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研究概要

1.1用語の定義                    

1.2研究目的

研究背景 2.1知的生産性とは

 2.1.2オフィスの知的生産性に関する取り組み

3 4

 2.1.3知的生産活動の階層化

 2.1.1知識基盤社会

2.2オフィスの室内環境の改善に向けた取り組み  2.2.1ニューオフィス推進協議会が目指すオフィス

 2.2.2オフィスの室内環境と知識創造に関するアンケート

2.3オフィスの先進的な事例

14

2.4ストレスとオフィス

17

2.5ストレス理論とメカニズム  2.5.1ストレスとは何か  2.5.2ストレス研究

19 20

 2.5.3ストレス反応とメカニズム    2.5.3.1様々な生体反応

21

   2.5.3.2自立神経系 心拍変動

22

   2.5.3.3内分泌系唾液中コルチゾール濃度

24

   2.5.3.4自立神経系 心拍変動と内分泌系唾液中           コルチゾール濃度の関係    2.5.4ストレスマネジメント

25 26

2.6気分転換  2.6.1気分転換とは

27

 2.6.2気分転換と疲労

28


2.7アクティブレスト

29

2.8インタラクティブアート  2.8.1インタラクティブアートとは  2.8.2アートを構成する技術

30 31

2.9本研究の位置付け  2.9.1既往研究のまとめ

34

 2.9.2既往研究と本研究の差異

37

 2.9.3本研究の位置付け

38

研究方法

3.1研究フロー

39

3.2プレ実験―ストレス負荷の検証実験

40

 3.2.1実験概要

41

 3.2.2ストレス負荷  3.2.3執務室

42 46

 3.2.4移動空間

47

 3.2.5プレ実験 結果・分析

48

3.3移動空間の歩行実験  3.3.2移動空間の概要

51 52

 3.3.3ストレス負荷

65

 3.3.4執務室

67

 3.3.1実験概要

 3.3.5移動空間の計測項目    3.3.5.1計測項目について

69

   3.3.5.2精神ストレス指標(LF/HF 値)

70

   3.3.5.3ストレス計測(唾液中コルチゾール濃度)

71

   3.3.5.4気分計測(POMS 簡易版)

72

   3.3.5.5身体疲労(自覚症状調べ)

75


77 78

 3.3.5.6主観評価    3.3.5.7運動強度―加速度計  3.3.6実験詳細    3.3.6.1タイムスケジュール

79

   3.3.6.2被験者への教示

80

  3.4オフィス導入実験

83 84

 3.4.1実験概要  3.4.2移動空間の概要  3.4.3アンケート

89

   3.4.3.1移動に関するアンケート    3.4.3.2インタラクティブな映像を投影した移動空間の           感想・気分転換の効果に関するアンケート

89

   3.4.3.3アンケート概要

90

移動空間の歩行実験 結果・分析

4.1集計 4.1.1集計の方法

91

4.1.2精神ストレス指標(LF/HF 値)

92

4.1.3ストレス計測(唾液中コルチゾール濃度)

104

4.1.4気分計測(POMS 簡易版)

113 120

 4.1.5身体疲労(自覚症状調べ)  4.1.6主観評価(アンケート A、B、C、E)    4.1.6.1アンケート A

   4.1.6.4アンケート D

128 144 145 146

   4.1.6.5アンケート E

147

   4.1.6.2アンケート B    4.1.6.3アンケート C

4.1.7加速度計 4.1.8インタラクティブな映像を投影した移動空間を

157

     歩行中の被験者の挙動 4.2結果まとめ

158


オフィス導入実験 結果・分析 5.1オフィス空間内での移動に関するアンケート

5 164

5.2インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換に    関するアンケート結果・分析  5.2.1インタラクティブな映像を投影した移動空間の       気分転換に関するアンケート結果1回目

170

 5.2.2インタラクティブな映像を投影した移動空間の       気分転換に関するアンケート結果2回目

173

5.3インタラクティブな映像を体験しているワーカーの様子

180

考察とまとめ 6.1結果のまとめ  6.1.1移動空間の歩行実験―各計測項目の結果のまとめ  6.1.2オフィス導入実験―アンケート結果のまとめ

6 182 186

6.2考察  6.2.1移動空間の歩行実験―各計測項目の考察

188

 6.1.2オフィス導入実験―アンケート結果の考察

192

6.3まとめ

194

6.4展望

198

終わりに

謝辞 参考文献

資料編

199 207


第1章

 研究概要

    Chapter 1    Research Outline

1. 1用語の定義 1. 2研究目的


1.1用語の定義

◆気分転換  人の気分や感情、生理状態がマイナスのものからプラスのものに変化すること。 ◆ストレス  心身両面の健康状態を損なわせる環境や体験からの回避、回復を目指して活性化した心 身の状態。近年、精神的ストレッサーの意としてストレスという言葉が用いられることが 多い。  本研究では、精神ストレッサーを指す。 ◆反応  映像が設置された場所に歩行者が近づくと、自分の行動や所作に応じて映像や音が変わ る等、5感で感じられる変化 ◆インタラクティブな映像  本研究で筆者らが作成した映像。  歩行者が映像に近づいたり、特定の行動をすると、センサーによりその行動や所作に応 じて、映像と音が変化する特性をもつもの ◆インタラクティブな映像を投影した移動空間  上記で定義したインタラクティブな映像を投影した移動空間。本研究の為に、筆者らが 用意した空間。詳細は、3. 3. 2.1でしめす。 ◆映像を投影した移動空間  インタラクティブな映像を投影した移動空間と比較する為に用いた移動空間。インタラ クティブな映像を投影した移動空間と投影されている映像と音は同じだが、歩行者が近づ いても変化がせず、インタラクティブな反応がない。詳細は3. 3. 2.2で示す。

◆通常の移動空間  インタラクティブな映像を投影した移動空間、映像を投影した移動空間と比較する為に 用いた既存の移動空間。詳細は、3. 3. 2.3で示す。

001 1. 研究概要

第1章研究概要 


1.2研究目的    オフィスの知識創造を高める為に、室内環境から個人個人の生理・心理状態をマネジメ ントする取り組みが盛んに行われている中で、本研究では移動空間の演出方法によって気 分転換の効果を高める事を目的とする。  ストレスの発見者ハンス・セリエ博士(1907-1982)は、ストレス解消のために「気 分転換」を重視しており、問題から別のことに意識を向け、一時的にストレスの対象に意 識が行かないようにして、心の余裕を作るのが気分転換であるとしている。歩行者の意識 を仕事から解放し、心の余裕を作る為の空間演出は、空間への没入感が重要であると考え た。そこで本研究では、歩行者の動きに応じて、五感の刺激が変化するインタラクティブ な映像を投影した移動空間の提案と実証を行った。インタラクティブな五感の反応を体感 する事や、インタラクティブな映像に合わせて積極的に身体を動かすという執務以外の行 為を自発的に行う事によって、思考が切り替わり、仕事から意識を解放する事が気分転換 につながるのではないかと考えた。本研究は、生理学的・心理学的両面からストレスを捉 え、ワーカーが知的創造性を高める為にふさわしいオフィス環境の設計指針を示す事を目 的とする。  

002 1. 研究概要

第1章研究概要 


第2章

 研究背景

    Chapter 2    Background

2. 1知的生産性とは 2. 2オフィスの室内環境の改善に    向けた取り組み 2. 3オフィスの先進的な事例 2. 4ストレスとオフィス 2. 5ストレス理論とメカニズム 2. 6気分転換 2. 7アクティブレスト 2. 8インタラクティブアート 2. 9本研究の位置付け


2.1知的生産性とは 2. 1.1知識基盤社会  農業を基盤とする社会、工業を基盤とする社会を経て、現在は知識を基盤とする社会に なったと言われる。 これを、 オーストリアの経営学者・社会学者であるピーター・ドラッカー は、ナレッジ・エコノミーの時代と言った。以下、 「建築と知的生産性」文1)より抜粋する。  ナレッジ・エコノミーとは、企業に対して知識により付加価値を生み出す労働者の事を表し、知的生産物 を創造する労働者に用いられる。従前の製造 ( 生産 ) に従事する労働者 ( 単純労働者 ) に対する対立概念で もある。この言葉が用いられるようになった背景には、 世界的な経済発展等による金融工学の進歩、 コンピュー タ技術等の躍進等により、これまでの形のあるものを生産する労働から、形の無い、知的生産物を創造する 業務に多くの労働者がシフトする現象が発生したためである。知識基盤社会では、知識の生産、すなわち知 的生産性が経済の競争力を決定する。  かねてから日本では、ブルーカラーの生産性に比べ、ホワイトカラーの生産性の低さが指摘されてきた。 知的生産性向上の為の研究の緊急性の高さが伺える。

   

 

003 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 1.2オフィスの知的生産性に関する取り組み  知的生産性という概念は、オフィス・学校・病院から住宅まで、様々な分野の活動に関 連するが、産業・経済分野における知識の処理・創造の現場であるオフィスを対象にして、 最も活発に研究が行われてきた。オフィスの知的生産性に対しては、組織の人間関係から 居住環境水準を含め、多くの要素が影響する。これらの要素の中で、ナレッジ・ワーカー が働く「場所」は、知的生産性に特に大きな影響を与える為、 「執務空間の知的生産性」 を上げる事が重要となっている文 1)。  執務空間の知的生産性は、英語では Workplace Productivity と呼ばれ、経営学や建築 計画学の分野では従来から内外で関心を持たれてきたテーマである。  野中郁次郎氏の SECI(Socialization Externalization Combination Interlization)や、同 氏と妹尾大氏と共同で、このモデルを推進する12の知識創造行動等を提案している。  SECI とは、 「知識の共有・活用によって優れた業績を挙げている知識創造企業が組織的知識を生み出す 方法を示すプロセスモデル 。知識には暗黙知と形式知の 2 つがあり、それを個人・集団・組織の間で、相互

」文2)としている。図 2.1.2.1 は、 に絶え間なく変換・移転することによって新たな知識が創造される。 SECI モデルを図示したもであり、こうした暗黙知と形式知の交換と知識移転のプロセス であるとしている。  12の知識創造行動については、2.1.4 で述べる。  また、国土交通省住宅局では、以下の理由から知的生産性研究委員会を設立した。    各分野の垣根を越えて、関連する産学官の協力体制のもとに、今後の建築分野におけるイノベーション を視野に入れつつ、知的生産性を向上させる建築環境に関する研究 ・ 開発を行う知的生産性研究委員会等 も設立されている。建築分野は、安全・防災、衛生・快適などを設計目標として、我々の生活や生産のた めの基盤を提供してきたが、知識社会に最適な建築あるいは知的生産に適した建築という課題については、 新たに取り組むべきである。

図2.1.2.1 SECI モデル文2)

004 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 1.3知的生産性活動の階層化  知的生産性に関わる活動は多様であるが、知的生産研究委員会はこの活動を大きく1) 情報処理、 2)知識処理、 3)知識創造の3階層に分類するモデルを考案した。高井は、 「知 的生産性の三階層モデル」文 4)で、以下の様に述べている。    人の知的活動を、情報をルーチン処理する「情報処理」 、そして新 、情報を加工してまとめる「知識処理」 しいアイディアを創り出す「知識創造」の大きく3つに分けて考えてみたいと思います( 「情報処理」を第一 「知識創造」を第3階層と呼ぶ) 。これら3つの階層に対して、それぞれ独特 階層、 「知識処理」を第二階層、 の知的活動が対応し、またそれらに対応する空間計画、環境計画が必要とされています。実際の行動は極め て多様であり、人は日常の知的活動において、この3つの階層の間を往来しながら知的生産の活動に従事し ていると考えられます。実はこれらの知的活動は、人の意識・行動・体験(B:Behavior)と密接に関わっ ています。 「情報処理」や「知識処理」の活動では建築的には人の基本的な作業に必要な明るさや温度、新鮮 な外気供給などの「環境整備」が求められています。それに対して、より上位の第3階層「知識創造」では、 人の行動による「場の活性化」が求められています次に、建築空間を創造していく上では、前記のような人 の行動を誘発する(刺激する)建築空間や環境・設備計画 (P:Planning) を考え、建築種別や各種空間に対 「知的活動と建築空間の階層モデル」を総合的に示 して提案することが非常に重要となります。このような、 。 します (図 2.1.3.1)  

知的活動の

B (Behavior)

P

人の意識・行動・

空間 / 環境・設備の

体験

計画

階層 第 1 階層

・ルーチン

情報処理

 ワーク

知識情報の定型

・定例報告等

処理・事務処理

(Planning)

Pa 現状のパラダイムの 下での環境維持 ・労働環境(熱・空気・光)

・衛生環境(環境計測・清掃)

知識処理

環境整備 Ba

第 2 階層

知識情報の調査

・資料調査 ・資料作成 ・自席で 集中等

探索・加工処理

Pb 現状のパラダイムの下での 空間 / 環境の質の向上 ・快適環境

知的価値向上

(心理・生理・物理) ・健康環境 (内装材料等)

・ブレーン・

価値創造 イノベーション

・意見交換 ・インスパイア

家具・IT 等)

Pc 知識創造を刺激

する空間と環境

Bc 人の行動

・空間品質 (広さ・インテリア・

・ぶらぶら歩く

集中できる 空間と環境 コミュニケーション できる空間と環境

・外を眺める ・沈思黙考 ・談笑 等

リラックスする 空間と環境

図2.1.3.1知的活動と建築空間の階層モデル文4)

経路・結節点を通じてモードが変化

知識創造

場の活性化 Bb

第 3 階層

ストーミング

005 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


ここでは、知識創造を刺激する空間と環境は「集中できる空間」 「コミュニケーション できる空間と環境」 「リラックスする空間と環境」であるとされ、それが「経路・結節点 を通じてモードが変化」する事が望ましいとされている。既往研究において、多和田らや 浅野らが、移動空間の演出方法によってその後の執務状態に合わせて、ワーカーの生理・ 心理をモードチェンジする事の可能性を示唆したが、これらの研究が階層モデルと合致し ている。この事から、移動空間によるワーカーの生理・心理状態をマネジメントする事の 研究意義の高さが伺える。  また、 田淵らは「知的生産性研究その2 建築空間と環境設備計画に関する研究」文5)で、 この三階層モデルに基づいて、 知的活動と環境性能の因果ネットワーク図を示している (図 2.1.3.2) 。ここでは、知的活動に必要な人間反応を取り上げて、室内環境からマネジメン トする事の重要性が結び付けられている。

知的活動 階層

志向

知的作業

人間反応

環境性能

視覚認知

ストレス 聴覚認知

第一階層

温熱環境

健康性

情報処理

空気質環境

動作制御

集中 記憶

覚醒

正確性 第二階層

迅速性

知識処理

感覚刺激

疲労回復

気分転換

論理性

収束的思考

プライバシー

リフレッシュ

計算

リラックス

光・視環境

音環境 情報処理

雰囲気

空間環境

流暢性 会話しやすさ

第三階層

柔軟性

知識創造 独創性

拡散的思考

コミュニケーション

対人接触

ICT 環境

      思考支援

図2.1.3.2 知的活動と環境性能の因果ネットワーク図文5)

006 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.2オフィスの室内環境の改善に向けた取り組み 2. 2.1ニューオフィス推進協議会が目指すオフィス 前節で述べた様に、知識創造を高めるオフィスの実現の為に、オフィスの室内環境を改 善する必要がある。これを受けて、経済産業省の諮問機関であるニューオフィス推進委 員は、1987 年に我が国のニューオフィス化を推進する団体として社団法人ニューオフィ ス推進協議会を設立した。ニューオフィス推進協議会は、「社員の個性(感性・創造性)を活か し、クリエイティブな現場力を向上させるための取り組みを促進させるための、知識創造を誘発するオフィ スのあり方についての調査研究を行い、クリエイティブ・オフィスの提案を行っている 」文 6)としており、

クリエイティブオフィスとは、以下の様に定義している。    クリエイティブオフィスとは、知識創造を促す行為を誘発することによって、さまざまな役割・専門分野 の知識と経験を持ったメンバーの連携と協働を活性化させる「場」です。そこでは、多様な知識の融合から 生まれるシナジーが、開発力の強化やビジネスモデルの変革を後押しします 文 7).

   この新たな知識の創造には、 「対話 - コミュニケーションの活性化」 「意欲 - モチベーショ ンの向上」「加速 - スピードアップ」が必要とされている。この事からも、一人一人の社 員のモチベーションを保つ為の心理・生理状態を室内環境からマネジメントする事の重要 性が伺える(図 2.2.1.1) 。  

価値 対話

クリエイティブ・オフィス

意欲

加速

図2.2.1.1 クリエイティブオフィス文 7)

007 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


クリエイティブオフィスは、2.1.1.3 で述べた野中郁次郎が提唱した SECI モデルに基づ いており、このモデルを推進する「12の知識創造行動」の連鎖を生む様に考えられてい る。12の知識創造行動とは、ニューオフィス推進協議会が基本方針及びモデル構築等の 検討を行ない、以下の様に説明している文6)。  具体的には、オフィスにおける生産性・創造性向上を目指したオフィスのベストプラクティスを調査し、 それぞれの共通要素を抽出した上で、知的価値を創造するための新たなオフィススタイルのあり方について 検討を行い、知識創造理論をベースに知識創造を促す具体的な行動を文章化し、これらの行動を促進する空 間について検討を行った。その過程で、知識創造を促す行動を12の行動要素に分解したものが「12の知

。 識創造行動」である (図 2.2.1.2)

  図2.2.1.2 12の知識創造行動文6)

   この12の知識創造行動の中に「ふらふら歩く」という項目があり、クリエイティブオ フィスレポート2. 0には、ジグザグの通路を歩いている様子が記されている。ここでは、 移動する、通路を歩くという行為が、コミュニケーションの一部として機能する事が有効 であると示されている(図 2.2.1.3) 。

図2.2.1.3 12の知識創造行動の「ふらふら歩く」文6)

008 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 2.2オフィスの室内環境と知識創造に関するアンケート調査 

 ニューオフィス推進協議会は、クリエイティブ・オフィスに関するアンケートを経営者 とオフィスワーカーに向けてアンケートを行っており、以下に「クリエイティブ・オフィ スに関するアンケート調査結果」文8)の抜粋を記載する。 ◆経営者のアンケート調査 ・知識創造行動とオフィス環境の関係  経営者へのアンケートの結果、空間満足度が高いと知識創造行動が行われている傾向が見られる事が分 かった。この結果から、知識創造行動を誘発する手段としてオフィス空間が有効であると推察される ( 図

2.2.2.1)

図2.2.2.1 オフィス環境への誇り文8)

経営者側の意識としても、オフィスの室内環境を改善する事の重要性が分かる。      

009 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


◆ワーカーのアンケート調査

 この結果から、ワーカーの意識としても、知識創造行動とオフィス環境は密接に結びつ いている事が分かる。また、執務を行う場所だけでなく、リフレッシュのできる場所が重 視されているが、依然として満足度が低い事が分かる。転職時におけるオフィス環境の重 視度が高くなっている事からも、オフィス環境が企業価値に直結している事が分かる。知 識創造行動を推進させる為には、優秀な人材の確保が重要であり、ワーカーのオフィス環 境に対する誇りを高めていく事が重要であると言える。オフィスワーカーの人件費はオ フィスビル運営と比較して遥かに大きく、知識創造を高める為の執務環境改善は、費用対 効果の高い効果であることが指摘されている。オフィス環境改善に積極投資する企業は今 後も急増していくはずである。   ・オフィス環境に対する誇り  オフィス環境に対してオフィス環境に対して誇りを持っているか尋ねたところ、全体の 8 割近く(79.1%) )という回答であった (図 「あまり誇りを持っていない」+「誇りを持っていない」 が誇りを持っていない(

2.2. 2.2) 。

図2.2.2.2 オフィス環境への誇り文8)

010 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


・知識創造行動におけるオフィス環境の重視度  知識創造を活性化するために、オフィス環境はどの程度重要と考えられているのかを確認した。全体の 54.8% が「やや重要」 、37.9% が「重要」と回答している。これらをあわせた「重要側」の回答者は全体の 9 割超を占める。これより、知識創造行動を活性化させるためには、オフィス環境は重要な要素であり、それ をオフィスワーカーが認識しているととらえることができる (図 2.2.2.3)。

図2.2.2.3 知識創造行動におけるオフィス環境の重視度文8)

・オフィス環境と仕事の成果の関係 「オフィス環境の改善により仕事の成果が向上すると思うか」尋ねたところ、   全体の 84.5% が向上する( 「向 。 上する」+「やや向上する」 )という回答であった (図 2.2.1.4)

図2.2.2.4 オフィス環境と仕事の成果の関係文8)

011 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


・アイディアがひらめく場面  アイディアがひらめく場面は、 全体では「自分の席で仕事をしている時」 (55.4%)が最も多い。それ以外では、 「職場で何気ない会話や雑談をしている時」 「帰宅後や休日など、自 (30.5%) 、 、 「通勤や移動の途中」 (29.1%) 。 宅にいる時」 (28.8%)が多い (図 2.2.2.5)

図2.2.2.5 アイディアがひらめく場面文8)

   

  本研究で関係のある項目を囲んだ。移動の途中やリラックスしている時に、知識創造の

元となるアイディアがひらめくとされており、この空間を豊かにする事が重要であると言 える。

012 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


・オフィス環境の個別要素に関する重視度と満足度  仕事の成果を高めるためには、オフィス環境のどのような要素が重要であるか、また、その要素はどの程 度満たされているか。以下に、満足度( 「満足」+「やや満足」 )を縦軸、重要度( 「重要」+「やや重要」 )を横 「オフィス内部のデ 、 「空気の質・室温」 、 軸としたものを示す。•「リフレッシュ(気分転換)のできる場所」 ザイン・レイアウト」などは、仕事の成果を高めるためには重要であると考えられておりながら、現状、満 足度の低いものを意味する。

図2.2.2.6 オフィス環境の個別要素に関する重視度と満足度の関係文8)

・転職時におけるオフィス環境の重視度  転職を想定した場合に、オフィス環境はどの程度重視されるのかをみていく。全体では 59.3% が「やや重 視する」 、15.1% が「重視する」と回答している。これらを合計すると、オフィス環境を重視する人は、全体 の約 3/4(74.4%)にのぼる。

図2.2.2.7 転職時におけるオフィス環境の重視度文8)

013 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.3オフィスの先進的な事例    2.1.1 ∼ 2.2.2 に記載した社会的背景を受けて、近年、生産効率を求めたオフィスづく りは見直され、ワーカーにとって働きやすい環境を作る事によって、知的創造を高める事 が重視される様になってきている。ワーカーのコミュニケーションの促進や気分の転換、 創造性などの要素を盛り込んだ新しいオフィスが提案されおり、 以下に事例を取り上げる。 ◆執務空間  株式会社栗山米菓のオフィスでは、緑のカーペットに木々が立ち並び、その間に不思議な形のデスクが置 かれている。フリーアドレス制で、アメーバ型のデスクはひとりで集中したり、二人、三人で囲んで使った りと仕事内容に応じてスタイルを変えるのに都合がよい。コンセプトは「ピクニック」で、楽しげな雰囲気 を演出している 文9)。

図2.3.1 栗山米菓のオフィス文 9)

◆会議室  株式会社 mixi では、「クールゾーン」 「ニュートラルゾーン」 「ホットゾーン」と用途 別に使い分けていて、空間によるモードチェンジを行っている。

図2.3.2 mixi の会議室 クールゾーン

参考: 図 2.3.2 http://career.mixi.co.jp/officetour.html

014 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


◆リフレッシュスペース  コクヨの霞が関ライブオフィスでは、 リフレッシュスペースに植栽が置かれており、 ワー カーが栽培している。 執務とは違う行為を行事による気分転換の効果や、 コミュニケーショ ンの促進を目的としている文)。図 2.3.4 は、スイスのチューリッヒにある Google のオフィ スのウォーターラウンジである。バスタブの中にはスポンジが入っており、ワーカーが執 務中の休憩にリラックスしにやってくる。この様に、執務中とは全く違う空間に身を置く 事もリフレッシュのきっかけになると言える。

図2.3.3 コクヨ霞が関ライブオフィスのリフレッシュ

図2.3.4 Google のウォーターガーデン

スペース

◆移動空間  執務室と執務室をつなぐ閉鎖的な廊下から、コミュニケーション発生の場や気分転換の 場、アイディア発想の場としてデザインされ始めている。以下、 「建築と知的生産性」文1) より抜粋する。    海外の事例では、スウェーデンのスウェーディッシュ・ポストでは型の空中歩廊によってオフィスが分節 。 されおり、オフィスの中にブリッジがはりめぐらされている (図 2.3.5)  ドイツのルフトハンザ航空センターでは、ファサードの曲面に沿って、階段やブリッジがからむ三日月型 の吹き抜けが貫通し、行き交うワーカーの視線が垂直、水平に交錯する様に設計されている (図 2.3.6) 。  ドイツのアリアンツ・カイでは、 「コリドー」との結節点に吹き抜けに張り出す円盤状のカフェコーナーが あり、談笑する多くのワーカーで賑わっている。シースル―のエレベータ、ガラスのブリッジなどが透明性 を演出するこの空間は、あらゆる要素をつなぐサーキュレーションの要として、部門を超えたコミュニケー ションのハブとしても機能している (図 2.3.7) 。  国内の大成建設技術センター本館の移動空間では、主に「コミュニケーション」と「リフレッシュ」を促 す空間としての役割を担っている。コピー・FAX の他、図書やコーヒーコーナー等人が自然に集まる機能を 配置している (図 2.3.8) 。

参考 図 2.2.3.3 コクヨ霞が関ライブオフィス http://www.kokuyo-kos.co.jp/liveoffice/kasumigaseki.html 図 2.2.3.4 google オフィス http://gigazine.net/news/20080319_zurich_office_photos/

015 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


図2.3.5 スウェーディッシュ・ポスト文 1) 図2.3.6 ルフトハンザ航空センター文 1)

図2.3.7 アリアンツ・カイ文 1)

図2.3.8 大成建設技術センター本館文 1)

016 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.4ストレスとオフィス

 現代はストレス社会とも言われているように、日常生活においてストレスを感じ心の健 康を害している人が少なくない。2008年の内閣府による国民生活選好度調査文10)に よれば、 「ストレスを感じる」と回答した人( 「とてもストレスを感じる」 、「ややストレス を感じる」と回答した人の合計)が、57.5%と過半数を占めている。年齢層別に見ると、 40 代の 69.1%を最高に、30 代 66.5%、20 代 64.1%、50 代 61.0%と続いている。20 ∼50代の働き盛りの年代のストレスがあると答えた人の割合が高くなっている事から、 職場におけるストレスの影響が強いと推測できる。

   

図2.4.1.内閣府「国民生活選好度調査」(2008 年)ストレスを感じている人の割合文10)

 近年、仕事に関する強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合が高くなるに つれて、日本の自殺者総数が 3 万人を超えるという高い水準で推移している。労働者の 自殺者数も 8 千人∼ 9 千人前後で推移するという深刻な事態となっている文 11)。また、業 務による心理的負荷を原因として精神障害を発症し、あるいは自殺したとして労災認定が 行われる事案が近年増加し、社会的にも関心を集めている文 12)。  

10000

86738618

9209 79977999 8215

8547

8941 8790 9154 8997

8000 6000

5852

6212

4000 2000 0 H8

H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 ⾗ᢱ䇸ᐔᚑ䋲䋰ᐕਛ䈮䈍䈔䉎⥄Ვ䈱᭎ⷐ⾗ᢱ䇹䋨⼊ኤᐡ䋩

  図2.4.2自殺した労働者数の推移文11)

図2.4.3精神障害に関する労災補償状況文12)

017 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2005 年労働安全衛生基本調査文 13)によると、過去 1 年間にメンタルヘルス上の理由で 休業した従業員のいる事業所は全体で 3.3% ある事が明らかになっている。そのうち従業 員 1000 人以上の事業所では 82% もの事業所で休業者が出ている状況だ。このような状 況に対し、厚生労働省では「労働者の心の健康の保持増進のための指針」 (メンタルヘル ス指針、平成 18 年 3 月策定)を定め、職場におけるメンタルヘルス対策の推進に取り組 んでいる。メンタルヘルスケアとは、「事業場において事業者が講ずるよう努めるべき労働者の心 の健康の保持増進のための措置 」文 15) とされている。同省による調査によれば、同省による調

査によれば心の健康問題に取り組んでいる事業所の割合は 33.6% で、これを事業場規模 別にみると、1,000 ∼ 4,999 人及び 5,000 人以上の規模では 9 割を超えており、また、 100 人以上のすべての規模で 6 割を超えている。ワーカーの健康状態に配慮する事は経 営者側の義務として認識されていることが分かる。  以下、平成 22 年度全国労働衛生週間実施要綱文 15)の抜粋である。  特に、我が国における自殺者数が近年 3 万人を超えており、そのうち約 2‚500 人が勤務問題を原因・動 機の一つとしていること、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合が約 6 割に上っていること、メンタルヘルス上の理由により休業又は退職する労働者が少なからずおり、精神障害 等による労災認定件数が高い水準で推移していること等から、職場におけるメンタルヘルス対策の取組みが 重要な課題となっている。このため、職場のトップ、管理監督者、産業保健スタッフ、労働者がそれぞれの 立場において心の健康の維持・増進に取り組み、労働者の心の健康が確保された職場を実現していくことが 「心の健康維持・増進 全員参加でメンタルヘルス」をスロー 重要である。このような観点から、本年度は、 ガンとして全国労働衛生週間を展開し、事業場における労働衛生意識の高揚を図るとともに、自主的な労働 衛生管理活動の一層の促進を図ることとする。

  また、ストレスが常態化すると、心だけでなく身体や行動にまで影響を及ぼす為、ワー

カーの過度なストレスを避ける為の対策が必要である。図 2.4.4 は、厚生労働省の「ここ ろの健康 気づきのヒント集」文 16) を参考に作成した。

心理的側面

ストレス

身体的側面

行動的側面

図2.4.4ストレスが与える影響 文 16)

018 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.5ストレス理論とメカニズム 2. 5.1ストレスとは何か  以下は、ストレスの説明について「小杉正太郎 編著 , ストレス心理学 個人差のプロセ スとコーピング」文 17)から抜粋したものである。  幅 2cm 厚さ 1mm 長さ 1m の鋼の両端を手間に引き曲げる際に、力を加えるに従い、鋼は歪曲するが、 少しでも力を緩めると元のまっすぐな形状に戻ってしまう。物資に外圧が加わり歪んだ状態になると、歪み を補正し元の形状に戻ろうとする反発力が物質に生まれるからである、工学の領域では、医学や心理学でス トレスという言葉が使われるよりもずっと以前から、物質が歪みに反発する状態をストレスと読んでいる。  -20 度の極寒な環境に人間が何時間もいると、寒冷によって歪んだ身体状態を正常な状態に戻そうとす身 体の諸器官がフル回転し、フル回転の一時的には寒さへの抵抗に成功しても、極寒状況下の滞在が何週間に も及ぶと、身体諸器官とこれらが司る諸機能が変調をきたし、やがて人間は疾患状態に陥ってしまう。この ようなプロセスで人間が疾患状態に陥る詳細を初めて明らかにしたのが、セリエ (Selye) である。セリエは人 間の諸器官が寒冷に抵抗しようとフル回転する状態を工学での名称を取り入れてストレス (Stress) 状態、寒 冷環境を始めとする高温、多湿、騒音、振動などの劣悪環境にはストレッサー (stressor) という造語を当てた。  人間の心に関しても well being( 安寧 : 心身両面の健康に裏付けされた充実した状態 ) が損なわれる状態に 立ち至ると、あたかも寒冷環境に抵抗してフル回転する身体諸器官のように、well being が損なわれる状態 に立ち入ると、well being が損なわれる状況に原因して心理状態が歪むのであるから、歪曲した心理状態は ストレス状態、well being を損なわせる環境や体験がストレッサーということになる。このように、心身の 安全・健康などが危機に瀕すると、危機の回避、回復を目指して心身の諸機能店諸機関が活性化する。今日 では、このような経緯によって活性化した心身の状態をストレス、又はストレス状態と呼んでいる。  ストレスは、以下の 3 側面から構成され、      1) 心身の安全を脅かす環境や刺激      2) 環境や刺激に対応する心身の諸機能・諸機関の働き      3) 対応した結果としての心身の状態        1) はストレッサー、2) はストレス対処ないしストレス状態、3) はストレス反応と、それぞれ呼ばれている。 又、ストレッサーの種類は4種類にあり、以下の様に分類できる。      ・物理的ストレッサー:高温・低温・放射線・騒音などによる刺激のこと。      ・科学的ストレッサー:酸素の欠乏・過剰、薬害、栄養不足など。      ・生物的ストレッサー:病原菌の侵入など。

    ・精神的ストレッサー:人間トラブル、精神的な苦痛・怒り・不安・憎しみ・緊張など   本研究では、精神的ストレッサーを扱う。

019 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 5.2ストレス研究  ストレスに関する研究は心理・生理両面から、心理学、医学、生理学、社会学などの様々 な分野で、古くから研究されているが、その目標とプロセスは分野によって異なる。本研 究に関連するのは、身体的安全・健康を目指す医学的・生理的ストレス研究と心理的安定・ 健康を目指す心理学的ストレス研究であると考える。  以下は、「小杉正太郎 編著 , ストレス心理学 個人差のプロセスとコーピング」文 17) から の抜粋である。  医学的・生理的ストレス研究は、ストレッサーによる内分泌系・免疫系・自律神経系などの諸反応を明ら かにしようとする生物的なストレス研究と、物理的・心理的・社会的ストレッサーと各種疾患との因果関係 によって、疾患発祥の背景やその準備段階を明らかにする疫学的ストレス研究との 2 つの研究領域に分けら れる。一方、心理学的ストレス研究の多くは、環境や状況への適応過程をストレスの観点から明らかにしよ うとする心理臨床的ストレス研究に集約される。上記 2 つのストレスの研究はそれぞれ異なるプロセスとゴー ルを研究の目標としている。

 医学的・生理的ストレス研究は、環境刺激によって生物的に歪んだ生体 ( 身体 ) が疾患発症 ( ゴール ) に 至るプロセス、すなわち以下を研究目標としている。 医学・生理的ストレスモデル

環境刺激・ストレッサー

身体諸器官の反応

疾患発症

図2.5.2.1医学・生理的ストレスモデル文 17)

  心理学的ストレス研究では、環境からの要請ないし体験を受けて安寧が危機に瀕し、不適応状態 ( ゴール ) に至るプロセス、すなわち要請・体験の主観的評価による以下のプロセスを研究目標としている。 心理学的ストレスモデル 主観的評定による 要請・体験

心理的ストレス反応

ストレッサーの発生

ストレッサーへの対処

不適応状態

図2.5.2.2心理学的ストレスモデル文 17)

       

 本研究は、生理計測を用いてストレスの評価を行う事により、医学的・生理ストレス研 究に近い立場をとるが、気分評価 POMS や自覚症状調べ、主観評価アンケート等、個人 の主観によるストレスの評価も行う為、この両研究の範疇から、ストレスについて考察を 行う。

020 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 5.3ストレス反応とメカニズム 2. 5. 3. 1様々な生体反応 松島らは、「駅内通路歩行時のストレスマネジメントに関する研究」文 18)において様々 な生体反応を以下の様に論じている。    快適性に関する研究は 80 年代後半から 90 年代前半にかけて一挙に拡大し、現代社会においてストレス の少ない快適な生活を営むためには、今後ますます重要になる。快適性への志向と共に、快適性を研究する 上で生理学の果たす役割は大きい。計測した各生理指標を快適性評価に役立てるには、自律神経活動や皮膚 電位、眼球運動や筋活動、唾液中のコルチゾールなどの各化学物質や、様々な生理反応をどう整理し、どういっ た指標としてまとめるかが重要である。  身体で図る事ができる生体情報から、 脳波、 心拍、 呼吸など、 身体から抽出することが可能な生理的な信号 ( 生 様々 体情報 ) を、 快ー不快の指標に用いる研究も数多く行われてきた。対象となる生体情報は多種多様であり、 な観点から分析することができ、図のように整理することができる文 18)( 図 2.4.3.1.1)。  生体情報の中には医学的な検査・診断技術の発達に伴って確立されてきたものが多い。ただし、医用目的 の場合にはその値が正常であるか、異常な場合にはどの程度であるのか検討が課題となるが、快適性の評価 の場合には健常者を対象に正常値内での微妙な変化を捉えなくてはならないという違いがある文 19)。このため、 本当に実験者の制御した要因に起因して生理反応の変化が生じているか吟味する必要や、実験環境や条件を 設定する必要がある。     本研究では、生理計測及び、生理反応から分析しているため、計測に用いた各生理反応

のメカニズムと生理評価手法に関しての特徴をそれぞれ記述する。

図2.5.3.1 測定可能な生体反応文 18)

021 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 5. 3. 2自律神経系 心拍変動 以下は、 「宮田洋 , 新 生理心理学 1 巻」文 19)からの抜粋である。 ◆自律神経系 心拍変動   様々な生体情報の中でも、心臓の活動は比較的検出しやすいことから、古くから代表的な生体情報とし て研究されてきた。近年では計測技術の発達によって、単に心拍数を計るだけでなく、心電図の R − R 波間 の間隔を正確に計測したり、それを周波数解析したりすることによって、心拍変動のゆらぎを分析したりす る事が行われている。心臓は独立して拍動しているのではなく、神経系を通じて脳とつながっている。交感 神経は激しい運動などで最大の活動を必要とする時に活発に働くが、安静時あるいはそれに近い状態では副 交感神経が主となっており、副交感神経が興奮すると心臓活動は抑制され、鎮静化すると心臓活動は促進さ れる。つまり、交感神経は心臓活動を促進させ、副交感神経は抑制的に作用する。

◆心電図の計測と指標の解析  心臓の活動を定量的に表すために最も一般的に用いられる方法は、心臓を挟んだ体表面上に電極を置き、 生体の反応を電気的に記録する心電図 (ECG:electrocardiography) である。きわめて周期的な波形であるため、 1 分間あたりの心臓の働きを表す指標として用いることが古くから行われてきた。心臓の鼓動の一定時間内 の回数を HR(Heart Rate) と読んでいる。日本語では一般に HR を心拍数と呼び、HR の動きは HRV(Heart rate variability: 心拍変動 ) と呼ばれている。 P,Q,R,S,T 心電図には、 心筋が収縮する時の一連の電気活動が現れる。 と名付けられた心電図成分のうち、生理心理学者たちが多く利用するのが、血液を左心室から大動脈に送り 出す時に生じる R 波である。たとえば、刻一刻と変わる R 波と次の R 波との間隔 (R-R 間隔 :IBI) を計測し続 け、タコグラフとして表す。R − R 間隔を短縮させるのは交感神経系、延長させるのは副交感神経系である 事が分かっているので、R-R 間隔の変化から、緊張や不安といった交感神経活動と対応する心的事象の動き を観察できる。この R − R 間隔変動係数から、交感神経系と副交感神経系の活動の度合いを推定し、ストレ スの指標として用いられている。

以下は、 「林博史 編 , 心拍変動の臨床応用」文 20)からの抜粋である。  又、自律神経活動の周波数領域解析における指標は、低周波成分 (LF) および高い周波数 (HF) が代表的で ある。これらの解析には時間軸のデータである時系列の信号を周波数軸に変換し、心電図の R 並みトリガー 信号から得られた RR 間隔を時系列データとして記録する。周波数の解析にはパワースペクトル解析を行い、 その結果、低い方の周波数成分を LF(low frequency), 高い方の周波数成分を HF(high frequency) で示す。こ HF は副交感神経活動を反映すると考えられている。また、 のうち LF は主として交感神経活動を反映し、 一方、 LF は交感神経と副交感神経活動の両者を反映していることになる。

022 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


心拍変動は種々の精神的ストレスの指標となることが知られており、負荷が強くなるに従って、心拍変動 は減少する。この際、心拍変動のどの成分も同様にこれらのストレスに対して敏感に反応するわけではなく、 精神的ストレスで交感神経緊張が亢進し、LF 成分が著しく増大し、HF 成分の減少が見られる。この LF 成 分 (0.05Hz 以下 ) の変動は体温制御や精神的ストレスに対する緩やかな適応に関連すると言われている。  そのため交感神経活動の指標としては、LH/HF や LF(HF+LF) が用いられる。従来は、自律神経機能評価に 血圧や、心拍数などの指標が用いられてきたが、これらに比べて、心拍変動のパワースペクトル分析は、交 感神経と副交感神経活動を分離評価できる点で、非常に有用性が高いと考えられる。

023 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 5. 3. 3内分泌系唾液中コルチゾール濃度 「宮田洋 , 新 生理心理学 1 巻」文 19)からの抜粋である。   以下は、 ◆免疫系・内分泌系指標   生理心理学の分野で用いられてきた生体反応の多くは、中枢神経系あるいは抹消神経系の反応、すなわち 神経系の反応指標であった。一方、人の体を支えるいまひとつの系として免疫系・内分泌系指標があり、こ れは生命維持のための中心的な役割を演じる独立した系である。  内分泌腺から分泌される各種ホルモンは身体の恒常性の維持・調節にかかわっているため、ストレス状態 におけるホルモンの生科学的変化を一つの生体情報として活用することができる。たとえば、血中に放出さ れた副腎皮質ホルモン ( コルチコイド ) には、栄養素を放出し身体の抵抗力を高める作用がある。傷口が自 然に治癒するのも、コルチコイドの分泌により組織の反応性が高まり、リンパ球の活動が活性化するためで ある。そこで、ストレス状態において、血中のコルチコイド濃度や、尿中のコルチコイド代謝産物の濃度を 測定して、ストレスに対する生体反応の指標として用いることができる。

◆唾液中コルチゾール  コルチゾールとはステロイドホルモンであり、副腎皮質内で生成されたあと血液中に分泌され、コルチコ イド結合性グロブリンなどのタンパクと結合するタンパク結合型 (90%) と、遊離型 (10%) とに分かれる。ス トレスの指標となり得るコルチゾールは遊離型であり、その約 5% ∼ 10% が唾液中にも現れるので、唾液中 から非侵襲的にコルチゾールを分離・測定できる。 コルチゾールは、ストレスホルモンと呼ばれるように、 急性ストレス事態で増加することがよく知られている。したがって、唾液中からコルチゾールを抽出・定量 化できれば、非侵襲的なストレスホルモン測定が可能となる。しかし、コルチゾール値は、早朝起床時は高く、 夕方以降低下するという顕著な日内変動を示す。したがって、1 日 1 回の測定からコルチゾール値を評価す るような実験計画では、測定時刻を一定にする必要がある。しかし、ストレッサー暴露による変化を見よう とするならば、日内のどの時点にあっても変化の方向は一定なので、ストレスの指標としては扱いやすいと いう利点がある。  唾液中コルチゾールの測定法としては、ラジオイムノアッセイ法と、高速液体クロマトグラフィ法の 2 つ がある。  コルチゾール抗体に、ヨウ化放射性コルチゾール (I) と検体を合わせてインキュベートし、コルチゾール抗 体に結合したヨウ化コルチゾール量をガンマカウンタで計測する。抗体に結合したヨウ化コルチゾール量は、 検体に含まれるコルチゾール量に応じて変化するので、含有量をあらかじめ分かっている標準サンプルをい くつか用意して、検体中のコルチゾール含有量を推定することがきる。  また、唾液中コルチゾールの上昇のピークはストレスを受けてから、20 分後くらいに見られ、比較的強度 の高いストレッサーに対して反応を示すと言われている。又、日内変動の影響が少ない午後の 3 時∼ 4 時の 時間帯に唾液を採取すると良い 文 39)。

024 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 5. 3. 4自律神経系 心拍変動と内分泌系唾液中コルチゾール濃度の関係  以下は、 「宮田洋 , 新 生理心理学 3巻文 20)」からの抜粋である。

 抹消で受容されたストレッッサーの刺激はまず中枢で処理され、その後にストレス反応が起こるとされる。 この時、 中枢神経系から免疫系に影響する経路は 2 つに大別され、 一つは視床下部ー下垂体ー副腎系 (HPA 系 ) と呼ばれる内分泌系である。その結果として、副腎皮質からのコルチゾールの分泌が高まる。もう一つは脳 幹の青斑核を神経核とするノルアドレナリン (NA) 系の働きである。ストレス負荷により分泌された NA は上 向して交感神経ー副腎髄質系の働きを高める。これにより心拍出量増加などの、いわゆる緊急反応を引き起 こす。この系のストレス反応性はきわめて鋭敏である事が分かっている。   これら内分泌系と自律神経系の働きは、従来独立に研究されてきたが、近年結局、ストレス反応に関わ る上記 2 大システムは、互いに協調的にはたらくと推測されている。図のように、中枢神経系、自律神経 系、内分泌系、免疫系は相互に調節し作用し合う事によって、全体としての恒常性を維持している。( 図 04.3.5.1)

  松島らの研究文18)では、内分泌系コルチゾール計測と自律神経系の心拍変動 LF/HF 値 について以下の様に述べている。

大竹らの研究文 22)や本田らの研究文 23)などの既往研究において、同じくストレスを扱った生理計測でも、 内分泌系コルチゾール計測と自律神経系の心拍変動 LF/HF 計測では、同一の被験者の場合でも、必ずしも 同じ結果を導かないという結果の不一致が見られた。例えば、LF/HF 値からはストレスが減少している結果 が出たが、内分泌系コルチゾールではストレスが増加している、といった具合である。その原因については、 未だ解明されていない。  しかし、既に述べたように主要なストレス反応系のうち、コルチゾールは視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質系 (HPA) に属し、心拍変動の LF/HF のような自律神経の反応は感神経 - 副腎髄質系 (SAM) に属しており、仕組 みとして出所が異なるため、それらがある種のストレッサーを与えた場合に、異なる結果を導く事は十分考 えられる事である。  また、長澤らの買い物行動中のストレスを計測した研究文 24)では、内分泌系コルチゾールの計測結果として、 買い物の好き嫌いといった個人的要因によって、ストレスの増減結果が大きく影響する事が分かっている。

 この様に、同じストレッサーであっても、生理計測の種類によっては示す反応が異な事 が分かる。

025 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 5.4ストレスマネジメント  ストレスのメカニズムについては医学的、心理学的、社会学的等多方面からの解釈が成 され、ストレスに関する研究は、近年盛んに行われている傾向にある。  ストレッサーは何であれ、ストレスは人に対して有益あるいは有害にも働く。日常的な 精神負荷が慢性化すると、各種の身体的疾患を抱えてしまう事もあるが、精神的負荷がか からない状態が慢性化しても、同様に疾患を引き起こす事がある。  上述の自律神経の例で言えば、常に交感神経優位の状態の人は NK 細胞が活性化せず、 ガンになりやすくなり、高血圧や糖尿病の危険も出てくる。逆に副交感神経優位の人はア レルギー、筋力低下、高熱を引き起こしやすくなる。コルチゾールの例で言えば慢性的に コルチゾールを分泌している人はコルチゾール中毒となり、精神的負荷に対し分泌される コルチゾールの量は増加の一途を辿り、副作用が全面に出て脳萎縮、思考力低下、記憶力 低下が始まり、この一連のスパイラルが繰り返され重度の鬱病となる。逆にコルチゾール があまりに分泌されないような生活は、必要な時に血糖値が上がらずやる気が出なかった り、アレルギーとなる原因にもなる文 17)。また、ある程度のストレッサーは身体に程よい 緊張を生み出し、集中力の向上などの、有益に働く場合もある。  この様に、適度にストレス状態のバランスをとる事が有効であり、人間にとって、体が 要求する負荷状態に上手に遷移させてやることがストレスマネジメントであると言える。 ストレスマネジメントにはストレッサーを管理・コントロールする事を意味し、刺激、環 境を調節するものや、ストレスに対する認知に働きかけるもの等があり、多和田らの研究 では文 26)、ストレスマネジメントの方法として以下の 5 点を挙げている。   1. ストレスの元になるストレッサーの軽減あるいは回避   2. わずかな刺激をストレスと感じてしまう認知の修正   3. ストレスと感じた情報に対して、身体が過剰に反応しないようにする生体反応のコントロール   4. 社会的支持基盤の確立  

5. 対処行動の発展

   本研究におけるストレスマネジメントはこのうち5点目に当たる。 

026 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.6気分転換 2. 6.1気分転換とは  ストレスの発見者ハンス・セリエ博士(1907-1982)は、ストレス解消のために「気 分転換」を重視しており、以下の様に定義している文 26)。    ストレスを抱えていると、ストレスの対象にばかり意識が集中。 問題を解決することは重要だが、あまり にもそのことばかりに意識が行ってしまうと、ストレスの対象に自分がはまりこんでしまい、本当の問題解 決策が見えてこなくなる。  そこで、別のことに意識を向け、一時的にストレスの対象に意識が行かないようにして、心の余裕を作る のが「気分転換」である 。     本田らの「気分転換を促す研究」文 23)では、気分転換と気分転換を促す空間(=スイッ

チ空間)を以下の様に定義している。   ・気分転換  仕事や勉強への集中力・作業効率・意欲は無制限に持続するものではなく、それらは長時間作業している と次第に低下する。集中力・作業効率・意欲を保つ為、または取り戻す為の行為を気分転換と定義する。   ・ 気分転換を促す空間(=スイッチ空間)

 それまで行っていた作業と異なる行為をする事で、気分転換になるが、場所を変えて気分転換をすいる場 合もある。これを歩行、移動といった行為による効果と考える事もできるが、空間が変わることにより気分 転換が行われている部分もあると考えられる。この気分転換を促す空間をスイッチ空間と定義する。

  本田らは、行為でなされると一般的に思われていた気分転換を、空間の構成・空間の推

移によって気分転換を促す事ができる事、休憩時には作業空間と同じ空間で過ごすよりも 異なる空間で過ごす方が、休憩後の作業効率を上げられる事を明らかにした。

027 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 6.2気分転換と疲労  最近の疲労疫学調査結果では、国民の 1/3 以上が慢性的な疲労を自覚しており、生活 に支障をきたしている慢性疲労患者は約 5.2%存在し、経済損失は医療費を除いても年間 1.2 兆円に及んでいる文 27)。  「健康と運動の生理」文 28)では、疲労と疲労感発生のメカニズムを図 2.6.2.1 の様に示 している。この事からも、生理・心理的負荷が増大する前に気分転換を行い、疲労や疲労 感を極力発生させない事が有効であると考えられる。     生理的・身体的疲労

心理的疲労 図2.6.2.1 疲労および疲労感発生のメカニズム文 28)

028 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.7アクティブレスト

 以下、 「歯磨き行為の積極的休息への応用について」文 27)からの抜粋である。  身体的および精神的な機能減弱状態を回復させる休息方法としては,積極的休息と消極的休息の 2 種に大 別される。消極的休息とは,体を動かさずに安静にして休む方法であるが,一方,積極的休息とは,作業に 使用しなかった部位を活動させることにより疲労をより促進的に解消しようとする方法である。すでに積極 的休息として運動や朗読などの効果が報告されている.また,積極的休息は,新鮮な感覚が惹起され,新た な気持ちで作業に臨めるという主観的疲労回復感に効果があるという報告もある。このように積極的休息と して作業に使用していなかった部位を活動させることは,疲労状態にある大脳活動の機能を亢進するのに有 用であることが推察される。

 ここで書かれている様に、身体的および精神的な疲労には、スポーツ等の運動を行って、 それまで使っていなかった身体の部位を活動させる事により、身体の疲労を軽減させると いうものや、それまで行っていた作業とは別の作業を行う事によって、大脳活動の機能を 亢進させる積極的休息が有効であるとされている。    本研究においては、インタラクティブアートによって身体の動きを誘発する事、インタ ラクティブな映像を自発的に体感するという、執務とは別の行為を行う事、という二点に おいて積極的休息を促す事ができると考える。

029 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.8インタラクティブアート 2. 8.1インタラクティブアートとは  現代美術用語辞典文 29) では、インタラクティブアートを以下の様に述べている。   「相互作用」を意味する inter-active からもわかるように、作品と鑑賞者のあいだに一定の相互作用をもた らすことが意図された作品の総称である。現在インタラクティブ・アートというと、コンピュータなどのハ イテクを駆使したメディア・アートの別名として受容されている観があるが、その射程はもっと広く、言葉 本来の意味に即せば、ダイナミズムを称揚した未来派、運動力学を重視したキネティック・アート、A・カプロー らの環境芸術、そしてパフォーマンスやイヴェントなどの身体表現も、すべてインタラクティブ・アートに 含まれる。  コンピュータを活用したインタラクティブ・アートがアート・シーンで注目を集めるようになったのは 70 年代後半、メディア・アートの国際展であるアルス・エレクトロニカ(オーストリア、リンツ)が開催され 、カール るようになってからのことであり、80 年代以降は、ジェフリー・ショー Jeffrey Shaw(1944― ) ステン・ニコライといった国際的に注目を集める作家が続々と出現した。現在は、コンピュータやセンサー が観客の動きや熱などの入力に反応するようにした作品も数多く存在する。     

図2.8.1.1 鑑賞者の影がモンスターになる インタラクティブアート

図2.8.1.2 鑑賞者が映像の中の楽器を演奏で インタラクティブアート

図2.8.1.3 鑑賞者の足の動きに反応するインタラクティブアート

参考: 図 2.8.1.1 http://www.youtube.com/watch?v=g0TOQo_7te4&feature=player_embedded 図 2.8.1.2  http://www.youtube.com/watch?v=-qmmdGonQW4&feature=related 図 2.8.1.3 http://www.youtube.com/watch?v=Si-giyolYFg&feature=related

030 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 8.2アートを構成する技術 ◆プログラミング言語

 processing(図 2.8.2.4)は、電子アートとビジュアルデザインのためのプログラミン グ言語であり、統合開発環境 (IDE) である。 視覚的なフィードバックが即座に得られる ため、初心者がプログラミングを学習するのに適している。Java を単純化し、グラフィッ ク機能に特化した言語といえる。http://processing.org/ 文 30)よりダウンロード可能なオー プンソースプロジェクトである . 本研究では processing を用いたが、openFrameworks や Ruby 等も用いられている。

◆センサー  インタラクティブアートは、観客の声や動作に反応して、映像や音、形を変化させる為 に光、音、温度などに反応する各種センサーとコンピュータの技術によって構成されてい る。今後センサーの発達によって、更に詳細な人間の行動や生理反応をインタラクティブ アートに反映させる事が可能となり、より複雑で高度な作品を作る事が可能になるであろ う。また、単純な入出力を備えた基板と Processing/Wiring 言語を実装した開発環境から 構成される arudino 文 31)等、安価で素人でも取り扱う事が可能な開発基盤の登場や、プロ グラミング言語のライブラリの公開から、アーティストではなくても、誰でも自由にイン タラクティブアートを作成する事ができる様になっている。

図2.8.2.4 processing 公式ホームページ

参考:

図2. 8.2.5 arduino

031 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


◆インタラクティブアートの適応場所  屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ネットワークに接続したディ スプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステムを総称して「デジタル サイネージ」と呼ぶ。この巨大なデジタルサイネージを用いて、建物の壁面全体を映像装 置にした建築が世界各地で発生してきている。ヨーロッパではこうした建築物の表面を 使った表現が「メディア・ファサード」いうひとつのジャンルを形成しており、今後は、 建築の一部としてデジタルサイネージが組み込まれ都市の景観を形作する事になるであろ う。  図 2.8.2.6 は、ベルリンのアレキサンダー広場前で公開された Blinken Lights の作品で ある。以下、作品の説明である。    これは、14×8個の窓を使いそのビルの壁面が、ピクセル数144のスクリーンとなっている。一般 の鑑賞者が、ブリンケンペイントのソフトをダウンロードし、誰でも簡単にアニメーションを作り、投影で きる様にしたインタラクティブなメディアファサードである。予想外の反響で、ピンポンゲームとブリンケ ンラブレターというあらたな企画を立ち上げる。ピンポンゲームは携帯を使って、コンピューターもしくは、 自分の友人を相手にスクリーン上でゲームを楽しめる。また、ラブレターは、事前にアクセスコードをもらい、 それにより、時間指定で自分のメッセージ付アニメーションを流すことができる。簡単なソフトで分かりや すい絵がつくれるということで、非常に注目を浴びるスポットと化した 文 33)。

図2.8.2. 6 メディアファサードの例

    この他にも世界各地でメディアファサードが建築を構成している例が見られる。現在は、

建築の外壁を映像装置にしたファサードに使用される事が多いが、今後は動的に変化する インテリアとしても増加していくと考えられる。この様に、建築とメディアアートは密接 な関係があり、今後アートと建築の垣根を越えて、作品と鑑賞者のあいだに一定の相互作 用をもたらすことが意図された空間のデザインが増加していくと考えられる。

参考: 図 2. 8.2. 6 デジタルサイネージ総研 http://digitalsignage.co.jp/blog/post/2253

032 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


図2.8.7 メディアファサードの例2

図2.8. 9 インテリアに用いられている例

図2.8.8 メディアファサードの例3

図2.8.10 通路に用いられている例 

図2.8.11 時間によって色が変わる壁面

参考: 図 2.8.7 デジタルサイネージ総研 http://digitalsignage.co.jp/blog/post/2253 図 2.8.8、図 2.8.9 http://www.mediaarchitecture.org/ 図 2.8.10 http://www.youtube.com/watch?v=Yl0l3ZdLZ_8&feature=related 図 2.8.11 http://www.youtube.com/watch?v=Yl0l3ZdLZ_8&feature=related

033 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2.9本研究の位置付け 2. 9.1既往研究のまとめ  以下に、本研究と関係があると思われる6つのキーワードに関する既往研究のまとめを 記載する。 ◆ストレスと生理計測を扱った研究 ( 2 006 )   ・大竹らによる「ストレスを軽減する室内の色彩環境」文22)  ストレス負荷が身の回りの色彩環境によって軽減される度合いが異なることを実証し た。 ・大塚らによる「オフィスワーク時における執務時の姿勢と感覚刺激によるストレス軽減   効果に関する研究」文34)( 2 0 0 5 )  オフィス内の執務環境を想定し、行動要因となる姿勢 や、音・映像等の環境要因がス トレス軽減にどのような効果があるかを検証した。 (2006)   ・本田らによる「気分転換を促す空間に関する研究」文23)  オフィスにおける気分転換を行う場所の空間的要素を明らかにした。実験方法として生 理計測によるストレス値の計測を行った。一般的に気分転換に良いとされる開放的な空間 だけではなく、狭い空間においても気分転換の効果がある事を示した。また、オフィス環 境の研究において生理計測を導入し、ストレスという視点から空間的要素を評価し、その 有用性を示した。 ・藤田らによる「高さと眺め方向の比較による窓からの眺望が人に与える心理的・生理的 (2010)   効果」文 35)  窓からの眺め行動が人の心理や生理に及ぼす影響をパターンの異なる窓を用いて明らか にし、気分転換の出来る眺め行動の指標を作成した。

◆五感刺激に関する研究 ・都島らによる「感覚を援助するスヌーズレン空間の健常者に対する効果について」文 36) ( 2006)  日本においてスヌーズレンの利用対象は知的障害者が中心であるが、ストレスを抱えた 健常者、 都市生活者などに対しての利用効果の可能性を心拍数とアンケート調査を指標に、 実際のスヌーズレンルームと、刺激をなくした同じ部屋 ( 普通の部屋 ) を比較、検証した。 心拍数を計測する実験では、差は見られなかったが、同時に行ったアンケートでは、スヌー ズレンルームが最もリラックスしていたという回答が得られた。

034 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


◆移動空間に関する研究 ・松島らによる「オフィスの移動時を想定した実験と計測の手法の検討」文37)( 2009)  オフィス空間において移動を行う事、また移動空間の要素によりストレスがどのように 変化し、その後の作業に影響を及ぼすのかを明らかにした。 「閉鎖的な廊下を移動」 「開放 的な廊下を移動」「渡り廊下を移動」の3つを比較実験したところ、閉鎖的な廊下を移動 には、直接的な気分転換の効果があることがわかった。 ・多和田らによる「五感刺激によるストレスマネジメント空間に関する研究」 文25) (2008)  適度にストレスのバランスをとってやる事が必要だと考え、体が要求する負荷状態に上 手に遷移させてやることが次世代のストレスマネジメントとした。ストレスの抵抗を示す コルチゾールと精神的ストレスを示す LF/HF に限って考えれば、コルチゾールの上昇下 降の2パターンと、LF/HF の上昇下降の2パターンを掛け合わせ、2×2= 4つのストレ ス状態があると仮定した。この4つのストレス状態の中を、シチュエーションによって人 間の状態は推移していると考えた。 ・田中らによる「オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究∼ 感覚刺激がもたら す効果の検証∼ 」文 38)(2009)  人間の五感を刺激する廊下の歩行が、ストレス軽減に効果があることを実証し、オフィ スワークにおける新たな休憩の形態を提案した。 ・浅野らによる「オフィスの移動空間がワーカーのストレス変化と気分転換に与える影響」 (2009)文 39)  3 種類の環境の廊下( 映像による演出を加えた廊下、通常の廊下、五感刺激を与えた 廊下)を歩行した際に心理・生理にどのような影響の違いがあるかを調べた。映像による 演出とは、窓からの眺望映像を廊下の壁に投影させたものであり、被験者の歩行に応じて 景色がスクロールするというものであった。この廊下は通常廊下と比較すると、気分転換 に一定の効果があると述べている。

◆オフィスに関する研究 ・現海らによる「ワークプレイスにおけるコミュニケーションに関する研究」文 40)(2008)  フリーアドレス、ホームアドレス、固定席環境の 3 つのオフィス環境におけるコミュ ニケーション行動の相違を分析し、環境の特性を明らかにした。コミュニケーションの内 容を「知識、ノウハウ、アイディア、やる気、解決」の 5 つに分類し、どの内容がどの 場面でどれだけの量発生したかを明らかにした。 これにより固定席環境とフリーアドレス、 ホームアドレスとのコミュニケーションの発生回数の差が明らかになり、オフィスにおけ る知的生産性の向上に関し有用性を示した。

035 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


・小菅らによる「オフィスにおけるワーカーの知的活性度に関する研究」文 41)( 2008)  ワーカーが普段オフィスの中でどのような場所で切り替え行動を行っているかを明らか にした。調査方法はワーカーに日誌を記録してもらい、日々の執務時間の中での切り替え 行動の頻度やタイミング、場所を直接ワーカーからデータを取った。結果として食事や喫 煙など他人とのコミュニケーションを伴うインフォーマルな場での切り替え行動が多い事 がわかった。またそれだけではなくトイレなど個人で利用する場や一人でオフィス内を歩 いているときなどにおいても切り替えが行われている傾向が見られる事を示した。この事 により、コミュニケーション以外でも実際のオフィス内では切り替え行動がとられている 事がわかった。

◆オフィス・アクティブレストに関する研究 ・加藤恵子による「精神作業の疲労回復に及ぼす運動の効果」文42)(1990)  精神作業の間にアクティブレストを挟む事によってその後の作業にどのような影響を及 ぼすかを明らかにした。この研究ではアクティブレストとしてバスケットボールのシュー ティングを被験者に行わせた場合と室内での休憩とを比較した。結果として室内での休憩 を行ったグループに比べ、アクティブレストを取り入れたグループの休憩後の成績が上が りアクティブレストの有効性を示した。  作業と作業の合間にスポーツの様な運動を取り入れたアクティブレストの提案は行われ てきたが、本研究で用いたインタラクティブな映像の様なソフトなコンテンツで、身体の 動きを誘発する試みはされてこなかった。

◆インタラクティブアートに関する研究 (2009) ・小池らによる「インタラクティブ映像の鑑賞行動に関する研究」文43) インタラクティブデジタルサイネージを実際に作成、展示することで、インタラクティブ な映像を前にした人間の鑑賞行動特性を明らかにした。 ・ 平 井 ら に よ る「 イ ン タ ラ ク テ ィ ブ ア ー ト に お け る 自 律 神 経 系 生 理 指 標 計 測 」 文 44) (2000)蔦田らによる「インタラクティブアートにおけるパフォーマーと観客の緊張 状態の生理的解析」文 45)(1997)では、インタラクティブアートのパフォーマーと観 客の生理計測を行っている。しかし、パフォーマーはインタラクティブアートを観客で演 奏する前の緊張状態を計測しており、インタラクティブアートで気分転換を目指す本研究 とは異なる視点である。また、観客はパフォーマーの演奏を見ているだけで、インタラク ティブなアクションは起こしていない。

036 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 9.2既往研究と本研究の差異 本田らは文 23)、行為だけでなく空間の構成によって気分転換を促せる事、松島らは文 37) デスクワーク後はその場で座って休憩するよりも、移動空間を歩行した方が気分転換の効 果が高い事を明らかにした。また、 移動空間の違いによりその後の心身状態に違いが生じ、 業務の内容によって心身状態をマネジメントできる可能性を示唆したが、既存の多くのオ フィスにも後付け的に施工可能である、「五感刺激を発生させる」等の空間演出による方 法も模索する必要があると言える。多和田ら文 25) や浅野ら文 39) は、移動空間に五感を刺激 する装置を設置し、そのデザインによって、次の業務に適した状態へモードチェンジさせ る事が可能であると示唆した。しかし、既往研究で取り上げられた五感刺激は、映像を流 す等といった、空間からの一方的な働きかけであった。移動中という短時間に気分転換 空間が有効なのではないかと考えた。そこで、本研究はインタラクティブな映像を投影し た移動空間の提案と実証を行った。  小池らの研究文 43) では、インタラクティブアートを通路に設置した際の鑑賞時の挙動に ついては手・腕の動きが 70%を超えたとしている事から、肩や腕の疲れを訴えるオフィ スワーカーにとって、身体・精神共に積極的休息の効果が期待できる。

037 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


2. 9.3本研究の位置付け 第2章で述べた研究背景を踏まえて、もう一度本研究の目的と位置付けを整理する。  オフィスの知識創造を高める為に、室内環境から個人個人の生理・心理状態をマネジメ ントする取り組みが盛んに行われている中で、本研究では移動空間の演出方法によって気 分転換の効果を高める事を目的とする。気分転換は、ワーカーのモチベーションや集中力 回復に寄与する重要な行為であると同時に、心身の健康維持が求められ、それが企業価値 となっている社会背景からも取り組む必要性があると言える。  ストレスの発見者ハンス・セリエ博士(1907-1982)は、ストレス解消のために「気 分転換」を重視しており、問題から別のことに意識を向け、一時的にストレスの対象に意 識が行かないようにして、心の余裕を作るのが気分転換であるとしている。歩行者の意識 を仕事から解放し、心の余裕を作る為の空間演出は、空間への没入感が重要であると考え た。そこで本研究では、歩行者の動きに応じて、五感の刺激が変化するインタラクティブ な映像を投影した移動空間の提案と実証を行った。インタラクティブな五感の反応を体感 する事や、インタラクティブな映像に合わせて積極的に身体を動かすという執務以外の行 為を自発的に行う事によって、思考が切り替わり、仕事から意識を解放する事が気分転換 につながるのではないかと考えた。本研究は、生理学的・心理学的両面からストレスを捉 え、ワーカーが知的創造性を高める為にふさわしいオフィス環境の設計指針を示す事を目 的とする。

ストレスの増大 本研究で提案する移動空間 執務

インタラクティブな五感の反応 思考の切り替え 仕事からの意識の解放

積極的な身体の動き

図2.9.3.1 本研究が提案する気分転換

気分転換

038 2. 研究背景

第 2 章 研究背景


第3章

 研究方法

    Chapter 3    Research Method

3. 1研究フロー 3.2プレ実験ーストレス負荷の検証    実験 3. 3移動空間の歩行実験 3. 4オフィス導入実験


3.1研究フロー

移動空間に設置するインタラクティブな映像の制作 ・コンセプトの決定 ・制作

被験者実験

ストレス負荷検証実験

・実験箇所に設置

実証実験

・オフィス設置個所の検討

・ストレスワークの検討 ・ワーカーに見立てた 被験者の作業決定

・アンケート項目の決定

・実験と計測

・結果

・生理心理  計測項目の決定

・実験の実施 計測

・結果の分析

・考察 図3.1.1研究フロー

・結果の分析

039 3. 研究方法

第3章 研究方法


3.2プレ実験ーストレス負荷の検証実験    浅野らの研究文)では、1時間の VDT 作業をストレス負荷として被験者に行ってもらっ た後、移動空間を歩行し、歩行前後でのストレス変化を測定している。その結果、「テキス トタイピングや単純な計算作業は、コルチゾール濃度を指標とするストレスを増加させるほどの負荷にはな らない 」と述べている。ストレス負荷として設定した作業によって、歩行前のストレスを

増加させる事ができなければ、歩行によるストレス軽減の効果を正しく検証する事ができ ない。その為、本研究では、本実験を行う前にストレスを上昇させるストレス負荷を検討 する為の実験を行った。筆算課題とスピーチ課題、法則性のないローマ字のタイピングの 3つを用意し、それぞれ比較を行った。プレ実験では、歩行前後のストレス軽減効果の測 定を目的としていないが、本実験と条件をそろえる為、作業と作業の合間に移動空間を歩 行してもらった。3日間の実験とも通常の移動空間で統一した。

040 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 2.1実験概要 ◆実験場所  早稲田大学理工学部 西早稲田キャンパス  61号館 3階  プレ実験では本実験と条件をそろえる為に、本実験と同じ場所で行った。

◆被験者  22才の理工学部の学生男性2名

  ◆実験日程  2010年11月27日、28日、29日

041 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 2.2ストレス負荷  これまでに行われてきた先行研究では、次の様な問題点が指摘されている。浅野らの研 究文 39) では、学術的な論文のテキストタイピングを42分間、加算作業を15分間、合計 約1時間の VDT 作業をストレス負荷としていたが、唾液中コルチゾール濃度を上昇させ るには至らなかった。オフィスで行われる執務作業とかけ離れない内容で、被験者の生理 反応に顕著に現れるストレス負荷を検討する為に、3つのストレス負荷を比較した。それ ぞれの実験において唾液の採取を行った。  3つのストレス負荷は、被験者に与える心理的な苦痛が異なる様に用意した(表 3.2.2.1) 。

表3.2.2.1 ストレス負荷と想定した心理的な苦痛

ストレス負荷

想定した心理的な苦痛

筆算課題

常に頭を働かせる事による疲労感の創出。

スピーチ課題

対人ストレスを加味した内容。緊張、不安を創出。

法則性のないローマ字のタイピング 意味のない作業を行う事による飽き、いらつき

 図 3.2.2.1 に筆算課題の実験概要、図 3.2.2.2 にスピーチ課題の実験概要、図 3.2.2.3 に テキストタイピングの実験概要をのせる。  

042 3. 研究方法

第3章 研究方法


筆算課題の検証実験 POMS

唾 液 採 取 ①

POMS

▼実験タイムテーブル

・ 自 唾覚 液症 採状 取調 ②べ

・ 自 覚 症 状 調 べ

安静 実験説明 12 min

テキストタイピング 42 min

3 min

唾 液 採 取 ③

廊下歩行 クレペリン

クレペリン

15 min

15 min

5 min 3 min

3 min

▼計算課題の詳細 ・配布する資料の筆算問題を暗算し、答えを EXCEL シートに記入してもらう。計算作業は 42 分続けて行う。 ・答案は解答した問題数と正答数によって評価する。不正解の解答は大きく減点する。 ・評価は 被 験 者 12 名の中で順位を付け、上位 3 名には報酬を追加することを説明る。 ・筆算課題の後は、歩行前後でクレペリンテストを行ってもらう。

▼計算作中の様子

被験者

▼計算例

1 枚が終わり次第追加する

345.3

289.3

468.9

367.9

少数点第一位を含めた4桁の数字を 筆算形式で提示。暗算で計算を行い excel に答えを入力

実験者

▼用意するもの ・問題用紙 ・ノート PC ・ストップウォッチ

図3.2.2.1 筆算課題の実験概要

043 3. 研究方法

第3章 研究方法


スピーチ課題の検証実験

実験説明 12min

唾 液 採 取 ②

、 移 動 ・ 発 表 準 備

加・ 速自 唾 度覚 計症 液 脱状 採 着し 取 ら③ べ

廊下歩行 行 発表 5min 5 min 5 min 5 min

原稿づくり 40 min

安静 3min

加・ 速自 度覚 計症 装状 着し ら べ

POMS

唾 液 採 取 ①

POMS

▼実験タイムテーブル

唾 液 採 取 ④

タイピング 15min

10 min

102.5 分 (1 時間 43 分 )

2.5 min

▼スピーチ課題の詳細 ・配布する資料の文章に対する答案を 5分間の スピーチにまとめる。40分間の原稿作りの後、カメラの前で発表。 ・撮影後実験者によって、生理心理学分野で一般的に使われている「KIJL」という評価手法を元に、スピーチ中の 心理状態を評価すると伝える ( 実験者が何度もスピーチ映像を見るというプレッシャーを与える為の嘘の教示) 。 「KIJL」を以下の様に説明 スピーチ中の気分を評価する方法のひとつとして、Kerawire により米国で開発され、対象者がスピーチ中に変化する 気分、感情の状態を測定できるという特徴を有している。 < 分析項目 > - 話の長さ - 話すときの目線 - 姿勢 - 声の大きさ - 抑揚の付け方 - 文の長さ(簡潔さ) - 日本語の正しさ

以上の分析項目から「緊張̶不安」「焦り」 「混乱」等 5 つの精神状態を同時に評価する事が可能であり、ストレス状 態を判断 ・原稿づくりの最中は、ワード、紙やペン、ストップウォッチを自由に使用してよい ・発表時は原稿を見ないで発表してもらう(ストップウォッチは使用可能) ・ 「発表の様子はビデオ撮影し、株式会社竹中工務店技術研究所のプロジェクトデータとして保管されます」と伝える。 ・(本実験では)発表の例としてプレ実験の撮影風景を被験者に見せる

▼スピーチ中の様子

▼用意するもの 被験者

・原稿用紙(レポート用紙のようなものでもよい) ・筆記用具 ・ストップウォッチ ・ベル ・ビデオカメラ ・課題資料

実験者

カメラ

図3.2.2.2 スピーチ課題の実験概要

044 3. 研究方法

第3章 研究方法


法則性のないローマ字のタイピング課題の検証実験

実験説明 12 min

安静

タイピング

・ 自 唾覚 液症 採状 取調 ②べ

・ 自 覚 症 状 調 べ

クレペリン

廊下歩行

15 min

5 min

42 min

3 min

POMS

唾 液 採 取 ①

POMS

▼実験タイムテーブル

3 min

唾 液 採 取 ③

クレペリン 15 min 3 min

▼計算課題の詳細 ・配布する資料のテキストを転写する。  転写する資料は、法則性のないローマ字の羅列。  被験者には、入社試験等に使われる正式なテストである事を伝えるが、実験者が作成したもの。 ・継続して集中してもらう為に「20代成人男性は、平均何枚程度タイピングする」等、嘘の目安を伝えておく

  ▼タイピングしている様子

▼テキスト例

Aflksfsldkfjsldkjf sdlgdlkfjg dlfkgjdlk jldkfjglkdj dlkfjgldkfjgldkjfglkdj dflkgjdlkfj ldkfjg dlfkgj lkdfjgldkfjgl kjdlkfjg dlfkjgldkjgl kjldk fjgpeokelrgk ;lkd;flgk d;fg ; lkdfg d;lfkg . Dfgd;lkeorfd;fgkd;lfk d;lfk;dlfkslkfmv,cmvd;lfkdlfkgkdfjgdlkfjdlkfjglkdjfldmv,.xmcvx.,cmvs;dfkdjgkdflgks;ldkflsdkfs;ofkldrkfjeoirgjkf dlflss;lda:;sldkldfkgjeilrjkfdlkf;skdlvjldkfcvnm,vs;dlfks;dla]:sd;;lrkfdflvc,mvl;ddlkf;sldks;ldks]d:;cvdflkvldf. D;flke;lkf@gpe;lk;fglf]:;gl;rg thijglfkjgl;kfs;fkljglkfjlkv;lsdlf:;:f;gkrtlkgjoidurpolldfjdlkfjblkfjkdjfldkf:sd;;fl:sdf. S;lefkwpoeifperjgkdfkvjlfd:sd@:flvdf;bdflkjvdl;slfkpeirjfdoflkvs:d;sa]:d;kgdlkfjldfkjsk;dlfs:;gkdfjvpcoxvks:;dlfs:d;kgerifjor@s:dlf;ldfvl dfkjdfls;:d;:s:d;lfkdl.

被験者

S;lfkwpeoifperoterlkjgdklfdll;lsd:;lsvgo;lkdj;ofirdfuioreusorpwp@e:fls;dksljflskjfkdfhgdkjfldks;;fl:;sdlfklkdjgfdkfd;lfks;eoiperioldkfj vdlkfs;alkfdkdfleoefdkfdklfdlfdklfdklfjfvvmnlkllsdklfpwoeirw. S;lfkweopipw[erwsla:psoq[wwepf@eprkdf,vd;l@vdfovcvc,mvns:dflwkeriuieodjfkdlsdslkdfjoeritulskdfsdflkjeweprwoifudkcv2394 3094852-fjslkdjldkjvxcpvslfsljvlkjclxkf;lwkrwpeorif. Sdfl;kwp0e9r-034rktetjed0f9idofvdlfg;lfldkfdlf:d;fl;:@epworielf,gmd.,fvs:;dfkdlkgjbc,vm b/d;flfdlkfjgd;.s/.,fmgldkfjvps;oeorw@pe orujekjrmgnd;lflvd:fv.

▼用意するもの ・問題用紙 ・ノート PC ・ストップウォッチ ・ベル

Sl;fkpwoeirpejrgldkfjgdpoe@pw:egkmrlkguoifuplw:e;lf,glkgjbkjfvklds:;edw:;rlgkjlkjkflkw;:eld:w;gllkjgkdjfiguie orfie9i k;rlk  dkfjoierjgdfgj w:@eprwflkgj. Dsf;ls;flkd;flkgc.,mvcv.,bmcv;sdlkfperoigrtkgjfkfdlfsf:s:;flkgfbjcvkc v ;vlsd;lskdfsdfkjgdlkfjglkdjhf:;hlf:;glep@rotroyit@pylhg;dfg: sdfslkfjdklfjd@pfvk;lkv;dlfk,fmf,mvnc,vms;dlfkerigjiofdjks;dl:;wlrkgeiufbdofklv;sldkfs;ludoifjkgklfkw;lskflkdjfgiuwp@elr:w;e.sds_df. Aflksfsldkfjsldkjf sdlgdlkfjg dlfkgjdlk jldkfjglkdj dlkfjgldkfjgldkjfglkdj dflkgjdlkfj ldkfjg dlfkgj lkdfjgldkfjgl kjdlkfjg dlfkjgldkjgl kjldk fjgpeokelrgk ;lkd;flgk d;fg ; lkdfg d;lfkg . Dfgd;lkeorfd;fgkd;lfk d;lfk;dlfkslkfmv,cmvd;lfkdlfkgkdfjgdlkfjdlkfjglkdjfldmv,.xmcvx.,cmvs;dfkdjgkdflgks;ldkflsdkfs;ofkldrkfjeoirgjkf dlflss;lda:;sldkldfkgjeilrjkfdlkf;skdlvjldkfcvnm,vs;dlfks;dla]:sd;;lrkfdflvc,mvl;ddlkf;sldks;ldks]d:;cvdflkvldf. D;flke;lkf@gpe;lk;fglf]:;gl;rg thijglfkjgl;kfs;fkljglkfjlkv;lsdlf:;:f;gkrtlkgjoidurpolldfjdlkfjblkfjkdjfldkf:sd;;fl:sdf. S;lefkwpoeifperjgkdfkvjlfd:sd@:flvdf;bdflkjvdl;slfkpeirjfdoflkvs:d;sa]:d;kgdlkfjldfkjsk;dlfs:;gkdfjvpcoxvks:;dlfs:d;kgerifjor@s:dlf;ldfvl dfkjdfls;:d;:s:d;lfkdl. S;lfkwpeoifperoterlkjgdklfdll;lsd:;lsvgo;lkdj;ofirdfuioreusorpwp@e:fls;dksljflskjfkdfhgdkjfldks;;fl:;sdlfklkdjgfdkfd;lfks;eoiperioldkfj vdlkfs;alkfdkdfleoefdkfdklfdlfdklfdklfjfvvmnlkllsdklfpwoeirw. S;lfkweopipw[erwsla:psoq[wwepf@eprkdf,vd;l@vdfovcvc,mvns:dflwkeriuieodjfkdlsdslkdfjoeritulskdfsdflkjeweprwoifudkcv2394 3094852-fjslkdjldkjvxcpvslfsljvlkjclxkf;lwkrwpeorif. Sdfl;kwp0e9r-034rktetjed0f9idofvdlfg;lfldkfdlf:d;fl;:@epworielf,gmd.,fvs:;dfkdlkgjbc,vm b/d;flfdlkfjgd;.s/.,fmgldkfjvps;oeorw@pe orujekjrmgnd;lflvd:fv.

図3.2.2.3 法則性のないローマ字のタイピング課題の実験概要

045 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 2.3執務室  図 3.2.3.1 はオフィスの執務室を想定して、被験者に作業をしてもらった空間の平面図 である。ホワイトボードによって空間を区切り、1 人用の執務ブースを 2 つ並べて用意し た。被験者には、窓に向かって座ってもらった。実験環境をそろえる為に、照度の変化を 考慮し、窓のブラインドを閉めて実験を行った。互いの作業している様子は見えないが、 音は聞こえる為、気配は感じられる。対人によるストレスを緩和しながらも、複数人で同 じ空間で働く状態を再現した。イスはオフィス用のものを用いた。 筆算課題とスピーチ課題の原稿作り、法則性のないローマ字のタイピングは、「左の作 業を行ってもらった部屋」で、スピーチ課題のスピーチは「右のスピーチを行ってもらっ た部屋」でそれぞれ行った。図 3.2.3.2 は実際に被験者が作業を行っている様子である。  

4800

6400

被験者

8000

ホワイトボード

実験者

作業を行ってもらった部屋

カメラ

スピーチを行ってもらった部屋

(作業内容) ・筆算課題 ・スピーチ課題の原稿作り ・法則性のないローマ字のタイピング

図3.2.3.1 執務室の平面図

図3.2.3.2 被験者が作業を行っている様子

[mm]

046 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 2.4移動空間  プレ実験では、歩行前後のストレス軽減効果の測定を目的としていないが、本実験と条 件をそろえる為、作業と作業の合間に移動空間を歩行してもらった。3日間の実験とも通 常の移動空間で統一した。図 3.2.4.1 に移動空間と作業を行ってもらった部屋、スピーチ を行ってもらった部屋の位置の関係を示す。図 3.2.4.2 は、実際被験者が通常の移動空間 を歩行している様子である。

図3.2. 4.1移動空間と作業を行ってもらった部屋、スピーチを行ってもらった部屋の関係

図3.2.4. 2通常の移動空間を被験者が歩行する様子

047 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 2.5プレ実験 結果・分析 ◆コルチゾール濃度 [ μ g/dL]  表 3.2.5.1、図 3.2.5.1 は筆算課題での、表 3.2.5.2、図 3.2.5.2 はスピーチ課題での、表 3.2.5.3、図 3.2.5.3 は法則性のないローマ字のタイピングでの、被験者それぞれのコルチ ゾール濃度 [ μ g/dL] を示す。 表3.2.5.1筆算課題 コルチゾール濃度 

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[μg/dL] 1 0.9 䝁 0.8 䝹 0.7 䝏 0.6 䝌 0.5 䝹 0.4 ⃰ 0.3 ᗘ 0.2 0.1 0

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A B

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Ṍ⾜ᚋ

図3.2.5. 1筆算課題 コルチゾール濃度 

表3.2.5.2スピーチ課題 コルチゾール濃度 

᥇ྲྀ䛾䝍䜲䝭䞁䜾

[μg/dL] 1 0.9 0.8 䝁 0.7 䝹 䝏 0.6 䝌 0.5 勖

ึᮇ≧ែ ཎ✏䛵䛟䜚୰ 䝇䝢䞊䝏┤ᚋ Ṍ⾜ᚋ

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻜㻚㻞㻞㻢 㻜㻚㻟㻤㻢 㻜㻚㻡㻞㻡 㻜㻚㻢㻞㻥 㻜㻚㻣㻥㻡 㻜㻚㻡㻜㻤 㻜㻚㻢㻤㻥 㻜㻚㻡㻝㻣 [μg/dL] 㼇䃛㼓㻛㼐㻸㼉

A

䝹 0.4 ⃰ 0.3 ᗘ 0.2

B

0.1 0 ึᮇ≧ែ

ཎ✏䛵䛟䜚୰

䝇䝢䞊䝏┤ᚋ

Ṍ⾜ᚋ

図3. 2.5.2スピーチ課題 コルチゾール濃度 

表3.2.5. 3法則性のないローマ字のタイピング コルチゾール濃度 

᥇ྲྀ䛾䝍䜲䝭䞁䜾

㻭 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻤㻞㻚㻜㻠 㻢㻠㻚㻠㻣

㻮 㻝㻜㻜 㻣㻢㻚 㻝㻜㻠

1 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 䝹 0.4 ⃰ 0.3 ᗘ 0.2 0.1 0

[μg/dL] 䝁 䝹 䝏 䝌

ึᮇ≧ែ ィ⟬ㄢ㢟୰ Ṍ⾜ᚋ

⿕㦂⪅㻵㻰

A B

ึᮇ≧ែ

䝍䜲䝢䞁䜾ᚋ

Ṍ⾜ᚋ

図3.2.5.3スピーチ課題 コルチゾール濃度 

048 3. 研究方法

第3章 研究方法


プレ実験では、初期状態に対して、作業後にどれだけコルチゾール濃度が増減したかが 重要であると位置付けた。その為、 「初期状態」の「コルチゾール濃度」を「100」と して各時点の増減率を以下の式で求め、比較した。

歩行前の作業後のコルチゾール濃度

歩行前の作業後の 唾液中コルチゾール濃度の増減率

初期状態のコルチゾール濃度

歩行後の唾液中コルチゾール濃度

歩行後の 唾液中コルチゾール濃度の増減率

初期状態のコルチゾール濃度

増減率< 100% のとき、ストレス減少 増減率= 100% のとき、ストレス変化なし 増減率> 100% のとき、ストレス増加    表 3.2.5.4、図 3.2.5.4 は筆算課題での、表 3.2.5.5、図 3.2.5.5 はスピーチ課題での、表 3.2.5.6、図 3.2.5.6 は法則性のないローマ字のタイピングでの、被験者それぞれのコルチ ゾール濃度の増減率を示す。  筆算課題では、被験者 A は初期状態よりも筆算課題中の方がコルチゾール濃度が上昇 したが、被験者 B は、初期状態よりも低下した。その為、傾向はよく分からなかった。  スピーチ課題では、被験者 A、被験者 B 共に初期状態よりも原稿作り中とスピーチ後の コルチゾール濃度が上昇し、増加率も一番高かった。  法則性のないローマ字のタイピングでは、被験者 A、被験者 B 共に初期状態よりもタイ ピング中にコルチゾール濃度が減少していた。  この結果から、最もコルチゾール濃度が上昇したスピーチ課題を採用した。          表3.   2.5.4筆算課題 コルチゾール濃度増減率 

᥇ྲྀ䛾䝍䜲䝭䞁䜾 ึᮇ≧ែ

  ィ⟬ㄢ㢟୰

㻮 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻝㻞㻢㻚㻢㻝 㻡㻝㻚㻤㻟

ᖹᆒ

[%] 400.00

㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻥㻞㻚㻥㻤 㻤㻥㻚㻞㻞

350.00 䝁 䝹 300.00 䝏 䝌 250.00 勖

Ṍ⾜ᚋ

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻝㻞㻠㻚㻣㻣 㻢㻝㻚㻝㻥

A

䝹 200.00 ⃰ ᗘ 150.00 ቑ ῶ 100.00 ⋡ 50.00

B ᖹᆒ

0.00 ึᮇ≧ែ

ィ⟬ㄢ㢟୰

Ṍ⾜ᚋ

図3.2.5.4筆算課題 コルチゾール濃度 増減率

049 3. 研究方法

第3章 研究方法


表3.2.5. 5法則性のないローマ字のタイピング コルチゾール濃度 増減率

᥇ྲྀ䛾䝍䜲䝭䞁䜾

㻮 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻝㻢㻞㻚㻥㻡 㻝㻟㻝㻚㻢㻝 㻝㻟㻟㻚㻥㻠

[%] 400.00

ᖹᆒ

䝁 350.00 䝹 䝏 300.00 䝌 250.00

㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻝㻥㻣㻚㻢㻟 㻞㻠㻝㻚㻢㻥 㻞㻝㻥㻚㻠㻝

ึᮇ≧ែ ཎ✏䛵䛟䜚୰ 䝇䝢䞊䝏┤ᚋ Ṍ⾜ᚋ

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻞㻟㻞㻚㻟㻜 㻟㻡㻝㻚㻣㻣 㻟㻜㻠㻚㻤㻣

[%]

䝹 200.00 ⃰ ᗘ 150.00 ቑ 100.00 ῶ 50.00 ⋡ 0.00

A B ᖹᆒ

図3. 2.5. 5スピーチ課題 コルチゾール濃度 増減率 

表3.2.5.6法則性のないローマ字のタイピング コルチゾール濃度 増減率 

᥇ྲྀ䛾䝍䜲䝭䞁䜾

㻮 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻣㻢㻚㻟㻢 㻝㻜㻠㻚㻞㻟

ᖹᆒ

[%] 400.00

㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻣㻥㻚㻞㻜 㻤㻠㻚㻟㻡

350.00 䝁 䝹 300.00 䝏 䝌 250.00 勖

ึᮇ≧ែ ィ⟬ㄢ㢟୰ Ṍ⾜ᚋ

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻤㻞㻚㻜㻠 㻢㻠㻚㻠㻣

[%]

A

䝹 200.00 ⃰ ᗘ 150.00 ቑ ῶ 100.00 ⋡ 50.00

B ᖹᆒ

0.00 ึᮇ≧ែ

䝍䜲䝢䞁䜾୰

Ṍ⾜ᚋ

図3.2. 5. 6法則性のないローマ字のタイピング コルチゾール濃度 増減率

050 3. 研究方法

第3章 研究方法


3.3移動空間の歩行実験    インタラクティブな映像を投影した移動空間が、執務時の心理・生理状態に与える影響 を明らかにする為に以下の実験を行った。  被験者に執務を想定した作業を課し、途中休憩として移動空間を歩行させる。実験中 ホルター心電計により心電図を記録し、途中4回の唾液採取と3回の気分評価アンケート POMS を行う。被験者には、一連の流れを3種類の移動空間(インタラクティブな映像を 投影した移動空間、 映像を投影した移動空間、 通常の移動空間)で(1日1種類、 計3日間) 行ってもらい、毎の比較を行う。実験時間はコルチゾール濃度の日中変動が少ない13時 ∼17時とした。

051 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3.1実験概要 ◆実験場所  早稲田大学理工学部 西早稲田キャンパス  61号館 3階  プレ実験では本実験と条件をそろえる為に、本実験と同じ場所で行った。

◆被験者  22∼25歳の理工学部の学生  男性10人 女性2人 表3.3.1.1被験者情報 

被験者 性別 A B C D E F G H I J K L

男 男 男 男 男 女 男 女 男 男 男 男

年齢 22 23 24 24 23 24 23 23 22 22 23 22

1日目 通常の廊下

歩行した廊下の種類 2日目 映像を投影した 移動空間

インタラクティブな 映像を投影した移動 空間

インタラクティブ 映像を投影した移 な映像を投影した 動空間 移動空間

通常の移動空間

インタラクティブ 映像を投影した移 な映像を投影した 動空間 移動空間

通常の移動空間

◆実験日程  2010年12月8日∼12月29日の10日間   13時∼17時

3日目

052 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3.2移動空間の概要 3. 3. 2. 1インタラクティブな映像を投影した移動空間  移動中という短時間に気分転換の効果を高める為には、歩行者の動きに反応して五感に 働きかける仕掛けが施された、インタラクティブな空間が有効なのではないかと考えた。 そこで、本研究はインタラクティな映像を投影した移動空間の提案と実証を行った。五感 (視覚、聴覚、触角、味覚、嗅覚)に働きかける、というのは、動きに反応して音や映像、 光、などが変化するものである。 ◆コンセプト  本実験で作成した空間は、オフィスへの導入を目標としている為、オフィスにふさわし い内容である事を重視した。そこで、オフィスの中で日常的なコミュニケーションとして 行われる「天気についての会話」に着目した。投影される映像のオブジェクトをその日の 天気を反映させる様に4種類(晴れー葉っぱ、雨ー水滴、曇りー雲、雪ー雪の結晶)作成 したが、移動空間の歩行実験では、実験内容を統一する為に、本実験では雨をイメージし た空間を選択して行った。

◆空間のデザイン  水滴のオブジェクトが落ちていく映像を、短焦点プロジェクターによって移動空間の左 右の壁一カ所ずつに投影し、スピーカーで雨の水音を流した。投影されている壁面の前を 通ると、歩行者の輪郭が映り、その輪郭に水滴が触れると複数の円になってはじけ、 「カ ラン」という音が鳴る(図 3.3.2.1.1)。手を伸ばす等の身体を動かす行為によって、歩行 者が能動的に視覚的・聴覚的な反応を変化させる事ができる、インタラクティブな空間 とした。また、映像の効果を高める為に、移動空間の照度を暗くした。図 3.3.2.1.2 ∼図 3.3.2.1.4 は、インタラクティブな映像を体験している被験者の様子、図 3.3.2.1.5 はイン タラクティブな映像を投影した移動空間の平面図・展開図である。

◆インタラクティブな映像の仕組み  一定の距離の中に入った物体を認識させ、物体に当たると映像上のオブジェクトの色や 形が変化するプログラムを作成した。  距離情報の取得には Xbox 360® Kinect ™ センサー(図 3.3.2.1.7) の深度センサーを用 いた。人がいない状態で壁面までの距離を記録し、その値をしきい値から除外することで することで、通行者のみを検出できるようになっている。しきい値を超えたピクセルに対 して、オブジェクトが衝突した場合に変化が生まれることで、映像に対してインタラクト できる仕組みになっている。

053 3. 研究方法

第3章 研究方法


映像の上部から水滴が落ちている

投影された映像の中に歩行者の輪郭が映る

歩行者の輪郭に雨の滴が触れる

雨の滴が複数の円となってはじけ、

仕組みに気付いた歩行者が、自ら手を

雨の水音から「カラン」という音に変わる

伸ばす等、身体を動かして反応を楽しむ

キネクトに近づく程輪郭の色が濃くなる 図3. 3. 2. 1. 1インタラクティブな映像を投影した移動空間のデザイン

054 3. 研究方法

第3章 研究方法


図3. 3. 2. 1. 2移動空間の進行方向左側に投影したインタラクティブな映像を体験する被験者の様子

図3. 3. 2. 1. 3移動空間の進行方向右側に投影したインタラクティブな映像に気付いた被験者の様子

図3. 3. 2. 1. 4移動空間の進行方向右側に投影したインタラクティブな映像を体験する被験者の様子

055 3. 研究方法

第3章 研究方法


2400

1800

2400

1500

スピーカー 実験者

短焦点プロジェクター キネクト

25000

パソコン

スピーカー

0003 左側

図3. 3. 2. 1.5 インタラクティブな映像を投影した移動空間の平面図及び展開図

右側

056 3. 研究方法

第3章 研究方法


◆機材について  Xbox 360® Kinect ™ センサー(図 3.3.2.1.7) によって、歩行者の輪郭を検出した。映 像はプログラミング言語 processing で筆者らが作成し、設置した短焦点プロジェクター CP-A100J(図 3.3.2.1.7) によって壁面の左右一カ所ずつに映像を投影した。パソコン は MacBook(図 3.3.2.1.8) 、iMac27 インチ(図 3.3.2.1.9)を使用した。スピーカーは、 Logicool speaker systemZ313 を使用した。  processing(図 3.3.2.1.10)は、電子アートとビジュアルデザインのためのプログラミ ング言語であり、統合開発環境 (IDE) である。 視覚的なフィードバックが即座に得られ るため、初心者がプログラミングを学習するのに適しており、電子スケッチブックの基 盤としても利用できる。Java を単純化し、グラフィック機能に特化した言語といえる。 http://processing.org/ よりダウンロード可能なオープンソースプロジェクトである。

図3. 3. 2. 1. 7Xbox 360® Kinect ™ センサー

図3. 3. 2. 1. 9MacBook

図3. 3. 2. 1. 11スピーカー

図3. 3. 2. 1. 8短焦点プロジェクター CP-A100J

図3. 3. 2. 1. 910Mac

図3. 3. 2. 1. 12processing

参考 図 3.2.4.1.7  http://journal.mycom.co.jp/news/2010/11/30/034/index.html 図 3.2.1.4.1.8  http://item.rakuten.co.jp/colormarking/cp-a100j-1/ 図 3,2.1.4.1.9,3.2.4.1.10  http://journal.mycom.co.jp/news/2010/07/28/003/index.html 図 3.2.1.4.1.11  http://processing.org/

057 3. 研究方法

第3章 研究方法


◆設置の方法  短焦点プロジェクターは天井から吊るし、 キネクトは天井から吊るした台の上に乗せた。 スピーカーは、一つは移動空間の壁に固定した台の上に乗せ、もう一つは移動空間に面し た部屋の内部に置き、部屋の窓を開けて移動空間に音が流れる様にした。同様に、パソコ ン2台は、移動空間に面した部屋の内部に置いた。実験者は、部屋の内部で待機し、被験 者がインタラクティブな映像を体験している様子をパソコンでスクリーンキャプチャして 記録した。

図3. 3. 2. 1. 10短焦点プロジェクターと

図3. 3. 2. 1. 11スピーカーと

キネクトを移動空間に設置している様子

iMac を移動空間に面した部屋に設置した様子

図3. 3. 2. 1. 12スピーカーを移動空間に設置した様子

058 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 2. 2映像を投影した移動空間  水滴のオブジェクトが映像の上部から落ちてくる事、雨の水音が流れている事は、3. 3.2.1に記載したインタラクティブな映像を投影した移動空間と同様である。しかし、 投影面の前を歩行者が通っても映像と音は変化せず、インタラクティブな反応はない(図 3.3.2.2.1、図 3.3.2.2.2)。本研究では、特に反応のない映像や音を流す等といった、空間 からの一方的な働きかけよりも、歩行者の動きに応じて五感の刺激が変化するインタラク ティブな空間の方が気分転換の効果が高いという仮説を立てた。 この仮説を実証する為に、 インタラクティブな映像を投影した移動空間を、インタラクティブな反応のない映像と音 を流した空間と比較した。図 3.3.2.2.4 は被験者が映像を投影した移動空間を体験してい る様子だが、投影面の前に立っても映像が変化していない事が分かる。図 3.3.2.2.5 に映 像を投影した移動空間の平面図及び展開図を示す。

プロジェクター

プロジェクター

スピーカー

スピーカー

キネクト

図3.3.2.2.1インタラクティブな

図3.3.2.2.2.

映像を投影した移動空間の仕組み

映像を投影した移動空間の仕組み

図3.3.2.2. 3映像を投影した移動空間の様子

059 3. 研究方法

第3章 研究方法


図3.3.2.2.4映像を投影した移動空間を被験者が体験している様子

060 3. 研究方法

第3章 研究方法


進行方向

1800

2400

[mm]

2400 1500

スピーカー 短焦点プロジェクター 0003

実験者

25000

パソコン

スピーカー

短焦点プロジェクター

0003 左側

右側 執務室

図3.3.2.2.4映像を投影した移動空間の平面図及び展開図

061 3. 研究方法

第3章 研究方法


◆装置の仕組み  3. 2. 1. 4. 1に記載したインタラクティブな映像を投影した移動空間と同様に、設置 した短焦点プロジェクター CP-A100J(図 3.3.2.1.8) によって壁面の左右一カ所ずつに映 像を投影した。パソコンは MacBook(図 3.3.2.1.9) 、iMac27 インチ(図 3.3.2.1.10)を 使用した。スピーカーは、Logicool speaker systemZ313 を使用した。映像を投影した 移動空間では、歩行者の輪郭を検出する必要がない為、Xbox 360® Kinect ™ センサーは 使用しない。 ◆設置の方法  3. 2. 1. 4. 1に記載したインタラクティブな映像を投影した移動空間と同様に短焦点 プロジェクターは天井から吊るし、キネクトは天井から吊るした台の上に乗せた。スピー カーは、一つは移動空間の壁に固定した台の上に乗せ、もう一つは移動空間に面した部屋 の内部に置き、部屋の窓を開けて移動空間に音が流れる様にした。同様に、パソコン2台 は、移動空間に面した部屋の内部に置いた。

062 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 2. 3通常の移動空間  インタラクティブな映像を投影した移動空間と、映像を投影した移動空間と比較して実 験した既存の移動空間である。天井の配管がむき出しであった為、オフィスの移動空間に 近づける為に、それらを隠す為に、天井から白い板を吊るした。  図 3.3.2.3.1 は、被験者が通常の移動空間を歩行している様子である。図 3.3.2.3.2 は、 通常の移動空間の平面図及び展開図である。

図3.3.2.3.1通常の移動空間を被験者が歩行している様子

063 3. 研究方法

第3章 研究方法


進行方向

1800

2400

[mm]

2400

25000

1500

執務室

図3.3.2.3. 2通常の移動空間の平面図及び展開図

064 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3.3ストレス負荷  3.2プレ実験ーストレス負荷の検証実験で、最もコルチゾール濃度が上昇したスピー チ課題を採用した。タイムスケジュールは、後の実験詳細3. 3. 6で述べる。

3. 3. 3. 1スピーチ課題  日常ストレスの多くは、対人的な要素を含んだストレスである。スピーチ課題は、この 対人要因を加味したストレス負荷として用いられている。更に今回は、スピーチ中の被験 者によりストレスを与える為に、スピーチ中に録画した映像を、 「実験者が心理状態の分 析の為に何度も繰り返し再生する」との教示を行った。実際に分析は行わないが、この様 な教示をする事によって、被験者のストレスを高める事を目的とした。尚、分析の名前を 「KIJL」と名付け、図 3.3.3.1 の様な分析項目であると、実験前に説明した。 ◆ 原稿づくり  全被験者の専門外である約3500文字の「文学」 「社会学」 「哲学」 「教育学」の4つ の文章を用意した。この中から被験者毎に、3つの文章をランダムに指定し、各実験日で 異なる文章を読んでもらった。 「作者の意見に賛成か反対か」 「その結論に至った理由」に ついて、40分間で意見をまとめてもらった。 ◆スピーチ発表  別室に用意した、三脚で固定されたデジタルビデオカメラ SONY 製 SDR-SR8 に向かっ て、原稿作りの時間に考えた内容を何も見ずに5分間話してもらった。実験者が一人付き 添い、4分経過時点と5分経過時点で2回合図をした。

<KIJL テスト分析項目> - 話の長さ - 話す時の目線 - 姿勢

図3.3.3.1.2デジタルビデオカメラ

- 声の大きさ

SONY 製 SDR − SR8

- 抑揚のつけ方 - 文の長さ ( 簡潔さ) - 日本語の正しさ 図3.3.3.1.1KIJL テスト分析項目

図3.3.3.1.3三脚

065 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 3. 2法則性のないローマ字のタイピング  3.2プレ実験ーストレス負荷の検証実験のヒアリングで、被験者 A と被験者 B の二人 とも、最も精神的な苦痛が高かったと答えた、法則性のないローマ字のタイピングを採用 した。  被験者には移動空間の歩行後に、法則性のない文字の羅列を MicrosoftWord に入力し てもらった。このタイピングは、廊下の歩行を「作業と作業の合間の休憩」として場面設 定する為に設けた負荷であり、本実験ではスピーチ課題を、ストレス軽減の効果を見るた めのストレッサーとして扱う。タイピング中の被験者のモチベーションを保たせる為に、 「20代の成人平均タイピング数は1. 5枚である」と偽りの教示をした。  

Aflksfsldkfjsldkjfsdlgdlkfjgdlfkgjdlkjldkfjglkdjdlkfjgldkfjgl dkjfglkdj dflkgjdlkfjldkfjdlfkgjlkdfjglfjgpeokelrgk;lkd;flgkd;fg;lkdfd;lfkg . 図3.3.3.2. 1法則性のないローマ字のタイピング例

066 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3.4執務室  図 3.3.3.1 はオフィスの執務室を想定して、被験者に作業をしてもらった空間の平面図 である。プレ実験(3.2.3) と同じ部屋で行った。ホワイトボードによって空間を区切り、 1 人用の執務ブースを 2 つ並べて用意した。被験者には、窓に向かって座ってもらった。 実験環境をそろえる為に、窓のブラインドを閉めて実験を行った。互いに目が合うことは ないが、対人によるストレスを緩和しながらも、複数人で同じ空間で働く状態を再現した。 イスはオフィス用のものを用いた。  原稿作り、法則性のないローマ字のタイピングは、左の「作業を行ってもらった部屋」 で、スピーチは右の「スピーチを行ってもらった部屋」でそれぞれ行った。図 3.3.3.2 は 実際に被験者が作業を行っている様子である。 4800

6400

被験者

8000

ホワイトボード

実験者

作業を行ってもらった部屋

カメラ

スピーチを行ってもらった部屋

(作業内容) ・スピーチ課題の原稿作り ・法則性のないローマ字のタイピング

図3.3.3.1執務室の平面図

カメラ

図3.3. 3.2 被験者が作業を行っている様子

図3.3.3.3 被験者がカメラに向かって スピーチしている様子

067 3. 研究方法

第3章 研究方法


図 3.3.3.4 に移動空間と作業を行ってもらった部屋、スピーチを行ってもらった部屋の 位置関係を示す。これも、プレ実験(3.2.3) と同様である。

図3.3.3.4  それぞれの実験空間の位置関係

068 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3.5効果の計測項目 3. 3. 5. 1計測項目について  本研究では、 「心理」 「生理」 「運動強度」の3つの指標から、 各移動空間の効果検証を行う。 合計、6つの計測方法を用いた。

図3.3.5.1. 1本実験で行った計測項目

069 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 5. 2精神ストレス指標(LF/HF)  心電図 R − R 間隔の時系列データを補間した後、FFT 解析した時のパワースペクトル 値を示す。パワースペクトル分析により低周波帯 (LF、0.04 ∼ 0.14Hz) と高周波帯 (HF、 0.14 ∼ 0.5Hz) に分離する。低周波帯は主に交感神経活動を表し、高周波帯は副交感神経 活動を示唆する。このパワースペクトルの LF/HF の面積比が自律神経系の活動度を示す。 本実験では、実験の間、被験者にホルター心電計を装着してもらい、1 分間隔と 5 分間隔 の LF/HF の数値を元に実験の流れの中でのストレスの変化を測定する。 使用した心電計:デジタルホルタ録器デジタルウォーク FM-120 フクダ電子株式会社 製 ◆性能、使用目的、効能又は効果 <仕様> 1. 心電図増幅部 入力チャネル数:心電図信号2チャネル 分極電圧:± 350mV 入力インピーダンズ:10M Ω以上 同相信号の抑制:60dB 以上 周波数特性:0.05 ∼ 40Hz モニタ出力:300mV/1mV 量子化ピット数:10 ピット サンプリング周波数:125Hz 2. 加速度計測部

図3.3.5.2.1ホルター心電計

センス方向:鉛直方向 周波数特性:0.5 ∼ 28Hz 感度:± 0.4V/ ± 1G( ± 30%) 量子化ピット:12 ピット サンプリング周波数:125Hz 記録データ:1 分単位の積算加速度 (G/ 分 )

参考:フクダ電子株式会社 http://was.fukuda.co.jp/medical/products/attached_document/pdf/fm-120.pdf

070 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 5. 3ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 )  コルチゾールは副腎皮質から放出されるステロイドホルモンでストレスとの関連で最も よく研究されている物質である。 本研究における実験では、コルチゾール検出に Assay Design 社のコルチゾール測定キッ ト 「1-3012 Cortisol EIA Kit High Seneitivity Salivary」 、 唾液採取に SARSTEDT 社製サリベッ ト管と、市販のストローを用いた。  本実験では、実験説明中の初期状態に1回、原稿作り中に1回、スピーチ後に1回、歩 行後に1回の4回採取をした ( 図 3.3.5.3.1)。 測定方法 ・ストローを用いてサリベット管に約 1 ∼ 2ml の唾液を採取する。( 図 3.3.5.3.1) ・遠心分離機によりムチン等の物質を取り除き唾液を抽出する。 ・コルチゾール測定キットを用いて比色法により測定を行う。( 図 3.3.5.3.4)

図3.3.5.3.1唾液採取をしている被験者の様子

図3.3. 5.3.2コルチゾール測定キット

図3.3.5.3.4コルチゾール解析の様子

図3.3. 5.3.3コルチゾール解析の様子

071 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 5. 4気分計測 (POMS 簡易版 (Profile of Mood States))  本研究では、項目数を正規版の 65 項目から、30 項目に削減した POMS 短縮版を用い た。これにより正規版と同様の測定結果を提供しながらも、被験者の心理的負担感を軽減 し、短時間での気分、感情の変化の測定を可能にした。短縮版の質問紙は、表に示すよう に 6 つの尺度に分類される気分を、30 項目の言葉で表している。被験者は、掲示された 各項目ごとに、その項目が表す気分になることが「まったくなかった (0 点 )」から、「非 常に多くあった (4 点 )」までの 5 段階 (0 ∼ 4 点 ) のいずれかの一つを選択する。

◆沿革 POMS は人間の情動を気分や感情、情緒といった主観的側面からアプローチすることを目 的に、1950 年代終わりから 1960 年代初めにかけ、米国で開発がすすめられました。 1994 年の日本版 POMS(65 問版)の発刊に続き、ユーザーの要望を受け、2005 年に当 短縮版が発刊されました。

◆特徴 ・POMS 短縮版の検査用紙は複写式になっており、回答から結果の採点までがスムーズに行えます。 ・過去 1 週間の「気分の状態」について 6 尺度で測定します。これにより、受検者の最近の持続的な気分状 態を把握します。疾病の有無を判定するものではありません。 「他の訴えとあわせ、専門医を受診させるか否かを判断する」 ・6 つの気分尺度ごとに、 「健常」 「専門医の受 診を考慮する必要あり」の 3 段階で結果が判定されます。 ・繰り返し利用することで、より的確に受検者の気分・感情の変化に気づくことができます。 ・日本語版 POMS 短縮版は、65 項目から成る『日本版 POMS』と同様の測定結果を提供し、受検者の負担感を 減らした検査です。受検者の年齢や疾患によっては、短縮版の利用が適しています。また短期間での繰り返 しの測定にも向いています。

参考: 日本版 POMS 短縮版 (Profile of Mood States-Brief Form Japanese Version) 著者 Douglas M. McNair ,Ph.D.Maurice Lorr ,Ph.D.JW P. Heuchert Ph.D.LEOF. Droppleman ,Ph.D. 訳 ・ 構成 横山和仁

072 3. 研究方法

第3章 研究方法


◆ 6 尺度とは ・T-A:緊張−不安(Tension-Anxiety)  (1) 気がはりつめる  (6) 落ち着かない  (12) 不安だ  (16) 緊張する  (20) あれこれ心配だ の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より緊張していることを示す。 ・D:抑うつ−落込み(Depression-Dejection)  (7) 悲しい  (11) 自分はほめられるに値しないと感じる  (12) がっかりしてやる気をなくす  (17) 孤独でさびしい  (21) 気持ちが沈んで暗い の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より自信を喪失していることを示す。 ・A-H:怒り−敵意(Anger-Hostility)  (2) 怒る  (9) ふきげんだ  (14) 迷惑をかけられて困る  (25) はげしい怒りを感じる  (28) すぐかっとなる の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より怒りを感じていることを示す。 ・V:活気(Vigor)  (4) 生き生きする  (8) 積極的な気分だ  (10) 勢力がみなぎる  (27) 元気がいっぱいだ  (30) 活気がわいてくる の 5 項目から構成されている。この項目は他の 5 尺度とは異なりポジティブな項目であ るため、この得点が低いと活気が失われていることを示唆している。

073 3. 研究方法

第3章 研究方法


・F:疲労(Fatigue)  (3) ぐったりする  (13) 疲れた  (19) へとへとだ  (22) だるい  (23) うんざりだ の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より疲労感を感じていることを示す。 ・C:混乱(Confusion)  (5) 頭が混乱する  (18) 考えがまとまらない  (24) 途方に暮れる  (26) 物事がてきぱきできる気がする  (29) どうも忘れっぽい の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より混乱し、考えがまとまらないでい ることを示す。   「緊張−不安」「抑鬱−落ち込み」「疲労」「怒り−敵意」「活気」「混乱」の 6 項目の得 点を相互の得点に互換性が持てる標準化得点を T 得点と呼ぶ。   「緊張−不安」 「抑鬱−落ち込み」 「怒り−敵意」 「疲労」 「混乱」項目は、得点の高いほ ど深刻(活気を除く)な状態といえ、低いほど、気分の状態が良好であり、望まれる状態 である。「活気」項目は、得点の増加が望まれ、点数が高いほど気分の状態が良好である と考える。

074 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 5. 5身体疲労(自覚症状調べ)  自覚症状調べは、疲労感に関連するここの自覚内容について系統的に分類して作業者に質問をし、その回 答を手がかりにして疲労感の全体的な構造を分析してようとするものである。具体的には、図のように列挙 させ、自覚的疲労感の発現の種類や程度を個別的、集団的、作業月、日週月別、時刻別に比較し、さらに他 の機能検査や作業パフォーマンス別に比較を行い、労働負担や労働欲求、労働感情と結びつけて評価するも のである。  疲労自覚症状調査を組織的に実施したのは桐原 (1950) であるが、票差表については検討が加えられ、質問 項目の分類などの検討・改良が数年間行われた。そして図に示す新しい方式の調査票が 1967 年に日本産業衛 生学会産業疲労研究会によって提案され、現在ではこれが疲労調査の場合において最も一般的に用いられて いる。

◆調査結果の判定方法  調査結果の判定基準については標準化はされていないが、これまでの調査結果から明らかになっている特 徴は以下のようなものである。 1. 30 項目の合計訴え率の大小における各症状群の大小関係は、職種作業内容、  男女別、勤務制度、調査時間などの条件によって異なる。具体的には訴え率 がⅠ群>Ⅲ群>Ⅱ群は一般 作業型、Ⅰ群>Ⅱ群>Ⅲ群は精神作業型または夜 勤作業型、Ⅲ群>Ⅰ群>Ⅱ群は肉体作業型に多くみられ るパターンである。 2. 一般的に作業時間の経過に伴い各群の訴え率が増大を示し、特にⅠ群の増加 が大きくなる。疲労感が大 きいときにはⅡ群の比率が大きくなるが、一般的 に訴え率は少ない。Ⅲ群は職種による差を反映しやすい といわれる。 3. 強制または規制された作業ほど合計訴え率が高く、作業時間の経過に伴う増 加率も大きい。 4. 自覚疲労症状の増減と、客観的もしくは生理的疲労の増減は必ずしも一致し ない。 5. 職場や作業に深い要素の多い場合や、作業者に潜在的欲求不満がある場合に は、訴え数は著しく多くな りがちである。

参考:加藤象二郎・大久保尭夫 : 初学者のための生体機能の測り方 ; 日本出版サービス ,1999 年 4 月

075 3. 研究方法

第3章 研究方法


A群 1. 頭がおもい 2. 全身がだるい 3. 足がだるい 4. あくびがでる 5. 頭がぼんやりする 6. ねむい 7. 目がつかれる 8. 動作がぎこちなくなる 9. 足もとがたよりない 10. 横になりたい B群 11. 考えがまとまらない 12. 話をするのがいやになる 13. いらいらする 14. 気がちる 15. 物事に熱心になれない 16. ちょっとしたことが思いだせない 17. することに間違いが多くなる 18. 物事が気にかかる 19. きちんとしていられない 20. 根気がなくなる C群 21. 頭がいたい 22. 肩がこる 23. 腰がいたい 24. いきが苦しい 25. 口がかわく 26. 声がかすれる 27. めまいがする 28. まぶたや筋がピクピクする 29. 手足がふるえる 30. 気分がわるい

076 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 5. 6主観評価  各実験の最後に、 紙面上でアンケートに答えてもらった。アンケートは A ∼ E まであり、 内容は以下の様になっている。アンケート A ∼ E は資料編に載せる。 表 3.3.5.6.1 アンケート種類

アンケート名

内容

アンケートA

ストレス負荷・移動空間の気分転換効果 について

アンケートB

インタラクティブな映像を投影した移動 空間の印象・感想

アンケートC

映像を投影した移動空間の印象・感想

アンケートD

通常の移動空間の印象・感想

アンケートE

3日間のストレス負荷・移動空間の比較

タイミング 毎回の実験終了後

移動空間を体験 した実験日

実験最終日

077 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 5. 7運動強度ー加速度計  インタラクティブな映像を投影した移動空間が、どの程度積極的に身体を動かす行為 を誘発させたのか定量的に測定する為に、小型無線ハイブリッドセンサ WAA-006(図 3.3.5.7.1) を用いた。  小池らの研究では、インタラクティブデジタルサイネージを作成、展示することで、イ ンタラクティブな映像を前にした人間の鑑賞行動特性を明らかにしている。その中で、イ ンタラクションの行動分類をしているが、 最も多かったのが「手を振る」という行為であっ た。小池らが作成したインタラクティブデジタルサイネージも本研究と同様に、通行人の 姿が映像に映りこみ、その挙動によって映像が変化するという仕組みである。その為、本 研究においても、小池らの研究で見られた様な「手を振る」という行為が多いと予想され た為、被験者には、移動空間を歩行中、左右の手首に加速度計をつけてもらった。加速度 計は、バンドで固定した(図 3.3.5.7.2)。インタラクティブな映像を投影した移動空間だ けでなく、比較の為に映像を投影した移動空間、通常の移動空間でも装着させた。  データを Bluetooth でリアルタイムにPCへ転送した為、PCをリュックに入れ、歩行 中背負ってもらった(図 3.3.5.7.3) 。

図3.3.5.7.1加速度計

図3.3.5.7.2加速度計をバンドで固定している様子

図3.3.5.7.3PC を入れたリュックを背負っている被験者の様子

078 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3.6実験詳細 3. 3. 6. 1タイムスケジュール  図 3.3.6.1.2 は、実験のタイムスケジュールを示した。本実験では、②原稿作りを40 分間行ってもらった後で、⑤スピーチを5分間行ってもらい、これをストレス軽減の効果 を見るためのストレッサーとして扱う。②と⑤の間、⑤と⑥歩行の間、⑥歩行と⑦タイピ ングの間にそれぞれ③ POMS・自覚症状調べを PC 上で行ってもらった。  移動空間では、5分間歩行してもらった。これは、短時間では生理反応が出ない可能性 がある為である。また、 オフィスや学校等で日常的に行われている10分間の休みの間に、 自動販売機に行って戻ってくる事を休憩の想定していた為、5分間が妥当だと考えた。  歩行後は、法則性のないローマ字のタイピングを10分間行ってもらい、実験が終了後 アンケートに答えてもらった。  唾液中のコルチゾール濃度の計測では、15分程前のストレスの状態が測れるとされて いる。その為、実験室に被験者が到着してから約15分後(初期状態) 、スピーチ終了直 後 ( 原稿作り終了間際から約15分後 )、スピーチ終了後から15分後、歩行後から15 分後の4回唾液採取をした。

図3.3.6.1タイムスケジュール

079 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 3. 6. 2被験者への教示  本実験では、オフィス廊下での歩行時を想定して行ったので、被験者に、以下の通りに オフィスワークのイメージを持たせるようにした。 実験開始前 1.被験者実験室に到着 2.機材装着の説明 3.機材の装着 4.実験説明 「今回被験者の方にお願いするのはスピーチ課題です。これからお渡しする文章に関して 5分間のスピーチを行って頂きます。まず始めに、40分間、文章を読んで頂き、要約と ○○さんの考えをまとめて頂き、その内容をスピーチして頂きます。その際は、紙やペン、 ワードファイルを使って頂いてかまいませんが、発表時には何も見ないで5分間発表して 頂きます。本実験は、スピーチ課題を行って頂く事で、ワーカーがプレゼンテーションを 行っている際の精神状態を再現する目的で行わせて頂きます。  また、このスピーチをして頂いている間に撮影したビデオは、実験終了後、実験者(渡 辺仁史研究室:○○、○○、○○、○○)によって、生理心理学分野で一般的に使われて いる「KIJL」という評価手法を元に、 スピーチ中の心理状態を評価させて頂きます。 「KIJL」 とは、スピーチ中の気分を評価する方法のひとつとして、Kerawire により米国で開発され、 対象者がスピーチ中に変化する気分、 感情の状態を測定できるという特徴を有しています。 分析項目は、 「話の長さ、話すときの目線、姿勢、行動(例:身振り手振り等) 、声の大き さ、抑揚の付け方、文の長さ(簡潔さ) 、話に繰り返しがないか」の7つです。 ここから、 「緊張̶不安」 「焦り」 「混乱」 等 5 つの精神状態を同時に評価する事が可能であり、 ストレス状態を判断させて頂きます。  5分間以上という長さがないと分析する事ができない評価手法となっておりますので、 必ず5分間話す様にしてください。  4分経過した時点で一度ベルを鳴らし、5分経過した時点では二回ベルを鳴らします。 5分のベルが鳴りましたら、話をまとめて終わらせる様にしてください。 また、発表中は、こちらが用意したストップウォッチを見ながら話して頂いても結構です。 スピーチ中に撮影した映像は、学術目的のみで使用するものであり、個人のプライバシー を侵害したり、皆様にご迷惑をおかけする事はありません。この研究を遂行し、その後検 証するために必要な範囲においてのみ利用いたします。この映像は、鍵をかけて厳重に保 管し、紛失、盗難などのないように管理します。このように、あなたの個人情報の取り扱 いには十分配慮し、外部に漏れないよう厳重に管理を行います。

080 3. 研究方法

第3章 研究方法


また、この撮影した映像は、分析のために実験者によって何度も繰り返し再生を行い、 スピーチ中の状態を見させて頂きます。本研究に従事する実験者(渡辺仁史研究室:○○、 ○○、○○、○○)のみで分析を行い、他の人が目にする事はありません。  尚、本日撮影させて頂いたデータは、竹中工務店技術研究所においても厳重に実験デー タとして以後10年間保管させて頂きます。 」 5.唾液採取 6.安静状態 7.原稿づくり 8. POMS、自覚症状調べ回答開始 エクセルファイルを開く 「お疲れ様でした。当てはまるところに半角で 1 を入力してください。終わったら、2 個目、3個目のシートにも回答してください。 」 9. スピーチ課題 「お疲れさまでした。スピーチに移って頂きます。もう一度申し上げますが、KIJL テスト の分析項目は、 「話の長さ、話すときの目線、姿勢、声の大きさ、抑揚の付け方、文の長さ(簡 潔さ) 、  話に繰り返しがない」の7つです。40分間、文章を読んで考えをまとめて頂く 時には、紙やペンを使って頂いてかまいませんが、発表時には何も見ないで発表して頂き ます。 5分間以上という長さがないと分析する事ができない評価手法となっております ので、必ず5分間話す様にしてください。  4分経過した時点で一度ベルを鳴らし、5分経過した時点では二回ベルを鳴らします。 5分のベルが鳴りましたら、話をまとめて終わらせる様にしてください。 また、発表中は、こちらが用意したストップウォッチを見ながら話して頂いても結構です。 よーいスタート」 10.唾液採取 11. POMS、自覚症状調べ回答開始 「お疲れ様でした。4個目のシートの当てはまるところに半角で 1 を入力してください。 終わったら、5個目、6個目のシートにも回答してください。 」 12. 移動しながら歩行に関する説明 【インタラクティブ廊下】 「5分間の休憩時間です。作業と作業の合間の小休憩に、自動販売機に向かうイメージで、 歩きながらゆっくり気分転換をしてきてください。廊下には、見る人の動きに合わせて反 応が返ってくるインタラクティブな装置が仕掛けてあります。自分の動きに対して五感の

081 3. 研究方法

第3章 研究方法


刺激が返ってきます。それを体感する様に、楽しんできて下さい。  廊下が途切れたところで折り返して数往復し、1本の真っ直ぐな廊下であると考えてく ださい。今回は、投影されている映像の前でしたら、立ち止って頂いても結構です。5分 したら呼びますので、ここに戻ってきて下さい。どうぞ、ごゆっくり。 」 【映像を投影した移動空間】 「5分間の休憩時間です。作業と作業の合間の小休憩に、自動販売機に向かうイメージで、 歩きながらゆっくり気分転換をしてきてください。廊下が途切れたところで折り返して数 往復し、1本の真っ直ぐな廊下であると考えてください。きちんと端まで行ってから折り 返してください。廊下には映像が投影されています。ゆっくり歩いてもらいますが、立ち 止まることは避けて下さい。5分したら呼びますので、ここに戻ってきてください。どう ぞ、ごゆっくり。 」 【通常の移動空間】 「5分間の休憩時間です。作業と作業の合間の小休憩に、自動販売機に向かうイメージで、 廊下を歩きながらゆっくり気分転換をしてきてください。廊下が途切れたところで折り返 して数往復し、1本の真っ直ぐな廊下であると考えてください。きちんと端まで行ってか ら折り返してください。ただし、ゆっくり歩いてもらいますが、立ち止まることは避けて ください。5分したら呼びますので、ここに戻ってきてください。どうぞ、ごゆっくり。 」 1 3. POMS、自覚症状調べ回答開始 「お疲れ様でした。7個目のシートの当てはまるところに半角で 1 を入力してください。 終わったら、8個目、9個目のシートにも回答してください。 」 14. 唾液採取 15. 法則性のないローマ字のタイピング 「法則性のないローマ字が羅列されているので、間違いのない様に、写して下さい。なる べく多く写す様にしてください。20代の平均成人のタイピング数は1.5枚です。よー いスタート。 」 16. 唾液採取 ( タイピング中 ) 「タイピングをしながらでよいので、唾液の採取をお願いします。 」 17. アンケート 「その場でアンケートをお願いします。 」 18. 装置取り外し

082 3. 研究方法

第3章 研究方法


3.4オフィス導入実験    3.3で述べた移動空間の歩行実験では、インタラクティブな映像を投影した移動空間 について生理・心理に与える影響を明らかにした。しかし、移動空間の歩行実験(3. 3) で行った実験の被験者は学生であり、実験空間も大学であった。なるべく現実に近付けた 環境とする為に、被験者には執務室を想定した部屋で作業を行ってもらったが、オフィス 環境を再現するには限界がある。その為、実際のオフィスの移動空間にインタラクティブ な映像を投影し、 効果を検証するべきであると考えた。 執務中にワーカーの胸部にホルター 心電計を装着したり、複数回唾液の採取を行う等の生理計測は困難であると判断した為、 オフィス導入実験では、アンケートによって、インタラクティブな映像を投影した移動空 間が、執務中のワーカーの心理に与える影響を明らかにした。

3. 4.1実験概要 ◆実験場所  竹中工務店技術研究所  所在地:千葉県 印西市

図3.4.1竹中工務店技術研究所

◆ワーカーの属性  主に研究職員と一般事務。  インタラクティブな映像を投影した移動空間は、外出の少ないワーカーの気分転換を目 的として作成した為、内勤の多い研究職員と一般事務の多いオフィスは実験場所として適 切だと考えた。 ◆実験日程  2011年1月11日∼1月21日の平日9日間   9時∼17時

083 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 4.2移動空間の概要  3.3で検証した移動空間は、実験内容を統一する為に、雨をイメージした空間を選択 したが、 オフィスでの導入実験では同じ仕組みのインタラクティブな映像で、 流すオブジェ クトを「天気」を反映させる内容とした。 ◆コンセプト  本実験で作成した空間は、オフィスへの導入を目標としている為、オフィスにふさわし い内容である事を重視した。そこで、オフィスの中で日常的なコミュニケーションとし て行われる「天気の会話」に着目した。 「今日はいいお天気ですね。 」「今日はひどい雨で、 寒いですね。 」等天気の会話は、ワーカーの立場や性差に関係なく、自然に行われるコミュ ニケーションの方法であると考えた。投影される映像のオブジェクトをその日の天気を反 映させる様に4種類作成し、 晴れー葉っぱ(図 3.4.2.1)、曇りー雲 ( 図 3.4.2.2)、雨ー水滴(図 3.4.2.3)雪ー雪の結晶(図 3.4.2.4) とした。この様に、 映像に変化を持たせる事によって、 飽きを軽減させる効果も狙っている。

図3.4.2.1晴れーはっぱ

図3.4.2.3雨ー水滴

図3.4.2.2曇りーくも

図3.4.2.4雪ー雪の結晶

084 3. 研究方法

第3章 研究方法


◆空間のデザイン 表3.4.1竹中工務店技術研究所  3. 3と同様にオブジェクトが落ちていく映像が短焦点プロジェクターによって移動空

間に投影されており、投影されている壁面の前を通ると、歩行者の輪郭が映り、その輪郭 に水滴が触れると複数の円になってはじけ、 「カラン」 。という音が鳴る

◆天気を反映させる方法  実験日の朝 8:30 に、映像を投影する人(本実験では、竹中技術研究所で働く管理部門 の方に協力して頂いた)が気象庁の天気予報の HP(http://www.jma.go.jp/jp/yoho/318. html)で千葉県の天気予報を調べる。当日の時系列天気予報で「12時の天気」を、そ の日の天気と設定し、オブジェクトに反映させた(実験日の12時時点の天気予報が晴れ だったら葉っぱ、曇りだったら雲等)その結果、投影したオブジェクトは表 3.4.1 の様に なった。

  

表3.4.1投影したオブジェクト

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◆設置場所  図3.4.2.5は竹中工務店技術研究所の施設概要である。以下の、管理・研究棟の移 動空間にて実験を行った。このオフィスは研究所である為、実験棟が複数ある事が特徴で ある。

                              総面積 : 65,000 m2                  

建築面積 : 19,491 m2 延床面積 : 38,622 m2

図3.4.2.5 技術研究所竹中工務店

085 3. 研究方法

第3章 研究方法


図 3.4.2.6 は、インタラクティブな映像を設置した移動空間の周辺の配置図である。研 究職員の執務室が近く、交通量が多い事から、この場所に設置した。執務室が二つ面して いるが、緑色に塗られた執務室に在中するワーカーに3.4.3 で述べるアンケートに答えて もらった。図 3.4.2.7、図 3.4.2.8 はインタラクティブな映像を投影した移動空間様子であ る。図 3.4.2.9 にインタラクティブな映像を投影した移動空間の平面図・展開図を示す。

執務室

男子便所

女子便所

休憩場所 スロープ

湯沸室

パソコン 執務室

キネクト

投影面

機械室

プロジェクター

図3.4.2.6移動空間周辺の配置図

図3.4.2.7 投影した移動空間 (右に緑色の執務空間)

図3.4. 2.8投影した移動空間 (左にトイレ)

086 3. 研究方法

第3章 研究方法


トイレ側

キネクト

0003

22000

2400

[mm]

1800

短焦点プロジェクター

アンケートに答えてもらった 執務室側 図3.4.2.9インタラクティブな映像を投影した移動空間の平面図・展開図(オフィス導入時)

087 3. 研究方法

第3章 研究方法


◆設置の方法  短焦点プロジェクターは天井裏にのせ、天井裏のふたを開けて、短焦点プロジェクター の投影画面だけ移動空間に出る様にした(図 3.4.2.10)。キネクトは天井から吊るし、白 いスチレンボードで覆った(図 3.4.2.11)。スピーカーは天井裏にのせ、開けた天井裏の ふたの部分から移動空間に音が漏れる様にした。パソコンは給湯室に設置した。この様に、 なるべく歩行者の注意が機材に向かない様に、 歩行者の目に触れない様に機材を配置した。  

短焦点プロジェクター

キネクト

図3.4.2.10短焦点プロジェクターとキネクトを設置 した様子

図3.4. 2.11キネクトを設置した様子

088 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 4.3アンケート  竹中技術研究所で働く研究職員に2種類のアンケートに答えてもらった(図 3.4.3.1) 。 3. 4. 3. 1移動に関するアンケート  一つ目のアンケートは、実際にワーカーが「移動」を執務中にどれだけ行っているのか という実態調査と、移動をする事による気分転換の効果をどう捉えているのかという意識 調査を行う為に答えてもらった。

3.4.3.2インタラクティブな映像を投影した移動空間の感想・気分転換の効果に関す るアンケート  二つ目のアンケートは、インタラクティブな映像を投影した移動空間の感想を聞く為に 行った。投影した当初の印象を聞くために、投影初日から4日目に1回、飽きや慣れを考 慮した印象を聞く為に、投影終了日(投影初日から10日目)の2回に渡ってアンケート を行った。アンケートは資料編に載せる。1 回目と2回目は同じ回答者に答えてもらった。

移動に関するアンケート

インタラクティブな映像を投影した 移動空間の感想・気分転換の効果

・移動の実態調査

・1回目ー初期の印象

・移動の気分転換に関する意識調査

・2回目ー慣れ、飽きを考慮した印象

図3.4.3.1調査した項目

089 3. 研究方法

第3章 研究方法


3. 4. 3. 3アンケート概要 ◆配布場所  竹中技術研究所 研究・管理棟(図 3.4.2.5)の執務室(図 3.4.2.6) ◆属性  竹中技術研究所 研究・管理棟(図 3.4.2.5)の執務室(図 3.4.2.6)にデスクを持つ研 究職員 ◆配布概要  

表3.4.3.1.1アンケート配布概要

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090 3. 研究方法

第3章 研究方法


第4章

移動空間の歩行実験 結果・分析

    Chapter 4  Experiment Result and Analysis of walking through Hallways

4. 1集計 4. 2結果まとめ 


4.1集計 4. 1.1集計の方法 第 3 章で述べた本実験で得られた 7 項目のデータを、それぞれの項目毎に、歩行前後 での数値の変化に注目し、インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行時、映像を 投影した移動空間の歩行時、通常の移動空間の歩行時を比較する。  生理計測は、個人差があるため、平均のデータの記載と共に、有効である全被験者のデー タも記載し、傾向を見る。  差の検定を行い、P 値が 0.05 以下の時、その差は有効とし、その表には「*」を付ける。

091 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.2 精神ストレス指標(LF/HF 値) 1 分間隔と 5 分間隔の LF/HF 値が得られる中、本実験では歩行中の LF/HF 値を詳細に 分析するため、1分間隔の LF/HF 値を分析した。表 4.1.2.1 はインタラクティブな映像を 投影した移動空間の実験中の LF/HF 値、表 4.1.2.2 は映像を投影した移動空間の実験中の LF/HF 値、表 4.1.2.3 は通常の移動空間の実験中の LF/HF 値である。青色のマスは、原稿 作り中、紫色のマスは、スピーチ中、橙色のマスは移動空間の歩行中、緑色のマスは、タ イピング中の LF/HF 値である。  また、本実験で得られた全被験者の時系列の LF/HF 値のグラフを図 4.1.2.1 ∼図 4.1.2.3 に示す。  図 4.1.2.4 以降は、 「原稿作り中」 、「スピーチ中」 「歩行中」 「タイピング中」の4時点 での LF/HF 値を抜き出し、変化の経緯を見た。  2.5.3.4で述べたが、LF/HF の値の見方としては、LF/HF 値が高い方が、被験者の ストレスが高いと言える。

092 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.2.1 インタラクティブな映像を投影した移動空間の1分間隔の LF/HF 値     

sec. 0:00 0:01 0:02 0:03 0:04 0:05 0:06 0:07 0:08 0:09 0:10 0:11 0:12 0:13 0:14 0:15 0:16 0:17 0:18 0:19 0:20 0:21 0:22 0:23 0:24 0:25 0:26 0:27 0:28 0:29 0:30 0:31 0:32 0:33 0:34 0:35 0:36 0:37 0:38 0:39 平均 0:40 0:41 0:42 0:43 0:44 平均 0:45 0:46 0:47 0:48 0:49 平均 0:50 0:51 0:52 0:53 0:54 0:55 0:56 0:57 0:58 0:59 平均

A

B 4.76 1.67 1.93 1.07 3.40 3.66 1.39 1.06 7.64 1.69 1.56 5.59 1.67 1.97 1.73 9.69 1.37 2.19 7.92 4.53 1.01 5.01 3.78 9.98 2.02 2.97 1.81 0.40 2.67 5.37 0.76 1.20 1.77 3.35 0.29 6.23 2.06 3.77 1.97 3.99 3.17 0.91 3.51 1.76 1.13 4.89 2.44 7.75 3.89 3.10 1.44 1.88 3.61 2.17 1.16 0.63 4.50 1.75 3.61 1.07 2.48 1.24 1.90 2.05

C

D

E

1.97 3.56 6.85 0.78 3.65 6.73 2.18 6.24 1.21 2.03 2.64 4.38 0.75 2.46 2.35 0.58 3.32 2.01 1.02 3.20 2.02 4.32 0.72 1.22 0.49 2.20 2.58 1.88 3.01 2.95 3.44 1.58 2.66 2.61 3.30 1.27 2.25 10.59 2.91 0.64 3.02 3.23 2.17 1.86 0.56 7.08 3.24 1.56 2.81 4.19 1.35 1.90 2.53 1.83 6.93 5.62 1.85 2.58 1.88 2.46 1.79 2.15 2.57 1.70 1.42 4.52 2.71 0.80 3.51 2.47 3.00 3.35 1.30 7.20 7.46 6.42 1.02 2.47 1.44 2.05 0.83 1.96 2.96 1.34 0.28 0.79 1.26 2.83 1.26 16.45 1.54 1.87 1.87 6.01 2.93 5.18 1.90 12.53 1.63 1.72 0.35 6.51 3.61 2.08 0.84 5.10 3.22 7.52 1.81 3.24 1.74 1.91 2.53 4.14 1.78 1.67 1.50 3.59 6.81 2.85 0.77 2.69 4.66 4.05 1.09 4.40 2.44 6.61 1.70 5.02 8.06 2.07 0.50 4.56 3.47 2.86 0.87 3.54 1.47 3.37 0.81 5.60 5.56 4.67 1.73 9.73 2.43 3.63 2.13 7.55 1.16 3.06 0.90 1.12 4.18 1.12 1.59 6.12 1.04 4.07 1.66 4.70 3.07 2.85 1.18 4.28 3.27 6.25 0.59 3.54 9.62 2.90 1.45 6.27 0.73 6.07 1.75 8.81 4.82 2.89 0.88 1.98 0.72 2.32 1.17 4.98 3.83 4.09 2.47 5.57 12.54 1.23 2.01 4.58 6.78 3.72 1.21 4.08 4.24 1.30 0.98 3.90 2.18 1.86 1.10 4.10 4.49 1.49 1.55 4.45 6.05 1.92 0.81 7.09 0.99 1.14 1.17 2.69 1.04 1.34 1.57 1.53 1.89 0.40 0.58 0.76 1.41 0.59 0.34 7.21 1.11 0.84 1.24 8.82 3.96 1.15 1.23 0.60 2.39 1.78 0.92 1.87 0.74 11.34 1.19 2.08 0.40 2.14 1.37 0.83 2.05 0.45 1.04 3.35 1.60 2.12

被験者ID G 1.64 8.35 1.95 3.68 6.91 0.95 0.64 13.14 2.51 6.84 5.30 4.68 1.86 2.65 3.26 3.37 4.90 6.07 1.54 10.23 2.42 4.08 1.80 4.53 2.67 2.89 1.63 9.29 4.06 2.73 4.23 5.49 1.18 11.77 5.36 2.89 4.41 10.94 3.99 4.04 4.46 3.59 3.20 2.79 2.96 4.67 3.72 3.90 3.70 1.70 1.38 2.88 2.23 16.33 1.74 10.85 2.34 14.46 1.80 0.80 2.66 8.41 1.38 1.55 1.68 1.18 2.25 1.30 2.55 2.10 2.25 2.12 1.30 3.00 5.58 3.76 6.87 1.72 2.75 5.65 2.98 5.28 5.05 5.56 1.44 2.80 6.26 3.88 7.12 7.25 10.45 7.77 6.06 5.45 1.29 3.41 2.28 2.90 2.46 1.46 4.00 3.61 4.63 3.88 2.93 3.05 0.56 6.42 1.29 2.65 1.16 8.88 1.23 2.10 0.82 3.62 0.99 1.22 1.38 0.37 7.60 1.90 1.39 5.88 4.16 6.88 2.06 3.99

F

H 3.92 5.36 2.28 6.64 1.42 4.80 10.89 7.65 9.11 7.15 2.92 12.73 5.04 4.41 11.80 15.55 6.58 2.64 9.17 9.10 5.51 3.51 7.43 23.66 9.32 8.94 2.77 5.50 21.35 1.43 15.96 6.04 19.16 3.34 1.41 2.81 1.57 6.59 5.34 4.42 7.38 6.48 5.71 6.69 9.75 3.46 6.42 3.05 10.96 7.41 10.33 5.51 7.45 4.88 6.07 4.10 4.41 4.50 13.09 2.47 2.07 6.13 3.69 5.14

I

J 1.25 4.87 1.72 1.58 0.65 0.85 2.66 1.08 0.88 2.84 3.32 1.01 0.79 0.79 1.24 1.62 1.87 1.05 1.79 1.59 0.66 0.82 1.53 0.56 0.99 4.89 1.01 0.91 3.44 0.74 4.22 2.95 4.06 0.65 1.11 1.17 0.53 1.34 1.71 0.90 1.69 5.19 2.72 3.76 4.66 5.79 4.42 2.93 1.23 1.16 0.44 0.68 1.29 0.32 0.41 1.58 0.37 1.09 4.51 1.18 1.10 0.34 1.12 1.20

K L 6.27 2.23 1.98 6.39 6.54 2.36 5.34 1.43 2.84 9.54 1.56 2.78 7.20 1.10 3.30 5.05 3.53 1.84 3.78 0.75 1.03 6.43 1.77 15.18 24.06 0.53 0.84 16.30 2.71 2.92 4.94 1.36 4.10 18.08 1.69 9.57 5.12 1.14 3.07 2.84 1.51 1.00 6.23 1.76 4.53 5.29 2.19 6.43 1.51 8.63 2.81 3.52 4.77 4.02 8.39 1.98 14.64 2.03 2.38 2.79 9.37 3.92 9.32 7.35 4.42 4.56 2.29 2.37 11.03 4.52 7.91 0.75 1.04 2.19 34.11 4.50 1.31 2.46 2.35 6.83 1.10 19.27 5.68 2.59 2.52 2.02 2.67 9.10 2.79 3.04 1.72 4.97 2.84 7.98 2.15 2.84 5.42 2.73 2.28 2.55 1.67 9.80 3.41 15.45 1.49 4.36 3.24 3.80 0.99 2.94 2.16 5.86 1.71 4.68 8.28 14.23 1.39 7.56 5.76 1.60 6.47 3.60 4.81 0.81 0.86 5.56 2.25 1.09 2.80 0.19 1.80 0.88 0.37 1.60 7.19 1.12 2.99 1.30 0.95 1.67 3.55 3.83 3.66 5.41 0.24 1.60 3.41 3.39 1.25 1.46 4.57 1.45 3.61 1.53 2.07 5.23 2.71 2.01 3.82 0.60 2.21 9.42 1.16 1.04 1.36 9.49 5.28 9.49 3.04 2.61 2.10 3.23 1.19 1.26 3.86 1.52 1.22 2.60 1.31 0.37 1.37 1.09 1.57 0.68 2.69 3.62 1.97 10.71 3.02 2.80 2.97 3.34 [LF/HF]

093 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.2.2 映像を投影した移動空間の1分間隔の LF/HF 値  sec. 0:00 0:01 0:02 0:03 0:04 0:05 0:06 0:07 0:08 0:09 0:10 0:11 0:12 0:13 0:14 0:15 0:16 0:17 0:18 0:19 0:20 0:21 0:22 0:23 0:24 0:25 0:26 0:27 0:28 0:29 0:30 0:31 0:32 0:33 0:34 0:35 0:36 0:37 0:38 0:39 平均 0:40 0:41 0:42 0:43 0:44 平均 0:45 0:46 0:47 0:48 0:49 平均 0:50 0:51 0:52 0:53 0:54 0:55 0:56 0:57 0:58 0:59 平均

A 1.46 5.78 4.78 3.39 9.44 4.54 7.34 1.95 3.23 2.33 4.19 2.75 5.14 3.55 9.54 2.13 11.45 1.52 3.91 9.81 3.90 12.24 3.10 1.50 2.56 2.94 0.55 9.18 3.53 6.61 1.26 3.73 14.34 15.72 6.80 11.06 1.51 3.65 8.63 4.26 5.38 1.70 3.63 1.93 2.07 2.30 2.33 0.80 1.82 2.46 3.18 3.42 2.34 2.38 1.55 1.08 2.13 2.21 2.65 2.16 1.19 2.76 2.30 2.04

B

C 3.28 0.90 1.24 5.53 0.99 1.53 1.10 1.03 1.69 1.51 3.18 16.21 1.51 1.73 0.35 1.42 1.03 0.38 1.33 0.93 4.31 5.78 3.36 2.69 0.60 6.86 1.77 0.26 6.27 1.04 1.08 1.45 1.54 1.70 5.78 11.43 1.96 1.12 1.96 6.17 1.72 0.09 1.14 0.66 2.94 0.42 0.73 1.58 2.46 3.55 0.46 0.31 0.38 0.68 0.81 2.73 0.83 9.37 1.19 2.11 1.35 2.90 0.40 0.63 0.70 2.51 1.44 2.20 0.25 1.34 1.09 5.63 0.31 2.92 1.67 1.45 0.84 2.10 1.08 0.51 1.65 2.83 2.11 3.10 3.69 5.15 1.79 6.32 1.65 5.81 3.35 21.80 2.52 8.44 1.41 1.25 0.59 1.12 0.78 2.02 0.68 1.43 0.27 2.07 0.75 1.58 1.41 0.80 0.59 0.14 0.78 0.67 0.68 3.28 0.27 7.34 0.45 6.68 2.22 0.72 1.15 1.17 0.34 1.37 2.44 0.44 1.03 2.26

D

E 2.43 1.48 6.32 1.61 2.73 0.82 4.16 6.09 3.17 3.22 3.51 0.51 3.04 8.10 2.23 5.81 1.07 1.95 3.24 2.10 3.71 1.03 2.64 6.89 3.07 5.64 3.06 3.98 4.54 6.13 2.02 2.02 3.23 2.05 1.97 8.52 1.26 4.63 2.40 1.01 3.33 2.91 3.25 5.45 1.80 2.16 3.11 0.87 3.45 4.64 4.56 5.33 3.77 0.35 1.47 2.04 4.55 0.80 0.87 1.17 1.57 2.57 0.74 1.61

1.83 11.44 1.58 0.38 0.63 2.18 2.30 2.73 5.64 1.58 2.54 3.13 3.30 2.03 2.47 6.86 1.03 1.98 3.58 1.15 2.47 1.58 0.64 5.21 0.95 2.81 2.51 4.94 12.18 24.64 5.96 2.74 1.94 6.04 16.25 21.16 3.19 0.45 7.60 1.26 4.57 0.94 1.44 6.73 6.14 1.38 3.33 8.97 1.40 5.25 3.33 2.98 4.39 0.96 4.45 5.28 8.10 9.17 3.39 0.94 1.44 6.73 6.14 4.66

F

被験者ID G 1.15 1.49 0.73 3.38 1.17 2.65 0.62 9.30 0.45 4.37 1.08 5.66 0.68 5.51 0.85 2.80 0.97 12.93 0.63 2.33 0.94 2.65 3.88 8.18 1.19 4.46 4.02 4.06 2.21 2.48 1.15 2.86 0.93 4.35 0.67 8.04 1.03 4.79 1.01 11.63 0.79 9.68 0.57 2.41 2.28 2.63 0.91 11.09 2.04 5.54 1.69 2.06 1.22 5.74 0.33 5.72 1.22 10.81 2.51 1.33 1.53 7.22 1.64 14.22 1.23 3.17 2.23 1.66 1.12 2.57 1.09 4.47 1.22 1.53 1.53 1.07 0.51 1.16 0.91 2.36 1.30 5.01 1.82 6.86 2.55 8.31 4.74 7.71 3.19 2.48 4.68 8.79 3.40 6.83 0.23 3.87 0.64 3.56 0.56 1.96 0.46 2.66 0.81 1.90 0.54 2.79 1.08 3.87 0.55 3.56 0.14 1.96 1.44 2.66 1.57 1.90 1.37 2.20 1.09 3.73 0.51 3.21 1.67 3.34 0.71 2.03 1.01 2.85

H 1.67 4.12 1.45 2.33 4.10 2.54 1.82 3.21 3.83 2.90 1.68 7.89 5.73 5.93 2.48 6.32 2.13 3.64 4.23 10.98 3.80 6.33 2.63 3.95 2.10 5.67 8.40 3.62 4.73 16.10 6.06 3.39 16.97 6.54 7.58 5.11 5.80 21.27 1.95 3.49 5.36 3.13 5.31 5.24 2.73 1.73 3.63 0.59 0.73 3.58 4.78 0.81 2.10 2.06 0.92 1.23 2.40 1.02 1.87 0.77 3.65 5.64 14.44 3.40

I

J K L 4.28 2.67 6.71 0.70 2.15 4.58 1.71 0.63 1.68 8.56 5.32 13.34 2.25 3.88 1.88 1.40 0.31 3.03 7.93 3.05 2.27 6.06 3.56 7.05 2.98 5.02 1.46 8.32 3.37 3.16 3.39 1.79 1.01 9.40 8.15 1.99 2.03 10.47 0.65 1.85 1.47 3.43 3.95 1.62 1.73 2.95 2.04 1.11 2.58 6.15 2.27 2.41 4.51 2.74 1.69 4.26 2.88 5.23 0.75 1.21 2.18 1.40 6.03 1.03 0.60 6.52 3.43 4.20 1.26 1.36 5.36 2.07 2.34 5.02 5.56 1.85 1.85 2.56 4.88 1.19 4.89 2.00 2.13 4.01 2.29 5.06 2.98 0.92 1.54 0.81 0.58 1.27 0.55 12.81 3.10 1.98 1.84 2.30 9.41 2.61 1.05 9.42 3.02 4.46 2.14 8.29 3.16 3.21 2.31 11.03 0.47 1.81 3.01 6.84 5.36 2.72 1.62 4.32 2.60 1.91 2.92 6.83 3.30 1.48 1.72 4.31 1.33 6.41 1.40 1.91 5.14 4.03 3.10 3.97 5.63 3.05 1.64 2.85 5.72 1.22 1.64 5.55 2.39 1.35 1.79 6.69 2.61 3.04 7.59 2.37 1.73 2.18 1.46 2.98 4.10 3.99 0.95 0.44 10.54 2.18 2.23 4.87 3.80 2.87 2.70 5.75 2.31 1.92 1.99 3.05 1.53 2.28 2.27 2.93 1.38 5.76 1.50 1.46 0.82 3.34 1.40 5.04 5.83 1.35 1.97 3.65 2.37 2.93 0.44 0.62 4.52 2.16 1.26 0.93 0.68 6.82 0.65 1.02 0.73 1.81 0.64 1.88 0.69 2.54 0.37 1.19 2.22 1.46 0.67 1.13 1.77 2.96 0.23 3.79 1.39 1.27 0.64 1.77 4.75 0.13 1.07 1.06 2.88 0.38 1.82 6.22 2.29 0.83 1.44 5.32 2.68 0.51 1.70 2.52 1.01 0.74 0.13 5.42 2.48 0.44 0.39 3.74 3.24 0.54 0.73 5.84 0.85 1.96 0.56 4.64 3.09 7.80 0.87 4.03 2.47 1.46 [LF/HF]

094 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.2.3通常の移動空間の1分間隔の LF/HF 値 

sec. 0:00 0:01 0:02 0:03 0:04 0:05 0:06 0:07 0:08 0:09 0:10 0:11 0:12 0:13 0:14 0:15 0:16 0:17 0:18 0:19 0:20 0:21 0:22 0:23 0:24 0:25 0:26 0:27 0:28 0:29 0:30 0:31 0:32 0:33 0:34 0:35 0:36 0:37 0:38 0:39 平均 0:41 0:42 0:43 0:44 0:45 平均 0:46 0:47 0:48 0:49 0:50 平均 0:51 0:52 0:53 0:54 0:55 0:56 0:57 0:58 0:59 1:00 平均

A 3.12 2.80 2.60 4.56 1.49 2.37 5.88 3.61 4.06 2.93 2.16 3.55 4.49 4.13 3.52 2.73 4.07 6.06 3.30 2.43 2.76 3.99 10.71 3.15 3.89 5.78 2.28 4.95 1.64 2.95 3.96 13.83 6.70 5.10 4.00 4.70 8.70 3.17 8.49 4.54 4.38 2.46 1.96 4.85 10.75 1.52 4.31 6.61 11.50 32.03 17.37 1.44 13.79 4.63 2.14 0.81 7.92 6.44 5.33 5.89 0.34 2.54 5.1 4.98

B

C 0.97 1.18 2.21 2.02 2.03 0.89 1.30 1.87 1.25 1.70 0.77 0.82 0.99 0.85 1.78 1.12 1.76 0.91 0.69 1.73 1.38 0.47 1.53 0.53 2.10 1.73 0.88 2.21 2.83 0.57 5.08 1.78 1.86 0.45 0.64 2.76 0.63 0.59 3.19 0.84 1.47 0.63 1.29 1.22 0.84 0.53 0.90 1.21 0.93 1.29 0.33 0.63 0.88 0.61 0.4 0.73 1.25 0.65 1.55 1.38 0.95 1.92 0.37 1.03

D 1.81 1.34 1.25 2.12 1.03 1.44 1.33 1.11 2.45 1.19 1.58 1.88 1.09 2.04 1.53 1.44 2.07 2.49 1.02 1.45 1.32 0.98 1.36 1.45 1.77 0.75 2.00 0.95 2.59 1.40 1.32 1.20 1.31 1.44 1.69 1.85 1.77 1.86 1.72 1.11 1.54 2.29 1.34 1.80 1.81 0.39 1.53 0.62 0.89 0.86 0.96 1.24 0.91 1.24 1.02 2.5 0.66 2.01 2.09 3.7 1.83 2.12 1.21 1.81

E 0.00 1.46 0.80 1.61 0.93 0.63 1.58 3.27 1.31 3.33 3.24 3.77 1.95 3.42 1.92 3.05 3.24 0.79 4.23 1.23 3.16 2.14 2.91 0.87 4.49 1.07 1.71 6.25 1.62 0.73 3.40 14.25 3.27 4.48 4.40 1.89 2.36 3.99 1.50 0.72 0.20 1.5 0.99 3.26 0.88 1.39 1.50 2.2 1.96 4.96 1.20 3.19 1.11 2.82 2.58 2.39 1.84 2.24 0.49 2.41 1.89 0.97 1.06 3.41 3.40 1.85 0.56 2.39 0.67 0.97 1.56 2.13 1.66 1.96 0.75 1.88 0.89 3.66 1.09 1.53 1.86 2.65 0.63 1.44 1.19 4.36 1.20 4.99 0.44 1.22 0.53 0.93 0.80 2.59 5.51 1.9 3.21 0.69 2.51 1.95 2.04 3.24 1.02 2.75 2.86 2.11 1.02 1.96 0.61 0.51 2.07 0.69 2.58 1.18 0.98 0.5 1.29 0.31 1.43 1.32 1.38 3.28 0.92 1.95 1.17 0.87 1.51 1.38

F

被験者ID G 0.95 22.11 2.74 6.67 2.02 9.41 1.32 7.77 1.75 9.12 4.65 10.18 1.76 8.03 1.66 18.31 1.33 5.42 1.82 1.27 1.87 4.45 1.12 3.59 1.15 5.29 1.79 5.14 1.46 3.65 0.77 8.08 1.36 5.57 0.90 7.42 2.27 0.92 4.03 21.11 0.38 5.14 2.16 6.63 1.87 7.11 1.88 10.22 1.29 5.77 1.71 8.99 1.65 3.73 0.96 6.62 1.84 6.2 0.49 15.99 3.50 1.6 1.06 3.57 1.82 7.62 1.36 11.73 0.46 2.2 2.39 26.27 1.66 9.75 0.75 3.5 0.83 8.19 2.49 4.8 1.68 7.98 2.70 2.49 3.11 3.91 2.55 4 2.08 1.64 1.08 1.59 2.30 2.73 0.81 2.5 0.75 13.41 0.93 5.94 1.11 2.47 4.47 5.56 1.61 5.98 1.66 4.46 1.33 4.86 1.82 1.9 1.87 3.08 1.12 2.79 1.15 3.3 1.79 3.7 1.46 6.18 0.77 2.5 1.36 2.43 1.46 3.87

H 3.79 10.49 3.11 4.06 9.43 9.75 5.43 8.32 4.84 3.18 2.69 3.92 3.96 7.11 2.67 3.39 3.16 4.52 1.86 1.55 4.39 13.5 1.94 4.37 14.58 19.77 3.83 8.43 38.87 22.67 29.7 3.39 6.56 2.44 49.22 2.95 14.27 7.94 3.57 8.92 8.96 7.05 2.99 3.51 9.44 3.29 5.26 1.04 5.85 1.83 0.81 7.56 3.42 1.83 0.95 0.46 0.45 1.17 0.66 1.9 4.01 2.28 1.76 1.71

I

J 1.43 1.01 1.29 0.7 5.13 0.33 1.56 2.02 2.01 1.12 1.03 0.72 0.45 1.14 0.97 6.26 1.19 7.15 3.15 3.48 2.01 0.97 4.33 0.16 0.37 3.29 0.97 0.79 1.92 0.65 1.17 0.82 0.56 2.2 0.61 0.4 1.14 1.62 2.44 3.98 1.81 2.9 1.83 0.7 1.11 3.42 1.99 2.65 0.78 2.26 0.41 1.23 1.47 0.37 0.72 0.33 0.39 0.5 0.2 0.42 0.53 0.89 0.61 0.58

K L 6.03 8.47 4.40 12.54 3.26 3.47 5.59 1.65 4.89 3.67 4.19 9.55 7.45 1.94 3.75 7.56 3.87 15.85 6.99 1.11 0.98 16.68 3.69 3.22 4.37 5.65 8.48 4.73 5.23 8.98 3.63 3.16 3.90 0.92 4.84 3.38 4.66 2.27 5.66 0.97 3.43 2.04 6.73 2.02 3.18 5.01 3.63 4.53 8.43 16.74 11.14 9.50 3.49 4.54 5.20 2.44 4.65 4.67 3.81 13.02 1.07 1.31 4.91 3.81 3.09 0.65 4.57 7.77 2.14 2.36 1.09 2.93 10.97 3.84 9.91 11.34 2.14 2.28 4.84 4.32 1.22 8.87 1.08 4.08 2.51 4.58 2.33 2.03 2.05 2.80 1.29 11.82 1.61 2.62 1.51 1.50 11.60 0.65 9.07 2.55 2.46 1.98 4.64 1.03 1.81 2.21 2.24 2.97 3.27 3.15 9.62 2.48 2.51 7.10 13.06 4.83 9.96 8.27 7.90 1.67 5.74 3.86 5.00 1.72 9.59 3.30 0.63 1.69 2.31 0.98 1.95 1.86 4.90 2.40 8.89 1.64 1.71 4.22 1.97 3.47 4.12 1.65 0.54 2.95 1.58 2.69 3.70 1.48 23.32 3.06 1.66 4.72 11.36 1.22 2.03 1.73 1.52 6.66 4.56 1.22 2.03 1.73 1.16 3.86 7.93 3.47 1.74 3.86 1.31 3.03 5.61 4.33 1.31 2.12 1.94 1.21 1.87 3.3 3.26 0.7 1.11 2.03 2.6 1.18 3.25 1.74 1.89 1.78 2.24 2.05 2.84 3.27

095 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


被験者 A            被験者 B 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00

20.00 15.00 10.00

5.00

5.00

0.00

0.00

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 C            被験者 D 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00

20.00 15.00 10.00

10.00

5.00

5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 E            被験者 F 35.00

35.00 30.00

30.00

25.00

25.00 L F / H F

L F / H F

20.00 15.00

20.00 15.00

10.00

10.00

5.00

5.00 0.00

0.00

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 G            被験者 H 35.00

35.00

30.00 L F / H F

30.00

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

25.00 20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 I             被験者 J 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 K           

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

被験者 L

35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

L F / H F

20.00 15.00 10.00

25.00 20.00 15.00 10.00 5.00

5.00

0.00

0.00 1

6

11

16

21

26

31

36

41

46

51

56

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      図4. 1.2.1 インタラクティブな映像を投影した移動空間の時系列 LF/HF 値(被験者毎)

096 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


被験者 A            被験者 B 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 C            被験者 D 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 E            被験者 F 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 G            被験者 H 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 I             被験者 J 35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 K           

被験者 L

35.00

35.00

30.00

30.00

25.00 L F / H F

25.00 L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

20.00 15.00 10.00 5.00

0.00

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      図4. 1.2.2 映像を投影した移動空間の時系列 LF/HF 値(被験者毎)

097 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


被験者 A            被験者 B 35.00

35.00

30.00

30.00 25.00 L F / H F

L F / H F

20.00 15.00 10.00

25.00 20.00 15.00 10.00 5.00

5.00

0.00

0.00

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 C            被験者 D 35.00

35

30.00

30

25.00 L F / H F

L F / H F

20.00 15.00 10.00 5.00

25 20 15 10 5

0.00

0 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 E            被験者 F 35.00

35 30

30.00

25

25.00 L F / H F

L F / H F

20.00 15.00 10.00

20 15 10 5

5.00 0.00

0 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 G            被験者 H 35

35.00

30

30.00

25 L F / H F

25.00 L F / H F

20 15 10

20.00 15.00 10.00

5

5.00

0

0.00 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 I             被験者 J 35.00

35

30.00

30

25.00

25 L F / H F

L F / H F

20 15

20.00 15.00

10

10.00

5

5.00 0.00

0

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      被験者 K           

被験者 L

35

35.00

30

30.00

25 L F / H F

25.00 L F / H F

20 15

20.00 15.00

10

10.00

5

5.00 0.00

0 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55

      図4. 1.2.3 通常の移動空間の時系列 LF/HF 値(被験者毎)

098 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆LF/HF増減率  実験開始から終了まで全時間中の LF/HF 値の時系列変化が得られたが、 「原稿作り中」 「スピーチ中」 「歩行中」 「タイピング中」の4時点での LF/HF 値の変化の経緯を見る。  本研究では、歩行前の課題中に対して、歩行後にどれだけ LF/HF 値が増減したかが重 要であると位置付けた。その為、 「スピーチ中」の「LF/HF 値」を「100%」として「原 稿作り中」 「歩行中」 「タイピング中」の増減率を以下の式で求め、比較した。尚、「原稿 作り中」 「スピーチ中」 「歩行中」 「タイピング中」の4時点での LF/HF 値は、それぞれの LF/HF 値の平均値とした。           

原稿作り中の

     

LF/HF 値の増減率

歩行中の LF/HF 値の増減率

タイピング中の LF/HF 値の増減率

原稿作り中の LF/HF 値の平均 スピーチ中の LF/HF 値の平均

歩行中の LF/HF 値の平均 スピーチ中の LF/HF 値の平均

タイピング中の LF/HF 値の平均 スピーチ中の LF/HF 値の平均

増減率< 100% のとき、ストレス減少 増減率= 100% のとき、ストレス変化なし 増減率> 100% のとき、ストレス増加  表 4.1.2.4 ∼表 4.1.2.6、 図 4.1.2.4 ∼図 4.1.2.6 は、 それぞれの移動空間での 「原稿作り中」 「スピーチ中」「歩行中」「タイピング中」の4時点での LF/HF 値の増減率を示し、実験中 の LF/HF 値の推移を示した。  インタラクティブな映像を投影した移動空間では、被験者 J の値が大きく外れていたの で除外した。インタラクティブな映像を投影した移動空間は、歩行中に LF/HF 値が上昇 した被験者と、減少した被験者が約半々であった。LF/HF 値が上昇した被験者が居た理 由としては、新生理心理学1巻文 19) の「精神興奮時または運動時に交感神経活動が亢進す る」という記述から、 「精神興奮」と「運動」という二点が推測できる。前者の「精神興奮」 については、作業後に行ったアンケート(4.1.7) で、「自分に反応が返ってくるのが楽し くて夢中になった、もう一度やりたい」という意見が多く見られた事からも、インタラク ティブな映像を投影した空間は、 通常の歩行時よりも、 興奮といった感情を促す要素があっ たと考えられる。後者の「運動」という視点から考えると、インタラクティブな映像を投 影した移動空間は、身体を動かしてインタラクティブな反応を楽しむという動的な休憩で あったと言える。スポーツ等の激しい運動ではないが、歩行に加え、積極的に身体を動か した事が、LF/HF を上昇させたと考えられる。  映像を投影した空間は、歩行中に LF/HF 値が減少した被験者が多く、3つの移動空間 の中で最も減少率が高く、歩行前と比べて有意な差があった。副交感神経は、リラックス

099 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


や休息時に優位となる。 雨の音や照度の暗さ等、 被験者の心身を落ち着かせる要素が高かっ たと推測できる。  通常の移動空間は、被験者 D の値が大きく外れていたので除外した。歩行中の LF/HF 値が大きく上昇した傾向がある被験者がいた為、増減率平均が最も高くなっている。しか し、 LF/HF 値が減少した人数は、 映像を投影した移動空間が9人、 通常の移動空間は8人と、 映像を投影した移動空間とあまり差はなかった。   

100 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.2.4インタラクティブな映像を投影した移動空間 LF/HF 値の増減率 ⿕㦂⪅㻵㻰 ཎ✏䛵䛟䜚୰ 䝇䝢䞊䝏୰

Ṍ⾜୰

䝍䜲䝢䞁䜾୰

㻝㻟㻜㻚㻜㻞

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻝㻠㻤㻚㻜㻟

㻤㻠㻚㻜㻢

㻝㻠㻝㻚㻤㻤

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻝㻟㻞㻚㻤㻞

㻤㻥㻚㻜㻢

㻥㻠㻚㻟㻣

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻤㻥㻚㻟㻡

㻢㻣㻚㻞㻤

㻤㻜㻚㻜㻠

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻝㻡㻣㻚㻣㻤

㻠㻝㻚㻣㻜

㻢㻥㻚㻣㻟

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻠㻢㻚㻥㻥

㻡㻝㻚㻤㻝

㻠㻥㻚㻜㻤

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻠㻤㻚㻟㻡

㻟㻟㻚㻥㻠

㻥㻢㻚㻥㻞

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻡㻡㻚㻥㻤

㻣㻟㻚㻞㻞

㻝㻝㻡㻚㻜㻜

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻝㻝㻢㻚㻝㻝

㻤㻜㻚㻝㻜

㻟㻤㻚㻞㻞

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻞㻥㻚㻝㻝

㻞㻣㻚㻝㻣

㻞㻝㻡㻚㻢㻜

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻝㻞㻜㻚㻞㻢

㻝㻣㻣㻚㻣㻢

㻝㻟㻡㻚㻣㻠

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻝㻜㻣㻚㻤㻠

㻥㻠㻚㻞㻤

ᖹᆒ

㻝㻜㻢㻚㻜㻢

㻝㻜㻜㻚㻜㻜

㻥㻡㻚㻢㻥

㻣㻠㻚㻡㻤

[%] 350.00 A 300.00 L F / H F 増 減 率

B C

250.00

D E

200.00

95.69

F

150.00

G H

100.00

I K

50.00

L 0.00

平均 原稿づくり中

スピーチ中

歩行中

タイピング中

[%]

図4.1.2.4インタラクティブな映像を投影した移動空間 LF/HF 値の増減率 

表4.1.2.5映像を投影した移動空間 LF/HF 値の増減率  被験者ID 原稿づくり中 スピーチ中 A 231.41 100.00 B 65.65 100.00 C 33.59 100.00 D 107.09 100.00 E 137.46 100.00 F 38.23 100.00 G 73.34 100.00 H 147.79 100.00 I 113.06 100.00 J 133.69 100.00 K 160.09 100.00 L 98.04 100.00 平均 111.62 100.00

歩行中 100.43 29.63 18.71 121.07 131.87 15.90 40.85 57.83 34.08 30.94 74.47 100.96 63.06

タイピング中 87.75 41.02 26.80 51.80 140.11 29.83 41.67 93.72 44.17 110.59 103.88 49.83 68.43 [%]

400.00 A

350.00

B

L F / H F ቑ ῶ ⋡

300.00

C D

250.00

E F

200.00

G 150.00

H I

100.00

63.06

J K

50.00

L ᖹᆒ

0.00

ཎ✏䛵䛟䜚୰

䝇䝢䞊䝏୰

Ṍ⾜୰

䝍䜲䝢䞁䜾୰

図4.1.2. 5映像を投影した移動空間 LF/HF 値の増減率

表4.1.2. 6通常の移動空間 LF/HF 値の増減率  ⿕㦂⪅㻵㻰 ཎ✏䛵䛟䜚୰ 䝇䝢䞊䝏୰ 㻭 㻝㻜㻝㻚㻢㻠 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻢㻟㻚㻞㻞 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜㻚㻣㻡 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻱 㻝㻜㻞㻚㻠㻡 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻣㻞㻚㻥㻥 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻳 㻞㻥㻞㻚㻢㻤 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻴 㻝㻣㻜㻚㻡㻠 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻥㻝㻚㻜㻠 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻶 㻞㻥㻜㻚㻤㻥 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻝㻝㻚㻞㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻞㻝㻚㻡㻣 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 ᖹᆒ 㻝㻠㻣㻚㻝㻤 㻝㻜㻜㻚㻜㻜

Ṍ⾜୰ 㻟㻞㻜㻚㻝㻜 㻥㻣㻚㻟㻠 㻡㻥㻚㻥㻜 㻤㻝㻚㻟㻤 㻣㻜㻚㻜㻡 㻞㻝㻥㻚㻞㻞 㻢㻡㻚㻜㻟 㻣㻟㻚㻡㻥 㻣㻢㻚㻥㻜 㻝㻥㻞㻚㻜㻠 㻝㻝㻜㻚㻣㻥 㻝㻞㻠㻚㻞㻝

䝍䜲䝢䞁䜾୰ 㻝㻝㻡㻚㻢㻣 㻝㻝㻠㻚㻟㻥 㻝㻝㻤㻚㻟㻝 㻡㻟㻚㻟㻡 㻥㻠㻚㻣㻣 㻝㻠㻞㻚㻝㻟 㻟㻞㻚㻡㻥 㻞㻥㻚㻞㻜 㻝㻜㻣㻚㻠㻠 㻤㻝㻚㻝㻝 㻤㻜㻚㻣㻟 㻤㻤㻚㻝㻡

400.00

A

350.00

L F / H F ቑ ῶ ⋡

B 300.00

C F

250.00

G

200.00

H

124.21

150.00

I J

100.00

K 50.00

L ᖹᆒ

0.00

ཎ✏䛵䛟䜚୰

䝇䝢䞊䝏୰

Ṍ⾜୰

䝍䜲䝢䞁䜾୰

[%]

図4.1.2.6通常の移動空間 LF/HF 値の増減率

101 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


特に歩行前と歩行後の LF/HF 値の増減率を比較する事が重要であると考えた為、図 4.1.2.7 ∼図 4.1.2.9 はスピーチ中と歩行中の増減率を抜粋して比較し、図 4.1.2.10 では それらの増減率の平均を、移動空間毎に示した。  図 4.1.2.11 ∼図 4.1.2.13 では、それぞれの移動空間を歩行する事が、後の作業に与え る影響を明らかにする為に、 「スピーチ中」と「タイピング中」の増減率を抜粋して比較し、 図 4.1.2.14 ではそれらの増減率の平均を各移動空間毎に示した。図 4.1.2.11 はインタラ クティブな映像を投影した移動空間の増減率を示しているが、タイピング中の被験者 J,K の値が大きく外れていたので除外した。  タイピング中では、被験者に法則性のない文字の羅列を MicrosoftWord に入力しても らった。本実験では、ストレス軽減の効果を見るためのストレッサーとしてスピーチ課題 を設定した。この法則性のないローマ字のタイピングは、移動空間の歩行を「作業と作業 の合間の休憩」という場面設定の為に設けた負荷である。また、移動空間を歩行した事に よる休憩効果が、その後の作業状態に与える影響を調べる為に設定した。  プレ実験(3.2ストレス負荷検証実験)後に行った被験者へのヒアリングでも、法則 性のない文字の羅列のタイピングの方がスピーチ課題よりも精神的な苦痛が低かった、と いう意見が見られた。その感想の通り、スピーチ時の LF/HF 値に比べ、3つの移動空間 ともタイピング中の LF/HF 値は減少する傾向にあった。  3つの移動空間の中で減少率を比較すると、インタラクティブな映像を投影した移動空 間の減少率が最も高かった。前の作業に対して、次の作業に最もリラックス状態を促した と言える。映像を投影した移動空間もインタラクティブな映像を投影した移動空間と同じ 程度の減少率であった。作業後に行ったアンケートでは、インタラクティブな映像を投影 した移動空間と映像を投影した移動空間は、気分転換にはなるが、次の作業に集中力を回 復させるのが難しいとの意見もあった。この意見からも、インタラクティブな映像を投影 した移動空間と映像を投影した移動空間は、歩行後の作業中もリラックス状態であったと 考えられる。程よく緊張感を保つ必要がある執務前には、通常の移動空間を歩行する方が 効果的であると推測できる。

102 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


350.00

350.00 A 300.00 L F / H F ್ ቑ ῶ ⋡

C

250.00

D E

200.00

F 150.00

G H

95.69

100.00

I K

50.00

A

300.00

B

B L F / H F ್ ቑ ῶ ⋡

250.00

C D

200.00

E F

150.00

G 100.00

H

64.26

50.00

I L

L 0.00

ᖹ 䝇䝢䞊䝏୰

ᖹᆒ

0.00 䝇䝢䞊䝏୰

Ṍ⾜୰

䝍䜲䝢䞁䜾୰

図4.1.2.7インタラクティブな映像を投影した移動空間の

図4.1.2.11インタラクティブな映像を投影した移動空間

スピーチ中に対する歩行中の増減率

のスピーチ中に対するタイピングの増減率

350.00

350.00 A B

300.00

A 300.00

B

C L F / H F ್ ቑ ῶ ⋡

250.00

D E

200.00

F G

150.00

H 100.00

I J

63.06

50.00

K L

0.00 䝇䝢䞊䝏୰

C 250.00

L F / 200.00 H F 150.00 ቑ ῶ ⋡ 100.00

E F G H I

68.43

50.00

J K L

0.00

ᖹᆒ

Ṍ⾜୰

D

ᖹᆒ 䝇䝢䞊䝏୰

䝍䜲䝢䞁䜾୰

図4.1.2.8映像を投影した移動空間のスピーチ中に対する

図4.1.2.12映像を投影した移動空間のスピーチ中に

歩行中の増減率

対するタイピング中の増減率

[䠂] 350.00

350.00

A

300.00

B L F / H F ್ ቑ ῶ ⋡

C

250.00

E 200.00

F G

150.00

124.21 100.00

H I J

A

300.00

B C

250.00 L F / 200.00 H F 150.00 ቑ ῶ ⋡ 100.00

E F G H I

88.15

K

50.00

L

L

ᖹᆒ

0.00 䝇䝢䞊䝏୰

Ṍ⾜୰

J K

50.00

ᖹᆒ

0.00 䝇䝢䞊䝏୰

䝍䜲䝢䞁䜾୰

図4.1.2.9通常の移動空間のスピーチ中に対する歩行中の

図4.1.2.13映像を投影した移動空間のスピーチ中に

増減率

対するタイピング中の増減率

140.00

覚醒

140.00

120.00 L F 100.00 / H 80.00 F 値 の 60.00 増 減 率 40.00 平 均

安静

20.00

120.00 L F 100.00 / H 80.00 F 値 の 60.00 増 減 率 40.00 平 均 20.00

安静

0.00

0.00 スピーチ中

歩行中

インタラクティブな映像を投影した移動空間 映像を投影した移動空間 通常の移動空間

スピーチ中

タイピング中

インタラクティブな映像を投影した移動空間 映像を投影した移動空間 通常の移動空間

図4.1.2.9各移動空間のスピーチ中に対する歩行中の

図4.1.2.14各移動空間のスピーチ中に対するタイピング

増減率の平均

中の増減率平均

103 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.3ストレス計測(唾液中コルチゾール濃度) ◆コルチゾール濃度 [ μ g/dL](全被験者)  内分泌系では、ストレッサーが作用してから唾液中にコルチゾールが出るまでに個人差 があり、15分∼20分程度の時間差がある。この時間差を踏まえたタイミングで唾液を 採取し、実験前の安静時間、原稿づくり後半の15分後、スピーチ終了後の15分後、移 動空間を歩行してから15分後に採取した。この4回の唾液は、早い方から、 「実験前の 初期状態」 「原稿作り中」 「スピーチ後」 「歩行後」であると推測される。表 4.1.3.1、 図 4.1.3.1 はインタラクティブな映像を投影した移動空間での、表 4.1.3.2、図 4.1.3.2 は映像を投影 した移動空間での、表 4.1.3.3、図 4.1.3.3 は通常の移動空間での、被験者それぞれ 4 回 採取分のコルチゾール濃度 [ μ g/dL] を示す。 表4.1.3.1 インタラクティブな映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度 ೋᦼ⁁ᘒ ේⓂ䈨䈒䉍ਛ 䉴䊏䊷䉼ᓟ 㪇㪅㪋㪐㪊 㪇㪅㪊㪋㪇 㪇㪅㪋㪌㪋 㪇㪅㪉㪐㪍 㪇㪅㪈㪌㪌 㪇㪅㪈㪍㪋 㪇㪅㪈㪇㪐 㪇㪅㪇㪏㪍 㪇㪅㪇㪏㪋 㪇㪅㪍㪌㪇 㪇㪅㪉㪉㪋 㪇㪅㪉㪈㪋 㪇㪅㪉㪎㪌 㪇㪅㪎㪉㪉 㪇㪅㪎㪌㪌 㪇㪅㪈㪉㪈 㪇㪅㪈㪋㪇 㪇㪅㪈㪋㪇 㪇㪅㪉㪈㪎 㪇㪅㪌㪐㪍 㪇㪅㪏㪊㪎 㪇㪅㪇㪏㪉 㪇㪅㪇㪐㪏 㪇㪅㪈㪏㪊 㪇㪅㪊㪐㪍 㪇㪅㪉㪈㪏 㪇㪅㪉㪇㪇 㪇㪅㪉㪊㪇 㪇㪅㪈㪈㪋 㪇㪅㪈㪉㪎 㪇㪅㪈㪈㪊 㪇㪅㪇㪏㪐 㪇㪅㪈㪈㪉 㪇㪅㪇㪏㪉 㪇㪅㪈㪈㪊 㪇㪅㪇㪎㪊 㪇㪅㪉㪌㪌 㪇㪅㪉㪋㪈 㪇㪅㪉㪎㪐

ᱠⴕᓟ 㪇㪅㪊㪏㪍 㪇㪅㪈㪈㪐 㪇㪅㪈㪇㪉 㪇㪅㪈㪉㪌 㪇㪅㪌㪋㪍 㪇㪅㪈㪊㪉 㪇㪅㪍㪇㪍 㪇㪅㪈㪋㪌 㪇㪅㪈㪎㪌 㪇㪅㪈㪌㪊 㪇㪅㪈㪇㪌 㪇㪅㪇㪎㪌 㪇㪅㪉㪉㪉 㪲㱘㪾㪆㪻㪣㪴

[μg/dL] 0.900

0.800

0.700

㧯 㧰

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹

䌁 䌂 䌃 䌄 䌅 䌆 䌇 䌈 䌉 䌊 䌋 䌌 ᐔဋ

0.400 䊦 Ớ ᐲ 0.300

0.200

0.100

㧴 㧵

0.000 ೋᦼ⁁ᘒ

ේⓂ䈨䈒䉍ਛ

䉴䊏䊷䉼ᓟ

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

図4.1.3.1インタラクティブな映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度

表4.1. 3.2映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度  ೋᦼ⁁ᘒ ේⓂ䈨䈒䉍ਛ 䉴䊏䊷䉼ᓟ 㪇㪅㪈㪋㪉 㪇㪅㪊㪇㪈 㪇㪅㪊㪍㪇 㪇㪅㪇㪏㪊 㪇㪅㪇㪎㪇 㪇㪅㪈㪌㪉 㪇㪅㪈㪇㪊 㪇㪅㪇㪎㪌 㪇㪅㪇㪎㪐 㪇㪅㪉㪈㪍 㪇㪅㪉㪈㪉 㪇㪅㪉㪏㪈 㪇㪅㪌㪈㪎 㪇㪅㪉㪍㪎 㪇㪅㪊㪇㪊 㪇㪅㪈㪇㪋 㪇㪅㪇㪎㪉 㪇㪅㪇㪍㪈 㪇㪅㪊㪊㪐 㪇㪅㪉㪋㪈 㪇㪅㪊㪏㪋 㪇㪅㪇㪐㪐 㪇㪅㪇㪎㪈 㪇㪅㪇㪎㪋 㪇㪅㪉㪊㪉 㪇㪅㪎㪎㪇 㪇㪅㪎㪇㪏 㪇㪅㪈㪏㪌 㪇㪅㪇㪐㪈 㪇㪅㪇㪏㪍 㪇㪅㪈㪉㪈 㪇㪅㪈㪉㪐 㪇㪅㪈㪋㪐 㪇㪅㪈㪈㪌 㪇㪅㪈㪉㪌 㪇㪅㪈㪊㪉 㪇㪅㪈㪏㪏 㪇㪅㪉㪇㪉 㪇㪅㪉㪊㪈

ᱠⴕᓟ 㪇㪅㪊㪊㪈 㪇㪅㪈㪊㪌 㪇㪅㪇㪏㪈 㪇㪅㪈㪏㪏 㪇㪅㪈㪍㪐 㪇㪅㪈㪇㪊 㪇㪅㪉㪌㪎 㪇㪅㪇㪎㪋 㪇㪅㪌㪈㪇 㪇㪅㪈㪇㪌 㪇㪅㪈㪇㪍 㪇㪅㪈㪈㪉 㪇㪅㪈㪏㪈 㪲㱘㪾㪆㪻㪣㪴

[μg/dL] 0.900

0.800

0.700

㧯 㧰

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹

㧱 㧲

䌁 䌂 䌃 䌄 䌅 䌆 䌇 䌈 䌉 䌊 䌋 䌌 ᐔဋ

0.400

䊦 Ớ ᐲ 0.300

㧴 㧵

0.200

0.100

㧷 㧸

0.000 ೋᦼ⁁ᘒ

ේⓂ䈨䈒䉍ਛ

䉴䊏䊷䉼ᓟ

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

図4. 1.3.2インタラクティブ動な演出をした移動空間のコルチゾール濃度

表4.1.3.3通常の移動空間のコルチゾール濃度  ೋᦼ⁁ᘒ ේⓂ䈨䈒䉍ਛ 䉴䊏䊷䉼ᓟ 㪇㪅㪉㪍㪈 㪇㪅㪊㪊㪉 㪇㪅㪋㪏㪌 㪇㪅㪈㪍㪍 㪇㪅㪈㪐㪐 㪇㪅㪋㪋㪇 㪇㪅㪉㪉㪍 㪇㪅㪈㪏㪈 㪇㪅㪈㪏㪉 㪇㪅㪍㪎㪋 㪇㪅㪌㪋㪐 㪇㪅㪌㪇㪇 㪇㪅㪋㪈㪈 㪇㪅㪊㪊㪇 㪇㪅㪉㪈㪇 㪇㪅㪈㪈㪏 㪇㪅㪇㪐㪉 㪇㪅㪇㪏㪎 㪇㪅㪉㪊㪊 㪇㪅㪊㪋㪐 㪇㪅㪊㪉㪋 㪇㪅㪇㪐㪏 㪇㪅㪇㪌㪇 㪇㪅㪇㪌㪌 㪇㪅㪉㪈㪉 㪇㪅㪊㪌㪌 㪇㪅㪊㪊㪍 㪇㪅㪈㪍㪋 㪇㪅㪈㪉㪈 㪇㪅㪇㪐㪍 㪇㪅㪈㪌㪇 㪇㪅㪇㪐㪋 㪇㪅㪈㪇㪌 㪇㪅㪇㪋㪍 㪇㪅㪇㪎㪉 㪇㪅㪇㪍㪌 㪇㪅㪊㪇㪎 㪇㪅㪊㪇㪊 㪇㪅㪊㪉㪈

ᱠⴕᓟ 㪇㪅㪊㪉㪌 㪇㪅㪊㪌㪇 㪇㪅㪈㪋㪐 㪇㪅㪊㪊㪎 㪇㪅㪈㪐㪋 㪇㪅㪇㪎㪋 㪇㪅㪊㪋㪉 㪇㪅㪇㪌㪎 㪇㪅㪉㪌㪐 㪇㪅㪈㪈㪇 㪇㪅㪈㪈㪌 㪇㪅㪇㪌㪌 㪇㪅㪉㪍㪊 㪲㱘㪾㪆㪻㪣㪴

[μg/dL] 0.900

0.800

0.700

㧯 㧰

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹

䌁 䌂 䌃 䌄 䌅 䌆 䌇 䌈 䌉 䌊 䌋 䌌 ᐔဋ

0.400 䊦 Ớ ᐲ 0.300

0.200

0.100

㧴 㧵

0.000 ೋᦼ⁁ᘒ

ේⓂ䈨䈒䉍ਛ

䉴䊏䊷䉼ᓟ

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

図4.1.3.3通常の移動空間のコルチゾール濃度

104 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆コルチゾール濃度増減率(全被験者)  本研究では、歩行前の課題中に対して、歩行後にどれだけコルチゾール濃度が増減した かが重要であると位置付けた。その為、 「スピーチ後」の「コルチゾール濃度」を「100 %」として「初期状態」 「原稿作り後」 「歩行後」の増減率を以下の式で求め、比較した。 初期状態の 唾液中コルチゾール濃度の増減率

原稿作り後の

初期状態の唾液中コルチゾール濃度 スピーチ後のコルチゾール濃度

原稿作り後の唾液中コルチゾール濃度

唾液中コルチゾール濃度の増減率

歩行後の 唾液中コルチゾール濃度の増減率

スピーチ後のコルチゾール濃度

歩行後の唾液中コルチゾール濃度 スピーチ後のコルチゾール濃度

増減率< 100% のとき、ストレス減少 増減率= 100% のとき、ストレス変化なし 増減率> 100% のとき、ストレス増加  表 4.1.3.4、図 4.1.3.4 はインタラクティブな映像を投影した移動空間での、表 4.1.3.5、 図 4.1.3.5 は映像を投影した移動空間での、表 4.1.3.6、図 4.1.3.6 は通常の移動空間での 被験者それぞれの 4 回の採取分のコルチゾール濃度の増減率を示す。  インタラクティブな映像を投影した移動空間、映像を投影した移動空間、通常の移動空 間の全てにおいて、初期状態の値が高くなっている。実験時間として2時間拘束させられ る事や実験の一連の流れを行う事への嫌悪感やストレスが影響したと考えられる。  また、インタラクティブな映像を投影した移動空間、映像を投影した移動空間、通常の 移動空間の全てにおいて、スピーチ後から歩行後はコルチゾール濃度が減少した被験者が 多く、減少した人数も同数であった。3つの移動空間を比較すると、インタラクティブな 演出をした移動空間が最もコルチゾール濃度が減少する傾向にあった。  映像を投影した移動空間は、3つの移動空間の中で LF/HF 値の減少率が最も高かった が、コルチゾール濃度は、減少率が最も低かった。大竹らの研究や文 22)本田らの文 23)研究 等の既往研究においても、内分泌系コルチゾール計測と自律神経系の心拍変動 LF/HF 計 測では、同一の被験者の場合でも、必ずしも同じ結果を導かなかったという結果の不一致 が見られた。この原因については解明されていないが、コルチゾールは視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質系 (HPA) に属し、心拍変動の LF/HF のような自律神経の反応は感神経 - 副腎髄 質系 (SAM) に属しており、 仕組みとして出所が異なるため、 それらがある種のストレッサー を与えた場合に、異なる結果を導く事は十分考えられる事である。また、長澤らの買い物 行動中のストレスを計測した研究文 24) では、内分泌系コルチゾールの計測結果として、買 い物の好き嫌いといった個人的要因によって、ストレスの増減結果が大きく影響する事が 分かっている。実験後に行ったアンケート(4.1.6.2)では、インタラクティブな映 像を投影した移動空間が最もポジティブな印象となっており、主観的な「好き、楽しい」

105 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


という気分が、コルチゾール濃度の減少に影響したと考えられる。映像を投影した移動空 間は、実験後のアンケートから心を落ち着かせる、リラックスを促すと言った効果があっ た事が分かる。これによって、副交感神経が優位になった事から LF/HF 値が減少したと 考えられるが、よりポジティブな空間の印象を持たせる事ができれば、コルチゾール濃度 をより減少させる事ができたのではないかと推測する。   表4.1.3.4 インタラクティブな映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度の増減率 初期状態 原稿づくり中 スピーチ後 歩行後 108.59 74.89 100.00 85.02 180.49 94.51 100.00 72.56 129.76 102.38 100.00 121.43 303.74 104.67 100.00 58.41 36.42 95.63 100.00 72.32 86.43 100.00 100.00 94.29 25.93 71.21 100.00 72.40 44.81 53.55 100.00 79.23 198.00 109.00 100.00 87.50 181.10 89.76 100.00 120.47 100.89 79.46 100.00 93.75 112.33 154.79 100.00 102.74 125.71 94.16 100.00 88.34 [%]

350.00

A B

コ 300.00 ル チ 250.00 ゾ

C D

被験者ID A B C D E F G H I J K L 平均

200.00

ル 濃 150.00 度 増 100.00 減 率 50.00

G H

88.34

I J K L

0.00

初期状態

原稿づくり中

スピーチ後

歩行後

平均

図4.1.3.4 映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度の増減率

表4.1.3.5 映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度の増減率 初期状態 原稿づくり中 スピーチ後 歩行後 39.44 83.61 100.00 91.94 54.61 46.05 100.00 88.82 130.38 94.94 100.00 102.53 76.87 75.44 100.00 66.90 170.63 88.12 100.00 55.78 170.49 118.03 100.00 168.85 88.28 62.76 100.00 66.93 133.78 95.95 100.00 100.00 32.77 108.76 100.00 72.03 215.12 105.81 100.00 122.09 81.21 86.58 100.00 71.14 87.12 94.70 100.00 84.85 106.72 88.40 100.00 90.99 [%]

350.00 A

300.00

コ ル 250.00 チ ゾ

B C D

200.00

ル 濃 150.00 度 増 100.00 減 率 50.00

F G H

90.99

J K L

0.00

平均

初期状態

原稿づくり中

スピーチ後

歩行後

図4.1.3.5 映像を投影した移動空間のコルチゾール濃度の増減率

[%]

350.00 A

300.00

コ ル チ 250.00 ゾ

200.00

ル 濃 150.00 度 増 100.00 減 率 50.00

表4.1.3.6 通常の移動空間のコルチゾール濃度の増減率 被験者ID 初期状態 原稿づくり中 スピーチ後 歩行後 A 53.81 68.45 100.00 67.01 B 37.73 45.23 100.00 79.55 C 124.18 99.45 100.00 81.87 D 134.80 109.80 100.00 67.40 E 195.71 157.14 100.00 92.38 F 135.63 105.75 100.00 85.06 G 71.91 107.72 100.00 105.56 H 178.18 90.91 100.00 103.64 I 63.10 105.65 100.00 77.08 J 170.83 126.04 100.00 114.58 K 142.86 89.52 100.00 109.52 L 70.77 110.77 100.00 84.62 平均 114.96 101.37 100.00 89.02

[%]

被験者ID A B C D E F G H I J K L 平均

C E

H I

89.02

J K L

0.00

平均

初期状態

原稿づくり中

スピーチ後

歩行後

図4. 1.3.6 通常の移動空間のコルチゾール濃度の増減率

106 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


図 4.1.3.7 ∼図 4.1.3.9 では、それぞれの移動空間の「スピーチ後」と「歩行後」の増減 率を抜粋して示し、図 4.1.2.17 ではそれらの増減率の平均を各移動空間毎に示した。

180.00

180.00

㸿

䝁 䝹 140.00 䝏 120.00 䝌

100.00

D

䝹 ⃰ ᗘ ቑ ῶ ⋡

80.00

60.00

㹆 㹈

40.00

20.00

㹊 0.00

160.00

䉮 䊦 140.00 䉼 120.00 䉹

㧯 D

160.00

䊦 Ớ ᐲ Ⴧ ᷫ ₸

100.00

80.00

60.00

㧴 I

40.00

20.00

㧷 㧸

0.00

ᖹᆒ

䝇䝢䞊䝏ᚋ

䉴䊏䊷䉼ᓟ

Ṍ⾜ᚋ

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

図4.1.3.7 インタラクティブな映像を投影した移動空間

図4.1.3.8 映像を投影した移動空間のスピーチ中に対す

のスピーチ中に対する歩行中の増減率

る歩行中の増減率

[%]

180.00 160.00

コ ル 140.00 チ 120.00 ゾ

100.00

C E

ル 濃 度 増 減 率

80.00

60.00

I

40.00

J K

20.00

L 0.00

平均

スピーチ後

歩行後

図4.1.3.9 通常の移動空間のスピーチ中に対する歩行中の増減率

[%] [%] 110.00 105.00

コ ル チ 100.00 ゾ ル 濃 度 増 減 率 平 均

ストレス軽減

95.00

90.00

85.00

80.00 スピーチ後 インタラクティブな映像を投影した移動空間

歩行後 映像を投影した移動空間

通常の移動空間

図4.1.3.10 各移動空間のスピーチ中に対する歩行中の増減率平均

107 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆コルチゾール濃度 [ μ g/dL](被験者毎)  次に、 被験者毎のコルチゾール濃度を比較する。図 4.1.3.11 は被験者 A ∼ D、図 4.1.3.12 は被験者 E ∼ L の4回の唾液の採取分を、 移動空間毎にコルチゾール濃度 [μg/dL] を示す。  被験者には、原稿作りとスピーチを行ってもらった後、休憩として移動空間を歩行させ、 その後タイピングを行うという一連の流れを3種類の移動空間(インタラクティブな映像 を投影した移動空間、映像を投影した移動空間、通常の移動空間)で1日1実験、計3日 間行ってもらった。被験者 B、D、E、G、I 以外は3つの実験で、全体的に同じ傾向を示した。 被験者毎に3つの実験の「初期状態」を比較すると、初日が最もコルチゾール濃度が高い といった、日程によるコルチゾール濃度の偏りはなかった。実験内容への慣れから、初日 のコルチゾール濃度が最も高く、2日目、3日目は減少すると推測していたが、初日が最 も高い被験者は2人のみであった。  しかし、 「スピーチ後」の値を見てみると、12人中10人の1日目のコルチゾール濃 度が最も高い値となっており、実験内容への慣れが発生してしまったと言える。本実験で は、慣れを考慮して、インタラクティブな映像を投影した移動空間、映像を投影した移動 空間、通常の移動空間の順番はランダムに設定していた為、移動空間の効果を比較するに 当たっては、支障がないと判断した。しかし、今後スピーチ課題を採用する際は、慣れの 排除について検討が必要である。        被験者 A                 被験者 B [μg/dL] 0.800

0.700

0.700 䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

[μg/dL] 0.800

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0.000

       被験者 C                 被験者 D [μg/dL] 0.800

[μg/dL] 0.800

0.700

0.700 䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100 0.000

図4.1.3.11 コルチゾール濃度 被験者 A ∼ D

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

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䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100 0.000

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108 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


被験者 E                  被験者 F [μg/dL] 0.800

[μg/dL] 0.8

0.7

0.700

䉮 0.6 䊦 䉼 0.5 䉹 0.4

0.600

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       被験者 G                  被験者 H [μg/dL] 0.800

[μg/dL] 0.800

0.700

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100

0.700

᥉ㅢ

᥉ㅢ

䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100

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       被験者 I                   被験者 J [μg/dL] 0.800

[μg/dL] 0.800

0.700

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100

0.700

᥉ㅢ

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0.000

[μg/dL] 0.800

      被験者 L 0.700

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0.600 䉮 䊦 0.500 䉼 䉹 0.400

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0.000

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[μg/dL] 0.800

0.700

䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100

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       被験者 K            䉮 0.600 䊦 䉼 0.500 䉹 0.400

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䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200 0.100

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䊦 0.300 Ớ ᐲ 0.200

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図4.1.3.12コルチゾール濃度 被験者 E ∼ L

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109 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆コルチゾール濃度増減率(被験者毎)   「スピーチ後」の値を100%とした各移動空間の増減率を、被験者毎に示した。図 4.1.3.13 は被験者 A ∼ F、図 4.1.3.14 は被験者 G ∼ L の移動空間毎の増減率を示す。  全体の傾向として、 「原稿作り中」よりも「スピーチ後」のコルチゾール濃度の方が高 くなっており、歩行前の被験者にストレス負荷をかけられたと言える。   「初期状態」 「原稿作り中」は同一の被験者でも実験毎にばらつきがあるのに対し、 「歩 行後」のばらつきは小さく、最大でも40% 程度の差であった。これは、各被験者にとっ てスピーチ課題後に「移動空間を歩行して休憩する」という行為自体に同じ効果を持たせ てしまったと推測できる。          被験者 A                 被験者 B [䋦] 200.00

[䋦] 200.00 䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00 䳦

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

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       被験者 C                 被験者 D [䋦] 200.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

[䋦] 200.00

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       被験者 E                  被験者 F [䋦] 200.00

[䋦] 200.00

図4.1.3.13コルチゾール濃度 増減率A∼F

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00 䳦

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

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110 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


被験者 G                  被験者 H [䋦] 200.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

[䋦] 200.00

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       被験者 I                   被験者 J [䋦] 200.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00 䳦

[䋦] 200.00

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       被験者 K           

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      被験者 L

[䋦] 200.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

䉮 180.00 䊦 160.00 䉼 140.00 䉹 120.00 䊦 100.00 Ớ 80.00 ᐲ 60.00 Ⴧ ᷫ 40.00 ₸ 20.00 0.00

[䋦] 200.00

図4.1.3.14コルチゾール濃度 増減率G∼L

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111 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆ LF/HF 値と唾液中コルチゾール濃度   「スピーチ」時を基準とし、 「歩行」時と「タイピング」時に各生理反応が示した反応を まとめた。表 4.3.1.7 がインタラクティブな映像を投影した移動空間、表 4.3.1.8 が映像 を投影した移動空間、表 4.3.1.9 は通常の移動空間の各生理反応の値が上昇した人数と下 降した人数を示した。 「/」となっている被験者は、大きく値が外れており、LF/HF 値の増 減率やコルチゾール濃度増減率の比較では除外した被験者である。 「−」は。歩行前後で 数値が変化しなかった被験者である。各生理反応が減少した人数は、全体として似た傾向 を示した。  内分泌系コルチゾール計測と自律神経系の心拍変動 LF/HF 計測では、同一の被験者の 場合でも、必ずしも同じ結果を導かなかったという結果の不一致が見られた。4. 1. 3◆ コルチゾール濃度(全被験者)でも述べたが、コルチゾールは視床下部 - 下垂体 - 副腎皮 質系 (HPA) に属し、 心拍変動の LF/HF のような自律神経の反応は感神経 - 副腎髄質系 (SAM) に属しており、仕組みとして出所が異なるため、それらがある種のストレッサーを与えた 場合に、異なる結果を導く事は十分考えられる事である。 表4.1.3.7インタラクティブな映像を投影した移動空間の

表4.1.3.8映像を投影した移動空間の各生理反応のまとめ

各生理反応のまとめ

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表4.1. 3.9通常の移動空間の各生理反応のまとめ

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112 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.4気分計測 ( P O M S 簡易版 ( P r o f i l e o f M o o d S t a t e s )  被験者は質問項目毎に、その項目が表す気分になることが「まったくなかった (0 点 )」 から「非常に多くあった (4 点 )」までの 5 段階 (0 ∼ 4 点 ) のいずれか一つを選択する。 採点は、全部の項目が記入されたことを確認した後、5 項目ずつの各尺度ごとに合計点を 算出した。その得点を「素得点」とする。  POMS の疲労感算出において T 得点という特殊な数値が定められており次式により算 出可能である。      標準化得点[T 得点= 50 − 10 ×(素得点−平均値)/標準偏差]  尚、アンケート用紙には全年齢を対象とした T 得点換算表が添付されており、これを 用いることで計算を行なわなくとも T 得点が割り出せる仕様になっている。著者は、T 得 点換算表を用いた。表 4.1.4.1 はインタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行前後 の全被験者の T 得点を、表 4.1.4.2 は映像を投影した移動空間の歩行前後の全被験者の T 得点を、表 4.1.4.3 は通常の移動空間の歩行前後の全被験者の T 得点を示す。 表4.1.4. 2 POMS T 得点  映像を投影した移動空間

表4.1.4.1 POMS T 得点  インタラクティブな映像を投影した移動空間

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113 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.4.3 POMS T 得点  通常の移動空間

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  歩行前後での気分の変化を示すため、 「歩行前」の T 得点を「100%」として、 「歩行後」 の T 得点の増減率を以下の様に求めた。

歩行後の T得点の増減率

歩行後のT得点 歩行前のT得点

「緊張−不安」 「抑鬱−落ち込み」 「怒り−敵意」 「疲労」 「混乱」項目は、 増加率> 100% のとき、それぞれの気分が悪化 増加率= 100% のとき、それぞれの気分の変化なし 増加率< 100% のとき、それぞれの気分が向上 「活気」の項目は、 増加率> 100% のとき、活気が向上 増加率= 100% のとき、活気の変化なし 増加率< 100% のとき、活気が悪化 となる。

114 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表 4.1.4.4 は各移動空間の歩行前後での「緊張−不安」の増減率、 表 4.1.4.7 は各移動空間の歩行前後での「抑鬱−落ち込み」の増減率、 表 4.1.4.8 は各移動空間の歩行前後での「怒り−敵意」の増減率、 表 4.1.4.9 は各移動空間の歩行前後での「疲労」の増減率、 表 4.1.4.10 は各移動空間の歩行前後での「混乱」の増減率、 表 4.1.4.11 は各移動空間の歩行前後での「活気」の増減率を示す。  表4.1.4.4歩行前後での [ 緊張ー不安 ] インタラクティブな映像を 投影した移動空間

映像を投影した移動空間

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通常の移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻤㻟㻚㻠㻟 㻮 㻝㻜㻜 㻤㻟㻚㻠㻟 㻯 㻝㻜㻜 㻢㻝㻚㻜㻠 㻰 㻝㻜㻜 㻢㻟㻚㻤㻜 㻱 㻝㻜㻜 㻣㻟㻚㻤㻞 㻲 㻝㻜㻜 㻣㻟㻚㻤㻞 㻳 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻠㻤 㻴 㻝㻜㻜 㻣㻜㻚㻝㻡 㻵 㻝㻜㻜 㻡㻣㻚㻤㻡 㻶 㻝㻜㻜 㻣㻟㻚㻤㻞 㻷 㻝㻜㻜 㻢㻡㻚㻟㻣 㻸 㻝㻜㻜 㻢㻢㻚㻤㻞 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻣㻞㻚㻟㻞 㼇㻑㼉 䠆

表4.1.4.5歩行前後での [ 抑うつー落ち込み ] インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻝㻟 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻥㻣㻚㻥㻜 㻰 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻞㻞 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻤㻞 㻳 㻝㻜㻜 㻤㻞㻚㻤㻟 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻞㻞 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻝㻞㻚㻞㻣 㻷 㻝㻜㻜 㻤㻥㻚㻢㻠 㻸 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻞㻞 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻣㻚㻝㻥 㼇㻑㼉

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻝㻟 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻤㻜㻚㻟㻜 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻥㻢㻚㻥㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻝㻟 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻞㻞 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻤㻚㻢㻠 㼇㻑㼉

通常の移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻞㻞 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻰 㻝㻜㻜 㻤㻥㻚㻜㻣 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻝㻝㻚㻡㻢 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻡㻚㻣㻤 㻳 㻝㻜㻜 㻤㻥㻚㻜㻣 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻝㻟 㻵 㻝㻜㻜 㻡㻥㻚㻜㻠 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻤㻞㻚㻜㻢 㻸 㻝㻜㻜 㻤㻥㻚㻜㻣 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻟㻚㻤㻟 㼇㻑㼉

表4.1.4.6歩行前後での [ 怒りー敵意 ] インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻣㻢 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻢

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻥㻟㻚㻤㻟 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻤㻜㻚㻞㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻣㻚㻤㻠

通常の移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻥㻟㻚㻤㻟 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻣㻥㻚㻝㻣 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻣㻚㻣㻡

115 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.4.7歩行前後での [ 活気 ] インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻞㻜㻚㻥㻞 㻯 㻝㻜㻜 㻥㻥㻚㻢㻟 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻟㻟㻚㻡㻢 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻡㻜㻚㻠㻞 㻳 㻝㻜㻜 㻝㻞㻝㻚㻡㻤 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻝㻡㻚㻣㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻝㻜㻣㻚㻥㻡 㻶 㻝㻜㻜 㻤㻡㻚㻢㻝 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻟㻟㻚㻡㻢 㻸 㻝㻜㻜 㻝㻣㻢㻚㻥㻞 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻝㻞㻜㻚㻠㻥 㼇㻑㼉 䠆

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻝㻚㻝㻤 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻠㻚㻝㻤 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻡㻚㻥㻞 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻝㻢㻚㻣㻢 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻞㻚㻟㻤 㻳 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻣㻝 㻷 㻝㻜㻜 㻥㻡㻚㻞㻞 㻸 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻝㻟 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻝㻜㻝㻚㻟㻣 㼇㻑㼉

通常の移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻝㻜㻟㻚㻡㻤 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻤㻚㻝㻤 㻰 㻝㻜㻜 㻝㻜㻡㻚㻝㻤 㻱 㻝㻜㻜 㻣㻜㻚㻠㻝 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻣㻝 㻳 㻝㻜㻜 㻝㻝㻥㻚㻞㻠 㻴 㻝㻜㻜 㻤㻝㻚㻝㻟 㻵 㻝㻜㻜 㻝㻜㻣㻚㻣㻡 㻶 㻝㻜㻜 㻤㻡㻚㻢㻝 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻤㻚㻠㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻥㻟㻚㻣㻝 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻥㻚㻝㻢 㼇㻑㼉

䠆 䠆

表4.1.4.8歩行前後での [ 疲労 ] インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻞㻝 㻮 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻞㻝 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻤㻞 㻰 㻝㻜㻜 㻣㻢㻚㻝㻥 㻱 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻝㻞 㻲 㻝㻜㻜 㻤㻜㻚㻜㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻥㻝㻚㻢㻣 㻴 㻝㻜㻜 㻣㻢㻚㻝㻥 㻵 㻝㻜㻜 㻤㻡㻚㻜㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻞㻝 㻷 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻝㻞 㻸 㻝㻜㻜 㻢㻡㻚㻟㻤 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻢㻤 㼇㻑㼉 䠆

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻞㻝 㻯 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻰 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻞㻝 㻱 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻣㻠 㻲 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻥㻜㻚㻜㻜 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻜㻡㻚㻥㻥 㻵 㻝㻜㻜 㻣㻝㻚㻠㻟 㻶 㻝㻜㻜 㻤㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻣㻡㻚㻜㻜 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻜㻚㻠㻢 㼇㻑㼉 䠆

通常の移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻮 㻝㻜㻜 㻢㻥㻚㻡㻣 㻯 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻣㻠 㻰 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻞㻝 㻱 㻝㻜㻜 㻝㻝㻝㻚㻣㻢 㻲 㻝㻜㻜 㻤㻥㻚㻠㻣 㻳 㻝㻜㻜 㻤㻡㻚㻣㻝 㻴 㻝㻜㻜 㻝㻝㻝㻚㻣㻢 㻵 㻝㻜㻜 㻢㻤㻚㻜㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻝㻜㻜㻚㻜㻜 㻸 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻣㻠 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻥㻞㻚㻡㻜 㼇㻑㼉

表4.1.4.9歩行前後での [ 混乱 ] インタラクティブな映像を 投影した移動空間

映像を投影した移動空間

通常の移動空間

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻟㻟 㻮 㻝㻜㻜 㻤㻡㻚㻡㻝 㻯 㻝㻜㻜 㻥㻢㻚㻤㻞 㻰 㻝㻜㻜 㻥㻟㻚㻞㻠 㻱 㻝㻜㻜 㻣㻟㻚㻠㻜 㻲 㻝㻜㻜 㻤㻞㻚㻝㻠 㻳 㻝㻜㻜 㻢㻞㻚㻝㻤 㻴 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻜㻠 㻵 㻝㻜㻜 㻝㻞㻣㻚㻜㻟 㻶 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻟㻤 㻷 㻝㻜㻜 㻢㻠㻚㻥㻝 㻸 㻝㻜㻜 㻣㻣㻚㻡㻟 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻤㻣㻚㻞㻥 㼇㻑㼉 䠆

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻟㻟 㻮 㻝㻜㻜 㻢㻥㻚㻣㻜 㻯 㻝㻜㻜 㻤㻞㻚㻝㻠 㻰 㻝㻜㻜 㻥㻟㻚㻞㻠 㻱 㻝㻜㻜 㻤㻜㻚㻣㻣 㻲 㻝㻜㻜 㻤㻣㻚㻜㻝 㻳 㻝㻜㻜 㻝㻜㻢㻚㻣㻢 㻴 㻝㻜㻜 㻣㻥㻚㻟㻤 㻵 㻝㻜㻜 㻥㻝㻚㻢㻜 㻶 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻝㻜 㻷 㻝㻜㻜 㻢㻞㻚㻝㻤 㻸 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻤㻡 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻤㻢㻚㻜㻜 㼇㻑㼉 䠆

⿕㦂⪅ Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻣㻢 㻮 㻝㻜㻜 㻥㻞㻚㻝㻥 㻯 㻝㻜㻜 㻤㻟㻚㻝㻡 㻰 㻝㻜㻜 㻣㻝㻚㻥㻝 㻱 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻣㻢 㻲 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻝㻜 㻳 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻝㻜 㻴 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻝㻜 㻵 㻝㻜㻜 㻢㻡㻚㻞㻤 㻶 㻝㻜㻜 㻤㻤㻚㻣㻢 㻷 㻝㻜㻜 㻣㻞㻚㻠㻤 㻸 㻝㻜㻜 㻥㻠㻚㻜㻡 ᖹᆒ 㻝㻜㻜 㻤㻠㻚㻝㻠 㼇㻑㼉 䠆

116 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


図 4.1.4.1 はインタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行前後での各項目増減率 図 4.1.4.2 は映像を投影した移動空間の歩行前後での各項目増減率 図 4.1.4.3 は通常の移動空間の歩行前後での [ 緊張ー不安 ][ 抑うつー落ち込み ][ 怒りー敵 意 ][ 活気 ] の増減率 図 4.1.4.4 は通常の移動空間の歩行前後での [ 疲労 ][ 混乱 ] の増減率       

緊張ー不安

抑うつ - 落ち込み

[%] 180.00

[%] 180 A

160.00

B

A 160

B

140.00

C

140

C

6 120.00 ᓧ ὐ 100.00 ߩ Ⴧ 80.00 ᷫ 60.00 ₸

D

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

E F G H I

40.00

J K

20

0.00

L

0

      

ᱠⴕᓟ

F G H I

40

20.00

ᱠⴕ೨

E

J K L

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

怒りー敵意

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

活気

[%] 180

[%] 180

A

160

B

A 160

B

140

C

140

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

E F G H I

40

J K

20

0

L

0

      

ᱠⴕᓟ

F G H I

40

20

ᱠⴕ೨

E

J K L

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

 疲労

ᱠⴕᓟ

     混乱

[%] 180

[%] 180 A

160 140

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

ᐔဋ

B

C

D

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

F G H I J K

20

0

L

0

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

E F G H I

40

20

ᱠⴕ೨

B

C

140

E

40

A 160

J K L

ᱠⴕ೨

図4.1.4.1インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行前後での各項目増減率

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

117 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


緊張ー不安

抑うつ - 落ち込み

[%] 180

[%] 180 A

160

A

160

B

B 140

140

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ ₸ 60

D E F G H I

40

J K

20

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ ₸ 60

D

40

J

E F G H I

K

20

L 0

L 0

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

      

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

怒りー敵意

ᱠⴕᓟ

  活気 [%] 180

[%] 180 A

160

A

160

B 140

B 140

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ ₸ 60

D E F G H I

40

J K

20

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ ₸ 60

D

40

J

E F G H I

K

20

L 0

L 0

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

      

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

 疲労

ᱠⴕᓟ

    混乱 [%] 180

[%] 180 A

160

A

160

B

B 140

140

C

D

J

40

J

K

20

D

40

E F G H I

20

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ ₸ 60

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ ₸ 60

E F G H I

K L

L 0

0

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

ᐔဋ

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

ᱠⴕᓟ

図4.15映像を投影した移動空間の歩行前後での各項目増減率

      

緊張ー不安

抑うつ - 落ち込み

[%] 180

[%] 180 A

A 160

B

160

B

140

C

140

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

E F G H I

40

J K

20

0

L

0

      

ᐔဋ

ᱠⴕᓟ

F G H I

40

20

ᱠⴕ೨

E

J K L

ᱠⴕ೨

怒りー敵意

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

  活気 [%] 180

[%] 180

A

160

A 160

B

B

140

C

140

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

E F G H I

40

E F G H I

40

J

J

20

K

0

L

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

20

K L

0

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

図4.1.4.2通常の移動空間の歩行前後での [ 緊張ー不安 ][ 抑うつー落ち込み ][ 怒りー敵意 ][ 活気 ] の増減率

ᐔဋ

118 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


疲労                  混乱    [%] 180

[%] 180

A

A 160

B

160

B

140

C

140

C

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

6 120 ᓧ ὐ 100 ߩ Ⴧ 80 ᷫ 60 ₸

D

E F G H I

40

J K

20

0

L

0

ᱠⴕᓟ

F G H I

40

20

ᱠⴕ೨

E

ᐔဋ

J K L

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

ᐔဋ

図4.1.4.3通常の移動空間の歩行前後での [ 疲労 ][ 混乱 ]

  「緊張―不安」はインタラクティブな演出をした移動空間、映像を投影した移動空間、 通常の移動空間の3つとも、歩行前に比べて歩行後の T 得点が減少し、有意な差があった。 通常の移動空間の方が、 インタラクティブ廊下、 映像廊下と比べて、 差が大きい傾向にある。   「抑うつ―落ち込み」は、インタラクティブな演出をした移動空間、映像を投影した移 動空間、 通常の移動空間の3つとも、 歩行前に比べて歩行後の T 得点が減少する傾向にあっ た。3つを比較すると、通常の移動空間の方が差が大きい傾向にある。   「怒り―敵意」は、インタラクティブな演出をした移動空間、映像を投影した移動空間、 通常の移動空間の3つとも歩行前に比べて歩行後の T 得点が減少する傾向にあった。3 つを比較すると、通常の移動空間の方が差が大きい傾向にある。   「活気」は、インタラクティブな演出をした移動空間は、歩行前に比べて歩行後の T 得 点が増加し、有意な差があった。映像を投影した移動空間は増加する傾向にあり、通常の 移動空間は減少する傾向にあった。 インタラクティブな映像を投影した移動空間と比べて、 映像を投影した移動空間と通常の移動空間の間には有意な差があり、インタラクティブな 映像を投影した移動空間が最も差が大きいと言える。   「疲労」は、インタラクティブな演出をした移動空間と、映像を投影した移動は、歩行 前に比べて歩行後の T 得点が減少し、有意な差があった。通常の移動空間は減少する傾 向にあった。   「混乱」は、インタラクティブな映像を投影した移動空間、映像を投影した移動空間、 通常の移動空間の3つとも、歩行前に比べて歩行後の T 得点が減少し、有意な差があった。 通常の移動空間の方が、インタラクティブな映像を投影した移動空間、映像を投影した移 動空間と比べて、差が大きい傾向にある。

119 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.5身体疲労( 自覚症状調べ)  被験者は、30 項目の中から、当てはまるものに印をつけてもらった ( 複数回答 )。1 ∼ 10 項目目は「A 群」と呼び、 「ねむけ」と「だるさ」を中心とする疲労一般の質問 10 項 目である。11 ∼ 20 項目目は「B 群」と呼び、 「注意集中の困難」を中心とする疲労一般 の質問 10 項目である。21 ∼ 30 項目目は「C 群」と呼び、「肩がこる」、「腰が痛い」な どの局在した身体の違和感で体の特定部位に現れる心身症的な症状に関する質問 10 項目 である。表 4.21 は、各項目を訴えた被験者の人数を示す。  実験では、被験者には、歩行の直前と、歩行の直後に PC 画面上で回答してもらった。 それぞれ、 「歩行前」 、 「歩行後」の記録とし、歩行による身体疲労の変化を分析する。分 析方法は、各群の当てはまった項目数を、被験者毎に統計し、各群と、全項目の合計の、 歩行前後での変化の傾向を見る。 表4.1.5.1各項目の訴えた被験者の人数

㉁ၥ㡯┠ 㻝 㻞 㻟 㻠 㻡 㻢 㻣 㻤 㻥 㻝㻜 㻝㻝 㻝㻞 㻝㻟 㻝㻠 㻝㻡 㻝㻢 㻝㻣 㻝㻤 㻝㻥 㻞㻜 㻞㻝 㻞㻞 㻞㻟 㻞㻠 㻞㻡 㻞㻢 㻞㻣 㻞㻤 㻞㻥 㻟㻜

頭がおもい 全身がだるい 足がだるい あくびがでる 頭がぼんやりする ねむい 目がつかれる 動作がぎこちなくなる 足もとがたよりない 横になりたい 考えがまとまらない 話がするのがいやになる いらいらする 気が散る 物事に熱心になれない ちょっとしたことが思い出せない することに間違いが多くなる 物事が気にかかる きちんとしていられない 根気がなくなる 頭がいたい 肩がこる 腰がいたい いき苦しい 口がかわく 声がかすれる めまいがする まぶたや筋がピクピクする 手足がふるえる 気分がわるい 合計

䜲 䞁 䝍 䝷 䜽 䝔

㏻ ᖖ 䛾 ⛣ ື ✵ 㛫

ᫎ ീ ⛣ 䜢 ື ᢞ ✵ ᙳ 㛫 䛧 䛯

ᫎ ീ ⛣ 䜢 ື ᢞ ✵ ᙳ 㛫 䛧 䛯 Ṍ⾜๓

䝤 䛺 Ṍ⾜ᚋ

Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

2 1 1 0 2 2 4 4 2 0 7 1 0 0 0 4 3 1 3 1 1 3 2 1 8 2 0 0 0 0

1 1 0 2 1 3 3 0 0 1 1 0 0 0 1 0 0 2 1 1 1 0 0 0 1 0 1 0 0 0

1 1 0 3 2 1 1 2 1 1 5 2 0 1 1 3 3 2 3 1 1 2 1 1 8 2 0 0 0 0

1 0 0 4 0 5 1 0 0 2 1 1 0 0 1 0 0 1 2 2 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0

3 3 1 2 2 2 3 3 1 0 6 2 0 0 2 7 3 4 2 0 0 4 0 1 10 2 1 0 2 0

1 2 1 5 3 4 2 0 1 1 0 1 0 0 0 1 0 0 2 1 0 2 1 1 2 1 0 0 0 0

㻡㻡

㻞㻝

㻠㻥

㻞㻠

㻢㻢

㻟㻞 㼇ே㼉

120 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


㗡䈏䈍䉅䈇 ోり䈏䈣䉎䈇 ⿷䈏䈣䉎䈇 䈅䈒䈶䈏䈪䉎 㗡䈏䈿䉖䉇䉍䈜䉎 䈰䉃䈇 ⋡䈏䈧䈎䉏䉎 േ૞䈏䈑䈖䈤䈭䈒䈭䉎 ⿷䉅䈫䈏䈢䉋䉍䈭䈇 ᮮ䈮䈭䉍䈢䈇 ⠨䈋䈏䉁䈫䉁䉌䈭䈇 ⹤䈏䈜䉎䈱䈏䈇䉇䈮䈭䉎 䈇䉌䈇䉌䈜䉎 ᳇䈏ᢔ䉎 ‛੐䈮ᾲᔃ䈮䈭䉏䈭䈇 䈤䉊䈦䈫䈚䈢䈖䈫䈏ᕁ䈇಴䈞䈭䈇 䈜䉎䈖䈫䈮㑆㆑䈇䈏ᄙ䈒䈭䉎 ‛੐䈏᳇䈮䈎䈎䉎 䈐䈤䉖䈫䈚䈩䈇䉌䉏䈭䈇 ᩮ᳇䈏䈭䈒䈭䉎 㗡䈏䈇䈢䈇 ⢋䈏䈖䉎 ⣶䈏䈇䈢䈇 䈇䈐⧰䈚䈇 ญ䈏䈎䉒䈒 ჿ䈏䈎䈜䉏䉎 䉄䉁䈇䈏䈜䉎 䉁䈹䈢䉇╭䈏䊏䉪䊏䉪䈜䉎 ᚻ⿷䈏䈸䉎䈋䉎 ᳇ಽ䈏䉒䉎䈇

㗡䈏䈍䉅䈇 ోり䈏䈣䉎䈇 ⿷䈏䈣䉎䈇 䈅䈒䈶䈏䈪䉎 㗡䈏䈿䉖䉇䉍䈜䉎 䈰䉃䈇 ⋡䈏䈧䈎䉏䉎 േ૞䈏䈑䈖䈤䈭䈒䈭䉎 ⿷䉅䈫䈏䈢䉋䉍䈭䈇 ᮮ䈮䈭䉍䈢䈇 ⠨䈋䈏䉁䈫䉁䉌䈭䈇 ⹤䈏䈜䉎䈱䈏䈇䉇䈮䈭䉎 䈇䉌䈇䉌䈜䉎 ᳇䈏ᢔ䉎 ‛੐䈮ᾲᔃ䈮䈭䉏䈭䈇 䈤䉊䈦䈫䈚䈢䈖䈫䈏ᕁ䈇಴䈞䈭䈇 䈜䉎䈖䈫䈮㑆㆑䈇䈏ᄙ䈒䈭䉎 ‛੐䈏᳇䈮䈎䈎䉎 䈐䈤䉖䈫䈚䈩䈇䉌䉏䈭䈇 ᩮ᳇䈏䈭䈒䈭䉎 㗡䈏䈇䈢䈇 ⢋䈏䈖䉎 ⣶䈏䈇䈢䈇 䈇䈐⧰䈚䈇 ญ䈏䈎䉒䈒 ჿ䈏䈎䈜䉏䉎 䉄䉁䈇䈏䈜䉎 䉁䈹䈢䉇╭䈏䊏䉪䊏䉪䈜䉎 ᚻ⿷䈏䈸䉎䈋䉎 ᳇ಽ䈏䉒䉎䈇

㗡䈏䈍䉅䈇 ోり䈏䈣䉎䈇 ⿷䈏䈣䉎䈇 䈅䈒䈶䈏䈪䉎 㗡䈏䈿䉖䉇䉍䈜䉎 䈰䉃䈇 ⋡䈏䈧䈎䉏䉎 േ૞䈏䈑䈖䈤䈭䈒䈭䉎 ⿷䉅䈫䈏䈢䉋䉍䈭䈇 ᮮ䈮䈭䉍䈢䈇 ⠨䈋䈏䉁䈫䉁䉌䈭䈇 ⹤䈏䈜䉎䈱䈏䈇䉇䈮䈭䉎 䈇䉌䈇䉌䈜䉎 ᳇䈏ᢔ䉎 ‛੐䈮ᾲᔃ䈮䈭䉏䈭䈇 䈤䉊䈦䈫䈚䈢䈖䈫䈏ᕁ䈇಴䈞䈭䈇 䈜䉎䈖䈫䈮㑆㆑䈇䈏ᄙ䈒䈭䉎 ‛੐䈏᳇䈮䈎䈎䉎 䈐䈤䉖䈫䈚䈩䈇䉌䉏䈭䈇 ᩮ᳇䈏䈭䈒䈭䉎 㗡䈏䈇䈢䈇 ⢋䈏䈖䉎 ⣶䈏䈇䈢䈇 䈇䈐⧰䈚䈇 ญ䈏䈎䉒䈒 ჿ䈏䈎䈜䉏䉎 䉄䉁䈇䈏䈜䉎 䉁䈹䈢䉇╭䈏䊏䉪䊏䉪䈜䉎 ᚻ⿷䈏䈸䉎䈋䉎 ᳇ಽ䈏䉒䉎䈇

 図 4.1.5.1 は、インタラクティブな映像を投影した移動空間の実験での、図 4.1.5.2 は、

映像を投影した移動空間の実験での、図 4.1.5.3 は、通常の移動空間での各項目の訴えた

被験者数の歩行前後での変化を示した。○で囲った質問項目は、歩行後に増加している項

目である。 9

8

7

ੱ 5 ᢙ 4 6

3

2

1

0

ੱ ᢙ ᱠⴕ೨

1

0

0 ᱠⴕᓟ

  図4.1.5.1インタラクティブな映像を投影した移動空間の実験での、各項目の訴えた被験者数の歩行前後で変化 9

8

7

ੱ 5 ᢙ 4 6

3

2

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

  図4.1.5.2映像を投影した移動空間の実験での、各項目の訴えた被験者数の歩行前後での変化

12

10

8

6

4

2

ᱠⴕ೨

ᱠⴕᓟ

  図4.1.5.3通常の移動空間の実験での、各項目の訴えた被験者数の歩行前後での変化

121 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表 4.1.5.2 は、各群の移動空間毎の歩行前後での訴え数の増減数を示したものである。 同じ群の中で、 最も増減数の平均が高かった項目に色を塗った。図 4.1.5.4 ∼図 4.1.5.12 は、 そのグラフである。図 4.1.5.13 は各移動空間の歩行前後での30項目すべての増減数の 平均を示したものである。増減数の求め方は以下の通りである。   増減数= ( 歩行後の訴え数 ) − ( 歩行前の訴え数 )

表4.1.5.2各群の移動空間毎の歩行前後での訴え数の増減数

A群 インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻯 㻰 㻱 㻲 㻳 㻴 㻵 㻶 㻷 㻸 ᖹᆒ

Ṍ⾜๓ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜

Ṍ⾜ᚋ 㻙㻝 㻜 㻜 㻜 㻙㻝 㻙㻞 㻙㻝 㻙㻞 㻙㻝 㻙㻝 㻙㻝 㻙㻠 㻙㻝㻚㻝㻣

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻯 㻰 㻱 㻲 㻳 㻴 㻵 㻶 㻷 㻸 ᖹᆒ

Ṍ⾜๓ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜

Ṍ⾜ᚋ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻝 㻝 㻝 㻜 㻜 㻜 㻜 㻙㻝 㻜㻚㻝㻣

通常の移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻜 㻜 㻮 㻜 㻝 㻯 㻜 㻝 㻰 㻜 㻙㻝 㻱 㻜 㻟 㻲 㻜 㻟 㻳 㻜 㻙㻝 㻴 㻜 㻙㻞 㻵 㻜 㻙㻝 㻶 㻜 㻝 㻷 㻜 㻙㻝 㻸 㻜 㻙㻢 ᖹᆒ 㻜 㻙㻜㻚㻞㻡

* * B群 インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻯 㻰 㻱 㻲 㻳 㻴 㻵 㻶 㻷 㻸 ᖹᆒ

Ṍ⾜๓ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜

Ṍ⾜ᚋ 㻜 㻜 㻙㻝 㻙㻝 㻙㻝 㻙㻢 㻙㻞 㻙㻟 㻟 㻙㻞 㻙㻟 㻙㻠 㻙㻝㻚㻢㻣

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻯 㻰 㻱 㻲 㻳 㻴 㻵 㻶 㻷 㻸 ᖹᆒ

Ṍ⾜๓ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜

Ṍ⾜ᚋ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻙㻝 㻜 㻜 㻙㻡 㻙㻝 㻙㻞 㻙㻞 㻙㻞 㻙㻝㻚㻜㻤

通常の移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻜 㻙㻝 㻮 㻜 㻜 㻯 㻜 㻙㻝 㻰 㻜 㻜 㻱 㻜 㻜 㻲 㻜 㻙㻟 㻳 㻜 㻜 㻴 㻜 㻙㻟 㻵 㻜 㻙㻟 㻶 㻜 㻙㻟 㻷 㻜 㻙㻠 㻸 㻜 㻙㻡 ᖹᆒ 㻜 㻙㻝㻚㻥㻞

C群 インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻯 㻰 㻱 㻲 㻳 㻴 㻵 㻶 㻷 㻸 ᖹᆒ

Ṍ⾜๓ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜

Ṍ⾜ᚋ 㻙㻝 㻙㻝 㻙㻞 㻙㻟 㻜 㻙㻞 㻜 㻙㻝 㻜 㻙㻠 㻜 㻙㻞 㻙㻝㻚㻟㻟

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 㻭 㻮 㻯 㻰 㻱 㻲 㻳 㻴 㻵 㻶 㻷 㻸 ᖹᆒ

Ṍ⾜๓ 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜 㻜

Ṍ⾜ᚋ 㻙㻝 㻙㻝 㻙㻞 㻙㻞 㻙㻝 㻙㻞 㻜 㻜 㻜 㻙㻟 㻜 㻙㻝 㻙㻝㻚㻜㻤

通常の移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 Ṍ⾜๓ Ṍ⾜ᚋ 㻭 㻜 㻙㻝 㻮 㻜 㻙㻝 㻯 㻜 㻙㻝 㻰 㻜 㻙㻟 㻱 㻜 㻜 㻲 㻜 㻙㻝 㻳 㻜 㻝 㻴 㻜 㻜 㻵 㻜 㻙㻞 㻶 㻜 㻙㻝 㻷 㻜 㻜 㻸 㻜 㻙㻠 ᖹᆒ 㻜 㻙㻝㻚㻜㻤

122 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4.5

4.5 A

3.5

A

B 2.5

B

2.5

C

C

D 1.5 㡯 0.5 ┠ ᩘ -0.5

D 0.5

E F G Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

H I

-1.5

E Ṍ⾜๓

㡯 ┠ -1.5 ᩘ

Ṍ⾜ᚋ

G H I

-3.5

J

J

K

-2.5

K -5.5

L -3.5

F

L

ᖹᆒ

ᖹᆒ

-4.5

-7.5

図4.1.5.4インタラクティブな映像を投影した移動空間 A 群の訴え数の増減数

図4.1.5.5映像を投影した移動空間の A 群の訴え数の 増減数

4.5 A

3.5

B 2.5

C D

1.5

E

0.5

F

㡯 ┠ -0.5 ᩘ

Ṍ⾜๓

G

Ṍ⾜ᚋ

H

-1.5

I

-2.5

J K

-3.5

L -4.5

ᖹᆒ

-5.5

図4.1.5.6通常の移動空間の A 群の訴え数の増減数

4.5

4.5 A

A

B

2.5

B

3.5

C

C

D 0.5 㡯 ┠ -1.5 ᩘ

D 2.5

E Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

F G H I

-3.5

㡯 ┠ ᩘ

E F

1.5

G H I

0.5

J

J

K -5.5

L

Ṍ⾜๓

-0.5

Ṍ⾜ᚋ

ᖹᆒ -7.5

K L ᖹᆒ

-1.5

図4.1.5.7インタラクティブな映像を投影した移動空間 B 群の訴え数の増減数

図4. 1.5.8映像を投影した移動空間の B 群の訴え数の 増減数

4.5 A

3.5

B C

2.5

D E

1.5 㡯 ┠ ᩘ

F 0.5

G H

-0.5

Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

I J

-1.5 -2.5

K L ᖹᆒ

-3.5

図4.1.5.9通常の移動空間の B 群の訴え数の増減数

123 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4.5

4.5 A 2.5

B 2.5

C D 0.5 㡯 ┠ -1.5 ᩘ

A

3.5

B

Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

F G H I

-3.5

J K -5.5

C D

1.5

E

E

0.5

F

㡯 ┠ -0.5 ᩘ

Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

I

-2.5

J K

-3.5

L ᖹᆒ

-7.5

G H

-1.5

L -4.5

ᖹᆒ

-5.5

図4.1.5.10インタラクティブな映像を投影した移動空間の C 群の訴え数の増減数

図4.1.5.11映像を投影した移動空間の C 群の訴え数の 増減数

4.5 A

3.5

B 2.5

C D

1.5 㡯 0.5 ┠ ᩘ -0.5

E F G Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

H I

-1.5

J K

-2.5

L -3.5

ᖹᆒ

-4.5

図4.1.5.12通常の移動空間の C 群の訴え数の増減数

0 Ṍ⾜๓

Ṍ⾜ᚋ

-5 -10 -15 㡯 ┠ -20 ᩘ -25 -30 -35 -40 䜲䞁䝍䝷䜽䝔䜱䝤䛺ᫎീ䜢ᢞᙳ䛧䛯⛣ື✵㛫 ᫎീ䜢ᢞᙳ䛧䛯⛣ື✵㛫 ㏻ᖖ䛾⛣ື✵㛫

図4.1.5.13各移動空間の歩行前後での30項目全てのの訴え数の増減数平均

124 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


図 4.1.5.14 は、移動空間毎の歩行前後での訴え数の増減数を各群毎にレーダーで示し、 同様に表 4.1.5.3 に表した。レーダーでは、各群の訴え数の減少が最も多かった移動空間 に○をつけ、表には色を塗った。 A⩌-䛽䜐䛡䞉䛰䜛䛥 21 18 15 12 9 6 3 0

C⩌䞊ᒁᡤⓗ㌟య ⑂ປ

B⩌-ὀព㞟୰䛾ᅔ 㞴 [ 項目 ]

インタラクティブな映像を投影した移動空間の 各群の増減数 A⩌-䛽䜐䛡䞉䛰䜛䛥 21 18 15 12 9 6 3 0

C⩌䞊ᒁᡤⓗ㌟య ⑂ປ

B⩌-ὀព㞟୰䛾ᅔ 㞴 [ 項目 ]

映像を投影した移動空間の各群の増減数

A⩌-䛽䜐䛡䞉䛰䜛䛥 21 18 15 12 9 6 3 0

C⩌䞊ᒁᡤⓗ㌟య ⑂ປ

B⩌-ὀព㞟୰䛾ᅔ 㞴 [ 項目 ]

通常の移動空間の各群の増減数 図4.1.5.14移動空間毎の歩行前後での訴え数の増減数

表4.1.5.3移動空間毎の歩行前後での訴え数の増減数

㻭⩌㻙䛽䜐䛡䞉䛰䜛䛥 㻮⩌㻙ὀព㞟୰䛾ᅔ㞴 㻯⩌䞊ᒁᡤⓗ㌟య⑂ປ

䜲䞁䝍䝷䜽䝔䜱䝤䛺ᫎീ䜢 ᫎീ䜢ᢞᙳ䛧䛯⛣ື✵㛫 ㏻ᖖ䛾⛣ື✵㛫 ᢞᙳ䛧䛯⛣ື✵㛫 㻢 㻜 㻝㻠 㻝㻟 㻝㻠 㻝㻞

㻜 㻞㻝 㻝㻟

125 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


POMS の「疲労」の項目は「ぐったりする」 「だるい」といった疲労感を問うものであるが、 自覚症状調べでは、 「頭がおもい」 「ちょっとした事が思い出せない」といった、より具体 的な身体疲労、精神疲労についての質問項目であると言える。   「ねむけ」 と 「だるさ」 を中心とする疲労一般の質問 10 項目である A 群は、 インタラクティ ブな映像を投影した移動空間と通常の移動空間では、歩行前に比べて歩行後の訴え数が減 少した。インタラクティブな映像を投影した移動空間では、有意な差があった。また、イ ンタラクティブな映像を投影した移動空間と映像を投影した移動空間の間では有意な差が あった。映像を投影した移動空間では、わずかに増加した。特に、 「ねむい」 「あくびが出 る」の項目が高くなった。これは、映像を投影した移動空間が、照度が暗く、リラックス や心身を落ち着かせる効果があった事から、ねむけを誘ったと思われる。同様にインタラ クティブな映像を投影した移動空間と通常の移動空間でも「ねむい」「あくびが出る」は 僅かに増加しているが、スピーチが終わった後の安堵感や休憩中であるという場面設定の 為だと考えられる。   「注意集中の困難」を中心とする疲労一般の質問 10 項目である B 群は、3つの移動空 間とも歩行前に比べて歩行後の訴え数が減少し、有意な差があった。通常の移動空間が最 も減少数が多く、映像を投影した移動空間の減少数が最も少なかった。   「肩がこる」、 「腰が痛い」などの局在した身体の違和感で体の特定部位に現れる心身症 的な症状に関する質問 10 項目である C 群は、インタラクティブな映像を投影した移動空 間が、歩行前に比べて歩行後の訴え数が最も減少したが、映像を投影した移動空間、通常 の移動空間の二つと比べても大きな差はなかった。インタラクティブな映像を投影した移 動空間が最も減少した数が多かったのは、積極的に身体を動かした事が、身体の疲労を軽 減させる効果があったと考えられる。  

126 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.6主観評価(アンケート A、B、C、D、E)  各実験の最後に、 紙面上でアンケートに答えてもらった。アンケートは A ∼ E まであり、 内容は以下の様になっている。今回の実験の被験者12名に答えてもらった為、それぞれ のアンケートの回収部数は12部である。 表4.1.6.1アンケートの種類

アンケート名

内容

アンケートA

ストレス負荷・移動空間の気分転換効果 について

アンケートB

インタラクティブな映像を投影した移動 空間の印象・感想

アンケートC

映像を投影した移動空間の印象・感想

アンケートD

通常の移動空間の印象・感想

アンケートE

3日間のストレス負荷・移動空間の比較

タイミング 毎回の実験終了後

移動空間を体験 した実験日

実験最終日

127 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1. 6. 1アンケート A ◆アンケート A 集計ーインタラクティブな映像を投影した移動空間の実験  アンケート A は、移動空間毎に集計を行った。表 4.1.6.1 ∼ 4.1.6.4 はインタラクティ ブな映像を投影した移動空間の、表 4.1.6.5 ∼ 4.1.6.8 は映像を投影した移動空間の、表 4.1.6.9 ∼ 4.1.6.12 は通常の移動空間のアンケート A の集計を示す。  

表4.1.6.1. 1アンケート A 集計ーインタラクティブな映像を投影した移動空間の実験1(n=12)

■はじめに、40分間原稿づくりをして頂きました。

1.自分の考えをまとめる事に対してどのような意識があります か。

1

2.今回の実験において自分の考えをまとめる事は精神的に苦痛 でしたか。

ど ち な ら い で も

少 し 得 意

得 意

そ う 思 う

4

0 ど ち な ら い で も

少 し 思 う 1

少 し 苦 手

6

苦 手

4 思 あ わ ま な り い

2

3 思 わ 全 な く い

3

0

被験者C:まとめ→アンケート→発表という流れなので、アン ケートに整える間に忘れる 被験者E:いろいろ感じることはあるが、それを論理立てて話 を組み立てるのは苦手。 被験者F:時間制限があったこと。文章が難しかった。 被験者G:文章が難しかったし、読みにくかったから。また時間 3.「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。苦痛だっ が少なくて焦ったから。 た理由を自由にお書き下さい。 被験者H:40分間でまとめてスピーチしなければいけないと いう焦り。スピーチが録画されるという緊張感。5分間話さな ければいけない為、本当に5分間話すほど文章を練ることが出 来たか?という不安 被験者J:文章の内容が好みではなかった。 被験者K:書き方がよく分からなくて困る

4.原稿作りの時間についてどう感じましたか。

0

5.途中で集中力が切れたましたか。当てはまるもの1つに○を つけて下さい。

そ う 思 う

3

6.内容がまとまらないという焦りを感じましたか

3

1

7.原稿づくりへの自己評価をお聞きします。

満 足 0

4

5

2

2 思 わ 全 な く い

2

1 不 満 足

不 少 満 し 足 2

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど も ち な ら い で

満 少 足 し

2

1

6

短 い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

7 ど ち な ら い で も

少 し 思 う 1

少 し 短 い

ど も ち な ら い で

少 し 長 い

長 い

4

2

128 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.1. 2アンケート A 集計ーインタラクティブな映像を投影した移動空間の実験2

■スピーチをして頂きました。

9.自分の考えをまとめる事に対してどのような意識があります か。

得 意

0

10.今回の実験においてスピーチは精神的に苦痛でしたか。

2

5

12.途中で集中力が切れましたか。

1

3 少 し 短 い

4 ど ち な ら い で も

4

5 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 1

3

苦 手

2

ど も ち な ら い で

少 し 思 う

そ う 思 う

3

7 少 し 長 い

長 い

少 し 苦 手

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 1

11.スピーチの時間についてどう感じましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 得 意

0 短 い

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 2

0

3

2

被験者A:筆途中で話すことがなくなってしまい、焦った。 被験者B:4分が短いと感じた 被験者C:色々忘れて引き延ばすのが大変だった。 被験者D:時間配分への不安、話を繰り返さないようにと気を 付けました。 被験者E:話しながら考えるのはムズカシイ 被験者F:何言ってるのか自分でもわからないな・・・と感じま した。 被験者G:時間が余りそうなので、何をしゃべればよいかとま どった。カメラの前でしゃべるのには慣れていないので。どこ 13.スピーチをしている最中に感じた事を自由にお書き下さい。 を見て話せば良いか分からなかった。 被験者H:はじめは緊張していたが、話していくうちにだんだ んほぐれていった。話の一文が長すぎて、途中で自分が何を 言っているのか分からなくらる事がいくつかあった。目線のや り場に困った。 被験者I:前回に比べて、少しはまともなスピーチになったので はないかと思った。ただ、やはり、分かりやすさに欠けるス ピーチであると途中で反省した。 被験者J:スピーチ中に時間を気にしてしまう。口がうまく回ら ない。 被験者K:前回に比べて長く感じた。言えることを言ったらまだ 4分間だった 被験者L:言うことがなくなって困った。

129 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.1. 3アンケート A 集計ーインタラクティブな映像を投影した移動空間の実験3

被験者A:自分のスピーチに納得いかなかった。 被験者B:内容は想定していた通りに話した 被験者C:まとめ方が失敗したなあ、と。 被験者D:安心感、脱力感 被験者E:意外と5分は短い。 被験者F:5分もしゃべれなかった。スピーチは苦手だ。 14.スピーチが終わった後に感じた事を自由にお書き下さい。

被験者G:終わってホッとした。 被験者H:とりあえず無事に終わり安心した。でも話すことは結 構楽しかった。体温が上がった気がする。のどがかわいた。 被験者I:最後には自分の考えがまとまって言えたのではない かと、安心した。前回のような事態は避けられたと思った。 被験者J:少しホッとした。 被験者K:全然中身のない話だったなと。 被験者L:相手に自分の言いたいことが伝わったかどうか、不 安に感じた。

15.スピーチ への自己評価をお聞きします。

満 足 0

3 ス 課 ピ 題 チ

づ 原 く 稿 り 5

不 満 足

不 少 満 し 足 0

5

4

16.原稿づくりとスピーチ課題ではどちらの方精神的に苦痛 だったか

で ど い も ち な ら

満 少 足 し

7

■5分間の歩行をして頂きました

17.歩く前は、歩くより、その場で座ったままでいたいと思い ましたか。

3

18.歩いた後は、歩いてよかったと思いましたか。

1

そ う 思 う

3

2

6

思 わ 全 な く い 3

2

0 思 あ わ ま な り い

0

2 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 6

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 8

19.原稿づくりとスピーチの疲れが軽減されたと思いました か。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

0 思 わ 全 な く い

0

0

130 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.1. 4アンケート A 集計ーインタラクティブな映像を投影した移動空間の実験4

20.気分転換になりましたか。

そ う 思 う 10

21.5分間の歩行は長いと感じましたか。

そ う 思 う

2

そ う 思 う

23.タイピングは精神的に苦痛でしたか。

5

25.タイピング課題中のモチベーションは休憩による効果が あったと思いましたか。

2

5

0

2

0 思 わ 全 な く い

2 思 あ わ ま な り い

1

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

1

1

3

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

0

2

4

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

0

6

7

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 3

22.歩行後、気分に変化があったと感じましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

0 思 わ 全 な く い

4

0

131 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆アンケート A 集計ー映像を投影した移動空間の実験

表4.1.6.1. 5アンケート A 集計ー映像を投影した移動空間の実験1(n=12)

■はじめに、40分間原稿づくりをして頂きました。-映像

1.自分の考えをまとめる事に対してどのような意識があります か。

得 意

1

2.今回の実験において自分の考えをまとめる事は精神的に苦痛 でしたか。

ど ち な ら い で も

少 し 得 意 3

1

2 ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

少 し 苦 手

5

苦 手

4 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 1

2

4

1

被験者C:まとめ→アンケート→発表という流れなので、アン ケートに整える間に忘れる 被験者E:いろいろ感じることはあるが、それを論理立てて話 を組み立てるのは苦手。 被験者F:時間制限があったこと。文章が難しかった。 3.「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。苦痛だっ 被験者G:文章が難しかったし、読みにくかったから。また時間 が少なくて焦ったから。 た理由を自由にお書き下さい。 被験者H:40分間でまとめてスピーチしなければいけないと いう焦り。スピーチが録画されるという緊張感。5分間話さな ければいけない為、本当に5分間話すほど文章を練ることが出 来たか?という不安 被験者J:文章の内容が好みではなかった。 被験者K:書き方がよく分からなくて困る

4.原稿作りの時間についてどう感じましたか。

少 し 長 い

長 い 1

5.途中で集中力が切れたましたか。当てはまるもの1つに○を つけて下さい。

4

1

7.原稿づくりへの自己評価をお聞きします。

満 足

4

1

2 思 わ 全 な く い

3

0 不 満 足

不 少 満 し 足 3

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど も ち な ら い で 0

5

0

7

短 い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

満 少 足 し 1

2

3 少 し 思 う

そ う 思 う

少 し 短 い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 3

6.内容がまとまらないという焦りを感じましたか

ど も ち な ら い で

5

3

132 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.1. 6アンケート A 集計ー映像を投影した移動空間の実験2

■スピーチをして頂きました。

9.自分の考えをまとめる事に対してどのような意識があります か。

0

10.今回の実験においてスピーチは精神的に苦痛でしたか。

3

3

12.途中で集中力が切れましたか。

2

5 思 わ 全 な く い

2

0

少 し 短 い 3

ど ち な ら い で も 3

2

1

5

苦 手

思 あ わ ま な り い

ど も ち な ら い で

少 し 思 う

そ う 思 う

2

7 少 し 長 い

長 い

少 し 苦 手

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 2

11.スピーチの時間についてどう感じましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 得 意

得 意

短 い 1 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 2

0

4

1

被験者A:今回は時間が気になってしまった。話す内容が後半 うまくまとまらなかった。 被験者B:頭に入れた内容を言葉にするときに、なかなか言葉 が出てこなかった。 被験者C:時間が余る 被験者D:時間配分を意識してスピーチしていましたが、少し 時間が余ってしまいました。 被験者E:話そうと思っていた内容が思い出せなくて困った。 被験者F:メモしたことを忘れちゃったなあ・・・と感じました 被験者G:時間が長いので、どうやって話を長くしようか、ま 13.スピーチをしている最中に感じた事を自由にお書き下さい。 た終わらせるか。 被験者H:5分間も話がもつのかという焦りを感じた。2度ほ ど何を話すべきか全く浮かばなかったタイミングがあり、かな り気が動転した。 被験者I:者の意見がつかみ切れていないようで、自分は何に対 して意見を現わしているのか明確になっていない。聴衆に対し て、話の内容が非常に伝わりにくいスピーチを今していると、 大変落ち込んだ。その他、真っ白に。 被験者J:事前に考えた内容がスラスラ言葉にならなかった。 被験者K:頭の中が混乱した。うまく文章にならない。 被験者L:話すことをまとめすぎて、時間余り、焦った。

133 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.1. 7アンケート A 集計4ー映像を投影した移動空間の実験3

被験者A:自分の言った内容を少し思い出してみたら、恥ずか しくなった。 被験者B:原稿にまとめた内容が多すぎたため5分という短い 時間で全てを話すことは難しいと感じた。話している途中に取 捨選択していく必要がある。 被験者C:もう少し内容のある文章がよかった・・・ 被験者D:ホッとしました。前回に比べ、少し緊張感が少なかっ た気がします。 被験者E:終わった後になって、忘れていた内容を思い出し た。 被験者F:5分間って意外と長いなあ・・・ 14.スピーチが終わった後に感じた事を自由にお書き下さい。

被験者G:後半、駆け足で話してしまったな。声が枯れている な。 被験者H:終わったという安心感。もう少し上手く話せたのでは ないかという悔しさ。発表中は忘れていた眠気がまた襲ってき た。 被験者I:全くできていない・・・と反省するばかり 被験者J:少し気持ちが楽になった。内容に少し不満があって 反省した。 被験者K:話してみると短かった。ただダラダラ話していたの で内容としてはちょろっとしか話していない。苦手なことが終 わった事による達成感。 被験者L:自分は話すが下手だと思いました。

15.スピーチ への自己評価をお聞きします。

満 足 0 づ 原 く 稿 り 1

2

不 満 足 4

4

16.原稿づくりとスピーチ課題ではどちらの方精神的に苦痛 だったか

2 ス 課 ピ 題 チ

不 少 満 し 足

で ど い も ち な ら

満 少 足 し

11

■5分間の歩行をして頂きました

17.歩く前は、歩くより、その場で座ったままでいたいと思い ましたか。

2

18.歩いた後は、歩いてよかったと思いましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

そ う 思 う

0

6

4 ど ち な ら い で も

少 し 思 う 4

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 4 思 あ わ ま な り い 0

2 思 わ 全 な く い

1

1

134 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.8アンケート A 集計4ー映像を投影した移動空間の実験4

19.原稿づくりとスピーチの疲れが軽減されたと思いました か。

2

20.気分転換になりましたか。

6

4

22.歩行後、気分に変化があったと感じましたか。

3

23.タイピングは精神的に苦痛でしたか。

5

25.タイピング課題中のモチベーションは休憩による効果が あったと思いましたか。

そ う 思 う 0

2

0

0 思 わ 全 な く い

1

1 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 2

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も 6

0

0

5

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

1

1

7

1 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

0

7 少 し 思 う

そ う 思 う

1 思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

2

5

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 6

21.5分間の歩行は長いと感じましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

3

0

135 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆アンケート A 集計ー通常の移動空間での実験

表4.1.6.9アンケート A 集計4ー通常の移動空間の実験1(n=12)

■はじめに、40分間原稿づくりをして頂きました。ー普通

1.自分の考えをまとめる事に対してどのような意識があります か。

0

2.今回の実験において自分の考えをまとめる事は精神的に苦痛 でしたか。

ど ち な ら い で も

少 し 得 意

得 意

そ う 思 う

3

3 ど ち な ら い で も

少 し 思 う 0

少 し 苦 手

6

苦 手

5 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 0

1

6

0

被験者A:自分の意見に対する評価を気にしてしまう。 被験者E:普段あまり考えたことのない内容だったから。 被験者G:普段あまりやらないので、不慣れだから。 被験者I:普段読んでいるような文章では、あまり筆者の意見が 3.「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。苦痛だっ まっすぐに反映されているものが多くない。そこで、筆者が論 た理由を自由にお書き下さい。 理的に話を進めていたとしても、言いたい放題奈文章は読んで いて大変であったと思ったから。 被験者K:文章が抜粋されたものなので、筆者の意見の流れが つかみにくい 被験者L:今日は頭の調子が良くなかったから

4.原稿作りの時間についてどう感じましたか。

少 し 長 い

長 い 1

5.途中で集中力が切れたましたか。当てはまるもの1つに○を つけて下さい。

1

0

7.原稿づくりへの自己評価をお聞きします。

満 足

3

2

0 思 わ 全 な く い

5 不 少 満 し 足

2

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど も ち な ら い で 4

3

0

4

短 い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

満 少 足 し 0

7

9 少 し 思 う

そ う 思 う

少 し 短 い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 0

6.内容がまとまらないという焦りを感じましたか

ど も ち な ら い で

1 不 満 足

5

1

136 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.10アンケート A 集計4ー通常の移動空間の実験2

9.自分の考えをまとめる事に対してどのような意識があります か。

得 意

0

10.今回の実験においてスピーチは精神的に苦痛でしたか。

4

1

12.途中で集中力が切れましたか。

0

3 思 わ 全 な く い

4 少 し 短 い

2 ど ち な ら い で も

2

4

1

9

苦 手

思 あ わ ま な り い

ど も ち な ら い で

少 し 思 う

そ う 思 う

1

5 少 し 長 い

長 い

少 し 苦 手

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 2

11.スピーチの時間についてどう感じましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 得 意

0 短 い

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 2

0

7

1

被験者A:話がまとまっていないと思った。 被験者B:一回、次に言うべき言葉が飛んでしまい時間を取っ てしまった。その他は滞りなく進んだ。考えていた原稿の7割 ほどの内容しか話せなかった。 被験者C:時間調整にほとんどの意識がいっていた 被験者D:自分のスピーチの未熟さ、相手に伝わっているのかと いう不安 被験者E:言いたいことがその通りに伝わっているかどうか。 13.スピーチをしている最中に感じた事を自由にお書き下さい。 被験者F:あまり何も感じなかった。 被験者G:時間配分を間違えたと感じていた。 被験者H:時間が余らないようにゆっくり話さなければという焦 りがあった。 被験者I:言いたいこと、用意していた内容が思っていたより もさっぱりとまとまってしまい、他の例も出そうとも、頭が 真っ白になり、非常に焦った。 被験者K:今回は時間が短く感じない 被験者L:しゃべる内容を忘れてしまったのが残念だった。

137 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.11アンケート A 集計4ー通常の移動空間の実験3

被験者A:開放感があった。 被験者B:時間は長く感じたが、それ以上に自分の話すことの できる内容はあまり多くないと感じた。原稿の内容で言うこと のできなかったものもあった。 被験者C:解放感? 被験者D:安堵感と後悔 被験者E:前回よりは余裕を持って話せたと思う。 被験者F:初めてまともに5分間話せたな―と感じました。 14.スピーチが終わった後に感じた事を自由にお書き下さい。 被験者G:自分の意見をちゃんと話せなかった。 被験者H:自分の意見をちゃんと話せなかった。 被験者I:話が止まってしまうことは非常に良くない事であ る、と分かってはいるものの、最近、言葉に詰まってしまうこ とが多々起きてしまう。今回もそうなってしまい、非常に残念 であった。これから、また同じような状況で、そうなってしま うことを考えると、とても暗くなる。 被験者K:話に矛盾があった 被験者L:忘れたことに対する後悔

15.スピーチ への自己評価をお聞きします。

満 足 1

2 ス 課 ピ 題 チ

づ 原 く 稿 り 4

不 満 足

不 少 満 し 足 1

5

3

16.原稿づくりとスピーチ課題ではどちらの方精神的に苦痛 だったか

ど も ち な ら い で

満 少 足 し

8

■5分間の歩行をして頂きました

17.歩く前は、歩くより、その場で座ったままでいたいと思い ましたか。

2

18.歩いた後は、歩いてよかったと思いましたか。

5

2

5

1

1

2

1 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 0

3 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

1

5

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 3

19.原稿づくりとスピーチの疲れが軽減されたと思いました か。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

4

1

138 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.11アンケート A 集計4ー通常の移動空間の実験4

20.気分転換になりましたか。

そ う 思 う 2

21.5分間の歩行は長いと感じましたか。

そ う 思 う

7

そ う 思 う

2

5

0

0

7

思 わ 全 な く い 1 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 3

思 あ わ ま な り い

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 7

22.歩行後、気分に変化があったと感じましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

0 思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い 0

0

2

0

□歩行後の作業について

23.タイピングは精神的に苦痛でしたか。

そ う 思 う 6

25.タイピング課題中のモチベーションは休憩による効果が あったと思いましたか。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 5

1

1 ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う

思 あ わ ま な り い

6

思 わ 全 な く い 0

思 あ わ ま な り い 1

0 思 わ 全 な く い

2

2

139 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


どの移動空間の実験でも、被験者の約2/ 3が原稿作りやスピーチをする事への精神的 な苦痛(質問2、質問10)を訴えている。  原稿作りとスピーチ課題を比較すると、スピーチ課題の精神的苦痛の方が高いと述べる 人が多かった(質問16) 。  また、映像を投影した移動空間と通常の移動空間の実験では、ほぼ全ての被験者がタイ ピングをする事への精神的な苦痛を訴えていたが、インタラクティブな映像を投影した移 動空間ではやや少なかった(質問23) 。      移動空間に関する質問については、質問18を図 4.1.6.1.1、質問19を図 4.1.6.1.2、 質問20を図 4.1.6.1.3、質問21を図 4.1.6.1.4、質問22を図 4.1.6.1.5、質問25を図 4.1.6.1.6 に示した。   「歩いた後は、歩いてよかったと感じたか」という質問(質問18)では、インタラク ティブな映像を投影した移動空間では、大半が「そう思う」と答えた。映像を投影した移 動空間と通常の移動空間では「全く思わない」 「あまり思わない」という意見も見られたが、 インタラクティブな映像を投影した移動空間では、否定的な意見は見られなかった。

12

10

8

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1

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3

5

1

2

1

図4.1.6.1. 1質問18 歩いた後は歩いてよかったか

   「原稿作りやスピーチの疲れが軽減されたと思うか」という質問(質問19)では、イ ンタラクティブな映像を投影した移動空間は「そう思う」と「少し思う」が半々であり、 否定的な意見は見られなかった。質問18と同様に、映像を投影した移動空間と通常の移 動空間では「全く思わない」 「あまり思わない」という意見も見られた。

140 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


12

10

8

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4

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6

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0

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1

1

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3

5

1

2

1

図4.1.6.1.2質問19 原稿作りの疲れが軽減されたか

    「移動空間の歩行は気分転換になったか」という質問(質問20)については、インタ ラクティブな映像を投影した移動空間では「そう思う」と答えた人数が10人、 「少し思う」 が2人であった。 映像を投影した移動空間は、 「そう思う」 と「少し思う」 と答えた人数が半々 であった。通常の移動空間では「そう思う」から「全く思わない」まで意見がばらけた。

12

10

8

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2

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0

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図4.1.6.1. 3質問20 気分転換になったか

  「5分間の歩行は長いと感じたか」という質問 ( 質問21) については「そう思う」「少 し思う」と答えた人がどの移動空間も多かったが、通常の移動空間の方が、より歩行の時 間を長く感じさせた様だ。通常の移動空間よりも、何か演出を施した空間の方が、歩く時 のモチベーションになり、時間が短く感じると推測できる。

141 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


12

10

8

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6 䉟䊮䉺䊤䉪䊁䉞䊑䈭ᤋ௝䉕ᛩᓇ䈚䈢⒖േⓨ㑆 ᤋ௝䉕ᛩᓇ䈚䈢⒖േⓨ㑆

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図4.1.6.1. 4質問21 5分間の歩行は長いと感じたか

    「歩行後、気分に変化があったと感じたか」という質問(質問22)に対しては、イン タラクティブな映像を投影した移動空間が最も効果が高かったと言える。 12

10

8

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7

4

1

0

0

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3

7

0

2

0

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3

7

0

2

0

図4.1.6.1. 5質問22 歩行後、気分に変化があったか

  「タイピング課題中のモチベーションは、休憩による効果があったと思うか」という質 問(質問25)では、 どの移動空間も「そう思う」 「少し思う」と感じた人が多かったが、 「あ まり思わない」 という意見も見られた。インタラクティブな映像を投影した移動空間では、 「あまり思わない」 と答えた人が4人居た。 インタラクティブな映像を投影した移動空間は、 歩行前の疲労や精神的な苦痛を軽減させる効果に比べて、次の作業へのモチベーション・ 集中力の回復への効果は低いと考えられる。疲労軽減や気分転換の効果に関する質問に比 べて、歩行後のモチベーションについては通常の移動空間も効果がある事が分かった。  

142 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


12

10

8

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6 䉟䊮䉺䊤䉪䊁䉞䊑䈭ᤋ௝䉕ᛩᓇ䈚䈢⒖േⓨ㑆 ᤋ௝䉕ᛩᓇ䈚䈢⒖േⓨ㑆 4

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2

0 䈠䈉ᕁ䈉

ዋ䈚ᕁ䈉

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䉟䊮䉺䊤䉪䊁䉞䊑䈭ᤋ௝䉕ᛩᓇ䈚䈢⒖േⓨ㑆

2

5

1

4

ో䈒 ᕁ䉒䈭䈇 0

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0

6

2

3

0

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1

6

1

2

2

図4.1.6.1.6質問25 タイピング課題中のモチベーションは休憩による効果があったか

 図 4.1.6.1.7 は、質問18, 19, 20、21、22、25の回答を点数化した平均を示す。 この平均は、5段階の選択肢を1∼5点に数値化し、 (そう思う 5 点、少し思う 4 点、ど ちらでもない 3 点、あまり思わない2点、思わない1点)各質問の合計値を回答人数で 割ることで算出した値である。      [ 5×人数+4×人数+3×人数+2× 人数+1× 人数 / 被験者数 ]  質問21以外でインタラクティブな映像を投影した移動空間の平均が最も高くなってお り、休憩の効果が高い事が伺える。気分転換に関する項目は、実験当日のアンケート、3 日間の実験を比較したアンケートの両方で、最も高い効果を表す事が分かった。質問21 でインタラクティブな映像を投影した移動空間の点数が低いのは、歩行の5分間を最も短 いと感じているという事である。  映像を投影した移動空間は、通常の移動空間よりも効果が高いが、インタラクティブな 映像を投影した移動空間よりも効果が低い。この結果からも、移動中という短時間に、五 感刺激による気分転換の効果を高める為には、空間からの一方的な刺激よりも、インタラ クティブな五感の刺激が有効である事が分かった。 歩いてよかったと思うか

疲労が軽減されたか

インタラクティブな映像を投影 䈚䈢⒖േⓨ㑆

気分転換になったか

映像を投影した ⒖േⓨ㑆

歩行は長いと感じたか

通常の移動空間 気分に変化があったか

モチベーションが高まったか

2.00

3.00

全く

あまり

どちらでも

思わない

1.00

思わない

ない

4.00

5.00

少し思う

そう思う

図4.1.6.1.7 各質問の移動空間毎の得点化

[点]

143 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1. 6. 2アンケート B ー D  実験終了後に、インタラクティブな映像を投影した移動空間(アンケート B) 、映像を 投影した移動空間(アンケート C) 、通常の移動空間(アンケート D)それぞれ、空間へ の印象を質問した。 ◆アンケート B 集計  インタラクティブな映像を投影した移動空間に関する主観的評価の集計を表4.1.6. 2. 1に示す。 表4.1.6.2. 1アンケート B 集計ーインタラクティブな映像を投影した移動空間に関する主観的評価 (n=12)

■廊下を歩行して頂きました

1.廊下に入ってすぐに、実験室と照度が異なる事による不快感はありましたか

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

そ う 思 う 0

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

5

0

4

3

3

0

0

0

■インタラクティブな映像が投影されている廊下を体験して頂きました。 2.この映像に興味を持ちましたか。

9 気 い 付 な い い て

気 付 い た 3.自分の影が映っている事に気づきましたか。

12

4.自分の影に滴が当たると、滴の色が変わる事に気づきましたか。

11

1

7

5

5.自分の影に滴が当たると、音が変わる事に気づきましたか。

0

6.インタラクティブな映像に対する印象について、以下12項目を5段階で当てはまるものに〇をつけてください。 5(MAX) 明るい 積極的な 活発な 好きな 良い 派手な 面白い 気持ちのよい 愉快な 動的な 親しみやすい 充実した

4 1 3 5 2 3 2 7 2 4 6 4 1

3 5 4 5 7 6 3 4 7 6 4 4 3

2 2 2 1 3 3 4 1 3 2 0 4 6

1(MIN) 4 3 1 0 0 1 0 0 0 2 0 2

0 暗い 0 消極的な 0 不活発な 0 嫌いな 0 悪い 2 地味な 0 つまらない 0 気持ちのわるい 0 不愉快な 0 静的な 0 親しみにくい 0 空虚な 被験者A:おもしろいと感じた。その場に止まっているだけでもよいと感 じた。 被験者B:とてもリラックスできた 被験者C:影の解像度とレスポンスがもう少し高(早)ければもっと面 白いかな、と。動きの軌跡があると尚、面白い。カメラ投影機の向きが 垂直なので、そろえた方が直感的に分かりやすいかと。 被験者D:自分の行動によって変化する映像にひきつけられ、思わず見 入ってしまいました。 被験者E:暗かったが、意外とリラックス出来た気がする。 被験者G今までに見たことのない映像で面白かった。どういう仕組みな のかカメラはどこにあるのかに興味がいき、純粋に楽しむという感じに はなれなかった。

7.この映像を体感した感想を自由にお書き下さい。

被験者H:自分の影が映ることで、廊下を行き来したり手を自由に動か すきっかけとなった。音と暗さに特に癒されたと感じた。大勢の人がい る所よりも、今回のように1人で体験できるところでのほうが、気分転 換になるんじゃないかと思った(多くの人がいるとこうゆうことがあま りできないので) 被験者I:前回の映像と似ているが、全く別物と思えた。最初は自分の 影に雨のしずくが当たると、とびはね、面白いと思ったが、自分の影と しずくのぶつかる強さ?速さ?が変化したとしても決まった飛びはね方 しかしなかったので、少し残念だった。自動販売機に向かうことを忘れ てしまいそうになるほど、映像に興味を持ち、検証してしまった。 被験者J:自分の陰に雨が当たると滴が変化したのがおもしろかった。 被験者K:自分の動きに応じて変化する映像は面白くて、童心にかえっ たような気分になれる。 被験者L:楽しくなって、元気が出てきた。

144 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆アンケート C 集計  映像を投影した移動空間に関する主観的評価の集計を表4. 1. 6. 2. 2に示す。 表4.1.6.2. 2アンケート C 集計ー映像を投影した移動空間に関する主観的評価 (n=12) そ う 思 う

■廊下を歩行して頂きました

2

1.廊下に入ってすぐに、実験室と照度が異なる事による不快感はありましたか

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

4

1

2

3

4

0

4

0

■インタラクティブな映像が投影されている廊下を体験して頂きました。 2.この映像に興味を持ちましたか。

4 気 付 い た

3.自分の影が映っている事に気づきましたか。

気 い 付 な い い て 11

1

4.雨の滴が落ちる映像に対する印象について、以下12項目を5段階で当てはまるものに〇をつけてください。 5(MAX) 明るい 積極的な 活発な 好きな 良い 派手な 面白い 気持ちのよい 愉快な 動的な 親しみやすい 充実した

4 0 0 1 1 1 1 0 4 1 3 2 0

3 1 2 3 7 5 0 3 3 2 3 4 0

2

0 3 1 2 3 2 6 4 6 2 3 5

1(MIN) 2 9 暗い 5 2 消極的な 4 3 不活発な 2 0 嫌いな 3 0 悪い 5 4 地味な 2 1 つまらない 1 0 気持ちのわるい 3 0 不愉快な 3 1 静的な 3 0 親しみにくい 6 1 空虚な 被験者A:気分を落ち着けるには良いと感じた。 被験者B:視覚的な印象は暗い基本的に聴覚に訴えかけてくる印 象があり、強かった。意識として聴覚>視覚の感じ 被験者C:音と映像のリアリティのギャップが多少気になった。雨 は好きだが映像は微妙。 被験者D:映像と同じくらい音に癒された気がします。 被験者E:雨のせいでより一層寒く感じた。 被験者F:実験の意図するところではないとは思うが、寒くて、 これなら早く温かいデスクに戻りたいなーと感じると推測した した 被験者G:前回は自分が映ったりしたので、今回は少し味気なかっ た。水の音は少し気分が和んだと思う。

7.この映像を体感した感想を自由にお書き下さい。

被験者H:水の流れる音が心地よかった。洞窟の中にいるような、 ゆっくりと時間が流れるような雰囲気。リラクゼーション。歩き まわるというよりも、立ち止まってのんびりしたい。非常に暗く 静的なイメージ。非現実な感じ。 被験者I:スピーチで落胆した気持ちがさらに落胆した。すごく (自分に対して)がっかりした気持ちが強くなった。雨の角度が 非常に気になった。自分に対して同方向に降る場合はゆっくり歩 いているような気分に。反対方向に降る場合は逆にエネルギーを 使っているような気分になった。雨の音がさらにがっかりの気分 被験者J:雨の音が良かったと思う。映像より音の方が効果があるよ うに感じた。 被験者K:薄着だったので寒くてふるえた水の音は心地よかった 被験者L:音がリラックス出来てよかった。音の印象を映像は強め る役割のように感じた。

145 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆アンケート D 集計  通常の移動空間に関する主観的評価の集計を表4. 1. 6.2.3に示す。

表4.1.6.2. 3アンケート D 集計ー通常の移動空間に関する主観的評価 (n=12)

16.廊下に対する印象について、以下12項目を5段階で当てはまるものに〇をつけてください。 5(MAX) 明るい 積極的な 活発な 好きな 良い 派手な 面白い 気持ちのよい 愉快な 動的な 親しみやすい 充実した

4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0

3 2 0 0 0 0 0 0 2 0 1 1 0

2 3 5 2 5 5 1 5 6 11 2 3 3

1(MIN) 6 5 5 6 7 5 2 4 1 4 4 3

1 2 5 1 0 6 5 0 0 5 3 6

暗い 消極的な 不活発な 嫌いな 悪い 地味な つまらない 気持ちのわるい 不愉快な 静的な 親しみにくい 空虚な 被験者A:寒く感じた。 被験者B:光が制限されている印象を受けたので非常に落ち着いた印象 を受けた。歩くに従い、気分も非常に落ち着いた。明るすぎる空間だと 逆に落ち着かなかったかもしれない。 被験者C:何より寒い 被験者D:温度が少し寒かった。 被験者E:何もなくてつまらない、さむい

27.この映像を体感した感想を自由にお書き下さい。

被験者G:暗くて寒かった。 被験者H:暇、時間を持て余している感覚。さみしい、誰かと話したい となる感覚。 被験者I:本当に何も味気のない理工の廊下であるなあと思った。しか し、逆に何もないことが、物事の整理、気分転換に役立ったのではない 被験者J:普通の廊下だと感じた。 被験者K:理工の廊下は歩いているとさみしくなる 被験者L:日常的、変化のなさが逆に良い

146 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


アンケート B では、インタラクティブな映像を投影した移動空間は、全被験者が映像 に興味示していた事が分かった。しかし、全被験者がインタラクティブな映像の仕組みに 気付いていたわけではなかった。インタラクティブな映像についての自由記述では、 「面 白かった」 「とても引きつけられた」 「癒された」という回答が多かった。  アンケート C では、インタラクティブな映像を投影した移動空間と同様、半分程度の 被験者が照度の暗さに違和感を感じていた。 映像についての自由記述では、 「心地よかった」 「リラックスできた」 「暗い気分になった」という回答が見られた。  アンケート D では、 「寒い」 「さみしい」 「気分が整理できた」という項目が見られた。 アンケート B の質問6、アンケート C の質問4、アンケート D の質問1の質問項目であ る印象評価は、次頁にて述べる。

147 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


◆アンケート B-D 印象評価 ・印象評価 得点値平均比較  表 4.1.6.2.1 の質問6は、インタラクティブな映像を投影した移動空間の、表 4.1.6.2.2 の質問4は映像を投影した移動空間の、表 4.1.6.2.3 の質問1は通常の移動空間の、S D 法印象評価の全被験者の得点を合計した値である。12対それぞれの形容詞対で最もポジ ティブなものを「5」、最もネガティブなものを「1」とし、5∼ 1の5段階で評価して もらった。  表 4.1.6.2.4 は各移動空間毎の得点平均値を比較したものである。これをグラフ化した ものが図 4.1.6.2.1 となっている。全部の項目についてインタラクティブな映像を投影し た移動空間が最も値が高く、「明るい - 暗い」を除いた11個の項目において、通常の移 動空間が最も低い値となった。 表4.1. 6.2.4 各移動空間毎の得点平均値

3.25 3.58 4.17 3.92 4.00 3.17 4.50 3.92 4.17 4.17 4.00 3.25

1.42 2.42 2.58 3.58 3.33 2.08 2.92 3.83 3.08 3.33 3.42 2.33

2.50 2.25 1.75 2.33 2.42 1.58 2.00 2.83 2.92 1.92 2.42 1.75

暗い 消極的な 不活発な 嫌いな 悪い 地味な つまらない 気持ちのわるい 不愉快な 静的な 親しみにくい 空虚な

5.00 [ 点 ]

3.00

2.00

3.00

4.00

5.00

形 容 詞 対

2.00

1.00

1.00

通 常 の 移 動 空 間

4.00

明るい 積極的な 活発な 好きな 良い 派手な 面白い 気持ちのよい 愉快な 動的な 親しみやすい 充実した

映 像 移 を 動 投 空 影 間 し た

形 容 詞 対

なイ 映ン 移像 タ 動 をラ 空投 ク 間影 テ し たブ

1

明るい

暗い

積極的な

不活発な

活発な

2

消極的な 3 4

好きな

悪い

良い

嫌いな 5 6

派手な

つまらない

面白い

気持の悪い

気持のよい

地味な 7 8

不愉快な 9

愉快な

10

動的な

11

親しみやすい

12

充実した

静的な 親しみにくい

空虚な

インタラクティブな映像を投影した移動空間

䜲䞁䝍䝷䜽 ⛣ື✵㛫

ᫎീ䜢ᢞ

㏻ᖖ䛾⛣

映像を投影した移動空間 通常の移動空間

図4.1.6.2.1各移動空間毎の得点平均値

148 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


・印象評価 因子分析  各移動空間の印象評価全データに対して、統計ソフト J M P 8 を用いて因子分析を行っ た。相関関係行列からの因子分析を行い、成分の回転には直行回転であるバリマックス法 を採用した。1 0 項目の形容詞対と各因子負荷量から、抽出した 2 つの因子を「好感因子」 「活気因子」とした。各項目の共通因子に対する因子負荷量を表表 4.1.6.2.5 に示す。 表4.1.6.2.5各項目の共通因子に対する因子負荷量

ዲ䛝䛺㻙᎘䛔䛺 Ẽᣢ䛱䛾䜘䛔㻙Ẽᣢ䛱䛾䜟䜛䛔 ぶ䛧䜏䜔䛩䛔㻙ぶ䛧䜏䛻䛟䛔 Ⰻ䛔㻙ᝏ䛔 ඘ᐇ䛧䛯㻙✵⹫䛺 ືⓗ䛺㻙㟼ⓗ䛺 㠃ⓑ䛔㻙䛴䜎䜙䛺䛔 ទᛌ䛺㻙୙ទᛌ䛺 άⓎ䛺㻙୙άⓎ䛺 ✚ᴟⓗ䛺㻙ᾘᴟⓗ䛺 ὴᡭ䛺㻙ᆅ࿡䛺 ᫂䜛䛔㻙ᬯ䛔

ዲឤᅉᏊ 㻜㻚㻥㻜㻠㻤㻤㻞 㻜㻚㻤㻣㻜㻡㻤㻡 㻜㻚㻤㻡㻣㻥㻠㻞 㻜㻚㻤㻠㻝㻤㻞㻝 㻜㻚㻢㻥㻟㻟㻥 㻜㻚㻢㻣㻠㻠㻜㻞 㻜㻚㻢㻞㻠㻟㻞 㻜㻚㻡㻥㻢㻤㻤㻥 㻜㻚㻢㻞㻥㻥㻜㻟 㻜㻚㻠㻜㻞㻣㻥 㻜㻚㻞㻝㻝㻟㻡㻢 㻙㻜㻚㻜㻣㻢㻞㻣

άẼᅉᏊ 㻜㻚㻞㻠㻡㻢㻞㻟 㻜㻚㻜㻠㻡㻟㻞 㻙㻜㻚㻜㻡㻝㻥㻝 㻜㻚㻠㻜㻝㻟㻣 㻜㻚㻠㻟㻠㻤㻞㻤 㻜㻚㻡㻞㻡㻤㻜㻝 㻜㻚㻡㻢㻜㻤㻠㻥 㻜㻚㻟㻢㻝㻜㻥㻞 㻜㻚㻢㻠㻠㻞㻜㻢 㻜㻚㻤㻜㻢㻢㻤㻝 㻜㻚㻤㻤㻠㻡㻤㻡 㻜㻚㻤㻤㻜㻡㻣㻥

・移動空間別因子得点  次頁の図 4.1.6.2.2 ∼図 4.1.6.2.4 に移動空間別因子得点分布図を載せた。直交座標にお いて x 軸を「好感」 、y 軸を「活気」とした。各移動空間において12名の被験者の感じ た印象がどのあたりに分布しているかを示し、傾向を○で囲んだ。表 4.1.6.2.6 の12名 の被験者の因子得点表を基に作られている。インタラクティブな映像を投影した移動空間 は、好感因子、活気因子共に、高い傾向を示している。映像を投影した移動空間は、好感 因子が高く、活気因子が低い傾向にある通常の移動空間は、好感因子、活気因子共に低い 結果となった。

表4.1.6.2. 6各被験者の移動空間別の因子得点表 インタラクティブな映像を 投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 ዲឤᅉᏊ 㻭 㻜㻚㻡㻢㻜㻢㻜㻡 㻮 㻜㻚㻣㻠㻞㻢㻣㻥 㻯 㻜㻚㻤㻞㻞㻣㻠㻞 㻰 㻜㻚㻣㻟㻞㻡 㻱 㻝㻚㻜㻞㻣㻟㻞㻤 㻲 㻙㻜㻚㻣㻟㻤㻟㻣 㻳 㻜㻚㻝㻜㻢㻤㻣㻡 㻴 㻝㻚㻝㻥㻝㻤㻢 㻵 㻙㻜㻚㻜㻞㻟㻡㻣 㻶 㻙㻜㻚㻝㻡㻞㻡㻢 㻷 㻜㻚㻣㻡㻜㻡㻜㻣 㻸 㻝㻚㻡㻤㻟㻜㻡

άẼᅉᏊ 㻜㻚㻟㻥㻝㻥㻥㻣 㻞㻚㻞㻢㻤㻤㻜㻞 㻜㻚㻡㻞㻤㻢㻣㻠 㻝㻚㻝㻥㻥㻝㻜㻠 㻙㻜㻚㻠㻠㻤㻠㻠 㻝㻚㻣㻞㻥㻠㻟㻥 㻞㻚㻝㻝㻣㻣㻠 㻙㻝㻚㻝㻞㻡㻤㻡 㻜㻚㻥㻜㻡㻥㻢㻢 㻙㻜㻚㻠㻥㻥㻞㻝 㻝㻚㻞㻝㻣㻜㻡㻢 㻝㻚㻠㻜㻣㻝㻡

映像を投影した移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 ዲឤᅉᏊ 㻭 㻜㻚㻜㻟㻤㻣㻟㻞 㻮 㻜㻚㻥㻤㻜㻣㻠㻞 㻯 㻜㻚㻠㻤㻜㻢㻞㻝 㻰 㻜㻚㻥㻞㻝㻞㻢㻞 㻱 㻙㻜㻚㻢㻣㻡㻢㻡 㻲 㻙㻝㻚㻜㻟㻡㻥㻢 㻳 㻙㻜㻚㻝㻝㻠㻣㻤 㻴 㻝㻚㻝㻤㻝㻥㻝㻢 㻵 㻙㻜㻚㻝㻝㻝㻠 㻶 㻙㻜㻚㻝㻝㻝㻠 㻷 㻞㻚㻜㻡㻝㻣㻝㻠 㻸 㻝㻚㻞㻜㻜㻤㻡㻠

άẼᅉᏊ 㻙㻝㻚㻜㻝㻝㻡㻠 㻙㻜㻚㻠㻥㻝㻟㻥 㻙㻜㻚㻢㻜㻞㻢㻟 㻙㻜㻚㻟㻜㻜㻞㻥 㻙㻜㻚㻣㻞㻟㻥㻟 㻙㻜㻚㻝㻥㻣㻜㻠 㻝㻚㻢㻟㻢㻡㻜㻝 㻙㻝㻚㻣㻢㻥㻠㻞 㻙㻜㻚㻣㻢㻟㻝㻢 㻙㻜㻚㻣㻢㻟㻝㻢 㻙㻜㻚㻣㻠㻞㻜㻥 㻙㻝㻚㻟㻣㻥㻤㻢

通常の移動空間

⿕㦂⪅㻵㻰 ዲឤᅉᏊ 㻭 㻙㻝㻚㻝㻞㻟㻣㻤 㻮 㻜㻚㻞㻟㻜㻠㻝㻥 㻯 㻙㻝㻚㻝㻜㻠㻣㻝 㻰 㻙㻜㻚㻥㻤㻥㻟 㻱 㻙㻝㻚㻥㻡㻣㻝㻡 㻲 㻙㻜㻚㻟㻠㻡㻞㻣 㻳 㻙㻝㻚㻢㻜㻠㻥㻝 㻴 㻙㻝㻚㻠㻤㻠㻟㻣 㻵 㻙㻝㻚㻜㻟㻞㻡㻝 㻶 㻙㻜㻚㻠㻝㻣㻞㻡 㻷 㻙㻝㻚㻢㻞㻣㻣㻡 㻸 㻜㻚㻜㻠㻢㻞㻤㻞

άẼᅉᏊ 㻙㻜㻚㻜㻠㻟㻟㻥 㻙㻜㻚㻢㻥㻤㻢㻞 㻙㻜㻚㻠㻣㻝㻟㻣 㻙㻜㻚㻥㻟㻣㻢㻟 㻜㻚㻢㻞㻠㻣㻞 㻙㻜㻚㻟㻜㻤㻠㻤 㻙㻜㻚㻟㻟㻟㻤㻥 㻙㻜㻚㻠㻣㻠㻡㻝 㻙㻜㻚㻝㻠㻣㻢㻢 㻙㻜㻚㻜㻞㻣㻣 㻙㻜㻚㻞㻥㻝 㻜㻚㻡㻞㻡㻝㻞㻣

149 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


2.5 2 1.5 1 0.5 0

好感

-2.5

-1.5

-0.5-0.5

0.5

1.5

2.5

-1 -1.5 -2 -2.5 活気 図4.1.6.2.2インタラクティブな映像を投影した移動空間 因子得点分布図

2.5 2 1.5 1 0.5 0

好感

-2.5

-1.5

-0.5-0.5

0.5

1.5

2.5

1.5

2.5

-1 -1.5 -2 -2.5 活気 図4.1.6.2.3映像を投影した移動空間 因子得点分布図

2.5 2 1.5 1 0.5 0

好感

-2.5

-1.5

-0.5-0.5 -1 -1.5 -2 -2.5 活気

図4.1.6.2.4通常の移動空間 因子得点分布図

0.5

150 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1. 6. 3アンケート E  3日間の実験が終了した後に、ストレス負荷と移動空間について、3日間の実験の比較 を行ってもらった。 表4.1.6.3. 1アンケート E 集計1(n=12) □1日目、2日目、3日目の実験内容の比較についてのアンケート

そ う 思 う

■スピーチ前の原稿作りについて

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

思 あ わ ま な り い

思 わ 全 な く い

1.3日間実験して頂きましたが、原稿作りには慣れを感じましたか。

4

7

1

0

0

2.3日間の中で、原稿をつくる事についての難しさに差があったと 思いますか?

7

5

0

0

0

1 日 目

3.質問2.で「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。原稿 を作る事が難しかったと感じた日に〇をつけてください。

2 日 目

3 日 目

5 像 を 投 影 し

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク 勋

※質問2.で「そう思う」「少し思う」と答えた実験日の廊下の種 類

た 移 動 空 間

2 し た 間 移 動 空

6

※質問2.で「そう思う」「少し思う」と答えた文章の種類

教 育 学

文 学 4.質問2.で「そう思う」「少し思う」と答えた方 に伺います。難しかったと感じた理由を自由にお 書きください。

2 通 常 空 の 間 移 動

5 文 学

4

教 育 学

映 像 を 投 影

1 社 会 学

哲 学 2

5

1

被験者C:文章自体の分量が少なく、内容が薄かっ たから。 被験者H:原稿「づくりの段階で、意見をまとめ切 れなかったから。 被験者I:まさに馴染みのない文章であったから。 普段考えもしない事やりもしない事をしたから。 被験者L:2日目は、他と比べて、論点が明確でな いため、自分が何を言うべきか、まとめづらかっ 被験者E:話す内容があまり思いつかなかった 被験者F:化学的、グローバルな文章だったから。 被験者A:普段追求しないような内容だったから 被験者D:初日の為、スピーチに不慣れだった。

哲 学

被験者G:読みにくい文章だったから。また意見 を述べるのが困難だったから。 被験者J:好みの文章ではなかったし、明確な答えの あるものではなかったから 被験者K:中身が難しかった

社 会 学

被験者B:話のネタが思いつきにくい

151 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.3. 2アンケート E 集計2 そ う 思 う

5.3日間原稿づくりをして頂きました。3日間の中で、精神的な苦 痛に差があったと思いますか。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 4

1 日 目

6.質問5.で「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。精神 的に苦痛だったと感じた日に○をつけてください。

3 2 日 目

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク 勋

※質問5.で「そう思う」「少し思う」と答えた実験日の廊下の種 類

像 を 投 影 し

3 し た 間 移 動 空

映 像 を 投 影

3 教 育 学

※質問5.で「そう思う」「少し思う」と答えた日程が何の論文 だったか

0

0

4

4

7.質問6.で○をつけた方に伺います。精神的な苦痛にもっとも影響 した要素に○をつけてください。

4

通 常 空 の 間 移 動

文 学

課 内 題 容 文 の

0 3 日 目

5 た 移 動 空 間

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

1

0

4 そ 体 の 調 日 の

実 日 験 程 の 5

社 会 学

哲 学

4

0 そ の 他

0

1

■スピーチについて そ う 思 う

8.3日間実験して頂きましたが、スピーチ課題には慣れを感じまし たか。

9.3日間の中で、スピーチをつくる事についての難しさに差があっ たと思いますか?

2

3

0

3

5

2

1

1

2 日 目

像 を 投 影 し

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク 勋

※質問9.で「そう思う」「少し思う」と答えた実験日の廊下の種 類

4

4 た 移 動 空 間

教 育 学

3 日 目 2

映 移 像 動 し を 空 た 投 間 影

4

※質問9.で「そう思う」「少し思う」と答えた日程が何の論文 だったか

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

3

1 日 目

10.質問9.で「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。ス ピーチを話す事が最も難しかったと感じた日に〇をつけて下さ い。

ど ち な ら い で も

少 し 思 う

通 常 空 の 間 移 動 2

文 学 2

2

2 社 会 学

哲 学 2

3

1

152 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.3. 3アンケート E 集計3 教 育 学

文 学 11.質問9.で「そう思う」「少し思う」と答えた方 に伺います。難しかったと感じた理由を自由にお 書きください。 哲 学

社 会 学

被験者H:原稿「づくりの段階で、意見をまとめ 切れなかったから。 被験者I:馴染みのない文章であり、難解であったか ら。しっかりと筆者の考え、自分の考えをまとめ る事が出来なかった。 被験者F出された文章の難易度。まとまらなかった のでスピーチも難しかった。 被験者L:主張が複数あり、他と比べると言うべき ことが多いと感じたから。 被験者A:普段あまり考えない事だったため、全 く広がらなかった。 被験者D:初日の為、スピーチに不慣れだった。 被験者G:5分という時間が長いことである程度 話し方を工夫しないといけないから。またカメラ の前で話すのは緊張するから。

被験者K:中身があっさりしすぎて時間が余った

12.3日間スピーチをして頂きました。3日間の中で、精神的な苦痛 に差があったと思いますか。

そ う 思 う

13.質問12.で「そう思う」「少し思う」と答えた方に伺います。精 神的に苦痛だったと感じた日に○をつけてください。

1 日 目

ど ち な ら い で も

少 し 思 う 2

6 2 日 目

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク 勋

像 を 投 影 し

3 し た 間 移 動 空

映 像 を 投 影

4

※質問12.で「そう思う」「少し思う」と答えた日程が何の論文 だったか

教 育 学

1 社 会 学

哲 学 2

3 そ 体 の 調 日 の

実 日 験 程 の 6

1

3

3

14.質問12.で○をつけた方に伺います。精神的な苦痛にもっとも影 響した要素に○をつけてください。

2

通 常 空 の 間 移 動

文 学

課 内 題 容 文 の

2 3 日 目

4 た 移 ※質問12.で「そう思う」「少し思う」と答えた実験日の廊下の種 動 空 類 間

思 わ 全 な く い

思 あ わ ま な り い

2

0 そ の 他

0

2

0

153 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.3. 4アンケート E 集計4 ■廊下について

15.1日目に歩行した廊下はあなたにとって快適で したか、不快でしたか

像 を 投 影 し

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク ィ

た 移 動 空 間

映 移 像 動 し を 空 た 投 間 影

通 常 空 の 間 移 動

快適

4

3

2

不快

0

1

2

16.2日目に歩行した廊下はあなたにとって快適で したか、不快でしたか

像 を 投 影 し

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク ィ

た 移 動 空 間

映 移 像 動 し を 空 た 投 間 影

通 常 空 の 間 移 動

快適

4

4

3

不快

4

0

1

17.3日目に歩行した廊下はあなたにとって快適で したか、不快でしたか

像 を 投 影 し

テ イ ン ブ タ な ラ 映 ク

快適 不快

イ ン タ ラ ク テ ブ な 映 像 を 投 影 し た 移 動 空 間 移 動 空 間

映 移 像 動 し を 空 た 投 間 影

3

18.どの廊下が最も気分転換効果が高かったですか。

19.質問18で答えた廊下が最も気分転換効果が高い と感じた理由を自由にお書き下さい。

た 移 動 空 間

投 映 影 像 し を た

20.歩行後の作業が最もはかどったと感じた日はいつですか。

通 常 空 の 間 移 動 4

1

0

2

10

2

0

被験者B:歩くだけでなく様々なアクションが取れたこと 被験者C:何も考えずに歩くより、別の興味を引くものに一端注 意が向く方が気分転換にはなれる 被験者D:景色に最も変化があり、一番作業のことを忘れてリ ラックス出来た。 被験者E:雨水が跳ね返る仕掛けが楽しかった。 被験者F:見たことのない映像で興味深かったから。 被験者G:音・映像や自分の姿が映ったり楽しみがあったか ら。もう一度体験したかった。 被験者I:気分転換効果という観点からでは、2日目が非常に大 きかったと思う。しかし、色々考えてしまったので逆に疲れて しまった部分もある。3日目の気分転換効果は無視できないと 思う。 被験者J:自分の動きに対して、反応があるので良かった。 被験者K:楽しかった 被験者L:気分によくようがあったから。楽しくなれたから。 被験者A:状況ががらっと変わったため、少し落ち着いた。 1 日 目

2 日 目 1

3 日 目 5

し を な テ た 投 映 ラ空 た 投 映 移 影 像 ク間 移 影 像 ブ 動 し を 勋

※質問20.ではかどったと答えた実験日の廊下の種類

2

3

5

6 移 通 間 動 常 空 の 4

154 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.6.3. 5アンケート E 集計5

20.質問19.で「そう思う」「少し思う」と書いた 理由を自由にお書き下さい。

イ ン タ ラ ク テ

を 投 影 し た 移 動 空 間

ブ な 映 像

映 像 移 を 動 投 空 影 間 し た

移 通 動 常 空 の 間

被験者B:最も多く文字を打てたから

被験者C:慣れ 被験者D:気分転換効果が最も大きかったと感じた 被験者K:気分がすっきりしたと思うたぶん 被験者L:気分転換になったから。 被験者A:心が落ち着いたため。 被験者G:タイピングのなれのせいだと思う。 被験者H:廊下で気分転換できた。2回目なので 作業に慣れだしてきた。という2つの理由から。 被験者J:あせった気持ちでタイピングしたので、 被験者E:慣れた 被験者F:1日目、2日目は気分転換には有効であ るが、作業に戻った時集中力を回復させるのに時 間がかかったように思う。 被験者I:何もないことがよく整理できる環境と なったことだと思われる。

155 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


ストレス負荷については、3日間の実験で原稿作りに慣れを感じた人が大半であった。 また、原稿を作る上で内容の難しさに差があったと答える人も多かった。この課題文の難 易度が、精神的な苦痛にも影響した事が質問7. でも見てとれる。アンケート A では、ど の移動空間の実験でも、被験者の約2/ 3が原稿作りやスピーチをする事への精神的な苦 痛(アンケート A 質問2、質問10)を訴えていたが、3日間の比較を行ってもらうと、 その精神的な苦痛の程度に差があったと分かる。  スピーチについては、慣れを感じたと答えた人が被験者の半数程度であった。3日間の 実験の中で、スピーチ中の精神的な苦痛に差があったと感じる被験者は、12人中8人で あった。これも、原稿作りと同様に、課題文の難易度に影響を受けていた事が質問14で 分かる。今回の実験では、同じ程度の文章量で、被験者の専門外の内容である事を条件に 文章を選んだが、難易度を統一させる様な工夫が更に必要であると言える。

 移動空間については、インタラクティブな映像を投影した移動空間は12人中11人が 快適だったと答えた。映像を投影した移動空間も、 12人中11人が快適だったと答えた。 通常の移動空間は、12人中7人が快適だと答え、5人が不快だったと答えた。  気分転換効果が高かった移動空間を3種類の中で比較してもらったところ、インタラク ティブな映像を投影した移動空間であると答えたのが12人中10人であった。映像を投 影した移動空間と答えたのは2人で、通常の移動空間であると答えた人はいなかった。イ ンタラクティブな映像を投影した移動空間が気分転換効果が高った理由を自由に回答して もらった結果、別の興味を引くものに一端注意が向く方が気分転換になる、作業の事を忘 れられた、という意見と、反応が返ってくる事が楽しかったという意見が見られた。  歩行後のタイピングが最もはかどったと感じた日は、移動空間の効果が強かったという よりも慣れという意見が多かった。しかし、インタラクティブな映像を投影した移動空間 では、3人が空間によって気分転換できたからと答えた。また、通常の移動空間が最もは かどったと答えた被験者の中で、インタラクティブな映像を投影した移動空間と映像を投 影した移動空間は、気分転換には有効であるが、作業に戻った時に集中力を回復させるの に時間がかかったという意見や、何もない空間であるという事がよく整理できる環境だっ たと思われる、という意見が見られた。

156 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.7加速度計  加速度の分析は、移動空間の歩行時に被験者がどれだけ積極的に身体を動かしたのか、 定量化する為に行った。データは、x,y,z 軸に振り分けられて記録される為、これらの合 成ベクトルの絶対値を左手、右手それぞれ求めた。合成ベクトルの絶対値の時系列推移を 資料編に記載した。本研究では、時系列の加速度について、平均値や最小値ではなく、最 大値を見る事が適当であると思われる。  表 4.1.7.1 ∼表 4.1.7.6 までは、各移動空間を歩行した被験者の、加速度の「絶対値の 最大値」 「絶対値の最小値」 「絶対値の平均」を左手、右手それぞれ示したものである。単 位は、m/s2 である。データが破損した被験者のデータは除外した。  表 4.1.7.7. は、 それぞれの移動空間における、 被験者全体の「絶対値の最大値の平均」 「絶 対値の最小値の平均」 「絶対値の平均」を左手、右手それぞれ抜粋して示したものである。  左手、右手の両方で、インタラクティブな映像を投影した移動空間の絶対値の最大値が 他の移動空間に比べて上回っている事が分かる。この事から、インタラクティブな映像を 投影した移動空間では、積極的に身体を動かした休憩を行っていた事が分かる。

表4.1.7.1インタラクティブな映像を投影した移動空間の 加速度データ(左手)

表4.1.7. 2インタラクティブな映像を投影した移動空間の 加速度データ(右手)

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㻠㻡㻝㻚㻢㻤

㻝㻢㻤㻚㻜㻞

㻟㻞㻜㻚㻥㻢

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㻠㻠㻤㻚㻠㻞

㻝㻥㻞㻚㻤㻝

㻟㻟㻡㻚㻠㻤

表4.1.7.3映像を投影した移動空間の加速度データ(左手)

表4.1.7.4映像を投影した移動空間の加速度データ(右手)

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⤯ᑐ್ࡢ᭱኱್

⤯ᑐ್ࡢ᭱ᑠ್

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ࢹ࣮ࢱ◚ᦆ

157 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.7.5通常の移動空間の加速度データ(左手)

表4.1.7.6通常の移動空間の加速度データ(右手)

⿕㦂⪅,'

⤯ᑐ್ࡢ᭱኱್

⤯ᑐ್ࡢ᭱ᑠ್

⤯ᑐ್ࡢᖹᆒ

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⤯ᑐ್ࡢ᭱኱್

⤯ᑐ್ࡢ᭱ᑠ್

⤯ᑐ್ࡢᖹᆒ

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(

(

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ࢹ࣮ࢱ◚ᦆ

)

)

*







*







+ , . / ᖹᆒ

ᕥ ᕥ ᕥ ᕥ ᕥ ᕥ

     㻠㻜㻜㻚㻤㻟

     㻞㻟㻥㻚㻡㻡

     㻟㻡㻜㻚㻣㻟

+ , . / ᖹᆒ

ྑ ྑ ྑ ྑ ྑ ྑ

     㻟㻥㻡㻚㻝㻣

     㻞㻢㻤㻚㻥㻝

     㻟㻠㻝㻚㻝㻠

ࢹ࣮ࢱ◚ᦆ

ࢹ࣮ࢱ◚ᦆ

表4.1.7.7各移動空間の加速度の値 抜粋

⛣ື✵㛫䛾✀㢮 䜲䞁䝍䝷䜽䝔䜱䝤䛺ᫎീ䜢ᢞᙳ䛧䛯⛣ື✵㛫 ᫎീ䜢ᢞᙳ䛧䛯⛣ື✵㛫 ㏻ᖖ䛾⛣ື✵㛫

⤯ᑐ್䛾᭱኱್ ᖹᆒ

⤯ᑐ್䛾᭱ᑠ್ ᖹᆒ

⤯ᑐ್䛾ᖹᆒ

㻠㻡㻝㻚㻢㻤

㻝㻢㻤㻚㻜㻞

㻟㻞㻜㻚㻥㻢

㻠㻠㻤㻚㻠㻞

㻝㻥㻞㻚㻤㻝

㻟㻟㻡㻚㻠㻤

㻠㻜㻡㻚㻝㻥

㻞㻜㻠㻚㻠㻞

㻟㻠㻠㻚㻢㻢

㻠㻜㻞㻚㻡㻢

㻞㻝㻡㻚㻤㻜

㻟㻟㻝㻚㻜㻝

㻠㻜㻜㻚㻤㻟

㻞㻟㻥㻚㻡㻡

㻟㻡㻜㻚㻣㻟

㻟㻥㻡㻚㻝㻣

㻞㻢㻤㻚㻥㻝

㻟㻠㻝㻚㻝㻠

158 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.8インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行中の被験者の挙動  インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行中に、被験者が行った挙動と頻度を 列挙した(表4. 1. 8. 1、図4.1. 8. 3) 。最も多かったのは、 「手を振る」行為であり、 小池らの文) 「インタラクティブ映像の鑑賞行動に関する研究」と同じ結果となった(表4. 1. 8. 1、図4. 1. 8. 3) 。  11種類の挙動を「手の挙動」 「身体全体の挙動」 「視線の挙動」の3つに大別した結果、 「手の挙動」が最も多く、 次いで「身体全体の挙動」 「視線の挙動」となった(図4. 、 1. 8. 3) 。  4. 1. 7では、加速度計の数値から身体の挙動を定量化したが、定点観測によって、歩 行以外の様々な種類の行為が誘発されている事が分かった。  また、 インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行している被験者の特徴として、 「映像の内容に興味を持つ被験者」と、 「映像の仕組みに興味を持つ被験者」に分かれる傾 向にあった。前者は、被験者 C、E、H、I、K 等が該当し(表4. 1. 8. 1 桃色) 、後者は A、 F、G、J、L が該当し(表4.1.8.1 水色) 、B、D はどちらとも言えなかった。映像の 内容に興味を持った被験者の特徴としては、積極的に身体を動かしていた為、挙動の合計 も多くなる傾向にあった。映像の仕組みに興味を示した被験者は、映像との距離感を変え ながらどの様な反応が返ってくるのか確認しながら、投影しているプロジェクターやキネ クト等の機材を探す傾向にあった。この事から、定点観測の挙動によって、身体を積極的 に動かす群と、思考を覚醒する群が存在していた事が分かった。  また、移動空間の往復回数を数えた結果、平均3.04往復となった。映像を投影した 移動空間や通常の移動空間は、歩行速度が遅い人で6往復、速い人で8往復となった。イ ンタラクティブな映像を投影した移動空間は、休憩中にインタラクティブな映像の前に居 た時間が多かった為、往復数が少なくなる結果となった。図4. 1. 8. 1と図4. 1.8. 2 は実際に被験者がインタラクティブな映像を体験している様子である。

図4.1.8.1インタラクティブな映像を投影した移動空間を 体験している被験者の様子1

図4. 1.8.2インタラクティブな映像を投影した移動空間を 体験している被験者の様子2

159 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


表4.1.8.1 インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行中に見られた挙動

手の挙動(回)

視線の挙動(回) キ

画 面 に 近 付 く

立 ち 位 置 を 変 え る

小 刻 み に 動 く

身 体 を 揺 ら す

仕 組 み を 探 す 為 に 辺

挙 動 合 計

往 復 数

4

18

4

2

2

13

6

0

0

38

4

0

0

3

16

2

0

1

0

39

2

3

3

1

4

20

2

4

6

0

4

0

37

1.5

3

6

1

4

0

47

1

手 を 上 げ る

2

3

0

1

4

0

2

0

1

1

B

1

2

0

2

2

0

1

1

0

C

32

4

0

0

2

0

0

0

0

D

5

8

0

0

0

0

0

0

E

16

6

1

2

7

5

0

1

F

0

0

0

4

4

0

1

G

7

3

0

4

5

4

H

13

9

4

3

0

4

ロ キ

A

手 を 振 る

て 遊 ぶ

立 ち 止

ロ 見 回 す

上 を 見 る

り を 見 回 す

被験 者 ID

影 絵 を 作

身体全体の挙動(回)

て 映 像 を 見 る

I

3

2

0

0

6

1

3

0

0

0

4

19

4

J

12

14

0

0

0

2

0

0

0

1

4

33

4

K

10

7

0

3

4

2

0

1

0

1

3

31

2

L

6

5

2

4

2

0

3

0

0

1

2

25

4

合計

107

63

7

23

36

18

17

18

5

16

26

336

37

(回) (往復)

35.00% 30.00% 25.00% 20.00% 15.00% 10.00% 5.00% 0.00%

図4.1.8.3 インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行中に見られた挙動の頻度 割合

160 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


19% ᚻ䈱᜼േ り૕䈱᜼േ

53%

ⷞ✢䈱᜼േ

28%

図4.1.8.4 インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行中に見られた挙動の頻度 割合

161 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4. 1.9 インタラクティブな映像を投影した移動空間を体験している      被験者の様子  被験者がインタラクティブな映像を体験する様子を、 投影するパソコンでキャプチャし、 画像に保存した。その一部図 4.1.9.1 に示す。

図4.1.9 インタラクティブな映像を体験している被験者の様子

162 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


4.2結果まとめ  表 4.2.1 は、結果を図式で一覧に表したものである。本実験において、顕著な結果が出 たものを濃い色にした。

表4.2.1結果まとめ

インタラクティブな 映像を投影した移動空間 増加

LF/HF

減少

6 0 6

コルチゾール濃度 緊張−不安

変化なし

1 1 10

POMS 気分評価

抑鬱−落ち込み 怒りー敵意

変化なし

4 0 8     

4 0 8

3 0 9

3 0 9

0 0 12

*

0 0 12

0 10 2

0 10 2

1 4 7

2 3 7

自覚症状調べ

*

2

0 10

活気

* 8

2

2

0

3

9

1

2

9

0

4

8

* * *

2 0 10

*

* *

*

0 0 12

6 4

2

7

1

4

3

8

1

5

1

6

0

6

6

0

4

8

0

5

7

1

3

8

*

アンケート

主観評価 気分転換の効果 空間の印象評価 「好感因子」 空間の印象評価 「活気因子」 身体の動き

*

有意な差がある

減少

1 11 0

混乱

局在した 身体の違和感

増加

3 3 6

1 0 11

*

減少

0 7 5

*

「ねむけ」と「だるさ」を 中心とする疲労一般

*

変化なし

2 3 7

疲労

「注意集中の困難」を 中心とする疲労一般

増加

*

4 0 8

*

通常の移動空間

映像を投影した移動空間

表記の仕方

減少

減少

増加

増加 3つの移動空間の中で最も減少もしくは

減少した 程度

増加した 程度

値が低い

3つの移動空間の中で最も増加もしくは

数値の高さ

値が高い 各移動空間の中で最も人数が多かった項目

値が高い

値が低い

値が  よりも高い

値が  よりも低い

163 4. 移動空間の歩行実験 結果・分析

第4章 移動空間の歩行実験 結果・分析


第5章

オフィス導入実験 結果・分析

    Chapter 5   Experiment Result and Analysis of office Introduction

5. 1オフィス空間内での移動に    関するアンケート 5. 2インタラクティブな映像を    投影した移動空間の気分転換に    関するアンケート 5. 3インタラクティブな映像を体験    しているワーカーの様子


5.1オフィス空間内での移動に関するアンケート

   ワーカーが日常的に行っている移動の実態調査と、移動の気分転換効果に関する意識調 査の為にアンケートを行った。移動に関するアンケートは、フロアプランや、社風、ワー カーの職種に依存する為、ワーカー全てに該当するデータではないが、今回はインタラク ティブな映像を導入する企業の、潜在的な移動への意識を調査する為に行った。 ◆オフィス内移動に関する実態調査

 質問1に挙げたトイレへの移動、会議室への移動、休憩室への移動等7種類の移動に ついて、1日の中で行う人数を示した(図 5.1.1) 。トイレへ移動の次に多かったのは、実 験室への移動であった。これは、アンケートを実施した企業が研究所であるという特性が 表れている。会議室、食堂へ移動する人数は、15人程度であった。また、休憩室の移動 と、歩行を休憩と捉えて廊下を移動する人数が同数であった。喫煙者はアンケートに回答 した27人中5人であった。 30 25 20 15 10

ேᩘ

5 0

ேᩘ

䝖䜲䝺䜈䛾 ⛣ື

఍㆟ᐊ䜈 䛾⛣ື

ఇ᠁ᐊ䜈 䛾⛣ື

㣗ᇽ䜈䛾 ⛣ື

ႚ↮ᐊ䜈 䛾⛣ື

27

16

10

15

5

Ṍ⾜䜢ఇ ᐇ㦂ᐊ䜈 ᠁䛸ᤊ䛘䛶 ᗯୗ䜢⛣ 䛾⛣ື ື䛩䜛 22

10

図5.1.1質問1 それぞれの移動を行う人数

 図 5.1.2 は、全回答者のそれぞれの移動を行う回数を合計した値を示している(質問1) 。 トイレへ移動が圧倒的に多く、 その次に実験室への移動となっている。ここでも、 アンケー トを実施した企業が研究所であるという特性が表れている。その他の移動は20∼25回 程度で大きな差はなかった。 140 120 100 80 60 ᅇᩘ 40 20 0 䝖䜲䝺䜈䛾 ఍㆟ᐊ䜈 ⛣ື 䛾⛣ື ᅇᩘ

116

25

ఇ᠁ᐊ䜈 䛾⛣ື

㣗ᇽ䜈䛾 ⛣ື

ႚ↮ᐊ䜈 䛾⛣ື

ᐇ㦂ᐊ䜈 䛾⛣ື

Ṍ⾜䜢ఇ ᠁䛸ᤊ䛘 䛶ᗯୗ䜢 ⛣ື䛩䜛

20

22

21

56

20

図5.1.2質問1 それぞれの移動が行われる回数

164 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


図 5.1.3 は、図 5.1.2 の値をそれぞれの移動を行う人数で割り、一人当たりそれぞれの 移動を行う回数を平均化したものである(質問1) 。喫煙室の移動が7回で最も多く、次 いでトイレへの移動が多かった。休憩室への移動と実験室への移動、歩行を休憩と捉えて 廊下を移動するは2回程度であった。 会議室への移動と食堂への移動は1回程度であった。 8.00 7.00 6.00 5.00 4.00 3.00 2.00

ᖹᆒᅇᩘ

1.00 0.00 䝖䜲䝺䜈 䛾⛣ື

఍㆟ᐊ 䜈䛾⛣ ື

ఇ᠁ᐊ 䜈䛾⛣ ື

㣗ᇽ䜈 䛾⛣ື

ႚ↮ᐊ 䜈䛾⛣ ື

ᐇ㦂ᐊ 䜈䛾⛣ ື

Ṍ⾜䜢 ఇ᠁䛸ᤊ 䛘䛶ᗯ ୗ䜢⛣ ື䛩䜛

4.30

1.19

2.00

1.00

7.00

2.67

2.00

ᖹᆒᅇᩘ

図5.1.3質問1 それぞれの移動が行われる平均回数

 図 5.1.4 は、自席からそれぞれの移動にかかる時間の平均を示している(質問2) 。歩 行を休憩と捉えて廊下を移動するが最も長く2分33秒であり、トイレへの移動が最も短 かく、29秒であった。全移動の平均は、1.59分であった。図5.1.5にアンケート を行った企業の執務室とその他の空間の距離関係を示す。 3.00 2.50 2.00 1.50 1.00 ᖹᆒ᫬㛫

0.50 0.00

ᖹᆒ᫬㛫

䝖䜲䝺䜈 䛾⛣ື

఍㆟ᐊ 䜈䛾⛣ ື

ఇ᠁ᐊ 䜈䛾⛣ ື

㣗ᇽ䜈 䛾⛣ື

ႚ↮ᐊ 䜈䛾⛣ ື

ᐇ㦂ᐊ 䜈䛾⛣ ື

Ṍ⾜䜢 ఇ᠁䛸 ᤊ䛘䛶 ᗯୗ䜢 ⛣ື䛩 䜛

0.49

2.14

1.30

2.34

0.67

1.70

2.55

図5.1.4質問2 それぞれの移動の平均時間

   

管理・研究棟

別の棟

22.3m

2F

実験室

喫煙室

22.3 m 会議室 実験室

5.3 m

1F

食堂

トイレ

11.5 m 休憩室

執務室

実験室

11 m 実験室

図5.1.5執務室とその他の空間の位置関係

165 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


図 5.1.6 は、各目的地へ移動する時の気分転換の効果として、五段階で評価してもらい (質問1) 、それぞれの評価をした人数を示している。最も、人数の多い項目に色を塗った。 [人]

14 12 10 8 6 䛸䛶䜒ឤ䛨䜛 ᑡ䛧ឤ䛨䜛

4

䛹䛱䜙䛷䜒䛺䛔 2

䛒䜎䜚ឤ䛨䛺䛔 ඲䛟ឤ䛨䛺䛔

0 䝖䜲䝺䜈䛾⛣ ఍㆟ᐊ䜈䛾 ື ⛣ື 䛸䛶䜒ឤ䛨䜛

ఇ᠁ᐊ䜈䛾 ⛣ື

㣗ᇽ䜈䛾⛣ ື

ႚ↮ᐊ䜈䛾 ⛣ື

Ṍ⾜䜢ఇ᠁ ᐇ㦂ᐊ䜈䛾 䛸ᤊ䛘䛶ᗯୗ ⛣ື 䜢⛣ື䛩䜛

4

0

5

7

2

8

12

3

3

2

3

6

3

䛹䛱䜙䛷䜒䛺䛔

0

2

0

3

0

4

0

䛒䜎䜚ឤ䛨䛺䛔

3

8

1

1

0

0

0

඲䛟ឤ䛨䛺䛔

2

3

1

2

0

0

0

ᑡ䛧ឤ䛨䜛

7

図5.1.6 質問1 それぞれの移動の気分転換の効果

 図 5.1.7 はこの値を得点化して平均した値を示している。得点化は、気分転換の効果に 対して「とても感じる」=5、 「少し感じる」=4、 「どちらでもない」=3、 「あまり感 じない」=2、 「全く感じない」=1と選択肢を数値化し、回答者数27で割る事で、平 均を算出した。数値が高ければ高い程、気分転換の効果は大きい。  最も効果が高いのは、 「歩行を休憩と捉えて廊下を移動する」の4.7である。次いで、 喫煙室への移動、休憩室への移動となった。これは、休憩する場所が目的地となっている 時は、移動空間を歩行する事による気分転換の効果も高い事が分かる。会議室への移動は 喫煙室と同じ移動経路をたどるにも関わらず、気分転換の効果が低い事からも、移動の目 的地が気分転換の効果に大きく影響する事が分かる。  実験室への移動は、会議室への移動と同様に他の執務室への移動であるにも関わらず数 値が高いのは、このオフィスの空間特性上、実験室が執務室と異なる棟にあり、外の移動 もしくは窓がたくさんある移動空間を経由して行くことから、気分転換の効果が高いと予 測される。  図 5.1.7 には、気分転換の効果が低い移動の項目に○をつけた。 トイレへの移動 5.00

得点化

4.00 歩行を休憩と捉えて廊下を移動 する

3.00

会議室への移動

とても感じる =5 2.00

少し感じる  =4

1.00

どちらでもない=3

0.00

あまり感じない=2 全く感じない =1

実験室への移動

休憩室への移動

喫煙室への移動

食堂への移動

図5.1.7 質問1 それぞれの移動の気分転換効果 平均得点

166 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


◆オフィス内の3∼5分以上の移動について意識調査  質問2の「オフィス内を3∼5分以上歩行して移動する事があるか」という質問(質問 2)では、回答者27人中26人があると答えた。第4章の移動空間の歩行実験では、5 分間移動空間を歩行してもらったが、実際にこの様な移動をするシチュエーションがある のか確認するための質問項目として設定した。 30 25 20 15 ேᩘ 10 5 0 䛒䜛

䛺䛔

図5.1.7質問2 執務中での、3∼5分以上の移動の有無

 図 5.1.8 は、 「オフィス内の3∼5分以上の歩行が、気分転換になったと感じる効果」 として五段階で評価してもらい ( 質問3)、それぞれの評価をした人数を示している。「と ても感じる」が8人、 「少し感じる」が15人で、回答者の大半が気分転換の効果を感じ ると示している。この事から、日常的に行われている3∼5分間の移動が、ワーカーの気 分転換に役立っている事が分かる。

18 16 14 得点化

12

とても感じる =5

10

少し感じる  =4

8

どちらでもない=3

6

あまり感じない=2

4

全く感じない =1

2 0

平均4.08点 ேᩘ

ேᩘ

䛸䛶䜒ឤ䛨 䜛

ᑡ䛧ឤ䛨䜛

䛹䛱䜙䛷䜒 䛺䛔

䛒䜎䜚ឤ䛨 䛺䛔

඲䛟ឤ䛨䛺 䛔

8

15

1

1

1

図5.1.8質問3 3∼5分間の移動の気分転換の効果

 これも質問1の図 5.1.6 と同様に、気分転換の効果に対して「とても感じる」=5、 「少 し感じる」=4、 「どちらでもない」=3、「あまり感じない」=2、「全く感じない」= 1と選択肢を得点化し、回答者数27で割る事で、平均を算出した。その結果、4.08 点となった。

167 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


図 5.1.9 は、「オフィス内を3∼5分以上歩行した後に、歩行前よりも仕事がはかどる と感じる効果」について五段階で評価してもらい ( 質問4)、それぞれの評価をした人数 を示している。 「少し感じる」が16人で最も多く、 次いで「どちらでもない」が6人であっ た。 18 得点化

16 14

とても感じる =5 少し感じる  =4 どちらでもない=3 あまり感じない=2 全く感じない =1

平均3.54点

12 10 8 ேᩘ

6 4 2 0

䛸䛶䜒ឤ䛨 䜛

ᑡ䛧ឤ䛨䜛

䛹䛱䜙䛷䜒 䛺䛔

䛒䜎䜚ឤ䛨 䛺䛔

඲䛟ឤ䛨䛺 䛔

1

16

6

2

1

ேᩘ

図5.1.9質問4 3∼5分の歩行後、歩行前よりも仕事がはかどると感じる効果

これも質問1の図 5.1.6、質問3の図 5.1.8 と同様に、気分転換の効果に対して「とても 感じる」=5、 「少し感じる」=4、 「どちらでもない」=3、 「あまり感じない」=2、 「全 く感じない」=1と選択肢を得点化し、回答者数27で割る事で、平均を算出した。その 結果、3. 54点であり、気分転換の効果よりも低い結果となった。  図 5.1.10 は「今まで移動(歩行)するという行為が休憩になると意識した事はあるか」 という質問(質問5)について五段階で評価してもらい、それぞれの評価をした人数を示 している。 「少し思う」 が最も多く12人で、 次いで「そう思う」 の7人であった。しかし、 「あ まり思わない」 、 「思わない」と回答した人の合計を見ると、5人程度が休憩になると意識 した事がない事が分かった。 18 16 得点化

14

そう思う   =5

12

少し思う   =4

10

どちらでもない=3

8

あまり思わない=2

6

全く思わない =1

4

ੱᢙ

2

平均3.74点

0

ੱᢙ

䈠䈉ᕁ䈉

ዋ䈚ᕁ䈉

䈬䈤䉌䈪䉅 䈭䈇

7

12

3

䈅䉁䉍ᕁ䉒 ో䈒ᕁ䉒䈭 䈭䈇 䈇 4

1

図5.1.10質問5 移動が休憩になると意識した事があるか 

 これも質問1の図 5.1.6、質問3の図 5.1.8、質問4の図 5.1.9 と同様に、休憩になると いう意識に対して「そう思う」=5、 「少し思う」=4、 「どちらでもない」=3、 「あま り思わない」=2、 「全く思わない=1」と選択肢を得点化し、回答者数27で割る事で、 平均を算出した。その結果、3. 74点であり、 「少し思う」よりの点数となった。

168 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


図 5.1.11 は「どの様な時に移動をするという休憩を行うか」という質問(質問6)に対 して、各項目に○をつけた人数を示している。 「精神的に疲れた時」が最も多く15人で、次いで「移動する目的地があるついで」の 11人であった。 16

14

12

10

8 ேᩘ

6

4

2

0

ேᩘ

㌟య䛜⑂䜜䛯 ᫬

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⢭⚄ⓗ䛻⑂䜜 䛯᫬

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௙஦䛾༊ษ䜚 䛜䜘䛔᫬

5

5

15

11

6

図5.1.11質問6 移動休憩をするタイミング

169 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


5.2インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に    関するアンケート 結果・分析   インタラクティブな映像を投影した移動空間の感想を聞く為にアンケートを行った。投 影した当初の印象を聞くために、投影初日から4日目に1回、飽きや慣れを考慮した印象 を聞く為に、投影終了日(投影初日から10日目)に 1 回、合計2回に渡ってアンケー トを行った。

5. 2.1インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に関する アンケート 1回目結果・分析    「インタラクティブな映像を何回体験したか」 という質問 ( 質問7) では、インタラクティ ブな映像を投影してから4日目にアンケートを配布したが、  21回以上が最も多かった。 しかし、1回∼5回、6∼10回、11回∼15回、15回∼20回と答えた人数はほぼ 同じであり、ばらつきがあった(図 5.2.1.1) 。  10 9 8 7 6 5 ᅇᩘ

4 3 2 1 0 ᅇᩘ

䠍䡚䠑ᅇ

䠒䡚䠍䠌ᅇ

4

5

䠍䠍䡚䠍䠑ᅇ 䠍䠑䡚䠎䠌ᅇ 䠎䠍ᅇ௨ୖ 4

4

9

図5.2.1.1質問7 インタラクティブな映像を体験した回数

    「インタラクティブな映像がどの様な仕組みで動いているかという装置の仕組みに興味 を持ったか」という質問(質問8)では、 「少し思う」が最も多く13人で、次いで「そ う思う」が10人であった(図 5.2.1.2) 。 18 16 14 12 10 8 ேᩘ

6 4 2 0

ேᩘ

䛭䛖ᛮ䛖

ᑡ䛧ᛮ䛖

䛹䛱䜙䛷䜒 䛺䛔

10

13

1

䛒䜎䜚ᛮ䜟 ඲䛟ᛮ䜟䛺 䛺䛔 䛔 2

0

図5.2.1.2質問8 インタラクティブな映像の装置の仕組みに興味を持った人数

170 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


「インタラクティブな映像の内容に興味を持ったか」という質問(質問9)では、 「少し 思う」が最も多く17人で、 次いで「そう思う」が4人であった。 「あまり思わない」と「全 く思わない」と答えた回答者もいた(図 5.2.1.3) 。 18 16 14 12 10 8 ேᩘ

6 4 2 0

ேᩘ

䛭䛖ᛮ䛖

ᑡ䛧ᛮ䛖

䛹䛱䜙䛷䜒 䛺䛔

4

17

2

䛒䜎䜚ᛮ䜟 ඲䛟ᛮ䜟䛺 䛺䛔 䛔 2

1

図5.2.1.3質問9 インタラクティブな映像の内容に興味を持った人数

  「インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行した後は、歩行する前と比べて気 分転換になったか」という質問(質問10)では、「少し思う」が16人で最も多く、次 いで「どちらでもない」が6人であった。 「そう思う」と答えた回答者はいなかった。気 分転換の効果に対して「とても感じる」=5、 「少し感じる」=4、 「どちらでもない」= 3、 「あまり感じない」=2、 「全く感じない」=1と選択肢を数値化し、回答者数26で 割る事で、平均を算出した。その結果、3. 52 点となり、どちらでもないと少し感じるの 中間あたりの点数となった(図 5.2.1.4) 。

18 16 得点化 とても感じる =5 少し感じる  =4 どちらでもない=3 あまり感じない=2 全く感じない =1

14 12 10 8 ேᩘ

6 4 2 0

平均3.52点 ேᩘ

䛭䛖ᛮ䛖

ᑡ䛧ᛮ䛖

䛹䛱䜙䛷䜒 䛺䛔

0

16

6

䛒䜎䜚ᛮ䜟 ඲䛟ᛮ䜟䛺 䛺䛔 䛔 3

1

図5.2.1. 4質問10 インタラクティブな映像を投影した移動空間の 歩行前後で感じた気分転換の効果

171 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


「インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行した後は、歩行する前と比べて気 分転換になったか」という質問(質問11)で、 「そう思う」 「少し思う」と答えた回答者 に、 「気分転換になった理由」について自由に回答してもらった(表 5.2.1.1)。その結果、 「反応が気分転換になる」 「仕事から思考が切り替わる・仕事を忘れる事ができる」の回答 が多くみられた(表 5.2.1.1)。  表5.2.1.1質問11 インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行が 気分転換になった理由(自由回答)

質問11 反応が気分転換になる 自分(人)が通っている時のみ音がすること 葉っぱに触れたくなる 映像上の葉と人かげが触れた時に発生する音が気分転換になっている様に思えた。 仕事から思考が切り替わる・仕事を忘れる 仕事と全く関係のない事を意識したから(嫌な事を忘れられる) どのような仕掛けなのか考える事で思考が切り替わる 体感している事以外の事を考えていないと気付いた時 仕事の内容を一瞬でも忘れる事ができる 仕事とは別の内容で興味をひかれる事で、脳が刺激を受けた その他 何をやっているのか想像したり、過れ違う歩行者と話題にして話す為 はじめは、「これは何?」という興味が気分転換になった。また、今週になって 人の影が投影されている事に気が付き、こうした変化がある事が気分転換につな がったと思う。頻繁に通る場所なので、こうした変化(できれば1日の中でも) があれば、気分転換の度合いが強まると思う。 何だろうかと興味がわいたので(ただし初回だけ)

 「インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行した後に得られた効果」について 質問(質問12)したところ「他の人とコミュニケーションできた」が最も多く13人で、 次いで「仕事の事を一瞬忘れる事ができた」が10人であった ( 図 5.2.1.5) 。 18

16

14

12

10

8 ேᩘ 6

4

2

0 ✚ᴟⓗ䛺 ໃຊ䛜䜏 Ẽศ䛻 䛺䛞䛳䛯 䛺䛳䛯 ேᩘ

0

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10

0

2

2

13

6

6

䛭䛾௚

4

図5.2.1.5 質問12 インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行する事によって得られた効果

172 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


5. 2.2インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に関する アンケート 2回目結果・分析   「2週間インタラクティブな映像を投影したが、 映像を何回体験したか」という質問(質 問1)では、約 2/3 の回答者が21回以上と答え、最も多かった。 16 14 12 10 8 ࿁ᢙ

6 4 2 0

1䌾䋵࿁

䋶䌾䋱䋰࿁

0

3

࿁ᢙ

䋱䋱䌾䋱䋵࿁ 䋱䋵䌾䋲䋰࿁ 䋲䋱࿁એ਄ 3

1

15

図5.2.2.1質問1 インタラクティブな映像を体験した回数

  「インタラクティブな映像の前を通って、 どの様な行動をとったか。 また、その行動をとっ たタイミングはいつか。 」(質問2)という質問では、執務中の移動時には「特に見ないで 通り過ぎた」が最も多く、次いで「映像を見ながら通り過ぎた」であった。休憩へ向かう 途中は「映像を見ながら通り過ぎた」が最も多かった。執務中の移動時には、 「立ち止まっ て映像を眺めた」や「映像に合わせて身体を動かした」はあまり見られず、 「休憩へ向か う途中」や、 「歩行しながら休憩している時」方が多く見られた。 [ 人 ] 18

16 14 12 10 8

a․䈮⷗䈭䈇䈪ㅢ䉍ㆊ䈑䈢

6

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4

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2 0 ၫോਛ䈱⒖േᤨ䈮

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ᱠⴕ䈚䈭䈏䉌ભᙑ䈚䈩 䈇䉎ᤨ 2

a․䈮⷗䈭䈇䈪ㅢ䉍ㆊ䈑䈢

17

7

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12

14

4

c┙䈤ᱛ䈦䈩ᤋ௝䉕⌑䉄䈢

2

5

3

dᤋ௝䈮ว䉒䈞䈩り૕䉕േ䈎䈚䈢

1

4

3

図5.2.2.2質問2 インタラクティブな映像を体験した時の行動と、その行動をとったタイミング

173 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


「インタラクティブな映像の存在を知った後で、2週間の間にどの様な行動をとったか」 という質問(質問3)では、 「この映像について社員の方とお話した」が最も多く、 次いで「た またま映像の前を通ったら、映像を体験する様に身体を動かした」であった。 「執務中に 映像の前を通る様に、この廊下を通る様にして目的地へ向かった」や、 「休憩中にこの映 像を体験する為に廊下を通った」はあまり見られなかった。「通常と変わらない」と答え た人数が少なかった事から、インタラクティブな映像が、ワーカーの行動や意識を変化さ せる事ができたと言える。 18 16 14 12 10 8 6

ੱᢙ

4 2 0

ੱᢙ

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䈢䉁䈢䉁ᤋ௝䈱 ೨䉕ㅢ䈦䈢䉌䇮ᤋ ௝䉕૕㛎䈜䉎᭽ 䈮り૕䉕േ䈎䈚 䈢

1

1

12

䈖䈱ᤋ௝䈮䈧䈇 䈩䇮␠ຬ䈱ᣇ䈫䈍 ㅢᏱ䈫ᄌ䉒䉌䈭䈇 ⹤䉕䈚䈢 18

3

図5.2.2.3質問3 インタラクティブな映像を知ってから、行った行動

174 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


「インタラクティブな映像は、体験する前後を比較すると気分転換になると感じるか。 」 という質問(質問4)では、 「少し思う」が最も多く、 次いで「どちらでもない」であった。 気分転換の効果に対して「とても感じる」=5、 「少し感じる」=4、 「どちらでもない」=3、 「あまり感じない」=2、 「全く感じない」=1と選択肢を得点化し、回答者数22で割る 事で、平均を算出した。その結果、4. 00点となった。  1回目のアンケートと比較すると、気分転換の効果に関する印象は、投影した当初と比 べてほとんど変化していない事が分かる(図 5.2.2.5) 。   18 16 14

得点化

12 とても感じる =5

10

少し感じる  =4

8

どちらでもない=3

ੱᢙ

6

あまり感じない=2

4

全く感じない =1

2 0

4.00点

ੱᢙ

䈠䈉ᕁ䈉

ዋ䈚ᕁ䈉

䈬䈤䉌䈪䉅 䈭䈇

2

14

3

䈅䉁䉍ᕁ䉒 ో䈒ᕁ䉒䈭 䈭䈇 䈇 2

1

図5.2.2.4質問4 アンケート2回目インタラクティブな映像の気分転換の効果

1回目

2回目 4%

11%

7%

9%

4% 4%

そう思う

そう思う

少し思う

21%

どちらでもない

少し思う 22%

どちらでもない

あまり思わない

57%

全く思わない

あまり思わない 61%

図5.2.2.5気分転換の効果の比較 アンケート 1 回目と2回目の比較

全く思わない

175 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


「インタラクティブな映像を体験するタイミングとして、気分転換の効果が高いと思わ れる時」について、 質問4で「そう思う」 「少し思う」と回答した人に答えてもらった。 「仕 事の合間の移動中」や「小休憩」 「お昼休憩中」が多く、執務中の気分転換として有効で ある事が分かる。その他の「社外へ向かう時」 「社外から社内へ戻る時」 「出勤時」 「退社時」 等、社外を含んだ移動では、有効だと回答する人はほとんどいなかった。 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0

ੱᢙ

␠ᄖ䈎 ␠ᄖ䈻 ઀੐䈱 ዊભᙑ 䈍ᤤભ 䉌␠ౝ ㅌ␠ᤨ ಴ൕᤨ ว㑆䈱 ะ䈎䈉 䈻ᚯ䉎 ਛ ᙑਛ ᤨ ⒖േਛ ᤨ

ੱᢙ

1

8

8

7

0

0

0

図5.2.2.4質問5 インタラクティブな映像を体験するタイミングとして気分転換の効果が高い時

    「インタラクティブな映像を体験した後では気分の変化があったか」 という質問 (質問6) では、「他の人とコミュニケーションできた」が最も多く、次いで「仕事の事を一瞬忘れ る事ができた」であった。1回目のアンケートと比較してみると、 「眠気が覚めた」の項 目と「他の人とコミュニケーションできた」の項目が2回目の方が増加している。 「仕事 の意欲や能率の向上に役立った。 」の項目は、2回目に減少している。

18 16 14 12 10 8 6 4

ੱᢙ

2 0 ઀੐䈱 Ⓧᭂ⊛ ర᳇䈏 ൓ജ䈏 ੐䉕৻ 䈭᳇ಽ 䈇䈦䈴 ᵴ᳇䈏 ⍍ᔓ䉏 䉂䈭 䈮䈭䈦 䈇䈮 䉒䈇䈢 䉎੐䈏 䈑䈦䈢 䈢 䈭䈦䈢 䈪䈐䈢 ੱᢙ

0

0

0

0

9

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4

1

10

5

図5.2.2.5質問6 インタラクティブな映像を体験した後の気分の変化

3

176 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


1回目 0%

0%

0%

2回目 Ⓧᭂ⊛䈭᳇ಽ䈮䈭䈦䈢

0%

0% 0%

0%

Ⓧᭂ⊛䈭᳇ಽ䈮䈭䈦䈢

0%

൓ജ䈏䉂䈭䈑䈦䈢

൓ജ䈏䉂䈭䈑䈦䈢

9%

10%

ర᳇䈏䈇䈦䈴䈇䈮䈭䈦䈢

ర᳇䈏䈇䈦䈴䈇䈮䈭䈦䈢

28%

24%

ᵴ᳇䈏䉒䈇䈢

16%

ᵴ᳇䈏䉒䈇䈢

15% ઀੐䈱੐䉕৻⍍ᔓ䉏䉎੐䈏䈪䈐䈢 ⋡䉇⿷⣶䈭䈬り૕䈱∋䉏䈏䈫䉏䈢

0%

5%

⌁᳇䈏ⷡ䉄䈢

14%

઀੐䈱ᗧ᰼䉇⢻₸䈱ะ਄䈮ᓎ┙䈦 䈢 ઁ䈱ੱ䈫䉮䊚䊠䊆䉬䊷䉲䊢䊮䈪䈐䈢

13% 31%

0%

3%

઀੐䈱ᗧ᰼䉇⢻₸䈱ะ਄ ┙䈦䈢 ઁ䈱ੱ䈫䉮䊚䊠䊆䉬䊷䉲䊢䊮 䈢 䊥䊤䉾䉪䉴䈪䈐䈢

32%

䊥䊤䉾䉪䉴䈪䈐䈢

઀੐䈱੐䉕৻⍍ᔓ䉏䉎੐䈏 䈐䈢 ⋡䉇⿷⣶䈭䈬り૕䈱∋䉏䈏 䉏䈢 ⌁᳇䈏ⷡ䉄䈢

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図5.2.2.6 インタラクティブな映像を体験した後の気分の変化 アンケート1回目と2回目の比較

    「インタラクティブな映像を投影し、飽きを感じたか」という質問では(質問7)、「少 し思う」が最も多く、次いで「そう思う」であった。回答者の約半分が飽きを感じている 事が分かった。 18 16 14 12 10 8 ੱᢙ

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図5.2.2.7質問7  インタラクティブな映像を2週間投影して、飽きを感じたか

  「オフィスへ導入についてどう思うか」という質問(質問8)では、オフィスにふさわ しいと答えた回答者が16人、ふさわしくないと答えた回答者が4人であった。 18 16 14 12 10 8

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図5.2.2.8質問8  インタラクティブな映像をオフィスに導入する事がふさわしいか

177 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


質問8で「ふさわしい」と答えた人に、 「ふさわしいと感じた理由」について自由回答 で記入してもらった (表 5.2.2.1) 。インタラクティブな映像がふさわしい理由としては、 「気 分転換ができる」 「反応が面白い」 「コミュニケーションができる」等が見られた。

表5.2.2.1質問8  インタラクティブな映像をオフィスに導入する事がふさわしい理由

変化があるのはいいこと 音・映像ともに良いと思う 導入時は新鮮味があり、気分転換に良いと感じた 映像・音の内容によるが面白さを感じる 気分転換できるから 気分転換 少しならあってもよい。 休憩時にリフレッシュ効果がある 廊下等の執務スペースでなければよい 別の映像が見てみたい 最初の映像はふさわしいと思う 自分のいっぱいいっぱいの度合いが分かる(音が聞こえているかそ うでないか判断できる)。 気分転換になる コミュニケーションの話題になる

 質問8で「ふさわしくない」と答えた人に、 「ふさわしくないと感じた理由」について 自由回答で記入してもらった(表 5.2.2.2)。インタラクティブな映像がふさわしくない理 由としては、 「適用場所がよくない」 「内容が煩わしい」等が見られた。

表5.2.2.2質問8  インタラクティブな映像をオフィスに導入する事がふさわしくない理由

もう少し適用場所や場面を考えた方がよいと思う 気になるのは最初だけでその後は何も感じなくなる 内容によってはわずらわしく感じる 2番目の映像はあまりふさわしくない あってもよいが、意味と目的を伝える必要がある。設置場所が今回 よくなかった(立ち止りにくい場所)。

178 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


「インタラクティブな映像は、どの様な作業の前後に適していると思うか」について、 質問8で「ふさわしい」と回答した人に答えてもらった(質問9) 。 「事務作業(単純作業) 」 が最も多く、次いで「研究・調査」となった。 「プレゼン前」や「重要な会議」 「電話対応」 との回答はなく、対人的な執務よりも、個人で行うデスクワークの気分転換としてふさわ しいと考えられる。 18 16 14 12 10 8 ੱᢙ 6 4 2 0

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図5.2.2.8質問9  インタラクティブな映像が適しているタイミング

179 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


5.3インタラクティブな映像を体験しているワーカーの様子

 以下、オフィスの導入実験で見られた、ワーカーがインタラクティブな映像を体験して いる様子の抜粋である。

図5.3.1 インタラクティブな映像をワーカーアンケートが体験している様子 ( 映像)

180 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


図5.3.2 インタラクティブな映像をワーカーアンケートが体験している様子(実験空間)

181 5. オフィスへの導入実験 結果・分析

第5章 オフィスへの導入実験 結果・分析


第6章

 考察・まとめ

    Chapter 6    Consideration and Summary

6. 1結果のまとめ 6. 2考察 6. 3まとめ 6. 4手棒


6. 1. 結果のまとめ 6. 1. 1移動空間の歩行実験―各計測項目の結果のまとめ  第 4 章では、移動空間の歩行実験実験で得られた 7 項目のデータを、それぞれの項目 毎に、歩行前後での数値の変化に注目し、インタラクティブな映像を投影した移動空間の 歩行時、映像を投影した移動空間の歩行時、通常の移動空間の歩行時を比較した。第4章 で得られた分析結果を整理する。 ◆精神ストレス指標(LF/HF)  インタラクティブな映像を投影した移動空間は、歩行中に LF/HF 値、つまり自律神経 からみた精神ストレスが上昇した被験者と、減少した被験者が約半々であった。映像を投 影した空間は、歩行中に LF/HF 値が減少した被験者が多く、3つの移動空間の中で最も 減少率が高く、歩行前と比べて有意な差があった。通常の移動空間は、歩行中の LF/HF 値が大きく上昇した傾向がある被験者がいた為、増減率平均が最も高くなっているが、減 少した被験者も多かった。LF/HF 値が減少した人数は、映像を投影した移動空間が9人、 通常の移動空間は8人と、あまり差はなかった。  スピーチ中に比べて、歩行後の作業時のLF / HF値は、どの移動空間も減少した。最 も減少率が高いのはインタラクティブな映像を投影した移動空間であった。

◆ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 ) コルチゾール濃度、つまり内分泌系からみた精神ストレスは、どの移動空間も初期状態 が高くなっている。  歩行前の作業時に比べて、歩行後はコルチゾール濃度が減少する傾向にあったが、イン タラクティブな映像を投影した移動空間の減少率が最も高い傾向にあった  被験者毎に比較すると、1日目のスピーチ中のコルチゾール濃度が、他の日程のスピー 中のコルチゾール濃度よりも高い被験者が大半であった。

◆気分計測 (POMS 簡易版 (Profile of Mood States))  気分評価は、歩行前と歩行後を比較すると、インタラクティブな映像を投影した移動空 間は、 「緊張―不安」 「疲労」 「活気」の項目で、 映像を投影した移動空間では「緊張―不安」 、 通常の移動空間では、 「緊張―不安」 「混乱」の項目で有意に気分変化が認められた。

◆身体疲労(自覚症状調べ) ・A群―「ねむけ」と「だるさ」を中心とする疲労一般の質問 10 項目  インタラクティブな映像を投影した移動空間と通常の移動空間では、歩行前に比べて歩 行後の訴え数が減少した。インタラクティブな映像を投影した移動空間では、有意な差が

182 6. 考察とまとめ 182

第6章 考察とまとめ


あった。また、インタラクティブな映像を投影した移動空間と映像を投影した移動空間の 間では有意な差があった。 映像を投影した移動空間では、 わずかに増加した。 特に、 「ねむい」 「あくびが出る」の項目が高くなった。 ・B群―「注意集中の困難」を中心とする疲労一般の質問 10 項目  3つの移動空間とも歩行前に比べて歩行後の訴え数が減少し、有意な差があった。通常 の移動空間の訴え数が最も減少し、映像を投影した移動空間の訴え数が最も減少しなかっ た。 ・C群― 「肩がこる」、 「腰が痛い」などの局在した身体の違和感で体の特定部位に現れ る心身症的な症状  インタラクティブな映像を投影した移動空間が、歩行前に比べて歩行後の訴え数が最も 減少したが、 映像を投影した移動空間、 通常の移動空間の二つと比べても大きな差はなかっ た。

◆主観評価アンケート ・アンケートA:各実験日の終了後に行うアンケート(ストレス負荷と移動空間について) (ストレス負荷について)  どの移動空間の実験でも、被験者の約2/ 3が原稿作りやスピーチをする事への精神的 な苦痛を訴えている。原稿作りとスピーチ課題を比較すると、スピーチ課題の精神的苦痛 の方が高いと述べる人が多かった。  (移動空間について)  「歩行してよかったと思うか」 「歩行後に疲労が軽減されたか」 「気分転換になったか」 「気 分に変化はあったか」「モチベーションが高まったか」という質問項目全てにおいて、イ ンタラクティブな映像を投影した移動空間の効果が最も高かった。 それぞれの質問項目で、 通常の移動空間は、最も効果が低かった。歩行時間の5分間を最も長いと感じたのは通常 の移動空間で、次いで映像を投影した移動空間となり、インタラクティブな映像を投影し た移動空間が最も短く感じる様であった。 ・アンケートB−D:各移動空間の印象・感想について  インタラクティブな映像を投影した移動空間は、全被験者が映像に興味示していた事が 分かった。しかし、全被験者がインタラクティブな映像の仕組みに気付いていたわけでは なかった。インタラクティブな映像についての自由記述では、 「面白かった」 「とても引き つけられた」 「癒された」という回答が多かった。  映像を投影した移動空間では、インタラクティブな映像を投影した移動空間と同様、半 分程度の被験者が照度の暗さに違和感を感じていた。映像についての自由記述では、 「心 地よかった」 「リラックスできた」 「暗い気分になった」という回答が見られた。 通常の移動空間では、 「寒い」 「さみしい」 「気分が整理できた」という項目が見られた。

183 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


それぞれの移動空間の、SD法を用いた印象評価の結果について因子分析を行った。そ の結果、「好感因子」と「活気因子」を抽出する事ができた。インタラクティブな映像を 投影した移動空間では、好感因子と活気因子が共に高い傾向を示した。映像を投影した移 動空間は、好感因子が高く、活気因子が低い傾向にある通常の移動空間は、好感因子、活 気因子共に低い結果となった。 ・アンケートE:3日間の実験の比較 (ストレス負荷について)  原稿作りは、3日間の実験の中で、慣れを感じた人が大半であった。また、原稿を作る 上で、内容の難しさに差があったと答える人も多かった。  スピーチについては、慣れを感じたと答えた人が被験者の半数程度であった。3日間の 実験の中で、スピーチ中の精神的な苦痛に差があったと感じる被験者は、12人中8人で あった。 (移動空間について)  気分転換の効果が高かった移動空間を3種類の中で比較してもらったところ、インタラ クティブな映像を投影した移動空間であると答えたのが12人中10人であった。映像を 投影した移動空間と答えたのは2人で、通常の移動空間であると答えた人はいなかった。 インタラクティブな映像を投影した移動空間が気分転換効果が高った理由を自由に回答し てもらった結果、別の興味を引くものに一端注意が向く方が気分転換になる、作業の事を 忘れられた、という意見と、反応が返ってくる事が楽しかったという意見が見られた。  歩行後のタイピングが最もはかどったと感じた日は、移動空間の効果が強かったという よりも慣れという意見が多かった。しかし、インタラクティブな映像を投影した移動空間 では、3人が空間によって気分転換できたからと答えた。また、通常の移動空間が最もは かどったと答えた被験者の中で、インタラクティブな映像を投影した移動空間と映像を投 影した移動空間は、気分転換には有効であるが、作業に戻った時に集中力を回復させるの に時間がかかったという意見や、何もない空間であるという事がよく整理できる環境だっ たと思われる、という意見が見られた。

◆加速度計  加速度の分析は、移動空間の歩行時に被験者がどれだけ積極的に身体を動かしたのか、 定量化する為に行った。データは、x,y,z 軸に振り分けられて記録される為、これらの合 成ベクトルの絶対値を左手、右手それぞれ求めた。  左手、右手の両方で、インタラクティブな映像を投影した移動空間の絶対値の最大値が 他の移動空間に比べて大きく上回った。

184 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


◆インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行中の被験者の挙動  インタラクティブな映像を投影した移動空間の歩行中に、被験者が行った挙動と頻度を 列挙した。11種類の挙動を「手の挙動」 「身体全体の挙動」 「視線の挙動」の3つに大別 した結果、 「手の挙動」が最も多く、次いで「身体全体の挙動」 、 「視線の挙動」となった。  また、 インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行している被験者の特徴として、 「映像の内容に興味を持つ被験者」と、 「映像の仕組みに興味を持つ被験者」に分かれる傾 向にあった。映像の内容に興味を持った被験者の特徴としては、積極的に身体を動かして いた為、挙動の合計も多くなる傾向にあった。映像の仕組みに興味を示した被験者は、映 像との距離感を変化させ、どの様な反応が返ってくるのか確認しながら、投影しているプ ロジェクターやキネクト等の機材を探す傾向にあった。  移動空間の往復回数を数えた結果、平均3.04往復となり、他の移動空間の6∼8回 に比べると下回った。これは、休憩中にインタラクティブな映像の前に居た時間が多かっ た為、往復数が少なくなる結果となった。

185 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


6. 1. 2オフィス導入実験ーアンケート結果のまとめ  第5章では、実際のオフィスにインタラクティブな映像を導入し、ワーカーの方に印象・ 感想をアンケートによって答えてもらった。また、ワーカーの方が実際に執務中にどれだ け移動を行っているかという実態調査と、移動による気分転換の効果を明らかにするアン ケートを行った。 ◆移動に関するアンケート  3∼5分の移動を、ほぼ全ての回答者が執務中に行っており、この移動に大半の人が気 分転換の効果を感じている。しかし、目的地や移動する空間によって移動の気分転換の効 果は異なる。  歩行は、作業の効率を上昇させる効果よりも、気分転換の効果の方が高い。  歩行が休憩になると意識した事がある人が多く、移動による休憩を行う人数は、休憩室 への移動を行う人数と同じであった。移動による休憩は、精神的に疲れた時に行う人が多 く、気分転換に有効である事が分かった。 移動は、目的地へ移動するついでにできる休憩行動であり、多忙なオフィスワーカーに とっては、効率的な休憩方法である。

◆インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に関するアンケート1回目  インタラクティブな映像の装置の仕組みや内容に興味を持った人が多かった。インタラ クティブな映像を投影した移動空間は気分転換になったか、という質問では「少し思う」 が16人で最も多く、次いで「どちらでもない」が6人であった。  インタラクティブな映像を投影した移動空間が気分転換になった理由としては、「反応 が気分転換になる」 、 「仕事から思考が切り替わる・仕事を忘れる事ができる」の回答がみ られた。  インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行した後に得られた効果としては、 「他 の人とコミュニケーションできた」が最も多く、次いで「仕事の事を一瞬忘れる事ができ た」が多かった。

◆インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に関するアンケート2回目  執務中の移動時にインタラクティブな映像の前を通ると、「特に見ないで通り過ぎる」 または「映像を見ながら通り過ぎる」という行為が多く、映像に合わせて身体を動かす・ 立ち止まるという行為は見られなかった。  休憩へ向かう途中では、 「映像を見ながら通り過ぎる」の他に「立ち止まって映像を眺 めた」や「映像に合わせて身体を動かす」という行為も見られた。  2週間映像を投影したが、回答者の大半が「この映像について社員の方とお話した」と

186 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


答えた。また、 「たまたま映像の前を通ったら、映像を体験する様に身体を動かした」と 答えた回答者が多かった。  インタラクティブな映像の気分転換の効果については、回答者の 2/3 が「少し思う」 と答えた。投影した当初と比較すると、気分転換の効果に関する印象は、ほとんど変化し ていなかった。  インタラクティブな映像を体験するタイミングとして、気分転換の効果が高いのは「仕 事の合間の移動中」や「小休憩中」 「お昼休憩中」といった社内にいる時が多く、社外を 含めた移動では、有効だと回答する人がほとんどいなかった。  2週間投影したが、飽きを感じた被験者が多かった。  オフィスへの導入は、2/3 以上の回答者が「ふさわしい」と答えた。その理由としては、 「気分転換ができる」 「反応が面白い」 「コミュニケーションができる」等の回答があった。 ふさわしくないと答えた理由としては、反応音が執務室に漏れた、設置場所が悪かった等 の環境的な配慮に対する回答が多かった。

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第6章 考察とまとめ


6. 2考察 6. 2. 1移動空間の歩行実験―各計測項目の考察 ◆精神ストレス指標(LF/HF 値)  インタラクティブな映像を投影した空間は、LF/HF 値、つまり自律神経からみた精神 的ストレスを減少させる傾向にあったが、被験者の精神興奮や身体の動きを誘発した為、 覚醒させる効果もあったと推測できる。LF/HF 値を減少させてリラックスさせる為には、 映像を投影した移動空間の様に、静的に五感を刺激する方が効果的である。  スピーチ時の LF/HF 値に比べ、3つの移動空間ともタイピング中の LF/HF 値は減少す る傾向にあった。3つの移動空間の中では、インタラクティブな映像を投影した移動空間 の減少率が最も高かった。前の作業に対して、次の作業に最もリラックス状態を促したと 言える。映像を投影した移動空間もインタラクティブな映像を投影した移動空間と同じ程 度の減少率であった。作業後に行ったアンケートでは、インタラクティブな映像を投影し た移動空間と映像を投影した移動空間は、気分転換にはなるが、次の作業に集中力を回復 させるのが難しいとの意見もあった。この意見からも、インタラクティブな映像を投影し た移動空間と映像を投影した移動空間は、歩行後の作業中もリラックス状態であったと考 えられる。程よく緊張感を保つ必要がある執務前には、通常の移動空間を歩行する方が効 果的であると推測できる。

◆ストレス計測(唾液中コルチゾール濃度)  3つの移動空間とも、実験前の初期状態の値が高くなっているが、実験時間として2時 間拘束させられる事や実験の一連の流れを行う事への嫌悪感やストレスが影響したと考え られる。初期状態よりもスピーチ中の方がコルチゾール濃度が低くなる傾向にあったが、 原稿作りと比較すると、 スピーチ中の方がコルチゾール濃度が高くなる傾向があり、 スピー チは実験中のストレッサーとして機能したと言える。  映像を投影した移動空間は、3つの移動空間の中で LF/HF 値の減少率が最も高かった が、コルチゾール濃度は、減少率が最も低かった。大竹らの研究や文2)本田らの文3)研究 等の既往研究においても、内分泌系コルチゾール計測と自律神経系の心拍変動 LF/HF 計 測では、同一の被験者の場合でも、必ずしも同じ結果を導かなかったという結果の不一致 が見られた。この原因については解明されていないが、コルチゾールは視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質系 (HPA) に属し、心拍変動の LF/HF のような自律神経の反応は感神経 - 副腎髄 質系 (SAM) に属しており、 仕組みとして出所が異なるため、 それらがある種のストレッサー を与えた場合に、異なる結果を導く事は十分考えられる事である。また、長澤らの買い物 行動中のストレスを計測した研究文4)では、内分泌系コルチゾールの計測結果として、 買い物の好き嫌いといった主観的な評価によって、ストレスの増減結果が大きく影響する 事が分かっている。実験後に行ったアンケート B、C、D の、それぞれの移動空間の印象 評価では、インタラクティブな映像を投影した移動空間が、最も好感因子と活気因子にお いてポジティブな回答が得られた。このポジティブな評価が、コルチゾール濃度の減少に

188 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


影響したと考えられる。  被験者毎に比較すると、1日目のスピーチ中のコルチゾール濃度が、他の日程のスピー 中のコルチゾール濃度よりも高い被験者が大半であった。これは、実験内容への慣れが発 生してしまったと言える。本実験では、慣れを考慮して、インタラクティブな映像を投影 した移動空間、映像を投影した移動空間、通常の移動空間の順番はランダムに設定してい た為、移動空間の効果を比較するに当たっては、支障がないと判断した。しかし、今後ス ピーチ課題を採用する際は、慣れの排除について検討が必要である。

◆気分計測 POMS((Profile of Mood States))  何もない通常の移動空間と比較して、インタラクティブな映像を投影した移動空間や映 像を投影した移動空間の方が気分転換の度合いが大きい事が分かった。また、インタラク ティブな映像を投影した移動空間が最も気分変化の項目が多かった。単調な通常の移動空 間の歩行は、 「作業」というストレッサーを取り除くだけの消極的な休息であり、インタ ラクティブな映像を投影した移動空間や映像を投影した移動空間での歩行は、ストレッ サーを取り除くだけでなく、より積極的に身体や心にモードチェンジを促す空間として働 いた。  特に、インタラクティブな映像を投影した移動空間は、 「活気」において、二つの移動 空間よりも有意な差があり、 「仕事に対するモチベーションの増加」とつながり、オフィ スワーカーに有効な結果である。

◆身体疲労(自覚症状調べ)  A 群の「ねむけ」と「だるさ」を中心とする疲労一般の質問では、インタラクティブな 映像を投影した移動空間が最も訴え数が減少し、映像を投影した移動空間と有意な差が あった。これは、 気分計測 POMS でインタラクティブな映像を投影した移動空間が最も 「活 気」が増加している事とも整合性がある。  B 群の「注意集中の困難」を中心とする疲労一般の質問では、通常の移動空間が、歩行 前に比べて訴え数が最も減少した。作業後に行ったアンケートでは、インタラクティブな 映像を投影した移動空間と映像を投影した移動空間は、気分転換にはなるが、次の作業 に集中力を回復させるのが難しいとの意見もあった。また、歩行後の LF/HF 値を見ても、 程よく緊張感を保つ必要がある執務前には、通常の移動空間を歩行する方が効果的である と推測できる。この事から心理と生理の一致が見られたと言ってよいだろう。  C 群の「肩がこる」、 「腰が痛い」などの局在した身体の違和感で体の特定部位に現れる 心身症的な症状を中心とする疲労一般の質問では、インタラクティブな映像を投影した移 動空間の訴え数が最も減少した。歩行に加えて積極的に身体を動かした事が、肩や腰の疲 労を軽減させたと推測できる。

189 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


◆主観評価アンケート (ストレス負荷について)  実験の終了後に毎回行ったアンケート A では、実験日によって精神的な苦痛に差がな い様に見える。しかし、3日間の実験が終了した後に行ったアンケートでは、3日間の実 験の間に精神的な苦痛に差があったと訴える被験者が多かった。詳細は、後のアンケート E で述べる。 (移動空間について)    歩行による気分転換の効果に関する質問項目全てにおいて、インタラクティブな映像を 投影した移動空間の効果が最も高く、通常の移動空間が最も低かった。この事からも、何 も施していない通常の移動空間を歩行するよりも、インタラクティブな映像を投影した移 動空間や映像を投影した移動空間の様に、五感を刺激する様な演出がある移動空間の方が 気分転換の効果が高い事が分かった。また、映像を投影した移動空間よりも、インタラク ティブな映像を投影した移動空間の気分転換の効果が高かった事から、移動中という短時 間に、五感刺激による気分転換の効果を高めるには、空間からの一方的な刺激よりも、イ ンタラクティブな五感の刺激が有効である事が分かった。

◆アンケート B- D:各移動空間の印象・感想について  インタラクティブな映像を投影した移動空間では、映像の仕組みについて全被験者に気 付いてもらう事ができなかった。今後はより歩行者に気付いてもらいやすい、インタラク ティブな反応を検討する必要がある。  因子分析の結果を見ると、3つの移動空間について被験者が異なる印象を抱いていた事 が分かる。  インタラクティブな映像を投影した移動空間では、好感因子と活気因子において、最も ポジティブな印象が見られ、通常の移動空間では最もネガティブな印象が見られた。これ は、アンケート A の気分転換に関する質問項目と同じ傾向が見られた。好感因子や活気 因子に見られる項目をポジティブな印象とする事が気分転換の効果を高める事ができると 推測される。

◆アンケート E:3日間の実験の比較 (ストレス負荷について)  3日間の実験の原稿作りと、スピーチの難易度に差があると答えた被験者が多く、その 理由として最も多かったのが、課題文の内容であった。この難易度の差が、3日間の原稿 作りと、スピーチの精神的な苦痛に影響してしまった。今回の実験では、同じ程度の文章 量で、被験者の専門外の内容である事を条件に文章を選んだが、難易度を統一させる様な 工夫が更に必要であると言える。また、原稿作りとスピーチは慣れを排除する実験方法を 検討する必要がある。

190 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


(移動空間について)  3つの移動空間を比較してもらったところ、何も施していない通常の移動空間を歩行す るよりも、 インタラクティブな映像を投影した移動空間や映像を投影した移動空間の様に、 五感を刺激する様な演出がある移動空間の方が気分転換の効果が高い事が分かった。 また、 映像を投影した移動空間よりも、インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換 の効果が高かった事から、移動中という短時間に、五感刺激による気分転換の効果を高め るには、空間からの一方的な刺激よりも、インタラクティブな五感の刺激が有効である事 が分かった。  しかし、作業に戻った時の集中や頭の整理には通常の移動空間の方が有効であると答え た被験者もいた。これは、身体疲労(自覚症状調べ)の B 群「注意集中の困難」を中心 とする疲労一般の質問では、通常の移動空間が、歩行前に比べて訴え数が最も減少した事 と整合性がある。  この事から、移動空間の前後に求める効果によって、移動空間を使い分ける事が有効で あると示唆される。

◆加速度計  インタラクティブな映像を投影した移動空間が、最も加速度の絶対値(x,y,z 軸の合成 ベクトル)が大きかった事から、 積極的に身体を動かした休憩を行っていた事が分かった。

◆インタラクティブな映像を投影した移動空間を歩行中の被験者の挙動

  4.1.7では、加速度計の数値から身体の挙動を定量化したが、定点観測によって、 歩行以外の様々な種類の行為が誘発されている事が分かった。  また、インタラクティブな映像を体験している被験者の特徴として、 「映像の内容に興 味を持つ被験者」と、 「映像の仕組みに興味を持つ被験者」に分かれる傾向にあった。こ の事から、定点観測の挙動によって、身体を積極的に動かす群と、思考を覚醒する群が存 在していた事が分かった。

191 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


6. 2.2オフィス導入実験ーアンケート結果の考察 ◆移動に関するアンケート  ワーカーは、日常的に3∼5分の移動を執務中に行っており、気分転換の効果を感じて いる事が分かった。移動は、執務と執務の合間に効率よく気分転換ができる休憩として機 能しており、この気分転換の効果を高める空間を演出する事は、ワーカーにとって有効で あると言える。  しかし、移動の目的地や移動する空間によって、気分転換の効果が異なる事も明らかに なった。移動の目的地に応じた空間の演出によって、気分転換の効果をマネジメントする 事ができると推測できる。

◆インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に関するアンケート1回目  インタラクティブな映像を投影した移動空間は、ワーカーの約2/ 3が気分転換になる と回答した。気分転換になると回答した理由としては、 「仕事から思考が切り替わる」 「仕 事の事を一瞬忘れる事ができる」との意見があった。ストレスの発見者ハンス・セリエ博 士(1907-1982)は、問題から別のことに意識を向け、一時的にストレスの対象に意識 が行かないようにして、心の余裕を作るのが気分転換であるとしている。インタラクティ ブな映像を投影した移動空間は、歩行者の意識がインタラクティブな映像へ向いた事で、 一時的に仕事に意識が行かない様な効果をもたらしたと言える。この事から、何も施して いない通常の移動空間よりも、歩行者の意識を変える様な空間的演出が有効であると言え る。

◆インタラクティブな映像を投影した移動空間の気分転換効果に関するアンケート2回目  執務中の移動時は時間的な制約がある為、立ち止まる・映像に合わせて身体を動かすと いう行為は見られない。また、今回インタラクティブな映像を設置した廊下は立ち止まり にくく、歩行しているだけでは視界に入りにくい場所であったという意見が見られた。執 務中の移動時は、視界に入りやすい等の環境的な配慮をした上で、その場を歩行している だけでも理解しやすい反応を演出するべきである。執務中の移動や、 休憩へ向かう移動等、 目的に応じて反応を検討すると、より効果的であると言える。 インタラクティブな映像を設置させる事によって、ワーカーのコミュニケーションを発生 させる事ができた。  インタラクティブな映像の気分転換の効果については、投影した当初と投影終了時を比 較すると、気分転換の効果はほとんど変化していなかった。しかし、投影終了時には、飽 きを感じている回答者が多く、投影する内容が変わる等、ワーカーが飽きない為の変化を 演出する事も重要である。  インタラクティブな映像の気分転換の効果については、投影した当初と投影終了時を比

192 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


較すると、気分転換の効果はほとんど変化していなかった。しかし、投影終了時には、飽 きを感じている回答者が多く、投影する内容が変わる等、ワーカーが飽きない為の変化を 演出する事も重要である。 インタラクティブな映像を体験するタイミングとしては、社外の仕事へ向かうモチベー ションを上げたり、社外での仕事の疲労をとるというよりも、社内での執務中の気分転換 として有効である事が分かった。 オフィスへの導入は、2/3 以上の回答者が「ふさわしい」と答え、インタラクティブな映 像をオフィスへ導入する事の可能性が示唆された。 インタラクティブな映像が適しているタイミングは、対人的な執務よりも、事務作業や研 究調査等の個人で行うデスクワーク中の気分転換としてふさわしい事が分かった。

193 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


6.3まとめ

◆移動空間の歩行実験 (インタラクティブな映像を投影した移動空間) ・インタラクティブな映像を投影した移動空間は、歩行前後の LF/HF 値の増減率を比較 すると、LF/HF 値を減少させる傾向にあった。しかし、LF/HF 値が減少した人数と増加 した人数は半々であった。これは、被験者の精神興奮や身体の動きを誘発した為、覚醒さ せる効果があったと考えられる。 ・インタラクティブな映像を投影した移動空間は、 コルチゾール濃度の減少率が最も高かっ た。歩行前後でコルチゾール濃度が減少した人数は8人、上昇した人数は4人であった。 ・インタラクティブな映像を投影した移動空間は、映像を投影した移動空間と通常の移動 空間と比較して、いきいきとして活動的な気分になるという効果がある。 ・インタラクティブな映像を投影した移動空間は、映像を投影した移動空間と比較して、 眠気とだるさを中心とする疲労を軽減させる効果がある。 ・インタラクティブな映像を投影した移動空間は、映像を投影した移動空間や通常の移動 空間よりも、主観的な気分転換の効果が高い。 ・インタラクティブな映像を投影した移動空間は、歩行以外の様々な身体の動きを誘発す る。 ・インタラクティブな映像は、映像の内容に興味を持ち、積極的に身体を動かす群と、映 像の仕組みに興味を持って、思考を覚醒させる群に分かれる。

(映像を投影した移動空間) ・映像を投影した移動空間は、歩行後の LF/HF 値の減少率が最も高い。歩行前後で LF/ HF 値が減少した人数は8人、増加した人数は4人であった。 ・映像を投影した移動空間は、歩行前後のコルチゾール濃度の増減率を比較すると、減少 する傾向にあった。歩行前後でコルチゾール濃度が減少した人数は9人、増加した人数は 3人であった。

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第6章 考察とまとめ


(通常の移動空間) ・通常の移動空間は、歩行前後の LF/HF 値の増減率を比較すると、LF/HF 値を増加させ る傾向にあった。歩行前後で LF/HF 値が減少した人数は8人、増加した人数は4人であっ た。 ・通常の移動空間は、 「注意集中の困難」を中心とさせる疲労一般を軽減させる効果が高い。

◆オフィス導入実験 ・ワーカーは日常的に3∼5分の移動を行っており、移動による気分転換の効果を感じて いる。 ・インタラクティブな映像は、アンケート回答者の約 2/3 が気分転換になると答え、投影 初期と投影終了時で比較しても、効果に差はない。 ・インタラクティブな映像は、ワーカーのコミュニケーションを発生させる事ができた。 ・インタラクティブな映像は、アンケート回答者の約 2/3 がオフィス導入についてふさわ しいと答え、その理由としては気分転換の効果や、コミュニケーションが生まれるという 意見が多かった。 ・インタラクティブな映像は、対人的な執務よりも事務作業や研究調査等の個人で行うデ スクワーク中の気分転換としてふさわしい事が分かった。 ・執務中の時間に余裕がない時は、インタラクティブな映像への積極的な参加を促す事は 難しい。しかし、仕事の区切りがよい時や、休憩を意識している時は、インタラクティブ な映像に自発的に参加し、気分転換の効果を体感している事が分かった。    インタラクティブな映像を投影した移動空間は、精神ストレスを軽減させる傾向があっ たが、被験者の精神興奮や身体の動きを誘発した為、覚醒させる効果もあった。これは、 ただリラックスを促す休憩ではなく、執務以外の行為を積極的的に行う事でモチベーショ ンや活気を回復し、覚醒させるという、本研究が意図する結果となった。  また、インタラクティブな映像は主観的な気分転換の効果が高く、ワーカーの思考を切 り替え、仕事から意識を解放する事による気分転換の効果があったと言える。インタラク ティブではない映像や音を流した曝露系の演出では、本実験で見られた様な LF/HF 値を 下げるという生理的な効果が見られたとしても、 ワーカーがその空間を自分ごと化できず、 意識を変えるきっかけづくりとして機能する事は難しい。本研究のインタラクティブな映 像は、自分の身体をセンサーとし、身体の輪郭を映像に投影する事で、空間の没入感を高 める効果を狙った。本実験の結果から、この空間演出の方法が、仕事以外の外部的な事に

195 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


思考を向ける為の演出として、機能したと言える。  また、眠気やだるさを中心とする疲労を軽減させ、いきいきとして活動的な気分になる という効果があった。  オフィスにインタラクティブな映像を導入した実験では、ワーカーのコミュニケーショ ンを促進させる効果がある事が分かった。  仕事の区切りがよい時や、休憩を意識している時にインタラクティブな映像を自発的に 体験するワーカーが多い事から、休憩場所へ向かう途中の移動空間や休憩場所に設置する 事が有効であると言える。  ここで改めて、 「室内環境によって個人の生理・心理という人体反応をマネジメントして、 知的活動を活性化させる」という目的に立ち返る。2. 1.3で述べた田淵らの「知的活動 と環境性能の因果ネットワーク図」文 5)に、本研究を当てはめて考えてみる。インタラク ティブな映像を投影した移動空間で得られる人間反応の項目を桃色で、映像を投影した移 動空間で得られる人間反応の項目を緑色で、通常の移動空間で得られる人間反応の色を水 色で塗りつぶした(図 6.3.3.1)。インタラクティブな映像を投影した移動空間は、覚醒と コミュニケーション、映像を投影した移動空間はリラックスを促し、この2つの移動空間 は、知的活動において、第三階層の知識創造に必要な人間反応へ遷移させる事が分かった。 また、通常の移動空間は集中を促し、知的活動において、第一階層の情報処理や第二階層 の知識処理に必要な人間反応を促す事が分かった。この事から、移動空間によって、知識 創造を高める為の室内環境をマネジメントする事が可能であると示唆された。先行研究で 明らかにされた、気分転換やストレス軽減効果だけでなく、知識創造の促進という観点か らも、移動空間を考察する事は、有効であると言える。

知的活動 階層

人間反応(生理・心理状態)

ストレス

室内環境

温熱環境

第一階層 情報処理

空気質環境 集中 覚醒

感覚刺激

疲労回復

第二階層

プライバシー

リフレッシュ

知識処理

気分転換

リラックス

光・視環境

音環境 情報処理

雰囲気

空間環境 会話しやすさ

第三階層 知識創造 コミュニケーション

対人接触

ICT 環境 思考支援

図6.3.3.1 知的活動と環境性能の因果ネットワーク図と本研究で得られる人体反応

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第6章 考察とまとめ


2.1.3で述べた知的生産性の三階層モデル文 4)では、知識創造を刺激する空間と環境 は「集中できる空間」 「コミュニケーションできる空間と環境」 「リラックスする空間と環 境」であるとされ、それが「経路・結節点を通じてモードが変化」する事が望ましいとさ れている (図 6.2.3.2) 。インタラクティブな映像を投影した移動空間は、 「コミュニケーショ ンできる空間と環境」映像を投影した移動空間は「リラックスする空間と環境」、通常の 移動空間は「集中できる空間」に該当し、 「経路・結節点を通じてモードが変化」する事 にも当てはまる。この事からも、本研究では、知識創造を高める為の3つのモードに遷移 させる移動空間を実証できたと言え、室内環境のマネジメントとして有効であると言える であろう。  

知的活動の

B (Behavior)

P

人の意識・行動・

空間 / 環境・設備の

体験

計画

階層 第 1 階層

・ルーチン

情報処理

 ワーク

知識情報の定型

・定例報告等

処理・事務処理

(Planning)

Pa 現状のパラダイムの 下での環境維持 ・労働環境(熱・空気・光) ・衛生環境(環境計測・清掃)

知識処理

環境整備 Ba

第 2 階層

知識情報の調査

・資料調査 ・資料作成 ・自席で 集中等

探索・加工処理

Pb 現状のパラダイムの下での 空間 / 環境の質の向上 ・快適環境

知的価値向上

(心理・生理・物理) ・健康環境 (内装材料等)

・ブレーン・

知識創造 価値創造 イノベーション

場の活性化 Bb

第 3 階層

ストーミング ・意見交換 ・インスパイア

・空間品質 (広さ・インテリア・ 家具・IT 等)

本研究で提案した移動空間

Pc 知識創造を刺激

する空間と環境

Bc 人の行動

・ぶらぶら歩く

集中できる 空間と環境

・談笑 等

インタラクティブな映像を投影した移動空間

コミュニケーション できる空間と環境

・外を眺める ・沈思黙考

通常の移動空間

リラックスする 空間と環境

映像を投影した移動空間

経路・結節点を通じてモードが変化

図6.3.3.2 知的生産性の三階層モデル

197 6. 考察とまとめ

第6章 考察とまとめ


6.4展望    本研究では、インタラクティブな映像を投影した移動空間は、思考を切り替え、ワーカー の意識を仕事から解放する事によって、気分転換の効果が得られる事を明らかにした。  また、映像を投影した移動空間、通常の移動空間と比較した結果、それぞれ得られる効 果が異なる事が分かった。この事から、本研究では、知識創造を高める3つのモードに遷 移させる移動空間を実証できたと言え、ワーカーの生理・心理をマネジメントする室内環 境として有効である可能性を示せた。  本研究では、内勤を主とする研究・調査員が在籍するオフィスに導入したが、営業や SE、クリエイティブ等、様々な職種が在籍するオフィスへ導入する事を踏まえて、数多 くの空間演出の方法を検討する事が必要である。    

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第6章 考察とまとめ

オフィスの移動空間におけるストレスマネジメント -インタラクティブ映像の投影によるストレス軽減効果の検証-  

2010年度,修士論文,飯島絵里