまざま地域にさまざまな経験が積み重ねられ、それらが地域を超えて無数の関係 さかのぼ で結ばれている。クメール源流紀行はメコンを遡り、クメール文明の結び目を紐解く旅となる。事実、クメール文明は先ずメコン水系に花開いた。 ようらん ＊ 地図 を見るに 7－9 世紀の遺跡の多くがメコン水系に連なる。チャンパサックの揺籃地からメコンを下ればストゥントレイン対岸のプレア・コー、 百柱寺があるサンポール＊、プノン・サンボック、プノン・ソポア、ハンチャイを経て、やがてプノンペンで合流するバサック川を遡りトンレサップ 湖岸へ、サンボープレイクック、ロリュオスといった遺跡群につながる。クメール民族はこうした経路を辿って拡がったに違いない。王道で結びつ くアンコール時代の遺跡群はその後のことである。まさにメコンはクメール民族にとって偉大にして揺籃の地につながる「母なる河」でもあった。 ＊遺跡群の地図：本誌掲載「カンボジア全図」参照。サンポールは 8 世紀、水真臘の王都と推定されている。

早朝に立てば、国境を超えて夜にはパクセへ 早朝、プノンペンを立ってラオスに向かう。国境越えは午後３時頃となった。途中、クラチェで昼食をとっての強行軍である。ストゥントレンま では舗装道であるが、ここから先、国境までの道がひどい。一部舗装でもつぎはぎだらけの悪路でこれがラオスと結ぶ国道とは思えないほど。また、 昼間だというのに対向車も稀である。ストゥントレン郊外でラタナキリに向かう国道 78 号線とクラチェからの国道 7 号線が交差するが、78 号線は メコン橋を渡って西のアンロンヴェンへつながり、7 号線はセコン川の橋を渡ってラオス国境へ向かう。7 号線は橋も道も 78 号線に劣る。思うに中国、 ラオスを経てカンボジアに入るインドシナの南部回廊よりベトナムとタイを結ぶ東西回廊のほうがカンボジアでは経済的に重視されているのであろ う。それにしてもいかにも見栄っ張りなカンボジア人の国民性、国境ゲート手前の 500ｍから突然、道がよくなる。

国境越えは簡単だが… たいぎょう

ここでも国境ゲートでお馴染みの大仰なカンボジア様式の建物が見られる。が、敷地には草が生えゴミが散乱する荒んだ光景、実際の手続きは職 員が数人詰める遮断器横の小屋であった。ラオス側を見るに現代風の建物、室内クーラー付き窓口で職員が受け付ける。カンボジア側職員の「ナア ナアの対応」、ラオス側職員の律儀さ、一方はランニング姿、片や制服姿である。ラオス側にはゴミが少ない。ここに両国の国民性を見る思いがする。 国境越え＊はコツを知っていれば実に簡単、また、カンボジア側から簡単な手続きで車ごとの入国＊が可能である。 ＊国境越え：本誌 P42 を参照。

先ずは豪快なコン・パーペンの滝へ 国境を越えると道はよい。道を進むこと６㌔弱で左手に滝への案内板が目に入る。道を左折して入り１㌔程、突き当りの看板を見て左手の道を進 むとラオス様式の寺を中心とした公園に着く。寺にはメコン川中洲から運ばれた聖なる巨木が安置されている。軍のヘリコプターまで動員されて運 ゆ えん ばれた聖木であるが、その由縁は定かでない。その先のレストラン・カフェへ進むと眼前にメコンを望む。雨季の水量たっぷりの黄土色のメコンは堂々 たる流れ。対岸は 4000 の島（シーパンドン）と称される中洲群の一つ。流れは急でそこ彼処に渦を巻く。公園内を滝壺側へ河沿いに遊歩道が伸び、 広い敷地は電気自動車（カート）の運行もある。やがて徒歩 10 分程で滝全体が見渡せる展望台カフェに着くと一気に眺望が開ける。 ひまつ ごうごう 滝の落差は高い所でも 10ｍ弱だが、中洲に遮られた支流が 200ｍ余の横並びに落ち込む。滝壺は水煙に霞み、轟々と鳴り響き水飛沫を浴びるような りゅうず 近さである。「ラオスのナイアガラ」と称するガイドブックもあるが、いかんせん落差がない。日光の竜頭の滝を横並びにした大規模なパノラマとい う感。4000 の島々（中洲）は、砂岩の断層帯に突き当たるメコンの一大三角州、支流はその出口を求めて一気に断層帯に落ち込み、他に多くの滝を つくるが、ここコン・パーペンの滝は中でも滝壺側から見られるもっとも豪快な滝である。

宿泊は滝近くのリゾート系ロッジかコン島へ 急ぐ旅でなければ、滝から上流へメコン河岸に並ぶリゾート系ロッジか滝の上流 10 ㌔のナカソンから遊覧船に乗りコン島での宿泊がお勧め。コン タイの街ではリゾート系からバックパッカー用の安価なバンガロー・タイプの宿泊が可能。予約なしでも困らない。ここでは自転車による島や滝め ぐりでゆったりするのが主流である。また、コン島にはコン・パーペン滝と並ぶソン・バミット滝がある。滝は上流から眺めることになるが、滝壺 の対岸はカンボジア、ここはクラチェの郊外・カンピと並ぶメコンイルカ（カワゴンドウ）の生息地である。カンボジア側の Anlung Chheuteal とコ ン島からメコンイルカ鑑賞の遊覧船が出る。

大げさな建物がありながら、実際の事務は 遮断器横の小屋であった ラオスの入国窓口

ここからラオスへ第一歩

カンボジアの入国事務へ

国境越えにはコツがある 遮断器横でパスポートチェック

ラオス側出国事務

遮断器間は歩くのが原則

判が押されれば、後は出発（ラオス側）

①

①

ン メコ

Don som

ナカソン

Don Tao

ラオス

Don En Don Det

ソンバミット滝 コンタイ

Don Sanlat

Don Khon

Don Sahong

コンパーペン滝

②

Don Sadam

カンボジア ① 豪快なコンパーペンの滝。ヒマラヤに発するメコンの大量の水が、一気に落ち込む。 ② 世界一過酷な漁場のひとつに数えられるコーンパペン滝の漁師 ③ シーパンドン（４千島）ではリーズナブルなバンガロー、コテージタイプの宿が多く、 欧米人を中心に まったり旅行 を楽しむ旅行者が多い。

③

ラオス南部の観光拠点・パクセへ

ラオスに入国するや道路状況は格段によくなった

パクセー市内、町の規模からすると人出は少ない

コン・パーペンの滝から一気に国道 13 号線を北上すること 4 時間弱、 かがんだんきゅう ひろ パクセの街に着く。街はメコンとセダン川の合流点の河岸段丘に拡が る。パクセはラオス中部のサバナケットと並ぶ第２の都市であるが、 人口わずかに 10 万人を超える程度、街の拡がりに比べ人出が少なく、 そのためか落ち着きのある街。この街からメコン右岸を下って世界遺 産：ワット・プーへ、東のボラベン高原には豪快な滝や野生象の飼育、 少数民族の集落など観光ポイントが散在する＊。 メコン左岸寄りが街の中心部、市場近くの街並みの多くは 2 階建て こ ぎれい しっくい 瓦屋根の小奇麗な漆喰造りで中華の影響を受けた北部タイの田舎町の な ごり 趣がある。またフランス統治名残のコロニアル建築が散在し、その代 か きょう 表的建築は華僑の商工会議所が有している。街にはラオス国旗と並ぶ ハンマーと鎌の交差するソビエトの赤旗が多くみられるが、建前は社 会主義であってもその刺々しさはない。そして何よりも安心して歩道 を歩け治安も良い。街路のゴミの散乱やけばけばしい看板も少なくカ せい そ ンボジアから来ると清楚な印象を持つ。また、市場も近代的で多くの タイ製品に溢れ、生鮮食料品は屋根付きの屋外にあるが不潔感がない。 屋台には一様にハエ追いの扇風機が取り付けられている。同行のカン ボジア人が冗談に「ＫＴＶ（カラオケ）がない」と言っていたが、カン ボジアの街近くになるとクメールレストランのビール看板が林立し、 大音響の歌が流れ、街に入ればゴミが散乱、外国人とみれば何かと声 わいざつ をかけてくる人々。ラオスにはカンボジアの活気はない反面、猥雑さ もない。 パクセの街、夜 9 時には多くの店が閉まってしまう。街の交通手段 は郊外に向かうソウテク（車の荷台を改造）か街中ならサイカー（自 転車ではなくオートバイ付き）、他にバスターミナルを発着とする遠く 首都ヴィエンチャン行きかタイ、カンボジア等近隣国を結ぶ大型バス である。サイカーの流しはなく、捕まえるなら市場前である。ちょっ とした移動に不便だが、街のゲストハウス近くにはレンタル・バイク 屋があり、旅行者の利用を見る。 ＊パクセ近郊の見所：本誌 P43 に掲載。

北から南へ、最後の主要民族の移動：ラオ族 街で見かけるのはラオス主流のラオ族である。ラオ語の響きはタ イ語に似る、ありがとうの意味は「コップチャーイ」でタイ語が近 ようぼう 縁である。言わばタイの方言の感があるが、その容貌はタイ族の面 長の顔と異なり色白の目立つ丸顔が多い。女性は髪の毛を頭頂近く まげ に集めて髷を結う。また女性の多くが巻スカートを日常着とし、こ こ 15 年で巻スカートが急激に減ったカンボジア女性に比べ古風な趣 がある。 ラオ族はラオスの主要民族でほぼ人口の半分を占めるといわれ、 他は高原、山岳部に居住する少数民族でその多くはモン・クメール 語族の先住民である。ラオ族自体はタイ・カダイ語族に属しタイ東 北部（イーサン地方）ではラオ系タイ人が 3 分の１を占めるという。 ラオ族が歴史に登場するのは 14 世紀でタイ東北部からメコン流域に ランサーン王国を成立させている。言わばラオ族はタイ・カダイ語 族では中国南部からの最後の主要民族の移動である。一説にラオ族 の祖は遠くアルタイ山脈付近にあるとされ、確かにその容貌は言語 系統と異なりモンゴルの容貌を残す。

パクセー市場で客待ちするサイカー

ワットプーへの道

パクセー市内のコロニアル建築 ー中華商工会議所ー チャンパサックの渡し舟 これでもフェリーである

ここもまた国境はフランスが引いた こうぼう

ランサーン王国はその後の興亡を経て 18 けいしょう 世紀に王位継承を巡って内紛状態となり、王 位継承 者が統治するルアンパ バーン王 国、 ヴィエンチャン王国、チャンパサック王国の 三国、及びシエンクアーン王国の 4 つに分裂 し、1779 年に三王国がトンブリー王朝（タイ） の支配下に入ったが、三国の王位継承者の地 位は保った。その後、三国の王家が 1893 年 にフランスの保護下に入ると共に現在のラオ スの国土は保護領となった。ラオスもまたフ そう ランスが強引にカンボジアと同様にタイの宗 しゅけん 主権を奪い保護領としたのであり、現在の国 境もまたフランスが引いたのである。ラオス、 カンボジアの国境を見るにメコンの滝を境と した実に便宜的、安直な引き方である。

クメール揺籃の地：チャンパサック はる

ラオ族がこの地に進出するより遥か昔、２～ ３世紀頃、クメール民族は現在のタイ北部の けいこく チャオプタヤ流域からムン川渓谷を伝ってメ コンに到達し、メコン流域のチャンパサック じょうさい 付近に稲作＊を拡げ、５世紀の入るとブラ（城塞 都市）を造り、国家としての形を整え始めた。 そしてこの城砦はメコンに面する港市でも あった。当時、カンボジア南部にはバー・プ ふ なん ノンを王都とする扶南の最盛期でクメール 民族の建国期は扶南の属領扱いであったよ うだ。 ６世紀に入るや徐々に力をつけてきたク しんろう メール国家・真臘（中国史料名、チェンラ王国） は数度の征討を経て扶南を圧迫し、その王都 せんと をアンコールボレイに遷都させるに到った。 クメール国家の扶南への勢力浸透がメコン川 を下る形で行われたことは寺院遺跡の分布よ りわかる。遺跡の多くは東南アジア史を特徴 じょうさい づけるブラ（城砦都市）＊で、水路は陸路より はるかにその運行・運搬能力で容易なことか こう し ら港市の形態をとる。また、都市の中心部に ヒンドゥの神々の宗教施設を設けることは想 像に難くない。クメール民族にとっては、扶 南を圧迫するとは何よりも普遍宗教・ヒン ドゥの神々とそれに伴う先進文化・技術の吸 収の過程もであった。そこにはインド伝来の かんがい 灌漑技術や牛車、牛耕も含まれる。現在、こ の地のメコン両岸は雨期の増水期でも水面よ

り５ｍ程高さにある河岸段丘、首都ヴィエン チャンの水位は年に 10ｍ程の差である。メ コンデルタ（三角州）のように水稲を河川の こしょう 増減水に頼れない。先ずは、山麓に湖沼が散 在する右岸の段丘が開けたようだ。 しんろう ７世紀前半、扶南を併合した真臘の王イシ シャナヴァルマンは王都イーシャナプラ（サ ンボープレイクック遺跡）を造営し、ここに バライ（大規模貯水池）が登場する。王都に 隣接するヒンドゥ寺院地区は参道によってセ こう し ン川畔の港市とつながっていた。ここにアン コール王朝を特徴づける三点セット（石澤良 昭氏の説―都城、寺院地区、バライのセット） かんがい の原型がある。バライの灌漑は段丘部の水稲 耕作を飛躍的に拡げたに違いない。 ＊稲作の伝播：東南アジアに伝播した稲作は初め雑 こんさい 穀や根菜を伴う焼畑（畑作）であった。タイ東北 部のバンチャン遺跡はユネスコが「バンチャン遺 跡は、紀元前 5 世紀頃の人間の文化、社会、技術 の注目すべき現象の中心」と評価した世界遺産、 稲作や豚などの飼育が行われ、渦模様を特色とし た土器、ガラス、青銅器・鉄器なども発見されて いる。紀元前 1000 年頃からの寒冷化は人々の低 地への移動を促し、やがて水田耕作が始まった。 その水田も初期は谷間の棚田であり、やがて平野 部に拡がる。 じょうさい ＊ブラ（城砦都市） ：東南アジア史を特徴づける都市。 こう し 多くは港市と結びつく。

巻スカートの女性 ーフェリーにてー

メコン両岸の経済格差 現在のチャンパサック地方を見るにメコン 右岸は見事な水田地帯が広がる。村々も清楚 たたず な印象があり、小奇麗な家屋や庭の佇まい、 人々の服装に余裕が見られる。一方、左岸は 横長のラオ族の高床住居が見られるが、未だ おお がいそん 森に覆われるところも多く集落は街村なして も小規模で、開拓地の感がある。右岸、左岸 には明らかな経済格差がある。思うに２―３ 世紀にこの地に進出したクメール族は５世紀 じょうさい には早くもメコン河岸に城砦都市を設け、遺 跡の分布より解るようにやがて左岸にも耕作 地を拡げていったが、この繁栄も 14 世紀の アンコール王朝の滅亡によって終わりをつげ たのであろう。北からのラオ族の進出によっ て右岸はクメール族からラオ族に取って代ら れ、左岸のクメール族の耕作地はいち早く放 棄され長く森に覆われたようだ。左岸の再開 さかのぼ 拓は早くても 20 世紀前半を遡らないであろう。

ラオ族の母・娘 ーワット・プー本殿下の茶店ー

カエルの串さしの薫製 一部では ASEAN 最強ビールとも詠われるビアラオ 聖山プーカオ メコンの川面を行き交う人々は、その 特異な山容に”神を視た”に違いない。 ー写真：三輪悟氏提供ー

リンガ状突起を頂きとする聖山プー・カオ。 手前の釣鐘状の山をヒマラヤの聖山カイラ ーサになぞる人もいる。 ー写真：三輪悟氏提供ー

世界遺産：ワット・プー パクセからワット・プーへは、幅１㌔超の川 面を跨ぐメコン橋（日本の援助で建設）を渡っ て右岸に出る。渡った橋の左たもとの小山は景 ぶった 勝地、山頂近くにラオス様式の仏陀像があり、 夜にはライトアップされる。この仏陀像付近か ふ かん ら雄大なメコンの流れとパクセの街が俯瞰でき る。道を真っ直ぐ進めばタイへの国境ゲート・ チョンメック（Ching Mek）に至る。ワット・プー へは橋から 2.5 ㌔程、左折の道に入り南下する。 対向車も少ない有料道路で仏陀像のある小山の 西麓を迂回し、やがて前面を遮る山塊を見る。 道は左に迂回しメコン河岸に出て南下する。

聖山プー・カオ：特異な山容に神を見る 視界が一気に開けるやそこがチャンパッサク さんかい 平野、右手の稜線を連ねる山塊に特異な山容を 見る。ひときわ高い峰、他を圧するように山頂 は釣鐘状に盛り上がり、その頂に突起を見る。 天を突くその山容、この地に進出したクメール 族には神々しい聖なる山（プ－ ・カオ）＊であっ こしょう たろう。山麓には湖沼が散在し鳥たちが舞う。 ヒンドゥの神々を受容する以前にこの地は聖 なる地であったに違いない。聖山プー・カオが リンガパールヴァータ（Lingaparvata）と呼ば あお れ、山自体がシヴァ神として仰ぎ見られてメコ ンがガンジス河になぞられるのは、プー・カオ ほり とうろく の東麓、メコン河岸に三方に濠を穿ち、河岸を こうし じょうさい 港市とする城砦都市シュレスタプラ（Shrestapura） の成立を待つ。この都市は 5 世紀、クメール族 ふ なん 最初の王都である。当時、扶南の属領であった この地に土着の信仰を圧倒する普遍宗教・ヒン

ドゥの神々がやってきた。

寺院手前に二つのバライ（大規模貯水池）＊ があるが、この地を調査したフランス極東学院 の学術書によれば、三つのバライが並んでいた。 また、1930 年代の地図を見るに北のバライは水 田と化しており、後に復元したものである。テ ラスの残るバライが中央バライで、南にもう一 つバライがあったが復元されていない。 10－12 世紀の増築とされるワット―・プーは、 とじょう ほり 南に設けられ新たな都城に濠と城壁によって取 り込まれていた。都城の中心部北にも寺院が造 営され、その参道先に四つ目のバライが設けら れていた＊。ワット・プーの南宮殿後ろの道を 南にたどれば約１㌔先に濠に囲まれた森（宮殿 か寺院遺跡）を見る。ここで道は途切れるがそ ワット・プー：都城とセットされた四つ の先 1.3 ㌔には砂岩造りの寺院遺跡が残る。 のバライを持つ壮大な寺院遺跡であった これらを繋ぐ道こそ、バン・タット、プラサッ

ト・プラム・ロンへつながり、やがて西に向かい、 左右に広がる水田地帯、道はやがてＴ字路に ネアック・ボアス、コーケーを経てアンコール 到る。左折すれば、王都シュレスタプラへ、右 の都城につながる王道であった＊。 折すると世界遺産ワット・プーに至る。道の突 ワット・プーの参道に直結する中央聖池（バ き当りが世界遺産保護区域、右折して左手のバ ライ）の西側のテラスは、ラテライトの切り石 き だん ライ（大規模貯水池）手前の駐車場に乗り入れる。 を基礎に砂岩を積み上げて２段基壇とし、中央 ここでチケットを購入。綺麗に整備された敷地 部から東西の階段、南北の端にも階段を設けて を歩み、博物館前でバライ北側のテラス下まで いる。その長さ南北約 130ｍ、張り出し部は中央、 電気自動車に乗る。観光客が少ないとは言え、 南、北の三か所、最も張り出す中央部は 30ｍ程、 ざっとう わいざつ アンコールワット前の雑踏や猥雑さがない。何 実に堂々たるものでアンコールのスラ・スラン よりも世界遺産に警官の制服を見ない。後に見 や大プリアカーンのバライに面するテラスの規 るが遺跡の保存状態の良さに驚く。ゴミの無さ 模を超え、これほどの保存状態の良さはアンコー やまとわりつく地元の民、勝手にチップ目当て ルトムの「王のテラス」に匹敵するが、装飾の で案内を始める子供たちもいないがの良い。 浮彫は見当たらない。

＊プー・カオ：カンボジアのタケオ南郊、ベトナム国 境近くにプノン・バヨーン・カオという頂上に古代 し どう 寺院の祠堂を持つ山がある。この山もまた、頂上に がんかい リンガ状の岩塊を突起させる山容である。 「カオ」と いう名付に注目し、ワット・プーの東、メコン右岸 にワット・ムアン・カオという地名を取材前の調べ で見つけ、古代遺跡ではないかと見当をつけていた。 しんろう 現地取材でここが真臘最初の王都：シュレスタプラ （Shrestapura）であったことを確認した。なお、プ ノン・バヨーン・カオについては D.A.C.No.8「リン し どう きつりつ ガ山に屹立する祠堂 プノン・バヨーン・カオ」を 参照。 （http://discovernewasia.com/ に電子本にて掲載、 バックナンバーはプノンペン事務所にて現在無料配 布中！）

晴れれば釣鐘状の山もくっきり ( 写真：三輪悟氏提供）

威容を見せる北宮殿

北宮殿正面回廊とコの字形の回廊はつながっていない

第二参道からテラスへの入口 聖牛に乗るシヴァ神と妃ウマーのレリーフ

テラスに立って西を望めば、瑞々しい緑に包まれ たワット・プーが望まれる。参道は真っ直ぐ背後の山 さんろく せ さんりょう 稜へ向かい山麓で迫り上がる。背後の山稜の右手奥、 峰伝いの切り立った山稜をシヴァ神の故郷・ヒマラヤ の聖山カイラーサになぞらえる人もいる。聖山プー・ カオはさらに峰伝いの奥にあるが、ここからでは見え ない。盛り土の参道は約 260ｍ、両側にはリンガ型の くぼち 石柱飾り（日本なら石灯籠か）並び、左右の窪地には 北側に三つの聖池、南は一つ聖池の跡が確認されてい る。

かく

きゅうでんし

ため、他の回廊と画する砂岩造りの回廊と併せて宮殿址とみたのだろう。独立した回廊 ぎとびら まびさし は ふ の両端は偽扉で閉じる。迫り出た入口や偽扉の部分には、柱、眉庇（リンテル）、破風 等にびっしりと浮彫が施されている。いずれも良質の砂岩の用い彫りが深く鮮明である。 からくさもんよう い しょう 浮彫の意匠（デザイン）の多くは「様式化された唐草文様や蛇神（ナーガ）が施され、 かとうまど いま うずくま 中央に蹲るカーラに乗る宮殿（花頭窓のようなアーチ状の屋根を持つ）に坐す神像の姿」 ぎとびら だが、北宮殿・独立した回廊の東端の偽扉の破風には、聖牛ナンディンに乗るシヴァ神 おお とその妻ウマーの浮彫があって印象深い。二人を覆う屋根のような意匠は神々の宮殿、 それはイスラム寺院のアーチを重ねるドームを思わせる。コの字型の回廊は、その端に 開口部を設け、眉庇や破風に浮彫が施されている。

＊バライ：大規模貯水池、聖池：寺院境内の日常沐浴用の池 と本誌では記述上区別した。 ＊博物館掲示の地図を参照。博物館は電気自動車発着場所横 にあり、ワット・プーの遺物を展示。

南・北のラテライト色の宮殿に緑が映える 参道は一段高くした基壇に突き当り、左右の赤褐色 いよう の宮殿が背後の緑から浮かび上がり、威容ともいえる かいろう 姿で迫ってくる。中でも参道に向き合う回廊は南北共 にひときわ大きい。参道に面する南・北宮殿の回廊は コの字型の回廊と連結せず、独立している。また、コ けんろう の字型の回廊はラテライトの堅牢な壁を巡らせるが参 道に向く回廊は壁も含めた砂岩造りで規模も大きい。 回廊中央部に参道に向けて階段付きの二段重ねの屋根 くけい を迫り出す入口を持つ。当初、現地に来るまでは矩形 いこう の回廊に囲まれた遺講に宮殿という名付けに違和感が あった。こうした名付けを他の寺院遺跡に見ない。神々 れんが しどう まつ を祀るには煉瓦や石造りの祠堂、人の住居は王宮で あっても木造であった。それ故に古代遺跡は石だけが 残ったのである。矩形の内部は南北共に平坦地、極東 学院の調査でも祠堂に類するものは見つかっていない

第二参道：リンガ状石柱の外側には南・北宮殿から続く 内側を吹き抜けとした回廊があったが、崩壊している

第二参道入口。香華が手向けられた蛇神（ナーガ）を 見るに、ラオスの人々によってクメール遺跡が大切に 守れてきたことが解る。彼方に見事な石積が見える。

日和傘をさすのはタイ人観光客

内側吹き抜け回廊付き参道、他にコーケー遺跡のみ らんかん

第二参道入口の左右に無造作な砂岩の積み上げがあり、入口には一対の欄干端の胸を張る七頭の ほうりん こうばい 蛇神（ナーガ）像、腹部の法輪も鮮明である。参道はわずかに勾配を上げ、突き当りは基壇を三段 に重ねた横長の十字形テラスにつながる。参道左右にはリンガ型の石柱飾りが並びその外側に砂岩 の切石、これはよく見る蛇神（ナーガ）の欄干かと思ったが、後に見る学術書に南・北宮殿から続 く回廊であることを知った。左右に吹き抜け回廊を持つ参道は他にコーケー遺跡プラサット・トム かんごう のみ、それは中央祠堂群の環濠を横切る参道であるが、わずかに 30ｍ弱、ここ第二参道は 100ｍを し どう 超える。第二参道の左（南側）に聖牛ナンディンの祠堂（プレア・コー）。祠堂は南北に細長くそれ ぞれに入口を持つ。入口のテラスに一対の聖牛ナンディン象を置き、さらにテラスから降りた外に 一対を置いていた。 第三参道は三段重ねの基壇上のテラスに向けて勾配を上げる。参道の敷石は波うち歩きにくい。 正面基壇上に左右対称の各三つ祠堂があったが、既に崩壊している。さらに一壇上に十字形テラス がある。そこからはピラミッド状に砂岩を積み重ねた七つの基壇で土止めされた急斜面、参道は階 おお 段となるが、両側から大きな肉厚の葉が茂る常緑樹チャンパの木（プリメリアの花を付ける）が覆 いかぶさり深い木陰をつくる。 ＊チャンパの木：この名付けやチャンパサックという地名もチャム族のチャンパ王国（ベトナム中南部部海岸の 都市国家連合 7－17 世紀）に由来し、ワット・プーの本殿もチャンパの影響が見られるという説があるが、定 かではない。なお、プリメリアの花は「ラオスの国花」である。 しず

濃緑の森に鎮まる本殿の美しさ 階段参道下で吹き出す汗を拭って一休み。心して一気に階段を登りきると、そこが本殿だ。熱帯 いすく 樹の濃緑とその枝ぶりに小ぶりな印象を持つ本殿であるが、左右の守護神像に射竦められ、仰ぎ見 ぎとびら けんろう れんじまど るに良質な砂岩を使用した堅牢な姿。連子窓は内部を密閉した偽窓、内に静まるかのような祠堂で は ふ まびさし いよう せいち ある。それは威容ともいうべき佇まい。開口部の眉庇や破風に精緻な浮彫の数々、濃緑の森に鎮ま る灰褐色の本殿は実に美しい。 本殿は断崖を背景に一段下がった広い基壇上、東西に細長の建物。正面入口は開口部が三つ、側 面にそれぞれ一つの入口、正面入口はテラス付き中央開口部が迫り出し両側は壁で仕切られている。 れん じ ぎ まど 壁外側にはデバタ―（天女）の浮彫がある。一方、側面入口の開口部の迫り出しの壁は連子の偽窓 たい じ である。正面入口の迫り出し開口部のテラスには、おそらく正面左右の壁に彫られた守護神＊と対峙 したバンテアイ・スレイ遺跡（10 世紀）同様に屈む守護神像が置かれていたのだろう。左右の守護神、 深彫りで鮮明な印象を与え、建物自体を引き締めている。一方迫り出し開口部側壁のデバタ―像、 ＊ 深彫の技術の確かさとふっくらとした素朴な顔立ちからバンテアイ・スレイ遺跡の「東洋のモナリザ」 を思い起させるが、装身具の少なさからあの華やぎはない。 ＊守護神：本誌の表紙参照。 ＊「東洋のモナリザ」：石澤良明氏の名付け。バンテアイ・スレイ遺跡のアンドレ・マルローの盗掘事件（1923 年） のデバタ―（天女）像と対をなすもの。

“チャンパ”の木に覆われた第三参道からテラスへの階段

ラオスの国花であるチャンパ（プリメリア）の花は ナショナルキャリアのラオ航空のモチーフにもなって いる

思わず息を飲む本殿の美しさ 眉庇や壁面の守護神、デバター像の精緻な深彫りはバンテアイスレイ寺院に匹敵する

せい ち

い しょう

精緻な浮彫群、特異な意匠は他に見ない ま びさし

せいち

正面入口、左右開口部の眉庇（リンテル）に精緻な浮彫、正面開口部の一歩中に入っ た所にも眉庇の浮彫を見る。いずれも深彫りの見事さと保存状態の良さは驚嘆に値する。 先ずは右手開口部の眉庇の浮彫、二頭の蛇神を踏みつけて両腕に三頭の蛇神を抱えた怪 ほ ら がい 鳥ガルダの肩に乗る四つの腕を持つビシュヌ神、左手の一つは剣、もう一つ法螺貝？を 握る。背景の唐草文様は波打つ大海原か天空の雲海か、ガルーダの背後から左右に弧を 描く唐草の茎はまるで翼のよう、あたかも蛇神の船を操るガルーダの肩に乗るビシュヌ 神が今まさに波を切って大海原を進む（雲海を飛翔する）が如く、実に躍動感にあふれ は ふ か ぶん た傑作である。こうした意匠、寡聞にして他を知らない。眉庇上部の破風には猿神（ハ ヌマーン）を交えた神々の群像、実に丸彫り近い彫りの深さである。左開口部は天神の も ひろ ひるがえ うたげ 舞いか、裳を翻し踊るかのような神像は両腕を大きく左右に展げる。神々の宴の姿のひ とコマか。正面開口部一歩奥の眉庇浮彫、ここは少し厳めしい。三頭の像に乗るインド どっこしょう ラ神、右手に邪悪を打つ独鈷杵＊を握り振り上げる。インドラ神背後から包む火炎のよう こうぜい い こう な光背？、古くは神々の宮殿ドームの意匠であったが、ここでは神の威光の拡がりを象 徴する意匠となっている。左右上部から唐草文様は花火のように降り注ぎ、左右の下隅 うずくま にカーラが蹲る。いずれも特異な意匠で他の例を知らない。また南側入口を一歩入った所 の眉庇「クリシュナの悪王カムサ殺害」という三頭身が絡み合う浮彫、実に奇怪という か奇妙な図像で他に例を見ない。 うずくま まびさし 他の眉庇の浮彫はいずれも先に南・北宮殿址で見た「蹲るカーラに乗る神像」の意匠 だが、三頭の像に乗る神像意匠と同様に光背？となっている。古風な印象を持つ本殿で へんせん あるが、意匠の変遷を見るに本殿に先立ち南・北の宮殿が造営されたのか。また、南側 にゅうかいかくはん きょうぞう 入口の破風には乳海撹拌の意匠を見る。また、本殿の南北には経蔵があったが、南経蔵 ま もう のみ残る。そこには摩耗・破損しているが象軍が行進する浮彫を見る。 どっこしょう

本殿北、像はラオス仏

さんこしょう

＊独鈷杵：古代インドの武器でヒンドゥ神々や仏像の法具となる。他に三鈷杵が知られる。

「クリシュナの悪王カムサ殺害」の奇怪なレリーフは必見

本殿から右側に回ると象、蛇、生け贄を納めたと言われ るワニの石に向う小道がある

本殿は時代を異にする複合建築か れん が

本殿を一巡りすると解るが、中央部のラオス仏の区画から後ろは煉瓦が小

山をなす崩壊した姿である。外観を見るにラオス仏の区画から後ろは煉瓦と 砂岩を組みわせた建築。思うにラオス仏の奥、崩壊したところが伝説の「聖 水に浸されたリンガ」のあった祠堂ではなかったか。ならば、先にリンガを 安置する煉瓦造りの祠堂があり、後に砂岩を用いて増築し、ラオス仏のある 区画は前殿（列柱殿）ではなかったかと思う。本殿は時代を異にする複合建 築＊であったようだ。 ＊複合建築：煉瓦崩壊の部分は学術書に 1930 年代の祠堂写真が掲載されている。東大 ほっけどう てんぴょう ぞう 寺三月堂（法華堂）は奈良・天平期の傑作仏像群を蔵することで知られるが、堂自体 は仏像群のある内陣が奈良時代、拝所に当たる部分は鎌倉時代という見事な複合建築 である。

背後の急崖はヒンドゥ受容以前からの聖地 本殿の背後、急崖を前に基壇と砂岩積みの壁を設けた造成地、左手に進め わに にじ ば岩間から滲み出る聖水、右に進めば砂岩に彫られた象や鰐、見事な彫りで はる ぶっそく ほうりん ある。仏足や法輪の彫りは遥か後世のもの。左の聖水が本殿奥の煉瓦造りの 祠堂に安置されたリンガを浸していたのだろう。振り返れば、木の間の先に チャンパサックの水田地帯が広がり、その先メコンの川面が光る。ワット・プー は聖山プー・カオに捧げられたシヴァ神の寺院であるまえに、聖水があまね うるお く平野を潤す聖地であった。

第三参道を上ると塔門跡に出る。 その左右に 3 対の祠堂があったが、 基壇を残すのみ。 見える聖池 （バライ） は中央聖池、 北の聖池は復 元されたが、 南にも同規模の聖池があった。

聖山プー ・ カオ ヒンドゥの神々がこの地に受け入れられる と” リンガパールヴァータ” と呼ばれた。 ちん ざ

本殿中央にはラオス様式の仏像が鎮座する 正面中央開口部から二つめの仕切り、区画は正面三つの開口部幅 ひろ れん が に拡がる長方形、内部の壁は煉瓦で密閉され、二列の柱が屋根を支 える構造である。中央奥にラオス様式の仏陀像が安置され、その上 を現代の仮屋根が覆う。この空間が、ラオス仏教徒にとっては内陣＊ にあたる。傾く砂岩の柱に合わせた身の丈の仏陀像の前にも小さめ の仏陀像が並び、周囲の仏具と共に香華が手向けられている。カン ボジアの遺跡もかつてはこうだった。押し寄せる遊びがてらの旅行 まんえん けいけん 者と共に蔓延した拝金主義が人々から敬虔な祈りを奪ったのだろ う。何より遺跡は地元民のもの、敬虔な祈りをささげる人々が遺跡 を守ってきた。 さいだん ＊内陣：本尊を祀る祭壇のある場所、祭壇と参拝者を内陣内で仕切るのが 一般的である。

ワット ・ プーはシヴァ神に捧げられた寺

ー写真 ： 三輪悟氏提供ー

ビシュヌ神を中心とした三神の像

ワット ・ トモー寺院遺跡 寺院は左の川が背後で分かれた中洲に造営された。 川に向かってラテライトの石段が築かれており、 ま さにここは港市であった。

ワット ・ プー第一参道へは電気自動車に乗って行く

裳を翻し、 あたかも神が舞うかのような浮彫 ーワット ・ プー本殿の正面南側入口の眉庇ー

したた

こう し

緑滴る港市：ワット・トモー とじょう

帰路は中央バライから東に延びる道をたどって都城：シュレスタプラのあった ワット・ムアン・カオに向かう。道に突き当り、メコン河岸にラオスの近代寺院 とじょうし がある。敷地内の一角、集められた石造物のなかに都城址から発掘された大きな こ ぎれい リンガを見る。ここから先は小奇麗なチャンパサック村、プール付きロッジや民 宿がある。チャンパサック村北端、Pha Pun からメコンを渡る素朴なフェリーで 対岸の Muang へ。目指すはワット・トモー遺跡。国道 13 号に出て北上すること 15 分程、二つ目の橋を渡ると右手に世界遺産の看板。右折して赤土道へ入り、５ 分程で着く。 じゅかん 熱帯樹の深い森の先に遺跡がある。頭上高く樹冠を持つ熱帯樹の大木の森の中 さえぎ かんぼく やぶ は意外に明るく開けている。灌木や藪に遮られないのは人の手が入っているのだ じゃしん ろう。左手の低くなったところは沼地、やがて蛇神やラテライトの石積を見る。 世界遺産を守る小屋もあるが、土曜日の昼間だというのに無人。やがて見えてく こ まがく こけ る深緑の木の間隠れに苔むした砂岩造りの遺跡、緑滴る森の遺跡は神秘的ですら ある。遺跡は原型を留めないが、すぐ下の川に向かってラテライトの石積を階段 状に廻らし、ここがかつての港市であったことを物語る。後に学術書をみるにワッ ほうかい ト・トモーは川がメコンと合流する地点の中洲に造られたことを知る。崩壊した まびさし 遺跡の前に学術書に掲載されていた眉庇の浮彫が無造作に置かれていた。深彫の 優品である。同行者が言う。「ラオスでは誰も盗らないんだね。」

チャンパの木 ワット ・ プー

1930 年代の調査時に記録 された眉庇の浮彫がワット ・ トモー遺跡に今もそのまま置 かれていた。

クメールの造形

ワット ・ トモー

ワット ・ プー本殿背後の北、 砂岩に彫られた象。

国境越えにはコツ？がある。車での陸路越えも簡単 陸路の国境越えには不愉快な思いを残す人が多い。ベトナム国境のバベット、個人旅行でベトナム係官の窓口にパスポートを渡すと後から来た ベトナム人のカンボジア入国者のパスポートの一番下に渡したパスポートを入れられ、延々と待たされた。よく見ると後から来た人のパスポート には小銭の紙幣が挟まれている。ラオスの国境越えもスムーズか、これが心配の種となる。 いよいよ国境越えへ。ストゥントレンまでは舗装道であるが、ここから先、国境までの道がひどい。一部舗装でもつぎはぎだらけの悪路でこれ がラオスと結ぶ国道とは思えないほど。また、昼間だというのに対向車も稀である。それにしてもいかにも見栄っ張りなカンボジア人の国民性、 国境ゲート手前の 500ｍから突然、道がよくなる。ストゥントレンから国境ゲートまで車で 1 時間半がかかった。 国境越え、人も車も簡単だが… ここでも国境ゲートでお馴染みの大仰なカンボジア様式の建物が見られる。が、敷地には草が生えゴミが散乱する荒んだ光景、実際の手続きは 職員が数人詰める遮断器横の小屋であった。ラオス側には 50m 弱向こうに遮断器とその横に小屋があり、係員が詰めている。その向こう現代風の 建物が出入国の事務をする所だ。 取材において事前情報は欠かせないとラオス国境越えをしたカンボジア人から訊いておいた。ベトナム同様にラオス国境でも他と似たようなも のと、先にパスポートに２㌦を挟み、カンボジア側へ渡すと、例のフレンドリーな対応。奥の制服姿の係官を除いて、他は下着姿。ラオス側では 制服姿、同じく２㌦を挟んだパスポートを渡すと無言で受取り、さっと事務を進める。なお、日本人はラオスでは 15 日以内なら VISA は必要ない。 ここでは車での陸路越えも簡単。パスポート不所持のカンボジア人運転手でも国境越えでは車ごと入国できる。運転手は、先ずカンボジア様式 の建物へ、普段は使用していなくとも、その時だけは机を出して係官が 2 か所に座る。最初の机で書類記入、次の机に向かい書類チェックを受ける。 それからカンボジア側の遮断器横の小屋で出国手続きをする。それから歩いてラオス側遮断器横で書類チェック（見るだけ！）、その後ラオス出入 国事務所の窓口へカンボジア側で記入した書類を提出し、ラオス側の書類を受取、記入して提出。判が押されれば、取材時の 3 泊 4 日の車の旅は 問題なし。この間、全ての事務手続きは 15 分程度で終了。運転手が車を取りに行って帰って来れば、ラオス国内は自由に旅行できる。途中に検問 等があってもこの書類を提示すれば、問題なし。帰りは入国時の記載通りの日数なら難なくカンボジア側に戻れる。 （具体的な手続き経路や手数料？ は掲載図を参照）。ラオスからカンボジアへの車入国は書類チェックのみ、係官が手数料を要求しても無視して構わない。 同乗者の帰路は、パスポートに１万 kip（１㌦＝8000kip）を挟んでラオス側受付へ、出国手続きが終わるやパスポートを渡して「マネー」と公然 と言う。「入ってるよ。」と言うと、ちょっと足んないなーという顔をするが、そのまま出国できた。 カンボジア側では先ずは健康チェックの書類記入、入国手続きでは出入国カードの記入し 2 ㌦を挟んだパスポート渡す。入国はスムーズ、パスポー トに挟んだ 2 ㌦を見て「？」という顔、出国ではそのまま受け取ったのに。 社会主義が建前のベトナム、ラオス、長期政権で一党独裁の観のあるカンボジア、まさに「絶対的な権力は絶対的に腐敗する」といった政治学 の格言通りである。 さて取材時の 1 ヵ月前にワット・プーを訪れた日本の知人、「私は不当なお金を絶対に渡しませんよ。」と言った。「でも、それなりの時間がかか りましたけど。」と付け加えた。 * 国境での写真撮影：ラオス側では出入国事務の写真は、係官に静止され、撮影したものはその場で削除を要求されます。国境ゲートの外観等の写真撮影は問題ない。

乗車

出国側

ラオスからの出国窓口

⑥

出入国管理棟

ここは歩くことになる

No.3 窓口 10 ㌦ No,2 窓口 ５㌦

↑ ⑤

↑

↑

ラオス

ドライバー ・ 車 ラオス入国窓口

入国側

パスポートを渡し、 入国 許可を得る。 窓口は英語 記載の貼紙有り。

ラオス入国事務窓口

↑↑ ラオス観光看板 係官にパスポート

停車

↑

カンボジア側を望む

遮断器

の提示のみ

小屋

④

↑

計 17.5 ㌦（係官 3 人へ）

ドライバーも許可書を もらえば OK ！

国境 ↑

小屋

③

↑ パスポートを渡し、 出国許可を得る。

②

バスなら出入国事務は乗務員 が代行するので実に楽！

カンボジア出入国事務所

ラオス側遮断器

↑

運転手

↑

↑

①

停車

↑

↑ 出入国管理棟 （車での入国事務以外 使われていない） 10 ㌦

カンボジア

人

↑ 20 ㌦

ここで実際の出入国事務

↑

↑

カンボジア側詰所

遮断器

5㌦

ドライバーはここ で書類事務

車

カンボジア側 係員

ラオスへの入国 人と車 ＊記載の㌦は、 ラオス 3 泊 4 日の場合、 車でラオスに入国する時、 それぞれの 場で支払う手数料？である。 総計 67.5 ㌦ (2015 年 7 月現在）

バスでの国境越えもお勧め

国道で警察に止められましたが、 書類を見せて一件落着！！！

パクセ近郊の見所

ボロベン高原−滝、象そして少数民族− パクセに連泊するなら、ワット・プー見学の他にボロベン高原をお勧めする。高原はパクセから 北東約 50 ㎞の標高 1000 ～ 1350ｍ程の高原でラオス南部の三つに県に跨り丘陵を拡げる。この高原、 年間降水量は 3,000 ㎜以上という豊かな水資源を蔵する電源開発地帯であり、最低気温が 10℃、最 高気温が 30℃と冷涼な気候で一年を通じて野菜栽培が可能とのこと、パクセから高原に入ると肌寒 く感じるほどである。また、高原を横切る国道 6 号線はベトナムとタイを結ぶ重要な東西回廊で、 南北回廊の 13 号線より交通量が多く、積載トラックが喘ぐように登る姿をみかける。国道沿いに DAO coffee の大きな工場を見るように高原はラオス有数のコーヒー産地である。国道の南、高原を 東西に深い峡谷が縫い、水量の多い豪快な滝が見られる。中でも DAO coffee 工場から高度を上げて 進むこと 20 ㌔程（パクセの街から 40 ㌔）、右手の看板を案内に入るとリゾート系ホテルの展望台か ら水音が轟く高低差 120m のファーン滝 (Tad Fane 別称：シカの滝 )＊が見られる。ファーン滝は水量豊かな 100ｍ超の二本の滝で、対岸から 眼下の渓谷に落ち込む姿は豪快そのものでる。が、年間を通じて雨の日も多い高原、霧の発生で滝の全貌を眺望できるのは運が良い時だという。 ファーン滝の先、国道を２㌔弱進むと右手には滝壺の遊弋が楽しめるユァーン滝（Tad Yeuang）があり、滝壺付近は東屋もある公園が整備さ れている。滝はファーン滝ほどの落差はないが幅広で水量豊かに落ちる。 一方、DAO coffee の工場先で左折して国道 20 号線に入って 60 ㌔程のロー滝（Tad Lo）には、野生象を飼育するキャンプがあり、ロッジ 所有の象乗りが体験できる。象乗りでは他の観光象乗りとは一味違ってロー滝の見える渓谷を巡る野性的なものである。また、この 20 号線 沿いにはモン族系の少数民族の集落が点在し、独特の民族衣装や腰機織り等が見られる。象のキャンプへの帰路に訪ねるのもよいだろう。 ＊落差：ロンリープラネットより。

Tad Fane

象のキャンプ

パクセ

クラチェの一泊 メコン川で美しい夕日を楽しむ 急ぐ旅でなければ、ラオス往復の一泊はクラチェとしたい。プノンペンからスク ンまで片道 2 車線の快適道路（逆送してくる車やバイクもあるが、お愛嬌！）、コ ンポンチャムまで車 2 時間、きづな橋を渡って 7 号線を 40 ㌔弱、左折して 73 号線 へ入り、クラチェまで 2 時間。沿線はクメール族とチャムの族の共存する集落が続 く。クラチェの河岸に出ればメコンの滔々たる流れ、旧船着き場には洒落たレスト ランが今年オープンし、クメール、ウエスタン料理を提供する。絶好のロケーショ ンである。また、川沿いの官庁街の北に改築、新築ホテル（20－40 ㌦）が並び、 快適な宿泊ならここがお勧め。 クラチェと言えば河沿いの道を北上 20 分のカンピ村の「メコンイルカ」、雨期で ① も遊覧船に乗れば数分に 1 回はイルカの群れが顔を出す。乱獲と河の汚れで急減し たとはいえ、2015 年現在、30 数頭が生息していて見逃すことはない。大河に生息するイルカは和名で「河海豚」と書くことから、揚子江に 生息するカワイルカと誤解しがちであるが、種はカワゴンドウである。それは、学名 :brevirostris が「短い吻」を意味しているように、 長い吻を特徴とするカワイルカとは明らかに形態を異にしている。このカワゴンドウ、進化の過程で海に戻ることなく生息域で一生を終え る。カンピ村への途中、右手の小山はプノン・サンボック遺跡、遺講は残ってお ② ③ らずクメール寺院が丘陵上にある。また、カンピ村から北上１時間に百柱寺があ る。寺はクメール現代寺院であるが、寺背後に古代寺院の蛇神等を見る。ここは、 陸真臘の王都と推定されている。 クラチェはメコンの港市として発展した街で、河沿いの官庁街にはフランス統 治時代のコロニアル建築も残る趣のある街。河沿い南にはカンボジア中世寺院ワッ ト・ロカ・カンダール、本堂は切妻の屋根の下に寄棟を付けた入母屋造りでクメー ル様式の古風なもの、壁は漆喰となっているが内部の木組みが美しい。19 世紀半ば、 アンコールワットの再発見で知られるアンリ・ムオのデッサンから抜け出したか のような寺院である。また。1970－75 年内戦時、ポルポト派（クメール・ルージュ） にいち早く支配されたことでかえって戦火を免れ、他地域には見られない大型の高床住居を数多く見る。中には築 100 年の家もあり、古きカ ンボジアの姿を残している。

＊クラチェ名物のクロラン：竹ずつに入れた豆やバナナを混ぜたもち米を蒸したもの、おやつ代わりに食べる。 １㌦で３本ほど。クロランはラオス南部にも見られ、クメール族の源流を証す食べ物である。

①エコ＆コミュニティーベース・ツーリズムが盛んなクラチェ

②クラチェに眺め抜群の３星ホテルも完成した

③クラチェはカンボジア屈指の夕日スポットだ

Wat Phu

①

②

聖山プーカオ

メコン 本殿の後ろ、 レンガ造り の祠堂は崩壊している。

ワット ・ プー 本殿ラオス仏

⑤

10-12 世紀の都城 5-10 世紀の都城 ワット ・ トモー 王道

この道が 8－10 世紀の都城に向かい、 さ らにダンレク山脈の南麓を通ってコー ・ ケ ー、 アンコールを結ぶ王道につながる。

博物館玄関正面の掲示地図 第二参道から ピラミッド基壇 のテラスを望む

⑧

眉庇 「クリシュナの悪王 カムサ殺害」 の浮彫

都城に到る道

テラス前の樹木 はチャンパの木

聖な を祀 館で 南 ・ 北宮殿のコの字形の内側には何 も残ってない、 往時には木造の建物 があったのだろう。 なお、 南宮殿は 修復中 （2015 年 7 月現在）。

南宮殿

⑨ ⑫

これらの聖池は調査時に確認 されているが、 現在、 復元さ れていない。

聖池

プレア ・ コー神殿

リンガ状の石柱飾り が両側に並ぶ。

第一参道

聖池 聖池

第一参道

参道

シヴァ神と神妃ウマー 聖牛に乗る浮彫は必

電気自動車の乗 ・ 降車場 チケット売り場、 博物館へ。

聖池 ⑫

見事なテラス、 規模はスラ ・ スランや 大プリア ・ カーンの聖池に面するテラ スを超える。

聖池 （バライ） 聖池 本殿の基壇からワット ・ プー境内を望む 背後はチャンパサック平野

この聖池、 1930 年代の地図では水田と化していた その後、 ため池として復活されたようだが、 周囲の 石積等は見られない。

B

A

標高 117ｍ

南・北 蛇神 （ナーガ） を跨ぐ鳥神 （ガ ルダ） の肩に乗るビシュヌ神 ー本殿正面右入口の眉庇ー

崖下から湧き出る聖水

②

④ 経蔵

経蔵は崩壊。 象軍の浮彫 が見られる。

本殿

②

A

第四参道

テラス

なる牛 （プレア ・ コー） 祀る神殿、 聖牛は博物 で見られる。

⑥⑦

基壇の石積のみ残す が、 内側吹き抜け回廊。

B

レンガ造りの祠堂 は崩壊している。

急な階段、 両側から チャンパの木が覆い かぶさる 大きなテラスだが、 崩壊も激 しく、 よく見ないと全体がつか み難い。

象や鰐の浮彫

③

①⑤

七段の石積

聖水 ビシュヌ神を中央 に三神像の浮彫

ビシュヌ神 の浮彫

急崖

本殿眉庇 （リンテル） の各種は 必見。 いずれも精緻な浮彫でこ こだけの意匠が見られる。

祠堂群はどれも 崩壊している。

第三参道 緩やかな斜面の参道 だが、 砂岩の石畳が 波打つ。

⑧

巨岩に象の浮彫

生贄説もある鰐？

プレア・コー神殿

⑨

第二参道

参道両側にリンガ形状の石柱が並び、 その外側は南 ・ 北の宮殿につながる 内側を吹き抜けとした回廊。 これだけ の規模は他に例がないが、 基壇の石 積以外は崩壊。 往時を再現した。

北宮殿

⑩ ⑪

急な階段が残るが危険な ため南側に迂回して登る。

⑥

⑦

道に面する建物は砂岩造り ラテライト石積の壁の回廊

（南宮殿も同じ造り） ーが 必見。 南 ・ 北宮殿の建物はラテライトのコの字 形の回廊とは繋がらず独立した建物。

赤褐色に見えるが正面は 砂岩造り、 右隅の回廊は ラテライト造りー北宮殿ー

⑩

⑪

た。 の

北宮殿

聖牛に乗るシヴァ神と 神妃ウマーの浮彫

標高 121m

標高 129m

本地図は現地取材と 1930 年代の 調査による学術書 （原文 ・ 仏語） を基に作成しました。

標高 171m

標高 192m 標高 200ｍ

本殿

吹き抜け回廊付 の第二参道

約 450m

世界遺産：ワット・プー寺院遺跡

④

③

至ヴィエンチャン

陸路で行く

ラオス南部・見所マップ ロー滝 （Tad Lo） 象キャンプ場 野生的な象乗り体験

メコン

13 〇

沿線にモン族系の集落

ボロベン高原 標高 1000－1200ｍ

13 〇

Houayhe

16 〇

パクセの街とメコンを望む絶景 山頂付近のラオス大仏より

パクセ

16W 〇

CHong Mek

Houay Lusy

パクソン

ユァーン滝（Tad Yeuang） パーン滝 (Tad Fane) 滝壺側から見る滝 落差 120ｍの 2 本 の豪快な滝は必見

Dao Coffee の工場

チャンパサック村 ロッジや民宿あり

ラオス

ナムオン

LAOS

フェリー渡船場

地図：世界遺産ワットプー

Phou Asa

プーカオ

至ベトナム ・コンツム

至ウボンラーチャタニー

ムン川

16 〇

20 〇

セダン川

2 世紀頃からクメール族は この川を経てチャンパサッ ク地方に進出した

Oudomphan

Wat Muang Kao

タイ

Wat Phu 祠堂址が残る

THAILAND

Pathounphone

新都城址

チャンパサック

18 〇

Wat Tomo

タングベン パタンフォン

象キャンプ場

Ban That

13 〇

３祠堂とバライ、 中央 に王道が通っていた

メコン

Prasat Pram Long

Soukhouma

マイ Leuad Keuay

シーパンドン ４０００の島と呼ばれるメコン の中洲群コンタイに植民時代 の鉄道跡。 ロッジ風民宿有り コーン島

13 〇

Muang Khong

フェリー渡船場

Huay 遊覧船乗り場

コンポンスララウ ロバディーチョック

リゾート系ロッジが ナカソン セットタイ メコン沿いに続く コンタイ ソンバミットの滝 コンパーペンの滝

カンボジア

コン島

Anlung Chheuteal メコンイルカ生息地

Lao Yaa ナムオン

64 〇

聖山プーカオ リンガパールヴァータ

フェリー航路

1424ｍ

湖沼

Wat Phu 王道

新都城址 10－12 世紀

クララバー

ン メコ

世界遺産ワットプー

Pha Pin

13

Oudomphan

この道はひどい

７ 〇

半壊の祠堂と聖牛 ナンディンが残る

礫器文化遺跡 Srae Russei

セコン川

チャンパサック村 Wat Muang Kao 都城址：シュレスタプラ 5－10 世紀

チャンパサック

64 〇

Lak 30

Muang

CAMBODIA

国境ゲート

Pak Tuay

Prea Kho

タラバリバット

メ コ ン

Pros

Wat Tomo

至 Pathounphone

Theat Ba Daeum

国道番号

ストゥントレン 7 〇

至クラチェ

国境 国道

78 〇 至ラタナキリ ・ バンルン

主要都市 主要集落

クメール遺跡 見所の滝 国境開放

PP

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プノンペン

JIANG NAN CUN 江南邨 ジャン ナン チュン

情 報・紹 介

＊本誌掲載地図と寄稿の遺跡名や地名読みに相違が見られる時があるかも知れませんが、いずれも外国語表記翻訳を原因とするもので、カンボジアでは外国語表記 さえ統一されていません。寄稿については、著者の表記を尊重し、そのままとしています。その他については、記載を統一しています。

博 物 館・市 場

ヘッドライン NEWS プノンペン新着情報 New Clip 地図：プノンペン市街図 地図：セントラル・マーケット、ロシアン・マーケット 寄稿：サマタ先生に聞いてみた！ 寄稿：Dr.シゲタの歯のはなし 寄稿：医療コラム 第７回 寄稿：カンボジアンナ 第４回 寄稿：遺跡と暮らす 第七便 信頼のホテル•レストラン•ショップ

PP

NEW ASIA

NEWS アジア

2018 年イオンモール 2 号店の開業へ、1000 万人の集客を見込む

カ ン ボ ジ ア

8 月 7 日、イオンモール・プノンペンにてカンボジア 2 号店構想の記者会見を行った。 既に昨年 6 月、本誌はイオンモールカンボジア代表取締役社長 矢島誠氏へのインタビューを通じて、イオンモールの開店は「カンボジア人の買い物行動を 劇的に変えるに違いない」と報じた。事実、1 年間で集客 1500 万人、レジ通過が 420 万人（イオン予想の 3 割超）という活況を呈している。開業当初の大渋 滞も駐車場拡張で乗り切り、休日や平日の夕方ともなれば大勢のお客で賑わい、地方から行楽がてらの家族連れが物珍しそうお店を巡ってフードコートでお食事、 一方、当地の富裕層は海外のブランド服を次々と試着室に持ち込んでいく。カンボジアのイオンにはあらゆる層が訪れている。全員が財布を膨らましている訳 ではないが、地元の邪険な客あしらいに慣らされていた人々とってイオンではお客として迎えられる居心地のよさのあるのだろう。また、モールは夢の舞台、 そのエンターテイメント性の効果もあって若い女性のファッションが劇的に洗練された。それ故に 2 号店構想は。時宜を得たものとして受け止められた。 イオンモールカンボジア２号店の予定地は、富裕層の新興住宅街で変貌著しいトゥールコック地区北部の Pong Peay City。プノンペン北半分の商圏をカバー する位置。その規模は 1 号店を上回る約 100,000 平方メートルの敷地、2500 台収容可能な駐車場を完備してさらなる大型のモールとなる。2 号店では若年層を メイン・ターゲットとし、商品の見せ方やイベントなどで盛り上げ、エンターテイメント性を強化して時間滞在型の集客を見込むという。そのため 2 号開業プロ ジェクトと並行するのが 1 号店の更なるアップスケールで訪れる人のステイタスを満足させるコンセプト、2 号店と 1 号店の差異化によりそれぞれモールの楽 しみ方の違いによって新たな客層を掘り起こすという。記者発表会では地元メディアから 2 号店の集客や雇用への関心が集まっていたが、従業員教育や委託企 業の選別の努力もあってこの 1 年で他の商業施設と差異化を図られたというイオンモの自負が 2 号店開業構想につながったようだ。 なお、2 号店は 2018 年半ばの開業を予定し年間 1000 万人集客を見込んでいる。

カンボジア・バイヨン航空（中国出資会社）がプノンペン―ホーチミン線に就航

カ ン ボ ジ ア

7 月 1 日より中国が海外で出資して設立した初の航空会社、カンボジ ア・バイヨン航空が、国際線の運航を始めた。初の国際線はカンボジア のプノンペンとベトナムのホーチミンを結ぶ路線で、同社にとって東南 アジア市場の開拓を視野に入れる第 1 歩である。同路線は 1 日 1 便のデ イリー運航となる。同じ路線には、既にベトナム航空 (VNA)、カタール 航空 (Qatar Airways)、カンボジア・アンコール航空 (Cambodia Angkor Air) の 3 社が就航している。 カンボジア・バイヨン航空は国内線では、プノンペン、シェムリアップ、 シアヌークビルの 3 都市を結ぶ路線に就航している。 カンボジア・バイヨン航空 プノンペン―ホーチミン線 機材：中国製西安 MA60 型機を使用。 出発時刻：プノンペン発便 (BD811) が 11:20(12:15 ホーチミン着 ) ホーチミン発便 (BD812) が 13:00(13:45 プノンペン着 )

ベトナムとカンボジア国境線、既に 8 割が確定、年内中の画定終了か

カ ン ボ ジ ア

この７月、ベトナムとカンボジアの国境線画定に向けて両国の代表からなる国境委員会は 2015 年内に完了すべく交渉を進めていく予定とのことである。既に 国境線については 1137km のうち約 80％に当たる 920km を画定し、国境標石 30 万 5371 本の設置が完了したことを確認している。また、ベトナム・カンボジ ア両国の国境画定を年内にも完了させたいとしている。が、6 月 28 日に国境付近で発生したカンボジア人とベトナム人の乱闘事件が起こっている。この日、野 党のカンボジア救国党 (CNRP) 議員ら率いるカンボジア人約 250 人が、メコンデルタ地方ロンアン省とカンボジアの国境付近でデモ行進を行い、国境を越えてベ トナム領土に侵入。ベトナム側の地元当局と村民がこれを阻止したところ乱闘になり、ベトナム人 8 人、カンボジア人 10 人が負傷したという。また、CNRP は 「フンセン政権が国境線画定の交渉に使用している地図はベトナム側の作成したもので、これがカンボジアの国土をベトナムに奪われる原因になっている」とし て、同政権を非難している。そこで 7 月 7−９日の国境委員会では、国境問題による衝突で両国関係が悪化することのないよう、両国国民に対し国境画定に関 する情報周知を図ると共に、国境付近の治安維持に努めることで合意した。また、フンセン首相は、国際連合の潘基文 ( パン・ギムン ) 事務総長に宛て同国の故 シハヌーク前国王が内戦前に国連へ提出した地図の借用依頼に関する文書を送付し、ベトナムとの国境線画定作業にあたり、参考資料として使用するという。 数年前に激化したタイとカンボジアの国境紛争においてもタイは自国測量の地図を、カンボジアはフランス統治時代の地図を国境画定に使用したいと主張し ていた。それぞれ自国主張に有利な地図の使用だが、自前の測量地図のないのがカンボジア側の泣き所、一方タイからすればフランスによって自国領土を奪わ れたという歴史的経緯もある。ベトナムやタイとの国境紛争において双方に解決する意思がなければ、主張は永遠に続くだけなのが、国境紛争である。そうし た状況を政治的に煽ってナショナリズムを刺激するだけでは解決にならない。その意味でインラック政権が成立すると沈静化したタイとの国境紛争、ベトナム との国境画定作業の進展と冷静な対応、カンボジアのフンセン政権はこと国境紛争については、柔軟に対応している。

vKirirom が「高原リゾート＆キャンパス」開発構想を都内で発表

カ ン ボ ジ ア

国立公園：キリロム高原のユニークな宿泊施設で知られる vKIRIROM PINE RESORT（New Asia No.2 2014 年 6 月発行で紹介）を経営する A2A town の猪塚武社長は、7 月

日に vKirirom が今後手掛ける「高原リゾート

＆キャンパス開発」構想を発表した。その構想は、高原リゾートと大学を併設したリゾート・キャンパス施 設の開発事業によってカンボジアで No.1 の大学を作り、また世界を魅了する場所となることで、このプロジェ クトがカンボジアの成長に資するといった壮大な事業ある。「将来は世界各国から年間 150 万人を超える観光 客の誘致を目標にして学生とともに町を創っていく」とも猪塚社長は述べている。既に 2012 年、構想に沿っ た vKirirom 建設をスタートさせ、さらにリゾート施設と全寮制の大学「キリロム工科大学」 （Kirirom Institute of Technology）を兼ねた施設として今年 6 月に宿泊施設やキャンプ場など一部がオープンした。同大学は 11 月に開校予定で、大学ではリゾートの運営を学べるインターンシップ制度など導入するとのこと。 7 月 14 日の記者発表会には、駐日カンボジア大使館から、Chhau Sothira( チャウ・ソシラ ) 参事官も同席 し構想を歓迎する諭旨の挨拶を述べている。一大構想が展開されるキリロム高原は、プノンペンから車で 2 時間半と手軽な高原の行楽地として以前から知られていた。この高原、カンボジアには珍しい松林が広がり、あたかも軽井沢の趣があり、内戦がなければ富裕層の別 荘がそこ彼処にといった光景であったろうと思われる。高原は標高 600 ∼ 700ｍの起伏のある地形だが、年の 10 か月は平均 33 ∼ 27°C の平野部から比べ冷涼で熱帯 とは思えぬほど快適なところである

メコン地域に日本は ODA で 7500 億円の支出を表明する 7 月 4 日、日本・メコン地域諸国首脳会議を東京都内の迎賓館で開らかれた。メコン地域諸国とはタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーが含まれる。 東南アジア地域との経済的な結びつきの深い日本としては、台頭著しい中国と接するメコン地域とは一層の結びつき強めたいとの狙いがある。首脳会議では 2016 年 から 18 年まで３年間の協力内容を盛り込んだ共同文書を採択した。共同文書「新東京戦略 2015」では (1) 産業基盤インフラの整備 (2) 法整備や人材育成の協力強化 (3) 防災や環境に配慮した経済発展 (4) 米国や中国、アジア開発銀行（ＡＤＢ）などメコン地域への関与を強める国や国際機関との連携――が柱とし、そのために円規 模の政府開発援助（ＯＤＡ）をメコン諸国に実施して産業基盤のインフラ整備などを進めると明記している。また、懸案の南シナ海情勢では中国の名指しを避けたも のの、最近の動向に関して「懸念に留意」としてメコン地域での海洋安全保障での協力深化も盛り込んでいる。

大河メコン、139 の新種生物を確認 ‒ 長牙コウモリや巨大ナナフシ 世界自然保護基金（WWP）はこの 7 月、2014 年に大河メコンカンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの５カ国にま たがる調査地で１３９種もの新種が確認されたとする調査報告書を発表した。新種として全長が 54 ㎝と昆虫としては世界で２番 目に大きいナナフシの仲間や長い牙を持つコウモリなどがその代表格。この地域、戦争などで調査が遅れ、まだ多数の知られてい ない生物がいる可能性が高い。が、近年の日本と中国が競い合うかようなインフラ建設を支援が活発化しており、環境破壊が問題 となっており、待ったなしの調査が急がれる。

ベトナム航空が新制服（3 色のアオザイ）を正式導入 ベトナム航空が 7 月 3 日より客室乗務員と地上勤務職員の制服を正式に変更した。ベ トナム航空が制服のデザインを変更するのは何と 15 年ぶり。なかでも注目浴びる女性客 室乗務員や地上勤務員のアオザイは、3 色となった。 女性客室乗務員の新制服は、ビジネスクラス担当が淡い黄色、エコノミークラス担当が ターコイズ（トルコ石）の明るい青緑色のアオザイ、女性地上勤務員の新制服は水色のア オザイとなる。客室乗務員のアオザイの色は、同社が 6 月末に受領した仏エアバス社の 最新型旅客機 A350 XWB 型機の内装と合わせたものという。一方男性客室乗務員の制服は、 黒いスーツと淡い青のネクタイである。これら新制服のデザインは、今年 6 月に日本の 「2015 年 ( 第 26 回 ) 福岡アジア文化賞」の芸術・文化賞を受賞している女性ファッショ ンデザイナーのミン・ハン氏よるものという。

えっ、ヤンゴンは、パリやシドニーより生活費が高い！

京都が、今年も人気観光都市で世界１位

ヤンゴン市では、海外からのビジネ

世界的な影響力がある米大手旅行雑誌「トラ

スマンの生活費が高騰している。特に

ベル＋レジャー」の読者投票によると 2015 年

市内の土地・住宅の賃借料も数年前に

の世界の人気観光都市ランキングで、京都市が

比べ急騰している。マーサー・グルー

昨年に続き２年連続で１位に選ばれた。京都市

プの生活費調査 2015（毎年 6 月に発

は風景や文化、レストランなどの総合評価で９

表される）によると、ヤンゴン市はフ

１・２２点を獲得したという。京都市は 12 年

ランスのパリ、オーストラリアのシド

９位、13 年５位から順調に順位を上げ、昨年

ニー、アラブ首長国連邦（UAE）のア

日本の都市では初めてトップに輝き、今年で２

ブダビ、ノルウェーのオスロ、アメリカのサンフランシスコ、ワシントン、タイ

年連続１位を獲得した。ちなみに２位はチャー

のバンコク、イタリアのローマよりも生活費が高額となっており、世界生活費高

ルストン（米国）、 ３位カンボジア・シェムリアッ

額都市リストは昨年の 66 位から今年は一気に 28 位に上昇した。それだけ、ミャ

プを引き離した。これまで２位米チャールスト

ンマーの市場開放が急激で、また海外からの期待が高かったということだろう。

ン、３位シェムリアップ（カンボジア）であった。

フレッシュな食材や洋食惣菜が揃う フレンチデリカッセンへようこそ 一人暮らしの方や外食続きの方、ホームパーティーを したい方などに、ご用達できるお店をご紹介。採れたて、 作りたての新鮮な食品を、急速冷凍、密封パックして小 分け販売しているラ・ボトレーだ。購入したら調理は簡 単、沸騰したお湯でボイルするだけで、解凍、もしくは 調理終了。レストラン並みのクオリティを味わう事がで き る。ス ー プ、ソ ー ス、サ ラ ダ、パ テ、パ イ、ラ ザ ニ ア などの調理済み食品以外にも、鮮魚、精肉、量り売りチー ズ、ワイン、パスタ、ジャム、カリムアイスクリームなど、 ヘ ル シ ー で 新 鮮 な 食 材 を 購 入 で き る。フ レ ン チ ベ ー カ リーのラ・パティスリー by クリストフも同店内に。 素材にこだわるフレンチシェフがオーナー という事もあり、市内の各大使館が館内の食 事用に購入しに来たり、多国籍の企業やオー ガナイゼーションのイベントやパーティーの 際にケータリングサービスを行っている。ボ ンケンコンのナチュラルガーデンで見かける お惣菜もここから。場所は 沿い、ノ St.178 ロドム通りから徒歩１分で土・日もオープン。 在住者にありがたいデリカッセンだ。

サイフォンコーヒーの香りと 無添加アイスクリーム プノンペンに、新鮮なコーヒー豆を使って美 味 し い コ ー ヒ ー を 入 れ て く れ る カ フ ェ が あ る。 台湾人女性が経営するジェイジェイアイスク リームだ。もとは台湾の というチョ CAMACA コレートショップだが、浄水器を売るビジネス とともにプノンペンに本物のコーヒーを持ち込 んだ。サイフォンで入れるスペシャリティ・コー ヒーは、マンデリンやブラジルセラドなど数種 類あり、客の好みを聞いて豆を選び、水の量や 温度を調整しながらじっくりと煎れる。 ほかにもドリップで煎れるノーマルなカフェ ラテや女性におすすめのローズミルクティーな ど、コ ー ヒ ー マ ニ ア の オ ー ナ ー 自 信 作 の メ ニューが並ぶ。種類豊富な無添加アイスクリー ムも絶品だが、なかでもおすすめは 4 種のチリ を使用しウォルナッツを混ぜこんだ辛∼いチリ アイス。牛乳を一切使用していないソルベもあ るので、スタッフにお尋ねを。手土産には手作 りパンナコッタ コ ( コナッツ味、セサミ味があ り か ) 、マカダミアチョコレートをぜひ。

ほっと一息 ラーメン屋さん一番星へ プノンペン・ボンケンコンのホットスポッ ト︵ Street278 ワ ッ ト ラ ン カ ー 寄 り︶に あ る ラ ー メ ン 屋﹁一 番 星﹂、ラ ー メ ン や 餃 子、八 宝菜といった日本の大衆食が外国人や地元 の 人 に も 受 け て い る。中 華 発 祥 で あ り な が ら 日 本 の 職 人 味 が 加 味 さ れ た ラ ー メ ン、八 宝 菜 は れ っ き と し た 日 本 食、さ っ ぱ り 味 と そ の 手 軽 さ が 持 ち 味。こ っ て り、ぎ ら ぎ ら と い っ た 油 じ み た 凝 り す ぎ の 味 は ど う も、 と い う 方 に お 勧 め が こ の 店。食 に つ い て の 薀 蓄 ば か り が 先 走 る 昨 今 の 世 界 だ が、ラ ー メ ン 屋 さ ん は、ち ょ っ と 立 ち 寄 り 腹 が く ち く な る か、酔 い 覚 ま し も 兼 ね た 夜 食 通 い の 店 が 良 い。そ れ に こ の 店、清 潔 感 も あ る。 店 主 の こ だ わ り は ２ 階 に 設 置 さ れ た 特 注 の製麺機、この麺は他には譲れないという。 ちなみにもっとも身近な醤油卵入りラーメ ン、これぞ懐かしき昭和の味、チャーシュー も 肉 厚 で ６ ド ル は 嬉 し い。気 軽 に 立 ち 寄 り たい。

カンボジア伝統料理は 洒落たコロニアルレストランで プノンペンとシェムリアップで 10年以上の 歴史があるイタリア人経営のクメールレストラ ン﹃シュガーパーム ヤ ( シの木の意 ﹄)が、スト リート 240 から 178 に移転した。コロニアル ス タ イ ル の つ く り が お し ゃ れ で、冷 房 付 き だ。 おすすめはフィッシュアモック。メコン川の魚 をココナッツの器のなかでで 40分以以上蒸し て、スフレのようにふんわりと仕上げる。クリー ミーで柔らかい口当たりだ。時間はかかるが味 は絶品。他にも、牛肉とバジルの炒め物や春巻 き、マンゴーサラダなど 種 5 類が プ 1 レートに なったテイスト・オブ・シュガーパームもおす すめ。 15ドルで２∼３人でシェアできるので、 カンボジア料理を色々と食べたいグループにお すすめ。 観光客向けのクメール料理というと多国籍と のフュージョンになりがちだが、こちらのお店 は伝統の調理法にこだわりながら、ウェスタン スタンダードを追求した。カンボジア No.1の 歌手プレアサバッスもお忍びで訪れているの運 がよければ会えるかも！

ICHIBANBOSHI ( 一番星 )

The Sugar Palm

Ad: 9a, St. 178 ( ノロドム通りから徒歩 1 分 ) Tel: 092-528-085 Open: 7:00 20:00 (Sunday: 9:00 17:00）広告 P63 Ad: #440, St.310, Sangkat, BKK3 Tel: 023-665-6999 広告 P16 Open:8:00 21:00

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Le Vôtre J.J Ice Cream

人気ベーカリーがカフェ併設で ボンケンコンにオープン 大人気のパン屋が、 TK アベニュー店、 Marine サービ スアパートメント 店に次ぐ、３店舗目をボンケ St.214 ンコン St.51 沿いにオープン。新しい店舗は２階に明る く広いカフェスペース、テラス席も設置。焼きたてパン をその場で食べられるので、忙しい際のランチやショー トブレイクに持ってこい。店内は開放感があり、他店同 様オープンキッチンとなっているので、常時パンを焼い ているのを見る事ができる。 全店人気ナンバーワンは、シンガポールを初め他国全 店舗でも販売されているフロスバンだが、カレーパン、 あんぱん、ハムチーズパン、柔らかい食パンなどが在住 日 本 人 に は 馴 染 み の 味 で 魅 力 的 だ ろ う。ジ ャ パ ニ ー ズ チーズケーキなど、ケーキ各種を食後のデザートやお祝 い用に持ち帰るといった光景もよく見られる。市内３店 舗のバランスの取れたロケーションによりますます利用 しやすくなった街の人気ベーカリーでは、明るく元気な ス タ ッ フ た ち が、 Welcome to BreadTalk! と迎えてくれ る。お気に入りの店舗を見つけてみては。

お好みのアメリカビーフを ゴージャスな店内でどうぞ ストリート 63 の、毛沢東通りを少し南に越えた場所。 ステーキ屋とひとめでわかる牛のスタチャーがお出迎え してくれる。店内はクラシックで重圧感のあるインテリ ア が 施 さ れ、真 っ 赤 な ソ フ ァ が 雰 囲 気 た っ ぷ り な の で、 夜はスマートカジュアルな服装をおすすめ。お店の看板 メニューはニューヨークサーロインステーキで、ドライ エイジド ドル かウェットエイジド (19 ドル の (24 ) ) 2 種類。カップルで来店時には 800ドルの特上ビーフス テーキ (81 ドル を ) シェアして食べるのも楽しそうだ。 アメリカ直輸入の柔らかくジューシーなステーキは焼 き 加 減 に 加 え て、カ ッ ト 用 の ナ イ フ も それぞれが選べるシステムになってお り、ま た、お 肉 に は 数 種 類 の ソ ー ス と シ ー ズ ニ ン グ が つ い て く る。お 肉 に こ だ わ り の あ る 方 も、選 択 肢 の 多 さ に 満 足 で き る に 違 い な い。個 室 の つ く り も ビ ン テ ー ジ の ラ ン プ が 食 卓 に 置 か れ、 ク ラ シ ッ ク 映 画 の 洋 館 の よ う。曜 日 ご とのプロモーションもお得で大人気な のでフェイスブックをチェック！

ランチタイムもおすすめの ほっこりする小料理屋 デ キ ャ ッ ス ル 隣 に あ る 日 本 人 三 姉 妹 経 営 の 小 料 理 屋、真 屋。お 酒 の 種 類 と そ れ に 合 う 小 料理が豊富にあるので居酒屋利用は勿論だが、 実 は ラ ン チ タ イ ム も 必 見。店 内 は オ レ ン ジ 系 の 温 か み の あ る ラ イ ト ア ッ プ に、控 え め に 流 れ る 女 性 ら し い 選 曲 の ミ ュ ー ジ ッ ク。真 っ 白 な 割 烹 着 を 来 た 可 愛 ら し い 三 姉 妹 の 笑 顔 に、 桜 貝 の よ う な ピ ン ク 色 の お 盆。入 っ た 瞬 間 か らほっとしてしまう、隠れ家のような雰囲気。 ラ ー メ ン 好 き に 嬉 し い セ ッ ト は、半 カ レ ー ラ イ ス、半 チ ャ ー ハ ン、半 チ ャ ー マ ヨ 丼 か ら 一品料理と半ラーメン 醤 ( 油、塩、味噌 が ) セッ トになって 6.9 ドル。おかずも一品ついており、 男 性 で も 満 足 感 の あ る 内 容 だ。他 に も ざ る ら ∼ め ん と 北 海 道 味 噌 ら ∼ め ん が 仲 間 入 り。北 海道味噌ら∼めんは魚介とんこつでだしを効 かせて手作り味噌で少し濃い目に仕上げてい る。カ ロ リ ー の 気 に な る 女 性 に は、豆 腐 と 鶏 肉 を 使 用 し た 手 作 り 豆 腐 ハ ン バ ー グ を、大 根 おろしであっさりと頂く定食を是非。

デザートの卸しはここから 素材が活きた至福のひと口

国内多数のスーパーや飲食店で見かけるこのロゴ。 1999年以来 ク オ リ テ ィ を 高 く 評 価 さ れ て い る ホ ー ム メ イ ド ア イ ス ク リ ー ム・ シ ャ ー ベ ッ ト の ブ ラ ン ド だ。プ ノ ン ペ ン 市 内 で は 現 在 ３ 店 舗 あ る スーパーマーケットが１番購入しやすいだろうか。特徴 Thai Huot は非常になめらかでクリーミー、濃厚だが甘ったるくなく、素材が 活きた味。デザート国ベルギー出身の男性オーナーと、カンボジア 人 の 奥 さ ん が 運 営、生 産、材 料 の 輸 入、配達等を全て自分達で行ってい る。信 頼 が 厚 く、多 数 の 飲 食 店 が こ ちらの製品を使用したオリジナルデ ザートを作ったり、アイスクリーム そのものを店内で提供している。 街中で美味しいアイスクリームに 出会ったら、それはこのカリムアイ スかも。仕入れに興味のある方は気 軽 に 相 談 し て み よ う。 50種 類 も の カップ売りは ∼。 ℓ $1 1・ ℓ 3売 り もあり、どんなオーダーにも対応可 能 な ア イ ス ク リ ー ム ケ ー キ は $18 ∼。パーティーの際はオーダーメイ ドのユニークなアイスクリームケー キで決まりだ。

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パリ国際会議で国内派閥の 4 派による合意調印がなされ 20 年に およぶカンボジア内戦が終結しました。それ以降、地雷撤去など の復興に入るわけですが、PKO で自衛隊の海外初遠征などもカ ンボジアでした。企業等の本格進出は 2000 年を超えてからとな り、リーマンショック後ここ数年で特に急成長をしている国です。 よって、法や税制度が整っておらず「誰とビジネスをするか」に よって、 出来る事 が大きく異なります。これが日本と違い、 こんにちは。プノンペン在住のアンナ（本名：荒木杏奈）です。

面白い点であり、怖い点でもあります。カンボジアに進出が簡単

私は、アンナキャムパートナーズという、プノンペンの不動産会

に出来る事は確かですが、人口は 1500 万人と多くはなく、日本

社の代表をしております。当コラムでは、特に日本に住んでいらっ

人とカンボジア人の風習や性格も異なる国ですから「何を誰とす

しゃる方が カンボジアってこんなところだったんだ！ と感じ、

るか」をよく吟味し、現地を訪れてご自身で直接リサーチし、イ

カンボジアの魅力を知って頂きたいという目的で、4 回にわたっ

ンターネットやブログの偏った意見に惑わされずに、客観的な判

てライフスタイル及び、ビジネスのテーマを書かせて頂いており

断されることをお勧めします。

ます。どうぞ宜しくお願い致します。今回のテーマは「カンボジ アでのビジネス」です。

4 回に渡り、当コラムをお読み頂き、誠にありがとうございま した。皆様にとって、カンボジアの滞在が快適で楽しいものとな

カンボジアは、経済成長率 7% を超え、著しい変化を遂げてお ります。且つ、進出や投資がしやすい環境にあり、今後も大きな 成長が狙える国ですので、まさに「東南アジアのラストリゾート」 と呼ぶにふさわしい国です。

ＧＤＰ 成長率

2015 年

2016 年

2017 年

7.3%

7.3%

7.5%

2018 年 2014 年以降の平均 7.7%

7.4%

また、魅力的な投資優遇措置を全ての投資家に対して等しく認 めており、全ての経済分野を投資に開放しています。肥沃な土地、 若くて低コストの労働力、歴史的遺産、熱帯雨林、国立公園、湖 水、汚されていない海辺を有しており、農業、農産業、労働集約 型産業をはじめとする製造業、観光、鉱業などの分野で大きな可 能性を秘めています。 最近では、イオンモールや東横インがオープンし、日系企業を 問わず多くの外国企業進出が後を絶えません。イオンモールカン ボジアの 1 号店は、開業 1 年で予想超す 1500 万人も来場し、 2018 年夏には 2 号店も開店予定です。また ASEAN 全体では、 2015 年末を目途に、ASEAN10 か国でアセアン経済共同体 (AEC) を発足予定です。これにより、ヒト、モノ、カネの動きを自由化。 関税撤廃し、より活発な貿易を促進することができます。また、 アセアン出身者の域内移動は既に短期滞在ビザ不要となりますの で、熟練労働者から順に域内移動を促進する動きとなります。競 争力が向上し、周辺の大国へ輸出拡大、ASEAN 域内のさらなる 成長を見込むことができるでしょう。 カンボジアのビジネス環境は、100％外資で法人設立が可能、 送金規制なし、米ドル、VISA 取得が容易、親日といったキーワー ドからも分かる通り、進出は他国よりも魅力的。しかし、カンボ ジア内戦に終止符が打たれたのは、1990 年 6 月に東京で、カン ボジア平和東京会議が開催され、翌年 1991 年にカンボジア平和

りますように。

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シェムリアップ

Angkor Palace Resort & Spa アンコールパレス リゾート＆スパ

ヘッドライン NEWS 地図：市場案内（オールドマーケット） 博 物 館・市 場

シェムリアップ市街地図 寄稿：Fish Eye File 6(最終回） ポイぺト・アランヤプラテート地図 信頼のホテル•レストラン•ショップ

＊本誌掲載地図と寄稿の遺跡名や地名読みに相違が見られる時があるかも知れませんが、いずれも外国語表記翻訳を原因とするもので、カンボジアでは外国語表記 さえ統一されていません。寄稿については、著者の表記を尊重し、そのままとしています。その他については、記載を統一しています。

情 報・紹 介

寄稿：遺跡を守る国際協力 ５（最終回）

PP

NEW ASIA

NEWS

SIEM REAP

アジア

バンコク爆弾テロ事件、実行犯とみられる男を逮捕か ―タイ・カンボジア国境付近―

シ ェ ム リ ア ッ プ

9月2日、バンコクのエラワン廟での爆弾テロ事件の実行犯容疑者がタイ・ カンボジア国境付近で逮捕された。容疑者は中国国籍のパスポートを所持 し、出生地の欄に新疆ウイグル自治区と記載されているというが、取り調べ では容疑者は通訳を通じてトルコ語で話しているとのことである。 8月17日に発生したこの爆弾テロ事件、20人が死亡、125人が負傷したとい うタイにとっては未曽有のテロ事件で、当局は国家への挑戦と受け取ってい る。また、場所がバンコク中心部のエラワン廟、ヒンドゥ寺院と報道されて いる。タイは仏教国というイメージが強いため日本人には不審に思う人もい るが、所謂ヒンドゥ教徒には仏陀（釈迦）はヒンドゥの神の化身の一つであ り、一方タイの仏教徒も矛盾なくヒンドゥの神々を古くから取り込み、廟で は毎日のようにタイ舞踊が奉納されている。言わば、タイの圧倒的多数を占 める仏教徒にとっても聖地なのである。場所が場所だけに事件発生直後から 国内問題と受け取る者は少なかった。それにしても、報道によれば21日には カンボジアに入国したとある。その後も国境を出入りし、東部サケオ県のカ

爆発直後の現場の惨状

ンボジアとの国境近くの森で捕らわれたともいう。 実はこの逮捕、多くの報道は、タイ・カンボジア国境通過の主要ルートであるポイぺト（シェムリアップ から西160㌔弱）ーアランヤプラテート（タイ東部サケオ県にある）を示唆するような映像や書きぶりであ るが、いち早く公開された黄色シャツの男と似る容疑者が堂々と国境通過手続きするとは思えない。また、 中には「カンボジア警察高官による」といったプノンペン空港に入国した容疑者をタイに引き渡したという 報道もあるが、眉ツバに思える。隣国の未曽有の爆弾テロ事件の容疑者をカンボジア側が拘束したなら、こ れこそ能力誇示として積極的にカンボジア側の発表があって然るべきもの。事実はタイ側では爆弾事件以前 の件で容疑者たちの出入国に関して国境管理職員が賄賂で罰せれている。未曽有の爆弾事件ともなれば、タ イ―カンボジアの主要国境ゲートの職員は緊張感を持っていたはず、事実はポイぺトーアランヤプラテート 付近での国境越えというのが近い。既にカンボジアは、世界の犯罪者が逃げ込み場所としているのは周知の 事で、先ずはカンボジアへという逃亡には「やはりな」という感を持つが、一方で隣国の未曽有の爆弾テロ

エラワン廟

ともなれば、カンボジア側の正規ルートの入国はそれほど甘いものではない。未曽有の事件の割に容疑者の 逃亡経路はテロ組織としては杜撰である。（9月3日現在） ＊その後、カンボジア国境近くで捕まった容疑者、実行犯（黄シャツの男）が使用したと思われる者が使用したタクシー から採取した DNAとは一致しなかったという報道がある。が、容疑者はテログループの一員であることは認めている。

タ・プローム見学が一方通行に変わる

シ ェ ム リ ア ッ プ

従来、タ・プローム寺院遺跡の見学は東門、西門からの入場が可能でしたが、この度、「東門か ら入り、西門から出るという一方通行による見学」となります。元々、アンコール遺跡小回りコー スの道路が西門前を通り、初めは西門のみ入場でしたが、東門側にも道路をつなげて東門からの入 場が可能となりました。本来、東が正面に当たる寺院構成ですから、東門からの見学が参拝・見学 としては正道です。今回の一方通行の処置は見学者の混雑を解消する処置によるものです。 タ・プローム寺院遺跡は、アンコール寺院遺跡群の研究の先達であるフランス極東学院が他の寺 院遺跡と異なり、発見当時の姿のまま敢えて修復等の手を付けないというもので、そのため遺跡に 絡みつく榕樹（スワポン）が自然のまま残されていたものでした。この榕樹、保水性のある砂岩か ら吸水するために絡み着く。1990年代後半当時に訪れた人なら鬱蒼たる密林に埋もれるような佇ま いが魅力の野性的な寺院遺跡でしたが、その後は整備という名で人の手が入っています。そこに見 学者が殺到するようになった現在、タ・プローム寺院遺跡は自然の脅威以前に見学者からの保全が 急務となっています。 上部：中央祠堂群の回廊が第三回廊

アンコールワットの第三回廊への階段開放 ―8 ～ 12 月の日程―

シ ェ ム リ ア ッ プ

2010年から中央祠堂北側に設けたアンコールワットの第三回廊への階段は、カンボジアの仏教暦 で定められた「仏の日(1ヵ月に4∼5日)」は閉鎖となります。 2015年８∼１２月の仏教の日は下記の通りです。階段閉鎖日でも、中央祠堂の基壇下までは見学 可能です。 アンコールワット 第三回廊閉鎖日 ８月 --- ０７日(金)、１４日(金)、２２日(土)、２９日(土) ９月 --- ０６日(日)、１２日(土)、２０日(日)、２７日(日) 10月 --- ０５日(月)、１２日(月)、２０日(火)、２７日(火) 11月 --- ０４日(水)、１０日(火)、１８日(水)、２５日(水) 12月 --- ０３日(木)、１０日(木)、１８日(金)、２５日(金) カンボジアの名門ゴルフ場

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シェムリアップに３D 映画館が登場、有名作品も上映予定

シ ェ ム リ ア ッ プ

長くカンボジアの映画館と言えば、お化け映画（所謂ホラー）であった。が、プノンペンではイオンモールの 開店でシネマコンプレックスが設けられ、市内には３D映画館もできた。一方、ローカルな映画館はテレビの影 響で消えてゆく。シェムリアップも同様にこのほどシティー感覚の３D上映の映画館ができた。東南アジア５ヵ 国内で運営している３DシアターのPLATINUM CINEPLEX が、７月にシェムリアップ、シヴォタ通り沿いに開館さ せたものである。清潔な館内で全館冷房、全席約500席、インターネットで座席予約可能とある。上映予定作品 はPLATINUM CINEPLEX（Webサイト）で確認できる。料金は一人２D ３㌦, ３D ４㌦(週末 5㌦)。なお、ポップ コーン+ドリンクのセットで4.25㌦とある。 上映予定をWebサイト：PLATINUM CINEPLEXを見るに外国（欧米）映画が多いが、2014年東京国際映画祭 で国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞したカンボジア映画（実情は「カンボジア舞台にした映画」とい うに近い）「遺されたフィルム（原題：The Last Reel）」も上映予定に入っている。その予告編を見るに英語字幕が ついている。この映画、カンボジアロケが行われたアンジェリーナ・ジョリー主演の「トゥームレイダー」をは じめ、数多くの映画とドキュメンタリーを手がけた女性プロデューサー、ソト・クォーリーカー（クメール系米 国人）の長編初監督作品。2016年には日本での公開上映も予定されている。

ボディア・スパ、ローシーズンのスペシャルプロモーションを発表

シ ェ ム リ ア ッ プ

シェムリアップで人気のボディア・スパ Bodia Spaが、この程ハイシーズンのスペシャルプロモーションを発表した。10月∼ 12月、各月それぞれのプロモーションが下記のように用意され、お得感がある。この機会に是非お試しを！ 10月 プチュンベン・メンバーシップカードパーティー メンバーシップカードが登場 (数に限りあり)。 無料でＶＩＰメンバーになれる。 メンバー用のプロモーションやギフトサービスあり。

11月 水祭りはボディアスパで！ ５ｐｍ以降は、ルーフトップ・ガーデンテラス にて、ボディアネイチャーティーを楽しみなが ら20％オフのフットマーサージを。 12月 クレイジー・マジッククリスマス クーポンを引いて当たりの方に特典あり。 フリーマッサージが好きな店舗で受けられる チャンスも。

アンコール観光の定番お土産：アンコールクッキーから新作クッキー

シ ェ ム リ ア ッ プ

素敵な容器に入った新商品はパンダン、レモングラス、パイナップル、バナナ・シナモン味の４種類のクッキー。先ずはパンダ ン味、パンダンの葉を使用したクッキーで東南アジアの風味。レモングラス味はレモングラスにレモングラスパウダーをミックス パンダン味クッキー

させたヘルシーなクッキーで美容・健康派は向き。パイナップル味は、パイナップルの甘味を生かしたすっきり味のクッキー。バ ナナ・シナモン味はミックス味ながらそれぞれの個性を発揮するクッキー。実に個性的な４種類、アンコール観光の定番「アンコ ールクッキー」にお好みの新クッキーを添えてはどうでしょうか。 Add: On the main road to Angkor Wat, in front of Sofitel Hotel, Siem Reap Tel: 012 315 804 / 063 964 770 Web: http://www.angkorcookies.com/jp/

バナナ ・ シナモン味クッキー

リバーサイドに５星・ブティックホテルがオープン

シ ェ ム リ ア ッ プ

―La Rivière d’Angkor ラ・リヴィエレ デ アンコール― シェムリアップのリバーサイド、新たに５☆ブティックホテルがオー プンした。場所は、赤十字の事務所跡。街中とは思えない静けさと穏や かな雰囲気が漂い、庭は緑に溢れ、寛ぐにとっておきの場所である。館 内のレストランはコロニアル風建物にアレンジしお洒落な雰囲気。メニ ューは西洋料理とクメール料理である。部屋はアートを強調するユニー クなデザインが特徴、Webサイトでご確認を。館内設備はプール、レス トラン/バー、マーッサージ、ジム、禁煙ルーム有り。 また、全室Wi-Fi無料。 Add: Pokambor Avenue, Riverside road, Siem Reap Tel: 063 968 000 Web: http://www.larivieredangkor.com/

Sui－Joh がオープン ―オリジナル服をオーダーメイド―

シ ェ ム リ ア ッ プ

プノンペンで日本人男性が立ち上げた、テイラーメイドシャツと雑貨のブランド『Sui-Joh(スイジョ ー)』が、シェムリアップのアンコールナイトマーケット内にグランドオープン。 カンボジアの伝統的な布であるチェック模様のクロマーを、ポケットや袖口に使用したオリジナルシャ ツは、全てがテイラーメイドだ。オーナーが行う厳しい縫製チェックにより、一枚一枚が手作りの味を 出しながらも、しっかりとした上質のものに仕上がっている。ブランド名の 水上 は、水の上を伝えば 世界中どこへでも辿りつけるという想いから。カンボジアから上質なこだわりのあるものをつくり、た くさんの人に着る楽しさを届けたいというオーナーの願いが込められている。 シャツだけでなく女性用にはシフォン素材のブラウスや、シンプルで着やすいワンピースもある。ま た、ポーチやトートバック、リュックなど、デイリーユースできる豊富な品ぞろえがあるので是非立ち 寄ってお気に入りを見つけて欲しい。商品はカンボジアティータイムでも購入可能。

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Fish Eye File 6

カンボジアの淡水魚と共に シェムリアップ淡水魚研究所 佐藤智之 皆さんこんにちは。この「Fish Eye File」と本誌 D.N.A の前身でもある D.A.C で連載させていただいた「探求魚日記」と合わせて本誌には気が付けば５年も お世話になりましたが、私の勝手な都合で今号をもって Fish Eye File の連載を終えることとなりました。本誌ではカンボジアの魚を通じて時代背景を問わず「魚 と人との関わり」をテーマにしてきました。本職のカンボジア全土の魚類分布調査も足かけ 15 年が経過し、これまでに「いるだろう」と言われてきた種や新た な種などとも出会うことができ、大部分の淡水魚の分布状況がわかってきました。今回は 15 年間で出会ったカンボジアの淡水魚をすべて写真に載せてみまし た。カンボジアの魚はこれまでに投稿させていただいた様にいつの時代も人と大きく関わってきた生きものの一つです。一時期は世界有数の淡水魚漁獲量を誇 る程でしたが、近年の経済発展と共にその姿も変化しています。水の国ともいえるカンボジアがこれからも魚と共に発展してくれることを願い、今後も魚に関 する活動を続けていけたら幸いです。また、幸運な機会が巡って来た時にはお会いできる事を楽しみにいたしております。最後に D.A.C. 並びに New Asia の編 集部の方々にお礼申し上げます。短い挨拶となりましたが 5 年間ありがとうございました。

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⑱

＊シェムリアップ淡水魚研究所の佐藤智之氏には本誌前身の D.A.C. 以来、本誌 New Asia へとご寄稿を掲載させていただきました。 氏はカンボジアにおける淡水魚の研究では第一人者であり、その探究心からくる豊富な体験談には編集部一同、教えられること が多々ありました。本号でご寄稿が終わることは誠に残念です。長きに渡るご寄稿、ありがとうございます。 －編集子－

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遺跡を護る国際協力 ‐ その 05 ： 最終回

遺跡を護る人材養成を初志貫徹する 上智大学アジア人材養成研究センター シェムリアップ 三輪悟 ＜連載にあたり＞ アンコール遺跡群は 1992 年にユネスコの世界遺産リストに登録された。各国の国際協力による遺跡保護努力が実り、2004 年には晴れて危機遺産指定を解除された。こ れまでアンコール地域を中心にどんな国際チームが活躍しているのかを紹介してきた。今回（第五弾）は最終回となるが、表題の通り、遺跡を護る国際協力としての人材 養成を 90 年代初頭より一貫して継続する上智大学アジア人材養成研究センターの人材養成事業について紹介する。

＜なぜ人材養成なのか？＞ カンボジアのアンコール地域では、旧宗主国フランスが 1908 年にアンコール保存事務所を開設して以来、継続的に遺跡の調 査研究・保存修復を主導してきた経緯がある。1953 年の独立以 降もフランス主導のアンコール遺跡の保護体制はほぼ継続され たと言ってよい。1970 年代に入り国内政治が混乱し、1972 年に は内戦前の仏人最後の保存官であるベルナルド・フィリップ・ グロリエ（以降 B.P. グロリエ）がカンボジアを去った。こうし て半世紀以上継続してきたフランスによる遺跡保護の歴史は中 断することとなった。 上智大学の石澤良昭（当時上智大学卒業直後）は 1961 年にア ンコールを B.P. グロリエ教授と初訪問し、その後 60 年代に B.P. グロリエ教授の下で研究を続けた。70 年代の 10 年間は入 国が叶わなかったカンボジアであったが 1980 年にいち早くアン コールに舞い戻った。旧友の多くが行方不明となり、遺跡を護 る技術者は片手で数えるほどしか残っていなかった。上智大学 がいち早く「人材養成が必要」との哲学を掲げた背景は上述の 人間関係の絆が深く影響している。

アンコールワットに掛かる虹（2015 年 8 月）

＜カンボジア人がカンボジア人を指導する＞

ない現状があった。調査団はこの状況を受けて、1991 年より

研修を開始した当初より 90 年代の約 10 年間は「外国人がカンボジア人を指導する」という枠を超 えることがなかなか出来なかった。しかしその後は初期より学んできた「カンボジア人がカンボジ人 を指導する」ことが出来るようになり、昨今ではカンボジア人同士が叱咤激励する姿も見られるなど 定着したと言える。これは遺跡を護る技術者に限らず、石工ら技能者の養成についても同様である。 いささか昔話で恐縮だが、2001 年 11 月に放送された NHK プロジェクト X『アンコールに誓う師弟の絆』 はある意味で、「カンボジア人によるカンボジア人指導」への移行・転換期を象徴する番組であったと いえる。

1997 年まで大学での集中講義の形をとり、日本より講師陣を招

＜国際文化協力に必要な心＞

＜外国人がカンボジア人に教える＞ 1980 年以降体制を整え、1989 年頃より調査団という形でカン ボジア入りし遺跡調査を行うようになった。同年王立プノンペ ン芸術大学の考古学・建築学の両学科は授業を再開した。しか しながら内戦で講師陣を失った大学では実質的に授業が成立し

き学生への講義を行った。その後はシェムリアップのオフィス （アジア人材養成研究センター）を拠点として、学生研修を今日 まで都合 25 年間に渡り継続実施している。本年は建築学 7 名、 考古学 7 名、合計 14 名の現役学生をプノンペンよりシェムリアッ プに招聘し研修を行った。 当初は「外国人がカンボジア人に教える」という形であった。 1989 年に第 1 巻を発行した『カンボジアの文化復興』というタ イトルの年次報告書は、2014 年には第 28 巻を発行している。 この報告書のタイトルには上智組織の強い願いと誓いが込めら れている。

筆者は 1997 年より上智大学アンコール遺跡国 際調査団に加わりアンコールの地に足を踏み入 れ、今日まで現地駐在を務める。上司である石 澤良昭上智大学教授を始め諸先輩方の教えを受 けながら、遺跡との距離感を学んできたつもり である。国際化の時代にあって、どのように国 境を超え、国境を跨ぎ、国境を閉じるのか？自 分なりに試行錯誤し多くの失敗も経験してきた。 結論として得たシンプルな教訓の一つとして、 国際文化協力に必要なことは、「異文化理解を深 め相手を徹底して尊重すること」と「惜しみな 中学生を対象にした遺跡見学会を 上智大学 STP と共催（2015 年 8 月） いボランティア精神を遺憾なく発揮すること」 の二点を貫徹することではないか、というもの である。間もなく再開するアンコールワット西参道の修復工事の現場で、そのことを広く皆様方に示 してゆきたいと考えている。これまでご愛読頂き有難うございました。

＜参考文献ほか＞ 石澤良昭『〈新〉古代カンボジア史研究』（風響社、2013） 石澤良昭・三輪悟『カンボジア 密林の五大遺跡』（連合出版、2014） DVD『アンコールワットに誓う師弟の絆』 （NHK エンタープライズ、2014） （初回放送 2001 年 11 月 20 日） 三輪悟 1974 年東京生まれ 1999 年日本大学大学院修了（建築学） 間もなく修復工事を再開する アンコールワット西参道（2015 年 8 月）

現在、上智大学アジア文化研究所共同研究所員 上智大学アジア人材養成研究センター現地責任者 ＊本寄稿の三輪悟氏には、本誌前身の D.A.C. 以来のご寄稿ばかりでなく、企画「とことんアンコール」シリーズでも ご教示を多々いただくことが多々ありました。本号で最終回となり誠に残念ですが、長きにわたりありがとうござい ました。 －編集子ー

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MAP

シハヌークビル、カンポット、ケップ、コ・コン シハヌークビル

ヘッ ド ライ ン

COASTLINE

Veranda Natural Resort ベランダ ・ ナチュラルリゾート

地図：コ・コン州ラグーン地帯図

ヘッドライン NEWS

地図：コ・コン市街図

地図：シハヌークビル市周辺図、シハヌークビル図

地図：カンポット市街図＆案内

地図：コーストライン地図、レアム国立公園図

地図：ケップ地図＆案内

地図：シハヌークビル市街図

信頼のホテル•レストラン•ショップ

地図：ロン島、ロン・サムレム島図

＊本誌掲載地図と寄稿の遺跡名や地名読みに相違が見られる時があるかも知れませんが、いずれも外国語表記翻訳を原因とするもので、カンボジアでは外国語表記 さえ統一されていません。寄稿については、著者の表記を尊重し、そのままとしています。その他については、記載を統一しています。*例：ロン島（ルン島）等

情 報・紹 介

地図：沸騰・ロン島中心地図、ロン島全図

博 物 館・市 場

旅案内

旅案内 カンボジアのビーチリゾートと言え ばまず思い出されるのが、 シハヌー クビル。 この数年で新しいホテル、 レ ス ト ラ ン が 続 々 と 誕 生 し て お り、 ビーチを取り巻く環境にも大きな変 化が見られる。 期待されていた各 『島』 へのアクセスは確実に増え、 乗り合い船の運行により何時でもリ ズーナブルに気軽に島への渡航が 可能となった。 最近の流行は何と 言ってもアイランドトリップ。 バンブー アイランド （ルッセイ島 Koh Russei） やロン島、 ロン•サムレム島のバンガ ローなどは欧米系観光客の 『隠れ 家』 のようで、 雨季でも連日大盛況 で次々とリゾートホテルやバンガロー の 建 設 が 予 定 さ れ て い る。 ま た、 地元民に人気のあったインディペン デンスビーチも新たに整備されて一 般に開放され、 海の家が営業を始 めている。 更に話題は欧米系が集 まるオートレスビーチだろう。 今後、 ビーチや島を取り巻く環境は劇的に 変化する可能性がある。

ビクトリービーチ

ソカービーチ

波打ち際にカジノ付きの大型ホテル や海鮮レストランが立地し、大型船 が停泊する港湾、経済特区にもっと も近いビーチ。また、ホテルやゲス トハウスが集中する「気象台」丘か らもっとも近いビーチ。近年ロシア 人経営者による投資が加速し、堤防、 レストラン、海の家がある。周辺は 別名ロシア通りとも呼ばれる。

ソカーホテルのプライベートビーチが 大部分を占めている。ホテルのカフェ テリアを抜けるとプールがあり、その 先の公園のように手入れの行き届いた 庭先にきれいなビーチが広がる。ソカ ーホテルのプライベートビーチの長さ は何と1500m。ソカーホテルの敷地外 にも狭いがビーチがあり、近くにはバ ンガローが数軒あり、眺めも良い。岩 場ではシュノーケリングや釣りなども 楽しめる。

Victory Beach Sokha Beach

ハワイ•ビーチ ビクトリー•ビーチの南に隣接するビ ーチ。アイランド•トリップや船釣り 船を手配するにはここからが一般的。 試みる価値はある。海の家もありイカ の炭火焼やフルーツなど様々な人が来 る。目の前にあるポス島では開発が始 り、橋は完成したが、一般旅行者は立 ち入り禁止となっている。

Hawai Beach

Independence Beach

セレンディプティー•ビーチ ソカー•ビーチとオーチティール•ビーチの間に あるビーチ。欧米人バックパッカーがもっとも 多く集まり、海の家、パブやアイランド•トリッ プなどのツアー手配を行っている店が多く、旅 の情報収集には持ってこいの場所と言える。が、 近年トラブルがもっとも多く聞かれる地域のた めツアーを申し込む場合は事前にきちんと確認 する事。周辺にはプール付きの4つ星級のホテル も登場し、2012年に入り、周辺の道路も舗装さ れ、増々賑やかになっている。乾季にはフルム ーン•パーティなども行われ、夜はもっとも賑や かなビーチだ。 島へのスピードボートはここからも出港する。

Serendipity Beach

インディペンデンス•ビーチ

オーチティルビーチ

白浜が1km程続くビーチ。いかにも南 国らしい趣がある。ホテル建設計画の 話は流れ、一部立ち入り禁止箇所もあ るが、新たに海の家が営業を始め、活 気が戻って来た。静けさと素朴さを求 めるなら、ここがお勧め。

カンボジア人・欧米系旅行者に人気のビーチ。 白砂の浜が３キロ余も続く。デッキを借りて休 んでいれば、イカの炭火焼や海老、新鮮なフル ーツ、菓子類からネイル・マニキュアまで様々 な人が来る。近年、浜辺近くに多くのゲストハ ウスやレストランが立地している。南東部は大 型リゾート・ホテル開発計画がある。海上にウ ォーターパーク有り、海の上で滑り台などが楽 しめる。（＄３）

Ochheuteal Beach

アイランドトリップについて 各島へのアクセスが増え、定期便船が運行を始めたことにより 旅行者が気軽にアイランドトリップが楽しめるようになってき た。ルッセイ島、タケウ島は日帰りが可能で、途中、シュノー ケリングなどを楽しめるが、一部のバンガローなどは島の開発 に伴って立ち退きを命じられ、数が減ってきている所もある。 ロン島やロン•サムレム島については世界最大の旅行口コミサイ ト、『トリップアドバイザー』でお勧め観光地として取り上げ られて人気を呼んでいるが、島には未だ宿泊施設が少なく、出 発前に情報を仕入れ、事前に予約をすることをお勧めしたい。 宿泊施設についての情報は町中にある各代理店か本誌:New Asia 事務所へ（New Sai Travelにご連絡くだされば、安心です。

Song Saa Private Island

オートレスビーチ

Otres Beach

オートレスビーチはオーチティルの南東に隣接し、長さ 3kmにわたって広がる白砂のビーチが魅力。またオーチ ティルのように、観光客で混雑することもない。市街地 から丘を越えてビーチに至る道は最近開通したばかりで、 ビーチもまだほとんど開発されていない。所々にビーチ パラソルと、屋台風のバーが並でいるがまさにこれから のビーチだ。大型ホテルの建設地候補にもあがり始めて いるがNEW ASIA 編集部お勧めのビーチである。2010年よ り海の家が部分的に立ち退きを命じられ、立ち入り禁止 となり、公園の名称は『LONG BEACH』になった。オート レスビーチはLONG BEACHを挟んでⅠ、Ⅱの地区に分かれ ている。

コクティア島

Koh Kteah

オートレスビーチ前にある珊瑚礁に囲まれた小島で近年 手軽なシュノーケリングスポットとして人気急上昇中。 気軽に珊瑚や魚を見ながらシュノーケリングを楽しみた い方にお勧め。訪れるにはツアー会社が主催する混載ツ アーに参加するのが一般的だが、バックパッカーの参加 者が多く、トラブルが多く聞かれるので信頼できる旅行 会社で申し込む必要がある。旅行会社によっては混載ツ アー以外にチャーター船の手配も行っている。セレンデ ィプティービーチ桟橋より出発してボートで30〜40分の 距離。

Ream National Park

レアム国立公園 街から車で20分ほど国道四号線を戻った、空港の北側の丘凌・ 海岸、島が国立公園。総面積2万1千ha、トゥーク・サーブ川の 6キロも続くマングローブ林や大型の爬虫類（蛇、1m近い水ト カゲなど）サイ鳥類、水鳥、虎などの野生動物が生息している 上、海岸ではピンクドルフィンを見る事もある。公園内にはマ ングローブ遊歩道がJICAシニアボランティアの支援により作ら れていたが、その先に新たに高さ12mの展望台も完成した。

スピードボート時刻表

バンブーアイランド / とタケウ島

Koh Russei

シハヌークビル空港前から海軍施設へ、施設手前の海岸 に海の家が並ぶ。ここからボートを手配し、乗船30分で バンブーアイランドへ。島にはバンガローが40棟余、簡 素ながらレストラン、バーもある。タケウ島にもバンガ ロー建設中。手つかずの自然、「まったり」できるが、 近年リゾート開発が進められ多くのバンガローが立ち退 きを命じられ始め、今後、大きく環境が変わる可能性が ある。ちなみに国立公園内、魚は沢山いるが透明度はさ ほど良くない。釣りなどは良いがシュノーケリングは他 の島の方がお勧め。

セレンディピティビーチ桟橋⇒ロン島 08:30.11:00,15:00 ロン島⇒セレンディピティビーチ桟橋 09:30,12:00.16:00 セレンディピティビーチ桟橋⇒ロン・サムレム島(Saracen Bay) 09:00,15:00 ロン・サムレム島(Saracen Bay)⇒セレンディピティビーチ桟橋 11:00,16:00 *時期により変動します。スケジュールについては各自責任持っ て確認して下さい。

＊New Asia事務所は、New Sai Travelにあります。

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NEWS

SIHANOUK VILLE

アジア

フルムーン•パーティーの聖地：タイのパンガン島で観光客が激減、

そしてその行き先は？

シ ハ ヌ ー ク ビ ル

タイのリゾート地・パンガン島のビーチで、今年 4 月 5 日からフルムーン・パーティ以外のパーティーが取りやめとなった影響から観光 客が激減している。パーティー好きが集まる事で有名だったパンガン島では、パーティー目当ての旅行者が全く島に寄り付かなくなって、 その影響は各ホテル、飲食店、交通と各業界に広範囲に収入減をもたらした。1 ヵ月あたり 1 億バーツの収入を失い、観光客数は何と 90% 減と深刻な影響を受けている有様。その 90% 減となった旅行者が向う場所のひとつがここカンボジアの離島のようでパーティー好きの間 では『カンボジアの島々を目指せ』が合い言葉にもなっているともいう。 昨年、タイのタオ島では英国人の男女が殺害される事件が発生した他、パーティー中にドラッグが発見され、パーティー主催者からも逮 捕者が出たため、島の名物フルムーン•パーティーや新月の日に行われるブラック•

無事逮捕された容疑者

パーティーが中止となっていた。そこでパーティー好きが注目したのがカンボジ アの島々だそうだが、この種のパーティ好き、不良外人も多い。今年に入ってか らその影響からか、カンボジアの島々でもパーティー絡みのトラブルが多く聞か れるようになり、日本人女性も島で強盗被害、レイプ未遂の事件も発生した。そ の為、シハヌークビル市長はロン島の安全面を強化することとなり、４月より警 察官が 50 名以上常駐することになったという。今後カンボジアの島々を目指す欧 米系旅行者もカンボジアで好き勝手やるわけにはいかなくなる・・・なのだろう か？？？ ただ今、沸騰中のカンボジアの島々だが、火傷もでてきて安心・安全な旅を紹 ロン島のビーチ

介する本誌としては、眼がはなせない。 返還された被害物

話題のオートレス•ビーチ２、日本人経営の Mary Hotel & Resort が誕生

シ ハ ヌ ー ク ビ ル

シハヌークビルは日本ではまだまだ知名度が低いリゾート地だが、近年は リゾート化が進み国内線の運行も確実に増えた。今では世界遺産の街シェム リアップと首都プノンペンから二航空会社が運行し、気軽に訪れる事ができ るようになっている。 一時期はトリップアドバイザーでも人気急上昇中の観光都市としてベトナ ムのダナンに次いで２位であった程だったが、そんなシハヌークビルのビー チにも変化の時が訪れているようだ。ここ 10 年、地元民に愛され観光客に も人気が高かった市内のオーチティール•ビーチやセレンディプティー•ビー チの海は汚れ始めた。そこで変化に敏感で好奇心の強い欧米旅行者を中心に 旅人は新たにロン島やサムレム島に訪れるようになった。島は今でも建設 ラッシュが続いている。そして島以外のビーチで近年もっとも人気があり、 欧米人を中心に人気急上昇中なのが市内から 20 分程の場所にあるオートレ ス•ビーチ。本誌掲載地図を参照していただきたいが、ビーチはオートレス１ とオートレス２に分かれており、本誌が特に注目しているのが奥まったオー トレス２だ。オートレス１は今後更に大掛かりな開発が始まるとの噂が耐え ないが、オートレス２でもすでに TAMU ホテルやレン•リゾートなどの質の 高いリゾートホテルがオープンしており、ローシーズン中でも連日満室状態 で部屋を確保するのも一苦労な程に人気が高い。 そんな中、嬉しいニュースが飛び込んで来た。何と日本人経営のリゾート ホテルが新たにオートレス２に完成し、１０月がグランドオープン予定だと 言う。その名は MARY HOTEL & RESORT、全室 34 室でオートレス２では初と なる３階建てのリゾートで館内には縦長の屋上プール、驚いた事に大きなド ライサウナにスチームサウナに水風呂が完備されている。オーナーの曰く『サ ウナは雨期期間中のいい暇つぶしにもなり、他の宿泊者からのリクエストも 多いですよ』との言葉に納得。さらに初づくしのスパも完備され、白を基調 としたエアコン付きでガラス張りの奇麗なカフェも備えられている。これな ら乾期の暑い時にも室内でビール片手にリフレッシュできるだろう。それに 海辺でレストラン＆プライベートサンデックを宿泊者だけが自由に使えるの が嬉しい。ここならしつこい物売りやビーチベッドに荷物を置いたまま海水 浴が楽め、開放感はたっぷりだ。「急がない、何もしない、スローライフ」、

MARY HOTEL & RESORT

ここは絶好の夕日スポットとしも人気も高く、ここならシハヌークビルでひ

住所：ORTRESS BEACH 2 (TAMU HOTEL横)

と味違ったリゾートライフが過ごせるだろう。

電話：099 766 99912345 料金：USD$100∼ WEB： www.mary-hotel.com

コ•コン•サファリー•ワールド、プノンペンへ移転 カンボジア唯一のサファリパークがタイ国境の街コ•コンにあるが、地元の人は知っているが、外国人旅行者で知っている人は少ない。コ•コン•サファリー•ワ ールドはタイへ出国できるチャムイエム国境ゲート手前１㌔、カジノ•ホテルがあるコ•コン•リゾートに隣接する位置にある。ここではクロコダイル、オラウータ ン、アシカにイルカショーが見られ、その他にもカンボジアに生息する虎を始め、100種以上の動物や鳥が見学できる。カンボジアの人からすれば、行楽地だが、 近年、自然派の欧米旅行者にエコツーリズサイトとして認知されてきた。個人旅行者愛好のロンリープラネットの ベストトラベル２０１０ にも選ばれている。 が、コ•コンは一般の外国人旅行者にとっては、国境越えか街近くのペアムクラソップのマンググローブ林を訪れる人が多い。サファリーワールドとなるといか にも旅行者にはローカル商業施設と見られ、肝心のカンボジア人もその位置から週末以外は殆ど訪れない。そのため、年々入場者は減り続け、今では土・日しか ショーも行われなくなっていた。が、経営陣のキム•ボトム氏は「年内、１０月にサファリーワールドを閉鎖する。開業日は未定だが、来年からはプノンペン近 郊のガーデン•シティー•ゴルフ•クラブ近くで営業を始める」という。 今後は、一極集中の感がある首都プノンペンで集客を見込んでいる。また、近くには大型ホテルも建設中である。当然、サファリーワールドもプノンペンの名 前を冠するのだろう。

ケップで大人気のフレンチベーカリーが登場 ― L EPI D OR レ・ピドォ― ケップをよく知る、カンポットやプノンペン在住者の話題となる新たなフレンチベーカリー。フランスの小さな田舎町 にある町のパン屋さんといったタッチで、朝７時のオープンから午後７時のクローズまで、カンポットやケップの人たち の足が絶えない。バゲット、クロワッサンはもちろん、オリーブブレッドやチーズブレッド、サンドウィッチやキッシュ なども人気急上昇中。場所はケップビーチの真向かいで、小さなテラス席も完備。コーヒーやアイスクリーム、ビールも 楽しむ事ができる。現在カンポットに２号店を建設中で、素敵なコロニアルビルディング内に10月オープン予定。ケップ に来たらぜひ寄りたいお店の一つだ。

ケップ初の不動産屋がオープン ―Kep Estate ケップ エステイト― 静かで清潔なケップ、高層ビルの建築は禁止で魅力的な海辺の町。ケップに家を借りたい、土地を探している、長期/短 期での休暇用バンガローやビラのレンタルをしたい、そんな外国人在住者の強い味方の不動産屋が登場した。ケップ滞在 歴の長いフランス人マネージャーが、物件やビジネス開業について丁寧にアドバイスをしてくれる。場所はケップビーチ の真向い、数々のお店が並ぶパーキングエリア内にある。かしこまらず入りやすい店構えなので興味のある人は気軽に立 ち寄って相談してみよう。

信頼され続けるワイン・スピリッツ等の大手卸売業者 ―Celliers d Asie セラーズ・デ・エジー カンポット/ケップ支店― カンボジア国内随一のワイン・スピリッツなどのアルコール類、ミネラルウォーターなどの卸売業 社、Celliers d Asie (セラーズ・デ・エジー) 。長年ワインを始めアルコール類は全てこの業者から仕入 れるホテルやレストラン/カフェ、リキュールショップも数多い。プノンペン・シェムリアップ・カン ポット/ケップに支店を持ち、カンポット、ケップはもちろんの事、カンボジアでワイン、アルコール 類ならと信頼が厚い。この20年間、品度によって知名度の高い11ヵ国の人気ワインをカンボジアに輸 入し、業者に卸し販売している。カンポット /ケップのラグジュアリービラからスタンダ ードバンガロー、レストランから小さなカフ ェまで、品揃え豊富なワインを目にする理由 はこのセラーズ・デ・エジーによるもの。街 のショップやスーパーマーケットでロゴや広 告を見かける事も多いだろう。

住所：1 Ousaphea, Kampot City, Kampot

ホテルやレストラン業をされている方はぜ

電話：023 986 350 (PNH Branch)

ひ問い合わせてみるとよい。

E-mail: eam@cda-windes.com

DESTINATION K A M P O T

カンポット information

山紫水明の街・カンポット

SIEM REAP

カンポットは古い街である。19世紀、探検家アンリ・ムオが初めてカンボジアを訪れたのもこの 街を通るコンポン・バイ川 の 河 口である。シハヌークビル 港 ができるまで は 唯 一 の 海 に 開 けた 港 町であった。そのため河岸には瀟洒なフレンチ様式の街並みが残っている。20世紀半ば、プノン・ ボコール やケップ の 保 養 地 に向う基 地としての 機 能を持ち、高く聳える屋 根を持 つ 当 時 の 鉄 道 駅 舎も残っている。現在、河岸の観光客の集まる地域を除いてはかつての賑わいを失っているが、近 年、海 辺 の 保 養 地・ケップ の 観 光 再 開 発 や自然・文 化 遺 産としてプノン・ボコール の 人 気 の 高まり で 漸く活 気を見 せてきた 。河 岸 に はカフェ・レストランが 増えてきており、宿 泊 施 設も河 岸 や 街 中 に立地し、充実してきている。 カンポットの街の楽しみは、ボコールの山並みや川沿いの熱帯樹木を眺めながら鏡面のような ゆるやかな流れの川を下るクルーズ、現地の人たちの行楽地である河原・テックチュ−ンの景観や 熱帯動物園である。熱帯動物園ではボコール国立公園に生息している動物や鳥類を見ることがで きる。また、コンポン・バイ川河口の三角州（デルタ）にはマングローブ林が見られ 、干潟の動植物 の多様さは見逃せない。

↑

ユートピア (7km先) ブッディーヴィラ

プノンペンーシハヌークビル線再開へ （鉄道改修工事は2013年に完了）

Pov Sokhom カンポットリバービュウ ロング・ヴィラ

サッカーコート

サウナ・スパ アスペカ孤児院

タ・アウ ラタナック Pheng Pheng Seafood

712

清潔感ある大型ホテル。 窓からの眺めも良い。

714

トロピカル Khemra

Kampot Pie & Ice Palace

メコンハウス SAY SABOK

ラスティキーホール Veronicas

Bar

バンブーライトカフェ ピギーズ ブルーバー

カンポット エクスプレス

Super Market Amret Bank

722

プノンキュウ

カフェ・エクスプレッソ リリペアレス 刺青屋 ツリートラベル サンライズ エリックアート 724 市場 拉面 手打ち麺＆餃子 Red ブルースター カンポット・ツアーズ モウルミッツ ラ・ジャヴァブルー

ボコールマウンテンロッジ ハッピードリームピザ ロストアート

伝統音楽学校

記念碑 シスターズⅡ

赤十字

日常品の買物ならここ

コンビニ

レストラン付ゲストハウス “激ウマ”サラダ＆ピザならここ！ 昼12時過ぎから焼き上げ。 多少時間は掛かります。

カンポット ポップインパー オーキッド VSO ソックリム MJC タ・エング ザ・マジック・スポンジ

漁村

公共施設

ガソリンスタンド 学校 バス乗り場 安価な宿泊所が集まる

＊緑字はNew Asiaに広告掲載

マジックスポンジ ブリッスフル ペッパー

潮汲み像

カンボジア・ベトナム 友好記念碑

N

ミアクルパ Mad Monkey 0

コージーエレファンット

町一番のブティッ クホテル＄45〜

市役所

Two Moons

バス・タクシー 乗り場

パラマウント

カンボ・エコツアー

Le Niam Auberge Du Soleil The Columns

ハッピースペシャルピザ リキチキタヴィ お勧めレストラン＆ カフェトイレが奇麗

Kampot City

Kampong Trach

ドリアン像

700

Indochine Bar

Wunder Bar Kampot souvenir/Trasparent Handicraft

ゲストハウス 旅行会社 レストラン ショップ マッサージ ワイヤレス可 ホテル

Kep

You Heng GH チャンペイソー Canadia Bank 中央ロータリー ボレイボコールⅡ

カンポットドリーム タイムツアーズ TITCH`S PLACE キャプテンチムズ ラッキーフード フランジパニ

至プノンドン Phnom Dong (8km)

/ Kompong Trach

ボレイボコールⅠ

カンポット リバーサイドホテル モリデン Old Bridge 車両通行止め

タイ料理

ホンダ

Bay

夕食のみ日本食有り RAINBOW BRIDGE

至ボコール山 Bokor Hill Station (Entrance: 30km) 至プレック•アンピル•リゾート Prek Ampil Resorts 至シハヌークビル Sihanoukville (110km)

コンポントラッチ

720

リトルガーデン ゲストハウス&レストラン

ツーリストインフォメーションセンター 自転車レンタル有り

Sre Ambel

Kampot Hospital

カンポット

寺院 市場 銀行

SIHANOUK VILLE KEP

Kampot

716

カンポット市街地図

KAMPOT

至プノムソースラ (8.5km)

スズキ CPB Bank

地元民の憩いの場 ローカルレストランや カラオケ屋が並ぶ

郵便局 病院

至プノンペン Phnom Penh (148km) 至タケオ Takaev (90km) 至ガネーシャ リゾート(4km)

ポポークヴァル

テックチュウ渓谷と 絶滅危惧種コー・プ レイや熱帯鳥を見る ならここがお勧め

S

PHNOM PENH

駅 (2km)

ミットピアップ

カンポット ダイアモンド

至テックチュウ行楽地 Tekchhou Rapids (8km) 至テックチュウ動物園 Tekchhou Zoo (7.5km)

E

SA P

↑

ナチュラルバンガロー

W

LE

マンゴーツリー ヴィディチ (2km先)

(2km先)

年中無休：7時から18時

TO N

50m 100m

200m

至ケップ Kep City (24km) 至コンポントラッチ Kampong Trach (37km) 至プノンチュヌック Phnom Chhnork (15km) 至塩田 (3km) 至プランテーション・ リゾート Starling Ridge (23km) 至胡椒園 (30km)

カンポットの街から観光地までのアクセス各地 → ケップ市〈20分〉、 → ボコール国立公園入口〈10分〉、 → プノン•チュヌック 〈30分〉、 → テックチュウ•リゾート＆動物園〈10分〉

小 桂 林とで も呼 び たくなるような 石 灰 岩 地 域 特 有 の 美しい 奇 峰 が 聳える。国 道 3 1 号 線 沿 い に広 がる蓮 畑 の 先 に 奇 峰を垣 間 見る事 ができるが、近 年 セメン トの 原 料として山 は 採 掘され 景 観 が 損 なわ れ 始 めて いる。現代風のお寺に吹き抜けの洞窟があるが、辿り 着くまで の 道 路 状 況 は 悪 い。土 地 勘 のある者 の 案 内 が必須。

各遺跡への目印 国道31号線沿いに写真のような石碑 を見つけたら注意。 石碑の近くに遺跡があります。

/ Phnom Chhnork

カンポット観光スポット プノン•チュヌック

小山の石灰岩洞窟内にあるプレ•アンコール期のヒ ンドゥー教の祠堂。 レンガ造りの祠堂には装飾リンテル （眉庇）が一部と室内中央にリンガが残っている。規模 は小さいが貴重な遺跡と言える。推定７−８世紀。 この祠堂の見どころは洞窟内にある祠堂ということだ が、洞窟そのものをひとつの祠堂に見立てれば、祠堂本 体は二重構造（入れ子状構造）の奥殿にあたり、 プノム・ ダのアスラム・マハ・ルセイ、 プノン・バヨーン・カオの二 重構造の祠堂と通じるところがあり、扶南時代の遺跡と 思われる。さらに祠堂内のリンガであるが、石筍そのも のをリンガとする特異な構造で砂岩のヨニでそれを受 けている。 また祠堂の壁の一方（奥）は石灰岩の壁で、 リ ンガに当たる石筍と上から下がる石灰岩のつらら状の 石（鍾乳石、氷柱石）をそのまま祠堂内に取り込んでい る。 カンポット、ケップから車で20分あれば到着でき、お 寺に車を止めて洞窟まで田んぼの畦道を歩いて５分。 お寺に子供がいるので道案内をしてくれる。小山には 祠堂のある洞窟以外にもいくつかの洞がありヒンドゥ・ シヴァ派の修行地と思われる。洞窟から眺望がよく、カ Phnom Chhnork ンボジアの豊かな水田地帯が望まれる。 Kampot 拝観料1ドル Kampong Trach Kep

Phnom Toteung

プノム•トートン

Phnom Toteung

Kampot Kampong Trach Kep 洞窟内に祠堂がある。推定7−8世紀。祠堂はレンガ造りだが一 部、ラテライトを使用。プノン・チュヌックの祠堂同様に上から垂 れ下がるつらら石（鍾乳石）を祠堂内に取り込んでいる。 リンガは 残っておらず、わずかにヨニの基盤の一部が残る。開口部に砂岩 が使われ、祠堂横近くに砂岩の装飾リンテル（眉庇）が放置されて いる。現在、保存のために崩壊を防ぐ木枠で囲まれている。 コンポントラッチからプノンペン方面に向かって33号線から31 号線に北上すると左手（西側）に石灰岩の特異な山容群が見える。 国道31号線から山容群に向かう舗装道に入る。舗装道は山麓で 左折し石灰切り出し場に向かうが右折の赤土道を選び、山の北側 に回り込むと寺に到る。急勾配のコンクリート階段を上がれば、洞 窟の入り口に到る。入口にはレンガ構造物の一部を残している。 懐中電灯は必須携帯。

プラサット・プロ

プノン•ケヤン

Prasat Bros（Wat Tani）

(ワット・タニ）

Phnom Khyang

Prasat Bros(Wat Tani) Phnom Khyang

Kampot Kep

Kampong Trach

洞窟入口まで足場は殆ど無い。案内 人無しの訪問は危険である。 その場合、旅は全て 「自己責任」 となる。

コンポントラッチ北方の洞窟内にあるプレ・アンコール期の祠堂。推定６−７世紀。周 辺部の洞窟の祠堂遺跡では最も古式を残す。洞窟入口からほぼ直下の木製階段を降り、 さらにもう一つ木製階段を下る。 よく見ると右手に岩を削った石段があるが、摩耗し水分 を含んでいるため滑りやすい。一番底に降りても祠堂は直ぐに見つからない。降りた場所 右手の石柱をよく見るとそこにレンガ積みが見られ入口がある。そこに達して下方の暗が りに祠堂があることが解る。祠堂は古代インド・ヒンドゥ建築と思える古式である。祠堂は、 一見、漆喰で白く塗り固められたように見えるが、実際はレンガ造りの祠堂が歳月のなか で石灰水に覆われ、固まったものである。 プノンペンに向かう国道33号線を左折し、手前に小学校のある樹木で覆われた小山が 目印。洞窟入口までは5分ほどの山登り、草木に隠れた洞窟入り口に至る。洞窟内に降りる のはかなりの冒険であるが、一見以上の価値がある遺跡。 旅行社を介したガイド無しでの訪問は危険かつ無理がある。懐中電灯は必須携帯。

プラサット・スライ ( ワット・コンペイ)

Kampot Kep

Kampong Trach

タニ 村 に ある寺 院（ワット・タニ ）内 に 残るラテライト 造りの堂々たる祠堂（高さ10ｍ超）。 推定9−11世紀、アンコール期。 祠 堂 の 上 部 は 崩 壊しており、西 壁 は 股 裂きのように 崩 れ 、内 部を覗 か せている。入 口 は 東 側 の みで 開 口 部 に砂 岩を使用。祠堂内に大きな樹木一本、高く伸びている。 寺 院（ワット・タニ）は 国 道 3 1 号 線と1 1 4 号 線 が 分 岐 す るタニ 村で、分 岐 点 からプノンペンに向 かう国 道 3 1 号 線 の直ぐ東側にある。

Prasat Srey / Wat Kong Pei 寺院（ワット・コンペイ）内に残るレンガ造りの祠堂。推定8−9世紀。壁面に 装飾等は見られない。入口は東側のみで開口部に砂岩を使用。祠堂内に は現代仏の塑像が安置されている。保存状態は良く、古式を残している。 祠堂は、31号線から分かれる113号線を5㌔ほど進んだ北側にある現代 寺院（ワット・コンペイ）内にあり、祠堂遺跡の東隣に新造の寺院本堂があ る。 グーグルアースを見るにプラサット・スライ―プラサット・トートン―プ ラサット・ケヤン―コンポントラッチは小河川や運河で結びついていること が解り、 この地域に扶南時代の寺院群があったと推定される。場所が解り にくいこともあり、旅行社を通じてガイド同行をお勧めする。

テックチューン動物園と

Zoo of Toek Chhou (Kor Prey)

渓流コープレイ

幻の野生牛 コープレイ

コープレイは「幻 の 野 生 牛」とも言わ れ 、目撃 情 報 は 極 めて少 な い。1 9 3 7 年 にカ ンボジアで発見された野生牛の新種で、当時の推定で1000頭余の生息数であった。 コープレイは、ベトナム・ラオス・カンボジアの国境が接する山岳地帯に生息してい るといわ れるが、この 地 域 は 第 一 次インドシナ戦 争、第 二 次インドシナ戦 争（ベトナ ム戦 争）で 所 謂 ホ ーチミンル ートに 当り、猛 爆 が 行 な わ れて生 息 数 は 激 減した 。現 在、推定で100∼300頭ほどのようだ。 コープレイは、乳 牛・ホ ルスタインと同 程 度 の 体 重 だ が、見 た目は 足 の 長さから スマートな 印 象を与え、見 事 な 角を持っている。体 色 は 明るい 薄 茶でビロードのよ うな柔らかさを持つ肌、頭部から顔・首にいたる所や足の部分は白色がかっている。 生活の場は森林内の草地で危険が迫った時は森に逃げ込むようだ。現在、コープレ イは国際自然保護連合（IUCN）によって「絶滅危惧種」に指定されているが、プノン ペン南 郊 のプノン・タマウ、カンポットのテックチュ−ンの 各 動 物 園で 見ることがで きる。動 物 園より1 k m 先 にテックチューン渓 流 があり地 元 民 の 憩 い の 場となってい る。近くにはドリアンなどの農園も多い。 N O T E : 入 園 料 は U S D $ 3。町 から1 0 分、8 k mで 道 路 状 況 は 良く、テックチューンの 河 原も近 い の でちょっとした行楽になる。ちなみに園内は別料金を払えばバイク•車でも回れますので体力の 無い方にはお勧めです。

プレック•アンピ ールリゾート

Prek Ampil Resort (Nataya)

ボコール山が一気にタイ湾に落ち込む断崖の裾先にプ レック・アンピールリゾートがある。国道3号線ならカンポ ットから1 5 分 ( 距 離 1 7 ㌔ )、シハヌークビル から3 0 分、リゾ ートの 看 板 を 目 印 に 海 岸 へ 向う赤 土 道 に 辿るとそこが Nataya Resort。目の前にレストラン「Nataya Resort and Restaurant」を備えた大きな管理棟、手入れの行き 届いた熱帯樹や花卉に埋まる広大な庭園にベランダ付の 地中海色の白を基調とする洒落たバンガローが散在する 。ここではプライバシーへ の 配 慮と快 適さが 同 居 するリゾ ートならではの贅沢が味わえる。無人の、2kmもある砂浜 はまさにプライベ ート・ビーチ、背 後 に は ボコー ル 山、海 の方にはベトナム領のフーコック島が眺められ 、320mも ある桟 橋 は 圧 巻。熱 帯 樹 の 木 漏 れ日を映しこむプ ー ルも 素敵である。 電話：012−902823, 085-426225 ,016-226471

Address: Mak Prang Commune, Kampot District, Kampot Province

ボコール国立公園

プノム•ボコールを南端とするダムレイ山脈全体は 1 9 9 3 年 に 国 立 公 園 として 指 定 さ れ て い る 。南 北 4 7 k m 、東 西 約 2 2 k m に 及 ぶ 広 大 な 範 囲 の 大 部 分 が 人 跡 未 踏 の 大 密 林となっている。プノン・ボコール の 山 上で はカジノや 教 会 等 の 廃 墟 や ポッポヴィル 滝 等 を見学できる。 現 在 、山 頂 にタンスオ・ホ テ ル がソフトオープン。 快 適 な 高 原 道 路 が 開 通し、標 高 9 0 0 ｍまで は 熱 帯 樹 林 の 中 を 走り、眺 望 の 良 い 所 からは カン ポット市 街 やコンポンバイ河 口 のラグーン（潟 湖）地 帯 やタイ湾 に浮かぶフーコック島が望める。 現地の情報では、カンポットの街中にあるゲストハ ウスや 地 元 旅 行 社 による一日U S D $ 2 5 程で 山 頂まで のツアーをアレンジしている。 ソキメックスグループによる大型開発が進行中で、 かつての保養地の残照をとどめるブッラクハウス、教 会は健在、ボコールの象徴であるかつてのカジノ・ホ テルはリノベーション中である。

コンポンバイ・ リバー•クルーズ

オオホンセイインコ、カザノワシ、 ミナ、 ミチゴ ハ ヤブ サ、アオサ ギ、クロアカヒ ロハシ ＊国際自然保護連合 IUCN)が2006年以降に 絶滅危惧種に指定。

【 哺乳類 】 固有種の確認；34種とネズミ類 セン ザンコウ、ツ バ イ（ 木トガリネズミ）、 コバナフルーツコウモリ、シタナガフルー ツコウモリ、アラコウモリ、キクガ シラコ ウモリ、ブタオ ザ ル 、ボウシ テナガ ザ ル、 ツキノワグマ、マレーグマ、キエリテン、 インディアンジャコウネコ、パ ームシベッ ト、ハクビシン、ビントロング、ベンガルヤ マ ネコ、アジアゴ ー ル デンキャット、マ ー ブルキャット、ヒョウ、 トラ、アジアゾウ、イ ノシシ、ジャリマメジカ、サンバー（スイロ ウ）、赤キョン、ガウル（野生水牛）、バンテ ン（野生牛）、スマトラカモシカ、オオリス、 ＊お問い合わせ：dac_travel@online.com.kh（日本語） タイワンリス、オオジ

日本人直通ダイヤル：012−835386 ロシマリス、インドシ 【 鳥類 】 249種を確認 ナシマリス、マレー マクジャク、ギンイロヒゴ ロモ、ネ パ ー ルワシミズ ヤマアラシ、アジアフ ク、チャバネ サシバ、アジアヘビウ、コシアオセイロ サオヤマアラシ、 チョウ、チャイロサンショウクイ、ボウシゲラ、 ネズミ類。

River Cruise

地元観光業者主催のプノン・ボコールツ アーで は、帰 路 にコンポンバイのリバ ーク ル ーズ がもうけられている。クル ーズ の 出 発 地 はカンポットの 街とテックチューン渓 谷 の 中 間 にあ たるところで、ここから凡 そ 4 0 分 ほどのリバークル ーズ が 楽しめる。流 れ は ゆるや かで 川 幅 は 徐々に 拡 がってゆ く。や がて支 流との 合 流 点 のあ たりから川 幅 を 一 気 に 拡 げ 、鏡 面 のような 川 面 に 雄 大 な ボ コ ー ル の 山 並 み を 映しだ す。船 は 静かな川面を滑るように進み、両側はココ 椰 子 等 の 熱 帯 樹 、木 の 間 がくれ に 高 床 式 住 居 が 見られ 、夕 暮 れ の 頃 に は 人々の 営 み の 息 遣 い さえ聞こえてくるようだ 。や が てカン ポット街 が 見えてくると鉄 道 橋 、新 橋 、旧 橋と趣 の 異 なる橋 を 過 ぎ、カン ポッ トのカフェやレストランの並ぶ河岸に着く。 リバークル ーズを楽しむ なら午 後 4 時以降 が お 勧 め 。燃えるような 夕 陽 にシ ル エット で 川 面 に 浮 か び 上 がるボ ーコル の 山 並 み は絶景である。

DESTINATION K E P

ケップ information

ケップは、近年のインフラ整備によって首都プノンペンからケップまで片道車２時間30分で行けるようになった。植民地時代から独 立後の内戦時代にかけてフランス人や富裕層の海辺の保養地であったケップには、王室御用邸や当時の別荘跡が木の間隠れに見え、 歳月の な かで 草 木 に埋もれている。そして今、再 び 隠 れ 家 的 な 海 辺 の 保 養 地として欧 米 人を中 心 に静 か な 人 気を集 めている。人 気 の 秘密は、宿泊施設の充実にある。海を望む山麓の斜面には趣きを異にしたプール付のバンガローやロッジが点在し、ビーチ沿いには デ ザイナーズ・ホテル やちょっとしたブティック・ホテルが多い。いず れもオーシャンビューである。そして食事は海鮮料理、特に「かに （蟹）」が売りのケップ、ビーチ沿いには「かに市場」があり、ローカルだが味にこだわるレストランが並ぶ。 熱帯樹に包まれた隠れ家ロッジに寛ぐもよし、波音に身を浸し海辺でまったりするのがケップの愉しみ方。アドベンチャーは少し足 を延 ば せ ば、天 然 の 楽 園 に出 会える。ケップ の 景 勝を彩る電 波 塔 の 山 は 手 つ か ず の 原 生 林、山 腹を巻くようにトレッキング・コースが 整備されている。また、沖合のラビット島に渡れば、原生林を背後に白砂のビーチが広がり、バンガロー設備もある。 ケップを拠 点 にすれ ば、再 開 発 が 進 む 保 養 地：ボコール 国 立 公 園、プノン•チュヌック、ラビット•アイランドなどへ のアクセスが 全て 3 0 分以内と実 に便 が 良 い。今まで は ボコール 国 立 公 園 に行く旅 行 者 は ほとんどカンポットを拠 点としてい た が、今 やケップ が 拠 点と なっている。ケップに泊まり日本人の大好きな夕暮れとマッチするフーコック島影（ベトナム領）でも眺めながら新鮮な名物・かに料理 でも食べれば、カンボジアの新たな魅力にとりつかれること間違い無し！

W

シーイングマッサージ

S

G ボタニカ H ヴィラ・スアーツ G

0 200m 400m

チャンペイソー・トマイ

NIBBANAリゾート ケップビラ

B

G

800m

M

白馬像

R H

33a

コンポントラッチ 31

33a

117

ケップ 国立公園

胡椒園では胡椒のお土産を！ 胡椒園見学後の休憩にお勧め

市街地図 バス乗り場

33

S

B バンガロー

国道

31

Vine Retreat 胡椒園

33

T

H

118

至カンポット

E

雰囲気良い。3人以上は要予約

H

G

ケップ周辺図

N

入浜式塩田地帯

最も新しい ラグジュアリー・ リゾート サマニア

ケップ市街地図

至 国道33号 白馬像 カンポット(24km) シハヌークビル(120km)

至 塩田

＊緑字はNew Asiaに広告掲載

H ネイチャーガーデン・リゾート

アンカゥルビーチ 入浜式塩田地帯 33 プレックチャック国境

海が望めるプール付バンガロー マリブ・バンガロー B

クルク H

0

1km 2km

4km

ベトナム

G ヴィサール・サック

クメール・ハンド・バンガロー

G プッカロイヤル

H

ここの桟橋は映画の舞台

ロモニア

H B

マサダリゾート H

トム・ソーヤの冒険体験 ならここがお勧め

H ケップ･ロッジ

B ツリートップ・バンガロー

テアラロッジ セイリング・クラブ ザ・ストランド H

269m

R R H キムリーロッジ かわいい隠れ家 H クニャイ･バン･チャット ケップ･シーサイド B シービューバンガロー H

野性味溢れるロケーション ホタル、運がよければテナガ ザルなども見れるかも

国立公園内にある眺め 抜群のカフェ

R Led Zepカフェ H ヴィラ・ダーマ

R ケップロックカフェ

山全体が熱帯樹林に覆われて いる。その中をトレッキング。 野生の熱帯動植物動物に出会 えるネーチャーランド。

B レインセイ・バンガロー G B ヴァンナ・バンガロー G Hレ・ボゥト・ドゥ モンデ N4 H ベランダ･ナチュラルリゾート 千手観音像

S

海鮮料理レストランが集まる

かに市場

ナチュラルゲストハウス

R R（クラブ・マーケット） G バコナ R

レストランからの海が絶景

50m

トレッキングコース

H ザ･ボートハウス

人気のフレンチ ベーカリー

ケップマーケット

H

オー・パラダイス・ブルー

H

サンセット・ロック

レガ G

H

ケップ・マンドゥ

ケップハウス

ブリスデケップ

パスタ & バスタ ビーチタウン H ケップエステイト H レピドォ GR R サラヴォアン H R S

王室御用邸

ソックマン・パレス 食料、衣類など生活道具が揃う H G 地元民向けの小さな市場。 ケップ

電波塔から先は山道で 強健向きのコース

スプリングバレー

149m

シカの像 (一周２時間半） 幅3ｍ程の足場の良い道

286m

H ラ・ポントン

H メアレアリゾート

140m

トレッキングコース入口

リーズナブルなシーフードな らここ。ピザも食べられる

お勧めバーラウンジ

至 国道33号 コンポン・トラッチ (30km) ベトナム国境 (45km) 塩田 (18km) こしょう園 (6km)

H ジャスミン・バレー

海に近く小奇麗なバンガロー ラ・フランボヤン

観光省

電波塔

ＡＮＡツアー ソクチャンスパ& ビューティーサロン G

チャンリッチ

ボゥエン・カロ ケップ インフォメーション

H ザ・ビーチハウス

島に渡る前にここで 品揃えを！水着有り ケップ随一の大型ホテル パームハウス 新たにバンガロー H プール・レストラン営業中 R フレッシュシーフード 州役場

カンボジア初の水族館が誕生

コンビニ S G H

S

R

H

ブライズ・デ ケップ・ブティク

休憩小屋

ケップビーチ

ロックロイヤル

小さなビーチで散策向き サンセット・スポット

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ブリーズラウンジ

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女性像 かにの像

イルカ像

休憩小屋

ケップビーチから女性像、カニ像を経て休憩小屋までは 海岸沿いの歩道が続く格好の散策コース。

ロング・ヴィラ

（船着場） アイランド・トリップへ ボート手配はここから

ハンモック有り サンセットポイント

コ・トゥンサイ(ラビット島)へ（船：15分） 更衣室・シャワー付プール ハンモック有り サンセットポイント

島には白砂のビーチ沿いに バンガロー・レストラン施 設あり。そこは自然の楽園

60年代、島は流刑地

ケップ市から観光地までのアクセス 各市→カンポット〈20分〉/ → ボコール国立公園入口〈30分〉/ → プノン•チュヌック〈20分〉/ →ラビット•アイランド〈15分〉

DESTINATION K E P ケップ

information / Rabbit Island (Koh Tonsay)

ラビット・アイランド

ラビット島はココ椰子や熱帯巨木が繁茂する野性味溢れる南国の島。 シハヌーク時代（1960年代）には刑務所（流刑地） として使われていた。ケップの海岸からローカルボートに乗って20分もあれば島に着いてしまえるのが良い。ケップの海 岸はラテライトの岩礁が多く、ビーチは規模が小さく、海水浴に不向きで本格的に海を楽しむならここがお勧め。北側船 着場から西の遠浅のビーチへは徒歩5分。熱帯原生林の森を抜けるとココ椰子が木陰をつくる綺麗なビーチに出る。あ たかも映画「シンレッド・ライン」 （ガダルカナル島の戦闘が舞台）の主人公が島の原住民と戯れるシーンを思い出させる ような野性味が魅力だ。 ビーチ沿いには素朴なバンガローが点在し、小さいながらレストランもいくつかある。 また、島の周囲に珊瑚礁は無い が魚は沢山いるのでスノーケリングなどは楽しめるが、島にレンタルはないので道具は各自持参する必要がある。 いずれにせよ、ケップに２泊以上、 ラビット島で海を満喫するというのが、先ずはお勧め。 ラビット島ボートは船着き場で手配が可能。船着き場にある LONG VILLA RESTAURANT（ロングビラレストラン） でも手配 業務を行っている。 ラビット島以外の島々にもここからボートを手配すれば行ける。 簡素だが、島にはバンガローも数件あり、泊まる事ができる。予約は船着き場で可能だが、ホットシャワーもないので かなり原始的な滞在を覚悟する必要がある。 また、島にはレストラン、バーが数件有り。 ボート代 : 往復USD$15（11人乗り）バンガロー宿泊代 : USD$10以下（ファン有り、水シャワー有り）

カニ市場

pSarEkb

/ Kep Crab Market

ケップ国立公園 （トレッキング・コース）

カンボジア国内でもカニの名産地として有名 なのがここケップ。カニ市場では新鮮なカニ が販売され、屋台でも隣接しているレストラ ンでも美味しいカニ料理がリーズナブルに食 べられる。お土産も販売しているので滞在中 に一度は寄りたい。市場横では派出所も併設 されている。

サンセット• ロック

/ Sun Set Rock

サンセット・ロックへの道は山の東南麓にある寺院で周遊 トレッキングコースから分かれる。山上の寺院・電波塔が 目印で、そこまではベテラン運転手による四輪駆動車なら ば登れる。バイク走行なら問題はない。山上寺院に車・バ イクを止め、電波塔裏からは登山道となる。少し進むと分 岐点にさしかかり、看板の案内で左に道を選ぶ。登山道は 山腹を巻くように付けられているので、起伏は少ない。電 波塔から15分ほどで剥き出しの岩が現れる。そこが、サン セット・ポイントである。岩の上からの眺望は素晴らしく、 タイ湾の落日が望める。 ＊単独行動：厳禁。バイク・車で登れる道も昼なお薄暗い樹林内の 道ですれ違う車や人は少ないと思って行動してほしい。単独の場 合は当然「自己責任」 となる。

トレッキング・コース標識

保養地ケップのビーチ ＆ 休憩小屋

/ Kep National Park ケップ の 半 島 部 全 体 は 国 立 公 園 に指 定されているが、手 つ か ず の自然 の 宝 庫 は 電 波 塔 が目印 の 山岳部である。この 南裾野にはそれぞれ個性を競うバンガロータイプの宿泊施 設が散在する。 トレッキングコースは、熱帯原生林 に覆わ れ る山 岳 部 の 中 腹を巻くように設 けられており、最 小 幅でも3 ｍほどで車の通行も可能であるが、国立公園管理職員等の 立ち入りで 車 を 使 用 することは あっても、普 段 は 車 の 走 行 はほとんどない。 トレッキングコースの所々に眺望の開ける 場 所 があり、南 斜 面 側 ならケップ の 街 やタイ湾 の 大 海 原 が 望 める。コース の 3 分 の ２ は 熱 帯 樹 木 が 覆 い か ぶさるよう な昼なお薄暗い道となるため、単独トレッキングは厳禁。山 全 体 が 熱 帯 雨 林 の 植 生 で あるた め 、動 植 物 の 宝 庫 で 貴 重 な 動 物 、鳥 類 、昆 虫 類 に 出 会うことは 間 違 い なしの 場 所で ある。

/ Kep Beach&Picnic Area

ケップ国立公園 がカバーする半島 部の突端に国王別 荘地跡がある。三方に海が眺められる一等地。植民 地時代から保養地として開発されたケップには、半 島部の南に開けた山裾に海の眺めを取り入れた植 民地高級官吏や独立後の外国人顧問、カンボジア 富裕層の別荘跡が点在する。内戦を経てその全て は廃墟と化しており、その繁茂する草木に絡めと取 られた光景は「夏草や…」 という句とともにこの国 の現代史に思いを馳せさせることができる。 国王別荘地近くにケップ・ビーチがあるが、ケッ プの海岸線の多くはラテライトの磯浜で海水浴より は散策に向く。ケップ・ビーチから女神像、かに像と 海岸道路に沿った散策路は整備された公園造りの 休憩小屋群に到る。晴れた日には遠くにフーコック 島、近くにラビット島を望み、サンセット時はまさに 絶景となる。 このビーチ、2014年に他から白砂を持 ち込み人工ビーチ造成が進む。

ベトナム国境

Vietnam Border

ローカルなボーダーである。カン ポットからプノンペン方面へ国道31 号線を進むこと30分、 コンポントラッ チを左に臨む橋を渡ってすぐのとこ ろを赤土道の国道33号線に入る。や がて塩田地帯に入り、 さらに進むと街 村に到る。集落はベトナム式の土間 のある家が多く、住民もベトナム系が 目立つ。赤・白の遮断機が現れたらベ トナム国境である。その先、カンボジ ア領にカジノがある。国境警察に尋 ねるに、パスポートがあれば、カジノ までは自由に行けるとのこと。

胡椒園 ＆ マングローブ

/ Salt Field

塩 田

/ Pepper Plantation & Mangrove

塩田と塩小屋 丘陵の向こうがアンカウル・ビーチ

カンポットと言えば、良 質 の 胡 椒 産 地で 知られる。場 所 はカンポット街 から1 5 分、ケッ プへ向かう道の白馬像ロタリーを国道31号線にそのまま直進すると標高が少しあがって 周囲は灌木林か畑となる。やがて北側に低山の連なりが見えてくると胡椒園の看板が左手に現 れる。国道を左折して山裾に向かう赤土道を進むと鉄道線路が現れ 、さらに10分ほど行く と灌 木 林 に点々と胡 椒 園 が 現 れる。山 裾 からベトナム国 境 に向 けて緩 や か に下 がる斜 面 地形で、目印となるVine Resortの建物に寄れば、2階から高原のような大平原が眺望で きる。胡椒園の農家に立ち寄って、そこで胡椒を購入すれば市価の半額にちかい。

塩 田 地 帯 は、カンポットの 街 東 側 の 海 岸 線 マングロ ーブ 林を切り拓 い た 場 所とケップ の 街 からベトナム国 境に向かう道沿いの潟湖（ラグーン地帯）周縁部の2か 所ある。共 に中 国 から技 術 導 入したと案 内 書 に書 か れ ているが、日本 の 6 0 年 代 には 瀬 戸 内 海 からも姿を消し た 入り浜 式（揚 げ 浜）式というものである。干 満 の 大き な 遠 浅 の 海 岸 や 潟 湖 の 周 囲 に砂 の 塩 田をつくり、塩を 砂に沁み込ませ、天日干するというものである。昔懐か しさは あっても途 上 国 ならで は の 風 景で ある。塩 田 横 に は 塩 小 屋 が 並 ぶ 。塩 田 作 業 は、ケップ、カンポット共 に乾季限って見られる風物詩である。

＊Vine Resort：エコを標榜するレストラン付宿泊施設。

カンポット周 辺で 車で 行 けるような マングローブ 林 は 意 外 に少 な い。お 勧 め は 街 から ボートを利 用 するコンポン・バイ川 の 三 角 州（デルタ）である。熱 帯 の 河 川 の 緩 や かさに よって三角州は汽水地帯となっており、そこには一大マングローブ林が拡がっている。

/ Sailing Club SAILING CLUB

セイリング・ クラブ

カフェに桟橋、絶景かな

Mojitoがお勧め

ケップ 随 一 のデ ザイナーホテル のクニャイ・バンチャットにある。海 岸 線 の 森 に溶 け込 むような 低 い 建 物、お 洒 落 な 隠 れ 家 的 な ホテルである。眼 前 には プライベート・ビーチが拡がる。ここではセイリングの名の如く、スピード感抜 群の双胴ヨットがホテル横に並べられ 、付属する海に突き出すカフェ、桟橋は まさに絵 になる風 景である。とりわ け、カフェから見る桟 橋 は 磯 海 の 荒さとマ ッチした見事な造形で、本誌グラビアや地元プロモーション・ビデオに何度か登 場している。モヒートでも傾 けな がら桟 橋 越しの 落日を眺 め、過ぎし日の 思 い 出 に 浸りた いもの だ 。宿 泊しなくてもケップ 滞 在 中 に 一 度 は 訪 れ た いスポッ トだ。

DESTINATION K O H K O N G コ・コン information

コ・コン州の魅力 ―Lonely Planetの 「ベスト・トラベル2010」 のトップ10入り―

コ・コンへの道

旅行ガイド・ブックのシェア（25％）で世界一を誇るLonely Planetの「ベスト・トラベル2010」のトップ10にアジアからインドのゴア、インドネシアのバリ と並んでコ・コンが選らばれた。カンボジア西南端の州コ・コンは、近年、欧米系旅行者の注目を集めている。か つて旅 行 者 の 移 動 はシハヌーク・ビルとコ・ コンを結ぶ航路に集中し、タイへ国境越えするために通過する辺境の街がコ・コンであった。 地図を眺めれば、コ・コン州の北部は人跡未踏のカルダモン山系、東部に低い山並みが続くボトム・サコ―半島、南部には大ラグーン（潟湖）地帯があり、 海辺にへばりつくような漁村や河川沿いに開拓農民の集落が点在する程度で州の大部分は熱帯原生林に覆われている。近年、コ・コン橋に続き三河川を 跨ぐ橋 梁 が 完 成し、国 道 4 8 号 線 が 全 面 舗 装 化され た。ここに来てカンボジア・ロイヤル・グル ープを含 む 多くの 国 内 外 投 資 家 が、コ・コン州 の 島々及 びカ ルダモン山系でリゾートとエコ観光開発を急ピッチで進めている。交通アクセスを考慮すれば、コッコン州は今後、注目の観光地へと変貌する可能性を秘 めている。

コ・コン市/Koh Kong City エコ・ツーリズムの拠点 小さな漁村に過ぎなかったコ・コン、先ずは国境貿易の街として発展し、2002年コッコン橋の開通によって旧漁村から橋にかけての河岸に新しい街並み ができたようだ。旅行者にとっては、コ・コンは国境通過で立ち寄る街に過ぎなかった。その点、シェムリアップ−バンコク間の国境の街・ポイペトに似てい るが、コ・コンの魅力は幅1.5キロ超のコッコン川に面する風光の明媚さと周囲に太古の自然の姿を残していることだ。さらにコッコンはプノンペン−バン コク間のほぼ中間に位置するアクセスの良さ。今や、コ・コンはエコ・ツーリズムの街に変貌しつつある。コ・コン川をさかのぼれば、カルダモン山系につな がる広大無辺の熱帯原生林、また、わずか７㌔で一大ラグーン地帯であるペアム・クラソップ野生保護区、車で30分のタタイ橋からは世界初の水上テント 宿泊の４Rivers Eco Lodgeへ迎えのボートで5分、タイ湾の多島海へ出かけることも可能である。 市随一の観光スポットはコ・コン橋を望む河岸及び渡橋である。コ・コン橋は全長1.9㌔、途中橋の形が変わる所から街の対岸側は干潮時に望める支流 合流点の中州となっている。風光明媚なコ・コン橋河岸に釣り糸を垂らせば、餌に集まる魚群を釣針で引っ掛けるといった原始的漁法で子どもすら太公望 となり、川面には時にイルカの遊泳を見るという。 河岸の南にある橋横の船着場はかつてシハヌーク・ビルへスピード・ボートが出ていた。また橋からは内陸側に伝統的漁村家屋が望める。 コ・コン観光スポット：詳細

Web サイトにアップ中 www.discovernewasia.com お問い合わせ：E-mail dac_travel@online.com.kh ペアム・クラソップ野生保護区（マングローブ観察地）、ラグーン（潟湖）クルーズ、ボトム・サッコー国立公園 4 Rivers Eco Lodge、チーパット・エコ・コミューン、コーヨー・ビーチ、チャムイァム国境

東南アジア系男女が、主にプノンペン市内において、単独で観光をしている邦人旅行者に対して親しげに話し掛けて 自宅に食事に誘った後に、いかさま

博を持ちかけて、最終的に多額のお金を取るという被害です。日本人特有の優し

さと、はっきり断れない性格につけこんだ巧妙な犯罪組織で、被害数が一向に減っていません。以下、犯罪の流れをご 紹介します。

注意 喚起 ！

自称フィリピン人女性「どこから来たの？」（日本人であることを確認している。） 被害者「日本からです。」 女 性「いつ来たの？」（短期渡航者であることを確認している。） 被害者「昨日到着したばかりです。」

女 性「私も日本に行ったことがあるわ。今度姪っ子が日本に行くのだけど、良かったら姪っ子に日本のことを聞かせてもらえないかしら？」 被害者「ええ。いいですよ。」 女 性「じゃあ、お昼ご飯を一緒に食べながらにしましょう。私の家で食事をごちそうするわ。」

この後、トゥクトゥク（三輪タクシー）やオートバイで女性宅へ移動しますが、その間、女性は運転手に指示をして、被害者に自宅の場所を 覚えられないように複雑な道を通ったり、必要以上に被害者に話し掛けたりします。家に着くと姪っ子はおらず、代わりに、自称カジノのディー ラーであるおじさんと称する男性がおり、３人で食事をした後に雑談をします。 おじさん「あなたはブラックジャックを知っているかい？」 被 害 者「ルールなら知っています。」 おじさん「じゃあ、あなたに絶対に勝てる方法も特別に教えてあげよう。私はプロのディーラーだから私の合図に従っていれば、あなたは必ず 勝てるよ。」 被 害 者「なるほど。おじさんの合図に従えば良いのですね。」 自称カジノのディーラーが被害者にいかさま

博のやり方を教えます。

おじさん「実は、今からブルネイ人の富豪がここに来ることになっているのだけど、彼はすごくケチで嫌な人間なのだよ。だから、今教えた 方法で我々２人で彼をだましてして彼からお金を巻き上げよう。大丈夫。私が教えた方法でやれば絶対勝てるから。」 ここでいきなり富豪が家に来て出口を押さえるため、被害者はカ−ドゲーム 博に参加します。カ−ドゲーム を

博をやらざるを得ない雰囲気になり、仕方なくカ−ドゲーム

博は教わったとおりの方法で勝ち続けますが、最後のゲームで富豪役が大金（10,000 ドルであることが多い。）

けてきます。

富 豪「私はこれだけ

けるのだから、あなたもちゃんと支払い能力があるかどうか現金を見せてほしい。」

被 害 者「こんなに多額の現金は今ありません。」 おじさん「我々は必ず勝てるからあなたもＡＴＭでお金を引き出してきてくれ。私も友人からお金を借りてくるから。」 この後、被害者はグループの仲間の男女にオートバイでＡＴＭのある場所に連れて行かれ、その間、クレジットカードの限度額を聞かれます。 ＡＴＭに到着後、彼らに限度額いっぱいの金額をキャッシングするよう指示されます。キャッシングが出来なかった場合は、ショッピングモー ルの中の店に連れて行かれて、クレジットカードで宝石や高額の携帯電話を限度額一杯買わされた後、それを別の店で現金に換えさせられます。 現金を準備した後に彼らの自宅に戻ります。 おじさん「申し訳ない。私はお金を準備できなかった。明日までに必ずお金を準備するからカードゲームは明日続きをやろう。担保としてお 金を預けてくれ。絶対に勝てるから安心して欲しい。明日ホテルに迎えに行くから。」 被害者は言われたとおり彼らにお金を預けてホテル帰りますが、翌日には彼らと 連絡が取れなくなり、いかさま

博詐欺被害に遭ったことに気付きます。

カンボジアを含む東南アジアにはこのよう

な日本人を対象とした詐欺のグループがいる ということを覚えているだけでも、被害を未 然に防ぐことができますので、頭の片隅に留 めておいてください。

●見知らぬ人に話しかけられても 不用意に相手にしない。 ●警戒心を常にもつことを忘れな い。 ●絶対に自宅までついて行かない。

続・No.7

もはやネットの時代 今さらのことながら、もはやネットの時代である。当地でも車の運 転手は初めての場所を訪れるに３G 携帯電話でグーグルアースを利 用してナビゲーターとしている。紙の媒体もネットとタイアップし なければ、生き残れない時代である。が、ネットにタイアップ、ア プリありと謳っても Web を覗いてみるにタブだけならんで中身なし では意味がない。これでは、流行に乗っても役立たずとなる。紙の 媒体は旅の準備にも役立つが、何よりも旅の追憶や次の旅へ想いを 馳せることにある。ネット中毒で本を読まないなら付和雷同の人を 増やし、食い散らかしの雑学になるだけ。紙の媒体は「ミネルヴ梟 ＊ は夕暮れに飛び立つ」 というもの。タブレットやスマートフォンが

一般化する時代こそ、ネットで先取りし紙媒体で再確認するのが時 代の先端となる。 ＊意味：事は起ってから初めて理解できる。ミネルヴァの梟はギリシア 神話の知恵の神。 既に本誌の前身・D.A.C. の時から Web サイトとの連携を強化して

きた New Asia、第 7 号をラッキーセブンとして次号から本誌を大幅 に改定します。元々 D.A.C. 創刊時、旅の終わりの空港でポイ捨てさ れる雑誌ではなく、帰国の機内でじっくり旅の思い出の糧に読んで もらいたいと期したもの。ネットの時代でも生き残る雑誌づくりに 一層の努力を傾け、これからも時空を超えた旅の紹介やもう一歩踏 み込んだカンボジアの魅力を伝えます。 D.A.C. 以来、通算 32 号を迎えた本誌の旅の数々は、いつでもネッ トを通じてみることができます。また、本誌掲載の各種の地図は、 市販の地図をはるかに凌駕する内容をもって皆様の旅のお役に立て るもの、と自負しています。ぜひとも Web サイトよりご利用ください。 ―編集子―

水上レストラン ーラオス ・ パクセ―

DACCAMBODIA

New Asia 7 号 (ISSUE No.7） 201５年 9 月発行 年間４回 発行：NEW SAI TRAVEL SERVICE CAMBODIA （Publisher） 編集 / 制作：G-Production （Editing/product）

Le Ponton, Kep

時空を超えた旅情報誌

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●頑張る日本人・カンボジア人 あなたの周りで頑張る日本人・カンボジア人、ユ ニークな活動をしている人を紹介して下さい。自 薦・他薦は問いません。 ●投稿コラム カンボジアでの生活されていて感じたこと、日本 との違い、面白かったことをコラムにしてみませ んか？ ●投稿記事・新情報・その他もろもろ あなたのお勧めレストラン、喫茶店、観光地、看 板娘、その他もろもろの情報を募集しています。 送り先

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写真：Daisuke Akita (Photograph) New Asia 編集部 協力：Cooperation カンボジア観光省 （Ministry of Tourism） カンボジア国立資料館 （National Archives of Cambodia） 上智大学アジア人材養成研究センター （Sophia Asia Center for research and Human Development） 日本政府アンコール遺跡救済チーム (JＡＳＡ) CONTACT US Address：#211z, St 310, S/K BKK1, Phnom Penh Tel：+855 (0)23 991 651 E-mail：dac_travel@online.com.kh www.discovernewasia.com

E-mail：dac_info@online.com.kh

＊採用された方にはホテル宿泊券をプレゼント致 します。

※本誌を無断で複写、複製、転載することを禁じます。

ーラオス ・ パクセ―