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CES2018 レポート デジタルヘルス・デジタルスポーツ編


CES2018 レポート:デジタルヘルス・デジタルスポーツ編 概要: 2018年1⽉9〜12⽇に⽶国ネバダ州ラスベガス市で開催された世界最⼤規模のコンシューマ向け家電⾒ 本市「CES」より、デジタルヘルス・デジタルスポーツ分野に関する報告をまとめる。 CESは⽶国市場を対象としたイベントであることから、⽶国内で関⼼の⾼い、健康・医療・スポーツに 関するデジタルテクノロジーに関しては早くからテーマの⼀つとして取り上げられてきた。 中でもデジタルヘルスは市場としても安定しており、安⼼して投資できる対象と⾒られている。Apple をはじめとしたIT企業からの参⼊も増えている。⼀⽅で競争の激化により、新たなテクノロジーを取 り⼊れた機器やガジェットの開発が進んでいる。

全体の傾向としてはBtoCからBtoBへと市場がシフトしている。たとえば、fitbitのような⽣活活動量 計は個⼈に買ってもらうのではなく、会社や保険会社、フィットネス企業を通じて貸し出され、デー タも⼀括して管理するという動きが始まっている。それにあわせて、機器のスペックも単なるセンサ ーを組み合わせたものから、医療データとして利⽤できるレベルまで収集できるところまで精度を上 げたものが開発されている。 医療向けに関してはデータの標準化や法規制の違い、プライバシー対策といった課題があることから、 そうしたデータを取り扱う「United Healthcare」のような企業がCESに⼤々的に出展しているのも興


味深い傾向の⼀つである。今のところ多くの出展者はいかに新しいテクノロジーを取り⼊れたものを ⾒せるかをテーマにしている。

デジタルスポーツも同様に、個⼈からチーム、プロスポーツへと市場を拡げている。機器に関しても 同様で、体重や歩数を管理するだけのものから、アスリートを育てるためツールへと進化している。 それぞれのスポーツにあわせたトレーニングギアなどの開発が進むなど、細分化が進んでいる。以前 は野球、バスケットといったプロスポーツ分野向けなど様々なジャンル別での出展が⾒られたが、今 年は⼀般向けのスポーツ、サイクリング、ゴルフ、クライミングなどへと拡がっている。

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ただし、CESでの展⽰規模は例年に⽐べて減っており、昨年まで⼤規模な出展をしていたアンダーアー マーなど⼤⼿スポーツメーカーの出展はほとんど⾒られなかった。デバイスとして⽬新しいものはほ とんどなく、ウェアラブル関連は、スマートウォッチ、グラス、スーツなどのタイプがそれぞれ複数 出展されていたが以前に⽐べて数はかなりかなり減っている。fitbitなどの⽣活運動量計において軽 量化やセンサーの⾼機能化といった細かい点が改善された製品が発表される程度。競争が激化してい ることから撤退する企業も少なくないのが実態である。


デジタルヘルス(Health & Wellness)エリア 健康への意識が⾼い⽶国市場に向けた医療テクノロジー関連の出展はCESでも⼤きな⽬⽟となってい る。ただしここ数年は⼤⼿メーカーの出展は減っている。理由としては、Health 2.0などのデジタル ヘルス専⾨のイベントが開催されている影響が考えられる(⽇本でも毎年12⽉に開催)。

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そうした中で⽬⽴っていたのがフィリップスの出展だ。同社はテレビやオーディオ機器などの家電製 品も扱っているが、今年はセントラルホールの家電エリアへの出展はなく、製品もスマートライト関 連のみ。サンズエキスポの真正⾯に⼤きなブースを出し、フ空気清浄機や哺乳瓶など⾝近な家電製品 をアプリと連携させるなどした、スマートデバイスの参考商品をいくつか展⽰していた。

その他の⼤⼿メーカーでは、体重計などの⽣活計測器を開発する「QARDIO」、ノキアのデジタルヘル ス部⾨「Nokia Technologies」、⽇本のオムロン・ヘルスケアなどが出展していた。Nokia Technologies はメディア向けに⾏われる「Digital Experience」というイベントでも出展しており、ウェアラブル

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ウォッチや⾎圧測定計、睡眠計測パッドなど、いずれも北欧テイストのデザインにこだわったデバイ スを展⽰していた。


スリープテック 今年新たなカテゴリとして導⼊されたスリープテックは、参考の⼊⼝に近いエリアに13社が出展した。 寝具とセンサーを組み合わせて睡眠時の状態を計測し、分析データをスマホアプリで可視化し、それ を元に改善⽅法を提案するという機器は、以前から多くのメーカーが参⼊し、デバイスもすでに多数 発売されているが、まだまだ成⻑する可能性を⾒せている。 これまでは⽇照時間の少ないヨーロッパ向けに発売されることが多かったが、⽶国市場でも拡⼤傾向 にある。その背景としてあるのが、ベストセラー作家シャウン・ステーヴンソン(Shawn Stevenson)

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の著書「SLEEP 最⾼の脳と⾝体をつくる睡眠の技術」(翻訳本はダイヤモンド社が出版)の影響が少 なからずあると⾒られている。

傾向としては、スマート・ウォッチやバンドなど装着するタイプのものは、安眠の妨げになることか ら、寝具そのものに取り⼊れる、パッドとして敷くタイプが多かった。また、枕元にセンサーを置い て計測するタイプもある。⾳楽や振動、温度調整を組み合わせる⾼機能な製品も登場している。また、 脳波を計測するなど新しい技術も導⼊されている。

Sleep Numberは「Sleep Number 360」と名付けたスマート・ベッドを出展。睡眠中のデータを細かく 収集するSleepIQテクノロジープラットフォームを独⾃に開発。⼼臓発作の特定や警告から睡眠時無呼

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吸の検出までできる⾼機能を備えている。さらにAIを利⽤して睡眠そのものの質を改善することがで きる。そうした機能を説明するために、ベッドに寝ながら製品デモビデオを⾒せるという斬新なプロ モーションを展開していた。


脳波測定技術を使ったデバイスを開発するスタートアップ企業Rhythmが開発した「Dreem」は就寝中も 着⽤可能な睡眠増強ヘッドバンドで、睡眠不⾜に悩む⼈たちをサポートすることを⽬的としている。

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軽くてソフトなので使いやすくデータは専⽤アプリで解析、安眠をコントロールする価格は499ドルの 予定。

Dreamlightは⽬と⽿を覆う灰⾊のクッション付きマスクで安眠を提供するという斬新なガジェットを 出展。頭に巻くと橙⾊のライトが呼吸にあわせて点滅し、騒⾳をブロックする⾳楽やホワイトノイズ によって眠りに誘うというもの。同社はさらに技術を発展させて、DNAを元に最良の睡眠を提供する研 究も進めているとしている。なお、同様の製品はフィリップスからも出展されている。

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医療機器レベル機能を持つデジタルヘルス系ガジェット 今年は、医療機器レベルで使える⾼機能なデジタルヘルス系ガジェットの出展も⽬⽴っていた。⼤学 の企業が研究していた技術を製品化する動きが進んでいるといえる。 Sensoria HealthとOptima Molliterは、履くだけで糖尿病の傾向を計測できるスマート・シューズの

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プロトタイプを参考出展していた。独⾃に開発された圧⼒センサーとSensoria Core技術と、収集され たデータを臨床医レベルのOptima Molliter Offloading Systemと組み合わせることにより、糖尿病患 者の3分の1に発⽣するとされている糖尿病性の⾜の傷を検知する。治療が⽬的ではなく、重症化して 切断を余儀なくされる前に兆候を発⾒するためのデバイスだとしている。

呼気からアルコールをチェックできるデバイスを開発しているBACtrack社は、世界初のウェアラブル タイプのアルコールチェッカー「BACtrack SKYN」を展⽰(写真の⼿⾸にある⽅がウェアラブルで、⼿ に持っているはサンプルとして配布していた簡易検査デバイス)、スマート・バンドとウォッチの両 タイプがあり、いずれもデバイスの裏に付けられたセンサーで⾎流や⼼拍数をモニタリングし、独⾃

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のアルゴリズムを使⽤することでリアルタイムにアルコール量を検出できるのがポイント。飲み過ぎ ないよう事前に通知してくれる。現在、販売申し込み受付中。


「me.mum」 カテゴリー:デジタルヘルス


クロアチアの⼥性スタートアップが開発した「me.mum」は、スマホにカートリッジ式のレンズを取り 付け、それを使って唾液を調べるだけで妊娠しやすいかどうかを簡単に判断できる⼥性のためのデバ イス。妊娠しやすい時は唾液の中の下垂体腺が通常と⽐べて変化するという医療知⾒を元に開発され

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ており、収集されたデータをさらに機械学習で分析することで、精度を⾼めていくとしている。特許 も出願中。ビジネスモデルだが、アプリは無料で、レンズの購⼊や正確な分析を依頼できるサービス の登録料(79ユーロ)などを収⼊源とする。


スマート・ボトル 昨年まで多く⾒られた、⽇々の⾷事データを計測し、栄養バランスを考えたレシピを提供するといっ たアイデアはほとんど⾒られなくなっていた。かわりに今年⽬⽴っていたのが、⽇々の⽔分摂取量を

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管理したり、ボトルを紫外線で殺菌したり、必要な栄養素を追加できるスマート・ボトル。より簡単 で⼿軽に健康管理ができる点がアピールされていた。

lifefuelsは栄養素を注⼊できるスマートボトルを出展。カートリッジを組み合わせることで、必要な 栄養素と味を調整できる。


QUARTSは、18オンスのボトル(約0.5リットル)の⼝の部分に付けられたUVライトを4時間ごとに作動 させて、⽔とボトルの両⽅を洗浄できるスマート・ボトル。昨年にクラウドファウンディングの

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Kickstarterで140万ドルの資⾦調達を成功させており、今年後半に99ドルで発売を開始する。


セーフティギア スポーツ業界で注⽬されているのが、アスリートの安全を守るためのテクノロジーを取り⼊れた機器 の開発。練習中に突然起きる⼼臓発作や熱中症などのトラブルにいち早く対応するためのもので、運 動量や体調をリアルタイムに計測できるスマートウェアやデジタルデバイスの市場が拡がっているの もそうした影響がある。 スポーツジャンルごとに様々なツールが開発されている。中でもここ数年⽶国で⼤きく注⽬されてい るのが、⼈気スポーツアメリカン・フットボールでの脳震盪が引き起こす問題である。アメフトでは 頭部に⼤きな衝撃を受けるため、それが原因で引退を余儀なくされたり、突然死を引き起こす選⼿も

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少なくない。また、データによると多くは脳震盪レベルではなく、外傷性疾患に⾄っているケースも 少なくないという。 そこで、プレイ中の頭への衝撃を計測する機器の開発が進んでいる。スマート・マウスピースはその ⼀つで、頭部への衝撃を計測し、危険なレベルに達すると警告するなどの機能が搭載されている。 セーフティギアの市場は、センサーの⼩型化と⾼性能化が進んでいることや何よりもアスリートの⽣ 命を守るという⽬的から、他のスポーツジャンルや⼀般向けでも開発が進む可能性が⾼い。

Prevent Biometricsの「ヘッド・インパクト・モニター」は頭部衝撃監視する⽬的で開発されたもの で、ワイヤレスでスマートフォンのアプリと同期し、リアルタイムで頭への衝撃を計測することがで

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きる。国防総省からも開発補助⾦を得ており、収集されたデータは脳震盪の研究にも役⽴てられてい る。発売は今夏になる予定。


[その他の注目出展先]

保険会社のAflacはロボットトイを開発するSproutelと共同開発した、アヒルロボット「My Special Aflac Duck」を出展。⼈形には5つのタッチセンサーがあり、抱きしめるとそれに応じて抱きしめ帰し てくれる。さらに、うれしい、こわいなどの気分をあらわすRFIDタグを使って、⾃分の感情をアヒル

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に伝えることができる。それにあわせてアヒルは様々な泣き声で答えてくれるという。病気で⼊院し ている⼦どもたちの苦痛をやわらげるために開発され、今年から来年にかけてガン治療を受ける⼦ど もたちに無償で配布されるとのことだが、⼤⼈も対象にできそうだ。

化粧品メーカーのロレアルの研究開発分が、肌に貼るだけでUVの量を計測できるパッチ「UV SENSE」 を開発。⽪膚ガンの元になる紫外線を⼿軽に安く計測できる技術で、ファッションタトゥーやフェイ スシールなどに加⼯して配布できる。他にも⼩型化するウェアラブルデバイスに組み合わせて使える

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アイデアも提案。バッテリーなどの電源を使⽤しないアナログでもハイテクノロジー実現できること をアピールしていた。


ALTOPA社の「Oblend」は、ハーブエキスとエッセンシャルオイルから、マッサージオイルやローショ ン、ドリンク、サプリメントを独⾃にブレンドして作ることができる。医療機器レベルの性能を持つ

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よう設計されており、特許も申請中。現在、ブレンドに使えるカートリッジは20個程度だが、将来的 には数百に増やすとしている。イノベーション・アワードにも選ばれている。

欧⽶でも深刻化する⼤気汚染対策のためのスマート・マスク「R-PUR」は、スマホアプリと組み合わせ て、移動した先の廃棄汚染量をセンシングし、同社の提供するマップにデータを反映することで、街

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の⼤気汚染度を観測できる機能を備えている。データが蓄積されると⼤気汚染度の⾼いルートを回避 するよう通知できるといったサービスも提供されるようになる。昨年Kickstarterにおいて4ヶ⽉で⽬


標資⾦を調達し、販売を開始。価格は139ユーロで、⾼機能のフィルターは39ユーロで、1〜3ヶ⽉で交 換する必要がある。開発についてフランス100%であることをアピールしている。

ブラジャーの中に⼊れておくだけで⺟乳の採取から保存まですべて⾃動で⾏ってくれる「Willow」は、 昨年アイデアレベルでの出展だったが、ほぼ製品に近い形で今年は出展。イノベーション・アワード

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も受賞している。充電池で動くので静かで、仕事や家事のじゃまにもならない。479ドルでベータ版を 発売中。今後は胸の⼤きさにあわせたサイズ違いのタイプも発売するとしている。

メジャーのイチロー選⼿やボクサーの村⽥諒太選⼿らが使⽤していることで知られる、動体視認をト レーニングする機器を持ち運べるタイプにした「FITLIGHT」は、移動先のホテルやトレーニングルー


ムで簡単に設置し、使⽤することができる。光の⾊や点滅のスピードはアプリで設定でき、トレーニ ングデータをクラウドで管理、分析するサービスもあわせて提供している。

Profile for filament, inc.

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