740:キリストの花嫁としての自覚

Page 1

アクティベート ・ リーフ No.740

キリスト の 花 嫁として の 自 覚 築紫 裕子

蹴り上げて、 悪魔に怒鳴りつけました。 「ここから、 出て行け! もう私に関わるな! 病よ、私の身 体から出て行け!」と。そして、こう宣言したの です。 「私はキリストの花嫁だ! お前は私に手 出しできない。もしそんなことをしようものなら、 私の夫である主イエスが、お前を放ってはおかな いぞ!」 こんな脅迫めいた言葉を悪魔に向かっ て言い放ったのです。もちろん、病室でこんな祈 年の初めに入院したことは、自分が「キリストの花嫁」 りを声に出すことはできません。だから、ただ心 であることについて、新たな気づきを与えてくれる特 の中で叫んでいたのです。 別な経験でした。聖書には、イエス様を信じて心に受け入れ でも、その叫びは本気でした。そして、その祈 た者はキリストの花嫁であると書かれています。そのことは りをした途端、私を攻撃していた悪魔は尻尾を巻 何年も前から知っていましたが、今回ほど、それを心から確 いて逃げていったようです。その時から突然、私 信し、感謝したことはありませんでした。 の心には確信と信仰がみなぎり、徐々に体調も回 復していきました。もちろんその後も、気分や体 正月明けのある朝、突然くも膜下出血で倒れた私は、脳の 調はアップダウンを繰り返しましたが、ダウンす 緊急手術を受け、丸 2 ヶ月間以上、入院していました。手術 るたびに同じような祈りをすると、その効果は驚 は成功し、命は助かり、大きな障害も残りませんでしたが、 くほどでした。そこで私は、退院に向けて病と戦 手術後の痛みや回復までの道のりは決して容易なものではな い、自分にできることをすると決意したのです。 く、私の人生で一番辛い経験の一つでした。 この霊的な戦いから学んだことは、まずは、心 身体の辛さだけではなく、精神的なショックと将来への不 の中で決断することの大切さでした。そして、も 安もありましたし、さらに、脳外科病棟での入院生活には、 う一つは、 「自分はキリストの花嫁なのだ」とい 想像もしていなかった困難が伴いました。術後の一ヶ月位の う自覚と確信を持つことの大切さです。自分は神 間のことは、ほとんど記憶を失ってしまった感じで、今でも に愛されているキリストの花嫁なのだと意識する 思い出せませんが、ただただ辛い毎日だったことだけは覚え ようになって、私の戦い方は大きく変わりました。 ています。 なぜなら、イエス様が花嫁である私の命と健康と そんな中、私の信仰は大きく試されました。神は祈りを聞 幸せに責任を持ってくださっているとわかったの いて私を助けて下さる、と頭ではわかっていても、私の感情 で、主にその責任を果たしてくださるよう求める は真っ暗闇へと引きずり落とされていくようで、どうしたら 信仰が持てたのです。 いいのかわからない状態でした。自分でも必死に祈り、家族 主は宇宙の創造主なる神の御子であり、すべて や友人にも祈りを求めましたが、私の感情には変化が起こら の天使や悪魔に命じることのできる権威を持って ず、身体の状態も一向に改善されません。目で文字を読むの おられる方です。自分はそんなすごい方の花嫁な は苦痛だったので、オーディオでみ言葉のメッセージを聴い のだと自覚したことで、私は悪魔や病気の霊や たりしましたが、心の中は常にぐらぐら揺れ動いている感じ 痛みに対して、身体から出て行くようにと確信を で、なかなか信仰は強められませんでした。 もって命じることができるようになりました。 ところが、ある時、転機が訪れたのです。とうとう私は、 それらの霊たちに出ていくように命じる事は、 自分のひどい状態に嫌気が差し、このままではダメになって 本当に効果がありました。私は痛みが出たり気分 しまうと気づき、自分に攻撃を仕掛けている悪魔に対して急 が悪くなったりするたびに、また憂鬱になるたび に怒りがこみ上げてきたのです。 に、それをしました。すると、そんな状態になる 私はベッドに横になったまま、布団をめくって、上に足を 回数がだんだん減ってきたのです。


Turn static files into dynamic content formats.

Create a flipbook
Issuu converts static files into: digital portfolios, online yearbooks, online catalogs, digital photo albums and more. Sign up and create your flipbook.