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‐ 佐 多 稲 子 の長 崎       5

6 陣 中見舞       4

1 躁 の 一年      1 ・

一 暗室 一の頃       ヽ

吉 行 淳 之 介 と M ・M

二 島 山 紀 夫 の持 ち 込 み

佐 藤 春 夫 ・三 態       7

1

戦後 を見 据 え た阿 部 昭

17


村上春樹と長寿猫または福猫 江藤淳と私 瀬戸内寂聴師との仏縁 埴谷雄高の黒い本 丸谷才 一と忠臣蔵 7イl

リ コ・

7 l

遠藤周作と最後の 書き下ろし長篇 『 深い河』

1994年の大江健 三郎 円地文子と平林たい子の百年祭 561

731

101

武田泰淳「花火を見るまで」ができるまで 圧野潤 三『静物』 と 『 絵合せ 』 庄野さんからの請け売り 深沢七郎「風流夢譜」の後に

702

71

151

、 点 102

981

31 521

98


編集者としての大久保房男

2 3 1

抱 擁 家 族﹄ の誕生まで 小島信夫 ﹃ 阿 川 弘 之 と 汽 車 ポ ッポ 晩年の堀口大皐 井上靖・落第担当者の記

2 4 5

9 “

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2 5 7

2 1 9

﹃ 終戦後文壇見聞記﹄

終戦後文壇見聞記﹄ 面白くて為になる│ ﹃ ﹁鬼﹂の優しさ

268

*

文士と編集者﹄ 四十年間の結晶│ ﹃

あとがき 初出 一覧

2 7 3

* 2 8 2 2 7 9

2 7 5

*


村上春樹と長寿猫

または福猫


村上春樹(むらかみ・はるき)

小説家。一 九四九(昭和 二十四)年京都市生まれ 。 早稲田大学第一文学部演劇

学科卒業。 小説のほかノンフィクション、軽妙なエッセイも得意とし幅広い読

者をもっ 。また、フイツツジエラルド、カポ l ティ、ヵ lヴァーなど米文学の 翻訳も多数手がける 。多くの作品が欧米はじめ韓国、中国など三十か図以上に

翻訳され、海外でも評価は高い。一九九 一年、プリンストン大学に客員研究員

として招聴される 。代表作に ﹃ 風の歌を聴け﹄(一九七九・﹁群像﹂新人文学賞)、

﹃ 羊をめぐる冒険﹄ ( 一 九八 二 ・野間文芸新入賞)、 ﹃ 世界の終りとハ 1ドボイルド・ ワンダーランド ﹄(一 九八五・谷崎潤 一郎賞)、 ﹃ ねじまき鳥クロニクル ﹄ (一九

九六・読売文学賞 )などのほか、地下鉄サリン事件被害者のインタビューをま

で﹄(一九九八)、阪神淡路大震災を素材にした ﹃ 神の子どもたちはみな踊る﹄(二

とめたノンフィクション﹃アンダーグラウンド﹄(一九九七)、﹃約束された場所

﹁ アフターダ lク﹄( 000)、 ﹃ 海辺のカフカ ﹄( 二O O凹)など 。 二 二O O二 )い読者を中心に同時代の共感を呼んだ文 O O六年、﹁ 世界各国で翻訳され、、 若

学的功績﹂に対し、朝日貨を受賞。また、 二O O九年二月、イスラエルのエル

サレム賞授賞式でのスピーチ(﹁壁と卵﹂)が世界的に話題を投げた 。同年五月 ﹃ 1Q84﹄ が二か月で 二百万部を越す驚異的売上げとなった 。


わかり、春樹さんから預かってきたミューズを、同じ松戸市内の古藤田さんの家へ長男の車

で 一家 全 員 が 迎 え に 行 っ た 。 キ ヤ ツ ト フlド 缶 や ら 、 龍 、 ト イ レ な ど 春 樹 さ ん 心 づ く し の 猫

グツズ一式が用意してあった。車中、ミューズは休みなくわめきたて、家にはいるや家中を くまなく査察した。合格したらしく、やっと静かになった。

ミューズという名前は、陽子夫人がわたなべまさこの﹁ガラスの城﹄という少女漫画から

つ け た そ う だ が 、 わ が 家 を 訪 れ る 者 は 一様 に 毛 並 み の 艶 や か で ほ っ そ り 美 形 の シ ヤ ム 猫 に う

っとりするが、﹁ギヤオ lL と い う か ﹁ ミ ヤ オ l﹂ と い う か ド ス の き い た 鳴 き 声 を 聞 い て び

っくりした。五回も子供を産み(その都度、春樹さんが深夜から暁方にかけて手ずから取り

あげたそうだが)数年前に避妊手術をすませたことなど感じさせぬ身の軽さで、ミューズは

客 で あ ろ う が 家 族 で あ ろ う が 、 悠 々 と 茶 の 間 を 横 切 っ た 。 いつのまにか彼女は家族の中心に なり、その後の九年間をマスコットとして君臨することとなる 。

村 上 さ ん 夫 妻 は 一九 八 六 年 十 月 に イ タ リ ア ・ ロ l マに赴き、シーズン・オフのギリシャ・

ミ コ ノ ス 島 に 落 着 い て 、 長 篇 小 説 を 書 き は じ ぬ た 。 そ し て 翌 年 三 月 末 に ロ l マ郊外のアパー トメントで完成させる。九百枚もの大作となった。

最 後 に 題 名 も ビ ー ト ル ズ の 曲 名 と 同 じ ﹃ノ ル ウ ェ イ の 森 ﹂ に 決 め て 、 四 月 は じ め 二人はイ タリア・ボロ l ニ ャ に 決 定 稿 を 運 ん だ 。

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ささやかな証言 著者名/徳島高義

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