アクティベート ・ リーフ No.747
心 を元気にする
朝の習慣 築 紫 裕 子
最
近私は、朝の日課として新しいことを始めま した。今までも、ベッドから起き上がる前に、 まず一言、自分や家族が安全に守られて良い日と なるよう祈るとか、トイレに行く前にコップ一杯の 水を飲むとか、ゴミ出しの際に、庭の草をとってゴ ミと一緒に出すなど、 「朝の日課」なるものがいく つかありましたが、今回のはちょっと変わっており、 まずは実験的にやってみました。 それは、近所の人や通行人など、朝、最初に出 会った5人に、知っている人でも知らない人でも、 朝のあいさつをするというものです。きっかけは、 朝、ゴミ出しの時にご近所さんに会ってあいさつ をするだけで、その一日、気分が良いし、あいさ つをした相手の人も笑顔で応えてくれるので、それ なら、知らない人でも朝のあいさつをしてみようか な、と思ったことです。聖書にも、こんな言葉があ ります。 「兄弟だけにあいさつをしたからとて、なんのすぐ れた事をしているだろうか。そのようなことは異邦 人でもしているではないか。」 - 聖書 マタイの福音書 5 章 46-47 節
それで、まず一日だけ実行してみると、何と気 分の良いことでしょう。私はすっかりはまってし まって、今では、朝、最初に出会う 5 人に挨拶を
するのが習慣となりつつあります。だんだん、一日のどんな時 間であっても、道で出会う人に挨拶をするようになりました。 近所の人たちは、だいたい同じ人が同じような時間帯に同じ 道を通るせいか、道を行く人たちも私の顔をだんだん覚えてく れて、出会うと、向こうからニッコリほほ笑んでくれたりもし ます。挨拶をされて気分を悪くする人など、ほぼいないことで しょう。たった一言の挨拶で、このように自分も相手も笑顔に なるなら、こんなにシンプルな幸せの秘訣はありません。 感染症や不景気など、暗いニュースが多い中、小さな挨拶で 少しでも世界を明るくできるなら素晴らしいことです。さほど 努力や勇気を要することではないので、ぜひ皆さんも試してみ てはいかがでしょうか。もしかしたら、それだけでも、暗くなっ ていた自分の心がパッと明るくなるかもしれません。挨拶で、 落ち込んでいる心をリフレッシュしていきましょう。 ある人が、 「あいさつはたった一言ながら、その人の人生を変 えてしまう力がある」と次のような実話を紹介しています。 「芸人としての才能が ないから彼は辞めさせよう」と演出 家の指摘で、ある青年が浅草東洋劇場から追い出されそうに なっていた。そんな時、 「彼のあいさつは快い。辞めさせない で!」と青年を庇護する声が上がり、無事、彼の首は繋がった。 これは、後のコメディアンのスーパースター、萩本欽一の修 業時代の実話である。 どんな職業でも、研修で最初に教えられるのは、「おはよう ございます!」 「ありがとうございます!」など、挨拶の仕方で