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M a k o t o S e l e c t e d

O c h i

W o r k s

2 0 1 4 - 2 0 1 8


M a k o t o S e l e c t e d

O c h i

W o r k s

2 0 1 4 - 2 0 1 8


|

M a k o t o

O c h i

ochimakoto_japan@yahoo.co.jp

1995.10

奈良県生まれ

2014.03

大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎 卒業

2018.03

神戸大学工学部建築学科 卒業

2018.04-

神戸大学大学院工学研究科建築学専攻 入学 現 在   建 築 設 計・ 環 境 デ ザ イ ン   遠 藤 秀 平 研 究 室

Overseas Experience

Award

2017.08-09

2016.05

第5回 E&G DESIGN 学生デザイン大賞 優秀賞

2016.09

建築新人戦 2016 16選

2017.03

キ ル コ ス 国 際 建 築 設 計 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン 2 0 1 6   銅 賞( 近 藤 哲 雄 賞 ) / 佳 作( 長 坂 大 賞 )

2017.03

第 4 回 都 市・ ま ち づ く り コ ン ク ー ル   優 秀 賞

デンマーク /Japan and Denmark Architectural Studies (JaDAS)

Work Experience

2017.08

J R 元 町 駅 東 口 前「 ま ち な か 拠 点 」 整 備 イ メ ー ジ 提 案   入 賞( 2 位 )

2016.02-

日建設計 /アルバイト

2017.11

京都ランドスケープデザイン展2017 ランドスケープデザイン賞

2018.08

竹中工務店 /インターンシップ

2018.08

バ レ ン シ ア 社 会 住 宅 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン( イ タ リ ア )  佳 作

2018.09

タトアーキテクツ /島田陽建築設計事務所 /インターンシップ [卒業設計 ]

Skill

1

2018.02

2 0 1 7 年 度 神 戸 大 学 建 築 卒 業 設 計 賞   木 南 賞( 2 位 )

2018.02

Diploma KYOTOʼ 18 3位 /豊田啓介賞 /安田利宏賞

2018.03

Design Review 2018 金野千恵賞

Adobe

Photoshop, Illustrator, InDesign

2018.05

第 4 9 回 毎 日・ D A S 学 生 デ ザ イ ン 賞   佐 野 正 一 賞

2D

AutoCAD

2018.05

日本建築学会近畿支部 第72回卒業設計コンクール 入選

3D

Rhinoceros, SketchUp, CINEMA 4D

2018.06

2018年 JIA近畿支部学生卒業設計コンクール 優秀賞

Others

Microsoft Office, SAI


Selected Works ぶどう荘

-3

卒業設計 (学部4年) 2 0 1 7 年 度 神 戸 大 学 建 築 卒 業 設 計 賞   木 南 賞( 2 位 ) Diploma KYOTOʼ 18 3位 /豊田啓介賞 /安田利宏賞 Design Review 2018 金野千恵賞 第 4 9 回 毎 日・ D A S 学 生 デ ザ イ ン 賞   佐 野 正 一 賞 日本建築学会近畿支部 第72回卒業設計コンクール 入選 2018年 JIA近畿支部学生卒業設計コンクール 優秀賞

S T A T I O N × C A M P U S  ―建築学科の公共化―

-17

設 計 課 題「 建 築 の た め の 建 築 」( 学 部 3 年 ) 第 4 回 都 市・ ま ち づ く り コ ン ク ー ル   優 秀 賞

KOBE CENTRAL HUB

-23

設 計 課 題「 神 戸 ウ ォ ー タ ー フ ロ ン ト・ ラ ン ド ス ケ ー プ 」( 学 部 4 年 ) 京都ランドスケープデザイン展2017 ランドスケープデザイン賞

ゆらぐ境界

-29

設 計 課 題「 都 賀 川 沿 い に 建 つ 子 育 て ス ク エ ア 」( 学 部 3 年 ) 建築新人戦 2016 16選

Valencia Social Housing

-35

海 外 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン「 # V A L E N C I A C A L L 」( 修 士 1 年 ) バ レ ン シ ア 社 会 住 宅 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン( イ タ リ ア )  佳 作

Workshop Japan and Denmark Architectural Studies (JaDAS)

-41

海 外 ワ ー ク シ ョ ッ プ( 学 部 4 年 )

2


ぶどう荘 設計期間   2017.10-2018.02 プログラム  集住体 敷地     奈良県北葛城郡 卒業設計 (学部4年) 2 0 1 7 年 度 神 戸 大 学 建 築 卒 業 設 計 賞   木 南 賞( 2 位 ) Diploma KYOTOʼ 18 3位 /豊田啓介賞 /安田利宏賞 Design Review 2018 金野千恵賞 第 4 9 回 毎 日・ D A S 学 生 デ ザ イ ン 賞   佐 野 正 一 賞 日本建築学会近畿支部 第72回卒業設計コンクール 入選 2018年 JIA近畿支部学生卒業設計コンクール 優秀賞

C

M

Y

CM

ニュータウン開発により、街から取り残

MY

されたぶどう園。継続する宅地開発によ

CY

る閉園は、地域のアイデンティティ喪失

CMY

になりかねない。一方、ニュータウンの よ う な「 一 家 族 」=「 一 住 宅 」 の 図 式 は 崩 壊 し、家族は血縁に留まらない緩やかで複 数 化 し た 関 係 性 へ と 変 化 す る 。 A I の 台 頭・ SOHOの普及により仕事形態や農業が激 変していくなかで、かつての生活システ ム で あ っ た「 ぶ ど う 」 と い う 環 境 を 介 し て 人 々 が 繋 が り 、 新 し い 家 族・ ラ イ フ ス タ イ ルを受け入れる居住システムを考えた。  本提案は在宅勤務者のための集住体で あり、100人が入居する。住人はぶどう畑 を 分 有 し 、 栽 培・ 収 穫 を 通 し て 交 流 す る 。 また、ぶどう畑という軒下空間は SOHO を行うコモンスペースとなる。仕事の合 間 に 水 や り や メ ン テ ナ ン ス と い っ た「 ぶ ど うの生活リズム」が挟み込まれることで、 一 日 中 家 で 過 ご す「 人 間 の 生 活 リ ズ ム 」 も 整えられていく。  住戸以外のプログラムとしてワイナ リーがあり、ワイン生産の廃棄物を利用 したバイオ発電を行っている。また、発 電設備からの排熱とワインセラーからの 冷風を住戸や温室の温熱環境に利用して いる。 3

K


Site

Background 来年度以降のぶどう園の開園状況

奈良盆地北西部に位置する河合町の丘陵

高齢化や後継者不足により、多くのぶど

部に点在するぶどう園を敷地とする。こ

う園が閉園の危機にある。一方で、閉園

の馬見丘陵では、1960年代後半より

に合わせて跡地に分譲宅地開発が計画さ

ニュータウン化がはじまった。大阪へ通

れ た 。 し か し 最 早 、「 一 家 族 」=「 一 住 宅 」

勤 す る「 奈 良 府 民 」 の ベ ッ ド タ ウ ン と し て

の宅地開発は時代錯誤といえるだろう。

人口は増加したが、現在はオールドタウ

 今後血縁による家族の枠組みは薄まり、

ン化が始まり、人口減少が著しい。

それ以外の縁による関係性へ領域が拡張

 町の中心部には開発以前よりぶどう園

す る 。 こ の 過 程 を 、 家 族 の 枠 組 み が「 ほ ど

閉園

が点在していたが、現在は住宅に取り残

け る 」 と 定 義 す る 。「 ほ ど け た 」 家 族 の 受

開園

されている。

け皿となる新たな居住システムを考える。

北 葛 城 郡 河 合 町( 西 大 和 ニ ュ ー タ ウ ン )

家 族 の 枠 組 み が「 ほ ど け る 」

様 々 な「 個 」 の 関 係 性 =「 ラ イ フ ユ ニ ッ ト 」 を 受 け 入 れ る 住 戸 形 態 の 必 要 性

共働き家庭

既婚無子

独身

事実婚

宅地開発計画の概要

里 親・ 里 子

単独親世帯

趣味仲間 独居老人

LGBTカップル シングルペアレント

仕事仲間 兄 弟 姉 妹・ い と こ

奈良県 C

M

配置図 1:5000

Y

CM

MY

CY

CMY

小学校 K

研修施設

商業施設群

ぶどう荘

西大和ニュータウン

ニュータウンに取り残された敷地に、約90000㎡の垣根仕立てのぶどう畑とぶどう荘が佇む 5


ぶどう畑のもとで暮らす

Concept ぶどう畑

SOHO型の集住体

ぶどう畑を分有し、軒下空間をシェアする

ケンチク家族

マルシェ家族

ワイン家族

デザイン家族

か つ て の 生 活 シ ス テ ム で あ っ た「 ぶ ど う 畑」というバッファーゾーンをコモン化 することで、そのもとで仕事や趣味を行 うことができ、一方で栽培がレクリエー シ ョ ン と な る S O H O 型 の 集 住 体 を「 ぶ ど う荘」と名付けた。  ぶどうを環境の核として、緩やかな関 係性を持った一つの家族のようなものを 作り上げる。 6


屋上テラス

発電塔型住戸 C

M

Y

CM

MY

A CY

CMY

K

温室

軒下空間

棚 仕 立 て( 根 域 制 限 栽 培 )

図書スペース

デザイン事務所

マルシェ型住戸

バスケットコート

更衣室

ワイナリーラボ

ワインセラー

廃棄物搬入口

バイオ発電設備

積み込み口


屋上ガーデン

発電塔型住戸

棚 仕 立 て( 根 域 制 限 栽 培 )

集落型住戸 棚仕立て

MWC

WWC 棚仕立て

ガレージ&ガーデン

バイオ発電設備

垣根仕立て

A-Aʼ 断面図 1:200


+7000

+5000

+6000

+3000

+1000

+4000

+2000

-1000

±0

-2000

パーキング

パーキング

WC

C

集落型住戸

M

Y

ワインバー

オフィス

棚仕立て

WC

CM

MY

マルシェ型住戸

CY

広場 更衣室

A

CMY

マルシェ型住戸

ラボ

K

積み込み口

更衣室

醸造スペース

集落型住戸

ワインセラー

バスケットコート

集落型住戸 棚 仕 立 て( 根 域 制 限 栽 培 ) Aʼ 倉庫

シェア型住戸 発電塔型住戸

菜園

B

垣根仕立て

GL+8000 1:400


パーキング

集落型住戸

交流スペース

建築設計事務所

図書スペース

シェア型住戸 ラウンジ MWC

集落型住戸 デザイン事務所

WWC

詳細平面図 高層部

マルシェ型住戸

交流スペース

GL+12000 1:200

広場

食堂

ワインバー

オフィス WWC

広場

MWC

ギャラリー

女子更衣室

厨房

ラボ 集落型住戸

シェア型住戸

積み込み口

棚 仕 立 て( 根 域 制 限 栽 培 )

醸造スペース

男子更衣室 ワインセラー 発電塔型住戸

詳細平面図 高層部 詳細平面図 低層部 1:200

倉庫

倉庫

GL+8000 1:200


Residence

ぶどう荘 親子

共働き家族

居 住 人 数: 居 住 者 7 0 人 + 昼 間 勤 務 者 3 0 人

ワイン家族

マルシェ型住戸

60 才 マルシェ経営 30 才 フリーランス(デザイナー)

同性カップル

35 才 在宅勤務(IT)

仕事をリタイヤした人など、時間に余裕

IT 家族

のある人向けの住戸。一階がマルシェと

5 才 幼稚園児

マルシェ家族

25 才 在宅勤務(IT)

30 才 在宅勤務(広告)

30 才 在宅勤務(デザイナー)

共働き家族

してぶどう畑へ連続的に開かれる。

デザイン家族 5 才 幼稚園児(養子)

シェア型住戸

45 才 独身(マルシェ経営) 25 才 独身(会社員)

ボリューム内には寝室が並び、あいだの

50 才 在宅勤務(IT) 45 才 マルシェ経営

ケンチク家族(設計事務所)

英会話教室家族 ガーデニング家族

谷のような空間がコモンとなるシェアハ

30 年後のわたし

ウス。棚仕立てのぶどう畑の下で食事や 団らん、仕事を行う。

Plan.1 マルシェ型住戸

Plan.2 シェア型住戸

15 才 中学生

35 才 独身(会社員)

70 才 独身 単独親世帯

18 才 高校生

50 才 独身(設計事務所主宰) 30 才 海外インターン 姉妹

シングルペアレント

集落型住戸 複 数 の ボ リ ュ ー ム が 縁 側・ テ ラ ス の ス ラ ブ

75 才 母

と混ざり合い、広いバッファー空間を生

30 才 保育士

80 才 父

25 才 独身(設計事務所員) 25 才 独身(設計事務所員) シングルペアレント

みだす。棚仕立てのぶどう畑を分有し、

いとこ

ぶどう農家

既婚無子

栽培を行う中で他者との交流が生まれる。 45 才 主婦

60 才 独身(マルシェ経営)

45 才 在宅勤務(ライター)

40 才 設計事務所員

10 才 小学生

35 才 独身(設計事務所員)

発電塔型住戸

55 才 ぶどう農家

50 才 ぶどう農家

習字教室家族

日中は主に外出する人を対象にした塔型 の住戸。プライベートなテラスを多数持

C

スポーツ家族

ちながら、下層の温室と一体の空間とな

M

親子

る 。 ぶ ど う 棚 や 図 書 ス ペ ー ス 、ワ イ ナ リ ー を通して交流できる回遊型の住戸。

20 才 大学生

40 才 ぶどう農家

10 才 小学生

共働き家族

25 才 独身(在宅勤務) Y

Plan.3 集落型住戸

CM

60 才 マルシェ経営 30 才 フリーランス(デザイナー)

同性カップル

35 才 在宅勤務(IT)

MY

IT 家族 5 才 幼稚園児

マルシェ家族

5:30 7:00

9:00

12:00

1 3 : 3 01 5 : 0 0

17:0018:00

60 才

20:00

食堂で

マルシェ経営 就寝

マルシェ型住戸居住

水やり

朝食

開店

散歩

お隣さんと 開店 昼食

教室

散歩

0:00

1:00

8:00

9:00

シェア型住戸居住

50 才 在宅勤務(IT) 45 才 マルシェ経営

自室

コモンで

1 2 : 0 01 3 : 0 0 1 5 : 0 01 6 : 0 01 8 : 0 01 9 : 0 0

就寝

朝食

自室

仕事

食堂で 昼食

図書で

仕事 仕事 リサーチ

K

仕事家族(デザイン事務所)

英会話教室家族 ガーデニング家族

22:00

15 才 中学生

35 才 独身(会社員)

70 才 独身

24:00

単独親世帯 入浴

CMY

5 才 幼稚園児(養子) 45 才 独身(マルシェ経営) 25 才 独身(会社員)

25 才 独身(設計事務所員)

30 才 在宅勤務(デザイナー)

デザイン家族

就寝

鑑賞会

30 才 在宅勤務(広告)

共働き家族

22:00

入浴

お花 水やり 夕食

CY

25 才 在宅勤務(IT)

食堂で

シングルペアレント

50 才 独身(デザイン事務所主宰)30 才 海外インターン 姉妹

コモンで

仕事

夕食

18 才 高校生

くつろぐ 75 才 ガーデナー

30 才 保育士

80 才 ガーデナー

25 才 独身(所員)

25 才 独身(所員)

シングルペアレント

いとこ

ぶどう農家

既婚無子

0:00

6:00 7:30 8:30

12:00

13:00

19:00

22:00

30 才 在宅勤務(広告) 就寝

集落型住戸居住

仕事

水やり

0:00

カフェで 昼食

仕事

1 2 : 0 01 3 : 0 0

縁側で

19:00

発電塔型住戸居住

11

夕食

朝食 就寝

・ 水やり

出勤

仕事

昼食

仕事

退社

45 才 在宅勤務(ライター)

10 才 小学生

40 才 所員

35 才 独身(所員)

50 才 ぶどう農家

55 才 ぶどう農家

20 才 大学生

25 才 独身(在宅勤務)

・ ワインで 交流

習字教室家族

自室

20:00 22:30

35 才

45 才 主婦

入浴

バーベキュー

6:00 7:30 8:30

独身(会社員)

60 才 独身(マルシェ経営)

夕食

朝食

24:00

24:00

入浴

婚姻・親子関係

0~9 歳

4人

親族関係

10~19 歳

8人

仕事による関係

20~29 歳

12 人

趣味による関係

30~39 歳

16 人

習い事関係

40~49 歳

12 人

50~59 歳

8人

60~69 歳

4人

70~79 歳

4人

80~89 歳

2人

・ 平均年齢 36 歳

自室

Plan.4 発電塔型住戸

居住者構成

10 才 小学生

40 才 ぶどう農家


Structure & Environment

B

棚仕立て

発電塔型住戸からワイヤーがカテナリー

根域制限栽培

状に張られ、上下にテンションのかかっ

(二期作)

た ETFE膜で覆われる。低層部では鉛直

垣根仕立て

下向きにワイヤーで引っ張り、ばたつき 整 枝・ 剪 定

を抑えるとともにぶどうの枝を絡める支 柱になる。一方、ワインセラーの排気口 1月

整して上部の温熱環境に利用する。

2月

休眠

9 . 0 h a( 畑 面 積 ) × 4 5 h L / h a( 基 本 収 量 )

休眠期

ワ イ ナ リ ー・ ワ イ ン セ ラ ー

発芽

整 枝・ 剪 定

からの冷気とバイオ燃料発電の排熱を調

= 4 0 5 0 0 L = 5 4 0 0 0 本( ワ イ ン ) = 4 5 0 0 ケ ー ス =180樽 バイオ燃料発電

3月

4 5 0 0 0 L × 0 . 5( 廃 棄 逆 算 係 数 )= 2 0 2 5 0 k g (廃棄量)×50kWh/t=1MWh/年=年間 500人分の電力

4月 屋上ガーデン

収穫

発芽

整 枝・ 剪 定

発 芽・ 開 花・ 結 実 期

5月

6月

発芽

チムニー効果

発電塔型住戸

7月

レンガによる遠赤外線効果

果 実 肥 大・ 成 熟 期

8月

棚 仕 立 て( 根 域 制 限 栽 培 )

収穫

9月

デッキ

温室による根域制限栽培

交流スペース 棚仕立て

養分蓄積期

10月

厨房

交流スペース

食堂

ガレージ &ガーデン 落葉

廃棄物搬入口

排気口からの冷気 11月

環境ダイアグラム

収穫

12月

バイオ発電設備

休眠

休眠期

排熱

ぶどう荘の一年

B-Bʼ 断面図 1:200


C

春: 高 層 で は 二 期 作 の う ち 一 作 目 の ぶ ど う が 早 く も 成 熟 し 始 め る

M

Y

CM

MY

CY

CMY

K

ガレージ&ギャラリーから発電塔型住居をのぞむ


夏: 大 規 模 な 垣 根 仕 立 て の ぶ ど う 畑 で 収 穫 が 行 わ れ る

秋: 一 部 の 品 種 の ぶ ど う は 葉 の 色 を 赤 色 や 黄 色 に 染 め る

冬: ス プ リ ン ク ラ ー で 撒 か れ た 水 が 、 無 数 の つ ら ら と な っ て 幻 想 的 な 風 景 を 作 り 出 す 14


C

M

Y

CM

MY

敷地上空よりのぞむ

CY

CMY

K

敷地南側よりのぞむ

15

垣根仕立てのぶどう畑よりのぞむ

敷地北側よりのぞむ


広場と集落型住戸

広場とマルシェ型住戸

棚仕立てのぶどう畑のもとで交流を楽しむ

広場とシェア型住戸 16


STATION × CAMPUS ―建築学科の公共化― 設計期間   2016.12-2018.01 プ ロ グ ラ ム     複 合 施 設( 大 学 キ ャ ン パ ス・ 駅・ 公 共 施 設・ 店 舗 ) 敷地     兵庫県神戸市 設 計 課 題「 建 築 の た め の 建 築 」( 学 部 3 年 ) 第 4 回 都 市・ ま ち づ く り コ ン ク ー ル   優 秀 賞

神戸市灘区にある阪急六甲駅とその隣接 区画に、神戸大学建築学科の設計分野の

C

キ ャ ン パ ス 、 駅 、 バ ス・ タ ク シ ー の タ ー ミ

M

ナル、カフェや書店といった店舗を含む

Y

複合施設を計画する。

CM

 阪急六甲駅は学生の利用が多く、様々

MY

な分野を学ぶ若者が訪れる場所であるの

CY

に対し、現状では人々が集まり交流でき

CMY

る空間がない。そこで建築学科を公共の

K

場として地域に開くことで、都市におけ る人々の拠りどころを作り出す。駅 [STATION]と大学 [CAMPUS]に含まれ る要素をいったん解体し、門型フレーム として相互に貫入させ、建築学科を多用 途的で利用者を選別しない新たな公共空 間へと転換する。  例えば待合室はギャラリーになり、エ キナカには木工室や図書スペースが入る。 向かいのホームへの陸橋には、並行して プレゼンテーション室やアーカイブが配 置される。講義の行われるホールは市民 ホールとしても解放され、モックアップ 室は展示場へと変化する。  建築のファサードにはアルミパネルを 用いる。表面に植栽や建物がぼやけて映 り、周辺に溶け込む建築となる。躯体が 消失することによってスリットが浮き立 ち、前面のストリートを歩くと利用者の アクティビティや電車の通過する様子が ちらちらと見え隠れする。中にいる人々 も、外部が入り混じったような空間に開 放感を感じながら利用することができる。 17

二階平面図 1:300


Architecture Student

Local Resident

一階平面図1:300


Site

Program

神戸市灘区にある阪急六甲駅とその隣接

建築学科の新キャンパスを駅前に計画す

し ス リ ッ ト 状 に 並 べ 、 駅 を 利 用 す る 人・

プ室は展示場へと変化する。

トが浮き立ち、前面のストリートを歩く

区画を敷地とする。阪急六甲駅は、神戸

るにあたって、建築学科のプログラムに

キ ャ ン パ ス を 利 用 す る 学 生・ ス ト リ ー ト を

  駅 を 利 用 す る 人 と し な い 人( 切 符 を 持 っ

と利用者のアクティビティや電車の通過

大学や神戸松蔭女子大学をはじめとした

含まれる要素を精査した。要求される諸

歩く人の目線がちらちらと重なる形態と

ている人といない人)の動線は明確に分

する様子が見え隠れする。中にいる人々

大 学 生・ 高 校 生 の 利 用 が 多 く 、 様 々 な 分 野

室の豊富さに反して利用者や利用時間が

した。

かれており交わることはないが、カウン

も、外部が入り混じったような空間に開

を学ぶ若者が訪れる場所である。

制限されている現状を鑑み、それらを公

 これらの操作によって駅とキャンパス

ターや棚といったファーニチャーやガラ

放感を感じながら利用することができる。

 他方で、狭小な駅前空間には人々が滞

共の場として地域に開くことができれば、

は公共空間という名のもと一体的に融合

ス、段差といった緩やかな分節によって

留できるスペースが不足している。現行

建築の分野に限らない学生や地域の人々

する。例えば待合室はギャラリーになり、

関係性が構築されるようになっている。

のバス乗り場やタクシー乗り場、歩道橋

と新たな関係性を築くことができると考

エキナカには木工室や図書スペースが入

 建築のファサードにはアルミパネルを

は複雑に配置されており、利用性の向上

えた。

る。向かいのホームへの陸橋には、並行

用いる。敷地南側には神社があり、背の

と地域の拠り所の創出のために明確な動

  駅[ S T A T I O N ] と 大 学 [ C A M P U S ] に 含

してプレゼンテーション室やアーカイブ

高い樹木が茂っているため、木々が建物

線と学生と市民が交流できるプログラム

まれる要素を解体し門型フレームとして

が配置される。講義の行われるホールは

にぼやけて映り周辺に溶け込む建築とな

が必要と考えた。

相互に貫入させ、前面のストリートに対

市 民 ホ ー ル と し て も 解 放 さ れ 、モ ッ ク ア ッ

る。躯体が消失することによってスリッ

書店

STUDIO

STATION

STUDIO

CAMPUS

HALL

WAITING ROOM

STUDIO

ARCHIVE

PLATFORM

STUDIO HALL MOCK UP ARCHIVE

RAILWAY

PUBLIC

MOCK UP

HALL

CAFE PLATFORM WAITING ROOM CAFE BOOK STORE

CAFE

PLATFORM

CAMPUS

MOCK UP BOOK STORE

モックアップ

BOOK STORE STATION

ARCHIVE

プレゼンボード 従来の駅とキャンパス

諸室を要素として解体

従来の駅とキャンパス

相互貫入

STATION

機能

CAMPUS

SHOP

HALL

LAB

STUDIO

C

模型

EKINAKA

EKINAKA

ホール

プレゼンテーション室

CAMPUS EKINAKA

PLAT FORM

EKINAKA

EXHIBITION RAILWAY

ARCHIVE

CAFE

STUDIO

BOOK STORE

MEETING

待合室

分割 電車

LAB

木工室

カフェ

WAITING ROOM

ライブラリ M

Y

断面

配置図 1:5000

ずらす

立面

完成

CM

MY

CY

CMY

K

研究室

研究室

デジタルファクトリー

待合室

B-Bʼ 断面図 1:200 19

駅員室

カフェ

待合室兼ギャラリー

構内広場

木工室兼アーカイブ


北側立面図 1:400

研究室

研究室 モックアップ室 製図室

プレゼンテーション室兼アーカイブ

A-Aʼ 断面図 1:400

講義室

製図室

待合室

講義室

図書スペース

20


C

M

Y

CM

MY

CY

CMY

K

21


改札口よりモックアップ室をのぞむ

前面のストリートより改札口をのぞむ

スリットにより外部の風景とつながる

ホームに人々の滞留スペースがまとわりつく 22


KOBE CENTRAL HUB いくたロード

設計期間   2017.06-2018.07 プ ロ グ ラ ム     ラ ン ド ス ケ ー プ( 緑 地・ ウ ォ ー タ ー ス ケ ー プ・ 交 通 ハ ブ・ 観 光 案 内 所 ) 敷地     兵庫県神戸市 設 計 課 題「 神 戸 ウ ォ ー タ ー フ ロ ン ト・ ラ ン ド ス ケ ー プ 」( 学 部 4 年 )

+600 1

京都ランドスケープデザイン展2017 ランドスケープデザイン賞

EV

A

+9000 C

EV タクシー乗り場

M

Y

+7000

CM

丘のプロムナード

MY

展望デッキ

開港二百周年に向け、今後五十年で予想

CY

緑の丘

されるモータリゼーションの衰退や訪日

CMY

観光客の増加に焦点を当てた、新たな神

K

戸のオープンスペースを提案する。六甲 山 麓 と 港 の あ い だ に 展 開 す る 都 市・ 神 戸 は、大都市としてはコンパクトな距離内 でその土地利用が多様に変化し、かつ各 エリアはどこも基本的に歩いて滞在でき るヒューマンスケールを維持している街 である。

湿原デ

 しかし、各エリアが都市スケールで見 れば空間的に分離して併存している状態 にあり、訪問者は現在地のオリエンテー シ ョ ン( エ リ ア 間 の 方 位・ 距 離 感 ) を 把 握 することが比較的難しい。  そこで、フラワーロードやセンター街、 旧居留地や地下通路、さらには突堤群な どのウォーターフロントなど、全ての主

要エリアにおいて、そこに内包される歩 行者動線、街路、方位といった場所のオ リエンテーションに関わる要素を抽出し、 それらの要素が交差する地点を敷地に設 定した。このランドスケープは全てのス ポットを中継し関係づける HUBとなり、 かつての神戸にはなかった人の流れが生 まれる。 23

浪花町筋


センター街

+600

+600

+600

+600

2

バス乗り場

センター街 3 番街

-900

水盤 -200 緑の丘 kobelin サイクルポート -1200

階段広場

-3000

Aʼ -7000

中央広場

-600

水のプロムナード EV

±0

芝生広場

イチョウ並木のプロムナード フラワーロード

緑と水のヴォイド

-300

-1200

デッキストリート

バス乗り場

-1500

デッキ 霧の広場

水場 花時計

-200

京町筋

2ʼ 江戸町筋

配置図兼平面図 1:600


Site

Program

神戸市中央区、センター街南側の東西に

NATURE HUB

STREET HUB

TRANSPORTATION HUB

都市のオアシスの形成と歩行空間の拡充

旧居留地へと続く3本の軸を中心として、

移動しやすく、子どもや高齢者、海外か

によって、花時計や東遊園地といった緑

市営地下鉄海岸線へ接続する地下通路、

らの観光客も気軽に利用できる公共交通

地、突堤や波止場町といった親水空間の

セ ン タ ー 街 、フ ラ ワ ー ロ ー ド 、い く た ロ ー

機 関 の 拠 点 を 目 指 す 。市 営 バ ス・タ ク シ ー・

ような神戸の自然環境をつなげる。また、

ドといったストリート群を束ねる。各方

コミュニティサイクル kobelinの乗降ス

屋 外・ 屋 内 広 場 は 災 害 時 の 避 難 空 間 に 使 用

面から往来する人の動線が交わることで、

ペースをまとめることで、アクセシビリ

され、防災拠点としての役割も果たす。

オープンスペース上に賑わいが創出され

ティが確保されたオープンスペースにな

津波浸水域外であると同時に地下空間と

る。多様なアクティビティがここで混ざ

る。また隣接して観光案内所を設置する

の接続もあり、地震にも大雨にも有効で

り合い、各ストリートにもフィードバッ

ことで、利便性の向上を図る。

ある。

クしていく。

伸びる区画を敷地とする。六甲山麓と港

生田神社

の あ い だ に 展 開 す る 都 市・ 神 戸 は 、 大 都 市

JR 三ノ宮駅

としてはコンパクトな距離内でその土地

阪神神戸三宮駅

利用が多様に変化し、かつ各エリアはど

阪急三宮駅

こも基本的に歩いて滞在できるヒューマ ンスケールを維持している街である。

三宮・花時計前駅

いくたロード

 しかし、各エリアが都市スケールで見

三宮センター街

れば空間的に分離して併存している状態

地下通路

にあり、訪問者は現在地のオリエンテー シ ョ ン( エ リ ア 間 の 方 位・ 距 離 感 ) を 把 握

花時計

旧居留地・大丸前駅

することが比較的難しい。

フラワーロード

 そこで、フラワーロードやセンター街、 旧居留地や地下通路、さらには突堤群な

東遊園地

どのウォーターフロントなど、全ての主

浪花町筋

要エリアにおいて、そこに内包される歩

江戸町筋 京町筋

行者動線、街路、方位といった場所のオ リエンテーションに関わる要素を抽出し、 一つのランドスケープに落とし込むこと を考えた。

都市のオアシスの形成

歩行空間の拡充

災害時の避難空間

旧居留地

地下通路

センター街

神戸市営バス

タクシー

kobelin

神 戸・ 三 宮 に お け る 主 要 エ リ ア C

M

Y

CM

MY

CY

CMY

デッキプレート

K

西に向かってせりあがっていく緑のプレート。最頂部の展望デッキは 7m に達し、オープンスペース全体を見渡せる。 地下通路に向かってはサンクンの階段広場が設けられ、イベントなどを行うことが可能である。 プレート上には緑の丘が設けられ、ウッドデッキのプロムナードを歩きながら自然を感じることができる。 浪花町筋がデッキの下を貫通し、観光案内所やタクシー乗り場などが配置されることで最も人の集まる場所となる。

展望デッキ 緑の丘

タクシー乗り場

観光案内所

中央広場

kobelin サイクルポート

階段広場 屋根下広場

地下通路

25

地下通路連絡口


ビルの公開空地を湿原に転用

セ ン タ ー 街 の 新 た な「 3 番 街 」

ビルの内壁を緑と水のヴォイドに

親水空間

芝生広場

35×60m の巨大な水盤の上に、京町筋と江戸町筋をつなぐプロムナードとなるブリッジが架けられている。

3 段のプレートに分かれた芝生広場は、南北に対してそれぞれ交互に微妙なレベル差がついている。

水盤の中央には、減築した建物の内壁を利用した緑と水のヴォイドが配され、地下と地上をつなげている。

両側には高さ 20m 程度のイチョウが並木として植えられており、フラワーロードへの方向性を表している。

ブリッジを渡る人はヴォイドから生えている木々の上を歩くこととなり、空中を散歩しているような感覚を覚える。

斜めに配されたプロムナードは江戸町筋から花時計へと繋がっており、既存の緑地空間と連続している。

地下からやってきた人は切り取られたビル群を見ることで、このオープンスペースが都市の空隙となっていることに気づく。

芝生広場というヴォイドの空間にすることで、人通りの多いフラワーロードからの眺めを確保している。

バス乗り場

水盤

芝生広場

緑と水のヴォイド 地下通路

A-Aʼ 断面図 1:400 26


C

M

Y

CM

MY

CY

CMY

K


Diagram

市営バスのみ通行可能とし、歩行者天国に

シロガネヨシ

東西に高低差をつけ、フラワーロードから人を引き込む

クスノキ

ブタナ

サクラ

車線廃止

緑の丘 デッキストリート

丘のプロムナード

①   車 線 減 少・ 廃 止 や 立 ち 入 り 制 限 を 行 う こ と で ビ ル 群 の 間 に   広いオープンスペースを確保する。東西に高低差をつけ、   人を引き込む。 湿原デッキ

センター街 3 番街 観光案内所

浪花町筋は、ストライプの舗装 京町筋は、ボーダーの舗装 江戸町筋は、ドットの舗装

地下通路 デッキプレート・丘

親水空間・水のヴォイド 芝生広場・イチョウ並木

市営地下鉄海岸線 広場を縦断する垂直な小径

② 旧居留地からの3つの主要な軸を取り込み、その間に3つの

デッキプレート 1-1ʼ 断面図 1:500

  異なる広場をつくる。広場同士は小径によってつながる。

センター街のオープンエアな「3 番街」を新たにつくる シマネトリコ

地下通路との接続

ハナミズキ イスノキ

プラタナス

花時計・東遊園地との緑地の連続

以前建っていたビルの内壁をヴォイドとして利用

かつて居留地を隔てていた水路を模して、ビルの公開空地に親水空間を設ける

③ 周辺の既存の要素やかつての歴史を参考に、空間を加えて   いく。

バス乗り場 水場 タクシー乗り場

バス乗り場

緑と水のヴォイド

水のプロムナード

水盤

センター街 3 番街

kobelin サイクルポート

地下通路 地下通路

観光案内所

バス乗り場

市営地下鉄海岸線

③ 交通拠点と観光案内拠点を配置し、アクセシビリティを向   上させる。

親水空間 2-2ʼ 断面図 1:500 28


ゆらぐ境界 設計期間   2016.04-2016.05 プログラム  児童館 敷地     兵庫県神戸市 設 計 課 題「 都 賀 川 沿 い に 建 つ 子 育 て ス ク エ ア 」( 学 部 3 年 ) 建築新人戦 2016 16選

C

M

Y

CM

MY

CY

CMY

K

子どもは未知の場所や、人や、遊びを通 して成長するものである。しかし児童館 の多くは、過剰な保護意識より街から孤 立し、閉じた空間になっている。物理的 だけでなく、人間的にも閉じた関係性し か生まれない。  そこで施設を6つに分け、エキスパンド メタルや縁側といったバッファー要素の 挿入、開口部を連続させるといった操作 な ど を 行 う こ と で 児 童 館 の 内 外 を 解 体・ 反 転させる。  境界がゆらぐことにより内と外のアク ティビティが混合したり、他の人の気配 をうっすら感じることができる。隣の公 園や川、住宅地の境界のゆらぎと共に人 間関係の境界もゆらぎ、多様な人がこの 児童館に関わっていく。 29


6


Site

Background

神戸市灘区都賀川沿いの一角。東は都賀

子どもの日常は、未知との遭遇の連続で

に行うことができない。本来は違う用途

川、南は山手幹線に面し、大きな2つの軸

ある。たまたま辿りついた公園で、見た

である建物を児童館に転用することが多

こともない友達に、聞いたこともない遊

いという現状も、様々な遊びやアクティ

びを教えてもらった。そんな経験は誰も

ビティを制限している。

が一つや二つ持っているだろう。大人が

 過剰な保護意識によって子どもは街か

気 に 留 め な い よ う な こ と が 、子 ど も に と っ

ら孤立し、物理的だけでなく人間的にも

ては未知であり、そういった体験は子ど

閉じた生活を余儀なくされている。その

も達自身が行動することで得られる。

ような環境下では、子どもの成長の糧と

 しかし近年では、子どもを過剰に管理

な る「 未 知 」 と 出 会 う こ と は 少 な く な っ て

する風潮が少なからず存在する。最近公

しまうだろう。子どもを閉じ込めて保護

園 で み か け る「 ボ ー ル 遊 び 禁 止 」「 自 転 車

するのではなく、地域一体となって協力

禁 止 」「 ペ ッ ト 禁 止 」と い っ た 立 て 看 板 は 、

する、開放的な保護の方法が現代社会に

その一例ではないだろうか。それは児童

は求められている。

公園

に分断された敷地である。東の住宅街と

住宅街

南 西 の 商 業・ 公 共 施 設 の「 境 界 上 」 に あ た る。現在は南北に広がる都賀川の河川公 公園

園が両者をつなぐ緩衝材の役割を果たし ているが、この児童館にもその機能が求

商業施設

都賀川

められる。

国道 公共施設

館においても同様である。近年の児童館 の多くは、非常に閉鎖的で外遊びも十分

配置図 1:2500

C

M

Y

CM

MY

CY

CMY

K

東側立面図 1:200

調理棟

連絡階段

工作棟

菜園で育てた野菜を調理し、屋上で

接続するウッドデッキによって、

中遊びとしてのお絵かきや工作を、

都賀川を眺めながら食事できる。

川に浮いたような感覚を与える。

外遊びとつなげることができる。


Diagram ① 家型のボリュームを採用することで安心

外部

外部

感を与える。一方で内部と外部が分断さ れている。 ② 入 れ 子 状 に す る こ と で 、 半 内 部・ 半 外 部 空

内部

間ができる。レイヤーを隔てた映像性が

内部

出現する。

半内部

半外部

③ 外 殻 を エ キ ス パ ン ド メ タ ル に し 、レ イ ヤ ー を貫いた開口部をとることで人影が感じ られる。 ④ 縁側やウッドデッキ、布や植栽によって より一層内外の境界がゆらぎ始める。 ⑤ 棟同士がレイヤーを重ねて混ざり合い、 内外が反転する。ゆらぐ境界が完成する。

事務棟

遊戯棟

メディア棟

事務スペース - カウンター - 縁側の

エキスパンドメタルと縁側によって

本棚と閲覧スペースがシームレスに

連続によって子どもと職員が交流。

境界がゆらぐ。

内と外をつなげている。

屋上広場

屋上菜園

事務室

菜園

ロフト

相談室

遊戯室

調理室

A-Aʼ 断面図 1:200

図書・メディア室

B-Bʼ 断面図 1:200


連絡階段

工作室

B

遊戯室

B

ロフト

相談室

図書・メディア室 閲覧室

C

M

Y

CM

MY

CY

CMY

K

屋上広場

遊戯室

連絡階段

授乳室

砂場

A

Aʼ 事務室

1階平面図 1:300 33

菜園

A

調理室

Aʼ 屋上菜園

2階平面図 1:300


遊 戯 棟: エ キ ス パ ン ド メ タ ル や 縁 側 に よ っ て ど こ か ら で も 子 供 を 見 守 る こ と が で き る

遊 戯 棟: 植 栽 や 駐 輪 ス ペ ー ス が 媒 介 と な っ て 外 遊 び と 中 遊 び が 連 続 す る

Relationship 内外のゆらぎ かつての児童館では分断されていた外遊 びと中遊びが境界のゆらぎによって入り 混じり、新たな交友関係が生まれる。 周辺とのゆらぎ 住 宅 地 と 商 業・ 公 共 施 設 の 中 間 地 点 と し て、家型の解体を象徴させるとともにス ケールの連続性を保つ。 人間関係のゆらぎ 周辺との境界がゆらぐことで、親だけで

教育

アンケート・調査

遊び相手

授業・遊戯

なく学生や高齢者など、地域の人々が児 童館に関わりを持つようになる。多様な 世代が相互に助け合うことで、地域全体 の活性化と児童の発育を促す。

乳幼児・親

児童

学生・高齢者

調 理 棟: 半 内 部 の 菜 園 や 内 向 き の 縁 側 に よ っ て 内 外 が 反 転 す る 34


Valencia Social Housing 設計期間   2018.06-2018.07 プ ロ グ ラ ム     社 会 住 宅・ 店 舗 敷 地           ス ペ イ ン・ バ レ ン シ ア 海 外 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン「 # V A L E N C I A C A L L 」( 修 士 1 年 ) バ レ ン シ ア 社 会 住 宅 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン( イ タ リ ア )  佳 作

現代と伝統が共存するバレンシアは、か つて違法な増築と急速な人口減少によっ て都市環境が著しく悪化し、地区全体が ス ラ ム 化 し て し ま っ た 。 し か し 、ヴ ォ イ ド を 用 い た 都 市 の「 多 孔 質 化 」 に よ っ て 小 さ な公共空間が散りばめられ、人の流れが

C

地区に引き込まれることで都市環境が改

M

善された。

Y

 そういった背景から、社会住宅の中に プロムナード=小さな公共空間を持つ社 会住宅を提案した。バレンシアの歴史地 区 の 中 心 街 路 か ら 軸 線 を 抽 出 し 、ヴ ォ イ ド を作り出すことで建物を2つに分割した。 このヴォイドは住民のための日常動線だ けでなく、一般市民の広場にもなる。ボ リュームを繋ぐブリッジのような空間は 住民の書斎となり、生活行為が都市の小 さな公共空間に向けて関係性を作り出す。

A-Aʼ 断面図 1:200 35

CM

上空よりバレンシア市街地をのぞむ

MY

CY

CMY

K


A’

Site バレンシアは古い伝統と長い歴史を持つ 都市であり、ゴシック様式の大聖堂や商 品 取 引 所・ ラ・ ロ ン ハ・ デ・ ラ・ セ ダ は そ の 著 名 な 例 と い え る 。 一 方 、 サ ン テ ィ ア ゴ・ カラトラバによる都市計画は、現代と伝 統の共存を絶妙なバランスで具現化して い る 。 提 案 の 敷 地 で あ る エ ル・ カ ル メ 地 区 も、同様に様々な時代が混在する場所で あ る 。都 市 の コ ン テ ク ス ト に 新 し い イ メ ー ジを与え、この地域において再開発の指 針となる社会住宅の提案を求められた。

B

「多孔質化」のコンセプトスケッチ

 

3

Diagram C

バレンシアはかつて違法な増築と急速な 人口減少によって都市環境が著しく悪化

1

し、地区全体がスラム化した歴史がある。 し か し 、ヴ ォ イ ド を 用 い た 都 市 の「 多 孔 質 化」によって小さな公共空間が散りばめ

B’

られ、人の流れが地区に引き込まれるこ とで都市環境が改善された。

00. SITE

01. DRAW AXIS

C

02. EXTRUDE 2

  そ こ で 、歴 史 的 建 造 物 で あ る ラ・ロ ン ハ・

M

デ・ ラ・ セ ダ や セ ン ト ラ ル マ ー ケ ッ ト に 続

4

Y

1 6

くストリートをヴォイドとして建物に貫

CM

5

入させることで、この建築自身に多孔質

MY

性を持たせた。

CY

 二つに分けられたボリュームからいく つかのブリッジを渡し、生活空間と公共

C’ 03. STREET INTRUSION

04. PROTRUDE

05. ROOF FORMED

K

空間を混在させた。ブリッジは各住戸の 中で窓のような働きをする。眼下のスト

3

リートを人々が通過することで、街にお ける文化やファッションの風が住居を通 り抜ける。一方で、鉛直に建てられる都 市の中で90度回転し横たわるボリューム

#FESTIVAL #MARKET

は、歩行者に驚きと興奮を与える。

#CULTURE

#FASHION

Rotate 90°

A

T

E RE

37

ST

CMY

1階平面図 1:200


Residence (90 ㎡ ) Residence (60 ㎡ ) Residence (40 ㎡ ) Shop Core Terrace/Street Garden

8

8

9

10

8

9 9 11 9 9

8

13

10

9

8

FIFTH FLOOR

13 8

FOURTH FLOOR

THIRD FLOOR

90 ㎡ plan bathroom bedroom×4 dining×2

13

1

7

60 ㎡ plan - A

7

7

bridge bathroom bedroom×2 dining

1 12 1

7

7

60 ㎡ plan - B 2 bridge bathroom bedroom×2 dining

13 1

Shop

2

Storage

3

Bicycle Parking

4

MWC

5

WWC

6

Street Garden

7

Residence (40 ㎡ )

8

Residence (60 ㎡ )

9

Residence (90 ㎡ )

10

Common Space

11

Terrace Garden

12

Car Parking

13

Plant Room

40 ㎡ plan - A

1

7

bridge bathroom bedroom dining

40 ㎡ plan - B SECOND FLOOR

FIRST FLOOR

FIRST/SECOND UNDERGROUND FLOOR

各階平面図 1:400

bridge bathroom bedroom dining

38


9

11

9

8

9

8

8

7

9

11

9

10

8

8

8

7

7

1

C

M

1

3

6

4

5

Y

CM

2

MY

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CMY

12 K

12

12 12

B-Bʼ 断面図

C-Cʼ 断面図

CENTRAL MARKET

1

Shop

5

9

Storage

WWC

Residence (90 ㎡ )

2

6

10

Common Space

3

Bicycle Parking

Street Garden

7

11

MWC

Residence (40 ㎡ )

Terrace Garden

4

8

Residence (60 ㎡ )

12

Car Parking

13

LA LOJA DE LA SEDA

SOCIAL HOUSING

歴史地区からのストリートを引き込む 39

Plant Room


前面道路よりのぞむ

屋上テラス

ブリッジよりヴォイドをのぞむ

40


Japan and Denmark Architectural Studies (JaDAS) 期間   2017.08-2017.09 場 所       デ ン マ ー ク・ コ ペ ン ハ ー ゲ ン 、 ヘ ル シ ン ゲ ル 、 オ ー フ ス 、 ス ウ ェ ー デ ン・ マ ル メ 海 外 ワ ー ク シ ョ ッ プ( 学 部 4 年 )

日本とデンマークの建築学生を対象に、 デンマークの首都コペンハーゲンで行わ れるスタディプログラム。第3回目となっ た2017年度は、前年度のプロジェクトを 引継ぎコペンハーゲン市に対してデザイ ン提案を行った。

Visit デンマークではコペンハーゲン、ヘルシ ンゲル、オーフス、スウェーデンではマ

王立図書館 /SHL

ルメの建築を訪れた。デンマークの建築

スーパーキーレン /BIG

カルチャーセンター/AART

家 と し て 著 名 な ア ル ネ・ ヤ コ ブ セ ン や ヘ ニ

C

M

ン グ・ ラ ー セ ン 、 国 内 最 大 手 の 組 織 設 計 事

Y

務所である SHL、その他 BIG、OMA、

CM

MVRDVなど。

MY

CY

CMY

K

オ ペ ラ ハ ウ ス / ヘ ニ ン グ・ ラ ー セ ン

Lecture デンマーク人建築家や現地で働く日本人 などから多数のレクチャーを受けた。そ のほか BIGや SHLをはじめ約10か所もの 設計事務所を見学、現行のプロジェクト の説明などを受けた。

41

ARos/SHL

オ ー フ ス 市 庁 舎 / ア ル ネ・ ヤ コ ブ セ ン

マ ル メ・ ラ イ ブ / S H L


Design Work コペンハーゲンの一角、スンホルムの住 環境を改善するため、行政に対しデザイ ン提案を行った。  コペンハーゲン南部に位置するスンホ ルムは、1900 年代前半から2000 年ごろ までのおよそ100 年間、ホームレスやア ルコール中毒者などの社会不適合者とみ なされた人たちを隔離する地域として存 在していた。デンマークはスンホルムの 在り方を考え直し、その役割を社会的弱

カテナリー照明とランドスケープを円形に配置

者が社会復帰するための支援地域へとシ

水盤と植栽で緩やかにゾーニングする

フトさせた。市は堀を埋めて境界をなく し 、 ス ン ホ ル ム 内 に 暮 ら す 人 々 を「 ユ ー ザー」とみなし、ユーザーの住環境を整 えたり社会復帰支援を実施している。前 年 度 の プ ロ グ ラ ム を も と に 、「 C a m p u s Sundholm」の足掛かりとなる空間を提案 した。建物には問題点や具体的な改善案 が そ れ ぞ れ 存 在 し 、市 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンをとりながら実施へつながる具体的な 提案を目指した。  対象建物の一つとされていた境界上に ある門に注目した。この門はユーザーを 周辺から守る役割を果たしているが、地

エントランスをカフェに転換

スンホルムの変遷

行政に対して発表

域の人が近寄りがたい原因となっている。 また、ゴミ捨て場やトイレになっている ので悪臭が絶えないことも問題視された。  そういった中で過去のように施設を隔 離することなく、かつユーザーが安心し て利用できるように3つのスケールにおい て建築とランドスケープをデザインした。 まず門単体のスケールでは、建物をリノ ベーションしカフェに転換することで地 域住民とユーザーの対話の場所を設けた。 次 に 門 の 周 囲 の ス ケ ー ル で は 、コ ペ ン ハ ー ゲンで日常的にみられるカテナリー照明 と石畳をもとに、門を取り囲むような円 形のランドスケープを提案した。これに よって、線的であったスンホルムの境界 を融和させた。東西にある門同士をつな ぐスケールでは、閉ざされていた境界を 水盤と植栽により緩やかに区切ることで、 北側にある小学校と友好的なゾーニング を図った。ユーザーが都市から隔離され ることなく、自身を社会の一員であると ポジティブに認識できるようなデザイン を目指した。

マスタープラン 42


越智誠作品集 Makoto Ochi Selected Works 2014-2018

2018年11月19日


M a k o t o S e l e c t e d

O c h i

W o r k s

2 0 1 4 - 2 0 1 8

Profile for Makoto Ochi

MAKOTO OCHI SELECTED WORKS 2014-2018  

Architecture Portfolio by Makoto Ochi

MAKOTO OCHI SELECTED WORKS 2014-2018  

Architecture Portfolio by Makoto Ochi

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