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映像による歴史的な空間体験の再現 身体性と映像アングルの関係性に関する研究

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U09 03 早稲田大学理工学部建築学科卒業論文         指導教授 渡辺仁史

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究― Reproduction of historical space experience using images - Relationship between physicality and image angle -

大杉 達也

Department of Architecture,School of Science and Engineering, Waseda University


U0903 映 像 に よ る 歴 史 的 な 空 間 体 験 の 再 現   ︱ 身 体 性 と 映 像 ア ン グ ル の 関 係 性 に 関 す る 研 究 ︱

大 杉   達 也


映像による歴史的な空間体験の再現  ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

Reproduction of historical space experience using images - Relationship between physicality and image angle -


はじめに

1945 年 8 月 16 日、広島に原爆が投下され、 一瞬にして人と街、文化が消えた。当時の記憶を持つ被爆者 が日々少なくなる中、後世に遺すべき情報や認識の「風化」 を感じずにはいられない現在である。  右の写真はそれを表す、特に印象に残ったものである。

1987 年 10 月 23 日、私は広島に生まれた。  幼い頃から平和記念公園を通る機会は幾度となくあったが、そこには何の感情も抱いて はいなかったように思う。  22 歳の今でも、原爆に対して何も感情を抱かないと言えば語弊があるが、涙したり、 悔しかったり、辛くなったりすることはあまりない。その理由は、私自身が戦争経験者で あるわけでもないし、身内に戦死者や被爆者がいるわけでもないため、記憶や意識の風化 というものを感じているからである。

「風化」

この2文字に片付けてしまえるほど、簡単で小さな問題ではない。 確かに原爆の投下に対する反発や、核保有国と核兵器の廃絶などの問題は、世界規模の問 題であり、非常に重要度の高いものである。 しかし今、私が特に問題視しているのは、それらを含めた多くの社会問題に対して、私の 年代以下の人々における意識低下と記憶の風化である。  近年、日本産業の進展は滞ることなく、インフラや通信機器などの利便性がますます向 上している。それにより、本来は手間をかけて自分でしなければいけない作業も、機械が 自動かつ瞬時にしてくれる。つまり生活環境のデジタル化というママに対して、甘えが大 きくなり、何か問題意識をもって生活する必要性のないマザーコンプレックスな環境に なってきている。それが、社会問題に対する意識の低下を招いていると私は身をもって実 感している。 毎年夏になると、戦争をテーマにしたドラマやアニメ、映画が放映される機会が多くなる。 確かに忘れてはいけない、繰り返してはいけない歴史を伝えていく社会的な動きは毎年あ る。しかし戦争や原爆に対する意識調査の結果より、皮肉にも年々歴史的事実に対する質 問の正答率は落ちて行く一方である。 意識の低下をとめる。記憶の風化をとめる。その必要性が現代にある。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

002

はじめに


003

目次 Index

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


004

第1部:論文編 第 1 章  序論 1-1.語句の定義

8

1-2.研究背景

9

1-2-1.広島平和記念資料館における

9

展示空間の変遷  1-2-2.日本における原爆に対する意識

10

1-2-3.外国における原爆に対する意識

11

1-2-4. 展示方法の動向

12

1-3.既往研究

13

1-3-1.展示手法

13

1-3-2.社会的視点から

14

1-3-3.本研究の位置づけ

15

1-4. 研究目的

16

1-5. 研究の流れ

17

第 2 章  実験方法 2-1.実験概要

19

2-2.実験手順

20

2-3.実験空間

21

2-4.実験機材

22

2-5.実験素材

23

2-5-1. 原爆の映像

23

2-5-2. アンケート用紙

24

第 3 章  実験結果 3-1.気分評価

28

3-2.印象評価

30

3-3.皮膚電位

31

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


005

第 4 章  分析・考察 4-1.分析方法

33

4-2.気分評価

34

4-2-1.空間別の分析

34

4-2-2.身体性の比較分析

42

4-2-3. 気分評価のまとめ

45

4-3.印象評価

46

4-3-1.共通因子の分類

46

4-3-2.空間の分類と分析

47

4-3-3. 印象評価のまとめ

54

4-4.皮膚電位

55

4-4-1. 慣れの考慮

55

4-4-2. 爆発前後における精神性発汗の分析

56

4-4-3. 皮膚電位のまとめ

66

4-5.アンケートと皮膚電位の相関

67

第 5 章  結論 5-1.まとめ

69

5-2.展望

70

おわりに

71

謝辞

71

参考文献

72

第2部:資料編

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


006

第1部 Part 1

論文編 Main Chapter 1 序論

2 実験方法 3 実験結果 4 分析・考察 5 結論

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


007

第1章

序論

Chapter 1

Introduction

1-1 語句の定義 1-2 研究背景  1-2-1 広島平和記念資料館における      展示空間の変遷  1-2-2 日本における原爆に対する意識  1-2-3 外国における原爆に対する意識  1-2-4

展示方法の動向

1-3 既往研究  1-3-1 展示手法  1-3-2 社会的視点から  1-3-3 本研究の位置づけ 1-4 研究目的 1-5 研究の流れ

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


□被爆映像 原爆が落とされて被爆する側の視点を持った映像 □投下映像 原爆を落とす側の視点を持った映像 □客観映像 原爆が落ちる様を客観的に見る映像 □身体性 映像を見る際の鑑賞者の視点とスクリーンとの位置的関係性 □映像アングル 映像内における、被写体を中心とした任意の視点 □不安感 映像において原爆が投下されて爆発するまでに感じる恐怖や緊張 □爆発前発汗 皮膚電位の実験において、原爆が爆発するまでの不安感による精神性発汗 □爆発後発汗 皮膚電位の実験において、原爆が爆発することによる刺激や衝撃による精神性発汗

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

1-1  語句の定義

1-1 語句の定義

008

第1章 序論


1-2-1 広島平和記念資料館における展示空間の変遷文 1)   広島平和記念資料館は東館と本館から構成され、1994 年から被爆前後の広島の歴史的 事実をふまえた広島のあゆみを中心とした展示構成となっている。その展示内容の変遷を 見てみる。  両館は関連性や相互補完の要素がなく、別個に機能していた。各館の展示室は平和を目 的としたものばかりではなく、開館当時は平和美術展などの平和関連の催しはあったが、 商社の貸し会場としてダンスパーティや結婚式など、本来の目的と異なる様々な利用方法 がなされていた。しかし、1973 年から 1975 年にかけて行われた両館の改装を契機に、 展示空間が整備、拡大され、各館で役割分担をした展示を行う。そして、1994 年に本館 と改築した東館が渡り廊下で連結され、両館が展示空間として一体化していく。  また両館ともほぼ同時期に展示空間が変化している事から、展示空間の変遷を 3 期に分 類すると、第1期(1955-1975 年) 、第2期(1975 年 -1990 年) 、第 3 期(1994 年以降) とする。  第1期は東館では美術展や商社の展示会など一時的なものが催され、展示の関連性がな く、商業的な利用形態であるため、本館の無造作に陳列された被爆資料を観覧するのみで あり、動線も単純である。第2期は両館の展示に関連性が生まれるものの、資料館として は本館に重点が置かれている。第3期は1階から3階に広島の歩みを主体とした展示、地 下1階に企画展示室が設けられる。  以上から、第1期から第3期にわたって施設が占める展示空間の割合は徐々に増加し、 各階層の展示内容にも関連性が生まれてきている。  収容されてい展示物については、被爆体験だけでなく、十五年戦争の全体像や戦後の核 問題も扱っている。展示は英語と日本語で書かれており、展示構成は大きく3つに分類出 来る。1つは、原爆投下までの広島の歴史と被爆の惨状を訴える展示である。ここでは、 広島が学都でありまた軍都であったことが説明されている。また、広島第五師団の出兵や、 中国人・朝鮮人の強制連行など、昭和期以降の広島と十五年戦争との関わりについて述べ られている。2つは、核時代の現状や広島市の平和への取り組みの展示である。ここでは、 核保有国の状況や核兵器使用の機器などに関する説明ある。また、広島市長の核実験に対 しての抗議電文などの展示がある。3つは、遺品や被爆資料の展示である。ここでは、 「生 死の境をさまよう」と題された、被爆当時の惨状を 1:1 スケールで再現された展示空間が ある。また、遺品として黒焦げになった弁当箱や、8 時 15 分を指したまま止まっている 腕時計なども展示されている。  このように、展示物の内容を見ると自国と他国への加害を展示しているという点では客 観的な展示で全体が構成されているように見えるが、被害と加害の展示空間の比率や他国 の被害に焦点を当てた展示がないことを考慮すると、展示空間としての客観性に欠けてい るといえる。また、当時の惨状や歴史を伝える展示物として、文章や写真、遺品などは数 多くあるが、映像は数が圧倒的に少なく、特に変わった展示方法は見られない。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

1-2 研究背景

1-2 研究背景

009

第1章 序論


1-2 研究背景

1-2-2 日本における原爆に対する意識  中国学生部が広島学生平和委員会を中心に「学生平和意識調査」 (2002 年 7 月 1 日∼ 8 月 9 日)を行った。調査方法は中国 5 県の 47 大学と一部の短大、専門学校などの学生 を対象にアンケート形式で行い、2164 枚(男性 2142 枚、女性 740 枚)の回答があった。 「広島への原爆投下(8 月 6 日) 」を問う設問では、36% が不正解。96 年は 26%、98 年 は 32% だった(図 1-2-2.1)。  「長崎への原爆投下(8月 9 日) 」も同様に、96 年は 33%、98 年は 37%、今回は 42% が不正解。また日本全国では 05 年は 62% と3人に2人が答えられない現状からすると、 年々「原爆投下日」を知らない学生が増加し、60 年という時の流れなのかで記憶の風化 が徐々に進んでいるという現状が浮き彫りになっている(図 1-2-2.2) 。

70%

70%

62%

62%

60%

60%

50%

50% 40%

26%

30%

32%

36%

40%

37%

33%

42%

30%

20%

20%

10%

10% 0%

0%

1996年

1998年

2002年

010

第1章 序論

1996年

2005年

図 1-2-2.1 広島への原爆投下日の不正解率

1998年

2002年

2005年

図 1-2-2.2 長崎への原爆投下日の不正解率

中国新聞社加盟の日本世論調査会が実施した全国世論調査の原爆問題をめぐる意識調査 によると、原爆投下には「米国の非人道的な行為で許せない」が 42%で、前回の 44%と ほとんど変わらなかったが、「戦争を終わらせるためには仕方なかった」は 35%と前回の 29%から増加し、投下の是非を、時代状況の中で相対的にとらえる見方が広がっている こともうかがわせた(図 1-2-2.3) 。また、 「もう忘れるべきだ」が 13%(前回 14%) 「昔 のことで関係ない」が2%(同3%)と、被爆体験継承に消極的な意見もあった。また、 NHK 放送文化研究所の調査によると、アメリカの広島・長崎への原爆投下に対して、日 本人の4人に3人がいまなお「かなり」 「ある程度」反感を持っていることがわかった。(図

1-2-2.4)

5%

8% 34%

10%

かなり持っている ある程度持っている あまり持っていない 持っていない わからない

43%

図 1-2-2.4 原爆投下に対する反感を持つ人の割合

図 1-2-2.3 原爆投下に対する意識

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


1-2 研究背景

1-2-3 外国における原爆に対する意識

アメリカの原爆投下に対する各国の意識について、NHK 放送文化研究所の調査を行っ た。  まず日米の数字に関していうと、 「正しかった」と答えた人はアメリカでは 62.3%、日 本では 8.2% で、「間違っていた」と答えた人は、アメリカでは4人に1人、日本では2 人に1人以上だった。アメリカの場合、参戦世代は「正しかった」が 70 ∼ 80%と圧倒 的だが、これを年層別に見てみると、若い世代は 20 代で 38%、30 代で 34%、40 代で 27%と少なくなっており、若い人ほど「間違っていた」と思う人が多くなり、日本の考 え方に近づくという構図になっている。こうした傾向が今後も続けば、日米の意識の差も 縮小することになると思われまる(図 1-2-3.1)  。  また、深刻なのが日本人の3人に1人が「何ともいえない」 「わからない」と解答しており, 現在の日本人の3人に2人が戦争世代ではないことを考えると、風化は今後勢いを増して 進行していくと考えられる。しかし、 韓国をみると日本の「何ともいえない」 「わからない」 と答えた人は日本より 13%も少ない。これは、アメリカの原爆投下支持率が 60.5% と多 いことを考えると、教育や報道で絶えず第2次世界大戦の暗い過去を忘れないようにつと めている結果であると推測出来る。よって、日本は特に歴史認識に対する風化を抑制して 行く必要性がある。

70.00% 60.00% 50.00% 正しかった

40.00%

間違っていた 30.00%

何ともいえない

20.00%

わからない

10.00% 0.00% 日本

韓国

ドイツ

011

第1章 序論

アメリカ

イギリス

図 1-2-3.1 アメリカの原爆投下に対する各国の意識

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012

第1章 序論

1-2  研究背景

1-2-4 展示方法の動向  博物館や現代美術館では映像を用いて情報を提示したり、映像の見せ方を芸術として表 現していたり、最近では映像が動く人に合わせて反応するインタラクティブな空間もあ り、映像の使われ方が多種多様になってきている。また、博物館などにおける映像展示の 種類や技術も様々である。例を出すと、コンピュータグラフィックスや音響効果を組み合 わせて、人工的に現実感を作り出す Virtual Reality(仮想現実) (図 1-2-4.1)  や実在の 現実世界を基にして、電子的な仮想データでこれを補う体験をさせる Mixed Reality(複 合現実)や現実の環境に付加情報としてバーチャルな物体を電子情報として合成提示する Augmented Reality(拡張現実)(図 1-2-4.2) などがあり、これらの技術をディスプレイ に表示させ、現実世界では体験出来ない空間を再現することができる。  映像を映す空間も様々であり、自分を中心として周囲に5面のスクリーンに囲まれてい る空間や、半円状になったドーム型の空間、ゴーグルのような形状をした、装着者の頭の 移動に応じて画面が変化し、臨場感のある視界を提供するヘッドマウントディスプレイ(図 1-2-4.3) などが挙げられる。さらに、人間の五感要素に刺激をもたらす装置が付随して いる空間もある。  以上のように、映像を映す技術と空間は日に日に発展しているが、多面型ディスプレイ に映す内容は、人間を中心として周りに見える風景を多面型ディスプレイに映すパターン が多く、没入感を感じさせるという目的に過ぎない。

図 1-2-3.1 多面型ディスプレイ内の仮想現実

図 1-2-3.2 拡張現実アプリ「セカイカメラ」

図 1-2-3.3 ヘッドマウントディスプレイ

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1-3-1 展示手法  展示手法または展示に対して導入価値のある技術の既往研究を見ていく。以下にその研 究例を示す。 郭 素梅 他  「表示スクリーンの大きさと距離の知覚が感性的効果に及ぼす影響に関す る検証」文 2)   郭らの研究では、表示スクリーンの大きさや視距離が映像の感性的効果に強く影響する ことが報告されている。画面サイズと視距離は、 映像コンテンツの内容や印象評価語によっ ても傾向の異なる影響をもたらすことと、実距離を固定にし輻輳角を変化させ、距離の知 覚を変えることで , 実の視距離変化と同様の効果をもたらすことが示されている。 松岡 葉月 他  「歴史展示との関わり方に関する評価方法の検討 : 国立歴史民俗博物館 の展示を活用した定量的評価」文 3)   松岡らの研究では、利用者の歴史展示との関わり方を一定の評価指標のもとに評価し定 量的に分析がされている。調査結果から利用者の反応は 8 通りの型に分類された。調査 結果から、利用者の展示との関わり方は、色々な場合において固定的であることが明らか となっている。 大西 仁 他  「大型 5 面サラウンド・ディスプレイの視覚的効果の測定 : ARX モデルに よる解析」文 4)    大西らの研究では、仮想環境等に利用される没入型サラウンド・ディスプレイの与える 「臨場感」、「没入感」の印象評価を行うために、画像の動きに対応する身体の微細な運動 を重心動揺計で測定し、これを「臨場感」 、 「没入感」の指標とすることを検討する。3 面 以上の多面ディスプレイのほうが、1 面ディスプレイより、観察者の重心動揺に与えられ る影響が大きいことが示された。 江本 正喜 他  「広視野静止画像による臨場感の提示視角依存性と評価指標間の関係」 文 5)

江本らの研究では、視覚入力が姿勢制御に与える影響の関しては、掲示水平視覚が

広くなり、現実正解を見ている状態に近づくにつれ、姿勢制御応答も安定し、掲示水平視 覚が 61.6°を超えると飽和の傾向があることが示された。  映像や画像の見せ方についての既往研究は、被写体が正面の画像掲示に対しての印象評 価と臨場感の研究、HMD を用いた動画掲示による姿勢保持の研究といったディスプレイ と人間の身体的関係性の研究はある。また展示自体の内容の伝達率から理解度を評価する という内容のメッセージ自体に焦点を当てた研究もある。しかしながら、その展示物の適 した展示位置と鑑賞者の視点の関係性から、より効果的な映像展示の方法を求める研究は されていない。

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1-3  既往研究

1-3 既往研究

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第1章 序論


太田 満、田渕 五十生  「戦争・平和博物館」展示と国際理解文 6)   太田らの研究では、戦争・平和博物館の展示の課題について提言しており、展示の多く が自国の被害体験を強調する事によって、加害体験の認識を低下させ、各国の相互理解を 困難にしていると言っている。広島平和記念公園、資料館においても、 「戦争について被 害的な立場の感想を多く残しきた為、他国の人々の被害が見られない。日本の侵略戦争に よってどれほどの深い悲しみと怒りをアジアの人々に与えてきたかを理解させるような展 示が求められる。」と述べている。また国際平和のための「戦争・平和博物館の展示の課 題」として以下の事を述べている。戦争被害を人類的な視野から歴史認識する為には、 「他 国の人々の被害」と「人権を基盤にした戦争被害を展示すべきであると言っている。 また、国際的連帯と協力を実現するためには、 「自国問題の追及」と「他国の平和問題」 についての展示が重要であると述べている。 藤原 昭雄  「日米相互理解のための社会科教材の開発」文 7)   藤原は、日米の相互理解は、相手国を自国と同様に理解させることではなく、同一の事 象や共通の問題に対しても、それぞれの見方や理解が異なっていることを理解させること が重要であると述べている。 中垣 早代 「スミソニアン展示から湧きあがった原爆論争」文 8)   中垣は、原爆の加害国であるアメリカと、被害国である日本の歴史教育の違いについて 述べている。アメリカの歴史教科書には「原爆は、戦争を最も早く終わらせ、犠牲者を最 も少なくする手段だとみなし、原爆が 100 万人の命を救った可能性がある」と、原爆に 対して肯定的に描かれている。また、原爆被害のみを強調する日本に対して、真珠湾攻撃 や南京虐殺での加害意識を高めるべきであると言っている。 山手 茂   「原爆災害の社会学的研究―その方法論的一試論―」文 9)   山手は、原爆災害研究は、更に起こりうる原爆災害の研究を行い、原水爆戦争を防ぎ、 原水爆戦争の脅威から人類を救う道を求める為に求められている。そのためには、国際関 係の研究から、政治学・法学・経済学・歴史学・社会学などを通じて密接な共同研究が必 要であると述べている。

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1-3 既往研究

1-3-2 社会的視点から

014

第1章 序論


1-3-1 、1-3-2 をふまえ、本研究は博物館において公平な展示内容の必要性や、展示物 の適した展示位置と鑑賞者の視点の関係性から効果的な映像展示の方法を求めていく。そ の映像の要素として客観性をもつ1つの被写体に対して、複数の視点をもたせ、映像の展 示位置における身体性を変化させる。それによる心理・生理的な影響を定量的に明らかに する研究は、他に例を見ない。

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1-3 既往研究

1-3-3 本研究の位置づけ

015

第1章 序論


身体性と映像アングルの関係性が映像体験に及ぼす影響を心理・生理的評価によって明 らかにする。特に本研究では、広島における原爆映像の展示について着目する。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

1-4  既往目的

1-4 研究目的

016

第1章 序論


017

第1章 序論

1-5 研究の流れ

1-5 研究の流れ

評価方法の選定 心理

生理

印象評価

皮膚電位

気分評価

実験素材の作成 アンケート用紙の作成 原爆の映像 実験素材の作成 被爆映像

形容詞尺度対を用いた SD 法

客観映像

気分評価 POMS

投下映像

実験 実験空間の作成 天井と床のスクリーン作成 配置方法と投影方法の検討

分析 心理的影響の要因 生理的影響の要因

考察 空間から受ける影響の傾向 図 1-5.1 研究の流れ

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018

第2章

実験方法

Chapter 2

Experiment method

2-1 実験概要 2-2 実験手順 2-3 実験空間

2-4 実験機材 2-5 実験素材  2-5-1 原爆の映像  2-5-2 アンケート用紙

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019

第2章 実験方法

2-1 実験概要

2-1 実験概要 映像を映す位置(天井、正面、床)と映像の種類(被爆映像、客観映像、投下映像)を掛 け合わせた9種類の空間①から⑨において、3つの中からぞれぞれ1つずつスクリーンと 映像を選んで映し、アンケート用紙から気分評価と印象評価をしてもらい、皮膚電位計か ら生理反応みる。この作業を全部で3回行う。 □実験目的:身体性と映像アングルとの関係性において、被験者の心理・生理面に影響す る要素を定量的に評価する。 □実験期間:2009 年 10 月 26 日(月)∼ 2009 年 10 月 29 日(木) □実験時間:10:00 ∼ 20:00 の内、被験者1人につき 30 分 □実験場所:早稲田大学西早稲田キャンパス 55 号館 S 棟 5 階 S 系サロン □被験者:大学生・大学院生の男女 30 名

プロジェクター

プロジェクター

棚

スクリーン

棚

スクリーン

N

図 2-1.1 実験空間平面図 プロジェクター 天井スクリーン

プロジェクター

正 面 ス ク リ ー ン

パソコン・皮膚電位計

床スクリーン プロジェクター

図 2-1.2 実験空間立面図

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

2700


指定した天井、正面、床のスクリーンが見える位置に座ってもらい、アンケートに記 入してもらうことを考慮し、利き手とは逆の手に皮膚電位計を装着し教示を行う。そし て、実験前の気分を測定する為に、POMS による気分評価を行った。その後は映像を見せ POMS を解答、次に空間に対しての印象評価のアンケートに記入という手順を、投影位置 と映像を組み替えながら 3 回行う。   1.天井、正面、床のスクリーンが見れる位置に座ってもらう 2.利き手とは逆の手に皮膚電位計を装着する 5 分 3.教示を行う 1 分 4. POMS による気分評価に記入 3分 5. 映像を流す 30 秒 6.POMS と印象評価のアンケートに記入 5 分 以降5、6を投影位置と映像を組み替えて2回繰り返す。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

2-2 実験手順

2-2 実験手順

020

第2章 実験方法


以下のように実験空間を名付ける。 空間① 天井に被爆映像を映す空間 空間② 天井に客観映像を映す空間 空間③ 天井に投下映像を映す空間 空間④ 正面に被爆映像を映す空間 空間⑤ 正面に客観映像を映す空間 空間⑥ 正面に投下映像を映す空間 空間⑦ 床に被爆映像を映す空間 空間⑧ 床に客観映像を映す空間 空間⑨ 床に投下映像を映す空間 被験者には、被爆映像、客観映像、投下映像の3つの映像と、天井、正面、床の3つの投 影位置を掛け合わせた9つの空間①から⑨の中から、3つの空間を体験してもらう。ただ し、空間に対しての慣れを防ぐため、同じ映像、同じ投影位置は体験させないようにする。

図 2-3.1 アンケート記入時における実験空間

図 2-3.2 映像鑑賞時に置ける実験空間

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

2-3 実験空間

2-3 実験空間

021

第2章 実験方法


022

第2章 実験方法

2-4  実験機材

2-4 実験機材 本実験では、以下の機材を用いた。なお、ノートパソコンは、スクリーンに対しての映像 投影用と、皮膚電位計の波形用の2つを用いた。 ・皮膚電位計1台 ・ノートパソコン 2 台(Macbook、VAIO P) ・プロジェクター 3 台 ・スクリーン 3 枚 ・デジタルビデオカメラ 1 台 ・スピーカー 1 台

図 2-4.1 皮膚電位計

図 2-4.2 VAIO P

図 2-4.3 プロジェクター

図 2-4.4 スクリーン

図 2-4.5 デジタルビデオカメラ

図 2-4.6 スピーカー

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


2-5 実験素材

2-5 実験素材 2-5-1 原爆の映像  原爆が落とされて被爆する側の視点を持った被爆映像(図 2-5-1.1) 、原爆が落ちる様を 客観的に見る客観映像(図 2-5-1.2) 、原爆を落とす側の視点を持った投下映像(図 2-51.3)の3つを用意した。

図 2-5-1.1 被爆映像

023

第2章 実験方法

図 2-5-1.2 客観映像

図 2-5-1.3 投下映像

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


□気分評価 POMS POMS 短縮版 手引と事例解説より引用

POMS(Profile of Mood States)は、気分を評価する質問紙法のひとつとして McNair ら により米国で開発され、対象者がおかれた条件により変化する一時的な気分、感情の状態 を測定できるという特徴を有している。また、 「緊張̶不安 (Tension̶Anxiety)」 「抑うつー 落ち込み(Depression̶Dejection)」「怒りー敵意 (Anger̶Hostility)」「活気 (Vigor)」「疲 労 (Fatigue)」「混乱 (Confusion)」の6つの気分尺度を同時に評価することが可能である。 精神障害(うつ病、不安障害など)の治療経過、身体疾患をもつ人々の精神面の変化、職 場でのスクリーニング(適格検査)、運動やリラクゼーション効果などの評価測定といっ た幅広い分野での応用にあった。そのため医療者だけでなく、看護、福祉、教育関係専門 家、産業医、雇用決定担当者、スポーツ医学研究者や指導者、フィットネス関係者などの 健康に関わるあらゆる人々による使用を意図してきた。  本研究では、リラクゼーションなどの介入効果を測定するものであるが、感覚的な刺激 と気分、感情の変化は密接で敏感であることから、介入直後に質問紙に記入するという作 業が被験者に心理的な負担となるため、30 項目の短縮版を用いた。感情を的確に把握し やすく、介入効果を損なうことなく測定できるのではないかと考えられる。短縮版の質問 用紙は、表1に示すように6つの尺度に分類される気分を、30 項目の言葉で表現している。 被験者は、提示された各項目ごとに、その項目が表す気分になることが「まったくなかっ た」(0点)から「非常に多くあった(4点)」までの5段階(0点∼4点)のいずれか一 つを選択する。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

2-5 実験素材

2-5-2 アンケート用紙

024

第2章 実験方法


(1)気がはりつめる (6)落ち着かない (12)不安だ (16)緊張する (20)あれこれ心配だ 「抑うつー落ち込み(Depression̶Dejection)」 (7)悲しい (11)自分はほめられるに値しないと感じる (15)がっかりしてやる気をなくす (17)孤独でさびしい (21)気持ちが沈んで暗い 「怒りー敵意 (Anger̶Hostility)」 (2) 怒る (9) ふきげんだ (14) めいわくをかけられて困る (25) はげしい怒りを感じる (28) すぐかっとなる 「活気 (Vigor)」 (4) 生き生きする (8) 積極的な気分だ (10) 勢力がみなぎる (27) 元気がいっぱいだ (30) 活気がわいてくる 「疲労 (Fatigue)」  (3) ぐったりする  (13) 疲れた  (19) へとへとだ  (22) だるい  (23) うんざりだ 「混乱 (Confusion)」 (5) 頭が混乱する (18) 考えがまとまらない (24) とほうに暮れる (26) 物事がてきぱきできる気がする (29) どうも忘れっぽい 図 2-5-2.1 POMS 短縮版質問項目一覧

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

2-5 実験素材

「緊張̶不安 (Tension̶Anxiety)」

025

第2章 実験方法


空間①から⑨までの各映像空間に対して、以下の 18 項目の形容詞対を用いて6段階で印 象を解答してもらった。 刺激的な―刺激的でない 明るい―暗い 美しい−醜い 軽快な―重々しい 騒々しい―静かな 親しみやすい―近寄りがたい 気持ちの良い―気持ちの悪い 嬉しい―悲しい 面白い―つまらない 違和感のない―違和感のある 激しい―穏やかな             印象的な―印象的でない 好きな―嫌いな     強気な―弱気な 適切な―不適切な 見やすい―見にくい 臨場感のある―臨場感の無い 主観的な―客観的な

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

2-5 実験素材

□印象評価

026

第2章 実験方法


027

第3章

実験結果

Chapter 3

Experiment result

3-1 気分評価 3-2 印象評価 3-3 皮膚電位

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


3-1 気分評価 3-

3-1 気分評価  気分評価 POMS で、被験者に気分を0∼4の5段階で評価してもらい、6つの気分尺 度を得点化した。この得点は T 得点と呼ばれ、50 + 10×(粗得点―平均値)/ 標準偏差 で求まる。また、性年齢階級別を用いて粗得点から T 得点を求めることも出来る。これを 行うと、気分のプロフィールを視覚的に表現することが可能である。本実験では、T 得点 における被験者全体の傾向、実験前の気分評価の T 得点と各空間を体験後の気分評価の T 得点の変化量の差を、以下の表とグラフにまとめた。

図 3-1.1 被験者全員の T 得点

028

第3章 実験結果

図 3-1.2 被験者の T 得点平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


029

第3章 実験結果

3-1 気分評価 3-

㌗మᛮ

᫆ാ

✭㛣

ኮ஬

⿍⇷᫆ാ

䐖

⥥ᘿ 10

ᢒ䛌䛪 9.083333333

7.666666667

-15.58333333

1.583333333

7.166666667

ኮ஬

ᐂび᫆ാ

䐗

1

3.3

2.8

-10

-0.3

-0.1

-0.55

ኮ஬

ᢖୖ᫆ാ

䐘

1.875

4.375

1.5

-12.75

0.25

0.375

-0.729166667

ḿ㟻

⿍⇷᫆ാ

䐙

4.25

10

7

-10.125

1.625

2.75

2.583333333

ḿ㟻

ᐂび᫆ാ

䐚

2.666666667

4

4.583333333

-14.83333333

0.75

1.833333333

-0.166666667

ḿ㟻

ᢖୖ᫆ാ

䐛

3.6

3.2

2.5

-1.283333333

ᗃ

⿍⇷᫆ാ

䐜

6.7

0.4

0

-14.4

-2.8

1.7

-1.4

ᗃ

ᐂび᫆ാ

䐝

6.111111111

8.777777778

5

-15.33333333

0.444444444

6.111111111

1.851851852

ᗃ

ᢖୖ᫆ാ

䐞

4.545454545

3.545454545

5.545454545

-9.090909091

0.727272727

3.636363636

1.484848485

Ẵฦ೩ᕣን໩㔖ᖲᆍ 4.449803591

5.231285073

4.143939394

-13.13510101

-0.168883277

2.885830527

2.9

ᛛ䜐

ὩẴ

␺ຘ

-16.1

表 3-1.3 被験者の T 得点における変化量平均値

図 3-1.4 空間ごとの T 得点における変化量平均値

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

Ί஗

-3.8

✭㛣䛚䛮ᖲᆍ 3.319444444


3-2 印象評価 3-

3-2 印象評価

空間ごとの物理的条件が被験者へ与える印象を、SD 法を用いて 18 形容詞 6 段階評定 尺度で評価させ、評価結果を共通因子分析し、バリマックス法を選択した。バリマックス 回転後、因子負荷量から空間①から⑨の共通因子は6個に分類された。

& J RQTS U

V

W

X

Y

Z

P?T ?

32;63;984

32465<648

326<73645

32456:45

1324;769

132359535

HT GH?

132;6553;

3275:78<<

325:45<5<

32377653:

323:5385:

13236485;

C?T+?

32:9493;7

1326;36<;

3255;<7;<

327345669

324::85;7

324934846

' HT,=C?

32::<93<7

1324:439

328573;65

1323346;9

3246<375:

13259439:

0=C?T.@H

132;75;4<

3264;54<<

132539446

32587936<

132577776

323;:9649

#CLMD?T( O-?

32;8;4<59

1324<59::

1325587:6

32676<9;8

323;36;;8

13248<549

EJ!?T EJ ?

32<64537<

324;9;685

325:43:

323639;;4

324679546

132334:;6

32;:<846

132547659

3244<4;:5

1323;:<<6

132546798

3258647;4

C?T C? / ?TFKNH?

329968;<9

32389589:

13234<59;

328:67<<<

132759:99

13245<358

) JH?T) J>P

329:7:335

3296;;;<4

323883897

132648:4

3244;7;<<

323536;<4

C?T M@H

132;97439

32487;969

132454946

32734657:

132459438

32363;:4;

% HT % GH?

132<<3<:8

132379685

32375;<9<

323<77<7;

32356:956

132343437

AHT ?H

32:76<768

32875644

13233;83<

324:<5:85

132657939

32337898<

HT H

132895<8<

3233;57:

32:<389

1323<;544

13245538

324:;<;75

* HT * H

3294;7586

325<<:9:8

132578955

327696:47

3273855;4

326646479

"MD?T"IB?

325:857<4

32<4:;;86

13244954<

132369<87

324;;749<

13247<48:

J>PT

JH?

$ HT $ H

1329;69;;

326<<4<34

3285487<6

325<67;85

32399365

3236::<:7

132:64:68

1325683;6

32493387;

32848584<

325;9:46;

13248979<

図 3-1.1 バリマックス回転前の因子パターン

& J RQTS U

V

W

X

Y

Z

P?T ?

3298::99;

32358;6;5

32598<369

328:4;556

1325965;4

3244699<4

HT GH?

132837:;7

329:;:;8:

324788344

132588578

3268<5<<:

13249478<

C?T+?

329<:;;7<

1324;84<;

132557999

326;76934

13237645<

328566986

' HT,=C?

32<88445:

13236497<

323<:9989

325:96558

132333:58

3233;773<

0=C?T.@H

132<34886

3266967<:

132375795

3233345:7

32558:;;5

1323;:695

#CLMD?T( O-?

327<;673:

132956<8:

3238;9344

327::87<6

323584<54

32656:53;

EJ!?T EJ ?

32:797:<<

132458<3;

327574<74

326746449

132548:78

325;3568

C?T C?

3293;:4<:

1325855;;

13235<;78

3269743<;

1328;:774

324<8:<79

/ ?TFKNH?

32545494:

132573349

3239;8;:;

32<484735

13237675:

3248::487

) JH?T) J>P

3269<;7;6

1323;4458

32;698566

32399<93;

13267<3<4

3243854:<

C?T M@H

132:<97:8

326855868

1324<:696

32338939

32739<9<6

13234:797

% HT % GH?

13295638:

3276;47;6

132663699

13266:7<;

326<979;4

1324;:969

AHT ?H

324<84649

132457<37

328<:98:9

329:6579:

1326494:6

3247843:4

HT H

3233<6:47

32<64;55

132577:67

13248999<

32335;885

132546;68

* HT * H

32495;4;5

1325;9:68

326;97<:

325577:7<

13233;<7:

32;5<:6:6

"MD?T"IB?

13239637<

132339:;5

32<;44<59

323<3;;;

32388696<

324464;77

J>PT

JH?

$ HT $ H

030

第3章 実験結果

132649754

32;7:983;

323:<887<

13235:77

327393694

32344:3:;

1325<3589

3266;49<9

1327757;9

13245;698

32:8754;7

323<69588

図 3-2.2 バリマックス回転後の因子パターン

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


3-3 皮膚電位 3-

3-3 皮膚電位  全てのデータ総数は 80 個であり、その中で分析に対して利用出来る波形のデータ数は 45 個であった。ここでは、分析に用いる波形の反応値についての結果をみる。

図 3-3.1 被験者 j のデータ

図 3-3.2 被験者 m のデータ

図 3-3.3 被験者 n のデータ

図 3-3.4 被験者 s のデータ

図 3-3.5 被験者 t のデータ

図 3-3.6 被験者 v のデータ

図 3-3.7 被験者きのデータ

031

第3章 実験結果

図 3-3.8 被験者の平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


032

第4章

分析・考察

Chapter 4

Analysis and Consideration

4-1 分析方法 4-2 気分評価  4-2-1 空間別の分析  4-2-2 身体性の比較分析  4-2-3 気分評価のまとめ 4-3 印象評価  4-3-1 共通因子の分類  4-3-2 空間の分類と分析  4-3-3 印象評価のまとめ 4-4 皮膚電位  4-4-1 慣れの考慮  4-4-2 爆発前後における精神性発汗の分析  4-4-3 皮膚電位のまとめ 4-5 アンケートと皮膚電位の相関

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


033

第4章 分析・考察

4-1 分析方法

4-1 分析方法 □気分評価

空間①から⑨について、空間による気分への影響を一つずつ分析し、考察する。そして、 その結果を3種の映像アングルに分類し、空間ごとの分析結果をふまえ同じ映像アングル の条件でさらに比較し空間を分析・考察していく。 □印象評価  抽出された6因子から2つの因子の組み合わせを評価軸として空間①から⑨の分布図を 作り、評価する。、空間の印象を定量的に分析する。 □皮膚電位  同一の被験者の 3 回の映像体験の生理データをもとに、個人が体験した空間の比較を 行う。また本実験では、空間に対しての慣れを防ぐため、同じ映像、同じ身体性は体験さ

せないようにする。またこれが慣れを排除出来るかの考察も兼ねる。

原爆投下

爆発後発汗

爆発前発汗

0

5

10

15

20 (秒後) t

図 4-1.1 皮膚電位における波形の分析方法

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-2 気分評価

4-2 気分評価 4-2-1 空間別の分析    まず空間①から空間⑨について全体と比較し、一つずつ分析する。 ・空間①  空間①が6つの気分尺度へ与えた影響の変化量は、他の空間②から⑨とは明らかに違っ て大きい。特に、緊張、怒り、混乱の3尺度の変化量は、他と比べても圧倒的である。そ の中でも緊張の変化量が最も多い。また、活気の変化量も非常に多いという評価が出来る。

034

第4章 分析・考察

図 4-2-1.1 空間①における気分偏差変化量の平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


空間②は緊張、疲労、混乱の変化量が非常に少ない。また、緊張と活気と混乱において は最も変化量が少ない。

図 4-2-1.2 空間②における気分偏差変化量の平均

・空間③  空間③の特徴としては、怒りと混乱の変化量が非常に少ない。

図 4-2-1.3 空間③における気分偏差変化量の平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-2 気分評価

・空間②

035

第4章 分析・考察


空間④は変化量の多い抑うつ、怒り、疲労と変化量の少ない緊張、活気、混乱にきれい に二分出来る。前者の3つの気分尺度は空間①と同様に変化量が多い。一方で後者3つの 気分尺度は空間①の約半分である。

図 4-2-1.4 空間④における気分偏差変化量の平均

・空間⑤  空間⑤は活気の変化量がやや多いがその他は平均的であり、特に目立った変化量は見受 けられない。

図 4-2-1.5 空間⑤における気分偏差変化量の平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-2 気分評価

・空間④

036

第4章 分析・考察


空間⑥は活気と疲労の変化量が最も多いのが特徴である。疲労は実験前と比較して逆に 回復している。

図 4-2-1.6 空間⑥における気分偏差変化量の平均

・空間⑦  空間⑦で特徴的なのは、抑うつと怒りの変化量がほとんどなく、疲労が回復していると いう点である。

図 4-2-1.7 空間⑦における気分偏差変化量の平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-2 気分評価

・空間⑥

037

第4章 分析・考察


空間⑧は緊張、抑うつ、混乱の変化量が多い。特に混乱は、①の次に多く、他を圧倒し ている。

図 4-2-1.8 空間⑧における気分偏差変化量の平均

・空間⑨  空間⑨は活気、緊張が投下映像の空間内では最も変化量が少ない。活気に関しては空間 ①∼⑨全体で最も変化量が少ない。一方で、緊張、怒り、混乱は変化がやや大きい。

図 4-2-1.9 空間⑨における気分偏差変化量の平均

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-2 気分評価

・空間⑧

038

第4章 分析・考察


039

第4章 分析・考察

4-2 気分評価

図 4-2-1.10 気分尺度「緊張」の空間ごとの変化量

図 4-2-1.11 気分尺度「抑うつ」の空間ごとの変化量

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


040

第4章 分析・考察

4-2 気分評価

շ

ո

չ

図 4-2-1.12 気分尺度「怒り」の空間ごとの変化量

ձ

ղ

ճ

մ

յ

ն

図 4-2-1.13 気分尺度「活気」の空間ごとの変化量

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-2 気分評価

図 4-2-1.14 気分尺度「疲労」の空間ごとの変化量

041

第4章 分析・考察

図 4-2-1.15 気分尺度「混乱」の空間ごとの変化量

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-2 気分評価

4-2-2 身体性の比較分析

9種類の空間を映像アングルごとに分け、空間ごとの分析結果からさらに比較し、身体 性の変化を考察していく。 ・被爆映像の空間①、④、⑦  空間①が6つの気分尺度へ与えた影響の変化量は、他の空間②から⑨とは明らかに違っ て大きいことと、 その中でも緊張の変化量が最も多いことは、自分の頭上に落ちながら迫っ て来る原子爆弾に対して、恐怖心と不安感を抱いた結果と考えられる。これは、原爆が落 とされて被爆する側の視点という身体性と、映像アングルとの合致が図れた結果であると 推測でき、心理的に影響力のある空間といえる。  空間④は被爆映像を正面に映しても抑うつ、怒り、疲労の変化量は空間①とともに多く、 空間①と比べてもあまり変化量に変わりわないことがわかる。  空間⑦では被爆映像を床に映すことにより、被爆映像の映像アングルとは真逆の身体性 を持つ空間⑦では、抑うつと怒りの気分変化は見られないことがわかる。  以上より被爆映像を天井に映すことで、6尺度すべての気分変化に強い刺激を与えるこ とができ、被爆映像自体が身体性に関わらず、抑うつと怒りの気分尺度が影響を受けやす いことがわかる。

042

第4章 分析・考察

図 4-2-2.1. 被爆映像の空間における身体性の比較

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


空間②は緊張、疲労、混乱の変化量が非常に少なく、刺激を受けにくい空間であるとい える。  空間⑤は変化量が全体的に平均的であり、空間①∼⑨の6尺度の変化量の平均値に最も 近い。  空間⑧は混乱が①の次に多く、他を圧倒している。しかし、空間②と⑤のから⑧を比較 しても混乱の変化量が多くなることが今回は説明出来なかった。  以上より、客観映像を天井に映すと刺激が極端に少なくなり、床になると刺激をうける 量が多くなる傾向がある。 また、疲労の変化量が3つとも非常に少ないのは、客観的な映像が原爆の投下に関与して いないことによる精神的な余裕があるのかもしれない。

図 4-2-2.2. 客観映像の空間における身体性の比較

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-2 気分評価

・客観映像の空間②、⑤、⑧

043

第4章 分析・考察


空間③は投下映像を天井に映すことにより、投下映像の映像アングルとは真逆の身体性 を持つことになり、怒りと混乱の気分変化はあまり見られないことがわかる。  空間⑥は疲労が回復した理由として、正面に投下映像を映すことで、最も自然な姿勢で 映像を見ることにより、被爆するという感覚を客観映像よりも感じないと考えられる。し かし、活気の変化量が最も多いことについては、不明な点がある。  空間⑨は投下映像における映像アングルと身体性を同一化すると緊張や怒りの変化量が 多くなることが分かる。  以上より、投下映像は映像アングルと身体性が合致すると緊張や怒りが出て、疲労は感 じないが、合致しない場合は逆になる傾向がある。

図 4-2-2.3. 投下映像の空間における身体性の比較

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-2 気分評価

・投下映像の空間③、⑥、⑨

044

第4章 分析・考察


4-2 気分評価

4-2-3 気分評価のまとめ

以上より全体の傾向として、活気はどの映像と身体性においてもほとんどの被験者が著 しく低下している。そして身体性の比較としての傾向は、映像アングルと身体性を合致さ せれば変化量が多くなり、一致させなければ、変化量は少ない。ただし、客観映像に関し ては、一致させると、どの気分尺度も平均的な変化をすることがわかった。要するに、同 じ映像アングルでも身体性を天井と床というように真逆にすれば、気分尺度の変化量に大 きな差が出る。

被爆映像 客観映像 投下映像

天井

正面

床

①

045

第4章 分析・考察

②

③

気分変化なし 気分低下がある

④

⑤

⑥

⑦

⑧

⑨

図 4-2-3.1 気分評価のまとめ

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

気分低下が非常に大きい


4-3 印象評価

4-3 印象評価 4-3-1 共通因子の分類  印象評価については,18 形容詞 6 段階評定尺度を用いた SD 法により行った。評価結 果を共通因子分析し、バリマックス法を選択した。その結果、空間①から⑨に共通する因 子は6個にもなった。これは身体性や映像アングル以外にも映像内容自体に影響力がある ため、印象を簡潔に分類することが困難であったといえる。

第1因子は軽快な、気持ちの良い、美しい、明るい、嬉しい、親しみやすいといった評 定項目に関連しているので、 「快適」因子と名付ける。  第 2 因子は強気な、臨場感のある、刺激的な、印象的なといった評定項目に関連して いるので、 「インパクト」因子と名付ける。  第 3 因子は見やすい、違和感のないといった評定項目に関連しているので、「鑑賞」因 子と名付ける。  第 4 因子は面白い、好きなといった評定項目に関連しているので、「好感」因子と名付 ける。  第 5 因子は主観的なといった評定項目に関連しているので、「主観」因子と名付ける。  第 6 因子は適切なといった評定項目に関連しているので、「適切」因子と名付ける。  また、激しい―穏やかな、騒々しい―静かなの2つは、共通因子としての相関が低く、 分類出来なかったため、因子の要素からは除外する。 これらの組み合わせ 15 通りの評価軸の中から特徴のある結果をもとに各空間を考察して いく。

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g

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j

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BAIFHFIKK @BACDGKBJ BAFDFCKFC BAEFCECCH @BADCGIFG

BAHKIJJFK @BACJGCKJ @BADDFHHH BAEJFEHBC @BABFECDK BAGDEEHGE

BADJBDEG

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BAHGIIHHJ BABDGJEJD BADHGKBEH BAGICJDDE @BADHEDJC BACCEHHKC

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BAHBJICKI @BADGDDJJ @BABDKJFG BAEHFCBKJ @BAGJIFFC BACKGIKFH

+R[\SNe3 ^;N

BAFKJEFBI @BAHDEKGI BABGJHBCC BAFIIGFKE BABDGCKDC BAEDEIDBJ

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BABBKEICF

' YM_e' YWN

@BAECHFDC BAJFIHGBJ BABIKGGFK

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@BAGBFIJF BAHIJIJGI BACFGGBCC @BADGGDFG BAEGKDKKI @BACHCFGK

5

BAKECJDD @BADFFIEF @BACGHHHK BABBDJGGD @BADCEJEG @BABDIFF BAFBHBEHC BABCCIBIJ

/!We /!VWN

@BAHDEBGI BAFEJCFJE @BAEEBEHH @BAEEIFKJ BAEKHFHJC @BACJIHEH

*\SNe*XQN

@BABHEBFK @BABBHIJD BAKJCCKDH

4 YWNe4 YM_

BAEHKJFJE @BABJCCDG BAJEHGDEE BABHHKHBJ @BAEFKBKC BACBGDCIK

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Y-7

BAKGGCCDI @BABECHFK BABKIHHGH BADIHEDDG @BABBBIDG BABBJFFBK

&RNe6N

=

046

第4章 分析・考察

BABKBJJJ BABGGEHEK BACCECJFF

BADCDCHCI @BADFBBCH BABHJGJIJ BAKCGCFBD @BABFEFDI BACGIICGF

PWe NW

BACKGCECH @BACDFKBF BAGKIHGIH BAHIEDFHI @BAECHCIE BACFGCBIC

,!We ,!W

@BADKBDGH BAEEJCHKH @BAFFDFJH @BACDJEHG BAIGFDCJF BABKEHDGG

5 We 5 W

BACHDJCJD @BADJHIEG

BAEJHFKI BADDFFIFK @BABBJKFI BAJDKIEIE

RNe$\OW

@BAIKHFIG BAEGDDGEG @BACKIEHE

?LRNe<OW

@BAKBCGGE BAEEHEFKI @BABFDFHD BABBBCDIF BADDGIJJD @BABJIEHD

BABBGHBH BAFBHKHKE @BABCIFHF

CBAHCF

DAFIDD

CAIGEG

CAGGEJ

BAJEKC

GJAKHI

CEAIEG

KAIFD

JAHED

FAHHD

DADDH

%#

GJAKHI

IDAIBC

JDAFFE

KCABIG

KGAIEI

KIAKHE

表 4-3-1.1 各評定尺度因子負荷量

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

BAFBBI

`dcab

:1

, 5


4-3 印象評価

4-3-2 空間の分類と分析

因子得点の高い順に並べ替えた図と次の因子得点による空間分布図を合わせて評価して いく。 2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5

䐘

䐛

䐞

䐚

䐗

䐝

䐖

䐜

䐙

䐙

䐘

䐚

䐖

䐘

-1 -1.5 -2 図 4-3-2.1 空間における快適因子の因子得点

2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5

䐗

䐞

䐖

䐛

䐜

䐝

-1 -1.5 -2 図 4-3-2.2 空間におけるインパクト因子の因子得点

2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5

䐚

047

第4章 分析・考察

䐛

䐞

䐙

䐜

䐗

䐝

-1 -1.5 -2 図 4-3-2.3 空間における鑑賞因子の因子得点

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


048

第4章 分析・考察

4-3 印象評価

2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5

䐜

䐛

䐘

䐗

䐙

䐝

䐞

䐚

䐖

䐚

䐗

䐝

䐛

䐖

䐝

-1 -1.5 -2 図 4-3-2.4 空間における好感因子の因子得点

2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5

䐞

䐘

䐙

䐖

䐜

䐛

-1 -1.5 -2 図 4-3-2.5 空間における主観因子の因子得点

2.5 2 1.5 1 0.5 0 -0.5

䐗

䐙

䐞

䐚

䐘

䐜

-1 -1.5 -2 図 4-3-2.6 空間における適切因子の因子得点

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


を評価軸とし、因子得点による空間分布図から特に特徴が表れているグラフを分析する。 □快適因子の軸 䜨䝷䝕䜳䝌ᛮ

յ

2 1.5

ճ

մ

1 0.5

ո

շ

0 -2

-1.5

-1

ն

-0.5

0

0.5

-0.5

չ ղ

1

1.5

2

ᛄ㐲ᛮ ᛄ㐲ᛮ

ձ

-1 -1.5 -2

図 4-3-2.7 快適因子ーインパクト因子による空間分布

快適因子を好感因子と掛けた場合、身体性と映像アングルの合致がなされている空間①、 ⑤、⑨はいずれも好感因子が非常に低い結果となった。その中でも空間①、⑨は、原爆投 下に対して主観的な視点を獲得した結果、刺激が強く負の感情が発生しやすいということ がわかる。一方で空間⑤では客観的な視点を多く獲得出来ていることがわかる。つまり、 身体性と映像アングルの同一性は快適と感じるが、被爆映像のインパクト因子の方が、快 適因子と比べて空間①においては勝っているといえる。

୹びᛮ 2

ղ

1.5

յ

1

ո

0.5

ն

շ

0 -2

-1.5

-1

-0.5

ճ

0

0.5

-0.5

1

ձ

1.5

մ

2

ᛄ㐲ᛮ ᛄ㐲ᛮ

-1

չ

-1.5 -2

図 4-3-2.8 快適因子ー主観因子による空間分布

快適因子の軸においては、映像の種類ごとに3つにゾーン化された。また、被爆映像の 空間はどれも快適因子が非常に低く出ており、投下映像の空間はどれも非常に高い。つま り、快適因子は身体性には関係ないことがわかる。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-3 印象評価

空間①から⑨までの各空間の印象評価を、抽出された6因子の内、2因子の組み合わせ

049

第4章 分析・考察


4-3 印象評価

□インパクト因子の軸

㚯㈱ᛮ 2

ճ

1.5

ձ

ղ

1

ո

0.5

շ

0 -2

-1.5

-1

-0.5

0

մ 0.5

1

䜨䝷䝕䜳䝌ᛮ

1.5

2

-0.5

չ

䜨䝷䝕䜳䝌ᛮ

-1

ն

յ

-1.5 -2

図 4-3-2.9 インパクト因子ー鑑賞因子による空間分布

インパクト因子と鑑賞因子を掛けた場合、空間⑤が最もインパクトがなく、見やすいこ

とがわかる。

ይវᛮ 1.5

ձ

1

չ -1.5

ո

յ

մ

0.5

ղ -2

050

第4章 分析・考察

䜨䝷䝕䜳䝌ᛮ

0 -1

-0.5

0

0.5

1

-0.5

ն

ճ

1.5

2

䜨䝷䝕䜳䝌ᛮ

-1 -1.5 -2

շ

-2.5

図 4-3-2.10 インパクト因子と好感性による空間分布

また、インパクト因子と好感性を掛けた場合、インパクト因子が高い空間ほど好感因子

が低く、好かれない傾向があるといえる。しかし、空間②に関していえば、インパクトを 感じた理由が現時点では不明であり、今後の課題とする。そして、身体性と映像アングル が真逆の空間③、⑦はインパクト因子が低いことがわかる。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-3 印象評価

□鑑賞因子の軸

୹びᛮ 2

ղո

1.5

յ

1 0.5

ն

0 -2

-1.5

-1

-0.5

շ 0

0.5

ձ

-0.5

մ

1

1.5

2

ճ

㚯㈱ᛮ 㚯㈱ᛮ

-1

չ

-1.5 -2

図 4-3-2.11 鑑賞因子と主観因子による空間分布

鑑賞因子と主観因子を掛けた場合、正面に被爆映像を移す空間④のみは主観因子が高い ことがわかる。つまり、被爆の映像アングルは身体性に関わらず主観因子が高い傾向があ る。

ይវᛮ 1.5

յ

չ

ձ

1

ո

մ

0.5

ղ

0 -2

051

第4章 分析・考察

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

-0.5

ն

1

1.5

ճ

㚯㈱ᛮ 2

㚯㈱ᛮ

-1 -1.5 -2

շ

-2.5

図 4-3-2.12 鑑賞因子と好感性による空間分布

また、鑑賞因子について見ると、客観映像の空間④、⑤、⑥に鑑賞因子が高く出た。つ まり、正面の映像は見やすいということがわかる

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-3 印象評価

□好感因子の軸

୹びᛮ 2 1.5

ո

ղ

յ

1 0.5

ն

շ -2.5

052

第4章 分析・考察

0 -2

-1.5

-1

-0.5

ճ

0 -0.5

0.5

1

մ

ձ

ይវᛮ ይវᛮ

1.5

-1 -1.5

չ

-2

図 4-3-2.13 好感因子ー主観因子による空間分布

好感因子と主観因子を掛けた場合、被爆映像の身体性と映像アングルが真逆の空間⑦で は、被爆映像にも関わらず好感因子が最も高く出た。これは、被爆映像を天井に映し、好 感因子の低い空間①に対して相対的な印象評価であると推測出来る。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-3 印象評価

□主観因子の軸

㐲วᛮ 1.5

ձ

ո ն

1

-1.5

շ

ճ

չ -2

053

第4章 分析・考察

0.5

յ 0

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

୹びᛮ ୹びᛮ

-0.5 -1

մ

-1.5

ղ

-2

図 4-3-2.14 主観因子ー適切因子による空間分布

主観因子と適切因子を掛けた場合、客観映像の空間②、⑤、⑧は身体性をどこにおいて も主観因子が低い。つまり、客観映像は客観的な印象しかうけないといえる。また、投下 映像の空間より被爆映像の空間の方が全体的に主観性が低い結果から、被爆映像より投下 映像の方が主観になれる傾向があるといえる。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-3 印象評価

4-3-3 印象評価のまとめ

以上、印象評価の分析結果をまとめる。 ・快適因子は身体性には関係ないことがわかる。 ・天井は鑑賞因子が低く見にくいが、空間①においてはインパクトは大きい。 ・正面は環境因子が高く、見やすい ・空間①、⑨は、原爆投下に対して主観的な視点を獲得した結果、刺激が強く負の感情が 発生しやすいということがわかる。一方で空間⑤では客観的な視点を多く獲得出来ている ことがわかる。つまり、身体性と映像アングルの合致は快適と感じるが、被爆映像のイン パクト因子の方が、快適因子と比べて空間①においては勝っているといえる。 ・インパクト因子と好感性を掛けた場合、インパクト因子が高い空間ほど好感因子が低く、 好かれない傾向があるといえる。 ・身体性と映像アングルが真逆の空間③、⑦はインパクト因子が低いことがわかる。 ・被爆の映像アングルは身体性に関わらず主観因子が高い傾向がある。 2.5 2 1.5 1 0.5 0 䐞

䐛

䐗

䐜

䐘

䐙

䐚

䐖

䐝

-0.5 -1 -1.5 -2

図 4-3-3.1 印象評価のまとめ

被爆映像 客観映像 投下映像

天井

①

②

③

相対的に印象が非常に良い 相対的に印象が良い

正面

④

⑤

⑥

印象変化なし 相対的に印象が悪い

床

⑦

054

第4章 分析・考察

⑧

⑨

図 4-3-3.2 印象評価のまとめ

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

相対的に印象が非常に悪い


4-4 皮膚電位

4-4 皮膚電位 4-4-1 慣れの考慮

同一被験者に 3 回映像体験をしてもらい、精神性発汗量の最大と最小との差を反応量 とし、個人が体験した空間の比較を行う。

055

第4章 分析・考察

図 4-4.1 被験者の空間体験回数における反応値

実験の結果、1回目に流す映像が必ずしも最大の反応をとっているとはいえない。。前 項で述べた通り回数を重ねることによる慣れは除外していいことが分かった。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


4-4 皮膚電位

4-4-2 爆発前後における精神性発汗の分析  実験結果の波形を3種の映像アングルに分類し、身体性を分析する。 ・空間①

被験者 i

被験者 k

被験者 o

被験者 q

被験者 s

被験者 t

被験者あ

被験者う

被験者き

被験者け

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

056

第4章 分析・考察


057

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間②

被験者 c

被験者 g

被験者 r

被験者 u

被験者 y

被験者い

被験者 L

被験者 m

被験者 v

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


058

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間③

被験者 f

被験者 h

被験者 j

被験者 n

被験者 x

被験者 p

被験者か

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


059

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間④

被験者 c

被験者 g

被験者 h

被験者 r

被験者 u

被験者 y

被験者 p

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


060

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間⑤

被験者 f

被験者 i

被験者 j

被験者 n

被験者 q

被験者 s

被験者 x

被験者あ

被験者い

被験者か

被験者け

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


061

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間⑥

被験者 d

被験者 k

被験者 o

被験者 t

被験者う

被験者 L

被験者 m

被験者 v

被験者き

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


062

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間⑦

被験者 d

被験者 f

被験者 j

被験者 n

被験者 x

被験者い

被験者 L

被験者 m

被験者 v

被験者か

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


063

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間⑧

被験者 h

被験者 k

被験者 o

被験者 t

被験者う

被験者 p

被験者き

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


064

第4章 分析・考察

4-4 皮膚電位

・空間⑨

被験者 c

被験者 g

被験者 i

被験者 q

被験者 r

被験者 s

被験者 u

被験者 y

被験者あ

被験者け

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


まず特徴的なのは空間④では爆発後発汗が見られた被験者がいないということである。一 方で、空間①、⑦は約半数の人に爆発後発汗が見られる。つまり、身体性は被爆映像によ る刺激よりも生理的に重視されていると推測出来る。また、原爆の爆発までの不安感から 爆発前発汗を見ると、空間①は波形の変化があった。つまり、身体性は床ではなく天井に し,映像アングルと合致させた方が不安感も高まる傾向が見られた。  空間②、⑤、⑧について、客観映像における身体性を比較する。 空間②では爆発前発汗は見られないが、爆発後発汗がややある傾向がある。空間⑤では、 約半数の人が不安感を抱き、爆発による刺激も受けていることが分かった。空間⑧では、 不安感を抱く人はあまり見られないが、爆発後発汗は著しく個人差が見られたが、それら の人は他の空間でも刺激を受けてるため、空間⑧がもつ要素によるとはいえない。以上よ り、客観映像は正面の身体性をもたせて映像アングルとの合致を図ると、不安感も爆発後 発汗に影響する傾向があるといえる。  空間③、⑥、⑨について、投下映像における身体性を比較する。まず特徴的なのは、3 つの空間においていずれも爆発前発汗が出ていると見られる。つまり、これは身体性に関 係なく、原爆が地面へと近づいて行く投下映像自体に不安感を抱かせる要素があるといえ る。その中でも空間⑨、⑥、③の順に反応量が多い。要するに、身体性と映像アングルが 合致する空間⑨では不安感が大きくなり、合致しない真逆の空間③では不安感が小さくな る。また、爆発後発汗の傾向を見ると、これも身体性と映像アングルが合致するほど精神 性発汗も多くなる傾向があるが、被爆映像の空間と比べると決して大きい変化とはいえな い。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-4 皮膚電位

空間①、④、⑦について、被爆映像における身体性を比較する。

065

第4章 分析・考察


4-4 皮膚電位

4-4-3 皮膚電位のまとめ

以上より、今回は皮膚電位の分析において定量的に分析することが難しいため、定性的 に評価する。正面の身体性に対して生理的影響があるのは、客観映像のみが有効であると いえる。また身体性と映像アングルの同一空間①、⑤、⑨について、爆発前発汗において は空間①<空間⑤<空間⑨という傾向があるといえ、爆発後発汗においては、逆に空間⑨ <空間⑤<空間①という傾向があるといえる。

被爆映像 客観映像 投下映像

天井

正面

床

①

②

③

刺激が高い 刺激がある

④

⑤

⑥

⑦

⑧

⑨

刺激がない

図 4-4-3.1 皮膚電位のまとめー爆発前発汗

被爆映像 客観映像 投下映像

天井

正面

床

①

066

第4章 分析・考察

②

③

刺激が高い 刺激がある

④

⑤

⑥

⑦

⑧

⑨

図 4-4-3.2 皮膚電位のまとめー爆発後発汗

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

刺激がない


本実験において、心理評価として気分評価 POMS、SD 法による印象評価の2種類のア ンケートを行った。また、生理計測としては、皮膚電位を用いた。気分評価と印象評価は 定性的な心理内容を定量的なデータとして分析を行うことが出来た。それにより、身体性 と映像アングルとの関係性を考察することが出来た。一方で、皮膚電位を用いた生理計測 の結果では、今回は定量的な分析が可能なデータ数に欠けたため、定性的な分析で傾向を 得た。また、恐怖や驚きの情動で反応する皮膚電位の結果を、2つの心理評価に補完する 形でのリンクを図った。皮膚電位から得られたデータ自体は定量的であるため、心理評価 だけでは分析に欠ける点を生理計測の結果を兼ねて考察をした。

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

4-5 アンケートと皮膚電位の相関

4-5 アンケートと皮膚電位の相関

067

第4章 分析・考察


068

第5章

結論

Chapter 5

Conclusion

5-1 まとめ 5-2 展望    おわりに    謝辞    参考文献

title 映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


本研究により明らかになったことを以下にまとめる。 結論  身体性と映像アングルの関係性は、心理に影響する要素の優先順位が見られ、身体性に も映像アングルにも、人に与える心理・生理的影響においていくつかの決まった傾向があ ることを発見した。 具体的な要素

・4-2-3 より、同じ映像アングルでも身体性を天井と床というように真逆にすれば、気分 の変化量に大きな差が出る。 ・4-3-3 より、身体性と映像アングルが真逆の空間③、⑦は原爆の爆発による刺激を感じ にくい。 ・4-3-3 より、被爆の映像アングルは、身体性に関わらず主観的な視点で見る傾向がある。

・4-4-3 より、被爆映像は、天井、正面、床の投影位置によって感じる刺激量に差がある。 天井より正面の方が刺激が強いと感じる理由は、身体性に快適性が見られたためと考えら れる。 ・4-4-3 より、身体性に関係なく、原爆が地面へと近づいて行く投下映像自体に不安感を 抱かせる要素がある。

titleaaaaaa 映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

5-1 まとめ

5-1 まとめ

069

第5章 結論


本研究は、投影する映像の内容と、スクリーンの位置という身体性との関係性において、 有効な展示方法や傾向を得ることが出来た。これにより、博物館な資料館などの映像空間 において有効であり、鑑賞者の心理面に対して効果的な影響を与えることが出来るだろう。 また、一つのメッセージを伝える手段として、複数の視点を獲得出来ることが期待でき、 伝達内容の均一化を抑制することも考えられる。 今回は、原子爆弾の投下をテーマに研究を行ったが、今後はテーマの一般化を図っていく ことで、より普遍的で効果的な映像空間の実現が期待出来るように思う。

titleaaaaaa 映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

5-2 展望

5-2 展望

070

第5章 結論


071

第5章 結論

おわりに

おわりに

謝辞   本研究は、みなさまのご協力のおかげで、どうにか卒業論文を書き上げることが出来ました。  渡辺先生、研究室に入る際に広島プロジェクトについての相談や、それを踏まえての卒論のアイデア、 様々なアドバイスをいただけたこと、本当に感謝しています。結果的に原爆という大きな社会的テーマ に取り組むことが出来、満足しています。ありがとうございました。  遠田さん、最初から最後まで、特に八王子合宿では多大なご迷惑をおかけしてきましたが、テーマの 大筋から詳細まで見ていただき、本当に感謝しています。ありがとうございました。またゼミ旅行での 夜は、新潟の光の館、福島の大綱庵でカラダをフルに使って笑ったことがとても記憶にのこっています。 時に厳しく、そして時に楽しい環境で卒論が書けたことを本当に嬉しく思っています。  長澤さん、土日にも関わらず早朝や夜遅くでもスカイプで様々なアドバイスをいただけたこと、本当 に感謝しています。ありがとうございました。  情報ゼミの先輩方にはいつもお世話になってきました。ただの卒論の指導だけでなく、人としての大 きさを感じずにはいられませんでした。ひでさん、ブタの蚊取り線香の調子はいかがでしょうか。ムー ビー作成や実験結果の分析など無理をお願いして多くのことをお手伝いいただけて感謝しています。入 江さん、相談をいつでも聞いていただけたこと、また八王子では瀕死状態の自分を朝まで見ていただい たこと、感謝しています。池内さん、ゼミ内で時に厳しく指導してくださったこと、嬉しく思います。 池内さんのアドバイスのおかげで実験ブースが出来ました。岡本さん、何から何まで頼れる先輩とずっ と思って慕ってきました。価値観が変わったというより、新たな視点が増えました。奥津さん、いつも 面白い発想をいただけたことや、まとめていただいたこと、E 系サロンでのプレ実験の夜は大変お世話 になりました。道垣内さん、癒しとアイデアをいっぱいいただきました。そして、かわいいダイアグラ ム、とても参考になっています。阿野さん、研究室に馴染めたのは阿野さんのフレンドリーさがあって のことでした。そして、担当者の飯島さん、様々なことを調べていただいたり、手伝っていただいたり 本当に感謝しています。基本の大切さを学びました。いつも笑顔で、ニコニコしていて元気が出たのは 数知れません。がんばるぅぅぅぅぅ!いつも僕に「元気だね」という飯島さんですが、それは多分そう いう理由だと思います。先輩方、本当にありがとうございました。これからも宜しくお願いします。  M0 のみんな、みんながいたからがんばれたよ。本当です。10 月 23 日、22 歳になってから 0.5 ヶ 月以上研究室に住んでいる自分にいっぱいお菓子を恵んでくれたりしてありがとう。そんなひげ面な自 分に優しさか哀れみか、毛布をかけてくれるよりより。楽しい楽しいにこにこにたん、餃子市デート次 いつにする?。みんなのまとだね、おちあいさん、楽しかったよ。じゅんぺーのつっこみはなんかいい よね。えとーさん、もっとゆかりんをいじってあげてください。ゆかりん、寝ることで笑い取れるのは すごいよ。ゆたかのつっこみの視点がいいよね、キャッチボールしようぜ。ボージャン、手は2つしか ないのにパソコンを4つ同時に操ってたやり方教えて∼。ひげあるのにさわやかなちゃんきど、早く部 屋を片しなさい。ふーふーでおしゃれなたいすけ、ほら、またふーふーしたそうだね。はっしー、その オーラに自分はいやされたよ、なんか磁力発してると思うよ。ながたつ、やりくりがうまいよね、広島 弁が残ってて少しうらやましい。  以上、日々この様な様子で、仲間との楽しい卒論生活に終止符を打てたことに満足感や寂しさを感じ ている。そして、最後に先生方、先輩方、被験者をして下さった方々、卒論生、家族など、お世話になっ た自分の周囲の方々に感謝の気持ちをここに示す。                                 2009 年 11 月 9 日  大杉達也

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


文1)小川 ひとみ:広島平和記念資料館の展示空間の変遷、 日本建築学会中国支那研究報告集 第 31 巻、p1-4、2008 文2)郭 素梅 他:表示スクリーンの大きさと距離の知覚が感性的効果に及ぼす影響に 関する検証 (ITS 画像処理 , 映像メディア及び一般 )、電子情報通信学会技術研究報告 . IE, 画像工学、p79-84、2008 文3)松岡 葉月 他:歴史展示との関わり方に関する評価方法の検討 : 国立歴史民俗博物 館の展示を活用した定量的評価、情報処理学会研究報告 . 人文科学とコンピュータ研究会 報告、2006、p45-5 大型 5 面 分4)大西 仁 他:大型5面サラウンド・ディスプレイの視覚的効果の測定 : ARX モデル による解析 、映像情報メディア学会技術報告、p9-16、2000 文5)江本 正喜 他:広視野静止画像による臨場感の提示視角依存性と評価指標間の関係、 映像情報メディア学会技術報告、p17-20、2004 文6)太田 満 他:「戦争・平和博物館」展示と国際理解 : 平和の祈りに隠された問題、 奈良教育大学紀要 . 人文・社会科学、p17-31、2003 文7)篠原 昭雄:日米相互理解のための社会科教材の開発、 研究紀要、p43-57、1997 文8)中垣 早代 : スミソニアン展示から沸き上がった原爆論争、 CUWC gazette 9、p141-148、1998 文9)山手 茂:原爆災害の社会学的研究 : その方法論的一試論、 経済と社会 : 東京女子大学社会学会紀要 2、p1-16、1967

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

参考文献

参考文献

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第5章 結論


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第2部 Part 2

資料編 Data

映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―


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第2章 資料編


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映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

075

第2章 資料編


□映像アングルの比較  9種類の空間を身体性ほとにわけた場合のグラフである。

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映像による歴史的な空間体験の再現 ―身体性と映像アングルの関係性に関する研究―

Ί஗

076

第2章 資料編


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