# 暁烏敏（明治十・1877～昭和二十九・1954）は、浄土真言宗大谷派の怪僧にして傑僧である。暁烏 の為人を紐解くとき、当派からは異端（異安心）扱いされ、幾多の浮名を流し、従軍僧として宗教者 の立場から戦争を鼓舞した張本人である反面、その優れた才気と熱意でもって内外に残した功績を 評価される二面性を認めることになる。しかしながら、この表裏も暁烏の一貫した思想の結果であ り、死後六十年経った今もなお支持される理由の一つであると考える。また暁烏は所謂カリスマ性 を大いに備えた人物としても知られる。当時禁忌扱いだった『歎異抄』を世に知らしめた功績を最 たる例で、異教者だとする派内の誹りをものともせず、心病を抱えた人には劇薬が必要だとして説 法し、結果多くの信者を獲得することになる。若くして詩作・句作を能くした暁烏が人心を掴む説 法に優れていたことは想像に難くない。この『歎異抄』の思想と、師の清沢満之（文久三・1863～明 治三十六・1903）と共に近代哲学的見地から切り開いた親鸞の思想は現代人においても十分に共感 しうるものであり、暁烏の魅力の一つとして語り継がれている。
＃199 暁烏敏 二行書幅 ￥55, 000. ～ 紙本 骨軸端 46×127 表具59×196 ヤケ シミ スレ 表具ヤケ 大正十四年書中
昭 和 五 年 十 月 よ む 高 山 に て
山 の □ の 岩 □ □ □ と り 秋 風 の 立 花 に し ろ く □ □ さ そ る か な
＃201 暁烏敏 短冊 ￥20, 000. ～ 紙本 6×36 ヤケ
昭 和 七 年 七 月 十 六
元 □ □ を 会 う こ こ ろ に 元 □ □ □ の つ よ さ 願 □ の □ □ せ □ □
＃202 暁烏敏 短冊 ￥20, 000. ～ 紙本 6×36 ヤケ
＃200 暁烏敏 書額 ￥50,000.～ 紙本 137×34 額132×35 シミ 大正十四 秋 荘厳妙士
大 は 正 る 十 の 二 日 年 は 三 こ 月 ん 九 な 日 に 刈 光 田 つ に て て を 爪 る 田 け 死 れ 子 と わ か れ 去 る 身 の こ こ ろ は く も る
＃203 暁烏敏 短冊 ￥20, 000. ～ 紙本 6×36 ヤケ
や む □ さ く 初 め し □ □ 往 き し 天 の 空 大 正 十 五 年 二 月 十 九 日 結 城 君 に
＃204 暁烏敏 短冊 ￥20, 000. ～ 紙本 6×36 ヤケ
結 天 城 つ 君 日 光 の （ □ 昭 あ 和 □ か □ ） □ 六 □ 年 五 い 月 □ 七 さ 日 □ つ □ む あ □ さ こ こ ろ に
＃205 暁烏敏 短冊 ￥20, 000. ～ 紙本 6×36 ヤケ
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