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U1005 早稲 田大学理 工 学部建築学科卒業論文 指導教授

渡辺仁史

自由散策空間での行動ナ ビゲーシ ョンに 関する研究 Studies on spatial navigation behavior in stroll

向野

Department of Architecture,School of Science and Engineering, Waseda University


は じめに


の │││││

L 寸

`│

初Jめ て来た街 だか ら、少 し散歩 を してみよう・・

そんな ときは、ナ ビがあると便利 ですよ

(〉

0


目次


0.は じめに

●1

1:背 景

1.3:ナ ビゲー シ ョンについて

05 06 07 08

1.4:ア ンビエ ン ト情報化社会

●9

1.5:研 究 の 位置づけ

12 13 15 18 19 20 23 79 80 89 90 91 92 93 94 97

1.1:用 語 の定 義 1.2:街 歩 きについて

1.6:仮 説

2:研 究 目的 3:研 究方法 3.1:実 験 フ ロー 3.2:実 験方法

4:実験結果 5:分 析・ 考察 5.1:歩 行距離 について 5.2:ナ ビを見 る頻度につ いて 5.3:満 足度評価 について

6:ま とめ 6.1:研 究 の ま とめ 6.2:展 望 と課題 7 :16オ )り に

資料編


1:研 究背景


1.1:用 語 の定義

探索 :具 体的な目的地がある場合の歩行 . 散策 :具 体的な目的地 がない場合の歩行。 半 自由散策 :探 素 と散策 が入 り混 じった歩行。 迷 い :本 研究 において迷いを本人が自分の位置、進行方向を決定する のに主観的 に不安 を感 じる状態を迷 い と定 義す る こととする。 これは実験終了後の ヒアリングにおいて聞くものとする。 まよなび :迷 いなが らも目的地 までナ ビゲーシ ョンを して くれるツー ルを

~ま

よなび」 と呼ぶ。設定 した 目的地に対 して目的地

までの方角と距離を表示する。 アプリ名 :Whcrc arc you?(図 11) らくなび :目 的地 までの最適な道の りをナビゲーションして くれるツー ルを

~ら

くなび」 と呼ぶ。 設 定 した目的地に対 して最短最

安のルー トを表示する。 アプリ名 :全 力案 内 :ナ ピ (図 12) ナ ビゲーションツール :利 用者を設定 した 目的地に誘導するためのツー ルを総称 してナビゲーションツールと呼ぶ.

STE謄

=,●

86

図 1.1:ま よなび

12:ら

くなび


1.2:街 歩きについて

121:「 街歩 きJと は 近年の社会生活において余暇時間の増大や、高齢化の進行によって、 国民のライフスタイルの様相は複雑化 してきている。そのため人 々の 都市 における諸活動 をよ リー層快適 な ものとする ことが求め られて き ている。 これ らの活動の中の一つ として「散策Jが 挙げ られる。その 中で特 に都市 の中を 自由に歩 く活動が 「街歩 き」である。 こ うした 日 常的 に行われる 「散策」「街歩 きJは 多 くの市民 にとって代表的な都 市 活動 の一つ であるといえる。

1.2.2:半 自由散策行動 日常生活 における歩行 は 目的のある歩行 "(待 ち合わせ場所な ど、 目的地がある場合)と 目的のな い歩行 "(ぶ らぶ ら散歩する場合な ど) に大きく分ける ことができるが、筆者 はその中間 の歩行 があると考え ている。 目的地 はあるが、十分な時間がある場合の歩行 "が それにあ たる。最終的な 目的地 は決 まっているが、散策 をするのに十分な時間 があるとき、人は寄 り道をする場合がある。本研究では、 こうした探 索 と散策が入 り混じった行動を、半 自由散策と定義する。 (図

13

日常 的な歩行の種類

1.3)


1.23:魅 力的な街歩 きの条件 文 3)の 中で林 は、 さらに重要な条件 として 「歩行者 に とってそこ が未経験であ っても、短期 間 で容易に全体を知ることができ、不 安 を 感 じることな く自由に行動できるとい うこと」を挙げている。"興 味深 い発見 と "ち よっとした迷 い の 2つ が揃 っていることが、「街歩 き」 を一層魅力的にする条件であると考えられる。


ー ゞ ,に ヽ │ン に■ て it`│リ ビウ― シこ

131:ナ

ビゲー シニ │ン υ)ll■ 史

Iン デ バ イ スは、‖,1白 や 3t牢 機 に搭 載 され た 、llL 初期 のナ ビゲー シ ニ 。 在位置 を緯 度 経 1菱 で 示 す もの だ った しか し、専門の /1Vt育 を 受 けな

自動車や歩行 者を誘導するため に 、緯度・

い 大多数 の 人間 に とって `.1、

経度情報 は 使 い 難 い 情 報 であ った

ドラ イ バあ るいは歩行 者 に とって

は 自分 が どの よ うな場 所 に 居 るかが視党 的 、 且つ 直 感的 にわ か りやす い情報 での提 示 が不

11∫

矢 であ る

これ を 世 界 で 初 め て突 31し た の が 'ジ ャ イ ロ ケー タ・(1981年 。 lI()NDA)で あ る 1図

141ジ ャイ「 lセ ン■lと

ンリー に よ って検出 さオtた 自動 │11の

タイヤ 1転 か らの距 離 セ ¨ )│′ 1動 多動 方向 と 移動 lit'か ら 千 │口

求 め 、それ を ブ ラ ウン管 の 前 に 差 し込 /し だ地 渕フ ィル 「 イ ′、に /L行 tr/1,と して 表 41す る もの であ る しか し、 この 法 で llの 運動 ::tを

l」

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ヤの摩木[や 、タイヤの │口 1転 を伴 わない移動 │フ ェリーな ど ,な どに よ り、 「 た移 動掛:離 と実 際 υ♪ 移動脚:離 とυ)│IUに il測 さイし

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点があ った

そ の 問 題 を 解 決 した の が 、(lPSの 登場 で あ る lDllsiti()111lg Systol〕

,全 地球 lll位 システム ,も

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国 が軍事用 に

``k米

~ri事

的用途でも使 うことが 日 ∫能 にな っ 開 発 した もの だ ったが、次第 に非 中 た 1990年 4月 (l(:s'と い う世 界初の PSに よるカー ナ ビを搭 載 し た 1動 車 `ユ ー ノスコスモ ''MAZDAIが 発売 され て以 来 、カーナ ビは (〕

│′

位置情 報や経路探索 だけでな く、店舗表示 、ワンセ グ、I)VDフ レーヤー な ど様 々な機 能 が追加 され 、進 化を遂げ て きた

14

ジャイ ロ ケー タ


i

しか しな が ら、市 販 カーナ ビの 市場 はあ と数 年 で消 滅 す る とも言 わ れ てい るⅢ その理 由 は 、割安 な PND(脱 着・ 持 ち運 び が 可能な、小型 のナ ビゲー シ ョン ツー ル (図

15))と メ ー カ ー 純正 品 に 挟 まれ た 上、

進化す る 「ケー タイナ ビJサ ー ビスに追 い上げ られ て い るか らであ る. カー ナ ビ全体 にお け る PNDの 構成比 は 2009年 度 の 20.0%か ら 2011 年度 に は 25796に 拡 大す る と予 測 され て い る :そ の よ うな流 れの 中、 米 国 の市場 調 査 会 社 In stat社 は

2009年 10月 発表 の調 査にお い て、

「PND市 場 は 、 価 格 の急落、統合 の動 き、出荷数成長の鈍化 を見せているJ と述 べ てい るⅢ また 、同 じ報告書 にお い て 「CPS機 能 搭 載の携帯電 話 の 出荷 数 は 、2009年 と比べ て 2013年 に約 3倍 にな るだ ろ うJと も述 べ た.い ずれ にせ よ 、個 人に とって利便 性 の高 い 、携 帯 可能な CPSナ ビゲー シ ョンシステ ムの 市場 は益 々加 熱 してい くと予想 される

区115

http: / /ww w.nikkeibp. co.jp/article/ column/ZO 0O 420 / 2223 45 / 1

http / / mi nkara. ca rvi ew. co.jpluserid/124785/ car / 247 55 /

7

http://www.

29309/photo.aspx

di

gimonostation.

jp/review/or/ otOZ/20100614/3782

PND


1.3.2:ナ ビゲー シ ョンの進化

2001年 11月 、 KDDIは GPSを 搭 載 した世 界 初 の 携 帯電話 を発 表 し、 2003年 10月 には本格的歩行者 向けナ ビゲー シ ョンツール EZナ ビウォー ク "(図 16)を 発表 した。 EZナ ビウォー ク "は ナ ビゲー シ ョ ンが 個 人 に とって よ り身近 に感 じられ る ツー ル と して発展す る きっか

CPS機 能 GPSを 使 って位置

けを与 えた。 その後 、2007年 以 降の第 二 世 代携帯 に対 して 搭 載 の義務化を総 務 省が発表 した.緊 急 時 に携帯の

を測 定 し、警察 や 消 防 に通知 で きる よ うにす るの が そ の 狙 いであ る. この 出来事 はナ ビゲー シ ョンの利用を促 進 した と考 え られ る。 ナ ビゲー シ ョン ツールは一般 的 に地 図上 に 目的地 までのルー トを表 示 す る こ とで利 用 者 を誘導 す る もの だ った が、近 年 それ とは異 な る 方 法 の ナ ビゲー シ ョンも現 れ て い る中 代 表 例 と して

AR(Augmented

Realty:拡 張 現実 )が 挙げ られ る.デ ー タや写真 を 、携帯端末な どの カメ ラを通 して見 る ときに実空 間上 に重 ね合 わせ て見 る ことが 可能 と い う利 点 を利用 して、ナ ビゲー シ ョンツー ルの 1つ と して実用化 され た。 ARを 利用す る ことで、 肉眼 で見 えている先にあ る店 や駅の情報 を 表示 す る ことが 可能 となる.(図 1.7)

図 1.6 EZナ ビウ ォー ク

http://Japanese. engadget. com/ 2006 / 03 / 27 / ez-3d/

http://www. muratozoral. com./ augmented- reality-arttirilmisgerceklik

-


14:ア ン ビエ ン ト情報化社会 "ア ン ビエ ン ト情報 化社会

とは周 囲を取巻 く環境 のあ らゆ る場 所 に

ITが 存在 し、人 々は意識 せ ず とも利用 で き、 自然な形 で生活空間 に IT が溶け込 む社会の ことを表す (図

1.8)。

ユ ビキ タス情 報社会 "の 進化形 と して

日立総合計画研究所 は現在 の " ア ン ビエ ン ト情報社会 "を 位置

づ けて い る。 ユ ビキ タス情報 社 会 が 「いつ で も どこでも情報 を受 発 信 できるた め に IT(情 報技術 )を 活 用 してい た」 のに対 し,ア ンビエ ン ト情報 社 会 は 「安心 ,安 全 ,快 適 を実現 す るた め ,人 々が意識 せ ず に

ITを 利用 す る」 とい う点 で ユ ビキ タス社会 "と は異なる。 "ユ ビキ タス社会 "と "ア ン ビエ ン ト社 会 "は 、 どち らも情報社会 を 示す概念 だ が、相違点 として "ユ ビキ タス "で は人 間側 か らア クシ ョン を起 こ して コ ンピュー ター にア クセスす る こ とを想定 しているの に 対 し、"ア ン ビエ ン ト "0ま 、セ ンサー な どで機 械 側 が人 間 を感知 し、機械 側 か ら自律 的 に働 きかけるよ うな社会を想定 している点 である。

KDDIの 小野寺社長 による と、ア ンビエ ン ト社会の コンセ プ トは 「い まだ け、 こ こだ け、 あな ただ け」 を実 現 す る こ とにあ る。 た とえ ば 、 携帯電 話 が所有者の性 別、年齢 、趣 味な どを 考慮 して、近 くにあ る店 舗 や施 設 な どの情報 を提 供す る とい う機 能 が挙 げ られ る。 お洒落 好 き な若 い 女 性 には、訪れ た場所 に近 い 人気 プテ ィ ックの特 別 セール情 報 を配信 す る一 方 、読書 好 きの シエ ア層 には 、近 くでゆ っ く り本 が 読 め る喫茶 店 の情報 とい うよ うに、常 に使用者 の 状 況 にあわせ た情報 を提 示する こ とがその特徴 と言える。

一 ■ 0 誌 餞

http:l/www. hitacht-hri.com/ research/0 2nfpl0 4ambient/ indexhtrnl

図 1.8 アンビエ ン ト情報 化 社会


「i===ITttT

丁臨 雨 翻 I

図 1.9:研 究の位置づけ

151:経 路探索 についての既往研究 「迷 いと発見を含んだ問題解決 としての都市空間の経路探索J 日色 真帆 ,原 広司 ,門 内 輝行 経路探索を問題解決 プロセスとして着 目し、都心繁華街な どのよ り広 域な都市空間での経路探索の特徴をプロ トコル分析を用 いて分析 した。 「CPSナ ビゲーションを用 いた経路探索の研究 :経 路 の記憶 に与 える影 響その 1」 杉原祥平 ,角 尾嘉顕 ,宗 本順三 ,松 下大輔 ,川 勝正毅 歩行者ナ ビを用 い る場合の散策行動 において、歩行者がナ ビ情報を 実空間と照合 し、記憶 してい く過程を分析 した。ナ ビに表示 されるオ ブジェクト・ 経路形状・ T字 路 などは、歩行者ナビの情報 が経路の記 憶 に与 える影響 が特 に強いことがわかった。 「CPSナ ビゲーションを用 いた経路探索の研究 :経 路の記憶 に与える影 響その 2」 杉原祥平 .角 尾嘉顕 ,宗 本順三 ,松 下大輔 ,川 勝正毅 歩行者ナ ビを用 いる場合 と地図を用いる場合 との 2つ の経路探索手段 の違いが経路の記憶に与える影響について分析 した。地図に比べ て歩 行者 ナ ビはこれか ら通る狭い視点で しか注意されないため、経路の記 憶が不確かにな りやすい傾向が見 られた。

I]


1.52:散 策行動 についての既往研究 「ナビゲーションによる情報提示 が散策行動に与える影響J 林裕希 代官山を地図あるいはまよなびを用いて散策 し、それぞれについて「楽 しさ」 と「不安」 という 2つ の尺度か ら満足度を計 り、街歩 きツール としての有用性を比較 した。 また、ヒアリングか ら街歩 きツール とし てのまよなび及びまよなび 自体の評価を行った。 「自由散策における経路選択要因 と空間認知J 宮岸幸正、西應浩司、杉山貴伸 実空間の交差点 における経路選択時のインタ ビューによ り、空間把握 に結びつ く行動 とそれを誘発す る要因につ いての情報の主体属性 によ る特性を明 らかに した。経路選択要因は「街区構造把握型」「景観構成 要素選択型J「 雰 囲気型」「不明瞭型Jに 分類 され 「街区構造把握型 J と「景観構成要素選択型」 の要 因が多 い主 体 は空間把握能力が高 く、 「不明瞭型」要因の多い主体は空間把握を行おうとせずスケッ 雰囲気型」 チマ ップによる再生率も低 かった。 「自由散策行動 にみ られるアクシ ョンの特性一都 市空間におけるアク ト ファインディングに関する基礎的研究―J 森傑、奥俊信 人 々は、その都度その都度の状況を 自らおかれた環境の中で能動的 に 理解 し行為 する。その過程 において次の行為 を探索する場面を見 るこ とができ、アク トフアイ ンデ ィングと名付けた。実際 にとる行動 をア クションと表現 し、アクシ ョンを注視などの視線系アクション、蛇 行 などの歩行軌道系 アクション、立ちどまりなどの歩行速度系 アクシ ョ ンに分類 した。 「街路 における散策行動の構造についてJ 砂金 員司 ,長 澤 泰 ,岡 ゆか り ,伊 藤 俊介 歩行者の散策行動 の構造が、興味をひ くものがある状態 である 「 目的 順路」 と、興味をひ くものがない状態である「パ ッシブ歩行Jの 繰 り 返しである ことを明 らかに した。


16:仮

本研究 にお いてい くつ かの仮説を立 てる。 これ らの仮説 を検討 す る ことで街歩 きの満 足度 を評価 す る。

仮説

■歩行距離 。目的地視 認前 の歩 行距離 まよな び の方 が歩 行 者 に経路選択 の 余地 を 多 く与 えるの で、歩行者 の散策意欲 を促 し、 ら くなびよ りも��� い距離 を歩 く。 。目的地視認後の歩行距 離 らくな び のほ うが現 在 地 か ら目的地 までの最 短経路 と時 間 がわか る ので、歩行者に安 ′ い感 を与え、よ り多 くの散策 を促す。

■ナ ビを 見 る頻度 ・ らくなびの ほ うが情報 量 が多いの で、ナ ビを 見 る回数 は多 い。

■満足度評価 。経路選択 の 自由度が大 きいまよなびの方が、経路を選択 す る余地がな いらくなびよりも満足度評価 が高 くなる.


2:研 究 目的


2:研 究 目的 半 自由散策 における情報ナ ビゲー シ ョンツール の特性 と満足度の関係 性 を明 らかにす ることで、街歩 きで必要 とされ るナ ビゲー シ ョンの指標 を得 る ことを 目的 とする.


3:研 究方法


31実 験 フロー ■概要 指定 した 目的地 まで、ナ ビゲー シ ョンツールを使用 しな が ら、被験 者 は 20分 間の街歩 きを行 う.被 験 者 には指定 した時刻 ち ょ うどに 目的地 に到着するよ う指示 を 出す。 その 時刻 まではあ る程度の 自由な行動 を許 容す る。 目的地 は 2箇 所選定 した。 それ ぞれ異なる被験者に、別 々の実験 を行 う。 目的地 の種類 は① ラ ン ドマ ー クの役割を果たす "目 立つ建物 "と ② ラ ン ドマー クの役割 を果たさな い "目 立たな い建物 "の 2種 類 とする . 実験 中は被験者 の様 子を撮影 し、 その映像か ら、街歩 きの様相を定 量 的 かつ時系列 的 に評価 す る.

使用するナ ビゲー シ ョンツー ル は、地 図上の最短経路 と到着予想 時刻 を表示するナ ビゲー シ ョンソフ ト「 らくなび」 と目標 までの方向、距 離 のみを表示 をするナ ビゲー シ ョンソ フ ト「まよなびJの 2種 類 であ る。 歩行実験の結果を踏 まえた上 で 「 ら くなびJと 「まよなび」の比較 を 行 うことで、ナ ビゲー シ ョンツー ルの 特性の違 いを 明 らかにす る。 さ らに、 街歩 きに 自体の満 足度評価のための ア ンケー トを行 い、街歩 きの満 足度 とナ ビゲー シ ョンツー ルの特性 を考察する。


3.2 実験 方法 ■ 目的 半 自由散策 にお ける情報 ナ ビゲー シ ョンツールの特性 と満足度 の 関係 性 を明 らかにす る こ とで、 街歩 きで必要 とされ るナ ビゲー シ ョンの指標 を得 る ことを 目的 とす る。

■実験地 散策 を促すための実験 であ るため、実験地 を選定 す る際、被験者 の年 代が興味を惹 かれ る都 市であ る こ とを基準 に実験地 を選定 した。 その結 果、店が散見す る東京都世 田谷 区の下北沢駅周辺を実験地 とした。 また、 各ナ ビゲー シ ョンツールの特性 を よ り明 らかにす るため、 目的地 を選定 する際は一本道 で到達可能 な場 所 は避 け、経路探索 の 自由度 が大 き くな るよう配慮 した。

■使用機 材 。lPhone 4 (40.1) 。らくなび・・・ iPhoneア プ リケー シ ョン "全 力案 内 !ナ ビ "(2.3.1) 。まよなび 。・・ IPhoneア プ リケー ション "Where Are You?"(3.23) 。Nikon C00LPIX S70


3.2.1歩 行実験 ほぼ 同 じ距 離 にあ る 2つ の異なる目的地 、① ラ ン ドマー ク的 目標物 が あ る 目的地② ラ ン ドマー ク的 目標物の無 い 目的地 に対 して、① 方 向、距 離のみの表示 をす るナ ビゲー シ ョンソフ ト「まよなびJと ② 目的地 まで の地 図上 の最 短経路 と到着予 想時刻を表示す るソフ ト「ら くなび Jを 用 いて 目的地 に到着す る までの歩行の様相 (歩 行距離、歩行 状況、到着 時 間、ナ ビの参照 回数 )を 調 査 する。

実験 1・

2:ラ ン ドマー ク的 目標物が有 る場合 経路 :下 北沢駅 か ら コナ ミスポー ツ クラブ

:450m

歩行距離

出発地 :下 北 沢駅 世 田谷 区北沢 2-19-

10

目的地 :コ ナ ミスポ ー ツ クラブ 世 田谷区代 田 5-20-

13

使用 ツール

1:ま よなび 実験 2:ら くなび 実験

コナ ミスポー ツ クラブ

実験 3・

4:ラ ン ドマー ク的 目標物 が無 い場合 経路 :ヨ ナ ミスポー ツ クラブか ら 美容室 クラブ 歩行距離

:650m

出発地 :コ ナ ミスポー ツ クラブ 世 田谷 区ゴヒ沢 2-19目的地 :美 容室 クラブ 世 田谷 区Jヒ 沢 2-5-7 使用 ツール 実験 3:ま よなび 図 32:美 容室 クラブ

実験 4:ら くなび

なお、実験 3・ 4の 目標 は地 図上か ら任 意 に選定 した 実験 開始時 には次頁の よ うな 内容の実験手続 きを提示 した。

10


3.2.2:探 索実験の方法 ■歩行実験 スター トか らゴールまで、iPhoneの ナ ビゲー シ ョンツールを使用 し なが ら、20分 間 の街歩 きを行 う。被験者 はナビを使 いながら散策 を し、 実験者が後ろか らデジタルカメラで映像を記録する。 記録 した映像か ら、以下のパラメータを抽出する。 ①歩行ルー ト ②行動 目的 (発 話か ら抽出) C)ナ ビを見た場所

④ 目的地視認まで にかかった時間 ⑤全体の歩行時間 上で抽出した①か ら、以下のパラメータを抽出する。 ③歩行距離 ⑦ 目的地視認前の歩行距離 ③ 目的地視認後の歩行距離 さらに、④⑤⑥⑦③から、以下のパラメータを抽出する. ⑨街歩 き中の平均歩行速度 ⑩ 目的地視認前 の平均歩行速度 ① 目的地視認後 の平均歩行速度 ■教示内容 ①到着予定時刻 の

2分 以内に目的地 に到着する。

時間が余 った場合、終了時刻までゴールで待つのは不可。 ②買い物 は不可。 ③道を人に聞いてはいけない. ④基本的に、実験者 はほかのメンバー と話を しない。 ただ し、以下のチ ュエーションのときは、被験者 は実験者に話 しかけ、 音声を記録す る。 。道に迷 った時。 。行動 目的 (※ )が 変わるとき。 ※行動 目的が変 わるシチュエーシ ョンの例 。目的地視認後、あ まった時間を使って散策をする。 ・ 散策行動中、残 り時間の減少 に気づき、急いで 目的地 へ 向かう。


■アンケー ト調査 実験終了後、被験者 にアンケー トヘ 回答 してもらい、その結果か ら定 性的に街歩 きの満足度を調査 した.以 下のような質問への解答を得た。 なお、必ず しも下記の質問に全て解答 してい る とは限らない. ・ 街歩 き全体の印象評価 ①楽 しかった ② どちらかといえば楽 しかった

(3)普 通

④ どち らかといえばつまらなかった ⑤ つ まらなかった 。街歩 き中、迷いや不安 を感 じたか

C)YES ② NO 。どのようなシチュエーシ ョンで迷いや不安 を感 じたか 。どのような場所で迷 いや不安を感 じたか

■シーン記憶テス ト 実験の翌 日、被験者に以下のようなスライ ドを 45枚 見せ、各スライ ドに写 っている風景を覚 えているか否かのテス ト

(シ ー ン記憶テス

ト)

m② ったと思 ""③ っ を行 った。スライ ドそれぞれにつき "① 通った 通 う 通 酬 ていない と思 う ④通 っていない "の 4択 で回答 してもらった。①か ④で正解 した場合は 2点 、②か(3)で 正解 した場合は 1点 、不正解の場 合 は 0点 とし、全スライ ドの合計点を被験者 ごとに算出した。 なお、1つ の街路 につ き 1つ のスライ ドを用意 した。各スライ ドの写 真 は 6枚 である (通 りの端付近で両サイ ド2枚

2、

中央付近で 2枚 の

計 6枚 。)(図 3.3)(図 34)。

図 3.3:写 真を撮る場所

図 3.4:被 験者 に見 せ るスライ ド


4:実 験結果


実験結果 実験

1

ラン ドマー ク的目標物が有る場合で「まよなびJを 使用する

被験者 A 使用 ツール

:「

まよなびJ

目的地 :コ ナ ミスポー ツ クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1416m

目的地視認前の歩行距離

:460m(32%)

目的地視認後 の歩 行距離

:956m(68%)

■行動軌跡 目的地視認前 :目 的地 に到着 す ることを最優先 と してお り、最短 経路 に準ず る軌跡 をた どっている。 しか し一度、袋小路 に入 って しまい、 来 た道を戻 っている。 目的地視認後 :比 較的大廻 りで、 目的地 か ら線路 を挟 ん で南側 の住宅 街を散策 している。 しか し、 目的地 までのア クセスをあ ま り意識 して い なか ったのか、終 了時間が近 づ くにつれて焦 りが見 えた。一 度袋小路 に 入 って しまい、来 た道を戻 ってい る。

■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:81m :67m

目的地視認前後 の歩 行速度変化

:14m

■ 「まよなび」 を見た回数 全体

:50回

:25回 (18.4m/回 ) 目的地視認後 :25回 (38.2m/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じた か

:

迷 いや不安 を感 じるシチ ュエ ー シ ョン 迷 いや不安を感 じる場 所

■シー ン記憶 テス ト点数 40メミ

:

感 じた

:

初めての場所を歩 くとき

細 い路地 に入 った とき


被験者 B 使用 ツール :ま よなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツクラ ブ

■歩行距離 歩行距離

:1749m

目的地視認前 の歩行距離

:445m(25%)

目的地視認後 の歩 行距離 :1304m(750/Ol

■行動軌跡 目的地視認前 :目 的地 に到着 す る こ とを最優先 と してお り、最 短 経 路 に準ず る軌跡 をた どってい る。 目的地視 認後 :目 的地 へ の ア クセ スを考慮 し、単純 な経路 を選択 して いる。 は じめは 目的地 よ り西 の住宅 街を進 ん でいた が、途 中で見 限 り をつけ、経路 を変更 している。

■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:74m :93m

目的地視認前後 の歩 行速度変化

:+19m

■ まよなびを見 た回数 全体

:38回

:25回 (19.3m/回 目的地視認後 :13回 (86.9m/回 )

目的地視認前

)

■満足度 評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

■シー ン記憶 テ ス ト点数

31点

:

感 じなか った


[

M

ざ 駅 E 匝 贔 こ N 重 ぶ C ∝ 榊 経 経 一 ∝ ヾ 区


長 製 腰 鯵 御 小 測 櫓 暮 O m 榊 饉 緊 一 ヾ . ヽ 図


被験 者 C 使用 ツール :ま よなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツ クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1558m

目的地視認前の歩行距離

:438m(28%)

目的地視認後 の歩行距離

:H21m(72%)

■行動軌跡 目的地視認前 :一 度商 店 街 に誘 引 され ているが、他 は最 短 経路 に 準 ず る軌跡 をた どって い るため、 目的地 に 到着 する ことに 重 点 を置 い て い る と考え られ る。 目的地視認後 :目 的地 か ら線路 を挟 ん で南側 の住宅 街を散策 してい る。 大 きい通 りを避 け、 車通 りが少 な い 道 を選択 してい る.散 策 の途 中 か ら到着 予定 時刻 を 意識 して足 を 早 め た が、その後 時 間 が 余 った た め 、 目的地か ら北西 にある住宅街を散策 した。

■歩 行速度 (分速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:66m :73m

目的地視認前後 の歩行速度変化

:+7m

■ まよなびを見 た回数 全体

:24回

:16回 (273111/回 ) 目的地視認後 :8回 (1401m/回 ) 目的地視認前

■満足度評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じなか った


L

ハ ロ 一 出 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ¨

翌 罵 留 皿 翻 t 調 重 ぶ C o 判 懇 経 ¨ に ヽ 区


ロ ー


被験者

D

使用 ツー ル :ま よなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツ クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1241m

:483m(39%) 目的地視認後 の歩行距 離 :757m(61%) 目的地視認前の歩行距 離

■行動軌跡 目的地 視認前 :目 的地 に到着 す る こ とを最 優先 と してお り、最短経 路 に準 ず る軌跡をた ど っている。 しか し一 度 、袋小路 に入 って しまい、 来た道 を戻 っている。 目的地 視認後 :比 較 的 大廻 りで、 目的地 か ら北 東側 の 住 宅街 を散策 してい る。 しか し、 目的地 までの ア クセ スを あ ま り意 識 していなか っ たのか、終 了時間 が近 づ くにつれ て焦 りが見 えた.2度 袋 小路 に入 っ て しまい、来た道 を戻 っている。

■歩行速 度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:62m :62m

目的地視認前後の歩行速 度変化 :0

■ まよなびを見た 回数 全体

:65回

:39回 (12.4m/回 ) 目的地視認後 :26回 (29.lm/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

迷 いや 不 安 を感 じる シチ ュエー シ ョン

感 じた

:

どの道 を指 しているか曖

昧な時。 迷 いや不安 を感 じる場所

:

道 が細 か く枝分 かれ してい る所υ

ふ感があ った こと. 良か った点 は、必ず 目的地 に着 ける とい う安 ′ 悪 か った点 は、 目的地 までの時 間 が どれ くらいかか るの か把握 しに く いこと。 初めての場所 に行 く場合 は相 当時間 に余裕を持 たな い と不安。


‐ ―


実験

2

ラ ン ドマー ク的 目標物 が有 る場合 で 「 らくなび Jを 使用す る

被験 者 E 使用 ツール :ら くなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツクラブ

■歩 行距離 歩行距離

:1220m

:949m(78%) 目的地視認後の歩行距離 :271m(22%) 目的地視認前の歩行距離

■行動 軌跡 目的地 視 認前 :最 初 か らナ ビが示 した最短 経路 を選択す るの ではな く、 自ら選択 した経路 を歩 いてい る。 しか し、経路 を選択す る際には、 目的 地 までの到着予定 時刻 と地図を参考 に している。 目的地 視認後 :時 間が残 り少 なか ったため か、 目的地 へ 迷 うこ とな くア クセ ス しやすい、単純な経路 を選択 してい る。

■歩行速 度 (分 速 ) 目的地 視認前 目的地 視認後

:71m :41m

目的地 視認前後 の歩 行速度変化

:30m

■ナ ビを見 た回数 全体

:21回

:17回 (55.9m/回 ) 目的地視認後 :4回 (67.7m/回 目的地 視認前

)

■満 足度評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

迷 いや 不安 を感 じるシチ ュエ ー シ ョン 曲が る予定 の道 が判断で きない。

あまり感じなかった

: GPSの タイムラグにより、


・ 碁 資 〓 ■ ■ ■ ■ ■ ■ 目 1 一 t

翌 劇 留 コ 贔 こ 匈 重 ボ C コ 榊 懇 業 一 そ 区


L

ゝヽ

、 _\ _____η メ

J / / / / / ′ J

昌 曇 墨 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ・ ■ 〓 ■ 二 r ● て 野 P r ¨ R 豊 E E 冒 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 口 J I

長 響 Ⅸ 棘 御 卜 測 ヽ ポ C 口 細 懇 輝 一 2 ヾ マ 一


被験 者 F 使用 ツール :ら くなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツ クラ ブ

■歩行距離 歩行距離

:1475m

:422m(29%) 目的地視認��� の歩行距離 :1053m(71%)

目的地視認前 の歩行距離

■行動軌跡 目的地視認前 :商 店街 を経路 に選択 しつつ も、最短経路 に準 ず る軌跡 を た どっている。 目的地視認後 :ナ ビに よ って 目的地 までにかか る時間 と街路 の形状が示 され ているため、抵抗 な く遠 くの場所 まで歩 い ている。

■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:72m :74m

目的地視認前後 の歩 行速 度変化

:+2m

■ナ ビを見 た 回数 全体

:61回

:28回 (15.lm/回 ) 目的地視認後 :33回 (31.9m/回

目的地視認前

)

■満足度評価 街歩 き全体 の満 足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は 感 じたか

:

迷 いや不安 を感 じるシチ ュエー シ ョン

感 じな か った

:

方 向や歩 い て い る位置 が

微妙 にズ レる 迷 いや不安 を感 じる場所

■ シー ン記憶 テス ト点数 38所 気

:

車が多 い ところ


翌 邸 g コ ぶ こ 脚 重 ボ C ヽ 経 翠 一 〓 ゛ 図


被験者 G 使用 ツール :ら くなび 目的地 :コ ナ ミスポーツ クラブ ■歩行距離 歩行距離

:934m

目的地視認前の歩行距離 :454m(49%) 目的地視認後の歩行距離 :480m(51%) ■行動軌跡 目的地視認前 :は じめはナビの指示に反 し、商店街を散策 していること から、散策に重点を置 いていたと考 えられる。 しか し途中から目的地へ 到着することを優先 し、最短経路を歩 いている. 目的地視認後 :あ まり目的地から離れることはな く、ゆ っくりと目的地 周辺を散策 している。 ■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:55m :41m

目的地視認前後 の歩行速度変化

:15m

■ナ ビを見 た 回数 全体

:50回

:25回 (184m/回 目的地視認後 :25回 (38.2m/回 ) 目的地視認前

)

■満 足度評価 街歩 き全体 の満 足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じな か った


t

M

ざ 熙 g 〓 ぶ こ 調 ´ S ボ C し ヽ 経 翠 一 0 ヾ 図


怪 製 襄 総 御 小 N S 暮 O o 榊 饉 緊 一 〓 . ヾ 図


被験者 H 使用 ツール :ら くなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツ クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1227m

:392m(32%) 目的地視認後 の歩 行距離 :835m(68%) 目的地視認前の歩行距離

■行動軌跡 目的地視認前 :ナ ビの指示 に忠実 に 、 目的地 までの最短経路 を歩 い てい る。 目的地視認後 :ナ ビによって 与 え られ る街路形状の情報 と実 際の空 間 を 照 らし合わせなが ら経路の選択 を行 っている。

■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:50m :60m

目的地視認前後 の歩 行速度変化

:+10m

■ナ ビを見 た回数 全体

:40回

:29回 (13.5m/回 ) 目的地視認後 :11回 (75.9m/回 ) 目的地視認前

■満足度評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不 安 は感 じた か

:

感 じなか った


翌 ぐ ぎ 〓 編 t 掏 墨 暮 O 〓 榊 摂 輝 ¨ ■ ヾ 図


使用 ツール :ら くなび 目的地 :コ ナ ミスポー ツ クラブ

■歩 行距離 歩行距離

:1373m

:739m(54%) 目的地視認後 の歩 行距 離 :634m(46%) 目的地視認前 の歩行距 離

■行動軌跡 目的地視認前 :街 歩 きに重点をおいてお り、ナ ビの指示 に はあ まりした が っていない。広 い通 りを中心 に歩 いている 目的地視認後 :目 的地 までのアクセ スを考慮 し、単純 な経 路 を選択 して いる.実 験 の終盤 、 目的地到着時刻をオーバー するこ とに対する不安 か ら、ナ ビを見 る回数 が増加 した。

■歩行速 度 (分速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:71m :66m

目的地視認前後 の歩行速 度変化

:5m

■ナ ビを見 た回数 全体

:44回

:22回 (33.6m/回 ) 目的地視認後 :22回 (228m/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体 の満 足度

:

普通

街歩 き中に迷 いや 不安 は感 じたか

:

迷 いや不安 を感 じる シチ ュエー シ ョン

感 じなかった

:

ナ ビを見 ていたが、曲が る

べ き道を通 りす ぎて しまった ことをナ ビを見 て知 った とき。 迷 いや不安 を感 じる場 所

:

三 叉路 で、ナ ビに表示 され た道が どの道

かわか らず、誤 った経 路 を進んで しまった .

■ シー ン記憶 テス ト点数

56点


M

翌 劇 留 コ 贔 t 掏 墨 ボ C ヽ 摂 箪 一 〓 ヽ 図


‐ 一


実験 3

ラン ドマー ク的目標物が無 い場合で 「まよなびJを 使用する

被験 者 J 使用 ツール :ま よなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩 行距離 歩行距離

:1072m

目的地視認前の歩行距離

:7Hm(66%)

目的地視認後 の歩行距離

:361m(34%)

■行動軌跡 目的地 視認前 :目 的地 に到着 す ることを最 優先 としてお り、 まよなびの 指示 に忠実 な経路 の選択を している. 目的地視認後 :目 的地 へ のア クセ スを考慮 し、 目的地周辺 を散策 してい る。

■歩行速 度 (分 速 ) 目的地 視認前 目的地 視認後

:63m :42m

目的地視認前後の歩行速度変化

:21m

■ まよなびを見た回数 全体

:27回

:13回 (547m/回 ) 目的地視認後 :14回 (25.8m/回 目的地視認前

)

■満足度評価 街歩 き全体の満足度

:

楽 しかった

街歩 き中に迷いや不安は感 じたか

:

迷 いや不安を感 じるシチュエーシ ョン

感 じた

:

時間通 りに着 くかどうかが

わからない 迷 いや不安を感じる場所 ■シー ン記憶テス ト点数

30点

:

細 い路地 。人気のないところ


[

All

可 / 1 ノ

・ 長 島 r .                       ・   ¨ ■ ≡

1 i 妻 1 書 〓 ■ ■ ■ 口 ¨ F 籍 一 ・ ト

翠 劇 g 〓 ぶ こ 掏 重 ボ C 一 瓶 懇 さ 一 2 ヽ 図


使用 ツール :ま よなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1060m

:629m(59%) 目的地視認後 の歩行距離 :431m(41%) 目的地視認前の歩行距離

■行動軌跡 目的地視認 前 :目 的地 に到着す る こ とを最 優先 としてお り、 まよなびの 指示 に忠実 な経路 の選 択 を してい る

.。

しか し、途 中で一 度袋小路 に入 っ

て しまい後 戻 りして いる。 目的地視認後 :目 的地 へ のア クセ スを考慮 し、 目的地周辺 を散策 してい る。

■歩行速 度 (分 速 ) 目的地視認 前 目的地視認後

:52m :54m

目的地視認前後の歩行速 度変化

:+2m

■ まよなびを見た回数 全体

:32回

:27回 (23.3m/回 ) 目的地視認後 :5回 (86.2ν 回 ) 目的地視認前

■満足度評価 街歩 き全体の満足度

:

楽 しかった

街歩 き中に迷いや不安 は感じたか 迷 いや不安を感 じる場所

:

:

袋小路

感 じなかった


[

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雪 一                   I ・ 〓 ■ ,¨ サ 一 ほ ■

翌 熙 ご コ 贔 t 調 重 ボ C ヽ 経 翠 一 石 ヾ 区


│ ‐ 一


使用 ツー ル :ま よなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1126m

:696m(62%) 目的地視認後の歩行距離 :430m(38%) 目的地視認前の歩行距離

■行動軌跡 目的地 視認前

:

目的地 に到着する ことを最優先 としてお り、まよなび の指 示 に忠実な経路の選択を している。 しか し、途中 で一度袋小路 に入 ってしまい後戻 りしている.

目的地視認後

:

目的地へのアクセスを考慮 し、目的地周辺を散策.

■歩 行速 度 (分 速 ) 目的地 視認前 目的地 視認後

:63m :48m

目的地 視認前後の歩行速度変化

:15m

■ まよなびを見た回数 全体

:62回

:49回 (14.2m/回 ) 目的地視認後 :13回 (331m/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体 の満足度

:

どち らか といえば楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じた

迷 いや不 安 を感 じるシチ ュエー シ ョン 時間通 りに着 くか どうかがわか らな い 通過 できない場所をナ ビが指 し示 した とき 迷 いや 不安 を感 じる場 所

■ シー ン記憶テス ト点数

41点

:

行 き止 ま り


・ ハ 員 一 T                     ・ ・ ・ ¨ 一

翌 劇 E 〓 欄 t 測 重 奪 C コ 判 摂 望 一 卒 ヽ で 区


‐ 一


被験 者 N 使 用 ツール :ま よなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩 行距離 歩 行距離

:1424m

:577m(41%) 目的地視認後 の歩行距離 :847m(59%) 目的地視認前の歩行距離

■ 行動軌跡 目的地視認前 :目 的地 に到着す る こ とを最優先 と してお り、 まよなびの 指示 に忠実な経路の選択 を している。 目的地視認後 :目 的地 を視認 した直後 か ら一切ナ ビを使 わず、 自由な経 路 の選 択を して いた。 同 じ実験 を した 4人 と比較 す る と、 目的地視 認 前 の歩行距離 は最 も短 か ったに もか かわ らず、全体 の歩行距離 は 4人 の 中 で一 番長 か った。

■歩 行速度 (分速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:72m :61m

目的地視認前後 の歩 行速 度変化

:1lm

■ まよなびを見 た回数 全体 :21回

:20回 (288m/回 ) 目的地視認後 :1回 (8471m/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じなか った


翠 ぐ ご 〓 贔 t 測 惚 ボ C z ヽ 摂 軽 一 Ю ∞ ヾ 図


[

M

p 声 ち

■ コ Ⅸ ヽ 知 ホ 調 重 富 ざ 一   C   z ヽ   摂   輝   一 c ∞ , ヾ 一 図 樹 常 椰 織 節 目 屋 ■ ■ ■ ■ 目 ・ 〓


実験 4ラ ン ドマー ク的 目標物 が無 い場合 で「らくなびJを 使用 J 被験者 M 使用 ツー ル :ら くなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1205m

:950m(79%) 目的地視認後の歩行距離 :255m(21%) 目的地視認前の歩行距離

■行動軌跡 目的地に到着する ことよ りも、街路空間の散策に重点

目的地視認前

を置 いている。 ナ ビの指示 にはほとん ど従わず、 自由 な経路選択を行 っている。 目的地視認後

:

目的地へのアクセスを考慮 し、目的地周辺を散策.

■歩行速 度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:67m :44m

目的地視認前後 の歩 行速 度変化

:23m

■ナ ビを 見た回数 全体

:90回

:68回 (14.Om/回 目的地視認後 :22回 (H.6m/回 ) 目的地視認前

)

■満足度評価 街歩 き全体 の満 足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じなか った

迷 いや不安 を感 じるシチ ュエー シ ョン ナ ビの位置 と現在位置 がずれ ている とき 迷 いや不安 を感 じる場所

■シー ン記憶 テス ト点数

38点

:

目的地周辺


[

署           〓 ■ 卜 一 〓 疑 弊

t 響 漂 ヽ 御 小 測 施 ボ C Σ 半 摂 輝 一 ∝ ∞ ヾ 区


被験者 0 使用 ツール :ら くなび 目的地 :美 容室 クラプ

■歩行距離 歩行距離

:983m

:631m(64%) 目的地視認後 の歩行距離 :352m(36%) 目的地視認前 の 歩行距離

■ 行動軌跡 目的地視認前 :あ る程度はナ ビの指示 に従 ってお り、最短経路 に準ず る 経路 を選択 しているが、商店 街 を長 く通 ってい る 目的地視認後 :目 的地へ のア クセスを考慮 し、 目的地周辺を散策 してい る.

■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:53m :44m

目的地視認前後 の歩行速度変化

:9m

■ナ ビを見 た 回数 全体

:43回

:35回 (18.Om/回 ) 目的地視認後 :8回 (44.Om/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体 の満 足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

迷 いや不安 を感 じるシチュエー シ ョン

感 じなか った

:

ナ ビの 位置 と現在位置 がず

れ ている とき 迷 いや不安 を感 じる場所

■ シー ン記憶 テ ス ト点数

51点

:

交通量 の多い場 所


t

M

雪 一                       一 〓 ,■ 一 一 F ■ 赫 秤 r 鳩 い

翌 S E Ш 続 t 測 ´ ミ ボ C o ヽ 経 蝉 ¨ N ヽ 図


´ t t ¨

一一

t 製 蛋 終 つ 卜 掏 重 ボ O o 榊 摂 経 一 〇 ヾ 区


被験者 P 使用 ツール :ら くなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1087m

:589m(54%) 目的地視認後 の歩 行距 離 :498m(46%) 目的地視認前 の歩 行距 離

■行動軌跡 目的地視認前 :道 幅の広 い 道 を選択 して歩 いている。 目的地視認後 :道 幅 の広 い 道 を選択 して歩 い てい る。 ナ ビに 表 示 され る地 図情報 と時 間 か ら、計画性のある経路 の設計 を していた。

■歩行速度 (分速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:46m :52m

目的地視認前後 の歩行速 度 変化

:+6m

■ナ ビを 見た回数 全体

:33回

:23回 (2561r1/回 ) 目的地視認後 :10回 (49.8111/回 ) 目的地視認前

■満 足度評価 街歩 き全体 の満 足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じた

迷 いや不安 を感 じるシチ ュエー シ ョン 踏切 な ど、ナ ビが予測で きな い 因子 迷 いや不安 を感 じる場所

■シー ン記憶 テス ト点数

38点

:

曲が り角・ 奥 が見通せな い道


ご 熙 ぎ 工 翻 こ 掏 重 f C L ヽ 摂 経 一 3 ゛ 図


被験者 Q 使用 ツール :ら くなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩行距離 歩行距離

:1341m

:631m(47%) 目的地視認後 の歩 行距 離 :710m(53%)

目的地視認 前の歩行距 離

■行動軌跡 目的地視 認前 :ナ ビの 指 示 には従 わず、 自 らの意思 で経路 を選択 して いる。 道 幅 の広 い道 を選択 して進 んだ あ と、商店 街 か ら外れ な い ような経路 を選 択 している. 目的地視認後 :比 較的大廻 りで、人通 りの多 い道 を選択 して散 策.

■歩行速 度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:63m :71m

目的地視認前後の歩行速 度変化

:+8m

■ナ ビを見 た回数 全体

:27回

:15回 (42.lnげ 回) 目的地視認後 :12回 (592m/回 ) 目的地視認前

■満足度 評価 街歩 き全体 の満足度

:

楽 しか った

街歩 き中に迷 いや不安 は感 じたか

:

感 じなか った


[

M

翠 ぐ ぎ 〓 翻 こ 測 施 ・ 暮 一 一 O o 枷 懇 輝 一 筆 ヽ ・ ヾ 一 区 ・ ・


被験 者 R 使用 ツール :ら くなび 目的地 :美 容室 クラブ

■歩 行距離 歩行距離

:H71m

:859m(73%) 目的地視認後 の歩 行距離 :312m(27%)

目的地視認前 の歩 行距離

■行動軌跡 目的地 視認前 :不 自然 な後戻 りがあ る こ とや、 目的地 を 1回 日で見 つ け る ことがで きな か った こ とな どか ら、 ナ ビの使 用 に 対 して混乱があ った もの と考 え られ る。 目的地視認後 :目 的地 へのア クセスを考慮 し、 目的地 周辺を散策 .

■歩行速度 (分 速 ) 目的地視認前 目的地視認後

:66m :47m

目的地視認前後 の歩行速 度変化

:19m

■ナ ビを見 た回数 全体

:53回

:41回 (21.Om/回 ) 目的地視認後 :12回 (26.Om/回 ) 目的地視認前

■満足度評価 街歩 き全体の満足度

:

楽 しかった

街歩 き中に迷いや不安は感 じたか

:

感 じた

迷 いや不安を感 じるシチュエーシ ョン ナビの位置 と現在位置がずれている 迷 いや不安を感 じる場所

:

マ ップ上に目印のない交差点


[

An

工 薇 籠             ・ I ,ヽ ■

翌 駅 留 Ш 級 ど 測 重 ボ C γ ヽ 経 蝉 一 f ヽ 区


5:分 析・ 考察


5.1:歩 行距離 について 実験 1『 ラン ドマー ク的 ‖標物 がイ∫る場合 で

~ま

よなび」を使用す る』

実験では以下のような結果が得 られた。

表 5.1:実 験 薔 nttA 饉

1

目的地視認前後の歩行距離

瑯剛馴郎,I. 目的■蘭 1016

彎,F暉 ■.` 口 遇椰捜●■ 麟 議 951 "摯 '藝00ヽ 2St 1304

400

1740 1553

" 3b● "

400

:114

`31

1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 0

図 5.1:実 験

1

被験者の全歩行距離 の平均 は

目的地視認前後の歩行距離

1491mで あった。

目的地視認 までの歩行距離 の平均値は 456mで 、各被験者間で数値の 分散 はあまり見 られなかった。 目的地視認後の歩行距離の平均値 は 1034mで 、各被験者間で数値 の分 散が見られた。これは被験者 の歩行速度が影響 しているためである。


実験 2『 ラン ドマー ク的 目標物が有る場合 で「らくなび」を使用するJ 実験では以下のような結果が得 られた。 表 5.2:実 験 2 f7■ ■tⅢ :

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目的地視認前後 の歩行距離

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図 5.2:実 験 2 目的地視認前後の歩行距離

被験者の全歩行距離 の平均値は

1246mで あった。

目的地視認 までの歩行距離の平均値 は 591mで 、各被験者間に数値の 分散 が見られた。 目的地視認後 の歩行日1離 の平均値は 655mで 、各被験者 1間 で数値 の分 散 が見 られた。 これは被験者の行動パ ター ンと歩行速 度の違いが影響 しているためである。


実験 3『 ラン ドマー ク的目標物が無 い場合で「まよなび」を使用す る』 実験では、以下のような結果が得 られた。

疇 鵬 一

い い い 軸 一

田 Ⅲ = 一

= ふ

1800 1600 1400 1200 1000 800 600

400 200 0 J

図 5.3:実 験 3

K

L

目的地視認前後の歩行距離

全歩行距離の平均値は 1171111で あった。 目的地確認 までの歩行距離の平均値は 653inで 、各被験者間の数値の 分散 はあま り見 られなかった。 目的地視認後の歩行距離の平均値 は 517mで 、各被験者間で数値の分 散が見 られた。


実験 4『 ラン ドマー ク的目標物 が無 い場合で「ら くなび」を使用す る』 実験では、以下のような結果が得 られた。 5.4::実 験 4 12● ,

000` :

7

i340 ::ン

:1

悧 仰 輛 出 的 一

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251 952

411 ,10

■ 一

]11.

= 瀑 い い な

1800 1600

1200 1000 800

400 200 0

図 5.4:実験 4

目的地視認前後 の歩行距離

全歩行距離の平均値 は 1158mで あった。 目的地確認 までの歩行距離の平均値は 732mで 、各被験者間で数値の 分散が見られた。 目的地視認後 の歩行日i離 の平均仙は 425mで 、各被験轟 INで 数仙 の分 散 が見 られた。


実験 1と 実験 3を 比較する。 実験 1と 実験 3は 共通 して、目的地視認前の歩行距離 とい う項目にお いて、各被験者間の数値の分散が少 な く、いずれの被験者も共通 して、 目的地までの最短経路か、それ に準ずる経路を歩行 している.こ の理由 として、被験者は まよなびの使用により 早 く目的地 に着 くこと "を ま ず優先 し、その後 余 った時間を使 って周囲を散策する "と い う行動パ ター ンが生 じたためであると考えられる。よって、 この 2つ の実験結果 か ら、半自由散策行動 において、目的地 までの方向 と距離だけの情報掲 示 は、使用者 に経路を自由に開拓 させる余裕を与 えるのではな く、目的 地 に行 くとい うことを優先させ、散策行動時における自由度を狭め るこ とがわかった。 1300 1ば に,

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実験 3の 方 が 目的地 までの距離が長 いに もかかわ らず 、全体の歩行距 離 の平均値 が実験 1の ほ うが長 い理 由 につ いては 、 目的地周辺の コ ンテ ンツの種類 の差 が影響 してい るよ うに思 われる。実験 1の 目的地である コナ ミスポ ー ツセ ンターの周辺 は住宅地 であ り、被験 者 の関心を引 くよ うな コンテ ンツが 少なか ったため、歩行距離が伸び た と考 え られる。逆 に実 験 3の 目的地 である美容室 クラプの周辺には駅前 か らの商店街 が広 が っているため、被験者の興味を引 くオ ブジェク トが豊富だ った。 下北沢の場合 、実験 1・ 3か ら ラ ン ドマー クの有 無 が半 自由散策行 動 に及ぼす影響 "を 明 らかにす る ことはで きなか った。 しか し 目的地 視認後の歩行距 離 "に ついては 、 目的地 周辺 にあ る コ ンテ ンツの違いに よ って差異 が生 じる ことがわか った。


実験 1と 実験 2を 比較する. :L l〔 .30

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実 験 1で は 目的地 視認前 の歩 行距離 とい う項 目にお い て、各被験 者 間 の数 値 の分散 が少 ないが、実験 2で は 同項 目におい て数値 の分 散 が 見 られ る。 この理 由 として、 被験 者 が 使 用 したナ ビゲ ニ シ ョンツー ル が発 信 す る情報 の種類・ 量 の違 い に よ って、 被験者 の 行動 パ ター ンに 変化が現れたため である と考 え られ る。


実験 3と 実験 4を 比 較す る

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2と 同様 に、まよなびを使用 している実験 3で は 目的地視認

実験 4で は数値の分散 が見 られる。 前の歩行距離に分散 は見 られないが、 よって実験 3と 実験 4の 比較からも、 目的地視認前の半 自由散策行動 において まよなび "よ りも らくなび "の 方が利用者の経路選択時の 自由度を向上させる ことがわかった。

以上の結果から、 目的地 へ の最短ルー トと到達時間を掲示するナ ビ ゲー シ ョンは、一見すると歩行ルー トを限定 しているように見えるが、 半 自由散策行動時においてはナビ利用者 に心理 的な余裕をもた らし、経 路選択 の自由度を向上させることがわかった.


被験者 Rを 例 として挙げる。

図 5.8:被 験者 Eの 歩行経路 とナビ参照地点

被験者 Eは 目的地視認前の歩行 において、 らくなびを参考 には して いるが 、らくなびが提示 した経路 には したがっていない (図

5.8)。

らく

なびによって到着時間・ 目標 までの経路 が明確に与えられていることで 心理的ゆとりが生 まれ、目的地に到着 するまでの時間を有効 に使 うこと ができるようになったと考 えられる。


52.1:ナ ビを見 る頻度につ い て ナ ビを見 る頻度 は以 下の よ うな結果 とな った. 表 5.5:ナ ビを見 る頻度一覧 と実験別平均値 機摯 ● 婁 ● 1

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ナ ビを見 る頻度 は 、 各 々の行動特性の違 いが 因子 として非常 に 大 きい。 その ため、すべ ての実験を違 う被験者 で行 った今回の実験 では、 まよな び と ら くなびで明確 な差 はみ られなか った。


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522:歩 行速度 につ い て 目的地視認前後 の歩行速 度変 化 は以下の よ うにな った

図 5.9:目 的地 視認前後の歩行速度変 化一 覧 全体的 に見 て、 目的地 視認後 は被験者 の歩行速 度が下が る傾 向にあ っ た .そ して、その減少 の 度 合 いは 20%以 上 の 大 きな変化 であ る こ とが 多 い (表 56)。 この理 由 と して、目的地視認後 は精神的な余 裕 か ら道草 行動 を とる被験者が多か った為 と考え られ る=ま た 、歩行速 度 が上がっ た人 と下が った人で 目的地 視認後 の歩行距離を上ヒベ てみ る と、下が った 人の平均歩 行距離 が

490mな のに対 し、上 が った人の平均 歩 行 距離 は

839mで あ った.こ の こ とか ら、歩行速度 が上が った人の多 くは 目的地 視認後 に長距離 の散策 を行 って いた ことがわか った. 今回の実験 では、ナ ビが 与 える情報の種類の違 い と、 目的地 視認前後 の歩行速度 の変化に因果 関係 を見出す こ とはで きなか った

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5.3:満 足度評価 実 験 後 に 行 ったア ンケー トか ら、いずれ の ナ ビゲー シ ョンツー ル で も 楽 しさ "に 対 して高 評価 を得 る こ とがで きた。 しか しなが ら、ナ ビ ゲー シ ョンツー ルを使 う際に 不安 "に 思 った被験者の数 は以 下 の よ う にな った。

1:2人 実験 2:0人 実験 3:2人 実験 4:2人 実験

/ / / /

4人 (50%) 5人 (0%) 4人 (50%) 5人 (40%)

不安 に思 った被験者 の数 は、 まよなびが 8人 中 4人 (50%)、 らく なびが

10人 中 2人 (20%)と 、まよなびを使用した散策はらくなび

を使用 した散策 よりも不安を感 じた被験者 が多かったことがわかった。 まよなびを利用する被験者 が不安 に思 った理由として一番多かったの は、袋小路 に入ってしまうことに対する不安だった。実際、今回の実験 でも 4人 の被験者が袋小路へ と入 り、きた道をもどっている。アンケー ト調査で不安を感 じると答えた 4人 はこの 4人 である。 らくなびを利用する際に不安要素 としてあι ヂられた点は、ナビの精度 に関する問題だった。ナ ビ上の現在地 と自分が実際にいる場所 が正確に 一致 しないことが、 一部の利用者にとって大きな不安要素 となっていた。 ここで注 目すべ きは、実験 2で は不安を感 じた人が全 くいなかったのに 対 し、実験 4で は 5人 中 2人 が不 安 に感 じたという点である。この理由 は、ラン ドマー ク的な目的地の場合、ナビの精度があまり高 くなくても 目的地を見つけることができるが、目的地がわか りに くい建物だった場 合、ナ ビゲーションの精度の悪 さが原因で目的地の発見が困難 となって いたためであると考え られる。地図情報 と現在位置 という情報提示は、 目的地が非ラ ン ドマー ク的存在だったときには、より正確 さが要求 され るとい うことがわかった。


5.4:シ ー ン記憶 テス ト

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実験の翌 日に行ったシー ン記憶テス トの結果か ら、まよなびを使用 し た人よりも、 らくなびを使用 した人のほうが、通 った道の風景を平均的 によ く記憶 しているとい うことがわかった (図 510)(図 5H)。 目的 地 までの時間 。地図情報 。経路など多くの情報を与 えているら くなびは、 方向と距離 しか与えないまよなびよりも、使用者 によ り多 くの安心感を もた らす。そのため、 らくなび使用者 はまよなび使用者 よ りも街を見る 心理的余裕が大きかったため、以上のような結果が得 られた と考えられ る。


6:ま とめ


6.1:研 究 の まとめ ■歩 行距離 ・ 目的地 視認前の歩行距離 まよなびを使用 した実験 では、各被験者 間 で歩行距離 の差があ ま り見 られ なか ったのに対 し、 らくなびを使 用 した実験 では、歩行距 離 に分散 が見 られた.こ の こ とか ら、半 自由散策行動 時 における ま よなびの使用は 目的地へ の至J着 を優先 させ 経路選択の 自由度を狭 め る ことがわか った。一方 らくなびは、使用者 に多 くの情報 を与 え る こ とで心理 的ゆ と りを もた らす ことがわか った。

・ 目的地 視認後 の歩行距離 目的地周辺 の コンテ ンツの違 いが 、 目的地視認後の歩行距離 に影 響 してい る ことがわか った。 目的地周辺 が商店 街 である場合に上ヒベ て、住宅 街 である場合のほ うが歩行距離 が長 くなる とい う結果が実 験 か ら得 られた。

■歩 行速 度 目的地 視認後 は被験 者の歩行速 度 が下がる傾 向 にあ った。歩行速 度 が上 が った人の多 くは 目的地視認後 に長距離 の散策を行 っていた こ と がわか った。今 回の実験 では、ナ ビが与 える情報の種類 の違い と、 日 的地視認前後 の歩 行速 度の変化 に因果関係 を見 出す ことはで きなか っ た。

■ナ ビを見 る頻度 ナ ビを 見 る頻度は、各 々の行動特性 の違 いが 因子 として非常 に大 き いため 、 まよなび とらくなびで明確 な差 はみ られなかった。

■満足度評価 いず れ のナ ビゲー シ ョンツー ル で も高 い 楽 しさ "の 評価 を得 る こ とが で きた が、 まよなびにつ い ては "不 安 "を 感 じる と答 えた人 も多 か った。 その中で特に 目立 ったのは、袋小路 に入 って しまうことに対 す る不安 だ った。 らくなびにつ いては 、 目的地 が非 ラン ドマー クだ っ た ときに、ナ ビの精度 に関す る問題 が指摘 され た。

■シー ン記 憶 テス ト まよな びを使用 した人 よ りも、らくなびを 使 用 した人のほ うが、 通っ た道 の風 景 を平均的に よ く記憶 していた。


62:展 望 と課題 本研究 では、ナ ビゲー シ ョンツールが掲 示す る情報 の種類 と半 自由散 策 における満 足度の関係 を明 らかにす るこ とで、街歩 きツー ル と しての まよなび とらくなびの有用性 を比較 した。 しか し、研究 を進め てい くう ちに、実験 に関す る様 々な課題 が生 じた。 これ らの事項を踏 まえた上 で、 今後の展望 と課題 につ いて以 下 に記す。

今後 の展望 と課題

・ 被験者 の数 今 回の研究 では実験 ひ とつ に対 して 4∼ 5人 、計 18人 の被験 者 に協 力 して もらったが、 この 人数 ではデー タが不 足 していた。 と くに 、ナ ビ の参照 回数 と、らくなび使用 時 の行動 パ ター ンには個人差 があ ったため、 この デー タ数 ではナ ビゲー シ ョンの種類 との関係 を明 らかにす る こ とが で きなか った。被験者の数 を増やす ことによ って解 決す る と思 われ る. 。歩行実験の時間設定 本研究 では 目的地 到着 までの時間を 20分 と設定 したが、 この 時間設 定が実験の結 果 に影響 してい た よ うに思 う。 まよなび使用者 は 目的地を 視認 してか ら自由散策 を行 う とい う結果が出たが、時間が さ らに多い場 合に どうなるかを明 らか にす る必要があ る. 。目的地の選定 本研究 では 2箇 所 の 目的地 (ラ ン ドマー ク・ 非 ラ ン ドマー ク)を 設定 したが、 目的地 までの到達距 離 と目的地周辺 の場 所性 が異 な っていたた め、 それ らが実験結果に影響 して しまった。実験 とは関係 ない 因子をな るべ く少な くす る必要 があ る。

・ ナ ビを見 る頻 度 実験 において 、ナ ビを 見 る タイ ミングや頻度 に関 して具体 的な教示を 行 わなか ったが、その結果デー タに個人差 が出す ぎて しまい、ナ ビの種 類 との関連性 を見 出す こ とが で きなか った。今後 はナ ビの 参照 方 法 につ いて具体 的な教示 を行 う こ とで、ナ ビの参 照 と場所性 の関係性 を 明 らか に したい.


7 :お わ り│こ


謝辞 まず 、卒論を直接指 導 を して くだ さ った情報空 間 ゼ ミの皆 さん、本 当 に あ りが とうござい ま した。 テー マ す らなかなか決め る こ とが できず 、 迷 惑 ばか りかけていた僕 ですが、皆 さんが見捨 てず に指導 して くだ さっ たおかげで、無事 O)│こ 卒論 を書 き終 え る ことがで きま した。 人生 の先 輩 と して色 々な ことを教 えて くれ た菊池 さん。研究 に行 き詰 まった とき は よ く相談 に乗 って くれ て、入院 中 に もいろいろ助 けて くれ たオカ タツ さん。多忙 に もかかわ らず実験 に来 て くだ さった奥津 さん .と て も参考 にな る話を聞かせ て くれた遠田 さん。話 を よ く聞 いて くれ て、いつ も前 向 きな コメ ン トでや る気を出 させ て くれ たスギ タツ さん。街歩 きにつ い て 一 緒 に考 えて くれた井 上 さん。 同期 の ま― し― 、千葉 君 、石丼 くん。 そ して、最初か ら最後 までず っと面倒 を見 て一 緒 に考 えて くれ て、提 出 日にぶ っ倒れ た ときに も面倒 を見 て くれ た太輔 さん、本 当 にあ りが とう ござい ました。

そ して、困 った ときに指導 して くだ さった先生 方、本 当 にあ りが とう ござい ました.遠 く離 れ た石垣島か らも、 ツイ ッター や メール で僕 らを 助 け て くれ ていた渡辺 先 生 .テ ー マ が 決 め られ ない とき親身 に相 談 に 乗 って くれて、適切 な指 導を して くだ さった長 澤先 生 .退 院後、卒論提 出 までの計画 を一 緒 に考 えて下 さった林 田先生、本 当にあ りが とうござ い ま した。

八王子で とて も親身 にな って相談 に乗 って くれた木戸 さん とが っき― さん。あん ま り口には 出 さないけ ど、実 はす ご く心配 して くれ てた (か も しれな い)お っち― さん。違 うゼ ミなのに、研究室 こな くな った僕 を 心 配 して電話 かけて くれた神成 くん。 返信忘れがちな僕をなん ども飲 み 会 に誘 って くれた ヨゴち ゃん。絵 の話題 で盛 り上が ったの で い― 。 み ん なみんなあ りが とう

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そ して、入院騒 ぎでは ご迷惑をお かけ して しまい 、本 当に 申 し訳あ り ませ んで した。

最後 に、 ここまで学業 を させ て くれ た両親に感謝の意を表 します。

2010/11/09 向野


参考文献

1)日 色 真帆 ,原 広司 .門 内 輝行 :迷 いと発見を含んだ問題解決 とし

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:GPSナ ビゲー

ションを用 いた経路探索の研究 :経 路の記憶 に与 える影響 :学 術講演梗 概集 El,建 築計画 I,各 種建物・ 地域施設 ,設 計方法 ,構 法計画 ,人 間工 学 ,言 十画基礎 2006,1051-1054,2006-07-31 3)林 裕希 :ナ ビゲーションによる情報提示が散策行動 に与 える影響 4)砂 金 員司 ,長 澤 泰 ,岡 ゆか り ,伊 藤 俊介 :街 路 における散策行動の 構造 について :学 術講演梗概集 .El,建 築計画 I,各 種建物・ 地域施設 ,

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資料編


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自由散策空間での行動ナビゲーションに関する研究