オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証― Effect of stress reduction of walking on passage with sensory stimulation in office
001
はじめに
はじめに
「 目 を つ む っ て 歩 く と い つ も の 道 が い つ も よ り 見 え る 」 高校時代、有り余ったエネルギーは帰り道にも刺激を求めていた。 いつもの駅で下車すると、帰りを急ぐ人々が過ぎ去るのを待って、7 分間の挑戦が始 まる。 目をつむり、一歩一歩確認しながら前に進む。普段は気にもしていないものが、見え て く る 。床 の 硬 さ や 目 地 の 間 隔 、段 々 遠 の い て い く 電 車 の 音 、山 か ら 聞 こ え る 虫 た ち の 声 、 夕飯時のおいしい香り…… 住み慣れたまちに新たな発見がある。すると、どこからか更なるエネルギーが体に湧 き上がってくるのだ。
そんな私の小さな楽しみを、日常を忙しなく生きる人々へオススメしようと思い、こ の研究は始まった。
002
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
目次 Index
003
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
目次
はじめに
2
目次
3
1 部 : 論文編
8
1 章 : 序論
9
1 用語の定義
10
2 研究目的
11
第
第
第
2 章 : 研究背景
1 スヌーズレンと空間
12 13
1-1 スヌーズレンとは
13
1-2 スヌーズレンの発展
14
1-3 感覚刺激建築事例の紹介
16
2 オフィスワーカーのストレスと疲労
19
2-1 オフィスワーカーとストレス
19
2-2 オフィスワーカーと VDT 作業
20
2-3
VDT 作業と疲労
24
2-4
経営者の義務
25
2-5
オフィスの分散化と集中化
27
3 既往論文
28
4 本研究の位置づけ
30
4-1
既往論文との関係
30
4-2
今後のオフィス設計への指針
31
004
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
目次
第
3 章 : 研究方法
1 研究フロー
2 実験概要 2-1 実験場所
32 33
34 34
2-2 被験者
34
2-3 実験日程
34
3 実験空間
35
3-1 感性廊下
35
3-2 普通廊下
41
3-3 執務室 4 効果の計測項目
42
43
4-1 計測項目について
43
4-2 精神ストレス指標 (LF/HF)
44
4-3 ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 )
45
4-4 気分評価 (POMS 短縮版 )
47
4-5 身体疲労 ( 自覚症状調べ )
50
4-6 視力検査
52
4-7 生産性 ( 計算作業量 )
53
4-8 主観評価 ( アンケート A,B)
54
5 実験詳細
59
5-1 タイムスケジュール
59
5-2 被験者への教示
60
6 参考実験
63
6-1 参考実験概要
63
6-2 参考実験計測方法
64
005
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
目次
第
4 章 : 結果と分析
1 集計 1-1 集計方法
66 67
1-3 ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 )
73
1-4 気分評価 (POMS 短縮版 )
76
1-5 身体疲労 ( 自覚症状調べ )
81
1-6 視力検査
85
1-7 生産性 ( 計算作業量 )
86
1-8 主観評価 ( アンケート A,B)
88
1-9 結果の一覧
95
3 結果のまとめ
5 章 : 考察とまとめ
1 考察
66
1-2 精神ストレス指標 (LF/HF)
2 感性廊下の各装置の効果 ( 参考実験 )
第
65
96
97
98 99
1-1 各計測項目の結果の整理
102
1-2 精神ストレス指標 (LF/HF) の考察
102
1-3 ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 ) の考察
102
1-4 気分評価 (POMS 短縮版 ) の考察
102
1-5 身体疲労 ( 自覚症状調べ ) の考察
102
1-6 視力検査の考察
103
1-7 生産性 ( 計算作業量 ) の考察
103
1-8 主観評価 ( アンケート A,B) の考察
103
1-9 参考実験の考察
103
2 まとめ 3 展望
105
006
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
104
目次
第
6 章 : 終わりに
1 おわりに 2 謝辞
第
2 部 : 資料編
108
109
113
007
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
107
第一部 Part Ⅰ
論文編 Main Chapter
008
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 1 章
序論
Chapter 1
Outline
1. 用語の定義 2. 研究目的
009
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 1 章 序論 1.1. 用語の定義
1.1. 用語の定義 1.1.1. 感性廊下 今回の実験において、筆者が用意した廊下空間。 人間は普段の生活で環境を知覚する際に、五感の中 でも視覚情報を多く利用しているとされている。とく に、現代オフィス環境ではその傾向が顕著である。そ れに対して、照度を極力落とすことで、他の刺激を意 識 さ せ る よ う に し た 廊 下 。な お 、聴 覚 、嗅 覚 、触 覚 の 様 々 な感覚刺激をより意識させるための特殊な装置を設置 した。装置の詳細は、3.3.1 で示す。 ※感性とは 物事を感じる能力。感覚で知覚したものに対する評 価判断能力である。
1.1.2. 普通廊下 今回の実験において、感性廊下と比較して用いた廊 下。モノの置かれていない、カーペット床の白壁の廊 下。詳細は、3.3.2. 普通廊下で示す。
1 . 1 . 3 . ストレス 有害な環境因子によって生体に生じた歪みと、それ に対する防御反応のこと。もともとは、物理学に使わ れていた言葉だが、カナダの生理学者であるハンス・ セ リ エ 博 士 が 1 9 3 6 年 に イ ギ リ ス の 科 学 雑 誌「 n a t u r e 」 誌に「ストレス学説」を発表したことから、この言葉 が使われ始めた。 しかし、近年、精神的ストレッサーの意としてスト レスという言葉が用いられることが多い。
1.1.4. 疲労 疲労は生体における何らかのひずみ。人間の生理的 活動にも変化をきたし、機能の変化、物質変化、主観 的訴え、能率の変化などを生じるもの。
1.1.5. 気分転換 それまで行っていた作業や行動とは違う事をして気 分を変えることをさす。また気分を落ち着かせる事に より作業や行動に戻った際により作業を行いやすくす る効果がある。 010
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 1 章 序論 1.2. 研究目的
1.2. 研究目的 本研究では、オフィスでの、ストレス軽減・生産性 回復を目的とした、感覚刺激のある廊下を提案し、そ の効果を実験により明らかにする。これによって、オ フィス内での多様な執務行為に応じて、よりよい心身 の状態への変化を促す移動空間の設計に役立てること を目的とする。
011
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章
研究背景
Chapter 2
Research Background
1. スヌーズレンと空間 2. オフィスワーカーの ストレスと疲労 3. 既往論文 4. 本研究の位置付け
012
オフィスワーカーの歩行によるストレス軽減の研究 ―感覚刺激のある廊下の効果の検証―
第 2 章 研究背景
2.1.1. スヌーズレンとは 参考文献
ス ヌ ー ズ レ ン (snoezelen) と は、1970 年 代 に オ
( 文 2.1.)
ランダに始められた障害児者への新しい関わり方の理
姉崎弘 : 英国における障害児者へのス
念であり、感覚障害と学習上のさまざまな障害のある
ヌ ー ズ レ ン の 福 祉 実 践 ―WORCESTER
人々に、光、音、におい、振動、温度、触覚の素材な
SNOEZELEN CENTER の 取 り 組 み ―; 三
どを組み合わせたリラクゼーションとレジャーの施設
重大学教育実践総合センター紀要 第 24
を提供するものである。スヌーズレンの基本となる考
号 ,pp.121-pp.126,2004 年
え方は、利用者と家族、ないし介護者が相互に共感し
2.1. スヌーズレンと空間
2.1. スヌーズレンと空間
合いながら関わり、相互に楽しい感覚的な経験を通じ て、信頼とリラクゼーションに満ちた雰囲気を創り出 すところにある。スヌーズレンの環境に身を置くこと は、特に知的な活動を必要とはせず、人間の持ってい る原始的な感覚をやさしく刺激することによって、脳 の機能を活性化するものである。( 文 2.1.) 参考文献 ( 図 2.1)
図 2.1、図 2.2 は、スヌーズレン空間の様子を表し たものである。
http://www.droomdal.nl/gastenboek/
( 図 2.2) http://www.autismhellas.gr/en/Spaces. aspx
図 2.1. スヌーズレン空間の様子 1
図 2.2. スヌーズレン空間の様子 2
013
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
スヌーズレンは現在、ヨーロッパを中心に、アメリ 参考文献
カ、カナダ、アジアなど、世界 30 カ国以上に広がっ
( 文 2.3)
ている。先進のヨーロッパでは、知的障害者だけでは
山口有次 , 横田善夫 , 渡辺仁史 : スヌーズ
なく、痴呆の高齢者、精神障害者、身体障害者から健
レン空間に関する建築計画学的研究 ; 学
常者まで、様々な人々がスヌーズレンを利用するよう
術講演梗概集 . E-1, 建築計画 I, 各種建物・
になっている。小児病院、精神病院、一般病院やリハ
地域施設 , 設計方法 , 構法計画 , 人間工学 ,
ビリセンター、ホスピス、デイケアセンター、コミュ
計画基礎 ,pp.415pp.-416 ,2004 年
ニティセンター、一般の幼稚園、小中学校にまで広が
2.1. スヌーズレンと空間
2.1.2. スヌーズレンの発展
り、あらゆる人が利用し、心地よい時間を過ごす場と ( 文 2.4)
認知されるようになっている。また、大規模なスヌー
日本スヌーズレン協会
ズレンセンターもでき、広域的なスヌーズレン拠点と
http://snoezelen.jp/snoezelen.html
して利用されるとともに、スタッフ育成の役割も担っ ている。 イ ギ リ ス の WORCESTER SNOEZELEN CENTER では、町のコミュニティーホールの役割を果たしてお り、疲れた人、お年寄り、障害がある子ども、勤め帰 りのサラリーマン、色々な人がいろいろな目的で利用 しに来る。ロビーでは、お茶を飲みながら、コミュニ ティーの人たちが知り合い、励ましあい、和むなど、 スヌーズレンがリラックス ・ サロンのように気軽に利 用されている。 一 方 、日 本 で は 、島 田 療 育 セ ン タ ー が 、1 9 9 0 年 か ら 、 手作りのスヌーズレンのような活動を臨床心理科で開 始し、その後本格的なスヌーズレンを病棟やデイケア センターの活動に取り入れていった。1999 年 10 月 には日本スヌーズレン協会が設立され、2000 年頃か ら、知的障害者施設を中心にスヌーズレン空間を設置 す る と こ ろ が 急 増 し た。 同 協 会 に よ る と、 国 内 に は 30 ∼ 50 カ所のスヌーズレン空間があるが、そのほ とんどは、知的障害者施設であり、ヨーロッパのよう な広がりはまだみられない。ようやく高齢者向けの空 間 と し て 着 目 さ れ る よ う に な っ た 段 階 で あ る 。( 文 2 . 3 , 文 2.4)
014
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
う に、 現 代 の 日 本 の 日 常 的 な 空 間 に 比 べ て、 楽 し げ で、 非 日 常 的 な も の も 多 い が、 セ ン ソ リ ー ガ ー デ ン 参考文献
(sensory garden) と呼ばれている庭園のようなスタ
( 図 2.5)
イ ル も あ り ( 図 2 . 5 , 図 2 . 6 )、 い ず れ も 、 五 感 を 積 極
http://www.riverside-leisure.co.uk/
的に使って楽しむようにできている。現代のライフス
hexham-views/default.htm
タ イ ル は 、人 工 的 な 環 境 の 中 で 生 活 す る 時 間 が 長 い が 、
2.1. スヌーズレンと空間
スヌーズレン空間として作られたものは写真のよ
その環境の多くは機能面を重視して作られることが多 ( 図 2.6)
く、人の感覚の限られた部分のみを使うように偏った
http://www.sauterelle.co.uk/
ものが多い。ストレス軽減や気分転換のために、人の
CedarSchool_5Senses.htm
気分状態を「変化」させることが重要であると考える と、普段使っていない感覚を使う場面を積極的に、取 り入れることも重要ではないだろうか。機能面から、 すべての場面に取り入れるのは現実的ではないが、行 動のリズムの中で、休憩にあたる場面をうまく取り上 げ て 、展 開 す る こ と が で き れ ば 有 効 で は な い だ ろ う か 。
図 2.5. センソリーガーデンの様子 1
図 2.6. センソリーガーデンの様子 2
015
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
感覚刺激を促す建築事例として、荒川修作+マドリ
2.1. スヌーズレンと空間
2.1.3. 感覚刺激建築事例の紹介
ン・ギンズの作品がある。 彼らは、 参考文献
体の外側から人間の宿命(=死に向かう宿命)を変えていくた
( 文 2.7, 文 2.8, 文 2.9)
めに、風景や環境、街、家を精密な遺伝子のように構成し、形作
A R C H I T E C T U R A L
B O D Y
る街。それが、荒川 + ギンズの提唱する「宿命反転都市」です。
ARAKAWA+MADELINE GINS( 荒
と考える。( 文 2.7)
川修作+マドリン・ギンズ オフィ
彼らのつくりだす感覚を刺激する空間が、未来型の
シャル HP)
住宅として、日本や世界で注目を浴びている。
http://www.architecturalbody.com/ja/
work1 遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体 奈良県奈義町 1994 荒川修作+マドリン・ギンズが 1994 年に製作した巨大な円筒 形の建造物。円筒の側面には京都の竜安寺を模した石庭が造られ ていて、それは一対の渦巻―中国伝来の「陰陽」の模様を描いて います。 まっすぐ立っているのに、周囲には真上から見た石庭の 景色が存在する。ここは、肉体の持つ感性を開放するための最初
( 図 2.5)
の実験場なのです。 ( 文 2 . 8 )
http://www.architectural-body.com/ja/ products/nagi/
図 2.5. 遍 在 の 場・ 奈 義 の 龍 安 寺・建築する身体の内部写真
work2 養老天命反転地 岐阜県養老町 1995 荒川修作+マドリン・ギンズが 30 年間の構想の果てにいきつ い た 、 " 肉 体 を 再 認 知 さ せ る " た め の 場 で す 。 約 1 .8 h a の 大 地 がすり鉢上にえぐられ、その上に様々なパビリオンが点在。計算 しつくされた構造が、人間の持つ遠近感や平衡感覚をくるわせま す。予想もつかない " 不思議 " と出会える空間。 その空間を体感 し 、 感 性 を 解 き 放 つ こ と で 、「 死 」 へ と 向 か う 人 間 の 宿 命 を 反 転 さ ( 図 2.6)
せようと いう試みです。
http://www.architectural-
( 文 2.9)
body.com/ja/products/yoro/
図 2.6. 養老天命反転地
016
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
愛知県名古屋市 2005
( 文 2.10, 文 2.11) A R C H I T E C T U R A L
B O D Y
志段味資源循環モデル住宅は、愛・地球博(平成 17 年3月∼)
ARAKAWA+MADELINE GINS( 荒
開催に合わせて、名古屋市と名古屋市住宅供給公社が荒川修作 +
川修作+マドリン・ギンズ オフィ
マドリン・ギンズの構想をもとに建設しているものです。設計・
シャル HP)
施工は、公募型企業開発提案方式で選定された徳倉建設株式会社
http://www.architectural-
が行っています。
body.com/ja/
住宅は平屋1棟と2階建て3棟をデッキで接続し、なだらかな
2.1. スヌーズレンと空間
work3 志段味循環型モデル住宅
参考文献
起状をつけた敷地中央に共同スペースを設けてコミュニティー形 成を図っています。ここは荒川 + ギンズの提唱する宿命反転住宅 と環境首都を目指す名古屋市にふさわしい環境配慮に対する取り 組みがひとつになった循環型タウンハウスです。 ( 文 2 . 1 0 ) ( 図 2.7) http://www.aaj-tokai.jp/page0103.html
( 図 2.8) http://blogs.yahoo.co.jp/ xxtc12/42757573.html 図 2.7. 志段味巡回型
図 2.8. 志段味巡回型
モデル住宅内観写真
モデル住宅外観写真
work4 三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Keller 東京都三鷹市 2005 生活の中心となる住まいを考えたとき、外観の美しさ 、利便性 やコストばかりがものさしではありません。住まいの中心にはあ なた自身が、パートナーが、そして家族が最初にいるのです。だ から、住まいはわたしたちの身体の延長にある、器であるべきと 考えます。 この住宅は、ヘレン・ケラーが身体を使い、自然と環境・人間 の関係を知ったように、あなたの身体のもつ大いなる希望を見つ け、 生 命 の 無 限 の 力 を 体 験 で き る、 ま っ た く 新 し い 住 宅 で あ り、 命の器なのです。 ( 文 2 . 1 1 ) ( 図 2.9, 図 2.10) http://www.lovethelife.org/life/ archives/2006/03/post_105.html
図 2.9. 三 鷹 天 命 反 転 住 宅 外
図 2.10. 三鷹天命
観写真
反転住宅内観写真
017
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
East Hampton, NY 2008
( 文 2.12) B O D Y
荒 川 修 作 + マ ド リ ン・ ギ ン ズ が ニ ュ ー ヨ ー ク 郊 外 の イ ー ス
ARAKAWA+MADELINE GINS( 荒
ト・ ハ ン プ ト ン で 建 設 し て い る「 バ イ オ ス ク リ ー ヴ・ ハ ウ ス /
川修作+マドリン・ギンズ オフィ
Bioscleave House」です。一般の方からの依頼により 1999 年
シャル HP)
から始まったもので、荒川+ギンズのデザインによる「住居」の
http://www.architectural-
第一号です。
body.com/ja/
家の中心はダイニングキッチンになっており、生活する家族の
A R C H I T E C T U R A L
2.1. スヌーズレンと空間
work5 Bioscleave House
参考文献
憩いの場として設計されています。このアイデアは昔ながらの日 本の「囲炉裏」から来ていると荒川+ギンズは言います。家族全 員が集まる場を家の中心にもってこよう、ということです。 この家全体の形はキッチンのスペースの形やテーブルの形と相 似形で出来ています。これは、養老天命反転地でもそのような構 造が多々ありますが、荒川+ギンズの建築の大きな特徴でもあり ます。このような空間に日々暮らすことで、様々な発見や不思議 を身体を通して体験することになるでしょう。 日常の中で、多くの身体的な体験を得ることにより、新鮮な毎 日 の 生 活 を お く れ る こ と を 目 的 と し た 家 、そ れ が 「 バ イ オ ス ク リ ー ヴ・ハウス/ Bioscleave House」です。 ( 文 2 . 1 2 ) ( 図 2.11) http://ask.engadget.com/category/ household/page/19/
( 図 2.12) http://www.tropolism.com/archives/
図 2.11. 志段味巡回型
図 2.12. 志段味巡回型
artist-tecture/index.php
モデル住宅内観写真
モデル住宅内観写真
これらの作品のように、建築空間によって感性に働 きかけることが可能が示された。特に、床面の立体的 な デ ザ イ ン に は 、歩 行 な ど の 行 動 に と も な っ て 、身 体・ 感覚同時に働きかける点は有用なヒントとなる。
018
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
2.2.1. オフィスワーカーとストレス 参考文献
2008 年の業務上疾病による被災者は 8,874 人であり、2004
( 文 2.13)
年 以 降 増 加 し て い る。 ま た、 一 般 定 期 健 康 診 断 の 結 果、 何 ら か
厚 生 労 働 省 : 平 成 21 年 度 全 国 労
の 所 見 を 有 す る 労 働 者 の 割 合 は 増 加 を 続 け て お り、2008 年 は
働衛生週間実施要綱 ,2009 年 8 月
5 1 . 3 % に 上 っ て い る 。 さ ら に 、仕 事 や 職 業 生 活 に 関 す る 強 い 不 安 、 悩み、ストレスを感じる労働者の割合は約 6 割に上っている。
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
労働者の健康確保対策を推進し、定期健康診断における有所見 率の増加傾向に歯止めをかけ、減少に転じさせること等を目標に、 危険性又は有害性等の調査等の促進、健康診断の結果に基づく措 置の実施の促進、メンタルヘルス対策の推進、快適職場づくり対 策の推進、粉じん障害の防止、化学物質による健康障害の防止等 を重点対策とし、関係者が着実に取り組み、労働者の健康の確保 及び快適職場の形成促進を図ることが必要である。特に、メンタ ル ヘ ル ス 対 策 に つ い て は 、仕 事 の 質・量 、職 場 の 人 間 関 係 等 の 変 化 、 労働者の孤立等により心の健康問題を抱える労働者の増加が危惧 されていること等を背景に、より一層の対策の推進が必要である。
( 文 2.13)
019
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
V D T ( V i s u a l D i s p l a y T e r m i n a l s ) 作 業 と は 、デ ィ スプレイ、キーボード等により構成される VDT を使 用した作業を言い、一般的にはコンピュータを用いた 作業を指す。 参考文献
図 2.13 は、2003 年と 2008 年の労働日 1 日あた
( 文 2.14, 図 2.13, 図 2.14)
りの平均 VDT 作業時間の割合を、図 2.14 は、2003
厚 生 労 働 省 : 平 成 20 年 度 技 術 革
年と 2008 年のコンピュータ機器を使用している労働
新と労働に関する実態調査結果の
者 の VDT 最 長 連 続 作 業 時 間 の 割 合 を 示 し た も の で あ
概況 ;2009 年 9 月
る。( 文 2.14)
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
2.2.2. オフィスワーカーと VDT 作業
5 年 の 間 に 、【 労 働 日 1 日 あ た り の 平 均 V D T 作 業 時 間 】、【 V D T 最 長 連 続 作 業 時 間 】 共 に 、時 間 が 長 く な っ ている。 30.0% 25.0% 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% 1時間未満
1時間以上
2時間以上
4時間以上
2時間未満
4時間未満
6時間未満
6時間以上
労働日1日あたりの平均 VDT 作業時間
2003年
17.7%
19.7%
25.1%
16.9%
20.6%
2008年
12.7%
14.5%
24.1%
21.7%
25.0%
図 2.13. コンピュータ機器を使用している労働者の労働日 1 日あ たりの平均 VDT 作業時間の割合の 2003 年と 2008 年の比較
35.0% 30.0% 25.0% 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% 30分未満
30分以上 1時間以上
2時間以上
1時間未満
4時間未満
2時間未満
4時間以上
VDT 最長連続作業時間
2003年
16.1%
23.4%
31.6%
19.5%
8.9%
2008年
13.6%
21.6%
30.2%
23.1%
9.0%
図 2.14. コンピュータ機器を使用している労働者の VDT 最長連続 作業時間の割合の 2003 年と 2008 年の比較
020
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
い る 労 働 者 の 割 合 は 2008 年 は 70.3%[2003 年 67.0%] であった。 図 2.15 は、2003 年 と 2008 年 の VDT 作 業 を の 中断を行っている労働者のその中断方法を示したもの で あ る 。 2 0 0 3 年 で は 、【 V D T 作 業 の 途 中 に 他 の 作 業 参考文献
を組みこんでいる】労働者が 60.6% いたが、作業内
( 図 2.15)
容のうち VDT 作業が多くなったことで、他の作業を
厚 生 労 働 省 : 平 成 20 年 度 技 術 革
組み込む労働者が減少した。 2003年
概況 ;2009 年 9 月
2008年 61.6%
21.8% 23.9%
17.5% 19.5%
VDT 作業の途中に他の作業を 組み込んでいる
VDT 作業中に1∼2分程度の 小休止をとっている
連続作業の間に10∼15分程度 の作業休止時間をとっている
19.4% 21.7%
56.4%
左記以外の方法で中断を行って いる
新と労働に関する実態調査結果の
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
VDT 作 業 を 行 う 場 合 に VDT 作 業 の 中 断 を 行 っ て
作業の中断方法(複数回答)
図 2.15. 労働日 1 日あたりの平均 VDT 作業時間別作業の中断方法 の 2003 年と 2008 年の比較
021
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
図 2.16 は、2008 年 の 労 働 者 1 日 あ た り の 平 均 作
( 図 2.16, 図 2.17)
業時間別作業の中断方法 ( 複数回答 ) を、図 2.17 は、
厚 生 労 働 省 : 平 成 20 年 度 技 術 革
VDT 作業を行った際の最長一連続作業時間別作業の中
新と労働に関する実態調査結果の
断方法 ( 複数回答 ) を示したものである。
概況 ;2009 年 9 月
【 労 働 日 1 日 あ た り の 平 均 V D T 作 業 時 間 】や 、 【VDT 最長連続作業時間】共に、作業休止時間が長くなって いる。 連続作業の間に10∼15分程度の作業休止時間をとっている VDT 作業中に1∼2分程度の小休止をとっている
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
参考文献
VDT 作業の途中に他の作業を組み込んでいる 左記以外の方法で中断を行っている
19.1%
16.1%
15.5%
25.9%
100%
32.8% 58.4%
60.4%
16.2%
24.0%
26.0%
23.3%
21.0%
21.7%
55.5%
50.6% 50.0%
14.4% 8.9%
28.9% 25.6%
図 2.16. 労働者 1 日あたりの平均作業時間別作業の中断方法 ( 複 数回答 )(2008 年 ) 連続作業の間に10∼15分程度の作業休止時間をとっている VDT 作業中に1∼2分程度の小休止をとっている VDT 作業の途中に他の作業を組み込んでいる 左記以外の方法で中断を行っている
22.4%
17.9%
13.3%
100%
33.2% 58.3%
56.2%
21.2%
24.5%
30.0%
21.7%
22.7%
22.3%
58.4% 51.3%
10.4% 13.6%
17.4%
50.2%
31.5%
28.0%
図 2.17.VDT 作業を行った際の最長一連続作業時間別作業の中断 方法 ( 複数回答 )(2008 年 )
022
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
は 2008 年は 10.3%% [2003 年は 11.1%] であった。 参考文献
図 2.18 は、2003 年と 2008 年のVDT作業時間
( 図 2.18, 図 2.19)
管理対策を行っている事業所が、行っている対策の内
厚 生 労 働 省 : 平 成 20 年 度 技 術 革
容の割合を示した。5 年の間に、VDT 作業以外の作業
新と労働に関する実態調査結果の
を組みこむ事業所が減少し、1 ∼ 2 分程度の小休止を
概況 ;2009 年 9 月
している事業所が増加している。 70.0%
60.0%
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
VDT作業時間管理対策を行っている事業所の割合
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
0.0%
1 日の VDT 作業時
連続して行う VDT 1 連続作業時間と
VDT 作業時間中に
VDT 作業の途中に
間に上限を設けて
作業時間に上限を
次の連続作業時間
1 2 分程度の小休
他の作業を組みこ
いる
設けている
との間に 10 15 分 止を設けている
んだり、他の作業
程度の作業休止時
とのローテーショ
間を設けている
ンを実施している
その他
対策の内容(複数回答)
2003 年
16.9%
17.0%
43.4%
23.5%
53.5%
10.6%
2008 年
12.0%
19.3%
41.9%
28.5%
49.0%
10.5%
図 2.18. VDT作業時間管理対策を行っている事業所が行ってい る対策の内容の割合の 2003 年と 2008 年の比較
図 2 . 1 9 は 、2 0 0 3 年 と 2 0 0 8 年 の V D T 作 業 を 行 っ ていない事業所が、対策を行っていない理由を示す。 2003 年、2008 年ともに【個人の裁量に任せてある から】が 60% を超えている。 70.0%
60.0%
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
0.0%
作業者個人の裁量
各職場の管理者の
長時間の連続 VDT
作業の繁閑が激し
対策の必要は感じ
に任せているから
裁量に任せている
作業を行う職場が
く時間管理の対策
ているが実施まで
から
ないから
実施が困難である
至っていないから
その他
から 行わない理由(複数回答)
2003 年
60.9%
14.6%
50.9%
10.5%
6.4%
6.5%
2008 年
61.2%
15.2%
52.1%
10.0%
6.6%
3.9%
図 2.19. VDT作業時間管理対策を行っていない事業所の対策を 行っていない理由の 2003 年と 2008 年の内訳
023
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
参考文献
仕 事 で の V D T 作 業 で、 身 体 的 な 疲 労 や 症 状 を 感
( 図 2.20)
じている労働者の割合は 2008 年は 68.6%[2003 年
厚 生 労 働 省 : 平 成 20 年 度 技 術 革
78.0%] で あ っ た。 図 2.20 は、2003 年 と 2008 年
新と労働に関する実態調査結果の
の身体的な疲労や症状のある労働者のその症状の内訳
概況 ;2009 年 9 月
を 示 す 。【 目 の 疲 れ ・ 痛 み 】 が 9 0 % を 超 え て い る 。 100.0%
90.0% 80.0%
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
2.2.3.VDT 作業と疲労
70.0% 60.0% 50.0% 40.0% 30.0% 20.0% 10.0% 0.0%
頭痛
目の疲れ・首、肩の 腕、手、 背中の疲 腰の疲 足の疲 痛み こり・痛 指の疲 れ・痛み れ・痛み れ・痛み み れ・痛み
その他
2003 年
23.1%
91.6%
70.4%
20.2%
22.7%
26.6%
6.4%
1.6%
2008 年
23.3%
90.8%
74.8%
17.4%
22.9%
26.9%
8.3%
1.7%
図 2.20. 労働者の身体的な疲労や症状の内訳
024
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
参考文献
「VDT 作業における労働衛生管理のためのガイドライ
( 文 2.15)
ン 」( 厚 生 労 働 省 2 0 0 2 年 4 月 ) で は 、以 下 の よ う に 、
厚 生 労 働 省 :VDT 作 業 に お け る 労
作業時間について記述してある。( 文 2.15)
働衛生管理のためのガイドライ ン ;2002 年 4 月
□作業時間管理 一日の作業時間については、これまでの経験から、職場におい てVDT作業に関して適切な労働衛生管理を行うとともに、各人
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
2.2.4. 経営者の義務
が自らの健康の維持管理に努めれば、大多数の労働者の健康を保 持できることが明らかになっており、他方、各事業場におけるV DT作業の態様が様々で作業者への負荷が一様でなく、また、V DT作業が健康に及ぼす影響は非常に個人差が大きいこともあり、 ガイドラインでは上限を設けていない。 しかしながら、管理者は、適切な作業時間管理を行い、VDT 作業が過度に長時間にわたり行われることのないようにする必要 がある。
表 2 . 1 は 、「 V D T 作 業 に お け る 労 働 衛 生 管 理 の た め のガイドライン」で、作業時間、作業休止時間等につ いて基準を定めたものである。作業者が心身の負担が 少 な く 作 業 を 行 う こ と が で き る よ う 、こ の 基 準 を 基 に 、 作業時間の管理を行うこととした。 表 2.1. 作業時間、作業休止時間等について基準
他の作業を組み込むこと又は他の作業とのローテー
一日の作業時間 ションを実施することなどにより、一日の連続 VDT 作 業時間が短くなるように配慮すること。
一連続作業時間 1 時間を超えないようにすること。 作業休止時間
連続作業と連続作業の間に 10 ∼ 15 分の作業休止時 間を設けること。
小休止
一連続作業時間内において 1 ∼ 2 回程度の小休止を 設けること。
□業務量への配慮 作業者の疲労の蓄積を防止するため、個々の作業者の特性を十 分に配慮した無理のない適度な業務量となるよう配慮すること。
□作業管理 作業者が、心身の負担が少なく作業を行うことができるよう、 次により作業時間の管理を行うとともに、作業の特性や個々の作 業者の特性に応じたVDT機器、関連什器等を整備し、適切な作 業管理を行うこと。
025
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
・オフィスワーカーの VDT 作業時間の増加 ・1 ∼ 2 分程度の小休止のしている事業所が増加 ・休憩を個人の裁量に任せている事業所が依然多数を 占めること ・目の疲れ・痛みへの疲労の偏り ・作業時間、作業休止時間等について基準を定められ ていること
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
以上のように、現代のオフィス作業環境では、
の点から、休憩を取り入れることが重要であると考え られる。
026
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
オ フ ィ ス は 、 最 近 で は 、「 ワ ー ク プ レ イ ス 」 な ど と も呼ばれる。これまでのオフィスという概念では、仕 事の場を網羅できなくなったからである。コンピュー タ や 携 帯 を 片 手 に 、街 の 中 、電 車 の 中 、カ フ ェ な ど で 、 仕 事 を し て い る ワ ー カ ー を よ く 見 か け る 。「 ど こ で も オフィス」が現実化し、仕事場が分散化してきている のである。ただ、彼らは営業関係の部署のワーカーた
2.2. オフィスワーカーのストレスと疲労
2.2.5. オフィスの分散化と集中化
ちであり、それ以外の部署のワーカーたちは、人事管 理の問題や、情報のセキュリティの問題で、分散化が 比較的遅い。 ( 注 3 . 1 ) ア ク テ ィ ビ テ ィ・セ ッ テ ィ
分 散 化 は オ フ ィ ス ビ ル 内 で も 起 き て い る 。「 フ リ ー
ング : 個人執務スペース主体に構
ア ド レ ス オ フ ィ ス 」 ( 注 3 . 1 ) 、「 ア ク テ ィ ビ テ ィ セ ッ
成されてきたオフィスを、業務機
ティングオフィス」( 注 3.2) などといった、自席を持
能の観点から見直し、共用の機能
たずに働くスタイルが徐々に進められている。また、
スペースにより構成したオフィス
自席に限らず、会議中にコンピュータを使用し、遠距
形態。
離からテレビ電話で会議に参加する。会議進行ととも に議事録を作成し、会議終了後にはデータベース化さ
( 注 3.2) フリーアドレス・オフィ
れているのは、もはや当たり前のことである。
ス : 個人毎の執務デスクを共用の
このような状態は、コンピュータや IT がなかった
執務デスクに置き換えたオフィス
時代と比較すると、仕事の進め方が大きく変化した。
形態。多くの場合は在籍者数より
同じ時間、同じオフィスに集まる必要性が小さくなっ
も少ない席数に設定することによ
てきた。
り、不在時の空席、オフィス面積
し か し 、こ の 分 散 化 は 、人 と 人 と の 対 面 コ ミ ュ ニ ケ ー
の合理化を図る。
ションの重要性を再認識させるきっかけともなった。 知識をデジタル化しても、暗黙知までは伝達できない ためであり、生産性を向上させるようなの情報を生成 できないからである。最近では、従来の会議室という 型にはまった空間を用意するだけでは、対面のコミュ ニケーションが活性化するような配慮させた空間がつ くられている。 また、分散化が進む一方、オフィスの集中化も進ん でいる。大きな企業では、各部署を一つのビルにまと め、コミュニケーションの流れをよくしようと考えて いる。これも、都心の超高層ビルが多数建築されてい る一つの理由である。 一 つ の 空 間 に 集 中 し、 そ の 空 間 の 中 で 分 散 す る オ フィスのあり方には、多くの「移動」と「状態変化」 をつくりだした。
027
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景 2.3. 既往論文
2.3. 既往論文 ここで、ストレス軽減、気分転換などといった、オ フィスで求められる効果に関する選考研究についてま とめる。 ( 文 2.16) 姉 崎 弘 : 英 国 に お け る
□ 姉 崎 (2004 年 ) に よ る「 英 国 に お け る 障 害 児
障害児者へのスヌーズレンの福祉
者 へ の ス ヌ ー ズ レ ン の 福 祉 実 践 ―WORCESTER
実践―WORCESTER SNOEZELEN
SNOEZELEN CENTER の 取 り 組 み ―」 で は、 ス
CENTER の 取 り 組 み ―; 三 重 大 学
ヌ ー ズ レ ン の 歴 史、 目 的、 現 状 を 述 べ、 イ ギ リ ス の
教育実践総合センター紀要 第 24
WORCESTER SNOEZELEN CENTER に つ い て 紹 介
号 ,pp.121-pp.126,2004 年
し て い る 。 ス ヌ ー ズ レ ン の 基 本 と な る 考 え 方 は 、「 利 用 者と家族、ないし介護者が相互に共感し合いながら関わり、相互 に楽しい感覚的な経験を通じて、信頼とリラクゼーションに満ち た雰囲気を創り出すところにある。スヌーズレンの環境に身を置 くことは、特に知的な活動を必要とはせず、人間の持っている原 始的な感覚をやさしく刺激することによって、脳の機能を活性化 す る も の で あ る 。」 と あ る 。 ( 文 2 . 1 6 )
( 文 2.17) 山口有次 , 横田善夫 , 渡
□ 山 口 ら (2004 年 ) に よ る「 ス ヌ ー ズ レ ン 空 間 に 関
辺仁史 : スヌーズレン空間に関す
する建築計画学的研究」では、スヌーズレンの発症か
る建築計画学的研究 ; 日本建築学
ら 、現 在 の 広 が り に つ い て 調 査 し た 。 ス ヌ ー ズ レ ン は 、
会大会学術講演梗概集 . E-1, 建築
視 覚・聴 覚・触 覚・嗅 覚 ( 味 覚 と 関 連 ) な ど の 感 覚 を 、
計画 I, pp.415-pp.416 ,2004 年
様 々 な 方 法 に よ り 刺 激 す る 空 間 を 形 成 す る。 主 に ス ヌーズレンルームという特別な部屋を設けるが、通路 からトイレ、そして屋外まで含め、総合的にこの“空 間刺激”を配置するところもあることを示した。( 文 2.17)
( 文 2.18) 都島有美 , 末廣香織 : 感
□ 都 島 ら (2006 年 ) の「 感 覚 を 援 助 す る ス ヌ ー ズ レ
覚を援助するスヌーズレン空間の
ン空間の健常者に対する効果について」では、日本に
健常者に対する効果について ; 日
おいてスヌーズレンの利用対象は知的障害者が中心で
本建築学会研究報告 . 九州支部 .
あるが、ストレスを抱えた健常者、都市生活者などに
3, 計 画 系 (45),pp. 125-pp.128
対しての利用効果の可能性を心拍数とアンケート調査
,2006 年
を指標に、実際のスヌーズレンルームと、刺激をなく した同じ部屋 ( 普通の部屋 ) を比較、検証した。心拍 数を計測する実験では、差は見られなかったが、同時 に行ったアンケートでは、スヌーズレンルームが最も リ ラ ッ ク ス し て い た と い う 回 答 が 得 ら れ た 。( 文 2 . 1 8 )
028
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
□ 本 田 ら (2007 年 ) に よ る「 気 分 転 換 を 促 す 空 間 に
渡辺仁史:気分転換を促す空間に
関する研究」では、オフィスにおける気分転換を行う
関する研究 ; 日本建築学会大会学
場所の空間的要素を明らかにした。実験方法として生
術 講 演 梗 概 集 . E-1, 建 築 計 画 I ,
理計測によるストレス値の計測を行った。一般的に気
pp.1155-pp.1156 ,2007 年
分転換に良いとされる開放的な空間だけではなく、狭
2.3. 既往論文
( 文 2.19) 本 田 悠 夏 , 長 澤 夏 子 ,
い空間においても気分転換の効果がある事を示した。 ま た 、オ フ ィ ス 環 境 の 研 究 に お い て 生 理 計 測 を 導 入 し 、 ストレスという視点から空間的要素を評価し、その有 用性を示した。( 文 2.19) ( 文 2.20) 竹原裕介 , 長澤夏子 , 渡
□ 竹 原 ら (2008 年 ) の「 移 動 空 間 に お け る ス ト レ ス
辺仁史 : 移動空間におけるストレ
変化に関する研究」では、オフィス空間において移動
ス変化に関する研究 ; 早稲田大学
を行う事、また移動空間の要素によりストレスがどの
想像理工学部建築学科渡辺仁史研
ように変化し、その後の作業に影響を及ぼすのかを明
究室 , 卒業論文 ,2008 年
ら か に し た 。「 閉 鎖 的 な 廊 下 を 移 動 」「 開 放 的 な 廊 下 を 移動」 「 渡 り 廊 下 を 移 動 」の 3 つ を 比 較 実 験 し た と こ ろ 、 閉鎖的な廊下を移動には、直接的な気分転換の効果が あることがわかった。( 文 2.20)
( 文 2.21) 多和田智希 , 長澤夏子 ,
□ 多 和 田 ら (2008 年 ) の「 五 感 刺 激 に よ る ス ト レ ス
渡 辺 仁 史 , 番 場 正 敬: 気 分 転 換 を
マネジメント空間に関する研究」では、適度にストレ
促す空間に関する研究 ; 日本建築
スのバランスをとってやる事が必要だと考え、体が要
学会大会日本建築学会 関東支部
求する負荷状態に上手に遷移させてやることが次世代
研究報告集 ,2008 年
の ス ト レ ス マ ネ ジ メ ン ト と し た。 ス ト レ ス の 抵 抗 を 示すコルチゾールと精神的ストレスを示す LF/HF に 限って考えれば、コルチゾールの上昇下降の2パター ンと、LF/HF の上昇下降の2パターンを掛け合わせ、 2 × 2 = 4 つ の ス ト レ ス 状 態 が あ る と 仮 定 し た 。こ の 4 つのストレス状態の中を、シチュエーションによって 人間の状態は推移していると考えた。( 文 2.21)
029
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景 2.4. 本研究の位置付け
2.4. 本研究の位置付け 2.4.1. 既往論文との関係 姉 崎 ( 文 2 . 1 6 ) 、山 口 ら ( 文 2 . 1 7 ) 、都 島 ら ( 文 2 . 1 8 ) の研究より、スヌーズレン空間が、重度知的障害者だ けでなく、保育や介護の現場でも用いられており、実 験では、健常者にもリラックス効果があることは明ら かになっている。 また、本田らの研究 ( 文 2.19) より「狭く薄暗くて 抜けのない空間」は、気分転換に有効とされ、竹原ら の 研 究 ( 文 2.20) よ り、 気 分 転 換 に は、 そ の 場 で 休 憩するより、移動した方が有効であることが明らかに なっている。 多和田らの研究 ( 文 2.21) では、ストレス負荷状態 は必ずしも悪い状態ではなく、執務に適した状態であ ることを明らかにした。 しかし、ストレスが多く、精神的・身体的疲労の問 題を抱えたオフィスワーカーに対して、スヌーズレン のような感覚刺激を与えることよる効果に関しては明 らかにされていない。
オフィス
ワーカーのストレス問題
生産活動の状態を良好に保つための 室内環境づくりが必要
精神的健康
生産性
開放的な空間 移動 コミュニケーション 気分転換
照度 室温 オフィス家具 色彩 狭い空間
スヌーズレン
×
保育
幼稚園
介護
健常者
介護施設 住宅
オフィス
図 2.21. 本研究の位置付け
030
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 2 章 研究背景
本研究では、オフィスに、感覚刺激のある廊下を設 置したときの、ストレス軽減・生産性回復に対する効
2.4. 本研究の位置付け
2.4.2. 今後のオフィス設計への指針
果を、一般的な廊下と比較し、明らかにする。 オフィスビル内を移動し、コミュニケーションを取 りながら働くオフィススタイルの時代の中で、オフィ スワーカーの状態を、移動後の行為に適した状態にす ることは、職務の質の向上とワーカーの健康維持の両 面を可能にする手段として取り入れられるべきであ る。それは、移動空間に配するべき機能であり、今す ぐ既存の廊下に設置可能である。
? ? ? ・・・・・・
?
図 2.22. 今後のオフィス設計への指針
031
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章
研究方法
Chapter 3
Research Method
1. 研究フロー 2. 実験概要 3. 実験空間 4. 効果の計測項目 5. 実験詳細 6. 参考実験
032
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.1. 研究フロー
3.1. 研究フロー
研究の適用する場所の決定 日常的なストレスの多い空間
オフィス 病院…
休憩・気分転換の仕方
休憩室 廊下 自席 お手洗い…
効果のあるもの
スヌーズレンの概念
実験空間の決定 感性廊下
比較
普通廊下
制作
実験内容の決定 計測項目、ストレス負荷項目の決定 タイムスケジュールの決定 人を対象にする研究の倫理委員会
本実験・参考実験実施 データ解析 分析 考察 結論 図 3.1. 研究フロー
033
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.2. 実験概要
3.2. 実験概要 3.2.1. 実験場所 早稲田大学理工学部 西早稲田キャンパス 63 号館 地下 1 階
3.2.2. 被験者 21 ∼ 22 歳の建築学科生男女 10 名 今回の実験は、オフィスを想定した実験であるが、 生理計測を行うので、緊張によるストレス極力減らし た か っ た 。そ の た め 、実 験 と V D T 作 業 に 慣 れ た 学 生 を 、 校内の、あまり行かない空間で、実験を行った。 表 3.1 は、被験者情報である。VDT 作業は、目に疲 労 が あ る と さ れ る の で 、矯 正 視 力 に 関 し て も 表 記 し た 。 また、この実験に対する慣れを考慮し、感性廊下と普 通廊下の実験の順番をランダムにした。
表 3.1. 被験者情報
被験者 A B C D E F G H I K
性別 女 女 男 男 女 男 男 男 男 女
年齢 22 22 22 23 22 23 21 21 21 23
矯正視力 コンタクト コンタクト コンタクト 眼鏡 コンタクト 裸眼 裸眼 裸眼 眼鏡 コンタクト
1日目 普通廊下 普通廊下 感性廊下 感性廊下 普通廊下 普通廊下 感性廊下 感性廊下 感性廊下 感性廊下
2日目 感性廊下 感性廊下 普通廊下 普通廊下 感性廊下 感性廊下 普通廊下 普通廊下 普通廊下 普通廊下
3.2.3. 実験日程 2009 年 9 月 19 日∼ 10 月 4 日
034
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.3. 実験空間
3.3. 実験空間 3.3.1. 感性廊下 1 . 1 . 1 . 用 語 の 定 義 で 記 し た よ う に 、本 実 験 に お い て 、 照度を落とし、以下の感覚刺激を与えるようにした廊 下である。 ①視覚刺激 ②聴覚刺激 ③嗅覚刺激 ④皮膚感覚刺激 ⑤体性感覚刺激 ⑥身体感覚増幅刺激 ( 注 4.3.1.1)「海気浴」
上記の感覚刺激のある空間に没入感を持たせるため
「 海 気 浴 」 と は 、 森 林 浴 が 森 林
に 、ス ト ー リ ー 性 の あ る コ ン セ プ ト を 基 に 装 置 を 選 択 、
の空気を浴びるように、海岸の潮
制 作 し た 。 そ こ で 、最 近 聞 く よ う に な っ た「 海 気 浴 」( 注
風を浴びることを言う。昔から海
3 . 1 ) を 基 に 、「 鍾 乳 洞 」 を イ メ ー ジ し て 、 感 性 廊 下 を
辺は健康をもたらす場所として知
制作した。
られており、別荘や保養所が作ら
図 3.2 は、感性廊下の平面図・展開図及び照度記録
れてきた。海のそばで体調を整え
で あ る。 普 通 廊 下 の 20m を、 遮 光 性 の あ る ブ ラ ッ ク
る こ と を「 潮 湯 治 」 と 呼 ん だ。
シートで覆った。執 務室に近い端を、出入り口とし、
ヨーロッパでは今から 250 年前く
ブラックシートを二重にして、光を遮断した。反対端
らいに、病気を治すために冷たい
には、実験者が入って被験者からは見えずに被験者を
海水に浸ることが盛んに行われて
観察出来るように、ブラックシートの幕を張り、空間
いたが、次第に海水だけでなく浜
をつくった。図 3.3 は出入り口端から感性廊下全体を
辺の空気にも注目し始めて、ロー
見た写真、図 3.4 は観察部屋側の端から感性廊下全体
レンという医者が「海水にまみれ
を見た写真である。図 3.5 は、観察部屋から感性廊下
て水辺を動きまわり、海から蒸散
を見た写真、図 3.6 は、実際に被験者がいるときの様
するガスを吸って暮らしているひ
子の写真である。
と び と は、 ほ か に 例 を 見 な い ほ
図 3.2 は感性廊下の照度も示した。照度計では、限
ど長生きである」ことを明かに
りなくゼロに近いが、実際には、空間の大きさが見え
し、インヘンホウスが「海の空気
る 程 の 暗 さ で あ り、 ア ン ケ ー ト B(3.7.2) で も、 被 験
は酸素をたくさん含む」ことを明
者は、暗さによる恐怖を感じなかったと答えている。
らかにするなどし、海水の効果か
図 3.7 は足元に配置したライト A、図 3.8 は足元に
ら浜辺の空気の効果が注目される
配 置 し た ラ イ ト B の 写 真 で あ る。 ラ イ ト A は、 直 径
よ う に な っ た。 海 外 で は Beach
140mm、 高 さ 50mm、 ラ イ ト B は、 直 径 58mm×
Therapy や Marine Tharpy と 呼
高 さ 156mm で あ る。 ラ イ ト A は、14 個、 ラ イ ト B
ばれている。
は 4 個使用した。
035
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.3. 実験空間
1,260
照度 [lx] 48.7
2,400
129.2
129.2
0.0
ライト A
0.7
0.0
5,200
①視覚感覚
7,000
0.7
0.0
0.04
940
0.06
⑥身体感覚増幅刺激
7,900
7,450
1,000
④皮膚感覚
0.0
9,700
9,000
⑤体性感覚
12,000 10,900
12,400 11,400 10,400
13,700
②聴覚刺激
ライト B
③嗅覚刺激
0.0
観察室側
0.0
[mm]
19,700
0.02
17,500
16,000
15,200
10,000 20,000
1,800
0.01
出入り口側
400 5,900
0
1,500
[mm] 2,400
1,800
2,400
図 3.2. ハイタッチ廊下の平面図及び展開図
036
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.3. 実験空間
図 3.3. 出入り側から見た感性廊下
図 3.4 観察部屋側から見た感性廊 下
図 3.5. 観察室から見た感性廊下
図 3.6. 観察部屋側から見た感性廊 下の被験者の歩行の様子
図 3.7. ライト A
図 3.8. ライト B
037
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
水面の揺らぎの映像をプロジェクターで、ブラック
3.3. 実験空間
①視覚刺激 シートでつくった壁面に映し、流し続けた。 水面のゆらぎは 1/f のゆらぎ効果があり、人の心拍の ゆらぎと同じため、快適感を感じると言われている。 使用したプロジェクター:短焦点プロジェクター 日立 CP-A100J( 図 3.9) 使用した PC:Apple MacBook 13 インチ ( 図 3.10)
図 3.9. プロジェクター
図 3.10. 視覚刺激用 PC
②聴覚刺激 スピーカーの L と R を 3m 離し、被験者を波が乗り 越 え る よ う な 音 を 、廊 下 の 復 路 の み 出 し た 。 実 験 者 が 、 観察室から観察し、タイミングを計った。 使 用 し た ス ピ ー カ ー: ア ン プ 内 臓 ス ピ ー カ ー (BOSE M3)( 図 3.11) 使用した PC:Apple iBookG4 15 インチ ( 図 3.12)
図 3.11. スピーカー
図 3.12. 聴覚刺激用 PC
038
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
希釈したアロマオイルを染み込ませた綿を箱に入
3.3. 実験空間
③嗅覚刺激 れ、被験者が歩行している間のみ、蓋を開け、その周 辺だけ匂うようにした。被験者がいない間は、2 台の 扇風機を用いて換気し、廊下や執務室に匂いが充満し ないよう配慮した。 使 用 し た ア ロ マ オ イ ル : リ ゾ ー ト ア ロ マ Shiny beach( 図 3.13, 図 3.14) 使 用 し た 換 気 用 扇 風 機 :Honeywell 社 Oscillating Turbo Circulator HFT-115(BK)×2 台 ( 図 3.15)
図 3.13. 海辺の香りのする装置
図 3.14. 海辺の香りのする装置の 被験者から見える様子
図 3.15. 換気用扇風機
④皮膚感覚刺激 風を下から斜め上に吹き上げるように扇風機を設置 した。皮膚で風を感じる強さとした。 使 用 し た 扇 風 機 :Honeywell 社 Turbo Circulator HT-2008(BK)( 図 3.16)
図 3.16. 扇風機
039
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
分厚いスポンジを床に設置した。厚みがあるため、
3.3. 実験空間
⑤体性感覚刺激 バランスを取りながら慎重に歩く必要が生まれる。転 倒を防ぐため、両サイドから懐中電灯で足元を照らし た。( 図 3.17, 図 3.18)
図 3.17. 体勢感覚刺激装置 1
図 3.18. 体勢感覚刺激装置 2
⑥身体感覚増幅刺激 ブリキ板を波形に曲げ、緩ました状態で床に固定し た。被験者がそれを踏むことで、硬い触覚と金属音が 得られる。自分の動きが音として反映される装置であ る。 転倒を防ぐため、両サイドから懐中電灯で足元を照 らした。( 図 3.19, 図 3.20)
図 3.19. 身体感覚増幅装置 1
図 3.20. 身体感覚増幅装置 2
040
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.3. 実験空間
3.3.2. 普通廊下 1.1.2. 用語の定義で示したように、感性廊下と比較 して実験した既存の廊下。地下 1 階にあるため、照度 が天候に左右されず、照明、空調が管理されている。 感性廊下と同じく、20m とするため、廊下の両端を 白いカーテンで覆った。図 3.21 は、普通廊下を出切 り口の方から見た様子である。図 3.22 は実際に被験 者が歩いているときの様子である。表 3.2 は、普通廊 下の照度記録である。
表 3.2.普通廊下の照度記録
出入り口付近 普通廊下 ライト付近 ライトとライトの間
図 3.21. 普通廊下
真上[lx] 正面[lx] 11.33 18.33 146.9 29.1 5.16 8.06
図 3.22. 普通廊下を被験者が歩行 する様子
041
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.3. 実験空間
3.3.3. 執務室 図 3.23 は 執 務 室 の 平 面 図 を、 図 3.24 は 執 務 室 の 断面図である。パーティションとホワイトボードを用 いて、1 人用の執務ブースを 2 つ並べて用意した。被 験者には、壁に向かって座ってもらった。 16 分 ず ら し て 2 人 の 被 験 者 の 実 験 を 行 っ た。 互 い に目が合うことはないが、足元が見え、対人によるス トレスを緩和しながらも、複数人で同じ空間で働く状 態を再現した。イスはオフィス用のものを用いた。 図 3 . 2 5 は 、実 験 者 側 か ら 被 験 者 を 見 た 様 子 、図 3 . 2 6 は、被験者が隣の被験者を見た様子である。照度は真 上方向 1144[lx]、真正面方向 3240[lx] であった。 使用した VDT 作業用 PC: Dell LATITUDE C540/640 5240 2100
2100
1040
3000
2150
1280
800
図 3.23. 執務室の平面図
1220
710
870
1800
1810
820
1620
900
図 3.24. 執務室の断面図
図 3.25. 執務中の被験者
図 3.26. 被験者から見た隣の被験 者
042
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
3.4.1. 計測項目について 本 研 究 で は 、「 精 神 疲 労 」、「 身 体 疲 労 」、「 作 業 効 率 」
3.4. 効果の計測項目
3.4. 効果の計測項目
へ の 効 果 を 、主 に 6 つ の 計 測 方 法 で 、明 ら か に し た 。( 図 3.27)
精神疲労 精神ストレス指標 ストレス計測 気分
作業効率 生産性
情動反応の評価 主観評価
身体疲労 身体疲労 眼精疲労
図 3.27. 計測項目の関係図
043
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
心 電 図 R − R 間 隔 の 時 系 列 デ ー タ を 補 間 し た 後、 FFT 解析した時のパワースペクトル値を示す。パワー ス ペ ク ト ル 分 析 に よ り 低 周 波 帯 ( L F 、0 . 0 4 ∼ 0 . 1 4 H z )
3.4. 効果の計測項目
3.4.2. 精神ストレス指標(LF/HF)
と高周波帯 (HF、0.14 ∼ 0.5Hz) に分離する。低周波 帯は主に交感神経活動を表し、高周波帯は副交感神経 活 動 を 示 唆 す る。 こ の パ ワ ー ス ペ ク ト ル の LF/HF の 面積比が自律神経系の活動度を示す。本実験では、実 験の間、被験者にホルター心電計を装着してもらい、 1 分 間 隔 と 5 分 間 隔 の LF/HF の 数 値 を 元 に 実 験 の 流 れの中でのストレスの変化を測定する。 使用した心電計:デジタルホルタ録器デジタルウォー ク FM-120 フクダ電子株式会社製 ( 図 3.28) ( 文 3.1)
【性能、使用目的、効能又は効果】
フクダ電子株式会社
<仕様>
http://was.fukuda.co.jp/
1. 心電図増幅部
medical/products/attached_
入力チャネル数:心電図信号2チャネル
document/pdf/fm-120.pdf
分極電圧:± 350mV 入力インピーダンズ:10M Ω以上 同相信号の抑制:60dB 以上 周波数特性:0.05 ∼ 40Hz モニタ出力:300mV/1mV 量子化ピット数:10 ピット サンプリング周波数:125Hz 2. 加速度計測部 センス方向:鉛直方向 周波数特性:0.5 ∼ 28Hz 感度:± 0.4V/ ± 1G( ± 30%) 量子化ピット:12 ピット サンプリング周波数:125Hz 記録データ:1 分単位の積算加速度 (G/ 分 )
( 文 3.1)
図 3.28. ホルター心電計
044
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
コルチゾールは副腎皮質から放出されるステロイド ホルモンでストレスとの関連で最もよく研究されてい る物質である。
3.4. 効果の計測項目
3.4.3. ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 )
本研究における実験では、コルチゾール検出に Assay Design 社 の コ ル チ ゾ ー ル 測 定 キ ッ ト「1-3012 C o r t i s o l E I A K i t H i g h S e n e i t i v i t y S a l i v a r y 」、 唾 液 採 取 に SARSTEDT 社 製 サ リ ベ ッ ト 管 と、 市 販 の ス トローを用いた。 本実験では、VDT 作業中に 2 回、実験終了後に 1 回 採取をした。VDT 作業中の採取の際は、疲労の回復を 妨げるため、PC 画面を見ながら採取するよう被験者に 指示をした。( 図 3.29) 測定方法 ストローを用いてサリベット管に約 1 ∼ 2ml の唾液を 採取する。( 図 3.30) 遠心分離機によりムチン等の物質を取り除き唾液を抽 出する。 コルチゾール測定キットを用いて比色法により測定を 行う。( 図 3.31, 図 3.32, 図 3.33, 図 3.34)
図 3.29.VDT 作 業 中 に 採 取 し て い
図 3.30. 唾液採取している被験者
る被験者の様子
の様子
図 3.31. コルチゾー
図 3.32.
ル測定キッ
コルチゾール解析の
ト
様子
図 3.33.
図 3.34.
コルチゾー
コルチゾー
ル解析の様
ル解析の様
子
子
045
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
①ゴム手袋、白衣、マスクを装着する。 ②サリベット管のコットン部分を外す。 ③唾液中のムチン等の物質を沈殿させるため、 ボル
3.4. 効果の計測項目
□コルチゾール検出実験手順
テックス ( メモリ 8) にかける。 ④ 15 分間遠心分離機 (1500 × g@3000rpm) にかけ る。 ⑤ 試 薬 キ ッ ト 中 の Wash Buffer を 蒸 留 水 で 10 倍 に 希釈する。 ⑥ Stop Solution のボトル内にに 12.5ml の蒸留水を 入れる。その後ふたをしてボルテックスにかける。 ⑦ 24ml の Assay Diluent を デ ィ ス ポ ー ザ ル チ ュ ー ブに入れておく。 ⑧各濃度の Standard と唾液サンプル 25μl をそれぞ れのウェルに duplicate で入れる。Assay Diluent を Zero と Nsb のウェルに入れる。 ⑨ 7 の Assay Diluent に 15 μ l の Conjugate を入れ る。すぐにボルテックスにかけ、8 連マルチチャン ネルピペットで各ウェルに 200 μ l ずつ入れる。 ⑩プレートローター (500rpm) で 5 分間混ぜる。 ⑪ プ レ ー ト に ラ ッ プ を し 、室 温 で 5 5 分 間 イ ン キ ュ ベ ー ションする。 ⑫ 12 連マルチチャンネルピペットを用いて、300μl の Wash Buffer を各ウェルに 入れ、シンクに液体 を 流 し 、ペ ー パ ー タ オ ル に 叩 き 付 け て 水 分 を 落 と す 。 これを 4 回繰り返す。 ⑬ 200 μ l の TMB を 8 連マルチチャンネルピペット で各ウェルに 入れる。 ⑭プレートローター (500rpm) で 5 分間混ぜる。 ⑮プレートにアルミホイルをかけ、暗所で 25 分間イ ンキュベーショ ンする。 ⑯ 8 連マルチチャンネルピペットで各ウェルに 50μl の Stop Solution を入れる。 ⑰プレートローター (500rpm) で 3 分間混ぜる。プ レートの底をふいて、プレートリーダーで読む。
046
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
States)) ( 注 3.2)
本研究では、項目数を正規版の 65 項目から、30 項
検査名
目 に 削 減 し た POMS 短 縮 版 ( 注 3.2) を 用 い た。 こ れ
日本版 POMS 短縮版
により正規版と同様の測定結果を提供しながらも、被
(Profile of Mood States-Brief
験者の心理的負担感を軽減し、60 分間の PC 作業のク
Form Japanese Version)
レペリンテスト、3 分間の視力検査、5 分間の歩行と
3.4. 効果の計測項目
3.4.4. 気分計測 (POMS 簡易版 (Profile of Mood
い う 短 時 間 で の 気 分 、感 情 の 変 化 の 測 定 を 可 能 に し た 。 著者
短縮版の質問紙は、表に示すように 6 つの尺度に分類
Douglas M. McNair ,Ph.D.
さ れ る 気 分 を 、3 0 項 目 の 言 葉 で 表 し て い る 。被 験 者 は 、
Maurice Lorr ,Ph.D.
掲示された各項目ごとに、その項目が表す気分になる
J W P. H e u c h e r t , P h . D .
こ と が 「 ま っ た く な か っ た ( 0 点 ) 」 か ら 、「 非 常 に 多
LEO F. Droppleman ,Ph.D.
く あ っ た (4 点 )」 ま で の 5 段 階 (0 ∼ 4 点 ) の い ず れ
訳 ・ 構成
かの一つを選択する。
横山和仁
沿革 質問項目
POMS は人間の情動を気分や感情、情緒といった主観的側面から
30 問
アプローチすることを目的に、1950 年代終わりから 1960 年代 初めにかけ、米国で開発がすすめられました。
適用
1994 年の日本版 POMS(65 問版)の発刊に続き、ユーザーの要
15 歳以上
望を受け、2005 年に当短縮版が発刊されました。
特徴 ■ POMS 短縮版の検査用紙は複写式になっており、回答から結果 の採点までがスムーズに行えます。 ■過去 1 週間の「気分の状態」について 6 尺度で測定します。こ れにより、受検者の最近の持続的な気分状態を把握します。疾病 の有無を判定するものではありません。 ■ 6 つ の 気 分 尺 度 ご と に 、「 健 常 」「 他 の 訴 え と あ わ せ 、 専 門 医 を 受診させるか否かを判断する」 「専門医の受診を考慮する必要あり」 の 3 段階で結果が判定されます。 ■繰り返し利用することで、より的確に受検者の気分・感情の変 化に気づくことができます。 ■ 日 本 語 版 POMS 短 縮 版 は、65 項 目 か ら 成 る『 日 本 版 POMS』 と同様の測定結果を提供し、受検者の負担感を減らした検査です。 受 検 者 の 年 齢 や 疾 患 に よ っ て は、 短 縮 版 の 利 用 が 適 し て い ま す。 また短期間での繰り返しの測定にも向いています。
047
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
◇ T-A:緊張−不安(Tension-Anxiety) (1) 気がはりつめる (6) 落ち着かない
3.4. 効果の計測項目
□ 6 尺度とは
(12) 不安だ (16) 緊張する (20) あれこれ心配だ の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より 緊張していることを示す。 ◇ D:抑うつ−落込み(Depression-Dejection) (7) 悲しい (11) 自分はほめられるに値しないと感じる (12) がっかりしてやる気をなくす (17) 孤独でさびしい (21) 気持ちが沈んで暗い の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より 自信を喪失していることを示す。 ◇ A-H:怒り−敵意(Anger-Hostility) (2) 怒る (9) ふきげんだ (14) 迷惑をかけられて困る (25) はげしい怒りを感じる (28) すぐかっとなる の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より 怒りを感じていることを示す。 ◇ V:活気(Vigor) (4) 生き生きする (8) 積極的な気分だ (10) 勢力がみなぎる (27) 元気がいっぱいだ (30) 活気がわいてくる の 5 項目から構成されている。この項目は他の 5 尺度 とは異なりポジティブな項目であるため、この得点が 低いと活気が失われていることを示唆している。
048
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
(3) ぐったりする (13) 疲れた (19) へとへとだ (22) だるい
3.4. 効果の計測項目
◇ F:疲労(Fatigue)
(23) うんざりだ の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より 疲労感を感じていることを示す。 ◇ C:混乱(Confusion) (5) 頭が混乱する (18) 考えがまとまらない (24) 途方に暮れる (26) 物事がてきぱきできる気がする (29) どうも忘れっぽい の 5 項目から構成されている。得点が高い場合、より 混乱し、考えがまとまらないでいることを示す。 「 緊 張 − 不 安 」「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」「 疲 労 」「 怒 り − 敵 意 」「 活 気 」「 混 乱 」 の 6 項 目 の 得 点 を 相 互 の 得 点 に 互 換性が持てる標準化得点を T 得点と呼ぶ。 「 緊 張 − 不 安 」「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」「 怒 り − 敵 意 」「 疲 労 」「 混 乱 」 項 目 は 、得 点 の 高 い ほ ど 深 刻 ( 活 気 を 除 く ) な状態といえ、低い ほど、気分の状態が良好であり、 望 ま れ る 状 態 で あ る 。「 活 気 」 項 目 は 、 得 点 の 増 加 が 望まれ、点数が高いほど気分の状態が良好であると考 える。
049
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
参考文献
自覚症状調べは、疲労感に関連するここの自覚内容について系統的に分類し
( 文 3.2)
て作業者に質問をし、その回答を手がかりにして疲労感の全体的な構造を分析
加 藤 象 二 郎・ 大 久 保 尭 夫 : 初 学 者
してようとするものである。具体的には、図のように列挙させ、自覚的疲労感
のための生体機能の測り方 ; 日本
の発現の種類や程度を個別的、集団的、作業月、日週月別、時刻別に比較し、
出版サービス ,1999 年 4 月
さらに他の機能検査や作業パフォーマンス別に比較を行い、労働負担や労働欲
3.4. 効果の計測項目
3.4.5. 身体疲労(自覚症状調べ)
求、労働感情と結びつけて評価するものである。 疲労自覚症状調査を組織的に実施したのは桐原 (1950) であるが、票差表に ついては検討が加えられ、質問項目の分類などの検討・改良が数年間行われた。 そして図に示す新しい方式の調査票が 1967 年に日本産業衛生学会産業疲労研 究会によって提案され、現在ではこれが疲労調査の場合において最も一般的に 用いられている。
調査結果の判定方法 調査結果の判定基準については標準化はされていないが、これまでの調査結 果から明らかになっている特徴は以下のようなものである。 1. 30 項目の合計訴え率の大小における各症状群の大小関係は、職種作業内容、 男女別、勤務制度、調査時間などの条件によって異なる。具体的には訴え率 がⅠ群>Ⅲ群>Ⅱ群は一般作業型、Ⅰ群>Ⅱ群>Ⅲ群は精神作業型または夜 勤作業型、Ⅲ群>Ⅰ群>Ⅱ群は肉体作業型に多くみられるパターンである。 2. 一般的に作業時間の経過に伴い各群の訴え率が増大を示し、特にⅠ群の増加 が大きくなる。疲労感が大きいときにはⅡ群の比率が大きくなるが、一般的 に訴え率は少ない。Ⅲ群は職種による差を反映しやすいといわれる。 3. 強制または規制された作業ほど合計訴え率が高く、作業時間の経過に伴う増 加率も大きい。 4. 自覚疲労症状の増減と、客観的もしくは生理的疲労の増減は必ずしも一致し ない。 5. 職場や作業に深い要素の多い場合や、作業者に潜在的欲求不満がある場合に は、訴え数は著しく多くなりがちである。
( 文 3.2)
050
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
1. 頭がおもい 2. 全身がだるい 3. 足がだるい 4. あくびがでる
3.4. 効果の計測項目
A 群
5. 頭がぼんやりする 6. ねむい 7. 目がつかれる 8. 動作がぎこちなくなる 9. 足もとがたよりない 10. 横になりたい B 群 11. 考えがまとまらない 12. 話をするのがいやになる 13. いらいらする 14. 気がちる 15. 物事に熱心になれない 16. ちょっとしたことが思いだせない 17. することに間違いが多くなる 18. 物事が気にかかる 19. きちんとしていられない 20. 根気がなくなる C 群 21. 頭がいたい 22. 肩がこる 23. 腰がいたい 24. いきが苦しい 25. 口がかわく 26. 声がかすれる 27. めまいがする 28. まぶたや筋がピクピクする 29. 手足がふるえる 30. 気分がわるい
051
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
参考文献
生活視力
( 文 3.3)
ランドルト環による標準的な視力検査とは別に、日常生活を想定したいろい
加 藤 象 二 郎・ 大 久 保 尭 夫 : 初 学 者
ろな環境や状態での視力を生活視力という。実際、指標の照度、輝度、コント
のための生体機能の測り方 ; 日本
ラスト、配色などは視力に大きな影響を与える。また、グレアの存在で、視力
出版サービス ,1999 年 4 月
は低下するころがある。したがって、たとえばキーボードやディスプレイに提
3.4. 効果の計測項目
3.4.6. 視力検査
示されている文字を読むときの視力は、実際にこれらの機器を使用する環境条 件下で測定されるべきものであり、標準的な視力検査で得られた数値とは異な るものであろう。ここに、日常的な環境のもとに生活視力を測定する意義があ る。当然のことながら、標準的な生活視力の測定方法はない。必要な環境条件 を整えたうえで、調べたい文字や図形の空間識別闘値を求めることになる。 視覚系の空間分析能尺度としての視力測定は、眼科学、生理学、心理学、心 理物理学など多くの領域で古くから行われており、これまでに多くのデータの 蓄積がある。しかし、生活視力は本来の目的から、時代とともに測定環境や条 件の点で異なるものが要求されてくる。特に、電子ディスプレイを注視するこ とが仕事や生活で大きな役割をもってきた現在、このような条件下で必要とさ れる生活視力は、ますます重要な課題となってきている。 眼筋の緊張が視力低下の原因になると言われている。直筋が緊張状態に陥る と遠視に、緊張が斜筋に生じた場合は近視を引き起こす。近くのものを見続け ることや、長時間のテレビ、ゲーム、パソコン作業をすることによって、眼に 負担をかけることで眼精疲労を引き起こす。また、眼に悪い習慣や慢性の疲労、 全身の衰弱や長期間の心配事、そのほか神経をいらだたせる出来事などの理由 で、眼を動かす筋肉を緊張させる。 ( 文 3.3)
このように、VDT 作業によって一時的な視力低下が見られるこ と、また VDT 作業による疲労のうち、目の疲労が多かったこと から、PC 画面を離れている間の視力回復効果を計測することに した。 ( 注 3.3)
計測方法は、EYE Portal ∼視力回復のためのポータルネット∼
EYE Portal ∼視力回復のためのポータル
( 注 3.3) より、PC 画面上で視力が測れるものを使用した。PC 画
ネット∼
面から 3m 離れたところに立ち、右目、左目の順でランドルト環
h t t p : / / e y e p o r t a l .
による測定を行った。( 図 3.35)
j p / 6 0 s i r y o k u k e n s a / siryokukennsa.html
図 3.35. 視力検査の様子
052
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
作業効率を測るために、内田クレペリンの計算シートを使用し た。本来、クレペリンテストは性格診断テストとして利用するも のであるが、集中力・持久力が必要とされ、そのときの疲労度や
3.4. 効果の計測項目
3.4.7. 生産性(計算作業量)
気分に左右されると考えられるため、解答数と正答率から作業効 率を計測することにした。また、ストレス負荷にもなると考え、 1 時間の VDT 作業によるストレス負荷の一部と見なした。計測 時間は各 15 分で、廊下歩行前後に1回ずつ行った。 テスト用紙は五感パッケージ廊下、普通廊下、それぞれの歩行 前後、計 4 回とも違うものにした。また、被験者によって、廊 下とテスト用紙の組み合わせも変えた。 テスト用紙には、1行あたり 115 字、前凹版作業用に各 17 行のランダムな数字が Excel のセルに入力してある。被験者の行 う作業は、隣り合った数字を加算し、答えの 1 位のあたい を 1 行下のセルに入力していくというものである。どのテスト用紙も 同等のものとみなせる。
053
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
アンケート A( 図 3.36, 図 3.37) は、感性廊下、普通廊下ともに、 実験終了直後に、被験者本人に記入してもらった。 主に、VDT 作業によるストレス負荷以外のストレスがなかっ
3.4. 効果の計測項目
3.4.8. 主観評価(アンケート A、アンケート B)
たかどうかや、被験者の癖等を知るために、他の計測の補助のた めに使用した。 アンケート B( 図 3.38, 図 3.39) は、感性廊下の実験の終了後に、 アンケート A の回答後に、被験者本人に記入してもらった。 主に、感性廊下そのものに関する印象や、感性廊下の各装置に よる感じ方等を伺った。3.6. 参考実験での各装置の効果の計測の 参考となる情報が得られた。
054
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.4. 効果の計測項目
アンケート用紙 A 実験お疲れ様でした。 先ほどの実験に関してお伺いします。お手数ですが、お答え下さい。
□はじめに、1時間、パソコン作業をしてもらいました。 1. その作業は苦痛でしたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
2. 途中で集中力が切れたと感じましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
3. 休憩したいと思いましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
4. 気分転換をしたいと思いましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
5. 途中、お手洗いに行きたくなりましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
6. 作業を中断できたとしたら、具体的に何をしたかったですか。自由にお書き下さい。
7. 作業中、気が散るもの、集中の邪魔をするものがあったら教えて下さい。
□5分間歩いてもらいました。 8. 歩く前は、歩くより、その場で座ったままでいたいと思っていましたか。 当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
9. 歩いた後は、歩いてよかったと思いましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
図 3.36. アンケート A-1 055
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
11. 5分間の歩行は、長いと感じましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
3.4. 効果の計測項目
10. 気分転換になりましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。
全く思わない
12. 歩行後、気分に変化があったと感じましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
13. 歩きにくいと思う点、箇所、気になって不快であったことがあれば、教えて下さい。
□普段のあなたに関してお伺いします。 14. あなたは、普段、パソコン作業をしていて、どれくらい続くと気分転換がしたくなりますか。 当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 1∼5分
6∼10 分
11∼20 分
21∼30 分
31 分∼1時間
1∼2時間
2∼3時間
3∼4時間
4∼6時間
6時間以上
15. あなたは、普段、パソコン作業をし続けた場合、 どのような気持ちになったときに、気分転換をしたいと思いますか。
16. そのときの気分転換方法を教えて下さい。
17. あなたは、普段、パソコン作業中、同時に何かをしていますか。 よく当てはまるものに◎、たまに当てはまるものに○、 まれに当てはまるものに△、全く当てはまらないものに × をつけて下さい。(複数回答可) 音楽を聴く
飲み物を飲む
食べ物を食べる
近くの人と話す
電話をする
携帯メールをする
体を動かす
周りを見る
香りをたく
何かを触る
18. 17 に関して、他にしていることがあれば教えて下さい。
ご協力ありがとうございました。アンケートボックスに入れて、お帰りください。
図 3.37. アンケート A-2 056
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.4. 効果の計測項目
アンケート用紙 B
お手数ですが、引き続きお答え下さい。
□廊下に入ってすぐの感想をお伺い致します。 19. 廊下に入ってすぐに、明るさの差による不快感はありましたか。 当てはまるもの1つに⃝をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
20. その空間を怖いと感じましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
21. 前に進むことがためらわれましたか。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
□5分間歩いてもらいました。 22. 歩き始めの頃と、歩き終わりの頃とを比較して、空間に対する感じ方に違いはありましたか。 当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
23. 3. で「そう思う」「少し思う」とお答えの方に伺います。どう変化しましたか。 当てはまるもの1つに○をつけて下さい。
24. 皆さんにお聞きします。歩いている途中、眠くなりましたか。 当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
□廊下の中に、五感を刺激するものが、いくつかありました。 25. 気づいたものに○をしてください。 ①揺れる青い光
②香り
④風
⑤硬い床の感触
③音 ⑥柔らかい床の感触
26. 途中で飽きがきたものに○をしてください。(気づかなかったものは除く) ①揺れる青い光
②香り
③音
④風
⑤硬い床の感触
⑥柔らかい床の感触
図 3.38. アンケート B-1 057
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 (気がついた刺激だけ回答して下さい。 ) ①揺れる青い光
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない 全く思わない
②香り
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない 全く思わない
③音
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない 全く思わない
④風
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない 全く思わない
⑤硬い床の感触
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない 全く思わない
⑥柔らかい床の感触
そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない 全く思わない
3.4. 効果の計測項目
27. あなたが気づいた上記の刺激それぞれは、心地良かったですか。
28. あなたが気づいた上記の刺激の種類を、気付きやすかった順に番号を並べてください。 (気づかなかったものは除く)
29. あなたが気づいた上記の刺激の種類を、魅力的だった順に番号を並べてください。 (気づかなかったものは除く)
30. あなたが気づいた上記の刺激それぞれに、どのような印象を覚えましたか (気がついた刺激だけ回答して下さい。 ) ①揺れる青い光 ②香り ③音 ④風 ⑤硬い床の感触 ⑥柔らかい床の感触 その他
□廊下から出てすぐの感想をお伺い致します。 31. 歩行後、廊下から出てすぐに、明るさの差による不快感はありましたか。 当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 そう思う
少し思う
どちらでもない あまり思わない
全く思わない
ご協力ありがとうございました。アンケートボックスに入れて、お帰りください。
図 3.39. アンケート B-2 058
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.5. 実験詳細
3.5. 実験詳細 3.5.1. タイムスケジュール 図 3.40 は、 実 験 の タ イ ム ス ケ ジ ュ ー ル を 示 し た。 2.2.4. 経営者の義務で「一連続作業は 1 時間を超えな いようにすること」と厚生労働省が定めているので、 本実験では、VDT 作業は、1 時間とした。②打ち込み 作業は、ストレス負荷として 42 分間行い、③計算作 業 を 15 分、 ④ POMS・ 自 覚 症 状 調 べ を 3 分 程 PC 上 で行ってもらい、計測としてと同時に、ストレス負荷 と し た 。 ② 、③ 、④ の 合 計 で 1 時 間 の V D T 作 業 と な る 。 その後、執務室の隣りの空間で、⑤視力検査を素早 く行い、廊下 ( 感性廊下もしくは普通廊下 ) を歩行し てもらった。短時間では、生理反応が出ない可能性も あるので、5 分間の歩行とした。 歩行後は、⑤視力検査を行い、再び PC 画面上で④、 ⑤を行ってもらった。 この時点で、ホルター心電計の計測を停止した。 そ の 後 、ア ン ケ ー ト A に ( 感 性 廊 下 の 時 は 、ア ン ケ ー ト B も ) 紙面上で回答してもらった。 唾液中のコルチゾール濃度の計測では、15 分程前の ストレスの状態が測れるとされているので、VDT 作業 開 始 時 の 1 5 分 後 、V D T 作 業 の 後 半 ( 4 2 分 ) の 1 5 分 後 、 歩行後の VDT 作業を再開してから 15 分後の、3 回唾 液採取をした。
唾液採取 1
唾液採取 2
15 分
①
15 分
②
10
③
42 0
VDT 作業 60 分
唾液採取 3
15 42
①実験説明・機材取り付け ②打ち込み作業 ③計算作業 ④POMS・自覚症状調べ
15 分
④ ⑤ ⑥ ⑤④ 3 3 57 60 63
5
3 3 68 71 74
③
⑦
15
10 89
⑤視力検査 ⑥歩行 ⑦機材取外し・アンケート
[分]
図 3.40. タイムスケジュール
059
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.5. 実験詳細
3.5.2. 被験者への教示 本 実 験 で は、 オ フ ィ ス 廊 下 で の 歩 行 時 を 想 定 し て 行ったので、被験者に、以下の通りにオフィスワーク のイメージを持たせるようにした。 実験開始前 1. 説明書 ( 資料編 ) の説明 2. 同意書 ( 資料編 ) にサインをもらう。 3. クレペリンの仕方の説明 「このように、隣りの数字と足した答えの下1桁を1 行下のセルに打ち込んでください。左から右へ埋めて いってください。キーボードにある矢印キーを使用し てもらって大丈夫です。表の右から2つ目のセルが埋 まったら、1行下の問題に、左から取り組んでくださ い。このときマウス使ってもらって大丈夫です。1度 こ の 紙 で 1 行 練 習 し て み て く だ さ い 。」 4. 装置装着の説明 5. 装着 実験開始 6. 打ち込み作業開始 「打ち込み作業を 42 分間してもらいます。左側の文章 を、右側に打ち込んでください。句読点も間違えない ようにしてください。行の文字数の違い、フォント、 サイズ、色、太さなどは気にしなくて結構です。時間 になったら合図をしますので、それまで頑張って続け て く だ さ い 。」 7. 計算作業開始 「打ち込み作業を終わらしてください。次に、下のタ スクバーから、1つ目のエクセルファイルを開いてく だ さ い 。」
060
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法
ま す 。 合 図 が あ る ま で 、頑 張 っ て や り 続 け て く だ さ い 。
3.5. 実験詳細
8.「先ほど説明した足し算問題を 15 分解いてもらい このページが終わってしまったら、次のシートに移っ て く だ さ い 。」 9.POMS、自覚症状調べ回答開始 「お疲れ様でした。2つ目のエクセルファイルを開い てください。当てはまるところに半角で“1”を入力 してください。終わったら、シート2にも回答してく だ さ い 。」 10.「お疲れ様でした。目を閉じないように、素早く 隣 り に 移 動 し て く だ さ い 。」 11. 視力検査 12. 移動しながら歩行に関する説明 【 感 性 廊 下 】「 5 分 間 の 休 み 時 間 で す 。 自 動 販 売 機 に 向 かうイメージで、歩きながらゆっくり気分転換をして き て く だ さ い 。こ の 廊 下 は 薄 暗 く 落 ち 着 い た 空 間 で す 。 五感を刺激するものがあるので楽しんでください。廊 下が途切れたところで折り返して、数往復し、1本の 真っ直ぐな廊下であると考えてください。きちんと端 まで行ってから折り返してください。ただし、ゆっく り歩いてもらいますが、立ち止まることは避けてくだ さい。5分したら呼びますので、ここに戻ってきてく だ さ い 。 ど う ぞ 、 ご ゆ っ く り 。」 【 普 通 廊 下 】「 5 分 間 の 休 み 時 間 で す 。 自 動 販 売 機 に 向 かうイメージで、歩きながらゆっくり気分転換をして きてください。廊下が途切れたところで折り返して、 数往復し、1本の真っ直ぐな廊下であると考えてくだ さ い 。き ち ん と 端 ま で 行 っ て か ら 折 り 返 し て く だ さ い 。 ただし、ゆっくり歩いてもらいますが、立ち止まるこ とは避けてください。5分したら呼びますので、ここ に 戻 っ て き て く だ さ い 。 ど う ぞ 、 ご ゆ っ く り 。」 1 3 . 「 お 帰 り な さ い 。 も う 一 度 視 力 検 査 を し ま す 。」
061
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 4.5. 実験詳細
14. 視力検査 15.「お疲れ様でした。3つ目のエクセルファイルを 開いてください。当てはまるところに半角で“1”を 入力してください。終わったら、シート2にも回答し て く だ さ い 。」 16.「お疲れ様でした。4つ目のエクセルファイルを 開いてください。また、足し算問題を 15 分やっても ら い ま す 。」 実験終了後 17. 装置取り外し 1 8 . 「 そ の 場 で ア ン ケ ー ト を お 願 い し ま す 。」
062
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.6. 参考実験
3 . 6 . 参 考 実 験 ( 感性廊下の各装置の効果 ) 3.6.1. 参考実験概要 感性廊下において、各装置の効果を個別に計測する ために、情動反応の評価が出来る皮膚電位計測を用い て実験を行った。参考実験では、VDT 作業は行わず、 廊下の歩行のみを行った。歩行は、10 往復とし、10 分程かかるので、感性廊下と普通廊下の比較実験の 2 倍の歩行時間であった。 長 く 歩 行 す る こ と で 、「 慣 れ 」 の 計 測 も 同 時 に 行 っ た 。 また、被験者 a を同日に 2 回 ( 約 2 時間後 ) に同じ 条件で歩行してもらった。同じ廊下を何度も通ること に「慣れ」があるかどうかを知るためである。 参考実験 1 被験者 a(23 歳男性 ) 参考実験 2 被験者 b(24 歳男性 ) 参考実験 3 被験者 a の順で 1 時間置きに開始した。 実験場所 早稲田大学理工学部 西早稲田キャンパス 63 号館 地下 1 階 実験日程 2009 年 9 月 23 日
063
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 3 章 研究方法 3.6. 参考実験
3.6.2. 参考実験計測方法 □皮膚電位計測 皮膚電位計測では、人間の精神性発汗を見る。これ によって、刺激による「はっとした驚き」のタイミン グを知ることができる。精神性発汗部位である一側手 指の第 2 指と第 3 指の腹側部に、一対の電極を固定し 微弱な電流を流すことで皮膚の見かけ上の抵抗変化を 調べることで皮膚電気活動を計測する。その計測した ものを、同時に 2 点からナイトモードで撮影したビデ オ映像と同期し、どの刺激に対して反応が出たのかを 明らかにする。 被 験 者 に は 、皮 膚 電 位 を 計 測 す る P C を 背 中 の リ ュ ッ クに入れて、電極をつけた左腕を動かさないようにし な が ら、10 往 復 の 歩 行 を も ら っ た。 ビ デ オ で 被 験 者 の 場 所 を よ り 分 か り や す く す る た め 、被 験 者 の 体 に は 、 蓄 光 テ ー プ を つ け て さ せ て も ら っ た。( 図 3.41, 図 3.42, 図 3,43) また、歩行前に、感性廊下と普通廊下 の 比 較 実 験 と 同 様 の 教 示 を 行 っ た。(3.5.2. 被 験 者 へ の教示 ) 使用した皮膚電位計測機器: スキノス社 SK-SPA( 図 3.44) 使用したビデオ機器:SONY 社 HDR-SR8
図 3.41. 被験者の様子 1
図 3.43. 被験者の様子 3
図 3.42. 被験者の様子 2
図 3.44. 被験者の様子 3
064
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章
結果と分析
Chapter 4
Result and Analysis
1. 集計 2. 感性廊下の各装置の効果 3. 結果のまとめ
065
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1. 集計 4.1.1. 集計の方法 第 3 章で述べた本実験に得られた 7 項目のデータを、それぞれの項目毎に、歩行前後 での数値の変化に注目し、感性廊下を歩行した時と、普通廊下を歩行した時を比較する。 生理計測は、個人差があるため、平均のデータの記載と共に、有効である全被験者の データも記載し、傾向を見る。 差 の 検 定 を 行 い 、P 値 が 0 . 0 5 以 下 の 時 、そ の 差 は 有 効 と し 、そ の 表 に は 「 * 」 を 付 け る 。
066
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.2. 精神ストレス指標(LF/HF 値) 1 分 間 隔 と 5 分 間 隔 の LF/HF 値 が 得 ら れ る 中、1 分間隔では LF/HF が大きく 上 下 す る た め、 比 較 的 安 定 したグラフが得られる 5 分 間 隔 の LF/HF 値 を 分 析 し た。 表 4.1 は 感 性 廊 下 の 実 験 中 の LF/HF 値 の 表 で あ る。 表 4.2 は 普 通 廊 下 の 実 験 中 の LF/HF 値の表である。青 色 の マ ス は、 打 ち 込 み 作 業 中、 桃 色 の マ ス は、 計 算 作 業 中、 黄 色 の マ ス は 廊 下 の 歩 行 中 の LF/HF 値 で あ る。
表 4.1. 感性廊下の 5 分間隔の LF/HF 値
時間[分] 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55 1:00 1:05 1:10 1:15 1:20 1:25 1:30 1:35 1:40
A B 3.12 3.25 1.46 1.94 2.89 4.02 3.79 3.66 2.99 6.94 4.20 6.89 2.71 2.79 2.92 3.36 1.73 3.24 0.96 6.50 4.94 2.50 2.87 4.35 4.75 3.98 2.74 4.18 3.07 2.92 4.76 11.94 1.35 3.58 3.05 3.76 5.75
C D E F 1.16 3.72 0.33 2.35 0.96 3.82 0.37 2.72 0.96 3.28 1.69 11.61 1.91 3.38 4.20 4.44 1.53 3.53 10.94 3.24 2.06 2.83 7.21 4.23 4.58 3.22 3.50 3.74 1.72 6.49 6.10 2.34 1.17 4.86 4.78 3.04 1.16 10.92 6.49 6.48 1.83 7.36 3.00 2.92 1.26 1.72 15.27 13.24 6.51 4.89 7.63 10.81 0.00 1.95 17.65 9.82 0.00 3.18 5.40 7.05 0.60 2.39 12.29 6.64 1.38 2.62 15.64 7.93 1.74 3.65 14.62 9.92 0.00 3.40
G 0.00 4.76 5.01 5.62 5.07 3.18 4.38 5.75 4.52 3.59 4.82 4.45 4.58 2.72 5.72 2.99 5.14 1.89 3.90
H 3.27 1.67 0.86 0.74 0.79 1.50 0.96 1.23 2.10 2.06 1.30 1.28 3.10 1.66 4.99 4.69 2.87 4.26 3.51
I 0.59 1.10 1.29 3.69 2.81 1.65 1.44 2.30 1.20 0.77 0.24 1.98 3.64 2.26 1.50 2.30 1.16 1.34 0.66
K 2.36 1.25 4.86 3.38 1.91 1.80 1.50 2.00 0.71 2.01 1.18 1.77 2.12 1.60 4.04 1.97 1.38 1.35 2.90
G 7.81 6.77 7.72 8.90 17.07 11.93 4.45 9.09 8.45 1.80 6.00 27.92 15.38 3.46 6.33 3.43 5.98
H 0.00 4.62 0.00 0.00 0.00 1.91 3.22 0.00 0.00 0.00 0.00 4.09 3.19 0.00 0.00 0.00 0.00
I 0.49 0.72 0.59 2.65 0.66 0.72 1.07 1.11 0.99 0.81 0.39 1.18 2.69 3.38 1.50 3.20 1.63 0.94 0.54
K 1.47 1.01 2.77 2.60 1.84 1.87 2.33 2.14 1.01 1.21 0.67 3.52 6.21 3.27 0.75 0.50 1.54
打ち込み作業時間は 42 分間 で あ り、5 分 間 隔 の 記 録 で は、8 回記録出来たものと 9 回記録出来たものとでバラ つきがあるが、問題はない。 ま た、 ホ ル タ ー 心 電 計 の 装着に不備があったようで、 感 性 廊 下 の 被 験 者 C と、 普 通 廊 下 の 被 験 者 H の 値 は、 ゼロを記録してしまったの で、その 2 つの LF/HF 値の データは無効とした。
表 4.2. 普通廊下の 5 分間隔の LF/HF 値
時間[分] 0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55 1:00 1:05 1:10 1:15 1:20 1:25 1:30 1:35 1:40
A 2.08 0.71 1.04 1.21 0.66 1.15 1.01 1.15 0.67 1.39 2.13 3.11 5.34 1.80 0.59 0.99 1.41
B 2.57 2.37 3.06 4.33 3.83 4.10 4.13 4.23 3.47 1.97 6.18 5.28 6.11 6.36 3.02 4.25 1.63 0.00
C D E F 1.13 1.13 12.04 3.85 1.91 1.33 18.98 2.97 1.56 2.09 13.24 2.69 2.42 5.03 12.80 4.38 1.66 13.64 13.91 3.95 1.87 3.04 5.73 3.78 2.87 3.56 12.92 3.50 3.15 3.29 24.15 3.61 2.51 3.78 11.68 2.88 3.42 7.35 12.13 4.81 2.35 1.71 18.63 4.60 2.20 1.73 17.04 9.48 5.83 1.85 18.51 8.67 3.11 0.82 15.34 19.00 3.09 0.98 14.02 21.83 2.91 1.05 13.12 3.51 1.90 1.91 11.17 5.51 1.10 10.00 2.01 3.33
067
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
本実験では、被験者の状態 ( 作業内容 ) の変化による精神ストレスの変化を見るため、 状態が変化する時の LF/HF 値を、感性廊下と普通廊下を比較した。図 4.1 は、感性廊 下の被験者 F の 5 分間隔の LF/HF 値のグラフである。図 4.1 内の桃色の○のところの 状態の変化の時の LF/HF 値を、 「 V D T 作 業 開 始 時 」、 「 V D T 作 業 終 了 時 」、 「 歩 行 中 」、 「計 算 作 業 開 始 時 」、「 計 算 作 業 終 了 時 」 の 順 に 5 点 抽 出 し 、感 性 廊 下 と 普 通 廊 下 を 比 較 し た 。 両廊下の全被験者のグラフは図 4.2、図 4.3 に示す。
LF/HF
15
歩行
視力検査 気分・疲労計測 計算作業
20
気分・疲労計測 視力検査
25
計算作業
30
打ち込み作業
F
VDT 作業終了時
計算作業終了時
10 5 0
VDT 作業開始時
歩行中
計算作業開始時
0:00 0:05 0:10 0:15 0:20 0:25 0:30 0:35 0:40 0:45 0:50 0:55 1:00 1:05 1:10 1:15 1:20 1:25 1:30 1:35 1:40 時間 [ 分 ] F 2.35 2.72 11.61 4.44 3.24 4.23 3.74 2.34 3.04 6.48 2.92 13.24 10.81 9.82 7.05 6.64 7.93 9.92
LF/HF 値
図 4.1. 感性廊下の被験者の LF/HF 値の変化
068
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
感性廊下
30
A
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
0
B
30
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
感性廊下
C
25 20
15
15
10
10
5
5
0
普通廊下
30
20
C
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
感性廊下
D
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
感性廊下
E
D
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
普通廊下
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
普通廊下
30
25
30
B
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
25
30
普通廊下
0 0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
30
A
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
感性廊下
普通廊下
30
E
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
図 4.2. 被験者 A,B,C,D,E の歩行実験中の LF/HF 値の時間変化
069
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
30
感性廊下
F
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
30
感性廊下
G
25 20
15
15
10
10
5
5
0
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
H
普通廊下
30 25
20
20
15
15
10
10
5
5
H
0
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
感性廊下
I
普通廊下
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
I
0
0
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
30
G
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
25
30
普通廊下
30
20
感性廊下
F
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
25
30
普通廊下
30
感性廊下
K
普通廊下
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
K
0
0 0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
0:00 0:10 0:20 0:30 0:40 0:50 1:00 1:10 1:20 1:30 1:40
図 4.3. 被験者 F,G,H,I,K の歩行実験中の LF/HF 値の時間変化
070
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
実 験 中 の 状 態 の 変 化 に よ る 精 神 ス ト レ ス の 変 化 を 示 す た め 、「 V D T 作 業 開 始 時 」 の L F / H F 値 を 「 1 0 0 % 」 と し て 、「 V D T 作 業 終 了 時 」、「 歩 行 中 」、「 計 算 作 業 開 始 時 」、「 計 算作業終了時」の増減率を以下の式で求め、比較した。
正答率
=
歩行後の 解答数の増減率
=
歩行後の 正答率の増減率
=
解答数−誤答数 解答数 歩行後の解答数 歩行前の解答数 歩行後の正答率 歩行後の正答率
増減率< 100% のとき、ストレス減少 増減率= 100% のとき、ストレス変化なし 増減率> 100% のとき、ストレス増加
表 4.3、図 4.4 は感性廊下実験での LF/HF 値の増減率、表 4.4、図 4.5 は普通廊下実 験での LF/HF 値の増減率を示す。感性廊下の被験者 E は大きく数値が外れていたので除 外した。 普通廊下の歩行時には、精神ストレスの増加が見られるのに対して、感性廊下の歩行 時には、ストレス状態が安定していた。 また、普通廊下実験での、VDT 作業開始時と VDT 作業終了時には、有意な差があり、 増加した。感性廊下実験での、VDT 作業開始時と VDT 作業終了時には、増加の傾向が ある。 表 4.3. 感性廊下実験での LF/HF 値の増減率
VDT作業 VDT作業 開始時 終了時 A 100% 158% B 100% 134% D 100% 198% F 100% 124% G 100% 93% H 100% 39% I 100% 336% K 100% 50% 平均 100% 142%
歩行中 152% 90% 52% 418% 120% 51% 254% 68% 151%
計算問題 計算問題 開始時 終了時 153% 98% 110% 177% 70% 91% 283% 422% 108% 82% 88% 107% 197% 112% 58% 123% 133% 152%
表 4.4. 普通廊下実験での LF/HF 値の増減率
VDT作業 VDT作業 開始時 終了時 A 100% 102% B 100% 240% C 100% 208% D 100% 151% E 100% 155% F 100% 246% G 100% 77% I 100% 241% K 100% 46% 平均 100% 163%
*
257% 247% 516% 73% 127% 567% 197% 306% 222% 279%
計算問題 計算問題 開始時 終了時 28% 68% 165% 63% 273% 168% 93% 97% 109% 83% 143% 86% 81% 77% 333% 110% 51% 105% 142% 95%
*
071
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
歩行中
第 4 章 結果と分析
F
200%
G
100%
H
0% 計算問題終わり
計算問題始め
歩行中
VDT作業終わり
VDT作業始め
I
図 4.4. 感性廊下実験での LF/HF 値の増加率
K 平均
C
300%
D E
200%
F
100%
G
0% 計算問題終わり
300%
400%
計算問題始め
D
B
VDT作業始め
400%
LF/HFの増加率
B
A
500%
歩行中
500% LF/HFの増加率
600%
A
VDT作業終わり
600%
I K 平均
図 4.5. 普通廊下実験での LF/HF 値の増加率
072
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.3 . ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 ) 3.5.1. タイムスケジュールで示したように、唾液中のコルチゾール濃度の計測では、 ストレスを受けてから、唾液中にコルチゾールが出るまでに、個人差があり 15 分∼ 20 分程度の時間差がある。本実験 VDT 作業開始時の 15 分後、VDT 作業の後半 (42 分 ) の 15 分後、歩行後の VDT 作業を再開してから 15 分後の、3 回唾液採取を行った。ぞれ ぞ れ を 「 V D T 作 業 前 」、「 V D T 作 業 中 」、「 歩 行 後 」 と 記 す 。 表 4.5、図 4.6 は感性廊下実験での、表 4.6、図 4.7 は普通廊下での、被験者それぞ れの 3 回の採取分のコルチゾール濃度 [ μ g/dL] を示す。 表 4.5. 感性廊下でのコルチゾール濃度
感性 VDT作業前 VDT作業中 A 0.343 0.091 B 0.110 0.086 C 0.064 0.045 D 0.096 0.092 E 0.350 0.251 F 0.054 0.037 G 0.150 0.147 H 0.237 0.133 I 0.142 0.093 K 0.044 0.147 平均 0.159 0.112
表 4.7. 普通廊下でのコルチゾール濃度
歩行後 0.096 0.089 0.104 0.078 0.338 0.022 0.090 0.179 0.090 0.167 0.125
普通 VDT作業前 VDT作業中 A 0.149 0.064 B 0.069 0.041 C 0.187 0.084 D 0.171 0.102 E 0.365 0.219 F 0.065 0.048 G 0.124 0.078 H 0.153 0.115 I 0.268 0.140 K 0.118 0.093 平均 0.172 0.099
歩行後 0.044 0.084 0.106 0.138 0.139 0.022 0.103 0.113 0.112 0.077 0.096
[μg/dL]
[μg/dL]
[μg/dL]
0.400
A
0.400
0.350
A
B
0.350
B
0.300
C
0.300
C
0.250
D
0.250
D
0.200
E
0.200
E
0.150
F
0.150
F
0.100
G
0.100
G
H
0.050
I
0.000 VDT作業前
VDT作業中
歩行後
図 4.6. 感性廊下でのコルチゾール濃度の変化
K 平均
コルチゾール濃度
コルチゾール濃度
[μg/dL]
H
0.050
I
0.000 VDT作業前
VDT作業中
歩行後
K 平均
図 4.7. 普通廊下でのコルチゾール濃度の変化
073
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
実 験 中 の 状 態 の 変 化 に よ る ス ト レ ス に 対 す る 抵 抗 の 変 化 を 示 す た め 、「 V D T 作 業 前 」 の L F / H F 値 を「 1 0 0 % 」と し て 、 「 V D T 作 業 中 」、 「 歩 行 後 」 の 増 減 率 を 、以 下 の 式 で 求 め 、 比較した。
VDT 作業中の 唾液中コルチゾール濃度の増減率
=
歩行後の 唾液中コルチゾール濃度の増減率
=
VDT 作業中の唾液中コルチゾール濃度 VDT 作業開始頃の唾液中コルチゾール濃度 歩行後の唾液中コルチゾール濃度 VDT 作業開始時の唾液中コルチゾール濃度
増減率< 100% のとき、ストレス減少 増減率= 100% のとき、ストレス変化なし 増減率> 100% のとき、ストレス増加
表 4.7、図 4.8 は感性廊下実験でのコルチゾール濃度の増加率、表 4.8、図 4.9 は普 通廊下実験でのコルチゾール濃度の増加率を示す。感性廊下の被験者 K は大きく数値が 外れていたので除外した。 両 廊 下 と も 、「 V D T 作 業 前 」 に 対 し て 「 V D T 作 業 中 」 に 唾 液 中 コ ル チ ゾ ー ル 濃 度 が 減 少 し 、 ス ト レ ス が 減 少 し た こ と が 見 れ る 。「 V D T 作 業 中 」 か ら 「 歩 行 中 」 で の 変 化 で は 、 両廊下ともに、大きな変化は見られなかった。 表 4.7. 感性廊下実験でのコルチゾール濃度
感性 VDT作業前 VDT作業中 A 100.00% 26.53% B 100.00% 78.18% C 100.00% 70.31% D 100.00% 95.83% E 100.00% 71.71% F 100.00% 68.52% G 100.00% 98.00% H 100.00% 56.12% I 100.00% 65.49% 平均 100.00% 70.08% *
歩行後 27.99% 80.91% 162.50% 81.25% 96.57% 40.74% 60.00% 75.53% 63.38% 76.54%
表 4.8. 普通廊下実験でのコルチゾール濃度
普通 VDT作業前 VDT作業中 A 100.00% 42.95% B 100.00% 59.42% C 100.00% 44.92% D 100.00% 59.65% E 100.00% 60.00% F 100.00% 73.85% G 100.00% 62.90% H 100.00% 75.16% I 100.00% 52.24% K 100.00% 78.81% 平均 100.00% 59.01% *
*
074
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
歩行後 29.53% 121.74% 56.68% 80.70% 38.08% 33.85% 83.06% 73.86% 41.79% 65.25% 62.14%
第 4 章 結果と分析
180.00% コルチゾール濃度の増加率
B
140.00%
C
120.00%
D
100.00%
E
80.00%
F
60.00%
G
40.00%
H
20.00%
I VDT作業前
VDT作業中
歩行後
図 4.8. 感性廊下実験でのコルチゾール濃度の変化
平均
コルチゾール濃度の増加率
A
160.00%
180.00%
A
160.00%
B
140.00%
C
120.00%
D E
100.00%
F
80.00%
G
60.00%
H
40.00%
I K
20.00% VDT作業前
VDT作業中
歩行後
平均
図 4.9. 普通廊下実験でのコルチゾール濃度の変化
075
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.4 . 気分計測 ( P O M S 簡易版 ( P r o f i l e
o f
M o o d S t a t e s ) )
被 験 者 は 各 項 目 ご と に 、そ の 項 目 が 表 す 気 分 に な る こ と が 「 ま っ た く な か っ た ( 0 点 ) 」 から「非常に多くあった (4 点 )」までの 5 段階 (0 ∼ 4 点 ) のいずれか一つを選択する。 採点は、全部の項目が記入されたことを確認した後、5 項目ずつの各尺度ごとに合計点 を算出した。その得点を「素得点」とする。 POMS の疲労感算出において T 得点という特殊な数値が定められており次式により算 出可能である。 標準化得点[T 得点= 50 − 10 ×(素得点−平均値)/標準偏差] なおアンケート用紙には全年齢を対象とした T 得点換算表が添付されており、これを 用いることで計算を行なわなくとも T 得点が割り出せる仕様になっている。著者は、T 得 点 換 算 表 を 用 い た 。表 4 . 9 は 感 性 廊 下 実 験 で の 歩 行 前 後 の 全 被 験 者 の T 得 点 を 、表 4 . 1 0 は普通廊下実験での歩行前後の全被験者の T 得点を示す。 表 4.9. 感性廊下の歩行前後での T 得点
T-A 被 験 者
T 得 点
緊 張 − 不 安
D 抑 う つ − 落 込 み
A-H 怒 り − 敵 意
V
活 気
表 4.10. 普通廊下の歩行前後での T 得点
F
疲 労
C
混 乱
歩行前 39 39 37 30 43 54 歩行後 41 39 37 39 39 45 歩行前 34 42 37 30 45 45 B 歩行後 36 39 37 34 35 45 歩行前 53 48 45 27 72 58 C 歩行後 35 40 40 27 55 51 歩行前 43 40 37 27 68 61 D 歩行後 33 40 37 39 40 42 歩行前 39 42 37 32 43 45 E 歩行後 34 39 37 32 45 48 歩行前 33 40 37 27 40 45 F 歩行後 35 40 40 27 36 45 歩行前 38 72 53 32 76 58 G 歩行後 33 48 37 46 48 61 歩行前 60 53 42 56 53 67 H 歩行後 48 48 40 44 46 45 歩行前 43 48 45 37 70 51 I 歩行後 35 50 37 37 44 45 歩行前 41 39 40 30 51 54 K 歩行後 34 39 37 37 39 45 歩行前 42.3 46.3 41 32.8 56.1 53.8 平均 歩行後 36.4 42.2 37.9 36.2 42.7 47.2 A
T-A 被 験 者
T 得 点
緊 張 − 不 安
D 抑 う つ − 落 込 み
A-H
V
F
C
怒 り − 敵 意
活 気
疲 労
混 乱
歩行前 45 39 37 30 51 57 歩行後 36 39 37 34 47 57 歩行前 34 42 37 30 43 45 B 歩行後 34 39 37 34 35 45 歩行前 53 42 45 27 74 51 C 歩行後 45 40 40 27 57 48 歩行前 33 40 37 27 61 64 D 歩行後 33 40 37 27 63 45 歩行前 41 44 50 34 53 48 E 歩行後 36 39 40 30 47 48 歩行前 35 40 37 27 42 48 F 歩行後 33 40 37 27 36 45 歩行前 40 61 48 30 72 64 G 歩行後 38 50 40 44 61 58 歩行前 58 61 48 55 63 58 H 歩行後 48 45 37 38 57 61 歩行前 50 64 58 30 72 48 I 歩行後 43 61 37 30 51 45 歩行前 36 39 37 34 57 51 K 歩行後 34 39 37 34 47 45 歩行前 42.5 47.2 43.4 32.4 58.8 53.4 平均 歩行後 38 43.2 37.9 32.5 50.1 49.7 A
076
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
「 緊 張 − 不 安 」「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」「 怒 り − 敵 意 」 は 、 本 実 験 に 置 い て は 、 必 要 の な い 気 分 と み な し 、「 疲 労 」「 混 乱 」「 活 気 」 の 3 項 目 を 分 析 し た 。 感 性 廊 下 と 普 通 廊 下 の 歩 行 前 後 で の 気 分 の 変 化 を 示 す た め 、「 歩 行 前 」 の T 得 点 を 「 1 0 0 % 」 と し て 、「 歩 行 後 」 の T 得 点 の 以 下 の よ う に 増 減 率 を 求 め た 。
歩行後の T 得点の増減率
=
歩行後の T 得点 歩行前の T 得点
「 緊 張 − 不 安 」「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」「 怒 り − 敵 意 」「 疲 労 」「 混 乱 」 項 目 は 、 増加率> 100% のとき、それぞれの気分が悪化 増加率= 100% のとき、それぞれの気分の変化なし 増加率< 100% のとき、それぞれの気分が向上 「活気」の項目は、 増加率> 100% のとき、活気が向上 増加率= 100% のとき、活気の変化なし 増加率< 100% のとき、活気が悪化 となる。 表 4.11、表 4.12 は各廊下の歩行前後での「緊張−不安」の増減率、 表 4.13、表 4.14 は各廊下の歩行前後での「抑鬱−落ち込み」の増減率、 表 4.15、表 4.16 は各廊下の歩行前後での「怒り−敵意」の増減率、 表 4.17、表 4.18 は各廊下の歩行前後での「疲労」の増減率、 表 4.19、表 4.20 は各廊下の歩行前後での「混乱」の増減率、 表 4.21、表 4.22 は各廊下の歩行前後での「活気」の増減率を示す。
表 4.11. 感性廊下の歩行
表 4.12. 普通廊下の歩行
表 4.13. 感性廊下の歩行
表 4.14 普 通 廊 下 の 歩 行
前後での [ 緊張−不安 ]
前後での [ 緊張−不安 ]
前後での [ 抑鬱−落ち込
前後での [ 抑鬱−落ち込
の増減率
の増減率
み ] の増減率
み ] の増減率
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 100.00% 105.13% 100.00% 105.88% 100.00% 66.04% 100.00% 76.74% 100.00% 87.18% 100.00% 106.06% 100.00% 86.84% 100.00% 80.00% 100.00% 81.40% 100.00% 82.93% 100.00% 87.82%
*
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 100.00% 80.00% 100.00% 100.00% 100.00% 84.91% 100.00% 100.00% 100.00% 87.80% 100.00% 94.29% 100.00% 95.00% 100.00% 82.76% 100.00% 86.00% 100.00% 94.44% 100.00% 90.52%
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
*
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 100.00% 92.86% 95.24% 100.00% 88.64% 100.00% 81.97% 73.77% 95.31% 100.00% 92.78%
*
077
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
歩行後 100.00% 92.86% 83.33% 100.00% 92.86% 100.00% 66.67% 90.57% 104.17% 100.00% 93.04%
第 4 章 結果と分析
表 4.16. 普通廊下の歩行
表 4.17. 感性廊下の歩行
表 4.18. 普通廊下の歩行
前後での [ 怒り−敵意 ]
前後での [ 怒り−敵意 ]
前後での [ 疲労 ] の増減
前後での [ 疲労 ] の増減
の増減率
の増減率
率
率
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 100.00% 100.00% 88.89% 100.00% 100.00% 108.11% 69.81% 95.24% 82.22% 92.50% 93.68%
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 100.00% 100.00% 88.89% 100.00% 80.00% 100.00% 83.33% 77.08% 63.79% 100.00% 89.31%
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 100.00% 90.70% 100.00% 77.78% 100.00% 76.39% 100.00% 58.82% 100.00% 104.65% 100.00% 90.00% 100.00% 63.16% 100.00% 86.79% 100.00% 62.86% 100.00% 76.47% 100.00% 78.76%
*
被験者 A B C D E F G H I K 平均
*
歩行前 歩行後 100.00% 92.16% 100.00% 81.40% 100.00% 77.03% 100.00% 103.28% 100.00% 88.68% 100.00% 85.71% 100.00% 84.72% 100.00% 90.48% 100.00% 70.83% 100.00% 82.46% 100.00% 85.67%
*
*
表 4.19. 感性廊下の歩行
表 4.20. 普通廊下の歩行
表 4.21. 感性廊下の歩行
表 4.22. 普通廊下の歩行
前後での [ 混乱 ] の増減
前後での [ 混乱 ] の増減
前後での [ 活気 ] の増減
前後での [ 活気 ] の増減
率
率
率
率
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 100.00% 100.00% 88.89% 100.00% 100.00% 108.11% 69.81% 95.24% 82.22% 92.50% 93.68%
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 100.00% 100.00% 88.89% 100.00% 80.00% 100.00% 83.33% 77.08% 63.79% 100.00% 89.31%
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 130.00% 113.33% 100.00% 144.44% 100.00% 100.00% 143.75% 78.57% 100.00% 123.33% 113.34%
被験者 A B C D E F G H I K 平均
*
4.1. 集計
表 4.15. 感性廊下の歩行
歩行前 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
歩行後 113.33% 113.33% 100.00% 100.00% 88.24% 100.00% 146.67% 69.09% 100.00% 100.00% 103.07%
*
図 4.10、図 4.11 は各廊下の歩行前後での「緊張−不安」の増減率、 図 4.12、図 4.13 は各廊下の歩行前後での「抑鬱−落ち込み」の増減率、 図 4.14、図 4.15 は各廊下の歩行前後での「怒り−敵意」の増減率 , 図 4.16、図 4.17 は各廊下の歩行前後での「疲労」の増減率、 図 4.18、図 4.19 は各廊下の歩行前後での「混乱」の増減率、 図 4.20、図 4.21 は各廊下の歩行前後での「活気」の増減率を示す。
T得点の増減率
140.00% 120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
160.00% 140.00% T得点の増減率
160.00%
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
図 4.10. 感性廊下の歩行前後での [ 緊張−不安 ] の増
図 4.11. 普通廊下の歩行前後での [ 緊張−不安 ] の増
減率
減率
078
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
160.00% 140.00% T得点の増減率
T得点の増減率
140.00%
A B C D E F G H I K 平均
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
図 4.12. 感性廊下の歩行前後での [ 抑鬱−落ち込み ]
図 4.13. 普通廊下の歩行前後での [ 抑鬱−落ち込み ]
の増減率
の増減率
T得点の増減率
140.00% 120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
160.00% 140.00% T得点増減率
160.00%
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
図 4.14. 感性廊下の歩行前後での [ 怒り−敵意 ] の増
図 4.15. 普通廊下の歩行前後での [ 怒り−敵意 ] の増
減率
減率
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
図 4.16. 感性廊下の歩行前後での [ 疲労 ] の増減率 160.00% T得点の増減率
140.00% 120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
図 4.18. 感性廊下の歩行前後での [ 混乱 ] の増減率
160.00% 140.00% T得点の増減率
T得点の増減率
140.00%
A B C D E F G H I K 平均
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
図 4.17. 普通廊下の歩行前後での [ 疲労 ] の増減率 160.00% 140.00% T得点の増減率
160.00%
4.1. 集計
160.00%
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
図 4.19. 普通廊下の歩行前後での [ 混乱 ] の増減率
079
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
図 4.20. 感性廊下の歩行前後での [ 活気 ] の増減率
160.00% 140.00% T得点の増減率
T得点の増減率
140.00%
A B C D E F G H I K 平均
120.00% 100.00% 80.00% 60.00% 40.00% 歩行前
歩行後
A B C D E F G H I K 平均
4.1. 集計
160.00%
図 4.21. 普通廊下の歩行前後での [ 活気 ] の増減率
「 緊 張 − 不 安 」 は 、両 廊 下 と も 、歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、有 意 な 差 が あ っ た 。 また、普通廊下と比べて、感性廊下の方が、差が大きい傾向にある。 「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」 は 、 普 通 廊 下 で は 、 歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、 有 意 な 差 が あった。感性廊下では、減少する傾向がある。また、感性廊下と普通廊下を比較すると、 増減率に大きな差は見られない。 「 怒 り − 敵 意 」は 、普 通 廊 下 で は 、歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、有 意 な 差 が あ っ た 。 感性廊下では、減少する傾向がある。また、感性廊下と比べて、普通廊下の方が、差が 大きい傾向にある。 「 疲 労 」 は 、両 廊 下 と も 、歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、有 意 な 差 が あ っ た 。 ま た 、 感性廊下の T 得点の増減率と、普通廊下の T 得点の増減率には有意な差があり、感性廊 下の方が差が大きいと言える。 「 混 乱 」 は 、 普 通 廊 下 で は 、 歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、 有 意 な 差 が あ っ た 。 感 性廊下では、減少する傾向がある。また、普通廊下と比べて、感性廊下の方が、差が大 きい傾向にある。 「 活 気 」 は 、 感 性 廊 下 で は 、 減 少 す る 傾 向 が あ る 。 普 通 廊 下 で は 、 あ ま り 変 化 が み ら れ ない。また、感性廊下の T 得点の増減率と、普通廊下の T 得点の増減率には有意な差が あり、感性廊下の方が差が大きいと言える。
080
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.5 . 身体疲労( 自覚症状調べ) 被験者は、30 項目の中から、当てはまるもの
表 4.23. 各項目の訴えた被験者の人数
に印をつけてもらった。( 複数回答 )
質問項目
1 ∼ 1 0 項 目 目 は「 A 群 」と 呼 び 、 「 ね む け 」と「 だ るさ」を中心とする疲労一般の質問 10 項目であ る 。 1 1 ∼ 2 0 項 目 目 は 「 B 群 」 と 呼 び 、「 注 意 集 中の困難」を中心とする疲労一般の質問 10 項目 で あ る 。 2 1 ∼ 3 0 項 目 目 は 「 C 群 」 と 呼 び 、「 肩 が こ る 」、「 腰 が 痛 い 」 な ど の 局 在 し た 身 体 の 違 和感で体の特定部位に現れる心身症的な症状に関 する質問 10 項目である。 表 4.23 は、各項目を訴えた被験者の人数を示 す。 実験では、被験者には、歩行の直前と、歩行の 直 後 に P C 画 面 上 で 回 答 し て も ら っ た 。そ れ ぞ れ 、 「 歩 行 前 」、「 歩 行 後 」 の 記 録 と し 、 歩 行 に よ る 身 体疲労の変化を分析する。分析方法は、各群の当 て は ま っ た 項 目 数 を、 被 験 者 毎 に 統 計 し、 各 群 と、全項目の合計の、歩行前後での変化の傾向を 見る。
1 頭がおもい 2 全身がだるい 3 足がだるい 4 あくびがでる 5 頭がぼんやりする 6 ねむい 7 目がつかれる 8 動作がぎこちなくなる 9 足もとがたよりない 10 横になりたい 11 考えがまとまらない 12 話がするのがいやになる 13 いらいらする 14 気が散る 15 物事に熱心になれない 16 ちょっとしたことが思い出せない 17 することに間違いが多くなる 18 物事が気にかかる 19 きちんとしていられない 20 根気がなくなる 21 頭がいたい 22 肩がこる 23 腰がいたい 24 いき苦しい 25 口がかわく 26 声がかすれる 27 めまいがする 28 まぶたや筋がピクピクする 29 手足がふるえる 30 気分がわるい 合計
感性 普通 前 後 前 後 5 2 7 2 5 3 8 6 2 3 3 3 1 1 3 3 9 4 9 5 4 6 8 9 8 3 10 6 0 0 0 0 1 0 1 0 5 0 8 3 2 3 5 4 0 1 1 1 1 0 1 0 3 0 2 1 2 1 5 1 1 1 0 1 3 0 5 0 2 2 1 2 0 1 2 1 3 1 5 2 2 1 1 1 6 2 7 5 1 0 3 0 0 0 0 0 3 4 5 5 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 69 41 100 63
図 4.22 は、 感 性 廊 下 実 験 数の歩行前後での変化を示し た。 図 4.23 は、 普 通 廊 下 実 験 で の、 各 項 目 の 訴 え た 被 験 者数の歩行前後での変化を示 した。
[人]
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0
図 4.22. 感 性 廊 下 実 験 で の、 各 項 目 の 訴えた被験者数の歩行前後での変化
頭がおもい 全身がだるい 足がだるい あくびがでる 頭がぼんやりする ねむい 目がつかれる 動作がぎこちなくなる 足もとがたよりない 横になりたい 考えがまとまらない 話がするのがいやになる いらいらする 気が散る 物事に熱心になれない ちょっとしたことが思い出… することに間違いが多くなる 物事が気にかかる きちんとしていられない 根気がなくなる 頭がいたい 肩がこる 腰がいたい いき苦しい 口がかわく 声がかすれる めまいがする まぶたや筋がピクピクする 手足がふるえる 気分がわるい
で の、 各 項 目 の 訴 え た 被 験 者
[人]
歩行前 歩行後
[人]
図 4.23. 普 通 廊 下 実 験 で の、 各 項 目 の 訴えた被験者数の歩行前後での変化
歩行前 頭がおもい 全身がだるい 足がだるい あくびがでる 頭がぼんやりする ねむい 目がつかれる 動作がぎこちなくなる 足もとがたよりない 横になりたい 考えがまとまらない 話がするのがいやになる いらいらする 気が散る 物事に熱心になれない ちょっとしたことが思い出せ… することに間違いが多くなる 物事が気にかかる きちんとしていられない 根気がなくなる 頭がいたい 肩がこる 腰がいたい いき苦しい 口がかわく 声がかすれる めまいがする まぶたや筋がピクピクする 手足がふるえる 気分がわるい
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0
081
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
歩行後
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.24 ∼ 31 は、各廊下の各群及び、全項目の被験者毎の、歩行による項目数の増減 数を示したものである。図 4.24 ∼ 31 は、そのグラフである。増減数の求め方は以下の 通りである。 増減数= ( 歩行後の訴え数 ) − ( 歩行前の訴え数 ) 表 4.24. 感性廊下の歩
表 4.25. 普通廊下の歩
表 4.26. 感性廊下の歩
表 4.27. 普通廊下の歩
行前後での A 群の訴
行前後での A 群の訴
行前後での B 群の訴
行前後での B 群の訴
え数の増減数
え数の増減数
え数の増減数
え数の増減数
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 -4 0 -2 0 0 0 -4 0 2 0 -1 0 -4 0 -3 0 0 0 -2 0 -1.8
*
被験者 A B C D E F G H I K 平均
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 -2 0 -5 0 -3 0 -1 0 0 0 0 0 -3 0 -2 0 0 0 -2 0 -1.8
[ 項目 ]
*
歩行前 歩行後 0 -2 0 -1 0 -1 0 -1 0 0 0 0 0 -2 0 -3 0 3 0 0 0 -0.7
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 -3 0 -3 0 -3 0 0 0 -3 0 0 0 -1 0 0 0 3 0 -1 0 -1.1
[ 項目 ]
[ 項目 ]
[ 項目 ]
表 4.28. 感性廊下の歩行
表 4.29. 普通廊下の歩行
表 4.30. 感性廊下の歩行
表 4.31. 普通廊下の歩行
前後での C 群の訴え数の
前後での C 群の訴え数の
前後での C 群の訴え数の
前後での C 群の訴え数の
増減数
増減数
増減数
増減数
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 0 0 -1 0 0 0 0 0 -1 0 -1 0 0 0 -1 0 1 0 0 0 -0.3
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 -2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 -0.2
[ 項目 ]
[ 項目 ]
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 -6 0 -4 0 -1 0 -5 0 1 0 -2 0 -6 0 -7 0 4 0 -2 0 -2.8
被験者 A B C D E F G H I K 平均
歩行前 歩行後 0 -7 0 -8 0 -6 0 -1 0 -3 0 -1 0 -4 0 -2 0 4 0 -3 0 -3.1
* [ 項目 ]
[ 項目 ]
10
10
8
A
8
A
6
B
6
B
4
C
4
C
2
D
2
D
0
E
0
E
F
-2 -4
平均 歩行前
I
-8
K
-10
H
-6
I
-8
G
-4
H
-6
F
-2
G
K
-10
平均 歩行前
歩行後
歩行後
図 4.24. 感性廊下の歩行前後での A 群の訴え数の増減
図 4.25. 普通廊下の歩行前後での A 群の訴え数の増減
数
数
082
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析
[ 項目 ]
10
10
8
8
A
6
4.1. 集計
[ 項目 ]
A
B
6
4
C
4
C
2
D
2
D
0
E
0
E
F
-2
F
-2
G
-4
B
G
H
-4
-6
I
-6
I
-8
K
-8
K
平均
-10 歩行前
H
平均
-10
歩行後
歩行前
歩行後
図 4.26. 感性廊下の歩行前後での B 群の訴え数の増減
図 4.27. 感性廊下の歩行前後での B 群の訴え数の増減
数
数
[ 項目 ]
[ 項目 ]
10
10
8
8
A
6
A
6
B
B
4
C
4
C
2
D
2
D
0
E
0
E
F
-2 -4
F
-2
G
G
-4
H
H
-6
I
-6
I
-8
K
-8
K
平均
-10 歩行前
平均
-10 歩行前
歩行後
歩行後
図 4.28. 感性廊下の歩行前後での C 群の訴え数の増減
図 4.29. 感性廊下の歩行前後での C 群の訴え数の増減
数
数
[ 項目 ]
[ 項目 ]
10
10
8
A
6
B
8
A
6
B
4
C
4
C
2
D
2
D
0
E
0
E
F
-2
G
-4
H
F
-2
G
-4
H
-6
I
-6
I
-8
K
-8
K
平均
-10 歩行前
平均
-10
歩行後
歩行前
歩行後
図 4.30. 感性廊下の歩行前後での 30 項目全ての訴え
図 4.31. 感性廊下の歩行前後での 30 項目全ての訴え
数の増減数
数の増減数
083
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
「 ね む け 」と「 だ る さ 」を 中 心 と す る 疲 労 一 般 の 質 問 1 0 項 目 で あ る A 群 は 、両 廊 下 と も 、 歩行前と歩行後の訴え数が減少し、有意な差があった。しかし、両廊下の訴え数の減少 に大きな差はないように見える。 「 注 意 集 中 の 困 難 」 を 中 心 と す る 疲 労 一 般 の 質 問 1 0 項 目 で あ る B 群 は 、 両 廊 下 と も 、 歩行前と歩行後の訴え数が減少する傾向があった。また、感性廊下と普通廊下を比較す ると、減少量に大きな差は見られない。 「 肩 が こ る 」、「 腰 が 痛 い 」 な ど の 局 在 し た 身 体 の 違 和 感 で 体 の 特 定 部 位 に 現 れ る 心 身 症的な症状に関する質問 10 項目である C 群は、両廊下ともに、歩行前後での差はほと んどない。また、感性廊下と普通廊下の増減量にも、ほぼ差は見られない。 質問合計 30 項目である A,B,C 群は、両廊下とも、歩行前と歩行後の訴え数が減少し 両 廊 下 と も に 、歩 行 前 後 で の 差 は ほ と ん ど な い 。ま た 、感 性 廊 下 と 普 通 廊 下 の 増 減 量 に は 、 ほぼ差は見られない。
084
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.6 . 視力検査 歩 行 の 直 前・ 直 後 に 両 目
表 4.32. 感性廊下の歩行前後の両
表 4.33. 普通廊下の歩行前後の両
と も 視 力 検 査 を 行 っ た。 表
目の視力及び視力の増減率
目の視力及び視力の増減率
4 . 3 2 、表 4 . 3 3 は 、両 廊 下 の 、 全被験者の歩行前後の両目の 視 力 と、 視 力 の 増 減 率 を 示 し た。 増 減 率 の 求 め 方 は 以 下 の 通りである。 歩行後の 視力の増減率
=
歩行後の視力 歩行前の視力
図 4.32、 図 4.33 は、 視 力 の歩行前後での増減率を示す。 両 廊 下 と も に、 歩 行 前 後 で の視力に増減が見られるとは
被験者
被験者
A
目 歩行前 歩行後 増減率 右 0.6 1.2 200.0% 左 0.7 1 142.9% 右 0.8 1 125.0% B 左 1 0.8 80.0% 右 0.8 0.8 100.0% C 左 0.8 1 125.0% 右 1.5 1.5 100.0% D 左 1.2 1.2 100.0% 右 1.5 1.5 100.0% E 左 1.5 1.5 100.0% 右 1.5 1.5 100.0% F 左 1.5 1.5 100.0% 右 1.5 1.2 80.0% G 左 1.5 1.5 100.0% 右 0.7 0.6 85.7% H 左 0.7 0.6 85.7% 右 0.3 0.2 66.7% I 左 0.5 0.8 160.0% 右 0.7 0.8 114.3% K 左 1.2 0.8 66.7% 平均 1.03 1.05 106.6%
A
目 歩行前 歩行後 増減率 右 0.8 0.8 100.0% 左 0.8 1 125.0% 右 1 0.9 90.0% B 左 1.5 1 66.7% 右 1.2 1.2 100.0% C 左 0.9 1 111.1% 右 1.5 1.5 100.0% D 左 1.2 1.5 125.0% 右 1.2 1.2 100.0% E 左 1.5 1.5 100.0% 右 1.5 1.5 100.0% F 左 0.7 1.5 214.3% 右 1.5 1.5 100.0% G 左 1.5 1.5 100.0% 右 0.6 0.7 116.7% H 左 0.6 0.6 100.0% 右 0.8 0.8 100.0% I 左 0.8 0.9 112.5% 右 1.2 1.2 100.0% K 左 1.2 1.5 125.0% 平均 1.10 1.17 109.3%
言えなかった。
240.0%
240.0%
A右 A左
220.0%
A右 A左
220.0%
B右
B右 200.0%
C右
180.0%
D右
E左
120.0%
F右 F左
100.0%
G右 G左
80.0%
H右
60.0%
H左 I右
40.0%
I左 K右
20.0%
視力の増減率
E右
C右 C左 D右
160.0%
D左
140.0%
B左
180.0%
C左
160.0% 視力の増減率
200.0%
B左
D左
140.0%
E右 E左
120.0%
F右 F左
100.0%
G右 G左
80.0%
H右
60.0%
H左 I右
40.0%
I左 K右
20.0%
K左
K左 0.0%
平均 歩行前
0.0%
図 4.32. 感性廊下の歩行前後の両目の視力の増減率
平均 歩行前
歩行後
歩行後
図 4.33. 普通廊下の歩行前後の両目の視力の増減率
085
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.7. 生産性(計算作業量) 計算作業を歩行の前後で 1 回
表 4.34. 被験者毎の両廊下の歩行前後での解答数、誤答数、正答率
ずつ行った。計算問題用紙、そ
及び、それらの歩行前後での増減率
れぞれの問題は、ともに、全て 被験者
等価とみなせる。 表 4.34 は、 被 験 者 毎 の、 両 廊下の歩行前後での解答数、誤 答数、正答率及び、それらの歩 行前後での増減率を記したもの である。正答率、増減率の求め 方は以下の通りである。 正答率
=
歩行後の 解答数の増減率
=
歩行後の 正答率の増減率
=
解答数−誤答数 解答数 歩行後の解答数 歩行前の解答数 歩行後の正答率 歩行後の正答率
図 4.34、 図 4.35 は、 そ れ ぞれの廊下の、歩行前後での解 答数の増減率を示したものであ る。 図 4.36、図 4.37 は、歩行前 後での正答率の増減率を示した ものである。 解答数は、普通廊下では、歩 行前後に有意な差があり、増加 した。感性廊下は増加した傾向 がある。増減率は、感性廊下と 比べて、普通廊下の方が、増加
問題用紙 誤答数 A 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 B 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 C 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 D 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 E 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 F 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 G 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 H 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 I 解答数 正答率 問題用紙 誤答数 K 解答数 正答率 誤答数 平均 解答数 正答率
歩行前 ⑤ 12 554 97.83% ⑤ 10 775 98.71% ③ 8 512 98.44% ③ 7 441 98.41% ③ 3 518 99.42% ③ 2 480 99.58% ① 1 406 99.75% ① 12 679 98.23% ① 3 455 99.34% ① 1 502 99.80% 5.9 532.2 98.95%
感性廊下 歩行後 ⑥ 20 606 96.70% ⑥ 5 819 99.39% ④ 5 588 99.15% ④ 4 571 99.30% ④ 11 554 98.01% ④ 8 410 98.05% ② 2 535 99.63% ② 2 535 99.63% ② 2 389 99.49% ② 8 581 98.62% 6.7 558.8 98.80%
量が大きい傾向にある。
増減率 ⑥/⑤ 166.67% 109.39% 98.84% ⑥/⑤ 50.00% 105.68% 100.69% ④/③ 62.50% 114.84% 100.72% ④/③ 57.14% 129.48% 100.90% ④/③ 366.67% 106.95% 98.59% ④/③ 400.00% 85.42% 98.46% ②/① 200.00% 131.77% 99.87% ②/① 16.67% 78.79% 101.42% ②/① 66.67% 85.49% 100.15% ②/① 800.00% 115.74% 98.82% 113.56% 106.35% 99.84%
歩行前 ③ 4 544 99.26% ③ 6 757 99.21% ⑤ 8 606 98.68% ⑤ 1 398 99.75% ① 3 504 99.40% ① 6 404 98.51% ⑤ 2 441 99.55% ⑤ 19 751 97.47% ③ 1 475 99.79% ③ 3 546 99.45% 5.3 570.2 99.07%
普通廊下 歩行後 ④ 14 590 97.63% ④ 10 789 98.73% ⑥ 2 632 99.68% ⑥ 1 587 99.83% ② 5 520 99.04% ② 4 491 99.19% ⑥ 5 502 99.00% ⑥ 16 855 98.13% ④ 1 499 99.80% ④ 3 609 99.51% 6.1 643.0 99.05%
増減率 ④/③ 350.00% 108.46% 98.35% ④/③ 166.67% 104.23% 99.52% ⑥/⑤ 25.00% 104.29% 101.02% ⑥/⑤ 100.00% 147.49% 100.08% ②/① 166.67% 103.17% 99.63% ②/① 66.67% 121.53% 100.68% ⑥/⑤ 250.00% 113.83% 99.46% ⑥/⑤ 84.21% 113.85% 100.68% ④/③ 100.00% 105.05% 100.01% ④/③ 100.00% 111.54% 100.06% 115.09% 114.22% 99.98%
*
正答率は、両廊下とも、歩行 前後での増減の変化がみられな かった。
086
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
150.00%
150.00%
140.00%
140.00%
A
130.00%
A
120.00%
B
120.00%
B
110.00%
C
110.00%
C
D
100.00%
E
90.00%
F
80.00%
解答数の増減率
130.00%
G
70.00%
歩行後
G H I K 歩行前
平均
図 4.34. 感性廊下の歩行前後での解答数の増減率
F
80.00%
50.00%
K 歩行前
E
90.00%
60.00%
I
50.00%
D
100.00%
70.00%
H
60.00%
歩行後
平均
図 4.35. 普通廊下の歩行前後での解答数の増減率
102.00%
102.00%
101.50%
101.50%
A B
100.50%
C
100.00%
D E
99.50%
F
99.00%
G
98.50%
H I
98.00% 歩行前
歩行後
図 4.36. 感性廊下の歩行前後での正答率の増減率
K
A
101.00% 正答率の草原率
101.00% 正答率の増減率
4.1. 集計
解答数の増減率
第 4 章 結果と分析
B
100.50%
C
100.00%
D E
99.50%
F
99.00%
G
98.50%
H I
98.00% 歩行前
平均
歩行後
K 平均
図 4.37. 普通廊下の歩行前後での正答率の増減率
087
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.8. 主観評価(アンケート A、アンケート B) 各実験の最後に、紙面上でアンケートをとった。感性廊下実験のときにはアンケート A とアンケート B を、普通廊下実験のときはアンケート A のみを回答してもらった。表 4.35 ∼ 37 は、アンケート A の、表 4.38 ∼ 41 は、アンケート B の集計結果である。 桃色は感性廊下の、青色は普通廊下の、それぞれの項目の最大値を示す。 表 4.35. アンケート A の集計結果 1
□はじめに、1時間、パソコン作業をしてもら 廊下 いました。
1. その作業は苦痛でしたか。当てはまるもの1 つに○をつけて下さい。 2. 途中で集中力が切れたと感じましたか。当て はまるもの1つに○をつけて下さい。 3. 休憩したいと思いましたか。当てはまるもの 1つに○をつけて下さい。 4. 気分転換をしたいと思いましたか。当てはま るもの1つに○をつけて下さい。 5. 途中、お手洗いに行きたくなりましたか。当 てはまるもの1つに○をつけて下さい。
あ ま り 思 わ な い
全 く 思 わ な い
感性
5
2
1
1
1
7
2
0
1
0
感性
4
2
1
2
1
普通
7
1
1
1
0
感性
5
2
0
3
0
普通
7
2
0
1
0
感性
6
1
0
2
1
普通
8
0
0
2
0
感性
0
0
1
1
8
普通
1
1
1
1
6
・携帯電話をいじりたかった・体を動かす・飲み物を飲む・眠た かった・甘いものを食べて、何か飲む・水分補給・目を閉じて、 寝る・ジュースを飲みたかった・歩きたい,メールしたい,誰かと話 したい・体を伸ばす
・目を5分つぶる・飲み物を飲む・外に出る・飲食・寝たかっ 普通 た・お茶を飲む・飲み物を飲みたい・携帯を見る・目を休める・ 仮眠・目をつむりたい・何か刺激のあることをする
感性
7. 作業中、気が散るもの、集中の邪魔をするも のがあったら教えて下さい。
ど ち ら で も な い
少 し 思 う
普通
感性
6. 作業を中断できたとしたら、具体的に何をし たかったですか。自由にお書き下さい。
そ う 思 う
・隣りのPCのブースのキーボードの音・作業員の話し声・フロア がすごく静かなので、パソコンのキーバードをカタカタしてる音 が結構気になりました。・蚊が飛んできて何ヶ所も刺された・お 腹がすいていた
おなかがすいた・隣りのPCのブースのキーボードの音・睡魔・人 普通 の足音。タイピングの音(隣りなのに姿が見えないので結構気に なりました)・蚊に刺された。・眠気があった
088
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.36. アンケート A の集計結果 2
そ う 思 う
ど ち ら で も な い
少 し 思 う
あ ま り 思 わ な い
全 く 思 わ な い
□5分間歩いてもらいました。
廊下
8. 歩く前は、歩くより、その場で座ったままで いたいと思っていましたか。当てはまるもの1 つに○をつけて下さい。 9. 歩いた後は、歩いてよかったと思いました か。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。 10. 気分転換になりましたか。当てはまるもの 1つに○をつけて下さい。 11. 5分間の歩行は、長いと感じましたか。当 てはまるもの1つに○をつけて下さい。 12. 歩行後、気分に変化があったと感じました か。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。
感性
0
0
1
6
3
普通
0
2
0
5
3
感性
5
3
1
0
1
普通
2
5
1
2
0
感性
6
3
0
0
1
普通
5
3
0
2
0
感性
2
2
0
4
2
普通
3
4
0
2
1
感性
3
7
0
0
0
普通
2
6
1
1
0
感性
13. 歩きにくいと思う点、箇所、気になって不 快であったことがあれば、教えて下さい。
・楽しかった・音が恐かった・金属みたいな場所が不快・音が少 し不気味で、お化け屋敷みたいで驚いた。(でも気分転換には なった。)金属板は気分転換というより違和感が大きかったか も。・恐い。ホラーを何作も見たばかりなので(といってもかな り前なので実験的に影響は無い期間)。かなり不快。・硬い床、 ベコベコなる所・パリパリした音は多少不快だった。波の音に少 し驚いた。 ・途中のドアが開いていて、粘度計があった。
・何もないから少し飽きた。 ・殺風景な廊下なので少し飽きるかな?と歩き始めは思ったが、 そうでもなかった。ただ、いろいろ考えごとそしたりしたかった 普通 からかもしれません。1人で歩いていたので、もしすれ違う人が いたら緊張感とかかなり変わったかもしれません。 ・退屈 単調 ・人がいなくて、とてもさみしかった。カーテンの向こう側が気 になった。
089
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.37. アンケート A の集計結果 3
感性
15. あなたは、普段、パソコン作業をし続けた 場合、どのような気持ちになったときに、気分 転換をしたいと思いますか。
6時間以上
4∼6時間
3∼4時間
2∼3時間
1∼2時間
31∼1時間
21∼30分
0
0
2
4
3
1
0
0
0
0
0
0
1
3
5
1
0
0
0
・目が疲れた。眠たい。・暗い気分,目が疲れたとき・集中が切れ たとき・作業が行き詰ったとき・作業に飽きた,喉渇いた,お腹がす いた・喉が渇いたとき,腰が痛いときなど・目が疲れたとき,作業が 一段落したとき・喉が渇いたとき,目が疲れたとき,同じ作業に飽き たとき・やる気がなくなったとき・目が痛い,肩がこる
・ちょっと寝る。・外に行く,コンビニに行く,化粧直し,メールす る・雑談・友達と会話,コンビニへ行く・ひとまず席を立つ,窓の外 を見るとか買い物に行くとかする・水分補給,ゴロン・トイレに行 く,何か買いに行く・ジュースを飲む,目をつむる,外に出て行く・友 達としゃべる,1人で外に出て散歩する・お菓子を食べる,買いに行 く,伸びをする
・ちょっと寝る。・お菓子を食べる。外に出る。テレビを見る。 人と話す。化粧直しをする。・コンビニに行く,雑談・コンビニ, トーク,寝る・コンビニへ行く。窓の外を見る。人としゃべる。・ 普通 飲み物を飲む,歌う,ゴロゴロする,走る・飲み物を買いに行く・外の 散歩,音楽を聴く・目をつむる・お茶を飲む,伸びをする,お菓子を食 べる・買いに行く
17. あなたは、普段、パソコン作業中、同時に 何かをしていますか。 よく当てはまるものに◎→3、 たまに当てはまるものに○→2、 まれに当てはまるものに△→1、 全く当てはまらないものに×→0 をつけて下さ 感性 い。(複数回答可) 普通 感性
18. 17 に関して、他にしていることがあれば教 えて下さい。
0
・眠い・飽きたとき。暗い気分になったとき・作業に飽きる・作 業で行き詰ったとき,眠いとき・喉が渇いた、おなかがすいたと き。目標にしていた部分まで作業が終わったとき。誰かが気分転 普通 換し始めたとき。・飲み物を飲みたくなったとき,作業が煮詰まっ たとき・疲れた時,面倒くさくなった時・眠りたくなった時,作業に 飽きた時・目が痛くなった時・目が乾く,眠くなる,イライラする
感性
16. そのときの気分転換方法を教えて下さい
11∼20分
14. あなたは、普段、パソコン作業をしてい て、どれくらい続くと気分転換がしたくなりま すか。当てはまるもの1つに○をつけて下さ 感性 い。 普通
6∼10分
廊下 1∼5分
□普段のあなたに関してお伺いします。
食 べ 物 を 食 べ る
飲 み 物 を 飲 む
音 楽 を 聴 く
近 く の 人 と 話 す
携 帯 メ
電 話 を す る
る ル を す
体 を 動 か す
周 り を 見 る
香 り を た く
何 か を 触 る
21
25
18
17
9
12
11
16
4
10
23
25
18
15
7
12
9
16
2
7
・音楽を聴きながら口ずさむ・映画・ドラマ・アニメ等の動画を 見る・youtubeを見る
・音楽に合わせて口ずさむ。コロコロマッサージする。洗濯物回 したりなにか煮込んだり(タイマーはかけておく)・映画・ドラ 普通 マ・アニメ等を始めとする動画を同時に流す。これが1番作業が はかどる。
090
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.38. アンケート B の集計結果 1
□廊下に入ってすぐの感想をお伺い致します。
そ う 思 う
少 し 思 う
ど も ち な ら い で
あ わ ま な り い 思
全 な く い 思 わ
19. 廊下に入ってすぐに、明るさの差による不 快感はありましたか。当てはまるもの1つに⃝ をつけて下さい。
0
2
1
3
4
20. その空間を怖いと感じましたか。当てはま るもの1つに○をつけて下さい。
1
2
1
5
1
21. 前に進むことがためらわれましたか。当て はまるもの1つに○をつけて下さい。
0
4
2
0
4
22. 歩き始めの頃と、歩き終わりの頃とを比較 して、空間に対する感じ方に違いはありました か。当てはまるもの1つに○をつけて下さい。
3
4
0
3
0
23. 3. で「そう思う」「少し思う」とお答えの 方に伺います。どう変化しましたか。
24. 皆さんにお聞きします。歩いている途中、 眠くなりましたか。当てはまるもの1つに○を つけて下さい。
・最初こわかったが最後は楽しかった・怖さが薄れ た・どんどん嫌になった・空間が把握できてきて、歩 きやすくなった。・慣れ・距離の感覚がつかめたの で、距離に対する不安は消えた・安心感が出た そ う 思 う
少 し 思 う 0
ど も ち な ら い で 3
0
3
全 な く い 思 わ 4
091
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
あ わ ま な り い 思
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.39. アンケート B の集計結果 2
□廊下の中に、五感を刺激するものが、いくつ かありました。
① 視 覚 刺 激
② 聴 覚 刺 激
25. 気づいたものに○をしてください。 26. 途中で飽きがきたものに○をしてくださ
27. あなたが気づいた上記の刺激それぞれは、 心地良かったですか。当てはまるもの1つに○ をつけて下さい。(気がついた刺激だけ回答し て下さい。)
9 3
③ 嗅 覚 刺 激 10 3
そ う 思 う
④ 皮 刺 膚 激 感 覚 6 1
少 し 思 う
⑤ 体 刺 性 激 感 覚
⑥ 増 身 幅 体 刺 感 激 覚
9 10 9 2 1 5 ど あ 全 も わ ち ま な く な な ら り い 思 い い で 思 わ
① 刺 視 激 覚
5
2
1
0
1
② 刺 聴 激 覚
0
1
1
6
2
③ 刺 嗅 激 覚
5
1
0
1
0
④ 覚 皮 刺 膚 激 感
2
3
1
2
1
⑤ 覚 体 刺 性 激 感
5
2
2
1
0
⑥ 増 身 幅 体 刺 感 激 覚
1
1
0
3
4
① 視 覚 刺 激
② 聴 覚 刺 激
③ 嗅 覚 刺 激
④ 皮 刺 膚 激 感 覚
⑤ 体 刺 性 激 感 覚
⑥ 増 身 幅 体 刺 感 激 覚
28. あなたが気づいた上記の刺激の種類を、気 付きやすかった順に番号を並べてください。( 気づかなかったものは除く) 1位→6 2位→5 3位→4 4位→3 5位→2 6位→1
47
40
15
21
43
35
29. あなたが気づいた上記の刺激の種類を、魅 力的だった順に番号を並べてください。( 気づ かなかったものは除く) 1位→6 2位→5 3位→ 4 4位→3 5位→2 6位→1
41
30
28
33
50
19
092
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.40. アンケート A の集計結果 3
そ う 思 う
少 し 思 う
ど も ち な ら い で
あ わ ま な り い 思
全 な く い 思 わ
① 視 覚 刺 激
・まぶしい・とてもきれいで癒された・飽き る・暗いとこなら効果的・プロジェクターが あるので気づいたが、「映像が青い」くらい の印象だった・目が安らぐ・水を見ているよ うな気分・ふわふわしてる・後半になるほど 安心感
② 聴 覚 刺 激
・うるさい・とても恐くて、音の周辺を歩く 時ためらった・歩行のメリハリになる・少し 音大きい。バリエーションとかあったら素 敵。・最初はびっくりした。背中の方から聞 こえてぞくっとした・めっちゃ怖い・びっく りした・うるさい・少し驚いた。もう少し小 さい音だったら、恐く心地よかったと思う。
③ ・いい匂い・気づかなかった・特になにも思 刺 嗅 わない・少し感じた程度・鼻の奥にすっと優 激 覚 しく入ってくる・いい香り 30. あなたが気づいた上記の刺激それぞれに、 ④ ・気持ち良い・気持ちよかった・特になにも どのような印象を覚えましたか( 気がついた刺 覚 皮 思わない・人工風でも意外と好き・始めは心 刺 激だけ回答して下さい。) 膚 地よいが徐々にうっとうしい・ぬるくて気持 激 感 ち良い。・ちょっと寒い ⑤ 体 性 感 覚 刺 激
・すごく気持ち良い・気持ちよかった・気持 ち良い・工夫すれば使えそう・足元をとられ そうで驚いた。が、慣れてくると踏むのが楽 しい。・気持ちが良いが、歩きづらく、少し ストレス・感触が良くて楽しい・足が休まる 感触があった・キモい。・裸足で触ってみた い
⑥ ・ちょっと嫌・音が鳴るのがよかった・不安 増 身 になる・なんだこれはとしか思わなかった・ 幅 体 あんまり雰囲気にそぐわない音な気がした。 刺 感 通るたびに注意が向いた。・好ましくない・ 激 覚 音がするのが面白い・不快・面白い
その他
・暗くてほっとした・黄色いライトがきれい だった。真っ暗なのが非日常的で、アイディ アとかが浮かびそうだと思った。・いろいろ な感覚を刺激する要素が混ざっていて、いい 気分転換になった。・暗くてこわい、側面が フラットじゃないので、洞窟の中みたいで、 より一層怖い
093
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
表 4.41. アンケート A の集計結果 4
□廊下から出てすぐの感想をお伺い致します。
31. 歩行後、廊下から出てすぐに、明るさの差 による不快感はありましたか。当てはまるもの 1つに○をつけて下さい。
そ う 思 う
ど ち ら い で も な
少 し 思 う
1
1
あ ま り い 思 わ な 0
全 く 思 わ な い 4
4
ア ン ケ ー ト A の 質 問 1 ∼ 4 で は 、「 そ う 思 う 」 が 最 も 多 く 、 1 時 間 の V D T 作 業 は 、 苦 痛であり、途中で集中力が切れ、休憩や気分転換がしたいと思った被験者が多かったこ とがわかった。 ア ン ケ ー ト A の 「 6 . 作 業 を 中 断 で き た と し た ら 、 具 体 的 に 何 を し た か っ た で す か 。」 と い う 質 問 に 対 し て は 、「 飲 食 」 や 「 携 帯 電 話 を 見 る 」 な ど 、 気 を 紛 ら わ す 方 法 と 、「 目 を 閉 じ る 」「 体 を 伸 ば す 」 な ど 、 体 の 状 態 を 整 え る 方 法 が あ っ た 。 ア ン ケ ー ト A の 「 1 1 . 5 分 間 の 歩 行 は 、 長 い と 感 じ ま し た か 。」 と い う 質 問 に 対 し て 、 感性廊下では、 「 あ ま り 思 わ な い 」 が 最 も 多 く 、普 通 廊 下 で は 、 「少し思う」が最も多かっ た 。 ま た 、「 1 3 . 歩 き に く い と 思 う 点 、 箇 所 、 気 に な っ て 不 快 で あ っ た こ と が あ れ ば 、 教 え て 下 さ い 。」 と い う 質 問 に 対 し て 、「 退 屈 」 と い う 回 答 が あ っ た 。 ア ン ケ ー ト B の 「 2 0 . そ の 空 間 を 怖 い と 感 じ ま し た か 。」 と い う 質 問 に 対 し て は 、「 あ まり思わない」という回答が最も多かった。 ア ン ケ ー ト B の「 2 7 . あ な た が 気 づ い た 上 記 の 刺 激 そ れ ぞ れ は 、心 地 良 か っ た で す か 。」 と い う 質 問 に 対 し て 、① 視 覚 刺 激 、③ 嗅 覚 刺 激 、④ 皮 膚 感 覚 刺 激 、⑤ 体 性 感 覚 刺 激 は 、 「そ う 思 う 」「 少 し 思 う 」 が 多 く 、② 聴 覚 刺 激 、⑥ 身 体 感 覚 増 幅 刺 激 は 「 あ ま り 思 わ な い 」「 全 く思わない」が多かったが、票は分散しているので、各装置に対する快・不快感に個人 差があることがわかった。
094
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析 4.1. 集計
4.1.9. 結果の一覧 図 4.38 は、結果を図式で一覧に表したものである。本実験において、顕著な結果が 出たものを濃い色にした。
感性廊下
普通廊下
精神ストレス ストレスに 対する抵抗 緊張−不安
*
*
抑鬱−落ち込み
*
怒りー敵意
*
疲労
*
*
*
混乱
*
活気 「ねむけ」と「だるさ」を 中心とする疲労一般
*
*
*
「注意集中の困難」を 中心とする疲労一般 局在した身体の 違和感 視力
*
生産の量 生産の質
*
歩行前後で減少
歩行前後で増加
歩行前後で より減少
歩行前後で より増加
有意な差がある
顕著に見られた効果
図 4.38. 結果の一覧
095
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 4 章 結果と分析
感性廊下で、皮膚電位計測を、3 回行った。図 4.39 は、被験者 a の歩行し始めから 42 秒 間 の 皮 膚 電 位 計 測 の グ ラ フ で あ る。1 度 下 が っ た 後 に 大 き く 増 加 し た と こ ろ が、 「 は っ と 驚 い た 」 と き の 反 応 ( 以 下 情 動 反 応 ) で あ る 。 こ の 反 応 は 、1 度 下 が っ た 時 か ら 、 1 ∼ 3 秒前に起きたことに対する反応であり、図 4.39 のように、時間に印を付けた時
4.2. 感性廊下の各装置の効果
4 . 2 . 感性廊下の各装置の効果 ( 参 考 実 験 )
点に対する反応であると言える。 [mV]
1.000 0.800 0.600 0.400 0.200 0.000 -0.200
[sec.]
42.00
40.00
38.00
36.00
34.00
32.00
30.00
28.00
26.00
24.00
22.00
20.00
18.00
16.00
14.00
12.00
10.00
8.00
6.00
4.00
2.00
0.00
-0.400
図 4.39. 被験者 a の歩行し始めから 42 秒間の電位差
表 4.42 は、被験者 a の、情動反応が出た 時間と、その時に被験者が通った地点にある 刺激を色分けしたものである。 1 回目と 2 回目の間は 2 時間程空けて歩行 してもらった。1 回目は 26 回の反応があり、 2 回 目 は 13 回 の 反 応 が 見 ら れ た。 ま た、1 回目、2 回目ともに時間の経過につれて、反 応の間隔が短くなっていた。また、1 回目と 2 回目の反応の回数に大きく差が出来た。こ の 2 点から、慣れが生じたことがわかった。 反応がよく出ていたのは、②聴覚刺激と皮 膚 感 覚 刺 激 で あ っ た。 瞬 間 的 に 刺 激 と し て 入ってくるものに反応したと考えられる。 被験者 b は、情動反応が 1 度しか見られな かった。
表 4.42. 被 験 者 a の 反 応 の 時 間 と 反 応 し た 刺 激の分類
反応 1回目 2回目 回数 [sec.] [sec.] 1 0:03 0:04 2 0:20 0:14 3 0:32 0:29 4 1:03 1:45 5 1:11 1:52 6 1:19 1:59 7 1:25 2:56 8 2:04 3:41 9 2:26 4:01 10 3:08 5:01 11 3:14 5:17 12 3:19 5:22 13 3:26 7:08 14 3:40 15 3:46 16 4:03 17 4:07 18 4:13 19 6:25 20 6:50 21 6:56 22 8:16 23 8:29 8:41 24 8:59 25 9:08 26
096
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
① 視覚刺激 ② 聴覚刺激 ③ 嗅覚刺激 ④ 皮膚感覚刺激 ⑤ 体性感覚刺激 ⑥ 身体感覚増幅刺激
第 4 章 結果と分析 4.3. 結果のまとめ
4 . 3 . 結果のまとめ 以上の各計測から得た結果から分析する。 結果が顕著に表れた計測結果
表 4.43. 結果が顕著に表れた計測結果
を、レーダーチャートで表した。 表 4 . 4 3 の よ う に 、「 生 産 性 の
感性 普通
向 上 」、「 活 気 の 増 加 」、「 疲 労 回 復 」、「 精 神 ス ト レ ス の 増 加 」 を 下
生産性の 精神ストレ 活気の増加 疲労回復 向上 スの増加 9.3% 17.2% 46.4% 11.7% 20.7% 4.0% 31.3% 66.0%
生産性の向上=(生産性解答数の増加率の平均)ー 100%
の 計 算 式 で 割 り 出 し た。 図 4.40
活気の増加=(活気の増加率の平均)−100%
はそのレーダーチャートである。
疲労回復=100% ー(疲労の増加率の平均) 精神ストレスの増加=(LF/HF 値の増加率の平均)−100%
生産性の向上 75.00% 50.00% 25.00%
精神ストレスの増加
0.00%
活気の増加
感性 普通
疲労回復 図 .4.40. 顕著に表れた結果のレーダーチャート
097
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章
考察とまとめ
Chapter 5
Consideration and Summary
1. 考察 2. まとめ 3. 展望
098
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.1. 考察
5.1. 考察 5.1.1. 各計測項目の結果の整理 第 4 章では、本実験で得られた 7 項目のデータを、それぞれの項目毎に、歩行前後で の数値の変化に注目し、感性廊下を歩行した時と、普通廊下を歩行した時を比較した。 その各計測の分析結果を整理する。 □精神ストレス指標(LF/HF) 普通廊下の歩行時には、精神ストレスの増加が見られるのに対して、感性廊下の歩行 時には、ストレス状態が安定していた。また、普通廊下実験での、VDT 作業開始時と VDT 作業終了時には、有意な差があり、増加した。感性廊下実験での、VDT 作業開始時 と VDT 作業終了時には、増加の傾向がある。 □ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 ) 両 廊 下 と も 、「 V D T 作 業 前 」 に 対 し て 「 V D T 作 業 中 」 に 減 少 が 見 ら れ 、 ス ト レ ス が 減 少 し た こ と が 見 れ る 。「 V D T 作 業 中 」 か ら 「 歩 行 中 」 で の 変 化 で は 、 両 廊 下 と も に 、 大 きな変化は見られなかった。
099
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.1. 考察
□気分計測 (POMS 簡易版 (Profile of Mood States)) 「 緊 張 − 不 安 」 は 、両 廊 下 と も 、歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、有 意 な 差 が あ っ た 。 また、普通廊下と比べて、感性廊下の方が、差が大きい傾向にある。 「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」 は 、 普 通 廊 下 で は 、 歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、 有 意 な 差 が あった。感性廊下では、減少する傾向がある。また、感性廊下と普通廊下を比較すると、 増減率に大きな差は見られない。 「 怒 り − 敵 意 」は 、普 通 廊 下 で は 、歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、有 意 な 差 が あ っ た 。 感性廊下では、減少する傾向がある。また、普通廊下と比べて、感性廊下の方が、差が 大きい傾向にある。 「 疲 労 」 は 、両 廊 下 と も 、歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、有 意 な 差 が あ っ た 。 ま た 、 感性廊下の T 得点の増減率と、普通廊下の T 得点の増減率には有意な差があり、感性廊 下の方が差が大きいと言える。 「 混 乱 」 は 、 普 通 廊 下 で は 、 歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、 有 意 な 差 が あ っ た 。 感 性廊下では、減少する傾向がある。また、普通廊下と比べて、感性廊下の方が、差が大 きい傾向にある。 「 活 気 」 は 、 感 性 廊 下 で は 、 減 少 す る 傾 向 が あ る 。 普 通 廊 下 で は 、 あ ま り 変 化 が み ら れ ない。また、感性廊下の T 得点の増減率と、普通廊下の T 得点の増減率には有意な差が あり、感性廊下の方が差が大きいと言える。 □身体疲労(自覚症状調べ) 「 ね む け 」と「 だ る さ 」を 中 心 と す る 疲 労 一 般 の 質 問 1 0 項 目 で あ る A 群 は 、両 廊 下 と も 、 歩行前と歩行後の訴え数が減少し、有意な差があった。しかし、両廊下の訴え数の減少 に大きな差はないように見える。 「 注 意 集 中 の 困 難 」 を 中 心 と す る 疲 労 一 般 の 質 問 1 0 項 目 で あ る B 群 は 、 両 廊 下 と も 、 歩行前と歩行後の訴え数が減少する傾向があった。また、感性廊下と普通廊下を比較す ると、減少量に大きな差は見られない。 「 肩 が こ る 」、「 腰 が 痛 い 」 な ど の 局 在 し た 身 体 の 違 和 感 で 体 の 特 定 部 位 に 現 れ る 心 身 症的な症状に関する質問 10 項目である C 群は、両廊下ともに、歩行前後での差はほと んどない。また、感性廊下と普通廊下の増減量にも、ほぼ差は見られない。 質問合計 30 項目である A,B,C 群は、両廊下とも、歩行前と歩行後の訴え数が減少し 両 廊 下 と も に 、歩 行 前 後 で の 差 は ほ と ん ど な い 。ま た 、感 性 廊 下 と 普 通 廊 下 の 増 減 量 に は 、 ほぼ差は見られない。
100
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.1. 考察
□視力検査 両廊下ともに、歩行前後での視力に増減が見られるとは言えなかった。 □生産性(計算作業量) 解答数は、普通廊下では、歩行前後に有意な差があり、増加した。感性廊下は増加し た傾向があるかもしれない。増減率は、感性廊下と比べて、普通廊下の方が、増加量が 大きい傾向にあるといえるかもしれない。 正答率は、両廊下とも、歩行前後での増減の変化がみられなかった。 □主観評価( アンケート A 、アンケート B ) 1 時間の VDT 作業は、苦痛であり、途中で集中力が切れ、休憩や気分転換がしたいと 思った被験者が多かったことがわかった。その際にする気分転換の方法は、 「 飲 食 」や「 携 帯 電 話 を 見 る 」 な ど 、 気 を 紛 ら わ す 方 法 と 、「 目 を 閉 じ る 」「 体 を 伸 ば す 」 な ど 、 体 の 状 態を整える方法があった。 5 分間の歩行は、感性廊下では、あまり長く感じず、普通廊下では、少し長く感じ、 退屈と感じる被験者もいた。 感性廊下に入ったとき、怖いとはあまり思わなかったことがわかった。 ① 視 覚 刺 激 、 ③ 嗅 覚 刺 激 、 ④ 皮 膚 感 覚 刺 激 、 ⑤ 体 性 感 覚 刺 激 は 、「 心 地 よ い 」 と い う 回 答 が 多 く 、② 聴 覚 刺 激 、⑥ 身 体 感 覚 増 幅 刺 激 は 「 心 地 よ く な い 」 と い う 回 答 が 多 か っ た が 、 票は分散しているので、各装置に対する快・不快感に個人差があることがわかった。 □ 感性廊下の各装置の効果 ( 参 考 実 験 皮 膚 電 位 計 測 ) 1 回目は 26 回の反応があり、2 回目は 13 回の反応が見られた。また、1 回目、2 回 目ともに時間の経過につれて、反応の間隔が短くなっていた。また、1 回目と 2 回目の 反応の回数に大きく差が出来た。この 2 点から、慣れを生じたことがわかった。 反応がよく出ていたのは、②聴覚刺激と皮膚感覚刺激であった。瞬間的に刺激として 入ってくるものに反応したと考えられる。
101
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.1. 考察
5.1.2. 精神ストレス指標 (LF/HF) の考察 普通廊下の歩行時には、精神ストレスの増加が見られるのに対して、感性廊下の歩行 時には、ストレス状態が安定していた、という結果が出た。両廊下とも、VDT 作業の開 始時と終了時の比較では多少増加したものの、ほとんど変化がなかった。つまり、スト レス負荷としての打ち込み作業と計算作業は、実験にはあまり適していなかったと言え る。しかし、後述の主観的な気分計測や、身体疲労、主観評価では、疲労するなど、状 態の悪化が見られた。作業をすることは負荷ではあったが、作業に意味を持たせていな か っ た の で 、 実 際 の オ フ ィ ス で の 仕 事 の よ う な 、「 期 限 」 や 「 責 任 」 な ど の 意 味 を 持 っ た 作業とは、違った付加になってしまったと考えられる。
5.1.3. ストレス計測 ( 唾液中コルチゾール濃度 ) の考察 両 廊 下 と も 、「 V D T 作 業 前 」 に 対 し て 「 V D T 作 業 中 」 に 減 少 が 見 ら れ 、 ス ト レ ス が 減 少 し た こ と が 見 れ る 。「 V D T 作 業 中 」 か ら 「 歩 行 中 」 で の 変 化 で は 、 両 廊 下 と も に 、 大 きな変化は見られなかった、という結果が出た。唾液中のコルチゾールはストレスに対 する抵抗なので、VDT 作業中初めた直後は、作業にストレスを感じたが、その後、その ストレスに慣れたことがわかる。5.1.3 同様、ストレス負荷が小さく、結果に反映され なかったと考えられる。
5.1.4. 気分計測 (POMS 簡易版 (Profile of Mood States)) の考察 「 緊 張 − 不 安 」 で は 感 性 廊 下 が 、「 抑 鬱 − 落 ち 込 み 」 で は 、 ど ち ら と は 言 え ず 、「 怒 り −敵意」では、普通廊下が、より下がる傾向にあるという結果が出たが、これらは、本 実験の趣旨に適していないと考え、結果は重要視しない。 「 疲 労 」 は 、 両 廊 下 と も 、 歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、 有 意 な 差 が あ り 、 感 性 廊 下の方が差が大きいという結果であった。このことは、感性廊下の特徴ととれる。 「 混 乱 」 は 、 普 通 廊 下 で は 、 歩 行 前 と 歩 行 後 の T 得 点 が 減 少 し 、 有 意 な 差 が 、 感 性 廊 下 で は 、減 少 す る 傾 向 が あ り 、感 性 廊 下 の 方 が 、差 が 大 き い 傾 向 に あ る と い う 結 果 で あ っ た 。 「 活 気 」 は 、 感 性 廊 下 の T 得 点 の 増 減 率 と 、 普 通 廊 下 の T 得 点 の 増 減 率 に は 有 意 な 差 が あ り 、感 性 廊 下 の 方 が 差 が 大 き か っ た 。 こ れ は 、 「仕事に対するモチベーションの増加」 とつながり、オフィスワーカーに有効な結果である。
5.1.5. 身体疲労(自覚症状調べ)の考察 両 廊 下 と も 、歩 行 前 後 で は っ き り し た 結 果 は 出 な か っ た 。 今 回 の 実 験 で は 、 「該当する」 か「該当しない」の 2 拓であったため、群の中に訴え項目が 0 項目の被験者もいた。短 時間の変化を見るには、この方法は適していなかったと考えられる。気分計測 (POMS) のように選択肢に段階をつけるなど、差を見やすいものが適していたと考えられる。
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.1. 考察
5.1.6. 視力検査 両廊下ともに、歩行前後での視力に増減が見られるとは言えなかった。生活視力の計 測は難しいことがわかった。
5.1.7. 生産性(計算作業量)の考察 解答数の増減率は、感性廊下と比べて、普通廊下の方が、増加量が大きい傾向にあり、 正答率は、両廊下とも、歩行前後での増減の変化がみられなかったという結果であった。 普通廊下では、仕事量が回復することがわかった。
5.1.8. 主観評価 ( アンケート A、アンケート B) の考察 2 つのストレス系計測では、差がはっきりと見えなかったが、1 時間の VDT 作業は、 苦痛であり、途中で集中力が切れ、休憩や気分転換がしたいと思った被験者が多かった ことがわかった。 4.5.1. タイムスケジュールで述べたように、本実験では、生理計測の結果が出るよう に 、各 廊 下 を 5 分 間 歩 行 し て も ら っ た 。5 分 間 の 歩 行 は 、感 性 廊 下 で は 、あ ま り 長 く 感 じ ず 、 普通廊下では、少し長く感じたというアンケート結果があり、もう少し短い時間の歩行 で計測出来る方法をとる方が適切だったと考えられる。 感性廊下に入ったとき、怖いとはあまり思わなかったことがわかった。 各装置に対する快・不快感に個人差があることがわかった。
5.1.9. 参考実験の考察 慣れが生じたことがわかった。オフィス廊下としての利用を考えると、何度も通った 状態での計測も、今後行うべきである。 反応がよく出ていたのは、②聴覚刺激と④皮膚感覚刺激であった。瞬間的に刺激とし て入ってくるものに反応したと考えられる。今回の感性廊下と普通廊下の比較実験では、 感性廊下全体の効果を見ることを重要視し、各刺激の個別の効果は重要視しなかったの で、今回の感性廊下を一般化することは難しいかもしれない。今後、感性廊下に設置す る刺激装置の種類に関しても、比較実験をする必要がある。
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.2. まとめ
5.2. まとめ 本実験の各計測の結果と考察からわかったことは以下である。
・感性廊下を通って移動すると、ストレス状態が安定していた ・感性廊下を通って移動すると、普通廊下に比べて、疲労の軽減効果がある。 ・感性廊下を通って移動すると、普通廊下に比べて、いきいきとして活動的な気分にな るという効果がある。
・普通廊下を通って移動すると、精神ストレスが増加する。 ・普通廊下を通って移動すると、感性廊下と比べて、生産性があがる。
このことから、感性廊下には、精神ストレスが上がることなく、疲労が軽減され、 いきいきとして活動的な気分になるという効果があり、オフィスワーカーの心身の健 康維持に有効な廊下であることが明らかになった。生産性は普通廊下ほどの向上効果 は見られなかったが、気分転換やリフレッシュが求めらるクリエイティブな執務行為 などに有効だろう。 一方、普通廊下を通ると、精神ストレスがあるが、生産性が上がる。この状態は、 量を求められ、単純作業などを行うときに有効な状態だろう。しかし、生産性をのみ を追求することは、オフィスワーカーの心身の健康維持が求められ、それが企業価値 ともなっている現代に合っていない。
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.3. 展望
5.3. 展望 1 日の仕事の中で、オフィスワーカーは、PC 作業や、会議など、さまざまな執務行為 を、それに適した場所に移動して、行う。その執務行為に適した生理状態がそれぞれあ る は ず で あ り 、執 務 行 為 の 切 り 替 え 時 に 、生 理 状 態 を 切 り 替 え る こ と が 出 来 た な ら 、な お 、 仕事がスムーズに行えるだろう。 本研究では、VDT 作業の気分転換として、感覚を刺激する廊下と、何も置いていない 廊下を歩行すると、それぞれ違う効果が違うことが明らかになった。 その切り替え時に感覚を刺激する廊下を通ると、クリエイティブな仕事などを行うと きに有効な生理状態になれると考えられ、知的生産性が求められている今、多くの需要 があると考えられる。 一方、普通廊下を通ると、単純作業などを行うときに有効な生理状態になることが明 ら か に な っ た 。し か し 、生 産 性 の み を 追 求 す る こ と は 、働 き 方 と し て 時 代 に 合 っ て い な い 。 ときおり、感覚刺激のある廊下を使用し、ストレス軽減を行うことも大切だろう。 このように、次の行為に応じた移動空間の選択をすることができるのではないだろう か。
図 5.1. 展望 1
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 5 章 考察とまとめ 5.3. 展望
本 研 究 で は 、V D T 作 業 で の 疲 労 状 態 か ら の 廊 下 に よ る 生 理 状 態 変 化 を 検 証 し た 。 今 後 、 は、会議や、相談、応接等、他の執務行為での疲労状態からの廊下による生理状態変化 の検証をしたい。そのためには、本実験で使用した計算作業のような生産性の計測方法 だけではなくい、知的生産性、特に発想力を計測する方法を用いなければならない。し かし、発想力を計測する方法で確立したものは見つけられなかった。今後の課題である。
・・・・・・
図 5.2. 展望 2
また、本研究では、感性廊下と普通廊下の 2 つを検証した。また違った廊下でも検証 したい。
・・・・・・
図 5.3. 展望 3
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 6 章
おわりに
Chapter 6
To the End
1. おわりに 2. 謝辞
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 6 章 おわりに 6.1. おわりに
6.1. おわりに この研究が、走り始めたのは、暑さが残る、8 月の下旬であった。半袖で、汗だくに なりながら、実験の準備をしていたことを、ついこの間のことのように思い出す。気が つけばもうセーターを着る季節だ。 春 か ら く ね く ね 曲 が り く ね り な が ら 歩 き 続 け 、7 月 に や っ と 真 っ 直 ぐ 歩 き 始 め た 。8 月 、 一度インドに逃亡した後、研究のけの字も知らない私は、その先にあるものを信じ、白 い霧へ向かって、一気に走り始めた。 と言っても走るエネルギーは、私自身のエンジンというよりも、私を前に引っ張てく れる 3 本の強い紐であった。私は、そのスピードに転ばないように一生懸命だった。そ んな私を、後ろから支え、前に押し出してくれる力も、この研究には大きなエネルギー となっていた。 この研究を通して、多くのことを学んだ。 「 責 任 」 学生と社会人の大きな違いがこれがあるかないかだと思う。学生最後の今、今までに なかった「責任」の重みを感じながらこの研究を進めてきた。もちろん、この研究は、 自分の論文のために行ってきているのだが、それ以上に、この研究のために協力してく ださった方々に対しての「責任」があった。この論文を納得いくまでやり切ることが、 協力してくださった方々への誠意だと思った。
この研究が、論文として形になったことは大変嬉しく思う。しかし、少しの寂しさも 伴う。無我夢中に走り続けることに楽しみを感じていたからだ。多くの反省点を残した まま卒業してしまうのは、非常に残念であり、このまま研究室に残りたいとも思った。 ここで得たことを、これからの仕事、人生に活かせるよう、私なりに努めたい。
先 日 、快 晴 で 研 究 室 の 窓 か ら 、西 新 宿 の 向 こ う に 富 士 山 が 望 め た 。澄 み 渡 っ た 空 を 見 て 、 冬の訪れを知った。 明日、23 歳になる。
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オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 6 章 おわりに 6.2. 謝辞
6.2. 謝辞 この論文は数多くの人の協力で完成しました。この場を借りてお礼申し上げます。 まずは共同研究者の竹中工務店番場様 私のわがままの通りに、研究をさせてくださり、誠にありがとうございました。番場 さんには、感謝と同時に、謝罪しなくてはなりません。数多くの無礼、大変申し訳ござ い ま せ ん で し た 。「 楽 し く 研 究 し よ う よ 」 そ の 言 葉 に 何 度 も 元 気 を い た だ き ま し た 。 本 当 にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。 そして、研究室の皆さん。こんな居心地のいい場所が他にあるでしょうか。家族のよ うな研究室の皆さん。お互いを高めあえる関係の皆さん。大好きです。
ひでさん 3 年生のときからお世話になりました。3 つも先輩なのに、話しかけやすく、おもしろい回答をくださ るひでさんが大好きです。
浅野さん 実験を浅野さんと出来て、とても心強かったです。何もかも出来ない私ですみませんでした。あんなに ずっと一緒にいたなら、もっともっといっぱい話せばよかったなって思います。ゼミ旅行、楽しみにして います。ときに“男前”な浅野さんが大好きです。「久美さん」って呼んでもいいですか?
松島さん こんなに心やさしく穏やかな人に出会ったのは初めてです。春に仁史研に入ってすぐにいっぱい話した ことを覚えています。またいろんな話いましょう!
木原大先生 大先生のお告げで、気持ちよくこの論文を書き上げることが出来ました。今度、脳みそを半分ください。
入江さん 実験に協力してくださり、データ処理も手伝ってくださり、ありがとうございました。それまであまり 話す機会がなく、入江さんがこんなに楽しい人だとは知りませんでした。これからは貪欲に話かけていき たいと思います。
池内さん 研究室に入ってすぐの頃、毎晩のように研究室に泊まり込んでいた池内さん。楽しそうに笑う姿に、と ても幸せな気持ちになっていました。また楽しい話しましょう!
阿部さん 帰国直後に関わらず、被験者を引き受けてくださりありがとうございました。研究室に入る前からお世 話になっています。被験者なら任せてください ( 笑 ) 109
オフィスの廊下歩行時におけるストレス軽減の研究 ―感覚刺激がもたらす効果の検証―
第 6 章 おわりに 6.2. 謝辞
坂田さん 坂田さんが担当者で本当によかったと心から思います。感謝してもしきれません。普 段から友達のように話しかけてくださり、関係が築けていたおかげで、この論文を完成 することが出来たと思います。大好きです!また遊びに行きましょう!
ぶっち教祖 ぶっちさんが研究室に入ってくると、研究室が一気に明るくなります。そんな魅力を 持ったぶっちさんを崇拝しています。パライソ。
田名網師匠 巨匠!巨匠おらずして、私の楽しい研究室生活がありませんでした。田名網プロのお かげで海の虜になりました。田名網師匠のおかげでビールのジョッキを空けられるよう になりました。田名網ツアコンのおかげで、合宿も旅行も研究室生活も、心から楽しむ ことが出来ました。心から尊敬しています。師匠の行動力を 60 歳までに身につけるこ とを目標とします。師匠の SKD は余裕ですね!こんなにいい人材、他にいません。大好 きを超えて信者です。ぶっち教徒ではなく、隠れタナミ−教徒であることをここに明か します。
ガッキーさん コンペのときからガッキーさんにゾッコンです。ひとつひとつの言葉のチョイスに神 がかり的な才能を感じます。今度一緒にぐでんぐでんに酔っ払いましょう!
オカタツさん なんでもかんでもこれもあれも相談してすみません。オカタツさんといるとつい楽し くなっちゃいます。遊びに貪欲な後輩をこれからもよろしくです。
じまさん い つ も み ん な に 気 を 配 る こ と が 出 来 る じ ま さ ん 。女 の 鑑 で す 。ま た 全 裸 で ガ ー ル ズ ト ー クしましょう!
奥津さん 最近は、ぶっち語での会話が標準スタイルになっていますよね。いろんなことに楽し そうに話す奥津さんといると私も楽しくなります。あー、ビール飲みたいっすねっ!
あのさん 地 元 が め っ ち ゃ 近 く て 、大 阪 弁 が 通 じ て 嬉 し か っ た の を 覚 え て い ま す 。 ま た 、地 元 ト ー クしましょう!
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第 6 章 おわりに 6.2. 謝辞
西さん お兄ちゃんのような友達のような存在で、弱い私も出してしまえる貴重な先輩です。 生意気ですみません。いつも優しく相談にのってくださる西さんに甘えています。( 進行 形 ) いつか恩返しをしなくては…と思いつつ、顔を見るとつい甘えてしまう。ところで 釣りはいつですか? ( 笑 )「うるさいっ」ってツッコんでくれる HGK が大好きです。
竹原さん 就活のときにお世話になり、竹原さんの残してくれた論文にもお世話になりました。入社してもよろし くお願いします! そして、長い間生活を共にした卒論生のみんな!みんながいなかったら心折れていたと思う。最後まで 辿り着けて本当によかった。みんなありがとう!!
じゅんじゅん 関西人 (?) のじゅんじゅんとは笑いのつぼもタイミングも合って、腹筋が割れそうなくらい笑いが絶え ません。これからもキレのあるツッコミと、ぐでんぐでんに酔っぱらったじゅんじゅんに期待☆
こにたん 卒論生活で一番しゃべったね。こにたんと話していると元気になれた。いろんな話を聞いてくれてあり がとう!一緒に健康ゼミでよかった。これからもよろしくね!
おっちー いっぱいいじってごめん。 「足元片づけて」以外は全部冗談だから!真面目で勤勉なおっちーを尊敬し ています。
ゆかりちゃん 1 年生のときから、サバサバしたカンジがとっても好きでした。同期の女子が、ゆかりちゃんでよかっ たって心から思う!他の人はあり得なかったわ!先に卒業してごめんね。あと 2 年、私の分も楽しんでね! 楽しい報告、待ってます。
河D 心から頼れる唯一の M0 男子 ( 笑 ) 意外とはっきりものを言うカンジが好き。はっちゃけてわけわからん 河Dが見たいなぁ。
木戸くん ホント心優しいね!素敵なお兄ちゃんなんねんなぁって思う。実験の参考資料写真撮らしてくれてあり がとう!恥ずかしかったよね。
ジャンボ ジャンボ∼元気?いつも楽しそうだね。でも、たまに元気ないから心配です。 111
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第 6 章 おわりに 6.2. 謝辞
江藤さん 的確なツッコミが秀逸です。ゆっくり飲みに行きたい!
はっしー いつも楽しそうに笑っているはっしー。話しているとホント楽しい。これからもおも ろい話しよー
たすけ タスケをニヤッと笑わせることが、卒論生活での私の楽しみでした。うっとうしくて ごめん。ナンダカンダで答えてくれるタスケが好きでさー。あともう少しだけ………… 声張って。
すぎたつ 熱い情熱は松岡修三に劣らない。すぎたつがNに帰ってきてから、Nがめっちゃ明る くなった!ありがとう!
ナガタツ 好きなことに一生懸命なたっちゃんを尊敬しています。社会人生活、ともに頑張ろう ね!
こーじー 一緒に研究室生活を送れなくて残念です。ちょいちょい遊びに来てねー!
純也さん グアム以来、純也さんの虜です。もっと仁史研に遊びに来てください。
ご指導してくだっさった先生方、とても貴重な機会をありがとうございました。この 研究室で学んだことを、今後の人生に活かしていきたいと思います。
林田先生 いつも「よりちゃん!おやつあるよ!」っておっしゃって、おいしいものいっぱいく ださり、ありがとうございました。みんなへの気配りがとても温かかったです。
遠田さん 難しいことも楽しいこともいろんなことを優しく教えて下さり、ありがとうございま した。もっともっといろんな話をしたいです。ご結婚おめでとうございます!
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第 6 章 おわりに 6.2. 謝辞
ナツコさん ときにお母さん、ときにお姉さん、ときに女の子友達。愛情深いナツコさんは、いつ も大きく心を開いていて下さり、いろんな私を受け入れて下さいました。どんくさい上 に横着で適当な私は、怒られ、叱られることも多々ありましたね。その向こうの大きな 愛情がとっても嬉しかったです。どうしようもない私を、 「 よ り こ 、よ く 頑 張 っ た よ ∼ 」っ て褒めて下さいましたね。本当に嬉しくて、この謝辞を書いている今、そのときを思い 出して目に涙が浮かんでいます。 楽しそうに笑う姿。一生懸命仕事をする姿。何事も真剣に楽しく取り組む姿。私もナ ツ コ さ ん の よ う な 素 敵 で か わ い い 女 性 に な り た い と 思 い ま し た 。た ま の 女 子 ト ー ク で ぐ っ と関係が近づけたように思います。ナツコさんに出会い、指導を受けられたことを幸運 に思います。 ここでは表わしきれないほど、本当に本当に感謝しています。ゼミ旅行は、一生懸命 おもてなしいたします。少しでも感謝の想いが届くと嬉しいです。
仁史先生 入学してから 4 年間、ご指導ありがとうございました。先生は、とっても気さくに話 しかけてくださり、疑問に思ったことをすぐに相談出来る環境を下さり、とても楽しく 研究することが出来ました。また、先生の穏やかな人柄が集めた研究室のみなさんは、 とても優しく家族のようなメンバーで、研究室生活は、特に充実した学生生活を送るこ とが出来ました。先生の研究室に入って本当によかったと心から思います。本当にあり がとうございました。
長くなりましたが、皆さんに支えられていることを強く感じたその気持ちを少しでも 伝わっていれば幸いです。ありがとうございました。
2009 年 11 月 6 日 田中 順子
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第二部 Part Ⅱ
資料編 Material Chapter
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