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供応福祉実現のための建築計画学的研究〜移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査〜

Page 1

Reserch For Entertain welfare 窶ミInvestigation about a wheelchair user's going-out burden~

23

5210A128


第

1

部

序論


供応福祉実現のための建築計画学的研究

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~ 水落 裕樹


もくじ

1章 研究目的 1−1 研究の目的

6

1−2 用語の定義

7

1−3 本研究に関連する ICF コード一覧

10

2章 研究背景 2−1 日本の障がい者の推移∼福祉への課題∼

12

2−2 福祉における3つの概念   2−2−1 ノーマライゼイション

14

2−2−2 バリアフリー

17

2−2−3 ユニヴァーサルデザイン

19

2−3 日本における福祉 バリアフリーの歴史  2−3−1 日本におけるバリアフリーの法整備

24

2−3−2 公共交通におけるバリアフリーの整備

26

2−3−3 自治体におけるバリアフリーの基本構想

30

2−3−4 近年のバリアフリー政策の事例

32

2−4 海外におけるバリアフリーの事例

38

2−5 バリアフリーの次の概念へ、日本の福祉の未来

42

2−6 建築学研究と福祉研究におけるかかわり  2−6−1 福祉、バリアフリーに利用されている建築学の研究

49

2−6−2 本研究の位置づけ

55

3章 基礎調査 3−1 車椅子使用者の時間がかかる不便さに関する調査  3−1−1 調査概要

59

3−1−2 調査の結果

60

3−2 車椅子使用者の外出に関する調査  3−2−1 調査概要

70

3−2−2 調査の結果

71

3−3 考察、本調査の展望

83

3


もくじ

4章 本調査 4−1 コンジョイント分析について

90

4−2 調査概要  4−2−1 コンジョイントカードの設計方法

92

4−2−2 本調査の進め方

96

5章 調査結果 5−1 交通手段の選択調査の結果 5−2 情報の提示手段の評価調査の結果

99 130

6章 ケーススタディ 6−1 都市の評価モデルについて

160

6−2 ケーススタディ手順

161

6−3 ケーススタディ結果

171

6−4 考察

187

7章 まとめ、展望

190

8章 参考文献

193

9章 おわりに 資料編

4


1

研究目的

1.1

本研究の目的

1.2

用語の定義

1.3

本研究に関連する項目における ICF コード一覧


供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

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研究目的

| 1  研究目的 | 1 ー1 研究の目的 本 研 究 は 車 椅 子 使 用 者 の外出時の移動、情報取得の際に発生する負担を明らかに す る 事 で 、 負 担 を 考 慮 し た 新たな福祉の概念である「供応福祉」を建築学的視点で 実 践 し 、 新 た な 福 祉 の 為 の まちづくりの為の指針を得る事を目的とする。

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研究目的

| 1 ー2 用語の定義 ○供応福祉:本研究で提案する新しい福祉の概念である。供応とは「もてなす」という意味 を持つ。ここでは障がい者、高齢者が不便と思う事を知り、個々に応じた取り揃えをすると いう事を指す。 ○ICFコード:ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)は、人 間の生活機能と障害の分類法として、2001年5月、世界保健機関(WHO)総会において 採択された。この特徴は、これまでのWHO 国際障害分類(ICIDH)がマイナス面を 分類するという考え方が中心であったのに対し、ICFは、生活機能というプラス面からみ るように視点を転換し、 さらに環境因子等の観点を加えたことである。 ○介助用車椅子:身体障害者福祉法では車いす手押し型と呼ばれる。常に介助者が後方から グリップ(ハンドル)を押して操作する為、車輪にハンドリムは備えない形式の車椅子 (図1-2.1)

図 1-2.1 自走式車椅子

○自走式車椅子:ハンドリムを押して車輪を回転させる事で動かす事が可能な車椅子。車椅 子スポーツに特化した特別な種類もある。(図1-2.2)

図 1-2.2 自走式車椅子

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研究目的

○電動車椅子:電気モーターを使用して駆動する車椅子、ジョイスティックを用いて操作す る事が可能である。(図1-2.3)

図 1-2.3 電動車椅子

○時間的バリア:なにかしらの理由によって行動時間に制約が生し、その時間の累積の結 果、 時間的・精神的に行動が阻害される障壁 (文1)車椅子利用の障害 者及びその介助者との外出 行動における時間のバリア に関する研究 石上祐樹

2006年の石上祐樹らの論文によって介助者を必要とする車椅子障害者が自立した生活を送 るにあたってこの「時間的バリア」が行動の妨げになっているという事が示されている。 (文1)

日本建築学会大会学術講演 梗概集 2006 pp.797-798

○若年者:10代∼30代までの年齢を指す ○中年者:40∼50代までの年齢を指す ○高年者:60代以上の年齢を指す。 ○負担(外出負担):高齢者、および障がい者が外出をする際に発生する不便さの為に外出 の意欲を阻害してしまう要因。本研究ではコンジョイント分析を用いて外出時の負担の評価 を行っている。効用値が大きい場所ほど「不便さが少ない」「行きやすい」と思える場所で あると感じている。逆に効用値の小さい場所ほど「不便が多い」「行きにくい」と思える場 所であると感じている。 ○コンジョイントカード:コンジョイント分析において用いられるもので、被験者が、並び 替え、もしくは評点をつける為の複数枚のカード ○要因:本研究ではコンジョイント分析における外出先の決定する際の要因として定義す る。

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研究目的

○水準:コンジョイント分析で用いられる「要因」の具体的なレベルの事である。 ○効用値:コンジョイント分析の際に設定した各要因の水準毎の度合い(影響の大きさ)を 効用値という。 ○ピクトグラム:バリアフリーの設備情報を絵文字で簡易的に表現しているもの (図1-2.4)

W.C

P

図 1-2.4 ピクトグラム

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研究目的

| 1 ー3 本研究で適応される I CF コード一覧

本研究での調査項目をICFコードに記す。ICFコード化によって、WHOのかかげる国際 規格に適合した研究が実現される。 移動(d465):移動を容易にしたり、ふつうと違う移動方法を可能にするように設計 された特別な用具を用いて、ある場所から別の場所へとどのような歩行面や空間であろ うと、全身を移動させること。例えば、スケート、スキー、スキューバダイビング用具 などを使っての移動、車椅子や歩行器を使って通りを移動すること。 車の利用(d4701,d4751):自動車を運転、もしくは乗客として私的な動力つきの交 通手段を利用して地上、海上、空中を移動すること。例えば、タクシー、自家用の飛行 機・船に乗客として乗ること。 電車、バスの利用(d4702):乗客として公共交通のための動力つきの交通手段を利用し て地上、海上、空中を移動すること。例えば、バス、電車、地下鉄、飛行機に乗客とし て乗ること。 情報取得(e5600):マスコミュニケーションを提供することを目的としたサービスと 制度。例えば、ラジオやテレビ、文字放送サービス、報道サービス、新聞、点字サー ビス、コンピュータによるマスコミュニケーション(ホームページやインターネッ ト)。これらのサービスの提供者を含む。

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2

研究背景 2-1

日本の障がい者の推移 ∼福祉への課題∼

2-2

福祉における3つの概念

2-2-1

ノーマライゼイション

2-2-2

バリアフリー

2-2-3

ユニヴァーサルデザイン

2-3

日本における福祉、バリアフリーの歴史

2-3-1

日本におけるバリアフリーの法整備

2-3-2

公共交通におけるバリアフリーの整備指標

2-3-3

自治体におけるバリアフリーの基本構想

2-3-4

近年のバリアフリー政策の事例

2-4

海外におけるバリアフリーの事例

2-5

バリアフリーの次の概念へ、日本の福祉の未来

2-6

建築学研究と福祉研究との関わり

2-6-1

福祉、バリアフリーに利用されている建築学研究

2-6-2

本研究の位置づけ


2

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|2  研究背景 |2ー1 日本の障がい 者 の 推 移 ∼ 福 祉 へ の 課 題 ∼

日本において「高齢社会」という言葉が誕生したのは1986年、当時の厚生省の人口問 題研究所の将来人口推計において、日本の人口のほぼ四分の一が65歳以上になるという推 計を示した。そしてそれにあわせて「長寿社会対策大綱」を作成した。この「長寿社会対策 大綱」は1996年には「高齢社会対策大綱」となり現在に至る。しかし、当時の厚生省 の推計は見事に的中し高齢化が「他人の現在の事」から「自分の明日の事」となった。(図 2-1.1) 古瀬敏の「バリアフリーの時代」では「このような現状によってこれまで障がい者の為の措置 としての「バリアフリー」という概念が障がい者のみでは無く、 高齢者にも関係する事である事がわかっ てきたとしている。というのは事実高齢者の増加に伴い障がい者の推移も上昇しているのを見てもわ (文1)バリアフリー の時代 古瀬敏 1997 都市 文化社

かる様に、超高齢社会と障がい者の増加は明らかに結びついている。 「バリアフリーの時代」によると これは高齢者が転倒、もしくは急性の疾病などの些細にきっかけで、健康に全く問題無い状態から障 害によって特定の能力を失った状態に短期的に変化しうる可能性が明らかになった」 と述べている。

(文1)

http://www.mhlw. go.jp/index.shtml

図 2-1.1 人口の推移と将来推計

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研究背景


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この様な状況に対し、些細なきっかけで障がいを持つ、活動ができなくなる。この様な事 態を未然に防ぐ目的でバリアフリー住宅や近年増えている高齢者専用賃貸住宅が存在してい る。(図 2-1.2) しかし身体機能の維持、障害の発生を防ぐための計画を入念に行ったとしても、障がいの 発生はゼロにならない。事実、要介護の認定を受ける人数も増加するという推計が出されて いる(図 2-1.3)様に現実に衰えが進行していく事、不慮の事故によって障がいを持つ様な 事になり得るのは事実であり、どんなに安全に配慮しても、身体機能を維持する計画をして もその可能性を避ける事できない。つまり重要なのは機能を失った時においても健康で文化 的な生活を営める環境を提供していくのが今後の日本の社会において重要な課題であるとい える。その為の方針、計画として「バリアフリー」そして「ユニヴァーサルデザイン」など の言葉が生まれているのである。ではこのような高齢者や障がいを持った人に対してどの様 な政策を取ってきたのか、その歴史を次の節で紹介していく。 http://www.chintaiguide.jp/reading_contents/reading_contents_ kousenchin01.html

http://www.nichiiirisgarden.jp/bukken/ akishima/002_1.html

図 2-1.2 高齢者専用賃貸住宅

図 2-1.3 高齢者専用賃貸住宅

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研究背景


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|2ー2 福祉における 3 つ の 概 念

2ー2−1 ノーマライゼイション

福祉の歴史は世界的に見ても浅いものである。前進として北欧で提唱されたノーマライゼ イションに始まる。1946年、デンマークの知的障害者の施設の担当をしていたバンク・ ミケルセン(1920∼1990)が当時の施設の環境が自身も収容された経験のある「ナ チの強制収容所」を思い出してしまうような非人道的な管理実態を知り、1953年に彼が 結成した「親の会」が「ノーマリセーリング(後のノーマライゼイション)」と題した報告 書を社会省に提出、そしてこれを基に1959年法というノーマライゼイションを盛り込ん だ法律が制定され浸透していった。ノーマライゼイションとは、障害を持つ人、高齢の人な ど社会的な不利益を被りやすい人々が他の人々同じように「普通」に生活、活動できる様な 社会であるという「理念」である。そしてその為には「自分だったらどう感じるか、何がし たいか?」という事を真剣に考えるべきであると後にバンク・ミケルセンは述べている。こ の「理念」はデンマークの「高齢障害者福祉の3原則」である「継続性」「残存能力」「自己 (文2)ポスト「熱い社 会」をめざすユニバーサ ルデザイン 蓮見孝  2004 株式会社工業調

決定」によって支えられている。(図 2-2-1.1)つまりこれまでの生活と変わらない自然のス タイルでの生活を維持する事を「普通」と考え、自律的に生き続ける事を好ましいとされ、 その為の工夫が多くなされているのである。(文2)

査会

ノーマライゼイション 残 存 能 力

自 己 決 定

継 続 性

図 2-2-1.1 スウェーデンの福祉3原則

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研究背景


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ノーマライゼイションを試みるにあたりに比較的取り組みやすい方法として「アブノーマ ル探し」というのがある。つまり健常者との日常生活の違いを「アブノーマル」として考え、 ノーマライゼイションの課題として考えているくものである。例えば病院で行われる治療行 為を入院患者の普段の生活からは離れた「アブノーマル」として位置づけ、 「ノーマル」と「ア ブノーマル」の両立を考えたのが「ホスピタルデザイン」であり、病院という普段の生活と 比較して「アブノーマル」な環境を「ノーマル」な環境にしていく試みであるといえる。こ のホスピテルデザインは欧州では急速に進められ、共用空間のみならず ICU などの施術空間 にも使用者を配慮したデザインを取り入れている。 例えばアメリカのコロンバス子供病院は病院でありながらも、単一で無い色彩豊かな空間 http://www.nationwidechildrens.org/

にしたり、飾り付けをされた部屋、プレイルームの様に、病院という「アブノーマル」な空 間をできるだけ日常の生活空間に近づけようとする工夫がなされている。(図 2-2-1.2)

cardiac-cath-suites

図 2-2-1.2 コロンバス子供病院

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研究背景


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日本でのノーマライゼイションの事例 ケアタウンたかのす 秋田県にケアタウンたかのすと言う高齢者在宅複合型施設である「ケアタウンたかのす」 は、この施設は複合型施設として、通所介護から居宅介護など多岐にわたるサービスを複合 的に行っているが、大きな特徴は内部である。部屋は全て広いで結ばれておりそこには「〇〇 通り□丁目」という地名が付けられている。各ユニットは散歩道や広い庭にもつながってお り、気軽に外に出る事も可能になっている。そして食事の時は職員が用意するのでは無く、 入居者と共に盛りつけしたり、一緒に食事を楽しむ様になっている。中にはスタッフのお手 伝いを率先して行う入居者もいて、決して「客」と「スタッフ」では無く。小さな一つの町 に一緒に暮らすご近所さんの様な間柄を構成している。また介護施設にあるような、スケ ジュールに組み込まれた運動やゲームを行わず、全て「自己決定」を尊重している。このよ うなタイプの介護施設は非常に珍しいかもしれない。しかし日本において自己決定を尊重し、 残存能力を最大限に生かしているという点でノーマライゼイションを実践している施設であ る。(図 2-2-1.3)

http://kitaakitashakyo.or.jp/ caretown/index.html

図 2-2-1.3 ケアタウンたかのす

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研究背景


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2ー2−1 バリアフリー

デンマークから遅れるほど10年弱、アメリカでは1961年1月21日に J・F・ケネ ディが朝鮮戦争の傷病軍人に対する政策としてバリアフリー法案(米国建築基準法 ASA)を 制定する。 バリアフリーという言葉が使われ始めたのはこの時期の1960年初頭のアメ リカである。(後の節もで述べるが後にアメリカでは1990年に ADA 法が制定され、障害 を持つ人の権利が保証されている。)そしてほぼ同時期の1963年イギリスでも同様の法 規を制定している。このイギリスの法制定に関わったゴールドスミスが「Designing for the Disabled」という本を出版する。この本が1970年に翻訳され、日本でもバリアフリーと いう言葉が広く広まるきっかけとなった。(後にゴールドスミス氏は日本建築学会の招聘で 来日している。)そして同年に開催された「国際障害者専門家会議」で作成された「バリア フリーデザイン報告書」により世界に波及していくのである。 バリアフリーの考え方は障害を持つ人が日常生活の様々な場面で支障や不便を強いられる バリア(障壁)を排除し、バリアの無い製品や建物にしていく考えである。これはいわば日 常に潜む問題としての「バリア」を発見、解決していく問題解決型の考えであり、それゆえ (文3)バリアフリー∼

に品質管理などを徹底していた当時の日本の風土に広くなじみやすい概念でもあった。その

サイン計画とまちづく

為現在日本ではバリアフリー新法が制定されている。 詳細は2−3の節でくわしく紹介す

り∼ 井上由美子 1998 中

る。

央法規出版株式会社

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研究背景


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2ー2−3 ユニヴァーサルデザイン

ユニヴァーサルデザインという概念はアメリカで発祥し、建築家で自身もポリオの障害を 持つ、ロン・メイスが1974年に WHO に提出したバリアフリーデザイン報告書の中で登 場した。そして1998年にはユニヴァーサルデザイン国際会議が開かれることにもなり、 その考えは世界に広まっていった。 ユニヴァーサルデザインの考えはバリアフリーデザインとは異なる性質を持っている。バ リアフリーとは、それまでのモノや建物が持っていたバリアを無くすために既存のモノを改 良するという考え方が基本であるが、ユニヴァーサルデザインはモノのデザインを行うにあ たり、高齢者や障害者、女性や子供でもできるだけ多く使える様にあらかじめ想定してデザ インする事である。この考えは全ての人々が人生のあらゆる時点で何らかの障害に出会うと いう事を前提としている。この様な概念が生まれる背景には、アメリカのバリアフリーに関 する法規がある。アメリカでは1968年に建築バリアフリー法、73年にリハビリテー ション法、75年には障害児の為の教育法、88年には適正住宅供給法が制定される。そし て1990年には ADA 法が制定され、障害者の権利保護が法律によって定められた。これ によって障害者に利用しにくい施設などを「差別的」と位置づけ、均等な機会や福祉サービ スの充実を保証することになった。 しかしこの法律には大きな落とし穴が潜んでいた。例えばこの法律では「公共のものに関 しては、障害のある人でもすべて利用できる様にしなければならない」という主旨にのっと り、建築物に対しては「必ず車椅子使用者が入れるスロープを設置しなければならない」と いう事が規定されている。また交通機関に関しても「政府は障害のある人が使えないものは 購入しない」と規定している。ではこの法律に法り、建築物の入り口にスロープを着けた建 築を想定しよう。しかしそのスロープのある入り口は表側では無く裏手に設置され、スロー プがある所まで行くには狭く、行くのが困難、もしくは行く事ができない状態であるとする。 この建築物は障害者にとっては利用しにくい「差別的」な建築かもしれない。しかし法律の「必 ず車椅子使用者が入れるスロープを設置しなければならない」という規定には反していない。 つまり法律にかなっているという状態になってしまっているのである。  このような問題によって必要なのは障害を持った人にとっての理想の環境づくりにおい て必要なのは法律ではなく、 「概念」であるという機運が高まった。そしてロン・メイスによっ て「ユニヴァーサルデザイン」が提唱されたのである。(文2)

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研究背景


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ユニバーサルデザインの7原則 「ユニバーサルデザインの父」とも言われるロン・メイスが提唱した概念である「ユニバー サルデザイン」は「バリアフリーデザイン」 「アダプティデザイン」 「ライフスパンデザイン」 という概念を包括して誕生した。アダプティデザインとは障害などにおいて発生する特別な ニーズを開発当初から想定して製品、環境づくりを行う事。ライフスパンデザインは、若年 層、中年層、高年者といった。あらゆる年齢、世代を超えて使いやすいデザインを想定する ものである。 そしてロン・メイスは1995年に「ユニバーサルデザイン7原則」を作成した。

ユニバーサルデザイン7原則 1. Equitable Use 公平な実用性 2. Flexibility in Use 柔軟性に富む事 3. Simple and Intuitive Use 単純で直感的に利用が可能である 4. Perceptive Information わかりやすい情報伝達 5. Tolerance For Error エラーにすみやかに対応できる 6. Low Physical Effort 労力が少なくて済む 7. Size and Space for Approach and Use 使用しやすいサイズを持つ

原則1:公平な実用性 例:ふれあいの庭(大阪府営大泉緑地) 大阪の大泉緑地にある「ふれあいの庭」は「5感で感じる庭」をコンセプトにしているが そこにユニバーサルデザインの概念が含まれている。例えば植え込みや池を高く設置する事 で高齢者にはかがむ必要なく、車椅子に人にも気軽に植物や水に触れる事ができる。 (図 2-2-3.1)

http://www.osakapark.or.jp/nanbu/ oizumi/main.html

図 2-2-3.1 ふれあいの庭

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原則2:柔軟性に富む事 例:座シャワー(panasonic 電工) 座シャワーは座ったままの姿勢で全身シャワーを浴びる事を可能にしたものである。これ により、高齢者、障がい者の入浴におけるリスク、負担を軽減する事が可能になる。またこ の座椅子は折りたたみが可能であり一般の家庭にも併設可能な柔軟性を持っている。 図 2-2-3.2

http://sumai. panasonic.jp/ bathroom/zashower/

図 2-2-3.2 座シャワー

原則3:単純で直感的に利用が可能である 例:シャンプー容器 シャンプーの容器にはドットが付いており、このドットによって目が見えない人にもシャ ンプーとリンスの違いが判別できる様になっている(リンスにはドットが付いてない)これ は触覚情報によりシンプルで感覚的に判断し、利用する事を可能にしている。(図 2-2-3.3)

http://www.kao.com/jp/

図 2-2-3.3 シャンプー容器

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原則4:わかりやすい情報伝達が行える 例:らくらくホン(docomo) らくらくホンは従来の携帯電話よりも大きな画面で大きな文字によって表示され、かつ音 声読み上げ機能を有している携帯電話の先駆けであった。こういった機能を持った情報伝達 携帯端末が普及する事により、様々な障害をもったい人同士でも適切な意思疎通を可能にし た例である。(図 2-2-3.4)

http://www.nttdocomo.co.jp/product/ foma/easy_phone/

図 2-2-3.4 らくらくホン

原則5:エラーにすみやかに対応できる 例:遮蔽式ドア(docomo) 電車に存在する遮蔽ドアは視覚に障がいを持った人などが「万が一」でホームに飛び出す といった「エラー」に対して事故を防ぐために設置されている。これにより安全性を確保で きるようになっており、リスクを解消して等しく安全に電車を利用する事が可能になってい る。(図 2-2-3.5)

http://www.nabcodoor.co.jp/products/catalog_pdf/ advancedsystem.pdf

図 2-2-3.5 遮蔽式ドア

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研究背景


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http://www.fujielectric.co.jp/about/company/jihou_2007/ pdf/80-07/80-4-12. pdf

原則6:労力が少なくて済む 例:自動販売機(富士電機リテイルシステムズ) 最近よく見られるようになってきたタイプであるこの自動販売機は取り出し口や釣り銭口 を高くする事でかがむ労力を省く事を可能にし、また硬貨投入口を広くする事でにより、硬 貨を投入するという細かい作業を省略している。(図 2-2-3.6)

図 2-2-3.6 車椅子でも購入しやすい自動販売機

原則7:使用しやすいサイズを持つ 例:多目的トイレ 現在障がい者用トイレは「多目的トイレ」と呼び名を替え、ユニバーサルなトイレへと変 貌を遂げた。特に広い空間を設えた事は車椅子のみならずベビーカーを使用する人にも使い やすいものになり、広い空間ゆえに付帯設備の充実も可能にしている。十分な広さによって ユニバーサルを実現していると言っても良い。(図 2-2-3.7)

http://www.toto.co.jp/index.htm

図 2-2-3.7 多目的トイレ

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研究背景


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日本でのユニバーサルデザインの取り組み 日本ではユニバーサルデザインという概念に対して、国土交通省は以下の様な理念に基づ いてユニバーサルデザイン施策大綱を提示している。 「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」というユニバーサルデザインの考え方をふまえ、今後、   身体的状況、年齢、国籍などを問わず、可能な限り全ての人が、人格と個性を尊重され、自由に社会 に参画し、いききと安全で豊かに暮らせるよう、生活環境や連続した移動環境をハード・ソフトの両 面から継続して整備・改善していく。

この施策はユニバーサルデザインを目指すにあたり、多様な関係者による参加、持続的、 継続的な発展(スパイラルアップ)を基本としていく事を目指している。(図 2-2-3.8)

事後評価

http://www.mlit. go.jp/ barrierfree/ transport-bf/ basicplan/guidebook.pdf

情報の共有

適切な実施 維持管理

継続的発展 当事者参加 図 2-2-3.8 ユニバーサルデザインの継続的発展の概念図

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研究背景


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供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|2ー3 日本における 福 祉   バ リ ア フ リ ー の 歴 史

2ー3−1 日本におけるバリアフリーの法整備

ここで日本におけるバリアフリーの法整備、政策の変遷を紹介する。2−2−2の項で述 べたゴールドスミスの著書が発行される以前に1964年の東京オリンピックの後に開催さ れるパラリンピックにおいても障害者スポーツの競技スポーツとしての概念によって大きく 影響を受けている。  後の1970年に日本肢体不自由児協会は、「障害者の生活環境の研究1、車椅子使用者 の生活環境」を発行し、翌年には政令7都市を「福祉モデル都市」として宣言する。またこ の頃から専門家の間では「高齢化社会」という言葉が用いられるようになった。住宅都市整 備公団はこの年に公営住宅の設備などを高齢者配慮するとともに、その際の工事費の増額を 補助の対象とするなどバリアフリーという言葉が身体障害者のみではなく高齢者へも広がっ てきた。この年は「福祉元年」とも呼ばれている。  福祉モデル都市の宣言と共に多くの都市、自治体でもその活動は広まってきた。東京都町 田市は全国に先駆けて「福祉都市整備基準」を作成し、いち早くバリアフリーに対する政策 を進めてきた。またその他自治体も福祉都市を目指して「福祉都市環境整備基準」を作成し、 1981年の国債障害者年の時点では40余の都市が作成するに至った。  80年代以降は建築の分野にもその考えが広まり様々な試みが実現された。1980年に は日本建築学会において、ハンディキャップ特別委員会が設けられると共に「建築設計資料 集成」の単位空間の項に車椅子等身障者関係の資料が集成された。また82年には日本肢体 不自由児協会は、高齢者、身体障害者ケアシステムの開発についての報告書を提出し、高齢 者が身体障害者に加えて一般建築の中に位置づけられるようになる。 後の86年には当時 の厚生省と建設省の連携により「地域高齢者住宅計画(住みよい街づくり)推進事業」が創 設される。89年には厚生省が当時の大蔵省及び自治省の合意の下に「高齢者保健福祉推進 10カ年戦略(ゴールドプラン)」を作成した。

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供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

90年代以降はゴールドプランもありバリアフリーをめぐる様々な法整備が進められる。 94年にはハートビル法が制定され、法規によってバリアフリーの基準を定めたものが誕 生することになる。ここではスロープの勾配や出入り口幅、車椅子専用駐車場の寸法などが 細かく記載されるようになった。 2000年には介護保険制度が導入されるこの都市に交通バリアフリー法が制定される。 ここは細かく入れる?)また「住宅の品質確保の促進に関する法律」が制定されそれに基づ き、「住宅性能表示」が制度化される。 また2004年には障害者基本法が改正、差別禁止条項が追加され、翌2005年には障 害者自立支援法が制定された。 2008年には交通バリアフリー法とハートビル法を統合した「バリアフリー新法(正式 名称入れる)」が制定され、現在に至っている。 なお現在バリアフリー新法においてはその意義を以下のように定めている。 高齢者、障害者等の自立した日常生 活及び社会生活を確保することの重要性にかんがみ、公共交通 機関の旅客施設及び車両等、道路、路外駐車場、公園施設並びに建築物の構造及び設備を改善するた めの措置、一定の地区における旅客施設、建築物等及びこれらの間の経路を構成する道路、駅前広場、 通路その他の施設の一体的な整備を推進するための措置 その他の措置を講ずることにより、高齢者、 障害者等の移動上及び施設の利用上の利便性及び安全性の向上の促進を図り、もって公共の福祉の増 進に資すること を目的とする。 (図 2-3-1.1) http://www.mlit.go.jp/

図 2-3-1.1 移動円滑化の取り組み

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2ー3−2 公共交通に おけるバリアフリー整備

2000年に交通バリアフリー法が制定された事もあり、国土交通省では2004年3 http://www.mlit.go.jp/ index.html

月、公共交通機関の快適性・安心性評価指標 (ICE Index of Comfortable and Easeful public transportation) を提案した。(表 2-3-1.1)これは段差の解消率、駅内の情報のわかりやすさ などの指標を定めたものである。そしてバリアフリー法(新法、旧法から継続)において平 成32年までの公共交通機関におけるバリアフリーの達成目標を設定している。 (図 2-3-1.2)

表 2-3-1.1 ICE の主な内容

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図 2-3-1.2 バリアフリー化の達成目標

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バスのバリアフリー化に対する対応 バスのバリアフリー政策に関しては2005年にノンステップバス導入促進政策を行っ た。これはバス事業者のノンステップバスの導入の経費を補助するものである。この事業で は14億4800万円を投じてノンステップバスの購入の補助を行ったものである。こうし た政策もありノンステップバスの導入率は増えている。(表 2-3-1.2)

表 2-3-1.2 ノンステップバスの車両数推移 http://www.mlit.go.jp/jidosha/sesaku/koukyo/barri_ free/bf_bus/transition.pdf

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鉄道におけるバリアフリー

http://www.mlit.go.jp/jidosha/sesaku/koukyo/barri_free/bf_bus/transition.pdf

鉄道におけるバリアフリーもバス同様に駅の設備のバリアフリー化に対しての支援制度を 設けている。これは電車の設備に関して段差の解消、点字ブロックの設置、駅内情報の伝達 の円滑化などに対して補助金を出す政策である。この政策もあり、現在駅構内のバリアフリー 化は進行している。(図 2-3-1.3)

JR東日本

新川崎→品川

ピーク時混雑率

新小岩→錦糸町

段差解消率

段差解消率

車内快適指標

車内快適指標

ホームLED 設置率 駅構内LED 設置率 車内LED等 設置率 駅員への連絡 のしやすさ 車内インター ホン設置率

ホームLED 設置率 駅構内LED 設置率 車内LED等 設置率 駅員への連絡 のしやすさ 車内インター ホン設置率

総武線快速 横須賀線

東海道線

新大久保→新宿 (内回り)※ 上野→御徒町 (外回り) 段差解消率

ピーク時混雑率 段差解消率 車内快適指標

車内快適指標

ホームLED 設置率 駅構内LED 設置率 車内LED等 設置率 駅員への連絡 のしやすさ 車内インター ホン設置率

ホームLED 設置率 駅構内LED 設置率 車内LED等 設置率 駅員への連絡 のしやすさ 車内インター ホン設置率

山手線

中央線快速

図 2-3-1.3 駅のバリアフリー化の推移

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2ー3−3 地方自治体におけるバリアフリーの基本構想

先ほどのバリアフリーの歴史の項では各自治体が福祉都市を目指して計画を進めてきたと しているが、各市町村には旅客施設を中心とする地区や、高齢者、障害者が利用する施設が http://www.mlit.go.jp/jidosha/sesaku/koukyo/barri_free/bf_bus/transition.pdf

集まった地区(重点整備地区)について、基本構想を作成する事ができるとされている。 ( 図 2-3-3.1)

図 2-3-3.1 バリアフリー基本構想のイメージ図

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http://www.mlit.go.jp/

この基本構想は移動等の円滑化基準への適合義務規定が個々の施設などのバリアフリー化 を図るものであることと比較すると、施設が集積する地区において、面的、一体的なバリア フリー化を図ることをねらいとしている。 この基本構想の作成件数は年々増加している。(図 2-3-3.2)

400

50

375

45

343 322

40 35

252

30

29

28

212

25 189 20 15

15 11

13

10

11 8

15 28

36

47

321

279

300 275 250 225

232

217

350 325

286

200 21

175 150

17

125 9 10

9 5

9

10

9

8

6 4

3

8

5

9

100 75 50

4

3

25

1

0 7

1 2

4

7 10 2

4

7 1 20 0 1

4

7 1 19 0 1

4

7 1 18 0 1

4

7 1 17 0 1

4

4 7 1 16 0 1

3

1

14

13 10

23

312

326 334

261

249

179

62

4

1

2

90

7 1 15 0 1

1

4

5 0

127 156 170 104 117 14

226

291

283

271

7 1 14 0 1

ou-graph2109.pdf

4

bf/basicplan/jurijouky-

13

barrierfree/transport-

5,000

図 2-3-3.2 基本構想作成件数の推移

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2ー3−4 近年のバリアフリー政策の事例

http://www.hotel-juraku. co.jp/minakami/index. html

バリアフリーとビジネス価値 バリアフリーは福祉という面が強いが、ビジネスとしての価値も高まってきている。 中澤信の「バリアフリーは儲かる」ではバリアフリーは一部の人のためのもので、そのよ うな一部の人のためのマーケットは小さいのでバリアフリーは商売にならないと考える人が 多いが、「すべての人にとって優しい」ということを実現するのがバリアフリーなので、実 はそのマーケットは非常に大きく、バリアフリーとは極めてビジネス的な考え方ができると

(文3)バリアフリーは 儲かる 中澤信 PHP 研究所

している。(文3) 例えば、このシルバースターという団体では、高齢化社会を迎えるにあたり、高齢者が利 用しやすい宿泊施設の整備をはかる必要から、厚生労働省並びに関係機関の協力を得て、設 備・サービス・料理面で一定の基準を充足する旅館・ホテルを対象に、全国旅館ホテル生活 衛生同業組合連合会(全旅連)が認定登録する制度を設けている。このようにバリアフリー

http://yadonet2.jp/

の充実は福祉という面以外には優良な施設の指標となり得ているのである。事実観光地にお いてもバリアフリーが整っている旅館・ホテルのみが生き残っている様な場所も少なく無い。 バリアフリーという概念は付加価値として重要な役割を担っている。(図 2-3-4.1)

http://www.hotel-juraku. co.jp/minakami/

図 2-3-4.1 設備、サービスに一定の基準を持 つ旅館に与えられるシルバースター登録制度

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バリアフリー化に伴い、車椅子でもアクセス可能な施設や利用できる駅は整ってきている。 しかし、障がい者が知らない、もしくはどこにあるかがわからなければ適切に利用する事は できない。またスロープを設置して高低差を解消できたとしても、スロープの場所がわから ないと道に迷ってしまい不便になってしまう。このようにバリアフリー化が進行していった としてもバリアフリーに関する適切な情報がない限り意味をなさないのである。 バリアフリー新法においても移動等円滑化に関する情報提供の確保を掲げている。このよ うにバリアフリー化においては高低差の解消といったハード面だけでは無く、適切なバリア フリー情報を提供する「情報のバリアフリー」といったソフト面の整備も重要なのである。 以下、情報のバリアフリーの例をいくつか紹介していく。

○らくらくおでかけネット、えきペディア らくらくネットは全国の鉄道、地下鉄の路線図とバリアフリー情報を中心とした駅案内図 及び駅周辺の案内サイトである。(図 2-3-4.2) エレベータ、エスカレーター、多目的トイレの有無から場所まで駅を利用する時の情報が 一目でわかる案内図「らくらくマップ」をメインに、トイレや出入り口写真、更には駅周辺 の地図が掲載されている。えきペディアは iphone によっていつでも地下鉄の地図情報やバ リアフリー情報を閲覧できる。また情報の書き込み、投稿も可能で、情報を提供しあい発展

http://www.ekipedia.

する。(図 2-3-4.3)

jp/ http://www.ecomor a k u r a k u . j p / r a k u raku/index/

図 2-3-4.2 らくらくおでかけマップ

図 2-3-4.3 えきペディア

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○バリアフリーマップ 自治体が中心となって発信されている情報投稿配信サイト。車椅子用トイレの有無といっ た情報を投稿していく事でバリアフリー情報の拡張、発展も実現している。 下図に紹介しているのは、前の節で述べたバリアフリーに関して先駆けて様々な政策を 行ってきた町田市の作成しているものである。(図 2-3-4.4) 他にも「みんなのバリアフリーマップ」の様に色んな場所で「バリアフリーだな」と思う 場所をアップし、内容を投稿していき、情報を蓄積していく様なものもある。(図 2-3-4.5)

http://barrierfreemachida.com/ http://happybf.com/

図 2-3-4.4 町田市のバリアフリーマップ

図 2-3-4.5 みんなのバリアフリーマップ

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○ AR を利用したバリアフリーの情報提供 AR とは「拡張現実」と呼ばれ、スマートフォンなどを介して情報を現実の環境に合成提 示するものである。 (図 2-3-4.6)佐賀県嬉野市は2010年 7 月 16 日から、iPhone 向けソー シャル AR アプリケーション「セカイカメラ」を使用した情報発信を開始した。市内の施設 80 カ所程度にユニバーサルデザインのエアタグを設置。観光スポットなどのエアタグを含 め、市内の合計 250 カ所にエアタグを設置する予定でありエアタグからバリアフリー情報 を取得する事ができる。このアプリケーションを使う事で、情報が必要になった時にその場 所でのバリアフリー情報の取得が直感的に理解する事ができる。(図 2-3-4.7) http://www.itmedia. co.jp/promobile/ articles/1006/28/

図 2-3-4.6 セカイカメラで映し出される AR タグ

図 2-3-4.7 セカイカメラで表示されるバリアフリー情報

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○状態も考慮して情報を配信するナビゲーションサービス。 国土交通省近畿地方整備局と神戸市保健福祉局が実施する「神戸自律運動支援プロジェク ト」は、ユニバーサル社会の実現を目指し、2004年発足した。身体的状況、年齢、言語 などを問わず、「いつでも、どこでも、だれでも」移動に関する情報を入手できる環境の情 報の構築を目指し、自律移動支援システムの実証実験を行った。(図 2-3-4.8) このプロジェクトに参加しているナビタイムジャパン、KDDI、KDDI 研究所の3社は「健 常者」「車椅子」「ベビーカー」のニーズに合わせ、段差・坂道・道幅を考慮したルート検 索と GPS 衛星波の届かない地下や屋内においても利用できる音声ナビゲーションを開発し、 提供している。ルート検索では、実験エリア内に健常者・車椅子・ベビーカー向けの歩行者 用ルートネットワークを構築。それそれの条件に適したルート検索が可能になる。条件は、 健常者は歩行可能な全てのルート。車椅子は道幅 1.5m 未満・2cm 以上の段差・勾配を避 けるルート、道幅 1.5m 未満・勾配 5cm 以上の段差を避けるルートの2つ。ベビーカーは、 道幅ⅰ m 未満、段数5段以上の階段を避けるルートを設定している。 屋内の現在地特定には、GPS 信号と類似した特徴を持つ IMES 信号を利用する。同実験用 に GPS 衛星波と IMES 信号の両方を受診可能な携帯電話を用意し、それらに対応したトータ ルナビゲーションアプリケーションを開発した。これらを利用する事で、GPS 衛星波の届か ない、地下や屋内でも現在位置の特定が可能になる。地上では衛星から得た GPS 情報を基に、

http://www.kddi. com/corporate/news_ release/2008/1217a/besshi. html

図 2-3-4.8 自律移動支援システムの概要図

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このシステムの実験の結果、エレベーターで地下に下りると、GPS 衛星からの信号が受信 できなくなり、画面上の「GPS」アイコンに × 印がつく。しばらくすると「IMES」のアイ コンが点灯。IMES 局による位置測位が行われて、地図が地下街のものに切り替わる。この 間の処理時間は 30 秒から 1 分程度である。時間がかかるという改善点はあるものの、地上、 地下という空間の変化に対応しながら情報の提供を可能にした。(図 2-3-4.9) 都市部では駅構内や地下街、商業施設が発達しているため、本当の意味で ドア・トゥー・ ドア を実現するには、屋外/屋内でシームレスに利用できるナビゲーションサービスが不 可欠だ。さらにモバイルビジネス全体にまで目を広げると、 屋根がある場所でもナビがで http://www.itmedia.co.jp/ promobile/articles/1006/28/ news093.html

きる ことは、電子クーポンやケータイを使った送客ビジネス、リアルタイム情報の提供サー ビス、マーケティング分野などにおいて大きな可能性を秘めている。 この事例に伴い「いつでも、どこでも」情報を提供する可能性が多いに高まったと言える。 またこの屋内のナビゲーションシステムは電子クーポンやケータイを使った送客ビジネス、 リアルタイム情報の提供サービス、マーケティング分野などにおいて大きな可能性を秘めて いる。

図 2-3-4.9 屋内でもナビゲーションを行うシステム

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|2ー4 海外における 福 祉 ・ バ リ ア フ リ ー の 事 例

バリアフリー、福祉の歴史はスウェーデンに始まり、イギリス、アメリカと浸透していっ た。ここで海外のバリアフリーに関する事例をいくつか紹介する。 スウェーデン ノーマライゼイションの発祥の地であるスカンジナビアのスウェーデンは、福祉の見本と して昔から多く注目されてきた。それは先ほど述べたノーマライゼイションという概念が浸 透し、高齢者、障害者自身も自身の能力を最大限に活用し健常者と同等の生活をする事を望 む傾向と合致している。そのスウェーデンで行われているのが乗り入れバスの制度である。 (図 2-3-4.10) スウェーデンのボロース市では高齢者のために新しい交通システムを開発した。それは サービスルートと呼ばれるもので、高齢者・障害者のモビリティ確保に答えたものである。 サービスルートとは通常の路線バスとは異なり別のルートと時刻表を持ち、車両は車いす使 (文4)(財)日本障害者リハ ビリテーション協会発行 「リハビリテーション研究」 1990 年2月(第 62 号)2 頁∼7頁

用者もアクセスが可能なやや小さめの車両で、前と後ろに乗降口を持つ構造のニーリングバ スである。(図 2-3-4.11) このバスサービスの大きな違いは、輸送のルートが個別に設定されていることである。ルー ト設定に関しては、路線バスが住宅地から中心市街地(繁華街)まで 20 分かかるところ、サー ビスルートは約1時間かかる。40 分も余計にかかるのは高齢者等が自宅からバスの停留所 まで出来るだけ歩かずに済むようにそのバス停間隔は一般路線バスより短い(100 ∼ 120

http://www.tad1999.com/ liftbus.htm

m)距離に数多く設定してあるからである。また、高齢者の孤独感を癒すことも考えられて いる。さらに一般バス路線との関係は、サービスルートだけの停留所は街灯等のポールに紅 白のテープを巻いたものである。このサービスルートを設定したことによって高齢者のバス の利用率が48%増加、総外出量が増加したという。(文4)(文5)

(文5)高齢者・障害者の移 動と交通のフィンランド・ス ウェーデンでの対応 藤井直 人 秋山哲男 沢田大輔 高 橋万由美 2003 土木計画学研究発表 会・講演集

図 2-3-4.10 フレキシブルなバスのルート図

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図 2-3-4.11 スウェーデンのノンステップバス

イギリス イギリスは交通弱者に対しても気軽に外出してもらう環境を目指すにあたり、ショップモ ビリティを導入している。 ショップモビリティというのは高齢者や障害者の方々が日常の買い物や、その他の目的で 外出をするときの支援システムである。買い物のための移動を支援するために、主に電動ス クーターや車いす等の貸し出しを行う事業を指す。 英国のショップモビリティはその多くがチャリティ団体や自治体、またはその合同で営ま れており、その数は 250 以上に及び英国全土(イングランド、スコットランド、ウェールズ、 北アイルランド)に分布している。高齢者や障害を持つ方々、あるいは一時的に移動に障害 http://www.shopmobilityuk.org/

を持ったケガ人等にとって、このシステムは大変助けになっており、最初に設立した 1979 年以来、既に30年以上経過し、その数も年々増加している。 ショップモビリティにおいて重要なのは専用の駐車場および、バス停である。 ケンブリッジのショップモビリティは駐車レーンの間にも遊歩道を設けたり、バス停はト イレ、エアコンが完備しているなど設備が充実している。またショップモビリティに関して 重要なのは施設内の移動のケアも徹底しており、ベビーカーや電動スクーターの貸し出しを 行っているところもある。当然ながらこうした移動機器に対応した道路整備なども行われて いる。このシステムの特徴は自治体が自主的に行っている点である。中には福祉器具の会社 がシステムを運営している所もあり、モビリティの充実が地域の活性化にも直結しているの である。(図 2-3-4.12) このショップモビリティというシステムは日本では「タウンモビリティ」とも呼ばれ広島 市の「らくらくえんオフィス」のように実際に導入している都市も存在する。(図 2-3-4.13)

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図 2-3-4.12 イギリスのショップモビリティ

http://www.c-haus.or.jp/ townmobility/rakurakuen/ index.html

図 2-3-4.13 広島のらくらくえんオフィス

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韓国 韓国でもユニバーサルデザインに対する取り組みは増えている。 東京大学の崔 喜媛の調査では、韓国のユニバーサルデザインに関する研究の論文数は 41件に渡る。また研究が行われた時期は日本とほぼ同じくした1997、1999年をピー クにしてその減少するものの、日本とほぼ同じような水準を維持している。(文6) (図 2-3-4.14) (文6)日本建築学会関東支

また研究の対象として住居空間に関する研究が多く、次に公共機関に関する研究が多く

部研究報告集 II, 建築計画・

なっているのに対し、日本は総合的に網羅した一般論が多く次ぎに公共施設の順に多い結果 となっている。 また研究内容も韓国の場合は現状の評価、チェックから新しい指標の提案する調査型や意 識調査などが多く発表されているのに対し、日本は疑似体験も含めた実験的研究が発表され ている。 この様にお隣の国であってもユニバーサルデザインに関する着眼点やアプローチの仕方に は違いが見られる。様々な国の事例や研究を比較する事は福祉研究の発展において重要な役 割として今後位置づけられると思われる。(図 2-3-4.15) 14 12 10 8 日本

6

韓国

4 2 0 1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

図 2-3-4.14 日本と韓国で発表されたユニバーサルデザインに関する論文数 18 16 14 12 10 8

日本

6

韓国

4 2

難 避

品 部

サ イ ン UD 一 般 ま ち づ く り

設

備 ・ 設

設

施 療

医

空 間 務

育 施

教

空 間

業

居

住

市

設

環 境

0

都

37-40, 2006-02-28

共 施

経済・建築歴史・意匠 (76),

公

都市計画・農村計画・建築

図 2-3-4.15 日本と韓国で発表されたユニバーサルデザインに関する論文研究対象数

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|2ー5 バリアフリー の 次 の 概 念 へ 、 日 本 の 福 祉 の 未 来 これまで福祉の概念、そしてその歴史、海外の事例をまとめてきた。 3つの概念の推移をまとめたものを図に記す。(図 2-5.1)

50s 60s

スウェーデン

アメリカ

日本

ノーマライゼイション バリアフリー

70s

バリアフリー 80s

ユニバーサルデザイン 90s 00s 10s

図 2-5.1 福祉の概念の推移

では今後日本の将来の福祉を考えた上でどのような進め方が必要なのだろうか?

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バリアフリー中心の福祉政策の限界 日本に福祉の概念が入ってきて以降その概念としてずっと踏襲しているのは間違い無く 「バリアフリー」である。現在も福祉にまつわる法規は「バリアフリー新法」と有る様にバ リアフリーという概念が中心になっている。この概念が浸透していったのは、アメリカ発の 概念だから、また先ほど述べた様に品質管理に慣れ親しんだ日本人には支障のあるものを排 除するというバリアフリーの概念が浸透しやすかったと言った種々の理由があるのかもしれ ない。事実このバリアフリーという概念の下でバリアフリー住宅、高齢者施設が計画され、 公共交通機関の高齢者、障がい者のアクセスの確保は少しづつではであるが実現されている。 しかし、このバリアフリー中心の計画には落とし穴が潜んでいる。考えてみて欲しい、こ れはアメリカでは ADA 法によりバリアフリーの確保を法で規定されたが、スロープを設置 してもそこを利用しづらいという問題が発生した様に、バリアが解消されていても利用する 上での「不便さ」というものは0にならないのである。例えば電車を利用するにあたり、コ ンコースとホームを移動する為のエレベータが設置されている。また駅員が乗降の補助をし てくれる。これにより車椅子を利用している障害者にも電車を利用できる環境は整っている。 つまりバリアフリーは達成した、と言えるかもしれない。しかし実際がどうだろうか?エレ ベータを利用するにしても他の健常者が利用して入れず乗るのを待つ、駅員が乗降の補助を してくれるが他の乗客の迷惑にならない様に端の車両まで移動しないといけない、また周囲 から好奇の目で見られてきまずい。といった利用する際に「不便」が残ってしまっているの である。この不便さというものは実は利用する際に大きく影響しており、事実その不便さゆ えに公共交通機関を利用したくないという状況になってしまう。そして結局はその不便さが 外出意欲を阻害してしまう事になり、結果健常者と同じような外出や生活を行う環境が達成 されていない現状にある。  つまり現状においてバリアフリーの政策を可能な限り押し進め、達成したからとしても、 それが高齢者、障がい者にとって「生活しやすい」環境になるかというとそれは違うのであ る。これはバリアフリーという概念における福祉の限界であり、この先に依然残る不便をは じめとした種々の問題に対応していく事が今後の福祉の未来においては必要なのである。

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北欧の福祉と比較して 日本の未来の福祉を考えるにあたり、北欧特にスウェーデンは福祉大国として、多くの場 合に見本にされてきた。しかし、その政策をそのまま日本に踏襲する事にはいくつか問題が 生じる。  まず経済的な理由として、スウェーデンの人口は約900万人と東京都の人口よりも少 ない、そしてなりよりこの福祉大国を支える為に高い納税額が課せられているという点で日 本に置かれている環境とは大きく異なる。またこの福祉大国と呼ばれているスウェーデンも 綻びが見え始めている。スウェーデンでは経済不況に伴い福祉事業の民営化が進められてき ている。本来福祉という政策自体が清算機能が高く無いため公的な力が大きく影響を及ぼす のに対し民営化を進めねばならないというのは、政策自体が破綻した事を示しているのでは 無いだろうか。もちろん、福祉の基準や管理システムは習うものは多いが政策自体は事情が 異なる日本においてそのまま踏襲する事は危険である。 また北欧ではノーマライゼイションという概念が浸透している。このような概念により福 祉が実現しているのは「自己決定」が浸透しているからである。ノーマライゼイションを提 唱したバンク・ミケルセンも「自分だったらどう感じるか、何がしたいか、」を真剣に考え るべきと述べ、ノーマライゼイションには個人が問題に目を向け社会に反映させる行動力が 求められると述べている。しかし逆にいえば自己の決定権を有していても決定する力が無け れば意味が無い。つまり自分の意思決定が難しい人にとってはこの概念は意味をなさないの である。 この様にノーマライゼイションという概念自体は非常に重要であるがハードをそのまま踏 襲する事に対しては日本に関してはいくつか問題が存在しているのである。

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ユニヴァーサルデザインの問題点 ユニヴァーサルデザインに関しては日本でもプロダクトデザインにとってとても大きな潮 流となり、その市場規模も大きい、しかしこのユニヴァーサルデザインにも大きな問題があ る。商品の使いやすさを追求していく事、この事自体が全ての問題の解決になるかという事 を考えると疑問が残る。例えば使いやすい製品が普及することにより、人間が本来持つ残存 能力を損なう恐れが潜んでいる。また誰でも使えるという言葉は聞こえが良いが、それはあ る種グローバル化、画一化にも結びついているのではないか?事実高齢者住宅なので利便性、 安全性を追求しすぎるあまりに、高齢者の自己回復能力を損ねてしまうという事例も実際に 存在する。すなわちユニヴァーサルデザインの概念を突き進めすぎる事自体も問題がある。

この様に福祉に関する3つの概念には問題も潜んでいる、また現状の日本の状態を考慮す る上では限界が存在している。その為には新しい福祉の理念が必要なのである。

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おもてなし社会での新たな福祉概念 「供応福祉 ∼ entaertain wealfare ∼」

日本での福祉を考えるにあたりこの3つの概念、そして海外の福祉事例を考慮して新しい 概念を提唱する。それは供応福祉 エンターテイニズムである。 供応という言葉に含まれるのは「もてなし」という概念であり、日本にも古来から浸透し ている文化でもある。ここでいう福祉におけるもてなしとは何なのだろうか?それは各自の 事情を知り、取り揃えることである。例えば先ほどバリアフリーは実現しても、不便さが未 だにバリアの様に残り続けるのは何が不便であるかという事情を把握されていないからであ る。その不便さに対してのアプローチとして、別の方法を取り揃える事で不便さを把握し、 解消させる事がこの供応福祉の理念である。本来おもてなしというのは自分のできる範囲内 で精一杯に迎える事である。この供応福祉を実現させる事においても重要で大掛かりな設備 のみでは無くできる事を最大限取りはからう。そして何が困っているのか、何をしてあげら れたら相手にとって良いのかを考える事が必要である。(図 2-5.2) 本研究はこの「供応福祉」という概念を建築学的視点においてどのような事を実践する事 を目的としている。

不便に感じている人の気持ちを察し、何をしてあげられるか考え、行動する こと、それが「もてなし」の精神であり今後の福祉において最も大事なこと である。 図 2-5. 2 おもてなしのイメージ

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供応福祉の概念図 他の概念との比較   ここで新しい供応福祉の概念について説明していく。下図は3つの概念である。「ノーマ ライゼイション」「バリアフリー」「ユニバーサルデザイン」を進める上でのプロセスを弁証 法的に示したものである。(図 2-5-1.3) 弁証法とは正とそれを否定する反を定義し、それらを統合した命題を導きだしながら発展 していく手法である。福祉の3つの概念は「できる」「できない」という矛盾する状態を定 義した上で「どちらもできる」という合を導き出していると仮定する。

弁証法

バリアフリー (合)どちらにとっても電車を利用できる Synthese

(合)総合 Synthese

(止揚):バリアを排除する (止揚)

Aufhuben

Aufhuben (正)電車を利用できる (正)定立 These

(反)反定立

(反)高低差がバリアとなって電車を利用できない

These

Untithese

Untithese

ユニバーサルデザイン

ノーマライゼイション

(合)どちらにとっても識別できる

(合)どちらにとってもバスが使える

Synthese

Synthese

(止揚):容器にドットを付ける (止揚):バスの特別ルートの設定

Aufhuben

Aufhuben (正)シャンプーを目で識別できる (正)バスが使える These

(反)バス停が遠くてバスが使えない

These

(反)シャンプーを目で識別できない Untithese

Untithese

図 2-5-1.3 弁証法で示す3つの福祉の概念

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次にこの供応福祉の概念を示す。この供応福祉の概念は先ほど示したバリアフリーの弁証 法的手法で得た合(synthese)の矛盾を提示して、合を導きだす概念である。 ここでは「利用できる」という正の状態を否定する「不便で利用しない」を反として定義 し、そしてその両者を踏まえた上での合を求める方法である。こうする事でバリアフリーの 概念で到達した地点を超える事が可能になる。 またこの概念ではバリアフリーの手法から続いている。そのためバリアフリーという概念 が浸透している日本においてなじみやすい概念となる(図 2-5-1. 5)

供応福祉のイメージ (合)お互いが不便さ無しで使える Synthese

(合)どちらにとっても電車が使える

(反)使えるけど不便で使いたく無い

Synthese

Untithese

(止揚):エレベータの設置 Aufhuben

(正)電車が使える These

(反)高低差があって電車が使えない Untithese

図 2-5-1.4 弁証法で示す3つの福祉の概念

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|2ー6 建築学研究と 福 祉 の か か わ り

2ー6−1 福祉、バリ アフリーに向けた建築学研究

では福祉の研究において建築学はどのように関わる事ができるのか?いくつかの事例を紹 介する。

建築家 外山義 http://kazenomura.jp/

建築家の外山義はスウェーデン王立大学に留学した際に高齢者住居環境を研究、その後北 欧の住環境や福祉を日本に紹介していった。そして後に多くの養護施設の建築に携わった建 築家である。彼の設計した「風の村」は新たな共同体を定義した上で新しい介護の理念を提

(文7)自宅でない在宅――高齢 者の生活空間論 外山義 医学 書院

唱している。(図 2-6-1.1) また彼が特別擁護老人ホームの居住者の生活を調査するにあたり使用した「一分間タイム スタディ」という手法は現在の認知症の研究にも使われいる。この様に建築学の分野から置 く方の福祉を展開したり、また生活調査の手法が実際に福祉研究にも使われる事例である。

(文7)

図 2-6-1.1 風の村

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建築家 ウィリアム・メレル・ボーリズ

近江兄弟社の創設者でもあり、キリスト教の理念と共に多くの建築を日本に残した建築家 メレル・ボーリズ。彼の建築設計及び数々の社会事業の理念はキリスト教の「隣人愛」 「奉仕」 http://www.vories.or.jp/fukushi_ no_sato/index.html

の理念に基づいている。特に今のボーリズ記念病院は建築と自然を用いて、収容された結核 病患者の精神の救済を行った。この隣人愛の理念は今現在も生きており、記念病院をはじめ としたケアハウスや、介護サービスが連携して「里」を形成し、個人の尊厳と生活の質を維 持すると同時に地域への橋渡しを実現している。(図 2-6-1. 2)

図 2-6-1.2 ボーリズ記念病院 http://allxa.web.fc2.com/a-map/ jp_fukuoka/takesue/takesue01. html

建築家 内井昭蔵 ボーリズ同様敬虔なクリスチャンである、内井昭蔵も病気、障がいをもった人にも普通の 人と同じような健やかな暮らしをできるような提案を北九州市の竹末団地にて行っている。 この竹末団地では自然と一体となって共に育む環境を提案している。(図 2-6-1.3)

図 2-6-1.3 竹末団地

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北欧のコレクティブハウス

北欧のコレクティブハウスという概念はもともとは、労働者階級の生活レベルの改善、効 率化を目的として実施された経堂住宅の形態である。それが1930年代に入って、建築家 のスベン・マルケリウスによって、このコレクティブハウスはスウェーデンの都市型生活の モデルとして推奨されうようになった。このコレクティブハウジングという共同住宅での生 活は当時は女性の社会進出などの意図をもっていたが、個人の生活の延長の部分を住人同士 で担い合い、共同で作り上げていく生活形態ゆえに福祉における意味合いが強くなった。 (図 2-6-1.4)

ストックホルムの建築 小川信子、外山義 丸善株式会社

図 2-6-1.4 コレクティブハウス

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アメリカの高齢者住宅 マウント・プレザントにおいてアンソニー・リチャードソン建築事務所はあえて、高層住 宅の敷地に対して、コントラストな住宅を計画した。ランドマークとなり、「高齢者住宅ぽ く無い」印象でむしろ好感を集める事例となっている。(図 2-6-1.5)

高齢者住宅の企画と設 計 湯川利和 鹿島出 版かい

図 2-6-1.5 マウントプレザントの高齢者住宅

またこのゴルダ・マイアハウスは共同エリアに医務室があり、同時に小型の商店が開かれ、 また、都市のショッピングセンターへの輸送サービスも実施している。これは高齢者住宅を 一つの小都市にしている例に近い(図 2-6-1.6)

図 2-6-1.6 ゴルダ・マイアハウス

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建築家 山本理顕 建築家の山本理顕は「共同体」という理念から、高齢社会とその上での福祉のあり方を提 案している。彼は戦後復興によって作られた「1住戸=ⅰ家族」の先の新しい社会と地域の あり方を提唱している。山本は社会学者上野千鶴子との共著「家族を容れるハコ、家族を超 えるハコ」において新しい社会の上での共同体について言及している。そして彼の提唱する 「地域社会圏」においては富山型と呼ばれる小規模多機能共生型施設を提案している。これ はいまや厚生省の事業モデルとして 全国展開されているものであり、民家もしくは民 家改 造型の定員 8 15 名程度の小規模の、通い ( 通所 )、泊 まり ( ショートステイ )、暮らし ( グ ループホーム ) とい う多機能のサービスを提供し、高齢者から、障害者、子供 まで多様なニー ズに応える施設である。これは家族という共同体の概念を新しく定義した上での福祉を検討 している。建築学が社会、都市からのアプローチで福祉に提案している例であるといえる。 (図 2-6-1.7)(文8)(文9) (文8)地域社会圏モデル 山本理顕 中村拓志 藤村龍至 長谷川豪 2010 INAX 出版

(文10)家族を容れるハコ 家族を超える ハコ 上野千鶴子 山本理顕  2002 平凡社

図 2-6-1.7 地域社会圏モデル

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時間バリアという新しい概念 建築学の分野においてバリアフリーの研究は数多く行われている。多くは「現地調査した 上での評価型の研究」、「は動作などを実験的に測定する事で障がいや負担を計測する研究」 が多い、しかし中には新しい問題点を提示した例もある。 石上祐樹(東京大学)の論文では交通バリアフリー法の制定に伴い、建築物や移動手段の バリアは取り除かれてつつあるが実際の介助者の声からは物理的なバリアのみでは無く、時 間的なバリアが存在しているとしている。(文11) こうした時間的なバリアはわかるづらいが障がい者が充実した生活を送れる様になるには 「物理的なバリア」のみならず「時間的なバリア」が重要であるとしている。特に建築にお いては生活者の行動から分析していく事が重要であるとしている。 また筆者自身の卒業論文ではこの時間バリアを普段の移動においても発生しうると仮定し た上でその要因を発見していく研究を行った。この研究において建築空間のみではなく移動 においても時間バリアが発生しうる事を指摘した。(文12)(図 2-6-1.8) (文11)車椅子利用の障害者及びその介 助者との外出行動における時間のバリア に関する研究 石上祐樹

バリア

日本建築学会大会学術講演梗概集 2006 pp.797-798

通れない (文12)車椅子介助時の移動の停滞・ 減速の要因と行動時間の制約に関する研

バリアフリーの実施

究 水落裕樹 学術講演梗概集 . E-1, 建築計画 I, 各種建 物・地域施設 , 設計方法 , 構法計画 , 人間 工学 , 計画基礎 2010, 1039-1040

時間的バリア 通れるけど時間がかかり不便 図 2-6-1.8 時間バリアの概念図

このように建築学から福祉にアプローチする手法は多く存在している。では本研究がどの ようなアプローチをしていくかを述べていきたい。

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2ー6−2 本研究の位置づけ

本研究の位置づけを先ほど述べた建築学における福祉へのアプローチの事例とその他様々 な種類の福祉に関する研究とともに記す。本研究では先ほど述べた福祉における新しい概念 である「供応福祉」に関する研究を行う。それにあたり、どのようなスケールに対応した研 究したか、それがハード面、もしくはソフト面のどこに関わるかを位置づける。  本研究は移動手段による外出意欲の阻害、外出意欲の促進について研究を行った。外出 意欲の阻害、促進を考えるにあたり都市における移動手段、情報に焦点をあてて研究を行っ ているため、ソフト面、ハード面の両面を網羅した研究になっている。また対象としては都 市全体を対象としている。(図 2-6-2.1,2)

都市、社会 本研究

山本理顕

外山義

ソフト面

ハード面

コレクティブハウス ボーリズ、内井らの建築 動作、ディテール

図 2-6-2.1 建築における提案との位置づけ

都市、社会 本研究 時間バリアに関する研究 現地調査による評価型、問題発見型の研究 ソフト面

ハード面

動作の測定、実験的な研究

動作、ディテール

図 2-6-2.2 バリアフリーの研究との位置づけ

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第

2

部

調査編


本研究の流れを下図に示す。本研究では車椅子使用者の移動、外出における負担を明らかにする事を試みる。基礎 調査において負担となる要素を導きだし、定量化する際の適切な調査手法を選択し、本調査を実施する。本調査で 得られた結果から、負担の評価モデルを構築し、そのモデルを用いて、実際の都市を評価するケーススタディを行う。

移動における負担となる要因の推定調査

要因の確定、分析方法決定

コンジョイント分析を用いた、移動における 負担、情報による負担の定量化調査

結果の分析、評価モデルの構築

評価モデルを用いた、実在の都市での車椅子 使用者の移動負担のケーススタディ

Reserch Phase Analyze Phase 研究フロー図


3

基礎調査

3-1

車椅子使用者の時間がかかる不便さに関する調査

3-1-1

調査概要

3-1-2

調査の結果

3-2

車椅子使用者の外出に関する調査(ヒヤリング調査)

3-2-1

調査概要

3-2-2

調査の結果

3-3

車椅子使用者の外出に関する調査(アンケート調査)

3-3-1

調査概要

3-3-2

調査の結果

3-4

調査の考察、本調査への展望


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3

基礎調査

|3  基礎調査 |3ー1 車椅子使用者 の 時 間 が か か る 不 便 さ の に 関 す る 調 査

3−1−1 調査概要

車椅子介助者が「時間ロス」をどのように意識しているか、どういった状況において時間 ロスを意識しているかについて下記のアンケート調査を行った。

実施期間:2009年8月26日∼9月11日 実施団体:介護事業所および障害者団体など計10団体 実施内容:紙面によるアンケート調査用紙を実施団体に配布した。 配布枚数:50枚(うち有効回答数は42枚)

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3

基礎調査

3−1−2 調査結果

◉各設問の回答の結果を以下に示す。  設問:週何回外出(介助者の方は外出支援)を行っていますか?(自由回答)

図 3-1-2.1 一週間の外出回数

設問:外出(外出支援)を行う時の主な外出目的地を教えてください     ( 商業施設、公園、公共施設、医療施設、特に決めない、職場、その他から複数選択回答)

図 3-1-2.2 外出寺の目的地

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3

基礎調査

問:普段の外出(支援)時に時間がかかってしまうと感じることがありますか?    (はい、いいえの2択回答)

図 3-1-2.3 被介助者の回答割合

図 3-1-2.4 介助者の回答割合

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3

基礎調査

設問:(前の設問ではいと答えた方のみ)そのような感じは外出中常に感じますか?     (時間ロスを特定の場所で感じるか、移動中常に感じるかの2択回答)

図 3-1-2.5  外出時に時間がかかると思う状況について(介助者)

図 3-1-2.6  外出時に時間がかかると思う状況について(被介助者)

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3

基礎調査

設問:時間ロスを外出介助時のどういった状況で感じるか?    (介助者の回答のみ)    自由回答で答えていただき、回答を状況毎に分類した。    なお被介助者の回答は少なすぎるため集計できず

図 3-1-2.7 時間がかかり不便と感じる場所の回答割合

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基礎調査

3

設問:こういったものがあれば外出がより身近にできる様になると思うものがあれば教え てください(自由回答) ○介護タクシーを増やしてほしい ○段差を簡単に無くすもの ○高くない歩道、渡りやすい歩道 ○幅の広い道路、ガートレールが狭いこと ○ノンステップバス ○手動の車椅子はヘルパーの負担がかかり外出を控えてしまう。軽い車椅子があれば良い ○ノンステップバス、車両とホーム間のステップをオート化、階段昇降機、歩道の構造、介 護タクシーの増加 ○自宅からの階段、坂道、車いす補助具があるが許可が必要でレンタル料も高い ○行政補助の安い介護タクシーができるのが理想 ○階段近くにエレベータがあると良い ○介助がないと出かけられない人に気軽に外出できる制度 ○外出マップ、BBS など ○車いす専用のタクシーもしくは歩道 ○電車から降りる時の自動スロープ、車いす用トイレ、エレベータ ○電車の運転席に乗り込みスロープを用意して時間を短縮したい ○設備を有効に使ってもらえる為のサイン、困った人に手を差し伸べる心 ○車いす対応バスを増やしてほしい。駅周辺に常駐している車いすトイレ付きヘルパー施設 ○車で移動できれば良いが駐車場が満車であったり目的地から遠い。 ○もっと簡単に車いすで乗り降りできるバス ○ホームと車両の段差を解消し、駅員に頼らず乗り降りできる駅。エレベータが満員だと乗 れない、歩いている人にはエスカレータがあるのだから譲ってくれる様な心のバリアフリー が欲しい(物理的では無い) ○バス停ではなく、より家に近くなるモビリティバスとタクシーの充実、 ○ 交通機関のバリアフリー化は進んでいるようだが、それを扱う乗務員に使い方が解らな いまたは慣れていない人が多いと思うので、そういうところが、改善されればバス・電車等 に乗るときにいちいち心の準備をしなくてすむようになり、外出しやすくなると思う。

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3

基礎調査

◉自由回答の分析:外出の身近になる要素の抽出 「こういったものがあれば外出がより身近にできる様になると思うものがあれば教えてく ださい」という設問に対して自由回答で回答してもらった回答に対し、以下の手順で外出が 身近になる要素の抽出を行った。 手順1:電車、タクシー、バスなどの公共交通機関に対する回答は「電車」「タクシー」「バ ス」などというように個別の交通機関として抽出した。 手順2:段差、狭い歩道といった通路に関する回答は全て「歩道」として抽出した。 手順3:外出マップ、標識、サインなどの情報に関わる回答のうち、モノによる情報は「情 報、モノ」として抽出した。 手順4:情報に関わる回答のうち、ヘルパーの助けであったり、身近な人という様に人的 要因の場合は「情報、人」として抽出した。 なおこれらの抽出はひとつの回答に複数の要素が抽出される場合においてもそれぞれ抽出 するものとする。回答と抽出の例を表 3-1-1.1 に示す。

表 3-1-1.1 自由回答と得られる要素の例

得られた自由回答

抽出される要素

介護タクシーを増やして欲しい

タクシー

設備を有効に使ってもらえる為のサイン

情報(モノ)

困った時に手を差し伸べる心

情報(人)

幅の広い道路、ガードレールが狭い事

歩道

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基礎調査

自由回答に対して要素の抽出を行った結果を示す。(図)

10

9

9 8 7 6 5

5

5

4 3

2

2 1

1

1

情報(人)

その他

0 タクシー

歩道

バス

情報(モノ)

図 3-1-2.8 外出が身近になる要素の抽出結果

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|3ー2 車椅子使用 者 の 外 出 に 関 す る 調 査 ( ヒ ヤ リ ン グ 調 査 )

3ー2−1 調査概要

車椅子使用者の外出に関する調査として、実際に普段の生活で車椅子を使用している方 へのヒヤリングを行った 日時:2011年7月4日 場所:町田ヒューマンネットワーク事務所 対象:町田ヒューマンネットワークのスタッフ1名(普段の生活では電動車椅子を使用 している。)  ※ 町田ヒューマンネットワークとは東京都町田市を中心に活動している障がい者運営 の NPO 団体であり、主に移送サービスなどの活動をしている。

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3ー2− 2 調査結果

ヒヤリングで発せられた車椅子使用者の外出と外出手段、歩道の移動、バリアフリー情報 に関しての発言を整理すると以下の様になった。

◉外出について いつも行く店などは行きつけであったり大抵は決めている。いつもと違ったところに行く 場合は込み具合といった色んな情報を集め、必要なものがそこにしかない時、新しい物がで きたと友人から聞いたときの様にどうしても行きたいところであれば行く。しかしやはり出 かける場所については限定されがちである。

◉外出手段について ある新しい場所に電車、バスの両方で行けると場合、何を利用するかと言ったらやはり電 車らしい、というのはバスは他のお客の視線が非常に辛い、バスの利用者は電車と異なり車 椅子に慣れていない気がする、その気まずさゆえに使いたくはない。バスに関してはプライ ベートではよほどの事が無い限り乗りたいとは思わない。今ヒューマンネットワークではと にかく積極的にバスを利用して、理解を得てもらおうという運動をしようと考えているが普 段からはやはり気まずくで使いたいとは思えない、逆に自家用車、もしくは車が無い人にとっ て介助可能なタクシーがあると非常に使いやすいと思う。

◉歩道の移動について ヒヤリングをしていただいたサイトウさん自身の経験ではあまり思い浮かばない。ただ歩 道が広くて利用しやすかったりすると、ガードレールが無かったり路面がガタガタしていた りと非常に一長一短である事が多い、勾配自体に対してそれほど負担は感じない(電動車椅 子ならなおさら)しかし道路の水平性がやはり非常にネックであり、横傾斜や乗り入れの部 分が非常に歩道としては辛いものがある。しかし電動車椅子に変えると移動範囲が非常に広 がった。普及して欲しい。

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3

基礎調査

◉バリアフリー情報に関して 基本的に行き慣れた所を多く利用するので、情報を取得する事は普段は殆ど無い、携帯情 報端末は充実してきているが、スマートフォンのタッチ操作は非常に不便で使えない。もっ と使いやすいものになって欲しい(新しいテンキータイプのスマートフォンもあるがテン キーでは操作が完了できない。もう少し普及すれば使えるようになるのでは これは障害の度合いによるのかもしれない) 町田市にはインターネットのバリアフリーマップがある事は知っているが実際使ったこと はない 情報としてもっとも有用なのは口コミを初めとする人経由の情報というのが一番多い、昔 から掲示板や時には電話などで情報を共有していた。たとえ、ネットなどでバリアフリーが 充実しているという情報があっても、知ってる人や同じ状態の人が利用したことがあるとい う口コミがあるだけ、行きたいと思える気持ちがずっと増す。mixiを使った交流はあり、 ネットや掲示板も利用する以前は電話やクチコミ。PC系の普及は大きい  物理的情報より口コミ、人的情報の方が圧倒的に効果が高い。ナビtimeタイプよりぐ るなびタイプのツールが便利。『最重要ファクターは知ってる人が行ったかどうか』。お店に 行って入れないとすぐ探せない、変わりがすぐ探せない→より詳しい情報(同志の情報)が 必要である。

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69


基礎調査

3

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|3ー3 車椅子使用 者 の 外 出 に 関 す る 調 査 ( ア ン ケ ー ト 調 査 )

3ー3−1 調査概要

ヒヤリングで得られた発言を検証する為、車椅子使用者へのアンケート調査を行った。

日時:2011年11月∼12月 実施対象:介護施設の入居者、移送サービス団体の利用者、障がい者 NPO 団体、車椅子 スポーツのスポーツチームに所属している選手、車椅子スポーツ大会に見学に来ていた車 椅子使用者 実施内容:主に紙面でのアンケート調査を行った。アンケート調査を行うあたり、実施 団体へ直接訪問、依頼した上での回答、承諾を得た上での WEB 上のアンケートにて回答を してもらった。なお郵送で回答してもらう回答者には着払いで郵送できる様にすることで 回収率を上げる事を試みた。 回答数:170部アンケートを配布し回収数は80部となった。そのうちの有効回答は 76部であった。 なお回答者の属性は以下の様になった。 60

56

50

40

40

30

30

20 10

57

60

50

3

2

0 介助用車椅子

自走式車椅子

電動車椅子

20

20

15

その他、未回答

図 3-3-1.1 回答者の使用している車椅子

10 0

男性

女性

図 3-3-1.2 回答者の性別

25

22

20

20

15 10

10 5 0

7

7

40代

50代

7

3 0 10代

20代

30代

60代

70代

80代以上

図 3-3-1.3 回答者の年齢

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70


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3

基礎調査

3ー3−2 調査結果 アンケートの各設問の回答の結果は以下の様になった。 設問:あなたの外出の仕方について教えて下さい。(選択回答)

35 30

30

28

25 20

17

15 10 5 0

1:特定の場所しかいかない

2:色々と行く

3:特に決めない

図 3-3-2.4 外出に仕方に関する回答数

設問:あなたの普段の生活の外出の満足度ついて教えて下さい。(選択回答)

30

27

25

23

20

17

15 10 5 0

5

4

1:全く満足してない

2:あまり満足していない

3:どちらともいえない

4:概ね満足している

5:とても満足している

図 3-3-2.5 外出に仕方に関する回答数

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71


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基礎調査

3

前の設問と「あなたの普段の生活の外出の満足度ついて教えて下さい。 」の回答をクロス集

計したものを下に示す。

100% 90% 80% 70% 60% 概ね満足している

50%

どちらともいえない あまり満足していない

40%

全く満足していない

30% 20% 10% 0% 特定の場所しか行かない

色々な場所に行ってみる

特に決めていない

図 3-3-2.6 外出の仕方と満足度のクロス集計の結果 表 3-3-2.1 クロス集計の回答の表 特定の場所しか行かない 色々な場所に行ってみる

特に決めていない

合計

全く満足していない

0

2

2

4

あまり満足していな

3

8

5

16

い どちらともいえない

6

8

12

26

概ね満足している

6

11

4

21

設問:外出の満足度について、その理由を教えてく下さい(自由記述)

○自力での移動は思い通りにならないため(介助が必要):満足度2 ○主に電車だが、電車との最後尾の車両となるため、混雑時のホーム移動が必要、バスではノンステッ プバスを待つと1時間以上待つことになる。:満足度2 ○満足はしてないが、仕方ない:満足度3 ○電動とはいえ、段差や他の通行車両などの注意がいるため:満足度3 ○道路が狭く自転車などが走っていて困る:満足度2 ○自分で移動できないから:満足度1

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基礎調査

3

理由の自由回答の続き ○自走で行ける所が少ない:満足度1 ○都内は入れない店が多い:満足度4 ○段差、階段があるため、あと気持ちばかりのスロープしかない:満足度3 ○電動車椅子だとバリアフリーの有無で「行ける」「行けない」が決まってしまうので満足とは言え ないが、特定の場所に行くことが多いのでどちらともいえない。:満足度3 ○移動手段は殆ど自家用車であるが、ドライブがすきなので、ほぼ満足している:満足度4 ○住んでるとこの土地柄だが、バスが少ない:満足度3

設問:普段どのような交通機関で外出をしていますか?(選択回答)

60

57

50 40 30 20 10 0

1:自家用車

2

2

2:タクシー

3:バス

6

4:電車

図 3-3-2.7 外出に使用する交通機関について

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3

基礎調査

設問:バスを利用する際に不便だと思う事を教えて下さい。(最大2つまでの選択回答)

50 45

45 40 35 30 24

25 20 15

12 9

10 5 0

1:周囲の目線が気になる

2:係の人に手伝ってもらう事が気 になる

3:狭い事が気になる

4:乗降に時間がかかる事が気にな る

図 3-3-2.8 バスを利用する際に不便である要素

設問:電車を利用する際に不便だと思う事を教えて下さい。(最大2つまでの選択回答)

40

34

35

29

30

25

20 15

15

10

5

0

5

1:周囲の目線が気になる

2:係の人に手伝ってもらう事が気になる

3:狭い事が気になる

4:乗降に時間がかかる事が気になる

図 3-3-2.9 電車を利用する際に不便である要素

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3

基礎調査

設問:普段の外出においてバリアフリー情報を取得していますか?(選択回答)    使用車椅子とのクロス集計を行った結果も記す。

30 26 25

20 17 15

14

10

9 6

5

0

1:必ず取得

2:多くの場合取得

3:取得する事がある

4:取得する事殆どしない

5:取得を全く行わない

図 3-3-2.10 バリアフリー情報の取得に関する結果

100% 90% 80% 70% 60%

情報の取得を全く行わない 情報の取得はほとんど行わない

50%

情報を取得する事がある 多くの場合、情報を取得する 必ず設備に関する情報を取得する

40%

無回答 30% 20% 10% 0% 介助用車いす

自走式車いす

電動車いす

図 3-3-2.11 使用車椅子とのクロス集計した結果 表 3-3-2.2 使用車椅子とのクロス集計した回答数 必ず設備に関する情報 無回答

を取得する

情報の取得はほとん 多くの場合、情報を取得する

情報を取得する事がある

ど行わない

情報の取得を全く行わない

介助用車いす

0

1

1

1

0

0

自走式車いす

3

5

11

23

9

6

電動車いす

1

3

5

2

4

0

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3

基礎調査

設問:外出に際に最も多く利用する情報の取得方法を教えて下さい。(選択回答)

1.PC を利用する

2. 紙媒体を利用する

50

3. 伝聞情報を利用する

45

45 40 35 30 25

20

20 15 10 5 0

3 1:インターネットを使用

2:紙媒体を使用

3:伝聞で取得

図 3-3-2.12 利用する取得方法の結果

100% 90% 80% 70% 60%

伝聞情報で取得する

50%

紙媒体で取得する インターネットで取得する

40%

無回答

30% 20% 10% 0% 10代

20代

30代

40代

50代

60代

70代

図 3-3-2.12 年齢とのクロス集計の結果 表 3-3-2.3 年齢とのクロス集計回答数 無回答

インターネットで取得する

紙媒体で取得する

伝聞情報で取得する

10代

0

3

0

0

20代

0

14

0

4

30代

3

12

0

4

40代

0

5

0

0

50代

1

3

2

1

60代

5

3

1

1

70代

5

0

0

2

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基礎調査

3

設問:(前の設問でインターネットを利用と答えた方のみ)どのようなカタチでインター ネット情報を取得するか教えてください。(選択回答)

1.PC で取得する

2. 携帯電話で取得する

3. スマートフォンで取得する

38

40 35 30 25 20 15

11

10

6

5 0

1:パソコン

2:携帯電話

3:スマートフォン

図 3-3-2.13 ネット情報の取得方法の結果 100% 90% 80% 70% スマートフォンで取得す る 携帯電話で取得する

60% 50% 40%

パソコンで取得する

30% 20% 10% 0% 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代

図 3-3-2.14 年齢とのクロス集計の結果 表 3-3-2.4 年齢とのクロス集計回答数 パソコンで取得する 携帯電話で取得する スマートフォンで取得する 10代

3

0

0

20代

12

2

3

30代

10

1

3

40代

3

2

0

50代

3

0

0

60代

3

0

0

70代

0

0

0

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基礎調査

3

(前の設問で)なぜその方法で情報を取得するのか教えて下さい(自由記述、PC のみ回答が得られた。) ○画面が大きいから:PC ○早いから:PC ○一番確実に情報が得られると思うから:PC ○情報量が多いし、すぐ得られるため:PC ○見やすい、速度などストレスを感じない:PC ○使いやすいし情報の幅が広いから:PC ○人の手を借りず調べられるから:PC ○手が不自由なためパソコンのキーボードやマウス ( トラックボール ) をカスタマイズしているので 操作しやすい。通信速度が速い。:PC ○一番みやすいため:PC ○やりやすいから:伝聞

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3

基礎調査

設問:ある施設を利用する事を想定して下さい、どのようなバリアフリー情報が得られる と行ってみたいと思いますか?(選択回答)

施設の詳細情報

P

W.C

1. アイコンなどで設備が表示されている。

2. 設備の写真が掲載されている

3. 設備の内容が文章で表示されている

4. 使用した感想が掲載されている。

45 40

40 35 30 25

25

20

18

15

12

10 5 0 1:アイコン、ピクトグラム

2:設備写真

3:文字情報

4:レビュー、感想

図 3-3-2.15 提示されてると行ってみたいと思える情報の結果

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基礎調査

3

設問:バリアフリーに関する情報を取得する際、どのようなタイミングで取得しますか? (選択回答)

60

56

50

40

30

20

10

7 2

0 1:外出前

2:外出中

3:その他

図 3-3-2.16 バリアフリー情報取得のタイミング

設問:こういうものがあったらもっと外出したくなると思うものを教えて下さい。(自由 記述)

○自力歩行と車椅子使用であるが、坂道、階段が多いです。エレベータを使用したいと思っ ても、入り口から遠く車から降りて移動、利用するまでが大変です。 障がい者となる前はわずかな段差、距離であったものが差の大きさを感じる。 無理していどうして転倒すると怪我だけでなく、立ち上がり、姿勢を直すのが困難であり、 精神的な負担も大きい、トイレも困る、障がい者用トイレが少ないだけでなく、普通のトイ レも段差が多い、狭い、手すりの無いところが多い、電動車椅子もバッテリーが切れると自 力移動が困難になり、充電できるところをさがすのが大変である。長寿命のバッテリーが欲 しい、あと価格が高い。

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基礎調査

3

○この20年あまりで各駅のエレベーター、車椅子トイレも公共の場では困る事はありま せん。お茶の水駅のエレベーターが無いくらいでしょう。厚木駅には d スロープの設置はな かった。 上野駅に10年余前に各ホーム、出口に28基付設され、バリアフリーの補助を駅員にし てもらえた。新宿南口の新しいホテルほど出入り口ドアが狭すぎる。 例えば、橋本駅の図書館では、必要な資料をコピーを願いし、コーヒーを飲んでタバコを 楽しんでいると図書館の職員が対応してくれる。まちづくりは、いかに地域の理解と協力が 必要であるが、町、人が好きである事が鍵なのに、町田市は地域住民の横のつながりが大事 だが会話する機会がない。 ○出かける前に下見を必ずする。トイレの見取り図が欲しい、一般的に便座の位置がその 部屋のコーナー部分の壁面に平行に設置されている場合が多い、利用者は意外と便座に真っ 正面に行く方向が多い、一番困るのは便座に真正面に行きたいが丁度背中方向に手洗い用器 材の大小があるが、大きいものはでっぱりすぎて、車椅子が便座に真正面にならず、斜めに しかもっていけない。 ○バリアフリーも大変充実している、一番困るのはトイレ、施設内の設備は良くても一般 道のアクセスがもう少し充実してれば良い、其の為外出を控えることがある。 ○路線バスに電動リフトがあると、乗り降りの時間が短縮できる。 ○新宿駅の乗り換えの時に10∼20分待たされるので、新宿乗り換えの時は気が重い。 ○バス、電車の不便さエレベータが無い事、トイレが少ない事の方が不便。 JR などはまだまだエレベータが無い所が多い、私鉄でもエレベータの設置場所がわから ない事が多い。大江戸線はとんでもないところにエレベータがある。駅の車椅子トイレを健 常者が利用している。スロープがあってもわたれない事が多い。 盲人の為の音声付き、横断歩道を多くしてほしい。 ○障がいの偏見をなんとかしてほしい。 ○車椅子使用者が運転する車が駐車する場所が確保されていると安心して外出できる。 坂がなくなれば良い、歩道が広い方が良い、

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基礎調査

3

○車椅子用のエスカレーター ○駐車場に関する情報がない ○車椅子トイレなどの普及がふえてくれれば良い。 ○車椅子トイレ、パーキングを増やしてほしい ○車椅子で動ける環境が整っていると外出意欲につながる。 ○一元化されたサイトが欲しい、飲食店情報、乗り継ぎ、トイレなどが特に ○比較的段差が少ない方が良い ○専用のものより既存のものを少し変えるだけで、多くの人が利用できる様にならない か? ○広く舗装された歩道、車椅子が入りやすい建物(エレベーター含めて)、車椅子が利用 しやすい公共交通機関、国の福祉に対する理解度 ○具体的に言えないのですが、気軽さの情報 ○アウトドアでがんがん使える車椅子があればよいと思います。 ○居酒屋や食事処が車椅子でも容易に入れること。 どこ行っても車椅子トイレがあるこ と。 なるべく人にお願いしなくても済む交通機関。 ○身障者用トイレを増やしてほしい、専用トイレがあってもマークが無い時がある

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基礎調査

3

|3ー4 考察と本調 査 へ の 展 望

基礎調査の結果から以下の様な事がわかった。

○車椅子を使用する人にとって外出における時間ロスの存在は認識されておりまた解決を 望まれる問題であると考えられる。 ○ また時間ロスが外出時においてどこでも感じるのか特定の場所で感じるかという質問 では被介助者が常に感じるという回答が多く、介助者は逆で特定の場所で感じるという回答 が多かった。これは介助者自身は普段は時間ロスの存在を全く気にしない生活をしている為、 普段より時間がかかるという認識が顕著に現れる、または被介助者は健常な状態との比較が できない為、常に不自由と感じるのではと思われる。 ○ 時間ロスを感じる状況としては駅という状況が多かった。また駅の中でも改札、エレ ベータ、ホームと車両との隙間、駅員の対応といった様に多くの要素が見られた。同様に電 車を含めた乗り物の乗降に対する意見も多かった。また要望としても安値の介護タクシーと いった気軽な移動機関に対する要望、そして人の心遣いという意見が多く見られた。 ○自由回答の抽出から、外出が身近になる要素を自由回答してもらった回答に対して要素 抽出を行ったところ、歩道に対する回答が一番多く、その次にタクシー、バス、電車といっ た公共交通に対する要素が多く抽出された。 ○また外出の仕方と外出の満足度の関係性をクロス集計で見ると、特定の場所に決める、 色々言ってみるという様に、外出に対して計画性を持っている人に対しては外出の満足度が 高い事がわかった。つまり、外出の目的地に対しての明確な情報が外出の満足にもつながる と考えられる。 ○バリアフリーの情報はインターネットで取得する人が多いが、年齢が上がるにつれ、伝 聞情報の割合が多い結果となった。またインターネットで取得する場合も一番利用するのは パソコンであり、携帯電話やスマートフォンは身体の状態もあり、あまり使用する人がいな い結果となった。またバリアフリー情報は外出前に取得する事が多い結果となった。

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3

基礎調査

○また車椅子使用者が普段外出で最も使用しているのは自動車である事がわった。この事 から、自動車でアクセス可能な環境は外出の意欲の向上につながる事が考えられる。またバ ス、電車の不便な点を選択してもらうと、「係の人に補助される事」「時間がかかる事」が多 い事がわかった。 ○同様に外出の満足度とバリアフリー情報の取得との関係も同様にクロス集計したとこ ろ、外出の満足度が高い人は情報の取得を行っている人に多く見られた。 (図 3-4.1, 表 3-4.1) ○またバリアフリー情報の取得方法を比較すると年齢毎に取得の方法が異なる事がわかっ た。この事から各人に応じたバリアフリーの情報発信が重要であると考える。

100% 90% 80% 70% 60% 50% 40%

とても満足している 概ね満足している

30%

どちらともいえない あまり満足していない

20%

全く満足していない

10%

い わ

わ

く 全 を 得 取 の 報

の 報 情

情

取

情

得

報

は

を

ほ

取

と

得

ん

す る

ど

行

行

が 事

取 を 報 情 、 合 場 の く 多

な

な

る あ

す る 得

す る 得 取 を 報 情 す る 関 に 備 設 必

ず

い

0%

図 3-4.1 バリアフリー情報の取得と外出の満足度の関係 表 3-4.1 バリアフリー情報の取得と外出満足度のクロス集計の回 必ず設備に関する情報 を取得する 全く満足してい ない あまり満足して いない どちらともいえ ない 概ね満足してい る とても満足して いる

多くの場合、情報を取得する

情報を取得する事がある 情報の取得はほとんど行わない 情報の取得を全く行わない

0

2

0

1

0

3

1

4

3

3

2

7

13

4

2

3

6

7

5

1

1

0

2

1

0

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基礎調査

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◉本研究における仮説とその検証方法 基礎調査から以下のような仮説を得た。 ○不便さと外出の負担、外出意欲の阻害の解消の為の供応福祉的アプローチ 今回の基礎調査から、現在車椅子使用者にとってアクセスできる環境が少しづつだが達成 されてる状況ではあっても、時間がかかるなど外出に不便さが残り、それが負担となって外 出意欲の阻害につながると考えられる。その為この外出意欲の阻害を解消し、外出意欲が向 上していくことによって健常者と同じ様な気軽な外出が行える様な環境へとつながる。そ うする事によって背景で述べたノーマライゼイションの概念の実現にもつながると考えられ る。またこの不便さの解消の為に重要なのは「不便さが何か?」を把握し、その不便さに対 処するにはどうしたらいいかを検討する事である。またこれは不便さを改善する為の提案を していく事を主眼に置いた新しい福祉概念である「供応福祉」へとつながる提案となる。 ○交通手段の不便さの解消の限界 身近になる要素、歩道と交通期間、情報が重要である事がわかった。その為交通機関の不 便さの解消および情報の充実が外出意欲の向上につながると考えられる。しかし、交通機関 の不便さとして多くあげられたものとして、「時間がかかる事」「係の人などに手伝ってもら う事が上げられた。これらを解消するにはドア to ドアを充実させる事、ノンステップな交 通機関の更なる充実などが解決策として考えられる。しかし独力での移動が必ずしもできな い程度の障がいを持つ人も存在する。また安全の対応から補助を行わないというのは交通機 関においては不可能である。つまり交通機関の不便さの解消にはシステム、ハードの性能上 限界があり、健常者と同じ「ノーマル」になる事は非常に困難である。

図 3-4.2 バリアフリー化されても残る不便さ、負担

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基礎調査

○不便さの分析∼外出意欲阻害要因の特定∼ 基礎調査の考察から車椅子使用者の外出時の負担、不便さを分解していき、車椅子使用者 の外出における不便さを構造化し、それが何に影響しているかを考察する。 まず調査で得られた負担、不便さが一体どこに起因しているかを「自分自身の状態によっ て発生する」「周囲の環境によって発生する」2つのどの要素を含んでいるかを当てはめた。 そして次にそれらの要素が何によってもたらされるかを考察した。 次に分類された各負担、不便さの要素が何に起因しているのかを当てはめてみた。 下図をみてもらうとわかる様に、不便さは使用する車椅子の状態、利用する移動手段手段 の種類、そして時間によって発生する事がわかる。つまり、不便さ自体をさらに分解すると、 先ほど述べた要素の残り二つである「時間がかかる不便さ」「情報の無い事」に帰着する事、 そして更に使用している車椅子の種類にの4つに帰着する事がわかる。(図 3-4.3) もちろんこの各要素が影響に及ぼす度合いは同じとは限らない。この4つを包括的に捉え る事が負担、不便さを明らかにするにあたり重要である。

不便、負担

自分自身の状態に影響する

交通機関を利用する際の身体的負担

移動に使用する車椅子の種類

不安

周囲の環境が及ぼす

利用に時間がかかる事

バリアフリー情報

介助、補助される事

時間

周囲の視線

移動手段の種類

図 3-4.3 外出における不便さの関係図

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基礎調査

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○不便さに対する建築学的アプローチ∼供応福祉実現のための建築計画的提案∼ ではこの不便さの解消に限界がある状況においてどのような事が実現できるかを考える。 ここで仮説として先ほど述べた様に車椅子を使用している障がい者は外出する際の目的地を 「行きたい」と判断するにあたり、「移動手段によって生じる不便さ」「バリアフリー情報が あるかないかによる安心、不安」「時間がかかる不便さ」によって生じる負担を総合的に判 断しその目的地に「行ってみたい、行っても良い」と判断し、外出を決定するのではないか と仮定する。そしてそれらの影響を及ぼす度合いは使用している車椅子によって異なると仮 定する。 この判断は健常者の外出の際の目的地の決定にも近いが、障がい者の場合、その要素が健 常者のそれとは異なり、よりバリアフリー設備や情報などを加味した上での判断が必要であ る。そしてその判断を考慮した上で適切な移動計画、交通計画を提案していく事は先ほど述 べた「解消に限界のある交通機関の不便さ」を包括した総合的な提案につながり、建築学的 に交通手段、情報を網羅した都市計画を提案できれば、外出意欲を総合的に高め、外出しや すいまちづくりができる様になる。 つまり、総合的な計画によって都市のあり方を提案できる建築計画の分野においてこそこ の既存の問題への対応ができるのである。

外出意欲 goin g-out Volition

図 3-4.4 外出意欲と不便、時間、情報の関係

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基礎調査

3

○本研究の手法の提案∼天秤にかけるという事∼ この3つの要素を総合的に判断するにあたり、「天秤にかける」という事を考える。私達 はあれもこれもしたい、もしくはしたくないという「欲求」を持っている。しかし現実には 全てを得る事は不可能である。場合複数の選択肢を「天秤にかけ」取捨選択を行うのである。 この天秤にかける視点は様々に存在するが本研究では、この天秤の考え方を用いて「不便さ の選択」の基準を明らかにしていく。 例えば今回の基礎調査では普段外出でも最も多く利用しているのは「自家用車」であった が、他の移動手段はほぼ横ばいであった為、移動手段の中で優劣を付けるのは難しい。また、 時間や情報が加味されるとその選択がどの様に変化するのか?例えば「バスで短時間で行く」 事と「長時間かけて車で行く」事のどちらの方が外出の負担が低い方法なのかを判別する事 はできない。そこで本調査では総合的な分析を行っていく。

図 3-4.5 不便さの天秤にかけるイメージ

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88


4

本調査

4-1

コンジョイント分析について

4-2

調査概要

4-2-1

コンジョイント分析の設計方法

4-2-2

本調査の進め方


供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

4

|4  本調査 |4ー1 コンジョイン ト 分 析 に つ い て 本調査はコンジョイント分析を用いて調査を行う。 コンジョイント分析とは、マーケティングの分野で主に利用する実験計画法である。商品 やサービスの持つ複数の要素について、ユーザーがどのような点に重きを置いているのか、 ユーザーが最も好む要素の組み合わせを定量的に探るための調査手法である。 実際に商品を選ぶときなどは、「この程度の性能だけどこの価格なら妥当」「A という機能 は無いけど B という機能があるため、こちらの方が良い。」と言う様に、個々の要素の比較 では無く、要素の組み合わせに対して総合的な評価と判断を行い、最終的な選択を行ってい る。コンジョイント分析で「組み合わせにより決定される選択順位」の根拠を数値で表現す る事が可能になる。 ◉コンジョイント分析の例 不動産の物件において重視される物件選択の際の駅からの「距離」、「部屋の広さ」、「駐車 場の有無」といった種々の要因について購入者はどの要因に重きをおいて決定をしているの かを定量的に分析したい場合を考える。この際に回答者に各要因を重視する度合いを回答し てもらうとする。しかし、これら3つの要因はどれも物件選びに重要な要因であるため、重 要度を評価してもらうとみな同じ回答になってしまい、優先度をはかる事ができなくなって しまう。(図 4-1.1)

駅からの距離

部屋の広さ

駐車場の有無

駅からの距離

部屋の広さ

駐車場の有無

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

どれも重要なので相対的な判断ができない

図 4-1.1 SD 法などで回答してもらった例

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90

本調査


供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

4

しかしコンジョイントカードを用いる事で、各要因の優先度を定量的に明らかにする事が できる。更にこの定量化された評価値を用いて、実際の物件を評価するケーススタディを行 う事ができる。(図 4-2.2)

要因水準の表  要因

水準

駅からの距離 500m 6畳

部屋の広さ

1000m

1500m

10畳

駐車場の有無 無し

有り

1.000 0.800

0.500 0.400

0.750

0.300

0.600

0.200

0.400

0.400

0.100

0.200

0.000

0.000

-0.100

6畳

-0.200

-0.400

-0.200

500m

1000m

1500m

-0.300

-0.250

-0.400

10畳

-0.400 -0.500

-0.600

駅からの距離の効用値

-0.500

部屋の広さの効用値

0.150

0.133

相対重要度 90

0.100

76.89

80 70

0.050

54.33

60 50

0.000 無し

有り

40

-0.050

30

-0.100

10

-0.150

0 駅からの距離

-0.133

各水準と効用値の表 水準

駅からの距離 500m

部屋の広さ 駐車場の有無

駐車場の有無

相対重要度の表

効用値 0.750

要因

相対重要度

1000m

-0.250

駅からの距離

54.33

1500m

-0.500

6畳

-0.400

部屋の広さ

31.22

駐車場の有無

23.11

10畳

0.400

無し

-0.133

有り 定数

部屋の広さ

各要因の相対重要度

駐車場の有無の効用値

要因

31.22

20

0.133 3.500

評価の例  例えば  「駅から 1000m、10畳、駐車場無し」の物件は評価すると

評価値 Q=(-0.250)+0.400+(-0.133)+3.500=3.517 となる 図 4-1.2 コンジョイント分析による評価

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91

本調査


4

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

本調査

|4ー2 調査概要 4−2−1 コンジョイントカードの設計方法

本調査では先ほど説明したコンジョイント分析を用いて調査を行う。本調査は次の2つの コンジョイント分析選択実験を行った。 ①:移動手段、移動時間、情報の有無による選択実験 ②:バリアフリー情報の内容評価による評価実験 ①移動手段、移動時間、情報の有無による選択実験 ①の選択実験を行うにあたり、要因と水準の設定と基礎調査の結果から行った。 (表 4-2-1.1) 基礎調査の考察とそこで得た仮説を元に外出の負担の選択される要因として「移動手段」 「時間」「情報」を要因として設定した。 移動手段は車椅子使用者が外出によく用いる「自家用車」「バス」「電車」「直接移動(移 動手段を使用しない)」水準に設定した。 ※ なおここで言う「自家用車」は自分で運転できる車、もしくは家族や知り合いに運転 して送迎してもらう車を使用する事を指す。尚自家用車を持ってない回答者に関してはサン プルとして使用はしていない。 移動時間は外出介助サービスの基本単位時間として多く用いられる「30分」とその2倍 の「60分」を水準として設定した。 バリアフリー情報に関しては「自分が外出するに当たり十分な情報がある」「自分が外出 するにあたり十分な情報が無い」の2つの水準を設定した。これは情報の内容は多岐にわた り水準が増えすぎてしまい、判定が出づらくなる為「十分な情報」の有無の2水準を採用した。 なお情報の内容を定量化するに当たり②の実験を行っている。 これらを総当たりで行うと16通りの組み合わせとなるが、SPSS17.0J コンジョイントを 用いて必要な組み合わせ8通りにまで組み合わせを絞った。 表 4-2-1.1 要因水準の表

要因

水準1

水準2

水準3

水準4

移動手段

バス

直接移動

電車

自家用車

時間

30分

60分

情報

無し

有り

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供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

4

カードの作成 調査を行うにあたり、各組み合わせに対応したコンジョイントカードを作成した。 カードには外出の際に使用する移動手段、そして所用時間、そして「バリアフリー情報が 有る、無い」が記載されているものを各カード作成した。 回答者はこのカードを見てこれらのカードの行き先を「行きたい、行っても良い」という 順番に並び替えてもらい、その順位を回答してもらった。(図 4-2-1.1)

カード1 W.C

カード7

カード2

・・・

P

1位

2位

3位

1

7

2

4位

順位を回答欄に記入して下さい。

行きたいと思える順位ごとに並べて

コンジョイントカードの説明 カード番号

利用する際の交通手段を示しています。 バスで移動:バスを主に利用します

カード1

電車で移動:電車で主に移動します。

交通手段 バスで移動

ど)にのせてもらい移動します。

移動に要する時間 30分

直接移動:交通手段を利用せず車いすで直接移動します。

自家用車で移動:自分(もしくは知人の車、移送サービスな

目的地に関する情報 有り

W.C

目的地に到着するまでの時間を表しています。

P

目的地のバリアフリーの情報の有無を示しています。 有りの場合、自分の外出に必要な情報が全て得られ ると仮定して下さい。

30分

左図の場合 バスで移動して所用時間30分 目的地のバリアフリー情報は有りという状態です。

(注) :バリアフリー設備に関する情報は下図の様なバリアフリー設備の状態をインターネットなどで    確認ができている状態です。今回は下図の様な設備はすべて整っているという情報を確認でき    ると仮定してください。

P

W.C

車いす用のトイレあり

スロープあり

車いす優先駐車場あり

(注) :外出する時の天気は晴れていて、外出するのに最適であると考えて下さい。    また時間に関しても有意義に使える事を想定して下さい。 (注) :イメージ図の中で介助車椅子を使用していますが、あくまで自分の外出をイメージして下さい。    普段電動車椅子を使用している方はその状況を想定して回答して下さい。

図 4-2-1.1 コンジョイントカードの説明

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93

本調査


4

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

本調査

②バリアフリー情報の内容評価による評価実験 ①の負担の選択実験に情報の要因があったが、情報の内容は多岐に渡り、水準が膨大な数 になってしまう為、バリアフリー情報の内容も別途にコンジョイント分析を行った。 バリアフリー情報の内容評価の要因として「文字情報」 「写真」 「クチコミ」 「スケール」 「ピ クトグラム」を要因に設定した。 「文字情報」は「スロープ有り」「多目的トイレ有り」という様にバリアフリー設備が文 字情報として記載されている、もしくはいないの2つを水準として設定した。 「写真」はバリアフリー設備を移している写真が「掲載されていない」、 「掲載されている」、 更に「実際に利用者の利用している所が掲載されている」の3つの水準を用いた。 (図 4-2-1.1,2)

図 4-2-1.2 設備の写真

図 4-2-1.3 利用者付き設備写真

「クチコミ」は実際に使用した感想などが記載されている。もしくはいないの2つの水準 を設定した。 「スケール」は「スロープの高低差」 「多目的トイレの平面寸法」といった様にバリアフリー 設備に対しての寸法の記載がしてある、もしくはいないの2つの水準を設定した。 「ピクトグラム」は設備の有無をピクトグラムで表記している、もしくはしていないを2 つの水準として設定した。(図 4-2-1.3) W.C

P

図 4-2-1.4 ピクトグラム

各要因と水準を全て総当たりで行うと48通りになるが、SPSS17.0J コンジョイントを用いて必要な8 通りの組み合わせを設計した。

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94


供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

4

本調査

カードの作成 調査を行うにあたり、各組み合わせに対応したコンジョイントカードを作成した。 カードにはバリアフリー情報の各要因の有無を記載した。また情報の提示のイメージがし やすい様に各カードにはイメージ図として組み合わせによって作成されるバリアフリー情報 の情報図を作成した。回答者はこのカードを見て「行きたいと思える、行っても良い」と思 える度合いを1∼5段階(5が最大)で評価してもらい、その得点にチェックしてもらった。 (図 4-2-1.5)

情報提示の仕方は以下の方法を組み合わせて行われます。 文字情報:どういった設備があるかを文字で表記しています。 設備の写真:バリアフリー設備の写真が掲載されています。掲載される写真は「設備のみの写真」 「利用者が移っている写真」の2通りあります。 感想、口コミ:過去に利用した事に関する感想が記載されています。 スケール、寸法:設備の細かい寸法(スロープの高低差、トイレの幅など)が記載されいます。 ※この場合は表示の寸法の評価より、寸法が記載されている事を評価対象にして下さい。 ピクトグラム:設備の有無がピクトグラム(注)によって表現されています。

P

W.C

(注)ピクトグラム 提示例と回答例

設備の写真が表示されている事を示しています。

施設の詳細情報

設備に関する文字情報、及び寸法が記載されます。 使用した感想や口コミが掲載されています。 文字情報無し

段差にスロープ設置(高低差30cm) 出入り口広さ 120cm 車椅子専用駐車場幅 400cm 車椅子用トイレ有り トイレの介助スペース 200cm×200cm スタッフ有り

口コミ、感想

設備の写真有り 使用者の感想あり

2011-**-**-**:**

スケールの感想あり

⃝△□× さんの口コミ

スロープは思った以上に広くて利用しやすかった。駐車場は空いてたのもあっ て、問題なかったけど、混んでいたら少し狭いかもしれないです。

ピクトグラムなし

【住所】  ⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝​⃝ 【電話】  △△△ー△△△ー△△△△△△ 【アクセス】  □□□□□□□□□□□□

情報提示の評価に⃝を付けて下さい(5が最大)

この情報提示の評価は?

1

2

3

4

5

図 4-2-1.5 コンジョイントカードの説明

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4

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

本調査

4−2−2 本調査の進め方

①:移動手段、移動時間、情報の有無による選択実験実験 日時:2011年11月∼12月 実施対象:介護施設の入居者、移送サービス団体の利用者、障がい者 NPO 団体、車椅子 スポーツのスポーツチームに所属している選手、車椅子スポーツ大会に見学に来ていた車椅 子使用者 実施内容:主に紙面での回答調査を行った。紙面調査を行うあたり、実施団体へ直接訪問、 依頼した上での回答。被験者への郵送。もしくは被験者承諾を得た上での WEB 上のアンケー トにて回答をしてもらった。なお郵送で回答してもらう被験者には着払いで返送できる様に することで回収率を上げる事を試みた。 回答数:170部アンケートを配布し回収数は80部となった。回収した中で有効回答は 64部であった。 回答者の属性を使用している車椅子の種類別、性別、年齢別、現住所(町田市市内在住か市 外在住)の回答者を下図に記す。

60

60

52

50

50

40

40

30

30

20

53

20

12

11 10

10 1

0

0 1:介助用

2:自走式車椅子

男性

3:電動車椅子

図 4-2-2.1 回答者の使用車椅子

女性

図 4-2-2.2 回答者の性別

60

25 20

20

21

48

50 40

15

30

10 5

7 5

4

20

5 2

17

10 0

0 10代

20代

30代

40代

図 4-2-2.3 回答者の年齢

50代

60代

70代

町田市在住

町田市以外在住

図 4-2-2.4 回答者の現住所

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96


4

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

本調査

②:バリアフリー情報の内容評価による評価実験 日時:2011年11月∼12月 実施対象:介護施設の入居者、移送サービス団体の利用者、障がい者 NPO 団体、車椅子 スポーツのスポーツチームに所属している選手、車椅子スポーツ大会に見学に来ていた車椅 子使用者 実施内容:主に紙面での回答調査を行った。紙面調査を行うあたり、実施団体へ直接訪問、 依頼した上での回答。被験者への郵送。もしくは被験者承諾を得た上での WEB 上のアンケー トにて回答をしてもらった。なお郵送で回答してもらう被験者には着払いで返送できる様に することで回収率を上げる事を試みた。 回答数:170部アンケートを配布し回収数は80部となった。回収した中で有効回答は 51部であった。 回答者の属性を使用している車椅子の種類別、性別、年齢別、現住所(町田市市内在住か市 外在住)の回答者を下図に記す。

50

45

44

45 40

35

35

30

30

25

25

20

20

15

15 10

5 0

0 1:介助用

2:自走式

18 16

15

男性

3:電動車椅子

図 4-2-2.5 回答者の使用車椅子

女性

図 4-2-2.6 回答者の性別

45

16

42

40

14

35

12

30 25

10

20

8 6

2

9

10

5

2

5

4

42

40

5

6

15 4

2

3

10

9

5 0

0 10代

20代

30代

40代

図 4-2-2.7 回答者の年齢

50代

60代

70代

町田市在住

町田市以外在住

図 4-2-2.8 回答者の現住所

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97


5

結果

5-1

移動手段の選択調査の結果

5-2

情報の提示内容の評価調査の結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|5  結果 |5ー1 移動手段の 選 択 実 験 の 結 果

今回の実験から車椅子使用者の外出時における移動手段の選択の重要度を得る事ができ た。コンジョイント分析で得られた各要因、各水準の効用値、そして相対重要度の数値を示 す。効用値が大きい程、外出負担は小さく車椅子使用者にとって「行きやすい」と感じてい る。逆に効用値が小さい程、外出負担は大きく負担として大きい「行きにくい」要因となる。 また相対重要度は各要因の重要度の合計を100とした時、各要因をどの程度重用ししてい るかを示す。 今回は被験者の使用している車椅子、年代層、そして現住所を「東京都町田市内在住」「東 京都町田市外在住」のパターンに分けた結果を掲載する。各パターンの結果には結果 ID が 対応しており、結果 ID とパターンの対応は下の表の様になった。(表 5-1.1)

表 5-1.1 結果の使用車椅子、年代、在住地毎のパターン

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99

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No1  自走式車椅子使用 若年 町田市在住

要因

相対重要度

手段

71.429

時間

4.762

情報

23.810

要因

手段

水準 バス 直接移動 電車 自家用車

時間 情報

効用値 -.667 .667 -.667 .667

30分

.167

60分

-.167

有る

.833

無い

-.833

(定数)

4.500

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100

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No2  自走式車椅子使用 若年 町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値 -1.514

手段

66.585

時間

12.652

直接移動

情報

20.763

電車

-.300

自家用車

2.500

時間

情報

-.686

30分

.443

60分

-.443

有る

.757

無い

-.757

(定数)

4.500

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101

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No3 自走式車椅子使用 若年 町田市内外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値 -1.447

手段

66.968

時間

12.029

直接移動

情報

21.004

電車

-.329

自家用車

2.355

時間

情報

-.579

30分

.421

60分

-.421

有る

.763

無い

-.763

(定数)

4.500

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102

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No4 電動車椅子使用 若年 町田市在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

手段

55.580

時間

14.063

直接移動

情報

30.357

電車

効用値

自家用車 時間

情報

-.250 .125 .250 -.125

30分

.563

60分

-.563

有る

1.125

無い

-1.125

(定数)

4.500

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103

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No5 電動車椅子使用 若年 町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

手段

61.250

時間

15.625

直接移動

情報

23.125

電車

効用値

自家用車 時間

情報

-2.250 -.250 .000 2.500

30分

.625

60分

-.625

有る

.875

無い

-.875

(定数)

4.500

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104

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No6 電動車椅子使用 若年 町田市内外合計

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

57.470

時間

14.583

直接移動

.000

情報

27.946

電車

.167

自家用車

.750

時間

情報

-.917

30分

.583

60分

-.583

有る

1.042

無い

-1.042

(定数)

4.500

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105

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No7   若年 町田市在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

手段

62.372

時間

10.077

直接移動

情報

27.551

電車

効用値

自家用車 時間

情報

-.429 .357 -.143 .214

30分

.393

60分

-.393

有る

1.000

無い

-1.000

(定数)

4.500

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106

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No8  若年 町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

66.297

時間

12.812

直接移動

情報

20.891

電車

-.284

自家用車

2.500

時間

情報

-1.554 -.662

30分

.453

60分

-.453

有る

.764

無い

-.764

(定数)

4.500

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107

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No9  若年 町田市内外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

65.672

時間

12.377

直接移動

情報

21.950

電車

-.261

自家用車

2.136

時間

情報

-1.375 -.500

30分

.443

60分

-.443

有る

.801

無い

-.801

(定数)

4.500

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108

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No10 自走式車椅子使用 中年 町田市内在住

要因

相対重要度

手段

71.429

時間

.000

情報

28.571

要因

水準

手段

バス

効用値

直接移動 電車 自家用車 時間

30分 60分

情報

-1.500 1.500 -2.500 2.500 .000 .000

有る

1.000

無い

-1.000

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

109

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No11 自走式車椅子使用 中年 町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値 -.813

手段

62.710

時間

17.562

直接移動

情報

19.728

電車

-.313

自家用車

2.438

時間

情報

-1.313

30分

.656

60分

-.656

有る

.656

無い

-.656

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

110

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No12 自走式車椅子使用 中年 町田市内外在住合計

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

-1.056

15.610

直接移動

-1.000

19.917

電車

-.389

自家用車

2.444

手段

64.472

時間 情報

時間

情報

効用値

30分

.583

60分

-.583

有る

.667

無い

-.667

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

111

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No13  電動車椅子使用 中年 町田市内在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

62.710

時間

17.562

直接移動

情報

19.728

電車

-.313

自家用車

2.438

時間

情報

-.813 -1.313

30分

.656

60分

-.656

有る

.656

無い

-.656

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

112

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No14  電動車椅子使用 中年 町田市内外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

62.710

時間

17.562

直接移動

情報

19.728

電車

-.313

自家用車

2.438

時間

情報

-.813 -1.313

30分

.656

60分

-.656

有る

.656

無い

-.656

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

113

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No15  若年 町田市内在住

要因

効用値

手段

78.571

時間

.000

情報

21.429

要因

水準

手段

バス

効用値

直接移動 電車 自家用車 時間

情報

-3.000 1.500 -1.000 2.500

30分

.000

60分

.000

有る

.750

無い

-.750

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

114

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No16  中年 町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値 -.813

手段

62.710

時間

17.562

直接移動

情報

19.728

電車

-.313

自家用車

2.438

時間

情報

-1.313

30分

.656

60分

-.656

有る

.656

無い

-.656

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

115

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No17  中年 町田市内外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値 -1.100

手段

65.168

時間

14.049

直接移動

情報

20.783

電車

-.600

自家用車

2.450

時間

情報

-.750

30分

.525

60分

-.525

有る

.700

無い

-.700

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

116

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No18 自走式車椅子使用 高年 町田市内在住

要因

相対重要度

手段

68.125

時間

9.583

情報

22.292

要因

水準

手段

バス

効用値

直接移動 電車 自家用車 時間

情報

-.250 -.750 -1.250 2.250

30分

.375

60分

-.375

有る

.375

無い

-.375

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

117

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No19 自走式車椅子使用 高年 町田市外在住

要因

相対重要度

手段

75.000

時間

8.333

情報

16.667

要因

水準

手段

バス

効用値

直接移動 電車

時間

情報

-2.000 1.500 -2.000

自家用車

2.500

30分

-.250

60分

.250

有る

.500

無い

-.500

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

118

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No20 自走式車椅子 高年 町田市内外合計

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

手段

56.250

時間

12.500

直接移動

情報

31.250

電車

効用値

自家用車 時間

情報

.000 1.500 -3.000 1.500

30分

.500

60分

-.500

有る

1.250

無い

-1.250

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

119

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No21 電動車椅子使用 高年 町田市内在住

要因

相対重要度

要因

水準

水準

バス

-.750

10.238

直接移動

-.250

37.381

電車

-.500

自家用車

1.500

手段

52.381

時間 情報

時間

情報

効用値

30分

.375

60分

-.375

有る

1.375

無い

-1.375

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

120

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No22  電動車椅子使用 高年 町田市外在住

要因

要因

水準

手段

バス

.000

28.571

直接移動

.000

57.143

電車

相対重要度

手段

14.286

時間 情報

効用値

自家用車 時間

情報

.500 -.500

30分

1.000

60分

-1.000

有る

2.000

無い

-2.000

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

121

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No23 電動車椅子使用 高年 町田市内外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

-.500

16.349

直接移動

-.167

43.968

電車

-.167

手段

39.683

時間 情報

効用値

自家用車 時間

情報

.833

30分

.583

60分

-.583

有る

1.583

無い

-1.583

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

122

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No24  高年 町田市内在住

要因

相対重要度

手段

60.253

時間

9.911

情報

29.836

要因

水準

手段

バス

-.500

直接移動

-.500

時間

情報

効用値

電車

-.875

自家用車

1.875

30分

.375

60分

-.375

有る

.875

無い

-.875

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

123

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No25  高年 町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

44.643

時間

18.452

直接移動

情報

36.905

電車

-.750

自家用車

1.000

時間

情報

-1.000 .750

30分

.375

60分

-.375

有る

1.250

無い

-1.250

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

124

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No26 高年 町田市内外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

手段

33.333

時間

13.333

直接移動

情報

53.333

電車

効用値

自家用車 時間

情報

.500 -1.500 1.000 .000

30分

.500

60分

-.500

有る

2.000

無い

-2.000

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

125

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No27 自走式車椅子使用  町田市内在住

要因

相対重要度

手段

71.518

時間

5.575

情報

22.907

要因

水準

手段

バス

効用値

直接移動

時間

情報

-.917 .333

電車

-.917

自家用車

1.500

30分

.208

60分

-.208

有る

.667

無い

-.667

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

126

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No28 自走式車椅子使用  町田市外在住

要因

効用値

要因

水準

手段

バス

効用値

手段

66.072

時間

13.446

直接移動

情報

20.482

電車

-.341

自家用車

2.489

時間

情報

-1.398 -.750

30分

.466

60分

-.466

有る

.733

無い

-.733

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

127

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No29 電動車椅子使用  町田市内在住

要因

効用値

要因

水準

手段

バス

手段

56.930

時間

10.961

直接移動

情報

32.109

電車

効用値

自家用車 時間

情報

-.571 .214 -.357 .714

30分

.429

60分

-.429

有る

1.179

無い

-1.179

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

128

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

外出手段毎の負担の効用値 No30 電動車椅子使用  町田市外在住

要因

相対重要度

要因

水準

手段

バス

手段

45.595

時間

19.940

直接移動

情報

34.464

電車

効用値

自家用車 時間

情報

-1.500 -.167 .167 1.500

30分

.750

60分

-.750

有る

1.250

無い

-1.250

(定数)

4.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

129

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|5ー2 情報の提示 内 容 の 評 価 調 査 の 結 果

今回の実験から車椅子使用者のバリアフリー情報の提示内容とその理解度の評価の度合い を定量的に得る事ができた。コンジョイント分析による各要因、各水準の効用値と相対重要 度を示す。効用値の値が大きい程、車椅子使用者にとって「行きたい、行ってもいい」と思 える度合いが高い情報内容であり、外出意欲の促進につながる。また効用値が低い程「行き たいと思えない」と思う情報内容となり、外出意欲を阻害につながる。 今回は移動手段選択と同様に被験者の使用している車椅子、年代層、そして現住所を「東 京都町田市内在住」「東京都町田市外在住」のパターンに分けた結果を掲載する。 各パターンの結果には結果 ID が対応しており、結果 ID とパターンの対応は下の表の様に なった。(表 5-1.1)(表 5-1.2)

表 5-1.2 結果の使用車椅子、年代、在住地毎のパターン

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

130

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No1 自走式車椅子使用 若年 町田市内在住

要因 文字

水準 文字情報無し 内容箇条書き

写真

文字

相対重要度

クチコミ

5.000

写真

40.000

クチコミ

15.000

スケール

25.000

ピクトグラム

15.000

ピクトグラム

.125 -1.167

写真のみ

.333

感想無し 感想有り

スケール

-.125

写真無し

利用者付き写真

要因

効用値

なし

.833 -.375 .375 -.625

あり

.625

なし

-.375

あり (定数)

.375 3.667

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

131

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No2 自走式車椅子使用 若年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

-.235 .235

写真無し

-1.010

写真のみ

.384

利用者付き写真 クチコミ

効用値

感想無し 感想有り

.626 -.265 .265

文字

12.157

写真

43.152

あり

.379

クチコミ

13.780 ピクトグラム

なし

-.242

スケール

18.812

あり

ピクトグラム

12.098 (定数)

スケール

なし

-.379

.242 3.540

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

132

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No3 自走式車椅子使用 若年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

写真無し 写真のみ

効用値 -.232 .232 -1.015 .382 .632

要因

相対重要度

文字

11.947

写真

43.059

クチコミ

13.816

スケール

18.994

ピクトグラム

12.184

クチコミ

感想無し 感想有り

スケール

ピクトグラム

なし

-.268 .268 -.386

あり

.386

なし

-.246

あり (定数)

.246 3.544

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

133

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No4 電動車椅子使用 若年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

効用値 21.429

写真

42.857

クチコミ スケール ピクトグラム

7.143

スケール

ピクトグラム

写真のみ

.167

感想無し

なし

.667 -.125 .125 -.125

あり

.125

なし

-.375

あり

7.143 21.429

.375 -.833

感想有り

文字

-.375

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

(定数)

.375 2.833

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

134

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No5 電動車椅子使用 若年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

効用値 21.429

写真

42.857

クチコミ スケール ピクトグラム

7.143

スケール

ピクトグラム

写真のみ

.167

感想無し

なし

.667 -.125 .125 -.125

あり

.125

なし

-.375

あり

7.143 21.429

.375 -.833

感想有り

文字

-.375

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

(定数)

.375 2.833

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

135

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No6  若年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

13.214

写真

41.429

クチコミ

11.071

スケール

16.071

ピクトグラム

18.214

ピクトグラム

.250 -1.000

写真のみ

.250

感想無し 感想有り

スケール

-.250

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.750 -.250 .250 -.375

あり

.375

なり

-.375

あり (定数)

.375 3.250

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

136

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No7  若年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

-.235 .235

写真無し

-1.010

写真のみ

.384

利用者付き写真 クチコミ

効用値

感想無し 感想有り

.626 -.265 .265

文字

12.157

写真

43.152

あり

.379

クチコミ

13.780 ピクトグラム

なし

-.242

スケール

18.812

あり

ピクトグラム

12.098 (定数)

スケール

なし

-.379

.242 3.540

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

137

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No8  若年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

12.218

写真

43.053

クチコミ

13.625

スケール

18.656

ピクトグラム

12.448

ピクトグラム

.236 -1.010

写真のみ

.376

感想無し 感想有り

スケール

-.236

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.633 -.264 .264 -.379

あり

.379

なし

-.250

あり (定数)

.250 3.524

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

138

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No9 自走式車椅子使用 中年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

23.077

写真

23.077

クチコミ

7.692

スケール

23.077

ピクトグラム

23.077

クチコミ

スケール

ピクトグラム

効用値 -.375 .375

写真無し

-.500

写真のみ

.250

利用者付き写真

.250

感想無し

.125

感想有り

-.125

なし

-.375

あり

.375

なし

-.375

あり (定数)

.375 2.250

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

139

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No10 自走式車椅子使用 中年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

11.116

写真

44.860

クチコミ

17.300

スケール

14.982

ピクトグラム

11.741

ピクトグラム

.062 -1.125

写真のみ

.531

感想無し 感想有り

スケール

-.062

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.594 -.219 .219 -.344

あり

.344

なし

-.250

あり (定数)

.250 3.531

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

140

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No11 自走式車椅子使用 中年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

12.445

写真

42.440

クチコミ

16.233

スケーウ

15.881

ピクトグラム

13.001

ピクトグラム

.097 -1.056

写真のみ

.500

感想無し 感想有り

スケール

-.097

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.556 -.181 .181 -.347

あり

.347

なし

-.264

あり (定数)

.264 3.389

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

141

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No12 電動車椅子使用 中年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

写真無し 写真のみ 利用者付き写真

要因

クチコミ

相対重要度

感想無し 感想有り

文字

.000

写真

33.333

クチコミ

.000

スケール

33.333

ピクトグラム

33.333

スケール

ピクトグラム

なし

効用値 .000 .000 -.333 .667 -.333 .000 .000 -.500

あり

.500

なし

-.500

あり (定数)

.500 2.333

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

142

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No13 電動車椅子使用 中年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

写真無し 写真のみ 利用者付き写真

要因

クチコミ

相対重要度

感想無し 感想有り

文字

.000

写真

33.333

クチコミ

.000

スケール

33.333

ピクトグラム

33.333

スケール

ピクトグラム

なし

効用値 .000 .000 -.333 .667 -.333 .000 .000 -.500

あり

.500

なし

-.500

あり (定数)

.500 2.333

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

143

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No14  中年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

写真無し 写真有り 利用者付き写真

クチコミ

要因

相対重要度

文字

11.396

写真

37.322

クチコミ

9.972

スケール

22.507

ピクトグラム

18.803

スケール

ピクトグラム

効用値 -.042 .042 -.167 .667 -.500

感想無し

.208

感想有り

-.208

なし

-.208

あり

.208

なり

-.292

あり (定数)

.292 2.500

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

144

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No15  中年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

11.116

写真

44.860

クチコミ

17.300

スケール

14.982

ピクトグラム

11.741

ピクトグラム

.062 -1.125

写真のみ

.531

感想無し 感想有り

スケール

-.062

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.594 -.219 .219 -.344

あり

.344

なし

-.250

あり (定数)

.250 3.531

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

145

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No16  中年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

クチコミ

要因

相対重要度

文字

23.077

写真

23.077

クチコミ

7.692

スケール

23.077

ピクトグラム

23.077

スケール

ピクトグラム

効用値 -.375 .375

写真無し

-.500

写真のみ

.250

利用者付き写真

.250

感想無し

.125

感想有り

-.125

なし

-.375

あり

.375

なし

-.375

あり (定数)

.375 2.250

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

146

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No17 自走式車椅子使用 高年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

効用値 .000

写真

46.667

クチコミ

13.333

スケール

26.667

ピクトグラム

13.333

スケール

ピクトグラム

.000 -1.000

写真のみ

.750

感想無し 感想有り

文字

.000

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.250 -.250 .250 -.500

あり

.500

なし

-.250

あり (定数)

.250 3.250

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

147

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No18 自走式車椅子使用 高年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

4.167

写真

66.667

クチコミ

12.500

スケール

4.167

ピクトグラム

12.500

スケール

ピクトグラム

-.062 .062

写真無し

-.417

写真のみ

-.167

利用者付き写真 クチコミ

効用値

.583

感想無し

-.188

感想有り

.188

なし

.063

あり

-.063

なり

.188

あり

-.188

(定数)

3.667

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

148

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No19 自走式車椅子使用 高年 町田市内外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

要因

効用値 2.778

写真

60.000

クチコミ

12.778

スケール

11.667

ピクトグラム

12.778

スケール

ピクトグラム

.042 -.611

写真のみ

.139

感想無し 感想有り

文字

-.042

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

.472 -.208 .208

なし

-.125

あり

.125

なし

.042

あり

-.042

(定数)

3.528

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

149

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No20 電動車椅子使用 高年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

クチコミ

要因

相対重要度

文字

.000

写真

42.857

クチコミ スケール ピクトグラム

.000

スケール

ピクトグラム

.000 57.143

効用値 .000 .000

写真なし

-.667

写真のみ

-.167

利用者付き写真

.833

感想なし

.000

感想有り

.000

なし

.000

あり

.000

なし

-1.000

あり

1.000

(定数)

3.167

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

150

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No21 電動車椅子使用 高年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

クチコミ

要因

相対重要度

文字

22.222

写真

55.556

クチコミ スケール ピクトグラム

.000

スケール

ピクトグラム

-.250 .250

写真無し

-.667

写真のみ

.083

利用者付き写真

.583

感想無し

.000

感想有り

.000

なし

.000

あり

.000

なし

-.250

あり

.000 22.222

効用値

(定数)

.250 2.917

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

151

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No23 高年 町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度 .000

写真

44.762

クチコミ

6.667

スケール

13.333

ピクトグラム

35.238

スケール

ピクトグラム

.000 -.833

写真のみ

.292

感想無し 感想有り

文字

.000

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.542 -.125 .125 -.250

あり

.250

なし

-.625

あり (定数)

.625 3.208

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

152

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No24  高年 町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

10.185

写真

62.963

クチコミ

8.333

スケール

2.778

ピクトグラム

15.741

スケール

ピクトグラム

-.125 .125

写真無し

-.500

写真のみ

-.083

利用者付き写真 クチコミ

効用値

.583

感想無し

-.125

感想有り

.125

なし

.042

あり

-.042

なし

.042

あり

-.042

(定数)

3.417

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

153

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No25  高年 町田市内外在住

要因

素水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

6.111

写真

55.683

クチコミ スケール ピクトグラム

7.667

ピクトグラム

7.000 23.540

.075 -.633

写真のみ

.067

感想無し 感想有り

スケール

-.075

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.567 -.125 .125 -.075

あり

.075

なし

-.225

あり (定数)

.225 3.333

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

154

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No26 自走式車椅子使用  町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

9.359

写真

36.581

クチコミ

12.009

スケール

24.915

ピクトグラム

17.137

ピクトグラム

.167 -.889

写真のみ

.444

感想無し 感想有り

スケール

-.167

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.444 -.167 .167 -.500

あり

.500

なし

-.333

あり (定数)

.333 3.056

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

155

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No27 自走式車椅子使用  町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

相対重要度

文字

11.592

写真

44.563

クチコミ

14.376

スケール

17.419

ピクトグラム

12.051

ピクトグラム

.195 -1.004

写真のみ

.386

感想無し 感想有り

スケール

-.195

写真無し

利用者付き写真 クチコミ

効用値

なし

.618 -.253 .253 -.352

あり

.352

なし

-.224

あり (定数)

.224 3.545

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

156

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No28 電動車椅子使用  町田市内在住

要因

水準

文字

文字情報なし 内容の箇条書き

写真

写真なし 写真のみ 利用者付き写真

要因

相対重要度

文字

8.135

写真

43.651

クチコミ

7.341

スケール

12.897

ピクトグラム

27.976

クチコミ

スケール

ピクトグラム

効用値 -.031 .031 -.375 .438 -.063

感想無し

.094

感想有り

-.094

なし

-.094

あり

.094

なし

-.469

あり (定数)

.469 2.813

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

157

結果


5

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

バリアフリー情報の内容毎の負担の効用値 No29  電動車椅子使用  町田市外在住

要因

水準

文字

文字情報無し 内容の箇条書き

写真

要因

クチコミ

相対重要度

文字

22.222

写真

55.556

クチコミ スケール ピクトグラム

.000

スケール

ピクトグラム

.000 22.222

効用値 -.250 .250

写真無し

-.667

写真のみ

.083

利用者付き写真

.583

感想無し

.000

感想有り

.000

なし

.000

あり

.000

なし

-.250

あり (定数)

.250 2.917

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

158

結果


6

ケーススタディ

6-1

都市の評価モデルについて

6-2

ケーススタディ手順

6-3

ケーススタディ結果

6-4

考察


6

ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|6ー1 都市の評価モ デ ル に つ い て

都市を評価するモデルを構築する研究は多くある。

(文1)GIS を用いた北九州市における 公共交通の評価手法に関する研究    渡利和之 日本建築学会大会学術講演 梗概集 2009 p869-870

GIS を用いた公共交通評価 渡利和之の論文では GIS を用いて公共交通期間のターミナルからの交通空白区域及び不便区 域を抽出してデータベース化をする事を試みた。そのデータベースを用いた上で新路線を設 営する上での採算性を検討している。この様にモビリティの評価計画として GIS を用いてい る。(文1)

生活環境の評価 (文2)住民による生活中環境評価の空 間分布に関する研究 永田斎記 日本 建築学会中国支部研究報告集 第33 巻 2010 p1-4

(文3)高齢化進行地区における徒歩か ら見た市街地評価に関する研究 池田亘 日本建築学会大会学術講演梗 概集 2010 pp255-256

永田斎記らの論文ではアンケートを行って日常生活の行動圏や周辺の認知の度合いを分析 し、生活環境を評価し、地図上に表現する事を行った。この研究により「活気の無い」「活 気のある」場所を定量的に地図上に表現する事が可能になる。(文2)

高齢化進行地区における市街地評価 池田亘らの論文では既往研究から高齢者の徒歩圏をや外出先などの基礎データを用いて高齢 者の生活モデルを構築し、実際に市街地のケーススタディを行った。(文3)

このように実際の調査によって得られた結果を用いて実際の土地をケーススタディし、評価 する研究が数多くある。本研究においても実際の都市、施設においてケーススタディをし、 評価、及び結果からの提案を試みる。

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

160


6

ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|6ー2 ケーススタデ ィ の 手 順

本研究は特定の施設の車椅子使用者の行きやすさ、外出時の負担を評価するケーススタ ディを行う。その際に結果で得られたコンジョイント分析の効用値を用いた。 ◉計算の仕方 ある施設に向かう事を想定する。その施設に「バス」「電車」「直接移動」「自家用車」を 使用して移動する時、ある地点までの所要時間がどれくらいかかるかを算定する。 (図 6-2.1) 施設のバリアフリー情報を自治体の出しているバリアフリーマップ、施設の HP を参考に コンジョイント分析の結果を用いて評価する。コンジョイント分析を用いて使用する移動手 段とその所要時間、そしてバリアフリー情報からその施設に行く際の負担度がどれほどなの かを評価値として計算する。それがその地点から施設へ行く際の外出負担値となる。 地点毎の評価値に色分けしてマッピングを行う。 このケーススタディによって外出負担が大きくなる地域が可視化される。

下車してからの移動時間 t3

動 移 下車してからの移動時間 t3

利

を

段

手

時

る

す

用

t2

間

移動手段を利用する時間 t2

最寄りの停留所、駅までの時間 t1

目的地 所要時間 T=t1+t2+t3

図 6-2.1 所要時間の算定

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

161


6

ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

ケーススタディ手順

A3 ページ載せます。

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

162


6

ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

◉ケーススタディにおけるパラメータの設定 ケーススタディに必要なパラメータを以下の様に設定した。 (文4)介助者と乗車者の車椅子 速度の感覚の相違 田中愛里 理学療法学 33(Supplement_2), 559, 2006-04-20 (文5)車椅子利用の障害者及びそ の介助者との外出行動における時間 のバリアに関する研究

車椅子での移動速度を既往研究から設定した。ケーススタディにおける直接移動、もしく は移動手段から下車した後の移動の際に算定する移動速度は時速 3.5km とした。(文4) 電車、バスの乗り降りに要する時間は既往の調査から一つのバス、電車の乗降にあたり 15分とした。(文5)

石上祐樹 日本建築学会大会学術講演梗概集  2006 pp.797-798

電車、バスの乗り換えに要する時間は10分とした。 自家用車の移動速度は時速35km とした。 バリアフリー情報として評価する情報は町田市発行の「みんなのおでかけマップ」「施設

npil.canpan.info/report_download. html?report_id=1062

設備デザインブック」「心のバリアフリーハンドブック」という紙媒体、町田市が運営して いる「町田バリアフリーマップ」の HP に記載されている情報、そして施設自身の HP に記 載されているバリアフリー情報から情報の評価をおこなった。 なお設定した目的地から最寄りのバス停、駅までにかかる時間は2009年度の卒業論文 で車椅子の移動実験を行った時の記録、及び、実際に車椅子を使って移動したデータを参考 にした。 なお今回のケーススタディは移動手段の選択を重視している為、異なる手段の乗り換え(電 車からバス、バスから電車など)はケーススタディとして実施しなかった。また同一手段で も2回以上の乗り換えは算定しなかった。

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

163


6

ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

◉エリア設定 今回はケーススタディを行うにあたり、東京都町田市をエリアとして指定した。 町田市の中で「商業施設」「医療施設」「公園」の3つの施設毎に2つずつの施設において ケーススタディを実施した。 東京都町田市 人口 :427,531 人       面積:71.64km2  東京都と神奈川県の境に位置する町田市はバリアフリー政策に関して政令都市と並んで 1971年から独自にバリアフリー政策を行ってきた「バリアフリー先進都市」である。し かし中心部である、町田駅周辺は高低差が激しかったり、車椅子使用者には不便なところも いくつか見られる。しかし、起伏の激しい地形の為車椅子使用者にとってはアクセスがしに くいところも多い。(図 6-2.2,3)

図 6-2.2 町田市の位置

図 6-2.3 町田駅

Reserch For Entertain welfare ~Investigation about a wheelchair user's going-out burden~

164


6

ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

施設設定 ケーススタディを行った6つの施設を以下に記す。 小田急百貨店(商業施設) 小田急線町田駅の駅舎に隣接する大型百貨店、駅創設時に建てられたもので町田駅の中心 ともいえる商業施設の一つに数えられる。(図 6-2.4,5)

図 6-2.4 小田急デパート

BLACK:BUS RED:TRAIN

小田急デパート

町田駅

1km

図 6-2.5 小田急デパートの位置

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

南町田グランベリーモール(商業施設) 町田市の南端に立地する屋外型アウトレットモール、郊外型商業施設中心地から離れてい てるが、国道に近接している事、南町田駅のすぐそばであるため車か電車でのアクセスが主 となっている。(図 6-2.6,7 9

図 6-2.6 グランベリーモール

BLACK:BUS RED:TRAIN

町田駅 グランベリーモール 1km

図 6-2.7 グランベリーモールの位置

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

町田市民病院(医療施設) 町田市の市立病院(図 6-2.8,9)

図 6-2.8 町田市民病院

町田市民病院 BLACK:BUS RED:TRAIN

町田駅

1km

図 6-2.9 町田市民病院の位置

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

メディカルスペース町田(医療施設) 町田駅の近郊に立地する複合医療施設(医療モール)。歯科、皮膚科、耳鼻科、内科が一つ にビルに立地し、薬局も同様に完備している。複合的な診察を病院に行かずに行く事が可能 である。(図 6-2.10,11)

図 6-2.10 メディカルスペース町田

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メディカルスペース町田

1km

図 6-2.11 メディカルスペース町田の位置

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

芹が谷公園(国際版画美術館) 町田駅から徒歩で行ける、総合公園。広い敷地を持つ、また国際版画美術館も敷地内にある。 (図 6-2,11,12)

図 6-2.11 芹が谷公園と国際版画美術館

BLACK:BUS RED:TRAIN

芹が谷公園

町田駅

1km

図 6-2.11 芹が谷公園の位置

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

薬師池公園 中心部から離れたところにある公園施設であり、関東100名園に上げられる。 周辺にはダリア園、町田リス園など、他にも多くの自然を満喫する施設が立地している。 (図 6-2.12,13)

図 6-2.12 薬師池公園と町田リス園

薬師池公園の場所

BLACK:BUS RED:TRAIN

町田駅

1km

図 6-2.13 薬師池公園の位置

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|6ー3 ケーススタデ ィ の 結 果

今回のケーススタディを行うにあたり、属性を「電動車椅子使用者」 「自走式車椅子使用者」 「若年層」 「中 年層」 「高年層」の5つの属性を用いてケーススタディを行った。ケーススタディでは、 「バス」 「電車」 「直 接移動」での移動における外出負担を一つの平面にまとめたもの、 「バス」 「電車」 「直接移動」の負担マッ プをレイヤー上に構成したものを記す。尚自家用車の移動負担マップだが、どの属性においても自家用 車の移動は高い評価値となり、かつアクセス可能範囲が最も広くなるため、どの地域が「外出したくない」 場所であるかの判断が難しくなった。その為今回の図では省略する。

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

A3 の図をのせる

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

|6ー4 ケーススタ デ ィ の 考 察

今回の分析から外出負担をマッピングするケーススタディを行う事ができた。このマッピ ングからわかる事をいくつか考察で述べる。 ◉医療施設の比較 町田市民病院と町田メディカルセンターを比較するとメディカルセンターは駅前に立地し ているにも関わらず、駅前から少し離れた市民病院よりも負担が高く評価が低いことがわ かった。これは駅前に立地しているメディカルスペースに比べ、市民病院は目の前にバス停 がある事、また市民病院に停車するバスの系統が多いため、アクセス範囲が広がっている事 が考えられる。またメディカルスペース町田は最近出来た施設の為、バリアフリー情報が全 く提示されていなかった。その為、行けるか不安な施設として外出意欲が市民病院よりも阻 害されている事がわかる。 ◉公園の比較 薬師池公園は電車でのアクセスができないが芹が谷公園と比べ、負担が低いエリアが多 い。これはやはりバスのアクセスの便が非常に高いからと考えられる。芹が谷公園はバリア フリー情報は薬師池公園より充実しているが付近にバス停や駅が無いため、直接移動できる 圏内の人には行きやすい公園だが、それ以外の人には車以外では行きにくい施設である事が わかった。 ◉商業施設の比較 南町田グランベリーモールは郊外に立地しているが、電車でのアクセスにより外出がしや すいエリアと考えられる事がわかった。

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ケーススタディ

供応福祉実現のための建築計画学的研究 ∼移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査∼

ケーススタディの結果から行う、供応福祉的提案 今回のケーススタディによって車椅子使用者にとって行きやすい、行きづらいと思える地 域を得る事ができた。ではこの様な結果から、どのような提案をしていく事ができるのか? それを本研究の提案である。供応福祉の提案に沿った提案として紹介する。

◉メディカルスペース町田 メディカルスペース町田は駅の近くに立地しているが、駐車場が無い、またバス停が近く に無いという理由から外出負担が高い地域になってしまっている。またバリアフリー情報が 全く提示されていないので「行きたいと思えない」施設になってしまっている。そこで、バ リアフリー情報を徹底する事で外出意欲の促進が可能になる。また駐車場の契約を付近の駐 車場にする事でより外出負担を軽減する事ができる。 ◉芹が谷公園 芹が谷公園はバス停も駅からも少し離れている。しかしその中でも外出意欲を維持してい るのは電車でアクセスできるエリアである事がわかる。また施設自体はバリアフリー情報も 充実しており、「安心して行ける」場所である。なので車でのアクセスを充実させる、電車 の駅から直通するモビリティを提案する事で、より多くの障がい者が外出しやすい環境とな る。

この様に新しい交通網を整備するのでは無く、既存の設備を良くしていく事によって不便 さを解消してより行きたいと思える様にしていく事がこのモデルのケーススタディで可能で である事がわかった。

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7 まとめ、展望


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まとめ、展望

◉まとめ 本論文は「日本の福祉の未来に向けて新しい概念を提案し、そしてその概念を進めていく にあたり、建築計画ではどのような事が可能なのか?」を焦点に論じてきた。はじめに背景 としてこれまでの福祉の歴史を振り返り、体系化をしてみる試みを行ってきた。そこでわかっ たのは福祉の概念はその発祥した国によって独自の進化を遂げた上で押し進められたのに対 し、日本はアメリカから輸入された「バリアフリー」という概念にとらわれ続けたままであ るという事であった。 つまり、一つの概念を提唱してもいずれそこに限界が生じてしまい、福祉の発展に至る事 は無い、そこで新たな概念を提唱した上で既存の概念が持つ問題を解決していく、それが福 祉という概念の系譜なである事がわかった。そして今日の日本では先進国では異例のスピー ドで高齢化が進み、若く、健常であった頃の生活を維持し続ける事が難しくなってきている。 そこで日本の福祉の未来の為の新たな概念として供応福祉を提唱した。これは「おもてな し」と近い意味を持つ「供応」が示す様に、相手の状態をさっして取り揃える事を目的とし た福祉概念である。この概念を提唱した事には理由がある。一つは「おもてなし」という文 化が日本独自の伝統ある文化であり、その要素を盛り込む事で親和しやすい概念となる。ま たバリアフリーでも依然生じる不便さに対して「もてなし」をするという事はバリアフリー の既存の概念から進歩した新しい概念であり、これまでバリアフリーが根付いてきた日本で も浸透しやすいからである。 次にこの供応福祉という概念を建築計画で取り入れる為にどのような提案やエビデンスが 必要なのかを考える。ここで本研究の目的でもある車椅子使用者の外出の負担」に着目した。 つまり、車椅子使用者が外出する際に直面する状況自体に不便さが潜んでおり、その不便さ 故にアクセスが可能でも外出自体が負担になると考えた。そしてその外出の負担を軽減する 為の総合的な計画をする事こそが供応福祉を実現するにあたっての建築の役割ではないだろ うか?。 そこで何が負担となるかを調査していき、「時間」「移動手段の利用」「情報」という要因 にたどり着いたのである。この要因にアプローチするために定量的な分析を行う事を考えた。 そこでコンジョイント分析を用いて、定量的な分析を試みた。

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まとめ、展望

定量的に分析を行った結果から評価モデルを構築し、そのモデルを用いて実際の都市への ケーススタディへと試みた。これはエビデンスを得た時に建築計画の提案にどう応じる事が できるかを判断する必要があるからである。 このモデルによって車椅子使用者のアクセスは可能であっても「行きたい、負担が少ない」 と思える場所を定量化できた。また考察で述べた様に、情報を充実させる、駐車場を近づけ るという様な今あるコンテンツでの解決を提案できる様になった。 バリアフリー政策が遂行された後に何が問題としてあるのか、本研究で構築した評価モデ ルではその問題提起に対し「車椅子使用者には行ける事ができてもいきづらい状況があるの ではないか」という仮説を示し、その仮説から定量的な分析を試み、実際の都市を評価し、 それに対して既存のコンテンツで解決するポテンシャルを外出意欲として発見する事が可能 である。これはアクセスできるがしたくないというエリアを可視化し、行っても良いと思え るエリアを可視化している。負担が大きいエリア、低いエリアを状況に応じて対応する事が 可能である。これは未だに残る不便さに対してアプローチする供応福祉の概念に乗っ取った 研究と提案となる。(図 7.1)

グランベリーモールへの移動の負担を考えると距離は遠 くても負担が低く外出のポテンシャルが高い場所となる

このエリアは直接移動での移動負担が低く外出意欲が固まる 可能性があるため歩道を整備する事でより外出を促進できる

図 7.1 外出負担マップから得られる都市計画の展望

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まとめ、展望

◉展望 今回は外出の負担という視点において供応福祉を実現できる提案の為のモデルを構築し た。このモデルはあくまで調査を行った東京都町田市を中心に行ったが、あらゆる地域で同 様な調査を行う事でその土地に合致した提案が行える。また課題として今回の課題では車椅 子使用者というカタチで限定してしまったが、あらゆる身体の状態を考慮して同様の調査を 行う事でよりユニバーサルな提案が可能になる。また乗り換えという複合的な用途の調査に おいてはエビデンスを得られなかった事、車椅子での歩道の移動に関して全てのアクセス、 移動に関して実際の状況にそくした計測ができなかった事が課題として残る。今後この様な 調査を進めるにあたり、課題点としていきたい。

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供応福祉実現のための建築計画学的研究〜移動手段と情報がもたらす車椅子使用者の外出負担に関する調査〜 by hitoshi watanabe - Issuu