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ーマッピング̶ 新宿 「主従関係の曖昧さ」 新宿  photo 穴八幡宮 「コラージュシティ」 お茶の水 「イメージの貼付け」 汐留   photo 提灯 「装飾化されるイベント」 東京 photo 渋谷

「ファンクションシーリング」 高架下 「建て替え → 貼り替え」 北千住 photo 渋谷

̶東京の透明度̶ 上野 「見えなくても見えている」 渋谷 「見えていても見ていない」 電線  「可視化される生活スタイル」 秋葉原自動販売機他 photo 秋葉原 「消失する建築の境界線」 商店街 「結界生成層」 路地  「見えない高層部・見える低層部」 四谷 「秩序の衝突」 浜離宮 photo 青山霊園 「拡張される時間」 新宿

mapping マッピングとはある情報を一対一に別の情報に対 応させることのことをいい、数学では写像とされ る。 オーダーの概念もなく、歴史の浅い東京は、全 容を把握しきれないほどのスピードでマッピング のようにその姿を変容させていくことから、擬似的 なものの固まりの様に捉えられ、キッチュやフェイ クといったネガティブな評価を受けることも少なく ない。 しかし擬似的なものには本物にない利点も 存在し、東京は形ではなく何か違うものに魅力を 見出しているのかもしれない。

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「もう一つの街」 築地


マッピング 必要に応じ、様々なものを貼付けて場を変えていくという行為は、日常生活や3D モデリン グの世界だけでなく、都市の中にもポジティブに取り入れられているのではないだろうか。


主従関係の曖昧さ 日ごろ私たちが見ている新宿の表層は、約50%が看板であり、建築 の表情は隠されている。 しかし、看板が建築の表情となり、建築単体では表現しきれない豊か な表情をつくっているのも事実ではないか。


コラージュシティ 電車、車、川、家、ビル、といった様々な要素がコラー ジュのように貼付けられる様はカオスと評される東京の 魅力である。様々な要素が貼付けられた東京は、どんな 変化も受容する懐の深い都市風景をつくり出している。


イメージの貼付け 東京は簡単に西洋の街並をつくり出すこともできる。 何のためらいもなく変貌する様は、偽物の域を超えて、 独自の様式として確立されたかの様に感じられる。


装飾化される イベント 東京では1年間に 762 回もお祭りが行われている。 これだけの数のお祭りが飾り付けられる東京は、瞬間的な イベントも都市の様相にしているのかもしれない。


もう一つの街 シャッターが閉まりひっそりとした午後の街も築地であり、 人と庇と物であふれる午前の街も築地である。 展開によってもう一つの都市が同じ場所に現れているのか もしれない。


ファンクション     シーリング 機能さえも画像のように簡単に張り付けてしまう光景は東 京特有のものだろう。 隙間を見つけ寄生し、溶け合い、補完しあっていく様は、 環境に合わせて姿を変える動植物のようにも感じられる。


建て替え → 貼り替え 住宅は建て変わり、伝統的な風景にフラットな屋根が貼付けら れていく。伝統と国際化の混在は魅力的な風景をつくっていて、 対立ではなく共存を連想させる。東京は部分的に貼り重ねるこ とで成長し、均質化を免れているのかもしれない。


目まぐるしく変化する東京は西洋の街に比べて「キッチュ」や「薄っ ぺらい」と称されるが、東京は薄い皮相構造をもつことで、新陳代謝 の活発な「生きた街」に成りえているともいえるのではないだろうか。


東京の透明度 東京を回想するときにすべてを詳細に思い出すことができなかったり、鳥居やゲートに境界 面を感じることがある。極限まで薄くなることで東京は透明度を獲得したのではないか。 そして東京は薄いからこそ、たくさん重なることができるのかもしれない。折り重なって表 裏が対比関係になっていることもあれば、全く異なるものが集積し、奥深い風景がつくられ ることもある。 東京は形ではなく何か違うものに魅力を見出したのかもしれない。


見えなくても     見えている 都市は昼間、沢山の人によって隠されている。 しかし、多重露光によって誰もいない夜の都市と重ねて見 ると、都市を回想したときの印象と近いのはなぜなのか。


見えていても     見ていない 頭上には電線が粗雑にマッピングされているが私たちはあ まり気にしていない。 透過率の高いマッピングが貼り付くことで、私たちの形に 対する意識が低くなっているのだろうか。


shinjukust.

↑新宿自動販売機(飲料水) 駅を中心に半径 500m を調査 自動販売機 293 台 0.00037 台 / ㎡  ←秋葉原自動販売機(飲料水) 駅を中心に半径 500m を調査

akihabarast.

自動販売機 401 台 0.00051 台 / ㎡  Design Research 2006

可視化される    生活スタイル ファサードが見えなくなるほどのたくさんの自動販売機が都 市にマッピングされている。 都市を行き交う人々が要求するコミュニケーションのあり方 や利便性の度合いさえも、都市デザインとしてマッピングし ているかのようだ。


消失する 建築の境界線 東京のキッチュさは建物の内外の認識さえも曖昧にしてし まうのではないだろうか。 内部に存在する要素が外部に貼り付くだけで、簡単に建築 の境界線が消失していく。


結界生成層 路地には私的なものが溢れ、入りにくいと感じることがある。 生活感という透明な面が貼られているからなのかもしれない。


見えない高層部 見える低層部 東京の風景を回想するとき、私たちは高層部を思い出せな いことがある。それは、透明度の高いボリュームが下町に マッピングされているからなのだろうか。それとも、高層 部に下町がマッピングされている状態なのだろうか。


秩序の衝突 東京には特異な街が混在している。秩序立った都市が皮 相的に集まり、いくつものレイヤーをつくることで奥深 さを獲得しているのではないか。


拡張される時間 東京には旧市街などという言葉は存在しない。故に建物 が建てられた年代はそれほど離れていない。しかし凹凸 によって、ほんの少しの年代の差を大きく感じていない だろうか。凹凸が時間を貼付けることで、東京は実際よ りも成熟して見えているのかもしれない。

Mapping  

Mapping in Tokyo resolution

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