28年度提言書2017 3pdf

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八代地域における循環型社会へ向けた ごみ減量・生ごみ堆肥化推進活動

『燃えるごみの減量』八代市への報告書

平成29年3月15日 主催 次世代のためにがんばろ会 『もったいなかキャラバン隊』 作成者 環境カウンセラー 松浦ゆかり


はじめに・・・ 八代市ごみ対策課資料より 目 標 1人当たり1日50g減量 1人1日当たりの燃えるごみの量 (実績) 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年

450g 440g 454g 445g


45.8%

八代市ホームページより


八代地域における循環型社会へ向けた ごみ減量・生ごみ堆肥化推進活動

熊本県八代地域における焼却炉の老朽化に伴うごみ処理問題で 窮地に陥っている八代市(ごみ非常事態宣言の発令)の現状 ↓ 官・学・民・産のプロジェクトチームでごみ減量に取組む ・資源利用抑制

・資源分別

・再利用(生活ごみ・生ごみ減量化)

・不法投棄啓発 など


熊本県県南広域本部  八代市・八代市教育委員会  熊本 大学  熊本高専八代キャンパス  崇城大学  八代農業高校  八代農業高校泉分校  やつしろハーモニーホール  八 代よかとこ物産館  どてかぼちゃ(生産直売所)  マーブル (生協会館)  イオン八代店 

八代市役所環境課が窓口受付

イオン八代店でのごみ啓発イベント開催

生ごみ処理箱の脚の部分に八代農業高校泉分校 の巻き枯らし間伐材を採用

やつしろハーモニーホール:毎月マルシェに参加


4年間の活動内容

(平成25年~28年度)

①市民アンケート(転勤世帯中心4000軒)調査・市民アンケートによる 希望情報誌作成 ②ごみ現状と対策のDVD4種類 ・ごみ問題の紙芝居2種類を制作 ③八代市ごみ対策課と共同体制:幼児教育からのごみ減量ESD教育出前授業開催 ④・生ごみ処理箱『もった いなか箱』の基材研究(熊本高専・崇城大学)・ 利活用推奨 ・生ごみ処理箱「もったいなか箱」「もったいなか菌ちゃん畑」普及活動と 巡回メンテナンス指導 ⑤ごみ問題の学習会に合わせ、生ごみ堆肥を利用した実験農園での収穫祭 (年2回)開催 ⑥リユース食器無料貸し出しの充実 ⑦八代市長へのごみ減量提言書提出 ⑧講演会・シン ポジュウムの開催


平成25年度 ①他市や他県の取り組みを視察研修:福岡はちがめプラン・水俣(神奈川・葉山市) 生ごみ処理・堆肥化の視察研修(4か所) ②市民アンケート調査:転勤が多い若い世帯:4,000軒対象 (情報誌作成・:市民のごみ問題への意識調査と改善方法を模索するため)

③アンケートを基に市役所共同手作り新聞6回、小冊子作成 →「資源循環情報誌『もったいなか』」第1号~5号完成(1号~3号各3万枚配布・総集編 小冊子1500部配布) 対象:市内全保育園・幼稚園・小学校:17500枚・地域4校区(12100枚)・公的場所400枚

④ごみ現状と対策のDVD2種類 ・ごみ問題の紙芝居2種類を制作: ESD教育によるごみ問題の出前授業用(市役所と共同)の教材作成 ⑤八代市ごみ対策課共同:幼児教育からのごみ減量ESD教育出前授業開催 ⑥生ごみ処理箱「もつたいなか箱」の試作・モニター実験開始

はちがめプラン合宿研修参加

紙芝居作成・出前授業で使用中

え:まつだ としろう 文:次世代のためにがんばろ会

環境都市水俣「資源企業」を視察

資源循環情報誌を市役所監修で作成・配布

資源循環新聞「もったいなか」 作成、市内全家庭配布

ごみ問題DVD作成、出前授業で使用中


生ごみ処理製品比較


先熊 生本 方高 と専 基生 材物 の工 研学 究科 教 授

平成26年度~

生ごみ処理箱処理能力を高める基材共同 (熊本高専生物工学科)研究開始 公立保育園・老健施設での大型生ごみ処理箱制作・実験開始 やつしろマルシェ参加で生ごみ処理箱の展示紹介:利用者の相談会・新規利 用者学習会開催(月1回) 熊本県地域振興局・八代市吏員研修会・イオン八代店・物産館・企業職員向 けごみ問題学習会開催 他市(人吉・上天草・阿蘇)の学習会受け入れと意見討論会開催 生ごみ処理箱「もったいなか箱」利用者のメンテナンス巡回開始 食育・生ごみ堆肥化の講演会開催:吉田俊道先生

八代農業泉分校「間伐材」使用

大型生ごみ処理「菌ちゃん箱」:老健施設・公立保育園(2園)

やつしろマルシェで毎月「ごみ問題学習会」開催

生ごみ堆肥化講演会開催


27年度~ ・公立保育園での給食残菜:生ごみ処理菌ちゃん畑拡大 :生ごみ処理箱『もった いなか箱』の基材研究(熊本高専・崇城大学)・利活用推奨 :生ごみ処理箱「もったいなか箱」「もったいなか菌ちゃん畑」普及活動と 巡回メンテナンス指導 ・ごみ問題の学習会に合わせ、生ごみ堆肥を利用した実験農園での収穫祭(年2回)開催 ・実験農園での実技指導の開催 ・市内幼稚園・保育園・小学校・婦人会でのごみ問題出前授業の増加 《学校・一般約180個所(3年)》

・リユース食器無料貸し出しの充実

生ごみ問題の学習会(年2回開催)↑ と

生ごみ処理箱「もったいなか箱」ポスター

もったいなか箱の基材作りは会員で

実験農園での収穫祭 ↑

市役所玄関での啓発ロビー活動

実験農園で吉田先生の実技指導

実験農園で野菜の育ち方比較


生ごみ処理箱「もったいなか箱」 ●一般家庭用『もったいなか箱』200世帯 ①箱(横・奥行・高さ) :94㎝×45㎝×75㎝ ②家族人数 :1名~5名 ③燃えるごみ回数日 :週1回~2回 ④生ごみの投入間隔 :毎日~3日以上 ⑤1回当りの生ごみの量 :約 2㎏ ⑧腐敗臭 :しない

展示中! 1)市役所環境課入口 2)熊本県県南支部玄関 3)八代よかとこ物産館 4)やつしろハーモニーホール 5)どてかぼちゃ(鏡町) 6)八代農業高校泉分校 7)生協レストラン「まーぶる」 8)有佐駅前「小波屋」


熊本高専生物工学科 崇城大学との共同研究

高専研究会議

崇城大学研究のための箱




03月27日

03月26日

03月25日

03月24日

03月23日

03月22日

03月21日

03月20日

03月19日

03月18日

03月17日

03月16日

温度差

03月15日

03月14日

03月13日

03月12日

03月11日

03月10日

箱内温度

03月09日

03月08日

03月07日

03月06日

03月05日

03月04日

←米糠投入 (2月22日)

03月03日

外気温

03月02日

03月01日

02月28日

02月27日

02月26日

02月25日

水投入(1800cc) (2月10日~12日)

02月24日

02月23日

←米糠投入 (2月14日)

02月22日

02月21日

02月20日

02月19日

02月18日

02月17日

02月16日

02月15日

←米糠投入 (2月8日)

02月14日

02月13日

02月12日

02月11日

02月10日

02月09日

60℃

02月08日

70℃

02月07日

もったいなか箱の堆肥化状況 生ごみ投入量 900g

← pH5.5

米糠投入→ (3月9日) 800g

700g

50℃ 600g

40℃ 500g

30℃

400g

300g

20℃ 200g

10℃ 100g

0℃ 0g


1年半の研究実験の結果 (「もったいなか箱」の基材)決定

椎茸端材1


28年度活動 ★八代市役所共同体制でごみ減量を推進 (もったいなか箱・もったいなか菌ちゃん畑の普及活動と 市内全校・全園でのごみ問題出前授業学習会・地域 各地でごみ問題学習会開催中(写真は八代市役所の方々) での学習会開催) ★生ごみ処理箱の常設展示:公的機関や物産館など8か所展示中 ※八代役所環境課でも「もったいなか箱」受付窓口 ★市民への意識向上のための講演会とシンポジュウム開催 他市などの皆様の「資源分別」に関する認識や考え方などについて、 アンケートを取り、九州各地で環境問題やごみ問題、食育に取り組む 方々の実働を知ることで、「もったいない精神」が資源循環型活動に 繋がる知恵を、地域に活かすきっかけづくりとする。

★無償で年2回収穫学習・現場での実技指導、 巡回メンテナンス実施中。

教育関係:市共同出前授業展開し、資源循環型社会を構築中


生ごみ処理箱その1 一般家庭の生ごみ減量データー 平成28年度

●家族の人数

3人

●一人当たりの生ごみの排出量 ●1世帯当たりの生ごみの排出量

90g 270g/日

↓ 「もったいなか箱」195件利用

3人×90g×360日×204戸= 19,828,kgの減量(約20㌧)


現状報告:生ごみ処理箱その2

●床置型公立保育園4園 (宮地さくら保育園・金剛みどり保育園・白島ぎんが保育園・下岳保育園)

①箱 :120㎝×120㎝ ③燃えるごみ回数日:週2回 ④生ごみの投入間隔:毎日 ⑤1回当りの生ごみの量:約2.3㎏


宮地さくら保育園 ごみ減量結果 ●実施期間 平成27年4月5日~6月5日(60日間) ごみ量 2,680g 1日当たり 1ケ月換算 2,680g×30日=80,400㎏ 1年間換算 80.40g×12ケ月=964,800g

約1t/1年 減量


金剛みどり保育園 ごみ減量結果 実施期間 平成27年10月9日~平成28年2月9日(93日間) ごみ量 195,2㎏ 1日当たり 2,09㎏ 1ケ月換算 2.09g×30日 = 62,7㎏ 1年間換算 62. 7g×12ケ月=752,4Kg

0,75t/1年 減量


白島ぎんが保育園 ごみ減量結果 ●実施期間 平成29年4月~ ごみ量 1,736g 1日当たり 1ケ月換算 1,736g×30日=52,080g 1年間換算 52,080 g×12ケ月 =624,960g

約0,62t/1年 減量


下岳保育園 ごみ減量結果 ●実施期間 平成29年4月~ ごみ量 1,094g 1日当たり 1ケ月換算 1,094g×30日=32,820㎏ 1年間換算 32,820g×12ケ月=393,840g

約 0.4t/1年 減量


生ごみ処理箱その2 4つの公立保育園の生ごみ減量 データー合計 平成28年度

「もったいなか菌ちゃん箱」4件利用

約3tの減量(1年) 「 横も にっ はた 、い 堆な 肥か 投菌 入ち のゃ 畑ん も箱 設』 置の


現状報告:その3「もったいなか箱」大型

●泉の里(居宅介護支援) 調理多い日には1日50キロの 生ごみが出て、ごみ収集は 1週間に1回なので、夏場 は臭いの問題、集荷場に場所 に運ぶのは重くて大変。

特大 巾2m×奥行1m×深さ70㎝

①燃えるごみ回数日 :週1回 ②生ごみの投入間隔 :ほぼ毎日 ③1回当りの生ごみの量:約23㎏


「もったいなか箱」大型 泉の里の生ごみ減量データー

現状報告:その3

平成28年度

「もったいなか箱」大型 1件利用 1日:23kg×360日=8,280 約8,280㎏の減量(8.2㌧)


生ごみ処理箱利用 1年間(平成28年)のごみの減量 総合計 1)一般家庭

減量

2)保育園4園

減量

3)泉の里

減量

20.0t 3.0t 8.2t

31t/1年 減量


「もったいなか箱」利用者地域分布図


生ごみ減量の変化 生ごみ処理箱「もったいなか箱」の普及 ごみ減量量 3500000

台数

100

3000000 2500000

80

2000000

60

1500000

40

1000000

20

500000

0 25年

0 25年

26年

27年

26年

28年

グラフ タイトル

100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 25年

27年

26年 次世代

27年 会員

展示先

28

利 用 者 ・ 展 示 で の 申 し 込 み 者 が 増 員

28年


メンテナンス表


メンテナンス巡回活動 当会では、毎月2~3回(約90戸)の利用者を訪問し、悩み相談や使 い方の指導を行っている。


「使用者の声」 もったいなか箱を使用して良かったこと。 ●泉町に単身赴任で来てごみ収集が1週間に1回しか無いので悩んで いたがもったいなか箱で悩みが解決した。 ●ごみ出し用の袋が大から小になりごみ出しも軽くなり楽になった。 ●最初は虫(ウジ)が湧いて嫌だったが慣れてくれば気にならなくなっ たし、指導してもらい虫も居なくなった。 ●毎日生ごみを処理出来るので台所がきれいになった。 ●畑に埋めていたが虫の問題、猫の問題が解決出来た。 ●台所に2日~3日生ごみを置いていると臭いコバエの問題があった が毎日処理出来るので悩みが解決出来た。 ●今までごみに出していたが「もったいなか箱」で処理しているので 少しはごみ減量に貢献している気になっている。 ●この取り組みに市の助成制度が無いのは不思議ですね。 ●時々メンテに来てくれるのと問題があれば対応してくれるので、 続けられそうで自信がつきます。


もったいなか箱」利用者の子どもの宿題:自由研究で表彰


もったいなか学習会開催 環境出前授業

地域での学習会

商業施設等での学習会

収穫祭での学習会


今後の提案 1.生ごみ処理の補助金制度の金額を 「もったいなか箱」半額にとして欲しい。 2.全公立保育園(11保育園)での 「もったいなか菌ちゃん箱」の取り組み を推進し、食の安全教育に繋げる。 ※将来は私立保育園44箇所の取組みに繋げたい。 3.地域で市役所との協働学習会を行い、市民へ の意識改革を広げて行きたい。


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