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 「学生達によく話すのは、 『 文章をそのまま訳すのではなく、

 「そのためには、双方の文化を深く理解する必要がありま

その言 葉に込められたメッセージを伝えなさい』 ということ。

す。いくら自動翻訳ソフトの精度が上がっても、通訳者・翻訳

単なる英文和訳・和文英訳ではなく、書き手と読み手のこと

者が社会から必要とされる理由はここにあるんです」

をイメージして、最適な言葉を選ぶことが大切なのです」

 来年度、国際文化学部は、国際文化学科とグローバルス

 それが「訳」 と 「翻訳」の違いだ、 と瀧本教授は言う。 プロの

タディーズ学科から成る国際学部へと改組し、深草キャンパ

通訳者・翻訳者にも個性があり、それこそがコミュニケーショ

スへと拠点を移す。国際文化学部が培ってきた留学サポート

ンの妙だ。特に同時通訳のようにスピードが求められる場面

などの強みをさらに高め、 より国際色豊かな学部へと生まれ

では、臨機応変な意訳が必要となる。

変わる。特に新設するグローバルスタディーズ学科では、半

 「例えば、1950年代に翻訳出版された『ひとまねこざる』 と

年間以上の海外留学の必修化や、専門科目の約8割を 「英

いう絵本の原文には『スパゲティ』が登場しますが、翻訳者

語のみ」 または「英語・日本語の併用」でおこなう (2年次以

は当時の日本人の生活感覚を考慮して 『うどん』 と訳しました。

降)講義方針など、社会で通用する国際コミュニケーション

わかりづらい言葉を、読者の文化内で同じ意味を持つ言葉 に置き換える大切さを考える良い事例です」

能力を効果的に養う内容が盛り込まれている。  また、英語水準向上のため、TOEIC ® 730点以上をはじめ、

 翻訳の方法は時代や文化によって変わる。一言一句を正

所定の英語運用能力の修得が卒業要件となるのも大きな特

確に訳すことよりも、文脈の意味を損なわずに理解しやすい

色だ。 これは現在、国際文化学部に在籍している学生には

言葉に置き換える柔軟さは、優れた通訳者・翻訳者に必須

適用されないが、瀧本ゼミでは「後輩に負けたくない」 と、全員 ® が卒業時のTOEIC 730点をめざして邁進しているという。

の感覚だと瀧本教授は言う。 09 20

: 山口瞳・中路友佳子 People Unlimited ¦ Education, : 瀧本 眞人 教授 Unlimited

広報誌「龍谷」 No.78  

本学の教育・研究・社会貢献活動や、学生・卒業生・教職員の活躍等、特色ある取組や最新情報を、卒業生や在学生の保護者・教育機関等の幅広い層に、紹介している大学広報誌です。

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