里山の未利用バイオマスを用いた
グリーンイノベーションの構築
里山グリーンイノベーションを目指した
研究拠点形成とグローバル人材育成
□ 次 世 代 重 点 研 究 プロ グ ラ ム
・研究メンバー 代表者
高橋 憲司 仁宮 一章 田岡 東 前田 勝浩 生越 友樹 井改 知幸 田中 康規 石島 達夫 本多 了 榎本 啓士 山本 茂 川西 琢也 前田 隆 大友 信秀
教 授(理工研究域自然システム学系)
助 教(環日本海域環境研究センター) 助 教(理工研究域自然システム学系) 准教授(理工研究域物質化学系) 准教授(理工研究域物質化学系) 助 教(理工研究域物質化学系) 教 授(理工研究域電子情報学系) 准教授(サステナブルエネルギー研究センター) 助 教(サステナブルエネルギー研究センター) 准教授(理工研究域機械工学系) 教 授(理工研究域電子情報学系) 准教授(理工研究域自然システム学系) 教 授(人間社会研究域経済学経営学系) 教 授(人間社会研究域法学系)
国内資源に乏しい日本は、海外から多くの物資を 輸入しています。特に、石油など化石燃料について は世界屈指の輸入大国です。ところが地球規模で見 ると、化石燃料はいずれ枯渇すると考えられていま す。これからの時代、化石燃料に代わるエネルギー源・ 化学資源が必要になります。 2011年に発生した東日本大震災をきっかけに、新 しいエネルギーとして太陽光発電や風力発電といっ た“再生可能エネルギー”に注目が集まっています。私 たちの研究プロジェクトでは、植物から生まれた生 物資源「バイオマス(Biomass)」に着目しています。
未利用バイオマスで 化石燃料依存から脱却する 生物資源バイオマスは、化石燃料とは異なり、枯 渇する可能性が低いのが特徴です。また、エネルギー として利用する際に排出される二酸化炭素は、生物資 源バイオマスが成長過程で吸収した二酸化炭素と同 じもの。つまり二酸化炭素の動きに注目すると、生物 資源バイオマスは二酸化炭素を増加させることのな いカーボンニュートラルなエネルギー源となります。 現在、バイオマス燃料(バイオエタノールやバイオ ディーゼルなど)として一般に知られているものは、 サトウキビ、トウモロコシ、イモ類などを原料にして います。ところが、これらの植物は人間や家畜の食料 です。バイオマス燃料として利用量が増えたことで、
理工研究域自然システム学系
高橋 憲司 教授 34
トウモロコシなど価格が高騰し、間接的に食肉の価 格をも引き上げています。 私たちが着目する稲藁(いなわら)、竹、間伐材と いった非食用の材料で作る未利用バイオマスなら、食 料品の価格上昇の問題は回避できます。より環境に