Stratus Daido Rubber - Case Study JP

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システム管理者不在の工場現場を支える止まらないエッジサーバーで 生産革新と技術継承のための安定したデータ利活用基盤を構築

����年創業の工業用ゴムホースの 専業メーカー。この分野において国 内屈指の実績と技術を誇り、高品質 な製品によってさまざまな産業を支 えている。香川県丸亀市の瀬戸内海 沿いに蓬莱町本社と昭和町工場の� つの拠点を構え、約���名の社員が 製造販売に取り組んでいる。

大同ゴム株式会社

壊れても 業務が止まらない 無停止型サーバー

故障交換もプラグイン、 運用管理も容易

少量多品種生産を支えるシステム基盤を強化してBCP推進

システム担当者不在でも現場のメンバーで扱える「ゼロタッチ」運用

生産の効率化や技術承継を推進するためのデータ活用基盤を構築

現場の勘とノウハウを 標準化して生産の効率化を推進

香川県丸亀市にある大同ゴムは、工業用ゴムホース の専業メーカーだ。工業用ゴムホースは土木や建築、 製造などの現場で使われる機器や、船舶、作業用車両 少量多品種生産を支える

などの部品であり、ホームセンターなどで扱っている 一般家庭用のホースと違い、耐候、耐圧、耐摩耗、耐油 など圧倒的に耐久性に優れるという特性を持ち、さま ざまな産業の現場になくてはならない存在だ。

同社は、この工業用ゴムホースの分野において国内 屈指の実績と技術を誇り、編上式・布巻式・サクション タイプなどの多様な工業用ゴムホースを製造販売し、

主力となる編上式ゴムホースは月産��万mに達する。 層間の密着力、耐摩耗性などに優れた同社の製品は 工業用製品メーカーからの信頼も厚く、OEM製品の 取り扱いも多い。オンリーワンの製品も数多く製造して おり、少量多品種生産への対応が必須だ。

高い耐久性と安全性が求められる工業用ゴムホース の製造工程において、重要工程の多くは手作業・手動で 行われている。「原料となる練りゴムは、天候等の季節 要因に大きく左右されます。同じゴムでも気温や湿度 の影響を受け、同じ工法と手順で製造しても製品寸法 が変わります。気温や湿度のわずかな変化によって、 材料の仕込みや製造作業の調整が必要で、製造マニュ アルに書かれた設定通りに作ってもばらつきが出て しまうのです」と語るのは、同社 専務取締役 工場長 香川伸二氏だ。「手作業の工程では、熟練者と新人の間で 品質や工数に大きく差が出ます。勘と経験に頼って いた作業を標準化すること、仕様書に書かれていない 熟練者のノウハウを全員が共有できるようにすること が急務でした」(香川氏)

同社の工場システムは本社サーバー上で稼働して おり、サーバーやネットワークに障害が発生すると、 生産現場に影響が及ぶ。同社には情報システムの専任 担当者がいないため、何かトラブルが発生するとシス テム管理を兼務している松浦氏が多忙な業務を調整 して対応していた。「工場は朝�時から稼働するので すが、朝出勤するとシステムが動かないという障害を 何度か経験しています。その度に、朝早くから弊社の システム構築を一任している富士フイルムビジネス イノベーションジャパンの担当者さんに連絡して、障害 対応をお願いしていました」(松浦氏)

「需給安定化のためのBCP対策を検討しました。 工場側ではシステム管理者が不在でしたので、高い 可用性と運用管理の負荷低減、この両方を実現できる 仕組みを構築する必要がありました」と富士フイルムBI 愛媛株式会社 営業本部 ソリューション営業課 課長 玉木智氏※ は当時を振り返る。

※提案当時富士ゼロックス四国株式会社所属

システム管理者不在の工場現場

における生産管理システムの可用性と 運用管理が課題に

そこで同社では����年、それまで紙で運用していた 生産帳票の電子化に取り組んだ。「約���台のタブ レット端末を導入し、現場の社員がその場で作業実績 を入力できるようにしました。定着するには�年くら いかかりましたが、生産指示を容易に確認でき、記録・ 報告作業が効率化され、生産性が向上しました。また、 蓄積されたデータから作業実績を分析し、生産計画 にも活かせるようになりました。この時、本社側で運用 していた基幹システムを刷新し、本社に設置したサー

止まらないエッジサーバー ztC Edgeを設置し

生産管理システムを現場で運用

同社への提案に向けて玉木氏が考えたのは、昭和町 工場に新たなサーバーを設置し、本社サーバーで運用 している工場システムを切り出すというスキーム。 そして、その要となるエッジサーバーに選択したのが ztC Edgeだった。玉木氏は次のように話す。「生産に 関わるシステムは本社から切り離して現場に近い

大同ゴム株式会社 専務取締役 工場長 香川 伸二 氏

「生産管理システムが万が一ストップしてしまうと、 製造現場に大きな影響が及ぶ可能性がある。トータル なコストパフォーマンスを考え、ztC Edgeの導入は十 分に見合う投資であると判断しました」

ところで運用する形が望ましいと考えました。その プラットフォームにztC Edgeを選んだ理由は、故障 しても業務アプリケーションが止まらない卓越した 可用性と、保守対応に手間がかからない、この�つです。 お客様の課題を解決できる最適解だと確信しました」

ストラタスのztC Edgeは、��時間���日“止まらない” 可用性を実現するエッジサーバーだ。冗長化された�台 のノードで構成されており、片方のノードで障害が発生 した場合でも、自動的に安全なノードへと処理を切り 替え、無停止で稼働を継続する。また、故障交換など 復旧作業もシステムを止めずに行え、自動的に再同期 して冗長化構成に戻る。ファンレスで埃や振動に強い 堅牢な設計となっており、幅広い温度や湿度に対応 した産業仕様のため、工場などの現場環境に設置する エッジサーバーとして最適な機能を備えている。

「当然、コスト面も含めて検討を行いました。システム が止まれば業務が止まる。万が一工場がストップして しまうと当社にとって大きな損失となります。その リスク対策として十分に見合う投資と判断して導入 を決めたのです」と香川氏は話す。

データを活用して 生産革新と技術継承を目指す それを支える安定したシステム基盤

さて、����年�月の稼働以来、現在で約�年半が経過 したが、ztC Edgeは一切トラブルがなく無停止で稼働 を続けている。松浦氏は微笑みながら話す。「私が慌てて 工場に駆けつけて、サーバーの状態を確認することも なくなりました。障害が起きにくい設計で、万が一障害 が起きても、動き続けてくれるという高い信頼性の おかげで本来の業務に集中できます」

ztC Edgeによる安定したシステム基盤を得て、同社 の生産管理システムも次のフェイズへと向かおうと している。松浦氏は語る。「さらなる効率化を目指して いくためには、今後、生産設備から直接データを取得 して蓄積・活用するような仕組みも必要になってくる と考えています。また、私一人ではそろそろ手一杯です ので、デジタル人材の育成にも力を入れていきたい ですね」

仮想化環境が組み込まれているztC Edge 約1TBに及ぶデータ移行も スムーズに完了

こうして同社がztC Edgeの導入を決定したのは ����年��月だった。従来のシステムでは、本社に設置 されたブレードサーバー上に仮想化環境を構築し、基幹 システムをはじめ販売管理や生産管理、会計など�つの システムを稼働させていたが、新たに工場にztC Edge を設置するタイミングで、生産帳票、文書管理、設備 保全の�つのシステムを移行した。ztC Edgeにはあら かじめ仮想化機能が組み込まれており、構築作業も スムーズに進んだ。しかし、電子帳票システムなどの データ容量が大きく、全体で約�TBの移行となるため、 慎重な準備が必要だった。「データ移行作業は工場が 稼働していない土日の��時間と決まっていたため、 何度も検証とリハーサルを繰り返し、万全の体制の もとに進めました」と玉木氏は話す。その結果、きわめて 順調に移行作業が完了し、����年�月末、ztC Edgeに よる新システムが稼働した。

大同ゴム株式会社 取締役 営業部長

松浦 宏壮 氏

「ztC Edgeの導入によって安定したシステム基盤を構 築できました。今後は工場の稼働状況の見える化や機 械の保守の効率化など、新たな取り組みを推進してい きます」

香川氏もこう続ける。「手作業工程が多い工業用 ゴムホースの製造は、データ活用がキモです。不良品を 減らす、原価率を下げる、生産効率を上げるためには、 勘やノウハウに頼るのではなく、説得力のある数字が 現場を変えるのです。失敗の原因をデータから学ぶ こともあれば、改善の成功もデータが教えてくれます。 それが社員の自信となり、現場のモチベーションアップ にもつながります。特注品のゴムホースの中には当社 でしか製造できない唯一無二の製品もあります。お客様 の期待に応えるためにも、デジタルの力を活用して

技術を守り伝えていきたい。今後は、オリジナルブラ ンドの拡大にも力を注ぎ、社員たちが誇りを持って 製造に取り組める環境を整えていこうと考えています」 現場のデータを収集し、分析し、可視化することは 製造業DXの鍵となる。ストラタスは、製造のデータ活 用基盤に“止まらない安心”を届け、我が国のものづく りに貢献していきたいと願っている。

富士フイルムBI愛媛株式会社

営業本部 ソリューション営業課 課長

玉木 智 氏

「システム管理者が不在の環境では、トラブル発生時の対応 と業務継続性をどう担保するかが課題です。ztC Edgeなら 運用管理が簡単で、障害が起きても止まらない。BCP対策に 最適です」

販売パートナー >

富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 https://www.fujifilm.com/fb/

ファイル サーバー

販売管理 AP 販売管理 DB 会計 AWFM※1 文書連携

■ 生産日報

■ 作業情報 (i-Reporter※3)

■ 設備管理 (Maintenance Station※4)

■ 生産日報

■ 製作仕様書管理 (DocuShare※2)

Stratus Redundant

※1 ApeosWare Flow Management:ApeosWareは、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の登録商標または商標です。

※2 DocuShare:商品提供者は富士フイルムビジネスイノベーション株式会社です。DocuShareは、米国ゼロックス社の登録商標または商標です。 ※3 i-Reporterは、株式会社シムトップスの登録商標です。

※4 Maintenance Stationは、富士電機株式会社の製品です

marketing.jpn@stratus.com

本記事は����年�月に行った取材をもとにしたものです。

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