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2011年 1月

 大学図書館および情報コミュニティにOUPが配信するニュースと特集記事

Oxford Medicine Online その過去、現在、そして未来

今月の記事:インタビュー:Richard Gedye氏

なぜウィキペディアは学問にとってプラスか 学術論文:PDF それとも XML/HTML?


| EDITORIAL

contents

3 なぜウィキペディアは  学問にとってプラスか Casper Grathwohl、

パブリッシャー、 OUP

4&5 インタビュー: Richard Gedye氏

OUP、 前マネージングディレクターの Martin Richardson氏と

6 ニュース 7 インタビュー:

米国ノースカロライナ大学 大学図書館員、

4~5ページ、掲載記事: Richard Gedye氏へのインタビュー 「出版社歴40年を振り返って」

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011年1月の Illuminea では、オンライン学術コンテンツにフォーカス した記事をお届けします。複数のリソース間のナビゲーションや、ウェ ブの普及、そしてOUPのオンラインでのリサーチ出版について触れて いきます。 3ページには、OUPのパブリッシャー、Casper Grathwohl によるウィキペディアに ついての考察を掲載します。Casperはウィキペディアを「有効なウェブサイトとそう ではないものをつなぐ理想的な架け橋」と話しています。多くの学生、研究者や専 門家にとって、あまたのリソースが存在するウェブのなか、ウィキペディアは、OUPの コンテンツへの通路なのです。法律・医学部門のマーケティング部長である Ali Bowker の「Oxford Medicine Online その過去、現在、そして未来」では、OUPのオ ンライン学術リソースの一つについて、これまでの経過や今後2年間の取り組みがも たらすものについて、明らかにしています。 オンラインジャーナルのコンテンツのフォーマットやナビゲーションについては12 ページの「学術論文: PDF それとも XML/HTML?」で探究しています。意見記事 は、それぞれ、アムステルダム大学教授のAd Lagendijk氏とハノーバー医学大学、癌 臨床(研究)フェローの Martin Fenner氏からいただいています。 今回の Illuminea 号では、出版業界と図書館員の間でそれぞれ著名なお二方へ のインタビューを掲載しています。まず、米国ノースカロライナ州チャペルヒルの、 ノースカロライナ大学に所属する大学図書館員、Sarah Michalak氏が、図書館コミ ュニティが直面する現状と挑戦について7ページで述べています。そして、見開き2 ページの特別インタビューとして、OUPの前・学術書籍&ジャーナル部門のマネージ ングディレクターであった Martin Richardson氏が、退職するリサーチディレクタ ー、 Richard Gedye氏へのインタビューにOUPを再訪しました。二人は、Richardの 40年にも及ぶ出版社での活躍、オンラインコンテンツや出版社と図書館の関係、 COUNTER、指標、その他にも多くのことについて話し合いました。 過去4号分の Illuminea とその翻訳版を読むには、こちらのウェブサイトをご覧く ださい。お知らせメールをご希望の方も、ウェブサイトからお申込みください。 www.oup.com/illuminea

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Sarah Michalak氏

8&9 Oxford Medicine Online その過去、 現在、 そして未来 Alison Bowker、

マーケティング部長、 法律・医学部門 OUP

10&11 ディレクトリ

参加学会一覧とOUP連絡先

12 学術論文: PDF それとも XML/ HTML? Ad Lagendijk氏、 実験物理学教授と Martin Fenner氏、 癌臨床 (研究) フェロー 編集: Lizzie Shannon-Little 編集チーム: Damian Bird, Alison

Bowker, Claire Dowbekin, Amanda Hirko, Patricia Hudson, Margaret Love, Colin Meddings, Cath Mundell, Caite Panzer, and Aviva Weinstein.

デザイン: Sequel Group Ltd (www.sequelgroup.co.uk) Illumineaへの皆さまの貴重なご意見・ご感想をお待 ちしています。 今後の号へのご提案またはご寄稿などについて は、lizzie.shannonlittle@oup.com まで、メールにて ご連絡ください。


comment |       

なぜ

ウィキペディアは 学問にとって プラスか Casper Grathwohl、パブリッシャー、OUP

情報のフィルターとして 

ンターネットは目まぐるしい勢い で発展しています。情報伝達の手 法としての観点からは、様々な信 頼レベルの情報源となるサイトが現れるのを見 るのは非常に面白いことです。この状況は特に驚 くべきものではなく、どのような新しい知識シス テムの進化の過程においても、このように情報源 がセグメント化し、レベルに分かれることは自然 な成り行きなのです。システムが上手く作動して いるときには、この信頼レベルの異なる情報源 は相互に補い合い、一つのレベルから別のレベ ルへの移動をスムーズに行うことを可能としま す。

必要な階層 学術研究に関連する、ウィキペディアの目覚まし い発展がこの現象を証明しています。そう遠くな い昔、私のようなパブリッシャーは、つい最近ま でウィキペディアがいかに学生向けに出版される 参考文献にとって代わるものであるか、効率よく 置き換えているものであるか、という話題を聞く たびにうんざりしたものでした。しかし、私のウィ キペディアへの見方はその後変わりました。ウィ キペディアが成長するにつれ、それはアナログ時 代とは異なり、インターネットの時代の知識シス テムには必要不可欠な階層、存在、として機能し ていることがはっきりしたからです。Alison Head 氏とMichael Eisenberg氏という二人の研究者の 論文が2010年3月に First Monday というオンラ インジャーナルで出版されましたが、その研究内 容は、およそ2,500人の大学生に彼らの研究方法 の傾向を調査したものでした。圧倒的大部分の 学生達は、研究時にウィキペディアを参照すると 述べました。ただその使い方は、ある学生の言葉 を借りると、 「プレ・調査用」、つまり、本格的に 調査に入る前の事前調査用のもの、ウィキペディ アで調べる内容は研究内容についての背景や前 後関係を理解し、調査の「とっかかり」であるこ とが明らかになったのです。 このことは道理にかなっています。ユーザーに よって構築されたウィキペディアは、総合的な情 報を確認することができ、また、最新の情報を提

供していて、玉石混合の情報が入り混 じるインターネットにおいては群を抜 いて最も信頼できるWebリソースであ ることは間違いないからです。最も信 頼できる情報源、とは言えなくも、その レベルは最下層に位置しているのでも なく、オフィシャルな認定を受けていな い情報源としては最上階層に位置する 情報源といって良いでしょう。このよう なユニークな立場にあることにより、ウ ィキペディアは有効なウェブサイトとそ うではないものをつなぐ、理想的な架 け橋のようなものなのです。

ユーザーに よって構築された ウィキペディアは、 総合的、 最新であり、 類似する情報源の 中では群を抜いて、 最も信頼できるWeb リソースです。

一部の人は、ウィキペディアの信頼性に ついて、学生や研究者が混乱している ことを心配しています。ウィキペディア のコンテンツと、査読ジャーナルの論 文を同等に扱っているというのです。で すが、私は、その逆のことが起こってい ると反論します。先の調査結果では、 学生達はウィキペディアを正式な情報 源として研究文書に記載することはし ない、と述べています。また、ウィキペ ディアを利用していることを教授に話 すこともない、と言っています。このこ とは、学生がウィキペディアが情報リソ ースとして、どのような立場にあるもの か、理解していると言えると思います。 これは非常に重要なことです。知識 システムが効果的に機能するには、ユ ーザーが直観的に情報源の信頼レベ ルとその関係性を理解していることが 必要なのです。今日、学生はかつてな いほど膨大な情報にさらされており、 彼らは必要ない情報を切り捨てるため の新しいツールを必要としているので す。このツールとして、学生達はウィキ ペディアを利用し、本格的な研究に入 る前の段階で、必要な情報とそうでは ないものを分けるためのフィルターの 役割をウィキペディアにさせているの です。その結果ウィキペディアは、本格 的な学術リソースへの架け橋として、そ の立場を一層、確立しているのです。

とって研究のスタート地点であること はすでに明らかである。ならば、学生 が利用するウィキペディアの音楽に関 連する項目について、我々はその質を 改善していかなければならない、と。こ の呼びかけは共感を呼び、音楽研究者 達はウィキペディアの音楽項目につい て真剣に編集・改善を始め、参考文献 や引用が最も信頼できるリソースにリ ンクするよう努めました。その結果、 OUPのレファレンス、グローブ・世界音 楽大辞典・オンラインへのウィキペディ アからの参照はそれまでの10倍に増加 しました。ウィキペディアから始まった 研究が、その後の本格的な研究に進む ときに(より高度で査読されたコンテ ンツを持つ)グローブ・世界音楽大辞 典にリンクすることになったのです。 私のウィキペディアの見方は、それ自 体の発展と同じように変化していきま した。私はウィキペディアを支持するだ けではなく、今は、ウィキペディアが教 育環境において必要不可欠なものだと 考えます。更に、私は、学生や研究者に 情報リテラシーの教育を施すことが重 要であるということに異論はありませ んが、ウィキペディアの使い方を彼らに 教えることが最大の挑戦ではないと考 えます。学生達はすでに直感でほぼ理 解しているのです。最大の挑戦は、我 々OUPも含む学術出版社や図書館など の学術コミュニティがいかにウィキペ ディアを研究の事前調査用のツールと して積極的に活用していくか、だと考 えます。これまで学術コミュニティが作 り上げ、整備してきたウィキペディアの コンテンツを、信頼性あるリソースによ り多くリンクしていく必要があります。 簡単な作業ではありませんが、これが 成功したら、学術コミュニティ全体のた めとなり、オンラインの情報生態系に とって重要な情報階層をより強固なも のにするでしょう。

品質の改善 架け橋としての確立、これはどのように 行われているのでしょうか。2006年、 音楽学の研究者たちは生徒のウィキペ ディア利用について、ネット上で議論し ました。そこである研究者が一つの挑 戦と言える提案をしました。ウィキペデ ィアは、我々が認めなくても、学生に 

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| interview

Richard GedYE氏 出版社歴 40年を 振り返って インタビュー OUPの前・学術書籍&ジャーナル部門 マネージングディレクターであった Martin Richardson氏が     インタビューのため、OUPを再訪しました

なたが出版社において過ごした40年近く もの歴史の中で、最も大きな変化と感じた 出来事はどのようなものですか。

経験したことがないほどの強いつなが りを、図書館コミュニティと持った時期 です。

1986年に私がこのジャーナルという世界に飛び込んでか ら、非常に大きな変化が起こっています。すぐに予想がつく ものだとは思いますが、最も大きな変化はインターネットの 到来、そしてネットワークによってもたらされた変化です。初 めのころは、オンラインジャーナルの出版は、それまでの印 刷物のちょっとしたおまけ、という感じで制作されていまし た。図書館などの機関がまだオンラインジャーナルをフルに 活用するまでに整っていなかったからです。我々OUPのよう に、オンラインジャーナルに投資することは最初は賭けであ ったと思います。振り返ってみると、印刷物中心に回ってい た市場からオンラインがほぼ主体となったこと、そしてジャ ーナルへの独特なアクセス方法についての進化は非常に早 かったと驚きます。

将来、どのような指標が使われるよ うになるのか、予想していただけない でしょうか。

オンラインジャーナルが主流媒体となり、それによって、 いくつもの価格モデルが作られるようになりましたが、 それは出版社と図書館、そして研究者の関係をどのよう に変えましたか。 なにか変わったとしたら、それは1990年から21世紀初めま での一時期において、関心の中心が研究者から少し外れ て、少しばかり図書館寄りに動いたことではないかと思いま す。ジャーナルをつくるために研究者を確保することはさほ ど重要ではなくなり、代わりに、図書館員やコンソーシアム に、我々のジャーナルコレクションがいかに必要であるか、 を説得することが大事になってきました。我々がこれまでに

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現象としては、指標の重要視化とスタ ンダード化された強固なメタデータの 存在だと思います。今後数年に関して 言えば出版社側は、付加価値をつけら れる出版社という評判を得るために、 メタデータの標準化に合意すること、 また、取り組みをよりゆるぎなく、矛盾 のない方法で明確にしていくというこ とに合意していかなければなりませ ん。もうひとつは、我々はオンラインコ ンテンツを多様な機械・機種でも読み 取りやすいものにしていかなければな らないということです。我々はつい最近 になって、モバイル技術がどれだけこの 業界にとって重要になっていくか、認識 し始めたばかりです。 これまで常に問題視されてきたこと についてですが、私は、その問題は更 に悪化してきていると思っています。 その問題とは、研究につぎ込むお金 と、その研究成果を普及させることに 必要なお金のかけ方のバランスの悪さ です。研究成果の普及に必要な存在で ある図書館ですが、その図書館に渡さ れる予算は、図書館の所属機関全体の 予算と比べて年々、率が低下していま す。図書館と出版社は、自分達が著者 と読者の仲介者であるという認識を強 くすることが必要だと思います。そして 我々はもっと、この件に関して気持ちを 一つにしなくてはなりません。現状で は、それが出来ているとは思えないの です。

あなたは、特にここ10年ばかりは多 数の業界横断的な取り組みにも参加 これから4、5年後、色々なシステムが してこられましたね。その代表として 適切に構築されていったとしてです 挙げられるのが COUNTER プロジェ が、私が心に描くことが出来る指標とし クトだと思いますが、このプロジェク ては、研究成果をベースとした、価格帯 トのアイディアはそもそもどのように の設立です。出版論文数によって、計算 して出てきたのでしょうか。 される研究成果が大きければ、著者の 所属する研究機関の成果の大きさに比 例した価格帯をジャーナルに設定する ことは正当だと言えます。ただ、実際に それを計算するとなると研究成果とジ ャーナルを結び付ける作業は非常に膨 大で恐ろしいものになるでしょう。しか し私がもし退職するのでなかったら、 長期プランとして、この指標を確立する ための努力を行ったであろうと思いま す。

将来、出版社と図書館が直面すると 思われる挑戦はどういうものでしょ うか。 この先5年から10年の間の最も重要な

オンラインが、より一層ジャーナル出版 の中核となり、その利用量が増加する につれ、利用統計は非常に混沌として きました。出版社によってはまったく利 用統計を出さないとろこもあり、また、 統計を出すところにしても、それぞれ独 自の計算方法で算出した統計数値を 発表していました。このままでは望まし くないという感覚が広がり、利用統計 については規則を作って、意味のある 統計を出すことが必要、異なる出版社 やウェブプラットフォームであってもそ の数値を比較することができることが 重要だという動きが出来てきました。 ある日、Sally Morris氏(当時ALPSPの トップ)から電話があり、彼女が「誰


Martin Richardson氏(左) 、Richard Gedye氏をインタビュー

か、利用統計の規則を作り、それを業 界に浸透させる役割を担う人が必要な んだけど…」と言ってきました。その時、 事の問題の大きさや事態をあまりよく 理解しないまま、私は「やりましょう」 と返事をしたのです。 私は、2000年6月に、この規則発足 と様々な問題解決のために国際ミーテ ィングを開き、利用統計に関心がある 人の参加を呼びかけました。私にとっ てはこのミーティングは非常に重要な ものとなりました。というのは、後にこ のCOUNTERプロジェクトの中心的存 在となる多くの人々に、このとき出会っ たからです。彼らは皆、その道のエキス パートであり、情熱をもった人々でし た。

最近20年を振り返ってみて、あなた がもっとも誇らしく思う業績はどのよ うなことでしょうか。 OUPで最も意義深いものであったの

印刷物中心に 回っていた 市場から オンライン主体 への急速な進化 に非常に驚いて います。

写真提供:Catherine Holt

は、その時チャンスがあれば誰でもが 挑戦したと思いますが、ジャーナルの セールス&マーケティングの部門長を 務めたことです。振り返ってみて、具体 的にこれが私が成し遂げたことだ、と 言えることとしては、多くの重要なコン ソーシアと良い関係を結ぶことができ たという事実です。 もうひとつ、まだ完成はしていません が近いうちに完成すると思われるのが Ringgold学術機関識別システムの導入 です。我々はこのシステムをRinggoldか ら完全導入した最初の顧客であり、将 来このシステムが業界スタンダードとな ったとき、いち早く導入したことを誇り に思うことだろう、と思っています。

社内だけではなく、業界全体におい ての業績、に範囲を広げてお答えい ただけますか。 やはりCOUNTERについて、そして利用 統計プロジェクトに参加してそれを進

めることが出来たことは非常に誇らし く思います。特にCOUNTER について はそう思います。なぜなら、COUNTER は非常に確立したものに成長し、また、 比較的最近出来たわりには、定着した 歴史あるブランドイメージとなっている ように感じられるからです。

2011年1月1日より、Richardは STM(International Association of Scientific, Technical, and Medical Publishers)Outreach Programmes の責任者に就任しました。

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| NEWS

米国・図書館諮問委員会 (LAG) からの貴重な見識 第2回米国図書館諮問委員会は、 2011年9月にノースカロライナ州ケア リーにて、開催地米国に加え、カナダ そして南米チリからの代表者も参加 し開催されました。会では、様変わり する学術業界のコミュニケーション の在り方や普及について話し合われ ました。 当日持ちあがったテーマで中心と なったのは、書籍、ジャーナル、レファ レンスの将来の出版ビジネスモデル についてでした。また、パトロン主導 取得方式(PDA方式)や利用度によ る価格決定が将来どのように発展し ていくのか、以前にもまして高い興味 (米国・図書館諮問委員会(LAG) で集う図書館員とOUPスタッフたち) が見られました。 ユタ大学のRick Anderson氏は、 べきだ、とのことです。また、コンテン 定・表示されているかのほうが重要 図書館のコレクション開発はパトロ ツをいかに発見するか、その「ディス である、という意見が出ました。会で ン主導取得方式にシフトすべきであ カバビリティ(情報発見能力)」の傾 話し合われたその他のトピックとして る、と強く訴えました。図書館がユー 向についても議論されました。研究 は、デジタル情報資源の長期保存に ザーが欲しいであろうと思われるコ 者や学生の情報発見方法は、これま ついてやオープンアクセスについてで ンテンツを探し、購入を試みるので での一つの検索サイト上での検索か した。 はなく、図書館のインフラも出版ビジ ら大きく変化してきおり、それにどう 非常に有意義なプレゼンテーショ ネスモデルも、ユーザーが希望するコ 対応していくべきか、という点です。 ンや白熱した議論は、参加された図 ンテンツを見つけ次第、素早く提供し そしてクリック数よりも、そのコンテ 書館員にとって、またOUPにとって非 ていく技術を磨くことに焦点をあてる ンツへのリンクがいかに明確に設 常に貴重なものとなりました。こうい

った見識が、今後の取り組みへの道 筋となるからです。 詳細情報に関するお問い合わせ、 または、OUPのアンケートにご協力い ただける場合は、 マーケティングリサ ーチマネージャーの Karen Langsam までご連絡ください。メールアドレス はこちらです。 karen.langsam@oup.com.

OUP、London Online 2010に参加 豪州法律辞書、図書館向けに オンライン化 2009年に、元々は個人ユーザー向け に印刷物そしてオンライン版として出 版されていた豪州法律辞書ですが、こ の度新しくオンライン版がオックスフ ォード・デジタルレファレンス・シェル フのタイトルとして出版されました。図 書館は、この豪州法律辞書をオックス フォード・百科事典・オンラインのコレ クションに加えたり、単独のレファレン スとして購入してアクセスすることが可 能です。 豪州法律辞書は、ヴィクトリアバー の元メンバーであり、また個人で活動 している弁護士でもある Trischa Mann氏が.大勢の研究者、弁護士、 そして法律関連の著者の協力のもと、 編集を行っています。この辞書は、主 に法律を学ぶ際、あるいは実務上で豪 州の法律用語の知識が必要な人のた めの主要なリファレンスです。 またこの辞書は、豪州出版協会の、

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豪州全土の教育と学習のための豪州 教育出版賞を2010年に授与しまし た。審査員達はこの辞書を「法律を学 ぶ大学生にも、またすでに関連の分野 にて活躍中の人にとっても、非常に優 れたレファレンスであり、現在、この辞 書に匹敵するものは他にない」とコメ ントしています。 OUPの出版マネージャー、Ruth Langley は、審査員のコメントに追加 して、更にこのようにコメントしていま す。 「大変多くのリクエストを受けて、 我々はメルボルンのOUPスタッフと協 力し、このようなオンラインコンテンツ を機関や図書館向けに出版出来たこ とを、非常に嬉しく思います。」

来訪者(と、OUPのスタッフ)は、雪 のなか、昨年12月にロンドン・オリン ピアで開催された Online Information 2010 大会で、業界の最 新情報を得、またその進展を知るた めに、大会会場に向かいました。 OUPブースで特に注目を浴びたイ ベントは様々な賞品の当たる福引き でした。OUPのオンラインプロダク ツやジャーナルコレクションの無料 トライアルをお申し込みいただいた 方は全員、福引きに挑戦することが でき、用意された数々の賞品のうち、 例えばチョコレート、そして最大の目 玉賞品のiPodを引き当てることがで きました。 図書館員など、来訪者の興味はオ ンライン辞書や、現在コレクション 増加中の医学リソースについてより 詳しい情報を得ることでした。また、 我々が誇る革新的なリサーチ・ツー ル、Oxford Bibliographies Online (オックスフォード・文献目録・オン ライン)についても、依然、興味を持

っていただけていることが明らかに なりました。 大会でのOUPとしてのもうひとつ の大きなイベントとしては、Oxford English Dictionary Online(オックス フォード・英語大辞典・オンライン) のリニューアルをお知らせすることで した。大会では祝賀レセプションが 催され、その後、OUPの学術及び一 般リソース部門の編集ディレクタ ー、Robert Faber によるスピーチが ありました。どちらのイベントも、言 語の宝の山であるOEDオンラインの リニューアルについて詳しく知りたい と願う多数の図書館員や著者が出席 してくださいました。出席したゲスト は全員、過去に使われていたアルコ ールまたはノンアルコール飲料を表 す言葉が書かれたバッジを渡され、 会場は、それらの言葉のルーツを OEDオンラインで探るゲームで、多 いに盛りあがりました。


interview | つの対応方法です。私達は、 Portico、 LOCKSS、Hathi Trust などその他、開発 が進んでいる図書館コミュニティの保 存プログラム方法に頼っています。私達 は、更に、デジタル化された情報の先に ある、最初からデジタル情報として生ま れたデータセットやEメールアーカイブ、 映像や録音データなどの保存について も検討し始めています。対応方法として 唯一の解決法、というのは永遠に出てこ ないと思いますが、私達図書館員も出 版社も、この分野において今後も様々な 技術を導入していくことでしょう。

インタビュー

Sarah Michalak氏

米国ノースカロライナ大学(UNC) 大学図書館員 米国ノースカロライナ州チャペルヒ ル、ノースカロライナ大学図書館員 Sarah Michalak氏は、職業上、図書館 コミュニティのトレンドをいち早く見つ け出し、将来の前兆を予想することに 優れています。本誌でのインタビュー で、Sarahの見識についてお答えいた だきました。 今日、個人が情報にアクセスすること は、これまでになく簡単なこととなっ ています。その現状の中、あなたは、 図書館員の将来の姿はどのようなも のだと考えますか。彼らは、キュレー ター(学術的専門知識を有する管理 監督者)でしょうか?それとも情報管 理者、または情報の仲介者、もしくは これらと全く異なる役割を担うと思い ますか。 図書館員は、今、あなたが述べた全て の役割、いえ、それ以上を担うことに なると思います。図書館員は、学術研 究の手法や目的の発展において必要 とされるスキルやサービスを発展させ ていくことでしょう。研究図書館であ れば、増加し続ける多種多様なフォー マットやリソースから収集・展開でき る高いスキルを持った図書館員が配 属されるでしょうし、彼らは、現在もそ うであるように、研究プロジェクトを 進めるためのガイド役を担う、研究の ためのコンサルタントになるでしょう。 また、彼らは、膨大、複雑で新しい情 報源から必要な情報を見つけ出し評 価することを教えられる者として、更に その役割の重要性を高め、なおかつ、 教育や研究をサポートするためのソフ トウェアを開発出来る技術エキスパー トとなるでしょう。図書館員には、どの ような側面をとってみても、非常に明 るい将来が待っているのです。 あなたは、現在の学術図書館にとって の挑戦は、どのようなことだと思いま すか。

過去に十分配慮しながら、現時点で可 能なトップを目指し、更に将来に備え るために準備していくことが挑戦だと 思います。私個人にとって優先順位が 高い仕事は、将来リーダーとなる、次 世代の図書館員を雇用し、これから迎 える時代のあらゆる機会や挑戦に対 応できる図書館員のチームを育成す ることです。私のもう一つの挑戦は、 ユーザーのニーズを絶えずチェック・ 評価し、必要な書物の購入を測り、遠 い将来まで続く書物収集活動を維持 することが出来る、予算以外の財源を 確保することです。 経済危機は、図書館の予算に大きな 影響を与えました。この非常に厳しい 時代を耐えるため、ノースカロライナ 大学の図書館では、どのような手段を 取っているのでしょうか。 私は、ここでも、また、よその図書館で も、役割や活動に優先順位をつけて 人員の少なさや削減された予算の中 でもユーザーの希望を出来る限り取り 入れられるように工夫しているのを見 ています。私のいるUNC図書館では、 予算削減を新しく工夫するための機 会であると考えています。 デジタルコンテンツ主体への動きに伴 う、デジタル情報資源の長期保存のプ レッシャーに、UNCの図書館はどのよ うに対応しているのですか。 図書館アプリケーションのプログラマ ー達が、カロライナ・デジタル・レポジ トリ(CDR)を、ここチャペルヒルUNC のデータ情報資源の長期保存という ミッションのもとに���発してくれまし た。大学のキャンパス・テクノロジー・ サービス、及び、情報&図書館学学部 と共同で開発したこのCDRは、長期ア ーカイブ機能とキュレーション機能を 持ち合わせています。これは、デジタ ル情報資源の長期保存に向けての一

図書館同士が協力することによって、 もしくは図書館と出版社が協力するこ とによって、デジタル化への対応はよく なるでしょうか。

次々に登場する 新しい技術や サービス、 現在の 環境に即した 書物収集モデルな ど新しい動きに ついていくため、 常に走り続けなけ ればなりません。

私は、結局は、出版社、学者、そして図 書館員全員が協力し合うことが新しい 学術コミュニケーションのモデルを作る こにつながるのだと考えます。もしく は、費用が高くなりすぎた現在のモデ ルにとって代わるものが出来るのかもし れません。出版社・学者・図書館、この 三者の間には、互いに譲り合えない、緊 張の糸が張られており、それを工夫によ って解かなければ本当の意味での協力 は出来ないと思います。図書館と出版 社は、どちらも、研究や学問の長期保 存とそれらへのアクセスという、共通の 利益があるのです。 図書館コミュニティの動きに、どうやっ てついていっているのですか。 次々に登場する新しい技術やサービ ス、現在の環境に即した書物収集モデ ルなど新しい動きについていくために、 常に走り続けなければなりません。幸 い、国や州の図書館コミュニティ間の対 話は非常に充実しており、学ぶ機会はた くさんあります。カロライナ州では、複 数の大学図書館が参加する、 The Triangle Research Libraries Network (トライアングル研究図書館ネットワー ク)があり、コミュニティの動きを学ぶ には非常に役立っています。その他、我 々UNCの学生図書館諮問委員会や、情 報&図書館学学部の学生、教員、その 他重要な人々からも学んでいます。

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| feature

Oxford Medicine Online、

その過去、 現在、 そして未来

過去2年間において、 OUPのプログラム、 医学オンラインコンテンツの開発と普及は 予定通り進んでいます。 本誌では、 初期段階の決断から現在普及し ているコンテンツに至るまでの過程を振り返 るとともに、 今後2年間の計画について 見ていきたいと思います。 Alison Bowker, マーケティング部長、法律・医学部門、OUP

動自体が参考となり、ナビゲーションや 機能、デザインなど、今後ますます改善 されていくことになります。

初期段階

トラテジー

OUPブランドに裏打ちさ れた、我々の強力でかつ 深みのあるコンテンツが、オンラインプ ロダクツの戦略、ストラテジー、をたて る上での土台となっています。印刷物で は、例えば Oxford Textbook of Medicineや Oxford Handbook of Clinical Medicine などがグローバルによ く知られ評価されており、他の医学系 出版物の礎石となっています。 我々は、この印刷物で培った強みを 生かし、更に、人々が希望するコンテン ツを、希望するフォーマットで届けたい と思いました。これまでの10年間と異 なる点は、コンテンツをOUP独自のプラ ットフォームで出版することによって、ブ ランド力を最大に生かし、OUPが大切 にしている価値:Authority(権威) 、Excellence(優秀)、Innovation(革 新)、の理念を反映したプロダクツを普 及させようとしたことです。

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基本コンセプト まっさらな状態からスタートしたことに より、我々はコンテンツをいかにユーザ ーにとってロジカルで使い易いものに するかを第一に、どう構築するかについ て慎重に考えることができました。最初 の目標は、可能な限りOUPの医学書籍 コンテンツを一連の標準化された機能 と共通のページレイアウト、デザインを 持った単一のプラットフォームに掲載す ることでした。これが実現することで、 ユーザーは今後さらに膨大になるコン テンツのナビゲーションを、スムーズに 行うことが可能となります。そしてこの 後に印刷物とも共通する我々のデザイ ンや制作の理念により、現在のような ナビゲートしやすいモダンで斬新、すっ きりとしたウェブデザインへと発展して いったのです。 これを基本として、我々はすでにマ ルチメディアのような特色のある機能 を追加させています。ウェブサイトがよ り多く利用されることで、ユーザーの行

まず2009年5月に、Oxford Medical Handbooks シリーズの12タイトルがオ ンラインリリースされました。この試験 的なリリースは、ボリュームのあるコン テンツに取り組む前に、まずオンライン プロダクツの開発改善を小規模スケー ルで行い、ユーザーのフィードバックを もらうためのものでした。この試みによ り、ユーザーが我々のオンラインの医学 コンテンツを必要としていることが明ら かになりました。フィードバックによって デザインやレイアウト、その他の点につ いても指針を得られました。

飛躍 次に、二つの大きなプロジェクトを通し て我々は、幾つかの課題に対してどのよ うに対応したら良いのか学ぶことが出 来ました。まず、2010年5月にリリースさ れたオンライン版 Oxford Textbook of Medicine によって、我々はボリュームの あるテキストブックをどうオンライン化 すればよいのか学ぶことが出来まし

た。このテキストブックは、全部で600 章以上、画像は2,500点ありました。ま た、もう一つの課題は70タイトルもある Oxford Medical Handbooks と Oxford Handbooks in Nursing and Emergencies シリーズをいかにサーバ ーにアップロードするかということでし た。この場合の課題は、純粋に、データ キャプチャ、制作とテストの量によるも のでした。これら2つのプロジェクトで の経験はまた、次に我々がフォーカスす るべき課題、コンテンツの掲載スピード を上げるという点についても大いに役 立ったのでした。

Oxford Medicine Online ポータル Handbooks シリーズのアップロードと 並行して、我々は Oxford Medicine Online ポータルを www. oxfordmedicine.com 上に構築しまし た。このポータルは、全ての医学タイト ルの唯一の窓口アクセスポイントとして 機能し、全てのタイトルを横断的に検 索したり、分野別、シリーズ別、ユーザ ーのキャリアレベルに応じて検索する ことを可能としました。また、まだ統合 されていませんが、ジャーナルの医学コ


insight |

A

レクションやオックスフォード・スカラ シップ・オンラインといった様々なウェ ブサイトへのリンクもあります。これ を、Oxford services と呼んでいま す。Oxford Medicine Online は、常に発 展中、コンテンツの更新も最初にアップ ロードされた直後から行っています。最 初の大きな更新としては、購読している タイトルを表示するマーカー機能の追 加で、2011年に入って早い段階で実現 する予定です。 ポータルの将来的な利点としては、 フレキシブルなバンドリング機能(分野 別のセットを作るなどが検討されてい ます)が加わること、そしてサイト上のタ イトルから、たとえば画像ライブラリや 生涯教育(CME)設問など、異なるタイ プのコンテンツにアクセスできるように なるということです。

モバイル端末は? 医学コンテンツへの、モバイル端末を使 ったアクセスの要求が、急速に高まって きています。我々はこれに対して三通り のアプローチを考えています。まずは、

長らくパートナーシップを組んできた Medhand を利用して、非常に人気のあ る Oxford Medical Handbooks シリーズ のアプリケーションを作っています。次 に、我々のウェブサイト自体をモバイル 端末で見やすいようにデザイン。最近、 ESC Textbook of Cardiovascular Medicine を iPad で読んだ読者よりポ ジティブなコメントがあり、このプラン が成功であることを裏付けてくれまし た。最後に、今後12カ月~18カ月の間 に、我々の書籍の多くが業者や機関に よる e-book プログラムで提供されるこ とになります。

そして未来 我々はすでに、まだオンライン化されて いない主立ったタイトルのアップロード に進んでいます。これにより、2011年末 にはアップロードされるタイトル数が 200に増える予定です。また、我々はサ イトの更なる改善に努めており、図書館 員とユーザー両方にとってより有益なも のになるよう、図書館員からのフィード バックを歓迎しています。

より詳細な情報、 トライアルやお見積りをご希望の方、 また医学オンライン プログラムへのコメントについては、marketing.japan@oup.com まで ご連絡ください。

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| directory

学会・会議

当出版局が2011年1月~4月までに参加出席する主要学会・会議一覧です。 一覧に掲載されている学会・会議に出席される場合は、ぜひ当局ブースにお越しください。 なお、当日のお打ち合わせをご希望の場合、学会・会議出席担当者まで事前にメールにてお申し込みください。 アジア

欧州

北アメリカ

Caliber-INFLIBNET Conference 3月2~4日、ゴア(インド) 担当:Kaushik Ghosh、ジャーナル&オンライン部門 kaushik.ghosh@oup.com

Bibliostar 2011 3月3~4日、ミラノ(イタリア) 担当:Victoria Lopez、ジャーナル部門 victoria.lopez@oup.com

Online Information Asia-Pacific 3月23~24日、香港 担当:Kaushik Ghosh、ジャーナル&オンライン部門 kaushik.ghosh@oup.com

Lund Online 3月16~17日、ルンド(スウェーデン) 担当:Adina Teusan、オンライン部門 adina.teusan@oup.com 担当:Matthew Howells、ジャーナル部門 matthew.howells@oup.com

Ontario Super Conference 2月2~5日、トロント(カナダ) 担当:Chloe Hennin、ジャーナル部門 chloe.hennin@oup.com 担当:Johanna Stevens、ライブラリーセールス部門 johanna.stevens@oup.com

The Korean Medical Library Association 1st conference 4月(場所・日時 後日確定) 担当:Won Jung、ジャーナル部門 won.jung@oup.com オーストラリア

15th ALIA Information Online 2月1~3日、シドニー(オーストラリア) 担当:Marika Whitfield、オンライン部門 marika.whitfield@oup.com 担当:Hannah Dernie、ジャーナル部門 hannah.dernie@oup.com

Music Library Association 2月9~12日、フィラデルフィア、ペンシルバニア 担当:Margaret Love、マーケティング部門 margaret.love@oup.com

UKSG Annual Conference 4月4~6日、ハロウゲート(英国) 担当:Jennifer Brothwell、オンライン部門 jennifer.brothwell@oup.com 担当:Matthew Howells、ジャーナル部門 matthew.howells@oup.com

SCELC Vendor Day 3月3日、ロサンゼルス、カリフォルニア 担当:Jenifer Maloney、ジャーナル部門 jenifer.maloney@oup.com 担当:Debbie Farinella、ライブラリーセールス部門 debbie.farinella@oup.com

中東

NC Serials Conference 3月10日、チャペルヒル、ノースカロライナ 担当:Jenifer Maloney、ジャーナル部門 jenifer.maloney@oup.com

SLA Arabian Gulf Chapter 3月8~10日、マスカット(オマーン) 担当:Graham Grant、オンライン部門 graham.grant@oup.com ANKOS Annual Meeting 2011 4月28日~5月1日、アンカラ(トルコ) 担当:Graham Grant、オンライン部門 graham.grant@oup.com 担当:Hannah Dernie、ジャーナル部門 hannah.dernie@oup.com

ACRL National Conference 3月29日~4月2日、フィラデルフィア、ペンシルバニア 担当:Belinda Hayes、ジャーナル部門 belinda.hayes@oup.com 担当:Nancy Roy、ライブラリーセールス部門 nancy.roy@oup.com Texas Library Association Annual Conference 4月12~15日、オースティン、テキサス 担当:Jenifer Maloney、ジャーナル部門 jenifer.maloney@oup.com 担当:John Petropoulos、ライブラリーセールス部門 john.petropoulos@oup.com 南アメリカ

   

International Book Fair of Buenos Aires 4月19~21日、ブエノスアイレス(アルゼンチン) 担当:Greg Goss、ジャーナル部門 greg.goss@oup.com

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| insight

学術論文: PDF それとも XML/HTML? PDF 賛成派

Ad Lagendijk氏、 アムステルダム大学教授

科学者にとって、 1993年にAdobe 社が発表した PDFフォーマット はまさに天恵で す。突如として、 我々は高価なポ ストスクリプトプリンターを必要とし なくなり、また、PDFによるアウトプッ トは、均一で高い品質を保持できる ようになりました。科学分野のコンテ ンツを扱う出版社は、もはやコンテン ツのPDF提供をやめることは出来な いでしょう。商業的理由から、ソフト ウェア会社や出版社は常にこのPDF フォーマットに代わるものを探ってい ます。しかしあのマイクロソフトでも、 そのドル箱ソフトであるMS-Wordを 使ってPDFと同等レベルのアウトプッ トを提供することは未だ出来ていま せん。そこで、Office Open XML とい うフォーマットを新たに開発しまし た。 マイクロソフトがこのフォーマット を世間に認めてもらうために費やし た不正の数々のニュースはまるでドラ マのように知られることになりまし た。それに対して、 Adobe社のPDF は、2008年よりISO規格を取得して います。PDFは唯一、サーバーなどの 環境に制限されることなく利用でき るファイル形式なのです。 マイクロソフト以外では、科学分野 のコンテンツを扱う出版社も、科学 者をPDFから遠ざける手段をコミュニ ティに提案しています。それは、本文 テキスト以外のコンテンツ、ビデオや インタビュー録音、画像や膨大なデ ータセットなど付加価値の高いデー タをまとめて別のフォーマットにパッ ケージし、より使いやすくする、とい うことでした。

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このフォーマットとは、XHTMLの ような出版社側に所有権のあるフォ ーマットで(独自のコーディングを含 むことにより)、なるべくその出版社 のウェブサイトだけで利用できるよう にしたものを指します。ですが、この ような本文以外の付随情報について は、その多くのものは必要がないも の、むしろ、科学者にとって欲しくな いものも多いのです。データが必要 な場合は、科学者はコミュニティの 中で協力し、必要なデータセットを 共有する術を持っていて、商業出版 社にあえて助けてもらう必要はない のです。 このような出版社が現在それぞれ のウェブサイトで提供している最先端 の技術を駆使した(X)HTML版コンテ ンツの品質は、笑ってしまうようなも のです。なにせ、1993年時点のPDFよ りも品質が劣っているのですから。 私の意見ですが、科学者たちは PDFの浸透を喜んでいると思います。 もちろん、PDFも改善は必要ですし、 浸透するゆえの危険性もありま す。PDFはブックマーク機能やハイパ ーリンク機能を可能としています、こ れらはボリュームのあるコンテンツの ナビゲーションにとても重宝する機 能です。私は、著者も出版社もこのブ ックマークやハイパーリンクをもっと 利用すべきだと思います。危険なの は、Adobe社が頻繁に Adobe Reader やAcrobat というソフトウェアを更新 し、ソフトを複雑にしていることで す。Java-scriptがPDFで機能するよう になれば、オフラインでPDFを利用す る読者がいなくなります。 とにかく、この記事のタイトルの質 問に対しての答えは、もちろん、PDF、 です。.

PDF 反対派

Martin Fenner氏、ハノーバー医科大学 癌臨床(研究) フェロー 1990年、CERN研 究所においてTim Berners-Lee氏な どが、少なくとも テキスト文章(画 像が無理として も)をパソコン画 面一杯に配置し読める手段、 HTML やWWWを開発し始めました。世界 最大規模の素粒子物理学の研究所 が、科学者同士のコミュニケーション 向上のためにインターネットのネット ワーク、WWWをスタートさせたので す。しかし、HTMLは科学分野の論文 の標準フォーマットにはなりませんで した。 そして1993年、Adobe社がPDFフ ォーマットを発表しました。PDFの登 場によって、ハードやソフトなどの環 境に左右されずに文書を閲覧するこ とが可能となったのです。90年代に 学術出版社が、それまで印刷していた ジャーナルをデータ化することになっ た際、彼らはそのデータのフォーマッ トにPDFの使用を選びました。WWW の利用よってジャーナルのコンテンツ 検索スピードは格段に速くなり、また 普及費用も抑えられることになりまし たが、科学分野の論文そのものの形 態についてはさほど変化はありませ んでした。そして、それは、実際コンテ ンツを読む場合は、まず印刷する、と いうことを意味していたのです。 さて、それから20年という月日が流 れ、著者、読者、そして出版社の期待 もまた発展してきましたが、その要求 に対してPDFは限度を見せ始めまし た。多くのジャーナルは今やサプリメ ントという付随情報を提供しており、 マルチメディア、図や表、論文に関連 するデータセットなどです。ジャーナ

20年という月日が 流れ、著者、読者、そして 出版社の期待もまた進化 してきましたが、 その要求に対してPDFは 限度を見せ始めました。 ルはよりナビゲートしやすい機能や 論文サマリーを用意しています。イン ターネットに接続可能なモバイル端 末を使用して論文を読む読者は、ま すます増えるでしょうし、それは、そ の端末に合わせたテキスト文字や図 表のサイズ調整の必要性を意味して います。ジャーナルは専門用語のタグ や関連コンテンツへのリンクを提供 するようになっています。読者はただ 読むだけではなく、コンテンツに対し てフィードバックを行うこと、つまりコ メントや自らのソーシャルネットワー クで論文リンクをシェアすることに興 味を持っています。 これら変化の共通点は、学術論文 がはじめから最後まで読まれるため の一方向性のものではなく、論文が その他多くの関連コンテンツにリンク するリンクの集合体として捉えられ、 また、読者一人一人によってその利用 の仕方が異なってきていることを示し ています。これはつまり、HTMLが論 文にとって最適なフォーマットである こを意味しています。特に、1990年に Tim Berners-Lee氏がHTMLとWWW を開発した時に比べてHTMLはかな り改善されてきているのですから。


Illuminea January 2011 Japanese