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PIKESPEAK HILL CLIMB 日本人プライベーターが挑んだパイクス・ピーク◎前編

83RD.2005 PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB JUNE 25,2005 photo:Max Kajimoto,real-diart.com/text:Max Kajimoto

クルマやバイクで頂上まで登れる世界一高い山。 それがアメリカ・コロラド州にあるパイクスピーク。 その山の頂上に誰が一番早く上れるか。 そんな単純な理由で始まったパイクスピークヒルクライム。 このレースに、 プライベート参戦ながら優勝候補にも上げられているライダーが、 日本から参戦している。 彼らにとって2 年目となるそのチャレンジの模様を、 2 回にわたってお届けしよう。

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標高差1500m を 一気に駆け上がる  アメリカ・コロラド州パイクスピーク で毎年6月最終週末に行われる「パイ クスピークヒルクライム」 。 標高4300m を誇る山、 パイクスピークの麓から頂 上へ一気に駆け上がるレースだ。 最近 はメディアでパイクスピークが取り上げ られることが少なくなってしまったため、 忘れかけてしっまった人や知らない人 も多いだろう。 数年前までは、 4輪でモ ンスター田島こと田島伸博氏がツイン エンジンのカルタスやエスクードで活 躍していたレースと聞けば思い出す人 も多いはず。  ここパイクスピークは、 クルマで頂上 まで上がれる世界最高峰の山としても 有名で、 麓のゲートで入場料を払えば、 誰でもマイカーで4300m の頂上まで 登ることが可能。 富士山よりも高い山 の頂上へ気軽に登れてしまうと言うの がここの魅力だ。 そしてこの頂上までの ルートを閉鎖して年に1回限りのヒル クライムを行うという、 アメリカらしい 豪快なレースがこれだ。  スタート地点の標高は2800m で ゴールの頂上は標高が4300m。じつ に標高差は1500m もあり、 キャブセッ ティングが非常に難しい。 スタート地点 の標高2800m も日本では十分に特殊 な高さだ。 しかもそこからさらに1500m も標高が上がるというのはパイクス ピーク以外では考えられず、 よそであら かじめセッティングを試すということが できない。  コース前半は緑に囲まれた舗装路 を走り、 中盤からは未舗装のフラット なダートとなる。 そのためタイヤは舗装 路、 ダートの両方を生かさなければなら ない。 しかも標高差が激しいために気 圧の変化でタイヤの空気圧が大きく変 化してしまうのもこのレースの難しいと ころ。 スタート地点ではペコペコの状態 でもゴール地点ではパンパンに膨れて しまうのだ。 しかも空気圧を高めにした い舗装路はコース前半の低い部分。 逆 に路面がダートになると内圧が高くな るというセッティングのしにくいコース だ。 もちろんタイヤチョイスも、 ダートを 優先させるか舗装路を優先させるかと いう悩みが出てくる。  難しいのはセッティングだけでない。 後半から頂上にかけてはコースを外れ ればそこは断崖絶壁。 もちろん普段は 一般の登山道であるためコース幅はそ れほど広くない。 マシンコントロールや ライン取りをミスし、 コースアウトすれ ば崖から転落もあるというリスクがい つでも待ち受けている。  パイクスピークを速く走るためには テクニックのほかに、 崖落ちの恐怖と 戦う度胸も必要となる。 ルーキーは慣 れていないというだけでなく、 危険を知 ることもなかなかできない。 そのため初 参加者には安全のための徹底したアド バイスをするためにルーキーミーティン グも行われている。

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PIKESPEAK HILL CLIMB

怖くてもアクセルは戻せない。 それがパイクス・ピーク。

今年初参戦の川島孝之。 ルーキーながらも白井と同じトリニティレーシングでチューンされたハイパワーなマシンで参戦する

昨年はルーキーながら 予選トップを獲った白井  前出のモンスター田島やアメリカの ラリー第一人者、 ロッド・ミレンが出場 していたころのパイクスピークは完全に クルマが主流のレースと言ってよかっ た。 しかし、 花形カテゴリーのアンリミ テッドクラスは過激になり過ぎたため か、 徐々にエントリーが少なくなってし まってきている。  そんな状況下でエントリーが徐々に 増え、 勢いを増してきているのがモー ターサイクルクラスだ。 とくにアメリカ でのクワッド人気やスーパーモトの盛 り上がりによりエントリーも増加。 メ

インの座をモーターサイクルが奪いつ つあると言っても過言ではない状況に なってきている。  これまでも4輪だけでなくモーター サイクルクラスにも参戦していた日本人 ライダーたちもいた。 そのなかでも、 と くに目立った活躍を見せているのが、 昨 年からクワッドで出場している白井良 宗だ。 白井が国内で主に活躍している レースはダートトラックなどのフラット レース。 クワッドに乗る前はモトクロス も経験している白井は、 モトクロスコー スのような柔らかく起伏の激しいコー スも経験しているが、 白井が求めている ものはフラットコース。 つねにアクセル 全開で走り回ることのできるステージ

を求めてフラットダートのコースに行き 着いたのだ。  白井は昨年、 初参戦ながらクワッドク ラスで予選トップタイムを叩き出し、 決 勝では途中クラッシュをしながらも4 位でフィニッシュ。 モーターサイクルク ラスすべての初参加ライダー        から選ばれるルーキー・オブ・ザ・ イヤーにも輝いたライダーなのだ。  すっかりパイクスピークの魅力に取 り憑かれた白井は、 もちろん今年もパイ クスピークに挑戦することになる。 しか も今年は白井だけでなく、 同じチームで 活躍し、 職場の同僚でもある川島孝之 もパイクスピークにチャレンジすること になった。

後半のダートに合わせ、 スタート時にはタイヤの内圧 を下げているため、 前半の舗装路では低すぎる内圧で 走らなければならない

土木の仕事に精を出し、 時間と金を作ってたっぷりとした準備の時 間を作ってきた白井。 今年こそ優勝を……と気合いが入る

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優勝しかない! 1カ月も前に渡米、 準備する  2年目の今年はパイクスピークが行 われる6月最終週に向け万全の準備を するため、 白井と川島は5月末にはアメ リカに向けて出発した。  レースで使用するマシンはヤマハの トップモデルであるバンシー。 日本で も長く使ってきているマシンだが、今 回早めにアメリカ入りした理由のひと つにこのバンシーのチューンアップが あった。 ロサンゼルス郊外、 オレンジカ ウンティにあるトリニティレーシングは クワッドチューンでは全米でもトップク ラスのチューナー。 ここのパーツでバン

日の出とともにマーシャルカーがサイレンを鳴らして 走り出す。 標高の高い地でしかも早朝なだけに朝は 非常に寒く、 しかも風も強い


シーを500cc にまでボアアップする チューニングをするのだ。 パイクスピー クにクワッドで参戦している上位のラ イダーたちもみなトリニティレーシング のパーツでパワーアップしているので、 これをせずに優勝は望めないのだ。  トリニティレーシングにてバンシー をチューニングした白井と川島は、 テス ト走行後すぐにカリフォルニアを離れ コロラドに移動。 本番戦であるパイク スピークの前に別のヒルクライムレー スに挑戦してニューマシンの感触をつ かむことにする。6月5日に行われた CNCA のヒルクライムで白井は予選4 位でスタート、 決勝で2位入賞を果たす。  このCNCA ヒルクライムではレース 結果以上に有意義なものを手に入れ た。 知り合ったライダーの紹介でパイク スピークの近所に住むメカニック、 マイ クを紹介してもらったのだ。 マイクはメ カニックを請け負うだけでなく、 レース 期間中の宿泊場所を提供してくれるな ど、 多くの面倒を見てくれることになっ たのだ。 これにより今年のパイクスピー クではレースに専念でき、 より好成績

を残すことが出来そうな体制となった。

くる条件下でスケジュールは進んでい く。 東のロッキー山脈から日が昇る午前 参加者のほとんどはアマチュア 5時に、 コースクローズを知らせるコー しかしなかにはあの選手も スマーシャルのクルマが山々にサイレン  パイクスピークの朝は早い。 この場 を響かせながら駆け上がってくる。 しば 所は本来観光地であり、 ヒルクライム らくするとそれまで風の音しかしなかっ の行われる6月はすでにバケーション たパイクスピークにエキゾーストノート シーズンに入っている。 レース期間中だ が響き渡り、 練習走行の始まったこと からといってその間ずっとコースをク がコースの上方にいてもすぐ分かる。 ローズドにしておくことが出来ない。 そ  練習走行はスタート地点からゴール のため決勝を除く練習日や予選日のタ までのフルコースでは行わず、 コースを イムテーブルはすべて午前中のみ。 午後 上下2つに分け、 クルマとモーターサイ からはコースをオープンし観光客を受 クルでそれぞれ行われる。 また、 クルマ け入れるのだ。 のクラスは1台ずつ走行するタイムア  午前中ですべてのスケジュールを消 タック式のレースだが、 モーターサイク 化するため、 動き出すのは朝の4時から。 ルクラスでは3台づつが走るレース方 日本の夏なら午前4時はすでに空が明 式を採用している。 そのためバトルを見 るくなりだしている時間。 しかしサマー ることが出来るというのも、 モーターサ タイムで時間をずらしているため、 コロ イクルクラスの人気が高まっている理 ラドの4時はまだ真っ暗だ。 しかも標 由かもしれない。 高の高い山なので、 夏とはいえ朝の気  練習走行では間隔を開けずほとんど 温は氷点下を下回っている。 のマシンが一斉に走り出す。 朝焼けの  朝の凍るような空気の中。 しかも高 なかを早くも本番さながらのバトルを 地のため空気は薄く、 激しく体を動か 繰り広げながら頂上を目指すバイクと せば激しい疲れだけでなく頭痛もして クワッド。 しかしすべてが優勝を狙うラ

イダーではない。 もちろんレースに出る からには少しでも上位を狙ってはいる ものの、 パイクスピークに参戦すること が目的で楽しみながら走っているライ ダーも多い。  一方、 AMA ナショナルモトクロスで チャンピオンを取った経験もあるミッ キー・ダイモンドのようなトップライダー もいる。 彼は今年初めての参戦で、 もっ とも注目されている選手だが彼のよう なプロライダーは極めてまれ。 エントラ ントのほとんどは本職が別にあるア マチュアだ。 特別な参加資格が必要な わけではないので、 誰でもエントリー フィーさえ払えば参加できるのもパイク スピークの魅力でもある。  練習走行最終日の3日目、 最後の走 行が予選に当てられる。 予選もフルコー スでは行われず、 スタート地点から中間 地点までの前半部分のみ。 フルコース を走ることが出来るのは決勝の1回の みと、 通しでの走行はぶっつけ本番な のだ。 そのため経験こそが何よりの強 みとなる。 長年参戦してデータを蓄積し ているチームが、 より有利なのだ。

予選前日には地元 コロラドスプリン グスのバイクショッ プ「エイペックス スポーツ」 にてモー ターサイクルクラ ス参加ライダーと チームを集めて盛 大なパーティが行 われた

慣れない英語をフル回転させエントリーを 済ませる白井と川島。 しかし主催者はみん ながフレンドリーで優しい

写真右が白井良宗。 左は 3 回の優勝経験をもつ ジョン。 パイクスピークの ベテランで、勝つかリタ イヤかという面白い経歴 をもつライダーだ。 ニック ネームは“クラッシュ” !

車検後は全員参加のブリーフィングのほか にルーキー向けのミーティングも。 安全面 には最大限の配慮がなされている

いいピット場所を確保する ためにゲートがオープンす る前、ロサンゼルスでレン タルしたトラックで早朝4 時からゲートに並ぶ

クワッドは排気量などでのクラス分けがないので ある意味無差別級。 しかもエントリーが最も多い クラスなので厳しい戦いが予想される

テントを設営する横では メカニックとして日本から やって来た清水が手際よく 工具を並べ始める。 チーム としての役割分担も確実

ピットに到着したらすぐに2 台のマシンをトラックから 降ろし、 テントを設営。 まだ真っ暗ななか、 手探りでの作 業となっている

白井たちが今回レース期間中に宿泊したのはメカニックのマイクの弟であるロバートの 家。 毎日走行後マシンをバラし整備が行われた

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初参戦なだけにややナーバスにも見 える川島。 しかし走り出せばそんなこ とは問題なし。 走るたびに確実に走 りのコツを掴んでいる様子

アメリカでフラットなダートと言えば ダートトラックマシンが多いかと思 えば、 モタード人気のせいかモター ド仕様のマシンが増えている

1 本ラインを間違えれば崖から転 がり落ちてもおかしくないコースだ が、 そんな場所でもアクセルは全開。 テールを滑らせながら走行

プロもアマもない。 ただ全開でピークを目指すだけだ!

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AMA スーパークロスで活躍し、 ナショナルモトクロ スではチャンピオンにも輝いているミッキー・ダイモ ンド。 AMA スーパーモトシリーズに参戦中の彼は今 年パイクスピークに初参戦


クワッドのエントリー で はヤ マハ の バ ン シーがその大多数を 占めるが、 スズキやホ ンダ、 日本ではなじみ のないポラリスなども 出場

バイクではホンダに 次 いで 参 加 台 数 の 多いのがKTM。特に オ ー バ ー500cc の 750 クラスでは無敵 の強さと言っていい活 躍ぶりだ

2001 年から参戦し、 昨年の250 ク ラスで優勝したネイサン・コンレイ。 AMA のスーパークロスやモトクロ スにも出場している 昨年からパイクスピークに参戦して いる、 弱冠16 歳と最年少のショー ン・バウアー。 ダートトラック仕様の CRF450 で出場する

サイドカークラスに参戦しているスウェーデンチー ム。 GSX-R1100 のエンジンを搭載したマシンはラ イディングスタイルも独特

スッキリと晴れ渡る真っ青な空に遠くデンバーま で見渡せる景色のなかを全開で走り抜けるのはい かにも気持ちよさそう。 走りたくなる!

トライアンフやXS650などの古いダートトラッ クレーサーが出場するビンテージクラス。 パイ クスピークのベテランライダーたちが集う 上位はオーバー90 馬力を誇るフルチューンマ シンが参戦するため、 ノーマルエンジンでは苦 しい戦いとなるのがクワッドクラス

全開ドリフトでほとんどを抜けていく大きな コーナーから切り返しのような小コーナーまで バリエーションは豊富にそろっている

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予選1 位となったジョンのバンシー。 トリニティレーシングのエンジンをベー スにさらに独自のチューンによってパワーを上げている

グループトップで調子よくコーナーを抜けた川島。 しかしこのコーナー出口でバラン スを崩しコースオフしてしまう。 結果予選12 位

まさにアメリカンサイズ。 こんな体型のライダーで フラットダートの大コーナーなら640cc の も参戦しているのがパイクスピークの面白いとこ 大パワーマシンでもその性能を惜しみなく 発揮できる。 スライドもかっこいい ろ。 XS650 がやたら小さく見える

PIKESPEAK HILL CLIMB コースがオープンになるまで途中で待たされることも多く、 その結果ライダー同士の コミュニケーションが多く取れるのもパイクスピークならでは

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昨年はルーキーながらいきなり予選トップと なった白井だけに、 今年も予選では力の入り方 がハンパじゃない。 大きなアールのコーナーで はフルカウンターのドリフトで抜けていく

1 年間の苦闘の成果が出るか。 いよいよ予選が始まった。 いよいよ緊張の予選開始! 2 人とも好調な滑り出し  3 日目、練習走行を4 セット走り、 5 セット目が予選となった。 日も高くなり 気温もどんどん上昇していく。 予選には もってこいのコンディションのなか、 3 台ずつのスタートで予選が開始される。  昨年はルーキーながらポールポジ ションを取った白井には他からのマー クもかかり、 注目度は高い。 初参戦の川

島は前日の練習走行時からややナーバ スになっているようにも見えた。  予選が始まるといきなり1組目トッ プで白井が現れた。 ニューエンジンの 調子も良く、 大きなコーナーをすべてド リフトで抜けていく。 初参加の川島は予 選2組目。 川島もトップでやって来たが、 コーナーの出口でバランスを崩してコー スオフ。 すぐにコースへ復帰するものの タイムロスは大きそうだ。  すべての走行が終わり、 発表された

予選結果は白井が3位。 川島はコース オフが響き12 位という結果。 昨年予選 トップタイムを出した白井には物足りな い順位かもしれないが、 出来上がってか ら1カ月もたっていなく、 十分に走り込 んでいないマシンということを考えれば 結果は上々。 しかもトップはATVダート トラックチャンピオンで、 2位は昨年の パイクスピークでも準優勝のライダー だから悪い結果ではない。  川島もコースオフしているにもかか

わらず後ろにはまだ10 人近くのライ ダーがいる。 もちろん本番は明日。 3台 ずつしか走らないこのレースでは、 予 選順位はそれほど本番に響かないとい うのもチャンスなのだ。 決勝での2人の 猛烈な走りに期待したい。  

どうなる決勝!? 続きは'06/1/5 発売の 本誌Vol.2 にて!!

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ついに決勝の朝が来た。 1年に1回だけの挑戦が 今、 始まる!

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日本人プライベーターが挑んだパイクス・ピーク◎後編

83RD.2005 PIKES PEAK INTERNATIONAL HILL CLIMB JUNE 25,2005 photo:Max Kajimoto/real-dirt(Yanagisawa/Keisuke Sugawara/Yusuke Shimizu) text:Max Kajimoto

勝つための準備として 1 カ月前からアメリカに渡った 05 年。マシンも体制も完璧とも言える状 況のなかでの予選結果は 3 位。けして満足のできる結果ではない。しかし、それがスターティン ググリッドに影響しないパイクスピークにとって、予選結果は単なる数字以外のなにものでもな い。フルコースを走れるのは 1 年でたったの 1 回だけ。頂上までのわずか 12 分のために 1 万 2000km の距離を超えてきたのだ。

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つい2 つ前のコーナーまで白井は2 位を走行していたものの、 ついに91 番のジョンにその座を明け渡して しまった。 しかしまだ1 位のジムすら射程圏内に捕らえていたのだが……。 クラッチトラブルで順位も落とす

ライダー以上に楽しむ それがここの観客だ  決勝の朝、日の出の 2 時間前 の午前 4 時に一般のゲートがオー プンになる。年に 1 度だけのヒル クライムを見ようとコロラド州内外 から集まる観客。日付が変わる頃 にはすでにゲート前に並び始め、2 時の時点で数 km もの車の列を 作っている。

 そんな車の列の横をまだ目の覚 めきっていない選手達を乗せたト ランポが過ぎていく。6 月の終わ りとはいえ、標高 2800m のスター ト地点は日が昇らないうちはまだ 寒い。レースを戦う前に眠気や寒 さと戦いながらピットを設営し、ス タートの準備を始める。   今 回 白 井 た ち の チ ー ム、 「三四十六」はライダーの白井と 川島、メカニック及びサポートとし

て参加している菅原、清水、後藤、 柳沢の 6 人が日本から参加し、デ ンバーに留学している白井の妹の あぐりもチームに合流。さらにメ カニックのマイクに息子のエリック、 その友達のザック、ブライアン、ブ リディなど総勢 10 人以上の大所帯 となっている。  午前 4 時、麓のゲートがオープ ンし、続々と観客のクルマがコース を登っていく。観戦ポイントまでは

レースコースを自分のクルマで走っ ていけるのもある意味、パイクス ピークの楽しみと言えるかもしれな い。駐車場に着くとそれぞれが大 きな荷物を抱えてお気に入りの場 所へ移動していく。  しかし、決勝がスタートするのは 午前 9 時。それまで 5 時間もの間、 こんなに標高が高く、しかもまわ りには雪も残っているほど寒い場 所でなにをして暇を潰すのだろう?

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決勝レースは3 台ずつ走るので、 予選3 位の白 井は1 組目のスタートとなる。 フルチューンの2 スト500cc が3 台同時にスタートする光景は迫 力満点。 今どきこんなスタートシーンは貴重なも のだろう

PIKESPEAK HILL CLIMB 激しいバトルが繰り返される予選1 組目。 マシ ンはみなヤマハバンシーで、 しかもトリニティ レーシングのパーツでチューンしてあるのも一 緒。 パイクスピークは2 回目の白井に対しライ バルのジムとジョンは経験も豊富。 あとはテク ニックで勝負するしかない

ゴールまであとわずか しかしクラッチが……。  コース沿道には隙間がないほど に観客が押し寄せ、地元のラジオ が実況放送を始めた 1 時間後の午 前 9 時、いよいよスタートの時が 来た。スタート1 番手はエキシビ ジョンのプロパンガス車。コブラ を改造してプロパンガス仕様にし たマシンだが、これが速い! プ ロパンガス車と聞けば、日本では タクシーくらいしか思い浮かばない が、ここでは 2 輪トップクラスと同 等のタイムを叩き出すほどに速い。 しかもコイツがスゲーうるさい……。  4 輪が数クラス走り終え、つい

に 2 輪クラスがスタート。3 台づ つ走る 2 輪クラスでは、予選 3 番 手の白井は 1 組目となるのだから、 その緊張感はハンパじゃないはず だ。前日の予選でミスをし、予選 12 番手となった川島。その結果だ けを見れば残念なものだが、実際 は予選なんて記録でしかない。3 台づつしか走らないレースなので グリッドが後方で不利になることは なく、他の 2 台は川島の実力に比 べれば遅い選手なのだ。そのため 先頭に立ってしまえば、後は自分 のペースで実力を最大限に発揮す ればいいだけだ。逆に実力も僅差 のトップライダー 2 人と走らなけれ ばならない白井は、バトルによる

ルーキーの川島にとってフルコースを走るのはこれが初めて の体験。 スタート前は緊張感と笑顔が交差する不思議な雰 囲気。 でも固くなっている暇はない。 走り出したらあとは全開 全開、 ひたすら全開で走りきる

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無駄なタイムロスを犯す可能性も 持っているのだ。事実、昨年の白 井は予選 1 位でトップ出走にもか かわらず、決勝ではバトルの果てに クラッシュを起こすというミスを犯 しているのだ。  4 輪ラリー車クラスが終わり、い よいよ 2 輪クラスの出走順がま わってきた。まず始めにそして待 ちに待った緊張のスタート! フル チューンされた 2 ストエンジンの サウンドを響かせながら、3 車横 一線になって 1コーナーへ向かっ て走り出す。レース序盤からしばら くの間だ 2 位をキープして走る白 井。予選トップのジョンを必死に 押さえ込んで走るものの、その分

やはり若干の固さが残ってしまったのか、 スタートは少し出 遅れた。 しかし、 本来はこんな後方からスタートするライダー ではないので、 すぐにその遅れを取り戻し、 他の2 台はあっ という間に川島の後方へ下がる

トップのジムからは若干はなされ 気味だ。しかしそのジムもまだ射 程圏内、トップを狙えない距離で はない。レースも 3 分の 2 を過ぎ た頃、白井はついにジョンにイン を刺されて 3 位へ順位を下げてし まう。しかもフルチューンのハイパ ワーエンジンにクラッチが音を上 げ始めている。このままではジム に追いつくどころが先頭の 2 台と の距離は離されていく一方となって しまった。

決勝の順位は昨年と一緒 このままじゃ終われない!  もっともマシンに負担の掛かるラ

テクニックだけでなく、 マシンにも大きなアドバンテージをも つ川島。 レース後半は完全にブッちぎりの速さを見せて独走 状態に入る。 結果はみごと6 位入賞! 初参戦でありながら 入賞賞金も手に入れた


昨年クアッド優勝のジョニー・エンジェル。予選を走っていないため最終組 からの走行で、白井のタイムを抜き 3 位となる。マシンはトリニティレーシン グのパーツをさらにチューンした M モーション製だ

誰もが優勝を狙って走るわけではないの がパイクスピーク。 トップ以外は意外との んびりムードで走ってるライダーも多い。 ヘルメットにカメラなんて付けてるし……。 その映像見たい!

ポラリスをベースにロングホイールベース でナロートレッドで製作されたオリジナル マシン。 練習中にエンジンを壊していたに もかかわらず、 川島に次ぐ7 位でフィニッ シュしてるのには驚き

問題はわかっている。 だから来年も来なければ 250 クラスのディフェンディングチャンピ オン、 ネイサン・コンレイは2 年連続の優 勝を果たしたが、 06 年からは2 輪ではなく 4 輪にスイッチし、 スバルで参戦する予定 だという

500 クラスでは4 年連続6 回の優勝と敵なしの王者、 スーパーデイビーこと、 デイビー・デュレーレリー。 グランドナショナルダートトラックにも10 年間出場していた実力の持ち主だ

ストスパートでクラッチが滑るよう になってしまった白井のバンシー。 1 組目 3 位でフィニッシュしたが、 後から走った選手にもタイムで抜か れてしまったため、4 位という結果 でパイクスピークを終えた。  一方の川島は 4 組目のスタート。 予選でのミスがたたりこの組にい るため、決勝レースでもグループ 内ではもちろんトップで快走のブッ ちぎり状態の単独走行。2 位には 1 分近くもの差をつけてゴール。今 年初参戦のルーキーとしては優秀

な結果となる 6 位でレースを終了。 こうしてプライベーター 2 人のパイ クスピークは終わった。  優勝を目指してレース 1 カ月以 上も前からアメリカへ渡り、マシン もフルチューンするなど、万全の体 制で戦ったパイクスピーク。しかし リザルトは初参戦の昨年と同じ 4 位となった白井。来年は春からアメ リカで他のシリーズ戦にも参加して 練習し、本気で優勝を目指すつも りでいる。

マシンがビンテージならライダーもかなり年季の 入ったビンテージ( 失礼!) なにしろ最高齢は73 歳! こんな年齢でもけっこう速い。 こういうレースがたく さんあるってのは素晴らしいな

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さすがAMA元チャンプ! ルーキーながらコースレコードを更新!

500 クラス予選トップで決勝でも驚異の 速さを見せたグレッグ・トレイシー。 ゴール 直前でエンジンブロー。 デイビーに今回も 勝てず

その独特なライディングスタイルから“モ ンキーハンガー” と呼ばれるサイドカー。 ス ウェーデンからの参加だ

ずーっと向こうの崖っぷちの方でテ ントを張ってる人はいるわ、でかい BBQ セットをかついで登っていく人 も多いわ。 みんな楽しみ方を知ってる。 マネできないけど

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ルーキーでモーターサイクルディビジョンのコースレコードをあっさり9 秒も塗り替えてしまったミッキー・ダイモンド。 ア マチュアに混ざって元AMA チャンピオンが大人げない……。 でもそういうレースがあるから面白さが増すんだな。 もちろん ルーキーオブザイヤー受賞してます。 ルーキーってイメージじゃないけどね 走り去るのをスピードガンで計ってます。 ア メリカのレースではけっこう見かける風景。 もちろんキップは切りません

毎年全国から観客が集まり 長いコース沿道は人がとぎれない しかも観戦スタイルは多種多様 ゲートオープンからスタートまでは5 時間 もあるので寝たくなる気持ちはけど、 外は 雪の残ってる氷点下……

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出場するクルマも観客も それぞれ独特のスタイル

みのないオープンホ���ール。さらに トラックや SUV のクラスなど様々。

 電気自動車やプロパンガスを燃

得してしまう。

料にする車が走ってるかと思えば、

 観客だってそんな細かいことは

なかでも有名なクラスは、モンス

黒煙吐きまくりの巨大ディーゼルト

気にしないで楽しむ。そこまで上

 ありとあらゆるものでレースをし

ター田島がツインエンジンエスクー

ラックあり。まるでダイエットコー

がる必要あるか? なんて思うほ

てしまうアメリカ。しかしパイクス

ドで大活躍した何でもありのアン

クを飲みながらドーナツを食いまく

ど山の上に登り、崖っぷちにテント

ピークほど幅広いジャンルのマシン

リミテッド。

るアメリカ人を見てるような矛盾を

を張って観戦したりと、観客も出

を集めて行うレースは他にないだろ う。モーターサイクルでもモタード マシンからクアッド、ダートトラッ カーにサイドカーなどが出場。4 輪 クラスとなるとさらにその幅が広く なる。  日本でもおなじみのインプレッ サやランエボも走るラリー車のクラ スや、 マスタングなどの走るスーパー ストッククラス。パイクスピークの 華と呼ばれながらも日本ではなじ

 もっとも異色な存在はトレーラー を引っ張るためのヘッド部分であ るトラックのビッグリグ。どう見て も速くないだろ! って思えるその 巨体は、なんとモーターサイクル 250cc のトップクラスと同じタイムで

感じつつ、でもそれがカッコいい んだからしょうがない。と変に納

場者もとにかくなんでもありなのが パイクスピークなのだ。

パイクスピークを走り切るのだから 恐ろしい。エコなんて言葉のかけ らもない、真っ黒な排気ガスを吹 き出しながら、コーナーではカウン ターを切って登ってくるその姿は地 球上でもっとも極悪なクルマに見え る。

アンリミテッドクラスで優勝した堀内さんの息子さ んの涼さん。 パイクスピークオープンに今年初参戦 で2 位。 ルーキーオブザイヤーを受賞

プロパンガスを燃料にして走るコブラ。 信じられな いほどに凄い音でぶっ飛んでいく。 エキシビジョン クラスでニューレコードを叩き出した

パイクスピーク14 回目の挑戦となった堀内幸 一さん。 アンリミテッドで念願の優勝!

コレあり? て思うけどオープンホイールクラ スならフォーミュラカーもありらしい

4 輪の入門クラス的な存在のミニスプリント。 ドライバーは10 代の子が乗ってたり

3 台エントリーしているビッグリグのなかで飛び抜けて速いマシンに仕上がっている77 番、 おそらく世界一大きなドリフトマシン。 こんなシャコタンのトラッ クが峠道でグングンと迫って来たら逃げ出したくなる。 つーか逃げられない

走行後はスタート地点までパレード。ゴール以上に感動を誘う

レース終了後はパレードをしながらコースを下りていく。 観客は沿道に詰めかけて選手を祝福のハイタッチで迎える。 選手も観客も涙を誘う感動的なシーンだ。 しかし選 手は延々13km もそれを続けなければならないのでレース以上に疲れるらしい……

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レースに勝てなくたって、楽しんだ者が勝ち! マシンとトランポがあれば誰でも参加可能。それがパイクス・ピーク。

バイク1 台だけならトラックやバンを持ってなくてもこれでOK! 別に パイクスピークだからって、 みんなデカいトランポなわけでもないんです。 クワッドをこう積んできた人もいました

750 クラスとは言っても現在ほとんどKTM525 の独壇場となっているクラス。 少数ながらXR650R や KTM やハスクバーナの640 なども見かけることがある

250 クラスは2 ストロークシングルエンジンのモトクロッサーを使用す る。 パイクスピークでももっとも小排気量のクラスながらトップは500 の2 位より速いタイムで走るので楽なわけではない

スーパーモトクラスは500 クラスと混同しそうになるが、 排気量上限が450ccで17インチのロードレース 用タイヤを履く。 500 の場合は18 インチのダートトラックタイヤを履く。 このマシンはX Games のスーパー モトにも参戦したダートトラックライダー、 ゲイリー・トレイシーのマシン

500 クラスは2、 4 ストロークエンジンのどちらも使用可能で、 シリン ダー数は2 つまで認められている。 現行モデルで2 スト500 のマシンは ないので、 結果的に4 スト450 がほとんどになる

地元からのエントリーするアマチュアでもっとも多いトランポがピック アップトラック派。 さすがにダッジのトラックはアメリカ本国で見てもデ カすぎ厳つすぎで迫力満点

650 から750cc までのツインエンジンマシンのビンテージクラス。 クラシックタイプのTT レーサーが多く、 トライアンフやヤマハXS650 をベースにしているものが多い

クアッドクラスの排気量上限は700cc。 トップグループは圧倒的にヤ マハのバンシーが多く、 それを500cc にまでアップしてエンジンフル チューンされている

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パイクスピークならではのサービスが出張ダイノ ジェット。 多くが基準にするコース中間地点でセッ ティングできる。 1 回46ドルなり

サイドカーのメンテナンス風景。 駆動系をメンテナ ンスする場合はこんな感じでリヤを持ち上げない と整備が出来ないらしい


PIKESPEAK HILL CLIMB

マシンを磨い 毎日整備後に て白井のマシ たご褒美とし ク。 らったエリッ ンに乗せても 手い! 上 で ジ マ が コレ

初参戦の前年に比べると大所帯になった白井と川島のチーム 「三四十六」 11 番の白井のマシンにまたがっているのがマイクの息子 エリック。 まだ15 歳だが、 来年からパイクスピークに参戦する予定

に気合 をした後 クで バーティ の マ 祭 ド 夜 ー ー 決勝前 髪をトレ 、 め た る 井 いを入れ 刈った白 ヒカンに もあるモ

練 習や 予 選日は午 前 中でレ ジュールが ースのス 終了する ケ ので、 を抜くこと 釣りなどを もできる。 して気 奥がメカニ 手前が後 ックの清 藤 水、

チームの宿として自 宅を使わせてくれた マイクの弟ロバート。 穏やかで優しい人柄。 マイクとロバートに は感謝してます

レースだけじゃない。 取り巻く環境に魅力があるのだ

メカニッ クとして だ けでなく 、 あらゆる 面 倒を見て くれたマ イク。 お世話に なりまし た

 昨年は自分達だけですべてを行った白井達だが、 今年は早めにアメリカに渡り、別のレースにも参戦 したことでレース以上に大きなものを得ることがで きた。それは今年メカニックを努めてくれたマイクと の出会いだ。  マイクは地元に住み、なぜかクアッドのレンタルも

日本からも参加する価値あり! 距離は遠くても参加しやすい 上位6 人すべてがここのパーツでパワーアップしたク アッドのスペシャリスト、 トリニティレーシング。 クアッ ドで出るならここは外せない http://www.trinityracing.com/

 海外のレースに出場したいと思ったとき、 ま ず心配になるのがその費用。 白井達がパイクス ピーク参戦に必要とした金額は意外と少ない。 安いモーテルを宿としていた04 年はライダーで 総額60 万円+αだと言う。 クアッドの場合はト ランポに大きめのトラックが必要になるため、 レ ンタカー代が大きな負担になるが、 バイクならそ れも小型で済む。 気になるエントリーフィーは締 め切りが4 段階あり、 もっとも早くエントリーす れば250ドルと格安なのだ。 エントリーに関し

てはパイクスピークのオフィシャルHP に方法が 掲載してあるので、 それを参考に。 また、 白井達 のHP も参考になるだろう。 ○パイクスピーク・インターナショナル・ヒ ルクライム http://www.ppihc.com/ ○リアルダート.com http://www.real-dirt.com/

しているマーケットを営むのが本業だが、メカニック の経験もあり、なによりレース好きなのだ。彼のお かげで落ち着いた宿を提供してもらえ、さらに来年 以降の参戦にも役立つ友達も多くできた。そんな出 会いをかんたんにできるのもパイクスピークの大き な魅力。レース以上にかけがえのないものなのだ。

ロッキー山脈麓の山 の中にぽつんとある パイク ロバートの家。 スピークまでは1 時 間半。こんな所に住 んでみたい

パイクス ピークの 250 クラ スに参戦 をしよう と計画中 の菅原。 メカから 雑用まで サポート 全般をこ なす

L.A.郊外のエルミ ラージュにてマシ ンのシェイクダウ ン。なにもないド ライレイクを走る のは最高な気分

L.A.を出発前にトリ ニティレーシングの 駐 車 場でマシンを セットアップ。 エンジ ンはなんと90 馬力 までアップされてい る

Records fall at 83rd running of Falken Tire Pikes Peak International Hill Climb Official Race Results ■Motorcycles and Quads 250 1 710 Nathan Conley 13:00.651 2 27 Jeff Steinberger 13:16.172 3 71 Mark Miller 13:18.149 4 68 Jonathon Baird 13:36.792 5 6 Kevin Magner 13:57.277 500 1 58 Davey Durrelle 12:22.491 2 100 Greg Chicoine 13:05.150 3 66 Mark Woodward 13:32.393 4 29 Rick Opperman 13:45.573 5 5 Doug Chestnutt 14:14.285 750 1 43 Micky Dymond 12:12.614 NR 2 161 Jeff Grace 12:18.518 3 77 Rick Gunby 12:59.924 4 121 Joel Tarquin 13:06.551 5 261 Jeff Ahner 13:10.100 Quads 1 91 John Stallworth 12:23.175 NR 2 84 Jim Goertz 12:24.774 3 860 John Angle 12:24.990 4 11 Yoshimune Shirai 12:32.512 5 46 Theodore Bernhard 12:55.674 6 12 Takayuki Kawashima 13:06.163 Sidecar 1 44 Anders Nilsson 13:17.157 NR Supermoto 1 357 Gary Trachy 12:18.735 2 888 Jimmy Roberts 13:12.692 3 8 Stuart Sinclair 13:41.422

4 67 Tim Buhler 13:53.665 5 105 Brian Scollon 14:20.111 Vintage 1 49 Mickey Alzola 14:28.140 2 111 Michael Pearlman 15:42.599 3 107 Dave Gibson 21:27.985 ■Cars and Trucks Unlimited 1 5 Koichi Horiuchi 11:34.568 2 23 Andrew Hawkeswood 11:43.097 Pikes Peak Open 1 456 Brian Moody 12:24.364 2 7 Ryo Horiuchi 12:37.889 Open Wheel 1 2 David Donner 11:15.685 2 43 Spencer Steele 11:36.112 3 14 Barry Isaac 12:05.897 Super Stock Car 1 18 Clint Vahsholtz 11:58.403 2 7 Layne Schranz 12:14.573 3 27 Steve Goeglein 12:42.427 Mini Sprint 1 4 Todd Cook 11:53.963 2 9 Ted Marcovich 12:57.867 3 11 Dave Wood 13:05.927 Big Rig 1 77 Mike Ryan 12:46.815 NR 2 4 Darin Berdarhl 17:01.541 3 76 Mike Gibbons 17:04.111 Exhibition 1 17 Randy Schranz 12:16.184NR

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