Space colony 2222

Page 1

宇宙環境と居住空間の新しい関係性の構築 A proposal of a new relationship betweeen environment and habitat in space.

神奈川大学大学院工学研究科建築学専攻 立川愛弥子



1929 2012 2014

2022

1. はじめに

2062

スペースコロニーは、人口爆発や地球環境問題等を解決する方法の一つとして検討されてきた。その多くは、 宇宙に地球の擬似環境を造り、数万人を収集する都市として計画されている。また今後、人類の生活の発展には、 スペースコロニーの研究が重要だと考えている。しかし、従来のスペースコロニーの計画は、宇宙構造システ ムのフィージビリティの検討に終止しており、居住空間や暮らし方についての議論を成されているとは言い難 い。そこで本研究は、宇宙において、人間が長期滞在可能な居住空間の実現可能性を高めるために、居住性を 重要視したスペースコロニーの居住空間を計画する。

2122

A Conceptual design of "Space Colony" for long-term residence is reported in this paper. As constraint conditions, micro gravity and high vacuum are considered in the structural design. Although such conditions are constraint, they have possibilities to be utilized for further innovative human life style which can not be realized on the ground. Especially, the environmental condition of micro gravity may have great impact to the life style from the viewpoint of mobility and immobility. In this paper, we propose some conceptual designs of the space colony utilizing micro gravity and discuss its characteristics.

2222



1929

1974

1975

1997

2011

J.D.Bernal Bernal sphere

Gerard K. O'Neill O'Neill cylinder

Stanford University Stanford torus

Shimizu Corporation Space Hotel

NASA space settlement contest Hyperion

History of Space Colony


2012 Study at JAXA

2. スペースコロニー概念検討

2012 年 4 月より JAXA( 宇宙科学研究所 ) において、宇宙大型構造システムを研究開発されている、石村康生准教授の研究室で、特別共同研究利用員として研究指導を受けながら、スペースコロニーの概念検討を行った (2章内容 )。こ の研究の成果は、日本機械学会 ( 第 21 回 スペース・エンジニアリング・コンファレンス ) において自身で発表し、優秀賞を獲得した。


2.1 敷地

2.2 宇宙環境と構造様式 宇宙環境 (L5 地点 ) の特性に適応させた構造形式の検討では、特に以下の 3 点に留意する必要がある。これらを私が設計したスペースコロニーを基に説明する。

構造様式の留意点

宇宙環境

L4 人工的に重力を発生させる ( 擬似重力 ) ために構造物を 無重力 地球

自転させる。その時、姿勢制御を考慮し、回転軸を中心 に左右対称な構造が求められる。

L1

L3

L2

高真空環境下の圧力容器は、トーラス型、円柱型、球型 Tourus

Cylinder

の構造様式が望ましい。また、曲率半径が小さい方が建 高真空 設しやすい (φ100〜200m 以下 )。これらの留意点より、

L5

+ ×4

基本の構造単位を Cylinder と Tourus とした。

http://map.gsfc.nasa.gov 資材等はロケットで輸送するため、ロケットに収納可能、 打ち上げ環境

軽量化、コンパクト化 , 段階的建設の可能性が求められる。

大型宇宙構造物には、恒久性及び姿勢制御の観点より、安定的な軌道で の運用が求められる。また月の資源調達や他の惑星探査の容易性から、 対象敷地をラグランジュポイントの L5 地点 ( 上空 約 38 万 km ) とする。 ラグランジュポイントとは、地球と月の引力が安定する領域である。 回転軸

L1-L3 は少々位置がずれると更にずれが大きくなるように重力が働くた

Tourus2:農業

め不安定である。それに対し L4 と L5 は軌道のずれを元に戻す復元力が 働くため安定している。この宇宙環境の特性に適応させたスペースコロ

以上の点を踏まえ、用途と気候の異なる垂直トーラスと居住空間を内包した

ニーの概念設計を行った。

水平トーラスを交差させるように組み合わせた形状とした。また、騒音問題 の観点より、居住空間の水平トーラスから離れた位置に工場を設けた。さら

Tourus3:熱帯雨林気候

垂直トーラス

Tourus4:サバンナ気候 ・海

に、これらの全てを EV Spoke で繋ぎ合わせた構造様式を提案した ( 右図 )。 Cylinder:工場 1500m

Spokes:EV

水平トーラス Tourus1:居住空間


2.3 宇宙環境と構造様式 宇宙環境を積極的に利用した内部構成(居住空間とインフラ設備と工場の配置)を計画した。その 内部構成を計画する上で、宇宙環境特性を適応させた新たな構造様式の概念検討を実施した。具体 的に、遠心力によって擬似重力を発生させる際、重力加速度が回転軸からの距離に応じて分布する ため、垂直トーラスには異なる重力分布が発生する。この重力加速度分布を物資の循環に応用し、 居住空間を支える全体のシステムを設計した。

1) ピンクで色づけした居住空間に 1G を発生させる。

2) 垂直トーラスに異なる重力加速度分布が発生する。

3) 点アより物体を放出した場合、→のように循環する。

住宅

居住空間

居住空間 住宅

住宅

住宅

水平トーラス

住宅

住宅

住宅

住宅

住宅

住宅

垂直トーラス

住宅

住宅

居住空間

0,02G

0,1G

0,2G

0,3G

1G

0,5G

0G

0,6G 0,7G 0,8G 0,9G

0,02G

0,1G

0,2G

0,3G

100 20 (m)

0,5G

200

0,6G 0,7G 0,8G 0,9G

1G Section View

0G


使用前 使用後

システム管理室

2.3.1 給排水•空調・温度管理に応用 地球上からの支援を受けず、閉鎖環境の限られた空間の中で生活するた めには、空気や水、食料、エネルギーを効率よく生産し、資源の再利用 居住空間

や有効活用を図ることが重要である。この条件に対応しつつ、居住空間 を支えるインフラ設備を宇宙空間で成立させるためには、広大な面積を 必要とするため、効率よく配置することが必要となる。本計画において、 スペースコロニー内に発生する異なる重力加速度分布を、水、空気、排 出物の循環に応用することで、より少ないエネルギーと面積で運用可能 な全体システムを設計した。

システム管理室

0,02G

0,1G

0,2G

0,3G

0,5G

0,6G 0,7G 0,8G 0,9G

1G

Section View

0G

200

100 20 (m)

農業エリア システム管理室

作物を輸送

1 2

保管庫

店・キッチン

食卓

3 4 食品工場

住宅

住宅 住宅

2.3.2 農作物輸送システムに応用

住宅

宙空間で 1000 人 ( 計画している収容人数 ) が食生活を成立させるために は、全面積の約 50%の面積が必要となるため、食料の循環形態が効率よ

住宅 住宅

居住空間

上記と同様に食料も効率良く生産するシステムの設計は重要である。宇

くなるように設計した。具体的には、加工しなければいけない食物 ( 麦、 カカオ等 ) 等は、垂直トーラスに内包し、その垂直トーラスから、中央 の Cylinder の加工工場や冷蔵庫、倉庫へと輸送され、その後 Cylinder

で加工された食物は EV を通じ、居住空間の上部のキッチンに運ばれる。

[1] Section View

システム管理室

0,02G

0,1G

0,2G

0,3G

0,5G

0,6G 0,7G 0,8G 0,9G

1G

0G

200

100 20 (m)



2013 The proposal

3. 提案 これより、この私のスペースコロニー計画のメインである都市計画の提案を行う。本計画では、宇宙飛行士とその家族の全1000人が住まう都市という設定で ある。従来のように地球の擬似環境を造り出すのではなく、宇宙特有の問題や魅力をスペースコロニーの計画に繁栄させることで、居住性を高める都市計画を行い、 人間が宇宙に長期滞在可能な住環境を検討する。宇宙空間特有の問題や特徴は、重力分布・閉鎖環境・コミュニティの重要性 の 3 点に着目する。


居住者の方向感覚が鈍る問題があるため、分かりやすさの観点から、各用途地域を明確に分けた。さらに、各用途地域の境界は、エレベーターを中心に左右 400m 以内に設定し

3.1 重力分布を基にした空間構成

たことで、エリア内を歩いて活動することが可能となった。

スペースコロニー内部の居住空間は、場所ごとに重力方向や大き さが極端に変化するため、居住者の方向感覚が鈍る問題がある。

工房 水平・垂直トーラスの

750m

クロスエリア

研究

官公庁 居住トーラスの近くは採取

200m

1,500m

出来るようになっている .

・傾いた人やものが見える

550m

a a

EV を中心に1つの 街を考える

文化

200m

病院

EV

学校

・EV で移動する際の方向転換

水平トーラス断面図


・諸施設の分布

Biosphere2

本計画 [ 居住者の設定 ]

3.2 閉鎖環境を基にした空間構成 ・人口 : 8人

・住人の特徴: 研究者、医者

・住人の特徴: 宇宙飛行士 ( 研究者

・面積: 1 万 2500m2

・面積: 1500 万 m 2

間の中で生活するためには、空気や水、食料、エネルギーを効

・割合:

・割合:

気候や諸施設は、閉鎖環境下で生活実験を行った「Biosphere2」 の研究を参照した。さらに閉鎖生態系生命技術の発展と宇宙空 間の生活条件を考慮し、諸施設の面積の割合を調節した。これ らの施設をそれぞれの関係性や生活動線、コミュニティに着目

Mechanical 29%

住宅 8%

Rainforest 16%

Savannah Desert /Ocean 11% 20%

18%

Rainforest

Habitat Agriculture

果実

り、そこを人間は横断するように使用する。 それに比べスペースコロニーは、水平・垂直トーラスが交差し ていることで、異なる生態系が生活空間の中に介入してくる。 これは、生活を送る中で偶発的な出来事が起きる効果がある。 様々な人に会う機会も増える。 閉鎖環境の中で計画されていなかったことが起きることは重要 である。

改善点

■生態系と居住空間の繋

がりがすくない

■共用部分の密度と配置 ■設備施設の配置計画

Biosphere 概要

ⅳ ⅲ ⅱ ⅰ

・タロイモ

工場 工場

工場

大豆

工場

研究

文化

ⅰ ⅱ ⅲ

野菜

ⅳ ⅴ Ⅵ 野菜

工場 サトウキビ

D

・茎菜類

工場 ・コーヒー

工場

・パパイヤ

・カカオ

・イチジク

サバンナ気候 海

Beach

果実 ・グアバ

病院

学校

果実

ダイニング

・バナナ

ⅰ ⅱ

サトウキビ

E

C

工場

熱帯雨林 気候 a

・SC に採用する特徴

Biospere2 は各施設が洋館的に立ち並び、それぞれが独立してお

・ぶどう

・オリーブ

ⅱ ⅲ ⅳ

牧草

a

半分のトーラスの展開

施設 キッチン

ⅳ Ⅳ

ⅰ ⅱ スポーツ

牧草

工場

E

住宅

・豚

・鶏

家畜管理  施設

・根菜類

キッチン

ダイニング

牧畜

ⅴ 野菜

a

・やぎ

a

が配置されている .

循環を図る為の諸施設 と動線

植栽 ・虫

・レモン

Ⅲ ⅴ

・じゃががいも

・ミント

サバンナ /海 工場•設備 7%

C

各施設の地下に Mechanical

参考点

小麦

・ぶどう

Mechanical

■生態系とエネルギーの

・小動物

官公庁

工房

・オレンジ

・ワサビ

Desert

Biosprer2 との違い

7% 熱帯雨林

B

F

・Bioshere2 施設の全景

・サツマイモ

シ培

・茎菜類

A

工場

・りんご

リム

Ⅰ Savannah /Ocean

野菜

F 大豆

ミド

17%

・諸施設の分布

ⅱ ⅰ

研究施設

しながらトーラスの円周方向に沿って平面的に配置した。

ⅱ ⅰ

熱帯雨林 気候

農場 16%

27%

B

コミュニティ施設

Habitat 8% Agriculture 16%

・葉菜類

野菜

サバンナ 気候

工場

野菜

小麦

地球上からの支援を出来るだけ受けず、閉鎖環境の限られた空

る。そこでスペースコロニー内の生態系を維持するために、各

野菜

・根菜類

医者 ) とその家族

率よく生産し、資源の再利用や有効活用を図ることが必要であ

工場

[ 面積の割合 ]

1. 生態系維持

A

農業

・人口 : 1000 人 (20 40 歳 , 男女 ) (0 100 歳 , 男女 )

学校 水回り

研究所

野菜 ・葉菜類

農業 工場

D コミュニティ施設 (学校、病院、公園、広場、スポーツ施設、鑑賞施設、レジャー施設、工房、官庁施設)

コモンスペース (キッチン、ダイニング、サニタリー)

住宅

研究所

工場

植栽 全体計画図


Emergency vehicle road

3.2 閉鎖環境を基にした空間構成

Dining・Living Kitchen common

Sports

2. 閉鎖環境下特有の暮らしの制限と空間の分割 スペースコロニーのような閉鎖空間内で火災が発生した際、一瞬で広範囲が燃焼する

observation room

危険性が高い。それを防ぐために、火を使用するキッチンをエリアⅱに限定する。そ のキッチンを中心に、エリアⅰをダイニング、エリアⅲにその他のコモンスペースを 設けた。

Sports

次に、放射線やデブリ被害を少しでも減らすために、植栽エリアが居住エリアを覆う ようにエリアⅳに配置した。また、想定外のハプニングに備え、居住者間の協力体制

Privite house

を構築することは重要であるため、居住空間の中心のエリアⅴに居住者間が交流する スポーツ施設を設けた。 また下の図の上部の居住エリアのインテリアを白に、下部の植栽・研究所エリアのイ ンテリアをステンレスに設定した。このように住宅外と住宅内の差を設けたことで、 閉鎖空間内の移動でも、気持ちの入れ替えを図りやすくなり、住人がリラックスでき る空間となった。 以上のことを踏まえつつ、各用途地域の要求に合わせ、スラブの形態を変化させた。

ⅰ)Dining・Living

Pubulic Space

a ・景色 トーラスの水平方向に視界が開け、のけ反るような

ⅴ) Sports ⅱ)Kitchen

居住

30m

エリア

5m

ⅲ)common

30m

55m

すために、水平方向にスラブを沿うようにのばしつ つ、空間構成を行った。

・空調 スペースコロニー内は全て人工の空調で管理されて

80m

200m

都市の景色が眺めることが出来る。この特徴を活か

いるという特徴がある。このことで、建物の内と外

ⅳ) farm

a’

植栽・研究所

の隔たりがなくなり、開放的な空間で、且つ人が行

エリア

き来しやすい空間となる。

farm


3.3 コミュニティを基にした空間構成

スペースコロニーの特徴である閉鎖環境においては、 「Biosphere2」の実験結果から、生態系、エネルギー系などのバランス維持に加えて、地上以上に円満な人間関係の構築が重要であることがわかっている。そこで本提案では、居住者間の接触・ 交流を意図的に作り出せるようなコミュニティ空間を、多くの諸施設が交差するクロスエリアに設計にする (Tourus1 の水平断面図中 )。この交差部分に着目する理由は、クロスエリアは視界が2軸に広がるため、他のトーラス内部に比べ開放 的であり、そのため多くの住人が集まることが予想されるからである。具体的に病院エリアと学校エリア、文化エリア間を取り出し、各所要素の繋がりを立体的に表現した ( 断面パース 1.2)。 ・クロスエリア

back

side

front

side


工房

病院エリアと学校エリアの交差点と繋がり

研究

a 病院

植栽 line

官公庁

EV

a

文化

学校

果樹園

病院

緊急手術・特殊手術

果樹園

実験室 ( 薬 )

待合広場

病院


植栽 line

麦畑

学校 牧場

麦畑

スポーツ line

集合住宅 line

牧場 学校

公共施設 line 広場 公道 0

100

150

(m)

クロスエリア断面パース 1


EV line

菜園 共用キッチン 共用ダイニング +175

+195

微重力手術室・実験室 モーターレール-緊急動線食堂・店舗

+175

病院

菜園

plan

a

共用リビング +97

スポーツエリア

共用

菜園

菜園

ダイニング

視界

+125

視界

私用

果樹園の鮮やかな 景色と甘い香り

スポーツ 住宅

果樹園

公共

待合

住宅 病院

植栽

+97

待合

リフト

共用リビング

+97

植栽

スポーツエリア 多目的スペース

+125

a

リフト +97

水回り

クロスエリア(病院と果樹園) 病室

診断の為に病院エリアを訪れた住人が集う広場には、果実園の色鮮やかな景色と、甘酸っ ぱい香りが漂い、安らぐことが出来る。

宇宙における病院の役割 宇宙空間での人体に与える影響の確実なデータを得る為に、スペースコロニーの生活で は毎日診断を行う。そのことに着目し、住人が病院のロビーで、コミュニケーションを 図ることが出来るように計画を行った。また、住人の健康状態は、共有する必要がある ため、可能な限り公開スペースに診療空間を配置した。

待合・広場

見学室 病室

講演ホール 倉庫 ワークショップ 検査ブース +80

薬剤室・調剤室 受付

精神科 小児科

実験室

病院への動線

人命に関係する病院施設は EV と緊急動線よりアクセスしやすい場所に配置した。

農場

ⅱ ⅲ

a a’

リハビリ室 待合 裏動線

薬草

a

倉庫 従業員室 手術室 診察室

ⅰ ⅱ ⅲ ⅳ ⅴ

縦動線 広場

+30

公道 私道

a 0

100

150 (m)


ⅳ 果樹園

倉庫

講演ホール

倉庫

ワークショップ 病室

従業員室

見学室

検査ブース

待合広場

手術室

農場

病院待合 薬剤室・調剤室

薬草

診察室

-毎日訪れる場所-

受付

精神科

実験室

小児科

リハビリ室

裏動線

薬草

果樹園

0

50

60 (m)


EV line 菜園 共用キッチン

共用ダイニング +175

モーターレール -緊急動線-

+195

学食・店舗

学校

+175

菜園

plan

ⅱ a

共用リビング +97

スポーツエリア +125

共用

菜園

ダイニング

学食

菜園

+97

視界

個人住宅に繋がるリフト

視界

私用

スポーツ 住宅

家畜

公共

住宅

家畜

学校

共用リビング

+97

植栽

スポーツエリア 多目的スペース

植栽

+125

リフト +97

a

クロスエリア(学校と家畜)

水回り

養鶏所 養豚所

学校エリアは、家畜を飼育している Tourus2と交差している。そこで、学校をクロスエリアの近くに学校を設け、学生が

倉庫 精肉加工所 牧畜

家畜の飼育を行う。閉鎖空間内の生態系を維持する仕事の一部を体験させる。 +80

学校

宇宙における学校の役割 養山羊所 搾乳所

宇宙空間での生活は自給自足の生活である。この自給自足のリズムを幼少期から学ぶことが重要であるため、学校周辺に 倉庫 精肉加工所 裏動線

牧場や農場を設け、接触しやすいように計画した。

a ⅰ

ⅱ ⅲ

a a’

ⅰ ⅱ ⅲ ⅳ ⅴ

農場

縦動線 広場

+30

公道 私道

a 0

100

150 (m)


農場

養鶏所 養豚所

工場

多目的室

精肉加工所

倉庫

学校

学校

牧畜 -家畜が行交い、ふれあいの場グラウンド 講演ホール 体育館

養山羊所 搾乳所

研究所

精肉加工所 倉庫

裏動線

野菜畑

麦畑

0

50

60 (m)


工房

学校エリアと文化エリアの交差点と繋がり

EV

a 研究

a

官公庁

植栽 line

文化

病院

麦畑 学校

学校

牧場

スポーツエリア 麦畑 牧場

学校 集合住宅


海洋 line

文化

住宅と文化施設を繋ぐ広場

ビーチ 宿泊施設

宇宙を眺めることが出来る広場 飲食店

0

100

150

(m)

クロスエリア断面パース 2


EV line

菜園

共用キッチン 共用ダイニング +175

微重力体験空間 モーターレール-緊急動線-

+195

飲食店 +175

菜園

文化 ⅱ

共用リビング +97

スポーツエリア +125

景色・音

共用

+97

ダイニング

視界

個人住宅に繋がるリフト

視界

私用

スポーツ 住宅

公共

住宅

共用リビング

広場

スポーツエリア

+97

多目的スペース

植栽

+125

リフト 水回り

+97

クロスエリア(文化と海)

海・研究施設 研究施設

裏動線

宇宙空間は放射線等が飛び交う危険な空間であるため厚い構造物に囲われていて、圧迫感を感じやすい。 この文化エリアは、海を収容する Tourus と交差していることに着目し、水槽窓を使い、宇宙を眺める ことが出来る湖を設けた。

ワークショップ空間 資料室 客室

展示室

ホテル受付

宇宙における文化の役割

+80

多目的室 水回り

デッキ 広場

各エリア暮らす住人が、このエリアに宿泊できるようにホテルを設けた。様々なコミュニケーション 宇宙を眺める湖

を図る場二なるよう計画した。

ビーチ

a ⅰ

農場

ⅱ ⅲ

a a’

ⅰ ⅱ ⅲ ⅳ ⅴ

縦動線 +30

広場 公道 私道

a 0

100

150 (m)


ⅳ 海・研究施設

研究施設

資料室

宿泊施設

ワークショップ空間

農場

+80

多目的室

多目的室

商店

デッキ 展示室

宇宙を眺める湖

水回り

裏動線

ビーチ

0

50

60 (m)


学校と牧草地


住居トーラス内の菜園


居住トーラス内の菜園


スポーツエリア



2222 The Future

4. まとめ スペースコロニーの居住空間に地球の擬似環境を造るのではなく、宇宙環境の特徴を計画に繁栄しつつ、人間が宇宙空間に長期滞在可能な居住性の高い空間を検証するために、多分野の研究者の方々と本研究を進めてきた。各分野ごとにスペースコロニーの考え方 は大きく異なり、そのことを活かしながら空間構成を設計したことで、これまでにないスペースコロニーの居住空間を形作ることが出来たと考えている。 宇宙環境下の居住空間は、機械的になりがちであるが、本研究では宇宙環境の特性を計画に繁栄したことで、偶発的な出来事が起きる空間やコミュニケーションを構築しやすい空間を造ることが出来た。居住者は長期間、スペースコロニー内での生活を楽しみなが ら過ごすことが出来ると考えている。




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