色 絵 芙 蓉 手 皿 六〇〇,〇〇〇円~
付 木 箱( 桐 貼 札 ) 三 〇 × 三 〇 × 六・五
新機軸を開いたという一事であろう。
をもとに変化改良を加え、その完成度の低さとは別に、
消した。ながら、色絵芙蓉手から学ぶのは、染付芙蓉手
る精緻な色絵磁器の追撃に挟撃され、海外市場から姿を
対して、色絵芙蓉手は、後発する柿右衛門手に代表され
伊万里の染付芙蓉手が海外市場の変化、大皿時代の陰 りをのなかで、高品質を保持しながら役目を終えたのに
宝期を迎えるまえに衰微している。
な古雅な調子を顕著にして、寛文期に出現しながら、延
響下に生まれた色絵芙蓉手は、打って変わって未完成的
の初期伊万里と比較すると極めて完成度が高い。この影
伊万里芙蓉手は、初期伊万里の時代に該当しながら、 東インド会社を経由した輸出商品のためか、同代の普通
延宝時代に途絶する。
期 で あ る 寛 永 期 に 始 発 し て 、 正 保・ 寛 文 と 盛 行 を つ づ け 、
た虫喰いを簡単に克服した伊万里芙蓉手は、窯場の最初
ろ に は 終 焉 し た 。こ れ を 直 模 し 、景 徳 鎮 が 克 服 で き な か っ
景徳鎮で輸出向けに創始された芙蓉手大皿は、萬歴期 に始発し、崇禎期に最盛期を迎え、十八世紀を迎えるこ
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