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RFF Webinar Megumi Nakamura 231128

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世界の難民情勢とUNHCRの活動 2023年11月28日

国連UNHCR協会 中村 恵 1


本日の構成 • UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とは • UNHCRの人道援助活動の概要と現状 • 日本における難民支援 • 緒方貞子第8代国連難民高等弁務官 • 難民映画祭 • 質疑応答 2


ユー エヌ エイチ シー アール

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とは UNHCR (難民) 国際連合

UNICEF (子ども) WFP (食糧) WHO (医療)

UNESCO (教育) UN Women (女性) UNDP (開発)

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人を守る人の手


国連難民高等弁務官事務所

The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees (UNHCR) 国連の難民支援機関であるUNHCR(ユー・ エヌ・エイチ・シー・アール)は、 紛争や迫害などを逃れた難民、国内避難民 の命を守り、人権を擁護するとともに、故郷を 追われた人々の生活再建を支援しています。 また、無国籍の根絶を任務とし、無国籍者の 国籍取得と無国籍の発生防止に取り組んで います。 Who We Are~ UNHCR70年のあゆみ 4

本部

スイス・ジュネーブ

設立

1950年12月

活動国

約135カ国

職員数

約2万人 (日本人約90人)

ノーベル平和賞

1954年 1981年

https://www.unhcr.org/jp/history-of-unhcr


UNHCR創設に至る歴史 • 1920年 国際連盟 創設 • 1921年 ロシア難民高等弁務官にフリチョフ・ナンセン(ノルウェー) を選任 • 1945年 国際連合 創設 庇護を求める権利 すべての人間は差別されずに • 1948年 世界人権宣言 12月10日の第3回国連総会で採択

基本的人権を享受できる

• 1950年12月の国連総会、UNHCR事務所規定が採択 • 1951年1月 UNHCRの活動開始 5


難民(Refugee)の定義 • 1951年 難民の地位に関する条約 • 1967年 難民の地位に関する議定書

1951/1/1以前の事件で難民 になった人々に限定され、加入 国は適用範囲を欧州のみに限 定する選択権あり

人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の 社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫 害を受けるかあるいは迫害を受けるおそれがあるた めに他国に逃れた人々 ※1982年、日本で難民条約と議定書が発効 6

https://www.unhcr.org/jp/refugee-treaty


難民の定義 地域条約が難民の定義を拡大 • 1969年 OAU(アフリカ統一機構)難民条約 • 1984年 カルタヘナ宣言(中央アメリカ難民危機への対応) 1951年難民条約上で定義された「難民」(条約難民)に加えて、その後の世界情勢の変 化に応じて行われた国連総会や経済社会理事会の決議などによって、故郷を追われた人々 をより包括的な形で保護するために、難民の定義が拡大してきています。 この「拡大された定義の下での難民」に基づき、武力紛争などで常態化した暴力が発生し、 自国に帰ると無差別な形で命や自由が脅かされる人々も、国際的保護を必要とする「難 民」とされています。このような人々も条約難民と同様に、UNHCRの支援対象者です。 https://www.unhcr.org/jp/what_is_refugee 7


UNHCRの難民援助活動 3段階の難民支援

①命を守るための活動 食料、水、シェルター、医療サービスなど命綱となる 緊急援助物資を手配し、迅速に難民に届けます

②基本的人権の擁護 難民が安全に生活し、難民登録証明書などを受け取って 教育や就業、その他の権利を行使できるよう支援します

③生活再建とより良い将来に向けた活動 難民問題の恒久的解決に向け、国際社会との 幅広い取り組みを行います

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© UNHCR/Roger Arnold


UNHCRの支援対象者(Persons of Concern)の拡大 国内避難民 紛争などによって住み慣れた家を追われたが、国境を越えずに避難生活を送って いる人々。日々の生活の安全を確保するためには、外部からの支援が必要不 可欠。適切な支援が実施されなかった場合、この人々は国境を越えて難民とな り、結果的に受け入れ国政府や国際社会は、より重い負担を強いられる。

無国籍者 UNHCRには、各国政府と協力して無国籍の発生を防ぎ、すでに発生してしまっ たケースについては法令の改正や整備等を通じて解決し、無国籍者の権利を守 るという任務もある。

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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の設立~東西冷戦

1939年~1945年 第2次世界大戦 1945年10月24日 国際連合設立 1950年12月の国連総会、UNHCR設立が決議

UNHCRは、1951年に活動を開始した当初、 東西冷戦という世界の枠組みのもとで、 東側から西側に自由を求めて逃れてくる難民 を保護する役割を担っていた。 10


ソヴィエト連邦の崩壊 1991年12月

1989年11月、東西ドイツを分断していたベルリンの壁が崩壊し、世界は東西 冷戦後の時代へと移行。 91年にはソヴィエト連邦が崩壊し、ユーゴスラビア連邦が分裂。 ソヴィエト連邦はロシアをはじめウクライナ、カザフスタン、ウズベキスタン、トルク メニスタン、ベラルーシなど15カ国の独立国に。 ロシア連邦は最も大きな独立国としてソヴィエト連邦をいろいろな面で継承した が、その他の各国で少数派になってしまったロシア人が流入してくるために、彼 らに必要な保護を与える必要が生じた。 それまでは社会主義国から人々が逃れ出る、つまり難民を流出する側だった 国から、受け入れる国となり、UNHCRに法的な支援を求めることになった。 『難民に希望の光を 真の国際人緒方貞子の生き方』(中村恵著 平凡社) 56頁「絶えない紛争の火種」 (第2章 UNHCRを知っていますか?)

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ウクライナでの援助活動 1994年~ 2014年~ ウクライナ東部 ドネツク地方で戦闘が激化。 東部地域の法と秩序が崩壊 し、UNHCR等の人道支援機 関による援助活動が必要に。

UNHCRは、国内6か所に事 務所、3か所に援助物資の 保管用倉庫を設置。

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https://www.unhcr.org/partners/donors/53fc532e9/unhcr-supplementary-appeal-internallydisplaced-people-ukraine-august-2014.html


ウクライナ緊急事態への対応 2022年2月24日~

「私は40年近く難民問題に従事してきたが、これほどまでに急速 かつ急激に人々が退避するのをほとんど見たことがない」 国連難民高等弁務官 フィリッポ・グランディ “I have worked in refugee crises for almost 40 years and I have rarely seen such an incredibly fast exodus of people.” Filippo Grandi UN High Commissioner for Refugees 軍事行動開始からわずか5週間でウクライナの人口の4分の1が避難 第二次世界大戦以降、最も急速に拡大 13


ウクライナ緊急支援

ウクライナ緊急事態 ウクライナ国内で ・国内避難民保護とシェルター支援を主導 ・キャンプ・シェルター調整/管理 ・人道的輸送隊を指揮 ・多目的の現金支給 ・主要援助物資の配布 ・ホットラインでの情報提供

周辺国で諸国で ・ハンガリー、モルドバ、ポーランド、 ルーマニア、スロバキア各国政府と連携し 難民保護活動を展開 ・地域全体の人道支援の調整を主導 ・多目的の現金支給 ・子ども保護「ブルードット」の設置 ・ホットラインでの情報提供 ©UNHCR 14

A new Blue Dot support hub in Sofia opens its doors to refugees from Ukraine. © UNHCR/Dobrin Kashavelov


世界で故郷を追われた人 1億840万人

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https://www.unhcr.org/jp/global_trends_2022


世界で故郷を追われた人 1億840万人 UNRWA =パレスチナ難民救済事業機関 1948年設立

https://www.unhcr.org/jp/global_trends_2022


世界各地の緊急事態と長期化する避難生活

・ウクライナ情勢

・アフガニスタン情勢 ・シリア情勢の長期化 ・南スーダン ・サハラ南縁部 ・イエメン ・エチオピア ・中米 ・ブルンジ ・ベネズエラ情勢・コンゴ民主共和国 ・中央アフリカ

・ミャンマー情勢 ・ロヒンギャ情勢の長期化

・ナイジェリア

緊急支援対象地域の事例を示したもので、支援対象者数・予算の大小と一致するものではありません 17


UNHCR と SDGs UNHCR は、持続可能な開発目標 (SDGs)が掲げる“誰一人取り残さ ない”世界の実現のために、難民や国 内避難民、無国籍の人々が取り残さ れることのない開発計画を重視。 SDGsの17の目標を踏まえ、プロジェク トの策定や実行、データ収集やアドボ カシー活動を行い、国際社会に対して も、SDGs 達成への貢献につながる取 り組みを共に実施できるよう、働きかけ を行っている。 18

https://www.unhcr.org/jp/unhcr-sdgs https://www.japanforunhcr.org/what-we-do/sdgs

UNHCRと関わりが深い12の目標 1. 貧困をなくそう 2. 飢餓をゼロに 3. すべての人に健康と福祉を 4. 質の高い教育をみんなに 5. ジェンダー平等を実現しよう 6. 安全な水とトイレを世界中に 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに 8. 働きがいも経済成長も 10. 人や国の不平等をなくそう 11. 住み続けられるまちづくりを 16. 平和と公正をすべての人に 17. パートナーシップで目標を達成しよう


社会全体による難民支援に向けて 難民に関するグローバル・コンパクト 2018年12月、国連総会が採択。難民問題を特定 の国・地域の問題とせず、世界全体で連携して難民 保護の促進と難民問題の解決に取り組んでいくことを 合意する国際的な枠組み。

難民問題の解決に向けて、国際機関、 政府、市民社会、企業、大学、個人など 多様なアクターが連携した、社会全体と してのアプローチ(Whole-of-Society Approach)が必要

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政府・地方自治体

難民 Refugees

UNHCR

企業・大学・ NGOなど


難民に関するグローバル・コンパクト Global Compact on Refugees

▶ 難民受け入れ国の負担軽減 人道支援と開発援助が早い段階から連携する。

▶ 難民の自立促進 支援に依存しない自立した生活の実現は必要不可欠であり、受け入れ国・ 地域に貢献しうる人材育成にもつながる。

▶ 第三国定住の拡大 ▶ 安全かつ尊厳ある帰還に向けた環境整備 20

https://www.unhcr.org/jp/global-compact-on-refugees


日本における難民の受け入れ

1970年代後半以降、ベトナム戦争終結前後にインドシナ三国から逃れた人々を 閣議了解にて1万人以上受入れ

1981年

難民条約 に加入

1982年

出入国管理及び難民認定法 を整備・運用開始

難民認定の実務は、法務省出入国在留管理庁(前身:入国管理局) ⇒⇒ 難民事業本部による定住支援プログラム 21

https://www.unhcr.org/jp/j_protection


日本における難民受け入れの現状(政府主導) 難民認定制度(出入国在留管理庁が難民認定者数等を発表) 第三国定住(2010~) タイ、次にマレーシアに滞在するミャンマー難民を受け入れてきた。2020年から 年間の受け入れ数を30人から60人にし、5年後を目途に年間100人程度ま たはそれ以上への拡大を目指す

シリア平和への架け橋・人材育成プログラム(2017~) Japanese Initiative for the future of Syrian Refugees (JISR) ※JISRはアラビア語で「架け橋」の意 2016年5月に日本政府が表明した中東支援策の1つで、シリア危機により就学 機会を奪われたシリア人の若者に大学修士課程で教育を受ける機会を提供する 22


難民高等教育支援(民間主導) UNHCR難民高等教育プログラム - RHEP Refugee Higher Education Program 社会経済的な理由で、日本の大学に通うことが困難な人のための奨学金制度。 2007年開始。 UNHCR駐日事務所と国連UNHCR協会が運営。 2023年4月現在、15パートナー大学 関西学院大学・明治大学・津田塾大学・創価大学(学部及大学院)・上智大学 (学部及大学院)・明治学院大学・ 聖心女子大学(学部及大学院)・関西大学 (学部及大学院)・広島市立大学・早稲田大学(大学院)・帝京大学(学部及 大学院)・天理大学・山梨学院大学・神奈川大学・京都光華女子大学 23


国連UNHCR協会の活動 2000年に設立:難民問題への理解と共感を 広げ、UNHCRの難民援助活動を支えるため 日本全国5拠点で活動しています 皆様のご寄付

支援を必要と する人々へ 政府 拠出金

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UNHCR 駐日事務所

➢ UNHCR本部(ジュネーブ)で予算化 ➢ 世界各地のUNHCR事務所へ分配 ➢ 現地パートナーとの協力


国連UNHCR協会の使命 Our Mission •

•

UNHCR公式支援団体として、日本社会と難民や最前線で援助活動に従事する人々を つなぎます。 難民および難民支援の国連および関係機関に向ける日本社会からの物心両面の貢献 を、格段に高めます。

資金調達活動 Fundraising

コミュニケーション活動 Communications

難民援助活動の資金確保に取り組み、 世界の人道支援に最大限貢献する。

日本社会における難民問題の認知と理解 を拡大し、共感と連帯の輪を広げる。

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日本で広がる難民支援の輪 日本では年々着実に難民支援への 理解と共感の輪が広がっています。 2022年は、ウクライナ緊急支援へ、 特に企業様から、大変多くのご支援 をいただきました。

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https://www.unhcr.org/global-refugee-forum-2023 27

https://www.unhcr.org/jp/global-refugee-forum


日本人初の国連難民高等弁務官 緒方貞子さん 第8代国連難民高等弁務官 (在任期間 1991年~2000年) 日本人かつ女性で初めて 国連難民高等弁務官として活躍 国際政治学者、前職は上智大学教授 © UNHCR/E.Brissaud 28

https://www.unhcr.org/jp/sadako_ogata https://www.japanforunhcr.org/what-we-do/ogata-sadako


https://book.asahi.com/jinbun/article/14586240 29


私たちにできること

知る 広める 参加する 寄り添う

メールニュース登録(月1回程度) 国連UNHCR協会ウェブサイト

第18回難民映画祭に参加 (11月開催)

国連難民サポーターになる 毎月寄付


https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff 31


日本初公開 • ビバ・マエストロ! 指揮者ドゥダメルの挑戦 • 心の涙をことばにして ~今日を生きる子どもたち~ • 私は歌う ~アフガン女性たちの闘い~ • 南スーダンで生きる ~ある家族の物語~ • マインド・ゲーム ~自分の道を信じて~ 2021年難民映画祭上映作品 • シャドー・ゲーム ~生死をかけた挑戦~ 32


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