ペアレンティングキャンプ報告書

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こども のカタチ

ペアレンティング キャンプ 報告書 2 0 14 . 9 / 26(金)∼ 28(日) 慈 慈 の 邸・ブラウンズフィールド 千 葉 県 いすみ 市 岬 町 桑 田 1815-1 ■ 参加者事前オリエンテーション 9 / 14(日)13 : 0 0 - 15 : 00・森 のテラス 東京都調布市若葉町1- 32 -13 ● キャンプ 参加者:大人 8 名 子ども14名 ●スタッフ:7 名 ● 助成:公益財団法人 キリン福祉財団 ● 主催:こどものカタチ


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9 / 26(金)晴 れ

日目

暑さは遠のき、秋の気配すらただよう、9月の房総 。やわらかな風が吹くなか、ペア レンティング・キャンプは幕を開けました。集合時間は午後 3 時。一人も欠けること なく、この場に集うことができました。

まずは、3日間の共同生活の「ルール」を確認するオリエンテーションから。 「 な に か 不 都 合 が 起 き て か ら 子 を 注 意 す る の で は なく、ま ず 守 るべきことを大人 と子どもの間で共有しておくことが大切」と、オリエンテーションの重要性を指摘し てくださったのは、今回こどもプログラムをご担当くださった国 際 モンテッソーリ 教 師・深津高子さん(以下高子さん)でした。 たとえば、 ・建物内は「 歩きます」( 走らない、と否定  形で伝えず守ることを端的に )

・とど め 石( 写 真 )の 置 い て あ る 場 所 の  内 側で遊ぶ    など、具体的に、分かりやすく守るべ

きことを示しながら、ここで 暮らす3 日間の約束を確認していきます。   また、 「旅という非日常は、子どもに とってときに『 不 安 』をもたらすもの。 ならば最初に、気 の 済 む ま で 探 索をし よう!」と、参 加 者 全 員で施 設の見 取り 図を手に、建物 の 内 外をくまなく見てま

わりました。  子 ど も た ち はト イ レ の 一 つ ひ と つ 、 お風 呂のなかまでのぞいていきます。

1.右下にある白いものが、石に布を巻き付けて作った 「とどめ石」。意外なほど子どもたちはこの石の外に 出ることがありません。 2. まだはにかんだ笑顔の子どもたち、子連れの長旅を 経てほっとひと息の大人たち。慈慈の邸という場に 少しずつ、自分なりの心地良さを見つけていきます。

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さて今回、私たちは 事 前に、モンテッソーリ教育のメ ソッドを生かしたいくつかの小さな「 仕 掛け」をほどこ しておきました。  一つは、すべての洗 面 台 近くに踏み台を置くこと。 こうしておくだけで、踏み台に立てる年 齢の子どもは 大人の助けを借りなくても自分で手を洗い、歯を磨く ことができます。 「 一人でできるように手伝う」と言わ れる、モンテッソーリ的・場の工夫です。  もうひとつは 、参加者全員に 、事 前に15センチ程度 の小さなふきんを数枚 、用意していただいたこと。この ふきんに付けるループの色を赤系と緑系に分け 、赤い ものは床を拭き、緑のものは机を拭くものとルール を決めたうえで、キッチンの隅にまとめた、バケツと ともに 吊るして設置しておきました。

子どもの後ろ、窓ガラスに見えるの

これにより、子 が 飲 み 物をこぼしても、大人に頼る

がふきんのセット。

ことなく、自 分 で ど う 対 処 す れ ば よ い か が すぐ に 分 か り、それは自 立につながります。サイズも子が 使いや す いよう小さめに作ってあ るため、拭きやすく、絞りやすい。こうした「自分でできる」環 境 が 増えていくこと が、子どもの自信につながり、さらなる自己成長を促していくと、高子さんは話します。

慈 慈 の 邸 を 一 通り確 認したあとは、みんなで歩いて ブラウンズフィールドへ 。2 日 目からはじまるこどもプログラムの 中 心 活 動 場 所です。   こ こ では、親 子 で 行う「竹の切り出し」の 仕 事 が 待っていました。翌 日の 朝 食に、 細い竹の先にパン生地を巻き付けて焼くパン=「まきまきパン」をいただくための 準 備です。この 朝 食メニューは、慈 慈 の 邸をプロデュースされた 料 理 研 究 家・中 島デコ さん(以下デコさん)からの、すてきなご提案でした。  夕暮 れ 近づくなか、大 人も子どもも力を合わせて共同作業―。と、思いきや、誘い あって虫取りに駆けまわる子、ヤギとたわむれる子も。いずれにしても 、手と身体を 動かすことで、言葉を重ねるよりも早く皆の気持ちがほどけていったように感じます。

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ヒバの香る大きなお風呂に順番に入り(お風呂場の先客にカエルがいてびっく り!)、慈 慈 の 邸ではじめての食 事。デコさんを中心としたスタッフのみなさんお 手 製の、おいしいマクロビごはんです。  かわいい前菜に玄米ナゲット、地 元 野 菜の炒めものなどなどがずらり。さわやか なお酢のフルーツポンチも子どもたちに大 人 気!

そして夜、この日 最 後のイベントは 、高 子さんからのご 提 案で「ブックパッカー」を 行いました。  大 人も子どもも、あらかじめ 自 宅から好きな本を何冊か持参し、それがどんな内 容 の本なのか、なぜその本が好きなのか、思い思いに紹介していく、というものです。 「どういう本を持ってくるかはもちろん、それをどんなふうに紹 介するかにも、その人 の人となりが表れて面白いのよ」との 高 子 さんの言 葉どおり、これを糸 口に会 話は さらに広がりと深まりをみせていきました。  事 前に 練 習をしてきた子が、緊 張のおももちで 絵 本 の 発 表を終えたときは、会 場 全 体から大きな拍 手が!   あたたかいお 茶 を飲みながら、ゆっくりと夜はふけていきました。

そうそう、このとき子ども たちには同時に、翌日のパン のための仕込みをお願いし ま し た 。デ コ さ ん 指 導 の も と、子どもたちがこねた酒粕 酵 母 の パ ン 生 地 。これがど うなるかは、明日の 朝 の お 楽しみです。

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日目

9 / 27(土)曇りの ち 晴 れ

いよいよ親 子ともに本格的なプログラムのスタートです。  その前に、皆で朝食の準 備をします。 「自 分 たちがいただく食 事を作ること、配 膳することに、子どもができるかぎり関われ るように」。  これは、こどもプログラムにおける、大きな狙いのひとつでした。  前日に仕 込んでおいたパン生 地は、しっとりふっくら。これを子どもたちが一つずつ 小分けに丸めて、ブラウンズフィールド に運 びます。  運 ん だ 生 地を、昨日切りだした竹に 巻き付けたら、焚き火に竹の先をかざし て準 備は万 端 。 「さあ、やってみて! 大人 も子どもも、自 分のものは自 分でね。」 と 、デ コ さ ん の 掛 け 声 で パ ン 焼 き が スタートしました。焚き火を囲んで、みん

な真剣 な表 情です。

まきまきパンには 、朝からたくさん のことを教えられました。  お腹はすくけれど、焦ってパンを火 に近づけすぎると焦げて食べられなく なってしまうこと。欲 張って大きな 生 地にすると焼き上がりが遅くなり、 かえってじらされてしまうこと。大人 の力できっちり巻き付けるよりも、子 どもの手でふんわりと巻いた パ ン の ほうが 、ふっくらとおいしく焼 きあが ることもあること。そしてやっぱり、外 でいただくごはんはとびきりおいしい こと!

酒粕酵 母で起こしたパンは、ほんのり酸 味があっておいしい。 デコさん特製のソースにつけていただきます。

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朝食の後は、親子 分かれてのプログラムがスタート。  高 子さん、そしてアシスタントの古 賀理恵さんが、まず手 遊 び や 絵 本で子どもたち の 意 識をまとめ、ほとんどの子がすんなりと親から離れて遊 び 始 めることができま した。  その後 、子どもたちは田んぼへ。ここで、ブラウンズフィールドのスタッフである “だいちゃん”からお米の話を聞いたあと、この日の夕食の食 材となる野 菜たちを畑で 収 穫しました。  サツマイモに数 種 類のなす、それからカラーピーマンも。収 穫かごは、みるみるいっ ぱいになっていきます。  お昼を食べたあとは、了 解 を 得 て、刈り取られた稲わらを使った豪 快な家づくりへ と遊びが展 開。そこにヤギがやってきて、 「家」は「エサ」に早 変わり! ヤギがエサに 満 足したら、今度は残った稲わらをトラックに 積 み 込 む「お 仕 事 」に!  千 葉の里 山、その豊かな自 然 環 境のなかで、まるで 絵 本のページをめくるように ダイナミックでときに予測不能な遊 び が 展 開していきました。

「家」の前に、いつの間にか並べられた靴。

そのころ大 人たちは、慈 慈 の 邸 の 広 間 で 車 座になり、ゆるやかにプログラムをス タートさせていました。  今 回のペアレンティングキャンプにおける、大 人プログラムの大きなテーマは、 「よりよい親子のかかわり方を、理論と対 話のなかで探っていくこと 」。  その導 入として午 前 中は、プログラムのベースとなる理 論として採 用したCSP 「 子へのメッセージの伝え方( 環 境づ (コモンセンスペアレンティング)※のなかから、 くり)」 「予防的教育法」について、簡 単なロールプレイも交えながら学びました。

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そ の 後 、 「どのようなときに親 子のコミュニケーションについて困 難を感じるか」 について、それぞれが自らのこれまでの経 験と照らし合わせながら対 話を深めて いきます。  親として子に描く理想、大切にしたいこと、伝えたいこと、伝わらないこと。  泣いたり、笑ったり、すねたり、さまざまな感 情の渦のなかから絶え間なく投げか けられる子からのメッセージ。   判 断を迫られる緊 張 の 場 面 で、親と して人として私たちはどうすれば…?  ともすると重く煮 詰まりがちで、また 意見が分かれるところでもあるテーマに もかかわらず、全 員 が 感 情 的になること なくアサーティブな場 が 育まれたのは、 参 加 者おひとりおひとりの 意 識はもち ろんのこと、慈 慈 の 邸という場の力も 大きかったように思います。  また、たんに「 困りごと」を解 決しようとするだけでなく、その「 困りごと」は本当に 「 困るべきこと」なのか、そうでないとすると真の「 困りごと」の 源 流はどこになるの か、という、翌 日のアンガーマネージメントにもつながるような 議 論がしぜんに展 開さ れたのも、興味深いことでした。   詳 細には 触れることは避けますが、たとえば 何 人 か の 参 加 者 が 挙 げていた「 食 事 を食べさせたいのに食べない」という困りごと。日 常ではこれを「どうしたら食べるよ うになるか」という解決策を探る方向性のみで考えてしまいがちですが、ここでは 「ひょっとしたらその日、体 調 が 悪いというサインかもしれない」、 「必 要 な 分 の 栄 養 素 は 取ることができると信じてあげることも大 切なのかもしれない」、 「自分にもそう いう時 期があった( 今 は 食 べ ることが大好き!)」など、誰からともなく各 自がさまざま な見 方・捉 え方から問 題をみるということを行っていきました。  これにより、いくつかの「 困りごと」が、そのまま霧 散していくような、昇 華していく ような瞬 間が、場に訪れました。それはとても、心地 の良 い経験でした。

お 昼 をはさみ、午 後から行った1 対 1 のロールプレイで、参 加 者はさらに深く自らを 省みるかたちで「子どもの 気 持ち」へと立ち返っていきます。子どもには子どもの、 それぞれの立 場 や 事 情、そこからくるウィークポイントがあること。長 子のプレッ シャー、末子の疎外感、中間子の孤 独 、 などなど。

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そうして、たんに親としての 経 験だけではなく、自 分 が 子どもだったころの感 情や 経 験 に も 照らし合わせていくことで、余 分 な 怒りがそぎ 落とされていくようだったの が 不 思議です。  親が子に怒るべきこと(すなわち私たちが 困るべきこと)は、じつはそう多くないのか もしれない。大 切なのは伝え方 以 前に、 「 子に何を伝えたいか」を親のなかに持つこと なのかもしれない―。そんな声に、皆が深く頷くのでした。

日は傾き、いつしかキッ チンからは子どもたちが作 るごはんの良い匂いが。夕 飯にはカリッと揚がった 「 お 麩 か つ 丼 」と 豆 乳 シ チュー、そしてさつまいも と栗 の 茶 巾をいただきな がら、二日目の夜も穏 やか にすぎていきます。   夕 食を終え、二日目の夜 は 大 人だけがダイニングに集まって、映 画を紹 介し合う 「シネマパッカー」を 開 催 。高 子さん、理恵さんも交えて、おしゃべりは 深 夜 まで 続き ました。

3.夕食づくりの様子。調理道具は あえて全員分用意しないのが、 モンテッソーリの考え方。 料理 という仕 事 を 通 し て「 順 番 に 使う」「譲り合って使う」ことを 学びます。 夕食の時間、高子さんが私たち に「いいよ、子どもたち。ひとかた まりの 親 戚 みたいになってる!」 と話してくださったことが、とて

も印象的でした。

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日目

9 / 28(日)晴れときどき曇り

こ の 日 の 朝 食は 、おくどさんで炊いた 玄 米 の お 粥 。自 家 製 の 梅 干しとともに、 いくらでもおなかに収まっていきます。   最 終 日のこどもプログラムは、このお くど さ ん を 使 っ た ご は ん 炊 き か ら ス タート。 「 これを楽しみにしていた!」と いう子もいるほど、みんな興 味 津 々。お くどさんを扱うデコさんの 所 作の一つ ひとつに、じっと見入っていました。ごは んが炊けたら、このキャンプでの最 後 の 仕 事、おにぎりづくりです。

大 人 の 最 終 日 プ ロ グ ラ ム は「 ア ン ガーマネージメント」を学ぶところから。   一 般 的に、二 次 感 情 であると言われる怒り。その「もと」となっている感 情=一次 感 情を探るワークや、怒りを反らす方 法について座 学を行ったあと、怒りをテーマに 対 話を行いました。  ここで 改めて、 「 困りごと」 「 怒りを覚えること」の 源 流に各自がアプローチし、 「期 待」 「寂しさ」 「虚しさ」などのキーワードが出るとともに、 「 書き出してみると、怒るよ うなことではなかった」 「 怒りの原 因はむしろ、自 分に余 裕がないという一 点に尽きる のかもしれない( 現にこのキャンプに来てから怒ることがあまりない )」というような 意 見も。これに対しファシリテーターの 橋 本からは「アンガーマネージメントで怒りの 本 質と向き合った 結 果 、親 子 関 係 の 改 善よりも時 間 的 余 裕を持つことが必 須との結 論に達し、働く時間を短くしたという人もいます」との 実例が語られました。

昼 食のおにぎりをいただいたあと、子どもたちが 散 歩に出たあとは、大 人たちも外に 出て、プログラムの最終段階、各自のまとめへ。   「関わり方、伝 え 方 の 多 様な引き出しを持つことが、親としての成 熟につながるのかも しれない」 「がっぷりと正論で向き合うだけでなく、ときに受け流すことで 救 われる場 面もある」

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「自らの矜持は持ちながら、柔軟でありたい」 「だからこそ、いろんな人とこうして『 具 体 的 問 題』についてだけでない、広 い 視 野 で 親 子を見つめなおす会話の時間 をたびたび持っていけたら」―  そう話すお一人おひとりの表 情はとても穏やかで、すっきりと明るい笑 顔に満ちて いました。

こうして、房総での3日間は穏やかに幕を閉じました。  大きなケガも病気もなく、全員が 無 事 帰路につきました。  私たち主 催にとってははじめての経 験で、不 慣れなところも多々ありましたが、それ はすべて、参加者のみなさんが補ってくれました。  その結 果でしょう、大人も、子どもも皆 等しく「 その人にしかできない役 割を発 揮 する場 」が、今 回のキャンプにはありました。誰に決められたわけでもなく、そこに 集っているだけなのに、全 員が欠かせない存 在となっている。それはとても満ち足り た、幸 福な時 間の流れでした。  このような場をもたらしてくれた参 加 者 の 皆 様 、子どもプログラムをご 担 当くだ さった深 津 高 子さん、古 賀 理 恵さん、慈 慈 の 邸 の 中 島デコさん、スタッフの皆 様に、 改めて御 礼を申し上げます。

こどものカタチ スタッフ一同

● 開催 概 要 … 参加者事前オリエンテーション / 実施日:9月14日10 : 00-16 : 00 / 会場:森のテラス(東京都調布市若葉町1-32-13) ペアレンティング・キャンプ / 実施日:9月26日(金)∼9月28日(日)/ 会場:慈慈の邸・ブラウンズフィールド(千葉県いすみ市岬町桑田 1815-1)/ 参加者:大人 8 名 子ども14 名 / スタッフ:7 名 / 助成:公益財団法人 キリン福祉財団 ● スタッフ構成 … 大人プログラム担当:橋本笑穂 / こどもプログラム担当:深津高子・古賀理恵・玉木信博 / 記録:玉木美企子 / 撮影: 山下舞 / 企画:こどものカタチ ● 報告書 … 構成・文:玉木美企子 / デザイン:新藤敦子 / 撮影:山下舞

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1日目

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2日目

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3日目

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こどものカタチ ペアレンティング・キャンプアンケート n=6

大人プログラムの内容はいかがでしたか?

83.33%

とても満足できた

満足できた

16.67%

ふつう

0.00%

もの足りなかった

0.00%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

Q1の理由をお聞かせください。

● ちょうどよい人数で、体験談も交えながら、和気あいあいと学べたのがよかったです。 ● 親子別々のプログラムで、それぞれが良質のものだったこと。また、参加者の個性を大切にしたゆるや かな進行と雰囲気作りや慈慈の家の場の力などなど、総合的に充実した時間が親子とも過ごせました。 ● お天気と場所、一緒に集った仲間が皆、ステキな方々だったので ● なんとなくはわかっていたことでも、改めてルール的におしえられると、気持ちが楽になるし、はっと した。橋本さんのゆるやかなファシリテートもよかった。実際に背中あわせで大人同士話してみて、 こどもに聞こえてないのにひとりでしゃべっていることがよくわかった、笑 ● CSP、アンガーマネジメント共に初めて聞く言葉でしたが、一つ一つが理に適った内容で、講師の橋本 さんのお話も具体例に沿った説明だったので非常に分かり易いものでした。参加するまでは、もっと怖 い人の集り&宗教的な内容なのかな?と心配でした(笑) ● 親プログラム子供プログラムの充実ぶりに加え、宿のお食事が玄米菜食の我が家に願ったり叶ったり だったから。

大人プログラムの内容で、特に興味をひかれたもの、 印象に残ったものを教えてください。

● アンガーマネジメントの怒りの仕組みについて、子育てだけでなく日常生活すべてにおいての捉え方を 変えられるきっかけとなりました。 ● 予防的教育法もアンガーマネージメントも知れてよかった。日々子どもに接する時に余裕が生まれた ような気がします。夜のブックパッカーもシネマパッカーも楽しかったです。 ● ブックトークが面白かったです

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● 最近おこったことを書き出してみて、こどもはたいして悪いことしてないし、たいしたことないことで おこってた、ということに気づいた。ほんとに、自分の都合でイライラしていた。 ● ロールプレイングを取り入れた事が印象的でした。自分たちでシチュエーションを選び、会話の内容や 子供の気持ちなどを具体的に予測し行動してみることによって、今までの子供との関わり方がいかに 大人目線であったかが明白になりました。また、衝動的な言動を避ける為のテクニックとして タイムア ウトという方法に非常に興味があり今後子供と話し合った上で取り入れていきたいと思っています。 ● アンガーコントロール

こどもプログラムの内容で、特に興味をひかれたもの、 印象に残ったものを教えてください。

● 畑から野菜を収穫し包丁で切って火で調理するという、基本的なことだけど貴重な体験をさせていただ きました。 ● 特に食育に関することは充実していたと思います。お米を作っている人から話を聞き、自分たちで炊い ておにぎりを作る。パンをこね、発 酵を知り、直火で焼く。野菜を収穫して、シチューを作る。食べ物に 関して食材を作る人、料理を作る人の顔を思い浮かべることで感謝の気持ちが生まれてくるのだと思い ました。 ● たかこさんとの自然体験保育(?!)です ● パンをたき火で焼いたのは、とてもいい経験だった。お米を炊くのを楽しみにしていたけど、当日は不 参加。無念・ ・・でも、おうちでお手伝いしてくれることが増えました。エプロンも即席でつくったけど、 愛用しています。 ● すべて。2泊3日間、 子供が生き生きとしていた事がすべてのプログラムの成功を物語っていると思います。 子供本人は、稲のお話がとても印象的だったようです。 ● 自然に学ぶことすべて

こどもプログラム全体について、ご意見をお聞かせください。

● 高子さんをはじめスタッフの方々が子どもたち一人一人をすごくよく見てくださり、その中で子ども たちはのびのびと自然を楽しめたのではないかと思います。 ● モンテッソーリにあこがれや関心があるものの、なかなか子どもたちに触れさせる機会がなかったの で、二日間高子先生とりえさんに見守られ、どっぷり自然に触れ合いながら新しいお友達と過ごせた ことは娘たちにもかけがえない体験になったはず。贅沢な時間を過ごさせていただきました。 ● 子ども達ひとりひとり個性を尊重されて、安心して過ごしているのがよくわかりました。初めて会った 人たちなのに、どこかで一緒にいたんじゃないか、と思うくらいいい雰囲気になっていたのが印象的で した ● こどもプログラムは、先生たちにお任せタイムだったので、振り返りをするスライドショー的な時間 が夜にもてたらすてきだったかも。と思った。プロから見たこどもたちの様子やこれからにつなげる 何か?を直接聞ければよかったな。

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● 1日を通して、先生方や慈慈のスタッフ、ブラウンズフィールドのスタッフの方が、子供にベッタリで はなく子供の自主性に任せ黒子に徹して下さって、子供を信用する姿勢が今後子育てをしていく上での参 考になりました。 ● 子供がのびのびと過ごした結果について、高子先生始め複数の方からお褒め頂き、嬉しく思いました。 本人曰く、体が自然に動いたとのことでしたが、高子さんの温かい眼差しのもと、自然に囲まれ、年齢の 異なる沢山の子供が親戚のようにまみれた時間がそうさせたのだと思います。貴重な経験でした。

本キャンプ全体を通して、 印象に残った時間、 出来事などがあれば教えてください。

● 最終日のお昼ごはんをいただく前に、高子さんにならって子供の手を取り「この手で握ってくれたおに ぎりをいただきます」と言ったときの最高にうれしそうな表情が忘れられません。 ● プログラム内容とお食事を通じて、心と体のデトックスをしたような三日間でした。日頃、子どもと 離れて子どもの話をあれだけ深く長くすることはなかったので、自分でも気がつかないうちに澱のように 心に溜まっていたものを言葉で吐き出すことが出来たのは本当に良かったです。スタッフの皆さんと 参加者の方々のお人柄のおかげだと思います。 ● 全てがとても良かったです。何と言っても慈慈の邸とブラウンズフィールドの持つエネルギーが印 象的でした。かまどからのにおい、干したいねわらに差し込む夕日、、、。私が子どもの頃、確かに五感で 味わっていた記憶が思い起こされ、とても幸せな気持ちになりました。一緒に参加した皆さんのお話も ひとつひとつが印象に残っています。何か心に温かいものが残った感じです。 ● こどもとのお別れタイムに席を外して、その後こどもが遊びに集中できない原因をつくってしまっ た。自分の普段のこどもへの接し方の雑さが明るみに出たのはいい経験でした。節目節目で、きっちりこ どもと向き合っていれば、こどもは自分の活動に安心して集中できる。と、再確認した。 ● 大人プログラム、子供プログラム共に共通していて 印象的だったのは、誰も互いを否定しなかった と言うことです。大人プログラムでは様々な意見が出ました。特に私は子供に対して、手をあげたり、暴 言を吐いたりと 人一倍強い経験を話 ましたが、どなたもそれを否定せず 聞き入れて下さり、またそれ に対してどうしたら良いか、自分ならどうするかなど、提案してくださり救われる思いでした。子供プ ログラムおいても、初日に幾つかの約束事をしただけで、アレはダメ、コレもダメと言った事がなく 親目線の制約が子供らしさを奪ってしまっているなとおもいました。また、本や映画の紹介、お題のな いフリートークの時間がとても楽しかったです。他家族のエピソードを聞いたり、子どもに対する言葉 がけや対応を間近で見聞きした事で「人のふり見て我がふり直せ」を痛感しました。 ● 子供がイキイキとしていたこと。

キャンプ後にご自身の感じ方、こどもへの対応の仕方で、 何か変化があればお聞かせください。

● 話すときは、子供の目の高さに合わせるようにしています。高子さんが仰った「いい足だ、いい足だ」 を寝るときにするようにしています。

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● かーっと激昂して怒鳴ることがほとんどなくなりました。今回のキャンプで原因は子どもにあるので はなく、自分の方にあるということが明確になったからだと思います。出来るだけ平易な言葉で相手に も分かるよう穏やかに話すことを意識するようになりました。私の意識がキャンプには参加していな かった夫にも伝わったのか、夫にも同様の変化が見られました。穏やかな毎日のおかげで、子どもとの 暮らしをより楽しめるようになりました。家庭内の空気が温かく澄んだものになったように感じます。 ● とにかく、一緒にいるこの「今」をかけがえないものとして、しっかりと味わおう、と思うようになりま した。CSPのワークで感じた背中合わせの会話の不安定感などを思い出し、子どもとがっぷり向き合お うという気持ちで接するようになりました。 ● こどもや主人にたいして、むやみにイライラしなくなった。もっと、今しかない、この子育ての尊い時 間を大切に、充実させたいな、と思えた。 ● 今まで、 「シェア」と言う言葉が好きではありませんでした。自分自身の問題は自分で解決するもの、シェ アに頼る人間は努力が足りない、人任せ、など そういう考えを持っていたからです。普段なかなか言え ないような話題を進んで話したことで、返ってくる周りの方々の意見に非常に助けられました。また、 CSPやアンガーマネジメントと言った知らなかった情報を得る (共有する)事で、子供に対応する幅が広 がり人や情報を排除するのではなく、人との会話、情報の共有がとても大事であり、自分が持っていた 物はいらないプライドだったんだと反省しています。また、子供の言葉や行動が、ただの我儘ではなく 成長の過程であったり、子供なりの理由があるんだと学んだ事で 叱る前にまず話を一通り聞く様にし、 会話をしながら一緒に納得、解決していける様に「本当に分かってるの?聞いてるの?」などの念押し や強い確認は避けるようにしています。 ● 客観視できる部分が増えた。

キャンプ後にこどもの様子で、 何か変化があればお聞かせください

● 癇癪は相変わらず起こしますが、少し立ち直り (切り替え )が早くなった気がします。 ● それまではやみくもに「片付けなさい!出しっ放しのものは捨てちゃうよ!」と何度も言って、嫌々お 片づけをしていた子どもたち。キャンプ後は「もうすぐご飯の時間だから、そろそろもとに戻そうか」 と一言いうとすんなりやるようになりました。お手伝いも自分から声をかけたり、言われなくてもやっ てくれるようになりました。 ● 表情が豊かになった気がします。ネガティブな感情の表出が少なくなった気がします ● 直接話したりは意外に少ないのですが、よく食べ、よく遊ぶようになった。ひとに描いて描いてといっ てばかりだった絵も、自分でどんどん描いて、雨の休日は作品であふれるようになった。直接的な何 かではないけど、自主性がついたように思う。 ● まだ1週間しか経っていませんが、今まで以上に精神的に満たされてのびのびしている様に見えます。 笑顔が絶えません。自然の中で得た知識を周りの大人やお友達に紹介するなど、自信に満ち溢れている ようにも感じます。また、苦手なお野菜も少し食べてみようかなと言って 口にする様になりました。 ● デコさんのとこにまた行きたいー!と騒いでおります。みんなそこにいると思ってる様子です。

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来年も同様の企画があれば参加したいですか?

100.00%

是非参加したい

都合がつけば参加したい

0.00%

どちらでもない

0.00%

参加したくない

0.00%

0%

10

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

今後に向けて、ご意見・ご要望をお聞かせください。

● 今回は素晴らしい企画だったと思います。運営の方々のバイタリティに頭が下がる思いです。 ● 親は子どもを持ったからといってなれるものではなく、親としての学びが必要だと今回強く感じまし た。次回もそのようなプログラムを期待します。スタッフの皆さんお疲れさまでした。貴重な時間をあ りがとうございました。 ● 参加者の名前を覚えるのに時間がかかったので、しおりに名簿があるといいな、と思いました。また、 ぜひ参加したいです。 ● 本業とのかけもちでの企画のなか、大変なことも多々あったと思います。大切な機会をつくっていただ き、ありがとうございました。 ● 今回の大人プログラムでは、スクリーンにマニュアルが映し出されノートの書き写すと言う形式でした が、後々ノートを見返してみると端的にしか書いておらず、記憶を辿るのが難しい事もあるため、ノート とは別に印刷した資料があれば良いと思います。非常に充実した素晴らしい企画でしたので、夏休みに はもっと長い期間のキャンプを是非お願いします。 ● 同窓会、楽しみにしています!

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