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L EMO N S QU EEZER

2010vol.004 Feb

レモンスクイーザー レ モンス スクイーザー

特集

明 かりでライフスタイルを演 出

デザインコンシャスプロダクト 北欧の名作“PH5” 電球がみせる!!“lamplamp” 自然を敬うメッセージ“Sun jar” 垂れ下がり、ふくらみ、溶ける“Light Blubs”


あかりでライフスタイルを演出 img

イメージ大:Century21クリエイト礼文 ショールームのキッズスペース

日本の家の照明 過去と現在 部屋の真ん中にシーリングライトが一つあるリビング。蛍光灯で 隅々まで明るい子供部屋。一つの部屋に一つの照明器具---“一室 一灯”が日本の家の照明計画のスタンダードとなっていますが、 今この流れが大きく変わってきています。 欧米では、一つの部屋に複数の照明器具を使い、用途やシーンに 合わせて使い分けるのが一般的です。部屋全体を照らすのではなく、“食卓を メインに”“ベッドサイドだけ”など、部分的に明るくしていきます。部屋の 隅のほうは当然薄暗くなりますが、これが夜らしい雰囲気をつくる効果的な方 法でもあるのです。必要なところに必要な照明をという習慣---“一室多灯”が 以前より当たり前になってきました。 日本も昔は行燈(あんどん)や燭台(しょくだい)のほのぐらい灯りを味わう 文化がありました。家庭に“電灯”が普及し始めたのは大正時代。その後、灯 火を厳しく規制される戦時中を経て、戦後の経済成長と共に蛍光灯による照明 が一気に広がりました。そして、日本の家から味わい深い陰影は消えていった のです。 現在の日本での照明は欧米のような一室多灯にシフトしてきています。住宅一 次取得者である二十代~三十代のインテリアへの興味の向上が大きな要因の一 つといえます。また、近年のシンプルモダン人気も相まって天井に大きな照明 器具を取り付けないで、埋め込み型のダウンライトのみで計画するケースも多 くなっているようです。欧米に遅ればせながら、日本も一室多灯の時代になっ てきたのだということでしょう。

行燈

燭台


て、最近の照明計画は、 〝一室一灯〟 から 〝一 室多灯〟 へ と シフトし てきています。一灯だっ たものが複数灯になった ときいったいどんなメリットがあ るのか。それは、部屋を全体的に 明るくするといった均等照明では なく、必要なあかりを必要なとこ ろに配置計画が出来る 、 こ れ を 照明業界では 〝適光適所〟 と よんでいます。ま た 、 近年のエ コへの関心の高まりから 〝適 時 適 照 〟 と い う 考 え 方 も 注 目さ れてきています。   一室多灯にしたからといって魅 力的な照明計画になったとはいえ ません。LDKを考えてみてくだ さい。一つの空間に様々な機能を 持たせた複雑な空間です。ですが 、ダイニングテーブルやソファー の配置で人がたまる場所は決まっ てきます。逆にそれ以外の場所は 人がたまらない場所といえるでし ょう。それでは人がたまる場所だ けに照明をほどこせばいいのでし ょうか。おそらく生活するには不 便はしないでしょう。でも何か物 足りない。それでは今度はホテル のロビーを考えてみてください。 天井にはシャンデリアなんかがあ るかもしれません。壁に絵が飾っ てあったり、大きな花瓶に花が生 けてあったりしていると思います。 間違いなくそれらのものにはきち んとライトが当たっているはず です。鮮やかな絵画や花も照明で 明るくしてあげないと鮮やかには 見えません。何かが明るく見える だけでも人間の目は部屋を明るく 認識するといわれています。これ 光を壁や天井など必要な場所にだ け当てるようにすると当然、光と 光の谷間に影(薄暗いゾーン)が 出来てしまいます。この薄暗いゾ ーンを作る事が室内の照明を考え る時にとても重要になるのです。 なぜなら光の存在は暗さがあるか ら認識できるわけで、太陽の下で は、ろうそく光は感じられません が、闇の中では、ろうそくの炎か

照明の影と色を考える

らを考慮して、必要な場所に必要 な光を取り入れていくという考え 方が 〝適光適所〟 というわけで す。   次 に 〝適時適照〟 に つ い て で すが、単純に必要なときに電気を つけて必要ないときに消すという 捉え方も間違いではありません。 ですがもう少し考えを進めてみま す。同じ部屋でも生活のシーンに よって使い方が違ってきます。た とえばダイニングでも、家族全員 で食事をする時と、夫婦二人の時 では、使い方は違いおのずと照ら し方も変わってきます。家族そろ とって夕食の時は、食事がおいし く見える食卓の灯りをメインに室 内を照らす灯りも必要でしょう。 一方、夫婦二人でお酒でも・・い う時は、ソファ脇のスタンドライ トとダウンライト程度で、少し薄 暗い方がリラックスできるはずで す。このように、生活のシーンに よって複数の照明器具を使い、状 況に応じて何通りもの演出をする こ と 、 こ れ が 〝適時適照〟 と い うことなのです。

“適光適所”、“適時適照”

<照明の種類と食材の見え方> 左:白熱灯(レフランプ)60W 中:蛍光灯10W  右:LED電球6.9W 

ら出た光が、壁に当たり明かり として初めて認識することがで きます。ですから、部屋の明か りも意識的に影のゾーンを作る こ と に より、よ り 一 層 き れ い な 光 を感じることができ、光と影のコ ントラストが私たちに心地よい明 かりと空間を体感させてくれるの です。 室内が暗く感じる場合の多くは、 光源が眩しく光り輝いていても、 明るさを感じるための対象物に光 が適切に当たっていない場合が多 いのです。つまり 〝適光適所〟 で は な い と い う こ と で す 。 明かり を感じるためには闇が必要ですし、 優しい光には必ず素敵な影がある はずです。 ここからはさらに一歩進んだ考え 方をしましょう。光の色について です。大きく分けると蛍光灯の白 色と白熱電球のオレンジ色の2つ に分けられます。これも人それぞ れあって良いと思いますが、オレ ンジ色のほうが好きという方は多 いと思います。 北欧ではほとんどがオレンジの光 で満ちており、住宅自体がとても きれいな夜景となっています。昼 から太陽が落ちて夕方になり太陽 とその周囲の夕焼けの色はとても 美しく、夜に向かう前の最後の光 は私たちを落ち着かせ、優しさを 与えてくれます。夜のオフタイム の時間帯の光は電球色の光のほう がリラックスでき気持ちを落ち着 かせてくれるものです。一方昼間 のオンタイムには白色のほうがア クティブに活動できるでしょう。 では両方の色の照明をつける必要 があるのかというとその必要はあ


りません。”適光適所”と”適時適照”の考え方です。簡単な 例をいうと寝室の一角にご主人用の机があるとします。寝室全 体には白熱灯でオレンジ色にしますが、机のスタンドには蛍光 灯の白色を使います。机に向かうときはアクティブでなければ いけませんからね。また、キッチンを考えて見ましょう。全体 の色は白熱灯のオレンジですが、キッチントップを照らすもの は白色のほうがいいでしょう。寝室の机と同じことですが、キ ッチンでは刃物を使った繊細な作業がつき物です。また、火の 通り方や野菜の痛み具合など正確な色を見る機会も多いかと思 います。以上の理由から、手元だけは白色のほうがいいと思わ れます。光の色は人それぞれ好みではありますが、”適光適所 ”と”適時適照”の考え方で納得のいく選び方をすることがで きます。設置場所、灯数、色、ここまで考えると複雑で難しい と感じるかもしれません。まずはその空間でどのような生活を するかを思い浮かべてください。おのずと必要な光が見えてく ると思います。

家を考えるとき、何を一番重視しますかという問いに何と答 えますか。おそらく性能、デザイン、間取りといったところ が多いのではないでしょうか。その次に多いのはライフスタ イルに合った・・・といった解答も出てくるかと思います。 ではライフスタイルを考慮するときに照明計画は考えられて いるでしょうか。性能、デザイン、間取りにいたっても広義 においてはライフスタイルにあったものであるべきです。つ まり、家を考えることはそこに住む人のライフスタイルを考 えるのと同じことといってもよいと思います。 この地球で生活している以上、昼は太陽光の光を、夜はカー テンの隙間から入る月明かりを浴びています。人間はいつど んな瞬間も何らかの光に接しているのです。そして人工の光 が世の中にはあふれかえっています。光なしでは人は現代生 活を送れないでしょう。家を建てるときくらい、そんな光に ついて深く考えてみるのも悪くはないと思います。

<照明の色と感じ方の例> 上:アクティブ  下:リラックス


Design Conscious Product

北欧の名作

電球がみせる!!

PH5

lamplamp

この形は見た目の美しさの為だけではありません 。温かみのある光を演出するようにシェードの内 側は赤と青に彩色され、計算された形状で効果的 に光をともします。しかも、どこから見ても光源 がみえないので目を傷めるような不快な刺激は一 切ありません。デザイナーはスウェーデンのポー ル・ヘニングセンです。

今まで何気なく使われてきた電球。その電球がオ ブジェとして生まれ変わりました。 この電球はガラス部にダミーのコネクターがつい ています。吊り下げ式のソケットに取り付ければ、 まるでうかんでいるような不思議な雰囲気。私た ちの固定概念を否定するような、スリリングでシ ュールな作品です。

自然を敬うメッセージ

垂れ下がり、ふくらみ、溶ける 

Sun jar

Light Blubs

コンセプトが美しい作品。Sun jarは日中太陽光を 自然充電し、暗くなると自動的に発行します。ま さに太陽の光をポットに閉じ込めて夜に再利用す る、エコ心を刺激する作品ですね。二酸化炭素を 排出せず、半永久的に使用可能。LEDライトなので 発火の心配はありません。他に涼しげなブルーの 光のMoon jarがあります。

解けて膨張したような形。風船でもプラスチック でもなく、ちゃんとガラスで製作されています。 ガラスがまだ冷めないうちに板や台の上において 形を造ったのでしょう。まるでダリの絵画のよう で、夢に出てきそうです。デザイナーはオランダ のピーケ・バーグマンス。生き物のように柔軟で アーティスティックな作品を多く手がけています。


LEMON LEM ON SQUEEZER

セン チ ュ リ ー 2 1 ク リ エ イ ト 礼 文


LEMON SQUEEZER 1002