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グループの動きや対⼈⾏動を知るフィッシュボール

フィッシュボール 1.フィッシュボールとは フィッシュボールは、コミュニケーションや組織開発研修の中で活 ⽤される技法で、別名⾦⿂鉢会議とも呼びます。字のごとく、中の⾦ ⿂(討議する⼈)を外でながめ(観察する⼈)、討議の進め⽅、メン バーの参画の仕⽅、対⼈関係などを観察し、組織や対⼈関係に必要な 要因を理解したり、コミュニケーション技術を習得していく技法をい います。 この技法のよさは、討議者と観察者がお互いに率直にフィードバッ クし、問題点を明らかにしていくところにあります。討議のプロセス や決定の仕⽅、葛藤の処理などを違った⾒⽅で批判・検討できるだけ でなく、参加者⾃ら反省する機会がもてる点によさをもっています。 とりわけ、話し⽅や聞き⽅のコミュニケーションスキルを⾼めるには ⼤変効果的な技法です。 適⽤はコミュニケーション研修に多いですが、OD 研修の中に組み 込まれることもあります。 この場合、討議者と観察者は、利害が対⽴しているグループや上司 部 下 等 の 上 下 間 で 実 施 し ま す 。 OD 技 法 の 中 に POPOPO (P:Participant, O:Observer)や Groups or Groups という技法があ るが、フィッシュボールと同類の技法にあたります。 研修にビデオが活⽤されるようになってから、あまり⾏われなくな 1


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りましたが、プロセスを分析できるよさがありますので、様々な場⾯ で活⽤できます。

2.⽬的と効果 フィッシュボールは次の⽬的と効果で活⽤します。 ①コミュニケーションの重要性、むずかしさを肌で体得できます。 ②グループ間、対⼈間で起こる問題の処理能⼒が⾼まります。 ③組織活動や集団活動で起こるセクショナリズムの問題が理解で きます。 ④集団のメカニズム、集団活動を阻害する要因が理解できます。 ⑤会議や討議における説得と傾聴の技術が⾝につきます。 ⑥対⼈認知⼒や⾃⼰認知⼒が⾼まります。

3.対象者 特定の対象に限定する必要はありませんが、直接的フィードバック を多⽤するため、管理監督者層が最適です。職場ぐるみ訓練の中で⽤ いる時には全階層が対象となります。

4.進め⽅ 体験をねらいとしたプロセス学習法であるため、操作の仕⽅で進め ⽅をいろいろアレンジできますが、⼀般的な研修では次の⼿順で実施 します。 ①フィッシュボールを実施する研修⽬的を説明します。事前にコミ ュニケーションに関する講義を⼊れるのもよいでしょう。 2


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図表1

討議グループ

観察グループ 講師

図表2―① フィッシュボール指⽰事項①

フィッシュボール指⽰事項④

あなたは討議の⽬標の明確化に

あなたは討議の決定の仕⽅につ

ついて観察してください。

いて観察してください。

フィッシュボール指⽰事項②

フィッシュボール指⽰事項⑤

あなたは討議された観点の広さ

あなたはメンバーの能⼒(情報)

について観察してください。

のかつようについて観察してく ださい。

フィッシュボール指⽰事項③

フィッシュボール指⽰事項⑥

あなたは討議の内容の深さ(掘り

あなたはメンバーの協⼒の度合

下げ)について観察してくださ

いについて観察してください。

い。

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