Issuu on Google+

避難シミュレータを用いた分岐点行動特性に関する研究 A Stuゥ of the Bchavioral Character on Junc■ on with Refuge Simulator

平成 9年 度 修士論文

指導 :渡 辺仁 史 教授 早稲 田大学大学院理工学研究科 建設工 学専攻建築学専 門分野

696E092

星山

征洋


第 1章 序論 1.1 研究 目的 1.2 研究背景 1.3 避難行動研究における実験 の位置づ け 1.3.1 避難行動研究 にお ける実験的手法 とその位 置づ け 1.3.2 本研究 にお ける実験 の位置づ け (VR実 験 に関 して)

1.4研 究 の視点 1.5 論文 の構成 1.6 本論文で用 い る語句 の説明 第 2章

2.1 2.2 2.3 2.4 2.5

避難 シミュレー タを用 いた実験 の概要

実験内容 (設 定) 実験場所 実験条件

実験方法 ・・ 。実験 A∼ C 被験者 2.6 避難 シミュレー タ 2.6.1 使用 ソフ トウエ アの説明 2.6.2 実験画面 の説明

2.6.3 コン トロー ラの説明 第 3章 分岐点 における (避 難時の)経 路選択 に関す る行動特性 3.1 解析方法 の説明 3.2 実験結 果→ 表化数値デ ー タの答 え (表 ) 3.2.1 属性 ご との選択確率

3.2.2 Nodeご との空間性選択確率 3.2.3 顕在化す る Nodeの 空間条件 3.3 向光性 に関 して 3.3.1 実験結 果 3.3.2 避難経路軌跡図 による考察→ グラフ 3.3.3 被験者視野映像 による考察

3.3.4 アンケー ト結果 に見 る向光性 3.3.5 まとめ 3.4 向開放性 に関 して 3.4.1 実験結果 3.4.2 避難経路軌跡図 による考察 3.4.3 被験者視野映像 による考察 3.4。

4

アンケ ー ト結果 に見 る向開放性

3.4.5 まとめ

3.5 直進性 に関 して 3.5.1 実験結 果 3.5。

2

避難経路軌跡図 による考察

3.5.3 被験者視野映像 による考察

3.5.4 アンケー ト結果 に見 る直進性 3.5.5 まとめ

3.6 追従性 に関 して 3.6.1 実験結果 3.6.2 避難経路軌跡図 による考察 3.6.3 被験者視野映像 による考察

3.6.4 アンケー ト結果 に見 る追従性 3.6.5 まとめ


3.7 奥行 き性 に関 して 3.6。 1 実験結果 3.6.2 避難経路軌跡図 による考察 3.6。 3 被験者視野映像 による考察 3.6.4 ア ンケー ト結果 に見 る追従性 3.6.5 まとめ 3.8 実験全体 における行動特性 に関す るまとめ → ここの考察 をさらにまとめると体系化 した表雅 で きる A・

第 4章 到達確率か ら見 る避難口付近 の空間性 4。 1 それぞれの出日の空間条件 4。 2 避難確率 の解析方法 の説明 4。 3 避難口 ごとに見 る周辺 の空間特性 4.4 建築防災計画上の避難区画 との比較→

4.5 まとめ パ ターン化 BoCの 実験 か ら 4.6 避難経路計画手法 の提案 にむけて

第 5章 結論 5。 1 点 (全 体的 に) 問題′ 5。 2 今後 の展望 謝辞 参考文献

BoCす べ ての実験 か ら


1.1 研 究 目的 本研究 は、避難 シミュレー タを用 い た VR実 験 か ら、避難時の分岐点 における通路 選択 に関係す る行動特性 を明 らか に し、建築空間構成要素が及 ぼす避難行動特性 へ の影響 を定 量的 に示す ことを目的 としてい る。

1.2 研 究背景 近年、高島屋 タイ ムズス クエ アゃ横浜 クイー ンズス クエ アなどの不特定多数が集 まる大 規模商業施設 は、複 合用途化 、大規模化 に伴 い、建築構成要素 の複雑化 が進 んで い る。こ ういった施設 にお い ては平常時 で さえ一般利用者 の空 間把握 は難 しく、目的地 に辿 り着 く ことが 困難 になつている。 防災計画学 は、特 にこ うい つた複合施設 における災害時 の避難計画 に力 を入れてお り、 フェイル・セー フの原則 に従 つて、多重的安全対策 を行 っている。具体的 には、出火防止 対策、延焼拡大防止対策 お よび避難対策 の 3要 素 で ある。 この 中で も、遊難対策は他 の対 策が破 られた場合 の最後 の手段 で あ り、人命安全上最 も重要 な位置 を占めてい る。特 に、 建築構成要素が複雑化す る建築 内部 にお いては、避難対策 の重要性 はさらに高 く、短時 間 で出口に到達で きる避難通路計 画 が必 要 となる。 このため、建築防災計画学 の分野 では、 多岐 にわたる細分化 された研究が行 われてい る。 防災 に関す る研 究 の方法 は、被災者 の体験 に基ず く調査分析 による方法、実空間 にお け る被験者実験 による方法 お よび避難 シ ミュレー シ ョンによる方法の 3通 りに大別 で きる。 被災者 の体験 に基 ず く調査分析 による方法 は、1932年 の 自木屋火災 を初め としてインタ ビューや ア ンケー トを中心 とした調査研 究が行 われ始 め、以降、多 くの死傷者 を出 した も の な どの特徴的な火災時例 につい て調査研究が行 われるよ うになつた。特 に、高度経済成 長期 にお ける建設 ラッシユの最 中 に起 こった 1972年 の大阪千 日ビル火災 1)2)、 1973年 の 熊本 。大洋 デパー ト火災 3)な ど大型 の火災以降、火災時 の避難行動 に関す る研究 の必要 性が認識 され、火災時例 の研 究 が精力的に行われるようにな つた。4)∼

10)

北後明彦 15)は 過去 の火災時 の避難行動調査事例 を元 にその類型化 を行 い、建築物 の空 間特性、利用形態 と避難状況 との 関係 を明 らかに した。DoCantr16)ら は住宅、複合用途、 病院な どの火災時例調査 を基 に、火災時 のあ る局面 における対応行動 の変化 パ ターンの一 般的傾 向 を示 した。また、失代 嘉郎 17)は 火災進行過程 に対応 して避難行動 を含 む火災時 の人間行動 の分類 を行 つた。 実空間 における被験者実験 に よる方法 は、空間的特徴 と行動特性 の関係 を明 らかにす る こと、お よび避難 シ ミュ レー シ ョンの計算精度 を上げることを 目的 とし、1970年代後半 か ら行 われるようになつて きた。1980年 代 には地下街 を対象 に実際 の建築空間 を使用 しての 被験者実験 による研 究が行 われ 、経路選択要因が示 されるようになつた。清家清 18)ら の 実験 では非常 回の選択傾向 と して、身体 と非常出回の 関係性 が示 された。北後明彦 19)は 地下街 の通路 を撮 影 したス ライ ドを提示す る方法 で実験 を行 い、進路 の見えやす さが経路


選択 の主要因である ことを示 した。 避難 シ ミュレー シ ョンによる方法 は、特定 の要因が避難行動特性 に与 える影響 を検討す ることを 目的 に、モデル空間・VR空 間を利用 し条件 を絞 った状況下での実験研究 も同時期 の 1980年 代初頭 か ら行 われてい る。渡部勇市 24)は 、格子型迷路 を利用 して実験 を行 い、 視野 が制限 された場合の人間の迷路 探索限界交差点数 を示 した。皆川将樹 ら25)は 、模型 シミュ レー タによる迷路型避難路 での実験 によ り、直角以外 の角度 で構成 される通路では 方向感覚 の混乱 が著 しいこ とを示 した。 迷路状 の空間を利用 した研究の他 にも人 間の心理・ 性格面 の影響 に着 目 した研究 26)、 学習効果 と避難誘導灯 の効果 に着 日した研究 27)な ど も行 われている。避難時 の経路選択 に着 目した研 究 は北後明彦 28)、 久保 田勝明 29)ら が 行 ってい る。これ らの研究 により、避 難行動特性 に通路 の接続角度や通路 の明 るさなどの 個 々の要因が与 える影響 の定性的傾 向が把握 された。 しか し、前述 の研究 におい て空間構成要素の避難行動へ の影響 を定量的 に示す とい う視 点をもった研究 は少 な く、また定量的傾向が示 されたもの もないのが現状 であ る。

1.3 避 難 行動研 究 に お ける実験 の位 置 づ け 本項 目では神戸大学大学院の林広明氏 の避難行動研究手法に関する言説 をもとに実験 の位 置づ けを明 らかに してい く。 避難行動 についての研究方法 には以 下 の 3通 りが挙 げられてい る。 ①被災者 の体験 に基 ず く調査分析 による方法

②実空間における被験者実験による方法 ③避難 シミュレーションによる方法 以下にそれぞれの方法について述べ る。 ①被災者の体験 に基ず く調査分析による方法 火災の生存者一人ひとりへのアンケー トやイ ンタビューにより、火災の状況やそれに対 応する一連の行動を調査 し、空間的条件 との関わ りや時間的経緯の中での遊難行動の構造 を探 る方法である。現実の火災に対する行動を把握するための唯一の方法である。 ②実空間における被験者実験による方法 例えば、モデル通路の中で煙を発生させて火災時の状況を再現 し、その状況下での人間 の行動を探 るといった方法である。実験条件には再現性があ り、繰 り返 し実験が可能であ る。従 って、特定の条件下での対応行動についてのデータの蓄積が容易で、行動特性 と空 間的条件 との関連 を定量的に示す ことが可能 になる。

つ´


③避難 シミュレーションによる方法 避難行動モデルを作成 し、火災事例研究によ り明らかになった実火災時の避難行動に合 致す るようにパ ラメータの値 を求めることによって、逆に人間の行動を探ろうとする方法 である。パ ラメータ値の設定がうまくできれば行動特性の定量的把握 につながる。 また、 これ らの避難行動研究にはそれぞれに問題点がある。 問題点 は以下の通 りである。 ①被災者の体験 に基ず く調査分析 による方法 災害生存者からのアンケー トやインタビュー とい う方法を採るが、人数が限られている ことと、被災者が実際の災害現場 で周囲の状況を把握 している可能性は極めて低 く、避難 時の行動特性や避難軌跡等は調査結果 として出にくいこと。また、死亡者の死亡場所 に関 す る事例 は挙がるが、死亡者のとった行動まで調査するのは難 しいこと。 ②実空間における被験者実験による方法 実際の火災の状況を再現することは不可能であ り、災害の現場の状況に近づけるほどコ ス トが掛かってしまうことと被験者への負担が大 きくなることから実験が繰 り返 し行えな いこと。 ③避難 シミュレーションによる方法

VR空 間での実験では、 ②実空間での実験以上 にリアリテイのの問題が大きな障害 となつ ている。近年、コンピュータ分野 におけるソフ トもハー ドも技術的には飛躍的な成長を見 せてはいるが、遊難行動 シミュレー ションに使用す る目的で作 られたソフトは極めて少な く、あるもので も、その精度に関す る点が問題 として挙げ られこと。 ‐ それぞれの方法の特徴 を表 -2.1に まとめる。各方法によつてそれぞれ適正はあ り、避難 行動を明確化するためには相互に補完 しなが ら研究を行 う必要がある。 各方法の特徴 を考慮す ると、① の方法は避難行動 の定性的傾向の抽出に必要な方法であ るが、避難行動特性 と空間条件 との関係を定量化するのは困難である。②の方法について は、火災現象を実際に再現することはで きないので、火災時の人間行動は実験では捉え難 い部分がある。また、設定 した実験条件範囲での行動特性についての研究 となるため、得 られた結果 を直ちに一般的特性 として利用できないとい う面 もある。しかし、避難行動特 性を解明するためには、事態の単純化 を行 つた実験 を積み重ねることによつて人間行動 を 側面から捉 えてい くことが必要である。③ の方法 は避難行動予測に対 しては有効な手法で

-3-


あるが、行動特性の定量的把握 に適用するには不向 きである。また、避難行動モデルを作 成す るためには多 くの仮定条件 を設定す る必要があるが、これらの条件 は上記①、② の方 法 によつて得 られた結果を利用 して定めるため、新 しい行動特性の発見な どにはつなが り にくい。

1.4 本研 究 の実験 の位置 づ け 本研究 はVR空 間における避難行動実験であ り、③雌難シミュレーションによる方法 に 属す。前述の通 りVR空 間での実験 は、建築の空間構成要素を可変的に操作で き、繰 り返 し実験 を行 うことがで きる。これによ り、実空間実験 では困難 とされる建築物の移動要素 はもちろんのこと固定要素の自由な設定 も可能になる。 この VR実 験 により、避難時の行動特性 に関す るデー タベースが蓄積 され、そのデータ ベースを個 々に解析す ることで、顕在化 した 2次 元的かつ 3次 元的な行動特性 を把握す る ことが可能 となる。また、これまで行われてきた、避難 シミュレーションを用いた既往の 研究は、2次 元的な側面あるいは 3次 元的な側面のいずれかによる考察が多 く、本実験の もつ 2次 元 と3次 元の両側面からの考察は、行動特性の正確な定量化 に非常 に有効である ものと考 えられる。 これにより、避難行動研究における③避難シミュレーションによる方法で問題視 されて いた行動特性の定量的把握は可能になる。また、避難 シミュレー タ画像から2次 元的、 3 次元的な考察 を繰 り返す ことで、① 、②の既往の研究 において挙げ られてない行動特性の 発見にもつ ながる可能性のあることを指摘 してお く。

‐ 4‐


1.5

研 究 の視 点

火 災 時 の 避 難行 動 に つ い ては 、過 去 の 研 究 を通 して以 下 の よ うな特性 が 指摘 され て い る。

(1)帰 巣性 ・・・・・・・ もときた道 をたどって逃げようとする。 (2)日 常動線志向・・・ 。日頃か ら使 っている階段、慣れ親 しんでい る経路 を使 つて逃げ よ うとす る。 (3)向 光性・・・・・・・明 るい方 を目指 して逃げる。 (4)向 開放性・・・・・ 。開かれた感 じのする方に逃げる。

(5)易 視経路選択性 ・・・最初 に 目に入 つた経路、あ るいは 目に付 きやす い階段 に向か う。 (6)至 近距離選択性・・・最寄 りの 階段 を選択する。 (7)直 進性 ・・・・・・・真 つ直 ぐの階段や経路 を選ぶ、あるいは突 き当た りまで直進す る。 (8)本 能的危機 回避性 ・・危険事象 か ら遠 ざかろうとする。 (9)理 性的安全志向性 ・・安全 と考 えた、安全 と思 いこんだ経路 に向か う。

(10)追 従性・・・・・・多 くの人が逃げる方向を追 って行 く。 (11)誘 導標識 の認知・・誘導標識 の見 えた方向に逃げる。 (12)左 回 り性・・・・・左回 りの方向を選ぶ。 1.6

本 実験 の視 点

効果的な避難通路計画 を行うためには、避難行���特性 について建築的要因 との関係 を定量 的に示す ことが望 ましい。 本研究 は、動画 シミュレータを用いて、災害時の空間における連続的な画像から解析 し目 「向開放性」 「直進性」 的から、特にVR空 間で空間構成要素の設定により影響が「向光性」 および「追従性」の 4特 性 を抽出した。 また、今回の研究の対象からはず した特性に関しての不適当 と思われる理由は以下に述べ る。 「帰巣性」・・・・・・・・本実験 では VR空 間上 の任意 の地点か らの避難 を行 い、 もとき た経路 が存在 しないことか ら本条件 は不適切 と考 えられる。 「 日常動線志向」・・・・ 。本実験 では VR空 間がモデルとする場所 に関 しての情報 を、事 前 に被験者 に与えないため、空間的な経験はない ものと考 え、 本条件 は不適切 と考 えられる。 「易視経路選択性」・・・・本実験 では、階段室 にたどり着 いた時点 で避 難 の成功 とし、階 段 としてのオブジェク トは設置 してい ない ため、本条件 は不適 切 と考 え られる。 。 ・・・ 「至近距離選択性」 本実験 では、距離 に関す る避難区画 の見直 しを意図 してい るこ とか ら、本 条件 は不適切 と考 えられる。 「本能的危機回避性」・・・本実験 では、任意 の地点 における危険事象要素 を視覚的 に表現 してい ない ため、本条件 は不適切 と考 えられる。 。 「理性的安全志向性」・・ この条件 に関 しては、心理的要因が深 く関わつて くるため、不 適切 と考 えられる。 。 「誘導標識 の認知」・・・ 本実験 では、人為的な経路誘導 に因 らず、空間の操作あ るいは それにまつ わる条件 の操作 で避難経路 の誘導 を行 うことを 目的 として い るため、本条件 は不適切 であ ると考 えられる。

‐ 5‐


1.7 論 文 の構 成 本論分 は 5章 で構成 されている。 第 1章

序論

研究 目的及 び、その背景、関連す る既往研究 を踏 まえた本研究の位置づ けを行 つてい る。 第 2章

避難 シミュ レー タを用 い た実験 に関 して

実験 の詳細 にわたる内容、使用機器、使用 した避難 シ ミュレー タに関す る説明 を行 つて い る。 第 3章

分岐点 における

(避 難時 の)経 路選択 に関す る行動特性

実験結果 の解析方法 の説明 を行 い、それに基づい て、各避難行動特性 に関す る 2次 元、

3次 元及 び、ア ンケー トか らの考察 を行 つている。 第 4章

到達確率 か ら見 る避難日付近 の空間性

被験者が避難に用 い た出口に着 目 し、避難口付近 の空 間性 を考察 を行 い、誘導効果 の高 い空間についての提案 を行 つている。 第 5章

結論

結論 として得 られた成果 を要約 し、今後 の展望及 び問題点 の言説 を行 つている。 全体 の流れ としては、 1章 の位置 づ けを基に、 2章 で行 った実験 の結果 か ら、 3章 、 4 章 の考察 を行 う。 2章 の実験結果 を用 い、 3章 では避難時 の行動特性 を定量化 し、 4章 で は避難誘導 を期待 で きる空間性 の提案 を行 つている。

‐ 6¨


1.8 参考 文献 1)村 上度直、中村八郎、高野公男、松 島正幸 :災 害空間の考察 その 1∼ その 3、 日本建築学会大会学術講演梗概集

2)森 田耕市 :プ レイタウ ンにいた 53名 の人たち Vol。 23,Nol,88号

(大 阪千 日デパー ト火災 )

(九 州)、 PP.503-508,1971

(大 阪千 日デパー ト火災 より)、 火災、

,PP.28-34,1973

3)堀 内三郎、室崎益輝、関沢愛、日野宗 門、淀野誠三 :大洋デパー ト火災 における避難行 動 につい て

(そ の 1∼

その 2)、 日本建築学会大会学術梗概集

(北 陸)、 PP.573-576,1974

4)東京消防庁行政研究会編 :火 災 の実態 か ら見た危険性 の分析 と評価 ―得意 火災事例 112、 全国加除法令出版、p.742,1981

5)深 谷俊昭、水野弘之、堀内三郎 :京都「五条 ローズハ イツ」マ ンション火災における避 難行動 に関す る研究、火災、Vo126,No4,PP32-37,1976 6)室 崎益輝、北後明彦 :東 淀川高層 マ ンシ ョン火災 における遊難行動、日本建築学会大会 (関 東

)学 術梗概集、PP769-770,1979

7)日 本火災学会 :ホ テル・ニュー ジャパ ンの火災 につい て、火災、Vo132No3,PP22-34,1982 8)神 忠久、渡部勇市 :万 座温泉火災時 における従業員及 び宿泊客の行動 について、火災、 Vo133,No2,143号 、PP,34‐ 39,1983

9)尼 崎市消防局 :株 式会社 長崎屋尼崎店火災概況、火災、Vo140,No3,PP2-H,1990 10)高 橋済、須川修身 :物 販店舗火災 における人間挙動、平成 8年 度 日本火災学会研究発 表会概要集 、PP86-89,1996 11)JohnoL.Bryan:A Rcview oftte Exalnhation and Andysis of me Dynamics of Human Bchavbr in the Fire atthe MGM Grand Hotel,Clark country,Ncvada,as Detellllinded from a Selccted QueStiOnnairc Population,rlre safetyjoumal,Vo15,No3/4,PP233-240,1983

12)堀 内 三 郎 、室崎益輝 、淀野誠 三、深谷俊 昭 :火 災時 における避難行動 の事例研究 、 日 本建 築学会大会学術 講演梗概集 (関 東 )、 PP925-926,1975

13)堀 内三郎 、水野弘之 、深谷俊昭 :避 難行動及 び避難施設計 画 につい て ―避難経路選択 の構 造及 び二方向避 難 の必要条件 の事 例研 究、火災 、Vo127,No6仰

14)室 崎益 輝 :建 築 防災 。安全 、鹿 島 出版 会 p192,1993

"-8,1977

15)北 後 明彦 :建 物火災 における避難行動 の事例 の類 型化 とその規 定要 因 の構造、 日本建 築学 会計 画系論文報告集 、Vo1347, PP28-33,1985 16)DoCanter,J.Breaux,JoSime:Domesic,Multiplc Occupancy,and Hospital Fires,Firc&Human Bchaviour Second Edition,PPl17-136,1990

17)矢 代 嘉郎 :火 災進展 の FrAに もとづ い た避 難計 画方法 の考察 ―火災安全性評価法 に関 す る研 究、 日本建築学会大会学 術 講演梗概集 (北 陸 )、 pp1773‐ 1774,1983

18)清 家清 、荒木 正彦 、奥 山健 二 、福 島駿 介、吉 田親 史 :地 下街 の認知 に関す る研 究 ― そ の 4∼ そ の 7、 日本建築学会大 会 (九 州 )lpp797-8“ ,1981

-7‐


19)北 後明彦 :避 難経路選択 に関す る実験的研究 ―ス ライ ド提示 による一対比較 デー タの 分析 を通 じて ―、 日本建築学会論文報告集、Vo1339,PP88¨ 90,1984 20)M.KimuraJ.D.Sime:Exi Choice Bchavbur during the Evacuation ofTwo Lecmre ttЮ Safety Scicncc‐

atres,Fire

Proceedings of Second lntcmational sympOsium,PP541-550,1988

21)大 西 一 嘉 、伊 場 圭 司 、室 崎益 輝 :地 下 街 にお け る避 難経 路 選択構 造 に 関す る研 究 、 日 552,1994 本建築学会近畿支部研究報告集計画系、No3御 P5の ‐

22)多 田智佳、大西 一嘉、室崎益輝 :地 下街における避難経路選択行動 に関す る研究、一 その 1、 その 2、 日本建築学会大会

(中

国)F,PP211‐ 214,1990

23)久 保 田勝明、室崎益輝 :避 難経路選択時の向光性 に関す る研究―オフイス ビルにお け る避難訓練時 の検討、平成 7年 度 日本火災学会研究発 表会概要集、PP132-135,1995

24)渡 部勇市 :迷 路 にお ける人間の避難行動実験 ―その 3、 日本建築学会大会

(九 州)学

術講演梗概集 E,PP857-858,1981

25)皆 川将樹、伊 明悟、岸谷孝 一、菅原進一 :迷路型避難路 における人間行動 に関す る研 究 (2.通 路平面 の接合角度 による認知阻害)、 日本建築学会大会 集 A、

(関 東 )学 術講演梗概

PP805‐ 806,1988

26)横 山秀史、永 田茂、山崎文雄、海老原学 :迷 路実験 による緊急時の人間行動特性、土 木学会論文集、Vo144

1,PP107‐

H5,1992

27)飯 田稔、村井健祐 :避 難行動 に関す る研究 ―年代層別 に見 た避難行動特性 とその対策、 日本火災学会論文集、Vo142,No2,PP.17‐ 28,1995

28)北 後明彦 :煙 の 中 における人間の避難行動実験 ―避難経路選択及び歩行速度 に関す る 実験的研究 ―、 日本建築学会計画系論文報告集、Vo1353,PP32‐ 38,1985

29)久 保 田勝明、室崎益輝 :避 難経路選択時の向光性 に関す る研究その 3:モ デル空間 に おける壁面輝度 の影響、平成 8年 度 日本火災学会研究発表会概要集 PP102-105,1996

30)舟 橋國男 :"WAYFINDING"研 究 に関す る考察、昭和 62年 度 日本建築学会近畿支部 研究報告集、PP325‐ 328,1987

31)舟 橋國男 :建 物内通路 における経路探索行動 ならびに空間把握 に関す る実験的研究、 日本建築学会計画系論文報告集、Vol。 42卿 P61‐72,1991

32)渡 邊昭彦、芳谷晴彦、加藤丈祐 :図 形情報 を無 くした場合の空間探索行動実験 ―その 1∼ その 3、 日本建築学会大会 (九 州)学 術講演梗概集 E」P565‐ 570,1989

33)DoL.Bud∝A.LoAcq面 no,A.A.IIissong and PA.Scott:Wayflnding by newco―

e∬

h acomplex

building,Human Factors,Vo135(1),pp159-173,1993

34)矢 田章、上原孝雄 、佐藤克志 、安藤恵 一郎 :歩 行 者 の経路探索行動 と空 間特性 ―駅構 内 における歩行者 の探索行動 と空 間特性 の 関係 ― 、 日本建築学会大会 (中 国)学術 講 演梗概集 E,PP657‐ 658,1990 35)M.ONeill:Effecヽ of signage and floor plan coniguration on wayrlnding accuracy,Envimment and Bchavior,Vo123,No5,PP553‐ 574,1991

‐ 8‐


36)MoJ.ONeill:Effects ofFalniliarity and Plan Complexityon Wandingin simulated Buildings, Jounlal of Environmental Psychology,Vol121PP319‐ 327,1992

37)舟 橋國男 :対 称的な 2経路の選択 に関す る実験的研究、日本建築学会計画系論文報告 集、No427,PP65‐70,1991

-9‐


本章では、避難 シミュレータを用いた実験の全容及びシミュレー タの操作 に関す る詳細な 説明を行 うものとす る。

2。

1

実験 内容

本避難実験 は、モデ リ ング機能、環境設定機能のあ る市販 の ソフ トを用 いて行 った。実験 の対象 となった場所 は高 島屋 タイムズス クエ アである。対象空間の選定 の動機 は、本研究 の対象が大規模商業施設 であ ることと不特定多数 の集客力 が高 いこ と及 び、対象場所 のプ ラ ンが入 手可能 であつた ことである。 実験全体 は以下 の 1)∼

8)で 構成 されている。

1)本 研 究 の説明 2)操 作 方法説明 3)モ デル空間での操作練習 4)予 備実験 5)実 験 A 6)実 験 B 7)実 験 C 8)ア ンケー ト記入 実験 の設定 につい ては以下の通 りで あ る。 操作練習 )ソ フ トウエ アにDcfaultで 付属 してい るマ ップを対象 に行 う。 予備実験 )Oncwayの 路地空間を行 き止 ま りまで走行 して もらい時間を計 る実験。 実験 A)

タイムズスクエ アの空 間構成要素 を操作 したモデルで、避難出回は 1カ 所

実験 B)

タイムズス クエ アの空 間構成要素 を操作 しない均 質 モデルで、避難出口7カ 所

実験 C)

タイムズス クエ アの空 間構成要素 を操作 したモデルで、避難出回 は 7カ 所

予備実験 は、被験者 の操作性 を定量的 に判断す るために行 う。 また、実験 Aは 空間条件 が盛 り込 まれたモ デル上で被験者が ど うい う要素 に誘導 され、どういった経路 を選択 して い るのか を調べ る。 実験 Bは 、空間要素 の少 ない均質空 間モ デル上での被験者 の通路選択 を調査 す ると同時 に、使用 される出回の空間構成 につい て考察す る。 実験 Cは 、実験 Bの モ デル上 の空間構成要素 を操作 し、被験者 の通路選択 か ら空間構成 要素の誘導性 につい て調 べ 、実験 Bと の比較 を行 う。また、実験 B同 様、避難 回の使用頻 度 か ら、出口付近 の空 間の構成 に関 して考察す る。

-10‐

/


2.2

実験 場所

実験 には、早稲 田大学理 工 学部 58号 館建築 CAD室 を利用 した。以下 に、実験場所 と使 用 した部屋 の プラ ンを示 す。

。 ●

… … .被 験者 実験者

.… …

□曜 □曜 □嗜 □竜 □電 コ電 図 -2.1 建築 CAD室 見取 り図

2.3 実験条件 実験 を行 った部屋 のプラ ンをもとに、実験条件 を以下 に記す。 実験時 は、照明を落 とし、部屋 のブライン ドを北側の窓のプライ ン ドを閉め、南側 の窓 か ら入 る外光 のみの採光 とした。また、室温 を28度 に設定 し、被験者が不快 と感 じる温度 で実験 を行 つた。使用機材 の選定 にに関 して は、被験者すべ てが同条件下で実験 を行 うこ とを前提 に、Macintosh PC-6100を 使用 した。実験 は被験者 7人 に対 して実験者 7人 とし、

1対 1で 実験 を進行 した。席 の配置 は、上記 のプラン図-2。 1に 打 つてあ る番号 の通 りで、便 宜上、被験者 と実験者 をとな り合 わせ 実験 の効率化 を図 つた。

●麟

2 . 2 ふ 圃 Ψ . 鶉   図

実験 配置 図

11-


3.5 実験方法 被験者 には予備実験 以降の実験 の始 まる前 に以下の教示 を した。 ・ 出回の数 は一つ である。 ・避難 に与 えられた時間は 180秒 で、時間内 に出口まで行 けない者 は死亡者 とみなす。 。この実験 は火災時の避難 を想 定 し、で きるだけ早 く出口 にまで行 く。 ・出口にた ど り着 い た時点 で避難完了 とし、動 かず速 やか に実験者 に到着 を伝 える。 ・避難 ロサイ ンが マ ッピング してある仕切 られた空間を避難 口 とす る。 ・実験 中の私語 は他 の被験者 に情報 を与 えるため厳禁 とす る。 ・被験者 は常 にヘ ッ ドフオンを して実験 を行 う。 また、実験 Aに 関 しては 3分 の 時 間制限 を設 け、時間内 に避 難口 にたどり着 けない者 は死 亡者 とみ なした。出回の数は、実験 Aが 1カ 所、実験 BoCが 7カ 所 とした。 実験方法 は、それぞれ使用す る マ ップと共 に以下 に示す。

予備実験 ) 方向 を見失 い逆走 を防 ぐためための目印 として 2つ の扉 を設 ける。

① 被験者は 7人 を 1グ ルー プとし、以下の教示 をした。 。本実験 は被験者の操作性 を見 るもので、できるだけ早 くゴールと思われる突き当た り にたどり着 くこと。 。経路 は一方向で、 ゴール までに扉が 2つ ある。 ② 実験開始 (被 験者はタイム計測) ③ 所要時間をア ンケー ト用紙 に記入

図 -2.3 予備実験用 エ リアマ ップ

‐12-


実験 A) ① 実験者は、対象空間のマップを全画面表示にした後、被験者の目に付きにくい場所 ②

で待機。

図 2… 3 予備実験用 マ ップ 実験者 はマ ップの画面 に切 り替え、被験者 の動 きを確認す る。 被験者が時間内に出口にた ど り着 くか、あるい は 3分 の制限時間内に出口にた ど り 着 かなかった ら、実験者 はゲーム を終了 し、実験 のムー ビー を保存す る。

手順①∼③までを残りの2カ 所の任意の出発点から行う。

2.4 実験 A用 エ リアマ ップ 図‐ 実験 B) ① 実験者は、対象空間のマ ップを全画面表示 に した後、被験者 の 目に付 きに くい場所 で待機。

② 実験者はマ ップの画面に切 り替え、被験者の動 きを確認する。 ③ 被験者が避難口にたどり着 くのを確認 したら実験者はゲームを終了 し、ムービーを 保存。 ④ 手順①∼③ までを残りの 4カ 所の任意の出発点から行う。

2.5 実験 B用 エ リアマ ップ 図…

‐ 13‐


実験 C) ① 実験者は、対象空間のマ ップを全画面表示にした後、被験者の 目に付 きにくい場所 で待機。 ② 実験者はマ ップの画面 に切 り替 え、被験者の動 きを確認する。 ③ 被験者が避難口にたど り着 くのを確認 したら実験者はゲームを終了 し、ムービーを 保存。 ④ 手順① ∼③ までを残 りの 4カ 所の任意の出発`点 から行 う。

図 -2.6 実験 C用 エ リアマ ップ

2.5

被 験者

被験者 は、早稲 田大学 に在籍す る大学生男女 36名

(男 性 25人 、女性

11人 )で ある。実

験 は、 7人 を 1チ ーム とし、 5グ ルー プを対象 とした。 被験者 は、空間把握 に優 れてい るとい われる建築学科 の大学院生 お よび学部生 を中心 と し、所属分野 の属性 における対照 実験 として建築分野専攻 以外 の学生 (法 学部 5名 ・情報 通信 1名 ・工業経営 1名 )に も実験 に参加 して もらった。 また、事前 に、被験者に対 して コンピュー タ使用 に関す るア ンケー トを行 つた。その結 果すべ ての被験者 が コンピュー タの使用経験 をもってお り、36人 中 5人 が以前 にシミュ レー タとして使用す るこのソフ トを使用 した経験がある と答 えてい る。 以下 にア ンケ ー トの質問項 目につい て記 し、それに よ り分類 されたそれぞれの実験 の人 数分布 を表 2-1∼

2‐

2.1 男女比 表‐

3に 示す。

2.2 専攻分野 表‐

表 -2.3 ソフ ト経験 ソフ ト線 有 ′フ ト壼層 震熙

実験 1 実験2 実験3 実験4 実験5 合計

‐14‐

4 C

6

C

3 7


2.6

避 難 シミュ レー タ

建築構成要素 の避難行動特性 に与 える影響 の定量化 を 目的 とした本研究 には、避難 シ ミュレー タの存在 は不可欠である。しか し、高度 に精度化 されたシミュレー タソフ トはそ の操作性 も複雑化 し、被験者 の操作 レベ ルの差が、実験結果 に も大 きく影響す る。本研究 では、 シ ミュ レー タの操作性 が実験 に もた らす弊害 を軽減す るために、操作 の簡略化 を 図 つてい る。これ によ り、よ り平準化 された状態で の実験 が可能 とな り、信頼性 の高 い実 験結果が得 られ る もの と期待す る。 本節 では、そ の シミュレー タの操作 に関す る詳細 な説明 を行 うもの とす る。

2.6.1 避難 シ ミュ レー タ ソ フ トウ エ アの 内容 本実験 におい て米 BIINGIE社 の Marathonを 避難 シミュ レー タとして選定 した。 選定 の決め手 となつた この ゲ ームが もつ大 きな特徴 を以下 に示す。

(1)モ デリ ング機能・・・・・・エ ン ドユーザーの作成 した独 自の地図上 でプレイで きる機能 (2)プ ログラム拡張機能・・・・エ ン ドユーザ ーの作成 した独 自のサ ウン ドや参加者 以外 の人 (ダ ミー)な どを設定 がで きる機能 (3)ネ ッ トワー ク対戦・・・・・ ネ ッ トワー クを使 つて、複数名 (1∼ 8名 )の 同時

(4)ム

プ レイがで きる機能 ー ビーの録画・・・・・・ ゲ ー ム参加者 のプ レイ した画面 を映画 として保存 で

きる機能 ・・・・・ ップの 画面 の表示 をマ ップに切 り替 え、プレイヤ ーの位置 表示機能 (5)マ を確認 で きる機能 (6)描 画速度・・・・・・・・・ 水平線上 に一行 お きの描画を行 うため比較的遅 い VRAMの マ シンを用 いてもゲームのス ピー ドを維 持 で きる機能 (7)ジ ヨイステイック対応・・・・マ ウス とキーボー ドを用 いた操作 のほかに、別売 り の コン トロー ラに使用す ることで簡易 な操作 に切 り

(8)走 行機能・ … ・・・・ …

替 え られる機能 コン トロー ラ上の任意 のボタンを押す ことで、画面 上のプレーヤ ー を走行 の走行 がで きる機能

以上 の特徴 か ら、本実験 にお ける避難 シミュ レー シ ョンには、このソフ トウエ アが適切 と考 え、このソフ トウエ アを使用す ることとす る。上記 の機能 を利用す ることで、VR空 間 上で質的 な水準 を維持 しなが ら特定 の大規模商業施設 を想 定 した実験が可能 とな り、被験 者 はそ こで簡易 に操作 の もと避難行動 シミュレー シ ョンを行 うことがで きる。また、実験 者 はネ ットワー クを介す ることで、被験者 の歩行 (走 行 )軌 跡 および被験者 の視点 の画面 がキ ャプチャで きることか ら、避難時の行 動特性 のデー タの蓄積が容易 とな り、今後 の研 究 に飛躍的な助 け となることが予想 される。

…15-


2.6.2 コン トロ ー ラの説 明 実験 は、以下 の コン トロー ラを用 い て行 う。操作 を簡略化す るため、ボタンの再設定 を 行 い、使用す るボタ ンを最小 限化 した。操作方法 などは以下図 -2.7の 通 りである。

曽 左

│:⇔

方向 右

図 -2.7 コン トロー ラの操作方法 使用 ボ タンは主 に十字 ボタンに よる「前進」 とコン トロー ラ背面左 の「走行」 の 2つ であ る。背面右の 開扉 ボ タンは、予備実験 でのみ用 い る。

‐16-


2.6.3 実験画 面 の説 明 実験 においてモ ニ タに表示 される空間要素及 び設定条件 につい て以下の 図-2.8と 図-2.9に 示す。 また、解説 は被験者 モ ニ タと実験者 モ ニ タの 2画 面 につい て行 う。 シ ミュレーシ ョン画面上 の要素 の分類 は以下の通 りとす る。 固定系 ・・ ・・ 壁 。床 ・避難 口・ 店舗 移動系 ・・・・ 被験者 。実験者 。ダミー・煙

意■圏 渕□

固定系

く難・店鋪 >

I I I I I

く 床

>

I I L

く 避難 口

く 煙

>

く 菫難奢

2.8 視点表 示 図‐

>

>

...被 験 者 モ ニ タ

上図 は被験者 の 見 て い る画面 の 例 で あ る。画面 上では上記 の 5つ の要素 を、複合的 に操作 し空 間構成 を行 つている。

■ ・ A ●

図 -2.9 マ ップ 表 示

実験者 麟 ダミー

...実 験 者 モ ニ タ

上図は実験者 の画面 である。 マ ップ上 には上記 の 3種 類 の人間が、カラーで表示 される。 -17-


2.6.4 避難 シ ミュ レー タの問題 点 本実験 に使用す る「Marathon」 は、避難 シミュレー タとして多 大な有効性 を保持 しては い るが、問題点 も少 な くない。近年 、他分野 にわたる実験 に利用 される機会 の多 くなつた シミュ レー タに共通す ることは、特 に VR空 間 におけるリア リテ イの問題 である。本実験 に関 して は、この「 Marathon」 を用 い ることで可 能 な限 りの リアリテ イの向上 に努 めては い るが、避難時の状況 を再現す る レベ ルにまでは到底達 し得 ない。 そ こで 、本 ソフ トの技術的お よび環境的 な問題 として露呈 した部分 をここに示 し、今後 の VR実 験 の課題 として提言す る。今回、実現可能 でなかつた要素が解決 されれば、さら に質の高 い VR空 間 でシミュレーシ ョンが可能 とな り、避難時 の状況に限 りな く近 い状態 で、今後 の防災計画 の助け となることは確実である。

1)マ

ップ全体 の表示

実験 に際 し、被験者 の行動軌跡 キ ヤプチ ヤのため、対象空間のマ ップを全体 表示 にする こ とが不可欠 であ る。 しか し、本 ソフ トではプレーヤ ーが 1度 歩行す ることで、その軌跡周 辺 マ ップが初めて表示 されるため、それぞれの実験前 に実験者 によるマ ップ全域 に渡 る歩 行が必要 となる。 これによ り、被験者 は、マ ップの全 体表示 を待 たなければならず、実験 と実験 の 間 にタイム ラグが生 じ、実験 の結果 に影響す る可 能性 も多少 な りともあるもの と 指摘 で きる。

2)モ デルリングの難易度 とその限界 通常 の 3Dモ デリ ングソフ トの よ うな自由な形態が得 られない ことと、複雑 な空間構成 に システ ムが対応で きず頻繁にエ ラー を起 こす ことか ら、複雑 な形態 を持 つ建物内のモデ リ ングには本 ソフ トは不適切 であ る もの と考 え られる。

3)マ ッピング機能 本 ソフ トは簡易 にテクスチ ヤマ ッピングの技術 を利用 で きる構成 になつてい る。避難計画 に際 しては、これ を用 い ることでサ イ ン計画 やテクスチ ャによる誘導性 の検証 が可能 とな るはずである。しか し、マ ッピ ングに関 しては、表示 され る素材 が 360度 全方向か ら、同 一の画像 として認識 され るため、サイ ンなどの任意 の方向性 をもつ画像 に関 してのマ ッピ ング機能 の使用 は不適切 であると考 え られる。

4)ダ ミーの滞留 ゲー ム内 では、参加者 の他 に任意 の 目的地 に向か うダミー とラ ンダムに動 くダミーの 2種 類 を設定 で きる。本実験 ではこの ダミー による追従行動特性 を定量化す ることを一つの 目 的 としていたが、ダ ミーの設定人数 を多 く設定す ると、ダ ミー同士 がぶつかつた場所 で滞 留 をお こ し、追従 はおろか、被験者 の避難 の弊害 にさえなるため、ダミーの設定場所 と人 数 に関 しては問題 が多 い と言 わ ざる得 ない。

-18‐


3.1 解 析 方 法 の説明 行動特性 の定量化 を目的 とす る本研 究 の解析 は、被験者実験 により得 られた経路軌跡図 により行 い、これを経路軌跡図、3次 元 ムー ビーカ及 びア ンケー ト調査 によ り複数 の側面 1)

か ら考察す る。解析 の対象 となるのはすべ てのNodeの にお いて被験者が通 つた通路 の選択 確率 で あ り、これによ り避難行動特性 を導 く空 間条件が数値的に明 らかになる。こ ういっ た方法が採 れるの も、実験 の繰 り返 しにより多 くのデー タ量 の蓄積 が期待 で きる VR実 験 の恩恵 であ り、これによる数値的 デ ー タを基 に した考察 は既往 の研究の 中で も重要な位置 づ けを持 つ もの と考 え られる。 以下 に、解析方法 の手順 を時系列的 にまとめて説明す る。また、この解析方法 は 4.3∼ 4.8 の実験 か ら出たすべ ての行動特性 について行 うもの とす る。

(1)被 験者が とった経路軌跡図 を数列化す るため、マ ップ上の Nodeお よび通路 のナンバ リングを行 う。なお、特 に実験 B・ 実験 Cに 関 しては、被験者 が選択 した避難出国の確定 が重要 で あ るため、直線通路 に関 して も、出口前 を区画 しナ ンバ リングを行 うもの とす る。 ナ ンバ リングを行 ったマ ップ図 3.1を 以下に掲載する。

3.1 エ リア マ ップ 図‐

(2)ナ

ンバ リング した マ ップを基 に、被験者 の選択 した経路軌跡 の数列化 を行 う。

つ まり、任意 の 出発地点 の番号 か ら避難 した出回の番号 までの、あるいは制限時間内に避 難で きなか つた者 に関 しては死亡地点 とした場所 の番号 までの 1行 n列 の数列化 である。 これによ り、被験者 の位置 と選択 した経路が把握で きるようになる。

-19-


(3)こ こでで きた数列 をエ クセルに入力 し、表 を作成す る。表 に関 しては、被験者一人ひ とりの属性 を細分化す る。 属性 は被験者 の条件 による実験結 果 の不適切性 はないかを属性 に関 しては以下の条件 で設 定す る。 実験 日・・・・実験 を実施 した 日付 (本 実験 では 26・ 27の いず れか と定 め られる)。 テーム・・・・実施 した 5実 験 を時間順 につ けた番号。 席番号 。・・・実験 で使用 した席 の番号。 実験番号・ … 実験 Aの 3実 験 。実験 Bの 5実 験 。実験 Cの 5実 験 の順 に① ∼⑬ の番号 を 設定。 性別・・・・・男性 を 1、 女性 を2と 設定。 年齢・・・・・被験者 の年齢 を入 力。 所属 ・・・・・建築学生 を 1、 それ以外 の分野 を 2と 設定。 利用時間・・・ 1週 間の コンピュー タ利用時間を入力。 ソフ ト経験 ・・ シミュ レー タに用 い るソフ トウエ アの使用経験有無 に関 して、有 は 1、 無 は 2と 設定。 テス ト時間・・予備実験 の所要時間。 避難時間・・ 。それぞれの実験 での所要時間

(実 験 Aに 関 しては時 間切 れの場合、180秒

と定 め る。 ) この集計結果 を「APL.6Ю ∞ Level Ⅱ」の を用 い ることで、特定 の属性条件下 での通路 の選 択 が数量的 に求 ま り、各属性 ごとの選択性が明 らかになる。実験 の弊害 となってい る要素 の除外 も可能 となる。 「APL.680CXI LevcHI」 で組 んだ本実験 のプ ログラムは、2通 りのデー タ処理が可能であ る。

1)空 間的 に連続す る Nodeと 通路 の番号 を入力 して、そこの歩行 回数を算 出す る方法。 2)空 間的 に連続す る 3つ の Nodeと 通路 の番号 のなかで、指定 した属性 を持 つ人の数 を 算 出する方法。

(4)こ の表 を「APL.68CXXI

Level Ⅱ」 で読 み込み、条件 を設定す る。

Nodeを 中心 に含 んだ 3つ のす る番号 を抽出す ることで 、その Nodcか らの経路 へ の選択数 が算出 され、これを同一 Nodcか ら選択可能なすべ ての通路 につい て行 うと、その Nodeに お ける通路 の選択確率が わかる。 また、「APL。 680∞ Lcvel Ⅱ」 を用 い て、属性 を選択 し、 この統計 を採 ると、属性 ごとの選 択確率 を算 出する こと も可能で、実験 により実験 の弊害 となって い る被験者 のデー タの無 効化 も可能であ り、同時 に性別、専攻分野等 における傾向がで る可能性 も指摘 で きる。

… 20-


3.2 解析手順 の例示 単純 な実験結果 を例 にとつて以下 に説明す る。 実験 B 実験番号 270305か ら)

1)経 路軌跡図

(図

‐ 3.2)を エ リアマ ップ

(図

‐ 3。 1) によ り数列化 を行 う。

経路軌跡 図の被験者 の経路 をエ リアマ ップと照合 し、番号 を追 ってい く。 これによ り、以下 の数列 が導 き出 される。

圏翻翻翻

閻明蝠陶幽 圃蝠褥 晰圏 幽

36→ 35→ 46→ 45→ 響

48→ つ

3.2 経路軌跡 図 図‐

4

2)表 の作成 実験前 のアンケー ト結果 を基にその属性 を分類 してい く。

(被 験者例 )

3.1 属性 。経路 の数列化サ ンプル 表‐

実験 日・���・・・・・・ 。27日 実験 グルー プ 。・・・・ 。No.3 使用座席 ・・・・・・・・ 5番 所属・・・・・・・・・・建築 年齢・・・・・・・・・・23歳 性別・・・・・・・・・・男性 プレ実験 の所要時間・・ 。80秒 該当実験 の所要時間・・ ・40秒

これの属性列は 27/3/5/1ノ 1/80/40と なる。 属性列 と経路軌跡の数列の入力を行 う。 入力例を表 -3。 1に 示す。

… 21-


3)APL.680∞

Levcl

Ⅱを用 い た確率 の算 出

前述 の表 をAPL.68000 Level Ⅱで読 み込み 、 条件 を設定す る。Node亜 を通 る被験者 の通 3.1か 路選択確率 を求めるエ リアマ ップ図 ‐ らNode35を 含 む選択可能経路 は 34‐ 35‐ 46

34-35¨ 46

36-35‐ 34 36‐ 35-46

46-35-34 46‐ 35-36

以上 6通 りの経路 が考 え られ る。Nodc35に お け る通路 34、

36、

λra=

46の 選択 の確率 を算 出

:″

虔 郵 it

す るには、経路 軌跡図 か ら集積 した全 デ ー

rla.… … χ″ … "か らaへ の選択確率 C■ 燿 …… … nか らaへ の選択総数

タの 中か ら以上 6通 りの 通路 を使 つたデ ー タのみ をそれぞれ に抽 出す るこ とで可能 に

なる。 この集計 プ ログラム を「APL.680∞

… ……

任 意の分岐点

Level Ⅱ」 を用 い て行 う。

3.3 分岐点 における通路選択確率 図‐

選択確率 を求め る式 は、図 -3.3の 通 りであ る。この式 を用 い て、Nodc15に おけるそれ ぞれの通路 の選択確率 を求めた ものが、 表―

3.2 通路選択確率 表‐

3.2で あ る。

to 34:

from 34

fiom 36

前述 の解析方法 を用 いて実験結果 を算 出す

-

る。解析 の対象 は、Nodcに おける通路選択

g^o!ffE!

- -@q-4!, l,lode/t5fitiit

__」

任意の増所におけ る選択確率

確率 と実験 Bと 実験 Cの 対照実験 における

(%)

通路選択確率 とす る。Nodeに 関す る解析

t●

36:

__][_」 l二 _: 営 l

l

59!

151

--l---t----l o.qlEel

o.r

r

と思われる要素 と関係 の深 い Nodeの み に 限定す る。対照実験 は行動特性 の比較 を目 的 とし、すべ ての実験 を対象 とす る。 3.4に 解析 の対象か ら除外す る空 間例 の 図‐ 類型 を示す。図の事例 の場合、行 き止 まり の空間に入 つた被験者 は、当然 もときた方 向 に戻 る。戻 つた地点 のNodcに おける選択 肢 は、もときた通路 か新 しい通路 かの 2方

3.4 図‐

してい る場合 の選択 に関 しては、空間構成 要素以外 が判断材料にな つているため、行 動特性 の研究 における有効性 は小 さい もの と考 え、図の よ うな空間例 を解析 の対象 か ら除外する。 -22‐

!

59!

zs! 0.lc:sl

44361

は、実験 Aに お い て行 い、行動特性上有効

向 であ る。 この ような、条件 を事前 に認知

to 46:

実験除外例

44_36

13:


3.3 実験結果 実験結果 は、3.3.1で は実験 Aを 対象 とした Nodeに おける通路選択確率、3.3.2で は実験 A と実験 Bと を比較 した Nodeご との解析結果 を示す。 3.3.l Nodeに お ける通路選択確率 の解析結果 図 -3.5は 実験 の対象 となつた Nodeの マー クを ビックアップ した図である。Node総 数 は23 地点 の うち、前節 であげた除外すべ き空間例 を除 く19地 点 を抽 出 した。この うち T字 路 に あたる 3方 向通路 は 13地 点、十字路 にあたる 4方 向通路 は 6地 点であ る。

[ξζ とも58。 。①6。 ①④ 図 -3.5

[幌⑮ 6品

Node頒

図 -3.6 Nodc Marking Map

‐ 23-


実験 の考察

3.3。

1

空間性 か らの考察

空間性 の考察 は、実験 Aで の Nodeに おけるそれぞれの経路選択性 に関 して と、空 間の条 件 の違 う実験 Bと Cに 関 して行 つた。 実験 Aか らは、設定 した 5つ のエ レメン トの中で、どのエ レメン トの選択性 が高 いかを検 証 した。また、モデル化 した分岐点 の類型か ら、完全 に同型 の もの と、その配置 のみ同一 の もの を抽出 し、それぞれの実験結果 を照合 し、それについ ての考察 を加 えて い る。

24‐


3.3.1.l Nodeに みる選択性

‐ A実 験 から‐

実験結果から求まった各Nodeに おける通路の選択確率 を比較す る。比較 に関しては、前述 の通路形態と通路条件を簡略化 したダイアグラムに従 つて行 う。 まず、形態が位置す るものを同族に分類 し、さらにその中で条件がほぼ同一なものにカテ ゴライズする。この分類 したものの中で、選択の確率の値がおおよそ一致 しているものと 確率 の値が不一致 なものに関 して考察 を進める。 考察の方法は、被験者の視点画面から、該当のNodcに おける静止画を抜 き出したもので、 分岐点での選択時において 3次 元的にみた場合、どの様な要因に誘導され、通路を選択 し たのかを認識す る。つまり、定量化 したデータを定性的に検証する作業である。 以下に各 Nodeの 分類を示す表 ‐ 3.5を 掲載す る。

一      一      一      一

一      一      一      一      一      一      一

︱ ︱ ︱ れ ば ︱ ︱ 卜 F I I I 一 ︱ ︱ ︱ I I I I ト ー ー I L I

一      一      一 ﹁︱︱︱﹁︱︱︱劇︱ 一     一     一 一     一     一 一     一     一 丁︱︱︱十111ユー 一     一     一 一     一     一 一     一     一

図 -3.7 経路模式分類 図

‐ 25‐


3.5か らその Nodeの 形態 と条件 の配置が同一の ものが 明 らかになつた。 表‐

また、表 -3.6で は、Node形 態 と条件配置が完全 に一致す るタイプを抽出 した。 以下 にこれ らの比較及 びその検証 を記す。

35

_ピ │

45

コ 菫 コ 蓄 8:l___1___J_ ピ │ │ │ │

1 26-卜

58←

64 1 3.4 比較 モ デル 1 図‐

ltl -G. o-T6r O -lI ll I 1.,---r-.1 iof=CIic*fi*i -L-q-l-!--rI s+ *F,* et I

1 17←

│→

3.5 比較 モ デル 2 図‐

51 1 3.6 比較 モ デル 3 図‐

‐ 26‐


これによ り、Nodeの 形態 と条件 の タイプが 同一で あ つて も、Nodeに お い て見 える 3次 元 的な空間構成要素が、行動 を誘発 してい ることがわかる。

弓 ︲ ・ N

0選 択確 率

選 選 。 4 2 2 9 ¨ ふ ・ ・ N N

72 77

19 21

56

0.14035088 0.24561404 0.61403509

25% 61%

0.44859813 0.36448598 0.18691589

45% 36% 19%

0.49122807 0.39473684 0.11403509

49% 39%

0.32673267 0.11881188 0.55445545

33% 12% 55%

14%

23 25 41

119‰

選択確 率

70 72 73

‐ 27‐


N_35選 択確率 34 36 46

0.44360902 0.11278195 0.44360902

44% 11% 44%

0.18045113 0.39849624 0.42105263

18% 40% 42%

0.3943662 0.36619718 0.23943662

39% 37% 24%

N_45選 択確 率 44 46 47

選 6 2 AN ・

択確 率

25 27 38

0.19148936 0.29787234 0.5106383

64選 択確 率 65 66 63

0.02531646 0.55696203 0.41772152

3%

56% 42%


4 5 +選 ・ N 53 55 56 57

0.2371134 0.25773196 0.22680412 0.27835052

24% 26% 23% 28%

0.24342105 0。 19078947 0.125

24% 19% 13%

0.44078947

44%

0.31446541 0.24528302 0.27044025 0.16981132

31% 25% 27% 17%

0.25531915 0.30851064 0.21276596 0.22340426

26% 31% 21% 22%

61選 択確率 60 62 63 67

N_17選 択確率 16 18 19 59

N_51選 択確率 50 52 53 62

‐ 29‐


以下 に実験 Aで 用 い るすべ ての分岐点 の概念平面 とNodeご との通路選択確率 を示す。 以後、 これに従 って、実験 の考察 を行 う。 T字 路における通路選択確率一覧表

経路 ダイアグラム 3.7.1∼ 図 ‐ 図‐ 3.7.13

3.6.1∼ 表 -3.6.13 表‐

N_10選 択確率 11_…

Ⅲ 114 l..甲 19距 ∞曼 …… ………Ⅲ JⅢ

■亜甍 1::::2塾

iI:::::::::::::I:亜

77

0.61403509!

61%

0.44859813 0。 36448598 0.18691589

45% 36% 19%

0.49122807 0.39473684 0.11403509

49% 39% 11%

0.3943662 0.36619718 0.23943662

39% 37% 24%

14423077 0.53846154 0.31730769

14% 54% 32%

0.44360902 0.11278195 0.44360902

44% 11% 44%

20選 択確率

19 21

56

24選 択確 率

23 25 41

26選 択確率

25 27 38

N_32選 択確率 31

0。

33 34

35選 択確率

34 36 46

‐ 30-

空間条件記述モデル 3.7.1∼ 図 ‐ 図‐ 3.7.13


割 ↓

4 3選 択確率

42 44 52

38961039 0.32467532 0.28571429

39% 32% 29%

0.18045113 0.39849624 0.421052631

18% 40% 42%

0.19148936 0.29787234 0.5106383

19% 30%

0。

N_45選 択確 率 44

46 47

7 9¨ 。 5¨ 5 6

N_58選 択確率

5196

N_64選 択確率 65 66 63

0.02531646 0.55696203 0.41772152

56% 42%

0.32673267 0.11881188 0.55445545

33% 12% 55%

3%

N_71選 択確率

0.28571429 0.69047619 ‐ 31‐

70 72 73


T字 路 にお ける通路選択確率 一 覧表

間条件記述 モ デル ‐ 3.8.14∼ 図 ‐ 3.8.19 1図 1空

3.6.14∼ 表 -3.6.19 表‐

N_17選 択確率 16 18 19 59

0.31446541 0.24528302 0.27044025 0.16981132

31% 25% 27% 17%

0.28421053 0.16842105 0.26315789 0.28421053

0.28318584 0.38938053 0.11504425 0.21238938

N_51選 択確率 0.25531915 0,30851064 0.21276596 0.22340426

50 52 53 62

26% 31% 21% 22%

0.2371134 0.25773196 0.22680412 0.27835052

6 選択確率 60 62 63 67

0.24342105 0。 19078947 0.125

0.44078947

24% 19% 13% 44% -32‐


3.3.2 実験 Bと 実験 Cの 比較 にみ る選択性

ここでは実験 Bの 選択確率 と実験 Cの 選択確率 を比較す ることで、空間条件 の与 える行動 特性へ の影響を検証す る。考察方法 は、同 じNodeに 関 して、実験 Bの 均 質空間 と実験 Cの 空間構成条件 に操作 を加 えた空 間 の定量的な値 による比較検証 である。また、同一の場所 にお い て特殊解 となっている相対 的な反例 に関 しての考察 も行 う。 実験 Bと 実験 Cの 比較 にあた り、サ ンプル数 を平準化す るために、出発点 を出て初めにぶ つかる Nodeを 対象 と した。 以下に、それぞれの通路か らの残余通路 の選択性 に関 して示 した図を載せ る。 表 はそれぞれの通路 に関 して この形式 を書式 とし、右 にその選択性 に関す るグラフを掲載 す る。 グラフは確 率が高 い ほ ど、長 く表現 され、本実験考察 に用 い るグラフは同一 にス ケール と さだめ、相対化 して比 較す ることが有効 となる。

N-32実 験 B to 77

0

to 78 5 一 2

mm 78

iom 77

1 一 0

X

一 ×

iom 75

ToT ……………… 文T‐ 0

Nodeか ら任 意 通路 へ の選 択 回数 任意 の場 所 に お ける選 択 確 意

111 n4'■ 07AO,1 1.28:

N‐

:

44.36:

32実 験 C to 781

Dm ′5 11n77

0: ×

11.28:

5 2 一

(%)

通路 へ の選 択 回数 任意 の■ 所 に お ける選 択 確

一 

可1 ︲ 6一

om 78 VOdeか らf■ 10

44.36:

‐ 33‐


実験 Bと 実験 Cの 比較 に見 る実験 結果

N‐

26実 験 B

N-26実 験 C to 38:

from 25

︰ 一 0

×

C

"om iom z7 38

S

×

:

Nodeか ら任 遭 通路 へ の選 択 回彗 任意 の場 所 に お ける選 択確 虫

0.25

(%)

0.75

44

1

44.36:

N-35実 験 B

N-35実 験 C gm 34

to 34:

to

X

L

『 脅om 36 債 m4 N000な りt10 通路 へ の選 択 向着 任意 の場所 に お ける選 択 確 ま

………

1

オ …………11

4 l

0_551724141

0_1379310ヨ

0.3103448J 44.36:

-34‐


N‐

37実 験 B X:

0:

6:

3:

iom 39

×:

2:

01

0

1

×

NOdeか ら■ ■

鷹婦 叫薇電 籠椰

通路 へ の選 択 回数

ユ:__

44.36:

ol_

1128:

44.36

to 38i

to 39:

N-37実 験 C X

from

×:

1

に確

意 け 任 お

通路 へ の 選 択 同脅

:

1

013888889 0.3055555610.555555561

(男

`)

N‐

58実 験 B from 57 from 59

×:

1

9:

Z

mm 60

×

i

Vodeか ら任 遍 通路 へ の選 択 回数

1

41意 の場 所 に お ける選 択 確

(%)

:

4436:

0.67857143

1121

0■

!

7:

'14'Aヽ 44_36:

N-58実 験 C

-35-

一    ■

ら仕 lU

樹 嘲 率

N00eか

0:

叉T

可︱ ヨ町

ア :

from 39


N-76実 験 B

N-76実 験 C

N‐

48実 験 B

N48実 験 C it●

hm 49

C

TOm 50

50

×

0:×

to65

‐ ‐ ‐ ‐ …‐ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ 1 ,1・

hm 65

Nodeか ら任瀾 通路への選択 回数

任 意 の場 所 に お け る選 択 確 菫

0_2619047G

n tAnqs,● A:O n714'AR 38.10雅 7149

2857%

‐ 36-


3.3.3 実験 Bと 実験 Cの 比較 に関す る考察

実験 Bと 実験 Cは そ の空間性 にお い て、異質な空間である。実験 Bは 均質空間であるのに 対 し、実験 Aは 誘導 に影響す る条件 が設定 されて い る。これらの空 間 を比 較 した際 の結果 をグラフ化 し、前項 に掲載 した。 本研究 では、空間構成 エ レメン トが避 難行動特性 に強 く影響 し、避難者 の行動が変 わると い う前提 の もとに、研 究 を進め、実験 を行 って きた。実験結果 も予想 に反せ ず思惑 どお り、 エ レメ ン トにおける避 難誘導が立証 された形 になった。それ は、実験結果 の避難確率か ら も分かる。 本考察 では、均質空間 と条件空間の 間で典型的な差異がみ られる事例 と少数ではあるがそ れに対 して反例 となる事例 をもって考察 に望むことにする。 以下 にその一般的 な事例 と逆説的な事例 をグラフと共 に掲載す る。 この反例 を検証す ることで、 本実験 の不確実要素である部分が顕在化す ることを期待す る。

N-76実 験 B from 75

×

0

0

C

l

1

一 ×

from 77 from 78 Nodeか ら任鶏 通路 へ の選 択 回数 任意 の場 所 に お ける選 択確 率

l

:

0423076921

0.5769230〔

(%)

1

44_36:

N-76実 験 C

-37-


N‐ 35実 験

B

通路 36か ら進入の際 の選択確率 グラフ 1

N‐ 35実 験

C

通路 77か ら進入の際 の選択確 率 グラフ 2 to 34

from 34

hm 36 "Omら任遍 46 Nodeか

to 46:

×

91 ×

1

1 l

通 路 へ の選択 回数 任 意 の場 所 に お ける選択籠

l

O SS17241

0.1379310ヨ

(%)

0.310344831

1

44_36:

この例 はどちらも同 じ地点か ら、被験者 の経路 の選択性 をあ らった ものである。この実験 では選択 の条件 を同一 にす るため、Nodc¨ 77を 通 つて きた被験 者 に関 して行 つた ものであ ることをあ らか じめ記述 してお く。まず実験 N-76。 1の 均 質空間で見 た場合、避難者 の選択 確率 は均衡 を保 つている。これは、表 -3。 3.10か らも判断で きる。グラフも均衡 で、なん ら 突 出が ない状態である。 これに条件 を与 えた実験 N‐ 76.2は 、T時 路 と突 き当た りに対 して右側 に、明 るさをもつ壁 と床がある。前項 の実験 で も証明 された とお り、T時 路 のぶつか りに対 して直進 した場合 選択肢 が少ないこ とか ら、被験者 はほぼ確実 に条件 の ある空間に向か うことが分 かつた。 この実験 で も、同様 に明 るい方向 に向 か う行動特性が顕在化 した といって もいい。 しか し、実験事例 の N-35。 1と

N‐ 35。 2で は N‐ 36か

ら分岐点 に進入 したひ とにそれほどの差

異 は見 られないこ とが明 らかであ る。 この原因 になっ���い るのは、T時 路 の両方 にエ レメ ン トを設 ける ことで避難者 の混乱 を招 き、それぞれの特性 の もつ誘導効果 を相殺 して し まった結果 と考 え られる。 この実験 で明 らか になったことは、条件 をNodeに ぶつかる通路数 nの 1/2以 上の条件 を設 けると、避難者 の混乱 を招 き安全 な避 難計画が成 されない とい うことで あ り、通路計画 を 通行 う際 には、誘導方向 と逆側 には条件 を設けないこ とが必要 である。

‐ 38-


3.4。

1

3.3。

3の 考察か らNodeに 関 して局部的 に取 りあげた場合 は条件 の同一 な空間で もその周 囲

行動特性 か らの考察

の空間構成条件 で、行動特性が顕在化 し、選択率 に大幅 な違 いがでる ことがわかった。本 節 では、その顕在化す る行動特性 に着眼 し、Nodcに お い てではな く、行動特性 ごとにみ る 選択確率 を検証 してい く。 取 りあげる行動特性 は、向光性、向開放性、直進性追従性、及び、奥行 き性の 5項 目で あ る。向光性、向開放性、追従性、直進性 に関 しては、既往 の実験 におい てその特性が報告 され、意図的な操作 を加 えることで考察 に至 つたが 、奥行 き性に関 しては、既往研究 にお い て も報告例 は聞い た経験 がな く、本 VR実 験 によ り抽 出 された行動特性のひとつ で あ る と認識 してい る。 以下では、向光性、向解放性、直進性、追従性 の順 で考察 を行 う。


3.4。

2

向光性 につい て

向光性 とは避難者が明 るい方向 に向 か う性質であ る。この研究 に関 しては、パ ラメー タ の設定 が比 較的簡易 に行 えるため、実空間 シミュレー シ ョンや VR空 間上でのシミュレー シ ョン方法 で多 くの研 究 が行 われて きた。本実験 では、対象場所 を区分 したエ リアごとに、 光 の条件 を設け、分 岐点 での向光性 をもとに した選択 を定量化す るもので ある。 光 に関 しては、壁、床及び、その両方 に対 して設定 し、実験結果か ら、総括的な明 るさ の考察 と要素 ごとの明 るさの考察 を行 う。 これによ り、実際 に大規模商業施設 な どを設計す る際、その結果 を用 い ることで設計 の 自由度 を維持 しなが ら、安全 な防災計画 を遂行す ることが可 能 となる。 実験結果 をもとに、 2次 元解析 の結果 と 3次 元 ムー ビーでの検証 を行 う。 実験 Aと 実験 Cに お い て設定 した光 は以下 マ ップの通 りであ る。 空間構成要素 の分類表 と同 じ形式 で示 してある。

囲 目 ■

_壁 _壁

・床


3.4.3 実験結果

40選 択確率 39 40 42 55

0.28421053 0.16842105 0.26315789 0.28421053

28% 17% 26% 28%

0.31446541

31% 25% 27% 17%

選択確率

16 18 19 59

24528302 0.27044025 0.16981132 0。

この例 はNode-40に おける実験結果 で ある。 模式図か らも分かるとお り、右 と左 に明 るさのエ レメン トが散在 してい る。経路 ダイアグ ラム を参照す ると経路 41か らは右が壁の明 るさを持 ち、左が床 の明 るさを持 つている。選 択確率表か ら判断す ると通路39の 壁 の 明 るさを持 つ方 には28%の 確率 で誘導 され、通路 55 の床 の明 るさを持 つ方 には、28%の 被験者が選択 してい る。つ ま り、壁 の明 るさと床 の 明 るさは等価 な誘 導効果 を持 ってお り、 どちらが強 いエ レメン トであるとい うことはない。 これ をグラフで表す と以下の図 -3.3.2.2と なる。 しか し、条件 が一致 して い ても、選択確率 に差がでる事例 もある。

N-17が その例 で あ るが 、通路 16と 通路 18は 等価条件 であ るにも関 わらず、選択率 は 31% と25%で 若干 の違 い を持 つている。 この差 は空間の配置 にあ る ものと考 え られる。避難時 の行動特性 には直進行動 が備わって お り、T時 路 の選択 とは条件が違 い必ず しも等 かな比 較 はで きない もの と考 え られる。


4

被験者視野映像 による考察 この図か ら、向光性 には奥行 き性があ り、分岐点 に隣接する通路以外の 明 るさの影響が挙 3.4。

げられる。 下図3.3.4 通路65か らNode48を 見 る も本来 は右方向 に開けた明るい空間が存在す るため、 当然右方向に向か うことが予測 されるが、実験結果 か ら考察す ると直進行動 をとる被験者 も同等 に多 いこ とが分 か る。 これはつ まり、空間 にお ける奥行 き性が明るさにより体現 された例で、最短距離 にあ る通 路 の条件 だけでは避難誘導率 を決定 で きないこ とが分 かる。

IT ま`

図 -3.3.4 通路 65か ら Node48を 見 る

図 -3.3.4 通 路 64か ら Node66 w p見 る


3.4.5 ア ンケー ト結果 に見 る向光性 以下 にア ンケー トの内容 を記す。 ・壁際 に非常 口があると分か りやす い。 ・壁や床 の明 るさが避 難 の 目安 となつた。 ・奥行 きのある空間にひかれる。 ・ 長 い直進路 で明 るい ところで曲が り続 けるとゴールに行 くような気がす る。 ・ 基本的 には明か りを目印 にしていた。 ・ 明 る くて広 い方 が好 き。 ・ 明 るい ところに導 かれてい くと、出口が見 つ かつた よ うな気 がす る。 ・ 明 るさやテクスチ ャの違 いはあ ま り認識 で きなか つた。 ・ 空間が広 い と明 るい方向へ逃げた くなる。 実験結 果 か らは、その誘 導効果 にお い て圧倒的なエ レメン トであ った向光性 であったが 、 ア ンケー トの結果 は以外 にも明 るさを認識 してい る被験者 は少ない結果 におわった。 ここで考 えられる可能性 は、 広 さとちが い明 るさは物理的な空間エ レメン トではないため 、 それ を認識 して歩行す ることは少 ない と判断で きる。 今後 の研究 としてこの 明 るさのパ ラメー タをさらに細 か い レベ ルで操作 し、本実験 で行 つ た壁 。床等 の属性 と加味 した上で、さらに光 の誘導特性 を考慮 してい くことで安全性 の高 い空間を提案で きると同時に、デザ イ ンされた光 を設定 してやることで、よ り意匠性 の強 い避難計画が可能になる と考察す る。


3.4.6 直進性 に関 して

直進性 に関す る実験 は、他 の行動特性 で用 いた解析方法 と若干違 う形式 で行 った。他実 験 ではNodeに 着 目 し、そ こでの被験者 の通路選択か ら、定量化 を行 って きたが、本実験 で はあ らか じめ任意の直進路 を 2本 定 め、脇道へ逸れず直進する被験者の歩行

(走 行)回 数

をもとに使用確率 を算 出 し、行動特性の定量化 を行 つた。直進路 の選定 に関 しては、空 間 条件 の顕著 な脇道 を持 つ長 い通路 を理想 として行 った。

対象 とした経路 は上 図の矢印 に示 した通 りである。 この経路 を番号 で数列化す ると 東西経路 (経 路 A):32→ 34→ 35→ 46→ 45→ 7→ 48→ 65→ 64 4・

(経 路 B):64→

65→ 48→ 47→ 45→ 46→ 35→ 34→ 32

南北経路 (経 路 C):64→ 63→ 61→ ω → 58→ 59→ 17 (経 路 D):17→

59→ 58→ 60→ 61→ 63→ 64

となる。 東西経路 を A経 路 とし、南北経路 を B経 路 とす る。

A経路 に含 まれる Nodeの 数は、35。

45。

48の 3つ で、B経 路 におけるNodeの 数 は 58。 61

の 2つ である。 また、A経 路 の西側 の突 き当た りにあ る経路 66に 関 しては、視界 の悪 い行 き止 ま りで

Node64か ら、通路 の断絶 が認識 で きるため、直進進路 の例 か ら除外 した。B経 路 にお ける


通路 18も 同様 の理 由で実験例 か らはず した。

3.4.7 実験結果

実験結果 は、表の通 りであ る。 これ をグラフ化す ると下 図のよ うになる。 東西方向 に走 る経路 Aが 往復 で 83回 であるのに対 して、南北 方向 に走 る経路 Bは 63回 と

A経 路 の方が使用頻度 が高 いことがわかる。 また、経路 Aが 38%、 経路 Bが 18%と 選択確率 には著 しい差異があ り、これに対 して経路 Aと 経路 Bは どち らも 30%前 後 と選択確率 はほぼ同率であ った。

表 -3.5.1 経路 A/B直 進確率 経路 A

経路 B

64-32 64-49 64-50 64-44 64-36

13 9 4 6 2

34 13

総 経路使用 回数

64-32 直進性確 率

32-64 32-36 32-44 32-50 32-49

0.382352941 38.23%

総経路使用回数

32-64 直進性確 率

9 9 7 5

19 49 9

0.183673469 18.36%

3.5。 2 経路 C/D直 進確率 表‐

経路 C

経路 D

64-17 64-67 64-62 64-57 総 経路使用回数

64-17 直進性確 率

13 24 3 3

43 13

0.302325581 30.23%

64 17-57

8

17-62 17-67

3

17…

総経路使用回数

17-64 直進性確率

2

24 8

0.333333333 33.33%


3.4.8 避難経路軌跡図に よる考察

経路 Aと 経路 Bの 選択確率 の差異性 お よび経路 Cと 経路 Dの 選択確率 の 同率性 によるそれ ぞれの考察 と経路 AIBと 経路 C/Dの 空間条件 による考察 を行 う。

1)経路 Aと 経路 Bの 選択確率 の差異 の考察 避難経路軌跡図のデー タベー スか ら見ると、この両経路 の差 は、エ リア49の 脇道 に拠 る もの と考 え られる。 エ リア 49は 、壁が明 るい条件 を持 ってお り、 これを証明す るために 「APL.680∞

Level

Ⅱ」を用 いて、Node48に おける解析 を行 う。この結果 は下図 4.3.2の 通 り

である。これによると、47→ 48と 進 んだ人 の選択 の内訳 は 49へ が 19人 、50へ が 5人 、65 へ が 9人 であ る。 これに対 し、65→ 48へ と進 んだ人の次 の選択 の内訳 は 49へ が 9人 、50 へ が 5人 、47へ が 6人 であ る。これによリエ リア48付 近 の人を誘導す る空 間構成 の特性が 顕在化す る。つ ま り、65側 か らの空 間構成 は良 くないが、47側 か らみた空 間構成 は誘導効 果 を保持す る空 間構成 だ と言明 で きる。

2)2次 元 に見 る経路 Aと 経路 Bの 選択確率 の差異の考察 2)経 路 AIBと 経路 C/Dの 選択確率 の差異 の考察 経路 A/Bと 経路 C/Dを 比べ ると経路 A/Bが Nodeを 3つ 保持 してい るのに対 して、経路 C/

Dは 2つ である。本来、この違 い は決定的な確率 の差 として現 れるはずであ るが、経路 A・ C・

Dの 値 はほぼ同一 とみな していい結果 となつている。ここで特質すべ きは、経路 Bの 誘

導率 の少 なさではない。経路 Bは む しろNodeの 数 か らい えば、当然 の数値 だ とい える。重 要なのは、経路 Aに おける高 い直進確率 である。 誘導効果 の高 いNode49で 導 かれず にい る空 間構成 は、空間の 開放 の仕方 にあ る。逆 の経路 を通 る場合、経路 49の 空間は非常 に視界が開けてい るが、逆 に経路 65か らは空 間 に閉鎖 性があるために、誘導効果 は低 くな っている。 この例 か ら、直進す るとい う行動特性 は、他 の行動特性 と複合化 されて顕在化す るもの と 考 え られる。


3.4.9 被験者視野映像 による考察

同条件 にお ける 3次 元 ムー ビー を用 い て考察 を行 う。 避難経路軌跡図 の考察か ら、同条件 における 3次 元 ムービーの考察 を行 う。まず、問題 と な ったエ リア48を 47と 65の 両視点 か らみる。両視点 か らの映像 は以下 の図 4.3.3に 示す。 この写真 か ら判断す ると47か らの視点 には、エ リア49の 明 るい壁が認識 で き、逆に65か らは暗い壁 しか見 えない上、空 間 に開放感 を感 じることがで きない。この ような理由か ら、 経路 A・ Bの 値 に差異が生 じた もの と考 えられる。

3.3.4 通路 65か らNode48 w p見 る 図‐

3.3.5 通路 47か ら Nodc48 w p見 る 図‐


3.5.0 ア ンケー ト結果 に見 る直進性 ア ンケー トの 中の コメン ト欄 か ら、直進性 に関す る項 目を抽出 した。結果 は以下 の通 りで ある。 ・壁際 に出て、位 置 を確認 した。 。なるべ く壁が別 れてい ないほ う、曲が り角が少ない方 に行 つた。 ・ 交差点 は嫌 い。 ・ 同 じ行 き止 ま りに何 回 も行 つて しまう。 ・長 い直進路 で明 るい ところで 曲が り続 けるとゴールに行 くような気 がする。 ・直進 して壁 にぶ つ かると、右方 向へ進 んでるような気 が した。 ・行 き止 まりに行 つて しま うと、気分的 に焦 つた。 ア ンケ ー トに書 かれた項 目の中 には、被験者 が直接的動機 として直進 をした例 は少 な く、 む しろ交差点な どの把握 の混乱 を避 け るためあるい は、避難 に際 して冷静 に対処す るため の契機 として直進行動 をとった もの と考 えられる。 ア ンケー トの内容 か らも分かる とお り、直進行動 を 目的 としてとる被験者 よ りも、空間 を 把握す る手段 として、行 き止 ま りあ るいは空間の突 き当た りに向か う被験者 の数 の方 が圧 倒的 に多 く、直進性 は空間を把握す るための一つの手段 として位 置づ け られる。 つ ま り、大規模 な商用施設 を設計 す る際の指針 として行 き止 まり空間の安全性 を確保す る ことが不可欠で あ ると考 えらる。


3.5。

1

追従性 に関 して

3.5.1.1実 験 結果

追従行動 に関す る本実験 では、この追従行 動 をい か に コン トロールす るかで は な く、空間 構 成条件 を与 えた時 に、避難 者 が どれ くらい の確率あ る い は頻度 で 、空 間性 を無 視 して避 難者 につ い て い くか を目的 と して い た。追従行動 は原則的 に予測不 能 な不確 定要素 で あ る。 よってそれ をパ ラメー タにす るの は難 しく、実験 として拠 り所 の ない もので あ る。しか し、 あ る分岐点 の 1シ ー ンにお い て 、例 えば右 に光 りがあ り、左 に空 間 の広が りがあ り、正面

には人が群がってい るとい うシチュエー シ ヨンが断片的 に抜 き出せれば、向光性、向開放 性及 び追従性 の特性 の中で どの特性 が誘 導 に影響 が強 い かを判断す ることが可能 になる。 本実験 では満足 な結果 は得 られな つかたが 、仮 に追従性 の影響 が最 も強 い とす るならば、 当然安全 な避難誘導 の必要性 が不可欠な要素 となつて くる。 追従実験 に関 しては、本実験 で用 い る避難 シ ミュレー タの特性 と追従 とい う行動特性 が合 致 した ことか ら、実験 の結果 を期待 していたが、ソフ トウエ アに大 きな問題があ ったため、 本実験 における追従行動 のサ ンプル数 は極 めて少数 となつて しまった。ソフ トウエ アの問 題 とは、本来追従 を起 こす はず の ダミーが滞留 を起 こ して しまうことで、被験者 に避難 の 誘導 はおろか 、進路 を妨害 し歩行 の弊��� になつて しま う点であ る。その問題点 の詳細 に関 しては、第 5章 3節 の避難 シ ミュ レー タの問題 点 で再度述べ る。 また、 ダミーが滞留 を引 き起 こす例 に関 して、以下 に述べ る。 今後 の研究 にお い ては、単位面積当た りの 人口密度 を高 めるため、対象地域 を小規模 に限 定 して実験 を行 い、そ こでネ ッ トワー クを用 い たすべ ての被験者 による避 難 を行 うことで、 不確定要素で あ る予測不可能な部分 と致命的 な欠陥であ つた滞留行動 は解決 されるはずで あ る。

3.5。

1.2 避難経路軌跡図 による考察

2次 元 マ ップ上で追従 を認識で きる行動 パ ター ンがないため、ここでは 2次 元 マ ップでの 考察 を省 くことにす る。


3.5.1.3 被験者視野映像 による考察

滞留行動 を起 こす ダミー を図 4.6.3に 示す。 3.5.1.4 ア ンケー ト結果 に見 る追従性

このように追従 を目的 として設定 したダミーが、シス テムの問題上滞留行動 を起 こ し、被 験者 の進路 を妨害す る例 も少 な くない。 こういつた実験へ の弊害 は、実験 デー タの狂 い を招 き、他 のデー タにも大 きな影響 を与 え ることか ら、十分 に危惧 しなければならない。 本実験 では特 に、VR空 間 にお い て条件 を多 く設定 していたが 、実験 の複雑化 は、研究 の弊 害 になる可能性 もあるため、設 定 条件 に関 しては十分 に考慮 しな くてはな らない。


3.5。

1.5 追従行動 に関す るア ンケ ー ト結果 を以下 に記載す る。

。人が い ると邪魔 だつた。 。人の動 きを気 に して入 られなか った。 。人の動 きはあ ま り気 にならなか った。 。人間が邪魔でたまについていって も見失 うことが 多 かった。 ・実際 は もっとヒステ リックな人が まわ りに う じゃ うじゃいるはず だから、こん なにスムー ズ には行 かない気がす る。そうい う人が まわ りにい る とよ リリアリテイーがある気 がす る。 。人について行 くべ きか どうか迷 つた。人が どうい う人なのかはっ きりしない 。 ・ 初め の 1回 のみ、 ひとについ ていった。 。人が立 っていると体当た りした くなる。 ・人間の動 きに意味 はあ つたのか が疑間であ る。 。人間が邪魔。他の人 間が避難 してるよ うには見 えない。 ・多分実際 は人間の流れを指標 にす るよ うな気がす る。 ア ンケ ー ト結果 をみ ると被験者 は明 らかにダミー を避 難 にお ける弊害 と考 えてお り、本実 験 にお いては誘導 を導 く行動特性 になってるとは考 えづ らい。


3.5。

1.6 追従性 に関す る考察

今回の実験 では、システムの問題上円滑 な追従行動 の誘導がで きなか った。しか し、ア ン 「初 めは人 につい ていった」とい う例 も幾つ か存在す る。特 に均 ケー トの意見 のなかには、 質空間 を対象 として行 つた実験 Bは 空間の行動性 を導 く要素が ないこ とか ら、ダミー と呼 んでいる他 の避難者が唯 一の手 がか りで あ る。 実際、建築空間 にお け る火災例 では、空間に不慣 れな人達は誘導す る人 間 に従 う。しか し、 一歩 この誘導 を間違 えれば被 害 は、 一気 に増加す る。 本実験 では、 この追従行動 を コン トロー ルするか ではな く、空間構成条件 を与 えた時 に、 避難者が どれ くらいの確率あ るいは頻度 で、空間性 を無視 して避難者 についてい くかを目 的 と してい た。追従行動 は原則的 に予測不能な不確定要素 で ある。よってそれをパ ラメー タにす るのは難 しく、実験 として拠 り所 の ない ものである。 しか し、ある分岐点 の 1シ ー ンにお い て、例 えば右 に光 りがあ り、左 に空 間の広が りがあ り、正面 には人が群がってい るとい うシチ ユエーシ ヨンが断片的 に抜 き出せれば、向光性、向開放性 及 び追従性 の特性 の中 で どの特性 が誘導 に影響が強 いか を判断する ことが可能になる。本実験 では満足 な結 果 は得 られなっかたが 、仮 に追従性 の影響 が最 も強 い とするな らば、当然安全 な避難誘 導 の必要性が不可欠な要素 となつて くる。 今後 の研究 にお い ては、単位面積当 た りの人口密度 を高 めるため、対象地域 を小規模 に限 定 して実験 を行 い、そ こでネ ッ トワー クを用 いたすべ ての被験者 による避難 を行 うことで、 不確定要素である予測不可能な部分 と致命的な欠陥であ つた滞留行動 は解決 されるはずで ある。


5.1 問題点 の検証 今 回の実験 では、Nodeと 通路 をナ ンバ リング し、被験者 の位置 を把握 を可能 に した。し か し、この認識 は避難者 の行動 とそ の視野 を任意方向で一本 の直線 として捉 えた場合 で あ る。火災時 におい ては煙や心理影響 か ら、視界 は限定 される との考 え もあるが、その際視 点 をどこに定 めるかは人それぞれである。また、アプ ローチの仕方 で も配る視線の状況 は 変 わって くる。右 か らアプローチす るか左か らアプ ローチかで見 える範囲 も経路選択 も変 わって くる。当然、人 と状況次第 で視界 に差異が生 じ、空間認知 にギャップが生 じるこ と になる。 この ことは、本実験 において も十分 に考慮 の対象 となる。 図 -5。 1∼ 図 -5.4に 、Node48付 近 での 2次 元 マ ップ上での視界 の例 と 3次 元 の被験者操作 画面 の例 を示す。

図 -5.1 視点 A被 験者画像

図 5.4 視点 B被 験者視点画像

5。 2 図‐ 視点 B被 験者視界領域

図 -5.1 視点 A被 験者視界領域 ‐ 56-


図か ら判 断できる通 り、被験者 の視線方向で、視界内 にお さまる空 間要素 は変化 し、避 難 行動 に大 きな影響 を与 える可能性 は非常 に高 い。 これ を立証す るため に、実験 Aの 行動軌跡 デー タか ら、被験者がエ リアナ ンバ ー 47→ 48 の次 に進 む進路、つ ま り、49・

50・

65の どの通路 を選 んだかを人数別 に分 けてみた。 この

結果 は、以下の表 5.1の 通 りである。

出発点

到着点

47

4〔

47

選択率

回数 つ0

4E

49 E0

47

6[

0.52631579 0。 14035088 0.33333333

52.639 14.049

33.339

5.l Node48に おける経路選択確率 表‐

この結果 を被験者 の実験 サ ンプル と照合す ると、エ リア47に 入 つた被験者 は視点 Bを を もつ例 が多 く、視点 B上 の視界 か らはエ リア49の 明 るさが圧倒的 であ ることか らエ リア49 に進む例が多 いこ とがわかった。また、これはNode48に 入 る 1つ 前 の Node35に 通路 36か ら入 る例が多いこ と も原因の一つで ある。つ ま り、分岐点 を左 に折れた被験者 の視界 には、 当然通路 49の 明 るさが先 に目に入 りこれに誘導 されて、経路 49を 選択す るとい う流 れで ある。これによって、経路選択 にアプ ローチ方向 と視線方向 とい う条件が大 きく影響 して い るのがわかるはず で あ る。

‐ 57-


この ように、通路が一 定以上の幅 を持 つている場合、その通路 自体 の空間の もつ選択性 が多様化 して くる。今後 の実験 では、こ ういつたケース もPEKま え、被験者 の位置を よ り正 確 に把握 した上で、 1つ の通路 に関 して もより細分化 したエ リア区画 を行 い、3次 元的 に 解析 を行 うことが望 ま しい と考 え られる。

5.2 問題点 本実験 では、空間構成要素 の避難行動特性へ の影響 を定量化す ることに成功 した。しか し、今回扱 った空間構成要素は、広 さ、壁の明るさ、床 の 明 るさ及 びその複合 に関 した も のに限定 されてい て、多様 な空間構成 を持つ建築空間では十分 とは言 えない。特 に現代 に おける複合化 の進む大規模建築にお いては、 空間構成要素 が混乱 してい る例 も少な くない。 こ ういつた建築施設内 で実際 に災害 が起 きた場合、広 さと明るさの 2つ の構成要素だけで 円滑 な避難が成 される もの とは考 えづ らい。 ホテルニュー ジャバ ンの火災は、ス プリンクラー などの設備機器 の故障 による被害の増 大が報 じられてい るが、一方 で経路 が 120度 で交差す る避難動線計画 を問題 視する傾向 も 否 めない。 今後、こ ういつた過去 の事例 を加 味 した上で、本研究 にお い て確立 した解析方法を用 い 、 多様 な空間構成 をもつ現代建築 か らも空 間事例 を抽出 し、より深遠な避難行動特性 の検証 及 び誘導効果 の高 い空間の提案 に努 めてい くつ もりで ある。


5。

3

今後 の展望

本実験 では、空間構成要素の避難行動特性 へ の影響 を定量化す ることに成功 した。しか し、 今回扱 った空間構成要素 は、広 さ、壁の 明 るさ、床 の明 るさ及 びその複合 に関 したものに 限定 されていて、多様 な空間構成 を持 つ建築空間では十分 とは言えない。特 に現代 にお け る複合化 の進む大規模建築 にお いては、空 間構成要素が混乱 してい る例 も少 な くない。こ ういつた建築施設内 で実際 に災害が起 きた場合、広 さと明るさの 2つ の構成要素だけで 円 滑 な避難が成 される もの とは考 えづ らい。 ホテルニ ュージャパ ンの火災は、ス プ リンクラーなどの設備機器 の故障 による被害 の増大 が報 じられてい るが 、一方 で経路 が 120度 で交差す る遊難動線計画 を問題 視す る傾向 も否 めない。 今後、 こ ういった過去 の事例 を加味 した上 で、本研究 にお いて確立 した解析方法 を用 い 、 多様 な空 間構成 を もつ現代建築 か らも空 間事例 を抽出 し、よ り深 遠な避 難行動特性 の検証 及 び誘導効果 の高 い空間の提案 に努 めてい くつ もりである。

‐ 59‐


本実験 の対象空 間 となる高 島屋 タイムズス クエ ア もこの 直角 2等 分線法 によって 区画 され て い る。 以下 にその 区画 図 を示す。

囲 日 ■ 避難軌跡 の考察 以上が、高島屋 タイムズス クエ アにおける避難区画 と被験者 の軌跡 であ る。選択 した出口 のば らつ きは、随所 に見 られるが、その 中で も特 に、通路 57か ら出発 した 7人 が 5番 の 出口に向か つている。通路 57の ひとの本来 の避難回 は 6番 であ り、そ こへ 到達 した人は わず か 3人 であ る。 この原因を検証す る。 まず、通路 57番 か ら 5番 の 出口 に向 かった 7人 であるが、彼 らの とった行動 は、 54番 のNodeで 光 に導 かれ右 に曲が り、その まま向開放性 によつて直進行動 をとった もの と思 わ れる。 この よ うに避難区画が明確 であ り、出口 に近 い空間で もその空 間構成要素 によつて、不確 定 な出口に向か う可能性 を十分 持 つているもの と考 えられる。


4.4 避難区画 の検証

4.4。

1

従来 の遊難区画

(1)建 築計算 の役割 建築計算 とは、あ る階 を出火階 とみ な し、その 階 にいた人々の全員が階段室内なで避難す る状 況 を予測 し、これによつて建築物 の安全性 を検討評価す るものである。個 々では標準 的な避難行動 の予測方法 と、その結果 に対す る許容基準 を示 してい る。

(2)避 難計算 の手順 避難計算 は以下 の手順 で行 う。

! 各階 ごとに避難対象人数 を求 め、 避難計算対象階 を選定す る。

"

避難計算 の対象 となつた階 について次 の評価 を行 う。

a)居 室避難の計画 各居室 について、そ こが 出火点 となつた場合の避難時間 を求め、 許容

時間 と比較評価す る。

b)階 避難 の評価

その階の一 つ の居室 を出火点 とし、階全体 の避難者 の流れを設定

し、避難時間 と避難経路 上の滞留人数 を求 める。算出す る避 難時間 には「階避難時間」 と 「廊下避難時間」とが あ り、それぞれ許容時間 と比較す る。また、滞留人数 について も定 め られた密度 に応 じて滞留 のための面積が確保 されてい るかを確認す る。

(3)居 室避難時間の計算 と評価 その階のすべ ての居室 について、そ こが 出火点 となつた場合の避難時間 を求 め 、許容時間 と比較検討す る。 居室避難 の評価表 の例 を以下に示す。 以下 に居室避難時間 Tl(sec)の 計算 を示す。 Tl=max(111,t12) tl l=P/1.5Σ

W

t12=Lx+y/ ここで 、 tH

:P人 が 出口を通過す るの に要す る時間 t12 :避 難 人数 P :避 難幅員 (m) Lx+y:室 内歩行距離 υ :速 度 (mぉ cc)

歩行速度 υは次 の分類 に従 つて定 め る。

1.3mお ec・ ・・・・ 事務所 、学校 な ど 1.Omお ec・ ・・・・百貨店、ホテル、集会室などの不特定多数の用途部分


0.5mお ∝・・・・・密度 の高 い (1.0人 ノ1以 上)用 途部分 避難時間の計算 は以上の手順 に従 つて行 われる。

4.4.2 複数 の出口へ の避難者 の 配分

避難計算 をする上で避難者 を どの ように配分す るか を選定す る必要があ る。 建築計画 における遊難者の複数 出口へ の配分 には 2つ の方法がある。 !按 分法

"直 角二 等分線法

以下 にその 内容 を示す。 !按 分法

これは出口幅 に応 じた数の避難者が避難口を利用す ると仮定 した場合の、出口幅による分 配法 であ る。これは、避難者が当初 は最寄 りの 出口に向か う と して も、そ こが混雑 してい る場合 には空 い た出口に迂回す ると仮定 した ものである。この よ うにす ると結果的 にはそ の居室 のすべ ての出口か らの避 難が 同時 に終了す ることになるので、各出口へ の人数配分 を、 居室全体 の避難対象人数 を流動係数 ×出口幅 の合計 で割 るだけで扉 の通過時間 tlを 求 めることがで きる。ただ し、 この按分法 は迂回で きる出口が避難 者 によ く見 え、かつ容易 に迂 回で きる場合 に適用すべ きである。 "直 角二等分線法

これは、各出日間の直角 2等 分線 によるゾーニ ングを行 い、これ に基づい て室内歩行距離

Lx+yを 求 める ものである。また、は じめか らこの直角 2等 分線 によるゾーニ ングを行 い、 各 ゾー ンの面積 に応 じた人 数 を求 める方法 もある。 これは全員が避難行動 の仮定条件& (最 寄 りの 出口を利用す る)の み に従 つて行動す る とした場合 の配分方法 で あ る、 各 ゾー ン

の面積 を計算す る手続 きが必要 となる。このゾーニ ングを行 つた結果、各 ゾ ー ンの面積 の 差 力Ⅵヽさい方 が非常 口に均等 に配置 されてい ることになるので 、避難計画的 には良好 とさ れる。 特 に大規模 な百貨店のように在館者が多 い居室 では、出口を均等 に配置 しておかない と居 室避難が不可 となることが あ るので、平面計画 の段階か らの考慮 が必要であ る。このため 大規模商業施設では直角 2等 分線 によるゾーニ ングが推奨 される。



避難シミュレータを用いた分岐点行動特性に関する研究